08/03/22 三月大歌舞伎@歌舞伎座
2008年3月22日(土) 16:30
三月大歌舞伎 夜の部
2階3列43番@歌舞伎座
久々の歌舞伎座(といっても1月以来ですが)。
やっぱり歌舞伎座は雰囲気がいいですね。
歌舞伎座の前のあの大きな看板の前で、
ぼぉーっとしてるだけでウキウキします。
今日は幕見席の行列にたくさん外人さん。
そう、イヤホンガイドの英語版借りれば
素晴らしい観光と思うんですよね。
今日の1幕目は鈴ヶ森(すずがもり)。
中村芝翫(しかん)さんと中村富十郎さん、二人の人間国宝の共演!!
権八(中村芝翫)と雲助たちの
いろんなバージョンの立ち廻りが楽しい。
顔をそぎ落としたり、鼻切り落としたり、
背中から血が出たり、足切られたり、
首が・・とリアルに想像するとかなりえぐいですが、
あのゆっくりとしたテンポと少しふざけた感じの
雲助たちの動きで、笑いがおきたりします。
幡随院長兵衛(中村富十郎さん)、かっちょいい。
まさに、宵越しの金は持たねぇって感じのタイプ。
紙燃やしちゃうし。
権八(中村芝翫)と二人のシーンのあのラストの背景!
うぁって思ったら一瞬で幕。気持ちいい~。
2幕目は
京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
~道行より押戻しまで~
今日一番楽しかった演目!
これはもう一度観たい!!
すごかった!美しかった!楽しかった!笑った!そしてかわいかった!
まず、寺の小僧さんたちが面白い!
坂田藤十郎(花子役)さんが、白拍子として登場した時のあの反応。
例えるなら、男子高校の教室に見知らぬかわいい女子が突然やってきた、そんな感じ。
坂田藤十郎さんの女形は、もうなんてつぶらな瞳なんだろうっと。
雰囲気満点。そして舞いが美しい!ほんとに見とれます。
イヤホンガイドの解説で
「この動きは体力がいるんですよね。77歳とは思えません」みたいな
解説があって、それ聞いてびっくり!77歳!そういえばこの演目副題が
「坂田藤十郎喜寿記念」。ひゃー。すごい。
その後もいろんな舞いを披露してくださるのですが、もっともっと観てたい!
また、衣装が一瞬で変わったり、袖にひっこむたびに衣装が
がらりと変わってきたりして、視覚的にも楽しめます!
またそのひっこんでる間の三味線や、小僧さんたちの踊りも楽しい!
客席サービスも盛りだくさん!一階前方には、
手ぬぐい(でしたかね)がたくさん飛んできます!
いいなーいいなー。
そしてめっちゃかわいかったのが中村虎之介君。
(坂田藤十郎さんのお孫さんで中村扇雀さんの息子さん)
まいまいずくし。舞い解説からはじまり、浅田姉妹、浅田舞、
まで出てきた(笑)。そのかわいくきりりとした声と、
とても気持ちいい抑揚、そして後ろの坊主たちの「まいっ」の相槌!
この相槌が楽しい~。ちょっと身を乗り出す感じの相槌♪
なんて楽しい台詞なんだ。。。たまりませぬ。
結構な長台詞で、終わった時には客席から割れんばかりの大拍手!!
もちろん私も!楽しかったー。
2幕ラストは市川團十郎さん登場。おおおお、すごいメンバーだ。
東の團十郎さんと西の藤十郎さんのお二人の見得、
しかと目に焼き付けさせていただきました!
見ごたえありまくりの京鹿子娘道成寺でした。
三幕目は江戸育お祭佐七。
最初の劇中劇「忠臣蔵」でおかる役が中村芝のぶさん!
美しい~。観れてうれしい~。
最初、客席も一緒になっての三三七の手拍子は気持ちよかった!
佐七(尾上菊五郎さん)と小糸(中村時蔵さん)、
あぁすれ違い、ラスト切ない。。。そこで幕なのーというところで幕。
セット的な見所はステージ上の盆の回転。
場の転換ごとにぐるーっと回転してぜんぜん違うシーンに。
展開とテンポがちょっとゆっくり目なので途中少し睡魔におそわれました
(鈴ヶ森と京鹿子娘道成寺はぜんぜん眠くならなかったのに)
この三月大歌舞伎、外人さんも結構観に来てましたが、
ナイスチョイス!これは見ごたえ満点でございましたですよ。
上演時間:約4時間10分(途中30分休憩と15分休憩)
公演HP:http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2008/03/post_23.html