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09/11/22 音楽座ミュージカル泣かないで稽古場レポ

2009年11月22日(日)14:00
音楽座ミュージカル/Rカンパニー「泣かないで」
稽古場トライアウト@都内某稽古場

12月に上演される音楽座ミュージカル/Rカンパニー「泣かないで」の
トライアウト公演に行ってきました!
トライアウト公演は、稽古の段階でお客様から感想・意見を得てさらにクオリティを高め、
最高の初日を迎えるためにとカンパニーが企画しているものです。
「泣かないで」は、"無償の愛"をテーマにした
遠藤周作氏の「わたしが・棄てた・女」を原作としたオリジナルミュージカル。
数々の演劇賞を受賞し、また遠藤氏が「自分の作品で、こんなに泣いたのは初めてだ」と口にされた作品でもあります。

「泣かないで」の世界が始まると、そこは戦後間もない東京。
決して豊かではなかったけれど、なんとかのし上がってやろう…そんな活気が溢れていた時代。
おお~!稽古場にいっぱいいっぱいに入っている鏡張り
(?でも向こう側が透けるシーンも)のセットが、
いろんなものに変身するじゃないですか!
セットが抽象的だからこそ、どんなものにも見える!
時には満員の通勤電車、時には地下酒場、吉岡が勤める会社、電車(!!!)などなど…
そして、2幕でのハンセン病患者が入院している復活病院も同じセット。
照明などの力が加わった時、このセットはどう見えるんでしょうね。

金も女もないと嘆く大学生の吉岡(安中淳也さん/Wキャスト・藤岡正明さん)は
雑誌の文通欄で森田ミツ(高野菜々さん/Wキャスト・安彦佳津美さん)と出会うのですが、
昔はインターネットや携帯どころか、電話でさえ普及してなかったのよね~と思いつつ見てました。
当時、中卒、高卒が多い中、大学生といえば、それだけで憧れをもって見られたんじゃないかしら。
(1936年生まれの私の父は高卒ですが地元では決して多くはなかったんですって。)
「♪こんなの初めて」ふふふ、ミツ、舞い上がってます(笑)。
でも、ミツはどうもどんくさいんですよね。

一夜を過ごした後、就職した吉岡と、吉岡に会える日を楽しみにしているミツの生活が、
イキイキとダンスシーンも織り交ぜながら描かれていきますが、これがまた楽しい!
それにしても、マリコ(井田安寿さん)、素敵な女性~。笑顔にキュンときます♪


ミツはクリーニング工場で働く女工さんですが、この工場シーン、
とっても素敵♪シャツにアイロンをかける作業が、こんなダンスになるなんて!
いいシーンだなぁ~♪

他にもオススメのダンスシーンが!
吉岡の会社のシーンでの「オフィス・ウォーズ」というナンバー。
これ、本当にカッコイイ!こんな会社、勤めてみたい(笑)!

それにしても、吉岡の心にはミツはいないんですね~。ふとした拍子によぎるだけ。
ミツはといえば、吉岡への想いは募るばかり。切ないなぁ。

1幕は、ミツが手首のあざの検査を受け、復活病院での精密検査が必要と告げられ、
街中をさまようところで幕。「神様なんて…いない!」…
あぁ、胸が…痛い(涙)。

ミツはどうなってしまうんだろう…。
吉岡は?この後の展開が気になるじゃないですか~!

ダメ出しの後は、「オフィス・ウォーズ」のシーンをひたすら繰り返し稽古。
これ、本当に生で見てほしいです!
ここでプチ解説!男性陣が2つのグループに分かれて踊るのは、
派閥を表してるんですって!そこに新入社員で入る吉岡。ほほ~ぉ。

結果的に1幕だけの見学でしたが、歌、芝居、ダンスとたっぷり見どころがあります!
「泣かないで」には重厚な"無償の愛"というテーマがありますが、
ダンスをふんだんに取り入れることで、エンターテイメント性も高めていると思いました。
始まる前に、「今日は見せたくない部分、ありのままの稽古をお見せします」との説明がありましたが、
この決して一筋縄にはいかないだろうテーマを、
カンパニー全員で突き詰めて突き詰めて形にして行くんでしょうね。
まさに産みの苦しみの姿を垣間見た気がします。

主役もWキャストで組まれていて、
森田ミツ役は透明感のある歌声と作品ごとに大きく成長をしている高野菜々さん、
「マドモアゼル・モーツァルト」での温かい歌声への感情の乗せ方が印象的だった安彦佳津美さん、
吉岡役は高い歌唱力を持ち「ブラッド・ブラザーズ」での好演が記憶に新しい藤岡正明さん、
前回の「泣かないで」では吉岡の悪友・長島役を演じダンスも持ち味の安中淳也さんと、
楽しみなメンバーが揃っていますよ!
役者が人として持っているものがそのまま舞台に乗るとよく言われますが、
"無償の愛"そして吉岡の心に残った小さな傷を、それぞれがどんな風に私たち観客に届けてくれるのか…
美しい歌詞やメロディとともに「泣かないで」の世界に早く浸れることを楽しみに待ちたいです!

ここからは、トライアウト公演ならではのもうひとつのレポをお送りします!

なんと今回は製作室、キッチン、衣裳室を見学できちゃったのです!
フツーは絶対見られないですよね!製作室にチケットの売行が表にして貼られていたり、
キッチンではまかないを作っていたりするのが、そのまま見られました。

まかないは、お米40合、肉1.5キロ、じゃがいも30数個ほか大量の食材がお鍋でグツグツ~!
この日は豚汁~♪役者さんもスタッフさんも、同じご飯を召し上がるそうです。
また、玄米を精米しているところまで!
ファンの方たちがまかないのためのお米を送ってくださるそうです。
Rカンパニーはとても気さくだと思うのですが、ファンの方もまたあたたかい!
劇団の日常を見せていただいちゃいました!

そして、衣裳室!「泣かないで」の衣裳がハンガーにズラッと所狭しとかかっています。
当時のファッションを再現するために、その頃のファッション雑誌も机にたくさん!
スーツの肩がごつかったり、ちゃんと時代に合わせた衣裳です。レトロ感満載!

衣裳室でうかがったお話ですが、「泣かないで」の2幕は主に復活病院でのシーンとなります。
作品中、筒状のセットが何本も降りてきて、それがシーンによって涙、雨、そして竹を表すそう。
竹林は復活病院のモデルとなった場所にもあり、
このミュージカルでは、竹林に彼岸と此岸の境目という意味をつけて表現したそうです。
また、患者役の役者さんは緑色の服を着ているのですが、形や素材がそれぞれ違っているのだとか。
ひとつひとつ染めて作られたもので、素材が違うため、緑色の出方も全て違うんですって。
初演当時から大事に使っている衣裳で、案内をしてくれた清田和美さんの
「患者さんの想いを大切にして演じていきたい」という言葉が胸に沁みました。

「泣かないで」前回公演舞台映像つき公演案内

音楽座ミュージカル/Rカンパニー「泣かないで」
★公演日程
・東京公演 12/19(土)~12/29(火) 池袋・東京芸術劇場中ホール
・神奈川公演 2010/1/16(土)・17(日) グリーンホール相模大野
・兵庫公演 2010/2/6(土)・7(日) シアターBRAVA!
音楽座/RカンパニーHP「泣かないで」作品詳細ページ


おけぴ稽古場取材班:akki


皆様からのコメント



その日、私もトライアウト公演みせていただいていました。たぶん同じ班!!!管理人さんとご一緒していたとは!!!
とても詳しい方がいらっしゃいましたが、あの方?
私は、あの日、ちょっと落ち込んでいて、ろくに発言もできなかったのですが・・・。
女性の立場としては、吉岡が酷過ぎ~と思いました。今のような軽い時代ではないから、尚更。前半だけなので、後半の吉岡の行動と心の動きがどうなるのか?はじめて、この作品をみるので、とても楽しみです。なんども練習されていた、会社員のダンス、とても素敵ですよね。本公演でグレードアップしたダンス、早く観たい!
前半だけで泣いてしまった私、ハンカチは2枚以上用意していくことにします。



自分は、26日の夜の部公演を観劇しまして、公演中にウルッと涙が出てきましたけど、公演終了後のカーテンコールの時に、今までこらえていた涙が出てきました!
こんなに感動する芝居に出会えて良かったです!

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おけぴ管理人プロフィール
名前:山野上 寛
mail:cs@okepi.jp
出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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