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12/12/10 「ハーベスト」ゲネプロレポート

2012年12月10日(月)
「ハーベスト」ゲネプロレポート
@世田谷パブリックシアター



(写真左より:渡辺徹さん 七瀬なつみさん  撮影:谷古宇正彦)

イギリス演劇界注目の劇作家
リチャード・ビーン作品が日本初上陸!

渡辺徹さんが
ひとりの男の100年に渡る生涯を演じきる舞台「ハーベスト」
ゲネプロの様子をお伝えいたします!

<ものがたり>
イギリス、ヨークシャー州のキラムで農場を経営するハリソン家。長男ウィリアムの祖父が素っ頓狂な賭けに勝ち、大地主から土地を手に入れたというハリソン家は、ふたつの大戦をくぐり抜けるなかで、長年の夢だった養豚業に着手し、成功をおさめる。だがやがて政府の無策を背景に法律や外国の養豚業に圧迫され、厳しい苦境に陥っていく。
その一方で、地主の末裔エイガーは、祖父の時代にとられた土地を奪還すべく様々な策を弄しては執拗にハリソン家に迫ってくる。ウィリアムはエイガーに対峙するためにも後継者の確保を望むのだが、自身は第一次世界大戦で両足を失い独り身のまま。ウィリアムの弟アルバートと妻モーディーの間にも子供がいない。そんな中、第二次世界大戦中の1944年、ドイツ人捕虜ステファンがハリソン家で働くようになり、モーディーの姪ローラと惹かれあう仲になった・・・。
1914年から現代まで、土地を守り通し、養豚業にこだわり続けたウィリアムがの人生のハーベスト(収獲)とは。



(写真左より:田根楽子さん 石橋徹郎さん 平岳大さん 渡辺徹さん 撮影:谷古宇正彦)


物語のはじまりは
第一次世界大戦が勃発した1914年。

イギリス・ヨークシャー地方でほそぼそと農場を営む
ハリソン家の長男・ウィリアム役を演じる渡辺徹さん。
初登場シーンではなんと19歳の設定です!


( 写真左より:平岳大さん 七瀬なつみさん 渡辺徹さん  撮影:谷古宇正彦)

時代の先を見据える賢さを持つ兄・ウィリアムに対して、
ある“思い”を持つ弟・アルバート役を演じるのは平岳大さん。

対照的な兄弟の微妙な関係、
その発端となる女性モーディ役には七瀬なつみさん。

それぞれの役柄が徹底的に作りこまれているというリチャード・ビーンの戯曲。
台詞で語られていなくても
舞台の外に広がる、その役の人生が目に浮かぶようです。

当時の生活風俗に思いを馳せることができる舞台美術にもご注目を。
そう、この作品のもうひとりの主人公はこの“家”。
100年の間にこの家でおこるさまざまな出来事、
そこに生きる人々の様々な思いが
台詞のひとつひとつのなかから浮かび上がり、
大きな流れを作っていきます。



(写真左より:渡辺徹さん 七瀬なつみさん 平岳大さん 吉見一豊さん 石橋徹郎さん 小島聖さん
撮影:谷古宇正彦)

「壮大な大河ドラマ」というと
少しとっつきにくいと思われる方もご安心ください。
この作品の大きな見どころのひとつは
英国ならではの
どこか飄々とした独特のユーモア。

なんといっても登場する人物たち全員が
どこか奇妙でおもしろい!
本人たちはいたって真面目に人生を生きているのですが、
その姿にどうしてもにじみ出る“おかしみ”、そして人生の皮肉・・。
英国ユーモアが
そこかしこに散りばめられています!


100年の間にはウィリアムの次の世代の若者たちも登場し、
それぞれの人生が始まります。

佐藤アツヒロさん演じるドイツ人捕虜・ステファンと
小島聖さん演じるウィリアムの姪・ローラの青春がまぶしい!
もちろんおふたりもそれぞれの役の晩年までを演じます。

10年、20年と時がたつごとに微妙に変わっていくそれぞれの関係性をどうみせるのか。
さらに9人のキャストのうち5人が時代とともに複数の役を演じわけるという趣向もあり、
役者としての見せどころもたっぷりです。



( 写真左より:小島聖さん 渡辺徹さん  撮影:谷古宇正彦)

「豚というのは数学だ。システムさえあればそれでいい」という信念のもと
養豚業にうちこむハリソン家の人々。
次々に繁殖する豚たちとは対照的に、一家は子宝に恵まれず
時代の流れとともに農地を守ることが次第に困難になっていきます。

2度の大きな戦争、零細農家に対する政策、農地を取り戻そうとする地主との長年に渡る確執・・。
第1場から100年後のラストシーン(2005年)、
はたしてハリソン家の豚小屋は守られるのか?
あっと驚く展開に乞うご期待!

ひとりの男、そしてその一族が生き抜く100年の物語。
舞台の上でそれぞれの人生を
いきいきと演じる出演者たちの熱演、
そして奇をてらわずに深く繊細に登場人物たちにスポットをあてる
森新太郎さんによる演出など
見どころいっぱいの作品です。

ぜひ劇場で
演劇ならではの“100年の物語”を堪能していらしてください!


<公演情報>
「ハーベスト」―神が田園を創り、ひとが町をつくった―ハリソン家、百年の物語
2012年12月11日~12月24日 世田谷パブリックシアター

[作] リチャード・ビーン 
[翻訳] 平川大作/小田島恒志
[演出] 森新太郎
[美術] 堀尾幸男 [照明] 小笠原純 [音響] 藤田赤目 [衣裳] 半田悦子
[ヘアメイク] 川端富生 [身体表現] 田井中智子 [演出助手] 内藤裕子
[舞台監督] 藤崎遊

[出演] 渡辺徹/佐藤アツヒロ/平岳大/石橋徹郎/吉見一豊/有薗芳記/
     小島聖/田根楽子/七瀬なつみ

[上演時間] 約3時間(休憩あり)



世田谷パブリックシアターHPはこちら!


オケピ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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