08/10/26 大老@国立劇場
2008年10月26日(日) 11:30
大老
1階13列11番@国立劇場
井伊直弼の物語。直弼役は中村吉右衛門さん。
すごい。そんなに動きがある舞台ではなく、結構セリフ中心の展開なんだけど、
セリフの一言一言に重みがある感じで(セリフの内容もまたいいのです)、
セリフの後、仕草の後に、なんともいえず鳥肌がたってしまうことしばしば。
時間がたつのが気にならず、おっもう暗転かという感じ。
この暗転も、休憩時間にはならないくらいの数分の暗転
なんですが、暗転後の舞台セットが毎回あまりにも見事
なので、暗転が苦にならず逆に楽しみにもまります。
それにイヤホンガイドの解説も楽しめますしね♪
(ただ後半のイヤホンガイド解説の方の語尾の抑揚が、
舞台を鑑賞するテンポ感をさえぎる感じで気になった・・)
とにかく最初から最後までほぼ吉右衛門さんでずっぱり。
途中少し出ていない場面があったりすると、その後吉右衛門さん
登場でステージの空気がぴしっと締まります。この瞬間がまた気持ちいい。
一つ一つの描写がとても細かくて、リアリティがいいです。
前半、囲炉裏に小枝をくべる際のあのパキッパキッて折る音がよかったり。
(あれはなんの素材でできてるんだろう・・・ほんとの小枝でしょうか)
そのほかにも一つ一つの仕草に入り込めます。
セット。仏壇、ひな壇、そして能舞台!!!!
舞台上に能楽堂のセットがどーんと登場、しかもその上で舞を披露。
この舞にもみとれました。
また、ステージ全面を使って組み立てられていた井伊直弼邸のセットが
ゴゴゴゴーッと左袖にずれて、直弼邸上手側の庭園のセットが
そのままズズズズーっと登場したのにはさすがにびっくり。
舞台袖にあれが全部隠れていて、しかもあの直弼邸が下手袖に
全部収納されていったわけです。すごいー。
桜田門外の変、安政の大獄って歴史の教科書でしか私の頭の中に
なかったのですが、こうして舞台になると忘れないし興味持ってしまいます。
お値段も学生料金が設けられていて、一番安い3等席は
一般1500円、学生だとなんと1100円!映画より安い!
二等席の学生料金でも1800円。
この舞台観ると、この舞台の劇中の年代の背景にとーっても
興味持つと思うんだけど、実際の高校生が観たらどう思うかも
聞いてみたいところですね。なにしろ休憩入れて4時間20分の舞台ですから
高校生にしてはちょっと長いか。。どうなんだろ。
そうそう、ロビーで、高校の先生やってる大学時代同期に遭遇。先生が観に来てましたか!