08/09/19 双頭の鷲@ルテアトル銀座
2008年9月19日(金) 18:30
双頭の鷲
11列19番@ルテアトル銀座
開演前、ロビーにて「咳をする場合は
ハンカチ等を口にあてて・・」というような張り紙発見。
はて、と思って席に座ると、会場内のアナウンスも携帯よりも先にこのアナウンス。
他のお客様からのクレームがあったような説明でしたが、
それにしても携帯電話よりこの咳に関する注意事項を優先とは。
さらに休憩時間にも、2度にわたり咳についてのアナウンス。
確かに、舞台自体、非常にシーンとした場面が多かったです。
痛くなったお尻の位置をなおそうとちょっと座る角度を変えた時に
ギュってなる椅子のきしみ音さえも気になるくらい。
でもここまで注意するのって。。驚きでした。
今日はカメラが入っているような張り紙もあったのでそのせいも?
途中、押し殺して咳してる方もいらっしゃいましたが、
それよりも飴の包み紙の音も響き渡ってました。これをまず注意してほしいぞっ!
(あと、アナウンスの言い方もちょっと一方的に感じて悲しかった)
さてこの双頭の鷲。モデルはかの王妃エリザベート。
そう思うと、結構すっと入ってきました。
上演時間は3時間半。途中15分休憩が2回。
キャストは6名。オペラでよくみる結構凝った大味のセット。
そう、この演目、歌がないオペラのような印象でございました。
動きは基本的にスローペースで、
お芝居というよりは型にはめて展開している印象。
セリフも独特のアクセントで、なんというか物語の朗読劇を
聞いてる感じでした(でもちょっと聞き取りにくかった)。
私は美輪明宏さんの舞台ははじめてだったのですが、
綺麗です。うん、確かに美しい。光ってる!男であることは忘れてしまいます。
でも年齢設定との開きが・・・31歳の設定ですよね。
オペラだとこの開きも「歌唱力」でカバーといったところですが、
舞台では美輪さんの「オーラ」でカバーしてた感じでしたっ。
相手役の木村彰吾さん、なかなか演技が若いっ。
3幕では盛り上がってテンション頂点の階段シーンでセリフ忘却のハプニングも。。
ラストの階段落ち、なるほど。。
このラストシーンはうまいなぁと。絶対拍手したくなりますね。
ジャン・マレーがジャンコクトーに依頼した際の言葉
「一幕は沈黙、二幕は饒舌、三幕は階段落ち」、これ見事にそのままあてはまってます!
笑いや涙といったポイントはなく、丁寧に作られた上品な感じの舞台でした。