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11/10/24 文学座岸田國士傑作短編集『明日は天気』稽古場レポ

2011年10月24日(月)@文学座アトリエ
文学座 岸田國士傑作短編集『明日は天気』稽古場レポ

文学座11月公演として上演される
岸田國士傑作短編集『明日は天気』、『驟雨』、『秘密の代償』。
その中の『明日は天気』のお稽古場にお伺いしてきました。

岸田國士(きしだくにお)”という名前を聞いて、
まず思い出すのが“岸田國士戯曲賞”という方も多くいらっしゃるでしょう。
岸田國士さんこそ、文学座の創立メンバーなのです。
(ちなみに女優の岸田今日子さんのお父さんでもあります)

その岸田國士さんの短編を3本連続で観れるのが今回の公演です。

今回拝見した『明日は天気』は、
夏の盛りに避暑をかねて東京から湘南の海へ出かけてきたひと組の夫婦のお話。
海の見える部屋に逗留するも雨続き。
夫婦の対話から感じる心の機微、じんわりと心に沁みる作品です。

作品の時代背景は昭和初期ですが、
登場人物の心情やその日常には今の時代と共感する点がたくさんあり、
自分の行動を客観的に見ているような、
クスッと笑える場面もちょっとほろ苦い場面もあります。
美しい日本語も印象的。

夫を演じるのは浅野雅博さん。
本当に良くしゃべる夫で、ほぼしゃべりっぱなしです。
声のトーン、ちょっとした視線の配り方、そして“間”が絶妙です!

そんな夫をあしらう妻役には片渕忍さん。
淡々とした中にも感情の波が見てとれるステキな女優さんです。

何ともいえない夫婦の距離感。
この夫にしてこの妻あり、な雰囲気。

出演は、浅野雅博さん、片渕忍さんのほかに、
女中役の頼経明子さん、千田美智子さん、
風呂番の藤側宏大さん、番頭の大原康裕さん。

演出は『黒革の手帖』『天璋院篤姫』『マイ・フェアレディ』『嵐が丘』など
外部公演の大劇場演出も多く手がけられている西川信廣さん。
(下の写真右から二番目が西川さん)

大スペクタクルでも、運命のラブストーリーでも、謎解きサスペンスでもなく、
描かれているのは、とある夫婦の等身大の物語。

シンプルな物語の中で、窓の外の風景や受話器の向こう側の人、
各登場人物の人となりなど、綴られた台詞のその先の景色を思い浮かべながら
まさに”想像する余白”の醍醐味を味わいながら観劇できる舞台です。

ちなみに今回拝見した『明日は天気』と、『驟雨』『秘密の代償』は
同じステージで連続して上演されます。『明日は天気」で旅館の一室だったセットが
他の演目ではどうなるのか、そんなところもどうぞお楽しみに!

『驟雨』の出演は、本山可久子さん、名越志保さん、石井麗子さん、若松泰弘さん。
『秘密の代償』の出演は、菅生隆之さん、塩田朋子さん、斉藤祐一さん、渋谷はるかさん。

公演は11月4日~13日まで、新宿南口の紀伊國屋サザンシアターにて。
作品HPはこちら
文学座HPはこちら

<建物探訪編>
今回の稽古場訪問では、お稽古場が文学座アトリエだったのですが、この建物ステキ!
(注:今回の公演の本番の会場はアトリエではなく、紀伊國屋サザンシアターです!)

築60年を越える伝統と趣のあるアトリエです。
演劇に関する文言が彫られたレリーフ、建て増しの様子など、
その外観からは文学座の歩み(1937年創立!)、そこに関わってこられた
数多くの名優、作家、スタッフさんたちの想いが伝わってくるようでした。

アトリエ内も古民家のように艶やかな壁の木材などに歴史を感じますよ。
ちなみに、このアトリエでの公演なども定期的に開催されています。
次回は文学座アトリエの会12月公演 MEMORIES テネシー・ウィリアムズ[1幕劇一挙上演]が予定されています。



おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
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好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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