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11/02/24 G.G.R制作発表レポ

2011年2月24日(木)
『G.G.R(グレンギャリー・グレン・ロス)』制作発表レポ

2011年6月に天王洲・銀河劇場にて上演される
「GGRグレンギャリー・グレン・ロス」の制作発表へお邪魔してまいりました。

GGRは、成功と昇進を夢見て、不動産業界を舞台に
顧客の争奪戦にしのぎを削る男たちの物語!

この日登壇された演出の青山真治さん、
そしてW主演の石丸幹二さん、坂東三津五郎さん。

まず、この作品への意気込みを

映画監督としてご活躍されている青山真治さん、この作品が舞台初演出!!
「汗かいています。冷や汗です(笑)
こうして天才二人をお迎えして、しかも映画監督である自分が舞台の演出。
胸を借りるつもりで、今の時代、目の前にある危機を力の限り表現したいと思います!」

ミュージカル界の貴公子・石丸幹二さん
「冷や汗つながりでいくと(笑)、
この作品は、舞台上常に2、3人が登場し言葉だけでやり合います!
互いに冷や汗をかかせながら、
そして観ているお客様にも冷や汗をかいていただきながら進みます!
こういった芝居は初めてなので、また一つ芸が磨かれればと思っています。」

歌舞伎界の名優にして、実に30年ぶりの翻訳劇挑戦という坂東三津五郎さん

「お話をいただいたとき、まず『こんなに背が低くて足の短いアメリカ人いるのだろうかと(笑)』。
よく伺うとカッコいい役でなく、中年の悲哀を感じさせる役ということで、
それなら出来るかとお引き受けいたしました。
青山さんとも石丸さんとも初顔合わせ、思わぬ化学反応が起き、
自分がまだ気付いていない自分に気付けたら嬉しいです。」


青山さんがお二人を起用した理由は・・・

「石丸さんの舞台を拝見していて、“音”に魅了されました。
常に素晴らしい台詞を素晴らしい音で発する。
この世で最も美しいもののひとつだと思います。
“あの音を出せる人”と何かしたい、何なら一緒に暮らしてもいい(笑)、
と思うほどほれ込んでおります。

三津五郎さんはやはりご出演の歌舞伎「馬盗人」や昨秋のテレビドラマを見て、
軽妙でひょうきんなのだけれど、そこはかとないペーソスが漂う。
この方にしか出来ますまいっ!
こちらもまた何なら自宅に押しかけても良い!くらいのファンです!」

ともに惚れこんだお二人との作品作り、
青山さんの中には緊張されつつもワクワクが溢れていました。

お二人の役、ともに不動産のセールスマンですが、果たしてどんな男なのか。

石丸さん(演じるのはローマ)
「野心家ですね。
演じるには、普段は隠すような面を出していく必要があるので覚悟がいりますね。
これまではどちらかというと、夢の中に生きているような役が多かったので(笑)、
人を欺くような役に正面からぶつかるにあたり、役を、自分を見つめなおす作業がいりますね。楽しみでもあります。」

三津五郎さん(演じるのはレヴィーン)
「さえない中年なのだけれど、色気がある。
取り残されていくことに抗って必死なところが可笑しくもあり、
愛おしくもある。そんな男ですね。わかるんですよ、その感じ。
僕なんかも、必死で携帯電話の使い方を覚えたのに、もう次のものが出ている・・・(悲哀・笑)、
そんな必死の可笑しさを感じてほしいです。」

青山さんからは
「ローマは言葉で柔らかく人を騙す。
そんな彼がいよいよ追い詰められた時にどんな人間性が出るか。
レヴィーンは口八丁手八丁で軽妙に振舞うが、それが結局自分の首を絞めていく。
そんな男たちです。」

他にも、今井朋彦さん、大鷹明良さん、加藤虎ノ介さん、テイ龍進さん、坂東八大さんといった
個性的な男性キャスト7人が織り成す、男たちのドラマ。

このように、この日登壇されたお三方の化学反応を想像するだけでも
ワクワク感が高まりますが、この戯曲がこれまたスゴイ!

◆GGRここがスゴイ その1

“作:デヴィッド・マメット” 【カッコいい男の世界を見せてくれそう・・・】
彼は現代アメリカを代表する劇作家であると同時に
「アンタッチャブル」などの映画脚本などでも知られています。

◆GGRここがスゴイ その2

“ピューリッツァー賞受賞”【アメリカの生活を描写した“卓越した”作品!!】
マメットの数多くの戯曲の中でも、
この「グレンギャリー・グレン・ロス」は最高傑作といわれ、
1984年にこの作品でピューリッツアー賞※を受賞しています。

◆GGRここがスゴイ その3

“豪華キャストによる映画化” 【渋くてセクシーな男たちの予感UPUP!】
1992年にはアル・パチーノ、ジャック・レモン、ケビン・スペイシーという
豪華キャストで映画化もされています。(邦題「摩天楼を夢見て」)

※ピューリッツアー賞とは・・・
「アメリカ」に関わるものが対象となり、
文学と戯曲もアメリカの生活を描写したもののみを対象とする。
もちろん、その作者もアメリカ人でなければならない。
ただし、ジャーナリズム部門はあくまでも「アメリカの新聞」にのることだけが条件であり、
そのため日本人も写真部門では海外の新聞社に取り上げられ、
実際に受賞している。(From wikipedia)
ミュージカルファンの皆さんには、RENTが受賞したことでも有名な賞ですね。

働く男たちの生き残りをかけた最後の賭け・・・もがく男の人生と孤独の物語。
今、私たちにどのように映り、そして何を感じるのか。

HPやフライヤーをご覧になった皆さんはおわかりと思いますが・・・
ちょっと大人なトーンの色調。本当に渋い男の魅力が炸裂です!!

青山真治監督が撮ったスポットCMもこのフライヤーのメイキング映像となっていておしゃれ度高いです!

作品公式ホームページはこちら

<東京公演>
 2011年6月10日~19日 天王洲 銀座劇場
<北九州公演>
 2011年6月22日 北九州芸術劇場 中劇場
<兵庫公演>
 2011年6月25日~26日 兵庫県芸術文化センター 阪急中ホール

GGR、覚え方は・・・G限界 Gギリギリ Rルール無用!

<おまけ>

青山監督が挙げられた芝居の面白さに「完成しないこと」という言葉がありました。
(青山さんは、映画監督として「EUREKAユリイカ」で国際舞台に名を轟かせ、
その後小説家としても三島由紀夫賞を受賞されています)
映画を撮り、完成した瞬間、終わりが訪れる。その時に襲ってくる“退屈”。
それに対して舞台には完成はない。
Progress(進歩。向上。前進。発展。)であり続ける面白さがある。
逆に言うと、毎日が完成なのかもしれない。
そうやって、毎公演、みんなを巻き込んでの高揚感を味わいたいとのこと。
まさに「未完の美」ですね♪


おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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