13/02/10 「3150万秒と、少し」稽古場レポ
2013年2月10日 13:30
「3150万秒と、少し」稽古場レポート
イギリスの小説「New Year's Day」に着想を得た”生きる”ことを
ストレートに問う舞台「3150万秒と、少し」の熱気あふれるお稽古場へ
お邪魔してまいりました。
悠也(相葉裕樹さん)と直人(小澤亮太さん)が駆け抜ける”3150万秒と、少し”
クラスの仲間とのスキー旅行で雪崩に巻き込まれ、たった二人生き残った
悠也と直人。
なぜ生き残ったのか、それを問い続ける1年=3150万秒と少し。
大人と子供のちょうどその間にいる17歳の少年二人がその時間を駆け抜けます!
死を決意し岬へ向かう直人へ悠也がある提案をします。
「やることやって、一年後、岬で一緒に死のう」
悠也のリストにある突拍子もないこと、たとえば“派手な格好をして大声で歌う”、
“新聞の一面に載る”など!!を実行していきます。
悠也のリストにあることを実行しながら、彼らは一歩ずつ一年後のゴールに
向かっていきます。
やりたい放題にみえる悠也のその行動に秘められた意味が明かされたとき、
それまでの景色、出来事の見え方がガラリと変わります。
このシーンの意味は是非劇場で!
17歳の二人がゴール=死を定めて進む姿というと重~い舞台と思われる
かもしれませんが、一歩ずつ進む彼らの姿は不思議なくらい美しく、
力強く映ります。
仲間たちや先生との当たり前の日常、青春です!
当たり前が当たり前でなくなったことの大きさ、二人の揺れ動く感情で
丁寧に描かれています。
さらに物語のメッセージ性だけでなく、エンタテイメントとしても魅力いっぱい!
クラスメイトや周囲の人々と大活躍する共演者のみなさんも、
スキー旅行の滑走シーンでのアクロバットやダンスなど大活躍!
迫力満点です♪
冒頭の楽しくキャッキャした感じ、躍動感あふれるシーンからの
落差など演劇的な効果もばっちり!
二人を支えようとする大人たちもたくさん登場します。
学校関係者やカウンセラー、そして彼らの家族。
様々な問題を含みながらも時は進み続けます。
(たくさんのキャラクターが登場するのですが、
ほぼ4人の役者さんが演じ分けているというのも見どころ!)
八十田勇一さんと津田健次郎さん
こちらは劇中で心身ともにタフさが求められる相葉さんと小澤さんのオフ(?)ショット。
役を離れていますが、それでも真剣そのもの!
小澤さんと相葉さん
悠也は資産家の息子で問題児、直人は母親と妹とつましく暮らす優等生、
それぞれの役の掘り下げはもちろんですが、
事故の前はほとんど話したこともなかった二人の関係の変化というのも
非常に大きなテーマです。
“3150万秒と、少し”経ったときの彼らの決断は。。。
是非、劇場で見届けていただきたいのです!
そして、ラストシーンの演出も乞うご期待です!
相葉さんの張りのある声と悠也のちょっと尖がったキャラクター、
小澤さんのソフトな声と直人の優しいキャラクター
それぞれぴったりで、タイプの違う二人の声の相性も抜群です!
悠也と直人が問い続ける「生きる」ということ、もし自分だったらと
考えてしまうこともありますが、気付くと二人のちっちゃな笑顔や大きな笑顔に
力をもらっている自分がいました。
二人と一緒に“3150万秒と、少し”の時間を駆け抜けましょう!
こ、これは一体?!?!
<公演情報>
2013年2月15日~24日@天王洲・銀河劇場
<出演>
相葉裕樹/小澤亮太/美山加恋
青柳塁斗/タモト清嵐/佐藤永典/小原春香/酒井瞳(アイドリング!!!)/池田光咲/秋元龍太朗
柳原聖(カルマライン)/西原亜希
津田健次郎/斉藤レイ/小林美江/八十田勇一
<スタッフ>
原作:ラルフ・ブラウン
脚本・演出:藤井清美
美術:升平香織
振付:山中陽子 ( G-Rockets )
<あらすじ>
高校2年の春休み。クラスの仲間とのスキー旅行。
見渡す限りの雪景色。
はしゃぐクラスメイトたちの嬉しそうな顔、顔、顔。
だが、その幸せを突然の雪崩が一瞬にして、奪ってしまった。
先生、生徒10人が命を落とし、生き残ったのはたった2人。
偶然にも生きていたのは、普段は口をきいたこともない、
資産家の息子で問題児・悠也と、
母や妹と共につましく暮らす優等生・直人だった。
「良かった」という言葉は空しく、
2人には"生き残ってしまった"という想いしかない。
この想いは誰にも理解されない・・・岬へ行く、と言い出す直人。
そこから落ちたら、生きて帰れない。
そこへ悠也はある提案をする。
<公演HP>
「3150万秒と、少し」公演HPはこちら!
おけぴレポ隊:chiaki 監修:おけぴ管理人 写真:宮川舞子