07/02/22 2月文楽奥州安達原@国立劇場
2007年2月22日(木) 11:00
2月文楽 第1部「奥州安達原」
1階3列7番@国立劇場 小劇場
お君ちゃん、素晴らしい!!
盲目のお母さん(袖萩)の娘、お君ちゃん。
彼女のしぐさが実に可憐。お酒を注ぐ仕草が
かわいくてかわいくて。。また、具合が悪くなって
気を失ったお母さんに、雪降りしきる寒い中、
自分の着物を脱いでお母さんに着せるシーン、いいシーンだ。。
そうとは知らずお母さんがお君ちゃんに、寒くないかい
って聞くと、小刻みに震えながら寒くないよと
答えるお君ちゃん。が、お君が自分の着物を着せて
くれたとわかった瞬間、お君を抱きかかえる袖萩(お母さん)。
そして舞台上手から心配しつつやってきて上着をそっと
渡してやるおばーちゃん。すっごくいいシーンだった。
人形が演じてるのを途中から忘れてしまう位
はまってしまいました。人形遣いさんはほんと
視界に入ってこないくらい。素晴らしいです。
全ての動作を必ず人形の手を使って行うので
とっても自然。ライオンキングの中嶋さんが
素顔でティモンやってるような感じなのかも(それも観たい)。
袖萩が三味線を弾く時なんて、まず調弦から入るんです!
そして弾いてる時も、実際の音にあわせて人形の指が動いてる!
雪がふる中かぶっていた手ぬぐいをとった時、
髪を手ぬぐいで、さっとはらう動作、すごい自然。
びびりました。生きてるようでした。
そして貞任と宗任はめちゃめちゃでかい!すごい迫力!
(普通の人形よりもかなり大きい!)
三味線もシーンによって音色が変わり、義太夫のしゃべり
も聞き入ってしまうくらい多彩で聞き応えがある。
素晴らしいぞ日本の伝統芸能!!
時々テレビでやってるけど、やっぱり生は最高です!!
この義太夫の声やうねりや表情や感情がダイレクトに伝わってきて、
それが舞台の人形の動きやしぐさと相まって、ぐっと
入り込むんですよね。で、さらにイヤホンガイド!
これで初心者は楽しさ倍増!
今から○○の表情に注目!とかいってくれたり、
桂中納言になってる安倍貞任のことを何度もほのめかして
くれるので自然と関係性が頭に入ってきます。
義太夫の語りの補足や人形の説明とかストーリーを
ほんっとにわかりやすく、しかも言い過ぎずに教えてくれる。
ありがとうイヤホンガイド♪
ちなみに今日観劇してて???だった点が後半の場所設定。
これ、袖萩の父親が仕えていた環の宮のお屋敷だったんですよねぇ。
私はなぜか袖萩の実家と思い込んでたので、
なんで実家に、鶴を殺したか盗んだかの罪で捕まった宗任がつれられて
くるのー、どこやねんそこはーとか思ってました。
段の名前からしても「環の宮明御殿」となってるので言われてみれば
そうなんですけどねぇ。
ところで、この国立劇場のロッカー。10円で預けられるのがまた素晴らしい。
昨日のライヴは400円でしたからねぇ。10円って!!!
ただ、男性が観客で多い割に男性トイレが小さくて、
ちょっと行列になってましたです。
ところで、今日ははじまる前に、人形による前座みたい
なのがありました。これは毎回あるもの??
テクノラティで「文楽」を検索して参りました。はじめまして!文楽、堪能されたようで文楽ファンとしては嬉しい限りです。
一番初めの前座みたいな人形、「幕あき三番叟」と言いまして、基本的には若手の方が人形も三味線も担当されます。1日何事もなく無事に進行するように舞台を清めるという役割があるそうです。全員黒衣なので時には人間国宝さんが遣われることもあるとか!また是非いらしてくださいね。
コメントありがとうございます!
そっか、全員黒子なので毎日違ったりするわけですね。
文楽、おばぁちゃん連れて観にいきたいなぁと思いました。
ほんとに素晴らしい、文楽♪ すばらしき伝統芸能。
ちなみに国立劇場のこの小劇場って、文楽みる場合の
ベストポジションってどのあたりになるんでしょう。
もちろん、人によっていろいろとは思うんですが、
初心者の場合、義太夫と字幕を見つつ舞台も視界に入る、
上手側の中ほどとかなんでしょうか。