12/10/05 「ジェーン・エア」ゲネプロレポート
「ジェーン・エア」ゲネプロレポート
2012年10月5日 18:00
【舞台写真多数掲載しています、ご観劇前の方はご注意ください】
イギリス文学史上不朽の名作のミュージカル化、
絵画のように美しい舞台、印象的なミュージカルナンバー、
そして、人生の荒波にもまれながらも懸命に生きるヒロイン・ジェーン。
衝撃の日本初演から3年、「ジェーン・エア」再演のゲネプロの様子をお伝えします。
劇場に足を踏み入れるとそこには19世紀イギリス、「ジェーン・エア」の
世界が広がっています。そして静かに、ページをめくるように始まるストーリー。
松井るみさん(美術)中川隆一さん(照明)による絵画のように美しい風景
ジェーンの視点で語られるこの物語、松たかこさんはほぼ出ずっぱり!
(しかも舞台上にも客席が配されているので、全包囲状態での芝居の緊張感!)
凛とした表情や力強く伸びやかな歌声はさらに磨きがかかり、
ジェーンの人生の歩みとともに変化する松さんの芝居には
ただただ圧倒されます。
ジェーンの母(山崎直子さん)、父(小西遼生さん)
子供時代の自分を追うジェーンの辛そうな表情が胸にささります。
ジェーンは幼くして両親を亡くし、伯母の家では執拗ないじめにあい、
その後厳格な寄宿学校ローウッド学院に預けらます。
校長(壌晴彦さん)の高圧的な態度、
リード夫人(阿知波悟美さん)のどすの利いた迫力、
ジョン(吉井一肇くん)のわがままな底意地の悪さ、
スキャッチャード先生(旺なつきさん)の厳しさ、
出てくるだけで、一言発するだけで、キャラクターがにじみ出てくる迫真の演技!
そしてそれがより一層ジェーンのおかれた過酷な環境を際立たせるのです。
自分を曲げる事をしない、愛を知らない、
頑さと寂しさを持つ幼いジェーン(松田亜美さん)
その中での無二の友ヘレン・バーンズとの出会い。
♪許して~
心が洗われるような美しいナンバーです。
この柔らかさの中に芯のある、少しお姉さんなヘレンとの出会いが
ジェーンのその後の生き方を支えます。
成長したジェーンが家庭教師として赴任したソーンフィールドの館で出会うのが、
フェアファックス夫人(寿ひずるさん)と、少女アデール(笹近実佑さん)
おおらかなフェアファックス夫人とおしゃまなアデールとの穏やかなシーン、
ジェーンにようやく訪れた安らぎにほっとします。アデール可愛い!!
そして、お待たせいたしました!
ソーンフィールドの主人ロチェスターの登場です!
影のある男ロチェスター
ミステリアスで屈折したロチェスターを今回も橋本さとしさんが魅力いっぱいに演じています。
偏屈だけど、時折みせる弱さや憂いを秘めた微笑みにはジェーンならずとも。。。
互いに惹かれあいながらも、二人の間には様々な困難が立ちはだかります。
ロチェスターの元を訪れた上流社会のお仲間
写真中央はブランチ・イングラム(辛島小恵さん)
やがて戸惑いながら、くじけそうになりながらも行き違いを乗り越え、
心を通わせた一幕ラストのビッグナンバー♪秘めた力
二人の声が重なり合う力強い、心揺さぶられるナンバーになっています。
愛を誓った二人を待ち受ける運命、暴かれるロチェスターの過去、
そしてジェーンの決断は。。。
是非、劇場で信じた道を歩み続けたジェーン・エアという一人の女性の
人生を見届けてください。
そして今回もステージ上にもお席がございます
(ステージプレミアムシート、通称SP席)。
このSP席からの観劇をしたスタッフの感想をご紹介!
ちょっとマニアックなお席ながら、やはり臨場感抜群!
なにより役者さんたちが近く、表情や動きに惹き付けられます。
視線もばんばんくるので、ドキドキです。
そして、役者さんにしか見えないような視界も魅力。
遠くを見つめるジェーンを背中から見ると、
ジェーンの視線で景色が広がっていきます。
また、舞台上に映る光の演出もとても綺麗に見えます。
さらに!舞台後方に掘られたオーケストラピットの様子も覗け、
奏でる音楽が足元から響いてくるという面白さもあります。
お席はベンチ席ですがクッションが入っています。
普通席よりはちょっとお尻が痛いかなというくらいでしょうか。
そして、SP席のお客様は特に早めにお席に着くことをオススメします!
舞台からの眺めや、照明機材など舞台の細部まで観ることができますよ♪
2012年10月6日~28日@日生劇場
公演HP
カーテンコールではいつもの優しいさとしさんスマイル全開!
後ろは阿部よしつぐさん!
おけぴ取材班:chiaki、ayano 撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人