おけぴ管理人の観劇感激レポ

ミュージカル「ZANNA ザナ」公開稽古レポ ミュージカル「オリバー」ゲネレポ
ミュージカル「アンナ・カレーニナ」囲み&公開リハーサルレポ 「4Stars」制作発表レポ
Google
 


おけぴ管理人が管理している"おけぴ"はこちら。観劇速報は管理人ツイッターから

07/12/14 社会人のための文楽鑑賞教室@国立劇場

2007年12月14日(金) 19:00
社会人のための文楽鑑賞教室
寿柱立万歳/伊賀越道中双六 沼津の段
@国立劇場小劇場

今回はmixiで散歩中に足跡をたどってご連絡いただいたKさん
(実は数年前にも一度やりとりしたことがあってびっくり!)
からお声がけいただいて、文楽鑑賞教室、観てきました!!

開演前に、バックステージツアーを企画してくださいまして、
裏側を見せていただいたり、人形を持たせていただいたのですが、
この人形、これがですね、実際持たせていただくと、
とても愛着がわくんですよ。なんというか、愛らしいというかかわいいというか。
お人形の背中側から左手を中に入れて、中の木の棒を操作して、
かしら(首の部分)を操ります。そして右手でお人形の右手を
操るんですね。これを角度を変えたり、タイミングを変えたりすると
なんともいえない動きになって、そこに教えてくださっている人形遣いの方が
左手を操ってくださったりしたりなんかすると、いやーほんとに
なんというか不思議な気持ちです。とっても楽しい体験でした!

こうして鑑賞前にお人形にすっかり夢中になった私ですが、
今回の鑑賞教室。初めて文楽をご覧になる方にということで、
解説が入るんですが、この解説がとーっても面白かった!

例えば男性の人形の動きと女性の人形の動きの違い。
男性の人形さんは直線の動きで、
女性の人形さんは角がない動きでやわらかさや優しさがあるそうです。
で、女性の人形さんは足がないんですって説明される時に、実際人形の着物を
がばって捲し上げて「はしたないですが・・」などと説明されて会場爆笑!
また、女性の人形が足を曲げておしとやかなポーズをとってる時も、
これまた着物を捲し上げると、中では、足を操作する足遣いの方が拳を
握り締めて着物の中に手をつっこんでることで
そういうポーズが出来上がっていると知ったり。。

印象に残ってたのは、合図。
そう、メインの人形さんって、三人の人形遣いさんによって操られるんですが、
仕草などの合図の決まりごとがたくさんあるそうなんです。
例えばカシラ(首)をこう捻ったら、左手遣いさんが左手をこう動かして。。みたいな、
そういう合図によって、その日その時の気持ちなどで、振りもかわったり
していくとのことです。まさに”ライブ”ですね。
実際その場で何の打ち合わせもなく、三人で操られたその仕草をみて、すごいっっと実感しました。

でその後は、本日のメインの演目「伊賀越道中双六 沼津の段」の解説。
踊る大捜査線MOVIEに対する、交渉人真下正義のようにスピンオフの段なんですが
沢井股五郎の居所がわかる重要なお話なんです、というようなわかりやすい感じで
解説が進み、人物関係図を使って、登場人物を一人一人説明してくださったので、
その後の本編では、冒頭から、もうとっても入り込むことができました。

毎回、作品についての理解をこうしてどんどん深めていくと、
どんどん文楽の深みにのめりこんでいくんでしょうねぇ。

今回の沼津の段、呉服屋十兵衛が綺麗!!!
もう登場シーンから、何しろ人形なんですが、その立ち姿が綺麗。
一服するシーンのその落ち着き具合や、着物から袖を出す仕草、
筆で一筆したためる仕草、ひとつひとつが綺麗でかっこいい!

最初は、操っている人形遣いさんの顔も視界に入るんですが、
すぐに人形だけが目に入るようになるんですよね。そしてさらに、
太夫さんが語る声が、ほんとに人形から発せられているように聞こえるんです。
そしてその声がまた心に響いてくるんですよね。
これ、きっと観てる私達の脳でこうなんというか想像して捉えてることで、
より感情移入とかしてしまうんでしょうね。

涙をぬぐう仕草や、鼻をすする仕草、腰の曲がり具合、絶妙な首の動き、
本当に一つ一つの動きが、人形ごとに個性があって、見どころ満載!

平作が腹を切る(この行動にはめっちゃめちゃびっくりした)時の
あの時の目!この人形の目自体は、
最初の登場の時から変わってないですよね?
とってもうつろな目に見えたのです。

十兵衛が、物陰のお米に聞こえるように股五郎の場所をつぶやくシーンは、
胸にこうぐっとくるものがあり、目があつくなりました。薬の渡し方といい、
このシーンといい、荷物を持ってあげる場面といい、
十兵衛ファンになってしまいましたよ私。この段だけでももう一度観たいくらい。

鑑賞教室じゃなくても、イヤホンガイドがあればかなり初心者向けに解説してくれますので
文楽、観たことのない方は、ぜひ、一度国立劇場に足を運んでみて下さい!


コメントを書き込む

お名前:
ホームページ: (なければ空欄で構いません)
コメント:

コメントの掲載について

コメントは内容を確認した上で反映されますので多少お時間がかかります。内容によっては、通知することなくコメントを受け付けないことがあります。ご了承ください。なお、もしエラーになるようでしたら直接 cs@okepi.jp にコメントをメールいただけると嬉しいです。










最近の観劇レポ

観劇レポ全一覧

おけぴ管理人プロフィール
名前:山野上 寛
mail:cs@okepi.jp
出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

おけぴはこちら

RSS

送料
早見表