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10/02/23 かげぜん@あうるすぽっと

2010年2月23日(火)19:00
かげぜん
@あうるすぽっと

泣きました。
じんわりと、心にしみこんできて、
涙がにじみ出てくる感じでした。

中村亀鶴さん演じる詐欺師が、
お金持ちと思われるおばーちゃん(喜多道枝さん)の孫になりすまし、
お金を奪おうとたくらむというストーリー。

こういっちゃえば、詐欺師のお話?って思うじゃないですか。
でも、そんな、単なる詐欺師のお話じゃないんです。

戦時中のいろいろな時代背景や出来事(空襲や配給、徴兵や病気)を
実にうまく絡ませて、ラスト近くにいくにしたがって、
涙がじんわりとにじみ出て、
心がぽかっとあったかくなるような人情物のお話なんです!

特に二幕で、娘さんに詐欺師であることを打ち明けたあたりからの展開がいいっ!

なんといっても、その詐欺師役の中村亀鶴さんの
お芝居が素晴らしいのでございます。
頼りがいがあって、心意気があって、憎めないんですよね。
歌舞伎役者さんだけあって、立ち振る舞いやセリフの発声も
実に聞き取りやすく、中でも特に印象的だったのが切り替え。
おばーちゃんをだまして独り言を言ってる時の低いドスのきいた声と、
おばーちゃんの孫を演じてる時の、高い声。その切り替わる瞬間や、
またその時の後ろ姿、立ち去り方など、一つ一つの所作まで印象的でした。

そしてこの舞台、出演者が12名いるんですが、一人一人が丁寧に描かれていて、
ちょっとした一瞬の演技まで丁寧に熱く描かれていて、気持ちが冷める時がなかったです。
指を折られる女詐欺師(藤森麻由さん)らの芯の強さ。
扉座の伴美奈子さん演じるおばちゃんの戦後生き残ったご主人の話。
新米警官の斉藤祐介さんの若い正義感あるまっすぐな思い。
そして、詐欺という悪い行為をしてるんだけど、
結果、騙されていた人は幸せだったという話にも考えさせられました。

二幕後半の、あのおみつばーちゃんのあの行動。
私の目はもうウルウル状態でございました。
戦争後、彼が3年間かかってしまったあの理由、ここもジーンジーンでございます。

そしてラスト、”かげぜん”という言葉がここで登場します。

かげぜん、”陰膳”なんですね。ここでまた戦争の悲惨さを
ぐっと感じるんです。ストレートに戦争の悲惨さを伝えるのもいいですが、
このように胸にしみいってくる伝え方はずっと残り続けると思います。

ちなみにこの舞台、俳優で今回 作・演出の増沢望さんが
中村亀鶴さんと組んだ演劇ユニット「dash」の
第一回の企画とのことで、続編が非常に楽しみ!です。
もっと多くの人にこの舞台を観て欲しいー!

上演時間は、休憩含めて約2時間半。
公演は25日まで。

↑ロビーのお花がこんな具合で楽しい!


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
感激ポイント:1幕最初の衝撃
好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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