12/01/31 ミュージカル「ハムレット」ゲネプロレポ@シアタークリエ
2012年1月31日(火)19:00
ミュージカル「ハムレット」ゲネプロレポ@シアタークリエ
心地良い疾走感!加速感!
オールスターキャストともいえるような、
華やかなキャストによる血で血をあらう復讐劇。
シェイクスピアの古典の名作が
光と影を強調した演出や映像効果、多彩な音楽にノって、
激しく流れるようなミュージカルに!!!
”エンターテイメント”として観ごたえ十分です!
私管理人、カメラで撮影しながらではございましたが、
舞台に吸い込まれるような感覚での観劇で、
観終わった時に心拍数が上がっておりました。
その興奮のレポをお届けいたします!
まずはタイトルロールのハムレット役・井上芳雄さん。
激しく力強く歌うハムレットから、
スローナンバーでの不安で迷えるハムレットまで、歌での表現力も素晴らしい!
拗ねたような表情から、荒々しい表情、狂った嘲笑うような表情、
オフィーリアを愛おしそうにみつめる一瞬の表情など、様々な表情が見え隠れします。
穢れなき透明度MAXのオフィーリア・昆夏美さん!
ハムレットに愛されて幸せいっぱいの笑顔に、こちらも顔がほころんでしまいます。
澄み渡る歌声が体に染み込んでいく感覚は最高♪
親友ヘレナ役・平田愛咲さんとのデュエットも気持ちいい♪
そして二幕のオフィーリアには猛烈に拍手を送りたい!衝撃の興奮を味わえました!
レアティーズ役・伊礼彼方さん、ソロからデュエットまで聴き所たっぷり!
とっても愛おしく妹・昆オフィーリアの頬を触るレアティーズ。
この兄妹愛に満ちた二人のデュエットは必見必聴です!美しすぎる!
シスタ~♪ブラザ~♪
お稽古場でも拝見した二幕の決闘シーン(井上さんと伊礼さん)はまさに圧巻でした!
ものすごいエネルギーとスピードのぶつかり合いに息をのみます。
賛美歌のようなコーラスが、悲壮感をあおって、一気に最後まで目が離せません!
デンマーク王クローディアス役・村井國夫さん。
威厳のある、ゆるがない存在感!
ハムレットの母ガートルード役・涼風真世さん、ドレス姿が美しい!まさに王妃!
鏡を使った万華鏡のような演出も美しい!
母親としての思いもありながら、女性としての思いで歌い上げるシーンは圧巻です。
不穏な空気感で佇む先王の亡霊・阿部裕さんの緊張感に息をのみます。
ホレーショー役・成河(ソンハ)さんの柔らかな優しい声と存在感にも癒やされました。
悲惨な思惑が繰り広げられている中で、唯一ほっとできる存在が嬉しいです。
”ほっといてもしゃべる”ポローニアス役の山路和弘さんのお茶目なこと!
表情、動き、すべてがどこかシュールなのに可笑しい。さすがです。
アンサンブルさんの鮮やかな少数精鋭っぷりも見事!
ブーケトス、一幕ラスト、山路和弘さんを囲んで歌う場面など
楽しいシーンはとことん楽しく盛り上げてくれます!
こちらも楽しい墓堀り男の場面!
(左から井上芳雄さん、川口竜也さん、成河さん)
チェコの天才音楽家ヤネック・レデツキーによる
ロック、ジャズ、ポップスなど極上のメロディは、
効果的なリプライズによって、キャラクターの感情が
寄せては返す波のように押し寄せてきます。
(生で演奏するバンドメンバーも若いっ!)
衣裳は、現代と古典のMIX感が面白く、
ハムレットが心を許している人ほど、現代的な衣裳になっている気もします。
ストーリーについては、かなりスピーディに展開する感覚ですが、
コスチュームや、人物の立ち位置、照明、衣裳、奏でられる音楽に、
たくさんのメッセージが埋め込まれているように感じられました。
色々な解釈ができそうです。
(ハムレットが初めての方は、予めWikipediaのハムレットの簡単なあらすじや
公式サイトの人物相関図でざっくりと把握されておくといいかも)
観終わった後、興奮状態で振り返るうちに
作品と演出の奥深さに気付いて、もう一度観たくなると思いますよ!
東京公演は、2/22まで日比谷・シアタークリエにて上演。
大阪公演、名古屋公演もあります!
詳しくは公式サイトへ
<出演>
井上芳雄
昆 夏美
伊礼彼方
成河(ソンハ)
阿部 裕
山路和弘
涼風真世
村井國夫
川口竜也/小西のりゆき/俵 和也/照井裕隆
岩﨑亜希子/木村晶子/園田弥生/平田愛咲(五十音順)
<スタッフ>
原作:ウィリアム・シェイクスピア
脚本・作曲・作詞:ヤネック・レデツキー
演出:栗山民也
おけぴ取材班:ayano、chiaki、おけぴ管理人 撮影:chiaki、おけぴ管理人