11/02/27 こまつ座「日本人のへそ」稽古場レポ
2011年2月27日(日)
井上ひさし追悼ファイナル こまつ座第九十三回公演
「日本人のへそ」通し稽古レポ
歌・踊りたっぷりで笑い満載、印象に残るシーンが多すぎ楽しすぎ!
シーンの数、衣装の数、靴の数、登場人物の数もすごい!
ほぼ暗転なしで、一幕だけでなんと21の場面数、
お祭り騒ぎのミュージカルな一幕。
打って変わった二幕の展開、さらにさらにの大展開!
1969年にテアトル・エコーへ書き下ろされた、
井上ひさしさんにとっても初の長編戯曲とも言える「日本人のへそ」。
井上さんのエッセンスがギュギュッと凝縮されていて、
3時間の上演時間があっという間、
観終わった後、語りたくなるツボ満載でございます!
出演者のみなさんも新劇、小劇場、ミュージカル、ピアニスト
いろんなジャンルから多才で多彩な顔ぶれ。
なんて多彩な演出!
お話は、東北の田舎娘が集団就職で上京し、
職と男を渡り歩き、天下に成り上がるヘレン天津の一代記が中心となりますが、
とにかく小ネタが満載も満載、大満載!
石丸幹二さんと笹本玲奈さん。この二人の歌声、本当に素敵!
ヘレンを演じる笹本玲奈さん。
今までに観たことのない笹本玲奈さんの衝撃キャラクターオンパレード!
それがどの役もはまっていて、
這い上がるぞというエネルギーがとにかくすごいんです。
声色、表情、とりわけ目つきにもご注目ください♪
あどけなさの残る可愛らしい少女から美しく色気を醸し出す大人の女性に、
まさにヘレンの人生を華麗に生き抜いています(下の写真も笹本さん)。
そしてヘレンの人生に関る人々を演じるみなさんも様々な役で登場!
中でも石丸幹二さんの化け方(失礼・笑)にはみなさん驚かれるのではないでしょうか。
こんな石丸さん見たこと無いっ!いいっ!
後方が石丸幹二さん、手前は笹本玲奈さん、かわいい!
登場する毎にハッとさせられるのが、山崎一さん。
お堅い役からあんなこんな役まで・・・幅が広い!
辻萬長さんの駅名長台詞は圧巻!まわりの役者さん達の振付も楽しい~っ!
何をしてしまったのか!?
左から笹本玲奈さん、石丸幹二さん、たかお鷹さん、古川龍太さん、辻萬長さん
とにかくキャストは八面六臂の大活躍!
各キャラクターの違いがすごすぎです。
すさまじいテンポ感。語りたい場面満載。
左から吉村直さん、植本潤さん、古川龍太さん、右手前が久保酎吉さん
左から笹本玲奈さん、明星真由美さん、山崎一さん
高畑こと美さん、町田マリーさん、小曽根真さん、今泉由香さん
小曽根真さんが、まさに”ピアノで演技”されてます!
(音の連打がとっても心地いい~♪)
井上ひさしさんの言葉が、
栗山民也さんの演出で、
小曽根真さんのオリジナル音楽&生演奏(ピアニストとしてご出演)で
謝珠栄さんの振付によるダンスにのって、
軽やかに、ロマンティックに、ノー天気(!?)に展開。
その心地よいスピード感とわかりやすさは、
やっぱり台詞(芝居)、音楽、ダンス(動き)が
カチッとかみ合った井上音楽劇の魅力!
浅草の町の場は、とてもリズミカルでパワフルでソウルフル!
ここでご紹介した写真は、ほんのほんの一部です。
あのシーンもこのシーンも活気に溢れ、あっという間の3時間です。
観て感じるままに楽しんじゃってください!
戯曲、そして時代の持つエネルギーとそれを表現するキャスト、スタッフのエネルギーが
一体となって押し寄せてくる、まさに芝居の醍醐味が味わえる作品です!
公演は2011年3月8日から27日まで、渋谷のBunkamuraシアターコクーンにて。
詳細はこまつ座HPをご参照下さい。
また、FM世田谷で放送された
たかお鷹さん、 小曽根真さん、 植本潤さん出演の回の
オンエアがこちらでノーカットでお聞きいただけます♪
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おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人