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08/03/28 トゥーランドット@赤坂ACTシアター

2008年3月28日(金) 19:00
トゥーランドット
1階K列31番@赤坂ACTシアター

赤坂ACTシアター、こけら落しシリーズ。

さて、観おわっての私の感想。

「あのラスト十数分で、終わりよければなんとかやら」

という印象でございました。
上からひらひらとたくさん振ってきました。

昨日が初日で、劇場もオープンしたての劇場で、
おそらくあまりこの劇場のステージ上での通しとかもできてない中での
上演だったんだろうなぁと思いましたが、とはいえプレビュー公演ではなく
本公演ですし、チケットも13500円と結構お高いので、
以下、率直に個人的な感想書いてみました。

芸達者な役者さんが揃ってるので、演技はさすがでした!
見ごたえあります。話題の劇場ですし、一度行ってみてもいいと思います。

観てみて、受ける印象は人それぞれと思いますし、
(幕間や終演後、まわりの感想聞いてると、皆さんそれぞれで面白いです)
また少々ネタバレもあるかもしれませんので、
観てない人は観てから読んでいただけるといいかも。

さて、トゥーランドット1幕出だし。
北村有起哉さん。最初のつかみ。
この冒頭で歌を入れるのであれば、歌える人で聴かせてほしかったなぁと。
オープニングはもっとどかーんとくるかなと思ったのですがスロースタート。

そしてですね、最初とにかく気になったのが、
オーケストラピットの音(生オケです)や、役者の台詞が全て、
ステージ上手袖の右側スピーカーから聴こえてくること。
二胡の音はダイレクトに響いてきました)
私の席、K列31番で、上手ブロックとはいえ、
センターブロックよりの通路の2つ中に入った席なので、
そんなに端っこでもないのですが
それでもそう聴こえるということは、
もっと端っこだったらよりそれが顕著なんだろうなぁと。
(ちなみに舞台袖の声っぽいのも結構漏れて聞こえてました。
 最初はこれ演出なのかなと思ったんですが。。多分違いますよね)
そしてこのスピーカーから流れるオケの音量が大きくて、
特にアンサンブルの歌の台詞が全然聴き取れない。。。
そのアンサンブルの歌も、久石譲さんが音楽なんですが、
あのハウルの動く城とかもののけ姫とかの戦いのシーンの前みたいな感じの音楽
(ずっとそんな感じ。全然メロディーも頭に入ってこない)
に乗せて歌うオペラチックな曲ばかりなんですが、
アンサンブルにミュージカルで歌える人が揃っているのに、
彼らの歌唱力が活かされきれてない感じでとても歯がゆくみてました。

ソロパートは、基本的にメインキャストの人たち。
なんですが、メインキャストは基本「歌」系ではない人たち。
特に1幕の中村獅童さんには、歌わせなくてもよかったのではと。。
2幕の獅童さんはすごい迫力ございました。
こういう部分はほんと見ごたえあるんです。
お得意でないことをさせるところに、違和感を持ってしまうわけでして。。

歌でよかったのが安倍なつみさん。高音部が綺麗!
客席での歌もよかった。堂々とされてますね。また、とてもかわいい。
ただ、かわいすぎる。。見た目が現代っ子ぽい感じでなかなか感情移入できず。
現代からタイムスリップしてティムールがかくまってるみたいに思えてしまうのです。。

そして早乙女太一さん。立ち姿が美しい。絶妙な角度!!
しなやか。綺麗。宦官(去勢された官吏)ミンを好演。
動きや視線、着こなしがいいっ!16歳!?若いっ。
安倍なつみさんとのペアシーンもよかった!
この二人をもっと前面に持ってきてもよかったんちゃうかなと思ってしまうくらいでした。
衣装もとっても似合ってた(唯一鞭シーンの肌着のしわしわが残念)。

岸谷五朗さんは、動きが俊敏ですね。殺陣シーンの動きも気持ちいい。
台詞もしっかりと届き、歌も低音部はぐっと聴かせてくれはります。
ただ、観てて受けた印象としては、この皇太子カラフ役としては
ちょっとお歳を召してしまってる感も・・どうなんでしょ。

トゥーランドット役のアーメイさん。
この役、なぜ外国の方にしたのだろう。
日本語、かなりがんばっておられましたが、やはりというか、台詞としてはとても不自然。
歌でも、特に”た”行と”か”行の発音がすごくきつく出るので耳にも心地よくない。
また、もっとパンチのある伸びやかな感じの歌声かと期待してたんだけど、
かなり抑え気味というか控えめな印象。
二幕ラストで、人の名前を中国語で呼ぶシーンがあるのですが、
その発音が(当然ですが)とっても綺麗で、
あぁそのまま歌も中国語で歌ってほしい~と思ってしまいました。
また、予想していたほど歌も多くなかったです。

側近ティムール役の小林勝也さん。たんたんとした台詞まわしは演出でしょうか。

また、兵士役の方達の台詞が、がなる・叫ぶ感じの言い方が多くで、うーん。
これも演出ですかね。

セットは、階段セットがどーん。ステージのほとんどを占領です。
しかも階段の間の隙間から後ろの光がもれたり、セットの左右の端から
舞台袖のスタッフの人たちが見えたり、セットの後ろにスタッフの足が見えたり
(あの足の人はいつ出てくるのかとドキドキして待ってたのに結局出てこなかった!)
暗転で暗くなりきれてなくてスタッフさん丸見えだったり。。。

この階段セット上で基本演技されるのですが、結構な速度で駆け上ったり
転げ落ちたりされてるんだけど、そのダイナミックさが伝わってこないんですよね。
なんでだろう。また、二幕の殺陣シーン、結構長い間続くのですが、こちらも
スピード感が感じられなくて、「あ、今型間違ったんだ」とか気づいちゃうくらい。。
今まで殺陣シーンであんまりそういうこと感じたことなかったのですが。
殺陣、音楽、振付、衣装、照明、演出、そのあたりの組み合わせのせいかなぁと。

巻物に書かれた”光”とか”夢”とかいう字、めっちゃ読みやすいのですが
見ててその字ってどーよみたいに感じてしまい。。
また、質問が書かれた巻物も、オペラグラスでみると
印刷しましたみたいなフォントで、こちらもちょっと拍子抜け。

あ、客席降りすごくあります。そして客席後方からの登場もたっくさん。
ステージは階段セットに占領されてるので、アンサンブルの人たちは
客席に降りまくりなのです(メインキャストもよく降りる。カラフなんて、
登場と退場は全部客席からではないかと思っちゃうくらい)。
(逆に全員がステージにあがる時は、それぞれが立ち位置を調整して
たりするのが観てて伝わってきちゃう時も・・)
センターブロック左右の通路はもう何回通られたことか。
また、客席で立ち止まって歌う時もあるのですが、
おおおおお、アンサンブルの人歌うまいーとかいう小さな感動も味わえます。
そういう意味でもこの作品、観るなら2階より後ろでも1階が楽しいように思います。

ストーリー的には、途中いろいろ伏線っぽいのがあったんですが、
二幕、あのラストのシーンで、全部それらを忘れて盛り上がろう的にもっていかれた感じ。
副題が”祝祭音楽劇”だから、まーそれでいいのか。。うーん、でもなぁ。。
この舞台全部が、ベガーズオペラみたいな劇中劇だったらと思ってしまったくらい。

時代設定も見えにくくて、時々、特にアンサンブルさんたちが
くだけた今風なしゃべり調で、脇にいる時や去り際に話してるのが
聴こえるたびに(これも演出なんですかね)、さめたりしてました。
特に1幕は、異分野から集結したメインキャストの方たちが、そのまま
異分野のまま存在するような違和感を感じたまま終了。。
ミン以外のキャスティングに疑問を持ってしまったくらいで。。
2幕は、先ほども書きましたが、あのラストシーンで、それまでのストーリー
関係なく、音楽祭~!みたいな感じで盛り上がろうーみたいなノリで
見終わった後の印象を全部かっさらっちゃう感じでした。

トゥーランドット、カラフ、ワン、リュー、ミン、ティムール、物売り、
これらメインキャスト、キャラクター設定的には面白いはずなのに、
彼らの心情部分や行動背景とかをもっと深く描いてほしかったです。

でもこうしていいたいこといっぱいあるってことは、
いい意味でも悪い意味でも
観終わった後の、観劇トークが盛り上がる舞台であることは間違いなし!

さてこの赤坂ACTシアターは、千代田線の赤坂駅からほぼ直結。
千代田線、乗り換え入るけどなにげに便利。
客席自体は、千鳥配列で交差してるんだけど、真正面方向はとても
観やすいけど、前方左右60度くらいは、前列の二席の人の頭で
視界がもろブロックされて、結構観にくかったです
(客席からステージを見上げる感じじゃなくて結構目線がフラットな感じなんですよね)。

プログラムは、2500円。うーん、高い。
衣装の切れ端が入ってるみたいですが、
チケット代とあわせると16000円。高いっす。

ロビーの花の数はすごかったです。花花花花。
そしてトイレがどこかわからない!
今自分が何階にいるかわからない。
階段もどこかわからない。。導線が悪いです。。ご注意あれ。
でも劇場の外に出ると、いろいろお店あったり
食べれるスペースあったりして、観劇前とかマチネの観劇後とかは
楽しそうだなと思いました。

上演時間は約2時間40分(カテコいれたりするともちょっと)で
20分休憩が1回あります(あっという間に休憩終わります)。

有名な人たちが出ていて、有名な人が演出していて、話題の劇場。
でも、笑えるわけでもなく、泣けるわけでもなく、感動できるわけでもなく(私的にね)、
上演中客席からは拍手もおきず(ミュージカルじゃないんですよね)、
音楽やストーリーや世界観に入り込めず(私はね)、
カテコの後のオケピの演奏終了後、キャストの人達が再度出てきた時に
ぱらぱらと客席スタンディングオベーションに。
スタンディングオベーションって、終わった瞬間どばって立ち上がりたくなれば
素晴らしい行為と思うんだけど、後からばらばらってどうなのよーと思うんですけどねぇ。。
(ちなみにここ1年で終わった瞬間、私が自然にどばって
立ち上がってしまったのは、TEAM NACS の HONOR!あれはすごかった)

まだ初日あけて2日目なので、これからぐんっと変わっていくのかも。
今の時点ではリピートはないな。チケット高いし。

今まで私的に少々苦手だった宮本亜門さんでしたが、
今回もやはりちょっと相性があわなかったようです。
次の5月帝劇ルドルフでどう感じるかを個人的に楽しみにしてます♪


皆様からのコメント



全く同感であります。

そんな中では
早乙女太一君は素晴しかったです。
生きていくために宦官を選ばざるを得なかった切なさもしっかり伝わってきました。
ワン将軍に仕える忠義の部分で男性と、トゥーランドットの憂いを共感する女性の心情の両方を表現していたと感じました。
和装で踊る舞台を何度か観ていますが、今回はじめて男性としての演技を観たように思います。



3/30(日)に観て来ました。
全く同じ感想を持ちました。
獅堂さんや岸谷さんに期待していたのですが、一番良かったのは早乙女君と安部なつみです。
金額の割にはというのが素直な感想です。



昨日観劇してきました。私も同感です。
あんなに役者さんが客席に来たりするのに,舞台に入っていけない。置いていかれた感がありました。
うーん・・・キャストもいいし,あの雰囲気割と好きなんだけど・・・終始階段にばかり目がいってしまいました。



何故だろう 9日に観ました
確かに移入できなんです。
客席がそんなに広いわけでもないのに…
なんか違和感を感じました
ミン役は早乙女君でもなくても…とか(あの役難しそう)
それとこんなに豪華でメインに新人がいなかったのも疑問でした
でも本当に高いチケット しかもプログラム2500円はね…
その割りに写真も少ないし… どうなんでしょうかね。
オリジナルとのことなにで 今後の動向が気になるわ



トゥーランドットは大好きです。2回、観ました。予算と日程が許すならば、もう1回、観たい作品です。
最後の戦いの場面で、階段の上で獅童さん、階段の下で岸谷さんが戦っているシーンは「絵」的に好きです。
北村さんも獅童さんも歌はお上手ではないけれど、役として合っていて大好きです。
アーメイさんに対するコメントは同意見です。
あと、岸谷さんのマイクが気になったかな。なんか、本人が喋っていない感じがしたので…。



今日マチネを観ました。
舞台に惹き込まれず、良い席だったのに距離感があって、流れにも乗れませんでした。
感動もトキメキも興奮も無くて、心が動かない作品を観るのは悲しいですね。
個々のキャストについても、同感です!!

どうも私は、亜門さんの作品は苦手のようです。
「テイクフライト」を観た時の複雑な感情が再び!!でした。
きっと伝えたいものがあるはずなのに、周波数の違う電波のように、私の心は何も受信出来ない寂しさを感じました。



私も一言。
感想は、おけぴが素晴らしく良かった!
階段がうま~く使われていて、美術さん、さすが!といったところです。
(1階5列目の席だったので迫力ありました)
でも悲しいかな、肝心かなめの芝居自体に入り込めなかったです。
とくに、私的に残念だったのは、アーメイさん。
体調が悪かったのかしら?声が通らず、迫力が全くなし。
「トゥーランドット」という音楽劇なのだから、この方が圧巻な歌声で締めてほしかった。
「エリザベート」や「モーツァルト」がそうであるように。
そうしたら、一人二人歌でこけても、だいぶ印象が違ってただろうなぁ‥‥。
それと、これから行く方、2階席とくに後方ご注意を!
友達が泣いてました。休憩時間にのぞきに行ったのですが、びっくりです。
宝塚のように半額以下にするべきだと思いました。




私も3/28の公演を観ました。

音響に関しては、ほぼ同感です。
演奏が始まった瞬間から、
「これは、生オーケストラを入れる意味があるのか??」
と疑問を感じました。

全般的に、話題性のあるキャスト・スタッフで固めたものの、
舞台としてはいまいち。1万円以上払って観るほどのものでは
なかったように思います。
ケリー・チャンさんの怪我が無ければ、もう少し違ったものが
観れたのかもしれませんね…。残念です。



今日大阪で観劇してきました。同感ですね。悪いわけでもないけど、感動することもない。残念な舞台ですした。衣装も舞台装置もすごく凝って、本当によかったのですが。どうなんでしょうか、全体としてみれば中途半端な感じですね。アーメイさんは、途中歌謡ショーみたいな歌で、歌謡曲みたいでした。歌も上手いのでしょうが、楽曲が悪いのか、日本語だからなのか?うーん。下手でもないが、感動もしない。やっぱり台詞は発音も違うし、起用した意味が感じられません。姫の複雑な心は表現できていなかったし、台詞が単調なのは言葉のせいなのでしょうか、姫の心情は芝居では重要なのに大雑把な演技しかできてなく、全体のレベルが下がって残念です。これはキャストミスでしょう。獅童さんも岸谷さんも芝居は上手いけど、歌になると迫力がなかったです。見ててトーンが下がりました。殺陣は迫力がありました。さすがですね。ただ、芝居全体の流れからみれば殺陣は長かったです。これが見せ場なら、彼らに歌わせる必要があったのかと思いながら見てました。それなら芝居だけのトゥーランドットでもよかったのにとも思いました。結局いい役者でも、歌も稽古して、殺陣も稽古して、芝居も稽古してたら、どれも中途半端で終わってしまうような気がしました。私は、藤原竜也君の舞台が好きだし、蜷川さんの舞台も好きなので、なんだかそれに比べると雑な舞台のような気がしました。役者がどうと言う前に演出の問題という気がします。北村さんは、すごく上手い役者さんだなと思いました。安部さんも、期待以上によかったです。ただ、似たような役者さんは他にもいますから、今後、ぜひ頑張ってもらいたいですね。一番、よかったなと思ったのは、カンパニーの方々です。コーラスとか迫力があったし、飛んだり跳ねたり、殺陣もよかったです。観劇してきたところなので、長々書きましたが、なんだか、もったいない舞台という感想です。

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もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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