チケット救済 公演紹介 観劇ノススメ 検索 サイトマップ おけぴネット レポトップ レポ全一覧   

« 2012年03月 | メイン | 2012年05月 »

2012年04月 アーカイブ

2012年04月03日

12/04/03 青年座セレクション「国境のある家」稽古場レポ&インタビュー

2012年4月3日(火)12:00
おけぴ会員稽古場レポ隊企画
青年座セレクション『国境のある家』稽古場レポ&大家仁志さん・黒岩亮さんインタビュー


(写真左:大家仁志さん、右:津嘉山正種さん)

青年座×おけぴ企画第一弾!

今の時代を生きる劇作家の作品にこだわり活動を続ける名門劇団・青年座。
過去に上演された秀作を掘り起こす“青年座セレクション”シリーズの
第4回公演「国境のある家」の稽古場へ、
おけぴ管理人&抽選で選ばれたおけぴ会員レポ隊5名の皆さんとお邪魔してまいりました!

代々木公園駅からほど近く、
劇団の本部や稽古場も併設された青年座劇場は、まさに「劇団の心臓部」。
まずは2階にある会議室(資料室)にて、
今回の制作担当の紫雲さんからお話を聞くことが出来ました。

レポ隊)青年座について教えて下さい

創立以来「その時代を生きる作家が書き下ろした新作を上演する」
ということに、こだわっている劇団です。
今でもマキノノゾミさん、中島淳彦さん、鈴木聡さん、永井愛さん・・
と沢山の方に新作を書き下ろしていただいています。

海外の戯曲を扱うことはとても少なくて、
特に古典定番のシェイクスピアとかチェーホフとかは全く上演していないですね。
研修所の入所試験にも筆記試験がないんですよ。
演劇史やシェイクスピアに詳しいということよりも「フィジカル面」や、
いま実際に生きているところでどんな興味をもっているか、ということを重視する劇団なんです。

レポ隊)「国境のある家」とは・・?

今回取り上げる八木柊一郎さんの「国境のある家」も、
そういう意味では80年代当時の時代をそのまま切り取った作品です。
神奈川県逗子市の米軍住宅問題と市長選挙を題材に、
いろいろな人たちの台詞を通して、
国家論、憲法、人種問題、日米安保問題、それから性の問題・・
と盛りだくさんのテーマが語られます。
いま読んでみても、よくこんなものをやっていたよなあ、と思いますよね。
こんな作品を「新劇」と言っていたなんて(笑)
八木柊一郎さんという方は、家族を描いている作品が多いんですが、
それをベースにしながら社会問題をテーマとして取り扱っているんですね。
昭和という時代にとてもこだわっていた劇作家です。


青年座の歴史がぎっしりとつまった部屋で、
貴重なお話しを聞きながら、少しずつ緊張がほぐれてきたレポ隊メンバー。
この後、青年座劇場の中を案内していただきました♪

俳優さんの名前が書かれたロッカーや、
小道具の収納スペース、調音室など、劇場の裏側は発見がいっぱい!
(以前に観劇した作品の小道具を見つけてテンションの上がるメンバーも!)


公演が行われる劇場内では、本番と同じセットが組まれた舞台にも上がらせていただきました!

今回のセットは「八百屋舞台」といって、舞台奥に向かって傾斜がついている形式。
客席から見ていると気がつかないほどの傾斜ですが、
実際に舞台上に立ってみるとこれがけっこう“斜め”です!
この上で演技をするのかー、とちょっぴり出演者気分を味わったレポ隊メンバー。
舞台袖にはってある香盤表(出番表)や、小道具などにも興味津々です。

(衣裳のデザイン画にも細かい指定が書き込まれています)

劇場内をじっくりと見学させていただいた後、
今回の出演者のお一人、大家仁志さんにインタビューをさせていただくことが出来ました。


青年座の主要メンバーのおひとり・大家仁志さん 写真右は演出の黒岩亮さん

レポ隊)今回演じる役どころについて教えて下さい

大家さん)
タイトル通り“国境線の上にいる世代”として描かれている役です。
なんというか、とても中途半端な(笑)
終戦の記憶は持っていて、経済的にはものすごく成長をし始めていた時代に
自動車メーカーに勤めていて、どんどん外国に車を売って、
それでいいじゃないかと考えている。そんな役ですね。
劇中では様々な問題を家族から突き付けられます。
25年前に書かれた芝居ですが、今も続く米軍基地問題であるとか、
未だに何一つ解決していない問題が描かれています。
今の原発の問題とも通じるようなテーマもあって、
25年前よりさらにシビアになっている日本の状況が見えてくるかもしれないですね。

レポ隊)役作りの方法は?

大家さん)
とにかく経済的に豊かになることを目指して生きてきた、仕事が生きがいという役ですね。
でも実際には・・僕たち役者っていうものは経済活動とは
かなり遠いところにいる人間ですから(笑)
本を読んだり、映画を見たりして「サラリーマンってこんなに大変なのか!」と感じたり、
想像したりして膨らませて行きます。
実際の自分は強く出るような役柄が得意なんだけれど、
この役は自分の主張よりも相手の言葉を受けて、
嫌われないように・・という姑息なところがある。
自分の中にも「つい人に合わせてしまう」とか、そんな部分もあるので(笑)
そういう小さな共通点を見つけて膨らませていきます。


レポ隊)稽古場で感じる喜びや苦労する点などを教えて下さい

大家さん)
本番まであと3週間を切っていますが、
最終的にこの芝居がどのようになって行くのか、
どこを目指すのかは僕自身まだわかっていないんです。
(この答えに「ええっ!」と驚くレポ隊一同)
芝居の「正解」ってないですよね。
相手役の出方によって、こちらも強く出たり、ちょっと引いてみたり・・。
打ち合わせをして演技をするわけではないので、今日の稽古もどうなるかわかりません。
ただそうやって役と対峙するために、毎日2時間くらい全部の台詞の練習はします。
ところが稽古場へ行くと相手役が意外な出方をしたりしてね(笑)
そうするとこっちも「じゃあ、こうやっちゃうぞ!」って、
最終的に思わぬところに行き着いちゃったりする(笑)
音楽のセッション、アドリブに近いけれど、戯曲と言う楽譜はちゃんとあるんです。
演出家が指揮者で。
それがお芝居、稽古場の醍醐味ですね。


ここで、演出の黒岩亮さんにもインタビューさせていただきました!


青年座演出部の黒岩亮さん

レポ隊)演出家は指揮者だというコメントがありましたが

黒岩さん)
そうですね。芝居は音楽に似ていると思います。
台本と言う譜面があって、役者がいろんな楽器を持って、いろんな音を出してくれる。
今回の作品は音楽でいえばまさにクラシックですよね。
同じクラシック音楽でもプレイヤーとコンダクターによって様々な解釈があって、
例えばカラヤンと小澤征爾では違いますよね。
この作品も初演とはずいぶん違ってきていると思います。
青年座で「再演」というのは珍しいのですが、
先輩たちがかつて上演した作品を掘り下げて行くという作業はとても面白いですね。

レポ隊)演じる人が変わると作品も変わってくるということでしょうか?

黒岩さん)
もちろん楽器が違いますからね(笑)
同じ音色にはならない。そこが演劇の面白いところですよ。

なるほど!と深く頷くレポ隊一同。
レポ隊参加者Kさんはお2人の話を聞いてこんな感想を寄せてくれました。

「印象的だったのは、どういう作品になるか今の時点ではまだ分からないというお話。
私はもっと、ゴールイメージをそれぞれが持っていて、
頭で考えてそれを話し合うような想像をしていたが、
実際はもっと感覚的なもの、というより生の人間関係に近いものなのだろうと感じた。
ジャズのアドリブなんかとたぶん同じ、と大家さんは言う。
それぞれ自分の楽器(セリフ)は自分で練習してくる、譜面(台本)もある。
でも皆が集まって演奏したら何が起こるか分からない。
そんなことを聞きながら、自分が舞台に求めているのも
まさに「生」の感覚だということを考えていた。
確かにレールは敷かれている、そこを走る電車が大きく脱線することはない、
でもその電車の中で何が起こるかは、台本には書いていない。
演出家や、実際に体を動かす役者達、そしておそらく客席も含めて、
今まさに生きている生身の人間が、つくっていくもの。
その一期一会の感覚を味わいたくて自分は劇場に足を運ぶ」
(レポ隊参加者Kさんの感想より)

たっぷりとおはなしを聞かせていただいた後は、いよいよ稽古場へ潜入です!

本番と同じセットが組まれた劇場で稽古が始まります。
稽古の様子は、おけぴレポ隊参加者のみなさんのブログでも
詳しく紹介されていますので
ぜひご覧下さいませ。

国境のある家 稽古場レポ」(dachoさん)
青年座の稽古見学に行く機会があって、行ってきました!!」(どんぐりマミーさん)

ベテラン山本与志恵さんと津嘉山正種さん。
お2人の演じる老夫婦、正気なのかどうなのか紙一重の演技に引き込まれました!

まるで舞台上でディベートをおこなっているかのような、
それぞれの主張がぶつかり合う台詞の応酬の中に、
なぜかクスッとわらってしまうようなユーモアが混じっているのも見どころのひとつです。

劇作家・八木柊一郎さんが家族を通して描いた「日本」の姿。
初演から25年を経ても色あせず、私たちの心に何かを語りかけてくる名作です。
今の時代を生きる作品を上演し続ける劇団・青年座。
その財産とも言える演目を劇場で見ることの出来るチャンスをお見逃しなく!

青年座セレクションVol.4
「国境のある家」
2012年4月21日(土)~29日(日)青年座劇場にて上演
<公演HP>
http://www.seinenza.com/performance/selection/4.html

<ストーリー>
現在(いま)なお続く米軍基地問題を背景に
日本の戦後民主主義の本質を問う!
1980年代、神奈川県逗子市。
アメリカの接収地となった池子の森を米軍人の住宅地にするという問題を巡って、
住民は賛成派と反対派に割れていた。自動車メーカーに勤める夫は、政治には
無関心を装い、趣味のオーディオに没頭し、その妻は、米軍基地建設反対派の
リーダーの一人として反対運動に奔走している。夫は妻の行動を干渉せず、
妻も夫に同調を求めず、こうして夫婦としての体裁は保たれていた。
OLの娘と浪人中の息子も日々の生活を平穏に過ごしている…はずだった。
ある日、ある告白をきっかけに、この家族の本当の姿が見えてくる。
徳富蘆花の研究家で自分を蘆花だと思い込んでいる明治生まれの祖父。
接収地の元地主の娘で、その土地に足しげく通う祖母。
アメリカに住みたいという娘。そして「秘密」をもつ息子。
三世代が同居する家族の中で平和の均衡が崩れ、国境線が引かれていく。

最後に大家さん・津嘉山さん&おけぴレポ隊で記念撮影♪

おけぴレポ隊企画の今後にもご期待下さい!


おけぴ取材班:おけぴ管理人、mamiko&レポ隊の皆さん

12/04/03 東京セレソンDX「ピリオド」公開稽古レポ@中野ザポケット

2012年4月3日(火)14:00
東京セレソンDX「ピリオド」公開稽古レポ
@中野ザ・ポケット

これぞセレソン!!泣いて笑って心がほぐれる2時間です。

2012年末での解散を発表した宅間孝行さん率いる東京セレソンデラックスの番外公演『ピリオド』が開幕いたしました!
『ピリオド』(作・演出宅間孝行)は2003年初演された人気作品、
“終止符が打たれ物語が始まった”。

この作品を解散イヤーに再演というのも何かの巡りあわせか、心憎い演出か。
お客様が入場されるときの音楽から様々な思いが巡ります。

とにかくノンストップでセレソンの魅力がギュギュギュと詰まった新生『ピリオド』です。

家族経営の松浪建設の事務所を舞台に繰り広げられる物語、
今回主人公落ち目のボクサー勝美を演じるのは弓削智久さん。


粗野で不器用だけどカッコいい!

勝美に突然離婚を告げる長女しずかには広澤草さん。


ちゃきちゃきの元気印しずかと夢を追う勝美にいったい何が?!



しずかの前に突然現れた弁護士(粟島瑞丸さん)の目的は?!その正体は?!

他にも、松浪建設社長の竹匠さんの強面だけど娘思いの父の姿、
そのまったくタイプの違う三人の娘。そこで働く個性的過ぎる従業員、
おせっかい焼きの近所のおばちゃん。。。
たくさんの愛すべき濃厚キャラが入り乱れての大騒動!
どのキャラクターの中にも相手を思う気持ち、“愛”がいっぱいの作品です!

ラスト公演となる本公演はコメディ作品となるそうなので、
笑って泣いて直球勝負のセレソン作品はこれが見納め。
役者さんとの距離感もぐぐっと近い中野ザ・ポケットでの番外公演『ピリオド』お見逃しなく!

【公演概要】
2012年4月3日~15日 中野ザ・ポケットにて
公演HP



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人  写真提供:東京セレソンDX

2012年04月08日

12/04/08 D-BOYS STAGE「淋しいマグネット」公開ゲネプロレポ@シアターコクーン

2012年4月8日(日)@シアターコクーン
D-BOYS STAGE10th「淋しいマグネット」公開ゲネプロレポ

記念すべき10回目のD-BOYS STAGEは
スコットランドの気鋭の劇作家ダグラス・マックスウェルの
「OUR BAD MAGNET」日本版初上演!
登場人物4人をD-BOYS・D2の8名が
全役ダブルキャストで演じるというスペシャル公演です。


後列BLUESチーム 碓井将大さん、陳内将さん、阿久津愼太郎さん、橋本汰斗さん 前列REDSチーム 遠藤雄弥さん、柳下大さん、瀬戸康史さん、荒木宏文さん


囲み取材時の上の写真の、それぞれ前後でダブルキャストとなっており
左より、ゴンゾ、シオン、リューベン、トオルを演じます。
更に、組み違いのPURPLES、WHITESもあり、
全4バージョン!4色の舞台での公演です。

海沿いの小さな町で育った若者たちの9歳、19歳、29歳の成長を追った物語で
同じ役者が3つの時代を演じ分けます。

「9歳をやりきることができなければ、全て崩れる」(荒木さん)と仰っていた
”9歳”のシーンがこちら。
↓↓


いつもみんなの中心にいるリーダーゴンゾ(遠藤さん)と、ゴンゾを慕うトオル(荒木さん)


愛されキャラ・シオン(柳下さん)と神秘的な転校生リューベン(瀬戸さん)

「シオンは地元に残って親の仕事を継いで、家庭があって。
みんなのことがいつまでも好きな男。たくさん食べて稽古場取材より太りました。
みんな(劇中の台詞で)デブって呼びやすいかなと。」(柳下さん)

”19歳”がこちら。バンドを結成したゴンゾ、シオン、トオルです。
↓↓

19歳のリューベン。おぉぉぉぉ!


”29歳”!
↓↓


互いにそれぞれの人生を歩き始め。。。
感情むき出しのぶつかり合いは見ごたえ十分!


天才的文才を持つリューベンの創り出す寓話の世界が
ダンスを交えて、劇中劇の形で繰り広げられます。


物語に込められたリューベンのメッセージとは・・・


観劇後は、タイトルの意味、登場人物の生き様に
思いを巡らせると胸の奥がチクリと痛むような、
観る人それぞれに響く作品です。

是非お手元には美しい公演ビジュアルを!

最後に囲み取材で印象的だった言葉をご紹介してきますね。

遠藤さん
「これまでやってきた稽古どおり、そしてさらに生の舞台で生まれるものを大事して演じていきたい!」

瀬戸さん
「役者としてこのシアターコクーンの舞台に立てることはとてもうれしいことです。
でもここで終わらせたくありません。
この芝居をたくさんの方、これまでも僕らを応援してくれているみなさんはもちろん、
僕らの舞台を見たことのない演劇好きな方にも観ていただきたいです。
特に男性のお客様に見に来て欲しいです!」

渾身のD-BOYS STAGEお見逃し無く!!

おけぴビジュアル撮影レポ
おけぴ稽古場レポ

【公演情報】
東京公演:2012年4月8日~28日 Bunkamuraシアターコクーン
大阪公演:2012年5月3日~6日 イオン化粧品シアターBRAVA!

<ストーリー>
日本のどこにでもある海の見える地方都市。
そこでは権力者の息子も貧しい家の息子も同じ時を過ごし、共に育っていく。
そこで当たり前のように出会った4人の少年たち。
4人は遊びも悪戯も、バンド活動も、いつも一緒に成長してきた。

しかし、ある日突然一人の少年が姿を消してしまう。
彼が書いた一篇の寓話を残したまま…。
一篇の寓話から始まる4人だけの秘密。
4人の心が絡まり合い、謎は思いもよらない結末へと解き明かされていく…。

公演HPはこちら


!?

おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人

2012年04月10日

12/04/10 新国立劇場「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」稽古場レポ

2012年4月10日(火)15:30
新国立劇場「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」稽古場レポート


異なる立場にありながらも心を通わせる“人間同士”の絆。
時に断ち切れない鎖のように心をしめつける絆と、
その前に横たわる“歴史”の重さ・・。

私たちの生きる時代が抱える大きな問題を、
説得力のある戯曲と演技、演出でみせる舞台「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」。
“演劇”感満載の稽古場レポをお届けいたします!


まるで親子のように打ち解けたかと思うと、
ある瞬間にさっと心の間に壁が立ちはだかる。
そんな2人の関係を、ちょっとした仕草や台詞の“間”で表現する
井上芳雄さんと益岡徹さんの繊細かつエネルギーのぶつかり合いのような演技に引き込まれました!

新国立劇場に初登場の井上芳雄さんが演じるのは、
ある事情を抱え故郷パレスチナからオランダへやってきた青年マフムード。

アムステルダムで小さなパン屋を営むハンス(益岡さん)のもとへ、
ひょんなきっかけから転がりこみ、店で働き始めます。

ケーキをデコレーションする手つきも鮮やかな井上さん♪
(実は井上さん、学生時代に新国立劇場で案内係のアルバイトをされていたとか!見事な凱旋公演ですね♪)

赤の他人でありユダヤ人でもあるハンスが、
パレスチナ人である自分に親切にすることに疑念を抱き、
事あるごとに反発するマフムード。
こどものような笑顔を見せたかと思うと、
次の瞬間にはまるで鋭いナイフのような表情をみせる井上さんの演技に、
役として“人生”を生きている熱と痛みを感じます!

マフムードのまっすぐなエネルギーが益岡さん演じるハンスにぶつかるシーンは圧巻。
稽古段階で手加減なしのぶつかり合い!
彼は一体何のために祖国を捨ててオランダにやってきたのか。
まさに“今の時代を描いた”戯曲の台詞ひとつひとつが胸に重く響きます。

「中東パレスチナ問題」というと
難しくとっつきにくい題材のように思われるかもしれませんが、
描かれているのは普遍的な“人間同士の絆”と、
それをもっても超えられない“憎しみ”や “人間の愚かさ”・・。

声に人生の深みがにじみ出る益岡ハンス。
自分の人生、そして突然そこに飛び込んできたマフムードにいら立ちながらも
受け止める懐の深さ。益岡さんの確かな演技が光ります。

ハンスを包み込むような存在感のソーニャを演じるのは、あめくみちこさん。
娼婦と客でありながら「信頼できる話し相手」という特別な関係であるふたり。
彼女がハンスにとってどれだけ大切な存在であるのか、
短い時間の中で痛いほど伝わってくる、とっても素敵なシーンです。

お腹に新しい命を宿したノラを演じるのは東風万智子さん。
彼女もまた彼女なりの葛藤を抱えて生きています。

穏やかな時間を切り裂く強烈な違和感を舞台へ持ち込むアシュラフを演じるのは粟野史浩さん。
不気味な存在感でマフムードの運命を一気に変えて行きます。

台詞の言い回しや動きを細かく確認する演出の宮田慶子さん(写真右)。
話し言葉として不自然ではないか、
感情の流れに乗っているかどうかなど、俳優の意見も取り入れつつ、
ちょうどこの日稽古場へいらしていた翻訳の常田景子さんにも確認しながら細かく修正していきます。

9.11後の世界を生きる我々すべてに重く問いを投げかけて来る「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」。
逃れることのできない運命に翻弄される青年役を熱演する井上芳雄さんと、
深く静かな苦悩をさすがの演技で表現する益岡徹さん。
俳優同士の真剣勝負から目が離せません!

重い運命の中にも息づく人間同士の幸せな関係、
手が届きそうで届かない幸福を追い求める姿が切なく胸に迫ります。
観劇した後にきっと心に何かが残る、そんな確かな予感を感じた稽古場でした。
父と息子のような2人の奇妙な友情。
ぜひ劇場でその演技を堪能してきて下さい!

【公演情報】
「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」
4/23-5/20 新国立劇場にて
5/26、27 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて上演

<ものがたり>
オランダ、アムステルダムの街で小さなパン屋を営む老人ハンスの元に突然、フーリガンに暴行を受け血だらけになったパレスチナ人の青年マフムードが飛び込んで来る。ハンスは気絶したマフムードを病院に入院させ面倒を見るが、赤の他人である自分への親切を本心から信じる事が出来ないマフムードはそんなハンスに強く反発する。だが代償を求めないハンスの優しさに対し次第に心を開き、退院後ハンスのパン屋で働く事となる。
二人は、お互いのアイデンティティ、過去そして現在の生き様を知り反発しあいながらも、いつしか父子にも似た愛情が芽生え始める…。
数か月後のある日、穏やかな生活に傷も心も癒え、恋人とともにハンスの元で「新しい人生」を歩もうと心に決めたマフムードの元に予期せぬ来客が現れ、事態は衝撃の結末へと向かっていく…

<公演HP>
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000441_play.html



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

2012年04月18日

12/04/18「ローマの休日」秋元才加さんパンフレット撮影風景&出演者囲み取材

2012年4月18日(水)
舞台版「ローマの休日」
秋元才加さんパンフレット撮影風景&出演者囲み取材レポ

キュートなふたりのアン王女♪
(写真左から小倉久寛さん、荘田由紀さん、秋元才加さん、吉田栄作さん)
※注・小倉さんのお腹は作りものです!

キャスト3人で演じる舞台版「ローマの休日」。
Wキャストでアン王女を演じる荘田由紀さん、秋元才加さん、
そしてアン王女と1日だけの恋に落ちるアメリカ人記者・ジョー役の吉田栄作さん、
ジョーの友人のカメラマン・アーヴィングを演じる小倉久寛さん。
4人の出演者が集まった囲み取材と、
秋元才加さんのパンフレット撮影の模様をお届けいたします!

ヨーロッパのさる王国の王女が、
親善旅行で訪れたローマで1日だけの自由な生活を楽しみ、
街で出会ったアメリカ人記者と恋に落ちる物語。
無名の新人女優だったオードリー・ヘップバーンを大スターにした映画「ローマの休日」は、
時代を超えて愛される永遠の名作ですよね。

日本オリジナルの舞台版で脚本・演出を手掛けるマキノノゾミさんが
「実は映画版の前に幻の舞台版が作られていた!」という設定で書き下ろしたという初演から2年。
ヒロイン・アン王女役に文学座の荘田由紀さん、
AKB48の秋元才加さんがWキャストで挑む注目の再演がいよいよ5月に開幕します。
開幕に先駆けてマスコミに公開された
秋元才加さんのプログラム用ビジュアル撮影現場にお邪魔してきました♪

まずは映画でもお馴染み、アン王女がベスパに乗るシーン。
この舞台用に特注で作られたというベスパは、
モノクロ映画のイメージに合うように、
グレーカラーで統一して作られたこだわりの逸品だとか!

秋元さん、まずはおずおずとベスパにまたがり・・


この笑顔です♪


なんともキュートなアン王女、
秋元さんの素敵なスマイルを連続写真でお届けしました♪

その後も有名な、真実の口に手を入れるシーンや・・

カフェのシーンなどを撮影。

写真のイメージを細かく確認しながら撮影は進みます。


一体どんなビジュアルが出来上がるのか、いまからお楽しみに!


撮影の間に打ち合わせをする吉田栄作さんと秋元才加さん。
なかなか素敵な雰囲気ですね♪

この後、出演者4人による囲み取材が行われました。

歌もダンスもない、芝居だけで勝負する作品に「緊張している」という秋元才加さん。
AKB48での経験や立場もアン王女の演技に生かせるのではと意気込みます。

お母様(鳳蘭さん)譲りの大きな目を輝かせながら
「オードリーの良さ、可愛さを吸収したい」
と語るのはWキャストでアン王女を演じる荘田由紀さん。
「周りからちやほやされて良い生活を送っているように見えるアン王女も、
実は問題や孤独を抱えている、そんなところを演じていきたい」と、
文学座仕込みの女優魂をのぞかせる荘田さん。

映画版でジョー役を演じたグレゴリー・ペックの演技を
何度もみて研究したという吉田栄作さんは
「舞台版はアン王女のその後の人生や、
オードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックの実際の人物像、
さらに作者ダルトン・トランボ(※)の苦難の人生が投影された素晴しい脚本です」
と語り、より人物像に深みが増した舞台版への自信を見せて下さいました。

※ダルトン・トランボ・・
「スパルタカス」「ジョニーは戦場へ行った」等で知られるハリウッドの脚本家・映画監督。
1940年代の“赤狩り”によってアメリカ映画界から追放されていた間も偽名を使って多数の作品を手掛けた。
「ローマの休日」の脚本も彼の偽名でクレジットされていたが、
公開50周年を記念したデジタル修復版でダルトン・トランボの名に書き換えられた。

「僕の演じるアーヴィングは映画版よりも深くアンとジョーに関わっているので、
映画のイメージは大切にしたままアンとジョーの間を自由に泳ぎまわりたい」
と話すのはカメラマン・アーヴィング役の小倉久寛さん。

実生活でも“飲み友達”という吉田栄作さんとのデコボココンビ、健在です。

「(今回アン王女役を演じるお2人について)
この2人は何でもすぐに出来ちゃうんだよね。」
とお茶目に語る小倉さんに、荘田さんも思わずにっこり♪

初演時にみせてくれた小倉さんの激しいデュエットダンス(!)、
今回も楽しみにしています!

映像も取り入れた演出で、
モノクロ映画の雰囲気を舞台上に再現する舞台「ローマの休日」。
ストレートプレイながら、音楽もとっても素敵で、さらにダンスシーンもございます。
キュートなニューヒロインお2人の魅力、
切ないほどにピュアな1日だけの恋物語、
銀河劇場にてロマンチックで優しいローマの風を感じて来て下さい!!

<公演情報>
舞台版「ローマの休日」
大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティにて2012年5月12日・13日、
東京・天王洲銀河劇場にて5月23日~27日まで上演。

オリジナル脚本:イアン・マクレラン・ハンター、ジョン・ダイトン
原作:ダルトン・トランポ
演出:マキノノゾミ
脚本:鈴木哲也、マキノノゾミ
出演:吉田栄作、荘田由紀・秋元才加(Wキャスト)、小倉久寛

<声の出演>川下大洋

公演HP
おけぴ管理人の荘田由紀さんインタビュー
おけぴ管理人の秋元才加さんインタビュー



おけぴ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/04/18 「神戸はばたきの坂」稽古場レポ

2012年4月18日「神戸 はばたきの坂」稽古場レポ 

左より サキ(剣幸さん)、横手家(彩乃かなみさん、戸井勝海さん、土居裕子さん)、
北野医師(照井裕隆さん)、平良家(萬あきらさん、犬飼このりさん、宮川浩さん)

新天地ブラジルへ移住する人々が祖国最後の一週間を過ごした場所、
旧国立神戸移民収容所を舞台に、希望と不安を胸に一歩を踏み出す人々、
それを見守る人々のドラマを描いたミュージカル「神戸 はばたきの坂」の
お稽古場にお邪魔してまいりました。

2010年公演の「Garantido(ガランチード)-生きた証-」で
ブラジルに生きた日系人の姿を描いた謝珠栄さん(演出・振付)が、
今回は移住者たちの祖国最後の一週間を描きます。

“はばたきの坂”というのは“国立神戸移民収容所”から神戸の港へ続く坂道。
この神戸の地からはばたいていった人々の物語を高橋知伽江さんの新作台本と
笠松泰洋さんの書き下ろし楽曲でミュージカル作品として創り上げます。
歴史に基づく様々な事実はもちろん、
登場するキャラクターが丁寧に創り上げられていて、
ひとりひとりがしっかりと役を生きています。

また、この作品ではオーディションで選ばれた
28名のアンサンブルのみなさん(コロス)が参加されることも特徴!
昨年12月から熱い稽古を行ってきた若者たちの奮闘もぜひお楽しみに♪

そして、メインキャストは。。。

コロスのみなさんとともにストーリーテラーの役割も担うのが、坂元健児さん。
優しい声、強い声、軽妙な声。。。
色とりどりの声で感情を表現し、物語を引っ張ります。

国立神戸移民収容所職員の丹波耕介を演じる坂元健児さん

耕介が移住者たちを送り出すという仕事に就いた理由、
坂元さんの強くやさしい歌声と温かい眼差しで語られる
耕介の“想い”を受け取ってください。

移住者たちは青森出身の横手ファミリー、
沖縄出身の平良ファミリーそしてブラジルから一時帰国中の戸波サキという女性を軸に描かれます。
青森と沖縄、日本の北と南から来た2つの家族が神戸の地で
新天地ブラジルの気候風土や文化などを学び、物や心の準備を整えます。

横手家の養女ミチヨ(彩乃かなみさん)、昇三(戸井勝海さん)、妻のスズ(土居裕子さん)

こちらは平良家、琉一の姉(萬あきらさん)、妻タカ(犬飼このりさん)、琉一(宮川浩さん)

それぞれの家族、人が移住する“理由”をもっています。
ふるさとを遠く離れる寂しさや不安ももちろんもっています。

剣幸さんの深みのある歌声が一人ブラジルへ帰国するサキの強さ、愛を際立たせます!

神戸での一週間が若いミチヨにどんな決断をさせるのでしょう。
彩乃さんのまっすぐな歌声がとても印象的。
耕介とのデュエットもあり、坂元さん彩乃さんの声の相性抜群です!!

不安があってもそれでも明るく前向きに一歩を踏み出そうとする、
萬さんのネーネーには元気をもらいます!!

両ファミリーの妻である二人にも絆が!
土居さんの包み込むような優しい歌声に励まされます!!

旅立つ人びとを優しく見守る北野医師(照井裕隆さん)。
照井さんは劇中もう一役ありますよ!

時にシリアスなやりとりも繰り広げられますが、
不安の中にも希望を感じさせるミュージカルナンバーが
作品としてのトーンが暗くなりすぎないように効果的に使われています。

そして、どのナンバーも感情によくマッチしているので、
まるで会話、台詞にメロディがついたような自然な形で表現されます。
もちろん、芝居、歌の力のあるメインキャストのみなさんですから
聞きごたえ、見ごたえ十分!

琉球舞踊に耕介、北野医師が参加する微笑ましいシーン。
耕介の人の良さがとってもいい感じなのです♪

東北と沖縄、それぞれのふるさとの味もしっかり楽しめます!!


この作品は兵庫県立芸術文化センタープロデュース公演で
4月末より開幕する兵庫公演を経て、5月に東京公演が上演されます。
今回、伺ったのは東京の稽古場で、
この後、メインキャストのみなさんも西宮へ場所を移して
コロスのみなさんと融合しより一層パワフルな作品になると期待大です!!

お稽古中のみなさんの雰囲気も抜群!
劇中で描かれている“絆”がまさにそのままカンパニーの中にも生まれている!そんなお稽古場でした。
本番がますます楽しみになりました♪

<公演情報>
2012年4月28日~5月4日 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2012年5月6日 新宿文化センター 大ホール

兵庫県立芸術文化センター
TSミュージカルファンデーション



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

2012年04月24日

12/04/24 「エリザベート」公開稽古レポ

2012年4月24日(火)15時
「エリザベート」公開稽古レポート

間もなく開幕のミュージカル「エリザベート」。
抽選で選ばれたお客様もお稽古場に入っての公開稽古が行われました。
どのシーンをどのように進めるのか、段取り説明の後、指揮者の西野淳さんの合図でシーンスタート。
まずは、ルキーニ役の高嶋政宏さんとアンサンブルのみなさんによる“ミルク”!

ルキーニがミルク不足を嘆く民衆にエリザベートがミルク風呂に入っていると知らせ怒りを煽るシーンです。
「本番よりちょっとお客様を意識しすぎてしまった(笑)本番はもう少し厳しい感じになります。」(高嶋さん)
と仰るものの、身近で見るアンサンブルさんの迫力、
その中を縦横無尽に動き回り怒りをたきつけるルキーニのエネルギーに圧倒されました。

続いて、トートと少年ルドルフのナンバー“ママ、何処にいるの?”を
マテ・カマラスさんと加藤清史郎さんが披露。
歌唱シーンになった瞬間、役へ入り込みガラリと表情、
そして周りの空気をも変える清史郎さんのルドルフ。
ママが恋しくて一生懸命に強がる姿が切ない!!
そしてそこに忍び寄るマテさんのトートは妖しさと美しさが漂います。

歌い終わると、一転して!仲良しなお二人に♪

一生懸命に質問に答える清史郎さんをやさしく見守る姿が微笑ましかったお二人のコメントをご紹介しますね。

”ルドルフと似ているところ、違うところは?”との質問に、
清史郎さん「違うところはひ弱でなくて悪ガキなところ(笑)、あと、ひとりぼっちじゃないところです。
似ているところはちょっと泣き虫っぽいところです。」
”今のルドルフは何点ですか?”との質問には。。。
「えーと、83,4点」

これにはマテさんから
「何故?」
と日本語で質問が飛び出しました!それに対しては
「まだまだぜんぜん目標が達成できていないところがたくさんあるので!これからがんばります。」
と、とても頼もしい清史郎さんでした!

続いて日本語も日ごとに上達しているというマテさん。(インタビューはドイツ語で)
「僕の日本語は47点(笑)」
とユーモアを交えたスタート。

「オーディエンスの皆さん、キャスト、スタッフの皆さんと一緒にこの場にいられることを
心から幸せに思います。本当に感謝のひと言です。」
マテさんの挑戦・努力は稽古場でも多くの方に刺激を与えているようです!
感情の伝わる日本語での歌唱ももちろんですが、
マテさんの表情やアクションにも引き込まれますので本番をお楽しみに!

続いては瀬奈じゅんさんのエリザベート、そして岡田浩暉さんのフランツ・ヨーゼフによる“夜のボート”。

晩年のエリザベートとフランツのナンバーだけあって、
夫婦が歩んできた道を感じさせるぐっと深みのある大人のデュエットです!!
(ちなみに4月24日はくしくもエリザベートとフランツが結婚式を挙げた日という偶然!)

エリザベート初参加、この日が公の場での初フランツとなった岡田さん。
とても緊張されていたそうで、終わった瞬間の笑顔からもそれがとても伝わってきました。
初めて挑むリーヴァイさんの曲については
「難しいメロディラインですが、
それがとても気持ちを表現しているのでちゃんと歌っていきたいなと思っています。」
エリザベートへの愛情がじわーっと伝わる岡田さんのフランツです!

瀬奈さんは「孤高さやストイックさを少し強めに出していこうかなと思っています」と、
再演ならではの深められた役作りに更なる期待がふくらみます。

稽古場での様子について、ダブルキャストの春野寿美礼さんとの仲のよさを、
岡田さんからも双子の様だといわれ
「稽古場でも積極的に絡んでいます(笑)、皆さんから似てる似てると言われていますね。」
その瀬奈さんの言葉を春野さんも笑顔で聞いている、温かい稽古場の様子が垣間見られました。

そして青年ルドルフの登場です!

トリプルキャストの中からこの日は平方元基さんとマテ・カマラスさんによる“闇が広がる”。
若き皇太子をトートが死への道に引きずり込むような駆け引きや迫力が人気のこのナンバー。

マントを翻し!

この曲といえば、やはりこの場面ですよね!

平方さんの頬に光る汗。熱演でした!!

”ロミオとジュリエットに続き2作目の小池修一郎さんの演出作品ですが”との質問には、
「相変わらず、毎度毎度怒られています。
本番までに小池先生のご指導のもと、自分なりのルドルフを創り上げたい。」
力強く答えている姿にお客様からも期待の拍手が!

マテさんには”3人のルドルフとのキスシーンがありますが”との質問。
これにはマテさん自ら日本語で「キスは得意です!」
これには稽古場中大爆笑!

最後を飾るのはエリザベート春野寿美礼さん、
トート石丸幹二さんによる“私が踊る時”。
見ごたえ、聞きごたえいっぱいのお二人です。

「今回はクールビューティーで少し大人のトートを創っていきたい。」とお話されたとおり、
石丸さんのトートからは勝利を確信したような落ち着きや自信を感じました。

対する春野さんはそれでも揺るがない気高さのある素敵なエリザベート、
颯爽と歩き、真っ直ぐにトートを見つめ返す美しい強さです!

そして歌唱披露後のインタビューでは、
やはり石丸さんから春野さんと瀬奈さんの仲の良さと双子の様に似ているというお話が飛び出しました。
春野さんからは「瀬奈さんには本当に手取り足取り教えていただいております。
いてくれてありがとうございますという感じで、一緒に頑張ってやっていきたい。」

そして最後に春野さんより
「初日まで2週間、更に稽古を重ねてより愛されるエリザベートを
お見せできるようにしていきたいと思いますので、ぜひ観にいらしてください。」

開幕が待ち遠しいですね!
そして、今日の組み合わせ、はたまた違う組み合わせ、
組み合わせの妙も楽しみになりそうな2012年のエリザベートは5月9日、帝国劇場にて開幕です!

<おまけ>
お客様をお見送りするルドルフ役のお三方!


(古川雄大さん、平方元基さん、大野拓朗さん)

公式HPでは歌唱披露シーンの動画などお楽しみいただけます



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人

2012年04月25日

12/04/25 「TATTOO14」公開稽古レポ

2012年4月25日(水)11:00
SHIBUYA-AX「TATTOO14」公開稽古レポ

大人気のミュージカル・ショーSHOW-ismシリーズの第4弾は、
女性7人で結成したショー・カンパニー「TATTOO14」がアメリカ大陸を横断する旅の物語。
個性豊かな7人の女優陣に加えて、これまでにSHOW-ismシリーズに出演したアーティストがゲスト出演!
パワフルでタフでオモシロイ女7人と日替わりのSHOW-ism Guestによるミュージカル・ショーの公開稽古が行われました。
もう、とにかくカッコイイ!!
歌に芝居に酔いしれ、そしてダンス!ダンス!ダンス!

次女のビー役は元宝塚雪組トップスターの水夏希さん。
「宝塚を退団してから、こんなに歌や踊りのある舞台に出るのは初めてです。
こんなにたくさん歌ったり踊ったりしたこと無いです。」
宝塚では挑戦したことの無かったようなナンバーもあるとのこと、
退団後“女性”の研究に励んでいるという水さんの新しい一面が楽しみですね。

抜群の歌唱力で魅了し続けるシルビア・グラブさんは三女ローズ
「女子校のノリでめちゃめちゃ楽しんでいます!」。
そして本場ブロードウェイで活動し「A Chorus Line」や「RENT」にも出演していた高良結香さんは四女のオーロラ。
高良さんは稽古に合流されたばかりということでしたが、
振り付けの港ゆりかさんの振りをどんどん身につけて表現していく過程に感動!
「マイカントリーでこういう感じでパフォーマンスをするのは初めてなのでとってもとっても楽しみ!」
と意気込みをお話してくださいました。


七女ファーファにはJenniferさん。
「RENT」のミミや「レ・ミゼラブル」エポニーヌなどでもうすっかりお馴染みですね。
「(共演の)お姉ちゃんたちがめっちゃめちゃかっこいいので毎日感動しています。
みなさんも感動してください!」


六女キャンディー役のMizさんはダンスは初めてということで、さまざまな壁と格闘中の様子。
「本番までにこの壁をぶち壊して、ロックンロールなTATTOO14を仕上げようとがんばっています!」
ロックなMizさんらしい元気いっぱいのコメントです!


五女のジンジャー役には今枝珠美さん。
著名アーティストのバックダンサーや振付で活躍されている方ですが、
ミュージカルなどの東宝作品では“はじめまして”な方もたくさんいらっしゃいますよね。

「このメンバーの中になぜ私がいるのか、
今枝珠美とはどこのどいつだと思われてる方がたくさんいらっしゃると思いますが、
それをこの「TATTOO 14」で証明したいと思います。」
これにはキャストのみなさんからもその心意気を後押しするような声援が!!

この日は残念ながら欠席されていましたが、ラム役で保坂知寿さんもご出演です!!
日替わりゲストも大貫勇輔さん、彩吹真央さん、井上芳雄さん、中川晃教さん、知念里奈さん(出演日程順)ととっても豪華!!

公演HPもカッコイイ!

-STORY-
女7人で結成したショー・カンパニーの名は「TATTOO 14」。彼女達の共通点は、みんな孤児で、7人で共に生きてきた、ということだった。
消息不明になっていた次女のビー(水夏希)から2年ぶりに電話がかかってきて、
いきなりナッシュビルに呼びだされた6人の姉妹、
長女・ラム(保坂知寿)・三女・ローズ(シルビア・グラブ)・四女・オーロラ(高良結香)・五女・ジンジャー(今枝珠美)・六女・キャンディー(Miz)・七女・ファーファ(Jennifer)たち。2年前にショー・コンテストの本選出場権を獲得しておきながら、ビーが起こした事件のために自然消滅していた「TATTOO 14」だったが、ビーは姉妹たちに再び本選出場を目指そうと話す。孤児ゆえに社会の敗者でいることに慣れてきた姉妹だが、「いちばん大事なことで一度くらい勝ってやろうよ」と話すビー。姉妹それぞれに意見はあったが、ともかくナッシュビルからサンフランシスコまでの3500キロをオンボロ車で移動しながら、予選のショーに出場することになる。
ナッシュビルではカントリー、ニュー・メキシコ州ではバーレスク、ラスベガスではラテンなどのショーを展開していく「TATTOO 14」。
その道中、共に車で寝起きし、アメリカの大自然に触れ、各々が抱えている問題を姉妹の愛情を支えに乗り越え、少しずつ本当の絆を取り戻して行く7人。
ショーをやりながら、あちこち寄り道して辿り着いたその先には、いったい何が待っているのか?


おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/04/25「BADGIRLS meets BADBOYS」湖月わたるさん×水夏希さんインタビューレポ

2012年4月25日(水)13:00
「BAD GIRLS meets BAD BOYS DANCE LEGEND vol.1」
湖月わたるさん×水夏希さんインタビューレポ


(かっこよすぎるBAD GIRLS! 写真左:水夏希さん 右:湖月わたるさん)

世界で活躍する若きダンススター、ラスタ・トーマスさん率いる男性ダンス集団「BAD BOYS OF DANCE」と、
元・宝塚歌劇団トップスターの湖月わたるさん、水夏希さん率いる「BAD GIRLS OF DANCE」がガチンコ勝負!
ストーリーテラーとして、マドンナのワールドツアーにも帯同した日本人パフォーマーTAKAHIROさん、
さらに、今年4月に宝塚を退団したばかりの元・月組トップ娘役の蒼乃夕妃さんの参加も決定!

高い身体性を持ち、超絶技巧で見る者の目を釘付けにするBAD BOYSたちと、
それぞれ宙組、雪組のトップスターとして「男役のかっこよさ」を極めた達人、
湖月わたるさん、水夏希さんを中心に集まった妖しい魅力のBAD GIRLS。

ラスタ・トーマスさん×TAKAHIROさんインタビューに続く第二弾!
湖月わたるさん×水夏希さん、お2人のスペシャルなインタビューに立ち会わせていただきました!
(※インタビュー内容は、梅田芸術劇場HP掲載記事と同じものです。
おけぴ取材班の撮影写真とともにお楽しみくださいませ♪)


~湖月わたるさん×水夏希さんインタビュー~
(インタビュー・文:高橋彩子(舞踊・演劇ライター)

―湖月さんと水さんは、宝塚歌劇団退団以来、初めての共演ですね。

湖月)
2006年の『ベルサイユのばら』以来だよね。
私がフェルゼンで、水ちゃんがオスカルでした。
水ちゃんの、一見クールなようで情熱を内に秘めた雰囲気が、
オスカルにぴったりだった。それ以前は同じ舞台に立つことはあっても、がっつり一緒にという経験はなくて。
ただ、劇団レッスンなどではよく見かけていたの。
ダンスに対してすごく真摯な印象で、しなやかでセンスがいいなと思ってました。

水)
私が下級生だったころのわたさん(湖月)は、
雰囲気といいダイナミックなダンスといい、まさに“理想の男役像”。
トップになられてからも、お忙しいはずなのにレッスンにきちんと足を運び、
ストイックに踊りと向き合うそのお姿を見て
「ああ、トップでもこれだけできるんだ。私も言い訳できない」と思いました。
わたさんは、手足の長さはもちろんですが、やっぱり踊りのとらえ方がすごい。
それこそセンスが素晴らしいんですよね。

―お二人がおっしゃるセンスとは、具体的にはどういったものなのでしょう?

水)
好みもあると思うんです、その人の踊りが好きかどうか。
その意味で、お互いに好みが似ているのかも。

湖月)
そうだね。感性に通じるものがあるんだと思う。
感性が違う人の踊りを観ても、なかなか感情が入らなかったりする。
でも水ちゃんの場合、曲が流れて踊り出した時、
自分もやるであろう動きをやったり、
こちらの想像を超えて「あ、そう踊るんだ」となったりするのが楽しくて。
それに私たち、去年の震災の時、一緒にオープンクラスのレッスンを受けていたんだよね。

水)
その節はありがとうございました!

湖月)
電車が止まっちゃって、たまたま私は車で来ていたので、水ちゃんを送っていって。
ああいう大変なことが起きた時、一緒に踊っていたことに深い縁を感じますし、
そうやって日頃からダンスに向き合う姿勢は、今回の舞台にも表れるんじゃないかと思います。

―では、そんなお二人にとってのダンスとは、どういう存在ですか?

水)
ダンスって疲れるし、大変(笑)。
でも、筋肉は裏切らないし、地道にやっていけば成果がついてくるんですよね。

湖月)
逆に、きちんと身体を作っておかないと、
せっかく振付をいただいても踊ることができない。
たゆまぬ努力が必要だけれども、それを乗り越えて踊る時がとにかく楽しい。
それに尽きると思う。

水)
本当にそうですよね。
体力は若いころより落ちているかもしれないけれど、
身体のしくみも自分の癖もわかってきている今、どういう踊りができるか。
それこそ今回は、わたさんのような先輩に、いろいろうかがいたいですね。
「どこまでやりますか?」とか。

湖月)
よく「どこを目指しているんですか?」って聞かれる(笑)。
私が通っているバレエの先生は
「世界でたった一つの踊りをみつけなさい」とおっしゃるんです。

水)
確かに、一人一人、みんな身体が違いますしね。

湖月)
そう。だからといって一人で踊っていればいいかというとそうではなくて、
個性をもったみんなが一緒に踊ることで生まれる迫力、
その瞬間をお客様に楽しんで頂けた時は最高です。今回もそうした空気を目指します!

―湖月さんは退団後、ミュージカルやダンスの公演に数多く出演されてきました。
昨年は、今回ご参加のTAKAHIROさんを中心とするダンス公演『ELECTRICK CITY』にもご出演。
そうしたキャリアを踏まえての、今回の舞台への想いをお聞かせください。

湖月)
ダンスはとにかく続けていないとだめなものなので、年に一回はダンス公演に挑戦したいんです。
『ELECTRICK CITY』はNYで活躍する方々との共演で、
実際の稽古もNYで行われたのですが、新しい環境で新しい出会いをした時、大きな発見と刺激をもらって。
今回は日本での公演の前にワシントンでお稽古があるので、今からわくわくしています。

―水さんは男性3名とのダンス&ボーカルユニット「Guys From The Earth」のメンバーMizとしてボーカル・作詞を担当し、
本格的なヒップホップにも挑戦。宝塚時代とは趣きの異なる活動をなさっていました。
このタイミングで、宝塚OGを含め様々な方と踊られる大規模なダンス公演というのは、いかがですか?

水)
ユニットでのヒップホップは、その前までの20年間でやってきたことと全然違うもので、
大変でしたし、完全にマスターするのは無理だと感じました。
でも、そこに挑んだことで、逆にそれまでやっていたジャズ的・クラシック的な踊りを新たな目で見ることができたし、
違う筋肉を使うことで、身体の可動域も広がりました。
重心の置き方や体の使い方が、よりスムースにしなやかになったというか。

―では、次の舞台では、湖月さんも知らない、宝塚時代とはまた違う水さんのダンスが拝見できるわけですね!

湖月)
おおっ、楽しみ!

水)
わわ、どうでしょうか! そんなに、言うほどやっていないんですけどね(笑)。

湖月)
私も宝塚の男役から離れた今、自分らしさを楽しんで踊ることができてきている
し、今のほうが体が動く気がしています。

水)
辞められてからのわたさんの舞台はほとんど拝見できていないので、私のほうこそ、楽しみです!!
今回はみんなで一つの振りを踊る場面があるかもしれないですよね。
同じ動きも人によってとらえ方や雰囲気が大きく変わるので、稽古場で引き出し増やすつもりです。

―時に火花を散らすような稽古および本番となるのでしょうか。

湖月)
4月に行われたフィギュアスケートの国別対抗戦を見ていて「私たちが目指すのはこれだ!」と感じたんです。
様々なバックグラウンドをもち、自分のスタイルでダンスと向き合って来た女性ダンサー5名が
集結してBAD GIRLSとなり、BAD BOYSと競い合う……。

水)
1がそのまま5になるのでは、ないですよね。絶対、化学反応が起きる!

湖月)
そう。思ってもいないものが生まれるはずだよね。
今回の公演は二部構成の予定で、第一部が“BAD GIRLS”のステージ。
クールで危険な香り漂うダンスを披露し、観客の皆さんを魔法にかけたいですね。
続く第二部で、BAD BOYSたちがやってきます。
女性だけで踊っていたダンスが、BAD BOYSの超絶技巧いっぱいのダンスと出会ってどう変化するか、
両者をつなぐTAKAHIROさんの存在が空気をどう変えてくださるか。
その辺りにもご注目いただけたらと思います。

水)
そうですね。BAD BOYSもTAKAHIROさんも本当に凄いので、私たちも負けずに男勝りに踊りたいですし、
その一方で、男性を前にすることで必然的に女性らしさも出るかもしれませんよね。
いずれにしてもダンスというのは世界共通の言語で、言葉が通じなくてもエネルギーを直に伝え合えるもの。
それが出演者同士のコミュニケーションとなり、ひいてはお客様にお届けする大きなパワーになったらいいなと。
どこまでできるか、自分にとっては大きな挑戦ですが、劇場空間が熱く盛り上がればと考えています。

<インタビュー・終>

ひとつの世界で頂点を極めたお2人だからこそ、醸し出すことのできる余裕と自信。
さらに新しい世界へと続くドアを開いて行く、
おふたりのワクワク感が溢れだすようなインタビューでした!
TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんのインタビューも近日掲載予定です。
お楽しみに!!

<公演概要>
東京公演:2012年7月14日・15日 東京国際フォーラム ホールC
広島公演:2012年7月17日 アステールプラザ 大ホール
名古屋公演:2012年7月19日 愛知県産業労働センター ウインクあいち
大阪公演:2012年7月20日・21日・22日 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

<キャスト・スタッフ>
~出演~
【BAD BOYS】 ラスタ・トーマス&“BAD BOYS OF DANCE”
【BAD GIRLS】湖月わたる 水夏希 原田薫 蒼乃夕妃 矢野祐子
【The Storyteller】TAKAHIRO
~スタッフ~
【構成・演出】ラスタ・トーマス
【振付】ラスタ・トーマス TAKAHIRO 原田薫 エイドリアン・カンターナ
~曲目~
Michael Jackson Queen Prince U2 Black Eyed Peas and more

<プロフィール>
【ラスタ・トーマス】
1996年7月に第17回ヴァルナ国際バレエコンクールにて
ヴラドミール・アンジェロフ振り付けの「NOSTALGIA」を披露し、
男性として歴代最年少5人目、16年ぶりの金賞を受賞。
以降マイヤ・プリセツカヤ並びにパトリック・デュポン、
そして1998年3月には熊川哲也らの日本公演にゲストとして来日。
2007年「ラプソディ・イン・ブルー」で服部有吉、金聖響、TAKAHIROと共演。
ブロードウェイミュージカル「MOVIN’ OUT!」主演。BAD BOYS OF DANCE主宰・芸術監督。

【TAKAHIRO】
米国APOLLOシアター殿堂入りアーティスト。
マドンナのワールドツアーダンサー、同ベストアルバムPV出演、
及びJAPANプロモーション総合演出、海外ブランドのショーなどで世界的に活動。
日本では2010年「SIX DOORS」主演・総合演出、
2011年「Electric City」Japan Tour主演・総合演出。
「たけしアート☆ビート」<NHK>、「徹子の部屋」<テレビ朝日>、
「情熱大陸」<TBS>(年間最高視聴率(2010年))その他、TV・ラジオ・雑誌・WEB など多数

【BAD BOYS OF DANCE (BBD)】
世界7大大陸に点在する若き才能を持つ男性ダンサーで構成される、
ダンスカンパニー。BBDのダンスはメンバーの並外れた身体能力と芸術性に支えられ、
バレエ界における男性ダンサーの限界を打ち破り、
世界で最もエキサイティングなダンスショーを提供することを使命としている。

公演HP
BAD BOYS OF DANCE HP
TAKAHIROさんHP

おけぴ管理人のラスタ・トーマスさんTAKAHIROさんインタビュー



インタビュー取材・文:高橋彩子(舞踊・演劇ライター)
おけぴ取材班・撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/04/25 「BAD GIRLS meets BAD BOYS」TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんインタビューレポ

2012年4月25日(水)13:00
「BAD GIRLS meets BAD BOYS DANCE LEGEND vol.1」
TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんインタビューレポ



ラスタ・トーマスさん率いる男性ダンス集団「BAD BOYS OF DANCE」と、
元・宝塚歌劇団トップスターの湖月わたるさん、水夏希さん率いる「BAD GIRLS」がガチンコ勝負!
ストーリーテラーとして、マドンナのワールドツアーにも帯同した日本人パフォーマーTAKAHIROさん、
さらに今年4月に宝塚を退団したばかりの元・月組トップ娘役の蒼乃夕妃さんの参加も決定した注目のダンスアクト「BAD GIRLS meets BAD BOYS」!

高い身体性を持ち、超絶技巧で見る者の目を釘付けにするBAD BOYSたちと、
宝塚歌劇星組、雪組のトップスターとして「男役のかっこよさ」を極めた達人、
湖月わたるさん、水夏希さんを中心に集まった妖しい魅力のBAD GIRLS。

ラスタ・トーマスさん×TAKAHIROさん、湖月わたるさん×水夏希さんに続くインタビュー第三弾!
TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんインタビュー取材の現場に立ち会わせていただきました!
(インタビュー内容は、梅田芸術劇場HP掲載記事と同じものです。
おけぴオリジナル写真とともにお楽しみくださいませ♪)


~TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんインタビュー~
(インタビュー・文:高橋彩子(舞踊・演劇ライター)

―蒼乃さんは3日前に宝塚歌劇団を退団なさったばかりですね。今、どんなご心境ですか?
(インタビューが行われたのは4月25日)

蒼乃)
まだ宝塚のわーっという勢いが止まっていない感じです。
まるで、通常の舞台の千秋楽が終わって次の公演が始まるまでのお休みのような感覚。
『BAD GIRLS meets BAD BOYS』のお稽古が始まったら、少し変わるのかなとは思っています。
でも、これからいろいろな方とお会いできると思うと嬉しくて、とてもポジティブな気持ちです。

―TAKAHIROさんは、宝塚出身の湖月わたるさんと『ELECTRIC CITY』でご共演済みですが、これだけ退団ほやほやの方は……。

TAKAHIRO)
初めてですね。
僕は2007年に大阪の世界陸上の開会式で振付をさせていただいた時、演出の小池修一郎さんのお誘いで、初めて宝塚歌劇団の舞台を観に行きました。
以来、何回か観ていて。今回共演する水夏希さんの『エリザベート』も拝見しています。
NYにいる時は無理なので、夕妃さんの舞台はタイミングが合わず、まだ観ていないんですが、宝塚って本当にキラキラした世界で、
最後に出演者の皆さんが大階段を降りてくると「ありがたや~」という気分になります。
普段は触れることのない夢の世界がそこにあるんですよね。

―その夢の世界からいらした蒼乃さんが、退団後ほどなく、今回のようなガチンコ勝負的(!?)なダンス公演に挑まれるのも話題です。
退団間際にご自身の公演として行ったミュージックサロン『VERY BEST OF ME』のご経験も、生きてきそうですか?

蒼乃)
はい。
男役ありきの宝塚ですから、娘役があんなに前に出て、自分がセンターを務めて公演をやるなんて、まずありえないことですし、不安もありました。
でも、集大成という感じで辞めるのではなく、最後まで挑戦がしたかったんです。
実際、やってみて、普段の大劇場での公演を主演男役の方が先生方と話し合って作っていらっしゃるご苦労を肌で感じることができましたし、スタッフの方々の有り難さも改めてわかりました。

―踊りの面ではどうですか?

蒼乃)
宝塚の普段の公演は、鬘にしてもドレスにしてもアクセサリーにしても、すごくボリュームがありますよね。
それが宝塚の良さでもありますし、自分自身もそうしたものに助けられていましたが、蒼乃夕妃一人としてどこまでできるだろうと考え、シンプルな装いで踊らせていただきました。
何も助けてくれない、ましてや相手役さんもいないという状態。
すごく良い経験になりましたね。

―身一つでサロンに挑んだ蒼乃さんの状況は、TAKAHIROさんが単身、NYにいらした時と通じるのではないでしょうか?

TAKAHIRO)
そうですね。
装飾に関しては、僕の場合、お金がなくてほしくても手に入らない状況だったから、
5枚で20ドルのTシャツを着て、トレーニングズポンみたいなものをはいて、NYのアポロシアターの舞台に立ちました。
そこでは1500人の観客が、良かったら拍手、ダメだったらブーイングで優勝者を決めるのですが、
僕はあの時、助けてくれる人がいなくてよかったなとも考えるんです。
どれだけ笑われても恥ずかしくても、知り合いがいないから、むしろへこたれずに自分の限界を出せた。
今は支えてくれる方がたくさんいるので、そちらも大事にしていきたいんですが、
装飾にしても仲間にしても、あるのとないのと両方を知っているのが良いと思うんですよね。
パンチは色々な方向から繰り出したほうがいいというか(笑)。

―TAKAHIROさんは、外国人との共演という意味で、蒼乃さんの先輩です。
蒼乃さんにアドバイスはありますか?

蒼乃)
ぜひ、お願いします。

TAKAHIRO)
まず、“自分は自分”でかまわないし、相手に合わせ過ぎる必要はない。
蒼乃夕妃として何を求めるかについては、いつもより多めに言うくらいでいいと思います。

蒼乃)
(大きくうなずく)

TAKAHIRO)
でも、これからアメリカへ武者修行に行くそうですから、既に立派にBAD GIRLSの一員らしい雰囲気ですよ(笑)。

蒼乃)
あはは(笑)。そうなんです。
今回の舞台のお稽古がワシントンで始まる前に、5月から一ヶ月ほど、アメリカを回ってきます。
ホテルもあまり決めず、行き当たりばったりで。

―ダンスレッスンなどにもいらっしゃるのですか?

蒼乃)
行くかもしれませんが、それが全てとは思わないというか。
人とのつながりや食べ物……すべてから吸収できると思うんです。
今はスポンジみたいな状態で、入るだけ入ってこい!っていう感じです(笑)。

―なるほど。何でもどこでも表現の糧になるというお考えも、TAKAHIROさんのスタンスと共通しそうですね。

TAKAHIRO)
そうですね。
僕は偏屈だから、吸収のしかたは夕妃さんとは違うかもしれないけれど、
いいクリエイションのためには、ダンス以外の見聞とか興味・関心が大事だというのは大賛成です。
普段歩く時も、今日は上だけを見て歩こうと決める日があったりするんです。
そうすると、「あ、こんなものがあったんだ」とか「この電柱ってこんなに傾いていたんだ」などと気づかされますよ。

蒼乃)
面白そう! 発見がたくさんあるでしょうね。今日、やってみます。

―やったことのないことをやったり、知らないもの・人に遭ったりというのは、怖くはないですか?

蒼乃)
怖いです。
でも、どれだけ苦しくても、お客様の拍手をいただければ吹き飛んでしまうというのは、
宝塚時代に教わってよくわかっていることですので。

TAKAHIRO)
僕の場合、新たなものに出会うというのが常にテーマなんです。
今回の公演でも、現場で出演者の個性をどんどん見せていただいて、キャッチしていきたいです。
ラスタもアイデアマンで「ああしよう」「こうしよう」ってその場でひらめくタイプですし、
こちらもモチベーションを上げて、出会いを楽しみたいですね。

蒼乃)
せっかくのコラボレーションですから、私もいろいろとキャッチしていだけるよう、がんばります。
それが表現する者の義務だと思うし。
根性だけはありますので、よろしくお願いします!

<インタビュー・終>

終始和やかに進んだインタビュー。
瞳をくるくると動かしながら語る蒼乃さんの表情から、
新しいチャレンジが楽しみでしかたない、という様子が伝わってきました!
それを見守るTAKAHIROさんもまるでお兄さんのような表情。
お2人が舞台上でどのようなコラボレーションを魅せてくれるのか、
今からとっても楽しみになりました♪
蒼乃さん、TAKAHIROさん、ありがとうございました!

<公演概要>
東京公演:2012年7月14日・15日 東京国際フォーラム ホールC
広島公演:2012年7月17日 アステールプラザ 大ホール
名古屋公演:2012年7月19日 愛知県産業労働センター ウインクあいち
大阪公演:2012年7月20日・21日・22日 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

<キャスト・スタッフ>
~出演~
【BAD BOYS】 ラスタ・トーマス&“BAD BOYS OF DANCE”
【BAD GIRLS】湖月わたる 水夏希 原田薫 蒼乃夕妃 矢野祐子
【The Storyteller】TAKAHIRO
~スタッフ~
【構成・演出】ラスタ・トーマス
【振付】ラスタ・トーマス TAKAHIRO 原田薫 エイドリアン・カンターナ
~曲目~
Michael Jackson Queen Prince U2 Black Eyed Peas and more

<プロフィール>
【ラスタ・トーマス】
1996年7月に第17回ヴァルナ国際バレエコンクールにてヴラドミール・アンジェロフ振り付けの「NOSTALGIA」を披露し、
男性として歴代最年少5人目、16年ぶりの金賞を受賞。
以降マイヤ・プリセツカヤ並びにパトリック・デュポン、
そして1998年3月には熊川哲也らの日本公演にゲストとして来日。
2007年「ラプソディ・イン・ブルー」で服部有吉、金聖響、TAKAHIROと共演。
ブロードウェイミュージカル「MOVIN’ OUT!」主演。BAD BOYS OF DANCE主宰・芸術監督。

【TKAHIRO】
米国APOLLOシアター殿堂入りアーティスト。
マドンナのワールドツアーダンサー、同ベストアルバムPV出演、
及びJAPANプロモーション総合演出、海外ブランドのショーなどで世界的に活動。
日本では2010年「SIX DOORS」主演・総合演出、2011年
「Electric City」Japan Tour主演・総合演出。
「たけしアート☆ビート」<NHK>、「徹子の部屋」<テレビ朝日>、
「情熱大陸」<TBS>(年間最高視聴率(2010年))その他、TV・ラジオ・雑誌・WEB など多数

【BAD BOYS OF DANCE (BBD)】
世界7大大陸に点在する若き才能を持つ男性ダンサーで構成される、
ダンスカンパニー。BBDのダンスはメンバーの並外れた身体能力と芸術性に支えられ、
バレエ界における男性ダンサーの限界を打ち破り、
世界で最もエキサイティングなダンスショーを提供することを使命としている。

公演HP
BAD BOYS OF DANCE HP
TAKAHIROさんHP

おけぴ管理人のラスタ・トーマスさんTAKAHIROさんインタビュー



インタビュー取材・文:高橋彩子(舞踊・演劇ライター) 
おけぴ取材班・撮影:mamiko  監修:おけぴ管理人

2012年04月26日

12/04/26 ミュージカル「ロスト・フォレスト」ゲネレポ@アルテリオ小劇場

2012年4月26日(木)17:00
ミュージカル「ロスト・フォレスト」ゲネレポ
@川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場

冒頭から、重厚感ある音楽がどーんときます!
(音楽はヴァイオリンとキーボードの生演奏)
オープニングがいいミュージカルに外れなし!

↓客席下手側にオーケストラピットが

冒頭シーンは、手術が行われている、とある病院。
ここから、別世界にワープ!
森の妖精に誘われ、ファンタジーワールドにふわっと連れて行かれます♪

森で目覚めた男(今村洋一さん)は、
森でいろーんなキャラクター達に出会います♪


特にインパクト大なキャラクターがオオカミ(柳瀬大輔さん)!
悪ぶっているけど、ちょっとオツムが弱くて、優しくて、憎めない一匹オオカミ。
柳瀬オオカミの歌声もたっぷり聴けます♪小躍りも満載!


(柳瀬大輔さんと福麻むつみさん)


このオオカミと、心優しい幽霊(清水廉さん)と共に、
森の王と対決するために、森の中を彷徨い進む3人(3匹?)。
この3人を中心に、楽しい歌とダンスシーンがたーっぷり♪


っと、そこに女王現る!(福麻むつ美さん)
福麻さんの女王最高です。
関西弁も飛び出してました!


菊地まさはるさんが演じるのは、謎の男的存在。
この役の存在が、ひとつの見所です!
言葉遊びの場面では、アドリブも入ってる!?(笑


歌声も素敵な妻役の黒瀬千鶴子さん♪
(W妻役です。あっちの妻もいいっ!)


童話、夢、幻、現実がふわっと交差するように描かれ、
3人は森の王と対決するために深い森を進みます。

果たして森の王とは対決できるのか。
そもそも森の王とは誰なのか。何のために対決するのか。
きっと休憩時間は、この「?」が頭をよぎるかもしれませんが、
そこで予想してみて、ぜひ二幕の展開をお楽しみ下さい。

困難なことに出会っても、また物事から逃げてしまった後でも、
きちんとそのことに向き合って、前に進み続ければ、きっと道は開ける、
そんなことを観終わった後に感じました。

作・演出は横山由和さん。
23歳のときに書き下ろしたオリジナルミュージカルを自らリメイク、
曲も新たにしての上演です。

公演は僅か4日間。28~30日は既に完売ですが、
27日(金)18:30の初日は僅かに残席があるとのことです!
お見逃し無く!

出演:
今村洋一、柳瀬大輔、清水 廉、菊地まさはる、黒瀬千鶴子、福麻むつ美、田村耕一
日下部友香、鈴木香里、鈴木英恵、藤川綾乃、徳武詩野、川上 茜、八花まい

上演時間:約2時間半(途中休憩15分)

公演HPはこちら

今村洋一さん(上の写真真ん中)と柳瀬大輔さん(上の写真左)は、
今年秋の新作音楽劇「魔笛(仮)」でも共演されるとのこと!こちらも楽しみですね!



取材・撮影:おけぴ管理人

2012年04月27日

12/04/27 コクーン歌舞伎「天日坊」制作発表レポ

2012年4月27日(金)11:00
渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾「天日坊」制作発表レポ

左から中村七之助さん,中村獅童さん,中村勘九郎さん,宮藤官九郎さん(脚本)、串田和美さん(演出・美術)

新・勘九郎と宮藤官九郎、二人の“カンクロウ”の鮮烈タッグが話題の
コクーン歌舞伎「天日坊」の制作発表が行われました。

演出の串田和美さんの言葉を借りると、“超古風で超新しい”作品とのこと。
そして、この作品についてだけでなく、歌舞伎ってなんだろう、演劇って何だろう
そんなことにまで話が膨らむ大変興味深い記者会見でした。

第十三弾となる今回は幕末に上演された河竹黙阿弥の「天日坊」が150年のときを超えて蘇ります。

襲名後初のコクーン歌舞伎登場となる中村勘九郎さん。

「18年、“一緒に”そして“一番”戦ってきてくださっている串田監督はじめ、
これまでみなさんが命を削ってやってきた空間を僕たちでやるというのには
プレッシャーもありますが、その精神を引き継いでいきます。」と、力強い言葉!

宮藤さんの脚本については
「本当にカッコイイ台詞がいっぱいです。黙阿弥の七五調の台詞を当時、
江戸の人々がカッコイイと感じたのはこういうことなんだなと思いながら、
楽しく笑いながら読ませていただきました。

実は、やはり脚本を読んだ父(中村勘三郎さん)からは
「まさゆき、大丈夫か?」と言われたのですが(笑)、
父が不安になるなんてなかなかないので、“やったな!”と思いました!!
これから先は僕たち次第、これまで培ってきたものをすべて注いでも足りない、
稽古場でさらに自分たちで創り出していかないと追いつかない、
それくらい面白い脚本です!
賛否両論大嵐の作品となるでしょうが、それすらも楽しんでやりたいです!」


そして意外にも9年ぶりのコクーン歌舞伎となる中村獅童さん

「古典ながらゼロからお芝居を作っていく現場、
時代を開拓していくときの人のエネルギーの熱さを感じたコクーン歌舞伎。
こうしてまた熱い現場に参加できることは自分にとって大きなことです。
ここで培ったこと、叱られたことを思い出しながら
僕らの世代で引っ張ってまた新しいものを創っていきたいです。」


中村七之助さんは
「16歳のときの初めてコクーン歌舞伎で芝居の基礎から教えてくださった串田さん、
映画『真夜中の弥次さん喜多さん』でご一緒した宮藤さん、舞台と映像、
育ての親お二人とのコクーン歌舞伎、楽しみです!」


この日ご登壇されたお三方の他にも、
ベテランの市川萬次郎さん、片岡亀蔵さん、若手の坂東巳之助さん、坂東新悟さん、
そしてシアターコクーンの現代劇でお馴染みの個性派俳優白井晃さん、真那胡敬二さん、
近藤公園さんも初参加!どんな化学反応が生まれるか、楽しみですよね!


美術・演出の串田和美さんは
「“新しい歌舞伎”といわれることもありますが、
見た目の新しさではなくてどうやったらお客様に楽しんでもらえるか。
今、興味のある、今、みなさんが観たいものを作っているだけです。
それがいつも冒険のようでわくわくしています。」

脚本に宮藤さんを起用した理由については
「歌舞伎座で宮藤さんの『大江戸りびんぐでっど』を観て、
江戸の庶民たちが楽しんでいたものはこういうものだったのかも知れないと思わされました。
理屈じゃなくて、なんだこれ!?というものをゲラゲラと笑いながら観ている。
ぶっ飛んでいて、自由なもの、そう思わされてしまう魅力を強く感じたので、
いつか何らかの形でと頭の中にありました。」

串田さんはこの公演チラシのビジュアルも担当されていて、ご自身によると、
「こういった感じの“絵”と描いたものが採用されたので、少し手を加えました(笑)」
とのこと!作品の勢いが現れていますよね。

そして、コクーン歌舞伎初登場となる宮藤官九郎さんは
「第一回のコクーン歌舞伎をコクーンシートで観て、
なんかわかんないけどすごいなーと衝撃を受けました。
歌舞伎座のさよなら公演で『大江戸りびんぐでっど』をやったときは
“何やってんだ”と言われることもありましたが、
串田さんはすごく褒めてくれてうれしかったです(笑)

今度は150年くらい上演されていないものなので、
これはいいなと思っています。
原作を読むとなると、ものすごく長く、
ものすごく時間がかかるのでみなさん読まないと思うので、
ダメなところは”黙阿弥の本がそうなっていて”と逃げ道がありますからね(笑)。
で、面白かったら僕が面白いということで(笑)!」

宮藤さんの「大江戸りびんでっど」は
“これは歌舞伎じゃない”“新しい歌舞伎だ!”と賛否両論の話題作でしたが、
串田さん、宮藤さんにとって歌舞伎とは?との質問には。

串田さんは
「歌舞伎じゃない!というのはちょっとうれしいような感じもあります。
ただ、歌舞伎を守ってきた方への敬意は持ち続けています。
僕は何も守るものは無いですし、自分が見ていただきたいものを作っていきます。」


そして宮藤さんからは思わず膝を打ちたくなるようなコメントが!

「逆に、これは歌舞伎だ!とかこれは歌舞伎じゃない!という人に、
何を根拠に?と聞いてみたいですね、じゃ、観てきたのかって(笑)
300年とか400年とか前からやってきたものを伝達、伝達でやっていらっしゃるわけですよね。
というこは、伝達ミスがあってもいいんじゃないですかね。
伝言ゲームみたいにぜんぜん違うものになってしまったら、それは伝達ミスだなと(笑)」


なんだかわからないけれど、とてつもなく面白いものが観られそうな!
歌舞伎好きも芝居好きも大いに楽しみ、大いに語り合いたいくなる作品への
ワクワクが高まる制作発表でした。

【公演情報】
渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾
「天日坊」(てんにちぼう)
2012年6月15日~7月7日までBunkamuraシアターコクーンにて!

【あらすじ】
ふとしたきっかけから将軍頼朝の落胤になりすまし鎌倉を目指す法策(後の天日坊)。
旅の途中で盗賊地雷太郎とその妻お六と出会い、思いもよらぬ自分の運命を知る。
「俺は誰だあっ!」
狙うは天下! 若者たちは壮大な野望と純粋な希いを胸に疾駆する。
彼らの人生を賭けた大勝負がはじまる---

【配役】
  法策 後に 天日坊  中村 勘九郎
      人丸お六  中村 七之助
      猫間光義  市村 萬次郎
  お三婆/赤星大八  片岡 亀 蔵
      北條時貞  坂東 巳之助
    傾城高窓太夫  坂東 新 悟
     越前の平蔵  近藤 公 園
  観音院/鳴澤隼人  真那胡 敬二
        久助  白井   晃
      地雷太郎  中村 獅 童
                ほか

おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人

About 2012年04月

2012年04月にブログ「おけぴ管理人の観劇感激レポ」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2012年03月です。

次のアーカイブは2012年05月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

このブログのフィードを取得
[フィードとは]