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2004年11月 アーカイブ

2004年11月01日

04/11/01 エリザベート@アンデアウィーン劇場

2004年11月1日(月) 19:30開演
平土間前部 1列5-6番@アンデアウィーン劇場
72€
「エリザベート」

美術がすごいらしいのと本場は違うということで
事前ネット調査では絶賛されていたウィーンのエリザベート、
ついに今日観て来ました。

三ヶ月前に予約したのでなんと中央ブロック最前列。

出だし、最高です! 
これはすごいぞという迫力と歌と演技に
じーんと鳥肌がたつような感じでした。
ルキーニもキャラが見事にマッチ。
この時点では10点満点!

そして真っ白い衣装のトート登場。
おおお、かっこいい。でもちょっと背小さいか。
で、トートの歌声。。。うーん、。。。
なんかちょっと軽薄な感じ。。
しかもトート見た目若すぎるような気が。。
日本では内野さんと山口さんだったけど、
彼らより一回りくらい若い感じで、
ちょっとヤンキーあがりみたいな感じのトート。
この時点で9.5点にダウン。

シシィ。。。
うーん、ちょっとお年を召されている感じだけど、
アリアの歌声はとってもいい。
伸びがあって透き通っている感じで。
ただ、ニ幕は一幕ほど伸びがなかったような気がしました。

そして話題の美術。ってか、私的には全然だめ。。。
まずシシィがブランコから落ちるシーン、
なんかおもちゃがたくさんぶらさがった
カラフルな木にシシィが登っていって上から落ちる
という感じなんだけど、
何あの派手な木っていう感じでした。
また、カートの車みたいなものにのって登場する
シーンや鉄筋の橋げたの写真が舞台全面に
背景として登場するなど、時代設定とミスマッチに
感じるものが多くてなんだか??って感じ。
あと、やたら平面的な絵の背景も多かったし。
二幕は動くクレーンみたいなのを効果的に
使ってたけど、あれは何を意味していたのだろう。。。

子供ルドルフは、近所の子供レベルの歌唱力演技力
でかなりショックだったし、大人ルドルフは、
結構歳いってる感じで、声に伸びがなくトートとの
はもりもいまいちでした。

あと、ストーリー的に日本版にあってウィーン版にない
シーンが多く、ハンガリー国王のシーンは一切なく、
またルドルフがクーデターをたくらむシーンや逮捕される
シーンもなく、観客の拍手もほとんどないナチスのシーンが
唐突に登場したり(日本版でも感じたけどこのナチスの
シーン必要かな。。ウィーン版はこのナチスのシーンは
とても長かった)。。

あと感じた点を箇条書きにすると
・ミルクのアンサンブルのダンスシーンは、日本の
 ダンスとは違ってたけど(日本の方が好き)、かなり
 迫力があった。
・女性版トートダンサーも登場してその中にトートが
 紛れ込んでいたりして新鮮だった
・精神病院のシーンは短めでよかった(東宝版長すぎ)
・2幕で、オケピのトランペットの人が舞台上にでてきて、
 パラパラと難しそうなフレーズをうまく演奏してめっちゃ
 盛り上げていた
・1幕で後ろの女の子がずっと椅子をぼんぼんけってきて
 とても気になった。休憩時間に注意したら親が謝ってきて
 二幕は全然気にならなかった。やっぱいった方がいいですね。
・カーテンコールはフラッシュたきまくり写真とりまくり。
 事前にスタッフにカーテンコール写真OK?と聞いたらNO
 といってたんだけど、事実上黙認って感じなんですかね。
・ソフィーの召使の中で一番えらい人がめっちゃ
 美形で綺麗だった

なんか全体的なストーリーの構成よりも、そのシーンそのシーン
で盛り上がればいいやん的な感じに受け取れた気もします。
会場の1割くらいは日本人でそれもびっくりでした。

2004年11月02日

04/11/02 フィデリオ@ウィーン国立歌劇場

2004年11月2日 (火) 19:30開演
平土間前部 右側3列1-2番@ウィーン国立劇場
178€
「フィデリオ」

小澤征爾のフィデリオです。

服装は、黒めのスーツの男性が多く、タキシードは見かけなかったです。女性は、日本人女性はやたら派手目の方を多くお見受けしましたが、普通に綺麗な格好だったらいいかと思います。男性でも4階席の方にはかなりラフなジーンズ姿の人もいましたが、入り口ではかなり浮きますので、それなりにジャケットなりを羽織っていった方がいいかと。ってか、そういう格好をしていった方が雰囲気や休憩時間楽しめますしね。

さて、肝心の舞台の方は、まず最初に舞台上に男性が出てきて何やらアナウンス。英語でもアナウンスしてくれるのかと思いきや、ドイツ語のみのアナウンス! なんじゃそりゃ!キャスト変更なのか何らかの注意なのか、何のことか全くわからずいきなり消化不良。

そして舞台は始まり、まずウィーンフィル&小澤征爾によるレオノーレ序曲。
最初で出だしがそろってなかったような気もしましたが、うーん、うまいなーという感じでした。
途中の2幕途中の幕切り替えの間に演奏していた曲は、最後の盛り上がりはこうこみ上げてくるものを感じました。やっぱり音楽って素晴らしいーって感じ。
席が1階前から3列目最右側で、ティンパニや管の音がかなり
大きかったけど、小澤征爾も見えて舞台もくっきり見えてとても満足。
ちなみにオケピの人結構リラックスして弾いてるんですよね。。演奏中にひそひそ話したり舞台観たり笑ったりしてる人もいました。

オペラ歌手の方は最初出てくる洗濯おばちゃん(看守長ロッコの娘マルツェリーネ)の声と二幕で登場する太ったおっちゃん(フィデリオの夫フロレスタン)の声が太くてすっごく伝わってくる感じ。
一方主役のフィデリオ(フロレスタンの妻で、政治犯として収容されている夫を助けるために男装してる女性)は見た目細めで綺麗なんだけど、やっぱり洗濯おばちゃんや太ったおっちゃんと一緒に歌うシーンでは、なんか弱い。ピンで聞けばすごいと思うんだけど、どうしてもこう比較してしまうんですよね。
ストーリー的には比較的わかりやすいんだけど、英語の字幕がぜんっぜん表示されないのはちょっとどうかなと。はしょりすぎやろうという感じです。これ、人がどこかでタイミング操作してるんでしょうか。。そうそう、この字幕ボード、各席の前についてるんだけど、これを観て舞台を観てという動作を繰り返すとめっちゃ眠くなるんですね。つかれちゃって。

幕間は日本から一人来ていたOLっぽい人とミュンヘン情報などを情報交換しながら、ミュンヘンも全然寒くないことを知ってショック。。。

二幕の最後は、めっちゃめちゃ人が出てきます。あんなに必要ないでしょうという位。この舞台、観るのは一回でいいな。でもその一回をここウィーン国立オペラ座で小澤征爾指揮で見れたのはとても幸せ♪

プチ情報としては、こっちはクロークが有料なんですね。あとパンフレットは3.5ユーロと安い。が全部ドイツ語。英語版くらい用意しなさいといいたい。あと、開演前とカーテンコールはみんな写真パシャパシャ撮ってます。舞台中にも撮ってる奴がいたみたいだけどあれは最低ですね。。でもこのオペラ座、ほんとに豪華だしグッズ売場なんてないし、スタッフもみんな正装って感じだし、今後ウィーンにいったら一回はここに足を運びたいなと思った夜でした。

終演後、劇場内が暑かったので、ステファンスプラッツ駅近辺までちょっと散歩してまた国立オペラ座の横を通り過ぎようとしたら、出口付近に日本人が十数人。ん?と思って近づいてみると、あっ小澤征爾が出てきた。。おおおっと思ってみてると、なんかみんなサインをもらったり写真を一緒にとったりしていて。。。。
少し遠めにぼぉーっとみてたら、うぉっ、小澤征爾さんがこっちに来てくれた!目があって思わず手を差し出して握手させていただきましたです。そのままスタッフの方数人に見送られるようにタクシーで颯爽と帰られていきました。

なんか余韻の残る幸せなウィーンの夜でございました。

2004年11月03日

04/11/03 白鳥の湖@ウィーン国立歌劇場

2004年11月3日 (水) 19:30開演
8番ボックス席 2-3番@ウィーン国立歌劇場
127€
「白鳥の湖」

初日ミュージカル、2日目オペラ、3日目バレエ
という素晴らしい内容です。しかもこの日は
BOX席。BOX席初体験です。

ボックス席はその名の通り本当にBOX状態で
区切られていて、パーソナルスペースという
感じ。コートをかけるところもあるし、荷物
もおける。ただ、1人とか2人とかでBOX席
を予約すると、他のグループの人達と共有する
ことになります。私達も、ご夫人一人、フランス
からの観光客2人、日本人観光客一人と一緒
のBOXでした。でこのBOX、1列目と2列目
では値段の差もあるのですが、もう見え方は
雲泥の差。もちろんとるなら断然1列目!
ただ、舞台に近くなればなるほど首を舞台側
に傾けることになるので、めっちゃくちゃ首
とか肩がこります。バンテリン持って来ればよかった。

この日はボックス席から会場のあちこちを観察
してたんだけど(すごい見晴らしがいい)、
超ネクタイはあまりいない。もちろん貴族
みたいな人やゴージャスに着飾った人も結構
います。ボックス席では明らかに観光客と思える
服で入ると、逆に他のお客さんに迷惑だと思う
のでご注意を。また、最高席のミッテルロージュ
は、ボックス席からもよく見えて、ついつい
その位置を見てしまうので、やっぱりお洒落
していかれた方がよいかと。

舞台の内容はといえば、素晴らしいー。
特に白鳥!白鳥ですあれは。見とれてました。
プリンシパルの方が、ちょっとジャンプ力や
ダンスにきれがみれなかったのが残念。
また、これ、2回休憩があったんですね。
あと、パンフレットの最後のページに日本語
であらすじが書いてあってそれが実によく
まとめられていました。白鳥の湖って演出
によってストーリーが違ってくるんですね。

今回の白鳥の湖は、湖の白鳥は、魔法使いによって
白鳥にされてしまい、自分を本当に愛する人に出会えば
人間に戻ることができる。で、狩で湖を訪れた王子が
白鳥を好きになるのですが、魔法使いが自分の娘を
舞踏会に送り込みます(最初この娘と白鳥が一緒の人
なのかと思った。ストーリー上は別人だと知った
のは終演後。演じてるのは同じ人ですよね??)。
王子はこの娘に惚れてしまい、母親に紹介してしまいます。
が、その時魔法がとけてこの娘は消えてしまい。。
湖を訪れた王子はそのことを悔やみますが、
そんな王子を白鳥は許してあげ。。でも王子
はもだえながら身を投げ。。という感じだったかと
思います(記憶がちょっと定かではないのですが)

でもボックス席を大満喫、バレエにも陶酔できた
ウィーン最後の夜でした。

その後はホテルに帰って倒れるように寝てしまいました。

2004年11月04日

04/11/04 椿姫@バイエルン州立歌劇場

2004年11月4日 (木) 19:00開演
平土間前部 4列 125, 127番@バイエルン州立歌劇場
130.5€
「椿姫」

ミュンヘン観劇第1弾はバイエルン州立歌劇場。
ラ・トラビアータ。直訳は「道を踏み外した女」。
日本でいう「椿姫」。指揮はズービンメータ。

ウィーン国立歌劇場と違うなって思ったのは以下の点

・場内、ロビーで記念写真をとってる人は皆無
・上演中はもちろん、カーテンコールでも
 写真撮影をしてる人は皆無。マナーが非常によい。
・服装に関しては、ウィーン国立歌劇場よりも
 ドレスアップしてる人が多い。特に女性は、
 目をひくような人がかなりたくさん。休憩時間
 にそういう人たちをみてるだけでもいく価値あるかも。
 ジーンズの客はほとんどいません。今回思ったのは、
 もし旅行中にいきたくなったら、男女限らず、上下服&靴
 を黒を貴重にした服でいくと多少溶け込めるかなと。
 目立つのは、色つきのよれっとしたシャツやジーンズ、
 スニーカーだとちょっと場違い感が強いです。
・ミッテルロージュがすさまじい。これ、普通の人
 は入れないんじゃないかなって感じ。入り口は
 ロープはってあるし。
・1階4列目中央だったんだけど、客席がフラット過ぎ。
 前に人の頭が大きい場合、見えないシーンがかなりでてきます。
・ウィーン国立歌劇場と違って結構グッズ売り場が
 ありますが、全然売れてませんでした。
・ここのクロークはお金がいらないみたい。変わりに
 チケットが必要
・会場スタッフはかなりお歳をめした方が多く
 例えば英語で休憩時間の長さを聞いてもドイツ語
 でしかかえってきませんでした。。

で、肝心の舞台は、素晴らしい!特にヴィオレッタ!
Stefania Bonfadelliさん。
この主役、病を患った高級娼婦という役柄で、太ったでかい
おばちゃんだったらどうしようと(ミュージカルだとまず
ありえないけど、オペラだと十分ありえる。実際初演は
100kgを超えるかなりのおばちゃんだったらしい)
思っていたのですが、なんとなんと、このヴィオレッタ、
まず見た目がとーっても美しい。そして声がこれまた素敵。
演技も最高。感動とは言語の壁を越えて伝わるもんだなと思いました。
アルフレッドのお父さんジェルモ役の人も表情豊かで声が
太くてこれまためっちゃよい。アルフレードも田舎出のボクトツ
とした感じがよかったです。3幕では結構本格的な手品あり、
また美術は結構モダンでシンプルなセットで、その分役者の
個性が全面にでた感じでよかったかなあと思ったり。

ちなみに字幕は舞台上の方に(あれもみるのは疲れる・・)
出てましたが、ドイツ語・・・まぁ役者が歌ってるのが
イタリア語だけにまぁ字幕はそりゃードイツ語かなと。。

会場の綺麗さや字幕等の設備面という点ではウィーン国立歌劇場に
軍配かなと思うんですが、観客の服装やマナーという点では
バイエルン州立歌劇場が1ランク上という感じがしました。
どちらかといえば、ウィーン国立歌劇場は観光客が多く(日本人も多い)、
バイエルン州立歌劇場は、上流階級の人やお歳をめされた方、
または若者でもちょっと気取ったデートみたいな感じの地元の
方が多いように思いました。

今回はちょっと頭痛がひどかったんですが、
体調がいい時にぜひもう一回観たいって感じでした。

2004年11月05日

04/11/05 眠れる森の美女@バイエルン州立歌劇場

2004年11月2日 (金) 19:30開演
座席:平土間前部 5列 176, 178番@バイエルン州立歌劇場
68.5€
バレエ「眠れる森の美女」

ディズニー映画にもなってるし、ストーリーが綺麗なので
少し楽しみにしてた演目。まず1幕を終わっての感想から。

10点満点

ってか、最高でした。言わせて下さい。

・小鳥や馬(?)などテーマの違った踊りが次から次へと
 繰り広げられ、また一つ一つのダンスが短くテンポ感が
 よくて全然飽きない。観続けていたい感じ。
・男の子や女の子がちょこちょこでてきてかわいいダンス
 を踊るなど子供を効果的に使ってる。実にかわいい。
・悪い魔法使いのダイナミックさが最高。見た瞬間に
 山口祐一郎だと思いました。ってか、存在感がそっくり。
 また、悪い魔法使いを取り巻くダンサーのアクロバティックな
 ジャンプや動きが非常に素晴らしく、またそれでいて別に
 それが奇抜というわけでもなく雰囲気にもあっていて
 すばらしくよかったです。馬車にのって出てきた時は
 ほんとにもう鳥肌でした。
・プリマの、静止したままゆっくりと回転する動作は
 おぉぉぉぉと感動しました。ほんとにぴたっと静止
 したまま片足でまわるんですよね。また、音楽と
 完全にシンクロしての回転移動、もう惚れ惚れしました。
・ダンサーの表情がこれまた細やかなんですね。

そして1幕の終わり方、これがもう最高の演出でした。
悪い魔法使いの魔法によって糸車が刺さって眠りに
落ちてしまったオーロラ姫。そこに登場する
良い魔法使い。その魔法使いが舞台中央で綺麗に
舞いながら、まず上から半透明な幕が降り、次に
左右から幕が閉まりつつ、ライトが魔法使いに
スポットをあてながらそのスポットがだんだん
せまくなっていくという。。まさにこれぞ幻想的
なお伽の国の世界だという感じでした。

とにかくテンポ感とダンス、そして美術、舞台装置
が素晴らしい。安っぽくなく、それといってそこまで
ゴージャズでもないんだけど、奥行感や立体感や
宮廷の華やかさが出ていてすごく感動しました。

この感動で休憩時間はあっという間に過ぎ、2幕へ。

この2幕なんだけど、この2幕は、1幕の感動の余韻
にひたりつつ、その余韻を楽しむという感じでした。
なので、多分2幕だけみたら、ちょっと物足りないかなと。
でも1幕あっての2幕と考えると、また、2幕あっての
3幕への盛り上がりと考えると、ピアノのソナタ形式の
2楽章みたいなもんで、いいかなと思ったりも。

そして3幕。ここでまた、猫や青い鳥(?)などの
テーマ別の踊りや(猫はちょっと浮いてたかも。
あと、青い衣装はちょっと奇抜すぎな気が)、
その間間に出てくるダンサーの人たちの踊り、
これが結構個々の技をいろいろ披露してくれて
みていて面白かったです。とにかく演出と
振り付けが見事でした。

ただ残念だったのは、オケ。
ダンサーとオケのタイミングはかなりぴたっとあってたんですが、
オケの内部でずれてるんじゃないかと思えるところが多数。
チェロソロはよかったんだけど、バイオリンソロは、うーん、
ちょっと微妙。また、ピッコロと金管(多分ホルン)が
ひどかった気が。。パーカッションもちょっと・・・

でもそのオケの不安定さを跳ね飛ばすダンサー達の踊りに
感動してしまいました。振り返ると、1幕が終わった時
もう一度これを観るためだけにミュンヘンにきてもいいと
思い、2幕が終わった時、あぁ堪能したと思い、3幕が
終わった時、完全消化、大満足という感じで、この演目
は今回で堪能したなという気がしました。そういう意味
ではめっちゃめちゃ満足度の高いいい舞台だと思います。

プリマ、プリンシパル、ともにもう大拍手。
そして悪い魔法使い。ミュンヘン版山口祐一郎には
カーテンコールでもその存在感に惜しみない拍手が
送られていました。

また、この作品に限らずバレエを見る時は一般的な
ストーリーは把握しておいた方がいいなーと思いました。
その方が演出の違いを楽しめます。特にこの作品は
「生まれた女の子に魔法がかけられて」という部分
を全く知らないとちんぷんかんぷんになってしまう
可能性があるし、あと例えば魔女は何人いるんだろうとか、
どうやって糸車で眠ってしまうのか、最後悪い魔女は
どうなるのかとか、王子様とはどうやって出会うのか
などなど、どのように表現されるのか考えるだけでも
わくわくしますしね。私も今思い返すだけでとっても
楽しい気持ちです。

この演出、ぜひDVDにしてほしいっ!

p.s.
 2幕最悪だったのが前のおやじ。このおやじ、
 1幕と2幕の間に彼女と席を入れ替わったらしく、
 2幕はこのおやじの頭にかなり邪魔されました。
 このおやじ、てっぺんは髪がないのに横はやたらとワイド。
 (隣の彼女の2倍はあった)。そして隣の若い女性の手を
 終始握り、やたらと首を彼女の方に傾ける。
 このタイミングが最悪。 王子が姫にキスをするシーンは
 キスするタイミングで首が右にカクン。その瞬間をみたかった
 私は「えー!?」って感じ。さらにこのおやじ、
 首を左右にふったり、彼女にでれでれして彼女がやめてっ
 という感じに動作したりと、ほんと最悪な感じでした。
 二幕みてて、次回見る時は前の2席を借り切って
 安心してみたいと思ってしまったくらいですから。
 また、今日のバレエは昨日のオペラに比べて、客のマナーは
 いまひとつだったと思います(カーテンコールのフラッシュや
 客の服装、舞台中のマナー等。舌打ちしてる人や、椅子をどんどん
 する人、また相方によると飴の音をさせていた人も
 いたらしいです。。)

2004年11月06日

04/11/06 魔笛@バイエルン州立歌劇場

2004年11月6日(土) 19:30開演
平土間前部 2列 63, 65番@バイエルン州立歌劇場
130.5€
「魔笛」

モーツァルトは天才だ!
観劇後の私の感想第一声でした。
めっちゃめちゃよかったです。

まず1幕最初の出だしが最高。
経験上、出だしがいい舞台はほとんど間違いなくいい舞台だと思います。
ただ、今回は1幕が終わった時は、ほぉぉぉこれが魔笛かぁくらいに思ってたんですが、2幕の途中から魔笛ワールドに引き込まれてました。(いつも1幕で感動したら幕間にパンフレットを買うんだけど、この日は1幕終了時点ではそこまで感動しなかったからパンフレットを買わなかったんです。が、2幕が終わり猛烈にパンフレットが欲しくなり買いに行くと。。。もう売ってませんでした・・・)

特にパパゲーノ。このパパゲーノがめっちゃいいキャラクター。演じている歌手の人も、歌手というよりは役者です。演劇専門の人ちゃうの?という感じ。あのソラシドレ♪という笛も本人が吹いてるんですね。あの音が頭から離れません。

このパパゲーノとパパゲーナのコンビが今日一番のお気に入り。あのパパパパパパパパパパゲーノという曲を200年も前に作ったモーツァルト、本当に天才だと思いました。当時この魔笛が年間200公演という大人気公演になったのもうなづけます。この魔笛自体、オペラというよりはミュージカルといってもいいかもしれません。ほんとにすごい作品です。。。

あと、夜の女王。1幕最初のシーンは、この夜の女王が舞台上方の月の中に立ち、幻想的な雰囲気ではじまるのですが、1幕のアリアのシーンでは、いまいちパンチにかける感じがありました(めっちゃめちゃ歌うの難しそうな曲です)。が、2幕では、ほぼ同じ旋律を歌うんですが、なんかめちゃめちゃ感動して、体中ぞくぞくってきてしまったんですよね。しかもこの方、綺麗なんです。。。)ってか、今回の舞台、パパゲーナも夜の女王もお姫様も全員綺麗。これもびっくりでした。

ただ、王子と姫のペアのシーンは、なんかちょっと曲的にもつまらないかなという感じで少し眠ってしまいました。この演目、王子と姫というよりは、パパゲーノと夜の女王でもっているといっていいかもしれません。

その他感じたことをどんどん書くと。。

・3人の天使(子供)の声が素晴らしい。
 この3人がいろんなところで登場して面白い。
・パパゲーノのコミカルさに会場中が巻き込まれて
 かなり笑いが沸き起こってました。また、演出
 も素晴らしく、パパゲーノがオケピに話しかけたり
 っということを結構自然に演出してました。
・バリトンの低~い声の王がまたいい感じだった
・パパゲーノとパパゲーナの子供が次々でてくるシーンが最高
・牢屋(?)の彫刻だったパパゲーナがいきなり動きはじめる
 シーンや、彫刻だったパパゲーナが綺麗な美女に変身する
 シーン(声も若返る。パパゲーナって声を使い分けてるんですね)
 をもう一回観たい!
・観客のマナーがいまいちでした。上演中にひそひそ話したり
 舌打ちしたり。。。

今回ミュンヘンで出会ったオペラ「魔笛」とバレエ「眠れる森の美女」は、生涯忘れられない作品になりました。できることなら、魔笛の台詞(ドイツ語)がわかるようになりたいです!

2004年11月10日

04/11/10 オペラ座の怪人ケンヒル版@東京厚生年金会館

2004年11月10日(水) 初日
東京厚生年金会館 1階7列23番
オペラ座の怪人 ケンヒル版

期待していったのですが。。。
ALW(ロイドウェーバー)版やコピット版と同じようなものを期待してはだめだ
ということに2幕途中で気づきました。

以下、ネタばれ&個人的主観ばりばりですので、
嫌な方は読まないで下さいませ。

1幕の最初の出だしは、ウィーンのエリザベートを100としたら、
今日の舞台はマイナス100。
そのくらい出だしは興味をそがれました。
美術はしょぼく、音楽がほとんどなく、雰囲気ぜんぜんなし、
盛り上がらず、ミュージカルって最初がすごく大事と思うんだけど。。
また、最初にピンで登場するバレリーナジャムは、
少しむっちりした方で、結構コミカルな演技が多かったんだけど、
笑いをとるにしては中途半端なスタイルだなと思ったり。。。
この1幕が終わった時、「これで舞台終わったのかな?」と思えるくらい、
よくわかんない形で終わりました。観客席もしばらくシーンとしてましたし。。

コミカルな演技が多いわりには、演技がいまひとつなように思いました。
その割にはクリスティーヌ以外は歌がいまいち。
なんか中途半端なんですよね。
ジャムにしてもマダムジリーにしても支配人にしても。。。
そして音響、PAは最悪。
マイクは飛ぶし、高音の音は割れるし、オケでなく録音だと思い込んだくらい最悪でした。
はもりの部分なんて聴いてられませんでしたから。。
特にファントムが歌う部分でのマイクは割れまくり。。。

ストーリーに関しては、うーん、まーこういうオペラ座の怪人もあるのかなという感じ。
原作には近いようだけど、コピット版の方が全然いいな。
曲に関しては、圧倒的にALW版がいいな。
今日の舞台はぶつ切りって感じの曲が多くて私的には不快でした。
ただ、拳銃を構えるところや、ウール100%など、
ドリフのコント的な乗りでみるとそこそこ楽しめると思います。

おすすめかといわれれば、おすすめしません。
でもこんなオペラ座の怪人もあるんだということで一度はみておいてもいいかも。

おすすめ度(1-10)→ 0.01
もう一度観にいきたいか→ みません

2004年11月27日

04/11/27 上海 J'triangle@築地本願寺

2004年11月27日(土)
築地本願寺
東京アンテナコンテナ「上海 J'triangle」

GREEで知り合ったダンサーの方が出るということで、
東京アンテナコンテナの旗揚げ公演「上海 J'triangle」を観にいってきました。

これ!なんと!
劇団I-CHI-MIの方々が解散後に再び立ち上げた劇団だったんですね!
パンフレットもらって気づきました!
前に劇団I-CHI-MIの公演観て、もっとみたいーっと思っていたら
その後解散したと聞いてショックを受けていたんですが、
こんな形で、しかも旗揚げ公演を観れるとは感激。。

休憩無しの2時間の舞台。
場所は築地本願寺の小さな劇場。
舞台は体育館のような感じ。満席でした。
最初の前説で「コメディとしてみて下さい」といわれてたので、
力を抜いてリラックスした状態で舞台がはじまりました。

面白い!ってか、脚本と演出素晴らしすぎ!
中心となる3人、イジリー岡田さん、小浦一優さん、下平ヒロシさんはもちろんのこと
そのまわりの人たちの個性がとてもいい~。
特にジェイソンハンコックさんと勅使河原総見の菊池均也さんが最高~。
しかも声がいいんですよね。
ジェイソンさんは連続バク転とかしちゃうし、
もうエビカニ三昧の曲のところでは私、笑い転げてました。
あの曲最高です。あれ観るためにもう一回いきたいくらい。

歌あり、踊りあり、タップあり、笑い満載、
そしてストーリーがしっかりしてるのも大きいと思う。
わかりやすいし。。
それに加えて生なりのアドリブが随所にあったりして、
例えば誰かが台詞を噛むとすかさずそれにつっこんだりしてめっちゃ面白い。
最高の2時間でした。
ってか、ミュージカル、演劇、お笑いといったカテゴリを意識しない、
これぞエンターテイメントだって感じの舞台。
次回公演は必ず観にいきたいです。
明日も後輩の演奏会がなかったら多分行ってた。。

教えてくれた吉丘さんもダンサーとしていろんな衣装で登場されていて、
みていて楽しかった。
寿司の歌のところの衣装とかも面白かった。
今日はイジリー岡田さんかなりファンになってしまった。
そして小浦一浦さんの脚本力に脱帽。。
イジリー岡田さんとの絡みもめっちゃおもろいし。
3月の若手公演、6月の第2回本公演、行きます!

おすすめ度(1-10)→ 10.0
もう一度観にいきたいか→ 当日券があればそのまま夜の部も見たかった

About 2004年11月

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