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11/07/14 音楽劇「リタルダンド」公開稽古@PARCO劇場

2011年7月14日(木)
音楽劇「リタルダンド」公開稽古@PARCO劇場

まずは脚本(中島淳彦さん)と演出(G2さん)が素晴らしい!
”若年性アルツハイマー”と聞くと、ちょっとテーマ重いかなと思う方も多いと思いますが、
大切な人との時間、大切な人への感謝、色々な想いが溢れる作品で、、
心に残る言葉と、絶妙の間、随所の笑い、音楽に包まれて
帰り道、あたたかい涙と共に余韻に浸り、考えさせられました。

キャストは7名の少数精鋭!

音楽誌「リタルダンド」編集長役の潤治を演じるのは吉田鋼太郎さん。ダンディ!
吉田さんの芝居は、これはもう生で観ていただくしかないです!
潤治が壊れていく過程を全身全霊で表現されてます。
このリアリティは全編を通じて感じられることで、まるでドキュメンタリのように
真実の感情のやりとりが繰り広げられてゆきます。

一路真輝さん演じるのは新婚半年目の妻、洋子。
これから夫婦として人生を築いていこうとしたところで発覚した病。
受け止め、受け入れる強さ、そうせざるを得ない現実。
壊れゆく夫の瞳の奥の愛を信じる妻を一路さん熱演です。

雑誌編集部の女性を高橋由美子さん、同じく若手部員を伊礼彼方さん、
男性として、上司として憧れの存在だった潤治を見つめる目線は
夫婦、肉親、友人のそれとはまた違うもの。

それぞれの立場からの潤治への思いを、
芝居そして歌声で存分に見せてくれます!
特に高橋さんの優しく響く歌声、伊礼さんの昭和な(!?)熱さと優しさが素敵!

そして学生時代の後輩で音楽評論家の泉を演じる市川しんぺーさんのこの存在感!
距離が近いゆえの愛情がひしひしと伝わってきます。
私管理人的には、この泉の奥さんの言葉がとても印象に残っております。

洋子の兄を山崎一さん。母親の介護を通じて痴呆の現実を知る、彼もまた妹を愛する「兄」です。
兄だからこその行動、観ている我々もそこから現実の厳しさを突きつけられます。
でも、誰も彼を責めることはできないだろう。そんな説得力を持つ山崎さんの芝居。

もう一人の肉親が潤治と先妻の息子。演じるのは松下洸平さん。
難しい年頃の息子と父の関係を松下さんが等身大で表現!

テーマが重いため、芝居だけではどうしても重くなるところですが、
荻野清子さんのピアノ生演奏と、歌の効果が非常にうまく使われているんです。
芝居の流れ、感情の波を旋律に乗せた音楽に彩られ、
ミュージカルとはまた一味違った音楽劇といえると思います。
(この作品中の音楽は、稽古場で実際に芝居が作られていく過程で、
演出家、キャスト、音楽の荻野清子さんがディスカッションを重ねて作られたのだそう)

囲み取材では、吉田鋼太郎さんの
「こんな時代、みなさんご覧になる作品をじっくりと選んでいる時ですよね。
でもこの作品は30年やっている中で3本に入るくらい素晴らしい!」
という言葉が印象的でした。

劇中には“忘れてしまうことの恐怖、忘れられてしまうことの恐怖”が常に存在します。
ただ、そんな闇の中でも人は笑い、前を向いて光を求める。
そんな奇跡をぜひ劇場で!

音楽劇「リタルダンド」
作:中島淳彦
演出:G2
http://www.ritardando.jp/

2011年7月15日~31日 PARCO劇場
8月5日 名古屋 アートピアホール
8月6、7日 大阪 シアターBRAVA!

この人間関係の立体感が芝居ならでは!セットの奥行きと相まって素晴らしい舞台演出!
おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


皆様からのコメント



昨日「リタルダンド」二回目をみてきました。
わたしはほんとうにこの舞台、名作だと思います。(吉田綱太郎さんが三本の指に入る、といわれるのもわかる気がします。)
アルツハイマ-に関連がある、なしにかかわらず、一人一回は観てほしい舞台です。
歌、曲がすばらしく、大きな劇場でもなかなか出せない、なんともいえない味わいが出ている舞台です。
一回だけ観に行くつもりでいましたが、リピ-トしてしまっています。市川しんべ-さんや松下さん、山崎さん・・・・7人全員すばらしいと思います。今年一番の舞台でした。



旦那さんと観ました。
若年性アルツハイマー。怖いです。
でも、こんな素敵な家族がいたら、どんな事が起きても超えて行ける、生きていける。そんな生きる勇気ももらえる舞台でした。
愛情は時に怒りや寂しさも連れて来ますが、もっとシンプルに真っ直ぐに相手と向き合って、いたわり合える関係を大事にしたい、出演者皆さんからもらったメッセージです。
場面転換もなく、出演者も少ないのに、テンポの良い台詞の掛け合いと表現は全く集中力を欠きませんでした。
松下洸平さんの歌に、なぜか涙が出ました。



公演後半23日のマチネを拝見しました。
改めてレポを拝見して、しみじみと舞台を反芻しています。
役者力と音楽・脚本・演出が見事に紡ぎ逢えた舞台!
テーマは重いけど、希望や勇気が感じられました。
見逃さずに良かったです!!



すごいです!めちゃ感動です!
役者さんも、話も音楽も演出も、いろんなものが、うまく絡み合ってる具合が、気持ちいいくらいでした。一路さんが歌いだすと、綺麗で身体に染みて泣いちゃいます。吉田さん、すごい方ですね!どこかチャーミングで、暗くなりすぎそうな場面とか、説教くさくなっちゃいそうなセリフを、絶妙なタイミングの間合いで、かわいくしちゃうんですね!しんぺーさんとの絡みが、ほほえましかった。夕焼けこやけと、シャボン玉のマッシュアップ?は、拍手っ!
重苦しくならないように、絶妙のラインを行ってる感じがして、私はあの刹那的な光の瞬間での終わり方は、ありだなぁ、と、感動メインで、劇場でれました。リピしたいです!

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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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