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12/07/11 レチタカルダ「天と地と」石丸幹二さんインタビュー

2012年7月11日(水) 12:00
朗読活劇レチタ・カルダ「天と地と~上杉謙信の生涯~」
石丸幹二さんインタビュー



会場となる池上本門寺の本殿前にて
軍神とよばれた戦国武将・上杉謙信役に挑戦する石丸幹二さん!


朗読活劇「レチタ・カルダ」。
イタリア語で“熱い朗読”を意味するタイトルの通り、
単にテキストを読みあげるだけではなく、
何役ものキャラクターを出演者が演じ分け、
音楽や舞台効果とのコラボレーションが展開する新感覚ステージに、
石丸幹二さんが挑みます!

今年、秋に東京・池上本門寺の本殿特設ステージにて上演が決まった、
朗読活劇レチタ・カルダ「天と地と~上杉謙信の生涯~」。

戦国時代、軍神と呼ばれた武将・上杉謙信の生涯を描いた海音寺潮五郎の原作を、
石丸さんの語りと、
フラメンコ音楽を核にしたジャンルレスメロディを奏でる音楽ユニット“スパニッシュ・コネクション”の演奏、
そして野外ステージという最高の環境のコラボレーションで魅せる新鮮な試みです。

武田信玄との「川中島の戦い」や、
「敵に塩を送る」等の逸話でも知られる武将・上杉謙信。
ミステリアスな戦国の軍神と、
その周囲の人々を「語り」で表現する「レチタ・カルダ 天と地と」。
語り手として出演される石丸幹二さんに、お話しをうかがってまいりました。



(素敵な笑顔です♪)


―石丸さんはこれまでにも沢山の朗読劇に出演されています。お芝居やミュージカルとは違う朗読の魅力とはなんでしょうか?

石丸)
1人で何役ものキャラクターを演じるという表現は、普通の演劇にはあまりないですよね。
そこがとても面白いと思って、朗読というジャンルにハマったんです(笑)。
これは朗読劇を続けていて、気がついたことなのですが、
テキストを持って読んでいるのを聞いていただく行為の中には、
役者としての部分と、そうではない部分とがあるんですね。
その何とも言えない部分・・表現者として、これまでやったことのない「居所(いどころ)」に快感を覚えたんです。
私の“第二章”と銘打って再スタートをきった最初の舞台(※)も朗読劇でしたから、
これからも色々な作品で続けていき、
ライフワークになっていくといいなと思っています。
※劇団四季退団後に初めて出演した舞台 白井晃演出・言葉と音楽シリーズ「イノック・アーデン」(2009年)



―「ジキル&ハイド」や「エリザベート」など、最近の石丸さんの演技を拝見していると、イメージが変わってきたと言いますか、思い切り“はっちゃけて”いらっしゃる感じがします。

石丸)
いい意味で、お客様のイメージを裏切っていきたいという気持ちがあります。
色々なキャラクターを演じられる朗読劇を経験して得た事も、ベースになっていますね。
たとえば「ジキル&ハイド」。
“悪”でも、ひとつの色ではなく、色々な“悪”があるんだろうなというところは、
これまで(朗読劇で)たくさんのキャラクターを演じてきたことから発想しました。


―今回の上杉謙信役も驚きでした。これまでにあまりなかった役柄ですね。

石丸)
そうなんです。
日本人の名前がついた役って、これまであまりやっていないんですね。
だいたい、カタカナの役名で(笑)。
今回は同じ日本人として謙信をどのように表現できるのか、自分でも楽しみですね。
まだ台本も出来ていないので、自分で資料を取り寄せて読んだり、
NHKの歴史番組「その時歴史が動いた」を見てみたり(笑)、
色々と準備をしている段階です。
そうして「天と地と」の小説の世界にもどっぷりと入っていきたいと思っています。



―謙信はミステリアスな印象で、いまでも非常に人気のある武将ですね。

石丸)
直接、謙信と話をしたわけではないのですが(笑)、
自分の利益の為だけに戦をしていないという、そこですよね!
領地拡大などの、わかりやすい野心があったわけではなくて、
信念と言ったところで勝負をしていた、そこがかっこいいなと思いますね。
さらに、ほとんどの戦で勝っているというところ。
頭脳の明晰さ、勘の強さ、そういうところが興味深いです。
その判断力、自分にもほしい!と思いました(笑)。
最後の一歩の決め手というところで、自分の欲に負けていないから強くなれたのでしょうね。


―ご自身との共通点はありますか?

石丸)
共通点・・うーん(笑)。
僕も野心を持ってどんどん狙ったものを落としていくタイプではないです。
必要なことだけをやっていくというか。
そこはひょっとしたら、似ているところなのかな。
彼は幼いころ、短い期間でしたが仏門に入っていますよね(※)。
その後、上杉家を継ぎ、戦をしている。
自分の中にひとつ強く信じているものがあって、そのために他のこともしているというところ、
そこは僕自身の生き方にも似ているのかなと思います。
言い方が変かもしれませんが、
僕の場合だと、「歌」のチカラというものを強く信じていて、歌をずっと大事に歌って行きたい、と思っている。
そのために演技もしなくてはいけない(笑)、みたいなね。
そういうところは(謙信と)似ているかもしれませんね。
※謙信は、兄が家督を継いだ際に城下の寺に入門し、生涯にわたって毘沙門天を強く信仰したとされている。


―謙信にとっての毘沙門天が、石丸さんにとっての歌であるということですね。
こういった実在の人物を演じられるときは、どのように役作りをされるのですか?

石丸)
最近ですと「GOLD」で彫刻家のロダンを演じましたが、
その時は、より近い時代でしたから、ロダンの風貌や考え方を(文献等で)知ることが出来たので、そこをベースに役作りをしました。
今回の場合は時代がもっとさかのぼりますから、全く違うアプローチになって来ると思いますね。
(謙信像が)こうであったろう、こういうふうであったらいいな、というところを自分の中で作り上げて、役に向き合いたいなと。
資料も限られていますし、最終的には自分らしく演じられれば。


―石丸さんならではの“上杉謙信”が見られるわけですね。

石丸)
どこかにキラッと“謙信”だと思えるポイントを作りつつ、
自分自身の部分も持ちつつ、やってみたいなと思っているのですが。
どうなるでしょうね(笑)。


―スタッフの方にお聞きしたところ、衣裳もいわゆる頭巾姿の“謙信スタイル”ではなく、和装にもこだわらない、石丸さんならではのビジュアルを作りたいということでした。

石丸)
謙信のあの姿は頭を剃っているのかな。
さすがに、僕は頭を剃らせてはもらえないでしょうね・・(笑)。
でも、何か謙信をイメージするような表現をしたいですね。
個人的には和装してみたいという気持ちもあるのですが(笑)。

―どのような扮装になるのか、とても楽しみです!
音楽を担当される「スパニッシュコネクション」のみなさんとの共演にも期待しています。

石丸)
今年、同じレチタ・カルダシリーズで、別所哲也さんが演じた「義経」、新妻聖子さんの「ジャンヌダルク」を拝見しました。
舞台上で音楽を奏でているメンバーたちの演奏は、
物語に合うのかな?という思いを見事に裏切っていくパフォーマンスで、血が騒ぎましたね!
自分も音楽をやっている人間として、強く感じたのは “セッション” という感覚です。
演者と音楽とのやり取りで、どのようにも変化していく・・そんな空間に感じました。
彼らの力量もすごいですし、
自分が組ませてもらう時にどんなことが起こるのだろうと、
非常に楽しみにしています。


―今回演じられる上杉謙信は信念を持ち、一本筋の通った武将というイメージがあります。石丸さんご自身は何か信念をお持ちですか?

石丸)
自分のやりたいと思っていることを、やり続けて行きたい。
本当にやりたいことだけをやり、みたいものだけを見る・・それが信念です。
もちろん自分が思ってもみないところでの出会いが良かったりもしますから、
あまり固めすぎずに。
でも、ぶれないで行きたいと思っています。
そのために、一流のものと出合い続けて行きたいですね。
みるもの、経験すること、会う人、舞台・・全てが、そうです。


―武将・謙信。これも新たな出会いですね。

石丸)
本当にそうですね。
生きていれば天下を取ったかもしれないと言われている人ですから。
その謙信の人生を、舞台上にいるメンバー全員のセッションで表現します。
私が何人もの人物を演じ分けるのも、見どころのひとつになると思います。
また、野外の舞台で自然とのセッションも楽しんでいただきたいですね。
鳥が飛んだりとか、虫が鳴いたりとか・・とても環境の良いところですから。


―(公演のある)11月3日は、統計的に晴れの確率が高いとか。

石丸)
それは嬉しいですね(笑)。
五感を使って楽しんでいただければと思います。


天下に想いを馳せる謙信のように、空を見上げる石丸さん。
池上本門寺の本殿特設ステージという野外環境と、石丸さんの声、
スパニッシュコネクションの演奏、
そして観客席とのコラボレーションが今からとても楽しみです!
インタビューさせていただいた日は、博多での「エリザベート」公演の真っ最中。
お休みの日に東京へ駆けつけ、取材を受けて下さった石丸さん。
快晴の空の下での笑顔がとても素敵でした♪
レチタ・カルダ「天と地と~上杉謙信の生涯~」は、
11月3日、1回限りの上演です。お見逃しなく!


<公演情報>
朗読活劇レチタ・カルダ「天と地と~上杉謙信の生涯~」
2012年11月3日(土・祝)18:00 
池上本門寺 本殿特設ステージ
(屋外ステージとなります 雨天決行/荒天中止 客席内での傘の使用は禁止)

<お問い合わせ先>
キョードー東京
TEL:0570-064-708
(受付時間 平日12時~18時/土日祝10時~18時)

語り手:石丸幹二
HPはこちら

演奏:スパニッシュ・コネクション
HPはこちら




おけぴ取材班&撮影:mamiko、hase   監修:おけぴ管理人


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名前:山野上 寛
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もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

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