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08/06/29 ミスサイゴン リズム隊稽古場レポ

2008年6月29日(日) 13:00
ミスサイゴン リズム隊の稽古場潜入レポ

ミスサイゴンのリズム隊の練習(オーケストラ練習)という、
前回のルドルフ以上によりコアなお稽古場にお邪魔してきました♪

13時にお邪魔いたしまして、終わったのが19時。
な、なんと、6時間!!
これがですねぇ、幸せの6時間ミスサイゴンライブでした♪

今日拝見させていただいたのは
 ・パーカッション
 ・エレキベース(&ウッドベース)
 ・キーボード
 ・指揮者
という方達によるお稽古。
最初、パーカッション練習ということは、リズム中心かなと思っておりましたら
これがですね、キーボードが入ることで全体の曲の構成が作り出され、
(キーボードの方の演奏のノリがめっちゃめちゃ気持ちよかった!ピアノ最高〜)
さらにウッドベース(コントラバス)とエレキベース
(この二つもなんと同じ方が演奏されている!)で厚みが出て、
そこに!!!
な、なんと!!
歌!!
と効果音!!
そうなのです、今回の練習、歌&効果音付だったのです。
歌われている(&効果音を作り出されている)のは指揮者の若林裕治さん。
若林さんの声が、スコーンと耳に気持ちいいのです(魅力は後述します)。
そこにパーカッションなわけです。
このパーカッションがまた半端ない。
奏者二人で約80種類もの楽器を操っておられます!!
驚きです。。

しかもパーカッション、あの大感動のルドルフと同じ、
長谷川友紀さんと、小出じろうさん!
このメンバーの奏でるミスサイゴンの音楽が、
塩田明弘さんによってどんどん作られていくわけです♪
ほんとに幸せな稽古場見学でした。

まずはこのパーカッションエリアをご覧下さいまし!
すさまじい楽器の数。
写真手前の赤いラインが、きっとオーケストラピットのラインですね。

こんな楽器まであります↓

この数を、お二人で担当されるんです!

バチの数も非常に多く、これだけ多いと、
叩き終わったバチの向きや位置なども非常に重要になってくるとのこと。
つまり、一曲一曲が独立してるんじゃなくて、「流れ」があるわけですね。
例えばM13(13曲目のナンバー)からやってみようっとなった場合、
その前の曲が終わった時点でのバチの位置や向きを調整してから・・
という具合なのです。すごい。

また、これだけ楽器の数が多いと、叩く楽器が一つ変更になると、
その前後の手順ががらりと変わってしまうようで、
今日の練習では、その音はこっちの鐘の方がいい音がする、
でもそれを叩くとこっちの楽器が叩けない、
あ、でもそれだと小出さんが叩けるかもしれない。。
といった感じで、長谷川さんと小出さんの二人でこの膨大な数の楽器を
どう叩いていくかが一つ一つ決まっていってました。

私、てっきり、オケピットでドラムの方ってずっとドラム担当だと
思っていたんですが、違いました。ドラム以外に膨大な数の楽器を担当されているわけです。
ちなみに小出さんのドラム(スネアが好き!)がまた気持ちいいんです。
ミスサイゴン行かれる方、ぜひドラムパート、注目しておいて下さいませ。

また、長谷川友紀さんの動きをみてるだけでも楽しいです。
ティンパニ叩きながら、グロッケン(鉄琴)を演奏したり、
前を向いて叩いてると思ってたら、前向いたまま後方の和太鼓を叩かれたり(上の写真)、
その演奏の仕方や奏でられる音から、心の底からワクワクしながら
楽しんで演奏されてる感じが伝わってくるのです。なんともいえない不思議な魅力です。
特に2階席に座った時はパーカッションエリア、要チェックです。

指揮者の塩田さんの頭の中には、ミスサイゴンの音の全て(イメージ)ができているんですね。
なので塩田さんの記憶にない音が出ると、その音は?と原因をさぐっていったり、
よりいい音やリズム、タイミングを求めていったり、違う楽器で叩いてみたり、
常に進化し続けているという印象をうけました。

塩田さんのアドバイスを聞いてると、音楽がどんどんよくなっていくのが
ほんと手にとるようにわかります。また表現がうまい。言葉の使い方が
とてもお上手なんだと思います。
ついでに塩田さん、自らドラムを叩いたり(!?)もしていました。
なんでもやっちゃう指揮者なんですね(笑)


「パオーン」
どの曲に使う「音」かわかります?
(二幕の回想シーン、キムの悪夢のヘリの場面あたりだと思います)

今日は、この「パオーン」の響きについていろいろな試行錯誤の過程があり、
これだ!という形で決まっていった後の響きは、確かに、おおおおっという音に。
下の写真で長谷川さんが今まさに鳴らそうとされている楽器です。
そしてそのパオーンという音が鳴る瞬間の塩田さんをパシャッ!

そして、先ほども少し書きましたが、若林さんの声が、とっても素敵♪
音程がばっちし!耳が気持ちいい位音程がはまってる!音域が広い!
時々裏声にもなって、何人ものキャストを歌い分けてます♪
ニューヨーーーーーーク!という叫びもばっちしです。
身振り、手振り、そして表情も豊か!!
さらにはヘリコプターの効果音!
ヘリコプターの音を、口や机や指やいろんなので再現しようと
試みられてるのが楽しく、しかも本物っぽいのです!
そしてなにより驚くのは、今回のお稽古、
ずーーーーーーっとお一人で歌いっぱなしだったこと。
今私の耳にはミスサイゴンの曲は全部
若林さんの声でINPUTされています(笑)

ちなみにこの下の右側の写真は、ヘリコプターが飛び立って
遠くに離れていく効果音をマイクの距離で調整されている図です。


そこに、塩田明弘さんと、副指揮者の方が3人でハーモニーを
奏でられたり、塩田さんと若林さんでデュエットを歌ったりと、
まさかここまでパーカッション練習で「歌」を堪能できるとは思いませんでした。

今回のお稽古は、まさにライブ!でした。
ミスサイゴンライブ、ぜひやってほしいなぁ。。
下の写真は指揮しながら「待ってくれぇ~~っ」と叫ぶ塩田さん♪

最後に、長谷川友紀さんと小出じろうさんに少しお話お伺いできました。
4年前のサイゴン上演の際に、約80種類の楽器を一つづつ選び出して、
並び方や置き方を1cm単位で決めていかれたそうです。
4年前は音響の関係でオケピットに蓋をしなくてはいけなかった
そうですが、今回は上から見れるようです!
休憩中にどうぞのぞいてくださいとのこと。
皆さん、ぜひパーカッションの楽器の数、みてきてくださいませ。

ほんとにすごい数のバチなので、ひとつでもバチの位置が狂うと大変だそうです。
常に二、三小節先をみながら演奏するというのは楽器を経験された方だと
おわかりになると思いますが、このミスサイゴンの場合、
10,20小節先をみてバチがどうなって、今の立ち居地がどうなってってのを
常に考えながら演奏されているとのこと。
いや、ほんと、すごいです。

パーカッション的な聴き所をお聞きしたら、お二人ともM13「The Morning of the Dragon」!
はやく劇場で聴いてみたい!

稽古場の感想の締めくくりの言葉ですが、
ぴりっと締まった雰囲気の中にも、笑顔があふれ、メリハリがあって、
こだわるところはとことんこだわり、
演奏している姿にもノリと楽しさが伝わってきて、
奏者・指揮者・関わる人皆さんのミスサイゴンの音楽への愛を感じる、
とっても素敵な稽古場でした!

p.s. 若林さんのイーストウィックの魔女たち森久美子さんのものまね、そっくりでした(笑)

p.s.2 演奏中、ある小節にきたら、変な音が鳴るという怪奇現象が!
  原因は、ピアノの中に設置されたマイクに、鍵盤のキーがあたって
  しまうことが原因でした。しかもその時の曲がナイトメアでした。

おすすめリンク:
 08/07/15 ミスサイゴンプレビュー2日目観劇レポ
 観劇ノススメ ミスサイゴン
 塩田明弘さんメールマガジン「シオタクター」
 東宝ミスサイゴン公式HP
 小出じろうさんのHP
 小出じろうさんのブログ(オケピットの様子など!)
 おけぴ管理人の塩田明弘さんインタビュー
 


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名前:山野上 寛
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出身:大阪府茨木市
現住所:東京都中央区
もともとミュージカルには拒否反応があったんです。「なんで歌うねん」と。が、2000年、松たか子 ファンの後輩に誘われてみにいったオケピ!でミュージカルの拒否反応が消え、強引に連れていかれたライオンキングでスイッチが転換、夢から醒めた夢で初のリピート (6回)そして差し入れ・ファンレター初体験。 キャッツで初の名古屋遠征、 レミゼに感動。翌2001年、四季ハムレットで初のマチソワジーザス出待ち初体験、2002年モーツァルト!に興奮。2003年からは観劇に幅が出て、 2004年はラスベガス、ニューヨーク、ウィーンへと年3回も観劇ツアーに出かけてしまう。その勢いで2005年、会社を辞めて独立。現在2日1本ペースで感激中♪

役者さんにはまるポイント:声
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好きなシーン:群舞、小芝居
大好きな演目:ルドルフ、星組ロミジュリ

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