07/02/22 2月文楽摂州合邦辻@国立劇場
2007年2月22日(木) 14:30
2月文楽 第2部「摂州合邦辻」
1階12列31番@国立劇場 小劇場
すごい! 文楽最高!
ストーリーは悲劇なんだけど、すっごくよくできてる感じ。
最初、ちょこっと睡魔が襲ってきたんだけど、合邦が次郎丸
をぼこぼこにして池に投げ込むところで一気に目が覚める。
合邦が次郎丸を担いでるんですよ!!
どうやって人形があぁいう組み方になったのかと
不思議がってる間もなく、池に投げ込まれました。
以下ネタばれ含んでます。
後半、人間国宝の吉田文雀さんが操るお辻登場!
動きが美しい。動きや間、タイミング、角度、
背をそらすしぐさや、手の仕草がほんとーに見事で、
浅香姫と俊徳丸との三角関係のシーンはかなり笑ってみてました。
このお辻、なんちゅうやつやと思いながらみてたら、いやー、
そうきましたかと。。まさかお辻が、俊徳丸をはじめ、
みんなを守るために、あえて毒を盛り、愛しているふりを
していたとは。しかも自分を肝臓の生き血をもって解毒
できるというのがまた。。。これを知って、もう一度
あの三角関係のシーンを観たら、どう感じるんだろう。
イヤホンガイドからの問いかけ
「お辻は愛してるふりだったのでしょうか、それとも愛していたのでしょうか」。
う、考えてしまう。お辻、まだ二十歳前後ですよね。立派です。
そしてこの最後の切り場の語りがこれまた人間国宝の竹本住大夫さん。
義太夫さん(語り手)が場が進むにつれて、どんどんなんか表現が
こう芸の極みというか、絶妙というか、素晴らしい語りになっていく
んですよね。でこの竹本住大夫さんのところでは、もう途中でも拍手拍手。
人間国宝をこうして直にみれるってのはすごいことだなぁと思って
堪能してました。最後もここで終わりなのかなって思ったらちゃんと
その後の話までフォローされていて、ストーリー的にもとてもとても
よくできてます。そしてわかりやすい。イヤホンガイドでさらにわかりやすい。
また、1部では座席が前の方だったので字幕をほとんどみてなかった
んですが、この字幕(義太夫の言葉を字幕にしてくれてる)が、
こう漢字的な面白さや義太夫の語りの内容がわかったりして、
いい効果を出してます。
舞台を観ようか、義太夫を見ようか、字幕をみようか、迷っちゃうくらいです。
この12列31番、すごく観やすかったです。
それにしても、文楽って客席もとても明るいんですね。
これは台本とか解説を読みながら観る人もいるから??
あと、休憩時間がすっごく短い。
1部ははじまって30分で休憩25分でその後2時間で終了。
その1部が終わってから30分後に2部がはじまるんです。
で2部も休憩20分を挟んで一気に5時半まで。3部まで
通しで観る人て、ほんと息つく暇もなくって感じですよね。
でも1部から3部までひたってみたい気持ちわかります。
文楽、おすすめです。初めての方はイヤホンガイドをぜひ。