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12/10/24 TSミュージカル「客家~千古光芒の民~」稽古場レポ

2012年10月24日(水)13:00
TSミュージカルファンデーション「客家~千古光芒の民~」稽古場レポ

熱い芝居、多彩なナンバー、華麗なダンス、迫力の殺陣!
TSミュージカルファンデーションオリジナル作品第13弾!

戦乱の世に信念を持って生きる人々を
温かい眼差しで描く骨太なミュージカル「客家」。
活気溢れるお稽古場の様子をお伝えします!

モンゴル帝国が勢力を増す南宋時代末期、
戦を好まず中原から南へと移動、定住を
繰り返していった漢民族のひとつの支流である客家(はっか)人と、
時の政権南宋、勢いを増すモンゴル勢。
それぞれの立場で生きる道を選択しなければならなかった人々の想いが、
史実を取り入れながら、よりドラマ性を高め、
謝珠栄さんらしく、温かい眼差しで描かれた作品です。

キャストも演出・振付の謝珠栄さんが信頼を置く個性豊かな面々が勢ぞろい!
配役もワクワクのツボを心地よく刺激します!

亡国の一途をたどる宗国に現れた救世主・文天祥(ブンテンショウ)を吉野圭吾さん、
その妹・文空祥(ブンクウショウ)に水夏希さん!


文天祥役・吉野圭吾さん

文天祥は、50年勉強しても合格は難しいと言われている科挙(官僚登用試験)に
トップで合格した客家一の博学で、
国に対する忠節と情愛に熱く、家族や仲間など人間愛に溢れた人物です。
(ダンス、アクションでも魅せます!!)



文空祥役・水夏希さん

“客家の女性は働き者で強くて優しい”
その象徴とも言える文空祥を軽やかに、カッコよく魅せます!

華麗に舞い、アクションはコミカルもシリアスも何でも来いっ!なスーパー兄妹!
天祥の知性、空祥の朗らかさ、そして互いを思いやる温かさも素敵です♪


南宋皇帝・理宗(リソウ)には坂元健児さん。
理宗の人間性に触れたことで文天祥(吉野圭吾さん)は“何か”を感じます。
そこに説得力を持たせる、坂元さんならではの皇帝です!

威厳とともに温かさも持ち合わせる皇帝・理宗

坂元さんは、現代のシーンでは
台湾を訪れた中国系アメリカ人デイビットとして登場します。
この物語を通じて自分自身も変化するデイビット。
壁を感じさせず、真っすぐに心に届く坂元さんの歌声で
物語と客席がしっかりと繋がる瞬間をぜひ劇場で味わって下さい!

そのデイビットを導く謎の老婆・未沙のえるさんとの出会いの場面がこちら。


未沙のえるさん、坂元健児さん

実はこのシーン、ミュージカルの楽しさがギュギュッと凝縮されています。
台湾を訪れたアメリカ人デイビットが持つアメリカ的な時間の流れと
謎の老婆の太極拳のようなゆったりとした流れの対比が
芝居、歌、動きの中で綿密に組み立てられ、
そこから鮮やかに南宋末期への旅が始まるのです!
そっと身を委ねたくなる、なんて素敵なプロローグ!!


南宋の宰相・賈似道(カジドウ)役には今拓哉さん。


今拓哉さん

心の内を明かさず常に何かを企んでいそうな、大物ぶり!
圧のある歌声も相まって、今さんからは心地よい威圧感が漂います。

お稽古場でとても印象的だったのが、
文天祥(吉野圭吾さん)と賈似道(今拓哉さん)の問答シーン。
受けて立つ今さんの余裕のあしらいや腹の内をさぐられまいとする芝居も見事!
この二人のやり取りには確固たる自信、知性そして秘めた情熱を感じました!


ここからは客家民族の仲間たちをご紹介しましょう。
ここのキャスティングもうなります。
詳しくは本番をご覧になってのお楽しみですが、
文天祥の友で、剣よりペン・書物、学び舎に未来への可能性を信じる旻(ミン)に畠中洋さん。

畠中洋さん


ちょっと血の気が多いけれど情に厚く、ちょっと面白いところもある爽(シュアン)に平澤智さん。

平澤智さん

文天祥(吉野さん)、旻(畠中さん)、爽(平澤さん)、
この三人、考え方はそれぞれなれど、国や民のことを
守りたいという気持ちは通じ合い、深い友情を感じます。


動乱の世を描いた作品ながら、人々の日々の営み、自然と調和して
静かに暮していた様子も丁寧に描かれています。

純(チュン)・上口耕平さん、羅(ルオウ)・渡辺大輔さん。
↓この三人のシーンも、客家の暮らしが温かく描かれていてとっても楽しいです!

上口耕平さん、水夏希さん、渡辺大輔さん

未沙のえるさん演じる天祥&空祥の母・曽徳慈(ソウトクジ)を交えた
こちらの場面もコミカル!(「客家哺娘(はっかプーニョン)」というシーンです)!

水夏希さん、未沙のえるさん、上口耕平さん


こちらは、文天祥とともに科挙に合格し、客家の村を訪れ、
彼らの知恵と生き方に感銘を受け
多くを学ぶ医者の卵・才(サイ)。
この誠実なまっすぐな青年を演じるのは吉田朋弘さん。

吉田朋弘さん


皇帝・理宗の側近として皇帝を支える塑(スー)に照井裕隆さん。

照井裕隆さん
アクションシーンでも参加している照井さんは、 動きの記憶力が超人的!!注目です!!


そして負傷したモンゴル兵バヤンに伊礼彼方さん。

伊礼彼方さん演じるバヤンの存在が物語をより一層ドラマティックに

南宋の捕虜となっていたところを逃げ出し、客家人によって助けられた青年。
物事、事の成り行きを常に冷静に見つめている“目”が印象的なバヤンです。


こうした南宋、客家、モンゴルの人々が一人の人間同士として出会い、
国対国としての道を歩み出します。
戦を好まず、故郷を捨て静かな山間に暮らしてきた客家人たち、
この兄妹もその渦に巻き込まれていき。。。

時代の激流に巻き込まれる彼らの運命とは・・・


今の時代にも通じる“国のあり方”というシリアスな問題を題材にしていますが、
コミカルな舞踊や伸びやかな歌声、キレのあるアクションなど
エンターテイメント性にも富んだミュージカル「客家」。

登場人物たちと同じように、見ている私たちも様々な出会い、
想いに触れ、作品からの大きなメッセージが受け取れるような
TS作品らしい温かさのあるミュージカルです。

華麗に舞い、熱く戦うカッコいい男たち、
そして女たち(水さんも男性陣に負けず劣らずカッコいい!)が
繰り広げるドラマに手に汗握り、涙しましょう!

<公演情報>

~東京公演
2012年11月9日-18日@天王洲 銀河劇場
~兵庫公演
2012年11月23,24日@兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール

~あらすじ
「守るべきもの それは人の心」
貿易取引きの為、台湾を訪れたデイビットは「客家」に
伝わる史話を聞かされる。
時はモンゴル帝国が席巻する南宋時代末期。
亡国の一途を辿る宋国を立て直さんと救世主・文天祥(ぶんてんしょう)が現れる。
だが、その妹・空(くう)は兄の進む道を憂わしく感じていた。
彼らは古より戦を好まず、故郷を捨て静かな山間に暮らしてきた客家人。

そんな先祖の訓を守る妹と、国を守る兄の想いは次第にすれ違い始める事に……。
時代と共に動乱の世に巻き込まれてゆく客家の運命は?
そしてそんな伝説との不思議な縁を感じたデイビットとは……。

~キャスト
水 夏希 吉野圭吾 坂元健児 伊礼彼方
未沙のえる 平澤 智 今 拓哉 畠中 洋
照井裕隆 渡辺大輔 小林遼介 吉田朋弘
上口耕平 千田真司 松岡雅祥 脇田伸悟

~スタッフ
演出・振付・作詞/謝 珠栄
脚本/斎藤栄作
音楽/玉麻尚一
アクション/渥美 博
歌唱指導/満田恵子

~ホームページ
公式ホームページはこちら
公式ブログはこちら

<ここからは稽古場の雰囲気をおすそ分け>

稽古場ではオリジナルミュージカル創作の現場らしく、
そこかしこでキャストスタッフがディスカッションを重ねています。

多くの作品を共に創り上げてきた、謝さんと坂元さん

自主的に動きを合わせたり、登場人物として動きにひとつひとつ
動機づけ(なぜその一歩を踏み出すのか、なぜ剣を抜くのかなど)の
確認などが行われていました。

謝さんから平澤さん、吉野さんへ、信頼関係に基づく様々な要求が!

おけぴレポ隊 :chiaki / 監修:おけぴ管理人


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現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

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好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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