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眠れぬ夜のストレイドッグエレジー稽古場レポ

2007年8月17日 都内某所
水木英昭プロデュース「眠れぬ夜のストレイドッグエレジー ~蘇州夜曲~」
稽古場レポ

9月3日に新国立劇場で初日を迎える「眠れぬ夜のストレイドッグエレジー~蘇州夜曲~」 のお稽古中の水木英昭プロデュースさんにお邪魔してきましたー!!

うかがったのは都内某所のお稽古場…なんですが、駅近くのビルの地下1階。
特に看板があるわけでもなく、「ここかな~」と恐る恐る階段を下りていくと…
なんかすごい綺麗なスペースが!
でも…ガラスの扉越しに聞こえてくるセリフが…ヤクザ言葉…(汗)。

はい、この作品、ヤクザの世界をステージにしちゃってるんです。
しかも、コメディ?!
イマイチ想像がつかないまま、そろりそろりと稽古場へ
(おけぴスタッフ3人とも「てめえら!」とか怒鳴られたらどうしよう的な心境…爆)。

この日のお稽古は、序盤を押さえた後、シーン1~6を
それぞれあたっていくという形で進行。
Wキャストの役もあるので、1度シーンを演じて観た後、注意や指導が入り
数回繰り返し、役者入れ替わってまた同一シーンを演じる…というように進みます。


私たちが、まず観ることができたのは、序盤のシーン。
物語の導入部分、そして「お!動き始めたぞ?」という
今後の展開を予感させるようなシーンでした。
お稽古は、セリフの間合いだとか、より自然な動きだとか、
芝居のテンポも含めて確認作業をしていく感じ。

例えば、男性が女性を強引に連れて行こうとした時、相手の抵抗にあえば、
本来、体は自然とどういう動きになるものか…
といったことを、シーンを演じてみて、
演出側から感じた不自然な点を修正していく…といったような。
こうして芝居が組み立てられていくんですね~。

そして、お話の後、なんとなんと、お稽古のスケジュールを変更し、
動きのあるシーンとラストの歌のシーンを特別に見せてくださったんです~!!!
これが…ヤクザテイスト(?)はもちろんあるんですけど、
なんか序盤のシーンの印象と全然違う…。
なんか滑稽…っていうか、こんな仁義のきり方って…ありなの~!って思っちゃったり。
そして、ラストの歌はこの曲調にキャストの掛け声が重なり合って、
すごく綺麗なんだけどなんだかそれだけでは片付けられないような…
そんな感覚がありました。
動画も撮らせていただいたので、おけぴユーザさんだけ、ちょっと先取りでどうぞ!
(出血大サービス!)
★最後の土居裕子さんと白土直子さんの歌、すっごくいいです!


この真ん中に置いてあるおっきなダンボール、何になるんでしょうね。
このお二人の歌、ほんっとに素敵で、私、目の前で観てたんですが、
夢心地というのは、こういう気分のことをいうんだなぁと幸せにひたっておりました。
ぜひ劇場でこの気分をあじわいましょう!

さてここで、この作品の脚本・演出を手がけている水木英昭さんに、
お話をおうかがいしました。
(ただ、すみません、マイクでうまく声が拾えてなくて。。
稽古中のまわりの音も一緒にお楽しみいただけると幸いです。
一応いくつか質問をテキストでも書いておきますね)

Q.この「眠れぬ夜のストレイドッグエレジー ~蘇州夜曲~」は再演…というよりもリメイクにあたるようですが、力を入れた点はどのあたりでしょうか?

A.前回の公演ではやっぱりやり残したことがあって、さらに今自分がやるならもっとエンターテイメント性の高いものにしたいという気持ちが強かったので、今回は、ダンスに歌にアクション、あと三線(さんしん)を使ったりして作っていますね。


Q.様々なバックグラウンドを持つ方からキャスティングされてますが、それはどうして?

A.自分としては、自分たちだけでいろんなことをやろうっていうよりも、その道ですごい人がいるならその人たちに、こっちに来てもらった方がより面白いものになると思ってるんですよね。それで、今回はミュージカル界では皆さんお馴染みの土居裕子さんや、「眠れぬ夜」シリーズにずっと出てもらってる津田英佑さん、PaniCrew山本崇史さんといった方に参加してもらえることになりました。


Q.ハードボイルドコメディとあるんですが、ヤクザとコメディって結びつかなくて…。この作品でのコメディってどんな笑いでしょうか?

A.この作品での笑いっていうのは、変なことをするとか変な顔をするとかではなくて、ヤクザが実はこんなことやっちゃうの?そんなのあり?っていうところから生じる笑いになると思いますね。だから、ドタバタのコメディとは、また少し違うんじゃないかな。ある意味、新国立劇場で、ヤクザものの舞台をやっちゃうことだって、意外性があって、おかしなことかもしれないし(笑)。


Q.水木さんの考える笑いは、予想を裏切る形での笑い?

A.それと、切羽詰った状況で起きる行動や感情による笑いかな~。人間って、笑っちゃいけない状況でおかしなことがおこると余計に笑っちゃいたくなるっていうこと、ありません?

これ、本当にあった話なんですけど、お葬式で香典の名前が読まれる時に、間違えて読まれちゃって、すごくおかしいんだけど笑うに笑えない…って時、腹の中ではもうおかしくてたまらなかったということがあって。僕が考えている笑いっていうのはそういう感じですね。
今回も、ヤクザの組同士の抗争や情愛が絡んで、登場人物それぞれがどんどん、追い詰められていくんですね。そういったところで、どんな行動に出るのか…みたいな。
ものすごいギリギリの状態に置かれた時にフッと出る人間のおかしさみたいなのが出せたらと思ってやってますね。

Q.チラシを拝見すると、人情、義理、愛…いろいろ描かれてそうですが、本作のテーマ、1つ挙げるとすれば、それはズバリ、何でしょう?

A.「愛」ですね~。
「ホンキートンク」(「眠れぬ夜」シリーズの第1・3弾)ではホスト、そして今回はヤクザを描くわけなんですけど、どちらの世界も「愛」ってイメージつきにくいじゃないですか。
ホストの愛、ヤクザの愛…。想像つきます?
そういったものを舞台の上で扱って、お客さんが観た時に、自分にとっての「愛」ってなんだろう…とか、自分だったらどうするだろう…とか、考えてもらえたら嬉しいですね。
舞台ってエンターテイメントだっていうのが、僕の考えの根本にあるので、舞台を通して「これはこうなんだ!」とか、自分の主張を言いたいとか、そういうことは全くないんです。
お客さんが観て、それぞれが思い思いに観ていただけたら…と。これまでの作品に、「愛」は共通しているテーマですね。

Q.最後に…舞台を一言で評するとして…泣けるとか笑えるとかで表すと?

A.「笑えて泣ける」ですね。
やっぱり楽しんでいただきたいので、「笑えて泣ける」ってところはずっと僕が芝居を作るにあたってずっと大事にしていることなんです。
だから、今回もあちこちで笑っていただいて、そして最後にホロッと泣ける…
そんな芝居にしたいと。
みんなで一生懸命頑張って稽古しているところです。



いろいろとお話をおうかがいして、序盤に加え動きのあるシーンも観てみて、
知らないうちに作品に先入観を持っていたことに気づきました。
ヤクザの話だから怖い…とか、コメディだから爆笑ものだろう…とか、
なんとなく自分のものさしで、この作品を想像していたみたいです。

セリフはヤクザ言葉ですけど、舞台で起こる出来事を、
観たそのまま素直に受け止めてみたい…そう思いました。
あ、でも、皆さん、声がよく通るので、ヤクザ言葉、
最初はほんとに怖かったです。
でも、だんだん慣れて…時々可笑しく聞こえてきました(笑)。
不思議…。

そしてそして、
メインキャストの方たちから、コメントをいただきました。
ひとりひとりの素顔もチラッと垣間見れる映像になっているのではないかなと♪
役どころや見どころもお話いただいていますので、
ぜひチェックしてみてくださいね。


宮本大誠さん

津田英佑さん

土居裕子さん

白土直子さん(劇団スーパー・エキセントリック・シアター)

山本崇史さん(PaniCrew)


初日まで3週間を切って稽古もどんどんつめていく時期でしたが、
水木英昭プロデュースのみなさん、
撮影やコメント撮りにご協力いただき、ありがとうございました!

p.s. Wキャストで出演の寺尾由布樹さん。
元関脇・寺尾関(現・錣山親方)の長男さんなんですね~。
大林宣彦監督作品「22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語」で、
主役・俊郎役(筧利夫)の青年時代を演じています!大抜擢だそうですよ。
おけぴスタッフのakkiはプレミア試写会でもう観て来たとか。
その時の試写会レポはこちら
8/18に公開されたばかりなので、こちらの映画の方もぜひ!

公演情報

『眠れぬ夜のストレイドッグエレジー ~蘇州夜曲~』
■2007/09/03(月) ~ 10(月) @新国立劇場小ホール
■チケットは公式HP公演情報からどうぞ
■原作:松田環
■脚本:水木英昭
■演出:水木英昭 佐藤浩之
■出演:
  宮本大誠
  白土直子(劇団スーパー・エキセントリック・シアター)
  津田英佑


  寺尾由布樹
  相澤一成
  大橋光
  ヒトシ


  原育美


  松田沙希
  阿部未来
  紗久真弓


  剱伎衆かむゐ


  佐藤浩之
  水木英昭


  山本崇史(PaniCrew)


  土居裕子





インタビュア: akki 撮影編集: yoshida 監修:おけぴ管理人


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おけぴ管理人プロフィール
名前:山野上 寛
mail:cs@okepi.jp
出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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