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10/09/05 ブックショップ稽古場レポ

2010年9月5日(日)15:30
『ブックショップ』稽古場レポ

仕掛けがいっぱいの空間で繰り広げられるファンタジックな物語!
まるで、飛び出す絵本を見ているような、
子供から大人まで楽しめる素敵な舞台です♪

"ブックショップ"は、カナダに本拠地を置く劇団グロ・メカノのオリジナル作品。
本公演の主催であるバスタInc.がカナダ、モントリオールで開かれた
CINARSで観た『ブックショップ』のショーケース
(舞台を短くダイジェスト版のようにしたもの)に感銘を受け
「是非、日本でブックショップを上演したい!」
とラブコールを送り、劇団グロ・メカノが快諾、
3年かけて実現したという熱い初演が昨年でした。
そして、はやくも今年再演!

本屋さんを舞台とした過去と現在、想像と現実の世界を行き交う、
おかしくて優しさにあふれた物語で、
飛び出す絵本のような、舞台美術はとってもユニーク!


-昨年初演時の舞台写真-

あらすじを簡単に説明しますと、
夢が叶って古本屋のオーナーになったジェーン(麻乃佳世さん)が
お隣のチョコレート屋さんのオーナー、サミュエル(溝呂木賢さん)に恋をします。
が、内気なジェーンはサミュエルとギクシャクするばかり。
なんとそこに現れたのは!?
本に対する愛情、”好き”という気持ちを伝える大切さを描いていきます。

稽古場にお邪魔したときは、芸術監督のキャロル・カッシスタさんが、
役者さん達と細かい感情表現の擦り合わせを行ったり、
登場人物の背景を説明している最中でした。

再演の今年は、演出のフレデリック・デュボアさんが来日できないため、
劇団グロ・メカノの芸術監督のキャロルさんが総合的な演出をされています。
キャロルさんは、脚本家のマリー=ジョセ・バスタンさんと一緒に
この「ブックショップ」の脚本をつくった方でもあるので、
登場人物の背景や感情を知り尽くしているのですね。

そのキャロルさん、この面白おかしいお話の中にあるドラマを
去年よりもっと情緒的に膨らめてつくりたいと考え、
各登場人物の背景と気持ちの変化を丁寧に説明されていました。

お稽古中、ウィンクをするシーンで
サミュエル(溝呂木さん)がとっても照れていらっしゃったので、
キャロルさんへのインタビュー中
「日本人はウィンクし慣れていないから、溝呂木さん、とっても照れていましたね。
でも、ファンは喜びますね。」と投げかけたところ、
キャロルさんはその言葉にとても興味を示し
「そうか、日本人は日常的にウィンクをしないのか。」
「あそこはウィンクをすることが大事なのではなくて、ウィンクする
くらいの気持ちだってことが表現できれば、ウィンクしなくたっていいんだ。
観ているお客様は日本人なんだから日本人の感性で伝えることもとっても重要。」
と大きくうなづきながらおっしゃいました。

「気持ちの流れと一致しない不自然な箇所を見つけ出すのは本当に早い!
言葉が分からないのにすごいと思います。」(溝呂木さん談)

役の気持ちと役者さんの一挙一動がしっかりリンクしてこそ、
お客様に届く…この舞台はきっと観ている我々に伝わってくる
ドラマを観せてくれると実感しました。

ちなみにキャロルさん、ご本人は18歳になるまで、
好きな女性に「好き」と言えない
シャイボーイだったからこそ、この作品が大好きなんだそうです♪♪

そしてお稽古の後、出演者の4名にお話をお伺いさせていただきました!
まずは、元宝塚月組娘役トップスターの麻乃佳世さん。
本好きが高じて、念願の本屋をオープンさせたジェーン役です。

Q「再演にあたり、何か心がけたことはあったのでしょうか?」

「去年の舞台を見直してしまうと、“ああしよう、こうしよう”という
色々な計算が出てきてしまうんです。
だから何もしないで良い意味で考えずにピュアな気持ちで演じたいです。」
とお話してくださいました。

ちなみに、とっても内気なジェーン。
麻乃さんも、奥手なんだとか(笑)

そのジェーンがときめくチョコレート屋さんのサミュエル役には溝呂木賢さん。

終止、ノリがよくて笑顔が耐えない溝呂木さん。
本番で溝呂木さんのウィンク、出るでしょうか!?

70年以上も前にこの本屋のオーナーだったヴィクター役には
ベテラン川井康弘さん(写真左)

「芸術監督のキャロルは、感情的なものや人と人とのつながりを
とても大切にしている。全て、意味のない動きはないと言っている。」
「毎回、テンションも感情も違う。いつもお客さんに力をもらい、
助けられているんです。
今回も、お客さんを取り残さないような芝居にしたい」と語る川井さん。
お声が、とーっても素敵な川井さんでした♪

ヴィクターが恋心を抱く、ウクライナ女性のペトラ役には明美見枝子さん♪
前回は、ウクライナ語に苦労したそうなので、
「今回はペトラを自分のものにしていきたい」と話す明美さん。
また、登場回数は少ないもののステージ上の空気を
ガラッと変える役割りでもあるため、
ステージ上のテンションに引っ張られないように心掛けたいとおっしゃっていました。

この舞台、この4名の出演者と、照明さん、音響さんの合計6名
だけでつくられているんです。
衣装の着替えから舞台転換なども全て役者さんが自ら行うので、
立ち位置や転換のタイミングを入念にチェックしないと大変!
ちなみにこの日は稽古中にある本を間違ったタイミングで
移動させてしまって大変だったのだとか。

出演者インタビューでは、みなさん一様に
「前回(初演)にも増して、作品に深みが増して、パワーアップしている」
と語ってくださいました。前回観た人も、見逃した人も、
ぜひパワーアップした今回のブックショップ、必見です。
そして本が大好きな方、特に飛び出す絵本好きな方にはぜひ観て欲しいです。
お子様から大人まで楽しめる、心温まる世界が待ってますよ。

横浜公演は、9月11日(土)に、テアトルフォンテにて。
大阪公演は、9月21日(火)・22日(水)に、サンケイホールブリーゼにて。
東京公演は、10月8日(金)・9日(土)に、赤坂区民センターにて。


おけぴ稽古場取材班:チームごまクリーム 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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