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08/12/05 TSミュージカル AKURO 悪路@東京芸術劇場

2008年12月05日(金) 19:00
TSミュージカル
AKURO 悪路 初日
1階J列18番@東京芸術劇場中ホール

初日を観劇してきました!
”おとこっ”な舞台!でした。

これでもかというアクロバットアクション、ダンス、肉体美。
2幕の圧倒的な殺陣シーンは圧巻です。
あれだけ傾斜しているセットで、あのジャンプやあのアクション、すごい。。
そしてこの熱い男達の思いがぐっと伝わってくるんです。

歴史では、大和に抵抗して、退治された鬼という扱いになっている蝦夷。
でもその蝦夷側の話を聞くと。。実は。。。という展開。

この大和側と蝦夷側の間にたつのが安倍高麿(坂元健児さん)。
このまっすぐな男の選んだ道。
熱いです。時々”軽っ”って思ってしまう動きもしますが("道教えて"はうけた 笑)、
熱く、芯の通ったこの男には惚れてしまいますね。
リーダーというものは。。。というシーン、
私的にぐっときてしまいました。

そしてこの安倍高磨を導く謎の若者、アテルイ役の吉野圭吾さん。
大きくて青い影のような存在感、立ち姿、瞳、舞、声に陶酔しました。
このアテルイについては、公式HPのあらすじか公演パンフレットのあらすじを
休憩時間か終演後に読むと、あ、そうなのかもっとわかります。
うん、わかっておいた方がいいと思います。

今回、出演者中、登場人物としての女性は一人、
姫、神田沙也加さん。
透き通る歌声とたたずまいは美しかった、まさに姫でした。

そして白い鹿の精霊の藤森真貴さん。
この白い鹿の舞、美しかったー。見とれました。
毎回登場のたびに鹿が袖を去るその最後の瞬間まで目が離せませんでした。

イサシコ役の駒田一さん、目が印象的。好演!
そして坂上田村麻呂、今拓哉さん、こちらも目が印象的。
この二人、目の奥の思いが見えるようでした。

照明も素敵です。
笑えるシーンもあり、涙拭うシーンもあり、恋愛もあり、
盛りだくさんですが、ストーリー的にも最後まで流れがあって見ごたえありまくりです。
終演後はスタンディングオベーション。

歴史は、勝った方の都合のいいように史実化されている、
一方的な情報を鵜呑みにしちゃだめなんだ、といったことを感じ、
一方で、田村麻呂やその命令に従う家来たちを見て
自分自身の信じる道なんてものを考えながら、
圧倒された熱いアクションや舞い、そして歌に、
帰り道、ふともう一度観たくなってしまう、そんな舞台でした。

ロビーに出たあたりから、
「生まれ変わり 死に変わり~」という部分が頭の中で
再生され、今でもまだ流れてます♪


皆様からのコメント



何回も見たくなる!!とは
こういう舞台だと思います。。

もちろん見ました。



1階席中盤からと1階席前方とで2回観ました!
今回は、劇場空間の左右だけでなく上下も上手く使って、奥行きを演出してますね。照明も美しい!2階席でも観てみたくなり、チケットを追加しましたよ。(でも、その後、また1階席で観たくなってしまいそう…。)
いわゆる美しいダンスとは違う、力強く熱がほとばしるかのようなエミシたちの剣舞や殺陣、その中でアラハバキの使い(鹿の精霊)の美しく心が洗われるかのような舞…この作品ならではの見せ場のように思います。
歌も高麿役の坂元健児さんは伸びやかな声を聞かせたかと思えば、切なく優しい声を聞かせてくれ、一人のまっすぐな青年を好演。コミカルさも交えフッと場を軽くする任を負いつつ、ラストでは力強く突き進む…まさにハマリ役かと。
でも、「AKURO」ではどの方もハマリ役なんですよね。アテルイ役の吉野圭吾さんも素晴らしい!彼のオーラ、存在感、迫力はこの舞台になくてはならないもの!そして…美しいですよねぇ^^。
神田沙也加さんのアケシは、閉ざされた心が開かれていく様がよくわかり、特にラストシーンでの微笑には思わず涙。未来への光を見せてくれ、救われた気持ちになれました。
他にも、イサシコ役の駒田一さんは、器の大きなエミシの族長役で、「AKURO」の中の大事なメッセージとなるセリフや歌を担っています。今までもクコール(ダンス・オブ・ヴァンパイア)、テナルディエ(レミゼ)、モーテル(屋根の上のヴァイオリン弾き)など様々な役を演じてますが、今回も本当に素敵です!役幅にビックリ!
オタケ役の平澤智さんもクールでいながら熱く、ヒトカ役の友石さんは優しく強く、キクリ役の福永さんは温かく家族に想いを馳せ…誰もに共感するポイントがあるんですよね。ヤイラ役の川本さんとアラカオ役の平野さんも、笑いを生む掛け合いがありつつも、エミシとしての切ない心情もきちんと届けてくれます。
「何が真実か」…それを見極めることや正しいと思ったことを通すってすごく難しいこと。今の私たちにいろんなことを訴えかけてくれる、エンターテイメント性の中にしっかりテーマの貫かれた、懐の深いミュージカルだと思います。
もう、見どころが多すぎて大変です。まっすぐな男たちの熱い想いを感じに、千穐楽までの間にまた劇場に足を運ぶ予定です。



すみません、連続でもう一言。
田村麻呂役の今拓哉さん…この作品では悪役なのですが、威厳といい剣舞といい、また違う存在感を放っていました。
グッと今さんがいることで引き締まるというか。
でも、田村麻呂と高麿の道を分けたものってなんだったんでしょうね。観劇後に田村麻呂にも高麿のように生きる道はあったのかしら…なんて、つい考えてしまいました。



ホント、熱く、どこまでも熱く生きる男前の舞台でした!
これがTSの魅力でもありますよねー。
他の舞台を観たときより流す涙が熱い気がしてます。

あんな風には僕は生きられない。
でも、だからこそ、共感し、憧れます。
最高でした!!



管理人さんや既にコメントされている皆様と同様の感想を抱き、芝居のストーリーや台詞など表面に現れていることと、裏側にある作者のメッセージなど、色々なことを考えさせられました。
宝塚月組で上演された謝先生のショー「MAHOROBA」の本筋となるスピリチュアル・メッセージが強く発信されている作品だと思います。(MAHOROBAはヤマトタケルが侵略者でしたが)
そもそもが神武東征からして、騎馬民族である朝鮮族が土着の農耕民族であった日本の部族(クマソ・出雲族・大和族・蝦夷等)を攻め滅ぼしてきた歴史であるという説もありますが、単一民族と思われている日本にも悲しい歴史があるということを思い出しました。
「土地は誰のものでもなく神から与えられたもの。自分達の神(宗教)と王と誇り(文化)を認めて欲しい。」と蝦夷は言っていました。
西欧諸国がアジアやアフリカ、アラブ諸国を侵略し、文明を誇り、資本主義を善しとして押しつけていたり、一方では排他的な宗教を信じる者達が、他の神を信じる者達を認めず争いが絶えないなど、現在でも悲しい状況は変わっていない。
それを謝先生は憂い、この公演を観た誰か1人でも、他者を認め愛する優しい気持ちを持ち続けて欲しい、その1人が10人100人となり、その願いこそが世界を平和へと導いて行くのではないか・・・ そんな想いを感じました。
台詞に込められた、自分に誇りを持ち、自分の心の目で見て信じれば、他者を信じる心につながるのだと、その愛する魂は輪廻転生を繰り返して増えて行くと・・・



迷いに迷って、諦めるつもりだったのですが…。
見逃さずに良かったです!
初演からグッと物語がしまって凝縮されて、更にドラマチックで
迫力満点でした!!

TSの舞台は、キャストの全てが実力者。
だから舞台に隙が無くて、物語に集中し切れるんです。

苦しさとか切なさとかやり切れなさのある内容だけど、清々しくて
観終わった後に元気が湧いてくる。
TS作品、今後もやはり要・チェックだと確信しました。

素晴らしい作品を見逃しちゃあダメだよ!と背中を押してくださった
おけぴ管理人さんの渾身レポにも大感謝。
ありがとうございました!!



今更ながらにも程があるんですが、感想のアップをしました。
本当に、見逃さずに大正解でした!
思い出しつつ書きながら、又、ドキドキが蘇ってきました。
アドレスを入れさせていだきます。

「AKURO 悪路」(再演)
http://blog.livedoor.jp/midorinona/archives/51460371.html

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おけぴ管理人プロフィール
名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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