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2012年08月 アーカイブ

2012年08月01日

12/08/01 パリ・オペラ座の「ザ・カブキ」ベジャールの遺したもの試写会&トークイベントレポ

2012年8月1日(水)14:00
wowowプライム
「ノンフィクションWパリ・オペラ座の「ザ・カブキ」ベジャールの遺したもの」
試写会&トークイベント

今年5月にパリ・オペラ座にて上演された東京バレエ団「ザ・カブキ」。
日本文化を愛し、その魂(スピリッツ)を具現化したのは
世界的な振付師モーリス・ベジャール氏。
初演から26年、ベジャール氏が愛した日本の魂を、
「ザ・カブキ」という作品を伝承していくダンサーたちの姿を追う
ノンフィクション番組が2012年8月24日(金)にwowowプライムにて放映されます。

簡単に作品を紹介すると、
物語はおなじみの「仮名手本忠臣蔵」です。
忠義や自己犠牲など日本人の美意識などが凝縮された物語をベースに、
ベジャール氏が日本文化を取り入れながらバレエに仕立てた
東京バレエ団の傑作のひとつです。

そして劇場は、パリ・オペラ座。
番組中にも登場しますが、その外観、劇場に一歩足を踏み入れた時の
美しさは息をのむほどです。
そんな世界から厳選された演目しか上演されることのない
オペラ座での上演に向けての、東京での稽古風景や本番直前の
バックステージでの様子など文字通り密着取材。

今回は中でも、主演の由良之助を演じる二人のダンサーに
スポットが当てられます。

一人は初演から出演し、ベジャール氏からも直接指導を受けたことのある
ベテラン46歳のダンサー高岸直樹さん。
高岸さんはこの公演を持って「ザ・カブキ」をご卒業されます。
そして、もう一人は22歳、若手の新生・柄本弾(つかもとだん)さん。
これまでの蓄積、魂が継承される公演、
バレエの聖地でどう花開くか、是非お見逃しなく!

他にも番組中では、「ザ・カブキ」と歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」の
シーンとの比較なども行われ、その相違点はとても興味深いものでした。

この日はさらに、先述の高岸直樹さん、柄本弾さんによる
トークイベントも開催されました。
お二人は大阪の同じバレエ教室出身でもあります。

-お二人にとってこの作品、由良之助という役は。

高岸さん)入団して最初に頂いた主役がこの役です。
それから25年、作品とともに人生を共に生きてきたような感覚です。
この作品はその時々の自分を図る物差しです。

柄本さん)僕も入団して初めての海外公演で出演しましたが、
その時は討ち入りの一番後ろの列で先頭に立つ直樹さん(高岸さん)を
憧れと追いつきたいという気持ちで見ていました。
そしてこうして先頭の由良之助をやらせていただけました。
やはりその時の自分のステイタスを知ることができる作品ですね。

-柄本さんは初めてのオペラ座、しかも密着取材ということでしたが
いかがでしたか。

柄本さん)オペラ座の斜舞台で由良之助をやる、斜舞台で踊ること自体
初めてだったので無事に公演を終えられてほっとしています。
プレッシャーを払しょくしたのは、“開き直り”です。
始まってしまえば、オペラ座でもどこでも全力を出し切る、
それだけですから。

テレビカメラに関しても、初めはカッコつけてよく見せようとか
思いましたが上手くいかず(笑) やはり開き直り、
いつも通りのことをやるだけだと思ったので、
正直そんなに気にはなりませんでした。


-そんな若手の柄本さんを見ていて、高岸さんはいかがでしたか。

高岸さん)
彼は日本でのリハーサルの段階から日増しに成長していました。
具体的には身体に言葉がどんどん増えている、一つの動きに対しても
言葉が二つにも三つにもふくらみが出てきていました。
しかも彼は足腰が強いので、重心が低いほうが様になる日本のもの、
踏みしめるようなところはしっかりできていました。

何かを継いでいってもらいたいというのは無いんです。
ほかのダンサーだったら違っているかもしれませんが、
彼に関しては本当に自分をしっかりと持っているので、
たとえ壁にぶつかったとしても彼自身でそれを乗り越えていけます。
もちろんその手助けはしますよ!

柄本さん)
光栄です。
家の近くのバレエ教室に通い出したとき、直樹さんのことを知り、
そこから東京バレエ団を意識するようになりました。
こうして一緒にいろいろな役をさせていただく中で、
出来る限りのことを吸収していきたいと思っています。


-高岸さんの最後のステージで涙は?

高岸さん)
無かったですね(笑)
晴れ晴れとした気持ちになりました。
こうしてしっかりと後に続く人がいる安心感でしょうかね。
あとは、東京バレエ団という大きな看板を背負っていましたからね、
自分のキャリアというより公演を無事に終えられたことの
安堵のほうが大きかったように思います。

-ベジャール氏から直接指導を受けるなかで学んだことは。

高岸さん)
勉強し続け、前進、向上し続けることを学びました。


-最後にオペラ座という空間、海外での反応はいかがでしたか。

高岸さん)
イノシシが出てくるシーンなどで笑いが起きたり、
日本ではない反応が面白かったですね。
また、オペラハウスは客席との距離が近いので場面ごとに
拍手をいただくとき、気持ちの“熱”も伝わってきて、励まされました。

柄本さん)
踊っているときはいっぱいいっぱいでしたが、カーテンコールで
客席が明るくなったとき一人一人の方の拍手が本当に伝わってきて、
距離のせいか、オペラハウスという空間がそう感じさせるのか。。。
とにかくうれしかったですね。


「ザ・カブキ」のドキュメンタリーは8月24日夜10時より放送予定。
番組HP

9月1日には2010年にイタリア・ミラノスカラ座で上演された
「ザ・カブキ」も放送が予定されています(由良之助役は、高岸直樹さん)。
番組HP



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人

2012年08月04日

12/08/04 明治座「大江戸緋鳥808」初日&囲み取材レポ

2012年8月4日(土)13:00
明治座創業140周年記念 「大江戸緋鳥808」
初日観劇&囲み取材レポート


(写真左から 貴城けいさん 東幹久さん 大地真央さん 湖月わたるさん)

大江戸八百八町を舞台に、きらびやかな衣装に身を包んだ強く美しい女性たちが大暴れ!
大地真央さん、湖月わたるさん、貴城けいさん、3人の元・宝塚トップスターに加え、
東幹久さん、原田龍二さん、市瀬秀和さん、山崎銀之丞さんといった男性キャストも個性派揃い。
宝塚切っての名バイプレイヤーとして活躍されていた未沙のえるさんの“女優デビュー”作品でもある「大江戸緋鳥808」。
華やかな初日公演を観劇してまいりました♪


(艶やかな花魁姿の大地真央さん)

5年ぶりに明治座公演に主演する大地真央さんが演じるのは、
“金でも身分でも揚げられない” 美貌の花魁(おいらん)・高尾太夫。
実の姿は忍びの一族の娘である、伝説のくノ一(女忍者)・緋鳥(ひちょう)!

12着もの衣装を早替えありで華麗に魅せてくれる大地真央さん。
艶やかな花魁姿から、気風のいい姐さん、
そして剣さばきもお見事な忍びの姿までどれをとっても、ため息の出るような美しさ。


舞いながら剣を受ける高尾太夫(大地さん)と、凛々しい直姫(湖月さん)

湖月わたるさんが演じるのは、将軍家の一人娘・直姫。
“江戸版オスカル”のような男前なお姫様。
颯爽とした立ち姿、迫力の殺陣シーンは、さすがの切れ味!かっこいいです!!




緋鳥を恋のライバルと思いこんでしまう町娘・お七(貴城さん 写真中央)。
写真右は未沙のえるさん。

貴城けいさん、恋するおきゃんな町娘・お七ちゃんをキュートに魅せてくれます♪
ピンクの着物や、かんざしもとってもお似合い。
まるで本当の“娘役”さんみたい・・と思いきや、可愛いだけではないお七ちゃんも登場しますよー♪
そして未沙のえるさん演じる、長屋の大家さん(おじさんではありません)の登場シーンでは場内から大きな拍手が。
最高の存在感で、大いに笑わせてくれました♪
宝塚同期生の大地さんとは27年ぶりの共演とのこと(!)。
未沙のえるさん、“女優デビュー”おめでとうございます!!


絵師・参次は緋鳥の“目”を絵に描きたいと願う・・

「自分の目で見たものだけを信じる」という絵師・参次(さんじ)を演じるのは、
東幹久さん。
緋鳥の“目”に魅せられ、その姿を自分の絵に残したいと奮闘しますが・・。
東さんと言えば・・「芸能人は歯が命」(なつかしいっ)!
このお芝居、ギャグシーンも満載。客席に温かい笑いがいっぱいに広がります。

将軍のご落胤(らくいん)・伊織を演じる市瀬秀和さん、
緋鳥を助ける老中・伊豆守役の原田龍二さん、
謎の忍び集団・卍党を率いる大蛇(おろち)を演じる隆大介さん、
ちょっぴり頭が弱い忍びのツチノコ役の早乙女友貴さん(キレのいい動き、さすがです!)など、男性キャスト陣も大活躍。
緋鳥姐さんを慕い常にそばに仕える岡っぴき・定吉を演じる山崎銀之丞さんの気持ちのいい台詞回しにもご注目くださいね♪

悲しい過去を抱えながらも、人々の笑顔の為に戦い続ける緋鳥。
はたして彼女の運命は・・?
石ノ森章太郎さんの漫画が原作で、アクションあり笑いあり涙ありの江戸版・ヒーロー(ヒロイン?)物語「大江戸緋鳥808」。
映像を使った美術セットも迫力あり!
子どもからお年寄りまで楽しめる、すっきりと気持ちのいいエンターテイメントです♪




終演後の囲み会見で、大先輩・大地さんを前に照れまくる湖月さん♪


大地さんとの共演・初日を終えて思わず涙ぐんでしまった貴城さん

大地真央さんの七変化に、笑いに、立ち回り・・。
胸がすーっとするような緋鳥の活躍を見た後は、華やかなフィナーレショーも楽しめますよ!
豪華な衣装で歌う大地さん、湖月さん、貴城さんに、客席は大盛り上がり♪
休憩時間には、大地さん、湖月さん、貴城さんがそれぞれにプロデュースした特別弁当も販売されています(限定各30食)。
幕間のお買いものや、観劇前後の下町散策も楽しみな明治座で、
華麗な女たちの正義の戦いを、楽しんでいらして下さいね♪


笑って、泣いて、後味さわやか♪


「大江戸緋鳥808」は2012年8月4日より27日まで、明治座にて上演中!

公式HP

<あらすじ>
誰にも揚げられないことで名を馳せる、
美貌の花魁・高尾太夫。実の名は緋鳥、“くノ一”である。
明るくさっぱりとした人柄から大勢の者に慕われるが、
望まれずに生まれ、戦うために生きた過去に、緋鳥はぬぐい去れない孤独を抱えていた。
時を同じくして江戸幕府ではお家騒動が勃発。
その背景に見え隠れするのは、かつて緋鳥を裏切った忍び集団、卍党であった。
自分の生きる場所は、戦いだけなのか。
将軍家綱の一人娘・直姫、江戸市井に暮らす絵師・参次、お七を巻き込み、
緋鳥の本当の戦いが、今始まろうとしていた。

<キャスト>
大地真央
湖月わたる 貴城けい/ 原田龍二/ 市瀬秀和
未沙のえる/ 山崎銀之丞/ 東 幹久

<スタッフ>
原作:石ノ森章太郎 原作「くノ一捕物帖」より
演出:岡村俊一
脚本:渡辺和徳



舞台写真提供:明治座 おけぴ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人

2012年08月05日

12/08/05 Dステ11th「クールの誕生」稽古場レポ

2012年8月5日(日)15:00
Dステ11th「クールの誕生」稽古場レポ


話の7割は「笑い」です!!
あのD-BOYSが、50年前の「モーレツ・サラリーマン」に変身!?
熱くてちょっとオマヌケなサラリーマン・コメディ、
Dステ11th「クールの誕生」の稽古場にお邪魔してきました!

(左から三上真史さん、牧田哲也さん)

“本気の演劇”に全力投球する注目の俳優集団 D-BOYS が今回演じるのは、
高度経済成長の時代を一直線に駆け抜けたサラリーマンたちの物語!
脚本は、鶴屋南北戯曲賞受賞後初の書下ろしとなる鈴木聡さん、
そして演出はミュージカル演出の第一人者、山田和也さん!

脚本が演じる各キャストの個性に合わせて「アテ書き」されているからか、
のびのびと、まるでサラリーマンという「もう一つの人生」を楽しむように演じているD-BOYSのみなさん。
ボケとツッコミの応酬や、クスリと笑わせるしかけもたっぷり!!

物語の舞台は1960年代。
所得倍増計画、新幹線や東名高速道路の開通、念願の東京オリンピック。
誰もが「今日よりもっといい明日がある」と信じて、一心不乱に働いていたあの頃。
まだ「ビジネスマン」なんて言葉は一般的ではなく・・
そう、彼らには「サラリーマン」という言葉がよく似合うっ!


なんでも屋の弱小商社・東京堂物産の若手社員、安達&岡田を演じるのは三上真史さんと牧田哲也さん。
上司のイヤミや無理難題にもめげず、
がむしゃらに働く“ウブで一途な下っ端サラリーマン”を力演!

シチュエーションに合わせてクルクル変わっていく表情がなんとも魅力的な
三上真史さん(Eテレ「趣味の園芸」にナビゲーターとして出演中の“園芸男子”!)。

シャツ&ネクタイの着こなしもバッチリ、クールな表情がカッコいい牧田哲也さん。
物語では、キャバレーのホステスへの淡い恋心も・・


鈴木裕樹さんと加治将樹さんが演じるのは、ライバル関係にある中堅社員・矢部&森本。

(左から鈴木裕樹さん、加治将樹さん)

互いの部下である安達と岡田も巻き込んで、激しい昇進争いを繰り広げる二人!
緊迫した掛け合いシーンは二人の息もぴったりで、
見ているこちらがドキドキしてしまうほどでした。

「デキる男」のお手本のような“伝説のサラリーマン”、塙(はなわ)を演じる柳浩太郎さん。
その佇まいから醸し出される雰囲気はとってもミステリアス!
会社浮沈のカギを握るキーパーソンになる予感が!


そして、この日取材したシーンへの登場はありませんでしたが、
D-BOYSから山田悠介さんと堀井新太さんもご出演です!


台本の中にある言葉の意味やイントネーションを何度も確認したり、
言い方を少しずつ変えてみたり……

(鈴木裕樹さん)

稽古場を拝見していて、全員で芝居を創り上げている感じがとても伝わってきました。

(演出・山田和也さんの指導を食い入るように見つめる牧田哲也さん)

(自分の動きを念入りにチェックする柳浩太郎さん。真剣です)


セリフの中には音楽や商品、有名人など、当時の懐かしい風俗が盛りだくさん!
D-BOYSファンの方はもちろん、あの時代に青春を過ごした世代の方々にもオススメです。
逆に当時を知らない方は、現代とのあまりの違いにびっくりするかも!?

(加治将樹さん)

「個性重視」なんていわれる時代だからこそ、
「フォア・ザ・チーム」の精神で、なりふり構わず突っ走ろうとするサラリーマンたちがカッコよく見える。
現代の若者が、日本のめざましい成長を支えた世代に捧げる讃歌ともいえるこの舞台!
接待工作の成否と弱小商社・東京堂物産の行く末はいかに!

抱腹絶倒のストーリーと、D-BOYSのエネルギッシュ&コミカルな熱演、
そして、あの時代に流れていた“超ポジティブ”な空気から元気がもらえそうです!


<公演情報>
Dステ11th「クールの誕生」
脚本:鈴木聡
演出:山田和也
出演:柳浩太郎、鈴木裕樹、加治将樹、牧田哲也、三上真史、
山田悠介、堀井新太(以上D-BOYS・順不同)
/三鴨絵里子、俵木藤汰、弘中麻紀、永井秀樹

(手前は村田部長役の俵木藤汰さん。フレッシュな若者たちをガッチリ支える存在感♪)

大阪公演 森ノ宮ピロティホール 2012年8月25日(土)〜26日(日)
東京公演 紀伊國屋ホール 2012年9月4日(火)〜10日(月)
     PARCO劇場 2012年9月12日(水)〜17日(月・祝)

<あらすじ>
舞台は1960年代。裏銀座にある弱小商社「東京堂物産」の社員たちは、
来年に控えた東京オリンピック用のグッズ販売の権利を得ようと必死だった。
隣接するグランドキャバレー「COOL」で、あの手この手で取引先を接待するのだ。
若手社員・岡田清(牧田)と安達裕人(三上)もそんな狂騒に巻き込まれる。
二人は伝説のサラリーマン・塙(柳)に導かれるようにたくましく成長してゆくが、
やがて派閥争いに巻き込まれ、ホステス・美枝子(三鴨)を巡る恋に翻弄され、同期の友情にひびが入る。
そして訪れる東京堂物産の危機に、二人はもう一度手を取り合って立ち向かうことになるのだが・・。

公式ホームページはこちら
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クシャクシャの新聞紙は!?

おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

2012年08月06日

12/08/06 劇団青年座第204回公演「ブンナよ、木からおりてこい」稽古場レポ&インタビュー

劇団青年座 第204回公演「ブンナよ、木からおりてこい」稽古場レポ&インタビュー

2012年8月6日(月)11:45
おけぴ会員稽古場レポ隊企画
劇団青年座 第204回公演
『ブンナよ、木からおりてこい』稽古場レポ&逢笠恵祐さんインタビュー


青年座×おけぴ企画第3弾!
1978年の初演からこれまでに1140回の上演を記録している、
青年座の財産ともいえる作品『ブンナよ、木からおりてこい』(原作:水上勉)。

この世にはもっともっと広く、平和で、仲間の殺されない未知の国がある。
そんな思いを胸に、誰もてっぺんを見たことのない高い木に登り始める、
トノサマ蛙の子ブンナ。
そこでブンナが見たものとは・・。

胸に強く訴えかけるメッセージと共に、歌やダンスもふんだんに取り入れられ、
大人も子どもも楽しめる青年座の代名詞とも呼べるこの名作舞台。

本番に向けて稽古が続く青年座劇場に、
おけぴ管理人&抽選で選ばれたおけぴ会員レポ隊5名の皆さんとお邪魔してまいりました♪

今回の公演は、新演出&新楽曲でのリニューアル上演。
青年座としては、これが5バージョン目になるとのこと(!)。
時代に合わせて形を変えつつ上演が続けられているのですね。
演出を手掛けるのは青年座文芸部の磯村純さん。音楽は高崎真介さんです。

そして、元気いっぱいのトノサマ蛙、主演のブンナを演じるのは、
青年座若手の注目株!逢笠恵祐さん。
今回、大抜擢で大役を演じる逢笠さんに、
おけぴレポ隊がお話をうかがってまいりました!!


レポ隊)
『ブンナよ、木からおりてこい』という舞台について、お聞かせ下さい。

逢笠さん)
とてもメッセージ性が強い作品ですよね。
説明の台詞も多いですし、よく喋りますし(笑)。
その中で、いかに説明をしないか、メッセージをいやらしくしないかを課題にしています。

レポ隊)
そのためには、どのようなことを意識して演じていらっしゃいますか?

逢笠さん)
素直にやるのが一番かなと。
(ちょっと間をあけてから)“誠実にやること”ですかね。

質問に対して、ゆっくりと丁寧に、言葉を選びながら語る姿に
なんてしっかりとした若手俳優さんなんだと、しかもなんてイケメンなんだと、
レポ隊一同、間近に見る逢笠さんにほれぼれとして、さらにインタビューは続きます。

レポ隊)
カエルを演じることについて、いかがですか?

逢笠さん)
現実的に考えると・・無理だなと(笑)。
(四つん這いになる格好に)慣れるまでは股関節が痛かったりして(笑)。
腰も痛いな、とか。
でも、その体勢をとったときに“気持ちが変わる”んですね。
そういったところから得るものがありますね。
(カエルの目線で見ると)まるでアリエッティの世界です(笑)。
人間が思わぬところから、カエルたちは影響を受けたりしていて、
例えば外来種なんてカエルにとっては死活問題ですよね。
そういうことにも考えが及んだりして、広がりを感じています。

レポ隊)
気にいったセリフはありますか?

逢笠さん)
ラスト近くの、“たくさんの命がつながって僕というカエルがここにいる”というセリフが好きです。
僕は出身が福島なんです。
震災があり、色々と考えていたときに、この本を頂けたというのがあるので、
このラストは自分に重なります。
(ブンナの物語の)結末は必ずしもハッピーエンドではないと思います。
これから困難もあるだろうし、命の危機も・・もしかしたら次の日に死んじゃうかもしれない。
でも木から降りて、執着心がなくなって新しいものが見えると言いますか。
上を見て、体験して、降りてきて・・(ブンナが)これから強く生きて行くという、
そんなことを思いますね。


レポ隊)
この舞台は、お子さんもご覧になると思いますが、その点については?

逢笠さん)
子供って、思っているよりは大人、ですよね。
こういった普遍的なテーマの作品を、子供は素直に受け取ってくれるんじゃないかと思います。
あまり子供とか大人とか、どちらもとか、そういう目線では作っていないですね。
メッセージを押し付けがましくしないというのが、ひとつのテーマとしてあるんですが、
見た方、それぞれが感じて下さったらいいなと思っています。
“伝える”というよりは、“伝わる”というようになればいいかなと。

逢笠さんの、まさしく“誠実”な受け答えに、レポ隊一同ウンウンと頷きながら
お話に引き込まれました。
ここで聞きたくなったのは、逢笠さんがどんな方なのかということ。
インタビューは和やかに、打ち解けた雰囲気で続きます。

レポ隊) 
青年座に入ろうと思ったきっかけは?

逢笠さん)
福島ではあまり演劇公演がなくて、映画をよく見ていました。
俳優の西田敏行さん(元・青年座所属)が同郷なんです。
映画などで見ていて、あこがれていて・・。
(自分が青年座に)入ってみたら、もういらっしゃらなかった(笑)。
先輩にあこがれて入団した時には、まさか自分がカエルをやることになるとは思っていませんでした。
貴重な経験だと思います(笑)

レポ隊) 
好きな俳優さんはいらっしゃいますか? 

逢笠さん)
渡辺謙さん、真田広之さんは、(力をこめて)かっこいいですよね!
男から見てもかっこいいなって思うのは、すごいことだと思います。

レポ隊)
どういった俳優さんを目指していらっしゃいますか?

逢笠さん)
(しばらく考えてから)今は、このブンナというお芝居を誠実に演じられる俳優になりたいと思っています。
この作品をやり終えた後は、また変わってくると思うんですが。

レポ隊)
好きな映画、お芝居があれば教えてください

逢笠さん)
(ちょっとテレながら)『ニューシネマパラダイス』が大好きなんですよ。
(大きく相槌を打つレポ隊)
あれ、いいですよね!! 何回観てもいいです。普遍的な作品だと思います。
あと、演劇では深津絵里さんが出演していらした『春琴』が好きですね。


レポ隊)
今回のお芝居の配役の発表のときは、いかがでしたか?

逢笠さん)
実は同期からメールで、“決まったよー”って来たんです。
“あ・・・”っていう感じで(笑)。
“・・・メールで来ちゃった”みたいな感じでした(笑)。

レポ隊)
最後に、ブンナという歴史のあるお芝居で主演されるのは大変だと思うんですが、
プレッシャーは感じてらっしゃいますか?

逢笠さん)
プレッシャーはそんなに感じていない方だと思います。
緊張はするのですが、気にしてもしょうがないなと思っちゃうんです(笑)。


逢笠恵祐さんのお答え、ひとつひとつに誠実感があり、
的確な言葉でしっかりと話されるのが印象的でした。
『ブンナよ、木からおりてこい』という先輩たちから受け継がれた重要な作品に対して、
敬意と度胸をもって挑む姿勢に感銘を受けました。

もっともっと聞きたいことも出てくるような雰囲気でしたが、残念ながらお時間です。
稽古中の貴重なお時間をさいていただき、たくさんのお話をありがとうございました!

続いて製作スタッフの方に、青年座劇場の裏側をご案内いただきました!


迷路のように細い通路を抜けて、ドアを抜けて・・・。



青年座劇場の舞台を見下ろす調光室へと出てまいりました。
窓の向こうは劇場です。天井に照明が設置してあるのが見えます。
さらに階段を降りて、稽古場へとご案内いただきました。

本番の舞台は新国立劇場・小劇場ですが、
青年座稽古場に本番さながらの舞台が組んであります。
この作品は、歌とダンスのあるお芝居です。
この日は、発生練習から歌のお稽古、
さらには動きもつけてのダンスシーンを拝見させていただきました。




演出の磯村純さん。とても気さくにレポ隊にも笑顔で話しかけてくださいました!



歌と群舞の迫力が満点です!こんなアクロバティックな振り付けもあります。



だんだん、役者の皆さんが、カエルに見えてきました・・・。


写真左は、かつてブンナを演じられたこともある佐藤祐四さん。今回は老蛙役です。
右の逢笠さんと、新旧ブンナの揃い踏み!


骨太のドラマが展開する中で、
歌ったり踊ったりの楽しい場面も盛り込まれている『ブンナよ、木からおりてこい』。
ブンナが木を登っていく場面は、逢笠恵祐さんが四つん這いで激しいアクション、
ダンスと歌で高揚感に満ちていました!
カエルたちの合唱は、楽しくて、パワーがあって、可愛くてユーモラス♪
それでいて切なく、胸に迫ってくるパワーは、さすが青年座。
充実の稽古場見学を終え、本番の舞台がますます楽しみとなったレポ隊。
スタッフ、キャストの皆様、お忙しいところを、本当にありがとうございました!


稽古場、インタビューの様子は、
おけぴレポ隊参加者の方のブログでも紹介されていますので、ぜひご覧くださいませ。

ブログ「毎日お気楽日記」(みもままさん)

ブログ「青山航士さんを囲むおしゃべり広場」(ゴージャスようこさん)

レポ隊参加者の皆さんから届いた感想を、一部抜粋してご紹介いたします♪

(レポ隊Oさんの感想より)
劇団の見学は、隅々まで拝見させて頂き、たくさんのドキドキ感ワクワク感を体験させて頂きました。
青年座の歴史を垣間見ることが出来、有り難かったです。
仕事中お邪魔しました製作をはじめ、スタッフの皆様ありがとうございました。

歌の練習のあとのダンスは老若男女がみんなと一つになり踊り合わせている姿が、
また、皆さんがいい汗を流している姿が、良いなぁと思い、いい舞台に仕上がる確信を持ちました。
舞台初日が今から楽しみです。

(レポ隊Uさんの感想より)
公演の主演・ブンナ役をつとめる逢笠恵祐さんは意外に冷静でした。
ブンナという大役において、プレッシャーと戦っているのかと思いきや、
「緊張するけど特に気にしない」と淡々と話してくださり、ここでも大物の予感がします。
「演劇を好きになってもらう前に、演じる方が力をつけなければ」。
これからの演劇界における注目株の逢笠さんの堂々と真っ直ぐで力強い目力が、印象に残りました。
福島県出身の逢笠さんが中心となり、カエルの視点で命やその尊厳を描くこの作品が、
東日本大震災やいじめの問題が取りざたされる今に上演されることに大変な意義があると思います。


出演者の皆さんがカエルの体勢で動きながらダンスと歌の稽古を拝見していると、
自分も不思議と動物サイズになっている気分!
人間が姿として登場しないからこそ、弱肉強食の世界における動物たちの生きざまを通して、
真っ直ぐ観客の心に届くものがあります。
歌や台詞など、新しい演出も組み込まれた「ブンナ~」。
今から開幕が待ち遠しいです!

弱肉強食の世界の中で、ブンナが体験する“生”の本当の意味とは・・。
今の時代に痛烈に、そして優しく語りかける名作舞台、お見逃しなく!

劇団青年座 第204回公演
『ブンナよ、木からおりてこい』
8月20日(月)~26日(日)
公式HP
公式ブログでもレポ隊訪問をご紹介いただいています♪


<ものがたり>
この世にはもっともっと広く、平和で、仲間の殺されない未知の国がある。
そんな思いを胸にトノサマ蛙の子ブンナは
住みなれたお寺の境内にそびえ立つ椎の木に登ります。
やっとの思いでてっぺんまで這い上がったブンナ。
そこには、ブンナがもぐり込むことの出来る土のたまった空間があった。
太陽が輝き、草花が風にそよぎ、うまい虫までが飛んでいる。
天国だ――!
しかし、そこは鳶の餌ぐらだったのです。
次々に連れてこられる傷ついた雀、百舌、鼠、蛇たち。
彼等は「死」を前に壮絶な戦いを繰り広げる。
天国から地獄に突き落とされたブンナ。
土の中で怯え、慄きつつ、なを生きることを考える。
季節は秋から冬へ、そして長い長い冬眠――。
春がやってきた。
眠りから覚めたブンナは鼠から生まれ出てきた虫たちを食べ、
仲間が住むお寺の庭へおりて行くのでした。


最後に逢笠恵祐さん&おけぴレポ隊、記念撮影の様子を♪

おけぴレポ隊企画、今後も引き続きよろしくお願いします♪


取材&撮影:yoshida、mamiko、おけぴレポ隊の皆さん  監修:おけぴ管理人

2012年08月09日

12/08/09 東京芸術劇場内覧会レポ

2012年8月9日(木)10:30
東京芸術劇場内覧会レポ


2階席サイド後方(E-34)からの視界

9月にリニューアルオープンする東京芸術劇場(池袋)。
改修のポイント、劇場の今後の取り組みなど生まれ変わった
芸劇に期待が膨らむ内覧会の様子をお伝えいたします!


こちらはプレイハウス(旧・中ホール)です。


サイドバルコニー席とサイド照明、レンガ壁面で
劇場のイメージもがらりと変わります。


1階客席から階段を上がると・・・


一階客席後方にはこのような立ち見可能エリアが設けられています。
プレイハウス全体で立ち見90名が可能になりました。


1階席後方からの景色はこのようになります。


全体的に勾配を急に改修してありますが、1階席後方サイドは
さらに一段高く、より見易いような工夫が!


また、1階前方席では壁とお席の間に空間があり、出入りもできます。
(後方席については、その限りではありませんのでご注意ください。)



2階はこちらの座席表を基に各座席からの視界をレポートします。


2階席センター後方、D-24からの視界


2階席センターブロック最前列からの視界、バーも舞台にはかかりません!
1階席の前方の千鳥配列(観やすい!)も確認できますね!


2階席バルコニー席から舞台を見ると(2-LB-5)。


2階バルコニー席先端からはこのように見えます(2-LB-1)。

壁面のレンガ、ところどころコンクリートむき出しの箇所があり、
そこに間接照明が効果的に使われています。
これはかつての壁をはがした名残を生々しく感じて欲しい“改修”ならではの演出!

また、ホスピタリティ面では
プレイハウスでの女性用お化粧室の増設、東京芸術劇場利用の
お客様を対象とた託児サービスの新設などうれしいニュースも!

~託児サービス~
「託児施設芸劇キッズ・ミューズ(仮称)」劇場5階エレベーター横
対象:東京芸術劇場でご鑑賞のお客様
利用時間:開演1時間前から終演後30分まで
利用料金:生後4か月から1歳児 2,000円/2~6歳児 1,000円
お申込み・お問い合わせ:
(株)テノコーポレーション東京本部03-5413-3427 (平日9時から18時)

また、テナントについても、プレイハウス隣接のイタリアンレストラン、
1階アトリウムのベルギービールカフェ両店は23時まで営業となり、
ご観劇後の語らいにも最適!
更に、郵便局も新設され記念切手の発売もあるそうですよ!

そして、こちらは1階アトリウムに新設されたBOX OFFICE、
劇場インフォメーションやチケット販売はこちらへ!
後方に見えるのは劇場5階のコンサートホール(旧・大ホール)へのエスカレーター。

改修前はアトリウム中央を横断していましたが、
壁際に1‐2階、2‐5階への乗り継ぎ形式となりました。
(新しいためか、エスカレーターの床面が若干滑りやすいように感じたので、
しばらくはご注意ください)


続いてコンサートホール(旧・大ホール)、シアターイースト/ウェスト
(旧・小ホール1・2)の様子もご紹介いたしますね。


コンサートホール入口

コンサートホールはロビーも広い空間をゆったりと使っています、
1時間半前開場となるので劇場空間をたっぷりとお楽しみください。

壁面に棒状の木製リブを入れることで反射音をやわらかくするなど
音響面での改善がなされています。
そして芸劇コンサートホールといえば、パイプオルガンですね。
こちらは現在もオーバーホール中、2013年3月がお披露目!

そして地下一階へ(噴水はなくなってしまいました)!
今まで小ホール1と2だった劇場が、Theatre East と Westに!


“土”をイメージした地下1階フロアです。


シアターイースト最後列から


舞台が近い!


シアターウェスト 最後列から


サイドシートもあります。

ちなみに各ホールのイメージは、
コンサートホールが“鉄”、プレイハウスが“木”、地下1階シアターが“土”なのだそうです。

以上、新しい芸劇のハード面をご紹介してまりましたが、
プレイハウスリニューアル後
最初の演目は「蜷川(幸雄)さんに使われる前に先に使いたかった」という
野田秀樹芸術監督自らの新作「エッグ」(おけぴ制作発表レポ)
他にも「東京から世界へ、そして世界から東京へ」をスローガンに注目の作品目白押しです。

野田秀樹芸術監督の言葉を借りると
「劇場は出会いや交流の“場”であるべき、大雑把だった劇場の色を賑わいの色に変える。」
「人が、心が変わらなくては良くならない。そのきっかけとしての改修だと思っています。」
これからの芸劇に注目です!!

公演ラインナップはこちらより 
東京芸術劇場 公式HP


丸みのあるロゴも可愛いですね。


おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

2012年08月11日

12/08/11 こまつ座「芭蕉通夜舟」稽古場&GPレポ

2012年8月11日(土)13:00
こまつ座「芭蕉通夜舟」稽古場&GPレポ

こまつ座第九十八回公演は俳聖・松尾芭蕉の一代記。
井上作品初参加の坂東三津五郎さんの魅力を鵜山仁さん(演出)が
ぐぐっと引き出します!

日本の四季を感じ、日本語の響きに癒される。
余計なものをそぎ落とした、涼やかささえ漂う舞台です。
特に雪月花の美しさを語る台詞などはそれぞれ、
うっとりと聞きほれてしまいます。
それでいて、ずっこけるようなことをさらりと言ってしまう芭蕉。

そんな井上ひさしさんならではのユーモアを交えながら
普遍的なメッセージが込められている。
これはまた、芝居好きにはたまらない作品です。

そんな芭蕉役には坂東三津五郎さん。
芭蕉の19歳から51歳までの32年間のうち、一人のシーンだけを
切り取った全三十六景を“ほぼ”一人芝居で作り上げます!
(なぜ一人のシーン、なぜ三十六景なのかは是非劇場で。)

時折、“地”に返り、坂東三津五郎さんとして台詞を発する場面では
客席と舞台、まったく壁を感じさせず、そっと傍らに佇むかのような
親しみやすさで作品の世界に誘ってくれます。

若き日の宗房時代、洒落や滑稽さが持ち味の江戸談林俳諧の
宗匠として名を馳せた松尾桃青時代、
そしてわびしさに徹して苦吟する芭蕉の姿。

俳聖でありながらも一人の人間として人生や句作に迷い悩み、
その中で自分の道を歩んでいく芭蕉がとても身近に感じられます。

ちょっとおどけたような表情や飄々とした言い回しの中にも、
洗練された美しさを感じられるのは三津五郎さんだからこそ!

みなさんご存知のあの名句が生まれた背景が語られる場面もあり、
芭蕉本人の口から解説を聞いているかのようなうれしさがあります。
お芝居なんですけどね。

そしてもう一つ、この作品は、ほぼ一人芝居なのですが、
この “ほぼ”というのがポイントで。

それは・・・舞台上には坂東八大さん、櫻井章喜さん、林田一高さん、
坂東三久太郎さんといった朗唱役の四名もいらっしゃるのです。

さらさらと流れるような景の転換もみなさんが担って、黒衣のような、
進行役のような、その一方で芭蕉の傍らで見守っているかのような、
絶妙の距離感でそこに存在するのです。

また、小道具の“見立て使い”の面白さも魅力です。
一つの小道具が芝居の中で、一瞬にして全く別のものに
見えてくるから不思議です。

お芝居って素晴らしい!

軽やかに綴られる松尾芭蕉の一代記から受け取るメッセージは
見た人それぞれの立場や感性で様々でしょう。
そんなところも十七文字から無限の広がりを感じる俳句に
似た印象を受ける作品です。

<公演情報>
2012年8月17日~9月2日 紀伊國屋サザンシアターにて
公演HP
上演時間 1時間半

<イベント情報>
「井上ひさし「せりふ」展」
紀伊國屋画廊(紀伊國屋書店新宿本店4階)
2012年8月16日(木)~28日(火)<会期中無休>
午前10時~午後6時30分(最終日午後6時まで)
入場料は無料



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人 (写真提供:こまつ座)

2012年08月13日

12/08/13 ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ」制作発表レポ

2012年8月13日(月)11:00
ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ 足ながおじさんより」制作発表レポ

9月にシアタークリエにて上演(日本初演!)される
「ダディ・ロング・レッグズ」の制作発表をレポートします。

ご登壇されたのは、ご出演の井上芳雄さん、坂本真綾さん、
脚本・演出のジョン・ケアードさん、
そして「あしなが育英会」会長の玉井義臣さん。

“足ながおじさん”、名乗ることなく陰ながら援助することの
代名詞にもなっているほど日本で愛されているこの物語。
導入部以外は少女ジルーシャの手紙で構成されているおなじみの原作小説を
今回なんと二人ミュージカルにアレンジ!!

ジルーシャを援助しながらも次第に彼女に惹かれていく若き慈善家
ジャーヴィスを演じるのは井上芳雄さん。

「この作品をやるにあたり、周りの、特に女性の中に
“小さいころからの愛読書だった”という方が多く、
プレッシャーをかけられています(笑)。
(演じるにあたり)小説をしっかりと読みましたが、もちろん
ジルーシャが援助によってどんどん花開いていく話ですが、
同時に僕が演じるジャーヴィス、彼はお金も持っていて、
社会的にはすべて兼ね備えているかのような人物が、
人間としてジルーシャと知り合うことで変わり、
救われている話でもあると感じました。
そのことが分かった今、この人物を演じられることが
さらに嬉しくなりました。」

聡明で芯の通った“大人っぽさ”のあるヒロインの
ジルーシャには坂本真綾さん。
2年ぶりのミュージカル作品出演です。

「“足ながおじさん”はすごく好きな小説でしたのでジルーシャを
演じられるということになったときは本当に嬉しかったのです。
ただ、子供の時に読んだ印象では、
ラストシーンについては曖昧な記憶しかありませんでした。
改めて原作を読み直したら、“ラブストーリー”でもあることや
大人になろうとしている女性が社会に進出し、自立心が芽生えてゆく
成長の物語でもあることに気付きました。
昔読んだ時よりもジルーシャにたくさん共感しましたし、
より一層ジルーシャを好きになりました。」

坂本さんの凛とした眼差し、井上さんのジェントルな佇まいと“長い足”!!
本当にぴったりなキャスティングです。

そして脚本・演出を手がけたのは「レ・ミゼラブル」や
「ベガーズオペラ」でもおなじみのジョン・ケアードさんです。
物語の魅力、そして、上記2作品に代表されるように群像劇を数多く
生み出してきた彼が、なぜ二人だけのミュージカルにしようと思ったのか
お話してくださいました。

「“手紙”というものの面白さは書き手と読み手がいることです。
“書いた人の思い”と“読んだ人が受け取る思い”があり、
また時間のギャップも生まれてきます。
今はEメールの時代ですが、かつては少なくとも数日はかかりました。
そのあたりがこの作品の心臓部になっていると思います。

少女ジルーシャが知らない男性に手紙を書く。
小説での面白い点は、彼女の心の中がいつも動いており、
たくさんの考えを持っているということです。
小説を読めば読むほど、彼女がどういう人間かということに
魅了されてゆきます。
そして手紙を受け取るその男性(ジャーヴィス)も、書かれてある
内容に心を動かされていくのです。

これはジルーシャへの教育の話ですが、
結果としてジャーヴィスにとっての教育でもあるのです。
何も持っていない少女と、何でも持っている男性、
互いの立場が少しずつ入れ替わってゆき、
彼女以上に彼の方が、彼女を必要とするようになるのです。
すべてを持っていたのは本当は彼女だったのです。

そして、二人は実際に会い、彼女は彼が誰だかを知らず、
恋に落ちてしまうところに作品の素晴らしいドラマ性があります。
彼女は自分が孤児だということを恥ずかしくて言えません。
一方、彼も自分がお金を援助しているということを言えません。

彼らの間に掛ける橋はなく、それがとてもドラマチックな状況なのです。

ですから、これは二人の間の物語でなくてはならないと考えました。」

納得です!
そんな穏やかながら濃密な心の交流をするお二人は実は初共演!

ジョンからはキャスティングの理由を

「真綾さんは頭の良い女性だからです。
そして同等に井上さんも、頭の良い手紙を楽しめるほど
頭の良い男性だからです。」

ここですかさず井上さんからの
「足の長さは関係なかったのですか?笑」

という問いには

「もちろん、足の長い人でなくてはなりませんが(笑)、
頭が良いことの方が足より大事です。」

そんなお二人、井上さん、坂本さんのお互いの印象、お稽古の様子については

坂本さん
「スチール撮影の時に初めてお会いしましたが“本当に足が長い、
背の高い人が来た”というのが第一印象です(笑)。
そして、私たちは同学年なのですが私が18歳の役で、
井上さんがおじさんの役でいいのかなという不安もありました(笑)。

ただ実際に稽古が始まると、まだご一緒して5日ぐらいなのですが、
同じステージ上に井上さんがいらっしゃるというだけで、
心強さがあります。
この作品はパートナーと一緒に作ってゆくのだという気持ちで、
もっと仲良くならなければと思って一日一個質問をしようと思っています(笑)。」

井上さん
「先ほど唐突に“風邪とか引かないんですか?”と聞かれたんです。
それがそうだったんだな(笑)。
でもそんな努力をしてくださってとても嬉しいです。

僕もまだ鬼のような量のセリフと歌詞を覚えている所なので、
もっと余裕があれば、僕からも一日一個質問ができると思うんですけれど(笑)

ただ、稽古の中で感じていることは、
今回はほとんど目を合わせてお芝居することがありません。
だいたい僕は舞台の奥の方にある僕の部屋にいて、
真綾さんからはまず僕の姿が見えない状態。

僕も直視してはダメだと言われているので、
聞くことでお互いを感じてやるしかないのです。
でも、もしかしたら見える状況よりも、
お互いに多くの事が感じ取れるのではと思っています。

坂本さんはとっても聡明な方だなと思います。
歌手・声優さんでもあり、僕はあまりお会いしたことのない
タイプの女優さんで、舞台の女優さんとは違うタイプです(笑)

舞台の方は勢いや情熱などが前に出る方が多く、
もちろん真綾さんにもそういうところはあると思いますが。
それが直接表現されるのではなくて、考え方とか、
稽古に向かう姿勢などで伝わってくるという、
それがとても面白く、新鮮です。」

井上さんからは舞台上での様子についても。

「二人ミュージカルというもの自体が珍しいですよね。
その上、舞台も原作同様にジルーシャの手紙だけで進んでいきます。
ジルーシャは、主に学校などで手紙を書いていて、
僕はニューヨークのオフィス、書斎でその手紙を読んでいるというシーンが
同時進行していくという、とても面白い構成になっています。

時々ジャーヴィスも自分の想いを喋りますが、主にジルーシャの手紙を
読んでいます。手分けしてね(笑)。
でも、そんな二人が劇中で何回か実際に会うのです。

そんなときでも、1幕で二人が会うシーンでは実際に会っていながら、
喋っている台詞は手紙の内容だったりします。
複雑に聞こえるかもしれませんが、舞台上だから成り立つ、
とてもエキサイティングな構成になっています。」

坂本さんからはミュージカルナンバーについて

「時代・場所・国・景色にすごく合うようなカントリーっぽい、
緑の匂いがしてきそうなサウンドです。
ジルーシャは歌う曲も多いのですが、台詞のバックで流れる音楽も
言葉だけでは表現しきれないような、その奥にある気持ちを
表現してくれるようなことも多くあり、これがミュージカルなのだと
改めて感じています。

井上さんとは実際に一緒の場所にいることがあまりなく、それぞれ
違う場所で、違う思いで、それでも一緒に同じハーモニーを歌います。
その構成がすごく綿密に練られていて、本当によくできているなあと、
毎回歌いながら発見の多いおもしろい曲がいっぱいあります。」

【“足ながおじさん”という物語の力】

今からちょうど100年前にジーン・ウェブスターによって書かれた
小説“足ながおじさん”からミュージカル作品を生み出したジョン・ケアードさん。
小説にちなんだ「あしなが育英会」として50年にわたり遺児の救済活動、
特に教育支援されてきた玉井義臣さん。
不思議なご縁のお二人からは小説にまつわるちょっと意外なお話が。

ジョン・ケアードさん)
「(日本ではよく知られているとのことですが)私は日本に来るまで、
12年以上前、妻(翻訳・訳詞の今井麻緒子さん)がその小説を
手渡してくれるまで、この小説を知りませんでした。
実は、アメリカでもあまり知られていません。
この作品が有名な国は世界で2つ、それはフランスと日本です。
こうして最初にこの小説を知った東京にこの作品を持ってこられること、
同じ小説から興味を得てあるものを作ったという共通点のある
あしなが育英会の玉井会長と本日同じ舞台に立てていることを
とても光栄に思っております。」

玉井会長)
「私は母親が交通事故で亡くなったので、ジャーナリストとして
ペンで遺児の救済活動、特に教育支援を行ってまいりました。
石油ショックの時、新聞で大きいスペースをもらって
“教育里親募集”と報道して頂いたのですが、1人も応募者がなく、
どうしたものかと半年ぐらい考えました。

そこで“あしながさん”と、自分の名前を言わずに、
継続的に子供に奨学金を送る人を募集としたところ、
前は一本も鳴らなかった電話が数日間鳴りっぱなしになりました。
以来、「あしなが育英会」として活動してまいりました。
ジョン・ケアードさんが、“あしながさん”をミュージカルという形で
再現してくださることに対して大変感謝しております。」

“あしながさん”この響きの温かさに触れ

井上さんからは
「この物語はジルーシャとジャーヴィス二人の話ではあるのですが、
ジョンもチャリティーのことを話されていましたし、
会長も実際にこの作品の名前を組織の名前にされて
素晴らしい活動をされているということを聞き、
自分たちも何かそこに繋がりのあることをさせていただいていることに
改めて気づきました。お話をうかがえてよかったです。」

坂本さんは
「この“あしなが”という4文字が、日本人にとても馴染みがあり、
本当に身近な作品なのだなと改めて思いました。
今回またこの活動に参加できるというのはすごく嬉しいですし、
大人になって『足ながおじさん』という作品を読み返す機会になり、
原作の本当の姿をもう一度広く知っていただき、さらに世代を超えて
繋がって、あしなが育英会とともにずっと根付いていくとよいなと思いました。」

お二人から気持ちを新たにお稽古に臨まれる決意を感じる制作発表でした!

~おまけ~
二人ミュージカルの稽古場ってどんな雰囲気なのか。。。気になりますよね。

ジョン)
今まで5、60人いるようなプロダクションを手掛けてきたので、
二人しかいない舞台を演出するというのは休暇みたいな気分です(笑)。
でも出演者にとっては休暇でも何でもないでしょう。
なぜなら、他の50人がやっていた仕事を二人きりで
やらなければならないからね(笑)

井上さん)
すごく静かです。
二人だからというよりは、ジョンがとても穏やかな方なので、
休憩時間も、僕らは必死に台本を読んでいますが、ジョンは
窓辺で静かに本を読んでいます(笑)。

坂本さん)
ジョンの静けさが逆にプレッシャーで、
静かに目で何か言われているような気がするので、
とにかく覚えるだけ覚えなきゃと思ってやっています(笑)。

<公演情報>
2012年9月2日~ シアタークリエにて
公式HP

★おけぴ会員の皆様に
9/4(火)14時開演の部のチケットを定価(9000円)ではございますが、
今下記よりお申込いただきますと、おけぴプレミアム会員一ヶ月をもれなくプレゼント!
チケットは8/30(木)迄にカードか振込でお支払いいただき、
チケットは当日劇場受付でのお受け渡しとなります。
お申込はこちらから


おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

2012年08月16日

12/08/16 「コーパス・クリスティ 聖骸」稽古場レポート

2012年8月16日(木)13:00
「コーパス・クリスティ 聖骸 」稽古場レポート



ジョシュア役の渡部豪太さん(写真左)と、ジュダス役の窪塚俊介さん(写真右)


聖書で語られるイエス・キリストの受難と、ユダの裏切りのストーリー。
もし、それが愛しあう男たちの物語だったとしたら・・?


イエスの生涯を、現代のアメリカに生きるゲイ青年の設定で描く舞台、
「コーパス・クリスティ 聖骸」。
13人の男たちがクールに、そして熱く“奇跡”を起こす稽古場に潜入してまいりました!



テキサス生まれの青年として、等身大に描かれるイエスと12人の使徒たち。
劇中劇のように語られるイエス・キリストの物語は、
どこまでが台詞で、どこまでが役者の“素”なのか・・。

まるで、13人の男子たちが集まって楽しくおしゃべりをしているような雰囲気をみせたり、
ヒリヒリと焼けつくような愛の形をみせたりと、
かろやかに移り変わる、その場の「空気感」に魅せられました!



テキサスのモーテルで産み落とされた、ジョシュア(=イエス)を演じるのは、
この作品が初・舞台単独主演作となる渡部豪太さん。

ふわっとした不思議な存在感で、
自然と周りに人が集まって来るような独特の魅力です。
口元に涼しげな微笑みをうかべた姿に、「神の子」としての説得力あり!



迷い悩むジョシュア。
そして、そんな彼と運命的な出会いをする青年の名は、ジュダス(=ユダ)。



妖しい魅力でジョシュアを包み込むジュダスを演じるのは窪塚俊介さん。



愛を求める者、そして愛を与える者・・。
それぞれの立場を入れ替えながら続く、青年の成長物語とも受け取れるこの作品。
自分の「未来」を予感しながら、
男たちに「愛」を与え続けるジョシュアの瞳が切ない・・!

彼を囲む12人の使徒を演じる、
永嶋柊吾さん、米原幸佑さん、永山たかしさんら、出演者の皆さんは、
使徒以外の役も複数演じていらっしゃいます。
この日のお稽古場では、誰がどの部分を担当するのかは流動的。
本番の舞台では、どのような組み合わせが見られるのか楽しみです♪



ベテラン・松田洋治さんの声が稽古場ぐっと引き締めます!
(ちなみに、松田さんの頭の手ぬぐいは“ポニョ”柄でした~♪さすがはアシタカ!)



近江陽一郎さん



(写真中央:永山たかしさん)
わいわいと、何とも楽しそうな男たち。



(写真右:赤澤燈さん)

旅を続けるジョシュアたちは、そこで何を見つけるのか・・。



“最後の晩餐”の後、ジョシュアを捕え連行する、
北川能功さん、鷲尾昇さん、今奈良孝行さんのお兄さんチーム。

出演はこのほかに藤井泰造さん、安西慎太郎さんと、男ばかりの13名。
聖書の物語に忠実に進むストーリーながら、
そこには、思わぬ「笑い」と「衝撃」が散りばめられています。



稽古を見つめる、訳・演出の青井陽治さん。

公演会場は、演技スペースの周り360度をぐるりと客席が取り囲む青山円形劇場。
全方位、至近距離で出演者たちの演技を堪能できますね♪
稽古場でも演出の青井陽治さんが座る位置を変えながら俳優たちの演技を見守ります。

『蜘蛛女のキス』『マスター・クラス』等で知られる、
アメリカのトニー賞受賞作家、テレンス・マクナリーが1998年に発表した問題作。
コーパス・クリスティとは、
キリストの亡骸の意味であり、またテキサス州にある都市の名前でもあります。

異端者として、現代社会に現れたイエス・キリストの迷い、苦しみ、そして愛・・。
13人の男たちが起こすパーフェクトな奇跡を、お見逃しなく! 


<公演情報>
2012年9月6日(木)~17日(月・祝)
青山円形劇場

<出演>
渡部豪太/窪塚俊介
今奈良孝行/北川能功/鷲尾 昇/永山たかし/米原幸佑
近江陽一郎/赤澤 燈/藤井泰造/永嶋柊吾/安西慎太郎 
松田洋治

<ストーリー>
13人の男性らが舞台に集まって来る。1人はジョシュア役、1人はジュダス役。他の11人の俳優たちは、いくつもの役を演じる。そして、ひとつの劇が開幕する。
テキサス州のモーテルで、メアリー(マリア)はひとりの男子を産み落とす。その人こそ、世界が待ち望んだ子供であるとルーム・サーヴィスら(三賢者)に告げられ、男子はジョシュア(イエス)と名付けられる。するとジョシュアの前に“主なる神”が現れ、ジョシュアに「神の子」としての使命があることを告げる。
ジョシュアは「神の子」として迷いを持ちながら、すくすくと成長していく。「自分の運命は?」「人を愛するとは?」そして、彼は恋を経験していく。いよいよ高校最後のシニア・プログラムの日。ジョシュアはある少女にパートナーを申し込む一方で、ひとりの少年・ジュダス(ユダ)と、運命的な出会いをする。

青年となったジョシュアは、ある日突然姿を消した。何年もの放浪の旅へと出発したのだ。そこで、ヒッチハイクしたトラックの運転手に砂漠で置き去りにされ、ジェイムス・ディーン(悪魔)が誘惑を仕掛けて来る。しかし彼はそれに打ち勝ち、ついに迷いを解く。「人の子」としての人生を歩むため、都会へと帰還する。

その後、数々の奇跡をみせるジョシュアのもとに、次々と弟子となる者たちが集まって来る。使徒と呼ばれる12人。その中には、あのジュダスの姿もあった・・。

やがて訪れる、避けることの出来ない運命の“その日”。
ジョシュアとジュダス、そして使徒たちは-。

公式HP

公式ブログ




ジョシュアに迫るジュダス!!


おけぴ取材班 文:mamiko 撮影:yoshida

12/08/16 ユーミン×帝劇「8月31日~夏休み最後の日~」制作発表レポ

2012年8月16日(木)14:00

ユーミン×帝劇「8月31日~夏休み最後の日~」制作発表レポ

101周年を迎えた帝国劇場に、デビュー40周年のユーミンが初登場!
この秋最大の話題作の一つ、
ユーミン×帝劇「8月31日~夏休み最後の日~」の制作発表にお邪魔してきました♪

サーカスと共演した「SHANGRILA」をはじめ、さまざまなエンターテイメント・ショーにチャレンジしてきた
ユーミンこと松任谷由実さんですが、今回挑むのは、演劇とのコラボレーション!

ユーミンを語る上で欠くことのできないパートナー、夫の松任谷正隆さんが描く切ない純愛物語と
ユーミンの忘れられない名曲の数々が融合!
今までに観たことのない魅惑的な舞台が、演劇の殿堂・帝国劇場で繰り広げられます!!


脚本・演出を手がける松任谷正隆さん。
コンサートの演出では30年以上のキャリアがありますが、意外にも芝居の演出は初めてとか。
「コンサートでもなく、芝居でもなく、そのどちらでもあるようなもの。
そしてミュージカルでもない。
観終わった後に、何を観たんだかわからないけど、一つのストーリーが見えたな、
というものができればいいなあと思っています」


「正直言って自信はありません」と謙遜する正隆さんに、ユーミンは
「自信がないという演出家を差し置いて、私はもう勝ったようなもの」
早くも勝利宣言!? 会場を笑わせます。
「役者の方々の力と音楽の力を合体させて、お客さまに<純愛>という名の
素敵な催眠術をかけたいと思っています」

帝劇には、子どもの頃からたくさんの思い出があるというユーミン。
「小学校の高学年のときに、前田美波里さんを一目見たくて
『風と共に去りぬ』を観に来たのが初めての帝劇体験。
楽屋で出待ちもしました。結局サインはもらえなかったんですけど。
お屋敷が火に包まれたり、本当の馬が出てきたり……
帝劇のスペクタクルなイメージが心の中に残っています」

今回は<純愛物語の案内人>として登場するユーミンですが……
「スポーツ紙に『ユーミン女優デビューか』と書いていただきましたが、
残念ながら演じはしません(笑)。
舞台の流れに沿って、歌を歌います。
多作なもので、シーンを膨らませるに足る曲がさまざまありますから、
新しい気持ちで歌って、より舞台を立体的にしていきたいと思っています」

由実さんの位置づけについて、正隆さんは
「由実さんには<女ヒッチコック>をやらせたかったんです。
見えないところにいる、みたいなね。
看護婦をやるシーンもあるんですよ。コスプレ、かな(笑)。
あまり無理があったらやめますが(笑)」
ナース・ユーミン!? これには由実さんもびっくり。
ユーミンがどのように登場するのか。これも舞台の見どころの一つです!


吉沢さん演じる一彦の元カノ、千佳を演じる貫地谷しほりさん。
一彦が交通事故で重傷を負ったことをきっかけに、かつての恋人の脳内世界を旅します。
「稽古中に由実さんの曲を流しているのですが、
それを聴いているだけで胸がいっぱいになります」

最近は特に「海を見ていた午後」をリピートしているという貫地谷さん。
「由実さんの曲は、『当時はあの曲がかかっていたな』と、思い出を連想させてくれる。
今回も、お客さまに何かを感じていただけるような演技をしたいと思っています」


吉沢悠さんが演じる一彦は、ご本人の説明によれば「優柔不断な男」とか。
「きっと女性は<だから男ってだめなんだよね>と思うんじゃないかと思います」

「ミュージカルでもライブでもなく、芝居と音楽が一体になるという
とても難しい世界観に挑戦するわけですが、
本読みをしただけでも、
音楽と演技の世界観が一緒になるとこんなに素晴らしい空気ができるんだ、
ということを強く感じました」


一彦の「元・元カノの役」を演じる陽月華さん。
「一言で言うと<嫌な女>。
今までにあまり経験のないような役なので、私にとっては挑戦です」

「<こんな女が私の彼氏につきまとっていたら嫌だな>
って思っていただけたら成功かなと思っています。
観に来ていただく皆さまの心に、優しい気持ちだったり切ない気持ちだったり、
いろいろな色の気持ちが残る舞台になるようにがんばります」


そして最大の注目は、ユーミンが舞台でどんな曲を歌うのか!? ですが、
「秘密です。曲を言っちゃうとつまらなくなっちゃうので」
と正隆さん。
記者の「タイトルが<夏休み最後の日>なので、夏っぽい曲?」という問いには、
「あ~、甘いな!」
と一言。会場は爆笑!!
「今考えているのは15曲か16曲。なじみのある曲も、コンサートであまりやらない曲もあります」
曲目は、舞台本番のお楽しみ、ということにしておきましょう!

エンターテイメントの新たな境地を果敢に切り拓いてきたユーミンが、
今度はどんな表現を見せてくれるのか!? 期待に胸が膨らみます。
時代を映す鏡、ユーミンの新たなる挑戦。この秋注目の舞台です。
ぜひ帝劇でご堪能ください!


<公演情報>
10月7日(日)から31日(水)まで 帝国劇場にて。
詳しくは、公演HPをご覧ください。

<あらすじ>
8月31日、交通事故で重大な怪我を負った一彦。
そこへ1年前に別れたはずの千佳がなぜか呼び寄せられる羽目に。
千佳は意識不明の一彦の夢の中に入ることを決意。二人は一彦の脳内で再会をする。
二人は記憶の中を旅をし、同じ時間をまったく違う思いで すごしてきたことに愕然とする。
小さな誤解が誤解を生み、疑惑は膨らみ、ついには真実をも曲げてしまうことを知った千佳は、
再び一彦とやり直そうと決意するが・・・。

<スタッフ>
脚本・演出:松任谷正隆

<出演>
松任谷由実
貫地谷しほり
吉沢 悠
陽月 華
入絵加奈子
伊藤明賢
細見大輔
小澤真利奈


この作品にちなんだスペシャル・カクテル!
(公演中、帝国ホテルの本館1階バーで提供)
その名も「Memory(遠い日の思い出)」。
まるでユーミンの曲のタイトルのような素敵なネーミングですね♪


おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

2012年08月19日

12/08/19 NAKED BOYZ オフィシャルファンクラブ「NBC」発足イベント“NBC キックオフ・パーティ”レポート

2012年8月19日(日)14:00
NAKED BOYZオフィシャルファンクラブ「NBC」発足イベント
“NBC キックオフ・パーティ”レポート


メンバー総勢30名!
所属事務所の垣根を越えて集まった、
イケメン俳優ユニット「NAKED BOYZ(ネイキッドボーイズ)」に、
オフィシャルファンクラブが発足♪

夏真っ盛りの浅草・花やしきにて行われた、
ファンクラブ発足イベント“NBC キックオフ・パーティ”の模様をお届けいたします♪♪


(前列左から篠谷聖さん、清水一希さん、佐藤峻さん、松岡佑季さん)


2010年の8月19日に結成された「NAKED BOYZ」。
2周年を迎えたこの日、ファンクラブ発足記念イベントに集まったのは、
現在、ドラマ「息もできない夏」に出演中の清水一希さん、
舞台「abc★赤坂ボーイズキャバレー3回表」出演中の福山聖二さん、
日本初のスマホ向け放送局Nottvのレギュラー番組「美男子界」に出演中の
篠谷聖さん、坂口りょうさん、松岡佑季さん、佐藤峻さんなど、
25名のメンバーたち。




(写真中央:福山聖二さん)

ファンクラブの皆さんと一緒にしたいことは?という質問に、
「ファンの皆さんと海外旅行に行きたいです!
行きたい国はドイツですね・・みんなでビール飲んでワイワイしたい!」
と、熱く語る福山聖二さん。


新メンバー・山沖勇輝さんは、
「体育祭、スポーツをしたいです。ファンの方とメンバーとみんなで!」
とアピール。
さらに「ファンの皆さんとホットヨガをやりたいです!」(by田野井強さん)
等々、みなさん次々にMY企画を発表!
実現したら、ファンの皆さんにとっても夢のような企画となりそうです♪


そしてこの日、NAKED BOYZが取り組む舞台公演第四弾、
NAKED BOYZ ACT Ⅳ「青木さん家の奥さん」の上演(10/10-14@築地ブディストホール)も
発表されました。




(麦チーム座長の松岡佑季さん)

内藤裕敬さん(南河内万歳一座)原作のエチュード芝居の傑作に、
Wキャストの2チーム(麦チーム&米チーム)で挑戦するメンバーたち。
5人のキャストが実名で等身大の役を演じます。
物語のほぼ全編にわたってエチュード(アドリブ)芝居が求められるこの作品。
舞台上でどのような化学反応がみられるのか、乞うご期待!

そして、お待ちかね、
ファンの皆さんが参加してのキックオフパーティがスタート!


思い思いのファッションに身を包んだメンバーたちの、
コーディネイト対決 (「本日の美麗装」) あり、
トークあり、ゲームありの盛りだくさんの内容で、
客席も笑顔がいっぱい♪



(薔薇王子こと佐藤峻さんのファッションは「テニスウェア風」)


夏らしく、浴衣姿のメンバーも♪(写真中央:服部喜照さん)




帽子でかっこよく決めた清水一希さん、
この日のファッションテーマは「ラフbutカジュアル」。


「ラフとカジュアルは一緒でしょ」と、清水さんにツッコミを入れるメンバーたち。



個性的なジャージで登場の福山聖二さんは、
「ヤンキー風に決めてきました!」と高らかに宣言。
ちなみに「街中ではこの格好は出来ません・・」とのことでした(笑)。


さらにこの後の「リアル美だん子ちゃん」コーナーでは、
ファンの方をステージに上げて、
“風邪をひいてしまった彼女にかけるひとこと”を、メンバーたちが実演!




リアルな“彼氏”っぷりに会場の盛り上がりは最高潮に!!

この他、ファンクラブイベントとして隔月でのお茶会開催なども発表された
今回のキックオフパーティ。
最後はメンバー全員がファンの方ひとりひとりと握手でお見送りとなりました。

オフィシャルファンクラブ発足で、
ますます勢いに乗るイケメン俳優ユニット・NAKED BOYZ。
今後の彼らの活躍にご注目ください♪♪

NAKED BOYZ公式HP

メンバーブログも要チェック♪


<NAKED BOYZ ACTⅣ「青木さん家の奥さん」公演情報>
公演日程
2012年10月10日~14日(日)築地ブディストホール
出演
チーム米:松岡佑季/夏樹弘/岩崎孝次/佐藤峻/服部喜照
チーム麦:福山聖二/森輝弥/吉原シュート/飛磨/仲沢景




おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

2012年08月20日

12/08/20 ミュージカル「タップ・ジゴロ」稽古場レポ&インタビュー

2012年8月20日(月)
ミュージカル「タップ・ジゴロ」稽古場レポ&
HIDEBOHさん・横山智佐さん・井上和彦さんインタビュー


日本における“リズムタップ”の第一人者、
北野武監督の映画「座頭市」の圧巻のタップシーン(出演・振付・指導)でも知られる、
タップダンサー・HIDEBOHさん主演の舞台「タップ・ジゴロ」。

戦後間もない銀座を舞台に、
芸に生きることしかできないタップダンサー・ジョニー佐々木と、
田舎から上京してきた歌手志望の娘・鞠子、
そして彼らを囲む様々な人々の想いが、
華麗なタップ・ステップと、胸にしみる歌声とともに展開するオリジナル・ミュージカルです。


2年ぶりの再演となる今回、
初演から引き続き、主役のジョニーを演じるHIDEBOHさん、
鞠子役・横山智佐さん、
そして、二人が舞台に立つキャバレーの支配人を演じる井上和彦さんに、
お話しを伺ってまいりました!
白熱の稽古場レポ写真とともにお楽しみください♪♪




(稽古場に鳴り響くタップの音!最高の迫力です!!!)

【HIDEBOHさんプロフィール】
本名 火口秀幸 6歳からタップダンスを始め、19歳の時に渡米。タップダンス界の巨匠であり、グレゴリー・ハインズの師でもあるヘンリー・ルタンに師事する。この時に出会ったリズムタップと自らの音楽の融合体である「Funk-a-Step(ファンカステップ)」を新しいパフォーマンスとして確立。今尚追求を続けている。
「座頭市」(監督:北野武)のタップシーンの振付で大きな注目を浴び、以降は振付をはじめ、音楽・映画などのジャンルにおけるプロデュースワークも行っている。
現在はリズムヴォーカルユニット「LiBLAZE」を率いて新しいパフォーマンスを展開中。

【横山智佐さん プロフィール】
1969年生まれ、東京都出身
1987年に「ブラックマジック M-66」(ナラ・フェリス役)で声優デビュー。「ガンダムW」(ノイン)、「ノンタンといっしょ」(うさぎさん)、「クッキングアイドル マイ・マイ・まいん」(ゆりあ社長) 等、テレビ・ゲームなどを中心に多数の作品に出演。
なかでも「サクラ大戦」の真宮寺さくら役では声優にとどまらず舞台版でも主演を務める。これを皮切りに舞台俳優として、「愛しの儚」、「リンゴの木下で」、「ミュージカル ギャラクシーエンジェル Re-MIX」、「ラヴ・レターズ」、「朗読劇 電車男」「THE TAP GUY」等に出演。
ナレーション「魁!音楽番付」放送中。

【井上和彦さん プロフィール】
1954年生まれ、神奈川県横浜市出身。
「キャンディーキャンディー」(アンソニー・ブラウン)、「美味しんぼ」(山岡士郎)、「タッチ」(新田明男)、「サイボーグ009(1979年版)」(009島村ジョー役)、「機動戦士Zガンダム」(ジェリド・メサ)、「NARUTO」(はたけカカシ)、「機動戦士ガンダムAGE」(フリット・アスノ(第2世代))、洋画「NCIS」(リロイ・ジェスロ・ギブス)他、ナレーション、テレビ・ゲーム・歌など幅広く出演。
近年は、年に1、2本の舞台にも出演。
音響監督としても数多くの作品作りに携わっている。


~HIDEBOHさん・横山智佐さん・井上和彦さんインタビュー~




(写真左から 井上和彦さん、HIDEBOHさん、横山智佐さん)

おけぴ )
2010年春の初演から2年ぶりの再演。
初演から引き続いてのご出演の皆さんですが、お稽古場の雰囲気はいかがですか?

井上 )
楽しいですよね。

HIDEBOH )
楽しいですねえ。

横山 )
めくるめくスピードで進んでいます(笑)。

井上 )
容赦ない感じです。

HIDEBOH )
容赦なく進んでいますね。ついていくのに自分も必死(笑)。
何がなんでも進みます、という感じで。

横山 )
夏の合宿みたい(笑)。・・「しごき」です。

おけぴ )
(笑)一体どなたが“容赦なく”進めていくのですか?


HIDEBOH )
演出の本間先生(本間憲一さん)が、ガーっと(笑)。
ガー!!!っと進んでいますね。



おけぴ )
今回、新たに演出で本間さんが入られたことで、舞台の中身も変わっているのでしょうか?

HIDEBOH )
そうですね。登場人物の関係性などの描写がより詳しくなりました。
前回は、(観客の)想像にお任せするという感じだったところが、
より描写が詳しくなっているという感じですね。


横山 )
(井上)和彦さんは大胆に曲が変わったものがありますよね。

井上 )
前回はHIDEBOHさんとタップをしながら歌うナンバーだったんですが、
設定がちょっと変わりましたね。


HIDEBOH )
カラオケの中でちょっと歌うだけだったのが、今回は色々と(笑)。

おけぴ )
井上さんが演じられているキャバレーの支配人・竹中役は、
セリフで書かれているだけではない「裏側」が見えるような素敵な役ですよね。
その他の役柄も、舞台上で語られているだけではない裏のストーリーとか、
抱えている想いのようなものが感じられます。

HIDEBOH )
今回は、さらに台本には無かった設定まで入ってきていますからね(笑)。


おけぴ )
それこそ容赦なく設定が足されている、と?

HIDEBOH )
はい(笑)。
ですから初演を観た方でも、
違う意味でより詳しく、より色々なことがわかるストーリーになっていますね。
出演する我々も・・私だったら「ジョニー佐々木」という人物を、
もうちょっと掘り下げて、こういう人物だったのかなというところを、
もっとお見せしたいですね。

おけぴ )
ジョニーという役は、ひとつ素晴しい芸を持っているけれども、私生活は相当めちゃくちゃというか、ハチャメチャな人物ですよね。

横山 )
うふふ。いやーね、芸人って(笑)。

HIDEBOH )
ほら、女性には嫌われるんですよ、だいたい(笑)。

横山 )
(ジョニーは)地に足がついてないな、という感じ。

HIDEBOH )
(笑)。


横山 )
“悪い”のが好きな女性にはもうたまらないでしょうけどね。

おけぴ )
今回、さらにディープに役作りされていくということですね。

HIDEBOH )
そうですね。
ジョニーという人はものすごくピュアだと思っています。
寅さんのような(笑)。
ろくでなしだけれど、どこかピュアで、肩肘張っている。
本当の自分を出せる相手がほとんどいなくて、
実はノミの心臓というか、弱いところがあって、
それを隠すために、ずっとツッパって生きてるというような・・そんなふうに自分は捉えています。
それが過去の先輩芸人の姿や、
アメリカ文化が流れ込んできた当時の戦後の混乱時期と、オーバーラップしますね。
ジョニーがそのまま、自分の「等身大」だと大変な事になるんですけど(笑)。
でもまあ、どこか等身大のようなね。
僕はお芝居の技量があるわけではないので、
一生懸命に「そのまま」でいくしかないのかなと思っています。

おけぴ )
お父さん(タップダンサーの火口親幸さん)の世代の芸人さんたちとか。

HIDEBOH )
ねえ(笑)。
めちゃくちゃな人たちですからね!

おけぴ )
昔の芸人さんって、今では考えられないエピソードもありますよね。

HIDEBOH )
そうそう。
時代も違いますし。
今だったらもう大変ですよ。逮捕されちゃいそうな人たち(笑)。

おけぴ )
でもそこには、めちゃくちゃなんだけど情けがあったりとか、芸のプライドがあったりとか。そういう感じがすごく素敵だなと思います。

横山 )
「芸人」って特別な存在だったんですよね。

HIDEBOH )
当時は特にそうだったでしょうね。
なぜか、「許される」みたいなね(笑)。

おけぴ )
ひとつ何か、光輝く芸を持っていればという。

横山 )
だから、「しょうがない」っていうようなね。
一般の生活をしている人たちには想像も及ばないような世界で、
才能を持っていて、生活もしているということなんでしょうね。

おけぴ )
だからこそ舞台の上で輝く、と。
横山さんの演じられる鞠子も本当に「いい女」で素敵な役ですね。

横山 )
けなげですよね。一生懸命生きています。


おけぴ )
ジョニーへの思いも持っているけれど、秘めている・・その感じがいいです!

横山 )
そこは、かわいい田舎者なので(笑)。
青森出身の純粋な女の子なので、
きっとジョニーさんみたいな大スターに対して、触れることもできないんでしょうね。

おけぴ )
最後はふたりの立場が逆転するようなストーリーになっています。

横山 )
時代の波にうまく乗っていける鞠子と、
あえて時代の波には乗ろうとしなかった、タップの力を信じているジョニーと・・。
うん、切ない終わりになっていきますね。

おけぴ )
単純に悲劇でもなく、ハッピーエンドでもなく。とても余韻のある、いい終わり方ですよね。

横山 )
それこそが、時代の人間模様なんだと思うんです。
平成に生きている私たちですが、
時代の空気をうまく、戦後すぐの昭和の時代を作っていけるように・・はい、がんばります(笑)。

HIDEBOH )
のぼっていく鞠子と、まあ、衰退していくというか・・ジョニーとの人間模様。
どうしようもない切なさなんですけれど、そこにドラマがあるんですよね。
どれが正解の幸せか、というのはわからないですけれど。
それぞれの中での価値観と、その葛藤が描かれている。

おけぴ )
切ないドラマが深く描かれている一方で、
HIDEBOHさんならではのタップのかっこいい華やかなシーンや、
皆さんが歌われるシーンなど、「ショー的」な部分もとても楽しみです!

HIDEBOH )
その部分は、まあまあ・・ぼちぼちと・・ゴリ押しで進んでいます(笑)。
でもやはり(井上)和彦さんがいらっしゃると、稽古場の空気感がすごいですね。
僕なんかずっと、色々なアニメで和彦さんの声を聞いて育ちましたから。
横山さんもそうですし、宝塚の方(星奈優里さん、大鳥れいさん)もそうですし、
その道のエキスパートの方がたくさん稽古場にいるわけです。
その面白さっていうのはすごくあって・・独特の化学反応を起こすというか。
歌一つ歌っても、セリフ一つ言っても、すごいんですよ!空気が!
それが自分には刺激だし、面白く感じています。

おけぴ )
何か一つ極められた方がバラバラの個性で集まっている、豪華なキャストですよね。

HIDEBOH )
お客様には、ストーリーだけではなく、色々な意味でリアルに楽しんでいただけるはずです。




(全員がひとつになって、タップを踏みます。この迫力!ぜひ生で体感して下さい!!)

おけぴ )
井上さんと横山さんのお二人もタップを踏まれるシーンがあるんですよね?

横山 )
「おまけ」という感じで。
刺身の“つま”ぐらいの感じに思っていただけると(笑)。

井上 )
前回(初演時)、脅されて。

HIDEBOH )
(笑)!

おけぴ )
どなたに脅されたんですか!?(笑)

井上 )
(HIDEBOHさんを指さしつつ)
エンディングで「ちょっとだけ和彦さんがやってくれると全員で出来るんだけどな」って言われて・・。

おけぴ )
断れないですね、それは。

井上 )
ほんの少しだけなんですけどね。
それだけでも、(タップを)やったことのない人間からすると、もう足がパンパンになって。
これをずっと、舞台の頭から最後までやっているHIDEBOHさんはすごいなと思いましたね。

HIDEBOH )
いえいえいえ(照れながら)。

井上 )
一流のタップダンサーと、同じ舞台で一瞬でも音を鳴らせるというのはすごいことだなあと思って。

HIDEBOH )
それは「声」も一緒ですから!
一応、僕も真似しようとはするんですよ。台詞の言い回しとか。
でも全然真似できないんですよ(笑)。
今回、初めて台本をもらった、その日に本読みだったんです。
これがもう、テレビを見ているかのようにスーッと、気持ちよーく(お二人の台詞を)聞けてしまうんですね。
あまりに気持ちよくて、自分の次のセリフが出てこなかったりとか(笑)。
声のパワーというのは、すごいものなんだなと思いましたね。

おけぴ )
同じく、お二人の声をたくさん聞きながら育った世代ですので、
後ほどお稽古場を見学させていただくのを楽しみにしています!

横山 )
「こんなもんか」って思うんじゃないかな(笑)。

おけぴ )
いえいえ、そんなことは!
声のプロのお二人からしても、
HIDEBOHさんのステップを一から教えてもらえるというのも、
ある意味とても贅沢なことなわけですよね。

横山 )
まったく、そのとおりですね!

井上 )
今日ね、そこ(タップ)、やるんですよ・・。

HIDEBOH )
今日の稽古は(フィナーレの)タップのシーンからですから。

横山 )
実は今回の稽古、「タップシューズってカビ生えませんか」という質問から始まりました。

HIDEBOH )
使いましょうよー(笑)。

横山 )
2年前の舞台以来、履いてなかったので。
家中ひっくり返して探しました(笑)。

HIDEBOH )
なんでわかんなくなっちゃうんですか(泣)。
でもね、(横山さんの)ファンの方は驚くと思いますよ。
舞台の上でお芝居をされているうえに、タップもされていますから。

井上 )
智佐ちゃんはね、元々芝居もタップも、ね。

おけぴ )
趣味でタップを習っていらしたとか。

横山 )
いやいや、タップは・・長く習ったわりには上手にならなかった悪い例です。




(お言葉とは裏腹に、華麗にステップを踏む横山さん!)

横山 )
演出家の本間(憲一)さんも、なにしろタップの名手ですから。
エンターテイメントの部分でも、さらに見ごたえのあるものになっております。
えー、その部分はほぼ他の方にお任せなんですけど(小声)。

HIDEBOH )
タップに精通していらして、
ミュージカル界でも活躍されている本間さんの演出は、
その切り口の角度がすごく鋭いと思うんですね。
ですから、結果的には面白い、新たなるものに仕上がるはずなので。

おけぴ )
本間さんとHIDEBOHさんは、タップのスタイルに少し違いがあるとか。

HIDEBOH )
ええ、本間さんはどちらかというと、“シアタータップ”というエレガントなスタイル。
基本は一緒なんですけれどね。
大きくは“ブロードウェイスタイル”というミュージカルで見るようなタップと、
もう一つ、日本には最近まであまり入っていなかった、黒人の“リズムタップ”がありますね。
“リズムタップ”は、体を楽器として使うんです。
足の楽器というか、パーカッションのように、ステップを音楽やバンドの一部のような使い方をするタップダンス。
私の両親は、いわゆるブロードウェイスタイルで、
自分自身もフレッド・アステア、ジーン・ケリー・・というところで育っているのですが、
そこに自分が興味を持ったリズムタップと、いろいろミックスされています。

おけぴ )
今回の舞台では、HIDEBOHさんのいろいろなスタイルが見られるかも、という感じですか?

HIDEBOH )
「かも」というか、絶対見せますよ!

おけぴ )
「見てくれ!」という感じですね。

井上 )
感動して鳥肌が立ちますよ。本当に。




(HIDEBOHさんのステップは時に力強く、時に軽やかに、
と変幻自在!
まるで魔法のような足さばきです♪
思わず取材のメモを取る手も止まってしまう圧倒的なダンス!!)


おけぴ )
お稽古場では素晴しいステップを、間近で見られるわけですね。

井上 )
はい。僕ら、得しています。
みんな出演すればいいのに(笑)。

おけぴ )
最後の場面は出演者全員でタップを踏まれるということなんでしょうか。

HIDEBOH )
もう全員です!やります!

おけぴ )
みなさん特訓中というわけですね。

井上 )
ときどき、僕が舞台上にいないかもしれません。

HIDEBOH )
(笑)いやいやもう和彦さん・・だめですよ(笑)。


井上 )
楽屋で、はあーっ・・てなっているかも(笑)。

HIDEBOH )
和彦さんは気が向いたときに出る、なんて(笑)。

横山 )
2日に1度くらい?

井上 )
「今日はだめ」ってね(笑)。

おけぴ )
井上さんが、ちゃんといらっしゃるかどうかチェックしつつ拝見します(笑)。
振付は今回、HIDEBOHさんと森新吾さん(DIAMOND☆DOGS)とお二人でされています。
森さんというと、D☆Dの中ではヒップホップのイメージが強いので意外に思ったのですが・・。

HIDEBOH )
彼は、びっくりするくらい器用なんですよね。
物事への対応力、貪欲にいろいろと吸収することとか。
その才能をD☆Dでも発揮していると思いますし。
僕も同じなのですが、難しいことを考えずにとにかく前に進める人ですね、森さんも。
歳こそ少し離れていますけれど、“同志”としてすごく分かりあえるというか。
クリエイティブな話ができる相手ですよね。




(稽古中に振付について意見を交わす森新吾さんとHIDEBOHさん)

おけぴ )
振付は、お二人で話し合いながらつけていくのでしょうか?

HIDEBOH )
僕が構想を伝えて、動きに関しては森くんが大半のことはやってくれます。
タップにまつわることや、こう見せたいなとかいうことは僕も意見させてもらって。
ステージングというものは結構な割合で森くんがやってくれていますね。




(“タップダンサー”森新吾さんの魅力を再発見!)

※森さんは10/3~博品館劇場公演のみ出演。9/8の志木市民会館プレビュー公演は森さんに代わり坂本恵介さんが出演されます。

おけぴ )
お二人のコラボレーション、期待しています!
そして、タップ以外のHIDEBOHさんの魅力、役者・HIDEBOHさんの演技も非常に楽しみにしております。

HIDEBOH )
演技に関しては、僕にとってはこの稽古場が“リアル学校”ですから。
いま声優さんとしてトップで活躍されているお二人(井上さん横山さん)の喋り方とかを
密かに真似してみたりしています。
これが面白くて(笑)。
なるほどね、なんて言いながら。

おけぴ )
いかがですか。
お二人から見て役者・HIDEBOHさんは?

横山 )
私、HIDEBOHさんは天才だと思っています。

HIDEBOH )
何をおっしゃる。

横山 )
なんでも出来るのに、すごく勉強熱心。
いつもお稽古をビデオ撮影されていて、家に帰ってまた・・

井上 )
家に帰ってから三回、通し稽古をするんですよ(笑)。

HIDEBOH )
いやいや、そんな!

横山 )
(HIDEBOHさんに)いつ寝ているんですか?

HIDEBOH )
いや、やっぱりね、怖いんですよ。
ほら、周りのみなさんすごい方ばかりでしょ。
タップでこそなんとか・・という感じですけれど、ほかのことに関してはずっと恐怖ですね。
だって、自分は歌手じゃないし役者じゃない。
それでも主役は主役ですから・・その切迫感がいつもあって。
落ち度を見せると・・落ち度なんていっぱいあるんですけど、落ち度を見せたら、「お前、引っ込め!」って言われそうで(笑)。

横山 )
えー・・。

HIDEBOH )
いやいや、本当です。
そういう恐怖感がいつも体の中にはあって。
まあ、ビデオは撮っていますが、大して見ていないんですけれどね。

おけぴ )
稽古を全部録画して、復習されているんですか?

HIDEBOH )
全部見きれないですけどね。
でもやっぱり撮っておかないと不安だし・・。
そんなに勉強熱心じゃないです。ただ怖いんです。
安心できるように・・「薬」みたいなもんですよ(笑)。

おけぴ )
ちょっとジョニーの役柄ともかぶる、追い込まれているような感じでしょうか。

横山 )
ああ、そうかもしれませんね。

HIDEBOH )
いや、だから怖がりですよ。
僕自身は緊張の怖がりとはまたちょっと違うんですけど。

横山 )
慎重、なんですかね?

HIDEBOH )
なんか・・「ヤバい!」と思うんですよね。
昔、先輩に怒られたような記憶もあって(笑)。
「何やっているんだ」って、言われそうなね、気がするんです。
このお二人は言わないですけれど。

おけぴ )
お二人からみて、実際にはどうですか?

井上 )
僕は人一倍努力してないから(笑)。

横山 )
「引っ込め」って言われたらどうしよう・・というような恐怖感は私も同じように持っていますね。
でも、やっぱり人のタイプってさまざまだな、と言いますか・・(笑)。
私はそこでちょっと開き直ることができてしまうんです。
「寝てから考えるか」って思ったり(笑)。
「歌とかダンスとか、本業じゃないんだし仕方ないか」なんて。
・・・(井上さんに)明らかに気楽ですね、私たち。


HIDEBOH )
そう言ってらっしゃいますけど、
ご自分のコンサートの計画とか、すごく前から準備されているんですよ。
そういう方だと、僕は知っているので(笑)。

横山 )
ビビリでもあるんです。
でも最終的には・・。

おけぴ )
あるところまで来たら・・、

横山 )
投げるタイプ(笑)。

HIDEBOH )
(笑)。投げちゃうんだ。

横山 )
そうやって生きてきてしまったな、って、いま気が付きました。

HIDEBOH )
それでも出来上がるんだからすごいですよ。

井上 )
HIDEBOHさんを見ていると、「ああ、がんばらなきゃな」と思いますね。
一日稽古が終わると、疲れるじゃないですか。
で、そこからまたHIDEBOHさんは、がんばるじゃないですか。
僕はたぶん、疲れたら酒飲んで寝ちゃう(笑)。
「はぁ・・もうだめだ」って。


HIDEBOH )
僕も寝てますよ(笑)。

井上 )
でも、この再演に出演させていただくにあたって、気持ちだけは前回よりもいいものをという思いで取り組んでいるつもりです。
といっても、みなさんのなかでいちばん稽古に出られていないのですが・・。

HIDEBOH )
和彦さん、お忙しいから。
我々だって「わあー和彦さんに会えた!」と思うんですから。稽古場で(笑)

井上 )
稽古場に来るとみんな「久しぶり」って言うんだよ(笑)。

おけぴ )
吹き替えのお仕事と、舞台のお仕事はやはり違うものですか?

井上 )
(大きく頷きながら) だって、声の仕事ってセリフ覚えなくていいんですから(笑)。
いまは、受験勉強みたいですよ。覚えることがいっぱいあって。
覚えるのは当たり前のことなんですけどね(笑)。
こんなの記事にならないよね、でもやっぱりけっこう苦痛ですよ(笑)。
もう年も年なんだからさ・・。

横山 )
その苦痛がお好きなんだと思いますよー(笑)。

HIDEBOH )
そんな気もしますねえ(笑)。
和彦さんは「チャレンジャー」だと思いますよ。
こんなふうに言ってらっしゃるけど、結局は新しい“次”に行かれる方なんですよね。

おけぴ )
井上さんのタップシーン、楽しみにしております!!
では、最後にこの作品の見どころをお一人ずつお聞かせ下さい。

横山 )
私は、青森弁のセリフがすごく増えている事と、
鼻歌でいいからと言われていたはずが、けっこう1曲丸々歌うぞ、というところが見どころです・・(笑)。
曲も増えております!

HIDEBOH )
初演に比べて確実にバージョンアップしていると思います。
また、僕の立場から言うと、
ある意味伝承していかなければいけない、戦後の・・もしかしたら芸能界の始まりのような部分の物語をたくさんの方に知っていただきたい、というところですね。
そして何と言っても、
タップを生で見ていただくのと映像で見ていただくのは、全く違うものなんですよね。
生のタップは、人間に鼓動がある以上、様々な喜怒哀楽を感じてもらえるはずなんですね。
ですから、どうしても“生”を観に来ていただきたいなと思っています。

おけぴ )
生のタップの魅力をひと言で言うと?

HIDEBOH )
この作品のセリフにも実は出てきていて、「テレビじゃ本当の音は出ねえけどな」って。
生のタップの音の中には、いろいろな感情や形が見えるはずなんです。
でもそれが、周波数に乗ってキュッと小さくなっちゃうんですね。
実際に生で観ていただくと、それが全部、空気として感じるものなので、
「なるほどね」と思っていただけるのではないかと。
それを、一人でも多くの方に感じてほしいなといつも思っておりまして、
今回もそこは一緒でございますね!

井上 )
やっぱり「ライブ」ですよね。
同じ空間の中で、生で伝わってくるもの。
今回、この「タップ・ジゴロ」再演のお話をいただいたときに、
すぐに「やらせてください!」と言ったんです。
それは何故かというと、
この作品は様々なジャンルの人が集まっているのに、「戦って」いない。
みんながみんなを認め合って、一つのお芝居を創り上げていくっていう、とても良い空気。
一つのものを創り上げるってこんなに楽しいことなんだな、という、
その楽しい空気を少しでもみなさんに伝えられたらいいなと思いますね。
観た方が、それを感じてくださって、
で、帰りがけには“エア・タップ”をしながら帰ってくれたら(笑)。
帰りの電車の中とかでステップを踏みたくなっちゃうような、ね(笑)。

HIDEBOH )
井上さんは“エア”じゃだめですよ(笑)。

井上 )
いやいや、ちゃんと音も出しますよ。
金具取ってないですから(笑)。


HIDEBOHさん、横山さん、井上さん、ありがとうございました!

この後、出演者全員が登場するフィナーレのタップシーンの稽古を拝見させていただいたのですが、
とにかく、ものすごい迫力です!!



(元宝塚トップ娘役のお二人・星奈優里さん、大鳥れいさんに加えて、芋洗坂係長もご出演♪)

お話しの中にあった通り、生のタップの迫力に思い切り圧倒されました。
一人のタップシューズが鳴り出して、そこに少しずつ重なっていくステップ、
徐々に高まっていくその音・・。
全員のステップ、その音が揃った時の気持ち良さ!
まさに圧巻です!

お稽古場の床も空気もビンビン揺れていて、とにかく全員で踊る踊る踊る♪♪
HIDEBOHさんがステップを踏むと、その靴音が音楽になるんです♪
それに合わせてエレガントに踊る星奈優里さん、
そして軽快に豪快に体を揺らす芋洗坂係長(めちゃくちゃ身軽っ)!
横山さんや、井上さん、そして大鳥れいさんが、
皆さんとても真剣な表情で自主練習をされている姿も印象的でした。

とにかく、出演者全員のHIDEBOHさんのタップテクニックを“吸収したい!”感が半端ではありません!!
この迫力は、劇場で体感する価値あり!
いえ、まさしく劇場でしか体感できないエンターテイメントです。

HIDEBOHさんのステップを生で見るだけでも大満足な上に、
戦後の銀座を舞台に繰り広げられる切ない人間模様がしみじみと描かれ、
さらにピッカピカのタップ・ショーも、と盛りだくさんなミュージカル♪


ぜひ劇場で、パワーアップした「タップ・ジゴロ」の世界を堪能していらして下さいね!!


<公演情報>
9月8日 プレビュー公演 志木市民会館パルシティホールにて
10月3日~14日 博品館劇場にて

<ストーリー>
戦後の銀座
少しずつ復興して来ているとはいえまだアメリカの占領下にあった頃
一人のタップダンサーが闇に咲く徒花のように一瞬華々しく花開いた・・・
銀座のキャバレー・ペンギンのタップダンサー・ジョニーは、今日もお客を魅了し、女の魅了し、金と女に不自由せず、そんなバラ色の日々がずっと続くものと信じていた。映画出演の話も断り、ひたすらステージでタップを踏んでいた。
ある日、そのキャバレー・ペンギンに歌手を夢見る娘・鞠子がオーディションを受けに来た。田舎から出てきた鞠子は、訛りが強く皆にバカにされてきたのだったが、歌は訛らず、ちょっとしたもの。ペンギンで歌うことが決まった。
前座の鞠子の歌に押され気味となったジョニーは、一人ではなくチームでタップをふむようになる。
ペンギンは、ジョニーとそのチームのタップ、そして鞠子の歌で大繁盛、絶頂期を迎えていた。
そんな折、サンフランシスコ講和条約が成り、日本の主権が回復された。そして、アメリカ軍は撤退して行った…。

<出演>
HIDEBOH
横山 智佐
星奈 優里
大鳥 れい
井上 和彦
森新吾(D☆D)※博品館劇場公演のみ出演
芋洗坂係長
LiBLAZE
坂本 恵介 ※志木公演のみ出演
藤坂 和史
チナツ
長浜 満里子
Funk-a-Baby

<スタッフ>
脚本:広井王子
演出:本間憲一
振付:HIDEBOH 森新吾(D☆D)
音楽:鈴木和郎

公演HP

お稽古場の様子も見られる博品館ブログ


おけぴ取材班 文:mamiko 撮影:hase   監修:おけぴ管理人

2012年08月21日

12/08/21 abc★赤坂ボーイズキャバレー3回表@赤坂ACTシアター

2012年8月21日(火)14時@赤坂ACTシアター
「abc★赤坂ボーイズキャバレー3回表」公開稽古レポ

今回の3回表、アツイ、めちゃめちゃアツイです!

冒頭から殺陣ドーン!
殺陣のテンポ感が気持ちい~!
次から次へと繰り広げられるので目が足りませんっ!

もはや恒例となっている開演前のチラシ配り、ティッシュ配りetcetc♪
客席を出演者さん達が、いろんな姿で、ほんとにいろんな姿で
練り歩いたり、叫んだり、チラシやティッシュを配ったりしていますので、
ぜひ劇場にはおはやめにご来場下さい♪


サングラスがお似合いの岩崎大さん



さぁ誰でしょう!?

物語は、オーディションで集まった(という設定の)役者さんたちが
劇中での"公演"に向けて、お稽古をするという“第一幕”と、本番の“第二幕”という構成。


今回の公演プロデューサ役は辻本祐樹さん

第一幕は、一人一人自己紹介しながら、
公演に向けて稽古をする姿を熱く描いていきます。
一人一人の役者さんをじっくり観ることができますし、
その紹介中に、盛り上げ隊のように出てくる役者さん達の
キャラの楽しいこと!(笑


自己紹介コーナーを盛り上げる方達がまた楽しい!

abc★シリーズは、シリーズの第一回から役柄が共通していますが、
今まで一回もシリーズを観たことがなくてもまったく問題なし!
でも複数回観ると、その前回からのその役柄としての成長や悩みが
わかったりして、より楽しめるのです!

キャラの違いといえば、今回の利根川渡(柏進さん)はちょっと違いますよ!


どう違うかは劇場でのお楽しみ!

第二幕では、一幕でお稽古をしてきた成果の“本番”(つまり劇中劇)。
総勢24名の出演者たちが、歌い、踊り、立ち廻り、立ち廻り、立ち廻り、
熱く、熱く熱く熱く芝居します!


劇団新感線の粟根まことさんも!

劇中一族の頭役・松岡卓弥さんの歌う「Departure」のシーンがとってもいいっ!


舟を出せ~

第二幕の劇中劇は殺陣シーン満載!舞台をかき回す竜胆(りんどう)陣!

客席降りもたっぷり!
予想外の(!?)、客席降りもお楽しみに!

この本番で予想外の事態が!?!?


いったい何が!?

9月に上演が決まっているスピンオフ舞台「abc★3回裏!」は、
今回の「abc★3回表」上演中の裏(スタッフルーム)を描いた舞台ですので、
この第二幕・本番中の舞台裏がそこで明らかになるのだと思います!
3回表を見ておけば、3回裏をめちゃめちゃ楽しめること間違いなし!

あ、初演から続く1幕ラストのオール○ードシーンは、
一瞬ですが、3回のチャンスがございます!!
目を見開いてお楽しみください!


夏も終わりに近づいてきましたが、
この夏、目の保養が足りなかったなぁ、と思う貴方!に是非オススメの熱い舞台です!
(カーテンコールで一列に並ぶ姿は、ほんとに素敵、かっこいい!ジワジワっときますよ!)
素っ裸からタキシード姿まで、今を輝くボーイズの魅力満載のabc★赤坂ボーイズキャバレー。
“まわせ!さわげ!”と大騒ぎのカーテンコールでは、
ぜひ一緒にハンカチを振って「a・b・c!」と叫びましょう!


abc♪ここから始めよう~♪

<キャスト>
安里勇哉(TOKYO流星群)
天野博一(Team AZURA)
粟根まこと(劇団☆新感線)
岩崎大(Studio Life)
柏進
加藤真央
兼崎健太郎
騎田悠暉
齋藤ヤスカ
汐崎アイル
清水順二(30-DELUX)
寿里
鈴鹿貴規(Team AZURA)
鈴木拡樹
瀬戸尚哉
DAIZO
玉城裕規
辻本祐樹
知幸(PADMA)
林修司(ルドビコ★)
福山聖二
堀川剛史(Studio Life)
松岡卓弥(サーターアンダギー)
宮崎秋人

公演は8月21日~26日まで赤坂ACTシアター、
8月31日~9月2日はシアターBRAVA!で上演。約2時間15分(休憩有)。
詳細は、公式HPをチェック!

p.s. 出演者が気になる方は、プログラム「しろぼん」(白い方)を購入すると、
役所、プロフィール、写真満載でお楽しみいただけます!
さらに!なんと、今回「くろぼん」なるプログラムも!
1幕ラストシーンのあの場面がプログラムになったようなプログラムです(笑



おけぴ取材班:hase、おけぴ管理人 撮影:hase

2012年08月22日

12/08/22 ミュージカル「RENT」制作発表レポ

2012年8月22日(水)13:00
ミュージカル「RENT」制作発表レポ


NO DAY BUT TODAY!RENT2012いよいよ始動です!

20世紀末のNY、イーストヴィレッジを舞台に、
ある年のクリスマスイブからの一年を描いたミュージカル「RENT」。
この秋、シアタークリエにてオリジナル版の演出を手掛けた
マイケル・グライフによる新演出版が上演されます。

「Seasons of Love」、「Another Day」、「I’ll cover you」など
R&B、ロック、タンゴ、ゴスペル・・・様々なジャンルの名曲が
舞台を彩るこの作品。
世界中で熱狂的ファン“レントヘッズ”がいることでも有名ですよね!

パワーのある作品にふさわしく、
今回も個性的で魅力的なキャストが揃いました!
キャストの意気込み&歌唱披露の模様をレポートいたします。

まず、ストーリーテラーでもある映像作家のマーク役は賀来賢人さん


マーク役:賀来賢人さん

映画版→舞台版DVD→オフ・ブロードウェイでの観劇と、
RENTとの関係(!?)を深めてきた賀来さん。
「曲に魅了され、仕事観などもブチ壊された!」
「観ている人がその世界に入りたいと思えるような、
素敵な、自分たちらしいRENTを作り上げたい。」
コメントの随所に座長としてのリーダーシップも感じられる、気合十分なマークです!

マークのルームメイトで元ロックバンドのメインヴォーカル、
元ジャンキーのロジャーには中村倫也さん(ジュリアンさんとのWキャスト)。


ロジャー役:中村倫也さん

NYやHIV、同性愛、貧困・・・
体感したことのない部分を想像力や稽古で体になじませたい
という役作りのコンセプトに続いて飛び出した中村さんらしいアプローチは

「ロジャーは滅多に笑わないんですが、たまに笑ったら
すごいチャーミングだなと思っています。
だから、僕、可愛くなりたいです(笑)。」

可愛い笑顔!!お見逃しなく!

強い意志とセックスアピール、ちょっと破れかぶれなところも魅力の
SMダンサー・ミミ役には石田ニコルさんとJenniferさん!

モデルでもある石田さんは演技、歌、舞台と初モノづくしとのことですが、
キュートな笑顔と目力はミミにぴったり!


ミミ役:石田ニコルさん

「RENTはミュージカル以上の何かがあって、
すごく心に残る素晴らしいもの!
私の人生の中で大きな出来事になると思っています。」

JenniferさんはRENT出演後、「レ・ミゼラブル」や「TATTOO14」など
大活躍!もうすっかりお馴染みですね。


ミミ役:Jenniferさん

「ミミ役は3回目ですが、いつも新しいスタートだと思っています。
フレッシュな気持ちで一杯です。
今回はミミの心の深いところまで入りたいと思っています。」

その名のとおりの愛と優しい心の持ち主、ストリートドラマーのエンジェルは
ヨウスケ・クロフォードさんと田中ロウマさんのWキャスト。



エンジェル役:ヨウスケ・クロフォードさん

大好きなRENTの中でも特にエンジェルの“無償の愛”に共感したという
ヨウスケ・クロフォードさん。

「オーディション中、エンジェルが自分が好きなキャラクターだからこそ
自分自身にすごくプレッシャーを与えていました。
課題曲の歌詞があまりに前向き過ぎて聞くのがすごく辛かった
時期もありましたが、それを乗り越えて今こうしてカンパニーに
参加できることをとても誇りに、嬉しく思います。」



エンジェル役:田中ロウマさん

3度目のエンジェル役となる田中ロウマさんはエンジェル役について

「エンジェルのコアとなるのはその“愛”と“みんなと結ぶ”気持ち。
これは初めてだろうが3回目だろうが芯に置いておきたいです。
自分の経験、恋愛、失恋(笑)、その他色々、そういうものを
毎回反映させられたらと思っています。」
より深まったエンジェル、楽しみですね♪

コンピューターの天才で教師、さすらいのアナーキスト・コリンズには
Scoop On SomebodyのTAKEさん(加藤潤一さんとのWキャスト)。
最年長にして初舞台、足を引っ張らないようにと語るTAKEさんですが、
そのコメントからこれまでのキャリア、経験の深みがしっかりと感じられます。


コリンズ役:TAKEさん

「僕に歌を授けてくれた街がニューヨークです。
(若いころ感じた)その当時のニューヨークの空気感というものを、
僕なりにこの「RENT」の中で表現できたらなと思っております。
若い人はもちろん、40代、50代、60代、70代・・・のみなさんも
ぜひ劇場に足を運んで、RENTを観るというよりは、
一緒に感じて一緒に歌いに来てほしいですね。」

マークの元恋人、パフォーマンス・アーティストのモーリーには
上木彩矢さんとソニンさん。

上木さんは初舞台ということでプレッシャーを感じている中、
やはりモーリーンと言えばあのシーンについて。


モーリーン役:上木彩矢さん

「モーリーンはケツを出すんですよ、
“初めての舞台で、初ケツか”みたいな。。。(笑)
そこはソニンちゃんとかに色々レクチャーしてもらって(笑)。
楽しみにしていてください。」

これを受け、ソニンさんは「モーリーンは初めてだから(笑)!!」
確かに!前回ソニンさんはミミ役でしたからね。


モーリーン役:ソニンさん

「ミミでオーディションを受け、モーリーンって言われて(笑)
正直ショックでしたが、同時にこういうことは日本ではあまりないな、
“これぞニューヨーク、これぞRENT”とすごく興奮しました。
ミミとの違い、モーリーンの特徴はバイセクシャル。
男であろうが女であろうが
そこに目の前にいる人間を愛するだけというところにすごく共感します。
もしかすると、モーリーンの方がありのままの自分で表現できるんじゃないかな。」


そのモーリーンの新しい恋人、ハーバード・ロースクール出身の
弁護士・ジョアンヌには西国原礼子さん。とにかく明るい!


ジョアンヌ役:西国原礼子さん

「新しいキャスト、スタッフとの出会いにもすごく感謝しております。
精一杯やらせていただきます。
「RENT」のオーディションを受けた時期は、初めてのミュージカル
宮本亜門さんの「アイ・ガット・マーマン」への出演が決まっていました。
亜門さんに選んでいただいたことで、調子に乗って受けました(笑)。
そうしたら受かったので、たぶんミュージカルに向いていると思います(笑)。」


そして、マーク、ロジャーの元ルームメイトで現大家、
結婚によって裕福となったベニーにSpiさん。
Spiさんは前回公演ではゴードンなどの役で参加されていましたね。


ベニー役:Spiさん

「ベニーをやらせていただきます。一生懸命頑張りたいと思います。
よろしくお願いします。」

言葉少なでしたが、実は誰よりもインパクト大だったかも。。。



実は会見の冒頭、賀来さんに「就活?」と突っ込まれたのがSpiさん。
カジュアルな皆さんとは一線を画すスーツ姿!!
でも、ベニー役ですからね。
語らずとも役への思い入れが感じられる(?!)スーツに身を包むSpiさんです。


ここからは歌唱シーンの写真をご覧ください!
この日だけのスペシャルWモーリーンとジョアンヌで「Take Me Or Leave Me」


左から 上木彩矢さん、ソニンさん、西国原礼子さん


マークとロジャーの「What You Own」


マーク・賀来賢人さん
 

ロジャー・中村倫也さん


この日の登壇者全員によるSeasons of Love♪ みなさん気持ちよさそう!!


左より田代絵麻さん、千葉直生さん、小林由佳さん、伊藤友樹さん
 

様々な役の代役を担うSwingキャストという“大役”に挑む田代絵麻さん、
「学生生活を終えて初の大舞台がこのRENTで本当に光栄に思っております。
精一杯、スウィングを務めますのでどうぞよろしくお願いします。」

20歳になったばかり、初舞台の千葉直生さん、
「舞台の上でまっすぐに精一杯生きて、存在したいと思います。」

アクロバットダンス・カンパニー“G-Rockets”所属で舞台経験豊富な小林由佳さん、
「毎日を一生懸命、精一杯愛して生きていけるよう、
みなさんから色んなことを学んで、舞台にぶつけていきたいです。」

中学生の頃RENTに出会い、CDを繰り返し聞いていたという伊藤友樹さん、
「この作品に参加できることは本当に夢が1つ叶ったなと、
すごく嬉しく思っています。」


左より海宝直人さん、ヨウスケ・クロフォードさん、田中ロウマさん、西国原礼子さん

子役時代から数々のミュージカルで活躍されている海宝直人さん、
「ミュージカルの概念を変えてくれるきっかけになった作品です。
参加させていただくことをとても光栄に思っています。」

この日のソリストはセキグチタケオさんと高城奈月子さん!堂々の歌いっぷりです♪


セキグチタケオさん、Spiさん

本場NYでもRENTを複数回観劇されたというセキグチタケオさん、
「まさか自分がこの舞台に立つなんて!
「RENT」をみんなで作り上げていく上で、彩りを加えられるように、
一生懸命、生き様をパフォーマンスしていきたいです。」


高城奈月子さん、上木彩矢さん、Jenniferさん、中村倫也さん

日米でゴスペルシンガーとして活動し、
ミュージカルには初挑戦となる高城奈月子さん、
「私が歩んできた道のりはちょっと独特かもしれませんが、
その中で培ったもので何か役に立てればと思っています。」


賀来賢人さん、TAKEさん、ソニンさん、石田ニコルさん

プレビュー公演の前日に35歳の若さで急死した
作者ジョナサン・ラーソンの遺した
"NO DAY BUT TODAY"(今日という日と精一杯生きよう)
というメッセージの詰まった人生賛歌のミュージカル「RENT」、
ニューキャスト、新演出の2012年の新生「RENT」いよいよ始動です!!

勇気とパワーをもらえるミュージカルです。
ぜひいろいろな組合せでご観劇下さいませ!


525,600分(=1年)をどう生きていますか?

<公演情報>
2012年10月30日~12月2日 シアタークリエ
2012年12月6日~9日 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

RNET公式HP
RENT公式サイトではメルマガ会員募集中!登録はこちらから。

<スタッフ>
脚本・作詞・音楽:ジョナサン・ラーソン
演出:マイケル・グライフ
日本版リステージ:アンディ・セニョール Jr.
訳詞:吉元由美
音楽監督:佐藤真吾

公演協力:アルファ ロメオ
(11月20日~25日 LGBT Pride Week開催決定!)



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

2012年08月29日

12/08/29 「魔法のオルゴール」稽古場レポ

2012年8月29日(水)17:00
スタッフ・アップ プレゼンツvol.2「魔法のオルゴール」稽古場レポ

気持ちイイ歌、カッコイイダンス、温かいストーリー、
三拍子そろった、これぞハッピーミュージカルの王道!!
昨年の「社長、絶体絶命ですっ!」に続いての
スタッフ・アッププレゼンツミュージカル第二弾!

妖精の魔法で「勇気」を封印された弱気な主人公タマキと、
愉快な妖精たち、個性的で憎めない周囲の人々が入り乱れての大騒動!


陽月華さん

その主人公タマキを演じるのは陽月華さん。
子どもの頃、「想い出の君」からもらったオルゴールを心の支えにしながらも、
恋に仕事に一歩を踏み出せないタマキをとっても魅力的に演じます!

涼しげで美しい容姿からは想像できない、くるくると変わる
コミカルな表情と、歌&ダンスシーンでのキレのある凛々しさのギャップに
すっかり魅了されました!

そんなタマキをそっと見守るのがお掃除バイトのカイトに上山竜司さん。
眼差しも歌声も優しい!甘く切なく響き渡ります。


上山竜司さん

タマキの上司キリコには秋本奈緒美さん。
クールで出来る女。。。でもあるのですが、とっても可愛らしい面も
あるキリコ。弾けたお芝居にいっぱいいっぱい笑わされますよ!


秋本奈緒美さん

タマキの同僚たちも、どこか身近にいそうなキャラクターを
3割増(!!)で濃くしたような個性派揃い!


諏訪雅さん、堤千穂さん、竹生朱里さん、橋爪渓さん、田口美緒さん

諏訪雅さん(ヨーロッパ企画)はアメリカ帰りのジョニィ(?!)を
絶妙の間で演じます!一言発するだけで、なぜこんなに面白いのでしょう。

そしてなにやらジョニィに興味津々な女子たち♪ん?なぜ?
色んな人の思惑が絡まりあって、空回ってのてんやわんやな
展開に笑いが絶え間なくこみ上げてきます。


↓こちらは男性社員人気No.1の受付嬢!天性の魅力でみんなメロメロです。
女子社員はイラッとしつつ、「でも、学ぶところはあるわ!」。


高原紳輔さん、千葉夏実さん

ここからは謎に満ちた登場人物たちですので、最小限のご紹介で!


藤森麻由さんの通訳っぷりにもご注目!

登場シーンから怪しさ満点の増沢望さん

その場しのぎにその場しのぎを重ねる男を軽快に演じる増沢さん♪
ちなみに増沢さん、この作品の脚本、演出補も担当されています!
増沢さんが紡ぎだす台詞はテンポよく、歌詞もメロディととても合っていて
心情が自然に心に沁みてくるんですよね。なんて多才!

田中利花さん演じる謎の女性・レイの言葉は温かく力強い!
「幸せの扉は、信じていれば必ず開くのよ。」
利花さんが歌いだすと!ソウルフルでパワフル、もうワンダフル!
ハッピーな力が稽古場中に広がります。

そしてお茶目でドジな妖精たちにもご注目!


麻尋えりかさん、野崎数馬さん、長崎真友子さん

叔父のスフィンクス(野崎数馬さん)を筆頭に、妖精姉妹、
ルル(長崎真友子さん)とメイリン(麻尋えりかさん)が
あの手この手でタマキを助けようとしますが・・・空回り。
妖精たちのド派手なコスチュームもお楽しみに~。


↑こ、これは一体? 硬派な社員(荻野貴継さん)の腕の中にキリコさん?!
軟派な社員(高原紳輔さん)もびっくり!

そしてそして、スポーツストレッチトレーナーの兼子ただしさんも
“ドS出演”いたします(笑)。お楽しみに~♪
個性派キャラクターがドタバタ・ハラハラしながら、
オルゴールの秘密も二転三転?!

恋に仕事に迷うタマキに訪れた一世一代のビッグチャンス!
果たしてタマキの運命の君?魔法を解くのは誰?そして仕事は?

ノンストップで繰り広げられる笑顔いっぱいのストーリー、
キーボード、ヴァイオリン、ドラムの生演奏がより一層盛り上げます!!
ミュージカルの魔法にかけられる幸せを感じられる、ハッピーミュージカル♪
CBGKの密な空間でこの温かさをぜひ共有してきて下さい!

<公演情報>
2012年9月8日~17日@渋谷・CBGK

<出演>
陽月 華
上山竜司
秋本奈緒美
田中利花
野崎数馬
諏訪 雅(ヨーロッパ企画)
麻尋えりか
増沢 望
長崎真友子
千葉夏実
藤森麻由
高原紳輔
荻野貴継
堤 千穂
竹生朱里
橋爪 渓
田口美緒
兼子ただし(ドS出演)

<演奏>
CHELSEA

<Story>
幼い頃、偶然出会った妖精ルルに『臆病』の魔法で『勇気』を封印されてしまったタマキ。
20年後の今も魔法の仕業か、出来ない女の烙印を押されている。
上司のキリコにも怒られてばかり。「もっと勇気を出して踏み出しなさい!」
そんなタマキの宝物は、いつも大切に持ってる古いオルゴール。
子供の頃、離ればなれになった「想い出の君」からもらったもので、壊れているのか、とぎれとぎれにしか音が出ない。
そんな折、タマキに掛けた魔法を解くように厳命され、再び人間界に妖精たちルルとメイリン・スフィンクスが現れる。
彼らはタマキを本来の素敵な女性に戻すよう、てんやわんや。
そんな時、ニューヨーク帰りの新社長がやってくるという噂が社内を飛び交う。
しかも社内でお嫁さん候補を探すという話も!
そして現れるニューヨーク帰りの男、ジョニィ。
色めき立つ女子社員たち。妖精たちもタマキを後押し!
「でも私は・・・・・」
タマキの魔法を解くのは、妖精か、それとも・・・・!
そして、ついに壊れていたと思っていたオルゴールの秘密が明かされる!

<公演HP>
http://www.staffup-butai.com/



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

2012年08月30日

12/08/30 観る朗読劇「100歳の少年と12通の手紙」江波杏子さん成海璃子さんインタビュー

2012年8月30日(木)13:00
音楽×ダンス×朗読 観る朗読劇「100歳の少年と12通の手紙」
江波杏子さん成海璃子さんインタビュー



「 ― 神様へ 僕は、今日100歳になりました 」


自分の余命があと12日だと知ってしまった10歳の少年・オスカーと、
口の悪い、病院ボランティアのローズさん。

“1日を10年と考える”
“神様に1日1通の手紙を書く”

そんなローズさんの提案から始まった、オスカーの新しい人生とは?

フランスをはじめとした
世界40カ国が涙したというベストセラー「100歳の少年と12通の手紙」。

音楽×ダンス×朗読という新しい形の“観る朗読劇”として、
日本初上演される今作は、
日替わり12組の朗読者たちと、
中島周さん(ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」死のダンサー!)のダンスパフォーマンス、
平山素子さんによる振付、前嶋康明さんの音楽でみせる、
“誰も出会ったことのないイマジネーションの舞台”とのこと!

鈴木勝秀さんの演出により、
12組の朗読者たちがどんな物語を紡ぎだすのでしょうか?

数少ない女性×女性ペアとしてご出演の、
江波杏子さん(ローズ役)と、成海璃子さん(オスカー役)に、
作品への思い、稽古場の様子など、お話しをうかがってまいりました♪




【江波杏子さんプロフィール】
1959年 大映に入社後、1960年「おとうと」でデビュー。
1966年に主演した「女の賭場」で脚光を浴び、当たり役“昇り竜のお銀”として17本のシリーズ作品に主演。
1973年「津軽じょんがら節」でキネマ旬報主演女優賞受賞。
「ちりとてちん」「冬のサクラ」「カーネーション」等テレビドラマにも多数出演。
舞台作品「サロメ」「天守物語」等。

【成海璃子さんプロフィール】
1992年生まれ
2000年に「TRICK」でドラマデビュー。
2005年「瑠璃の島」でドラマ初主演。2007年「神童」で映画初主演。
2007年山路ふみ子映画賞新人女優賞受賞、2008年毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞受賞。
NHK大河ドラマ「平清盛」等、多数のドラマ・映画に出演。


― 2回目の稽古を終えていかがですか?

成海)
朗読劇というものに出演するのが初めてなので、
前回(の稽古で)は探りながら、
どういうものなのかな、とドキドキしながら稽古をしていました。
「読む」ということだけに専念することはあまりないので、
普段してきていることとは、また違うアプローチになると思っています。
難しさもありますが、面白くやれるのではないかと思います。


江波)
本がとてもいいんですよ。
「芝居」というのではなく、
なんというか・・書かれているものの上をたどっていく旅のようなもの。
とても解放されるというか・・疲れます(笑)、肉体的には。
また、成海璃子さんがとてもピュアで。
とても素直に(作品世界に)入っていらっしゃるので、
私もいろいろとその“波”を受けさせていただいて、
役者として新鮮なものを体験しています。



― 稽古をしていて、お互いの印象は?

成海)
初めてお会いした時には、とにかく緊張しました。
二人のお芝居なので、(稽古しているうちに)どんどん変わって来るんですね。
とても・・ぐっとくるところもありますし。
いつも新鮮で。
変わっていく、ということが自分でも面白いです。

江波)
サウナじゃないけれど、裸と裸の付き合い(笑)。
何しろ、目と目を合わせてもいけないという演出で。
「演じないでください」「ただ読んで下さい」って。
そうするとね、本当にこれはもう、魂と魂が触れ合うっていうのかな。
そういう感じがいたしますね。
成海さんに最初にお目にかかった時に、もうやられた!ていう感じでしたね(笑)。
ドーン!とね。
ごく自然体で、ごちゃごちゃしたものが付いていない。
全く「芥(あくた)」みたいなものが付いていない方なのね。
一般のお若い方でも、こういうお嬢さんは今時なかなかお目にかかれませんよね。
ある意味ショックでした(笑)。
本当に素晴らしい!

成海)
とんでもないです・・(恐縮)。

江波)
清らかな水を受けているような感じがしますよ。

― 作品への取り組み方は?


江波)
いかに演じないようにするか。
長く役者をやっていると、どうしてもどこかに出てしまうんですね。
でもそれこそ裸になって。
全く自分の内なるものだけで対決していくしかないな、という感じがしますね。

成海)
自分自身がすごく出ちゃうなあ、と思いますね。

江波)
(役柄の声を出すことや、演じるという)
意識を今回は取っ払ってみようと思うんです。
二人の肉体を通してお客様に何かをお渡しして、
そしてお客さまからもいただく、という・・そういうことが出来たら最高だなと。

成海)
私も、(オスカーの)声はこういう感じ・・とイメージしているものは特にないです。
その時に感じた気持ちで(台詞を)言っているので、
あまり計算して、ということはしていないですね。

江波)
(台本に書かれている)文章を通じて、
私たちがそれに触れることによって、空気が動くという感覚があります。
文字をたどって、自分の内なるものが出て行くという感じですね。
毎日、毎時間、その感覚は違うんです。
実に難しいですよ。
テーマもすごいですからね(笑)、壮大すぎちゃって。


成海)
すごい本だなと、まず思いました。
実際は10歳のオスカー少年が、気持ちの上でどんどん歳をとっていく中で、
「20代はこういう年だった」、と言われても納得出来るというか。
うん、と思えることが書いてあるところが、
すごい、と思いました。

― 音楽×ダンス×朗読のコラボレーションについて

成海)
音楽には、すごく・・影響されるんですよね。
それ(音楽)を聴いていることで、
自分の中から出て来る感情というものもあると思うので、
本番の舞台でもどうなっていくのか、とても楽しみです。

江波)
予想がつかない。
固定した芝居の“演じる形”というものがないだけに、
音楽があって、お客さんが入って、
どういう事態になるのかな、と(笑)。
想像も出来ない状況。ね?

成海)想像・・できないですね(笑)。

江波)
ね。冒険!!

― スズカツさん(鈴木勝秀さん)の演出について

江波)
非常に的確なんですよ。ひとつひとつが。
「演じないでください」「目と目なんか合わせないでください」って。
「本当にナチュラルな、自然体に自分を置いて下さい」っておっしゃっていますね。
すごい体験をさせていただいているという感じがします。
それこそ彼を信じていられるな、と思います。


成海)
とても的確に言ってもらえるので、
あまり(演技に)悩んだりとか、ここはこうしようとかは思わず、
毎回、素直に思った気持を出せるな、と。
1回目の稽古はすごく緊張していて・・。
でも、「そんなに演技しなくていい」と言われて、
それで「ああ、こういうことか」と思えたというか・・。
うーん・・、何ですかね。
毎回、変わってもいいんだということが・・、
決める必要はないし、
毎回、自分の感情で動けばいいんだな、と。
いままでは、やっぱり動いたりとか演技したりしていたので、
とても「新しい」ことだな、と思いました。

― この作品を、どのような人に観てもらいたいですか?

成海)
・・・「どのような人にも」、ですね。
私自身、原作を読んだときにとても響いたんです。
だから、「どんな世代でも」・・ってダメですか?
うまく言えないですれど、「はっとする」というか、そんな感じです。


江波)
私のお客様は(世代的に)みんな死がほとんど日常化しているから、なんて(笑)。
でもやっぱりそういう意識はあると思いますよ。
いまのこの日本の方々には、ちょっと(テーマが)きついかなあ・・・。
でもね、「勇気」をもらえます。
晴れやかな気持ちになる。
「死=(イコール)生」ですからね。
「生きていて良かった。生きているって何て素晴らしいことだ」っていう台詞があるんです。
そこはね、もう聞いていて自分の中の(体の)組織が動くんですよ!
ぐっーっと上がりますね。
もちろんそれも表現者によってでしょうけれど、
彼女(成海さん)は、とても素直に表現なさるから。

この作品を読んで「死=(イコール)恐れ」ではないよ、という意識を持ちましてね。
毎回読むたびに発見するんです。
そのくらいの力を持っている本です。
変な個人の主観を持たない方がいい、というのがいまの課題。
この本をいかにそのままお客様に渡すか、ということですね。
自分の変な感情とか解釈とか、そういうことは一切入れないで。
よく言うじゃないですか、「無」になること、って。
それはとても難しいこと。
でもこの本はね、それをやらせてくれるんです。


江波さん、成海さん、ありがとうございました!
 

お二人が朗読で「みせる」、少年オスカーとローズさんの物語。

死を目前とした少年の心の変化、その生きる姿を
まるで“ひとつの絵”のように見せて行きたいという演出の鈴木勝秀さん、
これは単なる「朗読劇」で終わるはずがありません!

平山素子さんの振付で踊る中島周さんは、物語の中で何を表わすのか。
前嶋康明さんのオリジナル曲を中心とした音楽、
大嶋吾郎さん、久保田陽子さんによるヴォーカルグループ、
そして12組の朗読者たちとのスーパーコラボレーションをぜひ劇場で体感していらして下さい!


<公演情報>
原作:エリック=エマニュエル・シュミット
訳:阪田由美子(河出書房新社)
演出:鈴木勝秀
振付:平山素子

出演:
ダンス:中島周
ヴォーカル:大嶋吾郎 久保田陽子

12組の朗読者:
9/12(水) 多田直人 柴田理恵
9/13(木) 小西遼生 杏子
9/14(金) 古川雄大 萩野志保子(TV朝日アナウンサー)
9/15(土) 成海璃子 江波杏子
9/16(日) 新納慎也 彩吹真央 ※
9/17(月) 宮野真守 萬田久子
9/18(火) 竹財輝之助 秋野暢子
9/19(水) 山崎育三郎 涼風真世
9/20(木) 川平慈英 香寿たつき
9/21(金) 松岡充(SOPHIA) 木の実ナナ
9/22(土) 安倍なつみ 木村多江
9/23(日) 池松壮亮 南 果歩 

※緊急決定! 新納慎也×彩吹真央 役替わり公演実施!
9/16
13時開演 オスカー役:新納慎也 ローズ役:彩吹真央
17時開演 オスカー役:彩吹真央 ローズ役:新納慎也

場所:グローブ座
チケット料金:S席6500円 A席5500円(全席指定席)
公演URL
問合せ先:アトリエ・ダンカン TEL:03-3475-0360(平日12:00~ 18:00)





おけぴ取材班・撮影:mamiko   監修:おけぴ管理人

2012年08月31日

12/08/31 舞台「ハイスクール歌劇団☆男組」稽古場レポ

2012年8月31日(金)14:00
舞台「ハイスクール歌劇団☆男組」稽古場レポ

「男子高校生がタカラヅカ!?」
・・?????

数年前から、一部の宝塚ファンの間でもひそかな注目を集めていた、
実在する男子校・東海高校の“カヅラカタ歌劇団”。

現役男子高校生たちが、
文化祭で「スカーレット・ピンパーネル」「ファントム」など
宝塚歌劇の人気演目を毎年上演。
初々しい彼らの舞台姿、本格的な衣装などで人気を集める、
知る人ぞ知る“男子高校生のタカラヅカ”歌劇団なのです♪
(ちなみに2012年の予定演目は「エリザベート」)


熱心なファンの方は朝から観覧券を求めて行列を作るという、
この“カヅラカタ歌劇団”をモデルに、
タカラジェンヌに憧れ、
演劇に情熱を燃やす高校生たちの熱い青春を描くのが、
今回ご紹介する「ハイスクール歌劇団☆男組」!!

10月にTBS系列で放映予定のドラマ版、
そして9月5日に発売される小説版とも連動した、
舞台版「ハイスクール歌劇団☆男組」は、
なんといっても実際に舞台上で繰り広げられる、華麗なお芝居やラインダンス、
そして高校生たちの初々しい青春ストーリーが見どころです♪

ドラマ版のストーリーから三カ月後の物語が描かれる、今回の舞台版。
鎌苅健太さん、高橋愛さんら若さあふれるキャストのみなさんが、
演劇に取り組む高校生たちを、はつらつと演じるお稽古場にお邪魔して参りました♪♪



(彼らが取り組む演目は・・名作「ロミオとジュリエット」!)

<ストーリー>
ハイスクール歌劇団の3年生のメンバーも受験や卒業に向けて動き始め、一度は解散したメンバーだったが、全国高校演劇コンクールの常連である北園女子高と合同公演を行う事になり、鎌苅健太演じる立花慶介主導のもと、2年生以下の元メンバーと新メンバーを引き連れ、再始動する事から物語は始まる。
高橋愛演じる秋野玲奈たち、北園女子校演劇部との合同公演に舞い上がるメンバーだったのだが…
どうなるハイスクール歌劇団!?


基礎訓練の後、
全員で劇中劇シーンのセリフ確認&読み合わせからスタートしたこの日の稽古。


その場でどんどん足されていくセリフや設定に、笑顔がこぼれる出演者たち。
稽古場の雰囲気はなんとも和やかです♪

劇中劇「ロミオとジュリエット」と、
高校生たちの青春が重なり、シンクロしていくストーリー。
高校生ならではの可愛らしい「恋愛ネタ」に稽古場の雰囲気も盛り上がります♪



この日は、とあるカップルの“胸キュン台詞&設定”が追加になり、
稽古場中から“ヒューヒュー♪”との声が。

そう、この舞台版は男子高校生だけでなく、
女子高校生たちも“タカラヅカ”に挑戦するのです!

「男女混合チームのタカラヅカ」。
それって普通の「お芝居」なんじゃないの?と思いきや・・、
これがしっかりと“タカラヅカ”でした!



ジュリエットになりきる鎌苅健太さん。
サッカー選手を夢見る男子高校生がタカラヅカ・ジュリエットを演じるその理由とは…?


恋を語るロミオ・高橋愛さん。
子供の頃からの宝塚ファンとしても知られる高橋さん、
“男役”になりきる姿がすがすがしい!!
女優を目指す彼女の夢の行方は・・?



そして劇中劇でティボルトに扮するのは中別府葵さん。
めちゃくちゃカッコいいティボルトです!
そんな彼女も、舞台を降りると恋に不器用な女子高生に♪



演出を手掛けるのは人気劇団・少年社中を主宰する毛利亘宏さん(写真:右)。
若いキャストたちを相手に、
まるで、本物の学校の先生のように稽古場の雰囲気をまとめていきます。

「江戸っ子みたいに台詞を言ってみて」
「もっと“アイドルっぽく”」
「ははは、って笑い方をまぜてみようか」
などなど具体的な指示を受けて、みるみる演技が変化していくキャストたち。



マキューシオを演じる荒井敦史さんも気合十分!



ラインダンスの自主練習もこの通り♪



クールに稽古を見つめる廣瀬智紀さん。
彼が演じる純情・男子高校生の“恋の一発逆転”もお楽しみに!

初々しい高校生たちの恋愛模様に、
演出の毛利さん自ら「なんか・・いいね」というひとことが(♪)。
おお!これは本番の舞台では、さらに胸キュン設定が増強されている予感です!!



岡崎大樹さんは、幼馴染の彼女と思わぬ展開に・・・?


この日、拝見したのは劇中劇のシーンが中心でしたが、
実際の舞台では、
夢に向かって走る高校生たちの熱い青春や、
何組ものカップルたちの恋愛ストーリー(?)が盛り込まれるとのこと。

さらに生徒役全員でのラインダンスや、
出演者全員でのオープニングダンス(制服姿が見られる?かも!?)にも期待大♪

小ネタ小芝居満載で、笑いもいっぱいの舞台版「ハイスクール歌劇団☆男組」。
宝塚歌劇を知らない方でも、まったく問題なし!
気持ちよく楽しめる舞台です♪

ドラマ版から繋がるアナザーストーリーなので、
この舞台を見ておけば、10月に放映されるドラマ版も2倍楽しめそうですね。

また、公演期間中はアフタートークや、
スタンプラリー等のイベントも盛りだくさん♪
詳しくは公式ブログをチェック!

演劇に青春をかける高校生たちの爆発するパワー、
ぜひ劇場で楽しんでいらしてください!!




(ギター片手に登場する中村誠治郎さん。なぜギター…?
こちらは是非、劇場でお確かめください!!)


<公演情報>
2012年9月12日~23日  天王洲 銀河劇場

<あらすじ>
男子高校生がタカラヅカ!?
「ハイスクール歌劇団☆男組」とは、タカラジェンヌに憧れ、演劇に挑戦した男子高校生達の熱い青春を描く物語。
名古屋に実在する“男子高校生のタカラヅカ“カヅラカタ歌劇団をモチーフにした、2012年10月放送予定のスペシャルドラマ 「ハイスクール歌劇団☆男組」(仮)。
そのアナザーストーリーを舞台で先行上演します!
舞台版では、ドラマ版のストーリーから3ヶ月後の物語を描きます。
ハイスクール歌劇団の3年生のメンバーも受験や卒業に向けて動き始め、一度は解散したメンバーだったが、全国高校演劇コンクールの常連である北園女子高と合同公演を行う事になり、鎌苅健太演じる立花慶介主導のもと、2年生以下の元メンバーと新メンバーを引き連れ、再始動する事から物語は始まる。
高橋愛演じる秋野玲奈たち、北園女子高演劇部との合同公演に舞い上がるメンバーだったのだが…
どうなるハイスクール歌劇団!?
恋あり!夢あり!青春あり!コメディーあり!!
舞台上で華やかな演技と華麗なラインダンスを披露する、ドラマ版とは一味違ったBOYS&GIRLSの熱い青春を描く物語です!

<出演>
鎌苅健太/高橋愛
荒井敦史/中別府葵/滝口幸広/佐藤永典/鮎川太陽/廣瀬智紀/岡崎大樹/飯田のえる/百瀬朔
中村誠治郎/谷澤恵里香
葉月あい/護あさな/神田麻衣/中西悠綺
タモト清嵐/芦田昌太郎/岡千絵

<スタッフ>
脚本:江頭美智留、中川千英子
演出:毛利亘宏(少年社中)

公式ブログ

<ドラマ「ハイスクール歌劇団☆男組」(仮)>
10月6日(土)午後2:00〜3:24放送予定 TBS系全国28局ネット
主演:大東駿介
勉強はできない。スポーツもだめ。彼女なんてもちろんいない!
エリート男子高の中で落ちこぼれてしまった生徒たちが、青春をかけて起死回生のために挑んだもの…。
それが、男版タカラヅカ「ハイスクール歌劇団」だった。
仲間たちと“やり遂げることの大切さ”や“諦めないことの難しさ”、そして“深い絆”を育んでいく青春ストーリー。

ドラマ版公式サイト


おけぴ取材班・撮影:mamiko  監修:おけぴ管理人

12/08/31 OSK桜花昇ぼるさん高世麻央さんインタビュー

今年創立90周年を迎えるOSK日本歌劇団の
男役トップスター桜花昇ぼるさんと、男役スター高世麻央さんが
おけぴオフィスにいらしてくださいました!
一気に花開いたような華やかさのおけぴオフィス!

9月7日(金)より三越劇場で上演される新作レビュー「JUJU」について
お話をお伺いしました♪

おけぴ管理人)
公演タイトル「JUJU」の元となったフランス語の「JouJou」という言葉には
“大切なもの”という意味があるそうですね。

桜花さん)
一貫するテーマとして「大切なものは何か」というものを探し続けるんです。
私は旅人の役目をいただいていて、大切なものを探しながら、
お客さまも一緒に探していただくという、心の仕掛けがあります。
洋舞の方では、そのワンシーンとして、私が追われて、
(高世さんが)マスコミの記者役になったりもするんですよ。

おけぴ管理人)
“日舞”な前半と、“洋舞”な後半、レビュー二本立て公演とのことですが、
一押しの見所をこっそりと教えていただけると嬉しいです。

桜花さん)
日舞に「チョンパ」(※拍子木が鳴った後にパっと華やかに舞台が明るくなる演出)
があるのですが、チョンパの前に、JUJUの意味を表現しているような、
厳かな二人の舞があるんです。
人生は、光を当てたら絶対影ができるというようなことを表現しているのですが、
そういう人間のリアルな現実みたいなものを、
リアルに受けとめてもらいながら夢を見ていただきたいなと思っています。

高世さん)
お客さまからもう一度観たいという声がとても多かった、
“花嫁道中”という楽しいシーンも見所の一つです。
今回は、花婿さん花嫁さんを祝うのと同時に、
90周年も祝ってもらおうじゃないかみたいなことになってます!

桜花さん)
お客さまも体を使っていただきながら楽しんでいただく、
ちょっと一緒に踊っていただきながらという巻き込み形式です!

高世さん)参加型ですね!

おけぴ管理人)
なんと、客席参加型ですか!
客席降りも多そうですね。

高世さん)
結構ありますね。

桜花さん)
全員で降りることが多いので、
お客さまには身近に感じていただける場がたくさんあると思います。

おけぴ管理人)
会場の三越劇場についての印象はどうですか?

桜花さん)
三越さんも85年の歴史がある。OSKと5年違いなだけ。
建物自体が重みがあるし、さすがやっぱり歴史を積んでいらっしゃる。
あとは、劇場のデザインが素晴らしくて。
劇場の空間に浸るだけでも上質なものを感じます。
セットいらんのちゃうかというぐらい、素晴らしい空間だと思います。
(※桜花さんは奈良斑鳩のご出身です)

高世さん)
そして舞台と客席の間が近いんです。
昔からの作りで、二階席の位置が低いので、
舞台に立っていても、目線がちょっと上がるぐらいなんですよね。
そういう意味では全体が見えるし。私たちも大好きな劇場です。
あの空間でまた公演させていただけることは本当に嬉しいですし、
客席降りもあるので、もっと身近に感じるので、楽しみでもありますね。

おけぴ管理人)
ちなみに東京と大阪で、お客さんの反応は違いますか?

桜花さん)
東京は意外とクールなのかなと思っていたんですけど、
SKDさんとかのレビューとか、そういう伝統が街に残っているせいなのか、
ものすごくあたたかく迎えてくださることにびっくりしました。

高世さん)
前回は、すごく久しぶりの、8年ぶりの公演だったので、
待ってましたとばかりにっていう部分と、
すごくあたたかく見守ってくださっているような拍手をたくさんいただきました。

桜花さん)
東西関係ないあたたかみを感じて、嬉しかったです。

おけぴ管理人)
前回お話をお伺いした時、
OSKの一番の魅力は“団結力”とおっしゃっていました。
その前は“群舞力”とおっしゃっていましたが、
今回もおききします。OSKの魅力は?

桜花さん)
“団結力から生まれた個人の魅力”
100年につながっていくために、
若手が成長してきているという部分を観ていただけると思うし、
未来明るく感じていただける舞台になっています!

おけぴ管理人)
最後にお二人にとってのJouJou(大切なもの)とは?

桜花さん)
お客さん、関係者の方々、そしてメンバー、
OSKを通しての人との出会いです!

高世さん)
OSKの舞台、OSKそのものです。
今この90周年という節目を迎えることができたので、今を大事にしたい。
それで終わるのではなくもちろん次につなげていくのですが、
大きな、今までの集大成でもあるような感じがしています。
今回の公演でも、13名の出演者でも、全員でやっているぐらいの思いで、
次から次へと早変わりもあるし、パワーあふれる舞台をお届けできたらと思っています。

おけぴ管理人)
ありがとうございました!
最後にお二人から動画メッセージもいただきました!

東京公演は9月7日~9日の三日間、
大阪公演は9月14日~16日の三日間のみ!
出演者は東京公演の方が多く、ラインダンスも東京のみですが、
大阪公演ではラインダンスの部分が高世さんの見せ場になるとのこと!

OSK90周年記念公演「レビュー THE JUJU ~BLISS~」。
春には日比谷・日生劇場での公演もございます。
この機会にぜひ、臨場感抜群の三越劇場にて、
ダンスのOSKの日舞と洋舞、たっぷりとご観劇下さい!

<上演時間>
約2時間(休憩あり)

<出演>
桜花昇ぼる
高世麻央
朝香櫻子
緋波亜紀
牧名ことり
恋羽みう
楊琳
悠浦あやと
和紗くるみ
瀬乃明日華
舞美りら
妃那マリカ
遥花ここ

<スタッフ>
作・演出:北林佐和子
振付:大谷盛雄・奥山賀津子・ACCHY/伊瑳谷門取
音楽:松岳一輝

<公演HP>
http://www.osk-revue.com/category/schedule/201209


取材:おけぴ管理人

About 2012年08月

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