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11/10/04 TSミュージカルファンデーション『眠れぬ雪獅子』稽古場レポ

2011年10月4日(火)
TSミュージカルファンデーション
『眠れぬ雪獅子』稽古場レポ

TSミュージカルファンデーションの新作ミュージカル
『眠れぬ雪獅子』の稽古場へお邪魔して一幕の通し稽古を拝見してきました。

踊りを駆使した巧みな演出、強いメッセージ性、全体を貫くエネルギー!

舞台はアジアのとある国。
9世紀に仏教を弾圧した暴虐王ラン・ダルマを暗殺した僧侶ラルン(小西遼生さん)の物語と、
現代(1951年)暴君ワンドゥに父を虐殺され復讐を誓う詩人ドルジェ(伊礼彼方さん)と
旅芸人一座のテンジン(東山義久さん)の物語が並行して進んでいきます。

千年のときを隔てたこの二つの世界を結びつけるものは“黒い帽子の踊り”。
自然の厳しさや雄大さを感じさせるオープニングの音楽(玉麻尚一さん)で一気に作品の世界へ♪

現代を生きる若者として描かれているのが
東山義久さん演じる旅芸人一座のリーダー的存在テンジン。


(左から東山義久さん、中塚皓平さん)

眼差しの優しさと強さに大きな使命を担っている人物を感じさせます。
「難しいことはわからない」とヘラッと笑いながら、
道化芝居の力を信じ誰かを笑顔にすることが幸せに繋がると感覚的、直感的にわかっている男。
自然体な台詞回しと、時に言葉より饒舌な身体表現を持つ東山さんにピッタリの役!


(左から東山義久さん、伊礼彼方さん)

伊礼彼方さんが演じる詩人ドルジェは考え、言葉を紡ぐ男。
言葉で人が救えるのか、ふるさとを守れるのか。
悩み苦しむ若者の心情を切ない歌声で表現されます。
ふるさと、そこに生きる人々への愛情を歌うシーンの表情は必見です。

ドルジェはある決意をし、テンジン(東山さん)に“黒い帽子の踊り”の指南を乞います。
動と静、対照的な二人の融合は何をもたらすのでしょう。


(左から伊礼彼方さん、東山義久さん。東山さんの身体の凹凸、跳躍が美しい!)

一方で千年前に、この“黒い帽子の踊り”を伝説の踊りにしたのが、
小西遼生さん演じる僧侶ラルン。

信仰心に裏づけされた強い志を持った若者。
小西さんの硬派で力強い台詞回しから
仏教弾圧に立ち向かうラルンの思いが痛いほど伝わります。
「ブッダ(仏教)を守るため、ブッダの教えを破るのか」彼もまた深く悩み苦しみます。
正義の歴史を残す役を弟に託すも、自らの行いは正しいのだろうか、本当の正義とは・・・

旅芸人一座による劇中劇を介して千年前と現代が交錯し、
まるで夢と現を行き来しているような心地よい演出が随所にあります。


(左から麻尋えりかさん、小林遼介さん、中塚皓平さん、小野妃香里さん)

この旅芸人達の明るさがとても心地いい!


(左から中塚皓平さん、その後ろに東山義久さん、上口耕平さん、小林遼介さん)

そして、若者たちをしっかりと受け止めるお二人、今井清隆さんと保坂知寿さん!

暴虐王と暴君、それだけでお察しのこととは思いますが、
若者たちの仇役を一手に引き受けるのが今井清隆さん。
揺るがない力強さに圧倒されます。
役どころだけではなく、役者としても若手の挑戦を受けて立つ!
そんな存在感の今井さんです。歌声が稽古場中に響き渡る!

保坂知寿さんは、過去・現代全編を通じて導き手となるいくつかの役を演じます。


(左から保坂知寿さん、滝沢由佳さん)

神の使いを感じさせる澄み切った美声を聞かせてくれたり、
占い師として歴史を語り聞かせたりと幅広い魅力がみれるのですが、
特に「全ての未来は自分で作るもの」と説くシーンは印象的!
保坂さんから発せられる台詞の求心力は凄いです!

拝見した一幕で気になるキャスト、照井裕隆さん。
ドルジェの父への尊敬の思いの溢れた美しい歌声がステキです。
そこからの歌声や表情の変化もお見逃しなく。
もちろんダンスシーンでも大活躍!


(左から照井裕隆さん、伊礼彼方さん)

ラルンの弟を演じるのは山田ジルソンさん。
兄を慕い、仏の道を信じる弟を熱演です。


(左から山田ジルソンさん、小西遼生さん)

一幕を拝見しただけでも語りどころ満載なこの作品。
過去と現代、繰り返される歴史。
歴史から人は何を学び、どう生きるべきか。
普遍的なテーマを柱に力強いメッセージが届けられる作品になると思います。

旅芸人一座のリーダーテンジン、詩人ドルジェ、僧侶ラルン、旅芸人一座、
彼らを待ち受けているものは!?
是非劇場で!!

2011年10月21日より世田谷パブリックシアターにて
<出演>
東山義久伊礼彼方小西遼生今井清隆保坂知寿

照井裕隆滝沢由佳小野妃香里小林遼介中塚皓平麻尋えりか上口耕平山田ジルソン

足立公和猪原伸浩室伏崇川口倫裕原謙司溝渕俊介
岩田国大黛一亮遠山大介松岡雅祥脇田伸悟榎本成志

公演HPはこちら



おけぴ取材班:chiaki、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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