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2012年05月 アーカイブ

2012年05月09日

12/05/09 「エリザベート」開幕レポ

2012年5月9日(水)
「エリザベート」開幕レポ!

2012年の「エリザベート」開幕です!!
ウィーンでの初演から20年となる今年は帝国劇場での2ヶ月公演に始まり、
7月の博多座、8月の中日劇場そして9月梅田芸術劇場での大千穐楽まで、
5ヶ月に及ぶロングラン公演です♪

注目の初登場キャスト、より深まった役作りの続投キャスト、
組み合わせに頭を悩ませている方も多くいらっしゃるかと思いますが、
いち早く気になる舞台の様子を写真でご紹介してみますね。

カンパニーの進化&深化がとっても楽しみな今回のエリザベート。
語りたいポイント満載ですが、開幕直後ですので、多くは語りません。
ただ、写真中心でも若干ネタバレ注意です。

まずは今回初登場となるエリザベート役・春野寿美礼さん。


昨年に引き続いてのエリザベート瀬奈じゅんさんとトート石丸幹二さん。


キャスト発表時に最大のサプライズでもあったトートのマテ・カマラスさん!


そして日本初演よりこの作品を引っ張っているトート山口祐一郎さん!


エリザベートの父マックスには今井清隆さんが初登場


そして!全員が初登場となるオーストリア皇太子ルドルフのお三方!


平方元基さん



古川雄大さん



大野拓朗さん


少年ルドルフ役には
加藤清史郎さん、坂口湧久さん、鈴木知憲さん、山田瑛瑠さんがキャスティングされていて、
成長した青年ルドルフの髪型によって彼らのカツラも変わるというこだわり!


加藤清史郎さん(少年ルドルフ)と高嶋政宏さん

8月に出演回数1000回を達成予定のルキーニ高嶋政宏さんのストーリーテリングにも
ますます磨きがかかっています!

ここまで紹介した以外にも
フランツ・ヨーゼフ役の岡田浩暉さん、石川禅さん、
皇太后ゾフィ役の寿ひずるさん・杜けあきさんをはじめ、
春風ひとみさん(エリザベートの母ルドヴィカ)、岸祐二さん(エルマー)、伊東弘美さん(マダム・ヴォルフ)、
小笠原みち子さん、河合篤子さん、大谷美智浩さん、治田敦さん、阿部裕さんと豪華なキャスト陣。

そして!忘れてならないこの作品の魅力の一つが迫力あるアンサンブル!
アンサンブルの迫力、一体感はモノ凄いです!
怒れる民衆、宮廷の女官、そしてトートダンサーのみなさんが作り出す、
時代の波や作品の世界観があってこそ浮き上がるドラマ!
ぜひ、劇場でご体感ください!


高嶋さんの舌の色にもぜひご注目下さい♪

東宝のエリザベート公式HPはこちら



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 写真提供:東宝

2012年05月11日

12/05/11 DIAMOND☆DOGS「TEN STEPS」稽古場レポ&東山義久さん森新吾さんインタビュー

2012年5月11日(金)11:00
DIAMOND☆DOGS「Super“D-☆”Cruising Show DIAMOND☆DOGS memorial 10 TEN STEPS」
稽古場レポート&東山義久さん・森新吾さんロングインタビュー


(後列左から和田泰右さん、森新吾さん、中塚皓平さん、小寺利光さん、
前列左からTAKAさん、東山義久さん、咲山類さん)

祝・結成10周年!
5ダンサー&2ボーカルでオリジナリティ溢れるステージを魅せてくれる
“超・装飾系” Entertainment Art Unit(エンターテインメントアートユニット)
「DIAMOND☆DOGS(ダイアモンドドッグス)」

DIAMOND☆DOGS生誕の地であり、
ホームグラウンドともいえる銀座・博品館劇場で行われる定期公演
「Super“D-☆”Cruising Show DIAMOND☆DOGS memorial 10 TEN STEPS」
に向けて稽古中の都内某スタジオに潜入してきました!


メンバー自らショーの構成・演出・振り付け・音楽を手掛けるという多才さ。
この日のお稽古場でも、振付を確認しつつお互いに指導しあう姿がとても熱く、
複雑なフォーメーションやダイナミックなリフトに目が釘付けでした!


鏡に映る姿を確認しながら、飛びます!

施行錯誤を繰り返しながら、結成10年目にして
新たな形が見えてきたというDIAMOND☆DOGS(以下D☆D)。
グル―プ結成秘話から、各メンバーの“他己紹介”まで、
リーダー・東山義久さんと、森新吾さんにたっぷりとお話をうかがってまいりました♪


にこやかに質問に答えて下さった東山義久さん(右)と森新吾さん(左)

おけぴ管理人)
10周年おめでとうございます!
2003年結成時のオリジナルメンバーのお2人ですが、
当時を振り返ってみてどんな思いがあるのでしょうか?

東山義久さん(以下、東山))
結成時、最初にD☆Dをやろうと言いだしたのが僕で、最後に入ってきたのが新吾(森さん)。
気がついてみたら一番上と下が残っていました(笑)
結成の動機は“自分が主導して作る作品”に出演したかったということですね。
もちろん、外部のステージに出るのが嫌だったわけではないんですが、
「このままだったら、ずっと他の人が作ったステージにばかり出ることになるんじゃないか」と思って・・。
D☆Dはジャンルの違う5人のダンサーと、ロックとクラシック出身の2人のボーカルという構成。
違うジャンルのメンバーから、いろいろなものを吸収できるのがすごくいいですね。

おけぴ管理人)
D☆Dの公演では、メンバー自身が構成・演出・振り付けを手掛けていらっしゃいますね。

東山)
音楽や衣裳プランも自分たちでやっています。新吾が先頭に立って引っ張る感じかな。
最初はステージ作りの進め方もわからず、全員で集まって話し合ったりしていましたね。
今は僕と新吾が中心になって、大まかな流れを決めています。
新吾が色々とアイディアを出して僕に提案してくれるんです。

森新吾さん(以下、森))
最終的にはリハーサルをしながら他のメンバーとも話し合って作っていきます。

おけぴ管理人)
お2人を中心に個性的なメンバーが集まったD☆D。
グループのお兄さん的立場のお2人から、他のメンバーの皆さんを紹介していただけますか?

森)
では、まずは小寺君(小寺利光さん)から。
としちゃんは、実は一番ダンス経験が長いんですよね。舞台経験も僕たち2人よりある。
だから、なんといっても彼が一番器用ですね。歌もダンスもお芝居も。
何でもこなせる人なので、作品作りの過程でもすごく理解があります。


(専門ジャンルはタップダンス♪ 美しいターンも必見の小寺利光さん)

東山)
彼はメンバーの中で一番のデジタル人間。
機器を駆使して音楽編集とか映像編集とか、ささっとやってくれますね。
トークもうまくて、MCも担当してくれるし。色々な才能がある人です。

森)
まんべんなく才能がある(笑)
僕たちの個性をぎゅっとまとめてくれるような存在です。

おけぴ管理人)
では次に中塚皓平さんの紹介を。

東山)
彼は3歳からバレエをやっている20年選手。

森)
D☆Dに入って一番変わった人なんじゃないかな。
初めて会った時はいかにも「バレエをやってきました!」という少年だったんですけど、
最近、舞台の上でひとり凛と立っている姿を見ると「変わったなー」と思いますね。
6年間で体つきも変化して来て・・

東山)
2倍くらいにでかくなった(笑)

森)
線の細い子だったのが、いまやプロレスラーみたいになって(笑)


(レスリング・・ではなく、リフトの練習中!)

東山)
メンバーの中では、彼はムードメーカーです。

森)
雰囲気を作るか壊すかのオールオアナッシングですけど(笑)

東山)
プロデューサーからは「中塚に喋らせるな」と言われております(笑)
いま僕ら中国語を学んでいるんですけど(※)、彼の場合まず日本語を勉強した方がいいんじゃないかな(笑)
※2012年、日中国交正常化40周年記念イベントに出演するなど中国での活動も本格化。

森)
うん、彼はまだまだ“伸びシロ”がありますね。日本語に関しては(笑)


(真剣な表情でモニターをチェックする“伸びシロあり”の中塚さんと東山さん)

おけぴ管理人)
では最年少・和田泰右さんについて。

東山)
メンバーになって今年で3年目。ようやく3歳になったかな、と。



(森さんとのユニット・MILLION DOLLAR ROUGEでも活動中の和田泰右さん)

東山)
泰右(たいすけ)はねえ、今はだいぶメンバーっぽくなってきたけど、
最初は“一体この子をどうしたらいいんだろう”と思いました(笑)
やっぱり10年も続いているグループの中に最年少で入って来るっていうのは大変ですよ。
彼の中にも葛藤があったと思います。
新吾とダンスジャンルが同じ(ヒップホップ)なので対になって踊ったり、
ユニット(MILLION DOLLAR ROUGE)を作ったりしていて。
あれでだいぶメンバーとの距離が近くなったよね。

森)
彼なりにD☆Dの味と言うか、ダンスのスタイルを感じて、
いい意味で僕たちの目指す方向に染まってくれていますね。
D☆Dに寄り添いながら、自分の持ち味を探している感じ。
ダンスのジャンルを通り越して、
これからどんどん伸びて行く可能性がいっぱいある子で、
7人並ぶと末っ子・弟的存在かな。

東山)
まだ線が細くて。身長は僕らと変わらないのに。

森)
そうそう、背は僕よりも高いんですよ。

おけぴ管理人)
キャリアを積んでいくと中塚さんのように大きくなられたりして・・。

森)
うーん、どうでしょう(笑)
たいちゃんが筋トレしているところをみたことがない(笑)

東山)
でも彼がすることならみんな笑顔で「うんうん♪」と見守っていますね。
マスコット的存在?(笑)


(笑顔全開の和田さんと、ちょっぴり重そうな小寺さん)

おけぴ管理人)
ボーカルの咲山類さんはクラシック出身ですね。

東山)
えーと・・国立(くにたち)音楽学校だったっけ?

森)
国立(こくりつ)ならぬ“くにたち”ですね(笑)

東山)
国立大かーすごいな、と思っていたら「いえ、くにたち、です」って(笑)

おけぴ管理人)
いやいや、充分すごいと思いますよ!

森)
それがふたを開けてみたら、最初は舞台の上でまともに歩くこともできなかった(笑)
歌うこと以外は何もわからないまま入ってきたんですよね。

東山)
クラシックの場合はマイクを使わないから、
歌っているとマイクが口元からどんどん離れて行っちゃうんですよ。
「あれ、声が聞こえないな」と思うとマイクが離れている(笑)
もう「あほー!」って!

森)
歩くと手と足が一緒に出てナンバになっちゃうし。
卒業式みたい(笑)

おけぴ管理人)
いまの舞台姿からは想像できませんね

森)
D☆Dの音楽はクラシックからいまどきの音楽まで
色々と取り入れてやっているので、
類も彼なりに“クラシック音楽”という固定観念から
離れて広がってきていますね。
類なりの歌い方・パフォーマンスが出来る、
とても魅力的なメンバーになってくれました。

東山)
この人もメンバーの中では“いじられキャラ”。
外では“王子さま系”とか“クール”とか言われているみたいですけどね。

森)
喋らなければ王子様なんでしょうね(笑)


(いまではエアマイクもお手の物の咲山さんです♪)

おけぴ管理人)
では最後にもう一人のボーカル・TAKAさんについて

東山)
この人はね、自分のことを“Vロック王子”と言っています。
ロックバンドをずっとやってきていて、今ではD☆Dの音楽全般を作ってくれている。
ライブの時はバンドを取りまとめる音楽監督的な仕事もやってくれますね。
彼も(D☆Dに入って)ずいぶん変わったよな?

森)
変わりましたねー。

東山)
“ロックしか認めないぜ!”という子だったのが、
D☆Dのメンバーそれぞれに合わせた音楽を考えて作ってくれるようになった。
ロックがベースにありながらも、
幅広く色々なジャンルの音楽を作ることが当たり前になってきたのかな。
世界観が広がって、D☆Dに入って本当に良かったと
本人も言ってくれていますね。


(TAKAさんがステージでみせる艶やかなビジュアルにもご期待下さい♪)

おけぴ管理人)
D☆Dの世界観に合う音楽は、みなさんで話し合って作るのですか?

東山)
ざっくりとしたイメージをTAKAに伝えて作ってもらいます。

森)
彼はコアなものからポピュラーでメジャーな感じのものまで、
オーダーの真意を汲み取って作ってくれますね。
D☆Dのイメージや感覚をわかって作ってくれるので、
音楽に関しては本当に信頼できるメンバーです。

おけぴ管理人)
なるほど。
音楽と言えば、3月に1stアルバム「DIAMOND☆DOGS」が発売になりました。
また、海を越えて中国のイベントやテレビ番組に出演されるなど、
ステージを飛び出した活動もされていますが、
D☆Dの中で「舞台公演」というのはどういった位置付けなのでしょうか?

東山)
D☆Dのホームはステージ・舞台公演です。
僕たちの舞台をより多くの方々に見てもらう為の表現、手段のひとつが、
メジャーシーンでの音楽活動や海外での活動ですね。
全てがこのステージの為に、と思っています。
ですから舞台に帰って来たというよりは、
今まで色々なところに蒔いた種がどれくらい育ったかな、というワクワク感がありますね。

おけぴ管理人)
D☆Dの一番見せたいもの、神髄がステージにある、と。
結成当時から定期公演を行っている博品館劇場に
特別な思いはあるのでしょうか?

東山)
踊って、歌って、お芝居もして、
さらにバンドも入れてライブもしちゃうという僕たちのパフォーマンスに
最も合っている空間だなと思っています。
とても臨場感のある劇場。実際、お客さんの顔もとてもよく見えるんですよ。
僕たちの戻って来る場所という感覚ですね。

森)
D☆Dの基本形が博品館で作られたという思いがありますね。
新しいことにも挑戦できるし、一番自信があって見てもらいたいものも出来るし。
やっぱりこの定期公演は僕たちが一番大事にしているものですね。

おけぴ管理人)
第1回公演「未完成」から10年目の今回の公演「10 STEPS」。
どんな構成のショーになりそうでしょうか?

東山)
今回は2部構成になっていて、1幕目ではこれまでの公演の代表的なナンバーを再現します。

森)
かつてのナンバーをブラッシュアップして再構築しています。
今までの10年間のアラカルトをバランスよく見せるのが1幕。
2幕ではこれからの僕たちを発信していくというか、
D☆Dの未来へとつながっていくようなナンバーを見せますよ。
もちろん、ひとりひとりのメンバーにクローズアップするようなナンバーもありますし。

東山)
これまでは毎回、お芝居というかコントのようなシーンが入っていたのですが、
今回は僕たちの一番の魅力である「踊り」と「歌」を全面に出していくステージになります。

森)
ダンスと歌に込めたもので、お芝居の部分も感じていただきたいなと。
一挙手一投足を見逃せないような作りにしていきます。
物語は・・リーダーの背中で感じて下さい!

東山)
え・・プレッシャーやな・・。


(実は関西出身の東山さん♪)

おけぴ管理人)
目がいくつあっても足りない!というステージになりそうですね。

東山)
ぜひ複眼でご覧下さい(笑)

おけぴ管理人)
それでは最後に東山さん、森さん、お互いについて
どう思っているかをお聞かせいただけますか?
面と向かって言いづらいこともあるかもしれませんが・・(笑)

森)
では、まず僕から。
リーダー(東山さん)とは僕が20歳の頃から10年間ずっと一緒にいたので、
もう家族ですね (笑)
親といるよりも長いんじゃないかって思っちゃうくらいに、
濃い時間を過ごしていて、リーダーとの絆はすごく強いです!
そこが一番のダイアモンドなんじゃないかなって思っていますね。
リーダーがいなければD☆Dじゃないし、
僕がいなくてもD☆Dじゃない。
そう自信を持って言えるかな。
これから先も「10年・・いや40年来の付き合いだよ」
となれればいいなと(笑)

東山)
お互い、頭もハゲ散らかして(笑)

森)
杖をつきながら、博品館で「ここでよく踊ったんだよ」とか語る(笑)

おけぴ管理人)
トークですか!?

森)
ええ、トークサロンですね。
50歳過ぎの2人が、お茶でも飲みながら(笑)

東山)
50歳はまだ杖じゃないだろ!

森)
そっか。まだD☆Dやっているかもしれませんね(笑)

東山)
では、次は僕から。
実は、D☆Dに新吾が入る前に既に7人のメンバーは決まっていたんですよ。
それが第1回公演の3か月前、仮チラシも出来ていた時に
急にひとりのメンバーが参加出来ないということになって・・。
それで、急遽探したのが新吾です。
僕は彼のダンスを見たこともなかった(笑)

森)
リーダーに会う2時間前にプロデューサーに初めて会って(笑)
「じゃあ、おいで!」ってグローブ座に連れて行かれて・・。
その時に撮った写真が第1回公演チラシのこの写真。


(今回のチラシの裏面をご覧下さい♪)

東山)
だからひとりだけ写りがちょっと違う(笑)
さっき泰右(和田さん)のことをいろいろ言っていたけど、
彼なんかよりもっと線が細くて、
自信なさげな子がそこに立っていましたね(笑)
個性の強いメンバーにのまれないようにって、
よく2人で飯を食べに行ったり話したりしていたよね。
いつのまにか、この2人だけが残っちゃった。
新吾のいいところは、初めて会ったときから変わらないD☆Dへの想い。
D☆Dを愛している、というのかな(笑)
僕はリーダーとしても、D☆Dの急先鋒として外部の舞台に飛び込んでいって
D☆Dの世界を広げているという自覚はあるのですが、
新吾はD☆Dのテクニカルな部分とか、
方向性とかを決めて引っ張ってくれている。
彼が抜けたら公演が成り立たないですからね。

おけぴ管理人)
森さんがいるから、安心して外の舞台にも出ていける?

東山)
そうです。
新吾に任せられるから
「俺はD☆Dの看板を背負って行ってくるからな!」という気持ちがありますね。

おけぴ管理人)
なんだかご夫婦みたいな(笑)

東山)
お父さんとお母さんみたい。
「お母ちゃん、おいしいお味噌汁作ってやー」って(笑)

森)
「お父ちゃん、行ってきー!」ってね。

東山)
僕が帰ってきたら、お母ちゃんが
「今日は和風ロールキャベツやで」
「え!そんなん、どうやって作るの!?」
みたいなね (笑)

森)
ふふふ、今日はロールキャベツにニンニク入れて見ました。
という感じで「新しい音楽と振付出来たんで帰って来て下さいーっ」と。

東山)
晩ご飯のおいしい家には絶対に旦那さんは帰ってきますからね。
それから、新吾には先見の明がある!
少女時代とかAKBとか、流行りだす前から
「これは絶対に日本一になる」と予言していましたからね。
どこの社長さんですかっていう・・(笑)
(森さんに)そういう面でD☆Dはこれからどうなっていくでしょうか?

森)
D☆Dはこれからが勝負です!
もう1段、階段を昇らないとね。だから「10 STEPS」なんですよね。

東山)
まとめましたね。

森)
10周年を迎えて、ここからがスタートだ!と思っています。
この先もD☆Dを育てて守っていくビジョンは僕もリーダーも見えています。
メンバーたちにもその思いが伝わって受け継いでいってくれるといいなと考えていますね。

東山)
いつまでもキャッキャしていられないからな(笑)
・・でも、俺たちメンバーのだれよりも若いですよ!
キャッキャしていますよ!矛盾しているけど!

おけぴ管理人)
(笑)この楽しい雰囲気をステージで拝見するのを楽しみにしております!
今日はどうもありがとうございました!!


(キャッキャしているお2人を、ぜひ劇場でご覧下さい!)

まるで夫婦漫才のような息のあったトークで、インタビュー中も笑顔が絶えないお2人。
公演中に開催されるアフタートークショー(5/21・22)にも期待が高まりました♪
もちろん、ステージの上ではガラリと変わった、
超!!かっこいいダンス・パフォーマンスを魅せて下さいますよ。

このインタビュー後に、振付確認作業を撮影させていただいたのですが、
振り付け確認なのにジャンプが高い!ターンが早いっ!
実際のステージではどこまでかっこよくなってしまうのでしょう!
動画ではメンバー全員からのメッセージも!


小寺さんのこの表情の理由は・・・
ぜひ↓こちらの動画↓でお確かめ下さいませ♪

<メンバーの皆さんからの動画メッセージ。おけぴの振付つき!>

<公演情報>
『Super“D-☆”Cruising ShowDIAMOND☆DOGS memorial 10 TEN STEPS』
2012年5月19日~27日 銀座・博品館劇場
(21・22日にはアフタートークショー開催!)

<構成・演出・振付>
DIAMOND☆DOGS

<出演>
DIAMOND☆DOGS
東山義久
森新吾
小寺利光
中塚皓平
和田泰右
咲山類
TAKA
長澤風海(ゲスト)

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おけぴ取材班:mamiko、yoshida、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

2012年05月17日

12/05/17 ウサニ制作発表レポ

2012年5月17日(木)11:00
「ウサニ」制作発表レポ

主演・溝端淳平さん!
数々の人気ドラマを生み出した人気脚本家野島伸司さんが初・舞台脚本!
話題の舞台「ウサニ」制作発表の模様をお伝えします。

この作品は2003年に野島伸司さんによって書き下ろされた同名小説が原作。
「どうして男の人は浮気をするのか?」
という命題を野島さん独特のストレートな表現で描く純愛ストーリー!

まずはあらすじをご紹介♪
おいしいイチゴを作るため、アマゾンの奥地に渡り、伝説のへびイチゴの精霊を捕獲した青年、コーゾー。
へびイチゴの精霊は、ウサギのぬいぐるみ“ウサニ”に宿り、
人間の感情、そして恋愛について学びながら、コーゾーに想いを寄せていく。
拙いながらもまっすぐで純粋なウサニの恋愛感情に、戸惑いながらもほだされていくコーゾー。
しかし、ある日セクシーな謎の美女、レーコが現れコーゾーに迫る。
ウサニの純粋さと、レーコの魅力に揺れるコーゾーの周囲で、
次々と起こる事件-そしてウサニを取り返しに来た、
アマゾンの大蛇王・スネーク-事件の果てに、コーゾーがたどり着いた“本当の愛”の答えとは

その“本当の愛”という命題に挑む主人公、コーゾーを演じるのは映画にドラマに大活躍の溝端淳平さん。

「僕が生まれる前からドラマ界を引っ張って来られたお二人
(演出の永山耕三さん、脚本の野島伸司さんは「ひとつ屋根の下」等の“月9”黄金時代の立役者!)
とご一緒できるのはとても光栄です。」

とのしゃべり出しには思わず、場内に笑いの渦が!
溝端さんは現在22歳!
それでもご本人はいたって真面目にお話されるのが印象的でした。

「野島さんの“台詞”は特別なもの、一度はご一緒したいと思っていました。
テーマも“真実の愛”と難しいものですが、(脚本や作品に)身をゆだねてがんばりたい!
(コーゾー役については)今の若い男の代表として等身大の男として表現したいです。」

と話す溝端さん。
二人の女性(?)の間で揺れ動く青年コーゾー、ぜひお楽しみに!

そして、ぬいぐるみに宿った精霊“ウサニ”役には、
声優として人気を博し、ドラマやバラエティにも活躍の場を広げる平野綾さんと
歌手としても舞台女優としても活躍中の真野恵里菜さんのダブルキャスト!

「どうやって舞台化するのだろう?すぐには想像できなくて・・・
でも、だからこそまっさらな気持ちで吸収していけたらいいなと思っています。」(平野綾さん)


「ファンタジーをどう表現していくのか楽しみです。
幅広い年代の方に愛してもらえる作品にしたいです。」(真野恵里菜さん)

なんてキュートなお二人!
どうやら、日本語もカタコトながら、思いを一生懸命に伝える独特の台詞回しになるようですよ。

そして、この日もググッと大人な魅力満載の高岡早紀さんはコーゾーを惑わす謎の美女レイコ役。

「謎の美女役はうれしいですね(笑)
(テーマである)なぜ浮気・・・私も本当にわからないので、
作品を通していろいろと勉強させていただきたいと思っています。」
と微笑む高岡さん。

他にもウサニ奪還を目指す大蛇の王スネークには山本耕史さん、
コーゾーの父に温水洋一さんとテレビに舞台に活躍中の魅力的なキャスティングが実現!

そして、なんといっても注目なのは、初めて舞台脚本を手がけられる野島伸司さん!
数々のヒットドラマを生み出した野島さんと永山さんコンビが
今、舞台を手がける理由、舞台の魅力についてお話してくださいました。

「舞台ならではの表現があると思います。
実写でない分、何も制約がない感じ。楽しくファンタジーが描けると思っています。
実は、僕自身舞台を見るのは苦手ですが(笑)、
そういう人にも楽しんでもらえるような舞台にしたいです。
この作品については今回が“はじまり”、しっかりとした基礎を築いて、
今後もバージョンアップしていけたらなと思っています。
その意味でも溝端くんにはがんばっていただきたいですね。」(野島さん)

「先日、北川悦吏子さんとも舞台のお仕事をしましたが、
テレビドラマの作家さんは何と言っても会話を書くのが上手いんです。
野島さんの台詞の抜群のキレを舞台、想像力の世界で解き放つ。
そしてそれが生で届けられ、観ている方が
心震わせ感動できるような作品にしたいと思います。」(永山さん)

ファンタジーな世界観でいながら、核心を突く、野島マジックに期待感高まる制作発表でした。
公演は、2012年8月3日~26日 ル テアトル銀座にて

公式HP
http://usani.jp/

<出演>
溝端淳平
平野綾(ダブルキャスト)
真野恵里菜(ダブルキャスト)
未来穂香
板倉チヒロ
平田敦子

温水洋一
高岡早紀
山本耕史

<スタッフ>
原作・脚本:野島伸司
演出:永山耕三(フジテレビジョン)


魅力的な女性に囲まれ、たじたじな溝端さんが初々しい!

おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人

2012年05月19日

12/05/19 DIAMOND☆DOGS「TEN STEPS」ゲネプロレポ

2012年5月19日(土)14:00
DIAMOND☆DOGS
「Super“D-☆”Cruising Show DIAMOND☆DOGS memorial 10 TEN STEPS」
@博品館劇場ゲネプロレポート

DIAMOND☆DOGS(D☆D)、10年の集大成が今ここに!!

D☆D10周年記念公演「TEN STEPS」ゲネプロレポートをお送りいたします!

これまでの歴史を振り返りながら、ブラッシュアップしたナンバーを魅せる第一幕、
現在進行形のD☆Dの魅力が凝縮され、新たな展開への期待感たっぷりの第二幕!
目がいくつあっても足りないようなダンスと音楽の洪水のようなステージです!


リーダー・東山義久さんの鋭いまなざし・・


ダンスのキレが最高に気持ちいい森新吾さん(左)♪右は中塚皓平さん


東山さんと森さん、創立時からのメンバーのお二人の美しいデュエットナンバー!


最年少メンバー・和田泰右さんも身軽な動きで魅せまくり!


ジャンプもターンもダイナミックで美しい中塚皓平さん、
踊っているときの顔の表情も素敵です♪


得意のタップダンスで劇場の空気を変えてしまう小寺利光さん。
美しいステップ、足先の動きまでご注目を!


静かに、そして熱く燃える咲山類さん(左)の端正な歌声と、
妖艶さとロック魂を併せ持つTAKAさん(右)のファルセットが劇場に響き渡ります
このボーカルのお2人が作り出す世界観が、5人のダンサーを包み込む快感♪


時に妖しく、時に妖精のように舞うゲストダンサー・長澤風海さんの存在が
スパイスのようにD☆Dメンバーの個性をひきたてて行きます。
長澤さんの軸足のぶれない高速回転技は必見!


みよこの足の角度!


大人の魅力満載のタンゴ風ナンバーで決めるメンバーのかっこいいこと!


実に多彩なプログラム構成!


信頼し合うメンバー同士だからこそ出来る、こんな表情もお見逃しなく♪
笑える小芝居的ダンスも大好きです!

結成10周年を迎え、これから先もますます楽しみなDIAMOND☆DOGS。
そんなD☆Dの魅力と結束を存分に堪能できる「TEN STEPS」は東京・博品館劇場にて5月27日まで!

DIAMOND☆DOGS公式HP
DIAMOND☆DOGS official YouTube
DIAMOND☆DOGS official BLOG


このお二人へのおけぴ管理人ロングインタビューはこちら


おけぴ取材班&撮影:mamiko、yoshida、おけぴ管理人

2012年05月21日

12/05/01 レチタカルダ「ジャンヌ・ダルク」新妻聖子さんインタビュー

2012年5月1日(火)
朗読活劇レチタ・カルダ
「ジャンヌ・ダルク」新妻聖子さんインタビュー

イタリア語で“熱い朗読”を意味するレチタ・カルダ。
そのレチタ・カルダシリーズ「ジャンヌ・ダルク」にご出演の新妻聖子さんに
朗読の魅力、ジャンヌ・ダルク像から表現者としての想いなど
大変興味深いお話をたっぷりとお伺いしてきました。

おけぴ管理人)まずは朗読という表現の魅力からお話を聞かせてください。

新妻聖子さん)
最近ではNHKの「日本怪談物語」という番組で朗読をしましたが、
限りなく一人芝居に近い感覚でしたね、とても楽しかったです。
聞いてくださる方が物語の世界を想像するにあたって、
それを導くのが私の口から発せられる言葉のみということが、
すごく面白く、やり甲斐がありました。

そして読んでいる側も読み始めてみないとどこへ行くかわからないところもあり、
私自身も物語の旅に出られるという楽しさもありますね。

ですので、私にとっての朗読は想像力が最大限にかき立てられ、
想像の世界で様々なものが見えてくるという演劇の本質、
もっとも純化されたジャンルのような気がしています。

おけぴ管理人)
新妻さんの魅力の一つである“声”、
朗読では何かほかの表現と違う声のアプローチはされますか。

新妻さん)朗読ではナレーターとして読む場面、
もしくは鍵かっこの中の台詞を読む場面があります。
台詞という部分に関して、先ほど話題に出した“怪談”では
2,3人の登場人物の声色を変えて読みました。
動きが制約されていた分、声で動く!
それもとても楽しかったです。

おけぴ管理人)
では今回の作品についてお話を進めます。
今、新妻さんの中でのジャンヌ・ダルクはどのような人物像ですか。

新妻さん)
まず、ジャンヌ・ダルクという人物について、
その名はもちろん知っていましたが、
今回この作品をやることになって色々と調べたら、
その実態については意外に知らなかったことが多くありました。
素朴な少女が何かに突き動かされて戦争をして処刑される。
そんな彼女の生々しい生涯について、
スタッフの皆さんと懇々とお話しする中で、私が何度も主張したのは、
彼女の戦果が美化されたり、聖人視され過ぎることへの疑問、違和感です。

母国を守るためとはいえ、彼女の行いの結果として実際に敵の兵士は死んだのです。
ジャンヌには少しでも良いから戦争をしたことに対する痛みや重さは感じていて欲しいですし、
戦争が最善策だったという印象の残る芝居にはしたくないな、と思いました。

おけぴ管理人)とても興味深いアプローチです。
これまでの“英雄像”だけではない人間としての体温のあるジャンヌ像になりそうですね。

新妻さん)
そうなるといいなと思います。
ジャンヌの生涯を描くにあたって、
その部分に異論を唱え始めたら一歩も踏み出せないくらい核になるところではありますし、
もちろんエンターテイメントとしてドラマティックに描くことも必要だと思います。
ただ、どうしても戦争が正しかったとは言いたくないのです。

私は演じる側として、どの役でも私というフィルタを通して伝えるときには
何らかのイデオロギーを持って臨みたいと思っています。
だからといって、この作品を反戦ものとして作り上げるというのではなく、
母国フランスから見たら英雄だけど、
反対にイギリス側から見たらどうなのだろうかなど考えていく中で、
神の啓示を受けた人であっても、やはり彼女にも人間として悩んでいて欲しいと思いました。

あとは、聞いてくださった方が、どう感じてくださるかですね。
色々なジャンヌ・ダルクの物語がある中で、
「新妻の語りで聞いたのは今までのとちょっと違うよね」と、
何かを感じていただけるとうれしいです。

おけぴ管理人)
新妻さんと“ジャンヌ・ダルク”からまず思い出されたのは、
ミュージカル「マリー・アントワネット」で演じられた“マルグリット・アルノー”です。
マルグリットとジャンヌについてお話を聞かせてください。

新妻さん)
そうですよね(笑) 同じフランスですしね。
マルグリットは彼女の中の恨み・憎しみ・復讐心から“戦い”という行動に繋がり、
戦いに喜びすら感じ突っ走ります。
そして、自分が踏み出した一歩、それによって目の前で処刑されるマリーアントワネットを見て、
どんなにきれいごとを並べても、誰かを傷つける一歩だったということを感じ、
自分が望んでいたのはこれなのか。と彼女の中で何かが崩れ落ちる。

それに対して、ジャンヌは戦争の只中には
身を置かずに済むような状況で育ったにもかかわらず、
神の声によって戦争というものに関わっていく。
彼女の場合は自分の中から戦いの衝動が湧き出ていません。
そこに“聖人”と呼ばれる所以があるのでしょう。
その点は明らかに違うのですが、
実はそこにも「本当にそうなのかな?」と思っている私がいます。

たとえば、神の声を聞き、村を出て、王太子に会い、戦いの前線に立つ。
そこまでは不思議な力に導かれた神秘だとしても、
戦場で苦楽を共にしてきた仲間が目の前で殺されたとき、
彼女の中に“やり返してやりたい”という気持ちが芽生えなかったのだろうかということです。

マルグリットのように内なる衝動が芽生えるのか、
やはり聖戦として神の意志で動くのか、朗読の中でどこまでできるかはわかりませんが、
実際に読んで、動いていったときにどう感じるのか楽しみです。

おけぴ管理人)
続いて「レチタ・カルダ」(朗読活劇)ってどのようなものだろうと思う方も多いかと思いますが
その公演スタイルについて聞かせてください。

新妻さん)これまで私が思うジャンヌのお話をしてきましたが、
今回はジャンヌを“演じる”わけではないんですよね。
もちろん、朗読の本が用意されていますが、暗譜(暗唱)して動くところもあります。
それは台詞部分だけでなく、ナレーターとしても本を見ることなく語るという場面もあります。
まさに朗読+活劇な部分です。

おけぴ管理人)
そして、さらにスパニッシュ・コネクションのみなさんの音楽も加わりますね。

新妻さん)はい!スパニッシュというのがいいですよね!
ヴァイオリンの平松加奈さんは以前私のライブで弾いてくださった方という偶然も!!

そして、音楽に関しても、一つリクエストさせていただき、無理のない流れの中で3曲ほど歌います。
THEミュージカル的な歌ではなく、ジャンヌの心情に沿った歌を、
私も楽器のひとつになったかのように歌いたいなと考えたとき、
まず心に浮かんだのは讃美歌です。
そして、子守唄。
これは人が心細くなったとき、母親を思い出し、
そして母が歌ってくれた子守唄を歌うのではという発想からのアイデアです。

このように台本そのものは以前、坂本真綾さんがされたときと一緒ですが、
新たに書き加えていただいたり、書き換えていただいたり、
ちょっとテイストの異なった形になります。

おけぴ管理人)
積極的に作品作りに参加されていて、これは新妻さんならではの公演になりそうですね。

新妻さん)
こんなに暑苦しいくらい参加したがる女優は、あまりいないと思います(笑)
主催のみなさんが広い心で受け入れてくださって、
私の主張に耳を傾けてくださり実現に向け動いてくださる。本当に恵まれています。

おけぴ管理人)
上演される環境も屋外ととてもユニークですよね。

新妻さん)屋外での朗読は私も初めてです。
私自身、お客さん目線で考えると、開演のころ、
6月の5時はまだ明るくて物語が進むにつれて日が暮れていく。。。
なんてロマンティックなの!ですよね。
鳥の鳴き声や場合によっては雷、自然の中の色々な音も聞こえるでしょうし、
それすら演出として取り入れられたら、まさにそのとき限りのステージになりますよね。
私が公演を行う上野水上野外音楽堂は
屋外といっても屋根があるので少々の雨は大丈夫ですが、
みなさん、虫よけスプレーはお忘れなく!

おけぴ管理人)
今後のスケジュールを拝見すると、レチタ・カルダの他にも
ストレートプレイ、ミュージカル、コンサートと実に多彩な活躍です!
“表現者・新妻聖子”のこれからについてお話を聞かせてください。

新妻さん)
私はそもそもデビューが遅く、大学を卒業してからこの世界に入りました
しかもそれまで舞台を見たことすらなかった、まさにゼロからのスタートでした。
デビューからまだ10年経っていない中で、本当に様々な役、様々な機会を経験してきました。
ストレートプレイやミュージカル、複数キャストやシングルキャスト、ロングラン公演、旅公演・・・など、
猛スピードで習得させてもらい、ライブも5回目となります。
たとえばライブに関しては試行錯誤しながら歩んできて、持ち歌もお客様も増え、
ようやくひな形というか、新妻聖子のライブのスタイルが出来てきました。
そうなると、次は壊さなくてはいけない、同じことは出来ないなと思うのです。
かといって急にエグザイルみたいなライブを目指す!とかではないですよ(笑)

今年に入ってから、アーティスト、表現者としてその先に何を目指すべきか、ということを考えています。
私が考えるアーティストというのは表現したいこと、伝えたいことが明確にあり、
それをお客様に届ける人です。
その意味でシンガーソングライターというのはわかりやすいですよね。
ただ、私は女優であり、シンガーです。
作品があってそれを表現する立場としては、実は自分で“書く”以上に明確に伝えたいものを持っていないと、
ただのカラオケになってしまいます。
舞台で役を掘り下げるのと同じように、
一曲一曲丁寧にディープに掘り下げていかないと
ただ(技術的に)歌のうまい人、それ以上にはなれないと思います。
今後は、「新妻聖子の歌う、あの歌が聴きたい!」と言われるような、ハッキリとしたカラーを、
私自身の中でしっかりと作り上げていきたいです。

おけぴ管理人)
カッコイです!そのディープな掘り下げが実際のステージにも表れているように思います。
ディープさゆえ気になるのですが、舞台に関しては公演期間中など“役”と“実生活”のバランスはどんな感じですか。

新妻さん)
自分自身では特に意識をしていないのですが、家族の反応がね(笑)
「ライト・イン・ザ・ピアッツァ」ではふんわりとした役柄でしたので、
家族に大評判!かわいいからずっとその役をやっていてと言われたのですが、
革命家や狂気を持った芸術家では、目が怖いと言われ。。。
乗り移り傾向、あるみたいですね。

おけぴ管理人)
狂気を持った芸術家、それすなわち、「GOLD」のころでしょうか。

新妻さん)
そうです。カミーユという役は本当にいろいろと大変でした。
実はカミーユ以降、ジムに通っているのですよ。

というのも、実は公演中に腹筋が「ぶちっ」と音を立てて切れまして。。。(笑)
これまでは持って生まれた代謝の良さと声帯の強さで30年生きてきましたが、
タイトルロールなど大役を任せていただき、
出ずっぱりという状況ではある程度トレーニングをして身体も筋肉をつけないと無理だと思い
運動と無縁だった私がジム通いです。

おけぴ管理人)
心身ともに鍛え、6月からの怒涛のスケジュールに臨まれるわけですね。

新妻さん)6月以降、すごく慌ただしいですよね(笑)
ただ、どの稽古も佳境を迎える前の、今が大事なのです。
今、覚えておかないと間に合わないんですよね。
でも、なかなか。期限を決めないと覚えられなくて。

おけぴ管理人)
公演中のハードさばかりに目が行きますが、それまでの準備もそれ以上にハードなのですね。

新妻さん)
舞台に出ているときはむしろご褒美、努力が報われる瞬間ですから。
稽古や準備期間は、筋トレと一緒です!!

きらきらした笑顔と、とても男前な気質が印象的で、
役柄、作品と向かい合う姿勢も凛としていて、とても素敵な新妻聖子さん。
途中、屋外での公演の際にどうしても気になるお天気のお話も出ましたが、
新妻さんならどんな天候もGood Condition/味方にして
独自のジャンヌ・ダルクを見せてくれるような頼もしさを感じました!

~耳寄り情報!~
インタビューの中にも出てきたように、シンガーとしてもご活躍の新妻聖子さん。
5月16日に発売となる5thシングル「ありがとう」は
ジューンブライドを意識したキュン&ウルッときてしまう素敵な一曲。
作詞作曲は辛島美登里さん、サウンドプロデュースは武部聡志さんという
豪華な布陣と新妻さんの表現力で素晴らしい楽曲になっています♪
舞台とはまた一味違った新妻聖子さんの魅力をぜひ!!

(おまけ)
ジャンヌの12,3歳から演じる新妻さんから、
「ミス・サイゴン」では17歳でしょう、今年は十代が多くて!
あ、骨唄は10歳でした!舞台のマジック、お楽しみに!」


ネイルもとってもかわいい!!!

<新妻聖子さん今後の公演情報>
・レチタ・カルダ「ジャンヌ・ダルク」
 2012年6月3日(日)17時より
 上野水上野外音楽堂にて
 歌・語り:新妻聖子
 音楽:スパニッシュコネクション

・三人芝居「骨唄 」
 2012年6月28日-7月1日@池袋あうるすぽっと (他、全国公演)
・ミュージカル「Bitter days, Sweet nights 」
 2012年8月2日-8月11日@CBGK シブゲキ!!
・ミュージカル「ミス・サイゴン 」
 2012年8月22日-9月8日@青山劇場 (他、全国公演)
・新妻聖子ライブツアー 2012
 2012年11月17日-12月8日@東京、神奈川、他 関東7ヵ所開催

CDリリース
New Maxi single 「ありがとう」
2012年5月16日 ポニーキャニオンより発売
作詞作曲 辛島美登里/編曲 武部聡志
↓↓↓↓↓

新妻聖子さんHPはこちら



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

2012年05月25日

12/05/11 新国立劇場「サロメ」稽古場レポ

2012年5月11日(金)12:30
新国立劇場「サロメ」稽古場レポ

春から夏にかけ新国立劇場で上演される海外戯曲三作連続公演、
現代の秀作「負傷者16人」に続いて上演されるのは十九世紀の耽美派、
オスカー・ワイルド作の名作「サロメ」。
“新国立版”といえる、新しい「サロメ」が創り上げられている
お稽古場の様子をお伝えします!

たくさんの“新しさ”がある中で、まずご紹介したいのが“サロメ像”。
これまでは官能的な女性像として描かれることが多かったのですが、
今回のサロメは幼さ、純粋無垢ゆえの残酷さ、悲劇性を打ち出した新しいものになっています。
そんなサロメを伸びやかに演じているのが多部未華子さん。

ピュアな愛くるしさと冷たさ、強さ、くるくると変わるその表情と
台詞回しに観ている側も惹き付けられ、そして、翻弄されます。



サロメが惹かれる預言者ヨカナーンには成河(ソンハ)さん。

時折見せる、頬を高潮させての強い芝居には思わず息を呑み、
その佇まいや発する言葉の熱からは他の登場人物とは何か違う“異質”を感じます。
また、ヨカナーンが閉じ込められている地下牢のセットも
これまで見たことのないものになりそうです!


ユダヤ王ヘロデには奥田瑛二さん。

王としての威厳、横暴さ、サロメを見つめる視線、
ヨカナーンへの恐れと多面的な人物像になっています。
この横暴さの影に見え隠れする人間味が、
序盤の宴でのほろ酔い上機嫌な芝居から終盤の重厚な台詞のシーンでは
どのように変貌するのか、とても楽しみです。


そして、ヘロデの妻、サロメの母であるヘロディアには麻実れいさん。

なんともいえない気だるさと底知れぬ美しさが共存し、
そこにいるだけで気品漂う王妃です。
かつての夫の弟との結婚という近親結婚をヨカナーンに非難され、
その存在を鬱陶しく思い、そして議論を止めない宴に集った男たちを
うるさいと一蹴する台詞を麻実さんの声のトーンで聞くと、
より一層ゾクゾクしてきます。
ヘロディアの娘=サロメということの意味を強く感じます。


サロメに心を奪われた若いシリア人(右・山口馬木也さん)と
彼を心配するヘロディアの近習(左・内藤大希さん)のシーン。
山口さんの心酔しきった目、内藤さんのすがるような目が印象的です。


こちらは地下牢を覗き込むヌビア人(右・植本潤さん)と
カッパドキア人(左・櫻井章喜さん)。
二人が神々の話をする様子が日常会話をするかのように描かれています。


こうして一人一人の登場人物のキャラクターや母娘、夫婦といった関係性が
今回の新国立版サロメのもうひとつの見どころである小説家、平野啓一郎さんによる新訳、
そしてストレートプレイでは新国立劇場初演出となる宮本亜門さんの演出で
色濃く浮かび上がります。

平野版「サロメ」、特に印象的なのは、繰り返される“月”の描写です。
言葉だけでも刻々と表情を変えていく様子が伝わる“月”を
宮本さんがどのように見せてくれるのだろうと期待が膨らみます。

舞台セットもこのように現代的。白を基調としたスタイリッシュで、
まるでどこかのインテリアショップのようです。
この舞台上で、コロスのみなさんを含めると28人の男性たちと2人の女性がドラマを繰り広げます!


さらに!衣裳は全てヨウジヤマモトの現代服!!最先端“モード”を纏うのです(参考)。

言葉、芝居、空間演出・・・
いったいどのような劇場空間が創り上げられるのか、
舞台の魅力がギュギュギュと凝縮された劇場体験になると思います。

19世紀の終わりにフランス語で書かれた、
新約聖書に登場するヘロディアの娘(サロメ)の物語を現代語で、現代服で上演。
[JAPAN MEETS…‐現代劇の系譜をひもとく‐]第5弾にふさわしい新生サロメ、お見逃し無く!

2012年5月31日より6月17日迄 新国立劇場中劇場にて

<スタッフ>
作:オスカー・ワイルド
翻訳:平野啓一郎
演出:宮本亜門
美術:伊藤雅子
照明:西川園代
音楽:内橋和久

<出演>
多部未華子
成河
麻実れい
奥田瑛二

山口馬木也/森岡豊/櫻井章喜/植本潤/池下重大/谷田歩
内藤大希/鈴木慎平/平川和宏/水下きよし/ヨシダ朝/戸井田稔

水野龍司/春海四方/神太郎/遠山俊也/星智也
漆崎敬介/坂本三成/右門青寿/斉藤直樹/ベータ
西村壮悟/原一登/川口高志/林田航平

公式ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影:chiaki、mamiko 監修:おけぴ管理人

2012年05月29日

12/05/29 新国立劇場「サロメ」公開舞台稽古&囲み会見レポ

2012年5月29日(金)
新国立劇場JAPAN MEETS・・・―現代劇の系譜をひもとく―V「サロメ」
公開舞台稽古&囲み会見レポ


(多部未華子さんが、新たなサロメ像に挑む!)

先日の稽古場レポートでも新訳による新たな世界観と、
演出の宮本亜門さん、主演の多部未華子さんが作り出す斬新なヒロイン像を
お伝えした新国立劇場「サロメ」。
初日に先駆けて公開された舞台稽古より、冒頭数シーンのビジュアルをお届けいたします!


時に強く、時に無邪気に、そして蠱惑的に舞台上に存在するヒロイン“サロメ”を演じるのは
多部未華子さん。
(写真後方は“ヘロディアの近習”役の内藤大希さん)


印象的なのは何と言ってもその強い瞳です!


様々に表情を変えながら、ヨカナーン(成河さん 写真左)に迫るサロメ。
女優・多部未華子さんの才能、そして覚悟を感じる熱演に
自然に目が吸い寄せられていくような感覚です。
頑なに彼女を拒み続けるヨカナーンを演じる成河さんも、
小さな心の揺れを丁寧に表現していきます。


サロメの父親を殺し、その妻をめとったヘロデ王を演じるのは奥田瑛二さん、


麻実れいさん演じるヘロディアとの奇妙な夫婦関係も見どころのひとつ。
ヨウジヤマモトのモードな衣裳を着こなすお2人のかっこよさも必見ですよ。

伊藤雅子さんが手掛ける舞台美術は、
鏡や舞台の奈落を効果的に使っていて非常に印象的。
ヨカナーンが囚われている牢の表現では、演劇ならではの醍醐味を満喫!
これはぜひ劇場で実際にお確かめ下さい!!
(セット全体を見渡せる2階席もオススメです)


若く、純粋であるがゆえの残酷さを持つ“新しいサロメ像”を体現する多部未華子さん。
舞台稽古後の囲み会見では演出の宮本亜門さんをして
「想像を絶するサロメ。これは事件ですよ!」と言わせしめ、
奥田瑛二さんには
「この人は天才!」と絶賛され、照れ笑いを浮かべる場面も。

平野啓一郎さんの新訳により、現代の日本に蘇ったオスカー・ワイルドの世界。
オペラやバレエなど様々な形で上演され続けてきた古典作品に、
モダンで“日本ならでは”の風が吹き込まれます!
新国立劇場[JAPAN MEETS…‐現代劇の系譜をひもとく‐]第5弾「サロメ」、お見逃しなく!

2012年5月31日より6月17日迄 新国立劇場中劇場にて

<スタッフ>
作:オスカー・ワイルド
翻訳:平野啓一郎
演出:宮本亜門
美術:伊藤雅子
照明:西川園代
音楽:内橋和久

<出演>
多部未華子
成河
麻実れい
奥田瑛二

山口馬木也/森岡豊/櫻井章喜/植本潤/池下重大/谷田歩
内藤大希/鈴木慎平/平川和宏/水下きよし/ヨシダ朝/戸井田稔

水野龍司/春海四方/神太郎/遠山俊也/星智也
漆崎敬介/坂本三成/右門青寿/斉藤直樹/ベータ
西村壮悟/原一登/川口高志/林田航平

公式ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影: mamiko 監修:おけぴ管理人

2012年05月30日

12/05/30 劇団青年座第203回公演「THAT FACE~その顔」稽古場レポ&インタビュー

2012年5月30日(水)13:00
おけぴ会員稽古場レポ隊企画
劇団青年座第203回公演『THAT FACE~その顔』稽古場レポ&宇宙(たかおき)さんインタビュー


(青年座若手注目株!ヘンリー役を演じる宇宙さんにお話を伺ってまいりました♪)


青年座×おけぴ企画第2弾!

今の時代を生きる作家の創作劇にこだわる名門劇団・青年座。
日本の作品を上演することが多い青年座としては、異例ともいえる海外戯曲の上演が決定したとお聞きして、興味津々!
早速、おけぴスタッフ&抽選で選ばれたおけぴ会員レポ隊5名の皆さんと
青年座第203回公演「THAT FACE~その顔」の稽古場にお邪魔してまいりました!

到着早々にご案内いただいたのは、本番の舞台となる劇場内、
部屋のセットがドーンとそびえ立ち、圧倒されます。
劇場スタッフの方が照明をつけて下さった途端、雰囲気はがらりと変わり、
外では東京の5月の風が吹いているのに、ここはロンドンのアパートの一室と化してしまいました。
舞台上にも上がらせて頂き、緻密に作ってあるセットを隅々まで見学させていただきました!


続いて2階の会議室へ移動。
本作の要となる役どころ、兄のヘンリーを演じられる、
宇宙(たかおき)さんにお話を伺ってまいりました。

「THAT FACE~その顔」はイギリスの女性作家ポリー・ステナムが19歳の時に書いた2007年の作品。
アルコール依存症の母、家族を捨て香港に暮らす父、学校の寮で事件を起こした妹、
そのはざまで奮闘する高校を中退した兄・ヘンリー、という家族四人の想いが交錯する、
密度の濃い会話劇です。


レポ隊)
海外の創作劇を青年座が上演することは、大変珍しいと思うんですが。

宇宙さん)
海外戯曲を取り上げることは本公演ではほとんどなくて、
「青年座史上初めて」らしいです。
今回の戯曲は日本初演でもありますね。

レポ隊)
プレッシャーを感じてらっしゃいますか?

宇宙さん)
ほとんど感じないタイプです(笑)。

気さくな宇宙さんの佇まいに、緊張していたレポ隊もホッとして、
終始和やかな雰囲気でのインタビューとなりました。
レポ隊は前もって戯曲を読ませて頂いており、内容に突っ込んだ質問も多く飛び出しました。

レポ隊)
お稽古の進行具合、手応えはいかがですか?

宇宙さん)
まだまだ分からないというのが正直な感想です。
脚本をスタッフ・キャストみんな面白いと思っていて、
もともと「100」あるところを、僕たちがどれだけプラスアルファできるか、
どれだけ濃さを詰めて行けるか、という作業に入っていまして・・。
青年座でやったからこそ見ることができた!というものが出てくればな、と試行錯誤している段階です。


(レポ隊の質問に真摯に答えて下さる宇宙さん)

レポ隊)
昨年の『欲望という名の電車』では高畑淳子さんと、
今回は那須佐代子さん(母・マーサ役)と、
劇団のベテラン女優さん達とのご共演が続いていますね。

宇宙さん)
そうなんです(笑)。
那須さんはリアリティのあるお芝居が得意な方だと僕は思っているので、
それに対して僕が、どれだけ一緒に「生(なま)」に、「ロー(raw)」に入っていけるかを楽しみにしています。
日本語だと「生」ですけど、「ロー」って言うとちょっと「ぐちゃっ」とした感じ(笑)。
それを芝居の中で出来たらなと。
そこは戯曲に書かれていない部分でもあるので、
芝居の中でどれだけお互いに共通認識を持って作っていけるかが、課題になっていますね。

レポ隊)
母・マーサとの関係は微妙で複雑なものに思えますが、実際に演じてみていかがですか?

宇宙さん)
ヘンリーは、母親を本当に愛しちゃってる人にも見えますよね、マザコンというか・・。
演出家によっても変わるんでしょうけど、
最初は、自分の母親に恋愛感情を抱くというところまで持って行こうしていて・・
もうー、これはきつかったですよ!
この芝居が始まって本当の母親にも「母ちゃんごめん、しばらく連絡できないわ」みたいな(笑)。
今は、ヘンリーという役に少し触れるぐらいのところまできたので、
うちの母ちゃんとはまた別だなって思えるんですけど(笑)、最初は何だか妙でしたよね。


(表情豊かに質問に答えて下さる宇宙さん!!)


レポ隊) 
実際に稽古場で合わせてみて、脚本に対する自分の印象が他の出演者と違うことは?

宇宙さん)
それは大いにあります。
もう大げんかですよ、動物園みたいになっちゃいます(笑)。
最終的にコンセンサスをとるのは演出家さんですが、
いま現在は、皆で意見を言い合う現場になっています。
「ちょっと待って下さい!」とか言って(笑)。

レポ隊) 
演出家さんに意見されるのですか?

宇宙さん)
現場によっては、演出家がバシッと言うケースもありますけど、
今回は、ああじゃないこうじゃないと全員で格闘しながら進めています。
出演者それぞれ作品に対して色々な印象を持っているので、
シーンを何百通りも作ることができるんです。

レポ隊)
この脚本は誰かに加担することがなく、登場人物それぞれの視点があって面白いですね。

宇宙さん)
そうなんです。
どれだけ相手を解釈しているかという点がしっかりと描かれているので、
その勘違いの愛というか、
家族四人の解釈のすれ違いが見えれば面白いと思います。
「私のこと理解してくれてるでしょ?」という前提で生きていて、
でも「本当は全然分かっていない」ということが表現できたらなと。

レポ隊)
ヘンリーは加害者であり、被害者であるように思うのですが、いかがでしょうか?

宇宙さん)
そうですね。
この作品は登場人物の「善と悪」とか、「闇と光」とかが、はっきり分からない。
誰が悪いということではなくて、ただ起きたことがそのまま(舞台に)のっかっているのが、
最終的には美しいなと。
良いも悪いも共存していることが、凄いことだと思います。


レポ隊)
具体的な役作りの方法は?

宇宙さん)
今回の役に関しては、映画や本で調べたりはしていません。
もちろん頭で考えたことも一杯あったんですけど、
やっぱり舞台に立ってみた時に、身体で感じることがすごく多くて・・。
18歳で、本来だったらもっと運動とかをしているはずだよな、とか考えながら。
彼の初めてのセックスが劇中で描かれてるんですけど、
自分の身体を置き去りにしていた、その感覚を味わいたいと思いました。
ヘンリー君が「感じとったぞ!」という事を感じとっている、今日この頃です(笑)。

いつもなら「俺だったらこうする」というのを含んで相手役と会話するところを
今回は「今ヘンリーどっちに向かってる?」とか考えながらやっていて。
だから始めの頃はテンポが悪かったんですけど(笑)。

レポ隊)
重たいお芝居で大変な稽古場なのでは?

宇宙さん)
脚本は重いんですが、読み終わった後に「もう立てない・・」とはならないですよね。
僕の場合は「誰かに明日何かを伝えに行こう」という気持ちになりました。
例えば会社に行ったら「おはよう」とちゃんと言ってみようとか、
そういう気持ちにさせるような光は感じられる。

家族4人それぞれの歪みを作った原因が「愛」にあるということが、
なんとかこの脚本を最後まで繋ぎとめる糸、というか・・。
決してみんな悪意があるわけじゃなくて、愛にまっすぐだからこそ、歪んでしまったという哀しさ。
どこの家族にもありそうなことだと思います。

レポ隊)
最後に気になっていたことを。
「宇宙」と書いて、「たかおき」と読むお名前は本名ですか?

宇宙さん)
本名です。
下の名前が宇宙、たかおきです。
自分でそんな大層な名前付けられないですよ!!(笑)。


宇宙さんの役に対する真摯さと、中身の濃い戯曲に背中を押されて、
熱気のあるインタビュー現場となりました!
宇宙さんは、身振り手振りを交えて、一人一人の目を見ながら話す姿が印象的で、
真っすぐな姿勢でお芝居に取り組んでいらっしゃる様子が伝わってきました。
宇宙さん、たくさんのお話をありがとうございました!

インタビューに続いて制作スタッフの方に劇場の裏側をご案内いただきました。
滅多に入ることのできない場所なので、緊張しながらも興味津々のレポ隊です。


(舞台を見下ろす位置にある調光室です。その奥は小道具置き場)

(たくさんの配線がきれいにまとめられています)

続いて稽古場へ潜入!
(稽古場と言っても、本番の公演を行う劇場です!)

第5場、ミアと友人イジィの場面を初めてやってみるということで、
一体どんな展開になるのかレポ隊もドキドキ・・。

父親が帰って来ることになり、友人イジィに早く帰って欲しいミア(尾身美詞さん)。
しかしイジィはなかなか言うことを聞いてくれません

尾身美詞さんの吸い込まれそうな眼差し・・。 妹のミア役は作者のポリー・ステナムが自身を投影した人物です。
台本をチェックするイジィ役の高橋幸子さん。 ちょっとコミカルな雰囲気も楽しい場面で、高橋さんイキイキと演技されています♪



じゃれあう女子高生になりきるお2人!

立ち位置やタイミング、台詞回しなど
演出家・伊藤大さんから具体的な指示が出て、シーンを繰り返すたびに出演者の演技がどんどん変わって行きます。
稽古場でお芝居が完成して行く過程を見せていただき、否応なしに高まる期待!

2人が暴れているところへ、ヘンリー役の宇宙さんが登場して場の空気が一変します!
写真右の背中は演出の伊藤大さん。

宇宙さんが積極的に意見を出して、演出家の伊藤さんがそれに応えます。
登場人物の心情も踏まえて、動きもどんどん試してみる、そこへさらに注文が出る。
インタビューでも語っていらした「意見交換」がまさに目の前で!
心地良い緊張感の中で、役者さんと演出家さんのセッションが続きます。

稽古場、インタビューの様子は、
おけぴレポ隊参加者の方のブログでも紹介されていますので、ぜひご覧くださいませ。

「名門「劇団青年座」探訪&若手俳優・宇宙(たかおき)インタビュー 」(近江のお兼さん)

レポ隊参加者の皆さんから届いた感想も、一部抜粋してご紹介いたしますね♪

(レポ隊Aさんの感想より-稽古場について)
一区切り進めては、立ち位置を決め、動きを決め、
その間に役者達はそれぞれの意見を言い、より自分の役を詰めていきます。
今回は役者が演出家にも自由に意見を言えるそうです。
また、役者同士も意見を出し合い、より自分の役へ肉付けをしていきます。
決して大きな声で言い合うのではありませんが、流れる空気は真剣そのもの。

装置上に転がるビンや空き缶でケガをしないか、ハラハラして見つめますが、
その空き缶を片付けつつ、台詞を言って、指示通りに立ち位置まで進むなんて・・
ましてや、クッション持って立ち回り!?まで・・。
この日に観た印象と、役がどう変化したり、膨らんでいくのか、またまた楽しみが増えました。
そして、実際に観客が入った舞台も、と~っても楽しみにしております。

(レポ隊Yさんの感想より-戯曲について)
稽古場見学に先がけて台本を読ませて頂いたのですが・・・これが面白い!!
戯曲だけ読んで面白いと思った作品ってないのですが、この本の人物、会話が面白いです。
あっという間に読み進んでしまいました。
それでいていろいろな角度から読むことができる作品で、
それを今回どのように作っていくのかも見どころだなと感じました。
レポ隊も台本を読んできているので、内容の解釈にも触れた質問もあり、
これだけでもこの作品が多角的に読むことができる作品だということだということが分かりました。

(レポ隊Yさんの感想より-宇宙さんについて)
今回、難しい息子役ヘンリーに挑戦する宇宙(たかおき)さん。
自らの母親との関係を考えた時に悩んだと語りながらも、今は役を消化しつつあるようで、
「自分のホームグランドの青年座での芝居なので、演出家にも自分の考えはぶつけていきたい。」
と役作りついて語った。
完成した実際の舞台で「その顔」は、最後にどんな表情をみせるのか・・・楽しみである。


それぞれに問題を抱えた家族四人が、激しい愛を巡ってぶつかり合う究極の人間ドラマ。
イギリスの新鋭女性作家ポリー・ステナム衝撃のデビュー作「THAT FACE~その顔」。
日本初演、青年座が海外戯曲シリーズの第1弾として上演するこの機会を、お見逃しなく!

青年座第203回公演
『THAT FACE~その顔』
6月14日(木)~24日(日)
公式ホームページはこちら

<ストーリー>
舞台は現代、ロンドンのアパート
酒とクスリに依存している母・マーサ
高校を中退した兄・ヘンリー
全寮制の学校に通う妹・ミア
家族を捨て、今はお金を送るだけの存在の父・ヒュー

ミアが学校で事件を起こした
イジィと共に下級生アリスにクスリを大量に飲ませ、意識を失わせたという
学校から連絡があった父が久しぶりに家に戻ってくる

距離もココロも離れた家族
それぞれが見せる「その顔」とは…

<戯曲『THAT FACE』受賞歴>
イブニング・スタンダード賞 最優秀新人賞(2007年)
TMA(舞台運営協会)最優秀新作賞(2007年)
批評家協会演劇賞 最優秀新人賞(2008年)
オリヴィエ賞 最優秀新作賞にノミネート(2009年)



最後に宇宙さん&おけぴレポ隊で記念撮影♪

おけぴレポ隊企画、今後も引き続きよろしくお願いします♪



取材・撮影:yoshida 監修:おけぴ管理人

2012年05月31日

12/05/31 「スピリチュアルな1日」稽古場レポ

2012年5月31日(木)15:00
「スピリチュアルな1日」稽古場レポート


(写真左から片桐仁さん、石田明さん、須藤理彩さん)

お笑いコンビNON STYLEの石田明さん、ラーメンズ片桐仁さん、そして女優・須藤理彩さんが異色の共演!
心霊番組を撮影中のスタッフと、その周囲の人々が織り成す、
笑って泣けてちょっぴり切ないファンタジックコメディー「スピリチュアルな1日」
公開稽古レポートをお届けいたします。

<あらすじ>
心霊特集でオンエア予定のドキュメンタリー映像に、トラブルが発生。
TVディレクターの三井は今話題の霊能カウンセラーを自宅に招き、
急遽撮り直しを決行する。だが近隣住民や、本物の幽霊にまで振り回され、撮影は難航する羽目に!
そして同じ頃、三井の元に、もう訪れるはずのない女性がやってくる・・。
霊を信じる者と信じない者、そして霊を含む全員の思惑が混じりあった瞬間、切ない奇跡が生み出される!



(写真左から吉本菜穂子さん、諏訪雅さん、石田明さん、片桐仁さん)

この日の公開稽古で披露されたのは2場面。
まずはテレビ番組収録中のとある部屋に、
片桐仁さん演じる霊能カウンセラー・徳大寺(とくだいじ)が登場するシーンです。

怪しさ満点の片桐さん!
この部屋にいる霊について、自信満々に語り始めますが・・。


果たして彼の言っている事は真実なのか!?
初共演の石田さんと片桐さん。
お笑いと演技のギリギリパフォーマンスが気持ちいい!

何故かハイテンションの隣人夫婦を演じるのは、
”劇団、本谷有希子”常連の吉本菜穂子さんと、”ヨーロッパ企画”諏訪雅さん。
このお2人、とってもいい味を出しています!
で、結局、霊は見えたの?見えないのっ!?と、やきもきしてしまうおけぴ取材班。
思いっきり、キャストの皆さんの手の上で転がされている感覚です(笑)


場面変わって石田さん演じるTVディレクターの三井と、
憧れの先輩(?)・須藤理彩さんとの会話シーン。
ビデオカメラでなにやら撮影をしながら、思い出話に花を咲かせる2人。
このビデオカメラ、どうやら物語のキーポイントになりそうな予感ですっ!!


笑わせながらも、物語の核心に近づきつつある2人の会話。
ふっと見せる石田さんのこんな表情に「俳優・石田明」の存在を感じます。
たたみかけて来るような「笑い」の後に、ごく自然に入り込んでくる切ない物語。
短いシーンの中に、涙と笑いと“胸キュン”がてんこ盛り!



そして、須藤さんのこの表情の理由は・・!?



三井の後輩役には栁澤貴彦さん(写真左)。
その他、猪塚健太さん、今井隆文さんもご出演です。



女優VS芸人!おふたりのアドリブ対決にもご注目を♪
(撮影中、笑いを堪えるのに苦労しました!)

公開稽古後の囲み取材では、
昨年、震災の影響で5回のみの公演で中止となった、
前回公演の千秋楽で石田さんが涙ながらに再演を誓ったエピソードが語られ、
須藤さん「ちょっと引いちゃうくらい号泣してたよね」
石田さん「僕、情緒不安定なんで・・
でも本当に再演すべき作品だと思って言ったから、こうして実現できました!」
片桐「(うんうんと頷きながら)言霊だね」
と3人の息もぴったり。
大阪公演は一般発売まもなくして完売!
たくさんの再演希望の声に答えるべく、個性豊かなキャスト陣がお贈りするファンタジック・コメディー。
霊を信じる者と信じない者、そして会えるはずのない「あの人」・・。
抱腹絶倒の笑いの中に、心をギュッとつかまれるような
切ないメッセージを感じる舞台「スピリチュアルな1日」。
ぜひ劇場で、人を愛するあたたかい気持ちに涙していらして下さい!


(※上記写真は前回公演より)

~公演概要~
「スピリチュアルな1日」
東京公演
日時:2012年6月13日(水) ~ 24日(日)
東京・東池袋あうるすぽっと

大阪公演
2012年6月29日(金) ~ 7月1日(日)
大阪・ABCホール

仙台公演
2012年7月7日(土)・8日(日)
宮城・青年文化センターシアターホール

出演:石田明(NON STYLE)/須藤理彩/片桐仁/吉本菜穂子/諏訪雅(ヨーロッパ企画)/猪塚健太/今井隆文/栁澤貴彦
脚本:小峯裕之
演出:板垣恭一

公式ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影: mamiko 監修:おけぴ管理人

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