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2011年08月 アーカイブ

2011年08月05日

11/08/05 ミュージカル「コレット・コラージュ」稽古場レポ

2011年8月5日(金)
ミュージカル「コレット・コラージュ」稽古場レポ

燃える様な美しさ…
老いゆくコレットを演じる旺なつきさん…
すごかった!!

稽古場の雰囲気をいい意味で支配してしまう、オーラ。
目を離せなくなる求心力。
♪一冬をすごすストーブ代わりの恋~と歌うコレットのお洒落さ。
「愛なんて褒められた感情じゃないわ!」という時の表情。

稽古場に響くお声と歌が気持ちいい!
二幕の一部を拝見したので若い頃のスキャンダラスな生活は拝見していないのですが、
自然に背筋がのびてしまうほどの女優魂を感じながらの稽古場見学でした。

相手モーリス役は、2011年レ・ミゼラブル(帝国劇場)でバベ役を演じた高山光乗さん。

演出、勝田さんの熱い演技指導のもと、モーリスの気持ちと向き合う高山さん。
体格や雰囲気が、旺さんとバランスいいです!
息子ほども年下のコレットの恋人…モーリス。
パリの大人の恋の空気、そういうものを感じさせます。
勝田さんから、甘さ加減の演技指導が入ったとき
「難しいな~砂糖のかげんが~」とつぶやかれていました(笑

フランスの偉大な女流作家コレット。その波乱の生涯を描いた感動の物語
ミュージカル『コレット・コラージュ』。
作者:トム・ジョーンズ、音楽:ハーヴィー・シュミットはあの「ファンタスティックス」
でおなじみですが、本作品は1992年に勝田安彦さん演出、旺なつきさん主演で日本初演、
演出家勝田さんが第48回文化庁芸術祭賞を受賞しました。

今回は作者自ら台本を大幅改訂しての再演。
演出は勝田さん、主演の旺さんは変わりません!

詰問されるコレット。

諏訪マリーさん。
多くを語っているわけではないのに…ああ、思わす涙がでてしまいます。

石鍋多加史さんの存在も大きい。
「…わたしはただの年寄りだ。」

恋に燃え、執筆に燃え、怒りに燃え、プライドを持って世紀末のパリを、
強く生きたコレットの人生が本当に感動的なのです。
笑顔がどんどんかわいくなっていく旺さんにもぜひご注目下さい!

見終えた後の満足感というか達成感のようなものがとてもとても大きくて、
かつ品がある作品だと感じました。
音楽は、ステージ上に二台ピアノを置いての生演奏とのこと♪

この日は残念ながら立川三貴さんが稽古場にはいらっしゃらかったのですが
かなりインパクトあり!との情報。ここにどう絡んでくるのか楽しみです。

シーンを短く切って、演出をつけながら繰り返す"抜き稽古"だったこの日、
演出の勝田さんが中に入って行って
しゃべる演じる、動く、笑うの図(写真一番左の男性が勝田さん)↓

公演は2011年9月8日~14日まで、東池袋のあうるすぽっとにて。
公演情報はこちら



おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

2011年08月07日

11/08/07 ミュージカル「誓いのコイン」@坊っちゃん劇場遠征レポ

2011年8月7日、8日
ミュージカル「誓いのコイン」@坊っちゃん劇場 愛媛遠征レポ

「遠征して本当に良かった!!」
坊っちゃん劇場でこんな感動が待っていようとは!!
地方の劇場とあなどるなかれ、
そのパフォーマンスは素晴らしいものでした。

四国、愛媛県にある『坊っちゃん劇場』にて上演されているミュージカル『誓いのコイン』。
主役ニコライ役を2011年4月~8月7日は四宮貴久さんが、
8月8日~2012年3月は高舛裕一さんがつとめられるのですが、
お二方とも、おコンサート
素晴らしい歌声を披露してくださった方々なのでございます。
観に行かないわけにはいかない!
いざ松山へ!

空港からレンタカーで約50分で坊っちゃん劇場に到着!

8月7日(日)
この日は、ニコライ役の四宮貴久さん、サチ役・滝香織さん、
婦長役・飯野裕子さんが千秋楽。

坊っちゃん劇場の客席数は450席。舞台が近いです!

簡単に舞台背景をご紹介しておきますと、
日露戦争が行われた明治37年2月~38年9月、
戦場から約7万人のロシア兵捕虜が全国29か所の収容所に送られました。
愛媛・松山には全国初の収容所が設けられ、
のべ約6千人のロシア兵捕虜が収容されました。
そんなロシア兵捕虜と松山の人々との、”心通う”お話です。


ドーン。
砲弾の音で始まった戦場シーン、
ロシア兵達が、舞台上を縦横無尽に駆け回ります。
その動きがなんとも身軽で気持ちいいっ!
ここでまずはグワッと心つかまれた私、管理人であります。
(冒頭がいいミュージカルに外れ無し!)

「松山の港にロシア兵捕虜を乗せた船がついたぞーー!!」
続々と出て来るキャストさん達の、
歌唱力、表情、ダンスのキレ!
一幕の始めからぐいぐいと胸にきます。

冒頭の戦闘シーンで負傷するニコライ。
このニコライを演じるのが、四宮貴久さん。
四宮さんニコライはお顔立ちも手伝って、ニコライそのもの!

負傷したニコライが目の手術をきっかけに
看護婦のサチや市民らの真心に触れ、
閉ざした心を開いていくのですが、
最初の拒絶っぷり!
術後、包帯を取るシーン!
ニコライの気持ちがすごく伝わる四宮さんの”間”。

献身的で志の高い看護婦サチ・滝香織さん。
必死でニコライを説得するサチ
恋に落ちて行くサチ、
ニコライと歌うサチ、
今思い出しただけでも、胸がじわーんとあたたまります。

終演後、ロビーでお見送りに来て下さったときのお顔も
明るくて素直なお人柄が出ていてこちらまで明るくしてくれるようなサチでした♪

「こんなにハードな仕事はしたことがないっていうくらいハードでした(にっこり)」
と終演後に語って下さった四宮貴久さん。
本当に身体の動きがキレイで身軽で、二幕のピルエットは美しかった~

キャスト入れ替えの千穐楽でスタンディング・オベーションは劇場初だったそうです!


そして翌日8月8日(月)は ニコライ役・高舛裕一さん、サチ役・佐伯静香さん、婦長役・山下清美さんの初日!

「レ・ミゼラブル」のクラクスーの時とは、全く違う歌声とお顔の高舛さん。
髪もばさっと切って爽やかな高舛ニコライ!
動きまくりで汗キラッキラです!
優しく太く伸びる歌声にジーン♪
布団にすごい勢いで押し倒された高舛ニコライのバウンドも半端なかった!

昨日に続き二度目の観劇になると、観る視点も広がり、
ロシア民謡や松山の踊りのお一人お一人の動きのキレにも魅せられました!
石浦大尉役・柳原悠二郎さんのお声と毎回笑わせてくれる空気感もよかった~。
開脚のときの「ぎゃ!」の顔最高です(笑
二幕冒頭の熊坂理恵子さんの笑顔もとても印象的♪
海軍大佐レオーノフ役の中山城治さんは抜群の安定感!
舞台に厚みが増します!

舞台装置も「おおっ!!」というサプライズがあったり、客席降りもあり、
重いシーンと明るいシーンが交互にあって重さをひきずらず、
見応えのあるダンスシーンが随所に入る演出も素敵でした。
脚本もよく、音楽もよく、その音の聞こえ方もいいですっ♪
(後で調べると日本では珍しい「イーサーサウンドシステム」を導入とのこと)

最後に”誓いのコイン”とは何かという紹介だけしておきますね。

松山城・二の丸跡の井戸で発掘された「ロシア10ルーブル金貨」には、
日露戦争で捕虜になったロシア軍人の名前とともに「タチバナカ」の文字が
刻まれていた。「橘力」という男の人?とも思われていたこの刻銘は、
のちに「チ」の文字が「ケ」とも読めるではないかということになり、
さらに調査したところ、「竹場ナカ」という日本赤十字社の女性看護師が当時、
ロシア人捕虜収容所の軍病院に勤務していたことが判明した。
 (「誓いのコイン」期待の言葉より)

負傷したロシア人と、彼を誠心誠意看護した女性看護師との
国境を越えた「恋の証」であろうという、このコインから広がる世界、
それが『誓いのコイン』のストーリーとなっています。
なんと劇場のロピーでは、実物のコインを見ることができます↓

そして坊っちゃん劇場についてもご紹介しておきますね。

愛媛・四国・瀬戸内の歴史的・文化的伝統を舞台芸術で表現するため
愛媛県のビージョイグループと秋田県のわらび座が共同出資で建てた劇場です。
座席にはドリンク置場もあり、客席に傾斜もついてて観やすく、とても綺麗な劇場です。
物販コーナーも充実。さらに、劇場横の「あさつゆマルシェ」はお土産やご飯にもオススメ。
私はかき揚げうどんと坊ちゃんプリンを頂きました♪美味しかったー

公演は2012年3月18日(日)までです。
チケットはS席3500円!

そして!
高舛さんがプロデュースした誓いのコインCDも発売されています!
限定数での発売で、通販でも購入できますよ♪2000円!


~おまけ 観光編~

道後温泉 本館と言えば、ジブリアニメ「千と千尋の神隠し」に出てくる
油屋(お風呂やさん)のモデルとなった建物。
建物自体が国の重要文化財にも指定されているんだそうです。
ここの二階で温泉につかって、畳の広間でゆっくりお茶とせんべいを頂きました。
『誓いのコイン』に出て来たロシア人将校もここで昔、寛いだそう。
いいですね~畳の部屋で浴衣を着て寛ぐって。扇風機とか、蝉の声とか…

やっぱり讃岐うどんも食べなきゃねということで
うどん好きも満足するという「福楽」へ。
かき揚げおっきいし、うどんはモチモチで美味い~
愛媛ではうどん屋さんにはなぜか”おでん”が売っている不思議。

松山市内のビジネスホテルなのに温泉が付いているという「チェックイン松山」に一泊。
部屋は狭いけれど、低価格で細かい気遣いも行き届いていて、
何より温泉がとても気持ちよかったです。

そしてなにより、
この舞台は、松山の劇場で、地元松山のお話を上演していることから、
観劇後に松山の街を歩くと、舞台のことを端々で思い出すんですよね。
(あのお菓子、劇中に登場していたなぁとか、この場所にニコライも来たんだなぁとか)

松山の人のもてなしの心は、お遍路さんの文化のある
四国ならではなのかもしれないねえ。
そんな台詞の中に松山の歴史や人の気質が伝わってきて、
あたたかい気持ちになった愛媛松山遠征でした♪

2011年08月11日

11/08/11 「星の牧場」稽古場レポ&朝海ひかるさんミニインタビュー

2011年8月11日(木)13:00
朗読劇「星の牧場」朗読×歌×ダンス 稽古場レポ

児童文学の不朽の名作「星の牧場」(作:庄野英二さん)の朗読劇。
”言葉がキラキラしていて、昔の日本語のきれいな文章、
想像を掻き立てられるられるような形容詞がたくさん散りばめられている作品”
(朝海ひかるさん談)です♪

今回お稽古場を拝見させていただいたのですが、
そんな言葉たちを深く、聞きやすいお声で読み進められる様子に、
心からホッと癒されました。
朝海ひかるさんのお声と物語の”色”が、とてもあってる!

働き者で純粋な青年「モミイチ」が、心から大切に思っている馬「ツキスミ」。
「ツキスミ」と呼びかけるモミイチの声は朝海さんの中に居る少年のお声!

『兵士達は朝起きると裸馬に乗って野原へ出て行った。
そこで朝露にまだ濡れている、柔らかくて
美味しい草を腹いっぱい馬に食べさせた…』
↑こういうところが本当にきれいです。情景が目の前にぱぁーっと広がります。

そして今回稽古場を拝見させて頂いて、改めて感じたのは、
普通の「朗読劇」より、かーなーりー贅沢な演出だということ。

朗読されている朝海ひかるさんの周りで
佐藤洋介さん(シアタークリエの"Underground Parade"
春の芽吹きのダンスがとーっても奇麗でした!)と
千田真司さんのダンサーお二人が物語に合わせて舞い、
スペシャルゲストの春野寿美礼さんが歌い、
舞台袖ではピアノとドラムが生演奏をし、
さらに最後のシーンでは朝海さんも交えたフィナーレ演出が!

さらにさらに最新情報で、
朝海ひかるさんのダンス×春野寿美礼さんの歌のコラボレーションや、
春野寿美礼さんによる宝塚時代の曲披露もあるとのことです!

そしてその演出は宝塚の名作を多く創り出してきた荻田浩一先生!
ファンタジーで、かつショーっぽさもある朗読劇が楽しめると思います。

この日は朝海ひかるさんとダンサーの千田真司さんのお稽古日だったのですが
物語に沿うようにダンサーの動きを入れていく荻田先生となぞる千田さん。
朝海ひかるさんの声に、
ダンサーの仕草と視線で想像の世界が作られていく様子を目の当たりにいたしました。

舞台上、朝海さんが腰掛ける椅子の横にはこんな楽器も(インドネシアの楽器だそう)

ピアノとドラムによって生演奏される音楽も、言葉と同じくらいキラキラ♪キラキラ♪

2004年に、TCAスペシャル公演という宝塚の全組が一同に集まる1日だけのイベントで、
この「星の牧場」のラストシーンを演じられた朝海ひかるさん。
お話を読んで感動し、とても楽しく上演された作品だったそうです。
今回はその「星の牧場」全編を、歌、ダンスも交えて”朗読劇”としての上演。
お稽古場前に少しお話をお伺いすることができましたので、ご紹介しておきますね!

<お話の魅力について>

読んでいくほど奥の深い話で、
終戦後の話で、重いテーマになるんですけど
文面や使ってる言葉がとてもキラキラしていて、
昔の日本語のきれいな文章、言葉の美しさ、
想像を掻き立てられるような形容詞が散りばめられていている作品なんです♪

<歌・ダンスは?>

基本読み手なのですが、
春野さんの歌、佐藤さん千田さんのダンスに誘われて
少し歌ったり踊ったりします

<朝海さんの好きな場面は?>

最後の場面の情景描写が素晴らしくて、
読んでいるこちらが涙ぐんでしまうくらい本当に綺麗なんです

<朗読劇ならではの魅力>

朗読劇というのは、見てる方の集中力が途中でとぎれてしまうと、
お話がわからなくなってしまう危うさもあるので、
お客様の心をどこまでひっぱっていられるかというのが、とても難しいところですよね。
お客様一人一人の頭の中に「星の牧場」の世界観が広がるように読みたいと思いますので、
南の国の情景はどんなだったかとか、想像しながら聞いて頂けたら嬉しいです。

大震災の起きた今、
自然と人間、動物と人間の愛とか、
そういう純粋なものに帰って行くお手伝いができればいいなぁと思います。

この作品は宮城県出身の朝海ひかるさんが、
日本復興支援への長期貢献を上演目的の一つに掲げ、
その足がかりとして企画されたチャリティー公演。
収益は日本赤十字社を通じて、被災者救援のための救援活動、
及び振興支援活動等資金として贈呈されます。

限りない平和への祈りが根底に流れる「星の牧場」。

ぜひ、この夏にこそみて欲しい舞台の一つです!

公演は2011年8月24日,25日に日本青年館大ホールにて、
8月29日に梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演。
上演予定時間は約1時間45分の予定。
公演HPはこちら

<出演>
朝海ひかる
佐藤洋介(ダンス) 
千田真司

春野寿美礼(スペシャルゲスト)

宇賀村直佳(ピアノ)
丹寧臣(ドラム)

原作:庄野英二 
宝塚版脚本:高木史朗
上演台本・演出:荻田浩一
宝塚版音楽:中元清純
オリジナルソング作曲:青木朝子
振付:原田薫



おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

2011年08月16日

11/08/16 「わらいのまち」稽古場レポ

2011年8月16日(火)
「わらいのまち」稽古場レポ

昨年、宅間さんが「涙は今年でしばらく封印するかも!?」
なんて発言されていましたが、
キャッチコピーのとおり、
まさに“笑顔と幸せ”がいっぱいになりそうな予感大です!

笑ってわらってホロリと泣ける絶妙な脚本と、
緩急のついた間がクセになる東京セレソンDX。
2001年に初上演された
宅間孝行作品初の暗転なしノンストップシチュエーションコメディ、
抱腹絶倒の一幕モノの「わらいのまち」が、
今年はシアタークリエに初登場です!
(そして福岡にも初進出!)

↓こちらが作・演出、そしてご出演の宅間孝行さん!

お話は…
ないない尽くしの寂れた田舎町に届いた不吉なしらせ。
「あの男が帰ってくる!」
町おこしに奮闘する人々の命運はいかに?!
温泉旅館「まつばら」を舞台にした、行き違い、勘違いのオンパレード!

そんなシチュエーション・コメディー決定版を生み出す舞台裏を
今回覗かせていただいたのですが、
緻密に芝居を積み上げる、真剣勝負そのものでした!

決して妥協しない芝居への情熱。
登場人物の動作や台詞の裏側にある心の動きを確認しながら芝居を固めていく作業。
リアリティーと笑える空気、真逆にみえるものを同時にまとうための作業が続きます。

徹底的に芝居のリアリティを追及しつつ、
デフォルメ、緊張と緩和のリズムをつけて行くと、
笑いのスイッチが入る!
お稽古場でもどっと“笑い”が!!

そして本日のMYベストキャラ賞、西村直人さん!
なんともニヤけた男が最高です!
動きも表情も言葉も・・・全部ニヤけた男です。
見ているだけでこちらもニヤけてしまいます。
思い出し笑いしてしまう位最高のインパクトでした(笑

この日のお稽古場では拝見できませんでしたが、
片桐仁さん、岡田義徳さん、田畑智子さん、柴田理恵さん達が加わると、
果たして、この舞台はどこまで突っ走ってしまうのか!
(出演者一覧はこちらからどうぞ!)

難しいことは考えず、ノンストップの2時間(暗転もなし!)
セレソンとともに突っ走りましょう!

東京公演はシアタークリエにて
2011年9月4日~24日まで
http://ts-dx.com/wp/play-warainomachi/
その後、札幌、名古屋、大阪、広島、福岡と全国縦断公演となります!

セットは昭和な香りが漂います♪ この写真の自動販売機も、間違ってもペットボトルは出ないであろう、 一本100円の缶ジュース(コーヒー)なイメージですね
おけぴ稽古場取材班:chiaki、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人

2011年08月18日

11/08/18 ピグマリオンゲネレポ@あうるすぽっと

2011年8月18日(木)@池袋あうるすぽっと
アトリエ・ダンカンプロデュース
「ピグマリオン」ゲネプロ&囲み取材レポ

初舞台にして主演を果たす市川知宏さん、現在19歳!

ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の元になった戯曲が、
今回の舞台「ピグマリオン」。
「マイ・フェア・レディ」は花売り娘イライザが主役ですが、
「ピグマリオン」は言語学者ヒギンズを中心に描かれています。

その言語学者ヒギンズ役を演じるのが、
第21回『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリを受賞し、
ドラマ「チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸」にも出演中の
市川知宏さん。
公演が終わると20歳を迎えるという節目の時期の舞台への挑戦です!

そして、音声学の天才ながら、屈折した言語学者ヒギンズと、
ひょんなことからヒギンズのもので喋り方のレッスンを
受けることになる花売り娘イライザを演じるのは高野志穂さん。
高野さん演じるイライザは貧しくとも自分をしっかりと持った女性。

市川知宏さんのヒギンズは駄々っ子のようでとても横柄。ヒギンズは引きこもり!?

そんな二人の関係に訪れる変化・・・
市川さんの長身は舞台栄えして、この何ともツボな身長差!

そして事態は思わぬ方向に。

脇を固めるのは尾藤イサオさん(イライザの父)、みのすけさん(ピッカリング大佐)。
高野志穂さん曰く「尾藤さんが舞台に登場すると、そのエネルギーで一気に空気が変わる」
その通り、舞台がパッと明るくなります。

みのすけさんの大佐は英国の階級社会を感じさせる佇まい。

イライザに好意を寄せるフレディーを演じるのがD-BOYSの加治将樹さん。
笑顔が爽やかで真っ直ぐな青年フレディーです。ヒギンズと好対照!

ヒギンズを母のような眼差しで見つめるのが家政婦のピアス夫人を演じる浦嶋りんこさん。
終盤には、その美しい歌声が堪能できます!
劇場全体に響き渡り包み込んでくれるような歌声です♪

脚色・演出はTHE SHAMPOO HAT赤堀雅秋さん。
絶対的な階級社会での人間関係、ヒギンズの人物像を鮮やに且つ鋭く描いています。

ゲネプロに先立って行われた囲み取材では・・・
「舞台の稽古は肉体的にも精神的にも思っていた以上に大変だった。本当に難しい。」
と話す市川さんに、ご自身も初舞台が主演だった高野志穂さんからエールが
「19歳でよくここまでめげずに食らいついている!
初舞台で主演のプレッシャーはとてつもなく、
しかも今回とても大変な役。色々な葛藤があると思うのですが、
それを稽古場では外には出さずに常にニュートラル。
周りも変に心配せずにすみます。とても大人です。」

取材中の市川さんと高野さんの雰囲気から、
カンパニー全体が初舞台の市川さんを支え、盛りたてている様子が伝わってきました。
ほぼ出ずっぱり膨大な台詞に挑む、市川知宏さん10代最後の大仕事!
記憶に焼き付けてきて下さい!

池袋・あうるすぽっとにて(上演時間は休憩なし2時間10分)
2011年8月19日~9月4日まで
公式HP
アフターイベントも要チェック!

英国調で、こだわりのインテリア?!ヒギンズの部屋のセットも見所!

おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

2011年08月22日

11/08/22 ミュージカル「ボニー&クライド」製作発表レポ

2011年8月22日(月)
ミュージカル「ボニー&クライド」 製作発表レポ

会場に収まりきらない濱田めぐみさんと田代万里生さんの歌声!
耳福!!
これぞ音楽の力!!

2009年にアメリカカリフォルニアで世界初演として上演され、
今年ブロードウェイで11月4日にプレビュー、12月1日にオープニングする
ミュージカル「ボニー&クライド」が、2012年に日本上陸!

音楽は、フランク・ワイルドホーンさん!
ボニー役は濱田めぐみさん、クライド役は田代万里生さんでの日本初演です!

上演台本・演出を担当される田尾下哲さんがこだわる”音楽の力”。
それを体現するためのキャストと楽曲がこの日発表され
興奮をおさえきれなくなった管理人です!

映画『俺たちに明日はない』の脚本家デヴィット・ニューマンさんが
ボニーとクライドのことをミュージカルにしたい、
それもただ映画をそのままミュージカルにするのではなく、
彼らの人生に立ち戻ってミュージカルにしたいという思いから生まれたこの作品。
本作で作曲を担当されたフランク・ワイルドホーンさんは、
ニューマンさんとお友達で、一緒にミュージカル作りをしていた最中に
ニューマンさんが亡くなられてしまったそうです。
その彼の意思を受け継いでこの作品を完成させたことを、
感慨深げに製作発表で語っていらっしゃいました。

MITSUKO、ドラキュラ、GOLD、と、ヨーロッパや日本を舞台にした
フランクワイルドホーンさん作曲のミュージカル作品が今年次々に上演されますが、
この「ボニー&クライド」の舞台は、”アメリカ”!
しかもワイルドホーンさんいわく、
「いままで、日本で発表してきたどの作品とも違う…
アメリカ的というだけではなく、非常にテキサス的!」

ここであらすじを簡単にご説明いたしましょう。

舞台は、1930年代世界恐慌時代のアメリカ、
貧富の差も拡がり人々のストレスは膨れ上がる一方…
そんな時代に現れたアンチヒーロー、ボニーとクライド。
映画スターを夢みながら場末のカフェで働くボニー、
派手なギャングにあこがれるクライド。
時代の閉塞感から抜け出したい彼らは街を飛び出し、
車を盗み、銀行強盗を繰り返す前代未聞のギャングカップルに…。
世間の目はそんな二人に釘付けに。。。

そのボニーを演じるのは、
劇団四季で名実ともに看板女優をつとめ、昨年末に退団されたばかりの濱田めぐみさん。
「今年、地球上でいろんなことが起こっていますけれども、
チャレンジという言葉がとても印象にあります。
私にとっても新しい創造に向けての第一歩。
それはこの作品だけでなく全世界が一丸となって
前に進むべきタイミングなんだなと思っています。
次のステップにチャレンジしようと思って足を踏み出しました。
皆様と力を合わせていい舞台にしていきたいと思いますので、
よろしくお願いします。」

クライド役には
確かな歌唱力、若さと器の大きさを併せ持つ田代万里生さん!

「念願のワイルドホーンさんの作品出演です。
自分にとっても挑戦ですし、
”ボニー&クライド”みたいなミュージカルは他にないと思います。
音楽稽古も始まったばかりですが、
濱田さんの素敵な歌をずーっと聞いていたい!
と思うような稽古になっています。
劇中でもボニーの歌声に聞き惚れてしまうというシーンがありますけれども、
そこはそのままでいけます!
また、ワイルドホーンさんの作品はたくさんありますけれども、
ベストミュージカルになるようにがんばりたいと思います!」
と笑顔で話される田代さんでした♪

そしてこのお二人が、そのワイルドホーンさん作曲のナンバーを、
製作発表の会場で歌ってくださいました!

まずは一曲目♪Dyin' Ain't So Bad

死ぬのもそんなに悪くないかもしれない、彼と一緒なら…と歌う濱田ボニー。
夢を糧に生きたボニーがクライドを思い浮かべ、歌うドラマチックなナンバーで、
濱田さんの、澄んでいて、それでいて力強く、とっても伸びのある歌声を
低音から高音までたっぷりと堪能できるナンバーです♪
旋律が心地よく耳に残ります♪
(ワイルドホーンさんも製作発表の後、歩きながら口笛でこの曲を吹かれてました♪)

そして二曲目はデュエット♪This World Will Remember Us

テーマ曲であり、作品中に何度か登場するこの曲、
歌詞と歌っているときの二人の目線でボニーとクライドの関係性がとてもよくわかります。

歌いあげた濱田めぐみさんのお顔に“閉塞感に耐えきれないボニー” が!
「俺は歴史になる、死んだ後で」と歌う田代万里生さんに“クライドの顔”が!
まさに役柄で歌っているお二人に、オーディエンスがみな陶酔!
さらに、濱田ボニーのノリ具合がかわいくセクシー!これもツボ!

この二つのナンバーを聴いたことで、ワクワク感は急加速でございます!
Youtube でも聴けますので、ぜひご試聴下さい!
(下記動画の6:45あたりから。濱田さんのノリ!デュエットの二人の視線にもご注目)

今回初共演のお二人ですが、デュエットを歌うお二人は、
まるで“恋人であり、友人のようであり、血のつながりもありそうな”
そんな関係にみえて、その様子がボニー&クライドの運命そのもののようで
不思議な感覚を覚えました。声質も相性ぴったりです!
(歌い方、目線、表情、動き、特に小さなkickがかわいかった!)

♪この足跡 残したいー 平凡じゃ残せないー
 ♪二人を忘れーなーいー ー ー

公演は2012年1月8日~22日まで、青山劇場にて。
公演HPはこちら
歌声が楽しみなキャストも勢揃いっ!
海辺で撮影されたというチラシのお写真も素敵っ!


そのチラシ写真を指さして「海は写ってないですけど」と話す田代万里生さん

<なんと!>
この製作発表の後、
なんと演出の田尾下さん、作曲のワイルドホーンさん、ボニー役の濱田さんに
独占インタビューさせていただきました!
近日公開予定ですのでどうぞお楽しみに!



おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/08/22 BONNIE&CLYDE 濱田めぐみさん&フランクワイルドホーンさんインタビュー

2011年8月22日(月)
ミュージカル BONNIE&CLYDE 濱田めぐみさん&フランク・ワイルドホーンさんインタビュー♪

お待たせしました!
ミュージカル BONNIE & CLYDE 主演の濱田めぐみさんと、
作曲家=フランク・ワイルドホーンさんへのおけぴ管理人インタビューです!

フランク・ワイルドホーンさんの楽曲の魅力と、
濱田めぐみさん演じるボニーの人物像などについてお伺いしてきました♪

~まずはフランク・ワイルドホーンさんへ~

おけぴ管理人
「ワイルドホーンさんからみた、濱田めぐみさんの魅力を教えてください」

ワイルドホーンさん
「とてつもなく、素晴らしいアーティスト!!
世界中で最高のアーティスト達に私の歌をうたって頂けるのはたいへん光栄なことで、
その中でも新しい声で聴かせてもらえるのは私にとって大きな喜びなんだ。
今朝の製作発表では、すばらしい歌声を聴かせてくれたよね。
朝だし、多くの報道陣に囲まれ、小さなキーボード一つ、
なんの文脈もないところからいきなり歌ったのに…。
あの部屋にいた皆さんを歌一つで感動させてしまった。
彼女のアーティストとしての力だと思う。」

濱田めぐみさんへ~

おけぴ管理人「ワイルドホーンさんの曲を歌ってみられて、その魅力をおしえてください。」

濱田さん
「曲がとてもかっこいい!
斬新といいますか、色んなアイディアが詰まっているんです!

テクニック的にはとにかく手強い曲なんですけれど、
曲の持っているメッセージを理解して、
ハートが動かないと彼の曲は歌えないんだなぁと、
今日(ワイルドホーンさんと)お会いして、より理解できました。

心の動きがメロディのままなんです。
不思議なんですけれど、歌いながら安心して行く感じ。
曲を信じて、曲の中に埋没していったら
最後まで持って行ってくれる感じです。
信じていいんだなーって。」

おけぴ管理人「そこにお芝居が入ってくると…」

濱田さん
「なお一層やりやすいでしょうね!
無駄なことは一切なくて、
そのまま歌えばいいのかなと。」

おけぴ管理人「(製作発表で濱田さんが歌い始めたとき)会場の空気が変わりました。
テキサスのセクシーな女性がそこに居る!と思いました!
それはどこから来ているんでしょうか。」

濱田さん
「メロディからきっと拾ったんだと思います。」

おけぴ管理人、~感動~~♪

おけぴ管理人「ボニーのファッションも気になります。」

濱田さん
「彼女がその時代に何に頼って生きていたかっていうと
彼女の”いつかスターになるんだ!という夢”なんですね。
でも、それが叶えられない、八方ふさがりの中で生きていたストレスで
バーンとはじけたと思うんです。
自分を見て欲しい、自分はどうあるべきかを
常に考えていた女性だったと思うんです。
情熱的で激情型なので、自分(濱田さん自身)とは正反対なんですけどね。
演じる上ではおもしろいです。

彼女(ボニー)が無邪気で無垢で、なおかつ女性としての魅力的なのは
(彼女の)考え方から来るのだと思います。
彼女は自分を持ち続けていて、
”やりたいことを今やる”という感じだと思うんです。

さっき、ワイルドホーンさんがおもしろいことをおっしゃっていました。
ボニーはクライドにひっぱたかれるシーンがある。
でも、パーンとたたかれたままパーンとたたき返す女性だって。
それで、あーなるほど!って。(笑)」

ワイルドホーンさん
「(日本では見ない光景かもしれないけど、)
アメリカにはいるんだよ(笑)」

おけぴ管理人「髪型とかを変えると役作りのスイッチは入りますか?」

濱田さん
「そうですね!ここまで髪の色を抜くことはさすがになかったので、
鏡をみてビックリしますね。通りすがる人達に見られます。」

ワイルドホーンさん
「(笑) 実は、あの帽子も大切なんだ!
ボニーはあの帽子をとても気に入っていたんだよ。
彼女は貧乏だったから多くは持っていなかったと思うよ。
ただ、彼女は常にいい格好をしていようとした人だった。
センスのある女性だったんだ。」

おけぴ管理人「共感する若いお客さんも多いでしょうね」

ワイルドホーンさん
「そうだといいな!多くの若い人達に観て欲しい!
それは僕にとって重要なことだからね。」


(製作発表より。左=濱田めぐみさん、右=田代万里生さん)

おけぴ管理人「クライド役の田代万里生さんとの関係性をどのようにつくりたいと思っていますか?」

濱田さん
「万里生くんともワイルドホーンさんともそうなんですが、
会った瞬間からとっても居心地がよくて、
初めてとは思えないこのファミリーみたいな空気が全員にあったんです。
演出家の田尾下さんもそうですし、
まるで神様が用意してくれた配置って思うくらい、とっても楽に居れるんです。」

おけぴ管理人「運命的な…?」

濱田さん
「そうそうそう。私自身のタイミングもそうだし、
地球で色んなことが起こっているのに日本で
今、この作品をやるのも何かある!って思います。」

おけぴ管理人
「製作発表でも”挑戦”とおっしゃっていましたが、
もう少し具体的に濱田さんの”挑戦”を教えてください。」

濱田さん
「自分の舞台女優としての幅を広げたいのもありましたし、
年齢的にも次のステップに行くのにちょうどいいかなと。
別の風の中で、水の中で泳いでもいいかなって思ったんですよね。

やったことないことをやってみたいし、
色んな人と出会ってみたいし、新しいものを見つけたい!と思っています。
ストレートプレイの仕事も、音楽の仕事も、声の仕事も…
ラジオとかナレーションなどもすごく興味があります。
そのためには、まず自分の色を塗り替えないとできないことだったんです。」

おけぴ管理人「決断するときって直感型ですか?」

濱田さん
「そうですね!全部そうです!(笑)
んん?と思ったら大抵外れるので、あ!と思ったら。
そこはボニーと似ています(笑)」

~ワイルドホーンさんへ~

おけぴ管理人「テーマソング♪The World Will Remember Us は、
どのように作曲され、どんな想いをこめられたのでしょうか?」

ワイルドホーンさん
「♪The World Will Remember Us は最初の方に作った曲なんだ。
劇中では2回出て来るんだけど、
一回目は二人が出会った時、クライドが
「みんな”夢”は持っているかもしれないけど、
俺は”計画”を持っている。」と、ボニーに尊大な態度で言い、
♪The World Will Remember Me と歌うんだ。
(注釈:”私たち”ではなく、Me”自分”なんですね。
少々意訳しますと:「世界は俺様を忘れない」でしょうか)

二回目は、一幕の終わり。
ボニーが手を貸して、クライドは脱獄に成功する。
運命を共にすることになった二人は一幕終わりに、
歌うのが♪The World Will Remember Us
(※注釈:"Me"だった主語が"Us=二人"になっているんですね!)

そこで、この歌に流れが生まれるんだ!
しかも、”テキサストゥーステップ”なんだよ。
”テキサストゥーステップ”というのは、テキサスの音楽様式で、
あの時代、あの場所独特のリズムスタイルで、
ご存知の通り、アメリカのカントリーミュージックは
テキサストゥーステップとブルースが出会って生まれたんだ。

それから、今日、美しく歌ってくれた、♪Dyin Aint So Bad。
僕の作品を知ってくれていたらご存知だと思うんだけど、
僕は情緒豊かな大曲を書くことが大好きなんだ!
そういう曲が成立するためには、
歌が本当にうまい、ソウルフルな歌い手が必要なんだよね。

ボニーが ♪Dyin Aint So Bad を歌うシーンというのは、
”あ、このままで行くと自分の末路は死に他ならないな”と気付くシーン。
同時に、歌いながら彼女は気付く、
“ああ、独りで歩くより、
例え死んででもこのまま共に歩き続けた方がいい“と。
つまり、その瞬間を生きることを象徴する歌にもなっている。」

おけぴ管理人「その場面、はやく観たいです!」

製作発表レポでも書きましたが、
映画『俺たちに明日はない』の脚本家デヴィット・ニューマンさんが
ボニーとクライドのことをミュージカルにしたい、
それもただ映画をそのままミュージカルにするのではなく、
彼らの人生に立ち戻ってミュージカルにしたいという思いから生まれたこの作品。
フランク・ワイルドホーンさんは、ニューマンさんとお友達で、
一緒にミュージカル作りをしていた最中に
ニューマンさんが亡くなられてしまったそうです。
その彼の意思を受け継いでこの作品を完成させたことを、
製作発表でも感慨深げに語っていらっしゃいました。

そして、インタビューの最後に、ワイルドホーンさんに
作曲される時は、曲が先か、歌詞が先か聞いてみたところ、

「曲だね!
自分でも作詞活動はするんだけど
演劇では自分が作詞家にならないことを敢えて選んでいるよ。
作曲だけでも十分大変だからね!
POPミュージックの世界では作詞も実はやっているんだ。
人物の感覚だったりとか、作詞をする感覚が自分の中にあるので
曲先行で作れるんだよ。」

”ジキル&ハイド”、”スカーレット・ピンパーネル”、”ルドルフ ザ ラストキス”など
歌詞が旋律にノってワクワクと響いてくるワイルドホーンさんの楽曲。
濱田めぐみさん、田代万里生さんをはじめとした歌えるキャストの方達によって、
ワイルドホーンさんの楽曲どのように歌われていくのか、どうぞお楽しみに!

最後にお二人から素敵な動画メッセージもいただきました!

公演は2012年1月8日~22日まで、青山劇場にて。
公演HPはこちら
また、ボニー&クライド演出の田尾下哲さんへのおけぴ管理人インタビューはこちら

p.s. お二人とも終始笑顔で、とてもフランクにお話してくださいました♪
ありがとうございました!



おけぴ取材班:nats、chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

2011年08月23日

11/08/23 ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」稽古場レポ

2011年8月23日
ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」稽古場レポ

待機中の金髪ロミオs!!↓

この秋、ミュージカルファン大注目の作品、
ミュージカル 「ロミオ&ジュリエット」。
ミュージカル未経験の方も是非ミュージカルデビューして欲しい作品です。

なんといっても、ダブルキャストのロミオが素敵すぎます。

TV・ドラマ・映画ばかりでなく、昨年の大作ミュージカル「エリザベート」で
その圧倒的な存在感と確かな歌唱力で耳のこえたミュージカルファンまで唸らせた城田優さん。

そして、作品ごとに注目度を上げ、今年の帝国劇場100周年記念公演ミュージカル
「レ・ミゼラブル」マリウス役では客席全体からため息が聞こえてくるほどの眩しさを見せつけた
正に旬のミュージカル界実力派プリンス、山崎育三郎さん。

さらにミュージカル界、実力派ベテラン勢、石川禅さん、涼風真世さん、浦井健治さんはじめ、
今年の「レ・ミゼラブル」で新星のごとく現れた上原理生さんに
注目している方も多いのでは。

物語は、シェークスピアによって書かれた不朽の名作悲劇「ロミオ&ジュリエット」。
宝塚版では、大大大興奮!というくらいはまった私管理人ですが、
宝塚版で潤色・演出をされた小池修一郎先生が今回も潤色・演出を担当され、
ミュージカルの醍醐味でもある演技・歌・ダンスの混合技も随所に入っております!

前置きが長くなりましたが、
この日、お稽古場に足を踏み入れた瞬間、流れている音楽を聴いて
一気に脳内がロミジュリモードに!
そのくらい、本当に音楽の持つパワーがすごいです!
そしてその音楽に見事にノる素敵すぎるキャストさん達。
期待通り、いや、それ以上になりそうな予感です!

キャピュレット夫婦役には石川禅さんと涼風真世さん♪
石川禅さんのソロに早速鳥肌全開♪


右側に見えるのは、ロミオくんが登っていく足場でしょうか!?

涼風真世さん、冷血感たっぷりの目線の動かし方にゾクゾク!
お側に仕える乳母役の未来優希さんもいいっ!
(元宝塚歌劇団雪組副組長さんですね)
お声も演技も素晴らしい!

そして二人のジュリエット役も拝見しました!
現役高校生でモデルのフランク莉奈さんは、
生まれ持った容姿と、ストレートな演技が等身大のジュリエットで微笑ましい!

(左から涼風真世さん、ジュリエット役のランク莉奈さん、未来優希さん)

昆夏美さんジュリエットは、立姿が舞台に馴染み、表現が細やかで豊か!

涼風さんも未来さんも宝塚時代のご経験がそうさせるのか
若いジュリエット達にむける視線がとてもあたたかく、
アドバイスされている姿も印象的でした。

そして、小池先生が演出をつけている最中、稽古場の隅では…

見目麗しいロミオズの金髪!

城田優さんと山崎育三郎さんが始めたダンス自主練のお姿が美しいのなんのって。

振付のTETSUHARUさんがコツを指導されると
あっという間に自分のものにするお二人。
そして、反復練習。

城田さん「やばい!間違えて覚えてた!」
山崎さん「俺も!」
城田さん「ベンちゃん(浦井健治さん)もやった方がいいよ!」
浦井さん「え!(いきなり振られて驚く浦井さん)」

終始テンションの高い城田優さんは取材班にも色々気を回してくださいました。
場の空気をまぁるくする達人ですね。
じゃれる城田さん、交わしつつ真面目に練習する山崎さん。
じゃれながら、実は練習している城田さん。
お二人は常に歌っていらっしゃいました♪

そして、お稽古は進み、
ダンサーさん達を集めていきなり始まった台詞オーディション。
(ダンサーは、中島周さんと大貫勇輔さん(Wキャスト)が演じる死のダンサーを中心に
R&Jダンサーと呼ばれるダンサーがなんと30名も!)

『ティボルトを殺したモンタギューは許せない!』
この台詞を一人づつ言って、小池先生が数人をピックアップ。
”最後、言葉に距離感をもたせて”など、指導が入り、
音楽と合わせてあっという間に完成度の高いアンサンブル台詞シーンの出来上がり。

照れながら言うダンサーさん達もいっぱい。
声が通る人は台詞を聞き取り易い!
実に和気あいあいとした雰囲気の中での
あっという間の出来事でした。

拝見した時間内に浦井健治さんのお稽古シーンがなくて残念でしたが、
幅広いキャラをいつも素敵に演じ分ける浦井さんの
ロミオの親友のベンヴォーリオ役がとっても楽しみ!


(写真一番左の銀髪ヘアが浦井さん)

そして、お稽古の最中、ロビーから聞こえてくる“♪Aimer”のロマンティックなメロディ、
後ろの方でウォームアップしている姿が美しい方々、
拝見した時間の中ではご登場がなかったキャストのみなさま…
ああ、気になることはいっぱいありますが、
本番までが楽しみすぎでございます。

帰りはこのシーンの話題でもちきりだった取材班…↓

これは一体!?本番をお楽しみに!!

2011年9月7日(水)~10月2日(日)@赤坂ACTシアター
2011年10月8日(土)~10月20日(木)@梅田芸術劇場メインホール



おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

2011年08月25日

11/08/25 abc★赤坂ボーイズキャバレー2回表ゲネレポ@赤坂ACTシアター

2011年8月25日(木)
abc★赤坂ボーイズキャバレー2回表
@赤坂ACTシアター

開演30分前からの劇場入りがオススメです!
役者さん達が、通路で準備体操したり、声出ししたり、
ティッシュ配りしてます!

この時、きっと皆さん感じると思うんですが、役者さん達は
すでに完全に役に入りきっているので、目の前が舞台!な雰囲気を
味わえるんです。ただ役者さんが目の前を歩いているのでなくて、
役柄になりきって目の前を歩いてる、この違いを開演前にぜひ体感してきて下さい!

昨年に続き今年のabc★も熱かった!
殺陣がスーパーパワーアップ!

特に30-DELUXの清水順二さんと中村誠治郎さんの殺陣シーンは
みとれる迫力!嬉しいくらいにたっぷり堪能できますっ!

おお!アクロバティック!

おおお!身軽!

お、おおおおおお!?

物語は、オーディションで集まった(という設定の)役者さんたちが
劇中での"公演"に向けて、お稽古をする一幕と、本番の二幕という構成。

昨年の公演も同様の展開でしたが、今回のabc★2回表は、
その前回公演から1年後という設定。前回観た人はより楽しく、
でも前回公演を観てなくても全然大丈夫。
今回から初登場のキャストさんもたくさんいらっしゃいますし、
わかりやすい内容です!それでいて伏線的展開はたっぷり!

まず一幕冒頭は、自己紹介的な感じで、一人一人が紹介されるのですが、

紹介シーンの中で、次々に繰り広げられる小芝居、最高です(笑

柏進さんは印象に残る度ナンバーワンかも!

赤堀二英さんのテンションがまた独特すぎて面白いっ!
”サブテキスト”、一つのキーワードです(笑

気持ちいいダンスシーン!

そして始まる、(劇中劇の本番に向けた)お稽古シーン。

キメっ!の練習。
先ほどティッシュ配りしていた浜尾京介さんですね。

それぞれが抱える悩み。。
左は演出家役の岩崎大さん、右は売れっ子役者役の三上俊さん。

やがてカンパニーの中で何かが芽生え。。
迎える本番(二幕)!

踊る!

さらに踊る!

歌う!

キメっ!

殿!

もひとつ殿!

二幕の本番(劇中劇という形)にもちゃーんとストーリーがございます。
さて一幕でみたあのシーンが、どう二幕につながるか!
そしてこの本番中、何かが起こる!!
ここはぜひ劇場でお楽しみ下さい!

カーテンコールは会場で思い切りハンカチを振ってきて下さいね!
(そういうのが苦手という方、大丈夫です、振るだけです♪)

上演時間:約2時間半(途中休憩あり)

そして、まだまだ続くabc★!
今年12月には「2回裏」、つまり今回のステージの舞台裏公演が上演決定!
(今回の公演の上演中、舞台裏ではこんな事が起きていた!という内容の公演です)
今回の公演を観て12月の公演を観ると倍楽しめること間違いなし!

<キャスト(五十音順)>
赤堀二英SET
岩﨑大(Studio Life)
大河元気
大塚庸介(イッツフォーリーズ)
大橋智和
柏進
加藤良輔
兼崎健太郎
川隅美慎
斉藤慶太
齋藤ヤスカ
汐崎アイル
清水順二(30‐DELUX)
寿里
鈴木拡樹
DAIZO
知幸
仲原裕之(Studio Life)
中村誠治郎
成松慶彦
浜尾京介
福山聖二
前山剛久D2
柾木玲弥
三浦涼介
三上俊(Studio Life)
森大(少年社中)
吉田友一

※8/25現在、吉田友一さんが体調不良につき、
国井夏樹さんがク・ジョンチョル役でご出演されています。

abc★公式ブログはこちら

◆おけぴ会員の方はこちらから会員価格でチケットのお申込が可能です
◆おけぴ掲示板でabc★のチケットを検索する


文&撮影:おけぴ管理人

2011年08月28日

11/08/28 こまつ座「キネマの天地」稽古場レポ

2011年8月28日(日)
こまつ座「キネマの天地」通し稽古レポ

これぞ芝居!
通し稽古を拝見していて、
思わず、途中で拍手をしたくなってしまった位、
お芝居に、そして役者さん達のすごさに興奮いたしました!


左から大和田美帆さん、秋山菜津子さん、麻実れいさん、三田和代さん


「キネマの天地」というと山田洋次監督の映画(86年公開)を
思い浮かべる方も多いと思いますが、
この映画の脚本にも携わった井上ひさしさんが描いた
もう一つの、「キネマの天地」舞台版なのです。

映画や芝居が大好きで、そしてなにより役者さん達を大好きだった
井上ひさしさんの思いと愛情が、観劇後にどっと押し寄せるように伝わってきます!

ストーリーは。。
昭和10年、日本映画華やかなりし頃。
女優松井チエ子、謎めいた死から一年。
築地東京劇場に集められた四人のスター女優たち!!
果たしてこの中に彼女を殺した犯人はいるのか・・・・・・?

サスペンスタッチ?謎解き?
そんな香りが漂いますが、そこは井上作品、
可笑しくも愛おしい人間ドラマが展開いたします!
そして展開が、通常の展開じゃないんですね。
井上作品的面白さを存分に味わえる作品です!

ちなみに、サスペンス系は苦手で。。と敬遠されてる方、
ご安心下さい、めちゃめちゃ楽しめます。保証いたします。

四人のスター女優を演じるのは
麻実れいさん、三田和代さん、秋山菜津子さん、大和田美帆さん。


左から大和田美帆さん、秋山菜津子さん、麻実れいさん、三田和代さん

ルックスから芸風、キャリアまで、四者四様のスター女優、
それぞれの登場の仕方がまたいいっ!
もうこの四人が魅力的ですごいのなんの!
最初は、この四人の魅力をそれぞれレポとして書こうと思ったのですが、
事前情報なしで、登場シーンから含めて、
劇場でみていただくのが一番と思いCUT!
とにかくこの四人の女優さん、最高です。

そんな女優さんたちと関る三人の男たちを演じるのは、
映画監督で死んだチエ子の夫役=浅野和之さん、
東京帝大出の助監督役=古河耕史さん、
そして万年下積役者=木場勝己さん。
「あて書きでは!」と思えるほど、皆さんそれぞれの役を生きておられます。


左から麻実れいさん、浅野和之さん、三田和代さん

そしてこのお芝居、昭和初期という舞台背景の空気はしっかりと伝わるのですが、
不思議なくらい時代のギャップ(古さ)を感じないんですね。
役者の性というものが普遍的ということもあると思いますが、
観てるこちらが気付かぬうちに、身も心もまるごと
ふわっと当時に連れて行かれた感覚でした。


七人の魅力的なキャスト!

劇中の台詞
「ウソをホントーのことに化けさせるのが芝居」
観終った後、この台詞が響くと思いますよ。
これぞ芝居です!


演出をつける栗山民也さん(一番左は木場勝己さん)♪

こまつ座 第95回公演・紀伊國屋書店提携
「キネマの天地」
2011年9月5日~10月1日まで紀伊國屋サザンシアターにて(公演HP)
その後、大阪公演(10/4,5@シアター・ドラマシティ)、岩手公演(10/8@盛岡劇場)、
山形公演(10/10@川西町フレンドリープラザ)でも上演。

<言葉豆知識>
【モガってご存知?】
映画スター全盛の時代・・・スターたちはモガ(モダンガール)、
モボ(モダンボーイ)と呼ばれ最先端の若者文化を表現する憧れの存在でした。

【ヴァンプってご存知?】
ヴァンプはヴァンパイアの略で、
当時用いられた意味は“男を惑わす妖しい女”。謎めいた響きです。



おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人  写真提供:落合高仁さん

About 2011年08月

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