12/10/11 新国立劇場バレエ団「シルヴィア」稽古場レポ
2012年10月11日(木)15:00
新国立劇場バレエ団「シルヴィア」稽古場レポ
新国立劇場開場15周年!
2012/2013シーズンバレエオープニング公演!
新国立劇場の舞踊芸術監督デヴィッド・ビントレーさんが振り付けた
バレエ「シルヴィア」の
お稽古場におじゃましてきました!!
オリジナルは19世紀のバレエ作品なのですが、
物語の舞台を大胆に20世紀に置き換えた、
ビントレー版「シルヴィア」。
恋愛を信じられなくなった若い恋人たちと、
長い結婚生活でお互いへの情熱を失ってしまった夫婦が、
愛の神エロスに導かれて古代神話の世界に飛んでしまう
という、とってもファンタジックでロマンティックなストーリー♪
いきなり一幕最初の場面が、
お洒落に着飾った裕福な家庭のガーデンパーティ!
ハイヒール&スーツなのです!
今回はその古代ローマ神話の世界で展開する第三幕のお稽古を拝見したのですが、
三幕は、華やかに軽やかにはじまり、
次々に繰り出される華麗な舞、ダイナミックな舞、
スペクタクルなリフト、美しすぎる群舞が
途切れずに流れるように、
エンターテインメント性もたっぷりに展開!
特にグラン・パ・ド・ドゥと呼ばれる、主役二人の見せ場シーンは
瞬きする瞬間ももったいないくらい、ずっとみていたい場面の連続!
お稽古場でも拍手喝采でした!
ここで簡単に登場人物をご紹介しておきましょう。
主な登場人物は5人!
(公式Webサイトの人物相関図がとてもわかりやすいです)
まずは伯爵家の召使いアミンタと、家庭教師の娘シルヴィア。
互いに想いあっているのに、愛の冷めた伯爵夫妻をみて恋愛を
信じることができなくなっている二人。
シルヴィア・小野絢子さん、アミンタ・福岡雄大さん
彼等を神話の世界に誘うのが、伯爵家の庭師=実は愛の神エロス!
コミカルな場面も多く、エロスの存在感に心躍らされました。
3幕に海賊の首領に扮して登場するエロスは
片脚が木でできているのですが、
その片脚を実にうまく使った動きや舞も見所!
エロス吉本泰久さん♪
冷え切った伯爵夫妻も、エロスにより神話の世界に導かれ、
伯爵夫人は女神ダイアナに、伯爵は森の住人オライオンに!
ダイアナ・湯川麻美子さんとシルヴィア・小野絢子さん
オライオン(古川和則さん)によって誘拐されてしまうシルヴィア
公演チラシにのっていたあの馬が登場っ!大きい!!
音楽は、ご存じ「コッペリア」の作曲家でもあるレオ・ドリーブ。
美しい音楽には流れるような踊りが、
軽快な音楽にコミカルな踊りが実にマッチ!
シルヴィアのバランス美!
シルヴィアの表情美!
群舞美!
こうして拝見しているだけでもうっとりですが、衣裳を着て、
セットや照明が入ると、このシーンどれだけ美しくなるんでしょう~
古代ローマの神話の夢の世界の中にいるような、
まさに心躍るひととき、三幕はあっという間です♪
そして、きっと笑顔になれるラストシーンもお楽しみに!!
ユーモアもたっぷりに描かれる、ロマンティックバレエ「シルヴィア」。
待望の日本初演です!
お見逃し無く!!!
公演は10/27(土)から11/3(土)までのわずか一週間。
しかも、その間、主要五役が3組の方達によって上演されるため、
例えば今回のお稽古場で拝見した小野絢子さん福岡雄大さんの上演回は
10/27(土)14時と11/1(木)14時の2回のみ!
10/28(日)14時と11/3(土)14時の回はシルヴィアが米沢唯さん、アミンタが菅野英男さん。
10/31(水)19時と11/2(金)19時の回は、
バーミンガム・ロイヤル・バレエの佐久間奈緒さんがシルヴィア、
ツァオ・チーさんがアミンタ役でご出演されます(そして本島美和さんがダイアナ)。
(キャストスケジュール)
本島美和さんのダイアナもみてみたい!左はエロス役の福田圭吾さん
※今回上演されるビントレー振付による「シルヴィア」は
英国バーミンガム・ロイヤルバレエで当時のプリンシパル吉田都さんがタイトルロールを踊って初演。
2009年には、現在のプリンシパル佐久間奈緒さんのために再度振付して上演!
その時のアミンタ役のツァオチーさんと共に今回日本初演にもご登場されます!
佐久間さんの公式インタビューもぜひご覧下さい。
「シルヴィア」特設サイトはこちら
さぁ、アミンタはなぜ目隠しをしているのでしょうか?それは・・・
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おけぴ取材班&撮影&文:おけぴ管理人