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2011年09月 アーカイブ

2011年09月03日

11/09/03 わらいのまち公開稽古レポ@シアタークリエ

2011年9月3日(土)@シアタークリエ
「わらいのまち」公開稽古レポ

“いっぱい笑って元気になれる”これぞセレソン!!

ちょっぴり古ぼけた田舎の温泉旅館「まつばら」のロビーを舞台に繰り広げられる
ノンストップシチュエーション・コメディ!

お話は
ないない尽くしの寂れた田舎町に届いた不吉なしらせ。
「あの男が帰ってくる!」
町おこしに奮闘する人々の命運はいかに?!
温泉旅館「まつばら」を舞台にした、行き違い、勘違いのオンパレード!

「あの男」とは果たして誰なのか!?
あるイベントを控えた平穏な田舎町を舞台に、物語はまさかの展開を見せます!!

登場してくるキャラクター達が、皆さんかなり特徴的で個性的なので、
とってもわかりやすく肩の力を抜いて楽しめます♪

まずは温泉旅館「まつばら」の三人の息子たち。
長男富雄(宅間孝行さん)は美人に弱くて憎めない男。
次男将雄(片桐仁さん)は発想力が面白すぎます(笑)、
そして三男信雄(岡田義徳さん)はまっすぐなゆえに振り回される旅館主人(ちょっと不器用)。
見た目も性格もバラバラな三人ですが、
それぞれに“愛”に溢れているんです!

仲居さんのお二人がこれまた個性派!

くにゑ(柴田理恵さん)は三兄弟を母のように見つめるベテラン。
柴田さんは、客席のエネルギーを受けどんどんパワーアップしていきそう!

そして真知子(田畑智子さん)は三十路仲居のエネルギー炸裂!
キュッとまとめた髪で、チャキチャキした動きとキレのある芝居。
後半の真知子は必見です!すごかった!

始めはちょっとしたすれ違い、
そこに思い込みと勘違いが加わって、
みんなが一生懸命、必死だからこそどんどん糸はもつれいく、
その加速度がなんとも心地良いです!

振り回されまくる金子さやかさん、西村直人さんもお楽しみに♪

もつれにもつれた糸でもう誰も一歩も身動きできない・・・
その先にあるものは。

“愛”とか“情”とかちょっと照れくさいなと思ってしまいがちですが、
それを笑いに包んで届けてくれる、ほっこり温かい作品です♪
(某シーンでは思わず涙してしまった管理人であります)

劇場を後にする足取りが軽くなる、楽しい作品「わらいのまち」。
東京公演はシアタークリエにて2011年9月4日~24日まで
その後、札幌、名古屋、大阪、広島、福岡と全国縦断公演となります!
公演HPはこちら

おけぴ管理人の稽古場レポはこちら
(※稽古場見学の時からすさまじい進化を遂げてました!)



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 写真提供:東宝

2011年09月04日

11/09/04 こまつ座「キネマの天地」ゲネレポ@紀伊國屋サザンシアター

2011年9月4日(日)
こまつ座「キネマの天地」ゲネレポ@紀伊國屋サザンシアター

9月5日~10月1日まで新宿の紀伊國屋サザンシアターにて上演中の「キネマの天地」。
初日前日・ゲネプロを拝見してまいりました!

稽古場での通し稽古の様子もレポさせていただき
「これぞお芝居」!と感激をお伝えしましたが、
劇場に入り、セットや衣裳もついたゲネを拝見させていただいた感想は・・・
これぞ演劇!お芝居ブラボー!
演劇って素晴らしい!
面白かった!

出演者全員の演技、井上ひさしさんの愛に溢れた戯曲、そして栗山民也さんの演出。
客席に溢れる笑顔、劇場を出るときに感じる心の温かさ。
演劇を、そして映画を、芸術を愛する全ての方に観ていただきたい作品です。

1930年代、日本映画界が隆盛を極めた時代。
劇場に集められた4人の銀幕スター女優、
立花かず子(麻実れい),徳川駒子(三田和代),滝沢菊江(秋山菜津子),田中小春(大和田美帆)。

スター女優を演じる4人に拍手!
そのやり取りがもう抱腹絶倒です。
自分のセリフの数を気にしたり、アップになる回数を競ったり。
女優同士の意地の張り合い、ぶつかり合い。面白すぎます!

稽古場レポでは、あえて女優4人の魅力部分を伏せさせていただきましたが、
ゲネレポでは興奮の勢いにのって”登場順”にてご紹介させていただきます!

まずは人気急上昇中の若手女優・小春を演じる大和田美帆さん。
可愛さの中に見え隠れする上昇志向とちゃっかりさ、大好演です♪
若い助監督(古河耕史さん)を翻弄しまくり!

秋山菜津子さんが演じるのは、妖艶な魅力で観客を虜にするヴァンプ女優。
でも実は新劇出身で生真面目なのかも。おみ足が美しぃっ!

着物姿は“日本のおかあさん女優”を演じる三田和代さん。
三田さん・・はかなげなヒロイン女優のイメージがありましたが、
今回の舞台ではお茶目で可愛い!「うどん粉女優」には笑いました!

そしてそして大スター女優を演じる麻実れいさん。
完璧です。圧巻です。
麻実さんにこんなに笑わされる日がやってくるとは。
大女優の「不健康自慢」が面白すぎる!
ぜひ舞台で観ていただきたいあの大女優オーラ!
麻実さんとっても楽しそうに演じてらっしゃいました。
あの麻実さんがお餅を・・(舞台でお確かめください!)


(左が麻実れいさん、右が三田和代さん)

4人に召集をかけたのは松竹映画の人気監督・小倉虎吉郎(浅野和之さん)。
喜劇の名手という役柄を浅野さんがちょっぴりとぼけた味わいで演じます。

次回作となる超大作映画の打ち合わせだったはずが、
話はなぜか去年上演された舞台の再演話にすり替わっていて・・。
去年の舞台上演中に変死を遂げた、監督の妻である女優・松井チエ子。
監督はその真犯人を探すために4人の女優を舞台に呼び寄せたのでありました!

そこで登場するのが、
万年下積み役者の尾上竹之助(木場勝己さん)。
「演じられる喜び」が、木場さんのセリフから身体から、にじみ出るようで、
井上ひさしさんの俳優に対する温かいまなざしを感じます。
芸達者の木場さんだからこそ演じられる役柄でした。二幕ラストは必見!

劇中で静かな変化を見せる古河耕史さんにもご注目!
助監督という役柄、ナイスキャスティングです。

犯人捜しのサスペンスなのか、
女優たちの内幕を描くコメディなのか。
客席の意識は何度もひっくり返されます。
栗山民也さんによる演出も演劇ならでは。
はっとする場面がいくつも。

ワンシチュエーションで、派手な仕掛けや音楽はないですが、
本当に「これぞ演劇!お芝居ブラボー!」な気持ちを味わえます!
ぜひ劇場で、生で、観て欲しい芝居です。

声高な主義主張はありません。
そこにあるのは井上さん、
そして栗山さんの演劇そして映画、すべての芸術に対する愛情。
間違いなく、今の日本で観られるお芝居の最高峰のひとつ。
演劇を愛する方(1度でも“作る側”に立ったことがある方は特に)は全員必見!
と言いたくなる、こまつ座「キネマの天地」は
2011年9月5日~10月1日まで紀伊國屋サザンシアターにて
(公演HP)
その後、大阪公演(10/4,5@シアター・ドラマシティ)、岩手公演(10/8@盛岡劇場)、
山形公演(10/10@川西町フレンドリープラザ)でも上演予定。



おけぴ稽古場取材班:mamiko、おけぴ管理人 写真提供:こまつ座(©谷古宇正彦)

2011年09月06日

11/09/06 「女房は幽霊 笑いと涙の百日間」初日&囲みレポ@京都四條南座

2011年9月6日(火)11:00
「女房は幽霊(ゴースト)笑いと涙の百日間」初日&囲み取材レポ@京都四條 南座

名取裕子さんがとーてーもーお美しい&楽しい舞台です!

"人気夫婦漫才コンビを襲った突然の別れ、
そして二人に起こった百日間だけの奇跡とは!"

とチラシにあるように、別れが一つのテーマでもある舞台ですが、
名取裕子さんが笑わせてくれるので、重くならず、
観終わった後、あったかい感じになれる喜劇です♪

間のとり具合や、つっこみ方などが絶妙な名取さん、
星由里子さんとの掛け合いはほんとに楽しいですよ!

そして夫(山下真司さん)を想う気持ちがとってもお茶目!
山下真司さんも天然なキャラクターで、
ご本人もおっしゃってましたが、キャラぴったり!

さらに、この夫婦役お二人による劇中の夫婦漫才が最高なのです(笑
どこまでが脚本なのかわからないくらい、アドリブ感も満載!
名取裕子さん、山下真司さんが実際に出演していたテレビ番組ネタも出てきますよ♪

それでは、ここで終演後の囲み取材の様子を少しご紹介しますね♪

<演じてみて>
名取裕子さん:エネルギーのいる舞台です!
山下真司さん:演じていて、拍手や笑い声で元気付けられます
川上麻衣子さん:稽古と全然違って反応を楽しませていただきました
愛華みれさん:台風後で快晴の今日、
涙あり笑いありで晴れやかな気持ちでお帰りいただけたら♪
星由里子さん:静かな京都の町、楽しいお笑いで京都がはじけそうです!

<本作品は漫才、劇中劇など盛りだくさんですが>
名取裕子さん:幽霊になってハリセンボンの春菜さんになったつもりでがんばっています
山下真司さん:名取さんの美しいお顔が間近で見れるんです
川上麻衣子さん:お二人の漫才は楽しいアドリブが増えそうで楽しみです
愛華みれさん:名取さんのパワーと(こんなこと言っていいのかしら・・と)山下さんの天然で・・
ここで名取さん:この二人(愛華さんと山下さん)、応援したくなっちゃうの!
山下真司さん:役柄とキャラクターとあってますよね
星由里子さん:名取さんのはじけるパワーが、うらやましいなと思って、
今回の舞台で盗ませていただこうと(笑顔♪)

囲み取材が終わって去られる時の名取裕子さんは
着物の袖をフリフリされてとってもお茶目でかわいかったです!
キャストの皆さんたち仲良いんだろうなぁという雰囲気が伝わってきました。

最後に、作・演出の岡本さとるさんの言葉をご紹介しますね。

「お客様がそれぞれ、今もそばにいて見守ってくれているに違いない、
自分を愛してくれた”あの人”のことを懐かしく思い出してくだされば、この上もありません」

そして主演の名取裕子さんも

「舞台を見てくださった奥様が、
”だんなさんのために今晩の夕食はもう一品、多くつけましょう”
と思ってくれるような作品にしたいですね」

とのこと!

青空球児さんや名取裕子さんの登場の仕方や、名取さんの着物の変化もどうぞお楽しみに!

公演は9月6日から25日まで、京都四條南座にて。公演HPはこちら



おけぴ取材班:yuki 監修:おけぴ管理人 舞台写真提供:松竹

2011年09月07日

11/09/07 ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」ゲネレポ@赤坂ACTシアター

2011年9月7日(水),8日(木),9日(金)
ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」ゲネレポ&観劇レポ
@赤坂ACTシアター

どおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉん!
と、この夏、最後に打ち上がった大きな花火のような
興奮、そして余韻を味わえるミュージカルです!

素晴らしい(としかいいようがない!!)楽曲にのせて、
波のように押し寄せぶつかってくる若者達のエネルギー!

「若いエネルギッシュな出演者達を主体とした公演が大きなインパクとを産む」
「このキャスト、今にしかできないロミオとジュリエットをつくって行きたい」
と、製作発表でおっしゃっていた潤色・演出の小池修一郎さん。
まさにそれを実感しました!

さて、今回は、写真満載レポになります
斬新な演出になっていますので、
物語の鍵になる部分などはレポでは触れないようにしますね


以下、写真満載ですので観劇前の方はご注意下さいね



やわらかく透明な存在、ジュリエット。印象画っぽい(加工一切してないです)!

ロミオ役はWキャストで、城田優さんと山崎育三郎さん。

まずは城田優さん。
圧倒的な光を放つ存在感と甘い声、歌、トート閣下とはまるで違う役。
歌い方も違えば、オーラも調整されてて(!?)
お顔立ちといい、肌の白さといい、ロミオと呼ばれるにふさわしいこの容姿。
情熱の国スペイン人の血が半分ながれている城田ロミオにしか出せないこの熱。
大きな身体で悩み苦しむ姿にロミオの幼さが出ているのがいいっ!!


(城田優さん)

そして山崎育三郎さんのロミオ!
なんといっても、恋をしたときの瞳のキラキラ☆☆☆
甘く伸びやかな声♪♪♪
ロミオの弱さや脆さ、ナイーブさがにじみでる演技。
ジュリエットを見つめる山崎育三郎さんの愛おしそうな目に
ぜひキュンキュンして下さいね!


(山崎育三郎さん)

浦井健治さん演じるのはロミオの親友ベンヴォーリオ役!
新しい浦井さんです!マルチに光っておられます!
場を和ませる役所であり、ロミオの一番の理解者。
単独行動を好むロミオをいつも探してくれたり、
チームモンタギューをさりげなくまとめたりも。
二幕の歌いあげは、何度でも聴きたい♪
全力のダンスもお楽しみに!!

マーキューシオ役は、良知真次さんと石井一彰さんのWキャスト。
このお二人演じるマーキューシオは、それぞれに持ち味が全然違います!

良知真次さんは、かみつきそうな目がすっごくいい!動きも軽やかでバク転も!
ロミオとベンヴォーリオとマーキューシオ3人並ぶといいですよね~


(左から良知真次さん、城田優さん、浦井健治さん)

石井一彰さんは、血走った、ジャンキーなマーキューシオ。
すぐにカッとキレそうな、見事な役作り!

そしてジュリエットが育ったキャピレット家の跡継ぎである甥っ子、ティボルト。
ティボルトもこれまたWキャストで、
こちらは上原理生さん。赤い派手なお衣装が似合います!
レミゼラブルのアンジョルラス役の時は、台詞にすべて音楽がついているので
ストレートな"台詞"を聴いたのは初めてでしたが、
低く素敵な声で、なんともいえぬ色気がございますっ!
歌になると”苛つきと寂しさ”がにじみ出るような歌いっぷり。
ティボルト的ラストシーンの素晴らしい演技、”目”にもご注目下さい!


(左:石井一彰さん、右:上原理生さん)

もう一人のティボルト役は平方元基さん。
今回、初ミュージカルの平方さんは長身のイケメン!
感情を内に秘める感じの、今時の若者ティボルトです!

そんなティボルトは、いとこのジュリエットが大好き。
かわいいジュリエットの父親キャピュレット卿を演じるのは石川禅さん。
この役作り、声作り、化粧、髪型…一ミリも手を抜かぬ全力さが大好きです。


(左:平方元基さん、右:石川禅さん)

キャピュレット夫人役には涼風真世さん
キャピュレット家の空気は涼風さんの目が語っています。
ジュリエットへ向かって歌うソロは圧巻!!

乳母役の未来優希さん
いやーびっくりしました。なんて乳母にぴったりな方でしょう。
なんて空気をつくるのが上手な方なんでしょう。あのボリューム感もいい!
舞踏会でのモコモコダンスも楽しい~♪

ジュリエット達を脇からガシッと支える
石川禅さん、涼風真世さん、未来優希さんに猛拍手です!


(中央が未来優希さん、左は浦井健治さん)

そーしーてー、お待たせしましたジュリエット!
ジュリエットもWキャスト。

まずは昆夏美さん♪
華!
ちいさくて、可憐で、本物の恋を求めるまっすぐな目。
豊かな表現力と、受け止める力、
高音まで透明度そのままの歌声に拍手!!
(高い高いヒールで小走りする姿にもキュン)


(昆夏美さん)

もう一人のジュリエットはなんと現役高校生&現役モデルの
フランク莉奈さん、スタイル抜群でございます!
メジャー初舞台どころか人生初舞台!
ジュリエットの、初めて人を愛した戸惑いや、隠しきれない恐れ、
喜びに溢れた様子が、等身大で伝わってきます!


(フランク莉奈さん)

さらにこのミュージカルでご注目いただきたいのが『死のダンサー』。
こちらも中島周さんと大貫勇輔さんのWキャスト。
一人別次元にいるこの『死』の芸術性は、この舞台に欠かせない存在です!

元東京バレエ団プリンシパルの中島周さん。
どの瞬間で切り取っても芸術。
気付くとロミオと同じ表情をしていることがあってゾッ。


(中島周さん)

もう一人の死のダンサーは大貫勇輔さん。
まるで神の使いのような動物を連想させる『死』のダンサー。
『死』に操られて逃れられないロミオ(山崎さん)の運命を強く感じる場面↓


(大貫勇輔さん)

各ダブルキャストが好対照なのに加えて、シングルキャストの安定感は抜群!
岡田亮輔さん(パリス役)、安崎求さん(ロレンス神父役)、大鳥れいさん(モンタギュー夫人役)、
中山昇さん(ヴェローナ大公役)、ひのあらたさん(モンタギュー卿役)達もご出演です。

また、R&Jダンサーと呼ばれるダンサー達がたーっくさんご出演。
ダイナミックな群衆ダンスから、
いろんなところでの小芝居(小ダンス!?)までダンス的にも見所たっぷり!
お気に入りのダンサーさんをぜひ見つけてみてください!

最後に初日前の囲み取材の様子を少しご紹介しますね。

城田優さん:
「今回、(ロミオ役が)ダブルキャストで、
そしてそれが山崎育三郎くんで本当に良かった。」

山崎育三郎さん:
「他のミュージカル作品ではジャズダンスなどが多いのですが、
この作品ではロックやヒップホップダンスなので
すごく難しくて、(城田さんと)二人で居残って頑張りました。」

と、ロミオという役、そしてこの作品を一緒に作り上げたお二人の絆を感じました!
そして、このロミオ役の二人がお話されているときも、
じっと緊張して前を見つめているジュリエットたち。
そんなジュリエットたちの様子を見て、城田さんから

「緊張しなくていいですよとみなさんからも言ってあげてください」

と記者陣へのリクエストがあり、
昆夏美さんが一生懸命言葉を選びながら話し始めると、
ロミオのお二人が、とっても優しい眼差しで見守り、
フランク莉奈さんも自然に表情がほぐれていきました♪


(左からフランク莉奈さん、山崎育三郎さん、城田優さん、昆夏美さん)

とにかく音楽最高で、キャストはとっても魅力的、
キラキラ・メラメラ・ノリノリ・びっくり・ドキドキ場面等見所満載です!
斬新な演出にもびっくりされるかも!
(きっと見終わった後は、神父の行動につっこみいれたくなると思います)

浦井健治さんはじめ、相手の芝居を受けてどんどん変わっていけるキャストさん達なので、
それぞれの組み合わせ、公演を重ねることによる進化もとても楽しみですね!

東京公演は
2011年9月7日(水)~10月2日(日)@赤坂ACTシアター
大阪公演は
2011年10月8日(土)~10月20日(木)@梅田芸術劇場メインホール
(公演プログラム、写真も美しく読み応えもあってオススメです(\2000))

ゲネ前に行われた囲み取材ではガチガチに緊張していたジュリエット達も
カーテンコールのときにみせたホっとした満面笑顔にこちらまで胸が熱くなってしまいました。
この作品、カーテンコールが楽しいのもいい~っ♪

公式ホームページはこちら
おけぴの掲示板で「ロミオ&ジュリエット」のチケットを検索する
p.s.
フランス版ロミオ&ジュリエット
2012年秋に来日決定だそうです!
今回の日本版観ておくと、さらに楽しみ度倍増すると思いますよ!
ちなみにフランス版のCDは
Amazonで2枚組+特典DVD付で2864円
!(私も買いました♪)



おけぴ取材班&撮影:nats、chiaki、おけぴ管理人

2011年09月09日

11/09/09 新国立劇場『朱雀家の滅亡』『イロアセル』『天守物語』3作品合同製作発表レポ

2011年9月9日(金)
「シリーズ[美×劇]-滅びゆくものに託した美意識-」
『朱雀家の滅亡』『イロアセル』『天守物語』3作品合同製作発表レポ

新国立劇場2011/2012シーズンの演劇ラインナップ
「シリーズ[美×劇]-滅びゆくものに託した美意識-」
3作品・合同製作発表会にお邪魔してまいりました!

新国立劇場「シリーズ[美×劇]-滅びゆくものに託した美意識-」は、
1917年の泉鏡花「天守物語」、1967年の三島由紀夫「朱雀家の滅亡」、
そして2011年の倉持裕書き下ろし「イロアセル」と、
およそ1世紀に渡る時代の3作品を上演。
日本ならではの“滅びの美学”をバラエティ豊かに魅せる試み、とのこと。

まずはトップバッター、9月20日から上演される『朱雀家の滅亡』チームのみなさま。
左から演出家の宮田慶子さん、香寿たつきさん、國村隼さん、近藤芳正さん。

芸術監督である宮田慶子さん自らが演出を手掛ける『朱雀家の滅亡』は
三島由紀夫晩年の傑作戯曲。
天皇家に使える名門侯爵家の当主・朱雀経隆を中心に、
忠誠心とは、国家・大義とは何なのかというテーマが投げかけられます。

渋くてかっこいいお声で質問に応える主演の國村隼さん。

三島戯曲について
「リアリスティックに心情だけを表現するのであればこんな華美な言葉いらんやろ、
というくらい“流麗なセリフ”がたくさんある。
稽古を重ねて行くとひとつひとつが装飾ではなく言霊というか・・
言葉、音がすごくパワーを持ってくる。
これをちゃんとお客さんに届けられたら、単にリアルな人間の愛憎劇だけでなく、
形而上的なテーマがいっぱい詰まっているこの作品を、ちゃんと届けることが出来るかなと思って、
なんとかその域に達することができればと稽古しています。期待して下さい!」
と、非常に真摯にコメントを下さった國村隼さん。
関西弁まじりのダンディな魅力に、おけぴ取材班は完全ノックアウトされてしまいました。

そして國村さん演じる朱雀家当主の内縁の妻であり
表向きは女中の“おれい”を演じる香寿たつきさん。

香寿たつきさんの凛とした美しさ!
「稽古は難しい。簡単に(出演を)受けてよかったのかと思うほど苦しく・・。
でもこの苦しみを観る方の喜びに変えられれば。女性の強さも見せつつ美しさも見せて行きたい」
と意気込みを語ります。
「こういう役を演じられる年齢になったんだなあ」としみじみされる場面も。

当主の弟役・近藤芳正さん(後列真ん中)
「僕はよそに婿養子に出たので気軽に見ている役柄です。朱雀家の皆さんは大変だなあ」
このコメントで会場は笑いの渦に。

出演者の皆さんの雰囲気がとてもよく、お稽古が充実している様子が伝わります!
その近藤さん、「(脚本が難しくて)2回、3回と読んで行くと楽しみが増えて行く本。
役者の仕事というのは、お客さんに1回観ただけで(その内容を)理解していただくこと。
三島の言葉、音の美しさを伝えたい」と真面目なコメントもされていました!

『朱雀家の滅亡』は9/20~10/10まで新国立劇場・小劇場にて。
出演は國村隼さん、香寿たつきさん、近藤芳正さんの他、木村了さん、柴本幸さん。
太平洋戦争末期の激動の時代。世代と年齢が異なる様々な価値観がぶつかり合い、
各々が葛藤する様子が5人の登場人物が形作る緊張感ある“五角形”で描かれます。
過去にこの作品を手掛けたことのある宮田慶子さんの新演出にも注目です!


そして10月18日に初日を迎える新作『イロアセル』チーム。

左から作者の倉持裕さん、島田歌穂さん、藤井隆さん、剣幸さん、演出の鵜山仁さん。
この日がお稽古初日!

新進若手脚本・演出家として注目される倉持裕さんによる書き下ろし作品。
話す言葉に固有の“色”があり、
そのため住人は発言に慎重になり嘘をつけないというある島を舞台に、
“無色透明”な言葉を話す囚人と看守が
島にやって来たことから巻き起こるドラマを描いた寓話的な作品。
新国立劇場の前・芸術監督である鵜山仁さんが演出を手掛けます。

主演の藤井隆さん。とっても緊張されている様子で、
この日までにセリフを全部覚えてこようとしたが無理だったと明かし、
「島田さん、剣さんのお2人が本当に優しくて。
お2人に甘えながら頑張りたいと思います」

「甘え」発言を受けてのお二人の反応♪
(手前は作者の倉持裕さん)

“前科のある女”を演じる島田歌穂さん。
「本当に謎だらけの物語。今日は作家さんがいるのでいろいろと質問して・・。
これからその謎をひもときながら、より一層謎を深めていければ」と、
作品に対するまっすぐな気持ちを。

剣幸さんが演じるのは“町長”。
「どういうことが美なのかということを探りながら、
皆さまといっしょに面白い、新しいものを作れたらいいなと思っております」
お二人ともこれから稽古が始まるとのことで、頭の中に謎がいっぱい!というご様子。
作者の倉持さんはこの後、お二人から質問攻めにあったことと思います!

新作『イロアセル』は10月18日~11月5日まで新国立劇場・小劇場にて上演。
出演は他にベンガルさん、加藤貴子さん、小嶋尚樹さん、
木下浩之さん、花王おさむさん、高尾祥子さん、松角洋平さん。
「言葉に色がつく」という設定をどのように表現するのか、
鵜山演出とスタッフワークにも期待が高まります。



そして最後にご紹介するのは、この日が初顔合わせという『天守物語』チームのみなさん。
こちらは2週間後に稽古始めということで、まだまだ余裕あり(!?)

左から、若く美しい鷹匠・図書之助を演じる平岡祐太さんと、
図書之助と恋に落ちる妖怪・富姫役の篠井英介さん、
そして富姫の妹分・亀姫役の奥村佳恵さん、演出の白井晃さん。

篠井さんと奥村さんが並ぶだけでそこに妖気が漂うような美しさ!
泉鏡花・円熟期の傑作「天守物語」は妖怪と人間が共生する世界を怪しく描いた恋の物語。

「きっと最後のお姫様役になるから絶対見に来てとお友達に言ってある」
という篠井英介さん。お茶目です♪
そして「今この時期に“歌舞音曲”と言われるものを、
のんきにやっていていいのだろうかという雰囲気がありますが、
私たち文化芸術に関わる者は心も体も尽くしてやっております。
何かのお役に立つと信じて、日本っていいじゃないの、
日本語・日本の心って素敵だわと発見してもらえるような作品にしたい」
と熱く想いを語られました。これには取材班もジーンと感動・・。

が、最後に「白井さんのファンタジーというか悪夢?を体現したいと思います!
夢の中で篠井がぐわーっと出てきた、とか」
と30年来の演劇仲間という白井さんをからかうようなコメント。さすがです。

その白井さんは30年以上の演劇人生の中で今回が初の「和物」挑戦とのこと!
「依頼を受けた時には、何を求められているのかが分からなかった」と笑う白井さん。
「西洋文化の中で育ち、西洋的な世界に憧れて育ってきた私が演出した時に、
どのような日本を発見出来るのか。
自分が今どういう日本人になっているのかを確認する作業でもある」と語りました。
衣裳やセットについても、事細かに書き込まれた泉鏡花のト書きに忠実に、
しかし白井さんなりのイメージで新しいものを作っていきたいとのこと。
今回のシリーズ中、この天守物語だけが中劇場での上演ですから大がかりなセットなどにも期待がかかります♪

憧れていた和物の世界にワクワクしているという奥村さん。
古い日本語や所作など、これまで直面したことのない壁が立ちはだかっていると語り
「とにかく美の化身のような篠井さんをよく観察して、
今持っているこの怖さにあらがっていきたい」と決意表明。
篠井さんと奥村さんが演じる妖怪のお姫様。怪しい美しさを早く舞台で拝見したい!

図書之助役の平岡さんは既に白井さんとのマンツーマン稽古が始まっていて、
“美しい日本語”に四苦八苦されているご様子。
篠井さんと恋に落ちる役柄に「僕どうなっちゃうんだろう」と。
どうなっちゃうんでしょうね!こちらも楽しみです。

泉鏡花の怪しげな世界に、初・和物の白井演出が挑む「天守物語」は
11月5日~11月20日まで新国立劇場・中劇場にて上演。
出演は篠井英介さん、平岡祐太さん、奥村佳恵さん、村岡希美さん、坂元健児さん、
小林勝也さん、田根楽子さん、江波杏子さん、他。
若手からベテランまで揃ったキャストと、白井さんならではの新しい「和」の世界。
新国立劇場に初登場する江波杏子さんの役どころも楽しみです♪

なぜ今「滅びの美学」なのかという質問に
「紙と木で出来た日本の建築のように、
宿命・運命を受けいれて永久に存続するものはないんだという考え方が日本人の中にあったのではないか。
滅びるだけではなく流転して再生していくという意味も込めての滅び、
それを繰り返してきた日本人の強靭さをイメージしている」と語った芸術監督の宮田慶子さん。

この3つの作品を通して、観る者の中にどんな日本人像が伝わるのか。
国立というパブリックな劇場だからこそ取り組める、シーズンを通したシリーズ上演。
この秋の観劇予定がまた1つ、いえ3つ。演劇だからこそ味わえる楽しみが増えた製作発表でありました。

新国立劇場・演劇シリーズのHPはこちら
上演作品に関連するリーディングや講座、トークショーなどの無料プログラムを行うマンスリー・プロジェクトも充実です。こちらも要チェック!


おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

2011年09月13日

11/09/13 「ピアフ」製作発表レポ

2011年9月13日(火)
「ピアフ」製作発表レポ

フランスの国民的シャンソン歌手‘エディット・ピアフ’の生涯を描いた音楽劇「ピアフ」。

数々の名女優によって演じられてきたエディット・ピアフの物語。
今回はイギリスを代表する女性劇作家パム・ジェムスによる戯曲を、
演出・栗山民也さん、主演・大竹しのぶさんという
日本の演劇界を代表する強力タッグで舞台化するという、
まさにピアフの決定版ともいえる舞台です。
その製作発表にお伺いしてきました。

主演の大竹しのぶさん。
「ピアフを演じることが出来るなんて夢のよう。
20歳の頃に勘三郎さん(当時の中村勘九郎さん)にこれ読んでみてと、
ピアフの自伝を渡されて、凄い人生を生きている人なんだなあと思って・・。
なぜ今でもこの人の歌が響くのか、心に残るのか。
そしてこんなに我儘で滅茶苦茶な生き方なのに(周りの男の人たちに)
愛されちゃうのは当たり前だなと思ってもらえるような、
チャーミングな、どこにもいない女性を演じられたらと思います」
個性的なドレスも素敵です♪

この舞台の見どころの一つは、次々に恋に落ちていくピアフと
恋人たちとの恋愛模様。そして別れ・・。
ここでピアフを取り巻く登場人物たちを演じるキャストの皆さまをご紹介しましょう。

ピアフを慕い続けるマネージャー・ルイバリエ役の高橋和也さん。
「日本を代表する女優・大竹さんと初共演させていただいてとても光栄です。
出来れば恋人役だったらもっと良かったんですけど。
とにかく稽古が楽しみでしょうがないです」

そしてピアフの生涯の友、トワーヌを演じる梅沢昌代さん。
「大竹さんとは親子も演じていますが、今回は親友ということで。
この舞台は展開がとても早くて、やる方は大変ですが、
観ているお客様にとってはあっという間の時間だと思います。
心にすっと入ってくるような素敵な作品になると信じています」

ピアフと運命的な刹那の恋に落ちるボクシング・チャンピオン、
マルセルマルダン役の山口馬木也さん。ビシッと決めた正装です!
「ボクシングも、歌も、複数の役を演じるということも経験がなく・・
どうしたらいいものかと思いながらここにいます。
実は以前に‘兵隊C’の役で大竹さんと一度だけ共演させてもらったことがあります。
どのタイミングでこのことを打ち明けようかと思ったのですが(笑)」

この告白に大竹さんも思わず立ち上がって
「やっぱりそうですよね!なのに初めましてなんて言って・・ひどい、覚えていますよ!」
とキュートに憤慨。可愛いです♪
馬木也さんの恐縮っぷりも微笑ましい!なんだかとてもいい雰囲気です。

そしてピアフの最後の恋人・テオサラボを演じる碓井将大さん。
なんと19歳!1991年生まれ!

「10代最後の作品になります。
歌稽古をやってみて、失礼な言い方ですが皆さん本当にお上手だなと思いました。
でも絶対に負けないように、ピアフの最後の恋人を全うしたいと思います!
大竹さんを強く抱きしめ、受けとめるようなギリシャ人の少年を演じたい」
と力強く宣言!

そして若き日のイブ・モンタンを演じる田代万里生さん。

「モンタンだけでなく、台詞のない役を含めて7役演じます。
ピアフと映画のようなキスをする役もあり、
恋人役でなくて残念と言っていた高橋さんには申し訳ないのですが、
贅沢にも2役も恋人役を演じさせていただきます。
20代のモンタンを演じられること、
スリル・ミーに続いて栗山さんの演出、
5月の舞台(スウィーニー・トッド)に続いての大竹さんとの共演、
たくさんのものを得られる舞台になるのではと期待しています」

豪華なキャスト陣は、この日登壇された皆さんに加え、
マレーネ・ディートリッヒ役の彩輝なおさん、そして辻萬長さん、山路和弘さんなど。
スピーディーな展開で複数の役を演じるという難題に挑むみなさんに期待です!

ピアフの全身で生きている、後悔しないという生き方。
自分も同じ考えで生きてきたのでピアフの「水に流して」
という歌がとても沁みる、という大竹さん。
キャストの顔合わせ後の本読みでは、
大竹さんが歌う「水に流して」に自然と拍手が沸き起こったそうです。

そして、制作発表の後に開催された大竹しのぶさんとの
懇親会にも参加させていただきました♪

ストレートプレイでもミュージカルでもない「音楽劇」
舞台上でピアフが歌う名曲の数々・・
愛の賛歌、バラ色の人生、ミロール、私の回転木馬etc・・。
ミュージカルのように台詞が歌になるのではなく、
ピアフとして舞台上で歌う大竹しのぶさん。
「こちらの方が難しい」とおっしゃってました。

また、舞台上で歌ったり叫んだり、喉は嗄れないのですか、という質問には
「歌は自分がつらいときに助けてくれるもの。
悲しい時に悲しい歌をシャワーを浴びながら大声で歌ったり、
バスルームではよく歌っています。喉は強いので。
身体と心が一緒になって叫んだり泣いたりすれば(声がかれることは)ないと思う。
一体化していれば体に無理がかからないし。
もちろん身体と心が一体化するような脚本じゃなければ駄目ですけど」
と、さすが!な女優的発言も。

一方で‘ピアフとの共通点は?’という質問には
「私の方がもう少し健康的かも・・自然食品とか愛してるし・・」
と逆に相違点をお茶目に語られて、記者たちを笑わせていました。

最後に
「ピアフにかかわった以上はずっと関わっていきたいと思う。
これは出来次第なので、そうなれるように頑張ります!」
と抱負を語ってくださいました。

大竹しのぶ主演・栗山民也演出「ピアフ」は
10/13~11/6まで東京・シアタークリエにて上演。
その後ツアー公演も行われます。
ツアー公演スケジュールはこちら

~ストーリー~
エディット・ピアフー本名エディット・ガシオンはフランスの貧民街で生まれ、
路上で歌いながら命をつないでいた。ある日、ナイトクラブのオーナーがエディットに声をかける。
「そのでかい声。どこで手に入れた」
「騒がしい通りで歌っても歌をきいてもらうためよ!」
“ピアフ”ー“小さな雀”の愛称がついたエディットの愛の歌がたちまち評判となる。
華やかで順風満帆な人生にも見えたピアフだが、私生活では切実に愛を求めていた。
ピアフが見出し、愛を注ぎ、国民的歌手へと育て上げたイブ・モンタン、
シャルル・アズナブール。ボクシング・チャンプのマルセル・セルダン、
生涯最後の恋人となる若きテオ・・。
最愛の恋人を失った時もー病が身体と心を蝕んだ時もー
エディット・ピアフは愛を求めてマイクに向かい続けるのだった。

公演HP



おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

2011年09月14日

11/09/14 ミュージカル「スリル・ミー」公開稽古レポ

2011年9月14日(水)
ミュージカル「スリル・ミー」公開稽古レポ@アトリエ・フォンテーヌ

客席数約100席。2人の俳優と1台のピアノ。
シンプルかつ濃密な空間で繰り広げられる、ノンストップ100分の心理ドラマ!

犯罪史上に残る誘拐殺人事件をモチーフに、
“私”と“彼”の熾烈な心理戦と愛憎を描く話題作に、
田代万里生さん&新納慎也さん、松下洸平さん&柿澤勇人さん、
そして演出家・栗山民也さんが挑むミュージカル「スリル・ミー」公開稽古。
衝撃シーンと、美しくも妖しいナンバーに心奪われました!

1920年代に実際に起こった凶悪犯罪をもとに、
天才的頭脳を持つ悪魔的な“彼”と、
彼を慕い犯罪の共犯者になっていく“私”の関係を、
時に甘く、そして時に衝撃的に描き、
アメリカをはじめ世界で上演、
特に韓国で異例の大ヒットロングランとなっているミュージカル「スリル・ミー」

登場人物は2人の俳優が演じる“私”と“彼”だけ。
手を伸ばせば触れそうな距離の舞台。
ピアノ1台の演奏でシンプルに、けれどもとても緊迫した深い世界が広がっていきます。

今回公開されたのは田代&新納組による2シーン&ナンバー。

新納さん(彼)を慕う“私”役の田代さんが歌う「僕はわかっている」
彼に愛されているはず、という“私”の想いが胸に迫ります!
切ない!


(右上方奥に、ピアノの朴勝哲さん♪)

久しぶりに”彼”と再会して嬉しそうな田代万里生さん。
メガネがかわいい♪

そしてかなり「ツン」な感じの“彼”、新納慎也さん。
“私”をあしらう意地悪っぷり!

とっても背の高い新納さん、小さな劇場で頭がぶつかりそうになるシーンも。

「ただの友達ではない」私と彼。
お2人の間に青い炎が見えるような迫真の演技です。

そして・・!

このシーンの後の“私”田代さんの表情の変化。必見!
小さな空間だからこそ俳優の演技がダイレクトに伝わってきますね。

美しく緊張感が漂う音楽。朴勝哲さんによるピアノ演奏も舞台に溶け込んでいます。
シンプルなセットも効果的。さらに今回は公開されなかった仕掛けもあるようです。

燃える炎を見つめながらのふたりのデュエット。
歌声も音楽もビジュアルも・・美しい~。

公開稽古後に、照明付きのバージョンも拝見させていただきました。
こちらは写真をお届け出来ないのですが、
照明が入るとまた雰囲気ががらっと変わり、一気に舞台の空気が濃くなります!
私と彼の心理戦にぐぐぐっと引き込まれる客席。
つ、続きが気になる・・!

稽古後の取材では、松下&柿澤組も登場。
年も一緒というお2人。こちらのカップルもまた魅力的。
「田代&新納組とはテイストのちがったスリル・ミーになります!」
「人が人を欲するというテーマを持った作品。
観る人に何かギフトを与えることが出来ると思う」と意気込みを語って下さいました。
フレッシュチームの彼と私も観てみたい!


(左から松下洸平さん、田代万里生さん、新納慎也さん、柿澤勇人さん)

お兄さんチームのおふたり(田代&新納)も
「一番伝えたいのは人間同士としての私と彼の関係。
たまたま男2人のカップルだったというだけ」(田代)
「お芝居要素が高い作品だが、
近年稀にみるストレートプレイではなくミュージカルだからこそ!という作品」(新納)
と熱く語り、早くも声をそろえて「再演したい」と!

栗山演出、日本初演ということに出演者のみなさんがワクワクされていることが強く伝わってきます。

休憩なしの100分ノンストップ2人芝居ミュージカル。
「私役が袖に引っ込むのは2分くらい」(田代)!
観客が拍手する間もないほどという、濃密な時間&空間に期待度マックス!

新納さん曰く「この空間の小ささがオフブロードウェイの劇場のよう」という
客席100(本当に小さい!舞台が近い!)のアトリエ・フォンテーヌで体験する
栗山演出の異色ミュージカル「スリル・ミー」。

公演は9月15日~10月3日まで麻布十番にあるアトリエ・フォンテーヌにて。
田代万里生新納慎也松下洸平柿澤勇人のWキャスト上演。
出演者のコメント映像や歌唱映像も視聴できる公演公式HPはこちら


おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/09/14 OSK日本歌劇団「桜NIPPON・踊るOSK!」ゲネレポ@三越劇場

2011年9月14日(水)19:00
OSK日本歌劇団「桜NIPPON・踊るOSK!」ゲネレポ@三越劇場

来年創設90周年をむかえる、
関西を中心に活動する女性だけの歌劇団"OSK日本歌劇団"。
私管理人も今まで関西で何度か拝見しましたが、
とにかくダンス・レビューがとっても気持ちいいっ!
品があり、ノリがよく、ターンが爽快でステップが軽やか、そして群舞が美しい!
ぜひ東京でも公演してほしいと思っていたところ、
やってきてくださいました!8年ぶりの東京公演です!!

第一部が和物レビュー(30分)、
第二部が洋物レビューショー(50分)という二部構成で(途中休憩20分)、
レビュー愛に満ちた、テンポ感抜群のノンストップレビューショーです!

なお、今回のレポでは、第一部和物レビューの写真のみ掲載しますね。
(第二部洋舞レビューは、それはもう素敵なシーン満載なのですが、
これはやはり劇場で生で是非観て欲しい!と思い、写真はあえて掲載やめときます!)

まずは和物レビュー!

名橋「日本橋」架橋100周年記念と銘打っている今回の公演。
↓↓橋です!!!

扇子を使った舞から、コミカルな小芝居まで30分間の第一部は、あっという間です!

曲調も、”和”だけでなく、POPなナンバー、さらにラストはあの名曲が!

こちらは品のある役所がベストマッチの高世麻央さん!笑顔の華やかさもいいっ!

桐生麻耶さんのダンスと佇まいに男役の美学を感じます!

後半は、一転、洋物のレビューショー!

粋な男役のタキシード、スパニッシュなキレキレダンス、
ジャジーな雰囲気、ラインダンスまで、
観ていて心が現実に戻る瞬間がない位、流れるようなレビューショー♪

品のある群舞、軽やかで気持ちいいステップ、
キレがあり軸のぶれないターンなどは、とっても新鮮に観劇できますよ♪
また、衣裳を巧みに使った美しい群舞から、
一転セクシーな衣裳でのバーレスクまで娘役さん達も見所満載です!

ラストに歌われる”桜咲く国”の桜パラソルパフォーマンスは一緒に参加したくなりますよ!
まさにWe love レビュー♪
この歌詞の通り、出演者・スタッフの方達がレビューを心から愛している
という純粋な気持ちやあたたかい情熱が、ひしひしと伝わってきました♪
(今回初めてOSKを観たおけぴ取材班の一人は、
OSKの方達のあまりに純粋なレビュー愛に感動して涙してしまいました)

初めて観る方もレビューの楽しさを満喫できて
とっても元気になれる和&洋レビューショーです。
(作・演出は吉峯暁子さん)

レトロ感たっぷりの三越劇場とも相性がよく、
上方レビューの品のある華やかさで現実世界を完全に忘れさせてくれる夢のひととき。
OSK日本歌劇団、8年ぶりの東京公演。
関東の皆様、ダンスのOSK観劇のチャンスをお見逃し無く!

公演は9/15-18まで、日本橋の三越劇場にて。公演HPはこちら
(18日は完売。15-17の当日券情報については三越劇場までお問合せ下さい)


左から高世麻央さん、牧名ことりさん、桐生麻耶さん

<OSK日本歌劇団について>
歌の宝塚、ダンスのOSKと称えられた関西を中心に活動する女性だけの歌劇団。
特徴は、元気で美しくノリのいいダンスと迫力の群舞。
1922年に創設された歴史ある歌劇団ですが、
2003年の解散ニュースはテレビでご覧になった方も多いかもしれません。
その後、劇団員達により再結成され
大阪松竹座や京都南座での公演、福井県のたけふ公演を中心に活動しています。
ホームページはこちら


おけぴ取材班:mamiko、chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

2011年09月20日

11/09/20 「朱雀家の滅亡」初日観劇レポ@新国立劇場

2011年9月20日(火)18:30
「朱雀家の滅亡」初日観劇レポート
@新国立劇場小劇場

新国立劇場「シリーズ[美×劇] -滅びゆくものに託した美意識-」の第一弾公演
三島由紀夫、晩年の傑作戯曲を新国立劇場・演劇芸術監督の宮田慶子さんが演出する「朱雀家の滅亡」
日本独特の「滅びの美学」を圧倒的な筆力で描く三島戯曲、そして出演者の皆さんの素晴らしい演技対決!!
衣裳、セットなど全てがハイレベルの「演劇」、そのパワーに完全に圧倒されてきた、
おけぴ取材班 mamiko がレポート致します!

三島由紀夫が衝撃的な自決により命を絶つ、
その3年前に書かれたこちらの作品。
名門侯爵家の当主・朱雀経隆を中心として「忠誠心とは、国家や大義とはいったい何なのか」
と観る者に大きな問いを投げかけてくるような物語が、太平洋戦争末期の東京を舞台に展開していきます。

登場人物は朱雀家に関わるこちらの5名。
左から
女中・おれい役の香寿たつきさん、当主の弟・宍戸光康役の近藤芳正さん、
朱雀家当主・朱雀経隆を演じる國村隼さん、その息子・朱雀経広役の木村了さん、そしてその婚約者・璃津子役、柴本幸さん。
それぞれに想いを抱えた5人の人物が緊張感のある5角形を舞台上に作り出します。

~ものがたり~
時は、太平洋戦争末期。
名門侯爵家の当主、朱雀経隆は専横な振る舞いを続ける首相を天皇のために失脚させたのち、自らも辞職して帰還する。
女中おれいや婚約者璃津子の反対を押し切って、出征を願いでた息子の経広は、叔父宍戸光康とおれいの反対にもかかわらず、戦地へ赴き戦死してしまう。
おれいは、経広を無為に失わせた経隆を責め、死を嘆き悲しむが…
忠誠心とは、国家や大義とはいったい何なのか、ある華族の崩壊を通して問いかける。

出演者の皆さんの演技!素晴らしかったです!
特に國村隼さんと香寿たつきさんの第三幕での鬼気迫るやり取りは圧巻。
第一幕では楚々としていて、着物を美しく着こなし完璧な所作をみせた香寿さんの三幕でのあの姿・・。
そして國村さんの醸し出す空虚感。これはぜひ劇場で観ていただきたい!

代々、琵琶奏者として天皇家に仕えてきた朱雀家の守り神は庭の祠に祀られている弁財天。
芸術を司り嫉妬深いとされる弁財天のたたりなのか、代々朱雀家当主の妻は若くして亡くなる運命にあります。
そのため、嫡男・経広の産みの母でありながら戸籍上は母でも妻でもなく、そう名乗ることも許されない女中・おれい。
このおれいを演じる香寿さんの美しさ!そして恐ろしさ!
本能的に子どもを守り生き抜こうとする女性の動物的な姿を、冷徹な目で観察する三島戯曲。
そして秩序、“お上”への忠誠を決して崩すことのない男・朱雀経隆。

このふたりの対決は静かに息をのむような迫力なのですが、
また一方で若いカップル・経広と璃津子の「三島的青春♪」なやりとりもぐっときます!
三島由紀夫の母校でもある学習院の制服に身を包んだふたりの清らかな美しさ。
木村了さんは軍国青年らしく短髪にされていて、ため息の出るような凛々しさです。美しい!
柴本幸さんの三つ編み姿も初々しく、儚い青春の輝きがギュッと凝縮されているようです。
この若い2人が庭で海を見ながら語りあうシーン、美しいセリフに耳が喜びます♪

そして舞台にふっと軽さを感じさせてくれる近藤芳正さん。
時代の変化に柔軟に対応していく姿と、國村さん演じる朱雀侯爵との対比がくっきりと浮かび上がります。

舞台奥に見えるのは、庭に祀られた弁天様の鳥居。
戦争が終わり迎えた冬。何もかもが崩壊した世界で主人公は何を見るのでしょうか・・。

数々の映画での演技も印象的な、主演の國村隼さん。
劇場で、そして目の前で拝見するとまず心惹かれるのは、そのお声!
独特の渋さ、そして抑制がきいていながらもはっきりと響くその声で三島戯曲の台詞が語られ、
観客の心にスッと入り込みます。
感情をあらわにすることの少ない役柄ですが、
目や手のちょっとした動きや声の抑揚で細やかな心情が伝わる國村さんの演技。
もう大拍手です!
3方向から舞台を囲むかたちの客席ですので、座る場所によってまた物語の見え方も変わってくるかもしれません。

一流の俳優たちによって語られる三島戯曲を読み解くもよし、
その熟成された演技を楽しむもよし、
若さが悲しくも美しい木村さん、柴本さんの初々しさを愛でるもよし、
「三島戯曲・・難しそう」と敬遠するにはあまりにも勿体ない贅沢な舞台です。
照明、セットなども決して派手ではないのですが、必要十分な効果と美しさ。
(個人的には床面のマーブル模様に“三島っぽい!”と興奮しました・・)

日本ならではの美学がいっぱいにつまった「朱雀家の滅亡」は
10月10日(月・祝)まで新国立劇場・小劇場にて上演中。
作品への理解が一層深まる記事が満載のプログラムもお勧めです!

「朱雀家の滅亡」を含むシリーズ[美×劇] -滅びゆくものに託した美意識-の3作品共同製作発表の様子はこちら
新国立劇場ホームページはこちら



おけぴ取材班:mamiko 写真提供:新国立劇場 撮影:谷古宇正彦

2011年09月23日

11/09/23 少年探偵団稽古場レポ

2011年9月23日(金)19:00~
「少年探偵団」稽古場見学レポ

楽しいですっ!
ストーリーは分かり易く、
若い役者陣が少年役として活き活きと動き回る稽古場は
とっても見応えがありました。

「大人」の世界と「子供」の世界の対比も見所です。
細見大輔さんと石倉良信さん演じる「大人」が巧み!
少年たちが映える映える!

江戸川乱歩の小説に登場する探偵、明智小五郎(あけちこごろう)。
その一番弟子である小林少年役が今回の主人公です。

今年2月に上演された「黄金仮面」で
頭脳明晰、かつ愛らしい小林少年を好演された佐藤永典さんが
再び、小林少年を演じます。

頭の回転のキレを感じるハキハキしたしゃべり方、目の輝きなど、
小林少年の求心力に、より磨きがかかっています!

東京のデパートで人形に扮した宝石泥棒「人形怪盗」が現れた、その三日後…
小林少年率いる『少年探偵団』の団員たちが町の外れで「怪しい男」を目撃します。


佐藤永典さん、根岸拓哉(D2)さん)

少年探偵団の七つ道具の一つ”BDバッジ”を使いながら「怪しい男」を追尾。
マンホールの中へ…そこに待っていたのは!?


(左から岩義人さん、阿久津愼太郎(D2)さん)

大人達を演じるのは、
ACファクトリーの石倉良信さんと、
演劇集団キャラメルボックスを退団後も、舞台やテレビで活躍の場を広げている細見大輔さん。

細見大輔さんのお声、とーっても素敵です。
色んな意味で、幅広く味わえますよ。

そして石倉良信さんの持つ雰囲気が、
少年達と対照的で物語を一段と深めます。

岩義人さん(15歳。下の写真下)と、
「黄金仮面」にもご出演されていた平井浩基さん(17歳。下の写真上)。
ふとした瞬間に、目に表情があって印象的でした。
それにしても若いっ!

果たして、「少年探偵団」は怪しい男を捕らえることが出来るのか?
飽きさせないテンポで進む1時間半の”出来事”。

探偵・ミステリーというと、少々とっつきにくいと思う方もいるかもしれませんが、
お話がわかりやすくて、ベテラン勢の存在感がとてもしっかりしてるので
少年達が少年役として本当にイキイキしていて、演出が巧みです。
(演出は中野成樹さん)

それにしても、”あのシーン”は衝撃的でした!
そこからググッと引き込まれて
少年探偵団の一員の気分に。最後までがあっという間でした。
”あのシーン”については、ぜひ劇場で!

公演は10月5日から16日まで、青山円形劇場にて。
公演ホームページはこちら
会場は青山円形劇場なので、客席から舞台も近いです。
少年達と一緒になって体験するこの奇妙な”出来事”、
ぜひ一緒に体感してきて下さい♪


何のシーンでしょう!?

おけぴ取材班&撮影:nats 監修:おけぴ管理人

2011年09月27日

11/09/27 D-BOYS STAGE「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」稽古場レポ

2011年9月27日(火)
D-BOYS STAGE 9th「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」稽古場レポ

芝居に、音楽に全力投球する注目の若手俳優集団“D-BOYS ”の STAGE 第9弾は
ミステリーの女王・アガサクリスティの傑作サスペンス劇「検察側の証人」!

主演のデコボコ弁護士コンビを演じる瀬戸康史さん(上の写真左)と五十嵐隼士さん(右)

公演名の副題に”~麻布広尾町殺人事件~”とあるように、
大胆にも設定を昭和初期の日本に置き換え、
二人の新米弁護士が試行錯誤しながら事件に向き合う様子を、
演出・鈴木裕美さん、脚本・飯島早苗さん&鈴木哲也さんという強力な布陣で描きます。

原作の主人公を、ほぼ正反対ともいえる性格を持つ弁護士コンビに置き換えたアイデアが新鮮!
この二人、仲がいいんだか悪いんだか!?な会話が面白いっ!

秀才なんだけど、人前でしゃべるのが苦手(弁護士なのに!)で
女慣れしていない堅物の越方弁護士(瀬戸康史さん)。
(今回たまたま拝見したシーンで)女性に触られると弱冠腰が引けていたり…
何げに動きが固くなったり…と役作りが細かいです!

こちらは、ちょっと悪っぽくて軽~いノリなんだけど、
弁の立つ星野弁護士(五十嵐隼士さん)。
独特の声とキレのある動きが気持ちいい!
背が高く、法廷での法衣姿は目を引きます。

この弁護士事務所の事務員さんを演じるのが橋本汰斗さん(元チンピラ役。下の写真右)。
決して前にはでないけれど、仲の悪い(?)二人の弁護士を上手に操ってるところは隠れた見所です。
そして下の写真左側は、昔のチンピラ仲間を演じる堀井新太さん(19歳!今回初舞台!)
この二人の男の友情ドラマも見所です。

初々しい笑顔が素敵な堀井新太さん↓

緊迫する法廷シーン!

エリート検察官役の荒木宏文さん。いい声!
冷徹なエリート検察官がデコボコ弁護士をどのように追い詰めていくのか、乞うご期待!

柳下大さんの、この行動はいったい・・!?(シャツINも役作り!)

証言台に立つ女を演じる馬渕英俚可さん。
馬渕さんが視線を動かすたびにゾクゾクッゾクゾクッ。
若手俳優たちをひっぱる熱演です。

はたして真実はどこにあるのか。
昭和テイストな衣裳やセットもお楽しみに。
なによりD-BOYSメンバーの真摯に演劇に向き合う姿が素敵な舞台です。

ひとつの事件を巡る法廷サスペンス、
事件に向き合う男たちの成長ストーリー、
さらに男同志の友情を描くバディ・ストーリーとしての側面も楽しめる贅沢な舞台、
「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」は
10/15~23まで東京・青山劇場にて、
11/3~6まで大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演。

六法全書を片手に奮闘する若手俳優たちの法廷サスペンス。お見逃しなく!

<ストーリー>
昭和初期、東京。
秀才で堅物の越方(瀬戸康史)と、いい加減だが弁の立つ星野(五十嵐隼士)。
正反対の2人が営む弁護士事務所に、
未亡人殺害の疑いをかけられた立花(柳下大)が助けを求めてやってくる。
立花は間もなく逮捕されるが、アリバイを証明できるのは妻の志摩子(馬渕英俚可)だけだという。
圧倒的な不利な状況を覆そうと奔走する2人に、
法廷でのエリート検察官・藤堂(荒木宏文)との対決の先に待ち受ける結末とは。

<出演>
瀬戸康史五十嵐隼士柳下大荒木宏文橋本汰斗堀井新太
平田敦子有福正志若杉宏二高橋愛美馬渕英俚可

公演ホームページはこちら
アフタートークショー開催日や、終演後の「ハイタッチ会」情報は上記HPにて要チェック!

◆おけぴ掲示板でD-BOYS 検察側の証人のチケットを検索する

<おまけ>
瀬戸康史さん、昭和10年という時代設定とスーツに慣れるため、
稽古場からこのようにネクタイ&スーツできめているそう。
オレンジのスニーカーはご愛嬌♪

<PROFILE>
瀬戸康史(せとこうじ)○1985年5月18日生まれ。福岡県出身。
08年に『仮面ライダーキバ』、ドラマ『恋空』で同時期に主演を務め、その後『アタシんちの男子』、『オトメン』、『タンブリング』、『ナサケの女』など人気ドラマで活躍する。主な舞台にD-BOYS STAGE Vol.3『鴉10』、『ラストゲーム』がある。また、音楽ユニットD☆DATEのメンバーとして音楽活動も展開中。今年は大河ドラマ『江』への出演や主演映画『ランウェイ☆ビート』、『もしドラ』の公開が話題のほか、NHK向田邦子ドラマ『胡桃の部屋』への出演でも好評を集めた。

五十嵐隼士(いがらししゅんじ)○1987年8月7日生まれ。長野県出身。
『ウルトラマンメビウス』で主演を経て、08年にドラマ 『ROOKIES』に出演し人気を博す。その後もドラマ『任侠ヘルパー』、『泣かないと決めた日』や映画『君が踊る、夏』などで幅広く活躍。舞台では、『完売御礼』、『ラストゲーム』、『鴉04』、『NOW LOADING』に出演。また、音楽ユニットD☆DATEのメンバーとして音楽活動も展開中。今年は映画『パラダイス・キス』、ドラマ『名前をなくした女神』などの話題作に出演。今冬公開映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』で牧野少尉役を熱演。

柳下大(やなぎしたとも)○1988年6月3日生まれ。神奈川県出身。
ドラマ『砂時計』、映画&ドラマ『赤い糸』、『サムライハイスクール』、映画『そして春風にささやいて』(主演)、「書の道」(主演)などで幅広く活躍。2010年はドラマ『新撰組PEACEMAKER』、『タンブリング』に出演し人気を博す。舞台はD-BOYS STAGE 『鴉04』『ラストゲーム』『アメリカ』のほか、つかこうへい作 『熱海殺人事件』に出演。今年は、フジテレビ系ドラマ『花ざかりの君たちへ イケメン☆パラダイス2011』に萱島大樹役で出演。また、主演映画『ヴァンパイア・ストーリーズ BROTHERS』が公開中。

荒木宏文(あらきひろふみ)○1983年6月14日生まれ。兵庫県出身。
07年に『獣拳戦隊ゲキレンジャー』で悪の首領・理央役に大抜擢され人気に。その後もドラマ『ゴッドハンド輝』への出演や主演映画『華鬼』、『×ゲーム』が公開。舞台でもD-BOYS STAGE 『鴉10』、『アメリカ』、『風が強く吹いている』など出演作品は多数。また、音楽ユニットD☆DATEのメンバーとして音楽活動も展開中。今年はドラマ『ヘブンズフラワー』、『グッドライフ』と立て続けに出演し俳優として着実な成長を遂げている。

橋本汰斗(はしもとたいと)○1991年11月1日生まれ。兵庫県出身。
09年ミュージカル「テニスの王子様」に5代目青学不二周助役としてデビュー。舞台D-BOYS STAGE 『鴉~KARASU~10』、『ラストゲーム』、pnish vol.12『ウエスタンモード』などに出演。近年は『仮面ライダーオーズ/OOO』、劇場版『仮面ライダーオーズWONDERFUL将軍と21のコアメダル』にカザリ役で出演。

堀井新太(ほりいあらた)○1992年6月26日生まれ。東京都出身。
昨年9月D-BOYSスペシャルユニットオーディションにて3万人から選ばれ、D☆DATEとしてCDデビューを果たす。また、ドラマ『シマシマ』で俳優デビューし、立て続けに『花ざかりの君たちへ イケメン☆パラダイス 2011』への出演を果たした。その他に中京テレビ『サタメン!!!』では初のMCにも挑戦中。舞台は本作が初出演。


おけぴ取材班:mamiko、nats  監修:おけぴ管理人

2011年09月29日

11/09/29 metro「引き際」通し稽古レポ

2011年9月29日(木)
metro第4回公演「引き際」通し稽古レポ

女優・月船さららさんが主宰する演劇ユニット“metro”の第4回公演「引き際」。
曲者揃いの出演者の皆さんがはじけまくる稽古場へ潜入してまいりました。

自らの書き下ろし作品を演出するのは、
巨匠・今村昌平監督を父に持つ映画界のサラブレッド、天願大介さん(下の写真右)。

そして元・宝塚男役の経歴を持つ女優、月船さららさん。
このお2人がタッグを組んで「演劇」に真正面から挑戦する舞台、
それが意味深なタイトルの「引き際」です。

空港は封鎖され、どうやら鎖国状態となっている様子。
海では何か奇妙な怪物がうごめいている気配があるという・・・。
大金をかけたポーカーゲームから始まった物語は、
思わぬ展開で不穏な方向に進んでいきます・・。

演説を始める若松武史さん。
手に何か持っていますね。

不敵な笑みを浮かべ・・

・・・ああっ!!
このシーン、とにかく若松さんが怪人的なパワーでかっさらっていきます。

注目の若手俳優・柄本時生さん(柄本明さんの息子さんです)。
“普通”の奥にある狂気的な雰囲気!

驚く月船さん!
柄本さんの背中の演技がいい!ここキーポイントです。

どうですか、この力の抜けた村上淳さんのかっこよさは。
タオルはちまきが似合う!

全篇にわたって月船さららさんから発せられる
ある種の「ナマモノ」感が舞台全体を覆います。
クルクルと変わる表情が魅力的!

セクシーな衣装が多く、時に目のやり場に困ってしまうことも。

こんな場面もございます♪

本業は文筆業という鴇巣直樹さんの独特の存在感。

この舞台、「存在感対決」と言いたくなるほど、各出演者の個性の立ち方が半端じゃありません。
生まれて、そして死んでいく運命の「人間」という存在が舞台いっぱいに広がります。
この物語を見終えた後に観客の心の中に残るのは、喜びか絶望か・・。
刺激的かつ挑戦的な”凄い舞台”。
metro第4回公演「引き際」は赤坂RED/THEATERにて10/6~13まで。
metro公式HPはこちら

ベテラン怪優(?)若松武史さんのノリノリ演技をお見逃しなく!
(後ろで村上淳さんがとっても嬉しそうです♪)


おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

11/09/29 「BLUES IN THE NIGHT」ゲネプロレポ@天王洲 銀河劇場

2011年9月29日(金)
ブロードウェーミュージカル
「BLUES IN THE NIGHT」ゲネプロレポ
@天王洲 銀河劇場

「♪BLUE BLUE あたしのハートは BLUE
 こんなホテルで たったひとりじゃBLUE
 こんなホテルで 見つめる夜は BLUE 」

冒頭、ネグリジェ姿で熱唱する女性達が目に飛び込んで来ました!!

1930年代のアメリカといえば、不況、失業、犯罪、暗いニュースが多い時代。
その中で失恋したり、夢破れ傷ついたり、崖っぷちな理由はひとそれぞれ。
LADY、WOMAN、GIRL、彼女らの人生が徐々に明らかになっていくのと同時に
歌に背景が浮かび上がってくるミュージカルです。

LADYの森公美子さん、WOMANの湖月わたるさん、
GIRL(Wキャスト)の片山陽加さん・佐藤亜美菜さん(AKB48)、
そしてMANのジェロさんが、ブルースを歌って歌って25曲歌いまくります!

歌から歌へとつながって、間の台詞はほとんど客席に語りかけMCのよう。
森公美子さんの語りはユーモアいっぱい!

まるでライブのような演出です。
始まる前からサックスの音が漏れて来たりで、本当にライブハウスのよう…
雰囲気がとっても素敵♪

<ストーリー>
1930年代の後半、シカゴにあるさびれた安ホテル。
流れ着いた3人の女性と1人の男性サロンシンガーが出会う。

一人はかつてブルースシンガーとして栄光を極めた黒人女性、LADY(森公美子さん)
まーさーに、パワフルな歌声です!さんしかこの役はできない!

一人は美しくミステリアスな女、WOMAN(湖月わたるさん)
まさにミステリアスな女性、湖月さん。
かつて上流階級だったオーラを放ちながら、悲しい目をして歌う姿にくぎづけです。

一人はエネルギーと熱意に満ちた娘、GIRL(片山陽加さんと佐藤亜美菜さんのWキャスト)
拝見した回は片山陽加さんがご出演、驚くほどの安定感&エネルギーでした。

そして、甘く危険な男、安ホテルのバーで歌っているMAN(ジェロさん)。
(史上初の黒人演歌歌手のジェロさん、初舞台&初ミュージカル!)
それぞれの人生を歌い上げる女性達をそばで見つつ、
背中を押してくれるように歌詞が心に響くジェロさんの歌♪

日本人である祖母の影響で5歳から歌っているという演歌を英語で説明するときには
「ジャパニーズブルース」と言うそうです。
ブルースは「とてもアットホームな気持ちで歌える」と囲み取材でおっしゃっていました。

生バンドが奏でる20年代、30年代のベッシー・スミスや
デューク・エリントンのジャズやブルースの名曲に、
彼女達の人生の叫びがノって客席いっぱいに響きます!

もし、貴方がいま何かに傷ついていたなら
きっと歌詞が心に響くはず。
「ブルース」というのは”魂の叫び”なんだということを
体感できるライブミュージカルです♪

公演は9月30日(金)~10月9日(日)まで。天王洲銀河劇場で上演中

♪舞台下手には生バンド。
なんとピアノを弾いているのは林アキラさん!めちゃうまいっ!(レ・ミゼの司教さんです!)
トランペット:野口浩史さん
サックス :清水直人さん
バス   :眞鍋信一さん
ドラム  :上地康夫さん

♪囲み取材でのひとこま
AKB48のお二人がこんな風に感情をあらわにして歌う曲は初めてだったと
それぞれの言葉で語られていたのが印象的でした。

p.s. 客席降りもあるよ♪



おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

2011年09月30日

11/09/30 新国立劇場公演「イロアセル」稽古場レポ

2011年9月30日(金)14:00
「イロアセル」稽古場レポ

話す言葉に「色」がつくという不思議な島を舞台に
無色透明の言葉を話す囚人がやって来たことから始まる物語「イロアセル」。

「色のついた言葉をしゃべる人々」という前代未聞の設定を舞台上でどのように表現するのか。
演出家の鵜山仁さんをはじめとするスタッフのみなさんが、
この演劇的ミッションをクリアするべく用意した「特別な仕掛け・装置」を
今回ほんの少しだけですが公開していただきました!

こちらの写真は主人公の囚人役を演じる藤井隆さんと、
前科のある女として島民に忌み嫌われているナラ役を演じる島田歌穂さん

~物語~
とある小さな町。
その町の住民の声や文字には色があり、全員それぞれ異なる色を持っている。
そのせいで、いかなる手段で発言しようと、固有の色によって個人が特定できてしまう。
そのため彼らは常に慎重に発言しウソをつかない。
ある日その町の広場に檻が建設され、
その中にいかにも善人そうな一人の男が収監されるが、
この男との会話は無色透明だった。
やがて住民たちは男のもとを訪れ、あれこれ打ち明け話をする。
人々の話は重複することも多く、その都度同じ意見を言うのは非合理なので、
やがて男は島民の一人に宛てた手紙を書く。
手紙はすべて島民の知るところとなり、
新聞のような影響力を持つ。
そのことで、島の社会は・・・、人々は・・・。

囚人という役柄のため、劇中のほとんどを格子の中で過ごす藤井隆さん。
彼の言葉は無色透明。
そしてこの牢獄が置かれている丘の上では全ての人の言葉が無色になるという設定の為、
このシーンでは特に変わった仕掛けは見られません。
テレビで拝見するのとはひと味もふた味も違う、俳優・藤井隆さん。
不思議なほど舞台に馴染む演技。そして緩急の付け方はさすがです!

丁寧に演出をつけて行く鵜山仁さん(舞台下)

加藤貴子さん演じるアズルは島で人気の競技「カンチェラ」の世界レベルの選手。

謎のスポーツ(?)カンチェラとは一体どんな競技なのか。
作者の倉持裕さんが作り上げた「謎」だらけの物語。
その魅力的な「謎」のひとつひとつが舞台の上で具現化されていきます。

と、ここで!
ゴゴゴ・・と上がって来たこれは・・??

天井からワイヤーで吊るされた幅8メートル、縦6.5メートルの巨大な楕円形。

そこに映し出されたのは、まるで煙のようにうごめく「色」。

(右:剣幸さん、左:町議会議員役の木下浩之さん)

剣幸さん演じる町長が喋る言葉の「色」は黒。
声の大きさや早さに合わせて「色」がモワモワーッと形を変えていきます。
この写真では「色」の部分が小さいのですが、
実際の舞台では楕円形のスクリーンいっぱいに「色」が広がり、
さらにその後ろにも別のスクリーンが現れ、
まるで劇場全体が「色」に包まれたような空間になるとか!

こちらは台詞に合わせて「色」をコントロールするスタッフさん。

加藤貴子さん演じるアズルの「色」は美しい青。
(左はライ役の高尾祥子さん)
このスクリーン、重さはなんと110キロもあるのだとか。
マイクを使って集音された声に反応して動き、形を変えて行く「色」。
台詞と連動する不思議な動きは、まるで現代美術のインスタレーションを見ているような感覚です。
実際の劇場いっぱいに広がる「色」を早く見たい!という気持ちになりました♪

ツイッターやブログなどを通して、
誰もが気軽に自分の「言葉」を世界に向けて発信出来るようになった現代社会。
話すそばから消えて行く「言葉」と、記録され伝播していく「言葉」・・
劇場ならではの表現で、こんなテーマを投げかけてくる作品
「イロアセル」は10月18日~11月5日まで新国立劇場小劇場にて上演。
19:30開演日程もあるので(10/28・金曜日)、仕事の帰りに観劇したい!という方にもオススメです。

出演は他に小嶋尚樹さん、松角洋平さん、花王おさむさん、ベンガルさん。
劇作家としては新国立劇場初登場となる倉持裕さんの書き下ろし作品を、
前・演劇芸術監督の鵜山仁さんが演出するのも話題のひとつ!

皆さんが肩から下げている不思議なカバンのようなボックス。
何に使うものなのか、ぜひ劇場でお確かめ下さい♪

「イロアセル」を含むシリーズ[美×劇] -滅びゆくものに託した美意識-の
3作品共同製作発表の様子はこちら
新国立劇場ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

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