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12/10/06 舞台『助太刀屋助六 外伝』市川猿之助さん合同インタビュー

2012/10/06 舞台『助太刀屋助六 外伝』市川猿之助さん合同インタビュー

2012年10月6日(土)14:00
舞台『助太刀屋助六 外伝』
市川猿之助さん合同インタビュー



“「仇討ち(あだうち)」と聞いては、居ても立ってもいられない!”
底抜けに明るくパワフルな主人公・助六が舞台狭しと走りまわる!

独特の世界観とスピード感で映画界にその名を残す岡本喜八監督の遺作、
真田広之さん&鈴木京香さん共演で話題となった映画『助太刀屋助六』。

そのアナザーストーリーを、
注目の演劇クリエイター・G2さんが書き下ろし!!

市川猿之助さん、朝海ひかるさんの共演も楽しみな舞台『助太刀屋助六 外伝』。
歌舞伎・踊り以外の舞台出演は襲名後初となる
主演の市川猿之助さんにお話をうかがって参りました。



――襲名公演、十一月花形歌舞伎と舞台が続きお忙しい中で、お仕事を選ぶにあたって重視していることを教えてください。


まず一番の大前提として、
ご依頼いただいたものは、できるだけ受けるようにしています。
それはやっぱり「僕を必要としてくれるなら」という気持ち。
あとは演出家さんなり共演者なり、
“あ、この人とやってみたいな”ということですね。
また、その出会いが次につながるかもしれないですし。


――今回の作品『助太刀屋助六 外伝』も、そのあたりに魅力を感じられたのでしょうか?


今回はそもそも「いずれこういう芝居をやりたいね」という仲間内での話が
あれよあれよという間に大きくなってこういう形になったので、また特別かもしれません。
僕と一緒に芝居をしたいという人がいて、
「やろうやろう」と言っていたらこうなっちゃったから、もう出ざるを得ない(笑)。
(今回出演する)石橋直也と市川猿三郎、この二人がもともと知りあいでして、
飲みの席で紹介されて、酔っ払ってほとんど覚えていないときに
「芝居をしよう」という話になっていて。
だからもうほとんどノリですよ。
でも蓋を開けてみたら、いろんな方が来てくださって。
「この人とこの人と、あ、朝海ひかるさんと。すごいすごい!」
という感じですね。



――朝海ひかるさんの印象は?


朝海さんの出演された『エリザベート』を拝見していて。
僕、何人かの方のエリザベート役を見ているんですけれど、
朝海さんのエリザベートは非常に女性らしくて優しい雰囲気だなと。
とても柔らかい雰囲気を持っていらして、
いい意味で宝塚出身らしくないな、素敵な人だな、と思ったことを覚えていますね。
でも宝塚時代のことは残念ながら存じ上げないんです。
宝塚を観たことがないので。
きっと朝海さんのような方が男役をやるから魅力があるんでしょうね。
あの性の倒錯した感じがね。


――歌舞伎と宝塚、全く違うものですがこの2つにしかない共通点がありますね。


そう、異性を演じるということ。
似て非なるものだけど、でも似ているところもある。
そこは色々とお話をうかがってみたいなと思っています。


――演出のG2さんの印象は?


一度お食事をさせていただいたんですけれど、
これまた、いい意味で演出家さんらしくないなと。
ほら、業界くささとかそういうものがないんですよ。
紳士というか、いいおじさまっていうか(笑)。
とても穏やかで、素敵な方ですね。


――台本を読まれた感想は?


長い (笑)。
でも短いものを伸ばすのは大変な作業なんですよ。
長いものを、面白いところを残して削るほうが楽なんです。
そこはG2さん、プロですからわざと長く書いているんだと思います。
足りない芝居を伸ばすことほど、しんどいことはないですよ。


――役どころについては?


三枚目の役ですよね。
超三枚目。


――映画では助六役の真田広之さんが、とにかく走り回っていらっしゃいました。


舞台では映像と同じことをやっても効果はないから、何か工夫しなければいけないと思って
います。


――助六は“仇討ち”と聞くと居ても立ってもいられなくなるという役どころですが、
猿之助さんご自身は「居ても立ってもいられなくなる」ようなことはおありですか?


えー、そんなことは見て見ぬふりをする(笑)。
かかわり合わないように。


――“仇討ち”というと歌舞伎でもよく取り上げられるテーマですが、なぜ仇討ちは人気があるのだと思いますか?


日本人のDNA(笑)。
弱い者いじめを許さないだとか、判官贔屓だとか。
まあ、今の若い世代にあるかどうかはわかりませんが。
だいたい“仇討ち”という言葉がメジャーじゃないと思うしね。


――確かに歌舞伎のような「和」の世界の方が、現代の日常と切り離されているような感覚があります。そんな中、今回の作品は時代劇と言えども軽いタッチのアクション・コメディとお聞きしました。


12月、年の瀬が押し迫っているときに重い芝居なんか観たくない (笑)。
「ハッピーになって帰る」。
これが芝居の醍醐味!
「この人が出てて、あの人が出てて、あれ?結局芝居は何が言いたかったんだろう」
そんな芝居でいいと思うんですよ。
「なんだか楽しい」というのが一番大事。



――歌舞伎以外のお芝居に出る時の楽しみは?


人との出会い。
歌舞伎の場合は生まれた時に出会ったら、もう一生のつき合いですから、
新たな出会いというのはなかなかないんです。
下の世代が育ってくるまではね。


――演技をする上で、歌舞伎には「型(かた)というものがあると思うのですが、
今回のように様々な出自の方が集まる舞台では演技方法に違いがありますか?


お互いそれぞれ専門用語がありますから、それをどこまで共通語に合わせられるか。
歌舞伎の場合、(舞台の)左右の端っこは死んでいる空間、主役は行かないところ。
でも「この空間はないものと思っていました」なんて言っても通じないですからね。


――歌舞伎以外の作品に出演することで発見することは?


興行システムであるとか、色々なことですね。
「中日(なかび)に弁当が出るんだ」とか(笑)。
外の舞台ではひとつの興行が特別なことじゃないですか。
まず初日の打ち上げがあって、中日があって、それで千秋楽の大打ち上げがあるって、
それだけで驚きですよ。
よく考えたら、その舞台で一緒になった人と次にいつ会うかわからないですからね。
歌舞伎だと「来月もよろしく」って感じだから(笑)。
一年間ずっと一緒という人もいるし。


――歌舞伎役者としての初お目見えから30年以上が立ちました。今後30年の演劇界はどうなっていくと思いますか?


全然わからないですね。
劇場がどんどん減っていくし、役者も減っていって・・・どうなるんだろう。


――今回の公演が行われるル・テアトル銀座も来年5月の閉館が発表されました。


この劇場は立地が非常にいいんですよ。
銀座の喧騒とはちょっと離れているんだけど、
ちょっと行けばそれこそ銀座、日本橋、東京駅だしね。
非常にいいんだよねえ…、ちょっと残念ですよね。


――厳しい風が吹く中でも、チケットを購入して劇場へ足を運ぶ観客は確実にいます。
演劇のどんなところが人を引き付けるのだと思われますか?


他では見られないものを見ることができる、ということでしょうね。
「他ではないよ」というもの。
やはり他では見られないそこだけのものをやらないと。
(歌舞伎役者としての)猿之助を見るなら、歌舞伎の襲名公演を見るのが一番いいんですもん。
それでも、なぜ(今回の作品を)みるのかという付加価値を付けないと。


――これからチケットを手に入れようか、と迷っている観客にメッセージを。


こんなインタビューなんかじっくり読んでいないで(笑)、
とにかくチケット購入ボタンをクリックしてください!
とりあえずチケットを買って、それからインタビューを読んで!



――チケットを手に入れて、劇場へ出かけなくては新しいものに出会えませんものね。


そうそう。
これ、最後まで読んじゃダメ!
「ピンときたらとりあえず購入ボタンを押してご覧」、と書いておいてください(笑)。




この作品に出演することが、楽しみでたまらないという様子の猿之助さん。
元・宝塚雪組トップスターの朝海ひかるさんをはじめ、
吉沢悠さん、忍成修吾さん、上山竜司(RUN&GUN)さん、鶴見辰吾さんら、
バラエティ豊かな共演者とともに、
“ここでしか見られない”素敵な舞台を作り上げてくれるにちがいありません!

歌舞伎の世界で見る顔とは、
ひとあじ違う市川猿之助さんが見られる予感でいっぱいの『助太刀屋助六 外伝』は、
2012年12月15日~24日まで、ル・テアトル銀座にて上演されます。

猿之助さんのお話にピンと来た方は、いますぐチケットゲット(笑)!
今年一年の締めくくりに、「なんだか楽しい」お芝居で笑い納め♪
ル・テアトル銀座で楽しんでいらしてください!



<公演概要>
2012年12月15日(土)~24日(祝・月) 
ル・テアトル銀座
原案:岡本喜八『助太刀屋助六』より
作・演出:G2
出演:市川猿之助 朝海ひかる 吉沢悠 忍成修吾 上山竜司(RUN&GUN) 細見大輔 
市川猿三郎 石橋直也 鶴見辰吾 他

<あらすじ>
「助太刀屋」の助六(市川猿之助)は流れ流れて、とある城下町にやってきた。
そこで新之介(石橋)という若い武士に出会う。身の上話を聞くうちに新之介は「兄は殺されたようなもの」と語りだす。早速助六は「助太刀」を申し出るが、新之介は「助太刀どころか仇討ちできない事情がある」という。
新之介の姉・美弥(朝海)は路之丞(吉沢)という剣の達人に気持ちを寄せていた。しかし、新之介の父と路之丞の兄が敵対する関係にあったため、美弥はその板挟みになっているという。しかも両家が敵対する背後には藩の内政の陰謀が渦巻いているのであった。
美弥にほのかな恋心を抱く助六。恋と助太刀の仕事の両方を得ようと奮闘しはじめるのであった。
果たして、助六は藩の陰謀を暴いて「助太刀」を果たし、恋を成就することができるのか?

公演HPはこちら


市川猿之助さん
スタイリスト:三島和也(Tatanca)
ヘアメイク:白石義人(ima.)


おけぴ取材班:mamiko chiaki 撮影:chiaki


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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