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08/03/11 TPTある結婚の風景@ベニサンピット

2008年3月11日(火) 19:00
TPT ある結婚の風景
109番@ベニサン・ピット

初めてベニサン・ピットにいってきました。
倉庫のような建物を入っていくと、
倉庫のような空間の中に、
傾斜のついたステージの上に板張りの台。
この空間がなんかとても気持ちよくて綺麗。
客席も段になっててとてもみやすかったです。

イングマール・ベルイマンというスウェーデンの映画・演劇の巨匠の作品。
この作品が1973年にTVシリーズで公開された時には、あまりにも強烈なインパクトで
スウェーデンで離婚が急増したそうです。なんと。。

最初、開演アナウンスをしていた女性が、おっ客席に座らはった。。。と
思っていたら、インタビュアー役(鬼頭典子さん)の方でした。
このインタビュアー役、少し舞台を傍観的にみてるストーリーテラー的な
役割を担ってるんですが、暗転の時の説明的台詞といい、かなり傍観的で
第三者的な演出といい、このインタビュアーの存在、好きです。
(ストーリーテラーがいいと舞台が引き締まりますよね。李香蘭川島芳子とか大好き)

今回の舞台、開演後、舞台後方のスペースがささーっと開けて、
そこに大道具などがいい感じで積んであり(奥行きがかなりある!)、
その大道具を舞台転換時に、スタッフさんが出し入れするのですが、
この時にピアノの音楽が流れ(客席からはみえないんだけど、なんと生演奏!!)、
いい感じのタイミングで登場するインタビュアー役の鬼頭典子さんの表情やしぐさや
台詞の間が気持ちよくて、暗転自体も楽しみに観てました。
そしてこの暗転から次のシーンに切り替わる時の
カシャって音が、こう気持ちの切り替え音って感じでスイッチが入る感じで
観てて気持ちいい。

前半は、ヨハン(天宮良さん)ひで~なんてやつだーと思ってたんですが、
後半は、ヨハンだらしないーマリアンヌ(村岡希美さん)しっかりしてるーと思いきや、
そこには感情や憎悪やらがいろいろ絡み合い、ラストのあの展開。
ううむ、独身の人、結婚してる人によって、感じ方いろいろ違いそう。
ヨハンの天宮良さんとマリアンヌの村岡希美さん、
優勢時劣勢時、理性で話してる時本心が出てしまう時などで、
見え方や表情がまったく別人くらい変わってしまうのがとっても印象的でした。
かっこいい、美しいと思っていたら、
わずか数分後のシーンではめちゃめちゃ弱くなさけなく見えたり。。
また、髪型や衣装も短時間でがらっと変わったりして、暗転のテンポ感と
あいまってこのあたりも気持ちよくみれて、上演時間2時間50分が
まったく気になりませんでした。

ラストの背景の砂漠的なセット、ステージの照明、浮かび上がる二人。
マリアンヌがみたという悪夢にも少しつながるようにも思えたりして、
印象的なラストです。

そうそう、後半の絨毯の上で二人が関係するシーン、
ティッシュの演出がやたらとリアルでびっくりしました。
しかもゴミ箱を探して持ってきたりするあたりまでやたらと細かい!
また、前半途中で、マリアンヌ(NYLON100℃村岡希美さん)が
母親に電話するシーンがあるんですが、
この電話相手の声が微妙にかすかに客席に聞こえるんですよね。
しかもタイミングがあってて、なんかごちゃごちゃといろいろ聞こえてくる。
この演出、面白い!あとで聞いた話によると、電話相手の母親の声、
なんと舞台裏側で、インタビュアー役の鬼頭典子さんが生で話しているとのことでした!
こ、こまかい!こういう細かな演出好き♪

30年以上前の原作ってことは全然感じなくて、今の作品って
いわれても全然不思議じゃない感じ。また、翻訳物という感じも
全然しません。だからかもしれませんが、旅行先を選ぶ場面で、
日本へ旅行!とか出てくると、一瞬ん?って思ってしまうのかも。
マリアンヌとかヨナンとかいう名前はすっと受け入れられるんですけどね。
なんでなんだろうなぁ。。

ちなみに、一点だけ悔やまれるのが、昨夜の睡眠不足がたたり、
前半で一回だけ睡魔にやられてしまった点。
ふっと気づいたら、「ポーラ」という女性が台詞に登場していて、
その後の台詞からすぐ復帰できたのですが、ポーラとヨハンの
出会いの部分だけが私の記憶から抜け落ちていて、うーん、気になる。
そして、ポーラ、どんな女性なのか。
マリアンヌがベッド脇で見ていたポーラの写真、私も見たい。
マリアンヌがまず最初に容姿のことをコメントしなかったところ
をみると(最後にコメントしていたけど)、容姿はそんなでもないのだろうか。

演出は宝塚BOYSや、ハレルヤの演出もされた
自転車キンクリート鈴木裕美さん。
台本は広田敦郎さん。パンフが700円ってのはいい!
で、このパンフにのってるイングマール・ベルイマンの恋愛歴がすごい!
彼もヨハンのように、別れた後もラストシーンのようなことしてたんですかねぇ。。

上演時間:2時間50分(途中15分休憩)

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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

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好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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