08/02/10 ちいさき神の、つくりし子ら@俳優座劇場
2008年2月10日(日) 19:00
プレタポルテ#2
ちいさき神の、つくりし子ら
6列10番@俳優座劇場
な、なんと全編手話!
主役は
自身も難聴の津田絵里奈さん。
まず全編通して岡田達也さんの演技力に圧倒されました。
手話をしながら話し、相手役の津田さんの手話を
全て台詞で話す、そして2時間45分ほぼ出ずっぱり。
手話をしながら話す表情やしぐさがほんとに自然。
すごいです。。。
一幕は、笑いを誘う感じの軽めのシーンも多く
(池のあひるに餌をやるシーンでは、一列目の客席に
餌を投げまくってました。。それにぱくって食べるマネを
してる客席のノリもなかなか♪)、
プレイボーイ風キャラで笑いをさそったりしてくれるのですが、
この全てはキスで解決できるといってた主人公が、普通の聴者ではなく、
話せない聴こえないという子を好きになる過程や決意が、
師弟関係からどう流れていったのかちょっと唐突に感じました。
(個人的には、この恋愛感情の芽生えにもう少し時間を割いて
ほしかったですが、でも後半の展開も考えるとどんどん長くなりますもんね)。
そして二幕。弁護士の登場は、ちょっと急展開に思いましたが
その弁護士シーンに絡むオリン役の石曽根有也さんの
手話が圧巻。その熱気が客席までびしびし伝わってきます。
二幕後半は、ずしーんと響いてくるんですよね。
途中の校長先生フランクリン(樋渡真司さん)の台詞とか、
ぐっと伝わって。。。聴こえる人の世界と、聴こえない人の世界、
チラシにも書いてありましたが、恋愛、親子、福祉、いろいろなことを
考えさせられます。
津田絵里奈さんの手話は、途中から、なんとなく、少しづつ
雰囲気で理解できるようになってきたりするんです。
表情や手の動きから感情がストレートに伝わってくるんですよね。
客席数列目の左右に設置してある字幕は聴者(耳が聞こえる人)
は見なくても大丈夫かも。
(でもあるとつい見てしまうんですが。。)
手話、私も名前と簡単な挨拶だけはできたんですが、
公演プログラムにのっていた、いくつかの手話、覚えてみました。
あ、死、世界、冬、地面。。だったかな。
これをわかった聴者はいない。。。という津田さんの台詞が
ちょっと印象的だったのですが、この意味が
なんとなくわかったようなわからないような。。
結局解説ってありましたでしょうか(私が見逃したのかな。。)
よく、テレビ放送や、講演会などで、はしっこの方で手話通訳してる人の
イメージではなく、この舞台の手話は、まさに表現としての手話という感じです。
表情、しぐさ、そして言葉のかわりの手話、そんなふうに感じました。
カテコ最後の手話でのお二人の短い挨拶も、とっても素敵。
とにかく新鮮でした。