10/11/03 夜想曲 GOLD ゲネレポ@博品館劇場
2010年11月3日(祝)13:00
夜想曲…GOLD ゲネプロレポ
暗い中に浮かび上がる一列のGOLDの椅子が
「まるでコーラスラインみたい」
と思ったら、色とりどりの若者が現れて
本当にオーディションから始まりました!
オーディションに合格し役を演じる彼らと、その役を解かれた役者達の本音が
劇中劇であるミュージカル「GOLD」とその楽屋をメインに進行します。
人としての悩み妬み嫉み葛藤..
誰しも人は羨ましく、誰しもそれぞれの弱さ・コンプレックスを持っている。
今こそ自分をチェンジする時。
演出家はいいます。
「お前たちにとっていちばん大切なものを探せ」
とにかく“劇中劇での役柄”と“楽屋に戻った役者役”のギャップが凄いのです!
楽屋でのキャラもかなり個性的で衝撃的。
あんなに穏やかな神父様に見えたのに!
あんなに優しい夫に見えたのに!
劇中劇が始まり、単純に男性しか登場しないと思いこんでいたので、
女の子(!)が出てきてまずびっくり!
そしてみんな早口で難解な(哲学的な)台詞をも、立て板に水の如く発します。
その言葉遊び的なセリフが面白い!
いろいろな展開が同時に折り重なっているので
どんどん新しい発見が出てくるんです。
この本を書いている友澤晃一さんは一体どんな脳を持っているんだ!
プログラムに記載の座談会(←これがまた、非常に興味深い内容!)で
脚本・演出の友澤晃一さんが
「この人(キャスト)たちで、新しいもの、今まで見たことがないものを創りたい」と思い
「あるお客様は深いテーマまで分かっていただけると思うし、別のお客様には
(全部はわからないけど)感覚的にはわかるよと受け入れられるかもしれない」
とおっしゃっています。
これはストーリーの本質の部分についてのお話しではありますけれど
観る側は難しく考えず、好みの深度で観ればいいんだよね、と妙に納得しました。
今回、双子の坂本直弥さんと坂本和弥さんが双子役でご出演ですが、
劇中劇では離れ離れで育ったそれぞれのエピソードをお互い逆に演じるという
シチュエーションでもあり、
「26年間双子をやってきて、役とはいえ、自分がどっちかわからなくなったのは初めて」
と直弥さんがおっしゃっています。
両方を同時に理解していくのにとっても集中が必要なので、
プログラムを開演前に購入しておいて
幕間になったら、相関図を確認するのが有効と思いますよ!
坂本直弥さん
坂本和弥さん
また、石井一彰さんと岩崎大(Studio Life)さんが、
今までにない役を演っておられて意外だったのですが、
友澤さんの狙いであったことも座談会で明かされています
石井一彰さん(左)とヨウスケ・クロフォード
岩崎大さん
作品自体はストレートプレイですが、
劇中劇はミュージカルということで「GOLD」のテーマ曲が歌われます。
そーしーてー!日替わりでとびっきりのダンサーゲストが!
(振付は森新吾さん。本日のゲネのゲストダンサーも森新吾さん)
重いテーマのなか、とっても効果的にソロで踊られます。
激しい台詞劇の中だからこそ、このダンスは魅惑的♪♪
森新吾さん
「自分にとっていちばん大切なもの....」
あなたの「GOLD」は何ですか?
脚本・演出:友澤晃一
出演:坂本直弥(ON/OFF),坂本和弥(ON/OFF),水田航生,
石井一彰,ヨウスケ・クロフォード,黒田耕平,小寺利光,原知宏,
咲山類,TAKA,張替慎貴,岩崎大(Studio Life)
日替わりゲスト:東山義久,森新吾,中塚皓平,和田泰右
公演:2010年11月3日〜11月7日 博品館劇場にて
水田航生さん
おけぴ稽古場取材班:rick 写真提供:博品館劇場 監修:おけぴ管理人