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12/08/11 こまつ座「芭蕉通夜舟」稽古場&GPレポ

2012年8月11日(土)13:00
こまつ座「芭蕉通夜舟」稽古場&GPレポ

こまつ座第九十八回公演は俳聖・松尾芭蕉の一代記。
井上作品初参加の坂東三津五郎さんの魅力を鵜山仁さん(演出)が
ぐぐっと引き出します!

日本の四季を感じ、日本語の響きに癒される。
余計なものをそぎ落とした、涼やかささえ漂う舞台です。
特に雪月花の美しさを語る台詞などはそれぞれ、
うっとりと聞きほれてしまいます。
それでいて、ずっこけるようなことをさらりと言ってしまう芭蕉。

そんな井上ひさしさんならではのユーモアを交えながら
普遍的なメッセージが込められている。
これはまた、芝居好きにはたまらない作品です。

そんな芭蕉役には坂東三津五郎さん。
芭蕉の19歳から51歳までの32年間のうち、一人のシーンだけを
切り取った全三十六景を“ほぼ”一人芝居で作り上げます!
(なぜ一人のシーン、なぜ三十六景なのかは是非劇場で。)

時折、“地”に返り、坂東三津五郎さんとして台詞を発する場面では
客席と舞台、まったく壁を感じさせず、そっと傍らに佇むかのような
親しみやすさで作品の世界に誘ってくれます。

若き日の宗房時代、洒落や滑稽さが持ち味の江戸談林俳諧の
宗匠として名を馳せた松尾桃青時代、
そしてわびしさに徹して苦吟する芭蕉の姿。

俳聖でありながらも一人の人間として人生や句作に迷い悩み、
その中で自分の道を歩んでいく芭蕉がとても身近に感じられます。

ちょっとおどけたような表情や飄々とした言い回しの中にも、
洗練された美しさを感じられるのは三津五郎さんだからこそ!

みなさんご存知のあの名句が生まれた背景が語られる場面もあり、
芭蕉本人の口から解説を聞いているかのようなうれしさがあります。
お芝居なんですけどね。

そしてもう一つ、この作品は、ほぼ一人芝居なのですが、
この “ほぼ”というのがポイントで。

それは・・・舞台上には坂東八大さん、櫻井章喜さん、林田一高さん、
坂東三久太郎さんといった朗唱役の四名もいらっしゃるのです。

さらさらと流れるような景の転換もみなさんが担って、黒衣のような、
進行役のような、その一方で芭蕉の傍らで見守っているかのような、
絶妙の距離感でそこに存在するのです。

また、小道具の“見立て使い”の面白さも魅力です。
一つの小道具が芝居の中で、一瞬にして全く別のものに
見えてくるから不思議です。

お芝居って素晴らしい!

軽やかに綴られる松尾芭蕉の一代記から受け取るメッセージは
見た人それぞれの立場や感性で様々でしょう。
そんなところも十七文字から無限の広がりを感じる俳句に
似た印象を受ける作品です。

<公演情報>
2012年8月17日~9月2日 紀伊國屋サザンシアターにて
公演HP
上演時間 1時間半

<イベント情報>
「井上ひさし「せりふ」展」
紀伊國屋画廊(紀伊國屋書店新宿本店4階)
2012年8月16日(木)~28日(火)<会期中無休>
午前10時~午後6時30分(最終日午後6時まで)
入場料は無料



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人 (写真提供:こまつ座)


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名前:山野上 寛
mail:cs@okepi.jp
出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
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好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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