07/10/22 シネマ歌舞伎野田版研辰の討たれ
2007年10月22日(月) 16:30
シネマ歌舞伎「野田版研辰の討たれ」試写会
実は試写会場って初めてかも。
目黒にあるソニーPCLの試写会場「シネラピスタ」。
椅子快適ー。4列30席しかなくてちゃんと椅子が前後互い違いになってて、
椅子が非常に深く前の人の座高が高くても気にならない感じ。
座り心地もいい。デジタル映画専用の部屋らしいです。
さてこの野田版研辰の討たれ。2008年1月に全国でロードショーされるとのこと。
2005年5月に撮影されたものなので、中村獅童さんの結婚ネタや、
当時はやったお笑いギャグや、時事ネタが取り入れられたりしますが
歌舞伎を普段あまり観てない人にとっては入門編としてオススメ!
声に出して笑ってしまうシーンもたくさん!
2階席を逃げ回る辰次(勘三郎さん)もスクリーンなら堪能できます!
そしてとにかく出演陣豪華!
最初の中村勘三郎さんの登場シーン、まず目うばわれます。
かなりの台詞量ですね。一部アドリブでつないでいるようなシーンも
あったり(どう転んでも間が非常にうまいので全く気にならない感じ)、
でもそれが逆に生っぽくて新鮮。
三津五郎さんとのやりとり、福助さんへすがる様子、
早口でがんがんしゃべりたてるさま、堪能いたしました。すごいわー。
染五郎さんと勘太郎さんの身のこなしの軽さ!!
道場にて見本で手合わせするシーン、めっちゃかっこいいです。
後半もこの二人が随所に登場しますが、センスというか間というか
とにかく、輝いてる。
中村福助さん、「あっぱれじゃ!」。きまりまくり。
あれ、私にも言ってほしい(笑)。あっぱれじゃ人形とかほしい。
橋之助さんの住職、あれは絶対テロップでないとわからない!すごい変身ぶり。
そして片岡亀蔵さんのからくり人形!す、すごいインパクト!
楽しすぎる!ギャグも満載。最後扉しまる直前に一礼したのがとてもうけた。
中村芝のぶさん、やっぱり綺麗ー。
また、いろいろな人が二役やったりしてるので、そうした楽しみもありますね。
最後、染五郎さんと勘太郎さんがびしっとやっちゃうシーンは
映像効果的にとても美しかった。ストーリー的には物悲しいけどね。
やじ馬の動きやら、少し野田さんらしい風刺を感じたり、
最後の紅葉で、ふっと何かかんがえさせられる、そんな後味。
でも休憩なしの1時間半、見ごたえ、笑いどころたっぷりでした。
最後に、生の舞台をこうしたスクリーンで観ることの印象をいくつか。。
・特にお顔アップになった時に、口の動きと音のずれが気になる
(最初の方はかなり気になりました。でもそのうちなれました)
・後ろの侍女の方が笑いをこらえてる感じがアップで観れて楽しかった♪
・一番感じたのは、演じてる人以外が観れないのが残念。
これは仕方ないと思うけど、例えば後半のやじ馬が辰次を
取り囲んでるシーンで福助さんが手に顎のせた姿勢と表情が
一瞬スクリーンにうつってとても印象的だったのですが、
その後は二度と映らず。。。多分生で観てたらオペラでずっと福助さん観てたと思う。
また、最初の方で、カメラがアップになってる場面で、
客席で笑いが起きてるのを耳にすると、あぁ今カメラに映ってない
舞台袖の方で何か起きたんだなぁとか思わされて悔しくなります(笑
今上演中の演舞場の文七元結、そして連獅子も2008年秋公開で
シネマ歌舞伎化される予定みたいで、こちらも楽しみです!
守山辰次:中村勘三郎
粟津奥方萩の江・姉娘およし:中村福助
町田定助・僧良観:中村橋之助
平井九市郎:市川染五郎
小平権十郎・やじ馬の町人:中村獅童
平井才次郎:中村勘太郎
宮田新左衛門・やじ馬の町人:中村七之助
職人市助:中村源左衛門
からくり人形・番人番五郎:片岡亀蔵
八見伝内・宿屋番頭友七:坂東弥十郎
妹娘おみね:中村扇雀
平井市郎右衛門:坂東三津五郎