08/09/07 鶴賀若狭掾ゆかた会@神楽坂劇場
2008年9月7日(日) 15:00
鶴賀若狭掾 ゆかた会
@神楽坂劇場(牛込箪笥区民ホール)
「新内(しんない)」ってご存知ですか?
三味線の調べにのって語られる唄なんですが、
第十一代鶴賀若狭掾さんは、重要無形文化財保持者、そう人間国宝!
今回お誘いをいただきまして、聴きにいってまいりました。
鶴賀若狭掾さんが登場されるまでは、お弟子さん達が浄瑠璃を
語られるんですが、その三味線伴奏はほぼ全て鶴賀若狭掾さん。
この時から、合いの手というんでしょうか、よぉぉ、おっとかいう
短い掛け声が気持ちいいなと思ってましたが、鶴賀若狭掾さんの演目
「関取千両幟相撲場」、これが心地よくてですねー、
声の高低や、間や、声質が心地いいんです。しかもそれでいて眠たくならない。
拍子木が聞こえると終わりが近づいたということみたいなんですが、
拍子木鳴らないでと思ってしまったくらいでした。
また、三味線の音色がやさしい!三味線は本手(鶴賀伊勢次郎さんと
上調子(新内勝志壽さん)という2挺で演奏されるんですが、
この2挺の掛け合いを聞いてると心が洗われていく感じでした。
音色がほんと独特なんですよね♪
今回は鶴賀若狭掾さんの演目以外にもいくつか拝聴
したのですが、西川古柳座の八王子車人形「くずのは」も見ごたえありました。
八王子車人形は、東京都八王子市において伝承されている人形劇。
文楽の人形と違って、小さい箱に人形遣いさんが腰掛けて人形を
操るんです。これがまた自然な動きなんですよね。歩き方、仕草、
そしてなんと筆を持って文字まで書いてしまうのです!
その文字がまたなんとも趣があるというかいい字なのですよ。
今回、鶴賀若狭掾さんの新内、八王子車人形とも初めて拝見したのですが、
単に”伝統”というだけで継承してるのではなく、
今の時代の娯楽の一つとしても楽しめるのだということを実感しました。
いいものはやっぱりいいなと。