10/09/05 奇跡のメロディ 渡辺はま子物語ゲネレポ@シアタークリエ
2010年9月5日(日) 18:00
奇跡のメロディ 渡辺はま子物語
囲み取材&ゲネプロレポ
戦後フィリピンで108人の日本人兵士を救った一曲の歌の物語!
渡辺はま子=斉藤由貴さん、記者=坂元健児さん、いいっ!
古谷一行さん演じる教戒師の行動や、収容所の兵士達にも胸打たれました。
実話です。一幕冒頭は第一回の紅白歌合戦のトリの場面!
(観劇直後の管理人のtwitterのつぶやきより)
第一回紅白のトリを歌う渡辺はま子(斉藤由貴さん)
死刑囚として囚われていた兵士達が刑務所の中で作詞作曲した曲。
”あゝモンテンルパの夜は更けて”
これがタイトルの「奇跡のメロディ」につながっていきます。
国民的歌手、渡辺はま子(演じるのは斉藤由貴さん)は、
戦時中のヒット曲が日本国民の心を中国大陸へ駆り立て、
結果として、自分の歌が人の命を奪ったのでは。。と考え
敗戦後、自分の意思で慰問をされるようになりました。
そんな折、フィリピンの刑務所にいる彼らのことを知り、
実際にフィリピンに慰問に出かけます。
斉藤由貴さんの歌声や、くったくのない表情から、
きっと当時の人々を癒していたであろう渡辺はま子さんの人柄を感じました!
坂元健児さん、ストーリーテラー的存在でもありますが、
要所要所を締め、時々ふっと絶妙な軽さを出すあたり、
坂元さんのこういう役所好きです。
今回坂元さんの歌はないですが、声がいい!
二幕で、渡辺はま子がモンテンルパ刑務所で歌う場面。
このシーンでの、一人の兵士(明樂哲典さん)の表情にもご注目下さい。
彼がみつめているものは。。。
(この兵士と古村比呂さん演じる日本人女性の話も実話だそうです)
時々舞台上方に表示される、昭和2*年という表示をみて、
戦後そんなにたっているのにまだフィリピンで刑務所にいる。。。
と改めて知り、切なくなるのですが、
そのことを必死で日本に伝えて動かそうと懸命に働きかける人々。
戦後何年もフィリピンに囚われたままの兵士達の精神的な”強さ”。
兵士達を支援する教戒師(古谷一行さん)の行動。
渡辺はま子や、彼女のまわりの人達の支援。
胸打たれます。
ストーリーもわかりやすく、かつドラマ的要素も盛り込まれ、
心に残る舞台です。
脚本は自転車キンクリートの飯島早苗さん、演出は板垣恭一さん。
9月23日までシアタークリエにて、
9月25,26日に大阪森ノ宮ピロティホールで上演。
囲み取材にて
「渡辺はま子さんとして歌うというハードルの高さがドキドキでプレッシャー」
と語る斉藤由貴さんを「見事!声がいい」と褒める古谷一行さん。
ストレートプレイですが、斉藤由貴さんの歌声はたっぷり聴けますよ♪♪
左から陣内さん、斉藤さん、古谷さん、古村さん
ちなみに今回が初舞台となる陣内智則さんは、
当初斉藤由貴さんとワンコーラスあったデュエットが
どんどん短くなり、最終的にワンフレーズになったそうです
(舞台みてると、あ、ここかなってすぐわかると思います♪)
そして陣内智則さんが演じる"植木信吉さん"は、
現在も88歳でお元気にご健在で、今回の公演初日をご観劇されたと知り、
この舞台で描かれている戦後の世界と
現在がつながっていることを改めて感じました。
おけぴ稽古場取材班:rick、おけぴ管理人 写真撮影:おけぴ管理人