09/10/16 スタジオライフ十二夜@シアターサンモール
2009年10月16日(金)
劇団スタジオライフ
音楽劇「十二夜」αチーム&βチームゲネプロ
@シアターサンモール
9月に稽古場レポをお送りした、音楽劇「十二夜」がいよいよ開幕!
白い積み木のような、シンプルなセット。
奥の壁が鳥達♪によって、シーンに合わせて形を変えます。
オープニングは重厚感から一転、お祭り騒ぎ♪
序盤であっという間に舞台と客席の距離が縮まります。
登場人物達の、元気でハッピーで、ちょっぴり切ない恋のかけひきを
ハラハラドキドキしながら一緒に体験しましょう!
「シェイクスピアの時代、庶民が楽しんだお芝居。そこに持っていきたい」
演出の倉田淳さんのおっしゃったように、
冒頭から思い切り庶民的に楽しめるお芝居になってます。
シェイクスピアらしい台詞劇の面白さに加え、その更なる表現としての歌が配されていて
「音楽劇」ならではの遊び心たーっぷり!
今回は、スタジオライフ ジュニ7のユニット「雪月花」を手掛ける
林有三さんの作曲によるオリジナル曲のオンパレード♪
この曲のラインナップがいいーっ!
キャラクターの心情によって曲調が全然っ!違うんです。
全体的に親しみやすく、帰り道には絶対に口ずさんでしまいそうな曲ばかり!
メインテーマとなる幕開けの曲は重厚で心に響き、
酔っ払いたちの大騒ぎはポップでノリノリです。
そして何といっても恋の歌♪の数々!
バリバリアイドル系な、歌って踊って~も有り、
切なく謳い上げるバラード有り、
はたまたエルビス・プレスリーなロック有り、
クールファイブばりなムード歌謡有り、
めっちゃ前向きな「第九」有り。
恋にはいろんなシチュエーションが有るわけですよー。それがどれもぴったり!
いろんなジャンルの曲で構成されていることで、
それぞれのキャラクターの心情がダイレクトに伝わってきます。
αチームとβチーム。
両方に同じ役でご出演の方、別の役でご出演の方もいらっしゃいますが
各チーム、ホントにカラーが違います
一つの役につき、演者が異なることで違いが有るのは言うまでもありませんが
興味深いのは、両方に同じ役でご出演の方々。
お相手が変わると当然絡み具合が変わるのです。
いやー、凄いなぁ。昼夜お相手が違ってよく混乱しないものだと想像したら感心しきり。
当然、お稽古も両チームどっちも参加するわけで、お稽古2倍??ですよね。
本は同じでも演者が変われば台詞まわしも間も変わって当然ですが
今回は喜劇で、且つ、音楽劇なのが、カラーの違いをより大きくしているようです。
両方観るとほほーっ!って共感していただけると思いますよ。
ちなみにオーシーノ侯爵の家来3人組、めっちゃゴーカな編成になっとります(笑)
勘違いが勘違いを呼び、振り回されながらも、こんがらがったの糸のすべては解かれ、
ハッピーエンド。(若干1名、思いを成就できない者も居ますが…)
キャラクターが多く、名前が複数有ったり、駆け引きしたりで一見わかりにくそうですが
どのキャラクターも個性がはっきり描かれていてわかりやすいです。
騎士サー・アンドルーの一途なアホアホっぷりをはじめ、みんな笑わせてくれますが
なんといっても「男の純情」。恋心とは無縁に思える執事マルヴォーリオが大活躍です。
ご存知、ヴァイオラは男装して小姓シザーリオとなっているワケですが、
姿はシザーリオのままなのに、思考がヴァイオラになった瞬間それとわかる!
まさに乙女!
そして、死んだと思っていた兄と再会した時の懐かしむような第一声や
双子の兄セバスチャンの、妹を思う気持には、うるっときてしまいました。
とっても聡明なオリヴィアお嬢様。シザーリオへの恋心はとっても前向き。
セバスチャンと、騎士サー・アンドルー達との喧嘩を止めに入るシーンがツボです。
そして賢明な侍女マライア。
彼女の恋心が実はかなりリアルに響きます。二幕頭のソロが切ない!
稽古場レポでも、オーシーノ侯爵の壊れっぷりに触れましたが
ほんと、かっとんでてめっちゃ面白いです。
♪恋は
盲ー目と言うーけーど そーれーはほーんーと
魔法ーみーたーい♪
鳥たちによる「休憩コール」がこれまたかわいいです♪
東京公演:10月15日~11月8日 シアターサンモール
大阪公演:11月12日~11月15日 ABCホール
おけぴ稽古場取材班:rika