09/01/26 新春浅草歌舞伎@浅草公会堂
2009年1月26日(月) 15:30
新春浅草歌舞伎
2階ぬ列20番@浅草公会堂
最初に口上(ご挨拶)があるのですが、本日の口上は中村七之助さん。
結構長いご挨拶なのですが、親しみが持てる感じのしゃべり口調で、
応援したくなりました♪ こういう口上もいいものですね。
今日の演目は、一本刀土俵入と京鹿子娘道成寺。
いずれも前に観たことのある演目なので、思い出しながら
見比べつつ、楽しんで観てきました。
一本刀土俵入は、中村勘太郎さんの茂兵衛、
10年後のお姿、振る舞いが立派!素敵です。
ラストの桜のシーンでは、うるっとした目とお声に
じーんときてしまいました。そしてお声が勘三郎さんに
そっくりでこれまたびっくり。さすが親子でございます。
お蔦(市川亀治郎さん)は、語尾をわざと
早口でしゃべる部分の明快な発音が気持ちいい♪
あ、茂平の頭突きでお蔦が思い出すシーンがすきです。
京鹿子娘道成寺は、中村七之助さんの舞を堪能。
ステージ上で、一瞬で変わる衣装チェンジも見所です。
鞠(まり)をもてあそぶ感じの舞や、しゃがんだりのけぞったりと
いろいろなポーズが楽しめるのですが、これ、着物の中の足は
どうなっているんだろうなぁと。。きっと普通だとかなりつらい姿勢ですよね。
ラストは、鐘の上にのっての幕。
両作品とも、動きが比較的ゆっくりな作品でしたが、ゆったりたっぷり楽しめました。
特に京鹿子娘道成寺は、三味線や太鼓の軽快な演奏や技術も楽しく、
いろんな方の白拍子花子を観てみたいなと思いました
(ちなみに私が前回拝見したのは坂田藤十郎さん)
セットは結構しっかり作ってあるのですが、
一本刀土俵入のラストで盆が回転するように
セットがまわるんですが、あれはステージは回転
してないですよね。どうやってまわってるんでしょう。。
イヤホンガイドは、京鹿子娘道成寺で活躍♪
一本刀土俵入は、セリフ自体もわかりやすいので、
はじまってすぐに、イヤホンガイド外して両耳で
聞いてました(イヤホンガイドしてる時って、
あのイヤホン外した瞬間の”閉塞解除感”がいつも新鮮です)
27日に私も夜の部を観ました。
本当に久しぶりにの歌舞伎です。
歌舞伎ってこんなに良いものだったかととても感激しました。
演目は一本刀土俵入と京鹿子娘道成寺。
一本刀土俵入は駒形茂兵衛を中村勘太郎さん、お蔦を市川亀次郎さん。
私は亀次郎さんの女形を初めて観ましたがとても綺麗で、艶ぽいでした。
勘太郎さんは取相撲取りのときは弟子をクビになるようなぼーっとして朴とつとした感じが実に良く出ていました。
そして、一転ヤクザに身を落とした十年後の姿は対照的に颯爽とした渡世人になっていてそのコントラストがとても良かったでした。
道成寺の七之助さんの踊り素晴らしいでした。
何度も見ている踊りですが、今更のようにこんなに身を反り返ったりする(イナバウアーのように)踊りだったかと驚嘆してしまいました。
ずっと腰も落としたままですので、これでは腰と膝に負担がかかるのも仕方ないと感じつつ、美しい形を求めるとこんなにも大変なものなのだと考えひとしおでした。
私は初めて来た劇場でしたが、小ぶりで花道も低いので、その分役者さんを本当に身近で見られとても嬉しいでした。
勘太郎さんがお蔦からお金と櫛とかんざしを貰い、礼を述べつつ花道を去って行く場面で、楽屋に引っ込むところ、勘太郎さんが本当に涙をこぼし、鼻水まで出しているのを見られ感激でした。
ただ、最後に幕間後に携帯の電源を切らない人の着信音が二度も鳴ったのにはただただ呆れ果ててしまいました。
演劇好きな人間として最低限のモラルを守って欲しいと強く訴えたいです。