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09/08/19 赤と黒:赤澤ムックx木村了インタビューレポ

2009年8月19日(水) 12:00
赤と黒@赤坂レッドシアター
赤澤ムックさん木村了さんインタビューレポ

10月1日から11日まで赤坂レッドシアターで上演される「赤と黒」。
脚色・演出の赤澤ムックさんと主演の木村了さんにお話をお伺いしてきました!

「若き栄光と破滅」を描いたスタンダール原作のこのお話、
昨年上演された宝塚の舞台がご記憶にある方もいらっしゃると思います。
野心に燃えた貧しくも美しい青年が、出世、恋、出世、恋と
情熱的に生きるお話ですが、今回の赤と黒は、
赤澤ムックさんと木村了さんにお話を聞いていると、
「ファッションショー」「ロールプレイング」「鏡」といった言葉が!

出演者も、歌舞伎、ミュージカル、ドラマからと、
持ち味の強い方達が終結してます!

木村了
上野なつひ/冨田麻帆
本間ひとし/池下重大/眞藤ヒロシ/佐藤晴彦
上山竜司(RUN&GUN)
坂東亀三郎

ちなみに本間さん池下さん眞藤さん佐藤さんは
一人で5役以上もこなされるそうです。

以下、赤澤ムックさんと木村了さんにお伺いしてきたお話を
たーっぷりとどうぞ!
(赤澤ムックさんの言葉が赤色、木村了さんが緑色になってます)

▼まずタイトルの「赤と黒」ですが、赤澤ムックさんの中でこの赤と黒とは?

"野心"と"それを隠すもの"です。
この舞台は、貧しい若い少年が、自分の野心を隠しながら挑んでいく話なんですね。
当時も今も、若者には成し遂げたい理想があって、野心家の人も多いと思うんですよ。
ただ、現代の若者は、その場ですぐに結果が出るもの以外には興味がなかったり、情熱や根性、成果の上がらない努力、かっこ悪いことを好まないところがあるんじゃないでしょうか。
赤い野心があるんだけど、みっともないからと、
冷静を装い黒い衣をまとう。そんなイメージです。

▼その主人公ジュリアン・ソレルを演じる木村了さん。木村了さん自身、野心は?

野心ないです。

この(役者という)お仕事は、何をもって上にあがっていくのか
というのがないので。
だから(役者を)やってるってのもあるんですけど。

▼そんな木村了さんが思うジュリアンソレルの魅力とは

その野心的なところですね。
ステージをクリアしていくと、ジュリアンソレルという人間が
ちょっとづつかわっていくんです。

▼成長してく感じなんでしょうか?

いい成長か悪い成長かは、みていただいた方の判断なんですけど、
ま、間違いなく、
成長していく過程は間違った方向なので。

▼どういうところが?

野心家すぎて権力を持ちたいという気持ちが大きすぎる上、
進み方を間違えるんです。
だから夫人に手をだしたり、段階を間違えるんです。

赤澤ムック:ゲームをクリアすることに夢中になって実際の本質を見失う感じですね。
ちやほやされちゃって調子にのっちゃう。みたいな。

▼演じるにあたって難しそうだなと思う点はありますか?

レナール夫人に恋する時とかは、
母をみて恋するっていうのが、
ただ単純に恋をしてるわけじゃないので、
母性をみて好きになるというところが難しいですよね。
マチルドの方はなんとなく同年代で共通する部分もあるんですけど。

▼ここで赤澤ムックさんからの個人的な質問が。

『女性を屈するために、権力をみせつけるためにくどくことってありますか?』

木村了:ないですね。
管理人:ないですねぇ。

赤澤ムック:ジュリアンは、二人の女性をくどくんですけど、
ゲームの一環というか、力をみせつけるための恋愛なんですね。
なので、若い綺麗な男の子(ジュリアン)が
がんがんくどいてくるっていうのは、女性の方はぐっとくると思います。


木村了:草食系男子とは真逆ですね。

赤澤ムック:そう、草食系はね、本来女性は求めてないと思うんですよね。
強引な人が少なくなっちゃったからそういうしかない状態じゃないかなと。
男性はそれに共感して、隠された赤いものが盛り上がるといいですよね。

木村了:でも、きっかえを与えるのは女なんですよね。
ジュリアンは、馬鹿にされたというふうに勘違いするんですよ。
自分の方が上だ、支配したいという思いの表現の仕方が
恋愛につながっていくんです。
大きな間違いなんです。

赤澤ムック:すごく自尊心の高いジュリアンなんです。

木村了:先日、ムックさんとワークショップで話したんですけど、
感覚的には、ジュリアンには14-5歳の少年の心をもったところがあるんです。
自分の力を女の子にみせつけたいとか、
そういう思いに支配されている時期、
そんな感じの印象を受けるんじゃないかなと思います。

赤澤ムック:とっても若々しい舞台になると思いますよ。

▼先ほど”ファッションショー”という言葉を聞いてちょっと驚いたのですが

赤澤ムック:ジュリアンは野望のままに出世していくんですけど、
当時は服装で身分が区切られるんですね。
木村了さん演じる主人公のジュリアン・ソレルが
どんどん衣装換えをしていくことで出世を表現していきます。
ステージのある部分が楽屋になっていて
表舞台と楽屋とを行き来しながらステージがまさに
ファッションショーのような形になっているんです。

(実際どのようになるかはぜひ劇場でご確認下さい!!)

人前に出る姿と、裏であわただしくする姿、
ある意味、これも赤と黒ですね。
最後は。。。
(ここはお楽しみにとっておきましょう)

また、衣装がいろいろ変わり、
どんどんトップクラスのショーに挑んでいくんですんですが、
こういうところは、ちょっとRPG的といえると思います。

▼お話や展開はわかりやすい感じですか?

話としてはすごくシンプルでわかりやすいんです。
台詞も、固くないですし、聞きやすいと思います

木村君のファン層は若い子が多いので
中学生くらいからわかるようにしようと思ってます。
逆に、原作のファンの方は年配の方が多いと思うのですが、
ひとひねりしてあるので、原作をご存知の方はいい意味で驚かれるかもしれません。

また、今回、RUN&GUNの上山竜司君の役どころも面白いと思います。
ジュリアン・ソレルの”影”をある人物として描いています。
最初、ジュリアンは、あまりにも自分の姿がみじめに思っているんですが
鏡の中の自分(影)と対話して、励まされていくうちに、
自分自身が憧れるその人物だと思いこんでいくんですね。
そして自尊心とか虚栄心が増長されていくんです。

木村了:で、間違っていくんです。

赤澤ムック:なので、男性の友情ものという見方もできると思いますよ。

▼ところで赤澤ムックさんの、木村了さんの第一印象は?

最初はドラマとかで拝見する若いタレントさんっていうイメージだったんですけど、
この人は俳優なんだなっていうイメージを持ちました。
紅色的な俳優じゃなくて、アルパチーノ的な、ストイックな人だなと。
いまどきないくらい、努力家で、ストイックで、隠された情熱があるんじゃないかなと思います。

▼まさにジュリアン・ソレルにぴったりですね

赤澤ムック:美貌と頭脳でのしあがっていく役ですし、
こんなにあう役はないんじゃないかなぁと思ってます。

▼ちなみに木村了さん、役作りについては?

木村了:常にそうなんですけど、
あまり役作りとか、作りこまないようにしてるんです。
自分の固定概念をもって稽古すると
どうしても、演じきれないというか、
どっかしらで納得がいかないと台詞にでるタイプなんですよ。
それは前の舞台でも演出家に言われていて。
それが素直でいいとか言われたんですけど。
なのであまり作りこまないので、
今のところ、ストーリーの流れのイメージだけは頭にいれておいて、
自分がどういうふうにしようかとかは考えないようにしてます。

赤澤ムック:木村君の嘘がない台詞のよさは素晴らしいんです。
逆にいうと嘘でいってるところがすぐわかるんですけど(笑)

素材のよさっていうか
木村君が最初から最後まで嘘のないせりふでとおせたら
もう舞台は勝ちだなと思っています。
それだけほんとにそこで破滅しきれるか、人生後悔しきれるか、ですね。

"女性の観客はみんな、ジュリアンに恋してほしいですね。
男性はその野心に共感していただきたいです" by 赤澤ムック

ジュリアンは恋愛にうぶで、何も知らないところからスタートするので、
うぶ感というか、”はじめて感”が、観る人に伝えられたらいいなと思ってます。 by 木村了


そして最後に、動画メッセージもいただきました!

質問に答えていただく時の目が、透通っている感じで、
すっごくピュアなお二人でした。
ファッションショーのステージと楽屋。
この構成も楽しみですね!!!

公演は10月1日から11日まで、赤坂レッドシアターにて。
オフィシャルサイトは こちら


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
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好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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