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歌舞伎 アーカイブ


01/10/08 新・三国志II 孔明篇@大阪松竹座

2001年10月8日(月)マチネ
新・三国志II 孔明篇
1階3列4番@大阪松竹座

おもしろいー!!! 最初親からチケットをとってあげたよって連絡があって、「えー、歌舞伎なんて面白くないはずだ。しかも出演者は男やん!」って思っていたんですが、このスーパー歌舞伎というやつは、純粋な歌舞伎ファンには怒られそうな感じだけど、ほんとーにいろんな試みをやっていて、4時間があっという間。終わってから、猛烈に感動し、ぼうぜんとしてしまいました。中国の京劇の俳優さんたちのアクロバティックな演技にも終始圧倒。花道をバクテンで一気にかけぬけたり、手をつかずに連続宙返り、旗を持ちながらのアクロバティックな回転など、なんなんだこれはって感じ。今回は京劇の一人の俳優さんが女形もやっていて、それがまたぴったりはまり役で、その人ばかり私は見てたんだけど、んー、さいこー!これははまっちゃうおばちゃんの気持ちがわかるってもんです。会場はほとんどが年配の女性陣。男性は強引にひっぱってこられたような人ばかり(ちなみに私は祖母を強引にひっぱっていきました)。市川猿之助も力がみなぎってますね。これをきっかけにして純粋な歌舞伎も観てみたい~っと思ったので、私はこの作品を観て、ほんとによかったかも。もう一度観たい!でも26日まで。次の公演地、博多までおっかけていこうかな。。


03/06/26 コクーン歌舞伎@シアターコクーン

2003年6月26日(木)
コクーン歌舞伎
2階D列8番@シアターコクーン

中村勘九郎
中村扇雀
中村橋之助
坂東弥十郎
中村獅童
中村七之助
笹野高史

すごい!めっちゃいい!なんか最高!歌舞伎は、今までスーパー歌舞伎しか観たこと無くて、あれほどアクロバティックなのは他にいは無いだろうし、うーん、どうだろ面白いかなーって思って観にいったんですが、めちゃよかった!まずロビーに入ったら、なにやら役者さんたちがえっさほいさと会場内を歩き回っていたり芸をしてたり。。。なんか楽しい雰囲気。
席が2階の奥だったこともあり、1幕が始まった時は、中村獅童の声が聴こえにくいなって思い、またあんまり動きがなさそうだったので、これを3時間観るのはちょっとつらいのかもしれんとか思ったんです。
が! 笹野さんが登場するあたりから面白くなってきて、池での戦いのシーンあたりでのめりこみはじめ、2幕の追手との戦いのシーンではもう感動感激、これでもかーというくらいの盛り上がりに震えてしまいました(アクロバティックな動きも満載)。
そして最後、なんと舞台の後が全部開いて、そこからパトカーが入ってきた時には思わず拍手! しかもそのパトカーから監督の方がでてきました(これは千秋楽だけ?)そしてそのパトカーの後ろをよくみると、なんと大勢のファンの方達がうじゃうじゃいるではありませんか(ほんとの外なんですね)。役者さんも、追手から逃げる途中、舞台後ろから外に飛び出してファンの前をだだーっと駆け抜けてまた舞台に戻ってきたりしてすごい盛り上がり。幕がおりた後、カーテンコールはあるのかなーと思っていたら、なんとこれがめちゃめちゃめちゃめちゃすごい!まず、普通のカーテンコールの後、2回目のカーテンコールで、中村獅童がテープを投げる仕草をしたら、舞台左右から、大きなテープがどーんと客席に投げ込まれ、舞台の上から金銀の紙吹雪が一斉にふってきました! そして、役者さんが舞台から降りて客席をまわりはじめたと思ったら、なんと勘九郎が2階席にも上がってきて、私の真横までいらっしゃいました!(触ってしまいました)。そして私の横から、一階席に向かって紙吹雪をどばーっと手で投げられて、また戻っていかれました。すごい盛り上がりなんですほんとに。役者さんの胴上げとか、挨拶とかもあったりして、最後は大阪風三本締めで終わるあたりなんか、なんかすごく粋。この感動が伝えきれないくらい。そして、この三本締めで終わってからがさらにすごい。舞台後方の扉がまた開いたと思ったら、なんとファンの方達が舞台に誘導されてくるではありませんか。と同時に、なんと1階席の方達も舞台にあがりはじめてます! すごい!すごいことになってます。役者さんと観客が一体化してしまってます。この状態が15分くらい続いて。。ってか、いいのかこれはって思うくらい。。。でも、ここまでほんっとーに満足して帰ろうと思ったのは初めてです。
最後、帰り際、やはり千秋楽ということもあり、芸能人の方をちらほら見かけました。そうそう、1幕で、役者さんが花道を通る時に、一瞬立ち止まって目があってたお客さん、ダチョウ倶楽部の上島さんでした。あとは、出口のところに、三田寛子がいました。奥さんなんですよね。こうやって最後は奥様方が出口で見送られているんですねー。勘九郎の他の演目を観てみたくなりました。
勘九郎、橋之助はほんとに惚れ惚れしますね。かっこい。また、獅童もオーラがあってピンポンのドラゴンとは全く違った魅力(あたりまえだけど)。七之助はとても美しい!
とにかくすさまじく満足度の高い舞台でした!
あ、屋号を叫ぶタイミング、あれって決まってるんでしょうか?


04/07/24 桜姫東文章 下の巻@歌舞伎座

2004年7月24日(土)
歌舞伎座 4階幕見席(立見)  700円
桜姫東文章 下の巻

バイクで道を間違え新橋に迷い込んだとき、
歌舞伎座の前を通ったところで「幕見席」の文字がふと目にとまったんです。
すたすたと入っていくとなんと5分後に幕見席のチケットを発売するとのこと。
しかもスーパー歌舞伎で見た右近さん達がでてる。
ということでチケットをゲットし、満席だったので立ち見で1時間半ほど見てきました。
4階席だったので最初ちっちゃーいっとか思ったのですが
(あーやっぱりオペラグラスはいつも持ち歩いておかねば・・)
進むにつれて舞台にのめりこんでいく自分がわかりました。

桜姫の坂東玉三郎、よい!面白い!最高!満足度も高い!
最後幕がひいた際、私はもう終わったんだなと思って出ようとしたら
係の人が「まだ幕終わってないですよ」といってくださって助かったー。
舞台ががらりと変わり少し立ち回りっぽいのもあったりして、
最後はちゃんと主役人がご挨拶されるんですね。
左右の桜の絵も綺麗でした。
1幕たった700円、これまたいきたいです!
幕見席に外人が多いのにも驚きました(4分の1位は外人)。

おすすめ度(1-10)→ 7.0
もう一度観にいきたいか→ またいきたい


06/03/24 決闘 高田馬場@パルコ劇場

2006年3月24日(金) 19:00
G列29番@パルコ劇場
決闘 高田馬場

オケピで譲ってもらっていってきました!
かなり楽しみでわくわくしていたのですが、
いやー、楽しかった!
前半はちょっと時間の流れが遅い気がしたけど、
後半の盛り上がりは楽しかったです。
歌舞伎役者の方、さすがですね。決めるところはきめ、
抜くところは抜き、イナバウワーやカーリングネタが
でてくるあたり、面白かったです。ただ、CDはちょっと
やりすぎちゃいますかね。。

それにしても早代わりはすごすぎる!
最初全然違う役者さん?って思いました。
亀治郎の女方、綺麗やった。。。
ところで、あのおじーちゃんは誰!?
いまだに私、わかってませんです。

それにしても三谷幸喜は、今まで興味を
もってなかった人にこうして歌舞伎に興味を
持たせるみたいなことはとってもうまいですよね。
私がミュージカルにはまったのも三谷さんのオケピ!をみてからだし。

さすが人気公演だけあって、客席にも多くの芸能人がいた気がします。


06/04/07 東海道四谷怪談<南>@シアターコクーン

2006年4月7日(金) 18:30開演
東海道四谷怪談<南番>
1階平場席H列10番 @ シアターコクーン

友人に発売初日にとってもらったチケット。
コクーン歌舞伎、3年前に観て大満足したので
今回も楽しみにしてました。

めちゃめちゃ面白かったです!

はじめての平場席。しかもど真ん中。
友人がお弁当を買ってきてくれてたので、
それを食べながら観劇スタート!
(観劇中も食べていいのです!!!
 でも途中からは食べづらい雰囲気になるよ)

平場は、ちょっと足が痛くなったりするけど
座布団に座って観劇ってなんかいい!

前回のコクーンの時は前半はいまいち
ストーリーがよくわからなかったんだけど、
今回は四谷怪談ということもあり、
とてもすんなり入ってきました。
でも、細かなところを思い出そうとすると、
どうもうまくつながらないところが多い多い。
観劇後パンフレットであらすじを読んだんですが、
それでも混乱するくらい。
特に与茂七がなぜ乞食のかっこに入れ替わったのかとか
なぜ与茂七がとらえられたのかとか・・・・

それにしても中村勘三郎さん、すごいー。
お岩の熱演、見入りました。早替りもすごかった。
伊右衛門もかっこいいけど、
ひ、ひどい奴だ(もちろん役柄上です)。
蚊帳をうばっていくところで、
笑いもおきてたけど、笑えなかったです。
(隣の友人も笑えなかったらしい)

後半はどんどん盛り上がっていって、
水かけまくったり(客席にとびまくってます。
ってか、わざとかけまくってます(笑))
立ち回りも見事。舞台転換も見事。
背景などの美術や効果もすごいですね。
そして客席を巻き込んだお岩の亡霊には
私もびっくりしました。面白い演出です♪

なんか、いいですねー、歌舞伎って。
コクーン歌舞伎は私のような歌舞伎初心者には
歌舞伎に興味を持つほんとにいいきっかけになります。

あー北番みたいー!!!


06/10/10 獅童流森の石松@新橋演舞場

2006年10月10日(火) 18:30
1階5列5番 @ 新橋演舞場
獅童流 森の石松

まだ興奮してます。

以下少しだけネタばれあるかも。
なるべく書かないようにしてますが。


最初の演劇風の出だしは、
「え?これ、3時間続くの?」
って思ってどうなることかと思ったけど、
場面が変わって、お、おぉぉ!と。歌舞伎の世界に
なると、もうさすがって感じですね。

元族のお園(だっけ)の変わりようが最高♪
また、橋本じゅんさん、いいっ、いいわー。
笹野高史さんは、もうさすがというかなんというか。
この方が出てると、安心して笑って楽しめます。
おそうじおばちゃんのシーンはあんなに長くなくても・・

獅童さんと橋本さんがきらーんと光り、
脇役の人たちがそれを支えるという形で、
もうどんどんと盛り上がって、特に二幕は
めっちゃ楽しかった。
これでもかという立ち回り、かっこいー。

ラストも必見。

そして怒涛のカーテンコール。

大満足の3時間半(長い・・・終わったの22時)でした!

獅童さんかなり声かれ気味?大丈夫?

オケピネットで獅童流森の石松をチェックしてみる


06/12/05 12月大歌舞伎@歌舞伎座

2006年12月5日(火) 16:30
2階5列3番@歌舞伎座
「12月大歌舞伎」
 ・神霊矢口渡
 ・出刃打お玉
 ・紅葉狩

マリーアントワネットが終わったのが16時前。
そこから自転車で歌舞伎座へ移動。
今日は楽しい観劇ニ連荘♪
12時半から20時45分までずっと観劇♪

歌舞伎最高!めちゃめちゃ面白かったです!
3幕とも、話が完結しているので、一回で3度美味しい感じ。
今日はMAを含めて、4本観劇した、そんな感じ。

まず、受付でイヤホンガイドを借りました。
450円。学生だったら400円。
これ、ほんとにおすすめ。すごくいい。
休憩時間も暇じゃなくなります。
そして解説とタイミングが完璧。めちゃめちゃいいです。
観客の人も、イヤホンガイドしてる人率かなり高くて、
舞台を観てじゃなくて、イヤホンガイドの解説を聞いて
観客が笑ったシーンとかも何度かありました。

今日一番笑ったのは、ニ幕目の出刃打お玉のお玉さん。
お玉さん、さいこー。ちなみにこの幕の時は、イヤホンガイドの
解説はほとんどないくらい、台詞も演技もわかりやすく面白かった
んだけど、お玉が正蔵の初体験の相手をしたことで正蔵が
女好きになったので、お玉は複雑な気持ちで。。。
という解説には、おぉぉぉと感心。面白い解説でした。

紅葉狩は、市川海老蔵さんの扇の舞、素晴らしかった。
そして、女の舞いと、鬼の舞いの切り替え、すごい。
観ていて気持ちいい。妹さんのぼたんさんも出てたんですが、
歌舞伎の舞台に女性が出ることもあるんですねー。びっくり。
でも、最初にちょこっと踊っただけで、ん?という感じでした。

客席はおばちゃんおじちゃんばっかりですが、そうなると、
やっぱりあめちゃんのびりびり音や、おしゃべりはかなり
聞こえてきますねー。こういうマナーってなんとかならないのかなぁ。。。

それにしても歌舞伎、いい♪ 楽しい♪ 毎月観にいきたい♪


07/01/10 寿初春大歌舞伎@歌舞伎座

2007年1月10日(水) 16:30
寿初春大歌舞伎
2階6列10番 @ 歌舞伎座

廓三番叟、金閣寺、春興鏡獅子、切られお富。
の4幕。開始が16:30で終わりが21:30。
間に休憩があるとはいえ5時間。

堪能いたしましたー!!

「廓三番叟」は衣装がとても綺麗。

「金閣寺」は、玉三郎さんの雪姫がとても愛らしい。
つまさきねずみのシーンの足先とかの動きはとてもお美しい~。
後半にいくにつれて、どんどん動きがでてきて、立ち回りとかは
みてて気持ちいい。幸四郎さんさんの歌舞伎舞台は初めて
だったんですが、ちょっと声がこもってしまって聞き取りにくいのが残念。
また、あまり動かないけど大きくて存在感があって、
山口祐一郎さんとちょっとだぶったり。。

「春興鏡獅子」は、舞いなんですが、これはお正月っぽくていい!
勘三郎さん、最初は可憐でしおらしい感じの舞い、扇が生きてるようです。
そして獅子に右手をのっとられた時の演技、獅子になった時の迫力ある舞い、
見所満載。特に獅子になった時の舞いはあの足を踏んだときの
音が妙に気持ちいいです。宗生くん鶴松くんの子役コンビの舞いが
これまたいいんです。首の傾き具合とか、動きとか、膝を折ってちょこちょこ
動く時のしぐさとかはほんとに蝶々が妖精になったみたい。

そして最後、「切られお富」。こういうの大好き!
お富の福助さん、いいですわー。いい味やわー。
よく考えるとひどい話なんだけど、赤間から
お金をせしめるあたりのやりとりは面白かった。
台詞は7・5調でこのリズムが気持ちいいし、
解説なしで聞ける位台詞もすっと入ってきます。

場面転換も面白くて、セットが回転してまわるんだけど、
床や畳を黒子さんがぱっと伸ばすと、回転舞台じゃなくて
横長の立体的な舞台にさっと暗転せずにできあがるのは
すごいなーと思いました。そして最後、ぱっと明るくてなって
のご挨拶、こういう終わり方って気持ちいいです。
また来たいって思いました。

今日もイヤホンガイド愛用。
切られお富以外は、はじめての場合イヤホンガイド必須だなーと
思いました。でもお富の解説も結構面白かった。
この切られお富の解説してる園田さんの声も素敵です。

また、休憩時間にいろいろ散歩してみたんですが、
食べるところいろいろあるんですねー。3階にカレーが
食べれるバーカウンターがあるんですが、いい匂いしてました。
で、さらに匂いにつられてタイヤキを。紅白の白玉が入ってて、
美味しかった♪

大満喫!

p.s. 結構席移動しはる人多いんですねー。私が座席にいった時も
   私の席におばちゃんが座ってはったのですが、スタッフの人に言ったら、
   2階席から出て行かれました。どこの席の人だったんだー!
   また、2幕以降も、結構移動しはります。しかも移動した上に
   身をのりだしたまま固まるし。その席のペアはかなりマナー的には×で、
   上演中にイヤホンしたまま話すので、すごく大きな声で話すわけです。
   私が真後ろの席だったら勇気出して注意したと思うんですが、2列前だったので、
   こういう場合は、できればスタッフの人とかに注意してほしいなぁ。。

この公演のサイトは こちら


07/01/11 新春浅草歌舞伎@浅草公会堂

2007年1月11日(木) 15:00
新春浅草歌舞伎
2階な列34番 @ 浅草公会堂

二日連続の歌舞伎♪
今日は浅草公会堂。
久々の浅草。公会堂の場所がわからなくて
しばし迷い、直前に駆け込み、イヤホンガイド
を借りる時間がなく席に。。。

演目は「義経千本桜 渡海屋・大物浦」と「身替座禅」。

義経千本桜は、しまった、これやっぱイヤホンガイド
つきでみたかった。休憩無しで一気に2時間だったので
途中でかりれず。ストーリーはわかるんだけど、動きの
意味や解説があるとやっぱり楽しみ度が全然違いますよね。

途中、魚にかけた台詞のかけあいがあるんだけど、
これがとても面白かったー。台詞が魚だらけなんです。
最後は「さよりなら」。いいわーここ。もう一回聞きたい。

ラストシーンはお見事!中村獅童さんの目力が伝わってきました。
そして子役さんがしっかりしたはる。どなたなのでしょう。
(ラストの方で子役の方がいってた台詞をもっと把握したかった。。
 そのためにもやっぱりイヤホンガイドを借りれへんかったのは痛かった)

そして休憩30分後の「身替座禅」。
これ、以前狂言でみた花子なんですね。こうして一つづつ
作品を覚えていけると楽しいです。
でこの身替座禅、めっちゃ面白かったです。ずーっと見入ってました。
特に中村勘太郎さんが、愛人花子との楽しかった
ひとときをしゃべるシーンでの振る舞いやしゃべり方、
一人二役の演技(特にキセルのシーンが好き)、もう一度観たい。

3時からの観劇で終わったのは6時。浅草の街久々でしたが
いろいろあって楽しいですねー。でも多くの店がシャッター
おろしてたのはなぜ?

この公演のサイトは こちら


07/03/11 三月大歌舞伎 義経千本桜@歌舞伎座

2007年3月11日(日) 16:15
三月大歌舞伎 義経千本桜
2階3列30番@歌舞伎座

四幕目 「木の実」「小金吾討死」
五幕目 「すし屋」
大詰  「川連法眼館・奥庭」

楽しかったー。やっぱりいいなぁ歌舞伎♪
昼の部もみたくなりました。
通し狂言の夜の部なので今日は4幕から。

4幕、お茶屋のおかみ小せん(秀太郎さん)がいい味
だしたはります。そしてこの小せんのだんな、いがみの権太
(片岡仁左衛門さん)がさらにいい味だしてます!しかも関西弁!
やってることはひどいんだけどね。それにしてもこの
小せんと権太はどうやって出会ったのか。。それは
昼の部をみるとわかるんでしょうか??
4幕後半は立ち廻りも見事で、拍子木の音にのった
宙返り、はじめてみる型も多くて、綺麗な型だなぁと
思いながらワクワクしながら観てました。

5幕の舞台はすし屋。この幕が一番のお気に入り!
お里(孝太郎さん)のちゃめっけも楽しい!びびびびびって(笑)
そして若君役の子、あまりにもきりっとして、存在が綺麗だったので
思わずみいってしまいました。この子、まばたきが美しい~♪

以下、ちょっとネタばれ。
権太、いいやつやん! ってか、泣けます。
もっとたっぷりみせてほしい位。ちょっとあっけなかった。
おやっさん、そんなにすぐ刺さんでも・・・・・
ストーリー的には、そうきましたかと。
いや、私も、権太が、涙をすすのせいにしたシーンで、
ん?泣いてるの?って思ったんだけど、
あれが本当の涙と最後に知って、じ~んときました。
義太夫の語りといい、この作品もともと文楽の作品
らしいんだけど、これ、文楽でも観てみたいです。

最後の幕。これ、ちょうどおとついテレビで観てたシーンが
いろいろでてきて、ちょっと嬉しいやらネタばれやら。。
でも狐が欄干をわたるシーンとか、狐の動きやその親子愛には
胸うたれるものがありますね。ただ、この「川連法眼館」の
前半は、ほとんど動きがなかったため、しばし眠りに落ちて
しまいました。この幕、4幕5幕とのつながりってほとんど
ないですよね?? 完全に切れているものなのでしょうか?
でも、狐の親子愛というのは、4幕5幕とつながったテーマですね。

そして最後の最後の奥庭。幸四郎さん登場。
どしっとした存在感はさすがですが、
前みた時も思ったんだですが、幸四郎さん声小さいですよね。
ちなみに、義経って言うところ、つまりながら吉宗って
はっきり言ったような気が・・・

4時15分に開演で終演が8時55分。でも時間の経過なんて
ほとんど感じない楽しい5時間。最初の20分の休憩は、イヤホンガイドの
解説を聞きながら、豆花という底のこしあんがめっちゃうまい
豆乳プリンを食べて過ごす。次の30分の休憩は、3階にのぼって
カレーを食べる。いけますねこれ。意外に量もありました。
次回は珈琲もたのも。
その後は、下に降りて、お土産コーナーを物色したり試食したり。
タイヤキは1月だけだったんですかね。また食べたかったんだけどなぁ。

観劇ノススメ


07/06/06 三人吉三@シアターコクーン

2007年6月6日(水) 18:30
コクーン歌舞伎「三人吉三」通し稽古

ひょんなところから開幕前日の通し稽古を拝見する機会をいただきまして、
観てきました。客席から舞台セット、照明、衣装にいたるまで本番同様。
休憩二回の三幕3時間超、一足お先に大堪能してまいりました!

面白くわかりやすくて水面が美しい一幕、
楽しい幕開けから次々に話がつながり展開する緊迫の二幕、
これでもかという大迫力の三幕!

一幕は、片岡亀蔵さんと
中村勘三郎さんとの客席での絡み
からはじまって、もうここから気持ちはどんどん高ぶっていきます。

二幕は、中村七之助さんと
中村勘太郎さんの二人の関係を楽しんでいたと
思ったら、今回の舞台では終始真面目系を演じられている笹野高史さんのあの語り。

そして三人の吉三、
中村勘三郎さん、
中村橋之助さん、
中村福助さんは、
もう三人が三人ともそれぞれに素晴らしいキャラをお持ちなので、
誰をみていても楽しいし、それこそ三つの目で三人をずっと追っていたい感じです。
三者三様の魅力、ひとことではあらわせない魅力が満載でした。

そして毎回これでもかと繰り広げてくれるコクーン歌舞伎のラスト三幕。
今回も三幕は、白白白白白白白白! 客席も白!でした。
白い衣装の方達との立ちまわりや宙返り、はしご技など次々に繰り広げられる
展開に目は釘付け。塔の上の雪の演出など、ほんとーに見事。
特に桟敷席のお客さん、三幕は大興奮間違いなしです。
最後、二人の上に羽織をかける和尚吉三、その後の演出も余韻があっていい!

役代わりも楽しめるので、もう一度一幕をみて、またパンフレットを
買ってストーリーや演出を確認してみたくなりました。それにしても
歌舞伎って型がほんとに綺麗。見得を切るあの動作、
なんともいえない美しい立ち姿、ふるまい、動きの美しさ、
そしてセリフも聞いてて心地いい♪

普段あまり歌舞伎をみてない人にはまさに導入にもってこいです!


07/07/23 歌舞伎鑑賞教室 新版歌祭文@国立劇場

2007年7月23日(月) 11:00
歌舞伎鑑賞教室「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)」
2階E列35番@国立劇場大ホール

初の国立劇場大ホール。おっきい!!
しかも2階席とてもみやすい!オペラなくても全然わかるくらい。

この歌舞伎鑑賞教室、前半と後半にわかれていて、前半は実際に
俳優さん(中村松江さん)が司会して、歌舞伎の入門編の解説。
この解説がとってもわかりやすくて、そして面白い!
実際の俳優さんを使って説明したり、鳴物の方達など裏方の
人達を紹介したり、一つ一つの言葉も丁寧に解説してくださって、
しかも途中「欧米か」「ちょっとちょっと」「ビリーズブートキャンプ
みたいな言葉も飛び出したりして、笑いあふれる40分でした!
十二支を使った時刻の解説や歌舞伎に登場する十二支の説明が
中心だったんですが、それ、そういう意味だったんだーみたいな
解説もたくさん聞けて、豆知識も増えました。鼠をあやつる棒を
差金と呼んで、それがあの「差し金」の語源だとか。。
また、舞台上に何もない、廻り舞台をみたときは奥行き感にはびっくり。
レミゼやMAでも印象的なこの廻り舞台は、歌舞伎が最初にとりいれた
そうなんですね。江戸時代は鎖国をしていて平和だったから、こういう
文化的な技術などが発展したと。ほぉぉぉぉぉ。
また、江戸時代は女優さんというのは禁止されてたんですってね。
いろいろな規制の中から、こうして文化が生まれたりするんだなぁ
なんてことを思ったりいたしました。

そして解説の最後は、スクリーンに漫画を投影して後半の
歌舞伎「新版歌祭文」のストーリー解説。これ、すごくわかりやすい。
しかも語りが福助さんだったりするんですよ。楽しい~。

そして休憩をはさんだ後半は、歌舞伎「新版歌祭文」。
女方のお光(中村福助さん)とお染(中村芝のぶさん)が最高!
お光は、前半と後半でモードががらっと変わるのですが
もう福助さんの細かな動きひとつひとつが興味深くて見所満載。
鏡見ておめかししてる様は、一人ごとのようにしゃべってる様が、
なんていってるんだろうなぁなんて想像しながら、
もうほんとにうきうき気分が伝わってきました。二幕最後、数珠を
すっと落とすシーンとその後の泣き崩れも、お見事。

そしてお染さんの中村芝のぶさん!
めっちゃ綺麗!そして声も女性だー!!
お光にお人形(?)を投げ返された時のあのしぐさと雰囲気!
キュンときますね。すごい女っぽい。
最後、舟でさっていくところは、ほんとに女性かと思う美しさでした。

前半、司会をしてられた中村松江さんも、
なんとなくたよんない久松がいい感じでした。
最後のお光へのセリフで、(お世話になった)老夫婦の世話をよろしく
みたいなセリフなんだけど、うーん、それってどうなのーと。イヤホンガイドの
「そんなことを言ってしまい後悔する久松」という解説、これ、重要なフォローですね。

それにしても、出家したお光、めっちゃかわいそう。
愛する人を死なせないためとはいえ、女の一生を捨て全部しょいこんじゃって。。
久松とお染は結局幸せになれるのでしょうか。。
ってなところが気になったり、
とにかく終わった後、いろいろ語りたくなりますね♪

親子で楽しむというキャッチフレーズがついてる通り、
小中学生の子供さん達も多かったけど、
うるさくする子とか全然いなくて、快適な観劇。
イヤホンガイドも、今日のガイドはいつも以上にわかりやすかったです。
おそらく子供さんとかのことを考えてと思う。祝言というのは結婚の
ことだよとか。

これ、歌舞伎観たことない人に是非おすすめしたいです。
歌舞伎、いいっ!! また観にいきたいです。


07/08/17 八月納涼大歌舞伎@歌舞伎座

2007年8月17日(金) 18:00
八月納涼大歌舞伎 通し狂言 裏表先代萩(うらおもてせんだいはぎ)
1階16列21番@歌舞伎座

序幕二幕目には間に合わなかったので、三幕目から観劇。
座席は1階16列。実は歌舞伎座一階席ってはじめて!
二等席の最前列、前が通路になっているので観やすくて
なかなかいいですね。花道もよくみえて、オペラグラス
なしでも全然楽しめます♪

さてこの演目、通し狂言なので、序幕・二幕をみてないので
後につながる面白さが少し減衰してしまいますが、
いえいえ、もう動きや表情をみているだけで楽しめます。
時間がもっとゆっくり過ぎて欲しい、
もっと歌舞伎座の空間を堪能していたい、そんなふうに
感じてしまうんです。

私がみはじめた三幕、鶴千代君と乳母政岡(中村勘三郎さん)、
その政岡の子のシーン。子役二人、声が高くてかわいー。
が、ストーリーはすぐさま一転。このあたり、二幕目から
ぐんぐんつながってるんですよねー。くやしー。さすがに
イヤホンガイドも、前のシーンの解説まではしてくれず。
自分の子が殺されてるのを目の前にしながら鶴千代を守る乳母、
誰もいなくなった後、気丈にふるまいつつも、やはり母親として
その涙涙する乳母。勘三郎さん。義太夫と共に重なるように
語っていくシーンは圧巻。義太夫と勘三郎さんが一体となって、
感情の波が押し寄せてくる感じでした。

そしてこの三幕、鼠のシーンがあるのですが、そう、このシーン、
先月観た歌舞伎鑑賞教室でちらっと紹介されてたシーンですね。
一度みてると、なんだか嬉しくなりますね。ねずみの動きとかも
すごく小刻みでみてて楽しい。

大詰「問注所小助対決の場」。こちらでは勘三郎さんは、
小悪人「小助」役。すごい、前の場と全然違う。めっちゃ面白い。
表情、目の動き、唇、台詞も一言一言が、聞いてて快適。
一方の下女お竹。中村福助さん!声が高くて、お、おんなだ。。。
すごく愛らしさを感じてしまいました。
特にですね、「っ(ちっちゃいつ)」が入る台詞のところがすごく好き。
この「っ」になんかとっても感情がこめられてるふうに感じて。。

この問注所小助対決の場でただ二箇所だけどうしても気になったのが、
一番下手側にいた、最初の方で、証拠のゲタを出して説明する方。
この方の、台詞の間が、なんだか思い出しながら話してる感じで
かなり気になってしまいました。
そして、お金をもらえると思って取りに来た小助をつかまえた際の
袖を握ってるお役人。このお役人が、全然力をいれずに小助の袖をつかんでる
のが妙にひっかかってしまい。。これはこういうものなんですかね。

さてさて、この演目に限ったことではないと思いますが、歌舞伎って、お話自体や
その背景、時代背景などをわかってると楽しさがすっごく広がりますよね。
今回のお話も、「伽羅先代萩」という作品のパロディらしいのですが、
さらにそこに表の話と裏の話があって、さらに途中からみた私は
かなり頭の中がこんがらがりましたが、観てるときは不思議と頭の中で
強引につなげて理解してる気になってるんですよね。でも後から整理
しようとすると、ごちゃごちゃになってる、そんな感じです。
(レミゼでさえも、初めてみた時は、ファンテーヌ・エポニーヌ・コゼットの
 関係に混乱してしまいました)
というわけで、話を一度じっくりわかってからもう一度観たいなと思った次第です。
ほんと、もっといろいろ知りたくなりますね。奥が深い!
やっぱり舞台って楽しいなぁ。

最後に。。。携帯のバイブ音が私の列と後ろの列で3回も鳴りました。
しかも私の隣のおばさんは、最初休憩時間に私にしゃべりかけてきた時は、
いい感じの方だなと思ってたのですが、上演中、バイブがビービー鳴ったと思ったら、
かばんから携帯を取り出して、携帯をいじってるし。。。信じられません。。
多分、推測では、携帯のマナーモードのバイブ機能をオフにしようと
してたっぽい。電源は切ってなかったから。。。さすがにその隣の人がばっと
注意してましたが、携帯は絶対切ってほしいです。
あと、イヤホンガイドしながら隣の人と会話してるおばちゃん、
あれも絶対やめてほしい。。。イヤホンガイドってちょっと音に対する
感覚が麻痺しますよね。ふっと一瞬イヤホン外すと、劇場内のその静寂さに驚きます。


07/09/14 秀山祭九月大歌舞伎@歌舞伎座

2007年9月14日(金) 11:00
秀山祭九月大歌舞伎
2階2列9番@歌舞伎座

観ようかなぁどうしようかなぁと思っていたのですが、
昼の部を観た友人がよかった!といっていたので観てきました。

竜馬がゆく 立志編。そう、司馬遼太郎さんの竜馬がゆくです。
よかった!最後感動してジーンとして鳥肌たちました!
市川染五郎さん、登場の時はチャラチャラしたキャラだなーと
思っておりましたが、いやいや、もうすぐに竜馬に私も魅了され、
桂小五郎とのシーンも楽しかったし、池田屋のシーンも食い入るようにみてましたが、
最後の後半勝海舟とのシーンがとにかく見ごたえ満点!
この勝海舟役の中村歌六さんの演じるキャラクターがこれまた魅力的!

ちなみにこの勝海舟のお家に行く時に、最初に女性に案内されるのですが、
この女性に竜馬がひとめぼれするんですが、この方もほんとに綺麗!

最後のシーンは、舞台の広さをうまく使って音楽もとっても効果的。
みてて気持ちよかった。この幕だけでも観に来てよかったと思いました。

30分の休憩中は、3階へ行ってカレーをば。
にんじんやらたまねぎの具が大きいんだけど、美味しい。

そんな感じでの美味しい休憩時間の後は、熊谷陣屋
これがまた、見ごたえのある演目。
熊谷直実役の中村吉右衛門さん、いいですねー。
観終わった後、もう一度最初から観たくなります。
最後出家して花道をはけるシーンも印象的だったけど、
なんといっても、息子の首を義経に差し出す場面がもうドキドキ。

この場面での中村福助さん、この福助さんの背中をみてるだけで
感情が伝わってくる! 前半では、福助さんの手や指先の動きの綺麗さに魅せられ、
後半では背中にうたれました。

その後の25分休憩は、白玉が入ったタイヤキをぱくり♪

坂東玉三郎さんと中村福助さんによる舞「二人汐汲」。
玉三郎さん、き、きれい!!!美しい!
特にうつむいた時は、ほんとに娘のように美しい!
福助さんは、化粧のせいか、この玉三郎さん演じる松風が娘で
福助さん演じる村雨が母親のように見えてしまいました。
姉妹のはずなんだけども。。

大満足の3幕でしたが、実は今日イヤホンガイドを借りて1幕、
席についたら、イヤホン部分がない。。途中で落としたっぽい。
もう戻る時間もないなと思い、iPod のイヤホン部分を使ったんですが、
これがこもってこもって聞きとりにくく。。イヤホンガイドのイヤホンって
まわりの音も入ってきつつガイドの音も入ってくるようになったりしてるのかな。

そうそう、今日は、成駒屋!とか叫ぶ掛け声の中に、おばちゃんの黄色い声が
響き渡って、ちょっと驚いた。しかもちょっとくだけた感じの内容で・・
掛け声は、声のいい人や「ナリコマヤッ」みたいな気持ちいい掛け声は聞いてても
気持ちいいけど、「なりこまやー(フラットな調子で)」といった掛け声は
聞いてる私もちょっと恥ずかしくなったりしますね。抑揚がついてる方がいいなぁ。


07/10/13 十月大歌舞伎昼の部@新橋演舞場

2007年10月13日(土) 11:00(遅刻のため12:45から)
錦秋演舞場祭り 中村勘三郎奮闘
十月大歌舞伎 昼の部

素晴らしかった!!!

急遽どうしても外せない用事が入り、1幕の「俊寛」を
観劇できなかったのですが(悔やまれます)、
2幕「連獅子」には無事間に合いました!
ほんとーに間に合ってよかった。
終わってみて、心からそう実感しました。

連獅子、素晴らしいです!!
歌舞伎最高と叫びたくなる感じ!
かっちょい!気持ちいい!何度でも観たい!
歌舞伎観たことない人も、これはぜひ観てほしいなと思います。
うーん、ボキャブラリーが貧困でうまく感動を伝えられなくてもどかしい・・・

親獅子が中村勘三郎さん、仔獅子が中村勘太郎さんと中村七之助さん。
そう、実の親子。実の親子でこの演目がみれるってすごいなぁと。
勘太郎さんと七之助さんの動き、二人それぞれにキレ、繊細さ、
ダイナミックさなどの特徴がいろいろ観れて、とっても楽しめました。
どっちもいい!

親獅子が仔獅子を突き落とす場面、突き落とした後の花道での
仔獅子の動き、親の大役を果たせて安心して蝶と戯れる親獅子、
三人揃ってのあの長い毛振り!タイミングもあって、
ほんとに見事というしかありません。

足で床を打つ音の心地よさ、飛び上がった後に片膝を曲げ片足を伸ばして着地
するあの時のあのかっこよさ、みとれます。ぽーっとします。
あの着地の瞬間だけでも、何度も何度もみていたい感じ。

また、三味線をはじめ、太鼓などの音の表現方法がこれまた面白い。
この演目、イヤホンガイドは、ぼそっぼそっ感じで時々解説してくれる感じ
ですが、その解説のおかげで、なーるほどぉーってポイントも多く、
とても楽しめました。ほんっとによかった。この演目を観終わった瞬間、
今日の満足度100%!って実感したくらいです。

そして休憩後の第3幕「人情噺文七元結
これが!ちょっと私、最後、嬉しくてうるっときてしまいましたですよ。
帰り道の気分がほんっとにうきうきするような、ほんっとに素敵すぎる演目。
それを見事に演じきってる主人公が、これまた中村勘三郎さん!
す、すごい、勘三郎さん、昼の部のこの三つの演目で主役ですよ、
で夜の部でこれまたばりばりでまくりの主役ですよ。すごすぎる!

錦秋演舞場祭り、”中村勘三郎奮闘”という副題がついてますが、
中村勘三郎大奮闘!ですよ。すごすぎる。。
しかも、どれもまた勘三郎さんの違った魅力が見える!

人情噺文七元結は、ほんとに、もう、なんといいますか、
最初勘三郎さん演じる長兵衛が勘太郎さん演じる文七に
あの行動に出た時は、”まじっすか!”と驚き、まわりの観客席からも
”えーー!”というような驚きの声がきかれましたが、
その後の展開で、おぉぉぉぉ、なんとーーー、うわーー、じーん、
みたいな、ほんと、なんというか、感動しました。はい。
台詞は基本的に口語調なので、イヤホンガイドの解説もほとんどなく、
この作品はイヤホンガイド無しできいてもいいと思います。

中村扇雀さん、寝坊な豆腐屋の時とは全然違った女房役。
ふすまを外した後の行動、めっちゃおもろい。。
お久、中村芝のぶさん!声も含めて女性と思ってしまうくらい!
前に新版歌祭文でお染を演じられてた時
そのしぐさ声容姿にみとれましたが、今日はまた違った魅力を堪能できました。
赤くいたいたしい手でぼろぼろの着物でのあの吉原のシーン、
ほんと、女性にしかみえませんでした。

見所満載な、ほんとーに素敵なひとときを過ごせました。
一本目の「俊寛」も、観た友人によると、
とっても素敵で心に残る演目だったとのこと、帰り道、
その友人から感想を交えてストーリーを聞いたのですが、
そのストーリーと見所を聞いただけで、妄想感動してしまった位です。

でも、ほんと、2本目の中村勘三郎親子の連獅子、これはぜひ時間がある方は
観とかはるといいと思います!!


07/12/23 十二月大歌舞伎@歌舞伎座

2007年12月23日(日) 16:30
十二月大歌舞伎
菅原伝授手習鑑 寺子屋/粟餅/ふるあめりかに袖はぬらさじ
1階3列17番@歌舞伎座

なんと1階3列センター!
舞台がとーっても近い!

寺子屋は、なんとも。。。悲しい。。。
でもこの演目、いろんな人のバージョンでもっと観てみたいなと思いました。

今回はなんといっても"ふるあめりか"の坂東玉三郎さん!
最後のお園自決語りの段!(イヤホンガイドうまい!)
素晴らしい~。
そしてその後のあのラスト。
魅せられまくりです。
後姿も雰囲気満点。

最初、お園(玉三郎さん)が登場した後、
ばたっとついたてがとられて、中村七之助さんの登場、
う、美しい~。陰を背負った花魁の感じが
とってもよくでてて、いまにも消えてしまいそうな
はかなくか弱い女性がそこにいました!

中村勘三郎さんもさすが。
寺子屋の松王丸の時とはがらりと違っていて、
勘三郎さんの存在自体で舞台の空気が引き締まる感じ。

そして市川海老蔵の浪人客がこれまたかっちょいい。
寺子屋の主人役の時もいい感じだったけど、
髭づらの浪人ははまりすぎ!めっちゃかっちょいい。
声も太くて素敵です!

藤吉役の中村獅童さん、日本人英語の通訳ぶり、
いいですねー。最後また藤吉でてきてほしかったなぁ。

中村福助、マリア、すごい、はじけまくり、
ぼよんぼよんしてる(笑

イルウスの坂東彌十郎さん、外人の役者さんか
と思うほど発音もうい!
中村橋之助さんも、粟餅の舞い、そしてこの
ふるあめりかの浪人シーン、決まってますねぇ。

どかっとくるような舞台ではないけど、
七之助さんの綺麗さ、玉三郎さんの美しさ
が堪能できる、舞台でした。


08/01/12 雷神不動北山櫻 市川海老蔵五役相勤め申し候@新橋演舞場

2008年1月12日(土) 11:00
通し狂言
雷神不動北山櫻
市川海老蔵五役相勤め申し候
3階1列42番@新橋演舞場

まず、公演名がかっちょいい。
なるかみふどうきたやまざくら。
うーん、いいっ。なんかいい。

雷神不動北山櫻、とにかく三幕目がすごかった!
ちょっとエロチックな鳴神も面白かったけど、
圧巻は立ち廻り。
宙返り、はしご、走り幅跳び宙返り、一斉宙返り、
三升の紋の型(この紋すごく印象に残る)、組み立て体操風の見得。
これらに、附けのカタカタッという音と柝のキーンという音、
これらの音があうあう♪

花道の梯子の一番上にばっと逆さ向いて参った!
って風にきめられた時はほんとーに手が自然に拍手!
そしてステージ上の全員が宙返りして、屋根の上からの見得。
これもめっちゃかっちょいい。

少し暗転の後のラストの不動明王君臨シーンは、
まさにイリュージョン。おおおおおおおおおお!浮いた!
座っていた市川海老蔵さんがそのまま
宙に浮き上がったようにみえました。
このラスト、あっという間に終わって幕。
一瞬、あり?っと思ってしまったくらい。
確かにイリュージョンすごいけど、
その前の立ち廻りがあまりにも迫力あったので、
最新技術じゃなくてローテクでもいいから、
あぁ終わったーって感じで終わってほしかったなぁとちょっと思ったり。

ちなみに一緒に観た方によると、昔この演目をご覧になった時は、
この最後のシーンで、客席の観客が賽銭を舞台上に投げたりしていたそう。
それはすごい。。。

ところで、1幕の最初、海老蔵さんが口上されます。
お話が少しわかりにくいから説明しますとおっしゃって
筋を説明されたのですが(ちょっとつまり気味なのもまたいいですね)、
実際1幕、2幕と、話の大筋はなーんとなく理解できたって感じでした。
でも二幕の「毛抜き」は、な、なんとーって思うと思います(笑)
また、お茶目の海老蔵さんや、100歳とは思えない安倍清行、
海老蔵さんの客席降り!、海老蔵さんの5つの見得など見どころも満載。

そして3幕は、もうそんな1幕2幕がわかってなくても全然OK!
3幕ずっと楽しむために、1幕2幕はうとうとしててもいいって思えるくらい。
とにかく楽しめます

今日初めて演舞場の3階で観たんですが、
3階、全然舞台が遠く感じない。これで4200円。いいっ。
しかも3階B席だとなんと2520円!お得です。

そして3階でみてても海老蔵さんの眼力はすごい!
かっちょいいっ!

また、3階は大向こうさんがいっぱい!
なりったやっ!なりたやっ!んーーなりたやっ!十一代目!
といった掛け声がとっても気持ちいいです♪

ただ、花道の様子や、海老蔵さん達の1階席の客席降り、
これは3階センターからみえないんですよね。。
笑い声がおこったら、めちゃ気になる(笑)

2階ロビーに成田山新勝寺不動明王が置かれていて、
幕間では観客の皆さん撮影したりお祈りしたり。。
私も手あわせてきました♪

余談ですが、終わった後、小雨のふる中、銀座一丁目駅まで歩いて、
ふとダウンのポッケに手をいれると、見覚えのないものが。。
ってか、これ、イヤホンガイドやーん。。。
そのまま演舞場まで引き返してまいりました。
この演目、イヤホンガイドほとんど不要と思うけど、
登場した時、これは誰誰、っていってくれるのはとても嬉しいですね。


08/01/16 寿初春大歌舞伎 助六由縁江戸桜@歌舞伎座

2008年1月16日(水) 18:30
寿初春大歌舞伎
歌舞伎十八番の内
助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)
2階4列36番@歌舞伎座

もともと仕事で今日の夜は観劇の予定はなかったんですが、
最後の演目の助六は観たいなっと思ってて、おけぴで譲っていただいて、
いってまいりました♪

歌舞伎ってたいてい16時半はじまりですからねぇ。
普通のサラリーマンよりかなり自由に動いてる私でも
なかなか16:30はじまりってのは厳しいです。

まずは最初に綺麗な衣装を身にまとった花魁達がゆったりと登場。
衣装がほんとに豪華で美しい!!!めっちゃめちゃゴージャス!迫力あります。
これだけ観ててもでもぼぉーっとしてしまうくらい。
しかも動きや台詞、一つ一つのテンポがとってもゆっくりで
イヤホンガイドも、”時間がかかりますね””ただこれだけのことにこれだけの時間をかけて”
と解説する場面が何度もあり、観客の笑いをさそってました(笑)

そうこのゆったりしたテンポ、観てて最初は、うーん、これで2時間か、
寝てしまわないかなって思ってたんですが、
助六(市川團十郎さん)の登場がかっちょよくて、ここからどんどんはまっていきます。
市川団十郎さん、花道ちょっとみずらかったんだけど、傘を手にしての立ち姿、いいっ!
それから助六と髭の意休(市川左團次さん)とのやりとりあたりでますます面白くなって、
助六のお兄ちゃんの曽我十郎(中村梅玉さん)、
梅玉さん、綺麗っ、気持ちいい♪いいっ!
また、次々と登場する脇役の方たちが、うまいっ、楽しいっ!

今回特に私が魅せられたのは、母親登場のシーンで、舞台上手で
すこーし斜め下を向いてじっと座ってる揚巻役の中村福助さん。
どきっとするぐらいとーーってもかわいい!綺麗!美しい!
オペラグラス無しで伝わってくるこの可憐なオーラはなんなんだと!
思ってオペラグラスで観て福助さんであることを再確認したりしてましたが
歩き方といい、振り向き方といい、好きになりそうでした。
このときめきをブロマイドにして欲しい!って思ったくらいです。

また、この演目からうまれたという流行語「こりゃまたなーーんてこったい」
って台詞が何度も出てきて、とっても面白いです。
十郎と助六のやりとりも面白いし、そこに通人の中村東蔵さんが股下の”凱旋門”を通る場面の
現代の流行事情をとりいれた演出も、おっぱっぴーやそんなの関係ねぇ
どんだけぇーや花粉症マスクやら出てきて、会場爆笑。

ラストは、え?ここで終わり?みたいなところで終わりましたが、
これ、ストーリーを追わずに、ショーとして観るとほんとに楽しい。またぜひみたいです。

先日の演舞場の市川海老蔵さん、そして今日の歌舞伎座と今月は歌舞伎2本目。
どっちも新年のはじめっぽい演目でいいっ!
浅草の新春浅草歌舞伎と国立劇場の初春歌舞伎も観たくなって来た今日この頃です。
さらには大阪松竹座の壽初春大歌舞伎まで足を伸ばせれば最高。。ですけどね。

あ、ホームページの配役にはなかったんだけど、花魁役の中央にいらっしゃった中村芝のぶさん、
やっぱり見た目も声もお美しい!素敵!イヤホンガイドよ、教えてくれてありがとうー!

ちなみに助六寿司ってこの演目の助六なんですってね。
稲荷寿司の油揚の揚と、巻寿司の巻で、揚巻、で、助六。ほぉぉぉぉ。

そして今日も、後ろでずっと携帯のバイブ音、左前方ではずっと
携帯をチェックしてるおばちゃん。。。どうも時計代わりに見てたっぽい。
そのカパって閉める音だけでも迷惑なんですよね、やめてー。


08/03/13 スーパー歌舞伎ヤマトタケル@新橋演舞場

2008年3月13日(木) 11:00
スーパー歌舞伎 ヤマトタケル
1階5列1番@新橋演舞場

スーパー楽しい!!

私がはじめて”歌舞伎”というものに接したのも、
実はスーパー歌舞伎だったんですよね。
2001年10月8日 新・三国志II 孔明篇
大阪松竹座で、当初あんまり興味なかったんですが、
祖母と一緒に観にいったら、これがもう感動して大興奮。

今日はあの時の興奮がよみがえってきました!

とにかく、演じてる方たちの「観客を楽しませよう!」というのが
もうどんどんこれでもかこれでもかと出てきます。

1幕、2幕、3幕とあるのですが、私、もう1幕観終わった時点で
大満足感におちいりまして、2幕はさらにヒートアップ、
3幕は涙とラストのあのフライング!
ヤマトタケル、飛び立っていきましたねー。
花道脇から後姿をずっとみてましたが、羽豪華~。
あのフライング、三階からみるとどう見えるんだろうー。

ぜひ歌舞伎を一度も観にいったことない方、
このスーパー歌舞伎を観にいってみてください!
(お値段的には、3階B席とか3150円でお得です♪)

1幕、最初、もうあの壮大な音楽が流れる中、
(音楽は加藤和彦さん)
後ろから舞台上の盆が回転して、どでーんと
正面向いた瞬間に、うぉーーーっと興奮。
スケールがでかいです。セットもしっかりしててかつ豪快で気持ちいい。
音楽が入るタイミングがまた気持ちいいんですよね。
そこに太鼓、三味線などがまたうまくあうんです。
オーボエ(ですよね多分)の音色もまたいいっ。

ストーリーもわかりやすく、女形の方は皆綺麗だし、
衣装はめちゃめちゃ豪華だし、踊りは美しいし、
飾りつけなんてとっても華やか。頭の上にいろんな
ものが乗りまくってます。一幕の熊襲(くまそ)の兄弟の
衣装の背中に注目。カニとタコ!!

そして立ち廻りがすごいのなんのって。
1幕ラストで、セットの2階をうまく使った演出はすごい迫力。
小碓命(市川段治郎さん)と熊襲弟タケル(市川喜猿さん)が、
がんがんに壊していきます(熊襲弟タケルの死に際めちゃかっちょいい!)。
そして兵士たちが、アクロバティックな宙返りとか
連続の高速バク転などで、これでもかという位、魅せてくれます。
こういうの大好き!!
もうね、瞬きの瞬間ももったいないくらい楽しい。
スピード感、タイミング、迫力、必見です!
1幕だけではなく、2幕でも火の精の立ち廻りはど迫力。
もっと知りたくて公演プログラムも買ったのですが(1300円。これはお得)、
あの連続のバク転は中国人の方なんですね。

各役者さん達も皆魅力的♪

今日はヤマトタケルが市川段治郎さんで、
タケヒコが市川右近さん。

一幕では、ヤマトタケルと名乗る前の、小碓命(弟)を市川段治郎さんで、
大碓命(兄)を、これ、誰がやってるんだろうって思ってたら、
市川右近さん!?えー、あんなに特徴あるお顔なので
すぐにわかると思っていて私はてっきり二幕から登場されてるものと
ばかり思っていたのですが、公演プログラム見てびっくり。気づきませんでした。
(追記:これ、両方とも段治郎さんが演じてる早替りとのご指摘をいただきました。
 ってか、速過ぎ!!!驚きのはやさです!)

市川段治郎さんのヤマトタケル、これはすごくはまってる!
とっても素敵。女装して舞うシーンも美しかった。
また、あのグルグルまわり(なんていうんでしょうこれ)、
すごい、はやい、綺麗!
1幕の立ち廻りでは、樽を軽々とジャンプ。身軽ですよねー。

市川右近さんと市川段治郎さんの二人の
”見え”がもうそれはそれはかっこよくて頭にこびりついてます。

弟橘姫の市川春猿さん!めーっちゃ綺麗。恋しちゃうくらい。
赤いお着物が似合う!なんて愛くるしい。。
二幕の展開は、えーーーー!あの時代は占いが絶対なんですねぇ。。
ちなみに海の上で下手側に去っていく際、何かつぶやいてらっしゃいますよね。
なんていったはったのか。。気になる。。

みやず姫と兄橘姫が両方とも市川笑也さんで、
私的には、ちょっと混乱してしまいました。
それにしても、ヤマトタケル、妻にするの、なんてスピーディな!
妻を何人も持てると、「あー、いいよいいよ」的になっちゃうんだろうか。。

子役も結構たくさん出てます。
カテコでは、ん?こんなにいた?というくらい出てきます。
ちなみに私のお気に入りは、最初の1幕のシーンで、
舞台中央からひとつ下手側に座ってた子。
ぽかーんという表情がなんともいえずよかった。
そして三幕のワカタケル役の子役さん。
このシーン、雰囲気がとてもあるシーンなので表情とか
難しいと思うんだけど、よかった!いいよその表情!!

今このレポを書きながらこの舞台もう一度観たい衝動にかられてます。
幕見席がもしあれば(ないけど)、1幕だけでも観たい。2幕だけでも観たい。

ちなみに今日は、後ろのおっちゃんにちょっと参った。。
癖なのかなんなのかわからないんだけど、何か食べてるわけではないのに
口をぺちゃくちゃくっちゃくっちゃ音たてはります。
それがダイレクトに私の右耳に入ってきて。。。泣。
しかも前傾姿勢で私の背後すぐ後ろに控えてるし。。
昔、入れ歯をカポカポカポカポ音させてたおばーちゃん
にもかなり参ったことがありますが、
こういう仕方ないのかも系にあたっちゃうとつらいです。。。

写真は、入り口入って左手のコーナーで売ってる
モナカアイス(\300)、おいしいです。
演舞場で観劇する時はだいたい食べてます♪
ちょっと写真アップで撮りすぎたかな・・

上演時間:4時間半(途中30分休憩と25分休憩)
新橋演舞場で、3月25日まで。
詳細はこちらからどうぞ

 おけぴでヤマトタケルを探してみる
 公式HPの公演情報
 新橋演舞場の行き方 携帯版


08/03/22 三月大歌舞伎@歌舞伎座

2008年3月22日(土) 16:30
三月大歌舞伎 夜の部
2階3列43番@歌舞伎座

久々の歌舞伎座(といっても1月以来ですが)。
やっぱり歌舞伎座は雰囲気がいいですね。
歌舞伎座の前のあの大きな看板の前で、
ぼぉーっとしてるだけでウキウキします。
今日は幕見席の行列にたくさん外人さん。
そう、イヤホンガイドの英語版借りれば
素晴らしい観光と思うんですよね。

今日の1幕目は鈴ヶ森(すずがもり)。
中村芝翫(しかん)さんと中村富十郎さん、二人の人間国宝の共演!!
権八(中村芝翫)と雲助たちの
いろんなバージョンの立ち廻りが楽しい。
顔をそぎ落としたり、鼻切り落としたり、
背中から血が出たり、足切られたり、
首が・・とリアルに想像するとかなりえぐいですが、
あのゆっくりとしたテンポと少しふざけた感じの
雲助たちの動きで、笑いがおきたりします。

幡随院長兵衛(中村富十郎さん)、かっちょいい。
まさに、宵越しの金は持たねぇって感じのタイプ。
紙燃やしちゃうし。
権八(中村芝翫)と二人のシーンのあのラストの背景!
うぁって思ったら一瞬で幕。気持ちいい~。

2幕目は
京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
~道行より押戻しまで~

今日一番楽しかった演目!
これはもう一度観たい!!
すごかった!美しかった!楽しかった!笑った!そしてかわいかった!

まず、寺の小僧さんたちが面白い!
坂田藤十郎(花子役)さんが、白拍子として登場した時のあの反応。
例えるなら、男子高校の教室に見知らぬかわいい女子が突然やってきた、そんな感じ。

坂田藤十郎さんの女形は、もうなんてつぶらな瞳なんだろうっと。
雰囲気満点。そして舞いが美しい!ほんとに見とれます。
イヤホンガイドの解説で
「この動きは体力がいるんですよね。77歳とは思えません」みたいな
解説があって、それ聞いてびっくり!77歳!そういえばこの演目副題が
「坂田藤十郎喜寿記念」。ひゃー。すごい。
その後もいろんな舞いを披露してくださるのですが、もっともっと観てたい!
また、衣装が一瞬で変わったり、袖にひっこむたびに衣装が
がらりと変わってきたりして、視覚的にも楽しめます!
またそのひっこんでる間の三味線や、小僧さんたちの踊りも楽しい!

客席サービスも盛りだくさん!一階前方には、
手ぬぐい(でしたかね)がたくさん飛んできます!
いいなーいいなー。

そしてめっちゃかわいかったのが中村虎之介君。
坂田藤十郎さんのお孫さんで中村扇雀さんの息子さん)
まいまいずくし。舞い解説からはじまり、浅田姉妹、浅田舞、
まで出てきた(笑)。そのかわいくきりりとした声と、
とても気持ちいい抑揚、そして後ろの坊主たちの「まいっ」の相槌!
この相槌が楽しい~。ちょっと身を乗り出す感じの相槌♪
なんて楽しい台詞なんだ。。。たまりませぬ。
結構な長台詞で、終わった時には客席から割れんばかりの大拍手!!
もちろん私も!楽しかったー。

2幕ラストは市川團十郎さん登場。おおおお、すごいメンバーだ。
東の團十郎さんと西の藤十郎さんのお二人の見得、
しかと目に焼き付けさせていただきました!

見ごたえありまくりの京鹿子娘道成寺でした。

三幕目は江戸育お祭佐七。
最初の劇中劇「忠臣蔵」でおかる役が中村芝のぶさん!
美しい~。観れてうれしい~。
最初、客席も一緒になっての三三七の手拍子は気持ちよかった!

佐七(尾上菊五郎さん)と小糸(中村時蔵さん)、
あぁすれ違い、ラスト切ない。。。そこで幕なのーというところで幕。
セット的な見所はステージ上の盆の回転。
場の転換ごとにぐるーっと回転してぜんぜん違うシーンに。
展開とテンポがちょっとゆっくり目なので途中少し睡魔におそわれました
(鈴ヶ森と京鹿子娘道成寺はぜんぜん眠くならなかったのに)

この三月大歌舞伎、外人さんも結構観に来てましたが、
ナイスチョイス!これは見ごたえ満点でございましたですよ。

上演時間:約4時間10分(途中30分休憩と15分休憩)
公演HP:http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2008/03/post_23.html


08/05/05 五月大歌舞伎@新橋演舞場

2008年5月5日(月) 12:50
五月大歌舞伎
1階14列32番@新橋演舞場

本日、どうしても外せない用事で残念ながら
一幕目を観劇できず、二幕目からの観劇。
(一緒に観劇したIさん、
 一幕目の市川亀治郎さんの女形がとってもよかったと・・
 あぁぁぁぁ、観たかったです。。)

でも!二幕冒頭の中村福助さんの「藤娘」。
綺麗~、かわいい~、背筋~♪

手、指先まで実にしなやか。
小走りの時は、ほんとまさに「ツツツツツーッ」。
中央の大きな藤の木の後ろに隠れたっと思ったら
衣装替えをして登場っ。
特にあの妖精のようなかわいらしい、
目をぱちくりさせたかわいい娘さんで登場した時は
もう目は釘付けでした。まさに藤の精。
にこっとした笑顔がめちゃめちゃチャーミング。
あの瞬間を見逃してはいけません。
思わず、こっちも微笑んでしまいます。

座って後ろにのけぞるお姿も美しい!
最前列上手側の客席には、やたら視線や
誘う仕草がびしびし飛んでましたが、
この藤の精に誘ってもらえた人がうらやましぃーーー。いいなー。

それにしても、改めて感じたのは、なんといいますか、存在感。
この広い新橋演舞場の広いステージ中央で一人、
客席中から飛ぶ観客の「気」を受け止めて、
スコーンと気持ちいい「気」を返してくれる、
そんな「気」のキャッチボールができちゃうような感じの存在感。
これこそ生の醍醐味ですね。

そして市川亀治郎さんと市川染五郎さんの「三社祭」。
お二人の舞、実にリズミカルで、足踏みの音がとっても心地いい。
立ち姿も美しい!ヨッって声をかけたくなる・・・
また、お囃子の太鼓のリズムが実に気持ちよくて、心がウキウキしました♪

連続三本の舞の最後は勢獅子(きおいじし)。
最初に客席も参加しての一本締め。こういう参加大好き♪
獅子の決めポーズがかっこいい!あの振り向き様の絵、いいっ!
尾をぴーんと90度上にたてる決めポーズも美しい!
そして宙返り、人間跳び箱一回転ジャンプ(なんていうんでしょう)
など躍動的な見所、決め所も多くて、まさに粋な演目って感じでございました。

休憩後の三幕目は一本刀土俵入(いっぽんがたなどひょういり)。
中村吉右衛門さん、すごい、最初と最後、全然違う!あまりにも違って驚いた。
そして弥八役の中村歌昇さんの最初のインパクトもすごかった。。
セットも、いやー、立体的でうまく作ってあるっ!
ただ、珍しく脇の役者さん達がちょっとぎこちなく思えたような。。。
まだ初日あけて日がないからかな。
ラスト、茂兵衛!土俵入りは、しかと見届けました!

今日は特に二幕目の三本の舞がよかった♪
しかも、今日5月5日は、演舞場前に11時に神輿がきてたんですってね。
あーーーー、悔やまれるー。そういえば駅のトイレで、担ぎ手さんが
ずらっと並んでいてたなぁと。。

今日も客席から、屋号の掛け声がたっくさん飛んでましたが、
素晴らしく気持ちいい声質とタイミングの掛け声から、
何を言ってるかわからない掛け声、少し恥ずかしがってるような掛け声、
がなり調子の掛け声などなど、いろんな掛け声も楽しめました♪
あの掛け声、タイミングと勢いがびたーっとあうと聞いてるこっちも
とーっても盛り上がって気持ちいい!!


08/05/16 東海道四谷怪談@新橋演舞場

2008年5月16日(金) 16:30
東海道四谷怪談
1階13列28番@新橋演舞場

一幕はまさに序章。小さなストーリーがたくさん。
ちょっと登場人物でこんがらがりますが、
この1幕はいろんな役者さんが楽しめる感じですね。
それにしても忠臣蔵の裏ストーリーになっていたとは。
このあたりはイヤホンガイドの解説、めっちゃいいです。
イヤホンガイドおすすめです。

そして本格的展開は、この1幕ラストから2幕!
そういう意味では16:30に間に合わない観客の方たちでも、
2幕からでも充分についていけて楽しめます。

この2幕からがいわゆる四谷怪談、お岩さんです。
今回お岩さん役に中村福助さん。

お岩さん、かわいそすぎです。けなげです。
お歯黒シーン、髪梳きシーンは、ぜひオペラグラスで観たかった(忘れた)。
で、びっくりしたのが、かなり重いシーンの中に、笑いを出すような演出があったこと。
観てる方の気持ちとしては、確かにこの笑いでふっと軽くなるんだけど、
声に出して笑っていいものかどうかにはちょっと抵抗持ってしまいました。
また、この笑いのせいか、その後も、笑いをとるお岩さん的な印象を
ちょっと引きずってしまいましたです。。

あとは、蚊帳まで奪った伊右衛門(中村吉右衛門さん)が花道から退場していく際の拍手。
これは拍手したくないように思うところだったのですが、パラパラと客席からは拍手。
こういう時の拍手は、特にマナーとかルールとかはないんですかね。
基本観客の自主性でOKなのでしょうか。

そういえば、今日は、大向こうさんも少なかったです。
大向こうさんはタイミングと声質がかっちょいい人が叫べば
見得も数倍かっちょよくなりますよね。

今日は一幕と二幕の間の休憩時間におそば食べてみました。
すぐ出てきておすすめです。そてい二幕と三幕の間には最中アイス、お気に入りです♪
ちなみに荷物は地下のロッカーコーナーが比較的すいてました(しかも安い!)。

三幕は盛りだくさん!
仕掛けもなかなか楽しい!中村福助さんの早替わり
戸板返し提灯抜け髪梳き仏壇返しなどの他、短いですが立ち廻りも。

そしてラストシーンの中村福助さんが娘役で登場♪
この娘役の福助さん、かわいいです。
その登場の意図に関する解説はイヤホンガイドの解説に納得。
(ちなみに一番最初のお岩(福助さん)花道登場のシーンもめーっちゃかわいいです。目くりくりです)

最後は口上。おおおお、いい締め!
歌舞伎はじめての人でも楽しめます♪


08/06/09 コクーン夏祭浪花鑑 ゲネプロレポ@シアターコクーン

2008年6月9日(月) 15:00
コクーン歌舞伎
コクーン夏祭浪花鑑 ゲネプロ
@シアターコクーン

この演目、実は私が初めてコクーン歌舞伎を観た演目なんですよね。
それから5年。あの時の興奮再びです。

1幕は、比較的静かな展開。
中村七之助さんが綺麗です。今回もコクーン一階中ほどの通路を通りまくり
ですが、その通路通る際、背が高い!(でもあんまり出番ない)
ちなみに、下手平場の途中を役者さんが通ったりします。
上手、下手とも平場通路際のお客さんはめっちゃ見ごたえありそう!
(だけど平場はちょっと腰痛そう・・と思って私は椅子席でみてました)

1幕開演前に、前方席の客いじりがありましたが、おそらくヨーロッパ公演
から帰ってきたばかりとあってそれがらみのネタだったと思うんですが
これは本公演でも毎日あるのかな。

2幕は、怒涛の立ち廻り。この立ち廻り、公演日程がたつに
つれてどんどん進化していきそう。そしてあのラスト。
おおおおお、きたきた!このシーン、あのステージ後方からもみてみたいな~。
ちなみに2幕の中村勘三郎さんと中村勘太郎さんの二人の立ち廻り、見事!気持ちいい~。

コクーン歌舞伎って歌舞伎導入編という意味でも、おすすめです。
ストーリーを追うというより、各シーンをだいたいおおざっぱに把握しておいて
(例えばあぁ袖を交換したんだなとか、彼が悪者っぽいなとか)、
あとは見えをきった顔や、走り去る走り方、立ち廻り、演出、美術などなど
各シーンの見せ場をどんどん楽しむといいんじゃないかなぁと思います。

中村勘三郎さんは、元気いっぱい!あの独特のお口元好きです。
中村橋之助さんが素敵でした。かっこいい♪
そして笹野高史さんは、元気でいじわるな親父さんでした(笑。
最後あれどうなってるんだろう・・・

ロビーに置いてあった食い倒れ人形は、どうやら本物っぽい
みたいですが、公演期間中ずっといらっしゃるのかしらん。


08/08/23 八月納涼大歌舞伎@歌舞伎座

2008年8月23日(土) 11:00
歌舞伎座百二十年
八月納涼大歌舞伎
3階13列1番@歌舞伎座

最後の演目の「らくだ」楽しい~。落語で有名なお話でもあるんですね。
坂東三津五郎さんと中村勘三郎さんとのやりとり、
そしてらくだの片岡亀蔵さん、最初人形かと思った!
身体の色も黄色で、動きもほんとに死人のようで、
ぴたっとくっつこうとするあたりがなんともいえず迷惑な(笑)死体。
倒れ方、引きずられ方、踊り方(笑)、見事な死体です♪

冒頭のシーンで小三山さんの登場に3階席は拍手が起きてました。
おやすの尾上松也さんは3階からみるともう女性にしかみえない。声もいい感じ。
家主の女房役の坂東彌十郎さんの女形も楽しかった。でかいっ!

最初の演目の女暫は、最後の引っ込みのところ、
巴御前の中村福助さんと舞台番の中村勘三郎さんとのやりとり、
面白いですね。イヤホンガイドの解説もナイス助演。

今回は3階のB席の最後列の左端でしたが、
オペラグラスを使えば全然楽しめます。
生声も全然ダイレクトに届いてくるし、
いやーほんと歌舞伎座ってよくできてる。
取り壊すのもったいないですよ。。
しかもこの席2000円というのも嬉しい。
大向うさん(掛け声かける人)の声も飛び交って楽しいです。
慣れてくると、遠くてどの役者さんかわからなくても、
大向うさんの掛け声でわかったりってのもでてきたりして面白いですね。
(私はまだ全然わからないけど)

あ、8月中はイヤホンガイド、500円です!


08/08/23 新・水滸伝@ル・テアトル銀座

2008年8月23日(土) 18:30
二十一世紀歌舞伎組
新・水滸伝
14列11番@ル・テアトル銀座

作発表で、演出の横内謙介さんが、
王英(市川猿弥さん)は主役なんだよ
と市川猿弥さんにおっしゃってたのが印象的だったのですが、
たしかにそうでした!

中盤はほんとに王英中心に展開してます。
王英おいしいっ!いい役です。
告白がこれまたストレートで、にくめないなぁ。
引き際もかっこいいし、
王英のまわりの人達のサポートがまたいいんですよね。
中でもお夜叉(市川春猿さん)。
お夜叉は、王英に気があったりするわけではないのかな(この二人はどういう関係なんだろう?)
お夜叉が月とかぶるシーンがあるんですが、市川春猿さんは月が似合うっ!
ってか、市川春猿さん、めっちゃ妖艶です!

王英と青華(市川笑也さん)が後ろ向きになった瞬間、
一瞬ここで幕降りてきても満足って感じになりそうと思いつつ、
いや、でもそうすると林冲は・・となりますので、もちろんここでは終わりません♪

市川右近さんが、しっかりと蘇って、いよっリーダー
ついていきます!という感じの頼もしさはさすがです。

市川猿紫さんと市川猿治郎さんペアの動きや
立ち姿や表情から出てくる味みたいなのがいいっ♪
猿紫さんはスーパー歌舞伎の時印象に残ってた方だ。
猿治郎さんは、クールなたたずまいがいーのです。

また、縦横無尽に舞台をかけめぐる
役者さん達の走り方が気持ちいいんです。
忍者っぽく足音たてずにツツツツツーッと上下動せずに平行移動する感じ。

音楽は、スーパー歌舞伎!って感じで壮大で好きです。
加藤和彦さん。

セットはニューヨークのSOHOっぽい感じといいますか、
予想以上にシンプルで無機質な感じでした。
梁山泊の湖の感じがみたかったなぁ。。。。

私の後ろの席の方が盛んに掛け声かけていたんですが、
そっか、みんなおもだか屋だから、「右近!」「猿弥!」とかいう
掛け声になるわけですかね。「えみさぶろうー!」とかちょっと長め。
金田龍之介さんはどう呼ぶのだろうと思ってたら「かねだー!」でした。
そ、そのままなんですね。


08/08/24 八月納涼大歌舞伎 愛陀姫@歌舞伎座

2008年8月24日(日) 18:15
八月納涼大歌舞伎
紅葉狩り愛陀姫
1階8列5番@歌舞伎座

昨日の3階最後列端とは一転、
本日は1階8列5番、花道真横!すごい席!

紅葉狩は、2年前、市川海老蔵さんで観てたんですが
(しかもその時は妹のぼたんさんも出てきてびっくりした)、
今日は、扇の舞は中村勘太郎さん、将軍役は中村橋之助さん。
勘太郎さんは、扇の舞、最初ちょっと堅いかなと思いましたが、
途中目つきがかわるあたりから、ぐっと入り込んでいって、
変化した後は、ど迫力でした。メイクも衣装もすごかった。

そしていよいよ本日のメインイベント。
愛陀姫(あいだひめ)。
野田秀樹さん演出。

前半は祈祷師大活躍。
祈祷師の名前は荏原(中村扇雀さん)と細毛(中村福助さん)。
どこかで聞いたような名前ですね(笑)
荏原が神を呼び寄せて、細毛に神が乗り移ります。
この細毛役が中村福助さん。
細毛最高~。声の使い分けやノリやセリフの間やテンポが
もう観客の気持ちをぐっとつかんでいて、客席もどっと笑いがおきます。
福助さんも楽しみながら演じてる感じ!
ちなみにこのインチキ祈祷師がどんどん力をつけていく過程もみもの。

設定がとても面白くて、ご存知、基本はオペラのアイーダですが、
この愛陀姫は、設定が戦国時代の斎藤道三の家という設定。
斎藤道三(坂東彌十郎さん)の娘が濃姫(中村勘三郎さん)で、
アイーダでいうところのアムネリス。
敵方織田信秀の娘が中村七之助さんで、名前が愛陀姫。アイーダでいうところのアイーダ。
つまり、中村勘三郎さんと中村七之助さんが恋敵というわけです。
そしてこの二人が恋するアイーダでいうところのラダメスにあたるのが、
中村橋之助さんで、
役名は、木村駄目助左衛門。なるほど。。なぜ木村なのか。
うまい。。お、おもろい。言葉遊びだ。。
駄目助左衛門が大将に選ばれるシーンのくだりはめっちゃおもろいです。

そして私的には
中村芝のぶさんが、巫女さんとして登場の機会が多くて嬉しい♪
前の幕の紅葉狩でも、もうお座りになってるお姿が、なんといいますか、
少しふっくら感があって声もたたずまいもほんとに女性。。ぽっ。

さてこの愛陀姫、七之助さんと橋之助さんのラストシーン、
そ、そこから登場しますかという部分がかなり意外だったけど、
地下で二人が埋められて愛しながら死に向かうのに対して、
そのちょうど真上では濃姫(中村勘三郎さん)が
生きるために嫁ぎにいくために歩いてるという対比が印象的でした。
最後、風船・・・、あれ、割れたらどうしようとドキドキしながらみてました。

曲は、オペラのアイーダで使われる曲が、和洋折衷で流れます。
途中、祈祷師のシーンから映像への転換、そしてまた戻ってくるあたりのつながりが気持ちいい。

歌舞伎よりでもなく、オペラよりでもなく、野田秀樹よりでもなく、
逆にどのジャンルの初心者にも楽しめる演目になってると感じました。

それにしてもよく1時間20分にまとめたなぁ。。
その時間以上に濃密にみっちりと感じます。
公演は歌舞伎座で今月27日まで。


08/09/01 新秋九月大歌舞伎@新橋演舞場

2008年9月1日(月) 16:30
新秋九月大歌舞伎
1階桟敷席19番@新橋演舞場

初の桟敷席
桟敷席すごいです。
掘りごたつみたいになっていて、座椅子で背もたれあって、
しかも机&お茶付! 机に筋書きやチラシ置いたりして
読みながら観れるし、今回の下手側桟敷席はもう花道が近いので、
役者さんの花道での表情が手にとるようにわかります!
すごいぞ桟敷席♪

さて今回の演目は、中村時蔵さん、市川亀治郎さん、市川海老蔵さんの
魅力をたっぷりじっくり魅せます!という感じの舞台。
16時半に開演して終わったのは21時15分頃。
5時間近くもの公演時間でございます。

最初の加賀見山旧錦絵は、女忠臣蔵とも言われてる作品。
いじわるなお局役の市川海老蔵さん、みものです。きっと目を開いた後
ふっと首を振る、その目線の流れが美しく、ツンとした感じがまたいいのです。
そして背が高いっ!

お初の市川亀治郎さん、
なんかお初の感じがとってもよくでてます!
ほんとお初になりきってる感じでした。

そのお初が仕える中老尾上役が、中村時蔵さん。
めちゃめちゃかわいそうな中老尾上。
花道去っていく時ほんとに泣いてはりました。
岩藤(市川海老蔵さん)、ひどいぞっ!
でもその心情がほんとに伝わってくる見事な芝居でした。

この演目、六場面あるのですが、各場ごとに見せ場がきっちりあって、
場ごとに満足感が芽生えるのが心地よくて、休憩時間がワクワクします。

そしてもう一つの演目、色彩間苅豆は、
今度は男役の市川海老蔵さん(これまだひどい男)と
女役の市川亀治郎さんの二人が中心の舞台ですが、後半魅せてくれます!
市川海老蔵さんの花道のあの霊力にひきつけられる様は圧巻。
また、この二人の見得のポーズがこれまたかっこいい。
そして今日は大向うさんの掛け声のタイミングと声質が
気持ちよかった! 盛り上がります!
セットも、背景や、客席の提灯を使ったあの一瞬の変化は見ごたえたっぷり。
あと、唄い手さんのハーモニーや唄声が妙にずれてるように感じたのですが、
これは、不安感を出すようにあえてそう唄ってるということなのでしょうか。

ちなみに、5時間にも及ぶ公演なので途中眠くなることもあると思います。
(私も2度ほど落ちた)。でももしも途中うとっとしても全然Ok。
大きなストーリーを把握していればついていけます。
念のため、イヤホンガイドがあればなお可ですが、
最初にチラシの裏のあらすじを読んでおくことといいかもです。

市川海老蔵さんは昼の演目にもメインで出てるわけで、一方の市川亀治郎さんは
昼は歌舞伎座竜馬がゆくに出てるわけですよね。すごすぎ。。。


08/09/05 赤坂大歌舞伎@赤坂ACTシアター

2008年9月4日(金) 18:30
赤坂大歌舞伎
1階G列25番@赤坂ACTシアター

今月は、いろんなところで歌舞伎をやってますね♪
今日はなんと赤坂ACTシアターで歌舞伎を観劇。
マイク使うのかなぁと思っていたらなんと生声!

それぞれの掛け合いが実に軽快な感じで
わかりやすくて楽しい、遊び心もかなり入った
POPな舞台でした♪歌舞伎というより
歌舞伎調コメディプレイみたいな、そんな印象♪
コンコンチキチンというあの音楽も好き。

中村勘三郎さんの、化けてからがいいっ!
表情最高~。雇人又市役の坂東や十郎さんとの掛け合いもいいっ!
ってか、坂東や十郎さんの最初のばかっぷりが楽しすぎる!
ラストのあのお姿と比較すると同一人物とは思えないっ!

そして中村扇雀さんの”おきわ”がよかった~。
人をひきつける魅力、そして色気があります!
そのおきわが惹かれる男重善が市川段治郎さん。
かっこいいですねー。ほんとに色男!

物持ちの娘おそめのキャラクター設定が面白いなぁと
思うのですが、このおそめ役が片岡亀蔵さん。
なにげに、似合ってる・・・

そして寺男甚平が、井之上隆志さん!
四十雀ノコイから一転、ちょっと老け込んだおじーちゃん役でした。

イヤホンガイド借りたんですが、上演中は、ほとんど
補足説明もなく、雑音も激しく、んーーと思ってたんですが、
暗転中の解説が、いいんですよこれが。
狐狸狐狸ばなしのラストシーンがどうやって生まれたかとか、
暗転中に少しお話してくれるんです。なので暗転も楽しい♪

暗転ではつい盆の回転を期待してしまうところですが、
セットがどどーっと後ろにさがり、左右からセットが
現れて、黒子さんがとんとんと瞬時に組み立てるのは
これはこれで楽しい。
また、花道がない代わりに下手の客席降りが結構あります。
一階客席としては大歓迎だけど、二階のお客さんは歯がゆいだろうなぁと。。。

そして後半の舞踏、棒しばり。
こういう舞踏は楽しい!
留守中に酒を飲めないように拘束された
中村勘太郎さんと中村七之助さんによる
酒の肴の舞、これが楽しい。これ観ながらこっちがお酒飲みたい!
そしてラストの連舞、そう、二人での舞い。これがまた楽しい!
この棒しばりもまた楽しい演目でした。
途中、中村勘太郎さんの表情・声などが
勘三郎さんとぴたーっとシンクロして、おおおさすが親子!

ドタバタ喜劇なんだけど、ストーリーはわかりやすく、
またゆったりと観れるので、歌舞伎は敷居高いかもと
思ってる人にいいと思いますが、でもちょっと
値段的な敷居が高いかも。席種もS(\13500)とA(\8000)だけなので、
もっと細かく分けて、はじめての人でもちょっといってみようかなぁ
と思うくらいの価格帯をもうけてもらえると、歌舞伎みたことのない
友人とか誘いやすいんですけどねぇ。。

上演時間、約2時間35分(途中20分休憩)


08/09/11 三越歌舞伎@三越劇場

2008年9月11日(木) 12:00
三越歌舞伎
15列18番@三越劇場

中村橋之助さんと片岡孝太郎さんによる
ぢいさんばあさん。この作品の上演史上最も若い二人だそうです。

最初のラブラブな二人も微笑ましいですが、
37年後の二人のお芝居は見事でした。
二人とも、再登場した時、同一人物ってわからなかったくらい!
見事なメイクと見事な髪型。特にるんの鬘が異様に輝いてる。
そしてまたるんのお着物が綺麗。

この2つのシーンの間にある、美濃部伊織のとってしまったとある行動と、
それを後悔するシーン。。この後悔シーンも見ごたえありました。

緩→急→緩というか、愛→憎→愛というか、長気→短気→長気というか、
そういう感じの構成ですが、見終わった後、なんとなく前向きな気持ちに
なれる作品でした。一時の感情で愚かな行為に出てしまったらだめだという思い、
一方で過ちをおかした後罪をつぐなってからの再出発、そして人生の絆を感じる夫婦愛。

三越劇場、二度ほど幕が降りて転換があるんですが、
セットががらりと変わるんですよね。
この劇場の舞台、結構奥行きがあるんだろうか。。
どうやって転換してるんだろう。。

中村壱太郎さんと坂東新悟さんの
若いカップルの”夫婦愛”も若さがでてさわやなかな感じで好印象でした。

あとですね、ホーホケキョの笛が、やたら、のんびりしてたのと、
なんとなく全部間が悪いというかタイミングをはずしてる
ように感じてしまいました。。。普段は心地よく聞いてるんだけどなぁ。。

客席はいつもの歌舞伎とは違って雰囲気が異なって興味深いです。
がさごそ音をたててるおばちゃん達は多数ですが、自分より
大きい音をたてた人にたいしては、なにあの人みたいな態度で、
うーん、あなたも同類なのだがと。。あと、携帯、一度鳴ってしまって、
あ、止めたなと思っていたら、1分後に再度鳴って・・・
切っただけかい!電源を切るということをしはらない。。
そしてなぜか上演中ジャラジャラとお財布の小銭勘定をされてる方や、
買い物袋の中の確認をごそごそされてる方、あと、
トイレいってくるっと言ってとっても気軽に上演中タイミング関係なしに
いけれる方が意外にいらっしゃって。。。。
そんなことも興味深く観察しながらみてました。

それにしても、るん(片岡孝太郎さん)ってまた名前がいいですね。
るん♪あなた♪

ぢいさんばあさんはわかりやすい口語体で語られるので
見得もなくて歌舞伎っぽくなく、時代劇舞台といった感じでゆったり楽しめます。


08/10/03 平成中村座仮名手本忠臣蔵Bプログラム@浅草寺平成中村座

2008年10月3日(金) 16:45
平成中村座十月大歌舞伎
仮名手本忠臣蔵 Bプログラム
2階3列9番@平成中村座

浅草の浅草寺境内に期間限定で設置されている
平成中村座に行ってきました!!
浅草駅から仲見世通りを通り浅草寺境内の左奥に
どーんと存在するこの劇場、一歩中に入ると、
江戸時代とかの劇場ってこんな感じだったのかなー
いう気分に浸れます。「木」って感じ満載です。
二階客席の一部が舞台上に張り出していて、転換中とか、幕の中に
入ってしまう席があるのです!この席、セットの転換とかみれて楽しそう!
私は2階竹席でしたが、前の席の下に少し空間があったりして、
ぎゅうぎゅうに狭いという感じではなかったです。1階はどうなんでしょうね。

今日観たのは仮名手本忠臣蔵の後半部分、Bプログラム。
まずは早野勘平の悲劇シーンなんですが、
中村勘三郎さん演じる勘平の「思い」
がぐさぐさ伝わってきます。
観劇後しばらくたった今でも私の中にまだ残ってるくらいです。
また、中村橋之助さんの悪役ぶりがまたかっこいい。
中村亀蔵さんの源六もいい味っ♪
そして数右衛門(坂東彌十郎さん)と弥五郎(中村勘太郎さん)が
入ってくるシーン、血気盛んな弥五郎、落ち着いた数右衛門、検死、腹切り、血判、
このシーン、間合いがすごくよかったです。

そしてこのBプロの動的な一番の私的見所が十一段目の
中村勘太郎さんと中村七之助さんの立ち廻り。
動きのキレ、俊敏さ、迫力、スピード、力強さ、すごいです。
勘太郎さんワイルド!七之助さんさわやか!
どちらもかっこいー。殺陣の展開も次どうなるんだろう!と興奮します。
しかも長いです!嬉しいです!めちゃめちゃ堪能できます。
必見でございます!!
もう一度観たい。。。。

七段目がたっぷりとってある一方で討ち入りはあっという間です。
ほんと「あっ」という間で、うとうとしてたら見逃します。

七段目は片岡仁左衛門さんの存在感に圧倒されます。
平右衛門(中村橋之助さん)とおかる(片岡孝太郎さん。
孝太郎=たかたろう。仁左衛門さんの息子さんであり汐風幸(改名して片岡サチ
さんのお兄さんです)
のシーンの後に出てらっしゃった時は、
もう劇場内がピシっと引き締まりました。あの瞬間って気持ちいい!
(平右衛門とおかるのやりとりはちょっとイラっと(笑)してしまい、
 おかるよ、はよー花道のその門くぐっていきんしゃいと思ってしまいました)

そしてラストで勘三郎さんが馬にのって花道から出てくるんだけど、
最初、え?本物?というくらいよくできた馬です。
その馬の上で花道の赤穂浪士達を見守る目がすっごく印象的でした。

この平成中村座、2階席中央にお大尽席という席があり(35000円!!)
たたみの上でリラックスして観れて御膳が運ばれてきたりして、
しかも最後人力車でのお見送りがあって、浅草駅まで送ってもらえるそうです。
劇場前にいた人みんなで拍手でお見送り。おおおお。

今日は1幕でハプニングがあり、
勘平が苦悩するすごく緊迫したシーンで、
私のちょうど2列前で観劇(&睡眠)していたおばさんが
いきなり観劇中横に倒れ、口から泡。。。。
え・・・・・?
で隣の知人の方が係の人を呼びにいって、
これは救急車かと思ったのですが、
その直後そのおばさん意識を取り戻し、
で驚くのはそのおばさま、そのまま大丈夫といって観劇続行。
な、なんと。。。。
おそらく、慣れない着物で嘔吐しちゃったのかなぁと。。
でかわいそうなのはその後ろの席の方。
嘔吐したものが後ろの方の足元に落ち、嘔吐物は係りの方がすぐ
ふいてくださったのですが、臭いが。。。二列後ろの私のところにも
臭いがぷーんと。。。休憩時間に清掃員の方がいらしてましたが、
ちょっとかわいそうでした。ハンカチで口押さえてらっしゃいました。

ちなみにこの平成中村座、上演中も飲食OKとのこと。なんと!
ただ私の真後ろの男性がぺっちゃくっちゃ音たてながらしゃべりながら
食べてたんですが、食べてもいいから静かに食べてほしいー。
そして携帯パカパカしないでーーお願いーー。あの音って気になります。
皆さんもご注意を。

公演は10月26日まで。雰囲気のある劇場でたっぷりと忠臣蔵にはまれますよ♪
私は6日にAプロみてきまーす♪


08/10/06 平成中村座仮名手本忠臣蔵Aプロ@平成中村座

2008年10月6日(月) 11:00
平成中村座
仮名手本忠臣蔵 Aプログラム

先日観て来たBプログラムの前半にあたる
Aプログラムを観てきました♪

あっっという間の4時間でした。
三段目の”殿中”までの経緯がとっても丁寧に
わかりやすく描かれてます。

歌舞伎・忠臣蔵初心者の方はぜひイヤホンガイドを
借りることをおすすめします。
ちなみに私スーツでイヤホンガイド聴いてたんですが、
休憩時間、解説聞きながら通路歩いてるとプチSPになった気分でした(笑
そしてこのイヤホンガイドのおくだ健太郎さんの解説が
これまたわかりやすいのです。
「セクハラとパワハラのあわせ技」
「迷惑メール」といった言葉も飛び出し、
実に楽しくてわかりやすい♪
そして解説のお声もいいっ♪
ぜひAプログラム観劇の際にはイヤホンガイドを♪

さてこのAプログラム、魅力見所満載です。
まずは前半。
悪代官役ともいえる高師直(もろなお)役に中村橋之助さん。
この師直には、顔世御前(片岡孝太郎さん)の気持ちが
押し切られて傾いてしまいそうな色気が必要とのイヤホンガイド解説。
なるほど、確かに、かっこいい色気のある橋之助さんの師直でした。

そして血気さかんな桃井若狭之助役に中村勘太郎さん。
表情、声、動き、先月の赤坂大歌舞伎でもいいなと思いましたが、
ますますファン度UPです(これはDプロ観にいかないとですね)。

塩冶判官に中村勘三郎さん。
物静かで落ち着いたようにみえた塩冶判官が、
どうして殿中で師直を切りにいくに至ったか、
またどうして血気さかんな若狭之助が刀を抜かなかったかが
実にわかりやすく描かれます。なるほどーそうだったのかーと。

最初の大序のラスト、この塩冶判官、若狭之助、師直3人の
衣装が、黄色、水色、黒なんですが、これがとっても綺麗で舞台映えします。

こうした衣装や、奥行き感のある背景画、舞台転換、畳の花道などなど
こうしたセットも見所の一つですね。

三段目、いよいよ殿中でござるぞのシーンで、ラスト、
取り押さえられた勘三郎さんが両手をぐにゅぐにゅしていたのは悔しさから??

そして四段目、切腹シーン。。。
ここで花道より片岡仁左衛門さん登場!
もうここからは全てのシーンが一段階レベルアップした感じで見所の連続。
硬直した塩冶判官の手から剣を抜き取って納めるシーンはとても印象的です。

宙返りなどもびしっときまり、立ち回り的な見せ場も楽しめます。
芝居小屋の外のカラスのカァカァという声もなんかとても情緒がありますね。
(ただ、付近の警察か何かのスピーカー放送は一気に現実に戻りますが・・)

今日はお弁当(松!)も買って、見て楽しく食べて美味しく、まさに秋。

Dプロ観にいきたいな。。

歌舞伎初心者の方にもおすすめの舞台と思います(ぜひイヤホンガイドもご一緒にどうぞ)


08/10/26 大老@国立劇場

2008年10月26日(日) 11:30
大老
1階13列11番@国立劇場

井伊直弼の物語。直弼役は中村吉右衛門さん。
すごい。そんなに動きがある舞台ではなく、結構セリフ中心の展開なんだけど、
セリフの一言一言に重みがある感じで(セリフの内容もまたいいのです)、
セリフの後、仕草の後に、なんともいえず鳥肌がたってしまうことしばしば。

時間がたつのが気にならず、おっもう暗転かという感じ。
この暗転も、休憩時間にはならないくらいの数分の暗転
なんですが、暗転後の舞台セットが毎回あまりにも見事
なので、暗転が苦にならず逆に楽しみにもまります。

それにイヤホンガイドの解説も楽しめますしね♪
(ただ後半のイヤホンガイド解説の方の語尾の抑揚が、
舞台を鑑賞するテンポ感をさえぎる感じで気になった・・)

とにかく最初から最後までほぼ吉右衛門さんでずっぱり。
途中少し出ていない場面があったりすると、その後吉右衛門さん
登場でステージの空気がぴしっと締まります。この瞬間がまた気持ちいい。

一つ一つの描写がとても細かくて、リアリティがいいです。
前半、囲炉裏に小枝をくべる際のあのパキッパキッて折る音がよかったり。
(あれはなんの素材でできてるんだろう・・・ほんとの小枝でしょうか)
そのほかにも一つ一つの仕草に入り込めます。

セット。仏壇、ひな壇、そして能舞台!!!!
舞台上に能楽堂のセットがどーんと登場、しかもその上で舞を披露。
この舞にもみとれました。

また、ステージ全面を使って組み立てられていた井伊直弼邸のセットが
ゴゴゴゴーッと左袖にずれて、直弼邸上手側の庭園のセットが
そのままズズズズーっと登場したのにはさすがにびっくり。
舞台袖にあれが全部隠れていて、しかもあの直弼邸が下手袖に
全部収納されていったわけです。すごいー。

桜田門外の変、安政の大獄って歴史の教科書でしか私の頭の中に
なかったのですが、こうして舞台になると忘れないし興味持ってしまいます。
お値段も学生料金が設けられていて、一番安い3等席は
一般1500円、学生だとなんと1100円!映画より安い!
二等席の学生料金でも1800円。
この舞台観ると、この舞台の劇中の年代の背景にとーっても
興味持つと思うんだけど、実際の高校生が観たらどう思うかも
聞いてみたいところですね。なにしろ休憩入れて4時間20分の舞台ですから
高校生にしてはちょっと長いか。。どうなんだろ。
そうそう、ロビーで、高校の先生やってる大学時代同期に遭遇。先生が観に来てましたか!


08/11/12 花形歌舞伎@新橋演舞場

2008年11月12日(水) 16:00
花形歌舞伎
1階5列22番@新橋演舞場

堪能!5時間に及ぶ上演時間ですが、見所満載です!
まずは尾上菊之助さんの女政岡に魅せられ、
片岡愛之助さんのいじわる姉さんにひきつけられ、
市川海老蔵さんの花道せり上がり登場のオーラに引き込まれ、
尾上松録さんのさわやかさが気持ちよく、
中村獅堂さんと片岡愛之助さんの舞の衣装メイク早替えに驚きました。

尾上菊之助さん、女!母です!そして綺麗です!
目、表情、こらえてる感じ、所作、姿勢、うーん、もう全部!

市川海老蔵さんは、目力がすごいですね。
特に今日は5列目センター右側だったのですが、
問注所対決の場で、海老蔵さんの目線がびしびしきて
ドキドキしながら観てました!存在感というかオーラすごすぎです。

ラストに出てくる尾上松録さん、なんてさわやかなの!
印象変わりました。

そーしーてー子役、鶴千代が超かわいい!
この鶴千代が最後はやくちでしゃべるのがめちゃめちゃかわいー!
(はじめてイヤホンガイドを邪魔と思ってしまいました・・セリフとかぶるんだもんー)

この通し狂言「伽羅先代萩」だけでもかなりたっぷり満足なんですが、
さらにその後に踊り「龍虎」がありまして、これがまたいい。
衣装替えもすごいのですが、特に驚いたのが、顔の変化!
あの色、あの短時間でどうやって落としたのでしょうか!?
驚きました。

舞台装置の転換や場内の照明、背景の奥行き感、などなど
歌舞伎の見所も満載で、はじめて歌舞伎観る人にもおすすめと思います♪


09/01/06 初春花形歌舞伎@新橋演舞場

2009年1月6日(火) 16:30
初春花形歌舞伎
1階16列31番@新橋演舞場

最初の七つ面は、上演時間が20分の演目と
聞いていたので、遅れるわけにはいかないと
帝国劇場から猛ダッシュで新橋演舞場へ。
無事間に合いました。
(イヤホンガイドを借りてトイレにいく余裕もあった♪)

この七つ面を演じるのは市川海老蔵さん。
お面をとった時の目線の流れが綺麗。
美しい。。。男ながらにみとれます。

恋飛脚大和往来は、市川猿弥さんの
落ち着きっぷりがよかった!
中村獅堂さんとのやりとりも見物でしたが、
全体的にちょっと冗長に感じてしまいました。

圧巻は弁天娘女男白浪 白浪五人男
開き直ってからの海老蔵さんの
あの余裕たっぷりの台詞。
めちゃめちゃかっちょいー!
ほれます。
もうぐいぐい引き込まれます。
座り方から煙草を持つ手の動き、その手さばき、所作、素敵!

また、南郷力丸役の中村獅堂さんとの
コンビ具合もいい。花道去る時のやりとりとか楽しいです。

ラストの大詰めなんて、立ち廻りを楽しんでみてたら、
舞台セットがすごいことになるんですね、驚きました。
大回転ではないですか!
セットが半分ひっくりかえるんですよ。
驚きです。
さらにそこからぐおおおおんと上昇。
すごいです。

この演目自体も、ぜひ通しでみてみたい!

すばらしき新年観劇始めでした♪


09/01/26 新春浅草歌舞伎@浅草公会堂

2009年1月26日(月) 15:30
新春浅草歌舞伎
2階ぬ列20番@浅草公会堂

最初に口上(ご挨拶)があるのですが、本日の口上は中村七之助さん。
結構長いご挨拶なのですが、親しみが持てる感じのしゃべり口調で、
応援したくなりました♪ こういう口上もいいものですね。

今日の演目は、一本刀土俵入と京鹿子娘道成寺。
いずれも前に観たことのある演目なので、思い出しながら
見比べつつ、楽しんで観てきました。

一本刀土俵入は、中村勘太郎さんの茂兵衛、
10年後のお姿、振る舞いが立派!素敵です。
ラストの桜のシーンでは、うるっとした目とお声に
じーんときてしまいました。そしてお声が勘三郎さんに
そっくりでこれまたびっくり。さすが親子でございます。
お蔦(市川亀治郎さん)は、語尾をわざと
早口でしゃべる部分の明快な発音が気持ちいい♪
あ、茂平の頭突きでお蔦が思い出すシーンがすきです。

京鹿子娘道成寺は、中村七之助さんの舞を堪能。
ステージ上で、一瞬で変わる衣装チェンジも見所です。
鞠(まり)をもてあそぶ感じの舞や、しゃがんだりのけぞったりと
いろいろなポーズが楽しめるのですが、これ、着物の中の足は
どうなっているんだろうなぁと。。きっと普通だとかなりつらい姿勢ですよね。
ラストは、鐘の上にのっての幕。

両作品とも、動きが比較的ゆっくりな作品でしたが、ゆったりたっぷり楽しめました。
特に京鹿子娘道成寺は、三味線や太鼓の軽快な演奏や技術も楽しく、
いろんな方の白拍子花子を観てみたいなと思いました
(ちなみに私が前回拝見したのは坂田藤十郎さん)

セットは結構しっかり作ってあるのですが、
一本刀土俵入のラストで盆が回転するように
セットがまわるんですが、あれはステージは回転
してないですよね。どうやってまわってるんでしょう。。

イヤホンガイドは、京鹿子娘道成寺で活躍♪
一本刀土俵入は、セリフ自体もわかりやすいので、
はじまってすぐに、イヤホンガイド外して両耳で
聞いてました(イヤホンガイドしてる時って、
あのイヤホン外した瞬間の”閉塞解除感”がいつも新鮮です)


09/03/21 獨道中五十三驛@新橋演舞場

2009年3月21日(土) 16:30
弥生花形歌舞伎猿之助十八番の内
獨道中五十三驛
市川右近十五役早替りならびに宙乗り相勤め申し候
1階14列11番@新橋演舞場

一幕は化け猫と洗濯女おくらがすごい!
二幕は段治郎さんかっこいー!
三幕は右近さんの早替わりショーにうっとり♪

東海道五十三次の京都三条大橋を出発して、
途中、海の中(!?)にも寄り道しながら、
日本橋まで場面がどんどん変わるんですが、
この背景美術も堪能できます!
幕の多さや、また背景になってるあの布が上からはらっと
落ちてぱぁっと明るく開ける瞬間(大好き)が何度も味わえます!

冒頭にも書きましたが、
1幕の洗濯女”おくら”の市川猿琉さんがすごかった。
あの身のこなしは半端じゃない!
市川右近さんの化け猫に本当に操られているようです。
あのシーンだけでも もういっぺんみたい。
素晴らしき身体能力。
あやつられ方、ジャンプ、宙返りが速くて鋭い!
ほんとびっくりした。
そしてこうしたアクロバットな動きだけじゃなくて
”おくら”の女形もこなしてるところがすごいです。
ここ最近観た舞台の中で一番、動きに感動いたしました。

一幕は、化け猫がムシャムシャガリガリと、
描写が妙にリアルなシーンもあるのですが、
ラストの宙吊りは二階三階下手側のお席は嬉しい演出ですよね。
二階のお客さんが手を振られてるのも微笑ましくてグー!

二幕は、水!滝!その水の量なんと20トン!
どばどば落ちてきます。その水にひたった着物を
ぎゅっとしぼって客席に巻いたり、水を蹴散らしたりして
一階席前方のお客さん達を喜ばせてました(笑)
いや-、市川段治郎さん、かっこいーです。
二幕ラストは、花道にひきつけておいて、中央に
市川笑也さんの姫がどーん!
左右から水がさらにビューーーー!
おおおおおお、堪能ですーー。

三幕は、市川右近さんの早替わりショー。
この三幕だけでなんと十二役です。
上手にはけたと思ったら花道に登場したり(しかも全然違う役で!)、
舞台上の茂みの後ろに隠れてでてきたら、相手役と
入れ替わっていたりと、いろいろな早替わりを堪能できます。
この早替わりがですね、
次はどうしてくれるのかなっと、ワクワクしつつも
落ち着いて楽しめるのが、なんとも贅沢な気持ちになるんです。
まさに、非日常、観劇の醍醐味。

一幕の冒頭と三幕ラストには、右近さん達のご挨拶もあり、
途中、市川笑三郎さんと市川春猿さんの
解説やつっこみ、客席降りなどを堪能しながら、
(定額給付金ネタとかも出てきたと思えば、ウィーッシュ!まで)
たっぷりと堪能できた4時間半でした。

あ、そういえば、今日はかけ声が一切なかったような。

物販コーナーをいつもうろつくのですが、ふと、直筆サイン入りの
うちわに目がとまり、よーく見ると、全てのうちわ、全部サインの
位置が違う!おおお、ほんとに直筆だーっと感動して買ってしまいました。

さらに、その隣に猿之助さん直筆の絵も売っていたんだけど、
ん!これ、直筆!一点物!?と思い、でも1万円というのが
衝動買いにしては高いので、二回目の休憩時間まで悩もうと
思って二回目の休憩時間に行ったら売れてなくなってました。


09/05/02 五月大歌舞伎昼の部@新橋演舞場

2009年5月2日(土) 11:00
五月大歌舞伎 昼の部
@新橋演舞場

昼の部いってまいりました♪
一部金閣寺は、中村吉右衛門さんの松永大膳、ラストはどーん!雄大な悪!
二部の舞踊は、中村福助さんの踊り、美しいです。衣装も素敵。これ、あっという間で楽しい♪
三部らくだは、いー感じで酔っぱらっていく中村吉右衛門さん、もう一度観たい!

金閣寺、市川染五郎さんが素敵な役所です。
特に最後の登場は、実にかっこいい。登場のインパクトも大きい!
雪姫は中村芝雀さんのつま先でねずみを描くシーンの
文楽人形遣いのシーン、ここはイヤホンガイドあるとよりわかると思います。
(ちなみに私はイヤホンガイドしてなかったんですが、一緒に観劇した友人が
イヤホンガイドあってよかったーといっておりました)
この金閣寺、中村福助さん、ワンシーンだけ登場します♪(声が高い♪)

第二部は、最初の猿からの衣装替えにみとれている間に、
いつのまに馬も衣装替え!?白から茶色に!?同じ馬?別の馬!?

第三部は、落語ネタのらくだ。
前半の馬吉(澤村由次郎さん)と中村吉右衛門さんのやりとりが楽しい!
(馬吉の顔がぴたっとくっつくのが面白い)
後半は、中村吉右衛門さんと中村歌昇さんの飲み合いっぷりが楽しいです。

休憩時間、今回は二階で天重を食べました。
(注:しいたけが入ってます →管理人はしいたけが食べれません)。
事前に予約していると、札がたって用意されてるので、
休憩時間にあせる必要もなく、
たっぷりと休憩時間を過ごせるのでオススメですよ。


09/05/06 五月大歌舞伎 夜の部@新橋演舞場

2009年5月6日(水) 16:00
五月大歌舞伎 夜の部
1階19列9番@新橋演舞場

まずは鬼平犯科帳。
中村吉右衛門さんの生鬼平です!
親分って感じです。
兄の手をさっと切って、カタギになれと。
おおおおおお。かっこえー。
(あの兄の三箇条にも、おおおお)

宿屋の亭主に財布から祝い銭を出す際に
じゃらじゃら落ちてしまって(これは多分ハプニング)、
1枚拾った亭主に、さらにもう1枚ぽんっと!
いいですねーこのあたりの粋さが!

ラスト花道もまぶしさを扇で目でおおいながら
吉右衛門さん、いい笑顔での幕でした。

そしてその後の中村福助さんの一人七役の早替わり!
驚きの早さです!
舞台袖に引っ込んだと思ったら、
髪や衣装、お化粧までがらっと変わってすぐに花道から登場!
といった具合です。
さらに1階客席降りも楽しい!
(客席にいるおじいちゃんをお地蔵さんと思って拝んだり。笑)
その客席降りを先導してる中村芝のぶさんの
女形っぷりが好きな管理人です。
色艶やかなお着物にもうっとり。

夜の部のワイルドな市川染五郎さんにもご注目です。

ちなみにだいたいいつもイヤホンガイド借りるのですが、
今回、最初の鬼平を解説されてた方の言い方の癖というか
イントネーションが私的にはちょと気になって外して観てました。
イヤホンガイド解説者にも相性があるんですね。


09/06/08 NINAGAWA十二夜@新橋演舞場

2009年6月8日(月) 11:30
NINAGAWA 十二夜
新橋演舞場

尾上菊之助さんがそれはもう美しくて声もよくて
男装の姫役の時の声の切り替えも楽しい♪
驚いたのが難破シーンの早替り。
めーちゃーくーちゃー速い!
何秒!?

そしてこちらも二役で抜群の存在感の尾上菊五郎さん。
雰囲気というかオーラからして観ていて気持ちいいです。
捨助(ステスケ)と丸尾坊太夫(マルオボウダユウ)という
対照的なニ役を演じているのも面白いです。
それにしてもネーミングも楽しいですね。
(ステスケは原作ではフェステ、マルオボウダユウは原作ではマルヴォーリオです)

とっても面白かったのが
麻阿(マア)役の市川亀治郎さん。
目と唇の動きが特徴的で、ちょっとしたしぐさや表情で
客席からどっと笑いがおきたりしますのでお見逃しなく!
いやーそれにしても亀治郎さんはみてて気持ちがいいっ!
私もちょっと麻阿に惹かれてしまった。。。

中村時蔵さんの織笛姫もお美しい。
菊之助さん、亀治郎さん、時蔵さん演じる三人の姫はほんとに綺麗で魅力的です。

場面転換も多く、舞台背景全面を使った美術も見ごたえあり。
チェンバロの音色も染み入ります♪
衣装や美術、音楽、演出に、驚き、笑い、楽しい要素が満載の舞台。

そんなに歌舞伎歌舞伎してなくて
(大向こうさんの声が全然飛ばないんですね)
でも、演劇というよりかは歌舞伎な感じで、
しかも演目はシェイクスピアで。。と、
そのあたりのバランスが非常に面白いです。
冒頭のシーンとか、好きですとても。

ちなみに今回は”控えめな”イヤホンガイドですが、
要所要所でポイントをついたフォローがナイスでした。


09/07/23 桜姫@シアターコクーン

2009年7月23日(木) 18:30
コクーン歌舞伎 桜姫
@シアターコクーン

客席入って、
コクーンはほんと舞台や客席をいろいろ
できるんだなーと。
最初、両国国技館の土俵のように見えた舞台を取り囲むように、
さらには舞台後方二階にも客席。

そして客席を見渡すと、なんと扇子の多いこと。
私も持ってくればよかったなぁと。
客席で扇子、上演中に隣の人にパタパタされると
結構嫌なものですが、開演前は結構優雅な気分になれそう。
また、今回の舞台、客席飲食もOKなようで、新鮮な違和感でした。

そしていざ開演。
桜姫、中村七之助さん、”美しい”。
後半どんどんその美しさが光っていくのです。
ほんと、美しかった。

そして清玄の中村勘三郎さんのインパクト。
清玄も後半になると怖いくらいにヒートアップ!
演技的な見ごたえもすごいですが、
下手側の客席にタライの水を全部どばーっと投げてたのもすごかった。
(結構な量だったと思う。笑)
また、中村橋之助さんの身振りにあわせて勘三郎さんが声を出すシーンがとても印象的でした。

今回のお気に入りシーンは、
坂東彌十郎さんと中村扇雀さんの掛け合い。
めちゃめちゃ楽しい♪
扇雀さんの動きが面白くて、
二人の呼吸ぴったり、まるで漫才のよう(笑
また、笹野高史さんの肩の力が抜けた客席パフォーマンスも楽しいです。

ただ、舞台全体としては、雰囲気も暗めで、
動きもあんまりなくて(雨、皿回し、火の玉など要所要所でいろいろあるんですが)、
今まで観たコクーン歌舞伎がこれでもか、これでもかという感じだったので、
今回のコクーン歌舞伎は、はじめての方向けというよりは
そこそこわかってる方向きな印象でございました。

p.s. 桜姫、七之助さんのこのセリフが気に入った管理人です。

『ちょっとまちゃ!』


09/08/09 石川五右衛門@新橋演舞場

2009年8月9日(日) 16:30
石川五右衛門
@新橋演舞場

市川海老蔵さん主演の新作歌舞伎
石川五右衛門、観てまいりました。

意表をつく幕開けから、
伊賀の忍者達との修行、
たっぷりの立ち廻り、
中村七之助さんの舞、
團十郎さんと海老蔵さんの掛け合いなど、
最初から最後まで市川海老蔵さんを堪能!
びしっと決まる見得の瞬間が実にかっこいいっ。

今回2階席で観たのですが、ラスト、
ぐぉんぐぉんと海老様が迫ってきました!!
そしてあの視線っ♪
(一階はすごいことになってるんだぁと)

忍者修行の成果で繰り出される技の数々。
オペラグラスで海老蔵さんの目線を感じると、
妖術にかかってしまったような錯覚に陥りますよ♪


09/11/06 花形歌舞伎@新橋演舞場

2009年11月6日(金) 11:00
花形歌舞伎
新橋演舞場

大詰の、あの張り詰めた緊迫感と、
その後の、ぱーっと明るくなって解き放たれる感がすごかった!
盟三五大切。
かみかけてさんごたいせつ
と読むんですが、
見終わった後、このヨミの意味でちょっとジーンとしてしまいます。

それにしてもすさまじいお話でした。
大詰の、あのえーっというシーンの数々。
見得とテンポ感で、
次々、というより、あっという間に展開していきます。

時にはその見せかたにびっくり。
ご飯食べるシーンのあの動きには私の後ろに座ってた女性は
かーなーりーびっくりしてました!(私もびびった)

市川染五郎さんの二役は、イヤホンガイドの
解説がなければ、同じ染五郎さんが演じてるっておそらく
気づいてなかったと思うほど。
(この盟三五大切は、イヤホンガイド絶対借りてほしい)

尾上菊之助さん、声がいいです。好きな声です。
そしてラストのあの登場もお見事。

ほんとあの大詰シーンの、
市川亀治郎さんから伝わってくる息呑む緊迫感はすごかった。

第三幕の、舞踊、弥生の花浅草祭は、
片岡愛之助さんと尾上松緑さん。
最後の毛振りはすごいです。
特に私、上手側だったのですが、松録さんの毛振りの
毛の動きがすんごくダイナミックで美しかったです♪


10/01/18 新春浅草歌舞伎@浅草公会堂

2010年1月18日(月) 11:00
新春浅草歌舞伎
@浅草公会堂

市川男女蔵さんによる
「1,2,3、オメッティーオメッティー」
という年始ご挨拶でスタートいたしました新春浅草歌舞伎。

元禄忠臣蔵、綱豊~!(片岡愛之助さん)、懐の深さが素敵!
熱い志士、助右衛門の市川亀治郎さんの絶叫と熱い眼!
その間に、それはもう美しくたたずみつつ、キっと制するお喜世(中村七之助さん)!
この3人のやりとりの見応えは気迫満点です。
客席からの拍手が自然に何度も起きてました。

最後のあの綱豊の名台詞、目頭が熱くなります。
イヤホンガイドのフォローもナイス!
(目線など、ちょっとした仕草のフォローをしてくれるのが嬉しい)

最後の演目は忍夜恋曲者。
中村勘太郎さんの力強さと中村七之助さんの美しさ&変身!
特に七之助さんのあの作り笑いのシーン、好きです♪
ガラガラガラとセットが崩れていく屋台崩しも見ごたえ満点。
提灯がぱっとつくと、心にもぱっと明かりがついた気持ちに。
新年観劇初めに歌舞伎って晴れやかな気分になれますよ。

この浅草歌舞伎、価格も、一等9000円で三等はなんと2000円と映画価格。
学割もあります。公演は26日まで。
帰り道は、ちょっと浅草の街をふらっと歩いて観光気分を満喫してきました♪


10/03/06 染模様恩愛御書@日生劇場

2010年3月6日(土)16:30
染模様恩愛御書
@日生劇場

炎に向かう花道の市川染五郎さん!
若さかわいさ美しさをビンビン感じる片岡愛之助さん。
一目惚れからはじまった
この二人の衆道(男同士の愛)は、観てて気持ちいいくらいまっすぐ。

コミカルな笑いを絶妙に交えつつ、ぐっと引き込む展開。
ただ愛を描くだけでなく、”恩義”と”忠義”、これがまた熱い。
かなり胸がジーンとしてしまった私管理人です。

演出も見所満載で、講談師も登場、
日生での花道のほか、階段、火事場の大がかりな仕掛けをはじめ、
照明、音楽、衣装、スモークなどなど、臨場感たっぷり!
矢のシーンは、飛んできたらどうしよう・・とかなりあせりました。

そして火の粉ぶぉーーーーーー!
これはぜひ劇場でご体感下さいませ。

染五郎さんの恋の眼差しから、
キっと変化した火事場の時の瞳は熱かった!
階段シーンは最大の見所でございます。


この公演プログラムが友右衛門が命をかけて守り抜いた御朱印状に見えてきます

透き通るような魅力の愛之助さん。
15歳の美しい小姓がそこにいるようでした。
階段をツツツツと駆け下りる姿がうっとりするくらい美しいー。

美しいといえば市川春猿さんが女性的にものすごく美しい-。
嫉妬に狂って、最後は、えぇぇぇぇ。

市川猿弥さんも見事な極悪ぶり。
中村芝のぶさんの、なんともけなげな妻ぶりが、胸をつきます。

そして市川門之助さんの一幕ラストはジーンときました。
ここかなり好きなシーンです。

最後のあのストンと落ちてくる場面もステキです♪

全体的にストーリーは実にわかりやすく、
イヤホンガイドなくても大丈夫な舞台です。
(でもあればフォローしてくれるし休憩時間もいろいろ解説あって楽しいです)

もう一度観たい場面満載の舞台。
歌舞伎が初めての人にもこれはオススメ!

”YES WE CAN”も出てきます(笑


10/04/14 御名残四月大歌舞伎@歌舞伎座

2010年4月14日(水)18:20
御名残四月大歌舞伎
@歌舞伎座

4月末で閉館してしまう歌舞伎座、
その最後の演目をついに観ることができました!

観れてよかったー!

まずは実録先代萩。
中村芝翫さん、中村橋之助さん、中村宜生くん。
という三世代そろっての舞台。
片岡孝太郎さんと、そのお子さんの片岡千之助くんも出演!
宜生くんの千代松と、千之助くんの若君亀千代!
この二人の子役と中村芝翫さんとの掛け合いが
実にかわいらしく、それゆえにぐっとくるんですね。。
さらに松本幸四郎さんが家老片倉小十郎役で出演したりと、
いやほんとにすごい配役ですこと。

そして助六!
まさにこれぞ豪華絢爛!

まずは助六に市川團十郎さん。
揚巻を坂東玉三郎さん!

助六の兄の白酒売に尾上菊五郎さん。
くわんぺら門兵衛が片岡仁左衛門さん!
白玉が中村福助さん。
福山かつぎが坂東三津五郎さんですよ!
意休は市川左團次さん、
そして中村勘三郎さんの股くぐり!
口上は市川海老蔵さん!!

なんたる超豪華、すばらしき配役。
大・堪・能です♪
勘三郎さんの、登場から最後まで歌舞伎座を
大爆笑に包みつつも、最後、
歌舞伎座に別れをつげる花道でのセリフにはジーンときました。

そしてもうなんといっても
揚巻の玉三郎さんから漂う雰囲気にみとれまくりで、
こんなに女形に魅せられたのは初めてかも思ったくらい、
何からなにまでうっとりでした♪♪


10/05/14 五月花形歌舞伎@新橋演舞場

2010年5月14日(金)16:30
五月花形歌舞伎
@新橋演舞場

市川海老蔵さんの助六、
いやー気持ちいいくらいかっこよかった!

先月の歌舞伎座での
市川團十郎さんとはまた違った
妖艶さが漂う助六。
気持ちいい遊びっぷり、
かっと見開いた目がたまらんですよ。
紫の鉢巻がまた似合う!
「こりゃまたなーんのこってぃ」
というセリフも仕草も、愛嬌たっぷり!

白酒売の市川染五郎さんの
お兄さんぶりも楽しいです。

そして市川猿也さんの股くぐりが超楽しかった。
花道での、なりたやー、うまいっ‼

最後の水切りの場ではずぶ濡れですっ!
この水切りの場面まで上演されるのは
二十二年ぶりなのだそうです。

休憩時間にはぜひ演舞場二階ロビーも散策してみてくださいませ♪


10/07/12 七月大歌舞伎@新橋演舞場

2010年7月12日(月) 16:30
七月大歌舞伎
@新橋演舞場

第一部は市川團十郎さん!
第二部は吉右衛門中村芝雀さんの夫婦愛、
第三部は馬!!

それぞれにとてもインパクトがあり印象的な3演目、堪能してきました。

第一部「暫(しばらく)」は、
花道登場の團十郎さんの姿からインパクト大でした。
歌舞伎の様式美を堪能できますよ。
(イヤホンガイドもわかりやすいです)

そして第二部「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」は
芝雀さんが吉右衛門さんの手をさする仕草にジーン。。
吉右衛門さんの身振り手振り、芝雀さんの鼓で踊る大頭の舞、
そういうふうに着替えるんだーというのがたっぷりわかる袴の着替えシーンなど
見所もたっぷりの演目でした。
ただ、イヤホンガイド解説の女性の話し方が、若い女優さんのような解説で
(実際宝塚の某OGさんの声の感じにすごく似てると思った)
イヤホンガイドはもちょっと控えめに、おじちゃんやおばちゃんが
たんたんと解説してくれるくらいの方が好きです。

第三部は「馬盗人」は、馬大活躍!
事前に馬がすごいとは聞いてましたが、予想以上に馬はすごかった!
馬が女形をして、馬が見得をきり、最後あんなふうに駆けていくなんて!
はじまる前はこの作品はイヤホンガイドいらないかなって思ってたんですが、
この作品が、一番イヤホンガイドしていてよかったと思いました。
(馬の役の大変さや、今馬が演じてる動作の意味などまで解説してくれます)

公演は26日まで、新橋演舞場にて。


10/08/09 四谷怪談@新橋演舞場

2010年8月9日(月) 18:00

ギャー!という声が客席に響いた四谷怪談、演舞場第三部観劇。まさに夏、涼しさ感じる演目です。勘太郎さんの切ないお岩、海老蔵さんのイケメン悪男伊右衛門、いい組み合わせです!
1day1puddingをフォローしましょう


10/10/16 大阪平成中村座昼の部@大阪平成中村座

2010年10月16日(土) 11:00

大阪平成中村座!大阪城がドーン!勘太郎さんの鬼女の舞見事!勘三郎さんのあの花道!七之助さんに惚れそう!獅童さんの気品あるかっこよさ!そしてトイレサポートは見事!
1day1puddingをフォローしましょう

劇場の向こうには大阪城が~。
手前が、平成中村座の小屋です。
この写真は、終演後の劇場外の様子。
みんな同じ方向をみて浸ってます(笑

劇場に行く途中からだとこんな感じ。気持ちいいー!



10/11/01 吉例顔見世大歌舞伎@新橋演舞場

2010年11月1日(月) 11:00

演舞場昼の部観劇。松本幸四郎さんの爽快な高笑い、気持ちいい大向こうの掛け声、幸四郎さんと菊五郎さんの堂々たる居直りぶり!そしてあの美味しそうで気持ちいいお蕎麦の食べ方!帰り道私の蕎麦食べました♪
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追伸:
休憩時間に、3階に売っていた鯛焼きを食べました!
これ、歌舞伎座で売っていたものより厚さが薄く
カリっとした感じで私好みでした!
休憩時間にぜひオススメです!


11/02/03 女殺油地獄@ルテアトル銀座

2011年2月3日(木) 18:30

ルテ銀にて女殺油地獄。油まみれで滑りまくりの壮絶な立ち廻り、染五郎さんと亀治郎さんの息もぴたりで動きも軽やか!手に汗握る場面の中の美しい見得にジーン。客席に幸四郎さんがいらして、客席シーンで染五郎さんが絡み、しっしっとあしらう幸四郎さんにうけた!
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