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2012年06月 アーカイブ

2012年06月06日

12/06/06 ミュージカル「ドリームハイ」松下優也さん・水田航生さんインタビュー&稽古場レポ

2012年6月6日(水)12:00
ミュージカル「ドリームハイ」
松下優也さん・水田航生さんインタビュー&稽古場レポ

2011年に韓国で放映されたドラマ「ドリームハイ」が日本オリジナルミュージカルに!
ドラマ版はペ・ヨンジュン&J.Y.Park(Rainや2PMの生みの親)共同プロデュースのもと、
2PM、miss A、T-ARAなど韓国の人気アイドルたちが出演し、大ヒットとなりました。

芸能高校を舞台に、未来のスターを目指す若者たちの夢そして友情を描くエネルギッシュな青春群像劇。
日本オリジナルとなるミュージカル版で、
天才的な音楽の才能を持つソン・サムドン役を演じる松下優也さんと、
ダンスへの情熱を持つクールなチン・グク役を演じる水田航生さん。
互いに関西出身(松下さんは兵庫、水田さんは大阪のご出身)で、年齢も同じ
というお2人にお話をうかがってまいりました。
熱い稽古場レポート写真と共にお楽しみ下さい♪


~ミュージカル「ドリームハイ」松下優也さん&水田航生さんインタビュー~

おけぴ)
初共演となるお2人ですが、お互いの第一印象から教えていただけますか?

松下)
こんなに身長が高くて、すらっとした人が関西に
しかも僕が通っていた音楽スクールの近くにおったとは!と思いました。
こんな人に地元で出会ったことはないな、と。

水田)
関西出身同士で、年齢も同じで・・と共通点が沢山あって、すごく話しやすいです。
地元の風呂屋さんの話とか、ローカルトークで盛り上がっています(笑)

松下)
水田君は見た目だけだったら、シュッとした感じがあるけど、
関西人同士で冗談が通じるところがいいですね。

水田)
もう敬語じゃなくなっているしね。

松下)
今日はインタビューということで改まって話しているから、
関係性が振り出しに戻った感があるんですけど(笑)。

おけぴ)
お稽古場の雰囲気はいかがですか?

松下)
僕らと同じ90年代生まれの子が何人もいるカンパニーで・・。



(稽古場の様子。手前はジェイソン役の丞威さん。18歳!)

水田)
若いよね(笑)。

松下)
若いっすね(笑)。
とにかく若い!僕らも含めて若々しいパワーがすごくありますよ。

水田)
若干、部活的な匂いもするかな。
昨日も皆でご飯を食べに行きました。

松下)
まあ、僕はそのご飯会に行っていないんですけどね!
他の仕事があって・・。

おけぴ)
まだまだこれからお稽古期間ありますしね!

松下)
もちろん、また行くつもりです!
稽古場以外で会って、いろいろ深めて行かないと(笑)。
今日は、みんなが昨日の話題で盛り上がっていそうで・・
俺、行ってないやん(泣)みたいな。
・・・不安です(笑)。

おけぴ)
たくさんの人との共演で学ぶ事はありますか?

松下)
僕は基本的にソロでの音楽活動をメインでやっているので、
バンドのメンバーやダンサー含めて、固定のメンバーと仕事をすることが多くて。
そうすると、どうしても“自分の物差し”で物事をはかってしまう部分があるんですけれど、
今回のように大勢のメンバーと一緒に作りあげていく現場は、
皆それぞれの良さを学ばせてもらえるので、
僕もこの舞台を通して成長出来たらいいなと思っています。


(稽古を見つめる橋本汰斗さん(D-BOYS)と水田さん)

水田)
本当に色々な個性がいるので。

松下)
全てのメンバーに、それぞれの得意分野があるんですよ。
僕の場合だったら音楽だし、役者メインでやってこられた方はやっぱり芝居がいいし、
ダンス一筋で来たダンサーもいます。
それぞれが自分の一番いいところを出し合って、高め合って行ければいいなと思っていますね。

おけぴ)
普段の音楽活動やライブと、舞台で役を演じる事との違いはありますか?

松下)
うーん・・結局ライブでも自分を演じているんですよね。どこかで。
演じているというか、スイッチを切り替えているというか。

おけぴ)
ステージ上の自分と、こうしてインタビューを受けている自分は違うということですか?

松下)
違いますね。
切り替えた方が、ライブの波に乗れるし、自分の波も作っていけます。
切り替えないままステージに出ても、いいライブって出来ないです。
だから、お芝居でも自分と違う人になったり演じたりということに抵抗はないですね。
舞台やミュージカルで難しいなと思うのは、
普段「松下優也」で歌やダンスをやっているけれど、
今回の舞台だったら「ソン・サムドン」という役で歌ったり踊ったりするということ。
お芝居そのものの部分よりも、歌やダンスのパートで
この役をどう表現していくかというところが、僕的には課題かな。


(田舎から出てきた青年ソン・サムドンになってマイクを握る松下さん)

おけぴ)
ライブでの歌やダンスとは、また違う顔が見られそうですね。
役作りの為にしていることはありますか?

松下)
ひたすら、原作ドラマのDVDを見ていますね。
暇さえあればDVDを流して、寝ながら見たりもしています。
ドリームハイの世界観を自分の中に入れておきたいんです。
もちろんドラマとミュージカルは絶対に違うものになるし、
生の舞台ならではの良さも出て来ると思うのですが、
オリジナルの世界観を大切にしたくて。
前回やらせていただいたミュージカル(「黒執事」)も原作がマンガだったので、
原作ファンだったらはずしてほしくないところは大切にしたいですね。

おけぴ)
水田さんの役は、めちゃめちゃかっこいい役ですね。

水田)
はい(笑)。
自分自身とは、正直似てない部分が多いですかね。
その部分をどんどん埋めて、
演出のTETSUHARUさんとも相談をしながら役に近づいて行く作業をしています。
あとは体づくり!筋トレとかしていますよ(笑)。


(宣言通りに稽古場の片隅で筋トレに励む水田さん!)

おけぴ)
原作ドラマでは、ハイレベルなダンスシーンや音楽が話題になりました。

松下)
ダンスシーンは、ドラマより舞台の方が大変だと思います!
編集とか、カメラワークとかに頼れないですから。
舞台の場合、そのまま見えてしまいますので・・こっちの方が大変だよね?

水田)
歌やダンスのテクニックが成長していく過程を、
舞台の上で、全てが見られている状況で表現するのって本当に難しいと思います。
その成長していく姿こそが、ドリームハイの大きな見どころでもあるので、
全てをさらけ出して、かつ成長を見せて行く・・うーん、難しいよね(笑)。

おけぴ)
観客としてはその“難しさ”を見せてもらえるのが楽しみです!
演出の増田哲治(TETSUHARU)さんは、ダンサーとしても振付家としても活躍されていますが、
実際に演出を受けてみていかがですか?

松下)
ダンサーでもあってコレオグラファーでもあって、
さらにお芝居もして演出もするという方とお仕事をするのが初めてだったので、
「どんな感じになるんやろ」と思っていました。
実際に稽古に入ってみて感じたのは、ダンサーの可能性を広げて下さった方だなということ。
TETSUHARUさんの背中を見て、自分もミュージカルや芝居をやってみたいという
若いダンサーたちもきっと増えて来ると思います。
ダンスから作られるお芝居ってきっと面白いですよね。
僕自身も、音楽と芝居と両方やっているので、
似ているようで全然違う2つの世界をつなげて行く人ってすごいな、と。


(演出中のTETSUHARUさん。左はコ・ヘミ役のNANAKAさん)

水田)
僕は以前に別の舞台で演出を受けたことがあるのですが、
TETSUHARUさんの演出は舞台を「動き」で埋めて行くんです。
まっすぐ行けばいいところを、わざわざ回って行くとか。
「気持ちで動いて」というより、
「この動きをするためには、どう感じればいいのか、
役の気持ちを考えて」という感じなんですね。
トータルの動きを決めてから、
「俺はどんな気持ちになれば、そう動けるんだろう」と考えました。
自分自身の役作りで考える部分だけではなく、違う目線から見てもらえる。
それが大きな劇場の客席まで伝わるようなものになるのかなと思います。
動きも実際にやって見せて下さるんです。具体的に「こういう感じ」って。
だからすごくやりやすいし、
さらにそこから自分が考えたものを提示していけるというのが、やりがいがありますね。

松下)
今回の稽古では、動きに入る前の「本読み」にもたくさん時間を取っています。
台本を読みながら台詞がもっと“生きた言葉”になるように修正していく作業をずっとしていて、
この数日でやっと立ち稽古に入った段階ですね。

おけぴ)
TETSUHARUさんを中心に、みなさんで一緒に作品を作っていく様子が伝わってきます。
最後にこの作品の見どころを教えて下さい!

松下)
歌やダンスを通して、夢や友情を描いた作品です。
スターを目指す芸能高校の生徒たちという
役柄と同じような経験をして来ているメンバーがたくさん出演していて、
僕らもリアルに役柄と重なる部分があるので、
そういう意味でも楽しんでみていただけると思いますね。
ドラマのファンだった方も、生の舞台で見るドリームハイの世界は
また感じ方が全然違ってくるはず。ぜひ劇場で見て下さい!

水田)
びっくりするくらいエネルギッシュな稽古場で、
リアルなドリームハイにぴったりな雰囲気です。
このリアルな空気感をどんどん上げて行って、
劇場に入った瞬間からこのエネルギーを感じてもらえるようにしたいですね。
普段ミュージカルをあまり見ないという方や、
ダンスにあまり触れたことがないという方にもぜひ見ていただきたいです。
メインとなるダンスや歌を「レベルの高いものをやっているな」
と思っていただけるように、がんばります!

松下さん、水田さん、ありがとうございました!
出演は他に、川上ジュリアさん、橋本汰斗さん、早乙女友貴さんら総勢約30名♪
*pnish*の土屋裕一さん、MAXのNANAさんらもご出演です。
夢を追い求める若者たちのエネルギー、ぜひ劇場で体感しましょう!

ミュージカル「ドリームハイ」
2012年7月3日~20日まで、東京・新国立劇場中劇場にて上演。

<キャスト>
松下 優也 水田 航生 丞威
NANAKA(BRIGHT) 川上 ジュリア(JURIAN BEAT CRISIS) サントス・アンナ
橋本 汰斗 早乙女 友貴 Nicola 清水 芹夏 柴 小聖 内田 健介
大久保 祥太郎 高橋 郁哉 TAKUYA 飯塚 大夢 Kaji HILOMU TAKAHIRO 戸塚 慎
TAITO HIKARU 碓井 菜央 中谷 理菜 MI-MI(BRIGHT) 鈴木 雪乃 児玉 亜也
NONOKA MIKU 清家 とも子
土屋 裕一(*pnish*)
NANA(MAX)

<スタッフ>
原作:韓国KBSドラマ「ドリームハイ」
演出・振付:増田哲治(TETSUHARU)
脚本:葛木 英
音楽:かみむら周平

~ストーリー~
舞台は、未来のスターを夢見る若者たちが入学するキリン芸能高校。
実は天才的な音楽の素養をもつ田舎者のサムドン、
ダンスへの情熱をもつグク、そして天才声楽少女ヘミ、
理事長の特命でキリン芸能高校の特待生となった3名。
かつてはヘミの親友だったベクヒ、
カリスマ的なダンスと歌の実力者ジェイソン、
非凡な音楽の才能をもつピルスクという仲間に出会う。
互いにライバルとして刺激しあい、熾烈な競争の中で、
挫折、嫉妬、葛藤を繰り返しながら、スターを目指し成長していく青春群像劇。
彼らはスターへの階段を今、昇り始める。
そしてその頂点にあるものとは・・・。

≫公式ホームページはこちら


素敵な笑顔♪

Copyright(C) KBS&Holym
Copyright(C)ミュージカル「ドリームハイ」製作委員会2012



取材・インタビュー:mamiko  撮影:おけぴ管理人 

12/06/06 明治座「大江戸緋鳥808」記者懇親会レポ

2012年6月6日(水)12:00
明治座創業140周年記念「大江戸緋鳥808」記者懇親会レポ


(未沙のえるさん、東幹久さん、大地真央さん、湖月わたるさん、貴城けいさん)

大地真央さん演じる、“美貌の花魁高尾太夫”と“くノ一”
二つの顔を持つ緋鳥(ひちょう)が大江戸八百八町を舞台に大活躍!
「仮面ライダー」「サイボーグ009」を生み出した、
天才漫画家・石ノ森章太郎作品初の舞台化でも注目の
「大江戸緋鳥808」記者懇親会の模様をレポートいたします。

宝塚時代はもちろん、退団後もタカラジェンヌ憧れの的という大地真央さん、
後輩にあたる湖月わたるさん、貴城けいさん、そして大地さんと宝塚同期生の未沙のえるさん。
男性キャストから東幹久さん!
とても華やかなキャストの皆さんと演出の岡村俊一さんに作品への意気込みを伺いました。

みなさんのコメントを演出の岡村俊一さんのお話を交えてご紹介しましょう。
まずは、緋鳥を演じる大地真央さんについて。

(岡村俊一さんより)
「大地さんとは明治座公演「女ねずみ小僧」に続いて二度目ですね。
今回は、昼は“花魁”夜は“くノ一”という、
時代劇版の「仮面ライダー」と思っていただくとわかりやすいかと思います。
原作の漫画はかなり刺激的ですが、その辺はマイルドに仕上げようと思います(笑)。
緋鳥という一人の女性がどんな気持ちで仮面ライダー(世直し人)をやっているのか
その辺をじっくりお楽しみいただきたいです。」

(大地真央さん)
「5年ぶりで明治座さんでのまた公演が出来ることをとても光栄に思います。
そして、宝塚の後輩のお二人、そして27年ぶりに(笑)同期生の未沙のえると
共演できることもとてもうれしく思っています。
東さんとも初めてご一緒しますが、いい化学反応が起きそうです。
原作のような濡れ場は今回ございませんが(笑)、
(ポスター撮影時に)花魁姿の衣装の重さに、これは覚悟がいるぞと思いました。
緋鳥という役を死に物狂いで作り上げ、いい作品にしたいですね。
夏は走りますよ!」

続いて、将軍家継の一人娘・直姫役の湖月わたるさん、

(岡村俊一さんより)
「言うなれば、仮面ライダー2号を湖月さんにやっていただきます。
華麗な殺陣もたくさんご披露いただく予定です!」

(湖月わたるさん)
「今回はまず、大地真央さんとご一緒できるというだけで、
もう、嬉しくて嬉しくて。この幸せを味わいながらしっかり頑張りたいです。
役については、今回初の姫役ですので(笑)
気品やその血筋なりの正義感、そして緋鳥との心の絆を表現したいと思います。
歴史ある明治座さんの舞台ということで身の引き締まる思いです。」

町娘お七役には貴城けいさん

(岡村俊一さんより)
「貴城さんにはヒロイン的な存在でお七を演じてもらいます。と、ここまでが強い女性3人ですね(笑)」

(貴城けいさん)
「初めて明治座さんの舞台に立つこと、大変光栄です。
憧れの大先輩との共演ということもあり、たくさんのことを吸収しながら、
大きな懐の中でのびのびと演じたいです。
町娘という役をいただき、“娘”という言葉に戸惑いつつ、
ポスター撮影でとてもかわいいピンクの着物を着させていただきました。
これまでは和物の舞台といっても甲冑やあおてん(男役が被るかつら)ばかりでしたので(笑)、
町娘の所作などもしっかり学んでいこうと思います。」

江戸の絵師・参次役には東幹久さん、

(岡村俊一さんより)
「悪(ワル)を気取っている二枚目・参次。
強い女性3人を武器を持たない男がどう乗りこなしていくか。その辺もご期待ください。」

(東幹久さん)
「参次は政治などに無関心な男、それが緋鳥という強烈な人間に出会って、
関わって、どう変わっていくのか。
そのあたり、お互いに何かを感じながらの微妙な気持ちの変化が演じるポイントになると思います。
時代劇ならでは、長屋の人情などその時代の良さも伝わるといいですよね。
夏ですし、大汗かいて、みんなで良いものを作っていきたいです。」

そして宝塚歌劇団退団以来、初の舞台となるのは未沙のえるさん。

(岡村俊一さんより)
「未沙さんについては、はじめに大地さんから「おじさんの役がいい」
と言われたんですよ(笑)。でもね、今回は長屋のおばさん、
おふじを演じてもらうことになりました(笑)」

(未沙のえるさん)
「みなさん、はじめまして、クリスマスに生まれたので“のえる”です(笑)
以後、お見知りおきを!
今年2月に宝塚を退団し、初めての舞台が明治座140周年記念作品、
そして同期生の大地真央が主役のこの作品です。
女優としてとても良いスタートを切らせていただきます。
おふじを心を込めて演じますのでよろしくお願いします。
湖月さん、貴城さんともこれまでたくさんご一緒してきましたが、
“女優”としてはお二人が先輩ですから、後輩のつもりで頑張ります。」

そして、大地真央さん、未沙のえるさんの27年ぶりの共演については湖月さんからも

「私が宝塚の舞台を好きになって、
入りたくて夢中になっていた時にトップスターさんだったのが大地真央さん。
そして、未沙のえるさんとのゴールデンコンビです!
またここで生でお二人の共演が見られるなんて!!
ファン心理が抜けなくてすみません(笑)」

恐縮しつつ喜びが隠せない湖月さんがとてもかわいらしかったのが印象的でした。

その後の囲み取材でも、やはり大地さん、未沙さんの久しぶりの共演についての話題が!

(未沙さん)
「大地さんは出会ったころから変わりませんね。
でも、あのころはもっと弾けていたかな(笑)
二人でコンビを組ませてもらっていてね。」

(大地さん)
「漫才コンビね!」

(未沙さん)
「でも、やっぱりトップスターですからね、彼女は同期の誇りです!」

(大地さん)
「彼女(未沙さん)も同期の三枚目、お笑い部門担当の誇りです!
共演は久しぶりですが、14歳と19歳からのお付き合いですからね。本当に楽しみです!」

最後に、大地さんから

「こうやって元宝塚のメンバーが揃っていますので、
歌や踊り、エンターテイメントの部分もお楽しみいただけるのではないかと、私も楽しみにしています。
不思議なもので、宝塚の人たちってすぐに分かり合えるのでいいチームワークになるんです。
そのうち東さんも“元宝塚”みたいになるんじゃないかしら(笑)。」

これには東さんもびっくり!!な制作発表でした。

「大江戸緋鳥808」は2012年8月4日より明治座にて!
公式HP

<あらすじ>
誰にも揚げられないことで名を馳せる、
美貌の花魁・高尾太夫。実の名は緋鳥、“くノ一”である。
明るくさっぱりとした人柄から大勢の者に慕われるが、
望まれずに生まれ、戦うために生きた過去に、緋鳥はぬぐい去れない孤独を抱えていた。
時を同じくして江戸幕府ではお家騒動が勃発。
その背景に見え隠れするのは、かつて緋鳥を裏切った忍び集団、卍党であった。
自分の生きる場所は、戦いだけなのか。
将軍家綱の一人娘・直姫、江戸市井に暮らす絵師・参次、お七を巻き込み、
緋鳥の本当の戦いが、今始まろうとしていた。

<キャスト>
大地真央
湖月わたる 貴城けい/ 原田龍二/ 市瀬秀和
未沙のえる/ 山崎銀之丞/ 東 幹久

<スタッフ>
原作:石ノ森章太郎 原作「くノ一捕物帖」より
演出:岡村俊一
脚本:渡辺和徳



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

2012年06月08日

12/06/08 新国立劇場バレエ団「マノン」稽古場レポ&小野絢子さん本島美和さんインタビュー

2012年6月8日(金)15:00
★バレエ稽古初レポ★
新国立劇場バレエ団「マノン」稽古場レポ&小野絢子さん、本島美和さんインタビュー



優れた身体表現と音楽、衣裳、セット、照明・・。
様々な要素が絡み合う総合芸術・バレエ公演のお稽古の様子を初レポート!

新国立劇場バレエ団による「マノン」公演のお稽古場へお邪魔し、
作品が作り上げられる過程を拝見、
主役マノン役の小野絢子さん、本島美和さんにお話を伺いました。

まずはこの作品をご紹介。

アヴェ・プレヴォーの長編小説をもとに、
プッチーニのオペラをはじめ、絵画や映画など
数多くの芸術作品にインスピレーションを与えてきた、
ファム・ファタール(男たちを破滅に導く女性)“マノン・レスコー”。
美少女マノンと騎士デ・グリューを巡る、愛と嫉妬そして破滅へと向かう物語です。
(2001年には宝塚歌劇団によるミュージカル化もされています。)

今回上演されるケネス・マクミラン振付のバレエ「マノン」(1974年初演)は
20世紀の英国・物語バレエの傑作とも呼ばれています。
新国立バレエ団では2003年に初演され、今回待望の再演となります。

あらすじ
魅惑的で、天真爛漫で、気まぐれで、男たちを翻弄する美少女マノン。
恋の虜となった真面目な神学生デ・グリューは、次々と悪事に手を染め堕ちていく。
女の不実を知りながらなお離れられない宿命の恋は、やがて更なる悲劇を生む--。

主人公マノンを演じるのは新国立劇場バレエ団のプリンシパル小野絢子さんと本島美和さん。


小野絢子さん、左はマイレン・トレウバエフさん(ムッシューG.M.)


本島美和さんと福田圭吾さん(レスコー)、動きを確認する古川和則さん(右)


本島美和さんと山本隆之さん(デ・グリュー)


この日はメインで小野さん(マノン)、福岡雄大さん(デ・グリュー)、菅野英男さん(レスコー)の組、
平行して後方で本島さん(マノン)、山本隆之さん(デ・グリュー)、福田圭吾さん(レスコー)の組がお稽古をしていました。
もう一組ゲストダンサーとしてヒューストン・バレエのサラ・ウェッブさん(マノン) 、コナー・ウォルシュさん(デ・グリュー)を迎えた公演もあります。
そちらのレスコーは古川和則さん(ゲストダンサーのお二人の来日まで、他の組を参考にしながらのお稽古!)。

この作品の魅力である“芝居”部分が
緻密に作り上げられていくお稽古場場。
まず感じたのが、振りのひとつひとつが想像以上に芝居と密接に関わりあっているということ。
まるで言葉、台詞をやりとりしているかのように、
動きでドラマが紡がれていきます。

例えば、マノンを兄レスコーが富豪のムッシューG.M.に引き合わせるという場面。
その一瞬の切り抜いた写真の中、
紳士的に振る舞いつつ、マノンに興味津々なムッシューG.M.、
自分の魅力を自覚した上で駆け引きをするマノン、
そして彼女を利用し財産を手にしようとするレスコーと
それぞれの思惑が絡み合っています。

こちらはマノンに好意を寄せる老紳士、興味津々なムッシューG.M.、
利用しようとする兄レスコー、娼婦としての値踏みをする娼家のマダム。
マノンを取り巻く人々の思惑が絡み合う中、
その中心に立ち、彼らをスッとあしらうマノン。

動き(振り)や立ち位置、目線などで見事なまでに人間関係が表現されます。


福岡雄大さん(デ・グリュー)と小野さん

マノンとデ・グリューの出会いのシーン。
まるでお芝居のワンシーンの様で、
デ・グリューの表情からも一瞬にして心を奪われている様子が伝わります!

芝居を作り上げるその過程は、
「ここは“アラベスクをする”のではなく、“驚き”を表現しているんですよ」
「どうして歩き出すの?何かを発見したからでしょ」
このように“型”と“感情表現”のリンク、身体の動きの元にある心の動きについて確認作業が行われます。
時に先生方の中でもその解釈についてディスカッションがなされます。

メインで振付指導をされていたのはカール・バーネット(Karl Burnett)先生。
実際に動きながら、細かな振りを確認していきます。とても明るく、作品への愛情もたっぷり!


写真左のパトリシア・ルアンヌ(Patricia Ruanne)先生は、
「マノン」の上演指導を世界各地で行っており、作品への思いも深く指導にも熱が入ります。
そして、お二人の意図を的確に通訳し、
アドバイスされているのがイギリスのスコティッシュ・バレエ団で長年活躍した名バレリーナで、
現在は新国立劇場バレエ団芸術監督補の大原永子先生(写真右)。


と、ここまではお芝居作りとの共通点を取り上げましたが、
あくまでも、これはバレエ。
手をクロスさせる度合いや、より美しく見える腕の角度など、
動きの細かな指示も次々に与えられ、
それによってハッとするほど美しさが増します。


先生方の”in count”、”the most important moment”という言葉も印象的でした。
リアルな感情のうねりをカウントの中で表現しなければいけない、
比較的自由度のある振りについても、最初と最後の瞬間などはきちんとした決め事があるのです。
こうやってお芝居部分に力を入れられるのも、
基礎的な技術がしっかりとしているからに他ならないのですね。

ちなみに、マクミラン独特のアクロバティックなリフトを多用したデュエットの数々もこの作品の見所です!


湯川麻美子さん(レスコーの愛人)をリフトする菅野英男さん(レスコー)

新国立劇場バレエ団のプリンシパルでもある湯川さん、
マノン役のお二人とはまた違うちょっと勝気な雰囲気で印象的です。

様々な要素が求められる「マノン」、本番への期待がますます大きくなります!

お稽古終了後、主人公マノン役を演じる、
バレエ団を代表するプリンシパルのお二人にそれぞれお話を伺って参りました。

<小野絢子さんインタビュー>

小野絢子さん
東京都出身。小林紀子、パトリック・アルモン、牧阿佐美に師事。
小林紀子バレエアカデミー、新国立劇場バレエ研修所(第3期修了生)を経て、
2007年新国立劇場バレエ団ソリストとして入団。
主な受賞歴にアデリン・ジェニー国際バレエコンクール金賞などがある。
入団直後に、ビントレー『アラジン』の主役に抜擢され成功を収めた。
その後、『くるみ割り人形』、『白鳥の湖』、ビントレー『カルミナ・ブラーナ』、プティ『コッペリア』、
『しらゆき姫』、フォーキン『火の鳥』で主役を務め、着実にキャリアを積み重ねている。
2010年スワン新人賞を受賞。クラシック・バレエダンサーとしての恵まれたスタイルとピュアなテクニックで、
数多くの主役を踊り、高い評価を得ている。2011年プリンシパルに昇格。
平成22年度(第61回)芸術選奨文部科学大臣新人賞。第42回舞踊批評家協会新人賞。


おけぴ)
初日に向けお稽古が進んでいますが、いかがですか。

小野さん)
ここまで演劇に近いバレエは初めてなので、正直戸惑いはあります。
目の表情も本当に重要になっていますし、踊り自体が言葉を発することと同じようです。
テクニックのことなどを考えすぎてしまって、“思い”から動かないと、
「何を言っているかわからないわよ。」と指摘されることもしばしばあります。
この作品は、私自身はもちろん、バレエ団にとっても挑戦ですね。

おけぴ)
演劇的要素が強く、マノンの心情に寄り添うことで、役にのめり込んでしまうことはありますか。

小野さん)
ただ、やはりカウントがありますからね、どこか冷静な自分も居ます。
のめり込む、一歩手前がベストかな(笑)。
自分で役に入り過ぎると伝わらなかったりしますからね。
時々、自分で「良かった!」と思う日に、「あまり良くなかった」と言われてしまったり、
その逆があったり…必ずしも一致しないんです(笑)。

おけぴ)
では、今日はお芝居の部分を詰めていましたが、その前のプロセスを教えていただけますか。

小野さん)
「マノン」は原作があるので、まずはそれを読みました。
そしてオリジナルの映像を観て、音楽などはだいたい頭入れて、そこから実際に動く稽古へと進みました。

おけぴ)
ちなみに、芝居で言うところの台本のようなものはあるのですか?

小野さん)
はい、専門の知識がないと読むことはできないのですが
ノーテーション(Notation)という動きを記したものがあります。
ただ、今回のような芝居的要素が強い場合など、
表情や間などについては記述が無いので、そこは現場で実際に作り上げていく部分となります。

おけぴ)
先ほどのお稽古では二組が平行してお稽古されていましたね。
本島さんのマノンの存在は?

小野さん)
美和さん(本島さん)は研修所の一期生で三期生の私が入ったときは既に主役をされていて、スター的存在でした。
カルメンで鮮烈なデビューをされたように、
演劇的なバレエの経験もあり、コンテンポラリーも上手な方なので、色々と盗ませてもらっています(笑)。
また、他のキャストの様子を見ることで、その場面でのマノンの位置づけなど冷静に理解することができます。
客観的な視点で自分の役を見る、その時間は本当に有意義です。

おけぴ)
少し作品を離れますが、バレエダンサーとして日常生活で気をつけていることはありますか。

小野さん)
こだわり・・無いんですよねぇ。でもダメですよね、こんな答え(笑)
あ、よく食べよく寝ることです!これもダメかなぁ。

おけぴ)
いえいえ、やはり体力勝負なところもありますよね。
今のように公演のリハーサルがあるときも、基礎トレーニングなどされるのですか。

小野さん)
うちのバレエ団ではリハーサル前に、毎日1時間15分のレッスンをしています。
これは短いほうかも知れませんよ。

おけぴ)
体力も集中力もすごいですね。
実はリハーサル中のお姿から、
勝手にちょっと近寄りがたい印象を抱いていましたが(笑)、
こうしてお話を伺うと全然違いますね。

小野さん)
リハーサル中は緊張していますから(笑)
せっかくいただいたチャンスですし、もうやるしかないと必死です!!

おけぴ)
マノンとしての佇まい、さすがプリンシパルのオーラでした。本番も楽しみにしています。
では、最後にバレエ初心者向けに「マノン」の見所を!

小野さん)
この作品はバレエのことを知らなくても十分にお楽しみいただける作品だと思います。
繰り広げられるのは生身の人間のリアルなドラマ。
マノンだけでなく、乞食から大金持ち、様々な階級の生活が描かれていて、
舞台上で一人一人がお芝居をしています。
あまり先入観を持たずに、真っ白な心でごらんいただければ楽しんでいただけると思います。
もちろん踊りだけでなく、衣装、音楽、セットなど
総合的なものですので、何かしら気に入っていただけると思います(笑)
お待ちしています!


<本島美和さんインタビュー>

本島美和さん
東京都出身。牧阿佐美、三谷恭三、豊川美惠子、ゆうきみほに師事する。
1992年豊川美惠子エコールド・バレエ、1997年橘バレエ学校を経て2000年牧阿佐美バレヱ団に入団、
2001年に新国立劇場バレエ研修所に第一期生として入所。
2年間の研修を終えて、2003年より新国立劇場のシーズン契約ソリスト。
2005年の新制作『カルメン』で初めて主役に抜擢され、情熱的な演技とピュアな魅力で喝采を浴びた。
これまでに数多くの主役を務めている。のびやかな肢体と美しい容姿、華やかな存在感で広く注目されており、
出演したCMでの演技力が評価され、ACC CMフェスティバルの演技賞を受賞。
2006年に橘秋子賞スワン新人賞を受賞した。2011年プリンシパルに昇格。


おけぴ)
お稽古を拝見し、思った以上に芝居部分に重きが置かれていることに、正直驚きました。

本島さん)
この作品はバレエ作品の中でも、特に演劇的要素が強い作品なんです。
ただ、バレエは言葉がありませんからね。
目線一つでストーリーが伝わらなくてはけないので、
今は特にそこを細かく指導していただいているところです。
まるで演劇の授業みたいでしたね(笑)。

おけぴ)
タイトルロールでもあるマノンという女性をどのように捉えていますか。

本島さん)
まず、物語の舞台が18世紀のフランスですので、
今の日本では考えられない社会背景です。
今日、ご覧いただいた場面も娼婦の館ですし(笑)。
でも、娼婦といっても今の意味合いとは違う、日本に置き換えると花魁のような感じですね。
そして、彼女は15,6歳にして自分の美しさ、価値を自分でわかっているんです。
自分がどんな表情をすれば男性が自分のものになるかわかっている。
美しいけれど、決してイノセント(無垢)ではないんです。

おけぴ)
では、実際にマノン役をやるということについてはいかがですか。
稽古場で拝見して、その仕草や表情にすっかり魅了されました。
男たちを魅了していくにはとっても説得力ある、それぞれのマノンと感じましたが。

本島さん)
ありがとうございます。
「マノン」は世界中で愛されていますが、
トップレベルのバレエ団でしかできない作品でもあります。
9年前の日本での初演でも“日本のバレエ団が「マノン」をやる!”というだけでバレエ界では、
ちょっとした物議を醸すほどでした。
その後、小林紀子バレエシアターによる上演もされ(2011年)、
日本でこの作品をレパートリーとして持っている団体も2つになりました。
それでもマノン役の(日本人)女性は、酒井はなさん(新国立劇場バレエ団初演)、
島添亮子さん(小林紀子バレエシアター)と今回の私たち2人でようやく4人です。
誰もが出来るものではなく、また、やりたくて出来る作品でも無いので、
それを肝に銘じて、その喜びを感じながらリハーサルをしています。

おけぴ)
とても期待しています!
少し話題を変えまして、今回“演劇的要素”がキーになっていますが
プライベートで演劇などをご覧になることはありますか。

本島さん)
はい、お芝居も好きなので観にいっています。
最近では野田秀樹さんの「THE BEE」を観ました。
演劇は言葉がツールでありながら、
特に野田さんの作品などは身体表現が伴わないとキャラクターが活きてこないですよね。

おけぴ)
観劇からヒントを得るようなこともありますか。

本島さん)
演劇からは舞台での立ち位置というか、どういう位置にいるべきか、
人と人との距離感などの大切さ改めて感じます。
これはバレエにもとても大切なことです。
同じ台詞でも近くで言うのと離れて言うのでは違うように、
バレエも人と人とのコミュニケーションなので、
距離感や空間の使い方で伝わるものも変わってきます。

おけぴ)
なるほど!通じるものがあるんですね!では、最後に本島さんが思うバレエの魅力は。

本島さん)
えーと(笑)。
ストーリー、演劇があって音があって動きがあって、バレエです。
その全てをカウントの中でやらなくてはいけないところが、難しさであり楽しさです。
台詞が無いということは、逆に考えると言葉の壁がない―世界共通ということですよね。
バレエという動きさえあればそれが共通の言語となる。
それが一番の魅力だと思っています。 



小野さん、本島さん、お稽古後のお疲れのところ、ありがとうございました!


動きの美しさはもちろん、驚くほど緻密な“芝居”部分の積み上げ方、
描かれている人間ドラマ、そして生(LIVE)でこそ伝わる魅力をひしひしと感じた今回の取材。
確かな技術と豊かな感情表現が求められる新国立劇場バレエ団によるドラマティックバレエ「マノン」。
バレエ好きのみなさまにもバレエデビューのみなさまにもぜひご覧いただきたい作品です。


公演は新国立劇場オペラパレス(初台)にて。上演時間は約2時間35分(休憩含)。
<日程とマノン、デ・グリュー、レスコー役の出演スケジュール>
2012/6/23(土)16時
  マノン:小野絢子 デ・グリュー:福岡雄大 レスコー:菅野英男
2012/6/24(日)14時・26(火)19時
  マノン:サラ・ウェッブ デ・グリュー:コナー・ウォルシュ レスコー:古川和則
2012/6/30(土)14時
  マノン:本島美和 デ・グリュー:山本隆之 レスコー:福田圭吾
2012/7/1(日)14時
  マノン:小野絢子 デ・グリュー:福岡雄大 レスコー:菅野英男


詳細は公式ホームページをご確認下さい。


おけぴ取材班:chiaki、mamiko 撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

2012年06月11日

12/06/11 新国立劇場「温室」稽古場レポ

2012年6月11日(月)14:00
新国立劇場「温室」稽古場レポート

~日本の演劇がどのように西洋の演劇と出会い進化してきたか~を探る、
新国立劇場の[JAPAN MEETS・・・-現代劇の系譜をひもとく-]シリーズ第6弾。
2011/2012シーズンの最後を飾る、イギリスのノーベル賞作家ハロルド・ピンター作
『温室』稽古場に、お邪魔してまいりました!




稽古場のドアを開けて、まず目をひいたのは、黒い舞台にポツポツと並べられた
真っ赤な調度品の数々。
計算しつくされた配置でテーブルや椅子が散らばり、誰も立たない舞台を見ているだけでも
気分が高揚してきます。
まるで現代美術のような美しさの中に、張りつめた空気と、正体不明の混沌とした何かが表現されていました。


ふらりと現れた演出家の深津篤史さん。
大きな声を出すわけでもなく、いたっておだやかな物腰で、スっと椅子に座り、
静かにお稽古ははじまりました。
深津さんは同志社大学在学中に第三劇場に入団し、後に劇団・桃園会を旗揚げ、
論理的且つ野心的な作風で関西を中心に演出家・劇作家として活躍、
98年には「うちやまつり」において岸田戯曲賞を受賞、今最も注目を集める演劇人の一人です。

通し稽古の前にはじまったのは、棒読み芝居とも呼べるような、抑制した演技でのお稽古。


小島聖さん(写真左)と高橋一生さん(写真右)。
椅子に座ったまま手をつなぎ、一切身体を動かさずに、あくまで感情を入れずに
淡々と台詞を読み上げるお二人。
棒読みの演技によって、その台詞の意味が返って際立ってくるようです。
互いに急所を突き合うような、スリリングな台詞が続いているのに、
感情を抑えて演じることが義務付けられた役者さん達。
凄まじい集中力がこちらまで伝わって来ます!


今度は、小島聖さん(写真左)と段田安則さん(写真右)のお二人で。
段田さんの野太い声が、このお芝居のルートという権力欲にまみれた身勝手な施設の最高責任者のキャラクターにぴったりです。
グッと引き込まれました。

先ほどから、何かヘンだなと思っていたのですが、
台詞のところどころで言葉の空白が、どの役者さん達にも見受けられます。
決して台詞につまっているわけではありません。
なんとこれは、ある特定の単語を発声しないお稽古の一つで、
伏せられた台詞の単語は役者ごとに違い、各自その単語を稽古の間中、発してはならないルールとなっているのです!

伏せられた単語は、「殺し」「番号」「仕事」など物語のキーワードとなるような重要なものばかりで、
あえて発しないことで、演じる方も、それを受け取る方も、より意識的となり、
演技に重大な効果が生まれるとのこと。
また、台詞の新鮮さを保つ役目もあるそうです。
お稽古の序盤にして目から鱗が何枚落ちたことか。。
大変興味深い、そしてとても面白い現場です!


高橋一生さん(写真右)は、この施設の専門職員ギブズという重要人物を演じます。
知的な物言い、思慮深げな眼差し、それでいて冷徹な表情が垣間見える、
実に不気味なキャラクター。


腰が低いようでいて横柄、優しいようでいて恐ろしい。
高橋さんがニヤリとしたり、スッと無表情になったりするだけで、思わず息が詰まります。
高橋さん演じるギブズの孕む緊張感が、一体いつ暴発してしまうのか、
否応なしに興味をひかれる展開に、メモ用のノートもついほったらかしに。。。


紅一点、小島聖さんの長い手足が、この稽古場の中でひときわ異彩を放っておりました。
舞台の上を歩くだけで風が吹くような雰囲気、しかし今回のお芝居では風といっても
生ぬるい妖しい風です。
小島さん演じる専門職員カッツ嬢は、魔性と言うべきか無邪気と言うべきか、
もしかしてわざとそう振る舞っているのか、
男性を相手に急に距離を縮めたかと思うと、サーっと退場してしまいます。


この日のお稽古中、小島さんが発してはならない伏せ言葉はなんと「女らしさ」という台詞。
台本で確認して「女らしさ」の台詞を飛ばしているのを知り、ドキンとしました。
小島さん(カッツ嬢)の妖艶な佇まいが、施設内の秩序を徐々に乱しはじめます。
果たしてどういうつもりなのか、見ていて脂汗の出てきそうなシーンが続きます。


この『温室』というお芝居に、これほどの適役はないのではないかと思うほど、
施設の最高責任者のルートを演じる段田安則さんに目が釘付けです。

劇作家・ハロルド・ピンターは、イギリスのノーベル文学賞受賞者で、
不条理劇のサミュエル・ベケット、シュルレアリスムの映画監督ルイス・ブニュエルなどに影響を受けたとされています。
『温室』の設定は、おそらく「病院」であろうと思われるのですが、
それ以上は詳しく語られません。
患者たちは番号で呼ばれ、それを管理している職員たちの会話劇。
患者6457号が亡くなり、患者6459号が子を産んだ。提示される事態はこれだけです。


段田さん(ルート)は、この施設の最高責任者という立場で、施設内の秩序を守ることを美徳とし、
権力を振りかざすような発言ばかりしている、いわば少々空虚な人物。
他の若い職員たちから、小馬鹿にされているような節もあり、
本人は気付いていないのか、ますます盛んに権力を誇示します。
その有様は滑稽としか言いようがなく、緊張感のある稽古場で、決してギャグなどないのに、
見ている側から何度も笑い声があがります。
それも段田さんの、味わい深いいぶし銀のような演技があってこそ、
この無能な権力者のもとで、施設が崩壊の道を歩みはじめるのも頷けます。


専門職員ラッシュを演じる山中崇さん(写真右)。
抜け目のない人物で、人の顔色をうかがっては、狡猾で大胆な発言を連発する曲者です。
一体彼の思惑は何なのか。さもおかしそうにクスクスと笑う姿がなんとも忌々しく、
ただでさえ危機的な状況なのに、火に油を注ぐようなことばかりを敢えてやってのけます。

この通し稽古に入る前に、山中さんは演出の深津さんから紙切れを受け取っていました。
伺ったところによると、この紙切れは演出家から役者さんへのお手紙なのだそうです。
お手紙には、とある指示が書かれており、これから通し稽古をはじめるにあたっての、
重要な指針が示されています。
果たしてどういった指示が出されたのか、他の役者さん達にもそれは明かされません。
山中さんはお手紙を読んだ後、しばし俯いて気持ちを集中させていました。
毎日のように通し稽古をし、毎日全く違う印象のものが出来上がるのだそうで、
この小さなお手紙がどのように影響したのかは分からないのですが、
この日の山中さんは素晴らしくキレていました!


橋本淳さんが演じるのは施設の戸締りを担当するラムという若者。
野心はあるのですが、世間知らずといった純真な人物で、
他の先輩職員たちと比べると、どうも頼りない感じです。
生き馬の目を抜くこの施設の権力争い、保身の坩堝の中で、果たして彼はやっていけるのか、
見ていてこちらが心配になってきます。

下級職員の一人タブを演じる原金太郎さん(写真右)。
うやうやしく段田さん(ルート)を「大佐殿」と呼び、ご機嫌をとるような素振りも
果たしてどういう意図があるのか。
クリスマスの設定なので、赤い帽子をかぶっています。

物語の終盤、半海一晃さん演じるロブという人物。どうやら施設運営を司る、政府の高官のようです。
本物の権力者にありがちな、何事も決め付けたような態度、
偉そうな立ち居振る舞いを見事に体現する半海さんです。


喜劇とも、悲劇とも、不条理劇とも、なんとでも呼べそうなこの『温室』。
各登場人物は互いに誰も信用しておらず、思惑は交錯し、がんじがらめになって、
会話が深層心理をあぶり出し、いつ切れてしまうか分からない緊張の糸が、
ピンと張りっぱなしとなったような舞台。最高です!

実際の舞台で上演されることを想像しながら通し稽古を拝見させていただきました。
衣裳、照明が加わって、まだまだこれから、更なる進化、深化をしそうです。
もっと言えば、この日拝見させていただいたものと全く違うものが本番で上演されるかもしれませんし、
初日と楽日でも、全く違う舞台となっている可能性すら感じます。
決まったことを合わせていくのではない、それほどに生々しい稽古場でした。

ピンターの戯曲、深津さんの演出、そして実力派の俳優陣。
[JAPAN MEETS・・・-現代劇の系譜をひもとく-]シリーズ第6弾、
2011/2012シーズン最後の1本に新国立劇場の気迫を感じます。見逃せません!

2012年6月26日より7月16日迄 新国立劇場小劇場にて

<スタッフ>
作:ハロルド・ピンター
翻訳:喜志哲雄
演出:深津篤史
美術:池田ともゆき
照明:小笠原純
音響:上田好生
衣裳:半田悦子
ヘアメイク:川端富生
演出助手:川畑秀樹

<出演>
高橋一生
小島聖
山中崇
橋本淳
原金太郎
半海一晃
段田安則


おけぴ取材班&撮影:hiroki、mamiko 監修:おけぴ管理人

2012年06月12日

12/06/12 「スピリチュアルな1日」公開ゲネレポ@あうるすぽっと

2012年6月12日(火)
「スピリチュアルな1日」公開ゲネレポ@あうるすぽっと

昨年初演で好評を博すも、
東日本大震災の影響で一部公演中止になってしまった「スピリチュアルな1日」。
新たなメンバーも迎え、いよいよ満を持しての再演!
その公開ゲネにお邪魔してきました!

脚本は、会社勤めの傍らに書き上げた初のドラマ脚本で
2008年『テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞』優秀賞受賞という
異色の経歴を持つ若手気鋭の脚本家、小峯裕之さん!

あらすじは……

心霊特集でオンエア予定のドキュメンタリー映像に、トラブルが発生。
TVディレクターの三井(石田明)は、今話題の霊能カウンセラー(片桐仁)を自宅に招き、急遽撮り直しを決行する。
だが近隣住民や、本物の幽霊にまで振り回され、撮影は難航する羽目に!!
そして同じ頃、三井の元に、もう訪れるはずのない女性がやって来る…。
霊を信じるものと信じない者、そして霊を含む全員の思惑が交じり合った瞬間、切ない奇跡が生み出される!

初演の千秋楽で「次は再演という形で、東北の人たちに元気になってもらいたい」
と宣言したNON STYLEの石田明さん、
作品に対する想いが伝わる熱演です!


石田さん演じる三井の恋人(!?)を演じる須藤理彩さん。
さまざまな想いが入り交じった複雑な役を見事に演じてます。
驚き、戸惑い、諦め、迷い、後悔、そして……!!


天使役の今井隆文さん。ふわふわした独特の存在感ですが、
ときに見る側をハッとさせる言葉をつぶやきますよ!


こちらは吉本菜穂子さんとヨーロッパ企画の諏訪雅さんが演じる、
近所の「ぶっとんでる夫婦」!
お腹の底から笑えます!!


なぜか衣装が血まみれの猪塚健太さん。ハイテンションなイケメン地縛霊を熱演!


石田さん演じるディレクターのアシスタントを演じる柳澤貴彦さん。
「アシスタント」なのに、かなり石田さんを困らせます。


そして「うさん臭い霊能者」を、
どこまでもうさん臭く演じるラーメンズの片桐仁さん(笑)、さすが!


NON STYLE石田さん&ラーメンズ片桐さんの「お笑いアドリブ対決」は必見!


ビデオカメラの向こうに見えたのは……!?
たくさん笑ったあとは、ジンワリあったかい気持ちになれる舞台です。


<公演情報>
【東京公演】6月13日(水)から24日(日)まであうるすぽっとにて
【大阪公演】6月29日(金)から7月1日(日)までABCホールにて
【仙台公演】7月7日(土)、8日(日)仙台市青年文化センター シアターホールにて

詳しくは、公演HPをご覧ください。

<スタッフ>
脚本:小峯裕之
演出:板垣恭一

<出演>
石田 明(NON STYLE)
須藤理彩
片桐 仁
吉本菜穂子
諏訪 雅(ヨーロッパ企画)
猪塚健太
今井隆文
柳澤貴彦


!?



おけぴ取材班:hase 撮影:hase 監修:おけぴ管理人

2012年06月14日

12/06/14 第6回おコンサート稽古場レポ

いよいよ来週末となりました、
6月23日(土)の第6回おコンサートのお稽古レポをお届けいたします♪

まずは素敵な5名の動画メッセージからどうぞ!
(映像冒頭はLKのあのナンバー!!)

そして、伴奏者の私管理人から、
5名の歌声と主なミュージカル出演作を簡単にご紹介してみましょう♪

岡村さやかさん
最高に気持ちいい周波数で身体の細胞に浸透してくる歌声です♪
優しくうねるように伸びあがる快感!
主な出演作はレミゼラブルやジキル&ハイド等。ユニットGalaRibbonでもご活躍!

二宮優樹さん
先日のテレ朝「お願い!ランキング」では歌手を抑えて最高得点で祝優勝!
(優勝された時の動画→花♪きよしのズンドコ節♪)
ナイーブなソロナンバーから、感情沸き立つ”役としての歌声!!”もお楽しみに!
主な出演作はレミゼラブル、ジキル&ハイド等。

藤田光之さん
包み込むようなハートフルな歌声から、音圧を感じる力強い歌声まで鳥肌保証!
主な出演作はレミゼラブル、ミスサイゴン、三銃士等。8月ラマンチャの男にもご出演!
 
安田貴和子さん
情熱的に伸びる歌声にゾクゾク止まらず。目でも耳でも楽しいナンバーも!美しいパンチ!
主な出演作はミスサイゴンやZorro The Musical、三銃士等。

小倉卓さん
安田貴和子さんのギター伴奏で急遽参加決定!
さらに某楽器でも!あのナンバーでは絶妙のハーモニーもお楽しみに!
Count Down My Life、センスオブワンダー等にご出演。

今回のおコンサートでは、
ソロ、絶品デュエットから意外デュエット、4人、そして5人のナンバーまで!
ミス・サイゴンやジキル&ハイドといった出演作品から、
ライオンキングや、これから上演予定のあの作品などなど、
ミュージカルナンバー十数曲をお届けいたします♪

そして!
小倉さんが安田さんのギター伴奏で参加ということは!
はい、あの情熱ナンバーです!
今回初の”振り”付きに!?


さらに!
ピアノ以外に某楽器も登場予定です!
(小倉さんが今日背負って持ってきてくださいました)


”役に入って歌う”ミュージカル曲の魅力、
マイクなしの生声・生ピアノでのアットホームなひととき、
そしてこれから注目のミュージカル俳優さんと出会うきっかけに♪
私管理人も心込めて伴奏させていただきます。


当日はおコンサート恒例のフォトセッションの時間もございます。
上演時間は1時間半~1時間45分位の予定です。

会場は、地上14階ですので見晴らしも抜群。
17階の展望ロビーからは、スカイツリーと東京タワー、
そして天気がいいと富士山も一望できます!
(この3つが一緒にみえる場所はパワースポットなのだそう!)

おかげさまで昼公演は完売!
夜も、残り若干枚となっております。
(昼はキャンセル待ちでのみの受付となります)

お待ちしておりますっ!
http://okepi.jp/oconcert/

☆もしうまくお申込できない場合は、こちらまで直接ご連絡下さい。


左から二宮優樹さん,岡村さやかさん,安田貴和子さん,藤田光之さん,小倉卓さん

2012年6月23日(土)
昼 14:30開演 夜 18:00開演
おけぴ会員:3600円
おけぴ会員でない方:3900円
会場:北とぴあ カナリアホール
(王子駅直結[雨に濡れません♪])

おコンサート詳細・お申込はこちらから


みんなで考えているのは・・・

おけぴ取材班:おけぴ管理人

2012年06月18日

12/06/18 ミュージカル「ドリームハイ」制作発表レポ

2012年6月18日(月)13時
ミュージカル「ドリームハイ」制作発表レポ

芸術高校を舞台に、スターを夢見る若者たちの愛と友情を描いた感動ストーリー!
ミュージカル「ドリームハイ」の制作発表レポをお届けします♪

この作品の原作は、昨年韓国で放送されたリアル青春学園ドラマ。
「miss A」のスジ、「2PM」のテギョン・ウヨン、「T-ARA」のウンジョン、IUら、
韓国でいま人気絶頂のスターたちが大挙出演し、大きな反響を呼びました。
そんな話題の作品が、日本でこの夏、
今注目の若手俳優・アーティストたちによるミュージカルになって登場します!

まずはあらすじをどうぞ♪

幼い頃から勉強、歌、ピアノ……
何をやっても1位を逃したことのない天才少女コ・ヘミ(NANAKA)は、
父親の突然の事業失敗により、借金取りに追われる日々。
歌手になって借金を返済するため、友人のベクヒ(川上ジュリア)と共に
キリン芸能高校のオーディションを受けるが、落ちてしまう。
それだけでなく、自分にいつもついて回る使い走りのような存在であったベクヒが合格し、屈辱を感じる。
だが、理事長から特命を受けた教師により、チン・グク(水田航生)、
ソン・サムドン(松下優也)と一緒に特待生として入学し、指導を受けることに。
運命の入学式。そこには圧倒的なカリスマ、ジェイソン(丞威)、
非凡な音楽の才能を持つキム・ピルスク(サントス・アンナ)の姿があった。
そしてスターを目指す若者たちの、地道で過酷なレッスンが始まった...

平日の昼間にもかかわらず、たくさんのファンが集結した制作発表会場。
なかには早朝から並んでいたという方も!
熱気高まる中、キャスト6人がファンの黄色い声援に包まれながら登場!

まずはキャストの皆さんによる「スペシャルパフォーマンス」!
歌とキレのあるダンスを披露!

↓Youtube にUPされている公式HPの動画がこちら↓

ヘミに一目惚れしてキリン芸高に入学、
後にスター歌手へと上りつめていく「ソン・サムドン」を演じるのは、松下優也さん。
スペシャル・パフォーマンスの直後の汗が額に光ります!
「僕のライブに来てくださっている方は知っていると思いますけど、すごく汗っかきなんですよ」と照れ笑い。

「歌手になりたくて地元の兵庫から大阪のスクールに通っていたので、
田舎からソウルに出てきたサムドンとは境遇が似ている気がします。
成長のスピードが速い役なので、その成長が見えるように演じたいですね」(松下さん)


不遇の子ども時代を経て、懸命な努力で才能を開花させていく「チン・グク」役には、水田航生さん。
クールで落ち着いた表情が印象的です!

「挫折を繰り返しながらも、夢を追いかけることの素晴らしさを再確認していく役。
共感してもらえるところがきっとあると思います。パフォーマンスもぜひ楽しみにしてください!」(水田さん)


「ジェイソンは、歌もうまくてダンスもできて、
センスがあって天才肌。まったく僕のことです!」
とおどけて笑わせてくれたのは、歌とダンスのカリスマ、ジェイソンを演じる丞威さん。
とっても明るいキャラクターです!

「最初の頃のジェイソンは、才能はあるけど気持ちが弱くて、
あまり努力をしないけれど、仲間に出会い、一緒に夢を追いかけながら成長していく。
かっこいいジェイソンも、落ち込んでいるジェイソンも、両方観てもらえたらうれしいです」(丞威さん)


「幼いころから何をやっても1番」という天才少女「コ・ヘミ」役には、
ミュージカル初出演のNANAKAさん。
「観客のみなさんに『夢に向かって一歩進もう』と思ってもらえるような舞台にしたい」と、
初日が待ちきれない様子。

「私も小さいころから歌が大好き。自分の人生と重なる部分があるから、
一つひとつのシーンが胸に響きます。ヘミはあまのじゃくなところがあって、
心で思っていることと正反対のことを口に出してしまう。
そういうところも自分に似ているかな(笑)」(NANAKAさん)


ヘミのたった一人の友達「ユン・ベクヒ」を演じる川上ジュリアさん。
キリン芸高のオーディションの後、
親友だと思っていたヘミに傷つけられて復習を決意。その後、2人の関係は……?

「ベクヒは気弱な女の子。私は元気キャラなので、どっちかというと正反対の感じ。
でも、がんばりすぎて失敗しちゃうところとか、
友達を信じすぎちゃうところは似ていますね(笑)。
原作には共感できるところがたくさんあって、
観終わったあとに『もう一度観たい」という気持ちになりました。
今回のミュージカルも、観客の皆さんにまた観たい思っていただけるように演じたいですね」(川上さん)


並外れた歌唱力を持ちながら、それに反比例する(!?)体型の持ち主、
「キム・ピルスク」役は、サントス・アンナさん。
同世代の仲間たちとの稽古に「久々に学校生活を送っているような毎日」だそうですが、
「久しぶりの制服はちょっと恥ずかしい」とも(笑)。

「歌と食べることが大好きなピルスクは、物語の最初は体重が82キロもあるんです。
そこからどう変身するかも見どころのひとつ。
私も高校のときに10キロダイエットに成功した経験があるので、
ピルスクの気持ちがわかるし、稽古のたびにピルスクへの愛が深まっていくのを感じています。
それを舞台でしっかり表現できたらいいですね」(サントスさん)


そして演出は、安室奈美恵やSMAPの振付のほか、
最近では舞台「タンブリング」の演出も手がけ、
幅広いジャンルにおいて第一線で活躍中のTETSUHARU(増田哲治)さん。

「歌唱力・ダンススキル・演技力をトータルでここまで見せられるキャストに恵まれ、
作品作りできることは幸せです。舞台ならではの熱さ、臨場感に加えて、
日本版ならではのエピソードやオリジナル楽曲も十分に味わっていただけたら」(TETSUHARUさん)

出演は他に、橋本汰斗さん、早乙女友貴さんら総勢約30名♪
*pnish*土屋裕一さん、MAXのNANAさんらもご出演です。
夢を追い求める若者たちのエネルギー、ぜひ劇場で生で体感しましょう!

<公演情報>
7月3日(火)から20日(金)まで新国立劇場 中劇場にて
詳細は、公演HPをご覧ください。

<スタッフ>
演出・振付:増田哲治(TETSUHARU)
脚本:葛木英
音楽:かみむら周平

<出演>
松下優也
水田航生
丞威
NANAKA(BRIGHT)
川上ジュリア(JURIAN BEAT CRISIS)
サントス・アンナ
土屋裕一(*pnish*)
NANA(MAX)ほか


松下さんと水田さんのツーショット。キマってます♪


おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

2012年06月20日

12/06/20 ウィーン版「エリザベート」マヤ・ハクフォート&マテ・カマラスインタビュー

2012年6月20日15:00
ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサート
~日本スペシャルバージョン~キャストインタビュー(記者懇親会)

1992年9月、オーストリアのアン・デア・ウィーン劇場での初演から20年。
ハンガリー、ドイツ、スウェーデン、韓国など世界各国で大ヒットを
記録しているミュージカル「エリザベート」。
もちろん日本でも宝塚歌劇団、東宝などで繰り返し上演されており、
人気ミュージカルのひとつです。

20周年のアニバーサリー・イヤーとなる今年10月、
東京・大阪にて、本場ウィーンキャストによる
「ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサート
~日本スペシャルバージョン~」が開催されます。
タイトルロールのエリザベートを演じるマヤ・ハクフォートさん、
トートを演じるマテ・カマラスさんを囲み、この作品への思いを
うかがってまいりました。

1994年からエリザベートを演じ続け、出演回数世界一を記録するマヤさんと、
本場ウィーン、母国ハンガリー、そして三カ国目となる日本でも
トート役を演じているマテさん。
「エリザベート」という作品と、それぞれの役柄を熟知している
お二人ならではのお話をたっぷりとお届けいたします。


-まず初めに、今回のコンサート出演の意気込みからお聞かせください。

マヤさん)
これまでにもウィーン版のみならず、日本版としても上演を重ね、
この作品をとても愛してくださっている日本で記念のコンサートを開催し、
皆さんと一緒に20周年をお祝いできることを大変光栄に思っています。

マテさん)
今回はマヤさんにとって最後のエリザベートになります。
実はマヤさんの1000回目のエリザベートの公演もここ日本で、
私も一緒に舞台に立っていました。
こうして最後のエリザベートも日本のお客様の前で一緒に歌えることは
大変うれしいことです。
今から公演に参加する全員が楽しみにしています。

-マテさんからお話があったように、マヤさんは今回が最後の
エリザベートということですが、今その決断をした理由は。

マヤさん)
今、この役にお別れを告げようと思うのには、いくつかの理由があります。
まず一つは、エリザベートの主要なテーマである
「“自己実現”を果たす」ということ、つまり自分を見失わず自分が
何者であるのかを世の中に訴えること、
このテーマを「マヤ・ハクフォードとしてやり遂げた」という気持ちがあるからです。

このテーマに対しての衝動を持ち、新鮮な刺激を与えながら役を
演じることができないのであれば、この役を信憑性のある形で
舞台上に表現できないと思いました。

さらに27歳から18年間演じてきたエリザベート役ですが、
私が37歳の時、2003年にマテと初めて共演したシーズンに、
(エリザベートの晩年が描かれる)第二幕を説得力のある形で、
不安なく演じられるようになりました。
それは私が年齢を重ね、妊娠・出産を経て母にもなるという様々な経験を
重ねたからでしょうね。
その一方で第一幕の14歳の若くてピチピチのエリザベートを演じるハードルは
高くなりました(笑)。
もちろん、役を熟知しているからこその信憑性でそれなりの形で
お届けすることは出来るのですが、
私が45歳になっているのは紛れもない事実ですからね。
そのような理由で「今が辞め時」と思いました。

マテさん)
そこがエリザベート役の大変なところだと思います。
14歳から61歳までの、50年近い一人の女性の人生をわずか
数時間で演じなければいけない。
一人の女優さんがずっと演じ続けると言うのは無理なんですよね、この役は。

マヤさん)
この秋からウィーンでのキャストが若い世代に代わるということもあり、
そういう意味でもちょうどいい区切りだと思いました。

「もう一度エリザベートを」というお話をいただいたのが日本だったからこそ、
「ここで最後に」と思ったことも間違いないことですね。

これで最後、ということは少し悲しい気持ちもありますが、
タイミングとしては今がこの役に別れを告げる時だと思っています。
もし神様のお計らいで50歳になったときに「もう一度エリザベートを」
というお話があったなら、どういう決断を下すかはわかりませんけども(笑)、
今はこれが最後と思っています。

-マヤさんもマテさんが出演された東宝版をご覧になったそうですが、
いかがでしたか。

マヤさん)
大変すばらしい舞台でした。
エリザベートを演じられていた女優さんも美しく、
本当に説得力のある演技をされていましたね。

演技スタイルに違いはあるのかもしれませんが、
本質の部分、エリザベート自身の激しさや夫との間の葛藤などは、
オリジナルのバージョンと全く変わらないと感じました。
演出についても、新鮮なアイデアが盛り込まれていましたね。
たとえばハンガリーを巡る政治的状況などが、より丁寧に
描かれていたと思います。
トートダンサーを投入していたのも大変気に入りました。
こうして各国で、最高のクリエイターのみなさんが
新しいエリザベートを誕生させている、この事こそが素晴らしいですね!
色々な国で受け入れられ、さらに発展していく・・・
この作品がそれだけのポテンシャルを本質的に備えているということを
改めて実感しました。

そしてなによりマテさんのトートが素晴らしく、
「日本語で歌って日本の舞台に立つ」という彼の夢を実現したことを
誇らしく思い、感無量でした。

2003年にウィーンでトート役のオーディションを受けた時から彼を見てきたので、
(日本で舞台に立つ)その姿に感動し、
終演後楽屋を訪ねてしばらくは言葉もなくただ抱き合って涙を流しました。
日本の皆さんが彼の才能を信じて彼にこの役を与えてくれたことを
彼に代わって感謝したいと思います。

-では、マテさんにうかがいます。日本版を経て、秋のウィーン版での
トートはどのようになるでしょうか。

マテ)
今取り組んでいる東宝版で私が心がけていることは、
自分自身のトート像を前面に押し出さないことです。
あくまでも演出の小池(修一郎)さんが考えているトート像を体現し、
一緒に演じている日本人の方のトートからたくさんのこと吸収しようと思いました。
そしてそれを、自分自身が持っている日本や日本文化に対する愛情で
表現することを常に考えています。

もちろん根底には母国ハンガリーという国から来る気持ち、
メンタリティがありますが、私の経験や人間性を注ぎ込んで、

とにかく東宝版のエリザベートの一部になりたい、
日本のキャストの一部になりたいと思って演じています。

日本版に出演が決まった時は、ウィーン版のトート像を日本のトートに
織り込むのかと聞かれました。
それはその通りですね。

ですから、今度は逆に日本版での経験・蓄積を何らかの形でウィーン版に反映させます。
色々なトートを演じる中で経験してきたことが次々と活かされて、
その時々の新しいトート像になっていくのだと思っています。
今度のドイツ語バージョンも2005年に歌ったときのトートとは変わっているでしょう。

-マヤさんとマテさんだからこそ生まれる化学反応はありますか?

マテさん)
長く共演していることに加えて、
プライベートでも親しいということが舞台上でも活きていると思います。
今日のように長い間会っていなくても、
彼女の目を見れば体調や調子がわかるくらい仲が良いので、
このお互いに抱いているポジティブな、親密な気持ちというのは
当然、舞台上にも現れていると思います。

マヤさん)
エリザベートは自分を律する力を決して失わない人です。
本当は「自分自身の限界を超えて違う世界へ行ってみたい」
という気持ちを持ちながら、自らをコントローする力が働くあまり、
現実の人生へ戻ってしまう・・・。
これは私と共通する部分ですね。

一方でトートはエリザベートを引っ張って、
限界を、現実の世界を超えさせようとする。
そこにマテ自身が持つ、限界を超えようとする勇気と行動力、
チャレンジ精神が加わり舞台上でとてもいい具合に働いていると思います。

そんな私たちだからこそ、トートとエリザベートとの間の
「良い形での緊張感」は間違いなくありますね。
ですから今回のコンサート形式でも、
「エリザベート」の世界をしっかりと表現できると思っています。

作品を知り尽くしたお二人が創り出すウィーン版「エリザベート」の世界。
お話をお聞きして、ますます楽しみになりました!

また、今回の20周年記念コンサートでは、
お二人のほかにも「ウィーン版・エリザベート」に欠かせない
ベストメンバーが来日されます!

ルドルフ役にはその端正な顔立ちと憂いを秘めた芝居と歌声で
ギュッと心を締め付けるルカス・ぺルマンさん。
マテさん同様に招聘公演以来、日本の舞台にも出演されていますね。

ルキーニ役は2007年以来の来日となるブルーノ・グラッシーニさん。
張りのあるロックな歌声で物語を力強く牽引します!
そして、フランツ・ヨーゼフ役には温かく誠実な歌声が印象的な
アンドレ・バウアーさんと、とても魅力的なキャストです!

コンサート形式ならではの音楽の素晴らしさを堪能できる充実のキャスト、
フルオーケストラによる演奏。
さらに豪華な衣装やウィッグを身につけての全曲・全シーン歌唱、
原語ならではの迫力!
ゴージャスな「ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサート」で
作品の醍醐味を味わう日が今からとても楽しみになりました。
マヤさん、マテさん、ありがとうございました!


そして、大阪、東京両公演にて観劇がさらに思い出深いものになる
スペシャルイベントが開催されます!!

☆初日特別カーテンコール! 10月15日18:30 / 26日18:30公演終了後
☆スペシャルフィナーレ! 10月19日13:30 / 29日13:30公演終了後
☆千秋楽特別カーテンコール! 10月22日13:30 / 31日13:30公演終了後

また東京公演10月30日13:30開演にご来場者の方全員に
マヤ・ハクフォート、マテ・カマラス、ルカス・ペルマン
サイン(プリント)入り特製オリジナル
写真プレゼント(非売品)も発表されました!

<公演概要>
2012年10月15日~10月22日 梅田芸術劇場メインホール
2012年10月26日~10月31日 東急シアターオーブ

<キャスト>
Der Tod:マテ・カマラス Máté Kamarás
Elisabeth:マヤ・ハクフォート Maya Hakvoort
Luigi Lucheni:ブルーノ・グラッシーニ Bruno Grassini
Kaiser Franz Josef:アンドレ・バウアー André Bauer
Erzherzog Rudolf:ルカス・ペルマン Lukas Perman
Erzherzogin Sophie:ガブリエレ・ラム Gabriele Ramm
Herzog Max in Bayern:トルステン・ティンネ Thorsten Tinney
Herzogin Ludovika/Frau Wolf:マイケ・カトリン・メルケルMaike Katrin Merkel

<公式HP>
ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサートHP/


おけぴ取材班:chiaki, mamiko 撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

2012年06月27日

12/06/27 ウィーン版「エリザベート」マテ・カマラス独占インタビュー

ウィーン版ミュージカル『エリザベート20周年記念コンサート~日本スペシャルヴァージョン~』マテ・カマラスさんおけぴ独占インタビュー
2012年6月27日14:00


現在は日本のエリザベートカンパニーの一人としてトート役を
演じているマテ・カマラスさん。
秋にはウィーン版のトートとして登場です。
日本への思い、トートという役について、夢を実現するということなど
お話を伺いました。

この日は秋のコンサートの会場となるシアターオーブに立ち寄ってから
インタビュー会場へいらっしゃいました。
新しい劇場、大変気に入られたようです!!

おけぴ)
まず、日本でトート役を演じていることを率直にどう感じていますか。

マテさん)
とても幸せです。

おけぴ)
千穐楽の日本語のスピーチも印象的で、すっかり日本カンパニーの一員ですが、
マテさんにとって日本はどんな存在ですか。


マテさん)
日本に来たことで今まで探していたものを見つけた気がします。
新しい文化、新しい言語に出会い、新しい挑戦が始まりました。
日本の文化に触れ、恋に落ちたような感じです(笑)
日本を愛しています。

おけぴ)
その日本に導いてくれた、その前にはウィーンへも導いてくれたのが
“トート”という役ですよね。

マテさん)
“トート”役は私にとってハンガリーでも最初にいただいた大きな役です。
その後、ウィーンで演じることになったのは役者として
大きなステップアップでしたし、
こうして日本に来ることができたのもトートの役者としてです。
人生の中でもっとも大切な役ですね。

おけぴ)
母国ハンガリー、ウィーン、そして日本とトートを演じてこられて
何かご自身の中で変化はありますか。


マテさん)
まず、それぞれ演じた年齢が異なります。
ハンガリーで、21歳のころに演じた映像も残っていますが・・・
“とても若者!!”(日本語)
そして多くの方がご覧になっているウィーン版のDVDの中にいるのは
28歳の私が演じているトートです。
私は年齢を重ねてもシワを整形するタイプじゃないんです(笑)
秋にウィーン版で再びトートを演じますが、7年前とは絶対に違う感じで
演じることになると思います。

また、私はウィーン版10周年のときも公演に参加し、
それからちょうど10年が経った今年は日本のキャストとして演じています。
さらにその後で10年前に一緒に舞台に立った仲間たちとも演じる。
私自身もとても楽しみです。

おけぴ)
この公演でエリザベート役のマヤ・ハクフォートさんは同役を卒業される、
特別な公演でもありますしね。

マテさん)
はい。マヤさんとは500回以上一緒に演じてきました。
今回も特別なものになると思いますし、その特別な感じを
楽しんでいただきたいですね。

今年は古い(これまで歩んできた)道と新しい道が重なり合うような、
マヤさんのエリザベートに“Good Bye”、さよならを告げ、
日本語でのトート役に“Hello”始まりという本当に特別な一年です。
こうして同じ役を三ヶ国語で演じることができてアーティストとして
素晴らしい経験をさせていただいています。
シンジラレナイクライ!!

おけぴ)
日本版、ウィーン版それぞれのトート像についてお話を伺います。
日本版のトートを演じていかがですか。

マテさん)
ウィーン版とは基本的に全部違います。コスチュームも違いますし、
あっ!鬘はうれしいです(笑)

舞台上での表現、立ち位置やアクションなども異なります。
ヨーロッパの舞台だったらもっと触ったり(ボディコンタクト)
ということもありますよね。

おけぴ)
戸惑いはありませんでしたか。

マテさん)
最初からオープンな気持ちで参加し、日本人の考え方、
小池さんが描き出すトートを具現化することを第一に考えています。

だって、ウィーン版と日本版が同じだったらその方が問題ですよね。
演じるということ、それぞれの場合に合わせるのが役者ですからね。

おけぴ)
私たちが両者を見ていても、様々な場面で解釈や役割の違いがわかります。
個人的にルキーニとトートの関係の違いが興味深いのですが、
実際に演じていていかがですか。

マテさん)
ルキーニの役割が違いますね。
ウィーン版では亡くなっているルキーニはトートの下にいるような感じですが、
日本版ではもっと独立した存在で、トートとの繋がりは薄くなっています。

そこに限らず、日本版にあってウィーン版にないもの、
その逆もあるのでその辺も楽しんでいただきたいですね。

おけぴ)
日本語での歌唱についてはいかがですか。

マテさん)
日本語で歌うのは大好きです!
「愛と死の輪舞」は大好きですし、「私が踊るとき」はとても早口な
ところがあったり掛け合いなど難しいけれど楽しいですね。

医者の場面も、そうそう少年ルドルフの場面も可愛いですよね、大好きです。
えるくん(山田瑛瑠くん)、ともくん(鈴木知憲くん)、
わくくん(坂口湧久くん)とせいしろうくん(加藤清史郎くん)、
それぞれ違って、それぞれ可愛いですね。

清史郎とは公開稽古でも一緒に歌いましたが、その時に出来は
何点か聞かれたとき、彼はとても真剣に考えて

「83,4点」と答えたんです。

私は「なぜ?!?!」とてもビックリしました!
彼はアーティスト、プロフェッショナルですね!!

おけぴ)
我々もその場におりましたが、本当に素晴らしい出来でしたよね。
まさにプロ中のプロです。本当に愛おしそうにお話しされていますが、
お子さんお好きなんですね。

その時の様子はこちらの管理人レポをどうぞ!
おけぴ管理人のエリザベート公開稽古レポ

マテさん)
この後の彼らの人生もすごく楽しみです。
幼いころから舞台の上で育てられるのは素晴らしいチャンスですよね。
なのでそこからどう成長するか楽しみなんです。

おけぴ)
では、少し作品を離れてマテさんご自身についてお話を聞かせてください。
日本で日本語で演じることなど、大きな努力があってこそ実現したと
思いますが、その原動力はなんですか。

マテさん)
初めはみんな冗談と思っていたようですが、国境を超えるのは不可能じゃないんです。
新しい目標・目的ができると自然に新しい挑戦へのモチベーションになります。

おけぴ)
いろんな立場の人が勇気づけられる素敵な言葉ですね。
ではとりわけ世の関心が高い“語学習得”についてうかがいますが、
マテさんが最初に触れた外国語はなんですか。

マテさん)
スロバキア語です。私のおじいちゃん、おばあちゃんの影響ですね。

【マテさんの解説】
スロバキア語というのはスラヴィック(Slavic/スラブ語派)に属し、
母国語であるハンガリー語(マジャール語)はフィンヌ(finne/フィンランド語系)
なんですよ。

そして、小学校でロシア語を勉強しました。

おけぴ)
すごいですね!元々語学センスが良かったんですね。

マテさん)
(ちょっと照れながら)親に言わせると、子供のころから、
どうやらそうらしいです(笑)

おけぴ)
そうなると、日本語というのはマテさんにとっていくつ目の外国語なのでしょう。

マテさん)
ロシア語やスロバキア語はもう忘れてしまっているので、
ハンガリー語を含めなければ3つ目ですよ。(ドイツ語、英語、日本語ですね)

おけぴ)
ずばり、習得の秘訣は?

マテさん)
それは僕も知りたいですよ!!笑
ただ、何か一つというなら、あきらめないことですね。

本当に欲しいものがあってそれに向けて頑張れば得られるんです。
欲しいもの(目的)と頑張る方向が違ってしまって
上手くいかない人が多いのは残念ですよね。

心からやりたかった気持ちがあったからこそ、
今こうして日本語でトートを演じることができていると思っています。

実はウィーンで演じた時も同じだったのですよ。
当時、東ヨーロッパ出身でミュージカル俳優として成功した人は初めてでした。
ベルリンの壁は崩壊していましたが、ヨーロッパの東と西で頭の中、
考え方の壁はまだ残っていました。

“ウィーンでトートを演じたい!という思い”こそが夢を実現させてくれる力でした。

おけぴ)
語学だけに限らず、人生の教訓にもなるようなお話ですね。
日本語での挑戦が注目されますが、マテさんにとってはウィーンで
ドイツ語でのトート役も大きな挑戦、夢だったのですね。
そんな思いを伺うと、秋の公演がますます楽しみになります。

マテさん)
コンサート形式ですが、舞台と同じように演じます。
といってもまだお稽古は始まっておらず「ここを見て欲しい」
ということは言えないんですけどね(笑)。

大阪公演を終えてヨーロッパに一度戻りお稽古して戻ってきます!

【おまけ】
おけぴ)
最後に、好きな日本食は?

マテさん)
アジアの料理が大好きなんです。
寿司、韓国料理、しゃぶしゃぶ、蕎麦、とくに冷たい蕎麦!
ヨーロッパには冷たい麺はないんですよ。
ユッケ、レバ刺し、うに、くじらがとても美味しかったですね。
あ、フグも!

おけぴ)
生もの、お好きなんですね。

マテさん)
生もの、大好きです!日本食大好きです!
でもちょっと危ない。。。太くなる(笑)

舞台でのワイルドでセクシーなトートとは全く異なる、
とても紳士的でキュートなマテさん。
東宝版「エリザベート」でのトートを経て、
ウィーン版コンサートで再来日するマテさんのドイツ語でのトートが
ますます楽しみになりました!

そして、大阪、東京両公演にて観劇がさらに思い出深いものになる
スペシャルイベントが開催されます!!

☆初日特別カーテンコール! 10月15日18:30 / 26日18:30公演終了後
☆スペシャルフィナーレ! 10月19日13:30 / 29日13:30公演終了後
☆千秋楽特別カーテンコール! 10月22日13:30 / 31日13:30公演終了後

また東京公演10月30日13:30開演にご来場者の方全員に
マヤ・ハクフォート、マテ・カマラス、ルカス・ペルマン
サイン(プリント)入り特製オリジナル
写真プレゼント(非売品)も発表されました!

<公演概要>
2012年10月15日~10月22日 梅田芸術劇場メインホール
2012年10月26日~10月31日 東急シアターオーブ

<キャスト>
Der Tod:マテ・カマラス Máté Kamarás
Elisabeth:マヤ・ハクフォート Maya Hakvoort
Luigi Lucheni:ブルーノ・グラッシーニ Bruno Grassini
Kaiser Franz Josef:アンドレ・バウアー André Bauer
Erzherzog Rudolf:ルカス・ペルマン Lukas Perman
Erzherzogin Sophie:ガブリエレ・ラム Gabriele Ramm
Herzog Max in Bayern:トルステン・ティンネ Thorsten Tinney
Herzogin Ludovika/Frau Wolf:マイケ・カトリン・メルケルMaike Katrin Merkel

<公式HP>
ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサートHP/



おけぴレポ隊:chiaki,おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

2012年06月28日

12/06/28 東京文化会館『日本舞踊×オーケストラ』記者発表会レポ

2012年6月28日(木)11:00
東京文化会館舞台芸術創造事業
『日本舞踊×オーケストラ -伝統の競演-』記者発表会レポ


(写真左:副館長 松本辰明さん、写真中央:花柳壽輔さん、写真左:井上八千代さん)

東京文化会館が、新たな舞台芸術の創造と発信への取り組みとして
今年の12月に上演する。
「東京文化会館舞台芸術創造事業『日本舞踊×オーケストラ –伝統の競演-』」。
その記者発表会の模様をお届けいたします。

『日本舞踊×オーケストラ』このフレーズを聞いただけで、
一体どういうことなんだろうと俄然興味を惹かれますが、
バレエの名作「牧神の午後」「ボレロ」の他、
「レ・シルフィード」「ロミオとジュリエット」「ペトルーシュカ」
の5演目をなんと日本舞踊で!!上演するとのこと。
しかも、東京フィルハーモニー管弦楽団のフルオーケストラによる生演奏、
これを花柳壽輔(はなやぎじゅすけ)さんによる新演出・新振付で、
いままでにない舞台芸術が誕生します!

副館長の松本辰明さん(上写真:左)のご挨拶にも並々ならぬ熱意が感じられ、
50周年を超え、東京文化会館は自主事業にさらに力を入れ、
質の高い創造発信に果敢に取り組んで行くことを改めて宣言されました。

今回の総合演出をされる、花柳流四世家元・四代目花柳壽輔さんの
ふくよかな佇まいで会場は終始和やかな雰囲気です。
しかし公演の内容は、聞けば聞くほど極めて革新的、挑戦的。
こういった表現が正しいのか分かりませんが、とにかく“面白そう”なのです。

花柳壽輔(はなやぎじゅすけ)さんが、
今回の企画でまず最初に思いついたのが『牧神の午後』だそうです。
ドビュッシー作曲の「牧神の午後への前奏曲」に基づいて作られた
バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)のバレエ作品で、
ニジンスキー(1890-1950)が振付した近代バレエの傑作の一つ。
バレエ・リュス(1909-1929)とは、
ロシア出身のセルゲイ・ディアギレフ(1872-1929)が結成したバレエ団で、
バレエ界のみならず芸術全般において絶大な影響を及ぼした、
20世紀で最も重要なカンパニーのひとつです。

学生の頃からバレエが大好きだったと語る壽輔さん。
以前から、ニジンスキーが何故このような作品を作ったのか興味を持っていたとのことで、
『牧神の午後』は跳躍をほとんど排し、しかも、すり足のようにして移動したりと、
日本舞踊との共通点があると、壽輔さんは指摘します。
もしかしたらニジンスキーは日本の能を意識していた、
もしくは何らかの影響を受けていたのではないかと、
日本舞踊や東洋の様式との接点に演出のイマジネーションが既に膨らんでいるようでした。

牧神と7人のニンフが登場するこのバレエを、
花柳壽輔さんと井上流五世家元・五代目井上八千代さんの
お二人で舞うのが今回の『牧神の午後』。


壽輔)
「井上さんは京舞の伝統を頑なに守って来られた方で、
外での公演や、洋楽での公演などはこれまでなかったので、
ここは何としても口説き落として、共演第一号になりたかった(笑)」

これは日本舞踊の歴史的にも貴重な出会いとなりそうです。
井上さんから出演OKのお返事を受け、これでもう『牧神の午後』は完成すると確信し、
ほかの演目はスラスラと決まったとのことです。


井上八千代さんの笑顔が、開場をパッと明るくします。
華やいだ雰囲気に思わずこちらも笑顔になりました。

井上)
「オーケストラで舞うというお話をいただき、
最初はウズメでもするのかな、アマテラスかなとか、想像をめぐらしていましたら、
ニジンスキーの『牧神の午後』を二人でやると聞き、大変驚きました。
改めて曲を聞いていると、水や風、泉、森などを感じまして、
こんな横着な考えで申し訳ないのですが、次第に、
その中で楽しく遊んでみたいと思うようになりました」


井上)
「お受けしてから、本当に私で大丈夫かなと思っていました(笑)。
曲からいろいろなイメージを膨らませ、
日本画家の千住博さんの滝の絵のことなどを想像していましたら、
偶然にも“美術を千住さんにお願いしてみたいと思っているんだけど”、
と(花柳壽輔)先生からお話を伺いまして、
ああ、これはどこかで通じているんだなと思いました。」

そう、本公演は美術にも大注目なのです。
日本を代表する舞台美術家の朝倉摂さん、お話にも出ました日本画家の千住博さん、
そして絵本「不思議の国のアリス」の挿絵などの画家・金子國義さんが参加されています。

はんなりとした京都弁で会場を笑わせながら、公演への意気込みを語られた井上八千代さん。
牧神(壽輔さん)を誘惑するニンフ(井上さん)の、その攻防が今から大変楽しみです。



さて、今回の目玉の一つ『ボレロ』については、壽輔さんの思い入れが深いようで、
過去の思い出話とともに語って下さいました。

26年前、モーリス・ベジャールが「ザ・カブキ」というバレエ作品を作った際に、
日本側のスタッフとして壽輔さんも参加をし、
同行した海外公演での食事中、雑談でボレロを日本舞踊でやりたいと伝えたところ、
「君ならできるよ、是非おやんなさい」
と冗談交じりに言われたことがあったそうです。
あれから時は流れ、今『ボレロ』をやるには体力的にも難しいものがあり、
そこで頭に浮かんだのが野村萬斎さんだったのだそうです。

ちょうど萬斎さんが昨年12月に世田谷パブリックシアターで、『ボレロ』を上演していたこともあって、
生のオーケストラで、日本舞踊40人の群舞としての『ボレロ』を上演することを提案し、
萬斎さんも快諾をされたとのこと。


この日、萬斎さんはビデオメッセージでのご出演でした。

萬斎)
「『ボレロ』の螺旋状に上昇して行くような高揚感は群舞があってこそ。
ちょうど群舞をつけてやってみたいと思っていたところでお話をいただき嬉しかったです。
オーケストラのライブ感、2000人を超す東京文化会館のホールで、
贅沢な、夢のような企画に参加させていただき、大変楽しみにしております」

40名の紋付袴姿の男性群舞となるそうで、想像しただけでもドキドキして参ります。

『レ・シルフィード』では、六代目吾妻流家元の吾妻徳彌(あづまとくや)さんのほか、
20名の女性舞踊家による華やかで美しい群舞。

『ロミオとジュリエット』は花柳典幸さん、尾上紫さん、若手お二人による、
バルコニーシーンを歌舞伎風での上演。
『ペトルーシュカ』は、若柳里次朗さん、花柳寿太一郎さん、花柳大日翠さん、花柳輔蔵さん、
若手四人での「人形振り」が見所。

演奏は東京フィルハーモニー交響楽団、
指揮は花柳壽輔さんがぜひとも若手をと抜擢した大井剛史さん。

企画、出演者、演目、演出、スタッフ、全てが盤石、
内容の濃い『日本舞踊×オーケストラ -伝統の競演-』。
伝統を守りつつも、更なる発展への意欲的なチャレンジが伺える記者発表会でした。


2012年12月7日(金)19:00 東京文化会館大ホールにて上演

演目・振付・主な出演者:
レ・シルフィード(ショパン作曲)
振付:藤蔭静枝
出演:吾妻徳彌 ほか女性群舞20名

ロミオとジュリエット(プロコフィエフ作曲)
振付:坂東勝友
出演:花柳典幸(ロミオ)、尾上紫(ジュリエット)

ペトルーシュカ(ストラヴィンスキー作曲)
振付:五條珠實
出演:若柳里次朗(ペトルーシュカ)、花柳寿太一郎(ムーア人)、花柳大日翠(娘)、花柳輔蔵(呪術師)
美術:金子國義

牧神の午後(ドビュッシー作曲)
振付:花柳壽輔、井上八千代
出演:花柳壽輔、井上八千代
美術:千住博

ボレロ(ラヴェル作曲)
振付:野村萬斎、花柳輔太朗、花柳壽輔
出演:野村萬斎 ほか男性群舞40名

<スタッフ>
演出:花柳壽輔(はなやぎじゅすけ)
指揮:大井剛史
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
照明:沢田祐二
舞台監督:菅原多敢弘
ヘアメイク:川端富生
演出助手:川畑秀樹


おけぴ取材班&撮影:yoshida 監修:おけぴ管理人

2012年06月29日

12/06/29 OSK日本歌劇団 京都南座「レビューin kyoto」稽古場レポ

2012年6月29日(金)17:00
OSK日本歌劇団 京都四条南座「レビュー in kyoto」
第1部 OSKミュージカル「ラブ・メルヘン『シンデレラ・パリ』」稽古場レポート

「チーズ、って言ってごらん」
♪チーズ、チーズ、チ~ズ♪
(詳細はレポ後半をご覧ください!)

恋の都・パリで繰り広げられる、笑顔いっぱい、ラブ満喫、
追いかけっこ満載、お着替え連続のラブ・メルヘン「シンデレラ・パリ」!

「春のおどり」に続く、OSK日本歌劇団創立90周年記念公演の第二弾。
今年で6回目を迎えるOSK日本歌劇団の京都・南座公演
「レビューin kyoto」のお稽古場にお邪魔してまいりました!

この日行われていたのは、第一部 ラブ・メルヘン「シンデレラ・パリ」の通し稽古。


(写真奥:桜花昇ぼるさん 手前:牧名ことりさん)

昭和52年に初演され、平成2年にも再演された「シンデレラ・パリ」は、
シンデレラ物語を下敷きに、架空の国・エメラードの皇太子と貧しい下町娘との恋が、
皇太子を狙うテロ団や玉の輿を狙うマダムと娘たちなど様々な人を巻き込んで展開する
OSKならではの笑いとダンスが盛り込まれたラブコメディ・ミュージカルです。

お稽古場に入って、まず目に飛び込んできたのは、色とりどりの「輪っかのドレス」♪

稽古場いっぱいに、ヒラヒラのレースがふわりと広がります。
この華やかなオープニングシーンで、既にテンションMAX!



様々なキャラクターが舞台上に揃って、キメっ!
総勢30名以上の出演者のみなさん。
まるでコミックから抜け出してきたような個性的なキャラクターが勢ぞろいです。



桜花昇ぼるさんが演じるのは架空の国エメラードの皇太子・リカルド。
ジェントルな立ち居振る舞い、気品あふれる魅力がオーラのように発せられています♪



一方、パリの下町娘・カトリーヌ(牧名ことりさん)は、
継母と2人の姉にこき使われ、いじめられる日々を過ごしています。



この継母&姉トリオが最高ですっ!
ハードなパンクファッションの朝香櫻子さん、
フリフリなロリータドレスの折原有佐さん、高笑いが稽古場中に響き渡る美砂まりさん。
彼女たちが狙うのは、もちろん「玉の輿」!
3人の無理難題に、どうやってカトリーヌが応えるのか・・・
これはぜひ劇場でご覧下さい♪



お忍びでパリへとやってきたリカルドを追う、侍従・ポポロを演じるのは桐生麻耶さん。
ご覧下さい、このサラツヤ・マッシュルームなヘアスタイルとまんまる眼鏡!
いつもの桐生さんとはひと味もふた味も違います!
「ザ・男役」のイメージを覆す、あっと驚くキャラクター。

とっても楽しそうにダンシング♪
第二部のレビューとのギャップにも期待です!!



謎の男・アンジェロを演じるのは高世麻央さん。
帽子のかぶり方もとってもダンディ。

キザりまくって踊る高世さんのタンゴ、かっこよさ満点ですよ!


娘役さんたちのヒラヒラお衣裳もたっぷり登場♪
特に圧巻なのは桜花さんらトップスターも交えた、出演者全員でのラインダンス!
めちゃくちゃ華やかで楽しいです!これはぜひ実際の舞台で観ていただきたい!
二部のショーでも趣向を変えたラインダンスが見られるとのことなので、
"ダンスのOSK"を大満喫できますね♪
(OSK名物のラインダンスですが、全メンバー出演で踊るのは初めての事だそうです)



優しい笑顔の皇太子・リカルドと、元気な下町娘カトリーヌ。
身分違いの2人の恋は、一体どのような結末を迎えるのでしょうか。
悲しい表情をみせるカトリーヌに「笑って」と語りかけ、
リカルドが優しく歌う”チーズ”のナンバーに心をつかまれました!
♪チーズ、チーズ、チ~ズ♪
お稽古場を出た後も、ずっと耳に残っていたこのナンバー。
どんな時でも明るさと笑顔を忘れないOSKの舞台にぴったりで、心が温かくなりました。



物語のクライマックス、町中を巻き込んでの、追いかけっこ大会も楽しさがいっぱい♪

逃げる2人を・・

“泣く子も笑う(!)”テロ集団・レモンの月が追いかけます!ジャンプッ!!


出演者全員が踊りまくり、走りまくりのレビュー・ミュージカル「シンデレラ・パリ」。
子どもから大人まで、誰もがきっと笑顔になれるハッピー満載、
難しいことは一切抜きのドタバタ全力疾走ラブコメディです♪
楽しさ100%の明るい舞台は「初めてのOSK」という方にもぜひオススメ。

第二部のレビュー「グラン・ジュテ」もドラマ仕立ての踊りが満載で、
かっこいい男役の魅力満載のダンスや、華やかな群舞はもちろん、
和傘や扇子を使った”ジャポネーゼ”テイストのシーンもあるとのこと。
歌舞伎発祥の地とも言われている四条河原に唯一残った由緒ある劇場・南座での公演。
花道やセリ、すっぽん等、南座ならではの仕掛けもお楽しみに♪

公演終了後に、嵯峨みさ緒さん、麻里美由紀さんらOGスターと現役メンバー、
さらに歴代のチェリーガールズも登場するアフタートークが開催される回も。
さらに公演期間中の京都では、日本三大祭りの一つ八坂神社の「祇園祭」も行われていますよ♪
(15日の宵々山、16日の宵山を経て、
17日は祇園囃子にのって山鉾が京のメーンストリートを巡行。その他日程にも行事多数)

今年9月に東京・三越劇場公演「レビュー The JUJU ~Bliss~」、
そして来年2013年4月に東京・日生劇場にて「レビュー 春のおどり~桜咲く国」も上演決定!
今、ノリに乗っているOSK日本歌劇団のパワーを、
ぜひ劇場で感じていらして下さい!


<公演情報>
京都四條南座「レビュー in Kyoto」
2012年7月7日(土)~17日(火)

第一部
OSKミュージカル「ラブ・メルヘン『シンデレラ♥パリ』」
原作:津山啓二/監修:吉峯暁子/演出・振付:芹まちか)

第二部:『グラン・ジュテ〜今、私たちは跳ぶ〜』
作・演出:北林佐和子

<出演>
桜花昇ぼる/高世麻央/朝香櫻子/桐生麻耶/緋波亜紀/牧名ことり/折原有佐/美砂まり/
平松沙理/真麻里都/恋羽みう/楊琳/蒼音淳/悠浦あやと/白藤麗華/虹架路万/和紗くるみ/瀬乃明日華/愛瀬光/舞美りら/城月れい/妃那マリカ/香月蓮/華月奏/
遥花ここ/麗羅リコ/由萌ななほ/星南ゆり/かなめ樹里/
実花もも/美月あんじゅ/榊紫之/栞さな/桃葉ひらり

<アフタートーク開催日&出演者>
7/8(日)夜の部:嵯峨みさ緒、麻里美由紀・桜花昇ぼる、牧名ことり
7/9(月)昼の部:東雲あきら、友美愛・桐生麻耶
7/10(火)夜の部:麻美ゆう、千爽貴世・桜花昇ぼる、牧名ことり
7/11(水)夜の部:洋あおい・高世麻央
7/12(木)夜の部:歴代チェリーガールズ

公式ホームページはこちら



リカルドとカトリーヌを見守る恋の妖精さん(恋羽みうさん)♪


おけぴ取材班&撮影: mamiko  監修:おけぴ管理人

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