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稽古場見学 アーカイブ


06/03/12 花組芝居稽古場@二俣川

daihon.jpg

今まで舞台ずーっと本番で観ることばかりで、稽古やリハとかは
観たことがないんですよという話を先輩としていたら、とっても面白くて
おすすめの劇団があるよという話になり、なんと稽古場にお伺いさせて
もらえることになりました。

kanbanhana.jpg
その劇団とは「花組芝居」。夏ノ夜ノ夢の演出なども手がけられている加納幸和さんが主催する劇団。歌舞伎をもっともっと身近に気軽に楽しもうというコンセプトで、去年の「ゴクネコ」はDVDで見たんだけど、独特の世界感があって、役者さんがこれまた個性的ではまります。ゴクネコでは歌あり踊り笑いありで、音楽や効果音、美術なども、古今東西取り入れつつ、でも根底のベースの部分は歌舞伎なんですよね。こうした演出はかなり好きなので、とてもわくわくしながらいってきました。場所は二子玉川。駅から公園沿いに歩くと、なんだか閑静な住宅地。こんなところに練習所が。おおお!ありました。ってか、とても立派なたたずまい。到着したら、早速稽古場に案内していただきました。

keiko1.jpg地下に降りていくと、おおお、ジャージ姿の役者さんがたくさんいらっしゃってちょっと緊張気味の私。歌舞伎なので役者さんは全員男性。しかも思ってたより皆さん若い。で、みていて思ったんですが、こういう稽古シーンって舞台好きにはたまりませんね。好きなシーンを何度もリピートできる贅沢みたいな感じ♪ また、舞台上でアンサンブルの人達の動きを見るのが好きな私としては、練習中のアンサンブル(とよんでいいのかな。そのシーンでメインの人以外の人達)の動きをみてるだけでもとても楽しい。

toodori.jpgで、台本を見せてもらったり、稽古の様子をみていると、これが楽しいんですね。ちなみに今日最初にみたシーン、台本でいうとどこでしょうか?と聞いたところそう、この「ト踊り」。この3文字の部分でした。そうですよねー、こういう部分って台本には書いてないですよね。

今回の舞台は新人の若手の方が3名参加されるとのことで、そのお披露目もあったりするとのこと。これも楽しみなところです。松若殿~っのシーン、結構好きで見入ってたのですが、まさかこの役者さんが・・・だとは。

いつもの花組芝居は、白塗りで演技されるので、役者さんの顔がわからなかったりするみたいだけど、今回は白塗り無しで、紋付袴で小道具などもシンプルな舞台になり、扇の白い流れを楽しむといった趣のようです。今日の練習でも退場のシーンやアンサンブル(?)のダンス(?)シーンなどは扇の流れがウェーブっぽくなってて綺麗だなーっとみとれてました。
keiko2.jpg

keiko3.jpg 休憩時間に練習している役者さんや、終わった後、入口でたたづんでいる役者さんとかをみていると、なんか家みたいな感じでとても居心地がよさそう。事務所でもいろいろお話を伺ったのですが、とっても皆さんいい方達で、お庭のしだれ桜はめちゃめちゃ立派。この庭でも舞台ができるのではないかと思うくらい。

6日に稽古を開始してまだ6日目!?。これから本番に向けて、どのようにできあがっていくのか、とても楽しみです。加納さんは、お写真では拝見してたのですが、写真以上に、とても若くてかっこよい方でございました。ファン多いんだろうなー。

今回のザ・隅田川は4月12日から東京と大阪での公演。
季節も舞台上も桜満開の隅田川。公演詳細はこちら
座長の加納さんのインタビューはこちらでーす

kago2.jpg
このダイエーの買い物カゴ、本番では何になるんだろう。


06/08/24 花組芝居通し稽古@二子玉川

2006年8月24日(木)
15:00-17:30 花組芝居 通し稽古

花組芝居さんの次回公演「百鬼夜行抄 2 」の通し稽古を
見にいってきました。通し稽古って見せてもらうのはじめて。

花組芝居さんは、二子玉の某所の建物の地下に
専用の稽古場があるんだけど、
長いすに座らせていただき、本番さながらに進む通し稽古、
雰囲気、緊張感、この空気、好きです。

「暗転!」という掛け声や、衣装や美術をのぞけば、
ほんとに本番さながらの進行。

チラシが少女漫画っぽい感じ(原作は少女漫画)でどんな芝居なんだろうーって
思ってたんだけど、観終わってなんか心があったまりました。
確かに怖そうな部分はあるんだけど(衣装や小道具が入るとまた違うのかも)、
怖いというイメージよりも、チラシにも書いてある
「ほんわかホラーなホームドラマ」という表現、うん、そんな感じ。

特に女形の方達に注目!
花組芝居さんはほんとにみんな個性的な役者が多けど、
今回は律の父親、司さん、そして文鳥コンビが要注目です。

観終わって、もう一度はじめから観たいって思いました。

本番が楽しみです♪


06/11/03 ハナオフ相対的浮世絵通し稽古

2006年11月3日(金) 15:00
ハナオフ(花組芝居OFFシアター)相対的浮世絵
通し稽古
特等席 @ 花組芝居稽古場

百鬼夜行抄2を観て桂さんファンになった私ですが、
ハナオフに桂さんが出ることを知り、来週の初日を
楽しみにしていたところ、通し稽古を見せていただける
ことになり♪ 行ってきました♪

稽古場のドアを開ける前に透明なドアの隙間から
桂さんがみえました。どきどき・・
そして稽古場に入ると、あ、青嵐が!!
演出の水下さんが気さくに声かけて下さいまして感激♪

そして劇場でいうなれば特等席の位置に座らせて
いただきまして、コーヒーを入れていただき、ミルクを
入れてかき混ぜてそっとカップを置いたら、プラスチックの
スプーンがぽーんと前方に飛んでいってしまい、
そのスプーンをひろおうとした時に、スタート。
はじまってしばらくはスプーンが気になっていたのですが、
すぐに舞台にのめりこんでいきました。

最初は、スローテンポな出だしなんですが、遠山さん(桂さん)と妹亜希さん
の登場したあたりからのめりこみはじめて、お目付け役の登場で
ドライブがかかって、遠山さんの台詞にじーんとしたりして、
あっという間の1時間45分。

最初休憩あるのかなないのかなと思ったりもしてたんですが、
途中から、これ、きっとないに違いないと思ったらなかったです。
最後まで、一冊一気に読みきった感じ。

実は今日、一箇所、とちられてたようですが、私も一瞬
お?って思ったけど、その後のフォローがうますぎて、
まわりのスタッフの人の笑いがなければ、
あのとちりも演出なのかと思った位。
でも最後、「とちったとちったー」っていって
はけていったのが面白かった♪

お、山藤さん、私と同郷だ。茨木という名前を見ると嬉しくなります。

ストーリー的には、現世の2人、よくよく考えてみると、
結果的にはかなり対照的ですよね。
詳しくはネタばれになっちゃうので初日観劇後にでも。
それにしても何故スコットランドまで羊を観に・・・・

花組芝居のHPに役者さんインタビューのこととか
詳しくいろいろのってるのでぜひこちら

ちなみに、これ↓、本番では何になるんだろう・・・



06/12/21 スウィングボーイズ稽古場訪問@ミュージカル座

2006年12月21日(木) 16:00
ミュージカル座 スウィングボーイズ 稽古場訪問

管理人インタビュー企画第4弾で、ミュージカル座さんに
インタビューをお願いしたところ、こころよく引き受けて下さって
お話をお伺いする前にお稽古場も見せていただきました。
インタビューコーナー公開の前に、ひとあしお先に稽古場レポをUP!
(追記:インタビュー公開しました♪)


musicalza2.jpg

ちょっと(かなり)緊張しながら稽古場のドアをコンコン。
フロアが大きくニつのスタジオに分かれていて、
最初入ったスタジオでは1月に上演される
スウィングボーイズの、ちょうど大人数でのシーンをお稽古中。
I Got Rhythm から一家全員で写真を撮るシーンまでを
何回か拝見しましたが、みてるだけでどきどきわくわく。

今回見させていただいた席は、ステージのラインのすぐ前に
置かれた椅子だったので、劇場でいうなれば最前列のさらに前。
役者さんとの距離、激近です。

稽古なんだけれども、テンポよくシーンが繰り返され、
指示があっちでこっちでと入り、みてるそばからどんどん作り
あげられていく様が感じられて、見てるだけでとっても楽しい♪

途中で、もう一つのスタジオに移動。正面の壁が鏡ばりでバーもあって、
絶えず音楽が流れていて、あっちでタップ、こっちでダンスを練習したはったか
と思いきや、いつのまにか全体で踊ってたりして、みてて全然飽きない。
私の目の前では、お二人の方がペアで練習をされてたんだけど、
もう見てるとどんどんステップができあがっていって、
すごーいっとただひたすら感激してました。

また、皆さんが練習の時の服でいっせいに踊られる様とかをみてると、
本番の衣装の時じゃない独特の空気があって、こうなんといいますか、
想像が膨らむといいますか、映像でお伝えできないのがとても残念です。

最初のスタジオに戻ると、小野ヤスシさんが夫婦でのナンバーの
シーンのステップを練習されていたのですが、このステップの振り、
私もずーっと注意深く聞いてたのですが、お、覚えられないです私の頭では。。
あたりまえですが、一つ一つのステップもこうして振り付けの方や
演出の方によって、靴の方向などもちゃんと決まってたりして、
すごいなぁと。このシーン、なんかとっても素敵なシーン。本番とても楽しみ。
ちなみにこの時は、演出のハマナカさんがピアノ弾かれてました。

そして2階のもう一つのスタジオを少し覗かせてもらうと、4名の方が
トロンボーンのあわせ中。うち2名の方はこの公演ではじめてトロンボーン
をはじめたというので驚き! カップ麺のカップがいくつか大事そうに
置かれていたので、これは何に使うのですか?と聞いたところ、トロンボーン
の朝顔(ベル)の部分にあててふわふわしてくださいました。
おおおお、なるほどー、本番では何に変わるんだろう。これも楽しみ。

また、皆さん階段で結構くつろがれたりするのか、ふと帰り際に階段に目を
やると、いろいろなものが階段にかわいく置かれていたりして、雰囲気とってもよさそう。

musicalza1.jpg

スウィングボーイズは、ジャズが敵性音楽として弾圧された太平洋戦争時の
若きジャズマン達の悲喜劇を描いたミュージカル座のオリジナルミュージカル。
二十数曲のナンバーは有名なものも多いのできっと聞いたことある曲も多いはず。
役者さん達が演じて踊って歌って、そして演奏して!というのはすごいです。

この後、ハマナカトオルさんにたっぷりとインタビューを
お聞きしましたので、近日公開予定です。お楽しみに!


07/02/07 紫陽花KABUKi 稽古場

2007年2月7日(水)
紫陽花KABUKi 稽古場

観劇仲間の友達から、レミやジキハイにアンサンブルで出てる人達が
集まって今度(3/4)旗揚げでダンス公演をするらしいよと聞き、
創作ダンスをみるのが実は大学時代からとても好きだった私は、
それは面白そうだ!とコンタクトをとってインタビューをお願いしたところ、
ぜひ稽古場にどうぞと言って下さいまして、早速いってまいりました♪

都内某駅からバスに揺られてとある体育館へ。

コンコンとドアをあけると、
おおおおおお、2面鏡ばりのレッスンスタジオ。
稽古場訪問、今までにも何度かしてまいりましたが、
稽古場への最初の一歩はとーっても緊張いたします。
でもダンサーの皆様から明るく声をかけていただいて、嬉しい管理人♪
ちなみに区の施設なんだけど、概観とは全然違って綺麗なスタジオ。

しばしお稽古を見学。見学というか、超特等席での鑑賞といっていいかも。
めっちゃかっちょいー。
自由に写真とっていいですよと言われつつも、見入ってしまって
手がとまってしまい、時間のたつのを忘れてみてました。
とても雰囲気がいいのがみていて伝わってくるのですが、
でもそこには適度な緊張感が絶えず感じられて、
さすがに一線で活躍してはる人たちだなぁと改めて実感。

目の前で、振りつけが出来上がっていく課程をずっとみてたのですが、
こっちの腕には袖があるから、ここはこういうふうにリフト
しようとか、すでに決まってる衣装デザインをいかに見せるかという
振りつけが、すごい勢いでできあがっていくんです。

また、ここをこういうふうにした方がいいと思うみたいな提案がでると、
じゃぁやってみようみたいな流れになり、その場でどんどん
作り上げられていく様はみていてとても気持ちよく、素晴らしいなぁと感動。

和と洋をMIXさせて、例えば音楽が和だったら踊りは洋みたいな
組み合わせで新しいダンスを作っていくというスタイルとのことで、
男、女、音楽、歌、ダンス、衣装、アイテム、光などのいろいろな
切り口で和と洋がMIXしていくんだろうなぁと思ってみてました。

台詞はないけど大きなストーリーが存在し、
同じ役を何人かの人がバトンタッチして演じたり、
いろいろなアイテムが登場するようです。

春、夏、秋、冬のシーンという四季の移り変わりも
楽しめて、さらにここに生演奏が入り、衣装を着て、
朗読が加わり、セットが入ると、本番、
どういうふうになるのかとっても楽しみです。

歌もあって、このソロのシーン、阿部よしつぐさんが
歌われるんですが、とても印象的で、すごくいい声されてて、
私は帰りしなにそのメロディーを口ずさんでおりました♪

それにしても皆さん全然休憩なし。ペットボトルとかもっと
飲むのかなぁと思ってたのですが、水分もほとんどとらはらない。
200mlのポカリとか少しづつ飲んだりしてられるんですね。

インタビューレポはこちらです。
今回動画もいろいろ撮らせてもらえたので、お楽しみ下さい!!


07/02/26 花組芝居稽古場レポ

2007年2月26日(月) 18:40
花組芝居「かぶき座の怪人」稽古場レポ


花組芝居さんのお稽古場を見せていただいてきました♪
「かぶき座の怪人」。
チラシは、ちょっとこわ~そうな感じですが、
大丈夫、こわくなさそうです♪逆にいい人そうな気がします。
(ちなみにこのチラシ、右下の緑色の物体は、本物の大道具の釣鐘だそうです!)
0702daihon.jpg

まず稽古場入ったらいつにもましてセットがすごそう。
もちろんまだ骨組み中心なんだけど、このセットが本番では
どうなるんだろうというのがまずワクワク。

1時間ほど稽古見せていただいて、最後に30分ほど通しが
あったんですが、今日観たシーンだけでも、いろいろなストーリーが
絡み合い、笑いあり、苦悩ありで、心地よいテンポ感と迫力を感じました。
ってか各シーンの農密度がすごい。セリフのインパクトがどーん!とくる。
楽しい。30分の通し稽古はほんとあっという間。
ダンスの音楽を終わった後口ずさんじゃう位。
かなり見入っておりました。全部映像でみんなにみせてあげたい・・・

机の上に置いてあった台本をぱらぱら見せていただいてたら、
最初に役柄の設定がびしっと書いてあって、
「主な著作 ポルノ小説版源氏物語」とか
「TVドラマで共演中の色出しのぶと急接近」とか
「元国会議員」なんてのも。
これ読んでるだけでかなり面白い。
ちなみにかぶき座の怪人は、先代も怪人らしいです。

役名が百人一首に結びついてるのも面白いなぁと思いました。
台本も売る予定とのことですが、欲しいかも。この世界観、楽しい。
あ、この役、今話題のあの人のことなのかもって思うところも結構あって、
いろんな見方・楽しみ方がありそうです。

そして加納さんが・・・魅せてくれはります。
また、ほんとに一人一人の役者さんのインパクトが大きいので見所満載って感じ。
衣装やセットが入るとすごいことになりそう♪
こちらは2001年のかぶき座の怪人の公演写真(撮影:宮内勝)。中央が加納さん。綺麗~
kanosan.jpg

こういう全体ダンス、そう、私、こういうのが好きなんですよね~。
宝塚やOSKの女性だけの群舞も大好きだけど、
男性だけの群舞も迫力あって楽しいです♪
0702keitai.jpg

ちなみに、今日の稽古で妙に私のツボにはまったのがこのクマを抱いて
登場しはる時の一言。で、稽古の後このぐったりしてるクマがまたかわいい。
0702kumatta.jpg

最後に、加納さんから動画メッセージをいただきました♪
加納さんをクリック!
http://okepi.jp/kangeki/img/0702kanovideo.jpg

観劇ノススメ


07/05/07 不思議なラヴ・ストーリー(ミュージカル座)稽古場訪問

2007年5月7日(月) 13:00
ミュージカル座 不思議なラヴ・ストーリー稽古場訪問レポ


1月のスウィングボーイズが忘れられず、ふと、ミュージカル座さんに
次の作品のお稽古場見に行ってもいいですかと連絡したところ、
夜中の2時頃に嬉しいお返事♪ 早速お伺いしてまいりました!
( マークはクリックすると動画がみれます)


まずは事務所へ。稽古場ってこのドアコンコンがすっごく緊張するんですが、
とても気さくに出迎えてくださいまして、ちょうど午後のお稽古が始まったばかりとのこと。今回の公演、「不思議なラヴ・ストーリー」と「コンチェルト」という二本立てなんですが、不思議なラヴ・ストーリーの方が月組・星組、そしてコンチェルトが、空組・夢組・虹組と合計5組あって、どれを見ます?と言われて、即答で「全部」と答えた私♪



まずは不思議なラヴ・ストーリーの稽古場へ。
「マスター」(マスターが何かというのは舞台を観てのお楽しみ♪)3人のシーン。
舞台上特等席でお稽古拝見。すさまじい近さです。生声のボリュームに圧倒されます!月組と星組は一緒にお稽古してるので、まずは月組の3人が演じてそれを星組の3人が横でみていてという感じの流れ。真剣な中、とても雰囲気がよくて笑い声にあふれてるんですよね。また今回もカメラの手が止まり、じーっとみいってしまい。。ハマナカトオルさんの演出指導は、みている私までぐっと熱意が伝わってきました。


今回はキャスト非公開とのことで、映像や写真をあまりお見せできないのが残念ですが、
後ほどメインキャストの方達からのコメントを動画でいただきましたので、ぜひご覧下さい!


不思議なラヴ・ストーリーを30分ほどみせていただいた後、お隣のコンチェルト空組の稽古場へ。
ドアをあけると、先ほどとは雰囲気が一転。全員が縦横無尽に動き回る中、演出の竹本さんの声が大きく響き渡る緊張感のある稽古場。歌のキーが合わないという設定の子に突っ込みをいれるシーンだったんですが、竹本さんの演出がうまいというか、見事というか、面白いというか、なるほどなー、面白さのツボってこういうところにあるんだなと。今でも思い出し笑いをしてしまうほど見事でした。

30分ほど拝見して、お次は、下の階に移り、コンチェルト夢組の稽古場。男性2人女性5人、演目は同じだけど、役者さんも全員違うので、全然違ってみえますね。っと、先日スクール生発表会の時に主役をやってられた三原さんと少しご挨拶。今回はちょっとたよんない役だそうです♪


お次は、コンチェルト虹組の稽古場。
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
ご指導なさっているのは片桐和美さんではありませんか。
指導される時の「声」が素晴らしく心地良いです。
そして言っておられる内容が、例えばこう動くと客席からはどう見えるか、
そういう動きをすると客はどう思うか、みたいなこともおっしゃっていて、
一言一言、なるほどーなるほどーと私もじーっと聞いてました。




(左の写真、左端が片桐さん♪ 右の写真の方が持ってるのはポッカのなめらかプリンだ!)

最後に再び不思議なラヴ・ストーリーの稽古場へ。
実に動きが美しくて楽しい~。ぜひ本番で堪能して下さい♪


気づいたら5時。なんと、4時間近くも稽古場におりました。
こんなに長くお邪魔させていただいて、すみませんと思って
おりましたら、なんとですね、ミュージカル座さんのご厚意で
不思議なラヴ・ストーリーのメインキャストの4名
(高野絹也さん、竹本敏彰さん、会川彩子さん、青島凛さん)
にお話を伺うことができました!!!



ここで簡単に私の方から作品をご紹介しておきましょう。
今回の「不思議なラヴ・ストーリー」は劇団主宰のハマナカトオル先生の新作。「スウィングボーイズ」でも劇中でキャスト自身が演奏をしていましたが、今度は俳優バンド!つまり、全ての演奏をミュージカル座の劇団員の皆さんがされるということなんです!しかも、チラシを見ると、月組と星組があって、自分が役者として出演しない方の組で演奏を担当…。す、すごい。。


そしてなんとなんと女性陣の大半はこの「不思議なラヴ・ストーリー」が決まってから
楽器の練習をスタートされたとのこと。(「スウィングボーイズ」で楽器演奏をしていた女性は数名でした)そういうわけで、会川さんも青島さんもアイリーン役のお稽古をしながらの楽器の猛練習。会川さんはアルトサックス、青島さんはトランペット。練習を始められたのは2月だそうです。



そこで、そのあたり突っ込んで聞いてみました!


(会川)ぶっちゃけ…楽器の演奏、大変です(笑)。
こんなことがないとやりたいと思っててもなかなかやれないから、
強引なきっかけがあってよかったんですけど~(苦笑)。
とりあえず音を出すだけなら、吹けば出るのでアルトサックスは楽なんですけどね。

(青島)トランペットは音を出すまでが大変!
(会川)でも、サックスはこのこう10個くらいついてるのをこんなこんなってやるのが大変!(アルトサックスって指で押さえるだけじゃなくて側面についてる「何か」も操作しないといけないんですね!身振り手振りで教えてくださいました。)
(青島)その点、トランペットは(指を使うところは)3つしかないしね。
(竹本)そこから入ったんだけど(やってみたら難しくて)大失敗だったね。でもどっちが難しいって一概には言えないですよね。
(会川)でも、楽器ってどういう仕組みで音がでるの?とか、ドラムの音符ってどうなってるの?とかいろんなことに興味が湧くようになりましたよ。
(青島)最初は無茶だと思ったんですけどね。
(会川)(間髪いれず)今でも思ってますけど…(笑)
(青島)でもね、これで公演が成功したらすごい自信になるって思うんです。なんかすごいことをやってる気は…する。(一同・笑)
(竹本)なかなか役者がステージで演奏して…なんてないからね。
(青島)このまま上手くいけばの話ね。でも、相当怖いものはなくなる気がするな~。(一同・笑)

振付に歌練習、芝居のお稽古…それらの他に楽器の練習ってことになるわけで、 皆さんは早出、特打ち、居残り…で練習時間を作っているそうです。こりゃ大変だ~(>_<)

そして、「不思議なラヴ・ストーリー」は全編ジョージ・ガーシュウィンの楽曲で構成されています。 その曲にストーリーに合わせてハマナカ先生が詞をつけているんですね。 お稽古を観ていると、ストーリーと歌詞とメロディが実にマッチ!上手くできてるんです。 そこで、キャストの皆さんに好きなナンバーを聞いてみると…。

(高野)今日稽古場で竹ちゃんとやった「オー・レディ・ビー・グッド」(本作でのタイトルはヒ・ミ・ツ。以下同じ)、好きなんだよね。

(竹本)僕も結構好き!ノリがよくてね。でも、僕、原曲聞いたことないんですよね。音楽監督が聞くなって言うんですよ。もとのものとは全く違う編曲にしてるんで、聞いちゃうと元のイメージになってしまうから聞かない方がいいってね。

(会川)アイリーンの曲でひと舞台で4回「ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」って曲を歌うんですけど、それがメロディとか綺麗だな~って思いますね。でも…歌うのは大変。

(青島)曲っていうよりも好きなシーンがあって「ファッシネイティング・リズム」を使った2幕冒頭のシーンが一番好きですね。
(高野)そこで出てくる3人がどんな存在かっていうのも、最後になってわかるんだよね~(ニッコリ)。
(全員)そうそう。
(竹本)ガーシュウィンはやっぱり「あ!聞いたことある、聞いたことある」ってなることが多くて、「これもガーシュウィンだったんだ!初めて知った!」なんてこと、僕もありますよ。かっこいい曲が多いですよね。





やっぱり作品でガーシュウィンの曲に触れていると、コマーシャルで流れてもパッと反応しちゃうそうです。
あらためてガーシュウィンの曲をオーケストラで聞いて「あ!これをやるのか(驚)!かっこい~!」と
思ったりもしたそうですよ。
今回、竹本さんは「ま、僕は(今回、演奏は)やらないですけどね。」なんて、
女性陣にさりげなくプレッシャーをかけていらしたような(笑)。


そして、肝心のストーリー。
これが、チラシやHPを見ても載っていない…ってことでこちらもここぞとばかりに(笑)伺いました。



ニューヨークで脚本家になる夢を持ちつつも、なかなかうまくいかない現実の前に
悩むジョージ(高野絹也)とジム(竹本敏彰)。そんな彼らの前に、突然、現れた女性アイリーン(会川彩子と青島凛のダブル・キャスト)。2階に祖母の介護のために越してきたと言うが、この女性と会った時、ジョージはすぐに思った、「前に会ったことがある」…と。アイリーンの方もジョージと会ったことがあると言う。ジョージが感じている以上に、アイリーンはジョージとの間にある何かについて知っているらしい…。2人で話す時間を持ってみると、このアイリーン、実は自分の前世を旅したことがあると言う。そして、その前世で経験したことのトラウマで今も自分は苦しい思いを抱えていると…。
それは、『彼女』の『愛する人』にまつわる哀しい記憶…。
アイリーンの導きで前世を旅することになったジョージはそこで何を見るのか…。
21世紀の現代から15世紀の間を3代に渡って旅をするジョージ。
その中でジョージは悟った、今なぜ自分がここにいるのか、今なぜ自分が本を書こうとしているのかを。


ちょっとスピリチュアルな要素もありつつ、でも、そんなこともあるのかもしれない…
と感じさせてくれる素敵なストーリーではないですか!
もう~、うまく文章にできないのがまどろっこしいっ!
ジョージ役の高野さんも「本を読んだ時、『これは面白い』ってすぐに思いました。でも、この面白さを
伝える難しさも同時に感じたんですよね。きちんと伝えられるかは僕たちにかかっている。
そう思って今、必死に稽古をしているところなんです。」とおっしゃってました。

そして、「観終わった後、どんな気持ちになる作品だと思いますか?」とお聞きしたところ、
こんな答えが返ってきました。



(竹本)自分の周りにいる人、自分の人生に関わっている人に対して、何かの縁で結びついているってもっと大事に思うんじゃないかな。あったかくなるような…早く家に帰って…みたいな…ハハハッ(笑)。早く家族に会いたいなとかマジマジと顔を見てみたいなとか思うかもね。
(会川)自分が苦手にしていることとか自分が毎回「何でこうなっちゃうんだろう」みたいなことも、それを克服していくのに何か意味があるのかなと、あらためて自分のことを見直すきっかけになるかもしれない、そんな風にも思いますね。

お稽古を拝見して、こうしてお話を伺ってみて、「不思議なラヴ・ストーリー」はダンスあり、笑いあり…で、
舞台を観た後、きっとあったかい気持ちになって帰れる、そんな舞台じゃないかと本当に思います。


そして、なんと皆さんにコメントをいただいてきました!
ぜひ動画をチェックしてみてくださいね。



高野絹也さん
高野絹也さん


竹本敏彰さん
竹本敏彰さん


会川彩子さん&青島凛さん
青島凛さん & 会川彩子さん
  

斉藤恵子さん
コンチェルト紹介 斉藤恵子さん

そして今回の稽古場訪問は、おけぴ企画スタッフのakkiと一緒にいったんですが、
彼女のサイトでは、こことはまた違った視点でのレポがUPされていますので、
ぜひこちらもご覧下さい!

■akkiのミュージカル座稽古場レポ
http://red-black-akki.seesaa.net/article/42368057.html
■akkiのミュージカル座インタビューレポ
http://red-black-akki.seesaa.net/article/42375908.html

リンク♪
青島凛さんのblog
ミュージカル座ホームページ


07/06/27 劇団SET タイツ馬鹿稽古場レポ

2007年6月27日(水) 15:00
劇団スーパーエキセントリックシアター 稽古場
タイツマンズ紀伊国屋LIVE 「タイツ馬鹿」

今回は劇団スーパーエキセントリックシアター(劇団SET)さんの稽古場におじゃましてきました♪
今年3月の倭人の噂、今月のNO BORDER と、歌あり踊りありアクロバットあり、
次々と繰り広げられるアクションに大興奮して、ぜひ一度稽古場を訪問してみたいなと思い、
稽古場みせていただいてもいいですかとお伺いしたところ、
快くOKしていただきまして、早速いってまいりました!!

毎回稽古場は、この最初のピンポンが緊張するのですが、
制作の方が笑顔で出迎えてくださいました。

ちょうど一階の事務所にお伺いした時は、二階のお稽古場では役者さん(有志だそうです)
たちがビリーズブートキャンプを終えたところだったとのこと。
残念!もう少しはやくお邪魔して拝見したかった!
前回の NO BORDER のメイキングDVDでもビリーズブートキャンプをみなさんでやってる
様子が映ってたんですが、私がちょうどビリーに入隊する直前にそのDVDを
みたこともあり、先に入隊した先輩達みたいに思っている管理人です(笑)

作・演出・出演の赤堀二英さんと振付の野添義弘さんとが稽古場から降りてこられて、
早速お稽古シーンを見せてもらうことに。

1階事務所の奥のらせん階段を上るとそこがお稽古場。
おぉぉ、小学校や中学校の体育の授業でつかった分厚いマット(ベッドマット位の)やら、
小さいトランポリンが!軽くトランポリンを使って、前宙とかひねりの入った回転とか、
高いジャンプとか、役者さんたちは体慣らし。
倭人の噂の時のあの舞台に埋め込まれていたトランポリンを思い出します。

最初、オープニングシーンを、音楽に合わせて通して見せていただきました。
↓写真クリックで動画♪ 後半のトランポリンアクション大好き!

(これ、何かを表現したはります。さて、なんでしょう?)

かっこいいっ!楽しいぞー!!!
これが本番は全身タイツになるわけですよね。どんな雰囲気になるんでしょう。
表情、動き、アクション、どれもいい! カメラのファインダごしじゃなくて生でずっとみてたい感じ。
前の方で見せ場があるかと思えば、後ろの方でアクロバティックに飛び跳ねたはります。

お次はアクションシーン。
時には動きの確認をしつつ、音楽に合わせて回し蹴りやらパンチ、キックがあちこちで繰り出されます。
とにかくはやい! 高速で展開していて、しかも音楽とあってて!気持ちいい!かっちょいい!
動画編集しながら、何度も何度も再生して楽しんでました。これも本番タイツなわけですよね・・
↓写真クリックで動画♪ これが全身総タイツアクションに!!

「タイツ馬鹿」はミュージカルアクション・オムニバスコメディですからね、歌もあるんです。
おっ、私の好みの声質の方が!動画撮影に必死でどなたかわからず。本番で要確認♪
↓写真クリックで動画♪

そしてTAP!
先ほどのアクション、歌から続けざまに稽古を重ねる役者さんたち。
わくわく感がとまりません。これがまたですね、かっこいいんです。
このタップはある生物のあるシーンを表現しているのですが(さて、なんだと思います?)
その発想自体が斬新!おもしろすぎです!下記動画の中に若干のヒントが。。
軽やかにステップを踏むというよりは、
みんなで力強く踏み鳴らす感じのTAPで非常にパワフル!
これまた、かっこいい!ちょこっとだけ踊るっていうんじゃなくて、
結構な時間ずっとフォーメーションを変えながらTAPを踏み続けるので、見応え満点!
↓写真クリックで動画♪

あとですね、音楽がいいんです!
動画達をみていただいてもわかると思うですが、音楽にアクションがとってもあっていて
のりがめちゃくちゃいい。気持ちいい。爽快な感じ。そして頭に残るんです!

お稽古場見学が終わって、作・演出・出演の赤堀二英さんと出演・座長の野添義弘さんから、
タイツシリーズについてこんな話を聞くことができました。
(夢中になってて動画とりそびれました・・・すみません。写真は稽古中のお写真)


(野添)このタイツシリーズって、人とかモノとか動物とかをからめて作品にしちゃってるんだよね。
もうほんとやってることはばかばかしいですよ。でもね、一応テーマってあって6年目になるんだけど、
それは変わらずにあるんだよね。「見たまんま楽しめて、観た人が元気になれる」っていうテーマ。
今、目標を見失っちゃってる人がいるとしたら
「やれることを探してみようか」なんてなってくれたらいいなって思ってるんだよね。
ただ笑わせるってだけじゃなくて、自分たちの想いをばかばかしいことを通して伝えるっていうかね。


(赤堀)以前やったタイツで、織田信長と武田家の戦いを描いた時があって、
そこに出てくる武田側の馬っていうのを、
僕たちでやったんですよ。織田側は、鉄砲隊を三つに分けることで効率的に攻撃を行うことができて
勝利を収めたけれど、それを察知できてしまう馬がいて、
それでも自分は武田側の馬だから親方様に最後までついていきます・・・
っていうちょっと「お涙頂戴もの」という感じですね。
これやった時、お客さんで観ながら泣いてくれてた人、いましたからね。
もちろん、僕たちはタイツですよ。
こんなタイツで尻尾までつけてね。

(野添)やっぱり、歌って踊って芝居してなんで、できるメンバーじゃないとってことで揃えてますよ。
アクションやらTAPやらって、かっこよくやってるところはいくらでもあるじゃないですか。
そこにギャップがあると笑えますよね。でも、タイツってだけじゃ、出オチだけで、2時間も持たない。
だから、力がないと・・・。

(おけぴ)でも、どうして「タイツ」なんですか?

(赤堀)やっぱり来ましたね、その質問(笑)。
それはもう・・・誰もやってないからですよ。
うちの父、実はタイツの初演のチラシにも載ってるんですけどね、
「お前も、もうすぐお前が生まれた時の俺の歳だ」って言ったんですよ。
その時、自分自身にしかできないことをやろうって決めたんですよね。
子孫を残すってことはしてないけれど、その何かがタイツだったんですよ。

(おけぴ)あの・・・タイツって、恥ずかしくないですか?
もしくは、かえって開放感があってやりやすいとか・・・

(赤堀)いや~、これ実際に着てみてわかったんですけどね。
恥ずかしいとかはないんですよ。ですけど、プレッシャーは感じますよね。

(おけぴ)プレッシャー?

(赤堀)そう、プレッシャー。だって、全身タイツだから、太ってようがなんだろうが、
隠しようがないじゃないですか。衣装があれば、色とかカットとかで細く見せるようなこともできますけどね。それに、足が曲がらずに上がってるかとかも、
幅広のズボンとか着ていればそれが綺麗に見せるように助けてくれることもありますけど・・・
タイツじゃそうはいかないですからね。役者のよしあしがそのまま出ちゃうんですよね。

(野添)それに、タイツを楽しみにしてくれてるお客さんがいる。
前作と比べて今度はどんなことをやってくれるんだろう、
もっともっと・・・って期待を感じるんですよ。
だから、一生懸命やらないとっていうのは常に思ってますよね。

お話を聞いていて
「面白いものを作ろう」とか「お客さんに楽しんでもらおう」っていう思いがものすごく強くて、
それを実現するために、ストイックにお稽古を積み重ねているなって印象を受けました。
でも、本番はタイツでいっぱい笑わせてもくれる・・・ 本番がとても楽しみです。

ちなみに話の後半3分の1は、ビリーズブートキャンプについてでした(笑)
野添義弘さんから直々にいろいろご指導いただきまして、そちらの内容と
稽古場の帰りに立ち寄ったケーキ屋さん情報はこちらの管理人ダイエット日記にてどうぞ!!

とてもいい明るいお稽古場なんだけど、緩みがなくていい緊張感のあるお稽古場でした。
私にとっても初のタイツ観劇となる「タイツ馬鹿」。
オムニバスコメディということで、数本の話が展開されるとのことですが、
どんな舞台になるのかとっても楽しみです!

最後に皆さんから動画メッセージをいただきました!
↓写真クリックで動画♪


一緒に同行したおけぴスタッフakkiのブログにも訪問の様子がUPされてるのでぜひぜひ。


公演は、2007年7月12月から15日まで、紀伊国屋ホールにて(サザンシアターじゃないよ)。

詳しい情報はこちらです!
チケット購入ダイレクトはこちら
私は初日に観劇予定でーす。

p.s. 先日私のかわいいデジカメが壊れまして、新しく新調したのが SANYO の Xacti
この Xacti毎日プリンを撮ってきましたが、動画は実は初!今回の稽古場に持って
いったところ、役者さんたちに注目していただきまして、ちょっと嬉しい管理人でございました。


眠れぬ夜のストレイドッグエレジー稽古場レポ

2007年8月17日 都内某所
水木英昭プロデュース「眠れぬ夜のストレイドッグエレジー ~蘇州夜曲~」
稽古場レポ

9月3日に新国立劇場で初日を迎える「眠れぬ夜のストレイドッグエレジー~蘇州夜曲~」 のお稽古中の水木英昭プロデュースさんにお邪魔してきましたー!!

うかがったのは都内某所のお稽古場…なんですが、駅近くのビルの地下1階。
特に看板があるわけでもなく、「ここかな~」と恐る恐る階段を下りていくと…
なんかすごい綺麗なスペースが!
でも…ガラスの扉越しに聞こえてくるセリフが…ヤクザ言葉…(汗)。

はい、この作品、ヤクザの世界をステージにしちゃってるんです。
しかも、コメディ?!
イマイチ想像がつかないまま、そろりそろりと稽古場へ
(おけぴスタッフ3人とも「てめえら!」とか怒鳴られたらどうしよう的な心境…爆)。

この日のお稽古は、序盤を押さえた後、シーン1~6を
それぞれあたっていくという形で進行。
Wキャストの役もあるので、1度シーンを演じて観た後、注意や指導が入り
数回繰り返し、役者入れ替わってまた同一シーンを演じる…というように進みます。


私たちが、まず観ることができたのは、序盤のシーン。
物語の導入部分、そして「お!動き始めたぞ?」という
今後の展開を予感させるようなシーンでした。
お稽古は、セリフの間合いだとか、より自然な動きだとか、
芝居のテンポも含めて確認作業をしていく感じ。

例えば、男性が女性を強引に連れて行こうとした時、相手の抵抗にあえば、
本来、体は自然とどういう動きになるものか…
といったことを、シーンを演じてみて、
演出側から感じた不自然な点を修正していく…といったような。
こうして芝居が組み立てられていくんですね~。

そして、お話の後、なんとなんと、お稽古のスケジュールを変更し、
動きのあるシーンとラストの歌のシーンを特別に見せてくださったんです~!!!
これが…ヤクザテイスト(?)はもちろんあるんですけど、
なんか序盤のシーンの印象と全然違う…。
なんか滑稽…っていうか、こんな仁義のきり方って…ありなの~!って思っちゃったり。
そして、ラストの歌はこの曲調にキャストの掛け声が重なり合って、
すごく綺麗なんだけどなんだかそれだけでは片付けられないような…
そんな感覚がありました。
動画も撮らせていただいたので、おけぴユーザさんだけ、ちょっと先取りでどうぞ!
(出血大サービス!)
★最後の土居裕子さんと白土直子さんの歌、すっごくいいです!


この真ん中に置いてあるおっきなダンボール、何になるんでしょうね。
このお二人の歌、ほんっとに素敵で、私、目の前で観てたんですが、
夢心地というのは、こういう気分のことをいうんだなぁと幸せにひたっておりました。
ぜひ劇場でこの気分をあじわいましょう!

さてここで、この作品の脚本・演出を手がけている水木英昭さんに、
お話をおうかがいしました。
(ただ、すみません、マイクでうまく声が拾えてなくて。。
稽古中のまわりの音も一緒にお楽しみいただけると幸いです。
一応いくつか質問をテキストでも書いておきますね)

Q.この「眠れぬ夜のストレイドッグエレジー ~蘇州夜曲~」は再演…というよりもリメイクにあたるようですが、力を入れた点はどのあたりでしょうか?

A.前回の公演ではやっぱりやり残したことがあって、さらに今自分がやるならもっとエンターテイメント性の高いものにしたいという気持ちが強かったので、今回は、ダンスに歌にアクション、あと三線(さんしん)を使ったりして作っていますね。


Q.様々なバックグラウンドを持つ方からキャスティングされてますが、それはどうして?

A.自分としては、自分たちだけでいろんなことをやろうっていうよりも、その道ですごい人がいるならその人たちに、こっちに来てもらった方がより面白いものになると思ってるんですよね。それで、今回はミュージカル界では皆さんお馴染みの土居裕子さんや、「眠れぬ夜」シリーズにずっと出てもらってる津田英佑さん、PaniCrew山本崇史さんといった方に参加してもらえることになりました。


Q.ハードボイルドコメディとあるんですが、ヤクザとコメディって結びつかなくて…。この作品でのコメディってどんな笑いでしょうか?

A.この作品での笑いっていうのは、変なことをするとか変な顔をするとかではなくて、ヤクザが実はこんなことやっちゃうの?そんなのあり?っていうところから生じる笑いになると思いますね。だから、ドタバタのコメディとは、また少し違うんじゃないかな。ある意味、新国立劇場で、ヤクザものの舞台をやっちゃうことだって、意外性があって、おかしなことかもしれないし(笑)。


Q.水木さんの考える笑いは、予想を裏切る形での笑い?

A.それと、切羽詰った状況で起きる行動や感情による笑いかな~。人間って、笑っちゃいけない状況でおかしなことがおこると余計に笑っちゃいたくなるっていうこと、ありません?

これ、本当にあった話なんですけど、お葬式で香典の名前が読まれる時に、間違えて読まれちゃって、すごくおかしいんだけど笑うに笑えない…って時、腹の中ではもうおかしくてたまらなかったということがあって。僕が考えている笑いっていうのはそういう感じですね。
今回も、ヤクザの組同士の抗争や情愛が絡んで、登場人物それぞれがどんどん、追い詰められていくんですね。そういったところで、どんな行動に出るのか…みたいな。
ものすごいギリギリの状態に置かれた時にフッと出る人間のおかしさみたいなのが出せたらと思ってやってますね。

Q.チラシを拝見すると、人情、義理、愛…いろいろ描かれてそうですが、本作のテーマ、1つ挙げるとすれば、それはズバリ、何でしょう?

A.「愛」ですね~。
「ホンキートンク」(「眠れぬ夜」シリーズの第1・3弾)ではホスト、そして今回はヤクザを描くわけなんですけど、どちらの世界も「愛」ってイメージつきにくいじゃないですか。
ホストの愛、ヤクザの愛…。想像つきます?
そういったものを舞台の上で扱って、お客さんが観た時に、自分にとっての「愛」ってなんだろう…とか、自分だったらどうするだろう…とか、考えてもらえたら嬉しいですね。
舞台ってエンターテイメントだっていうのが、僕の考えの根本にあるので、舞台を通して「これはこうなんだ!」とか、自分の主張を言いたいとか、そういうことは全くないんです。
お客さんが観て、それぞれが思い思いに観ていただけたら…と。これまでの作品に、「愛」は共通しているテーマですね。

Q.最後に…舞台を一言で評するとして…泣けるとか笑えるとかで表すと?

A.「笑えて泣ける」ですね。
やっぱり楽しんでいただきたいので、「笑えて泣ける」ってところはずっと僕が芝居を作るにあたってずっと大事にしていることなんです。
だから、今回もあちこちで笑っていただいて、そして最後にホロッと泣ける…
そんな芝居にしたいと。
みんなで一生懸命頑張って稽古しているところです。



いろいろとお話をおうかがいして、序盤に加え動きのあるシーンも観てみて、
知らないうちに作品に先入観を持っていたことに気づきました。
ヤクザの話だから怖い…とか、コメディだから爆笑ものだろう…とか、
なんとなく自分のものさしで、この作品を想像していたみたいです。

セリフはヤクザ言葉ですけど、舞台で起こる出来事を、
観たそのまま素直に受け止めてみたい…そう思いました。
あ、でも、皆さん、声がよく通るので、ヤクザ言葉、
最初はほんとに怖かったです。
でも、だんだん慣れて…時々可笑しく聞こえてきました(笑)。
不思議…。

そしてそして、
メインキャストの方たちから、コメントをいただきました。
ひとりひとりの素顔もチラッと垣間見れる映像になっているのではないかなと♪
役どころや見どころもお話いただいていますので、
ぜひチェックしてみてくださいね。


宮本大誠さん

津田英佑さん

土居裕子さん

白土直子さん(劇団スーパー・エキセントリック・シアター)

山本崇史さん(PaniCrew)


初日まで3週間を切って稽古もどんどんつめていく時期でしたが、
水木英昭プロデュースのみなさん、
撮影やコメント撮りにご協力いただき、ありがとうございました!

p.s. Wキャストで出演の寺尾由布樹さん。
元関脇・寺尾関(現・錣山親方)の長男さんなんですね~。
大林宣彦監督作品「22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語」で、
主役・俊郎役(筧利夫)の青年時代を演じています!大抜擢だそうですよ。
おけぴスタッフのakkiはプレミア試写会でもう観て来たとか。
その時の試写会レポはこちら
8/18に公開されたばかりなので、こちらの映画の方もぜひ!

公演情報

『眠れぬ夜のストレイドッグエレジー ~蘇州夜曲~』
■2007/09/03(月) ~ 10(月) @新国立劇場小ホール
■チケットは公式HP公演情報からどうぞ
■原作:松田環
■脚本:水木英昭
■演出:水木英昭 佐藤浩之
■出演:
  宮本大誠
  白土直子(劇団スーパー・エキセントリック・シアター)
  津田英佑


  寺尾由布樹
  相澤一成
  大橋光
  ヒトシ


  原育美


  松田沙希
  阿部未来
  紗久真弓


  剱伎衆かむゐ


  佐藤浩之
  水木英昭


  山本崇史(PaniCrew)


  土居裕子





インタビュア: akki 撮影編集: yoshida 監修:おけぴ管理人


たばすこ座三人のドライブ稽古場レポ

2007年8月24日 埼玉県某所
たばすこ座「トリオ DE トリオ」 より
「三人のドライブ」稽古場訪問

ミュージカル座「スウィングボーイズ」で、
東堂純子を演じた片桐和美さんに
酔いしれた管理人ですが、その片桐さんらミュージカル座の
女優3人が結成したユニット"たばすこ座"が、
ハマナカトオルさんの新作ミュージカルを
上演すると聞いて、お稽古場にお邪魔してきました。

お邪魔した日は、初めてたばすこ座の3人(青島凛さん、片桐和美さん、村上由香さん)
とゲスト出演の阿部よしつぐさん、角川裕明さん、高野絹也さんの
計6人が揃った日とのこと。

最初ちょっとご挨拶した際、阿部さんに「プリン食べてますか?」と声かけていただき、
おおおおお、覚えてくださったんだーと感激。そう、前に紫陽花KABUKi
稽古場訪問した際に、プリン好きなんですという話をしていたんですね。
はい、もちろん毎日食べてます
(この日も取材の帰りに駅の近くの梅林堂でプリン買って帰りました)
あー、しまった、今日の差し入れプリンにすべきだった・・・
男性陣、角川さんのブログを見てもわかる通り、すっごく甘党!!

この日のお稽古「三人のドライブ」は新作ミュージカル!
上演時間は、だいたい1時間弱くらいだそうです。
(今回の舞台は二本立てで、一本目は「三人の花嫁」、こちらも1時間弱)

お稽古は、女性陣3人と男性陣3人が関わるシーンが次々に展開。
次々とありえそうな?ありえなさそうな?事件に巻き込まれてしまうのですが
女性陣に絡んでいく男性陣3人のそれぞれのキャラがめっちゃ面白いです!

それにしても…高野絹也さん、
スウィングボーイズ」で東堂孝之を演じ、
不思議なラヴ・ストーリー」ではジョージを演じた方ですが、
いやー、役幅広いっ!
個人的注目は、高野さんのビックリお顔です(マイお気に入り♪)

ちなみにこの作品は、悪役(ちょっとワケアリっぽい)も出てきますが、
コメディです!

こんな感じで個別のシーンの稽古を進めていると、ハマナカさんが登場。
ドライブシーンの演出だったんですが、ここのシーン、めっちゃ楽しい!
通してみると、自由にわぁぁぁってやってるようにみえて、
実は細かく拍子をとったり、この動きでここまで何小節で来て…
という指示が細かくあって成立しているんだぁということをみてて実感。

より動きに無理がなく、シーンとして観客からどう見えるかの微調整を加えつつ、
何度も繰り返していくうちに、まとまりが見えてスピード感も出てくるんです。
また、ちょっとの遅れが逆に面白かったりすると、
ハマナカさん、「面白いからいいや!(笑)」と採用!
みんなに振りをつけながら、楽しそう~なハマナカさんが印象的でした。
これ、本番になったらどう見えるんだろうって思うと、ワクワクします♪

ミュージカルなので、音楽についても少し触れておきますね。
三人のドライブ」は、曲調がいろいろ!ロカビリー調もあれば、
アクションものに合いそうなハラハラ系音楽もあるし、バラードっぽいのもあるし。
それに、デュエットナンバーは歌詞が素敵。
最後の「ニュー・ライフ」も、いい曲なんですよ~。
コーラスになっていくところとか、ほんとジーンとします。
毎度のことながら取材忘れて見入ってました。

観終わった後、なんかすごく優しいあったかい気持ちになれそうで、
コメディなんだけど、笑わせてそれだけで終わらないところが、
ハマナカさんの作品らしい気がします。
きっと観た人も「こんなドライブも悪くない」…って思えるんじゃないかなぁ。
1時間弱のドライブ、客席から一緒に楽しみたいなって思いました。

あっ第一幕として上演される「三人の花嫁」についても紹介しておきます。
過去にミュージカル座で数回上演されている作品です。
ミュージカル座の公演履歴へのリンクはこちら
花嫁…ですから、ウェディングドレスも着ちゃうわけですが、
過去の公演のドレスとは違うものを着るとのこと!
こちらもコメディ・ミュージカル。
でも、ちょっぴり感動的なお話だそうですよ。

最後に、ゲスト出演者とたばすこ座、それぞれからグループコメントをどうぞ!

男性陣の3人のとっても楽しそうなコメント映像♪
(このミュージカルのキーワードが映像の中に!?)

息もピッタリ!終始笑顔のたばすこ座からのコメント

あ、なんで"たばすこ座"という名前なのか、聞くの忘れた。。

【公演情報】
2007/09/06(木)~09/09(日)
@TACCS1179 (上落合)
ミュージカルコメディ2本立
「三人の花嫁」「三人のドライブ」
チケット全席自由 \4500

チケット購入はこちら

脚本・作詞・演出:ハマナカトオル

出演:
青島凛
片桐和美
村上由香

阿部よしつぐ
角川裕明
高野絹也

たばすこ座公式ホームページ
http://www.tabasco-za.net/

インタビュア: akki 撮影編集: yoshida 監修:プリン

07/09/27 ロイヤルホストクラブ稽古場

2007年9月27日(木) 15:30
ミュージカル座 「ロイヤルホストクラブ」
稽古場訪問レポ

星組初日の観劇レポはこちら(直前ゲネプロの舞台写真付)

10月17日からはじまるミュージカル座「ロイヤルホストクラブ」のお稽古に
お邪魔してきました!

お稽古場の扉を開ける瞬間の緊張感って、やっぱり慣れない(緊張)。
扉を開くと…すっごいたくさんの人、人、人!30人以上!?
制作さんが私たちを紹介くださった後、拍手と笑顔で迎えていただき…。
しょっぱなから圧倒されてしまいました(汗)。




この「ロイヤルホストクラブ」。
2005年11月に初演されていて、今回は再演。
初演時も大好評だったこの作品。
再演に当たって、キャストが一部変わっています。
それに伴い、脚本も書き直し、楽曲の大半は新曲に!
まさにリニューアルオープン!

この日は主に1幕のダンスシーン&お芝居を見せていただきました。
最初に拝見したのが、「Dance Paradise」というナンバー。
1幕のラストシーンです。
稽古場はまさにホストクラブ「パラダイス」の店内!
お稽古だけど、すっかりそんな感じなんです。
ホスト&おなべ&お客が総出演!テンション、超・高いっ!ノリノリMAX!
ちなみに、おなべのお2人のかっこよさにはビックリ~!
とにかく、この曲、すっごいかっこいい!頭に残る!楽しい~!




お次は、序盤の「パラダイス」営業時間のお芝居のお稽古へ。
オーナー・大海原裕次郎(北村がくさん)の開店のコールで、オープン!
早速No.1の白金豪(しろがねごう・藤浦功一さん)、
No.2の花咲愛人(はなさきまなと・角川裕明さん)、
No.3の維舞聖夜(いぶせいや・国友よしひろさん)に指名が入ります。
それにしても…ホストさん、みんなすごい名前ですね(笑)。
ホストクラブをのぞいたような感じで、自分が持っていたイメージと大きく違わないです。
だから、ホストはかっこいいはず、いや、かっこいいんです!
でも、なんだかおかしい!笑っちゃうんです!
いざ接客の様子を見てるとこっちが恥ずかしくなっちゃって…笑っちゃう(笑)。
この流れで、白金豪と彼にご執心の朝比奈ルイ(Wキャスト
片桐和美さん・三辻香織さん)の2人の世界~みたいなナンバーへ。
これまた…恥ずかしい~(照)。
大真面目なだけに、これまた余計に恥ずかしいっ!
いや~、ここはダメホスト君たちに共感しました(笑)。



もう1つ見せてもらえたのが、No.1の豪さんの『伝説』シーン。
豪さんがどんな風に女性をとりこにするのかを、ダンスで表してるんですが、
これがすごい。めっちゃかっちょいい。
この振付、豪を演じる藤浦さん自身がされているんですね。
(藤浦さんはダンスバリバリの方です!)
女性たちとのコンビを組んでのダンスやタイミング、位置の確認をした上で、
繰り返し踊ることで、各自流れを把握していくお稽古。
みんなが慣れてテンポがよくなってきたところで、藤浦さんに豪としての表情が!
それがまたクスッと笑いを誘います。
時間にすると決して長くはないんですが、女性のキャラも違えばそこで使われる
ダンスも変わって、とっても楽しめるナンバー!めっちゃいい!
さらに、ここの効果音、めっちゃハマってる!
まずは早速、”稽古シーンはこんな感じ動画”をどうぞ!



見せていただいたシーン、どれもこれも楽しくて、衣装やセットが入った本番は、
いったいどんなことになるのやら!
「ロイヤルホストクラブ」のストーリーはこんな感じです。

新宿歌舞伎町のロイヤルホストクラブ「パラダイス」。
No.1の白金豪(藤浦功一)、No.2の花咲愛人(角川裕明)、
No.3の維舞聖夜(国友よしひろさん)ら、売れっ子ホストたちがいる一方、
どうにもサエないダメホストたち。
No.1になるために凄まじいまでの努力をしている豪とは、
あらゆる点で雲泥の差があった。
さすがに、ダメホストたちもこのままじゃだめだと一念発起!
スーツを新調、ショーも企画してダメホスト脱却の道を探るが、
なかなかうまくはいかない。
そんなある日、ダメホストの1人芥川直木(阿部よしつぐさん)を、上客が指名をし、それに加えて
大枚はたいたことから状況は一転!ダメホストが一夜にしてNo.1に!
しかし、一筋縄ではいかないホストの世界。ある客のおかげで直木は大変な
事態に追い込まれてしまう!
No.1ホストの座を奪われた豪はどうする?
はたまた、No.1ホストになったが大ピンチの直木は?
ついに、No.1ホストを巡って、戦いの火蓋が切って落とされた…。

拝見したのは1幕で、2幕はなにやら動きがある模様。
早く2幕も観たい!
できあがりが楽しみでしょうがありません。

さて、ここで脚本・演出・作詞・出演と大忙しの竹本敏彰さんに、
お話をうかがってきました!


Q.再演にあたり、脚本・曲などを大幅に変えようと思ったのはどうしてですか?
初演から2年の間に自分なりの成長があって、変えた方が面白い点が見えてきたので、いっそのこと書き直してしまえ!と。
曲の方は「トラブルショー」でいい関係ができた作曲家の木村直樹さんに新たに
曲を作っていただきたいと思ったのもありましたね。

Q.この作品を上演するにあたって大事にしている点は?
実はホストクラブって僕行ったことないんですよ!ははは!!!(笑)
でも、女性のお客さんが高いお金をホストクラブに払うのには、何かしら魅力があるからだと思ったんですよ。
調べていくと、ホストは女性の心を癒す、女性を扱うという意味でのプロで、そこにピュアなものを感じたんですね。ああ、いいな~って。
だから演出するに際しても、キャストにも愛情やお客様を思う気持ちをを大事にしたいんだと
いうことは、常々言っているんですよ。

Q.ポイントなるキャストは?
実は、再演が決まった時から、藤浦さんにオファーを出そうと決めてたんですよ。
断られていたら、イメージがガラガラと崩れて、全てが変わってしまっていたでしょうね。
実は、藤浦さんに初めて新宿の喫茶店でダメもとでオファーをしたんですね。
そこで、2時間半、日本のミュージカルとは…とかお話をして、快諾してもらったときは、いつか一緒にやりたいと思っていた憧れの人でもあったので嬉しかったですね~。
藤浦さんは、振付からお芝居から何でもできる方なんで、僕も楽しみなんです。

Q.ここは見逃さないでというポイントは?
やっぱり藤浦さんのダンスは見逃せません!そのために脚本ガラっと変えてますから!
他のキャストも共演したり舞台を観たりしていて、キャラクターはわかっているのであてがきはうまくいったんじゃないかな。
新人ホスト役のKAZZさんには作曲を初演でしてもらってるんです。
KAZZさんにはぜひ歌っていただきたくて、再演の今回、その1曲だけ残したんですよ。
曲名は、「トゥモローズ・ゴナ・ビー」。楽しみにしていただきたいですね。

竹本さんへのインタビューの様子を動画でどうぞ♪





竹本さんもおっしゃってますが、ほんとお稽古場に笑いが絶えない!
「豪さん、すいません!」とか「ジョニー!頑張れ!」とか役名で呼ぶ声も飛び交ってます。
私たちはというと、おけぴ企画スタッフのakkiは、思わず声を上げて笑ってしまうし、
今回補佐で一緒に行ったスタッフK君は見入ってしまって
デジカメを持つ手が休んでしまうし…という状態。私も「楽しい~!」を連発(笑)。
取材っていうより…ほとんど観客になっておりました。
同行したおけぴスタッフakkiのレポは、
また違った視点から書かれていますので、よかったら見てみてください。

稽古場の帰り、足取りも軽く~♪
「♪パ~ラダイス! パ~ラダイス! パ~ラダ~イス!」がぐるぐる頭の中で
ずーーーっと回ってます~!
(↑ご覧になったら、「ここのことね♪」ってすぐにわかると思いま~す!)

今回も、キャストさんから、動画でコメントをいただいています!
(ご協力ありがとうございました!)
藤浦功一さんはインタビュー形式、阿部よしつぐさん&KAZZさん&角川裕明さんは
グループトーク形式で収録してあります。
これがまた、それぞれの素の感じが垣間見れる、楽しいコメントになっています。
ぜひぜひチェックしてくださいね。

そう、それとね、こういう稽古場動画への感想や、
こういうシーンを動画で欲しいといったご希望ご要望が
ございましたら今後の参考にさせていただきますので、
どしどしご意見下さいませ。

pudding@iina.com

藤浦さんインタビュー動画♪

阿部さん、KAZZさん、角川さんインタビュー動画♪


公演情報 ミュージカル「ロイヤルホストクラブ」 10月17日(水)~22日(月) 全8公演 新国立劇場 小劇場

こちらもご参考までにどうぞ ミュージカル座前回公演舞台写真


インタビュア: akki 撮影編集: yoshida 監修:おけぴ管理人


07/10/21 GENERATIONS稽古場レポ

2007年10月21日(日) 17:00
GENERATIONS ステージ席稽古場
都内某所

今日は、来週末に上演される GENERATIONS という
ロックミュージカルライブの"ステージ席"の人たちの
稽古場にお邪魔してきました♪

ステージ席?
そう、ステージ席。
ステージ上の席?
そう、ステージ上の席。

今回の公演で、”ステージ席”として販売されてる席なんだけど、
この席は、普通のステージ上の席というだけではなく、
なんと、本番で、コーラス隊として豪華キャストと一緒に歌っちゃおう席なのです。

事前に楽譜とCDが送られてきて
そして、ちゃんと練習日があって
しかも、出演者や音楽監督自らの指導!
す、素敵な席だ!

今日は、そんなステージ席の人たちの練習日。
今日歌唱指導されたのは、日本版RENTでトム・コリンズを演じた石原慎一さん、
中山眞美さん、山形ユキオさん、そして音楽監督の寺田鉄生さん。

石原慎一さんが、前で、非常にわかりやすく、
ポイントとなるところを中心に楽しい歌唱指導が1時間。
なるほどー、へぇえええ、そっか英語の歌詞ってそういうふうに歌うんだーとか
私も非常に興味深く聞かせていただきました♪

山形ユキオさんは、ステージ席の人たちの後ろにまわったりして、
盛り上げる盛り上げる!ジェスチャーたっぷりに歌われて
とてもソウルフル!雰囲気がいい!
山形ユキオさんのスーパースター(ジーザス)はめっちゃ気持ちいい!
ソウル・ガールズになりたい!一緒に歌いたい!手拍子たたきたくなります!!

中山眞美さんも、笑顔で、コーラス隊との歌のかけあい、
ほんと、これはねー、観てると、参加したくてたまらなくなる感じ。

稽古ピアノ(荒巻みどりさん)の演奏で、稽古終了後も、
ステージ席の皆さん、ピアノを取り囲んで残って練習♪

今日の稽古に参加されてたステージ席の人たちは20名くらいかな。
中には、小学生、中学生、そして高校生の子達も!
中学生の男の子達は、英語の譜面をカタカナで書いてきてました。
まわりの人たちともお話したりしていい、いい雰囲気ですねー。
特に印象的だったのは、稽古が終わった後、帰る時の皆さんの表情。
笑顔ってこういうのをいうんだなぁって感じる心からの笑顔。
本番ではもっと素敵な笑顔になるんだろうなぁ。

前回ステージ席で歌われた方にステージ席の魅力を伺ったところ、
とにかく気持ちいい、楽しい、そして、キャストの人たちを
後ろから観れるので、普通客席から普段絶対観れない、
歌い終わった後のキャストの方達の一面や、舞台裏、稽古を
実体験できることですとおっしゃってました。

この GENERATIONS、ステージ席とは別に、「G-Chorus(コーラス隊)」も募集していて、
こちらは、年間を通じてレッスンをしながらライブを盛り上げていこう
という趣旨のもので、なんと、オーディションなし(!?)、
毎月2回の都内での練習に参加、未経験者OK!、サークルみたいなものとのことですが、
本番でのチケットもぎりから、いろいろな各種手配のお手伝い、
そしてもちろん本番でのコーラス隊と、舞台に出る方に興味がある人に
とってはたまらないと思います。
しかもお稽古の先生は毎回出演者やアーティストの方などなど!
それで参加費が月3150円!!
このコーラス隊、最初は7人からスタートしたとのことですが、
前回は12人、そして今回は30人と増えていき、まだまだ募集中とのこと。
歌うのが好きな人で月2回都内での練習に参加できる人にはぜひおすすめ!
名古屋から毎回参加してる人もいらっしゃるとのこと!
参加されてる方も、学生からご年配の方まで、職業もさまざま。
G-Chorus に興味ある方は こちらからどうぞ

今回3回目というこの GENERATIONS
FAME、ジーザス、RENTをはじめ、60-80年代のロックミュージカルナンバーを、
14名の豪華なメンバーと、コーラス隊、そしてステージ席の人たち、
さらには会場の観客の人たちも一緒に楽しめるライブ。
キャスト全員による曲も6曲ほどあるとのことですが、
石原慎一さん、TSUKASAさんがいるということはSeasons of Loveも!?
また、曲紹介のMCをはじめ、ソロ、デュエット、本間憲一さんのタップなど、
見所もたくさん!
子供さんからおじーちゃんおばーちゃんまで幅広い人たちに観に来て
ほしいとのことです。私も日曜日に観にいく予定です。
衣装はキャストの方達の自前とのことで、こちらもぜひぜひ要チェック!

今回の公演観て私も参加したい!って人は次回公演のステージ席か、
もしくはコーラス隊"G-Chorus"に入ってしまおう!!
チケットや公演詳細などは公式HPからどうぞ

出演:
安崎求 / 石原慎一 / 北村岳子 / 鈴木ほのか / TSUKASA /
籐子(TOHKO) / 中山眞美 / 渚あき / 花木さち子 / 平澤由美 / 藤岡正明 /
本間憲一 / 真織由季 / 山形ユキオ


おけぴスタッフのakkiのレポにも稽古場の様子が詳しくUPされてます♪


07/10/24 国立能楽堂見学会@国立能楽堂

2007年10月24日(水) 20:00
国立能楽堂見学会@国立能楽堂

国立能楽堂の見学会にお誘いを受けて行って参りました。
今まで何回か国立能楽堂で観たことはあったけど、
舞台上に上るのは初めて!なかなか新鮮な体験でした。

まずは能楽堂の座席に座って能楽堂の方や笛方の方から
説明を受けて笛の演奏を鑑賞。心地よく睡魔がやってきました♪
能楽堂のこの静けさって、居心地よくてふっと脳が休まって
眠気がおそってくる気がします。この感覚がまた気持ちいいんです。
その後、楽屋へ移動。ここで足袋をはきます。
そう、今回、「足袋」を持ってきて下さいと事前に言われ、
もってなかったので、銀座のあづま通りのお店で足袋購入。
楽屋で足袋にはきかえるのですが、これがなかなか新鮮な体験。
普段足袋をはく機会ってそうそうないですからね。

そして能楽堂の本舞台に案内していただいて、
舞台の呼び名や構造などをこれまた能楽師さんから解説。
ちょうど斜めの位置にある、中正面の客席からみると
視界を一部さえぎってる柱も、能面をつけた役者さんが、
舞台の境界線を把握するためにとっても重要なんです
といったことを聞いて、なるほどなぁー、あの柱がないと
落ちてしまう危険性もあるわけだと納得。

その後、五色の揚幕の上げ下げの仕組みなどの解説。
これ、実際に竹の棒を持たせてもらったのですが、
この幕が結構重い。客席でみてる時は、いいタイミングでがばっと
あがるなぁと漠然と思ってましたが、裏で人が竹の棒で
持ち上げていたとは思いませんでした。

また、実際に舞台上を歩いてみると、橋掛かり(本舞台と揚幕との間の通路)
がとても長く感じたり、舞台上って意外に広いな、
客席ってとても近いんだなということがわかったりして面白かったです。

見学時間1時間弱でしたが、直接能楽師さんとも
お話することができ、とても貴重な体験でした。
本舞台上のヒノキの床も、能楽堂によって柔らかい、固い
というのを感じるのだそうです。

今回解説してくださった能楽師さん達、皆さん
若い方ばかりだし、こうした見学会とかって、
能楽に興味持つきっかけにはとてもいいなと思いました。

それにしても、舞台上、客席、劇場内、そして楽屋も、
とっても綺麗に保たれていて驚きました。
ここを足袋をはいて歩いてると、心が洗われる感じになります♪


07/11/13 The Light in the Piazza稽古場レポ

2007年11月13日(火)
ミュージカル「The Light in the Piazza」
マスコミ向け公開稽古@都内某所稽古場

NYから帰国した管理人は、帰国翌日、都内某所で行われた
そのミュージカルのマスコミ向け公開稽古に潜入して参りました♪

先日の島田歌穂さんのコンサートの時、最後に歌穂さんが歌ってくれた曲
「The Light in the Piazza」。そう、このミュージカルの曲なんですね。
(実際の舞台では新妻聖子さんが歌います)

まずは最初、演出・翻訳のG2さんとメインキャストの5名(島田歌穂さん、新妻聖子さん、シルビア・グラブさん、小西遼生さん、鈴木綜馬さん)が
前に並んでのフォトセッション&インタビュー。まずはインタビュー内容からお届け!

G2さん(演出・訳詞)
僕はこの稽古場が楽しくて仕方ないです。楽曲は、クラシックだけでなくジャズも取り入れたような響きの難しい曲なんですが、歌いこなしてくれる実力派キャストが集まってくれています。
また、この作品はストーリー重視だとキャストの皆さんにはネチネチ言ってるんですが、ものすごくいいものが出来上がると思っています。ミュージカルを食わず嫌いの人も楽しんでいただけると思いますし、ミュージカルファンはコレを観ずしてミュージカルファンを名乗ってはいけないんじゃないかというくらいです(笑)。
笑えるし、作品世界の中にスーッと入っていけるミュージカルだと思っています。


島田歌穂さん(マーガレット役)
ここでちょっとストーリーを…(笑)←と言って歌穂さん自らストーリーの説明
舞台は1953年のフィレンツェです。アメリカ人の母娘の母を演じますが、娘と旅行にやってきて、その娘がイタリア人の青年と恋に落ちるんですね。でも、この母親が執拗に阻もうとします。それは、娘は幼い頃に頭に負った怪我が元で心が成長できないからなんです。その娘が恋をしたことで、母はこの子の幸せのためにどうしたらいいのかという、とても難しく深い作品です。
作品との出会いにはきっと意味があって、壁があっても乗り越えると力になるよって思っているんですね。今回も手ごわい壁だけれど、乗り越えれば何かがあるよと思って頑張っているところです。


新妻聖子さん(クララ役)
知的障害のある娘クララを演じます。実は私、クララと同じ場所に傷があるので、勝手に運命だと思っています。まだ、クララについてはどう出すのか悩んでいるところです。G2さんが先ほどネチネチ言ってるとお話されましたが、こちらの方がネチネチついていっています。
この作品、私にとっては歌が最大のチャレンジになると思っています。今までの「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ、「ミス・サイゴン」のキムといった役とは違ってクラシカルなものが要求されますが、きちんと形にしていきたいと思っています。
それから、クララのかわいらしさや素直さを大切にして出していければ、(恋の相手のファブリツィオ役の)小西さんもやりやすくなるのでは?なんて思っています(笑)。ケータリングも充実しているし(笑)、楽しいいい稽古場です。
11000円でこれが観られるというのは安いです。観ないと損します!ぜひぜひ劇場に足をお運びください。


シルビア・グラブさん(ファブリツィオの兄嫁・フランカ役)
正直、こんなに苦労したミュージカルは初めてです。でも、本番までに間に合わせます!本番まで苦しんでキャラクターを掘り下げていかなくては…課題もいっぱいです。ミュージカルというよりもお芝居をやっている感覚でそれがとても楽しいです。
華やかなショーなどのあるミュージカルとは違う、人間模様を見せなくてはならない作品だと思っています。観ていて楽しいと思えるミュージカルだと思いますが、まだ自信がありません。でも、自分は1人じゃないとも思っていて、この与えられたチャレンジをどうにか素晴らしいものにしたいと。苦労したからこそ素晴らしいものになると思っています。


小西遼生さん(ファブリツィオ役)
イタリア人で、純粋で一途な恋をする青年を演じます。1人の人を愛し続ける役をやれて幸せです。僕にとって3度目のミュージカルなんですが、やるたびにどんどん歌が難しくなってると感じて…。でも、作品やキャストの素晴らしさに感激して、その歌の難しさを感じる暇がないくらいです。


鈴木綜馬さん(ファブリツィオの父・ナッカレリ役)
個性豊かなファブリツィオの家庭の家長を演じます。1953年のイタリアが舞台ということで、厳格な父にしてくださいとG2さんから言われています。この作品は、イタリア(ファブリツィオたち)とアメリカ(クララたち)の化学反応を起こしていくんですね。話としては「Boy meets girl」でもあり、またマーガレットの再生の話でもあるんです。この共通意識を持っていますね。
また、歌詞も一言一句、綿密に突き詰めて、G2さんとキャストとで選んで練り上げていくというスタイルでした。1つの作品を作り上げていく過程においていいきっかけだったと思っています。
なんかねぇ…毎日、もっともっとって感じで、ロッククライミング状態なんですよ(笑)。「お前、落ちるなよ」みたいなね(笑)。
また、作曲がリチャード・ロジャースのお孫さんの曲で、それを歌えてみんな幸せいっぱいですね。なんだか稽古場がワサワサしてなくてほっこりしてるんですよ。このチームワークのよさと作品のよさを(記者の皆さんには)ぜひ伝えていただけたらと。本当に1人でも多くの方に、この演劇を体験してほしい、そう思っています。




続けて質疑応答コーナー。「The Light in the Piazza」の音楽性についての質問に対して・・・

島田:本当に音楽がすごいんですよ。きちんとしていて王道的な部分もありつつ、新しいという。でも、「聴いて天国、歌って地獄」、本当に愕然とするくらいのハイクオリティなんですよね。
新妻:リフレインが多用されていますよね。実はクララとマーガレットで同じメロディ同じ歌詞を歌うところがあるんですが、全く同じなのにそこにこめられる気持ちが違うので、同じだということに気づかなかったくらいなんですよ。
また、歌穂さんと最初2人で歌うナンバーに「♪ほらここに」っていうのがあるんですが、それだけでもう飛行機なんてすっかり飛ばしちゃって、もうイタリアに着いた!そんな風に私、なれちゃうんですよ!
島田:や~めなさい(笑)。それってプレッシャー(笑)。
鈴木:もうこんな風にみんなで褒めあってやってます(笑)。この作品では、スキャットあるよね。
全員:そうそう。
鈴木:そういう話、しなさいよ~(笑)。作詞と作曲が同じ人だから、歌詞はないのに「♪あ~あ~」とかって歌うんだよね。聖子ちゃんと小西君、歌穂ちゃんと僕とでそういうのがあります。その中にも、言葉に表せない心の動きっていうのが表されているんですよ。
G2:僕もいいですか?この作品って話がわかってから曲をあらためて聞くと(難しい曲だけれど)スッと入ってくるんですよ。1曲の中に起承転結があるというより、曲の中で心情が大きく揺れるんですね。だから、歌っていて深い芝居を要求されると思っています。

予定では1時間だったインタビューも、時間が押して質疑応答はこの1問のみで終了~。
でも、キャストさん同士の仲のよさ、G2さんへの信頼感が垣間見えた気がしました。
あ、鈴木綜馬さんの指にきらきら光る緑色の指輪発見。おおおお、これはもしやMAの時にされていた指輪!?

そしてお次はいよいよお稽古風景の見学!
インタビューが終わってから、お稽古が始まるまでの間、取材陣は、稽古場の隅の方に案内されたのですが、その間、
アンサンブルさんも加わって、役者さんの方達の軽いストレッチや、発声練習、誰からともなく出演シーンの動線の確認や、
歌のあわせなど、スタッフの方達との打ち合わせなどなど、こういうシーンをみてると、
一つの作品を作り上げられていくって、ほんとにいろいろな方が携わっていて、大変だけど素敵だなぁって思ったりしてみてました。

さぁそしていよいよ公開稽古スタート。

まずは冒頭の「Statues and Stories」。
母娘が旅行にフィレンツェを訪れ、喜びに目を輝かせるクララ(新妻聖子さん)と、少しだけ物憂げな表情を浮かべつつ、クララから目を離さず愛を注ぐマーガレット(島田歌穂さん)。2人の仲のよさが伝わる微笑ましいシーンであり、とても美しいナンバーが披露されるシーンでもあります。
地声を張るのではなく、クラシカルな発声で美しい響きを聞かせるナンバー。
抜群の歌唱力と美しい声を持つ、歌穂さんと聖子さんのハーモニーは物語の世界へグッと観る側を引き込みます。
演じ終わるとすぐにG2さんから動きや立ち位置のチェックなどが入ります。G2さんは片時もじっとしていません。常に演じている役者さんのそばに行き、細かく打ち合わせをしていくのです。

各シーンのお稽古の間、出演されていない方たちはどうしているかというと、各自で台本を見ながら個別のお稽古を進めているようです。その様子を見ながら、G2さんが飛んで行き、都度、問題点を解消しているように見えました。

次は、お芝居がメインのシーンへ。クララとマーガレット、ファブリツィオ(小西遼生さん)とナッカレリ(鈴木綜馬さん)が出会った後。クララとファブリツィオは2人で楽しげに歩き回っていますが、マーガレットはそんなクララが気にかかってしかたのない様子。
しかし、ナッカレリはマーガレットのそんな様子は気にも留めておらず、マイペースに自分の話を続けます。ちょっとアメリカ人であるマーガレットとイタリア人のナッカレリの気質の違いが見えるシーンではないでしょうか。G2さんも2人の会話の中で、あくまでもナッカレリが会話の主導権をもっていってしまうという、そのバランスをとても気にかけているようです。
マーガレットが一旦口を挟むことに成功し、やっとナッカレリのペースを落ち着かせたのに、「英語、お上手なんですね」と言ったことから、またナッカレリのペースに持っていかれてしまう…G2さんの細かい演出が入り、歌穂さんと綜馬さんの間でもそれに基づいた細かい調整がされ、よりリアルなお芝居になっていきました。

このシーンのラストには、ナッカレリがマーガレットに「アクセントがチャーミング」とか「あの子はとても愛くるしい。母親に似て。」と手を取りはけるシーンがあります。そこで、マーガレットのナッカレリに対する警戒心が解けるという流れなんですが、綜馬さんの本来のお茶目さも手伝ってか、ちょっとやりすぎ?な演技があったようで、歌穂さんが思わず吹き出してしまう一幕も。G2さんも笑いながら「ちょっと…」と調整に入るようなことも。綜馬さんは微笑みながら「え~、そうなの~?」とまたまたお茶目に返し、笑いを誘っていました。
ベテランのお2人は、オンとオフ(といっても芝居から離れG2さんの声に耳を傾けるという意味でのオフ)の切替が自由自在で、余裕さえ感じられるほど。でも、オンに入った時の気持ちの流れは、ほんのわずかの動きでも観客に届く…さすがですね。

そして、今度はちょっとコミカルなシーン。ブロードウェイでは、CDを聞いてみるとお分かりのとおり、イタリア語あり、イタリア語なまりの英語あり…そこが、意思疎通の難しさやちょっとしたおかしさを生み、またそれを超えて愛し合うクララとファブリツィオの純粋さにつながるわけですが、さて、日本版ではどう演出するのか。気になるところでした。
ここは…イタリア語あり、イタリア語なまりの日本語で演じられるのです!これがなかなか面白いです、よくできています!
ファブリツィオが、兄嫁のフランカ(シルビア・グラブさん)から英語(=劇中では英語部分が日本語になっているという感じです)を教えてもらうという場面ですが、クララと呼ぶ時ですら少し巻き舌で「クラ~ラ!」となるわけです。文字で表現は難しいですが(笑)、そんなちょっぴり怪しい言葉で、クララと話すために努力するファブリツィオ。「No」「Si」とかイタリア語の台詞もありますが大丈夫です。大事なところはちゃんと日本語です。

ここでフランカから教わったことを生かした台詞が、クララとの会話にあるのですが、ちゃんとチェックしておくと、クララを目の前にしたファブリツィオのドキドキ具合がわかって面白いですよ。「素敵だよ、そのブラウス。」って教えてもらったのに、「素敵だよ、その○○ー○」になっていたりしますから(笑)。

この後、クララが現れてファブリツィオが「クラ~ラ!」とドギマギしてしまうところでアクシデントが!テーブル上にはグラスが二つ小道具として置かれていたのですが、ファブリツィオのあまりの驚き具合に、ガッシャーン!!!テーブルから落として割ってしまったのです。
しばし、皆さん驚きのあまり、呆然とした後、笑いが漏れました。近くに寄っていたクララの新妻聖子さんは、相当ビックリした様子で、「あははは~!これ(グラスが落ちて割れたのが)が一番ビックリした~!」と大ウケしていました。

稽古場の空気が緩んで、すぐにスタッフさん、アンサンブルの方が、ほうきにちりとり、ガムテープで、怪我をしないように破片をかき集め、きれいにしていきました。小西さんは「すみません…」と恐縮(笑)。
でも、掃除が終わるとすぐにまたお稽古場はキュッとしまった雰囲気に。

そして、再度、クララとファブリツィオ、2人のシーンへ。
会話のかみ合わなさ、そしてその中でもお互いの言葉を理解しようと歩み寄る様子は、なんとも純粋で微笑ましいです。ファブリツィオはクララのことをどれだけ素敵だと思っているかを伝えようと一生懸命。クララはクララで、そんなファブリツィオに惹かれ、彼の言葉に耳を傾けます。
そして、自分の耳の後ろにある傷をファブリツィオに見せるクララ。でも、ファブリツィオには、当然それを見ても「傷」としかわからないのです。

このように断片的に稽古をした後、もう一度流してみます。
マーガレットとナッカレリのシーンからクララとファブリツィオのシーン、それぞれの想いが交錯して見えるようなつくりになっています。決して長くはないシーンなのですが、視点が親と子とで行ったり来たりすることで、立場と想いが浮き上がってくるようです。
そして、同じ親同士であっても、クララの秘密を知るマーガレット、アメリカ人のマーガレットと、何も知らないナッカレリ、イタリア人のナッカレリとでは、明らかに壁が存在します。とても、細やかな描写でありながら、観る側が自然に受け止めることのできる表現がなされていると感じました。

ん?この稽古の様子、文章で読むよりも動画で観たいって?
了解です。
そんな皆さんのために、はい、どうぞ!

今日のお稽古は、歌稽古から稽古場を移し、立ち稽古に入って間もない時期のもの。
このように丁寧にお稽古を重ねた約3週間後、
「The Light in the Piazza」の初日の幕があきます。
この作品は、ショー要素が多い作品とも、大河ドラマのようなダイナミックな作品とも異なると思いますが、
きっと、母、娘、父、息子、それぞれの想いに、誰もがどこかしらに共感し、非常に身近に感じることができる、
そしてやがて心にしみるような感動がじんわりと訪れる、そんな作品…ではないかなぁと思いました。
音楽も、今日のお稽古では稽古ピアノでしたが(本番は生オケ)、
クラシカルな楽曲で全編が綴られていることもあり、
ピアノで聴くだけでも心地よかったです。
わずか10公演の「The Light in the Piazza」。この機会をぜひお見逃しなく。
(チケットの取り方を知りたい方は、一度 管理人宛にメールにてご連絡下さい)

最後に、今回の稽古場訪問は、抽選でおけぴのユーザさんも一緒にお伺いしました。
その方達からいただいた感想も少しご紹介しておきますね。

お稽古なので、本番のように全力を出し切って歌っている訳ではなく、少し抑え気味なのですが、 それでも、歌穂さん・聖子さんのデュエットは本当に響きがきれい! 特に聖子さんは、楽曲の高音部、それから普通に台詞を話しているだけで (レミの某プリンシパルさんがおっしゃっていた表現ですが:笑) 文字通り、「鈴を振るような声」。 今まで、NARUTOや、エポニーヌで拝見した時にはさほど思わなかったのですが、 今回改めてそう感じました。 ベガーズ・オペラで歌穂さん・笹本玲奈さんのデュエットに感動したように、 このお二人のデュエットが聞けるだけでも贅沢な幸せでした。
また歌穂さんと綜馬さんのやり取りが絶品! 最近「タイタニック」の通信士ブライド、「マリー・アントワネット」 のオルレアン公というちょっと個性的な役柄、 あるいは「エリザベート」の皇太子(皇帝)の貴族的な印象が強い綜馬さんですが、 色男を演じたら、本物のイタリア男性に勝るのでは…と思うほど、 ファンにとっては「はまり役」が期待できそうです! ごく短いシーンなのに、歌穂さんへのアピールが余りにも 力強く伝わってきて、G2さんに、「ここはまだ出会って間もなくだから、 感情が芽生えたばかりの感じで、もう少し抑え目に…」とチェックが入るくらい(笑)。 「つい、自分に引き寄せちゃって…」というチャーミングな綜馬さんでした。 聖子さんもそうですが、綜馬さんも、歌ではなく、台詞を話しているだけで 美声にうっとりしてしまいます。
続いて、フランカから習い立ての英語で一生懸命、クララに 気持ちを伝えようとするファブリツィオ。 「曲が難しい」とお話ししていた小西さんでしたが、 サビの高音の部分も甘い声が活きていて、聖子さんとのデュエットが これもまた聞き所だと思います。 もっと長くこの作品を見ていたい!!と名残を惜しみながら 見学時間は終了しましたが、本番がいっそう待ち遠しく、 わくわくさせられた稽古場見学でした。
  (Kさん)
高校や大学で演劇をしていたので、純粋に芝居を作り上げていく工程を久しぶりに見て肌で感じて、すごくわくわくしました。 なにかをみんなが総力あげて作り上げていくって本当に素晴らしいですね。 役者さんがそれぞれ面白くて、でも稽古ではどこまでも真剣で、ついつい見入ってしまいました。 特に、本人が話しているときじゃなくてツッコミいれているのが楽しかったです(笑)
12月にはなんとしても見に行かなければ!と心に決めました。 や、2回は行きますが、あと1回くらい行きたいなぁ、と。
  (Yさん)
BW版CDを何度も聴きこんでいたので、 オーバーチュアからはじまり実際に歌穂さんと聖子さんの デュエットを日本語詞で聴けたときには感動の嵐でした。 ほんの少しのシーンを観ただけでもう本公演を観なきゃ!という 気にさせられました。 (実際に何度も観るためチケット購入済みですが(笑)) BW版では英語とイタリア語で演じられていた部分を 日本語ではどう表現するのか疑問に思っていました。 が、この公開稽古を通してその謎も解けました。 1つのシーンだけでも役者同士で話しあったり 都度G2さんから指示が入ったりと進めるためには 相当な時間がかかるのだなと 今まで出来上がったものしか観た事のない お客側専門の私は初めて知りました。 そして一つのチケットも無駄にはできないなと 改めてそう思いました。 貴重な体験の場を与えてくださり、ありがとうございました。   (Mさん)
今はキャスト・スタッフともに生みの苦しみの真っ只中といった印象を受けました。でも、明らかに素晴らしい到達点が全員に見えていて、それをさらに高い位置に押し上げようとするが故の苦しさという感じです。
インタビューで歌穂さんが、作品の難しさ、深さに触れた時、少し目がうるみ赤くなったように感じたのは私だけでしょうか。そして、隣に座っていた娘役の聖子さんもそれに同調してちょっと瞬きを多くしていたような。
キャストの方たちが、この作品の持つドラマに魅せられ、難曲ぞろいという歌だけに限らず、その歌を通して表現しなければならない、心情の部分と格闘している様子がうかがえました。 歌と芝居が融合してこそのミュージカル。実力派キャストの思い入れをうかがい知ることのできるご挨拶でした。
  (おけぴスタッフ akki)


今回の取材のフォトギャラリーもどうぞ(おけぴスタッフakkiのサイトに飛びます)


公演情報:

The Light in the Piazza
2005年トニー賞6部門受賞作
2007年12月7日(金)~16日(日)
@ル・テアトル銀座
チケット:全席指定 11,000円
※ 12/10-14 の公演はアフタートークイベント有
出演:
島田歌穂 新妻聖子 シルビア・グラブ 小西遼生 鈴木綜馬
寿ひずる 大高洋夫 久保酎吉 佐山陽規 平澤由美
篠原正志 横山敬 右田隆 染谷妃波 中川菜緒子 一井優希 大貫杏里

supported by タマホーム
主催・企画・製作:フジテレビジョン

公式HPはこちら


構成・レポート:akki、映像:吉田大紀、監修:山野上寛

07/11/17 ウーマン・イン・ホワイト ゲネプロ@青山劇場

2007年11月17日(土) 18:00@青山劇場
ウーマン・イン・ホワイト オケ稽古場レポ/ゲネプロレポ
by おけぴスタッフ akki

私がNY遠征にいく前夜、都内某所でミュージカル指揮者の塩田明弘さんと
お話させていただく機会がありました。塩田さんは、先月のイーストウィックの
魔女たちでの開演前パフォーマンスや、
二幕(いつの間にか)着替えて指揮棒を振っていたり、
ミーマイでのノリノリの指揮など、「踊る指揮者」として
ご存知の方も多いと思います。
塩田さんのプロフィールはこちらメルマガ月刊シオタクターもオススメ)

お話していて、塩田さんのミュージカルへの思いがほんとーに
たくさん伝わってきました(その時のレポをおけぴスタッフの
akki がまとめてますのでこちらをご参照下さい)。

そんな塩田さんから、今月18日に開幕するミュージカル
「ウーマン・イン・ホワイト」のオケ稽古場にいらっしゃいますか
というとても嬉しいお誘いをいただき、
私管理人はちょうどその時NYで観劇三昧
をしていて残念ながら参加できなかったのですが、スタッフのakkiが潜入!
こちらも貴重な塩田さんの稽古風景など満載ですので、たっぷりとご堪能下さい。
「ウーマン・イン・ホワイト」オーケストラ練習現場レポ by akki

そして塩田さんから、ウーマン・イン・ホワイトの見どころや音楽監督
としてのコメントをいただいてきました!

Q.「ウーマン・イン・ホワイト」の見どころは?
アンドリュー・ロイド=ウェバーの音楽はもちろんですが、サスペンス、恋愛、冒険活劇が入り混じったお話だという点ですね。音楽そのものも芝居をし、そして、私たちに謎を問いかけるという作りになっていると思います。

Q.ロンドン版「ウーマン・イン・ホワイト」と日本版の違いは?
演出はロンドン版と全く違います。
ロンドンでは舞台装置がなく、全て映像で行われていたんですね。でも、日本では全て装置を使って、スリリングなドラマに合わせ、セットの転換を行っていきます。

Q.オーケストラの編成は?また音楽監督として気をつけている点は?
普通、ミュージカルのオーケストラというと弦楽器ではバイオリンが入っているのですが、今回は重厚なオペラっぽい感じで見せようということで、バイオリンはないんですよ。弦楽器は、ビオラ2人、チェロ2人になっています。他には、キーボード3台、ホルンが2人、パーカッション、ベース、フルート、クラリネット、オーボエといった構成です。
また、音楽面ですが、物語の進行に合わせた音作りがされているんですね。この作品には、いろんなジャンルの、美しく感動的でロマンティックな音楽が詰まっています。ですから、本当に僕たちがやらなくちゃいけないことは、「芝居と音楽をどれだけ融合させるか」、これに尽きると思っています。

Q.オーケストラはどこで演奏するのですか?
今回はオーケストラピットではなく、舞台上の5メートルくらいの高さのところで演奏しますよ。

Q.観劇好きのおけぴユーザーに一言
「ウーマン・イン・ホワイト」はロイド=ウェバーの音楽の優美さ、ロマンチックさを感じていただき、キャストの皆さんの歌・芝居、舞台転換、証明、全てのものを楽しんでいただけたらと思っています。ぜひ、青山劇場に1度だけでなく2度、3度…と足をお運びください。お待ちしています!

※スタジオ撤収作業中の収録のため、周囲の音が入ってしまい、塩田さんの声が聞き取りにくい部分があります。ご了承ください。

ミュージカルの楽しさを知っていただきたくて…と動画コメントのラスト近くにもありましたが、「ウーマン・イン・ホワイト」でもトークショー開催が決定!もちろん、塩田さんが司会を務めます!
この回のチケットを持っている方は全員トークショーを楽しめますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。「ウーマン・イン・ホワイト」のトークショーではどんな楽しいお話が飛び出すでしょうか!akkiは28日ソワレ観劇です!当然トークショーまでバッチリ見てきますよ!

■「ウーマン・イン・ホワイト」トークショー開催■
・11月20日(火)19:00開演の公演終了後
登壇者:笹本玲奈さん、別所哲也さん、石川禅さん、光枝明彦さん
司会:塩田明弘氏(音楽監督・指揮)
・11月28日(水)19:00開演の公演終了後
登壇者:笹本玲奈さん、神田沙也加さん、石川禅さん、山本カナコさん
司会:塩田明弘氏(音楽監督・指揮)

★「ウーマン・イン・ホワイト」
11/18(日)~12/2(日) 青山劇場
12/22(土)~12/23(日) 愛知県勤労会館

そしてなんと昨日のゲネプロ、こちらもまた管理人大阪遠征につき
超残念ながら参加できなかったのですが、おけぴスタッフakki が潜入してきまして、
ゲネプロの様子もレポートしておりますので、どうぞご参照下さい!
私は千秋楽に観にいく予定です。

ウーマン・イン・ホワイト ゲネプロレポ
ウーマン・イン・ホワイト オーケストラ稽古場レポ


07/11/25 花組芝居忠臣蔵稽古場レポ

2007年11月24日(土) 16:30
花組芝居20周年記念公演第四弾
KANADEHON 忠臣蔵 通し稽古

花組芝居さんの20周年記念公演のラストを飾るこの忠臣蔵。
なんと忠臣蔵の全11段を2時間半で上演!!

通し稽古を見せていただけることになって行ってきました♪

通し稽古、もう私は最初っから引き込まれました。
とにかくテンポ感がとってもいい!気持ちいいくらい。
お、このシーンは!?

普通、歌舞伎や文楽でも全11段ともなると丸1日使っての公演なのに
今回の花組芝居はそれを休憩含めて2時間半でやっちゃおうというもの。
なのに、全11段を急いでやってる感じはまったくなく、
逆に、一つ一つのシーンを丁寧に、かつ転換なども非常にテンポがいいので
(セット(今日は板だけでしたが)の動きがスムーズで気持ちいい!)
気がついたら、1幕が終わっていた感じです。
そして休憩もあっという間(通し稽古でもちゃんと休憩時間が入るんですね)、
2幕は、もうラストは、ヒートアップ!
ドカッ、バタッ、ビシッ、シャーッ、ビシッ、シャーッ、バシッ!
気持ちいい~。繰り返し見たい!

ここで、通し稽古の動画を一部お見せしましょう!!
動画まず最初は各務立基さんと植本潤さんの逢引。
植本潤さんの女形がですね、めーちゃーめーちゃーかわいー!!!
今回の演目も、彼女(!)の見どころもまさに満載!
初めて観る人も、植本さんのお茶目なかわいらしさには
きっと微笑んでしまうこと間違いないし!
(台詞の声のトーンがこれまたキュート)
そして二つ目は水下きよしさん、かっちょいいです!
ちなみにこのシーンの後、さらに水下さんのかっちょいいシーンがございます。
動画みっつ目は、大井靖彦さんと堀越涼さんの初々しいカップル♪
堀越涼さんがこれまた綺麗~。くねくね度や動きにもご注目。
(このシーンで舞台端っこでみてらっしゃるのは与市兵衛の磯村智彦さん!)
動画よっつ目は、加納幸和さんと堀越涼さん、加納さんのちょっとした
表情とか腰の動きとかがほんとにかわいらしい色気がある!!
そしてそして2幕後半、この後がめっちゃすごい!気持ちいい!
がそれは本番観てのお楽しみ!ということで、
最後、ここから!ってところで動画終了してます♪

一人何役もしたり、一瞬だけでてきたり、動物になっちゃってたり、
男役の人が女役をしたり、早替えも満載、鬘の数もたっくさん!
衣装の数にいたっては、合計23人の役者さんでなんと70着!
きっと、全11段見終わった頃には、私あの人のファンになった!
って人が何人も出てきてるはず!

各シーンごとに、スポットがあたる人が異なるので、
花組芝居のいろーんな役者さんが楽しめます。
しかも役者さん、みんなキャラが濃いので、
一度印象に残ったらその後もずっと脳裏に焼きつく方ばかり。
(今日みて私の脳裏に焼きついたのは与市兵衛(磯村智彦さん)!!)

男性役の方達は、きりっとしたモードとゆるーいモードの切り替えが見事だし、
女形の方からは、ほんとに妖艶な感じが漂ってきました。

本番では、今日見たものに、
美術(とても華やかで奥行きがあるとのこと!)、
音楽(義太夫三味線とアフリカンミュージックのコラボ!)、
衣装(松竹衣装による本物の衣装!、その数70着!)
が加わったらと思うとワクワクワクワクワクワクワクワクします。

公演は11月30日から。
私も初日に観にいこうと思ってます。

そして最後に、加納さんからメッセージいただきました♪

◆ 公演概要

脚本:石川耕士
演出:加納幸和
出演(予定):
 加納幸和 水下きよし 原川浩明 溝口健二 山下禎啓
 植本潤 桂憲一 八代進一 大井靖彦 北沢洋 横道毅
 嶋倉雷象 高荷邦彦 各務立基 秋葉陽司 松原綾央 磯村智彦
 小林大介 美斉津恵友 堀越涼 谷山知宏 丸川敬之 二瓶拓也

公演日程:
 東京(世田谷パブリックシアター) 2007/11/30-12/9
 新潟(新潟りゅーとぴあ劇場) 2007/12/14
 大阪(イオン化粧品シアターBRAVA!)2007/12/22-23

参考:花組芝居 忠臣蔵
忠臣蔵稽古日誌 | 見どころ | 人物相関図

チケットをまだ買ってない方は、よろしければ管理人までご一報下さいませ!


07/11/27 ねぇ、夜は誰のためにあるの?稽古場レポ

2007年11月27日(火)13:00~
「ねぇ、夜は誰のためにあるの?」通し稽古見学
@都内某所稽古場

★11/30のゲネレポ、おけぴスタッフakkiのブログに掲載中♪舞台写真もあるよ~

11/30(金)~12/2(土)まで博品館劇場で上演される「ねぇ、夜は誰のためにあるの?」。
絵麻緒ゆうさんと水谷あつしさんの二人芝居のこの舞台、元恋人同士が久しぶりに
再会を果たし、またかつての想いがよみがえって…というお話だけに、
お稽古にお邪魔するのもかなりドキドキ。

お稽古場にはホテルの室内のセットが組まれ、向かって両サイドにスタッフ席が設けられ、
演出家の竹邑類さん、翻訳の上野火山さんはじめ、
照明、音響担当の方もいらっしゃいます。
そして、この通し稽古を、まさに特等ステージ席にて拝見してきました。

絵麻緒ゆうさん、赤い服がとってもお似合いで一目見た瞬間心臓がびくっとなりました。
そしてまた稽古中以外の時の自然体さにとっても素敵!♪

通し稽古は、1幕1時間、2幕45分、ほんとにもー引き込まれまくりでした。
ロンドンで3年前にヒットしたストレートプレイ、せりふ劇です。
台詞のはまり具合(びしびし感じます)とテンポ感、お二人の魅力!
そしてお二人の表情(目での演技、絵麻緒さんの足の動きから読み取れる感情、
思いがびしびし伝わってくる唇のかみ締め具合など見どころ満載♪)。
元恋人同士の、微妙な心理的かけひきにどんどんのめりこんでいきます。

二幕はそれこそあっという間。そしてラストは・・

今回は通し稽古を見て涙が止まらなくなっていた
おけぴスタッフの akki の言葉そのままでレポートをお届けしまーす♪


【ストーリー】

久しぶりの再会をホテルでの食事で祝うアダム(水谷あつし)とリンディ(絵麻緒ゆう)。
リンディがとったホテルの一室でそれぞれの家族、今の生活について話す2人。
でも、10年前は恋人同士だった2人。
どこかしらぎこちなく、オブラートに包んだような会話が、
少しのときめきと緊張感をもって交わされていく。
やがて、消息のわからなかった10年間の出来事が、お互いに少しずつ見えてくる…。
ニューヨークでアダムの前から突然消えたリンディ。
アダムはアダムで、リンディはリンディでお互いを思い切れなかったのに、
時のいたずらでそれを知ることはなく…皮肉にも10年後のこの夜、知ってしまうのだった…。
本当は別れたくて別れたわけではない2人。いまや別々に家庭を持ちつつそれぞれが問題を抱え、
かつての輝きは日常生活には見出せない。
でも、この2人でいると違うのだ。かつての夢さえも実現できそうに思えるほど。
やはり、お互いにとって特別な2人…でも、そう分かっても何ができるというのか…。
徐々に心情を吐露していくリンディ。それに翻弄され取り乱すアダム。
全てをさらけ出した時、2人の手に残るものは何なのか…。


ホテルの一室での出来事なので、2人はずっと舞台に出っ放し、しゃべりっぱなしです。
しかも、10年ぶりに再会した、以前は熱烈に愛し合った恋人同士。
微妙な心理の駆け引きが、会話、仕草、表情から伝わってきます。
実は、自分に置き換えながら、途中から観てました。以前に付き合った人と結婚後、
2人で会うことがあったら、私はどうなるんだろうと。
まあ、私の場合、スッパリ切れているのでそういうことはないですが(笑)。
でも、アダムやリンディの一言一言がリアルで、ちょっと考えてしまうんです。
非常にテンポのある台詞運びで、1時間弱のひと幕があっという間!
しかも、翻訳劇ですが、すんなりと言葉が入ってきます。
人物や場所は海外のものですが、それよりも、ひとりの男と女が交わす会話としてとても自然なんです。
本当に水谷さんがアダム、絵麻緒さんがリンディ…そのものに見えたんですよね。

最初、この舞台の概略を知った時、不倫ストーリーだと思いました。
正直、ちょっと苦手なお話だったらどうしよう…そんなことも思いました。
でも、この作品の本質は別のところにあります。
男と女が特別な関係になるにあたって、避けては通れない問題、
肉体的な愛と精神的な愛、性と心の両面からの愛を捉えているんですね
(演出家の竹邑類さんもおっしゃってました)。
セクシュアルな表現も出てくる(時にはコミカルさも交えつつ)のですが、
逆にそれが嘘や作りごとではないと感じさせてくれます。
そして、「私は」ですが、アダムとリンディの関係については…受け入れられたんですよね。
安易な関係、選択とは思えなかったんです。

そして、一方で自分自身の受容というものも描かれています。
リンディは、2幕であることをアダムに告白します。
リンディは、大きな危険を冒してアダムに会っていたのです。
アダムにさよならを告げれば、
リンディは再び「たいくつで何もない世界」「灰色の生活」
(これは、リンディのある症状を抑えるために処方された薬によるもの)に戻り、
そのために夫のヒューとともにいることになります。
この10年の間、積もりに積もったものがリンディ自身を苦しめ、
生きることから遠ざかるような生活にまで至った、あまりに悲しすぎました。
幸せになろうと結婚したはずが、自分を隠し続ける、偽り続けることになってしまっていたなんて。

アダムとリンディの行動の受け止め方は人それぞれ、
エンディングの解釈も人それぞれだと思います。
でも、リアルな男女の「愛」に、正面から切り込む舞台は、
私にとってとても新鮮でした。

先ほども触れましたが、何より役者さんがほんとにアダムとリンディにハマっています!
アダムはちょっとオシャレでちょっとお茶目で、きっと一緒にいて楽しい男性。
でも、苦しいことは表に出さず、仕事に打ち込むことで昇華してきた感じに思えました。
ただ、本当は一息つける、羽を休める場所を求める、普通の人。
リンディは、パッと見、強気で魅力的、少し強引なところがあるかもしれませんね。
でも、一方で誤解を恐れ、本当の自分を見てほしいと支えを求めるもろさもある女性。
求められたことを過剰に応えようとしてしまう女性なのかもしれません。
私にはこう見えましたが、本当の水谷さん、絵麻緒さんとどれくらい共通点ってあるんでしょうね。
水谷アダムのラストシーンでの髪を振り乱しながらの激白、
絵麻緒リンディの2幕後半での告白とアダムに抱きつく際の表情…これらがとても印象的でした。

お2人のファンの方だけでなく、
とことん人を愛したことのある人に特に観てほしい…そう感じた味わい深い舞台です。

そして、なんと急遽、水谷アダム&絵麻緒リンディにお話を聞けることに!

Q.アダムと水谷さん、絵麻緒さんとリンディの共通点ってありますか?

A.絵麻緒さん:
リンディについてはわからなくないですね。(この作品をやっていると)女性の方が大人なんだな~と思うんですが、それと比べると自分の方が子供だなと感じることはあります。
リンディって何でも言っちゃってる割に、その言ったことで自分が傷ついていたり、自分を隠そうとしていたりしているところがあって。そういう点は自分に近いものを感じます。私もポンポン言っていながら、実はすごく内にこもってしまうってこともあるんですよ。リンディは知らず知らずのうちに自分を追い込んでしまう、そんな辛さもありますよね。
A.水谷さん:
僕って役を作って演じるっていうよりも、役を自分に引き寄せて演じる方なんですよ。だから、僕らしさってあるんじゃないかな。
実際にこういう経験はないですけれど、こんな風にここまで相手の女性を愛せるっていいなって思いましたよね。すごい好きだったのに、別れてしまったっていうのは、結構あるんじゃないかな

Q.リンディにとって幸せな時っていつだったんでしょうか?
A.絵麻緒さん:
リンディにとっては、アダムと一緒にいた10年前ですよね。アダムと一緒にいると、1番自分らしく、身も心も裸でいられたんじゃないかな。アダムだけは、「他の人と違っていていい、そのままの君でいいんだ」と言ってくれる存在ですよね。どんな状態でも自分を受け入れてくれる存在。
でも、もうリンディには家のことも子供のこともあって、捨てられなかったんでしょうね。

Q.相手の、ここが役にピッタリっていうところ、教えてください。
A.絵麻緒さん:
楽しい人ってところがあってるかも!
A.水谷さん:
え?この作品のサブタイトル、「絵麻緒ゆう物語」じゃないの?(一同・笑)
ピュアでまっすぐでぶんちゃん(絵麻緒さんの愛称)そのままだと思いますよ。今日もグッと入っちゃう時ってありましたけど、毎回そうなるところが違っていて。
きっとぶんちゃんの中で、心の琴線に触れる部分があるんだと思いますよ。

Q.一番印象的なシーン、台詞は?
A.絵麻緒さん:
ラストシーンが好きですね!本心が駆け引きなしで出ているところが。
好きな台詞は…「私の全てであなたを包んであげたい」かな。照れくさいかもしれないけれど、人と人としてこう言い合えたらいいですよね。
後は、「あなたが死んだら1分後には私も死ぬ」って好きですね。私も本当に愛する人にはそれくらいの気持ちになると思います。
A.水谷さん:
僕もラストシーンが好きですね。気持ちのやり場がなくて、人間的で。
罵倒したりなんだかんだと、かっこつけられないところまで見せて、それでも愛せるのは…究極だと思います。

Q.どんな方に観に来てほしいですか?
A.絵麻緒さん:
不倫してる人、1度は誰かを本気で愛したことのある人…男女の愛について描いた作品なので、
本当に幅広く多くの方に観ていただきたいですね。

そうそう、絵麻緒さんが「前から『奇跡の人』みたいな作品をやりたいと思っていたんですよ。
冒険したかったし、この作品に出会えてやりがいを感じますね。この作品ではラブシーンを避けてなんていられないし。
今までの演技から、また何か抜け出せればと思いますね。」と意気込みを語ってくださいました。
同じ女性の目線で「舞台」として拝見したわけなのですが、
全てをさらけださないといけないような舞台に思えて、
きっとこういう舞台は覚悟がいるんだろうな~と思ったのでした。
この舞台、女性は絵麻緒さんが演じるリンディに、
男性は水谷さんが演じるアダムに寄り添いながら観ることになるんじゃないか…
そんな風に思います。

最後にお二人から動画コメントをいただきました!



わずか3日間、4公演だけの公演、おすすめです♪

★「ねぇ、夜は誰のためにあるの?」
11/30(金) 18:30
12/01(土) 14:00/18:30
12/02(日) 14:00
@博品館劇場
出演:絵麻緒ゆう・水谷あつし

チケットについては、よろしければおけぴ管理人までお問合せ下さい

※この文章および写真・動画の掲載にあたり、関係者の許可をいただいていますので、
無断引用・転載はご遠慮くださいね。


07/12/14 音楽座ミュージカル メトロに乗って 稽古場レポ

2007年12月14日(金) 18:00
音楽座ミュージカル 「メトロに乗って」通し稽古
@神奈川県内某所

今日の稽古場レポは
2000年に初演され、好評を博した音楽座ミュージカル「メトロに乗って」。
原作の浅田次郎氏が「200%満足!」と絶賛した作品が、キャストを一新して帰ってきます!
(今月21日から東京芸術劇場で上演)

この公演の通し稽古レポを、おけぴネットから一足お先にお届けします!
今回のレポは、おけぴスタッフの akki のレポでお届けします。
私管理人も初日に観劇予定でーす♪


劇場で衣装もセットもありでのお稽古ということで、おけぴが今までお邪魔した初日直前に行われるゲネプロと同じ感じかしらと思いつつ出かけました。劇場で関係者の方にご挨拶、本日のお稽古についてお話を伺うことができました。

お話によると、この通し稽古は、照明、音響、衣装、そして役者の演技など、今まで各自がイメージし作り上げてきたものを、いっせいに舞台に乗せて、現時点での作品の見え方を把握するためのお稽古なのだそうです。
舞台には多くの人の手がかけられています。たくさんの打ち合わせを重ねてもそれぞれの感性をもとに作り上げたものと、お互いのイメージしていたものとのズレが生じることは少なくありません。それは、例えば光の量だったり、光の色合いだったり、舞台上での動きのタイミングだったり…細かいところにおよびます。
このお稽古は、作品の世界観をまとめあげるために必要な大事なステップなのですね。

実は私、7年前の初演(2000年)を観ているんです!その頃は舞台ファンになる前で、浅田次郎さんのファンの友人と一緒の観劇でした。
当然、まったくの予習なしで観たのですが、覚えているのはとにかくラストが衝撃的でボロ泣きをしたこと。でも、さすがに7年前に1度観ただけの舞台。ストーリーもおぼろげにしか記憶になく、原作も読んでいなかったので、今回のお稽古はほとんど初めて観る感覚でした。

【ストーリー】

「メトロに乗って」の主人公・真次(広田勇二さん)は、父・佐吉と絶縁中。一代で財をなしたものの独裁的な父に反発して家出したのだ。兄・昭一(関川慶一さん)が亡くなった時のいきさつも含め、父を憎みこそすれ愛など感じていない。母(野田久美子さん)と妻(浜崎真美さん)、2人の子供の家庭があるが、同じ会社のみち子(秋本みな子さん)とは不倫関係にあった。
その真次がある日、地下鉄で不思議な経験をする。タイムスリップしてしまったのだ。それも、兄が自殺した時間の数時間前。そして、生きている兄・昭一を目の前に自殺させないよう手を打つのだった。
自分の生きる現代と過去へのタイムスリップをした真次だが、不思議な力に導かれるかのようにみち子も共に過去へ飛ぶ。そこは、戦後の混乱のさなか。そして、ひょんなことから出会った男は、若き日の小沼佐吉(吉田朋弘さん)、アムールというあだ名で呼ばれる、真次の父その人だった・・・。

地下鉄がこの作品で重要な部分を占めますが、地下鉄のセットは出てきません。大きなセットが出入りするわけではないのですが、この作品のファンタジックな雰囲気を、盆やその上に組んだ円形のセット、照明を巧みに使うことでうまく出しています。
かつタイムスリップする時代が昭和。地下鉄というモチーフが陰影を与えるとともに、小沼佐吉の生きてきた人生がどことなくセピア色に描き出されていきます。でも、この作品の魅力はノスタルジーだけではありません。
戦後の混乱した世の中で、生き抜こうと湧き上がる力!そんな彼らを束ねるアムールの求心力。街娼のお時(井田安寿さん)の凛とした強さ。「何が何でも生きてやる!」という持たぬ者のエネルギーと、その心のうちに秘めた悲しさ・怒り。
アムールやお時が生きる時代のシーンが眩しく感じるのは、生きる力に満ちているから?そして、平成に生きる私にそのバイタリティが失われているから?

真次は、タイムスリップを通して父の生き様を知らされます。父が語らなかった多くの真実。自分の知らない父親の真の姿。
「他人も家族もたいして違わない、冷たい男」…そんな父の像が揺らいでいきます。戦前・戦中・戦後と過酷な運命をたどった父。かつての父に会うほどに、憎しみとは違った感情が湧いてきて、葛藤するのです。
真次は、父を受け入れられるのでしょうか。許すことができるのでしょうか。

劇場を使用しての通し稽古ということで、最初はお芝居や歌に硬さが見られましたが、舞台が進むにつれて役者さんたちがのめりこんでいっているように感じました。
特に印象的だったのは、みち子役の秋本みな子さん。丁寧な歌唱と演技で、みち子の孤独、満たされない気持ち、溢れる愛情を表現。みち子の判断、今ならわかる気がします。そう思えたのは、もしかすると、私が女性であること、そして初演から7年、年を重ねてきたというのもあるのかもしれません。
観る人の性別、年代によって、様々な感情が湧き起こるのではないでしょうか。

「メトロに乗って」は映画化もされていますね。私は映画は観ていないのですが、このお稽古場への行き帰りで原作本を読みました。そして、この舞台版「メトロに乗って」はなんてうまく構成されているのだろうとあらためて驚かされました!
原作の中で使われる台詞、シチュエーションなど、もちろん舞台化にあたり一部は変えられていたり、省略されたりしていますが、「エッセンスが詰まっている!」そう思ったんです。原作で心に残った言葉は舞台版でも多く出てきますし、ダンスなどエンターテイメントの要素を盛り込みつつ、その時代の雰囲気をうまく表現しています。
ファンタジーでありながらリアルなのです。だからこそ、観終わった後、おとぎ話を見たのではなく、真次やみち子と共にタイムスリップし、同じ経験をした感覚になり、心が揺さぶられる想いがするのだと思います。

「メトロに乗って」のチケットですが、既に完売日も多く、他の日程も残席数が非常に少なくなっています。完売日も、当日券が出るかもしれませんので、ご興味のある方はぜひお問合せしてみてくださいね。

★ 音楽座ミュージカル「メトロに乗って」
12/21(金)~12/30(日) 東京芸術劇場 中ホール
出演:広田勇二秋本みな子吉田朋弘井田安寿 他

ぜひこちら↓もご覧ください。さらに、「メトロに乗って」について知ることができますよ。
音楽座ミュージカルホームページ 「メトロに乗って」公演概要
チケット購入は?こちら(無料会員登録要)
TEL: 0120-503-404 (音楽座ミュージカルチケットセンター)

■電子チケットぴあ 「メトロに乗って」特集ページ
稽古場レポ&あらすじ
浅田次郎氏&キャスト座談会
キャストコメント/コラム

p.s.音楽座ミュージカルホームページの公演概要にもあるように、赤いバラが描かれています。作品を観終わって、このバラの意味合いの大きさに感動しました。

※この文章および写真・動画の掲載にあたり、関係者の許可をいただいていますので、無断引用・転載はご遠慮ください。


08/01/23 ミュージカル座トラブルショー稽古場レポ

2008年1月23日(水)15:00
ミュージカル座「トラブルショー」稽古場訪問レポ
@埼玉県某所

2006年のトラブルショー初演を観て、涙が出るほど大笑いしたことを
とってもよく覚えてまして、次回公演の際はぜひ稽古場にお邪魔したいと思って
お願いしたところ、快くOKをいただきまして、行って来ました!
今回拝見したのは1幕のお稽古。この舞台、1幕と2幕で見所が
がらっとかわって、特に2幕に笑いどころが詰まりまくっているのですが、
今日は1幕のいくつかのシーンをみせていただいたのでその様子を少しご紹介しますね。
レポ最後には、キャストの方達からの動画コメントもありますのでぜひ見てみて下さいね。
あ、あと実は今回、公演プログラムに、おけぴ管理人が登場しています(詳しくはラストをみてね)
では以下、文章はおけぴスタッフ akki のレポにてお届けしまーす♪


ミュージカル座さんには何度かお邪魔していて、 おけぴスタッフの顔を覚えてくださってる方もいるのですが…なんなんでしょう ね、この緊張感。 ここのところ、お稽古場やゲネプロに、 取材という形でうかがうケースが増えてきているのですが、まだまだ慣れないで すね。 でも、スペシャルな空間に足を踏み入れる…そのドキドキ感は、 忘れたくないなって思っていたりもします♪

「トラブルショー」は今回、再演となります。
2006年10月にシアター1010にて初演され、竹本敏彰さんの作品としては第3弾となります。
前回も好評だったこの作品に、新たなキャストを迎えての上演です。

お稽古場にうかがったのが、開幕約1ヶ月前(稽古場レポまでに時間が経ってしまってごめんなさい!)ということもあって、とても細やかな芝居部分の調整が行われていました。
最初に見させていただいたのは…劇作家・田辺一星(菊地まさはるさん)の悪夢のシーン。現実でも周りにあーだこーだと言われて、パニックになっている田辺が見る夢のシーンです。田辺の味方は、演出助手の玉木太郎(Wキャスト 中本吉成さん・谷口浩久さん)だけ。
何かに追われる夢って見たことありませんか?朝、起きてみるとすっごい嫌な汗をかいていたりして(笑)。朝からブルーになりますよね。経験…ありますよ、あります…。ちなみに、大量の真っ白い原稿に最後は飲み込まれる夢…でした(苦笑)。
でも…なんでこのシーンって…楽しいんでしょう~(爆)!もちろん、デフォルメされてるし、面白おかしく作ってるからなんだけれど、思わず自分の体験と重ねて、クククッ…と笑わずにはいられません。
でも、田辺にとっては真剣そのもの、死活問題!当事者にとっては笑えないことでも、部外者として見ると…楽しいですねぇ~(笑)。竹本さんもミュージカル座のHPの公演ページに『是非、主人公に感情移入などせず、あくまでも端から見てください。(笑)』とおっしゃってます。
この舞台は『端から見る』…これ、ポイントかも!

その後は、劇中劇のお稽古シーン~1幕ラストまで。劇中劇もよくできてるんですよ。他の芝居で観たことがあるような~みたいな設定…かもしれませんね。
劇中劇のお稽古が終わると…舞台裏のドタバタ開始~!
作曲家が歌詞を変える、数小節長くする、キーを変える…きっと作曲家本人はよかれと思ってやっているんでしょうけど、役者にとっては混乱の元。もうそれぞれが大パニックに(笑)。
このシーンを竹本さんは念入りにチェックされてましたね。『今日は初日、数時間後にもう幕が開く』という、現場にとっては危機的状態!ってことを頭に入れて、シチュエーションに慣れないようにということを話されてました。

すごく面白いな~って思ったのが、台詞のニュアンスのチェック!
きっと、竹本さんの頭の中にこの役者さんがこう動いてくれたら面白いだろうなっていう絵があるんでしょうね。例えば「またですか?」っていう一つの台詞にしても、抑揚の付け方や程度でいろんなニュアンスが生まれてきますよね。
それを、「7回目くらいの変更って感じで」と添えて(この細かい設定自体に思わず笑っちゃう)、自分で台詞を言ってみて、役者にも言わせてみる…それを数回繰り返すことで、竹本さんと役者さんとでニュアンスを共有していくんです。
ここだけじゃなくて、別な役者さんの「自分、いっぱいいっぱいです。」っていうのも、竹本さん的に細かいニュアンスの要望があって、何度も繰り返していました。
一つの台詞を違う形で、何度も聞けるなんてなかなかないことなんですが、今回、そういう経験をして、同じ台詞でもこんなに違って聞こえるものなんだなぁって感心しちゃいましたよ。

お稽古場見学は、「さ~て、初日の幕は開くのか?」というところで終了~!
おけぴスタッフも、「えっ?どうなるの?どうなるの?」と。
2幕が観たい~っ!果たしてあのドタバタがあの後どうなるのか!!!!!
う~ん、知らないでいると…ムズムズします(笑)。

普段は観客として客席から出来上がった表に出てくるものだけを観ている私たち。
この「トラブルショー」は、舞台の裏側をのぞけるチャンスですよ~。しかも…トラブル尽くしの裏側を、傍観者として笑って見ていていいという、ある意味、とってもスペシャルな疑似体験!(笑)

「トラブルショー」の登場人物は実に多彩。大物俳優・女優にアングラ俳優、正統派女優にトレンディー俳優にアクション俳優…思わずどんなキャスティングやねん!ってツッコミ入れたくなります。そこに、劇場主でありスポンサーでもある人物の愛人まで出演者に名を連ね、子役出身の女優にはステージママまでついてくるし…。まともなのは…実は劇作家の田辺だけ?みたいな…。
これ、キャストのキャラの濃さを見るだけでも、か~な~り、面白いと思いますよ。ツボキャラ探しも面白いかも~!

自分たちのいる舞台の世界を題材にして、笑いをたくさん詰め込んだ作品を作り上げた竹本さんにちょっとお話をうかがってみました♪

Q.トラブルショーはどんな話ですか?

A.いわゆるバックステージ物で、こけら落としを成功させたいというプロデューサーの下、決まった作家が次々倒れ、3人目に来たのがうだつの上がらない田辺という作家。この仕事を、助手の玉木と一緒に様々な困難を乗り越え、果たして初日の幕は上がるのか、無事終えることができるのか?!といった様子を描いたドタバタコメディですね。


Q.再演についていかがですか?

A.初演が好評で、再演させていただけることになりましたが、キャストが変わるとさらに雰囲気も変わってきます。だから、役の面白さをキャストを通じて引き出せるようにしながら、稽古でどんどん台詞を変えていくと(笑)。キャストを困らせている状態ですが、非常に面白くなっているんじゃないでしょうか。


Q.トラブルショーを作られたきっかけは?

A.この作品中ではいろんなトラブルが起こりますが、そのエピソードっていうのは、僕の20年の舞台人生の中で、見たり聞いたり経験したり…っていうことが使われています。自分の目の前で起こったことがほとんど。その場ではしかめっ面しながら、影ではネタ帳に書いておいたと(笑)。エピソードを厳選して一つの作品に仕上げたので、皆さんに楽しんでいただけると思いますよ。




トラブル続出の舞台の裏側を描いた作品ですが、どこもかしこも、クスクスッ、クククッって笑える作品に仕上がっていると思います。何にも考えずに、目の前で起こるドタバタを楽しんじゃいたいですね!
見終わった後、素直に「あ~、楽しかった!」で終われるコメディっていいですよね!日ごろの鬱憤晴らしに劇場に笑いとパワーをもらいに行ってみてはいかがでしょうか!

キャストの方達からの楽しい動画メッセージもぜひご覧下さい!


※左から田中利花さん、真樹めぐみさん、山形ユキオさん、菊地まさはるさん、中本吉成さん ※田中利花さんが最初大笑いしてるのは「大浦みずきっていいそうになっちゃった」っていったはります。この動画コメント、座談会の後に収録したのですが、田中利花さんのトークがほんとーに面白くて、その一部を公演プログラム購入者用特設ページからご覧いただける予定です♪
※左から川田真由美さん、深沢美貴子さん、梅沢明恵さん、北村がくさん、青島凛さん、尾花宏行さん

★ ミュージカル座「トラブルショー」
2/21(金)~2/25(月)全8公演 THEATRE1010
出演:菊地まさはる中本吉成谷口浩久上條恒田中利花山形ユキオ真樹めぐみ北村がく
※月組・星組の一部ダブルキャストによる上演

■ ミュージカル座ホームページ
 組別スケジュールなどはこちらでご確認ください。

p.s.今回、「トラブルショー」のパンフレットの中の座談会コーナーを、おけぴ管理人が担当させていただきました。なんと!パンフをお買い上げの方にしか見られないスペシャルページもネット上にご用意!「トラブルショー」を観に行かれたら、ぜひパンフレットもお手にとってみてくださいね。

そしてそのパンフレットを、この稽古場レポをご覧いただいてご応募いただいた方の中から抽選で10名様にプレゼント!(締め切り:2/19。当選発表2/20。受け取りは公演期間中、劇場でとなります♪) ご希望の方は、稽古場レポの感想とお名前を明記の上 support@okepi.jpまでご応募下さいませ。

最後に、前回公演の時の舞台写真を何枚か掲載OKいただきましたのでご紹介しておきますね




(撮影:新居政裕さん)

08/02/05 音楽座ミュージカル リトルプリンス稽古場レポ

2008年2月5日(火)12:00
音楽座ミュージカル「リトルプリンス」個別歌稽古&通し稽古
@都内某稽古場

★★ 2/20(水)公開ゲネプロのレポをUPしました(レポはこちら

(その時の動画映像です↓)

今回は、音楽座ミュージカル「リトルプリンス」のお稽古場を見学してきました!
す、すばらしいです。素敵すぎます♪
音楽頭残りまくり、
キャストさん達最高、
リピートしたい。。
キャスト全パターン観たい。。。

12時におうかがいして、
14時から野田久美子さん王子の通し稽古を3時間弱、
18時から宮崎祥子さん王子の通し稽古を3時間弱、
すべて終わったのは21時過ぎ。

稽古場訪問で、マチソワしたのは初めて♪
合計9時間も稽古場にお邪魔してました。
過去最長と思います。

とにかく、どのシーンを観てもいい!
誰を観てても楽しい。
小芝居もあり、群舞もあり、大好きですこういう作品。

通し稽古前の歌稽古で、
広田勇二さんの「星空と砂の間」を歌われてるのを聴いて、
な、なんて素敵なんだーと感動。

でいざ通し稽古はじまったらですね、もう曲がほんとに全部いい!
さらに曲と演出が見事にあっていて気持ちいいのです。

かわいい曲の時は、こう足先をちょこちょこと左右に揺らしたくなる感じ。
・・と思ったら、私の隣にお座りになっていた秋本みな子さん(役:花)の足先が
音楽にあわせて左右に揺れてました♪

1幕ラストの「アストラル・ジャーニー」、
王子・花・飛行士の歌声に、渡り鳥達のハーモニーが聴けてとても幸せな気分になれます。

妖精や鳥といった羽系の群舞が大好きな私にとっては渡り鳥群舞はかなりツボ!
また、今回の稽古場で、ステージ中央に出る直前に、
舞台袖で、ぴょんぴょん跳ねて飛び立つ準備をしてる渡り鳥の方達がすごく素敵でした
(本番は多分ほんとの袖の中に隠れちゃうんだろうなぁ)
曲がまたそれにあっていて、
生演奏のシンセ&ピアノの方達がまた素敵!
(本番はやはりオーケストラピットの中で見えないんだろうか。。見たい。。)

あと、ラスト、カーテンコールの曲がめっちゃかっちょいい!
このカテコの曲にあわせて端でフリを確認してるキャストの方達を観てるだけで気持ちいい!
本番どうなるのかスーパーウルトラ級に楽しみです。

今回主役「王子」はダブルキャスト。
野田久美子さんと、宮崎祥子さん。
野田さんは前回に引き続き王子役!

宮崎さんは、そう、四季でご活躍されてた宮崎しょうこさん!

野田さん王子、宮崎さん王子ともにもう魅力がたくさんつまっていて
野田さん宮崎さん両方の本舞台を観てみたいです
(ちなみに、組み合わせによって結構演出も変わったりしてるように思いましたけど・・・どうなるんでしょうね)

印象に残るシーンがそれはそれはもうたくさんあったのですが
衣装・照明・美術でさらにどうなるのか本当に楽しみです!

お稽古見学時点では、完成度まだまだとおっしゃってはりましたが、
もう今日の通し稽古を観た私は、今の時点でリピートしたい度100%!
稽古場から帰ってから音楽座ミュージカルのホームページに掲載されている動画を何度も再生して余韻に浸ってます♪

あ、今回の東京公演では、2階席もなにげにオススメかもですよ(装飾的に♪)

さて今回の稽古場レポは、ひとつひとつのシーンレポなど、より詳細なレポや写真を おけぴスタッフ akki がお届けしてますので、もっともっと稽古場の様子を知りたい方は こちら↓へどうぞ !

  ☆ 音楽座ミュージカル「リトルプリンス」個別歌稽古&通し稽古レポその1

  ☆ 音楽座ミュージカル「リトルプリンス」個別歌稽古&通し稽古レポその2

★ 音楽座ミュージカル「リトルプリンス」
2月21日(木)~24日(日)
上演時間:約2時間30分(15分休憩を含む)
@東京芸術劇場 中ホール(別途全国ツアーあり)
出演:野田久美子宮崎祥子広田勇二秋本みな子浜崎真美井田安寿安中淳也吉田朋弘山合大輔関川慶一 他(日程によりキャストが異なるため、キャストスケジュールにてご確認ください。)

音楽座ミュージカルホームページ「リトルプリンス」公演概要

・チケット購入はこちら↓
チケットページ(無料会員登録要)
・音楽座ミュージカルチケットセンター(0120-503-404)

※この文章および写真の掲載にあたり、関係者の許可をいただいていますので、無断引用・転載はご遠慮ください。


08/02/09 ミュージカル座三人の花嫁公開稽古

2008年2月9日(土) 17:00
ミュージカル座
三人の花嫁(公開稽古)

先日お稽古場を訪問した時に、今度某会社さん向けに
三人の花嫁を公演するんだけどその公開稽古、よかったら
観にいらっしゃいませんか、と声をかけていただいて、
観てきましたー♪

今回の三人の花嫁は
桑原麻希さん
会川彩子さん
村上由香さん

前回観たたばすこ座の時とは、演出も変わり、
また全然違った面白さであっという間の50分でした。

ってか、最初、いきなりですね、
桑原麻希さんが、端の隅で見てた私の方に視線がばっと向いて
「山野上社長~」っと実名コールでの絡みがあって、かなりびっくりして
倒れそうになりましたが、いい思い出をくださいました(笑)

いや、それにしても、桑マキさん、なりきり具合が大好きです。
演じるキャラクターに見事に一体化されてて
それをまた根っから楽しんではる感じがまたいい♪
あんど、扇子さばきがうまいっ。おーほほほっていう声が聞こえてきそう。

村上由香さんは、前回たばすこ座で見てるので2回目ですが、
最後の告白の時の真剣さにまたまたぐっとひきこまれました。
会川彩子さんの、あのえーって感じで見つめはる時の目と口が好きです♪

今日はマイク無しの生声でしたが、これ、マイク入ったら
3人のキャラがよりたちそうでそれもまた観てみたいです。

衣装は、3人ともそれぞれ違ったタイプのウェディングドレス。
これがまたお似合い!最後一緒に記念撮影してもらいました♪あは♪

とにかくキャラがめっちゃ濃い、三人の花嫁でした。


08/03/02 みつわ会 暮れがた・蛍 稽古場見学

2008年3月2日(日) 15:00
みつわ会 暮れがた・蛍 稽古場見学
@都内某所

とあるご縁で、こういう舞台も観ておくといいよと聞いて、
稽古場見に行ってもいいですかといってみたところ、
いいよと快いお返事をいただきまして、行ってまいりました♪

みつわ会という、久保田万太郎(明治・浅草生まれの劇作家)
の作品の上演を行っている劇団で、
演劇集団円文学座新派の役者さんたちが
中心となって、年1回公演されてます。
(平成17年度松尾芸能賞を受賞されてます)

今回上演されるのは「蛍」と「暮れがた」。

まず最初に観たのは「蛍」。
仏壇から線香がもくもく。。舞台上は畳。。
台本を見せていただいたのですが、表記が古くて
すっと読めない。んだけど、台詞として聴くと、
当時(昭和十年)の脚本とは思えないくらいすっと入ってきます。
一つ一つの台詞をとっても大切にした感じの印象を受ける台詞劇。
台詞の語りに引き込まれます。

そしてラストの蛍、おぅぅぅ。。
男は(別れた女を)引きずるんですかねぇ。
あぁ。。。よしこ、かわいそう。
上演時間は45分ほどといい感じ。

次に観たのが「暮れがた」。明治45年の作品。
当時のなにげない夕暮れ時を描いたものと聞いてたんですが、
人情味あふれる、祭りの日の夕暮れ時のいろいろなやりとりが、
なんというか、田舎の懐かしさを思い出させる感じ。
近所付き合いとかほとんどない今の自分の生活を思いつつ、
人と人との触れ合いっていいもんだよなぁと。。
ネットにはまりがちな生活をちょっと思いなおしたり。。。

近所の友達んちいって、お酒を飲んで将棋をさして楽しく話して
雨がきそうだなぁとかいう会話をしつつ、ご飯食べていくかい?
と声をかけられたり、ちょっくら湯に入ってくると、ふらっと
銭湯にいく。。。マネしたくなるくらい心地よい感じでした。

そして、今回稽古場で、演出の大場正昭さんの隣に
座らせていただいたんですが、大場さんの一言一言が、
もうとっても興味深くて、脚本中の台詞や人間関係をとっても
大切にした感じの演出。横で聞いてると、ほんと今の現代の
日本語の会話がいかに崩れているか、いかにいい加減な表現に
なってしまっているかというのを感じてしまいました。
(そういうこの観劇レポ自体、かなり崩れた表現満載なのですが・・・)

抑揚、言い方、言葉に込める気持ち、語尾、立ち位置、振る舞い、しぐさ、
などの一つ一つの指摘に、なるほどーの連続。
言葉って、自分の思いだけじゃなくて、相手に伝わった時
どう聞こえるか、そういったことを改めて考えさせられました。

一言一言の台詞が大切に語られ演出されているので、
観てる方は安心してゆったりと当時のある1日の夕暮れ時の時間を
一緒に過ごせる感じです。といっても上演時間は35分くらい。
あっという間です。

また、舞台監督の藤森條次さんから、舞台平面図を見せていただいたり
一つ一つの小道具(蛍を入れる虫かごとか提灯とか煙草の箱とか)を
教えていただいて、明治・昭和の時代背景をそのまま表現するために、
細かなところまでとっても気を配られているんだなぁと実感。
さらに、美術が中島八郎さん。
中島八郎さんの美術が観れる機会は今はこの舞台くらいではないかとのこと。
今日の舞台に、美術や音、そして衣装などが加わると、どうなるのか。
とても楽しみです。

稽古場の休憩時間等に感じたことですが、役者さんの
稽古をされている時と、稽古終わって私服に着替えられた時の印象が全然違う!!
年齢や表情、キャラクターとか、さ、さすが役者さんだなぁと。
稽古場の雰囲気もとてもよくて、また観にいきたくなる、そんな稽古場でした♪

片岡静香さんに動画コメントをいただきました。
演劇集団円の女優さんで、15代目片岡仁左衛門さんの妹さまです)

公演は、3月13日から19日まで。新馬場の六行会ホールにて。
作 久保田万太郎 演出 大場正昭
出演 片岡静香 伊和井康介 蔵一彦 松原美穂 中平良夫 田村勝彦
袴塚真実 大根田良樹 吉岡健二 浅川麗心 榊原悠祐 佐堂克実
大原真理子 世古陽丸 菅野菜保之 佐藤麻衣子 前田真里衣
日時:平成20年3月13日(木)~19日(水)
チケットなどのご予約はhabaneraの予約フォームからどうぞ。



08/03/30 情熱のパソドブレ パーティレポ@ハイアット大阪

2008年3月30日(日) 14:00
ミュージカル 情熱のパソドブレ パーティ
@ハイアット大阪 BB'S Cafe

★東京公演 2008/11/19-20 詳細はこちら。チケットはこちら

4/16稽古場映像が届きました!

元宝塚歌劇団宙組の(椿火呂花(つばきひろか)さん。当レポ最後にメッセージあり!)と
元OSK日本歌劇団のOG(寿依千(ことぶきいち)さん)
が共演されるミュージカル「情熱のパソドブレ」の記念パーティに大阪までいってきました♪

関西発のオリジナルミュージカル「情熱のパソドブレ」。脚本・演出は吉峯暁子さん
(マツケンサンバIIの作詞をされた方!)。
今回のパーティには吉峯さんは残念ながらいらっしゃれなかったのですが、
音楽(曲は全曲オリジナル!)を担当(作曲)された鞍富真一(くらとみしんいち)さん
(宝塚やOSKの音楽も多数作曲されている先生!)
がいらっしゃるということで、お話を少しお伺いしてもいいですかと
ダメもとでお願いしてみたところ、だったらパーティの壇上で
公開インタビューにしましょうという流れとなり、あらま・・・・と
驚いてしまったものの、はいっとこれまた即答でお返事させていただきまして、
当日とあいなりました。

今回のパーティは、出演者の5名の方全員がご出席。
椿火呂花さんは、宝塚退団後初の舞台。
寿依千さんはミスサイゴンなどで園田弥生というお名前で
女優としてもご活躍の方ですが、今回は再び男役としてのご出演となります。
その他、歌手でダンサーのチャーリー西尾(チャーリーニーシオ)さん、
アクサル所属で関西期待の若手田渕法明さん、
そして昨年末アデューマルセイユで宝塚をご退団されてから初の舞台で、
今回の舞台では振付もご担当される立ともみ(りつともみ)さん。

今回のお話は、孤児院で兄弟のように育ったエミリオ(椿さん)とラファエル(寿さん)
を中心とした愛と友情のスパニッシュロマン
(悲しくも美しいボーイズラブ by 椿さん動画コメントより)。
吉峯暁子さんが携帯小説として書いた作品の舞台化。
出演者は女性3名、男性2名ですが、役的には男性しか登場しません。
しかも椿火呂花さんは、13-19歳、寿依千さんは10-16歳の少年役を演じられます。

今回のパーティでは、「星よ(椿さんと寿さん)」と「情熱のパソドブレ(全員)」を
披露してくださいました。

この曲がですね、すごい!曲がほんとにいいのです!
寿依千さん、とっても綺麗で、ふわっとやさしく心に届く感じのお声♪
そーしーてー椿火呂花さんの歌唱力すごすぎです。
声の伸びが気持ちいい!聴いてて心臓が共鳴する感じ。
そしてお姿もめちゃめちゃかっこいい&美しい!
このお二人のハーモニーがこれまた本当に素晴らしいです。
記録用(お見せできないのが非常に残念)の動画をリピート再生しまくっております。

その「星よ」という曲を聴かせていただいた直後に
公開インタビューコーナーという形で鞍富真一先生にインタビューさせていただきました。
その様子をテキストではございますが、少しご紹介しますね。

おけぴ管理人による鞍富真一先生インタビューです♪
(と椿火呂花さん自らご紹介いただきました)

管理人:この「星よ」という曲はどのようにして生まれたのでしょうか?

普通曲は必ずしも頭から作るわけじゃないんですけど、
この曲の場合は、ストレートに頭から順番に浮かんできたんですね。
こういうことは珍しいんですけど、出だしをいきなり思いついたので、
そのままだーっと書いてしまったんです。

管理人:曲を作られる時は楽器を弾きながら?

このごろは、コンピュータを使って楽譜を書いてるものですから、
作曲のプロセスで楽器をさわるというのはないんですね。
楽器をさわるとすると確認のためにさわるくらいです。
後は編曲の段階になっても、どの楽器とどの楽器が組み合わさって
どういう音になるというのは長年やってると頭の中に入ってますので、
楽器触るということはほとんどないですね。

管理人:今回、関西発のオリジナルミュージカルということですが、
最初にお話きた時のお気持ちを

吉峯先生とはOSK時代を含め、
随分古いおつきあいさせていただいてるんですけど、
昔から、すごくストレートな歌詞をいただいて曲を作ってましたので、
私、大好きなんですね。
今回、一緒にさせていただけるのは光栄ですし、嬉しかったですね。
まだ全然具体化する前のお話を最初に伺ったんですけど、
その時点でこれはぜひ実現させたいと思いました。

管理人:どのようにして曲を作っていくのでしょうか?

台本いただいて、歌詞をいただいて。
情景を思い浮かべたり、この曲調はどういう曲調で、
主人公はどういう情景でということを思い浮かべて、
関係のある資料を何回も繰り返し読んで、
自分の中でなにがしかのイメージを作り上げていって、
それができたら仕事の半分以上終わった感じですね。

フラメンコは、本来もっともっと難しい、
ほんとの曲はこういうものってのがあるんですけど、
それをそのまま使っても、本物ではあるけど聴いてる方には理解しがたい、
難しいものがあったりするんですね。
そういうものを使うのでなく、聴いて耳あたりのいいものを、
偏った中からどういうふうなものにするかを工夫していくんです。

そのための選択の範囲を、例えばいろいろなジャンル、
それこそ打楽器の曲や呪文みたいな曲も含めて
CDを5,6枚立て続けに聞いていってイメージしていったりしています。

あと、これは僕も最近知ったんですけど、
フラメンコは踊りがメインって思っていたんですけど、
カンテという歌がありまして、そのカンテを歌う人が
フラメンコではスーパースターなんですよね。
踊りがなく、カンテとギターリストだけの場合もあるんですが、
フラメンコの原点は、カンテ、歌なんですね。

管理人:舞台のイメージを頭の中で思い浮かべたりしますか?

それはしますね。
実際の打ち合わせ段階で、例えば照明の先生とか装置の方とか
いろんな方と打ち合わせをする時、
台本というのはあくまでもあらーくしか書いてないんですが、
”ここでこの曲が終わったら当然照明がカットアウトするだろう”
”カットアウトだったら、エンディングはこのくらいの長さになるだろう”
”そのかわりカットアウトしてしまうと、
次のシーンが唐突にはじまると変なのでどうはじめるかという工夫が必要なはず”
といったことをそれぞれみな思い描くわけです。
そういうことが読み取れる程度には台本に目を通しておかないと作れないですね。

管理人:今回、先に歌詞があったとのことですが、
歌詞を受け取った時の印象はいかがでしたか?

吉峯先生は、いっつも、すごく流れのいい詩なんで、
はっきりとしていて中途半端なところがないんですね。
すっと一本筋通った詩なのでそういう意味ではすごく作りやすいですね。
これはちょっと曲が違うといわれたことはありますけど(笑

管理人:今回お作りなられた曲でここはこうしたほしいといわれたことは?

主題歌(情熱のパソドブレ)のテンポをあげてほしいと言われましたね。
それはちょっと僕がうっかりしてたというか、
主題歌というのはわりとリズミックで、テンポ感がある方がいいんですね。
ただ、ちょっと曲の空気を大事にしすぎで、ちょっとテンポを遅く設定したんですけど、
それを指摘されました。

劇中に全部で主題歌3回出てくるんですけど、
2回目に出てくるときは、振付の先生の希望でテンポを少し落としてるんですけど、
そっちの方が僕のイメージには近いですね(笑)。
でも確かに主題歌のリズミックなところ、テンポ感は大事だと思います。
まぁ。。すこ~しせわしないかなという気はしますが(笑

管理人:宝塚のような大きな舞台で作られる場合と
今回のような小さな舞台で曲作りで意識される点などあれば

特にダンスなんですけど、例えば舞台の上に男役が20人出てきて、
20人全員踊っていて、
スターさんとか誰かをたたせようとするときに、
音楽がそれとなく特徴なく流れてると、
もし目立たせたい方以外がストップモーションしても、
あまり目立たないんですね。
客席からみてても、誰が何をしてるのかが目移りしてしまうというか止まらないんです。

それを、音楽で強いアクセント、例えばダンッという感じで
音楽をとめてしまうことによって、
そこで当然ストップモーションもしやすいですよね。

そのようなことを仕掛けとよんでるんですけど、
人数が多い場合はそのようなことを考えたりしてます。

ちょっと今思い出したことんですけど、
九州の博多座のこけらおとしの公演の時に、
ゲストが鳳蘭(おおとりらん)さんだったんです。
後ろが、博多の地元の踊りやモダンダンスの方が100人くらいいらっしゃったんです。
つまり、舞台の上が人でいっぱいなんですね。
そんな中鳳さんでてくるんですけどね、
最初リハーサルの時、鳳さんがいらっしゃらなくて
代役の方が出てくるんですけど、何回やってもどこにいるかわからない。
わからなくなってしまうんです。
出てきたらすぐに消えてしまう。。。
本番鳳さんだったら多分大丈夫とは思うけど、
それでも一応整理して、ちょっとすきまをあけるようにして、
見通せるようにはしたんですね。

で、実際にリハーサルをやって鳳さんが来られてやった時は、びっくりしましたね。
鳳さん、どこにいようが絶対目立つんです。
それは本当に素晴らしかった。
なんにも工夫する必要なにもなかったんです。

ただ、これはむしろ特殊な例で、
普段は何らかのことをしないとそこまでは目立たないですね

管理人:今回の舞台の魅力を鞍富先生のお言葉でぜひ

出演者の人数は少ないんですけど、それぞれの方が、
役をかなりどんどんどんどん作り上げて、いい芝居されると思います。
台本読んでてもすごくカラーがはっきりしてますし、
演じる場合、おそらく歌詞に筋が通ってるのと同じで、
セリフも一人一人のキャラクターがはっきりしてるんですね。
そういう意味では、演じわけるということが自然とできて
すごくいい舞台になると思います。

ありがとうございました。

パーティは、この後、ケーキバイキングの休憩タイムをはさみ、
第2部は質問コーナーを中心に、出演者の方達とパーティに
参加した人たちで、とても和やかで楽しい雰囲気で進行、
あっという間の2時間でした。

そして最後に、なんとなんとなんとなんと、
椿火呂花さんから、動画でメッセージいただきました♪
ありがとうございます!本番楽しみにしております!


4/16 稽古場映像が届きました♪
マイクをつけてないのと音源位置とのバランスで歌声が聞こえづらくてすみません(by撮影者)


■ 公演情報

情熱のパソドブレ
2008年4月18日(金) 18:30
2008年4月19日(土) 15:00 / 18:00
2008年4月20日(日) 13:00 / 16:00

価格:全席座席指定 6,000円
そごう劇場(大阪心斎橋そごう本店)

チケットのお申込み:チケットぴあで購入(Pコード 384-502)
→もし買えない場合は、おけぴ管理人までご相談下さい

上演時間:約1時間45分(途中休憩なし)

脚本・作詞・演出/吉峯暁子
作・編曲/鞍富真一
プロデュース/野住智恵子
出演:椿火呂花寿依千田渕法明チャーリー西尾立ともみ
バイオリン演奏賛助出演:金関環
主催/情熱のパソドブレ大阪公演実行委員会

★ 関連サイト

情熱のパソドブレ公式HP
情熱のパソドブレ公式ブログ
椿火呂花さんのブログ「Camellia // ゆったり。まったり。」
寿依千さんのブログ「依千のひとりごと」
チャーリー西尾さんのHP
田渕法明さんのブログ「田渕法明のブログ~ただいま発進準備中~」
産経ENAKの3月28日の記事
パーティ参加者のパーティレポページ「茶々吉の着物生活」
【動画映像】情熱のパソドブレ大阪公演リハーサル見学記
★プチ情報

4月14日(月)23:00~のスカイステージ「OGエンターテイメントTV NAVI」で、
椿火呂花さん、立ともみさん、吉峯暁子さん(脚本演出)の三人でのトークと
「情熱のパソドブレ」のお稽古風景が放映される予定とのことです。

※この文章および写真・動画の掲載にあたり、関係者の許可をいただいていますので、
無断引用・転載はご遠慮くださいね。


(パーティ会場の写真。photo by Chieko Nozumi)

08/04/05 THE DISHWASHERS稽古場レポ@ベニサンピット

2008年4月5日(土) 13:00
SHOW BIZ PLANNING PRODUCE Vol.2
THE DISHWASHERS 皿洗い稼業
ベニサンピット

客席に座っての第一声。「うわっほんとに洗い場だ」と。

ロッカー、トイレ、休憩コーナー、
上の高級レストラン(本当に上に高級レストランがあるように感じます)、
そこからエレベータみたいな装置で降りてくる皿達、
そして洗い場。洗い場のまわりをはじめ、セット内に皿多数。
(合計何枚くらいのお皿があるんだろう。。)
ロッカーやトイレは、その中の空間が派手派手だったり
いろんなものが貼ってあったりして面白いです。

そう、この舞台、高級レストランの下の皿洗い場が舞台なのです。
幸せ、生きがい、価値観、夢、背負ってるもの、考え方などなど、
洗い場で働く5人それぞれの人間模様が、セリフや行動を通して
じーんと伝わってきます。

観ていて、共感するシーンや、逆にその行動はどうかなぁと思っていたら
1幕と2幕で受ける印象が違ってきたり。。。
コメディタッチではなく、メッセージ性の強い感じの舞台に思えました。
でも決して重いという感じではなく(軽いとい感じでもない)、
舞台上の人物達にすっと感情移入して観れる感じです。
そして観終わって、観てる自分自身の夢や生きがいって何かな
なんてことを改めて考えたくなりました
(もしくは誰かと一緒に観てたら、一緒に話したくなる感じ)。

展開も1幕後半からぐっと展開しますが、それ以上に、
登場人物の描かれ方に、いろいろ感じることが多いっ。

新人皿洗いのエメット!
ザコンボイショウ瀬下尚人さん。
思ったことをストレートに口に出して行動に移して、まさに”アクティブ”。
そして、ほんとにそういう過去を歩んできたように感じられるのがさすが!

対象的なのが、この洗い場を切り盛りする役ドレッスラー(田口守さん)。
洗い場を”責任”もって守り、頑固そうな中にやさしさが感じられるドレッスラー。
ふっと見せる背中がため息が、これまた伝わってきます。

老人モス(下馬二五七さん)。
あぁ、モス、あともう少しで。。。ねぇ。。
続けていれば、夢を追っていれば。。。
モスはそのお金で何したんだろうなぁ。。と考えてしまいました。

二幕に登場するバローズ役の三浦孝太さん。
最近どこかで。。と思っていたら、カリフォルニア物語に出てはりましたね!
ドレッスラーとエメットのやりとりと
ドレッスラーとバローズのやりとりの対比も面白いです。

また、通し稽古後、竹邑類さんと出演者の方の話し合いもみてて面白くて、
例えばセットの奥で、二幕ラスト、エメットが階段を上に上がっていく際の
靴音の変化は、変えた後、ほんとに上に登って行くように聴こえました!

出演者4名の方、そして演出の竹邑類さん、から動画メッセージをいただいてます。
ぜひご覧下さい!
竹邑類さんは、先日の宝塚雪組公演「君を愛してる」の振付を担当したりもされてます。

それにしても舞台上の出演者の方のイメージと、こうして直で休憩時間にお話させて
いただく時のイメージってほんとに全然違って新鮮で楽しい!
皆さんも、ぜひ観劇した後に、この動画メッセージ再度見てみて下さいませ♪

 瀬下尚人(せしもなおとさん。THE CONVOY SHOW)さん動画メッセージ
(私の名前を何度も呼んでくださいまして・・撮影しながらすごくうれしかったです 笑)

 田口守さん(新派)動画メッセージ

 三浦孝太さん動画メッセージ

 下馬二五七さん(ザ・スーパーカムパニィ)動画メッセージ

 竹邑類さん(演出)動画メッセージ

 稽古場特別映像
(最後のシーンは、1幕が終わった後のふっと緩んだ役者さん達の表情です♪)

それにしても
先日、TPTの舞台で見たステージとは同じ劇場とは思えないこのセット配置。
すごいですねーベニサンピット。

公演は4月9日から13日まで。ベニサンピット(森下・両国)にて。
作:モーリス・パニッチ 翻訳:吉原豊司 演出:竹邑類
チケットは何枚かでしたらおけぴからご提供できますのでプレイガイドで買えない場合は こちらまでお問い合わせ下さい

p.s. 舞台下手脇にある「え列」の4席。この客席は
   めちゃめちゃ舞台に近いです。熱湯噴射機の噴射や
   お皿の破片が飛んできそう!え列からみた舞台がこちら↓


08/04/27 モダンスイマーズ夜光ホテル稽古場レポ

2008年4月27日(日) 16:00
モダンスイマーズ 夜光ホテル 稽古場レポ

今日はモダンスイマーズさんの稽古場にお邪魔してきました♪
お稽古は、とあるシーンから始まったのですが、
この舞台中盤のあるシーンを私なんの予備知識もなく拝見したのですが、
みはじめて1分くらいで、私の心はスポっと緊迫したホテルの一室の空気に
飲み込まれました。
すごい、ほんと一瞬でこのビジネスホテルの206号室(だったかな)の
独特の空気に包み込まれます。

そんな今回の出演者はモダンスイマーズの
西條義将(にしじょうよしまさ)さん
津村知与支(つむらのりよし)さん
古山憲太郎(ふるやまけんたろう)さん
小椋毅(おぐらたけし)さん
の4人と、萩原聖人(はぎわらまさと)さんの5人舞台。

昨年、舞台版東京タワー(泣きました)に感激した方も多いと思います。
萩原聖人さん主演で、マドロス役の津村知与支さんが非常に印象的でしたが、
この舞台版東京タワーの脚本もモダンスイマーズの蓬莱竜太さんだったんですよね。
今回の萩原さんご出演は、そういうところからのつながりから実現したようです。
お稽古場は、いい意味で緊張感のある感じの雰囲気で、作・演出の蓬莱竜太さんからは、動き出しのタイミングや座り位置、感情、小道具を持ち帰るタイミングなどの指示があり、それを皆で話し合いながら作り上げていっている感じでした。
また、例えば、セリフカットの指示があり、もう一度やってみると、
確かにテンポ感がすごくいい感じに。おおお。
そして今日はある小道具を使ったシーンでの距離感や感情、
仕草などをかなり念入りに演出されてました。

そして最後に通し稽古を拝見!
細かな内容はネタばれになるので避けますが、私的な見所を一言コメントで書いてみますと。。

萩原聖人さん:言葉に説得力があってついていきたくなる感じの危険な魅力をもった兄貴。
西條義将さん:あぁ巻き込まれて。。あの後果たして。。行っちゃう?
津村知与支さん:しゃべりまくりです&雰囲気を一瞬で変えはります。
古山憲太郎さん:い、いきなりそんな&口数少ないですが"うめっ"が頭に残る
小椋毅さん:あぁツッキー。。まさか。。。後日談が知りたい

萩原さんが中心にいて、津村さんが軽妙に笑いといいテンポ感を作り出し、
西條さんが動きを出し、小椋さんがドラマを作り、古山さんが緊張感を作り、
五人が絡み合うホテルでの一夜はあっという間(上演時間は休憩なし約1時間半)です。

そうそう、今回の舞台、下北沢OFF・OFFシアターという劇場なんですがなんと定員70名。ということは、めちゃめちゃ舞台と近い。
今日私が稽古場で観ていた距離より多分近いです。
ぜひこの間近な距離で役者さん達の目線や声や行動を体感してみてほしい!
萩原聖人さんやモダンスイマーズの方達を、この至近距離で堪能できるのはとっても贅沢な観劇になると思います!
5人全員の感情や行動が"気"となって客席にびしびし飛んできますよ!

また、今日は皆さんTシャツ&ジャージでしたが、
本番どういう衣装になるのかも楽しみです。
ちなみに津村さんは今日の衣装のままでかなりすごみがありました。

公演は5月3日から6月1日までの一ヶ月間ずっと下北沢にて
ロングラン(スイム?)公演♪1公演70席限定!
しーかーもー、13,14,15,16日の4日程のマチネは
過去の公演の上映会を行うとのこと。こちらは自由席で前売1000円!
一般発売していない貴重な映像での上映、私も西湖くんもう一度観てみたいです。

5月13日(火)15:00 「由希」(2003年)
5月14日(水)15:00 「さよなら西湖くん」(2005)
5月15日(木) 15:00 「ゆきてかえらず -稲上荘の寄るべない日々-」(2006)
5月16日(金)15:00 「赤木五兄弟」(2006)

ちなみに、おけぴで現在ネット配信中の
エフエム世田谷のゲストコーナー 世田谷クリップ
の4月16日オンエアのゲストがモダンスイマーズの蓬莱竜太さんと古山憲太郎さん。
作品の紹介や作品の意図や、お二人からみた萩原聖人さんといったコメントも。
ぜひ聴いてみてね♪


08/04/28 ルドルフ オケ練習見学レポ

2008年4月28日(月) 16:00(-20:00)
ルドルフ オーケストラ稽古場潜入レポ

帝国劇場でラ・マンチャの男が終わった塩田明弘さんと合流して、
5月6日から帝国劇場で上演される「ルドルフ」のオーケストラ練習の
稽古場を訪問してきました。

15時過ぎにラ・マンチャの公演が終了して、我々おけぴ取材班は
指揮者の塩田明弘さんと合流。とっても早足の塩田さん、
帝劇地下のローソンで好物の照り焼きエッグチキンサンドを買われて
そこからすぐにタクシーで都内某稽古場へ。
(せっかく買ったサンドイッチをタクシーに忘れてきてしまうハプニングも・・)
なんと、ラ・マンチャの終演後から30分後の15時40分には稽古場の指揮台に立っていました。

「ルドルフ」のみの演奏者の方達は、既にこの日13時から稽古されていますが、
「ラ・マンチャの男」と「ルドルフ」をかけもちされてる奏者の方は、
塩田さん同様、この時点で合流。皆さん、大変ですね…。
本番終了後、1時間もしないうちに、別の作品のお稽古…この事実に驚きました。

そして稽古場入ってびっくりしたのがその人数。めちゃめちゃ多い。
クラシックコンサートのオーケストラ編成かと思ってしまうくらい多い!
オーケストラのリハーサルでは、レギュラーの演奏者に加えて
エキストラの演奏者も参加するので、
例えば2名で演奏する楽器のパートがあるとすると、
リハーサルでは3~4名という倍に近い人数で演奏をしているのです。
「ルドルフ」のオーケストラは24人編成ですが、
お稽古場は人と楽器と機材(音響さんなど
スタッフの方たちも複数入られてます)でギッシリ!!!
実際、何人の人が稽古場にいるんでしょう!
オーケストラ関係だけでこれだけの人数が関わってるんだなぁと驚きました。

この日は、歌合わせ(役者さんとオーケストラの合わせ稽古)前の
オーケストラ練習最終日ということで、一気に集中力を高め、
次々と楽曲のチェックを進めていく塩田さん。
学生時代は一応オーケストラに所属していた私管理人、
ミュージカルのオーケストラ練習の見学というのははじめてだったのですが、
今日の稽古は、緊張感とスピード感が半端じゃなかったです!

塩田さんは、頭の回転がすごく速い!
あと、見てて聴いてて思ったのが、無駄な時間というのがない感じ。
決断が早いのです。気持ちいいくらい。
限られた時間の中で確実に音楽を作り上げていく指揮者の塩田さん、
そしてそのスピードにちゃんとついていく演奏者の方達に、
プロの凄さを垣間みました。

指揮者として緊張感を出しビシッとしめるところはしめ、
それでいて、ユーモアもあって、雰囲気作りもうまい。
塩田さんに笑顔が出ると、なんというか場が和む感じがします。
ノリノリの曲の時は塩田さんもノリノリだし、曲中ここぞという
決めどころは表情も指揮棒もピッタリと決まっていてかっちょいい。

また、塩田さんは指揮しながら台詞を言ったり歌ったりもします。
1人で何役もこなす塩田さん(笑)、まるで劇中の登場人物が
憑依したかのような迫真の演技!!
歌や台詞のタイミングがぴたーっと気持ちよくあうのも
ミュージカルの、生オケならではの醍醐味ですもんね。
オケの演奏と共に塩田さんの台詞や歌を聴いて、
この作品の世界にすこーし触れた気がしてワクワクしてしまいました。

さてこのルドルフの楽曲達、各パートのソロフレーズも聞かせどころがたくさん!
しかも旋律がすごくかっこいい!
オーボエソロ、フルートソロ、ヴァイオリンソロが
語り継いでいく感じだったり、またある曲はエレキギターが
もうギュインギュインに聴かせてくれたりします。

私が今回聴いててすごく気にいったのが「Only Love」と「The Steps To Tomorrow」♪
「Only Love」は一幕ラストの曲でしょうか。
普通、私ミュージカルの曲は、観劇前に聴いてもあまり曲自身を
好きになることって少ないんですが、この「Only Love」は
一回通しを聴いて気になり、二回目聴いてもうとーっても大好きになりました。

2幕も本当に素敵な曲がたくさん。
特にドラムとパーカッション、そしてギターがめちゃめちゃかっこいい
「The Steps To Tomorrow」。鳥肌級!
ドラム(小出じろうさん)がフィルインする部分を塩田さんが細かに指示して、
その後の演奏を聞くと、もうスーパーかっちょよくなってたりして
やっぱりプロの方の演奏ってすごいなーと感心してしまいました。

そしてパーカッションの長谷川友紀さん。
「The Steps To Tomorrow」では
鐘とティンパニの演奏をふんだんに聴かせてくれます。

長谷川さんは、昔、四季の壁抜け男を観た時、なんて気持ちいいパーカッション!
なんて幸せそうで楽しそうな叩き方をされるんだーっ!!
て思って印象に残ってたんですが、その後もいろいろな舞台で拝見しております。
で、今回おけぴ取材班の見学位置がそのパーカッションエリアの隣だったのですが、
長谷川さん、本当に気持ちいい叩き方をされます。
ティンパニを叩く時のスティックと腕の動きや叩き終わった後の体の動きがかっこいいのです。
休憩中、長谷川さんの後ろから塩田さんを撮影してた時、
こっち向かれて笑顔で背伸びしてカメラの視界に入ろうとされるあたりも
なんともいえずチャーミングな方でございます。

オケの方達、今回はオーケストラピットの中に入っちゃうんでしょうか。
ぜひとも叩いているところを見て目でも味わいたいって思ってしまいます♪

この興奮を動画でお伝えできないのが残念ですが、
ぜひ本番で堪能してくださいませ。
という私もオケだけの演奏でしか聴いてないのですが、
今日聴いた曲に井上芳雄さんや笹本玲奈さんの歌声が入ると思うと
初日がとーっても待ち遠しくて楽しみです!!

さて、ここで一緒に取材したおけぴスタッフ akki の感想もご紹介♪
(彼女の記憶力には本当に脱帽します。そして彼女は見方が深い!私は浅い・・・なぁと)


オケ練というのは、きっと塩田さんとオーケストラの方との
方向合わせの場でもあるんでしょうね。
塩田さんが、
「ここはプロイセンと敵対することを表しているから、
アクセントとスラーをより明確に弾き分けて」
「ベタッと演奏するんじゃなくて歌うように」
「緊迫感を保ちながら少しずつボルテージを高めて」
というような要求が出ると、次の演奏では素人の私でも分かるくらいの大きな変化が!
こうしてよりシーンや登場人物の心情にあった音楽が作り出されていくんですねぇ。
役者さんの演技や演出家の要望がさらに加わって、初日の幕が上がった時には、
このお稽古場で聞いたものから、より一層進化しているのでしょうね。
音だけに集中して聞くことのできるオケ練では、いかにひとつひとつの音の奏で方が
メロディの印象を変えるかを体感できました。

トータルで40曲近くあるそうですが、この日のオケ練でさらったのは20曲弱でしょうか。
それぞれの楽器に聞かせどころがあり、曲調も様々、そしてドラマティック!
休憩時間も入れてですがのべ5時間にわたる練習中に、塩田さんがオーケストラの方たちに
出された指示が、「もっと重厚な感じで」「もっとワイルドでエロティックな表現がほしいんだよね」
「グルーヴ感を出したい」etc.…1つの作品?って思ってしまうくらい。
とても優雅な曲(ワルツなど)もありますし、ギターがギュインギュインいっちゃうような
かなり激しい曲もありますし、ノリのいい曲も。
特に私が興奮したのは「A Better Life」…だったでしょうか。
オケのテンションがMAXって感じで、ギターが効いていて、
ドラムやパーカッションもかっこよく、しびれましたっ!
あとは、2幕の楽曲で、ファーストヴァイオリン、セカンドヴァイオリン、
ヴィオラ…が語り合うように音を重ねる曲があるのですが、これまた素敵でしたね?!

「ルドルフ」の音楽、バラエティに富んでいて、劇場で生で聞くのが本当に楽しみ。
そこに、歌詞がついて、実力派のキャストの皆さんが演じ、歌う…。
開幕が楽しみです!
さてさて…何回観ようかしら?♪と既に複数観劇、決定です!!!

★参考リンク

5/27 おけぴ管理人 ルドルフ観劇レポ(2階G列センター)
5/17 おけぴ管理人 ルドルフ観劇レポ(2階E列サブセンター)
5/7 おけぴ管理人 ルドルフ観劇レポ(1階N列端)
 ・ミュージカル ルドルフ公式HP
 ・おけぴ管理人の塩田明弘さんインタビュー
 ・塩田明弘さんのメールマガジン「シオタクター」

※写真掲載は関係者の許可をいただいていますので、無断引用・転載はご遠慮ください

劇場近辺のオススメ情報♪



08/05/15 眠れぬ夜の電波ハイジャック通し稽古

2008年5月15日(木) 19:00
水木英昭プロデュース
眠れぬ夜の電波ハイジャック~銀座でLAZY MIDNIGHT~ 通し稽古
@都内某所

今日は水木英昭プロデュースさんの稽古場に
お邪魔してきました♪ (公式HPはこちら)
今回舞台はテレビ局の番組制作現場!
笑いあり、ジーンとくるシーンあり、殺陣満載、
歌有りダンス有りマジック有りで
観終わった時の満足感がすごかった。

お伺いした時ちょうど休憩時間で、
宮本大誠さんと白土直子さんが、結構大きな声で世間話をされてたので、
なにげなく撮影の準備しながら、聞き流していたのですが、
ん?と思う言葉が出てきて、ふとよくよく注意して聴いていたら、
お二人のシーンの稽古でしたー♪いや~、とっても自然で(笑

そしていよいよ通し稽古を拝見♪
冒頭の高嶺ふぶきさん登場シーンで、
下手から現れはった瞬間、ぴりっと空気が変わりました。
私がお茶と椅子もっていかないといけないような雰囲気を感じましたです。

そこにゆるーい感じの山本崇史さん(PaniCrew)登場。
AD役なんですが、山本崇史さんのキャラクターが楽しいっ!いいっ!
緊張感と弛緩の絶妙なハーモニー♪
もちろん山本崇史さんのパフォーマンスもありますよ。
「出て行った!」(笑)に対するつっこみも楽しい。

締めるところは締まり、ゆるいところはゆるく、
その転換とバランスがとってもい感じ。
ボケとつっこみもかなり満載で、笑えます!楽しいです。

ストーリー的にもテンポ感がよくて、
展開とキャスティングが絶妙なので最後まであっという間。

今日の通し稽古では衣装が入っていなかったのですが、
本番ではどう表現されるのか(特にラストシーン)とても楽しみ!

白土直子さんの存在が途中の展開を飽きさせなくしてて、
しかも歌うまいー。あのお二人は、なるほど、だからあぁいう靴なんだ。

そして高嶺ふぶきさんのいろんな魅力がみれます!
ダンス、歌、お芝居、かーなーりー堪能しまくれます。
さらに随所にマジックも♪
そして途中のプロモーションビデオ映像、凝ってる!
本番どう映るんだろう。。。。気になります。。。

休憩なしの約2時間、あっという間です。
一人一人のキャストが本当に魅力的。

ラスト、おおおおお、おおおおお。
とだけいっておきましょう。
殺陣シーンは目が離せません!

この通し稽古の様子をダイジェストの1分間ビデオお見せしちゃいます!
山本崇史さんのパフォーマンスも一部公開!
動画ラストの高嶺ふぶきさんの「パシンッ!」は、めっちゃ痛そう~!


そして通し稽古の後にメインキャストの方達から一言づつ動画いただきました♪

宮本大誠さん

高嶺ふぶきさん (取材の音声よくなくてすみません)

曾我泰久さん

白土直子さん(劇団スーパー・エキセントリック・シアター)

山本崇史さん(PaniCrew)

水木英昭さん(脚本・演出・出演)


公演は2008年5月28日(水)から6月2日(月)まで銀座博品館劇場にて。

眠れぬ夜の電波ハイジャック~銀座でLAZY MIDNIGHT~
原作:松田環
脚本:水木英昭
演出:水木英昭 佐藤浩之
詳細はこちら

※写真掲載は関係者の許可をいただいていますので、無断引用・転載はご遠慮ください


08/05/28 THE CONVOY SHOW うみわたれ@和光市文化センター

2008年5月28日(水) 19:00
EPONINE presents
THE CONVOY SHOW vol.27
「うみわたれ」ゲネプロレポ
和光市文化センター

元気がもらえて、その元気を誰かにもあげたい、
観終わった後、自然とそんな気持ちになりました!
心がさささーっと洗われるような気持ち。まさに雨があがった感じ!!

舞台は古ぼけたアパート。
そこに住む一人一人の描かれ方が実にあったかい!
季節が春から夏、そして秋、イブへと進展するにつれて変わるセットや衣装、
キャストを包みこむ照明がこれまた優しくて綺麗~。

大きなストーリーが展開するというよりは、
登場人物一人一人のストーリーがすまけいさんを中心として
キャラクターを前面に出しつつ、うまーく絡み合っていく感じ。
前半は瀬下尚人さん炸裂です!(笑!)
ストーリー的な印象は、身近なようで身近じゃない、不思議な感じ。
なんだろう、平均年齢45歳(!)の男達が古いアパートに住んでいる
という設定だからかな(笑)。余談ですが、私が学生時代、アメリカの
ユースホステルに旅行で少し滞在してた時をちょっと思い出しました。
(そのユースでは、それこそ50歳位の人が長期間住みこんでたり
ユースの共同部屋からスーツ着て会社に毎日出勤してる人もいて衝撃でした)

それにしても平均年齢45歳って全然感じないです。
みんな若い!若いんです!特に今村ねずみさんが若い!

そして!息つく暇なく展開するパフォーマンスも満載!
スパニッシュ系の音楽にのったダンスをはじめ、ソロダンスもたっぷり、
ソロTAPのメドレーの後はきっと本番は客席から大きな拍手起きること間違いないっ!
今日は私も心の中でワーッと盛り上がっていたものの
(ゲネはほとんど客席に人いないので小心者の私は)小さく拍手してました(照)。

私が特に気にいったのが、瀬下尚人さんのさりげなくはじまる椅子TAP。
コツコツコツコツチーンッの、あの「チーンッ」が気持ちいいです♪
今村ねずみさんのドラムと瀬下尚人さんのTAPの共演も楽しい!
(部屋の細い柱でドラムを叩いている今村さんの顔が丁度見えなかったのが残念!)

ダンスやタップ以外にも、歌あり、楽器演奏ありで、これぞ「多彩」!
黒須洋壬さんがたたいているあの楽器は何なんでしょうか)
うみわたれ~の曲(曲名なんでしょう?)を歌っている時の表情が
皆さんとっても素敵。そしていい歌声~♪♪

すまけいさんの語り!手紙!いいっです!ラスト注目です。
ジーーーーーーンっときました。いい終わり方だー。

ちなみに、劇中に出てくるのですが、
眠ってるときに見る夢と、思い描く夢、なぜ同じ「夢」という文字なのか・・・
そんな「夢」について、いろいろと考えてしまいますよ。

私も観劇後、
自分のやりたいことや何かはじめてみようかなっていう気持ちには
年齢なんて関係ないんだよねっという思いが改めて芽生え、
ふと、私自身のやりたいことって何かなぁなんて考えてみまして、
やっぱり観劇だなぁなどと思いながらルンルンと帰路につく管理人でありました♪

そして今度旅行に出た時には、足が弱くなってしまったおばーちゃんに
絵葉書を出そうと思ったのでありました。

■公演情報

EPONINE presents
THE CONVOY SHOW vol.27
うみわたれ

5/29の和光市文化センターからはじまり、青山劇場(5/31-6/15)、
北海道厚生年金会館(6/19)、新潟市民芸術文化会館(6/21-22)、
君津市民文化ホール(6/25)、愛知県勤労会館(6/27-29)、
広島アステールプラザ(7/1)、宮城県民会館(7/4)、
シアターBRAVA!(大阪。7/9-7/13)、熊本県立劇場(7/15)、長崎市公会堂(7/17)と
全国11ヶ所31公演に及ぶ大規模ツアー!
(チケットぴあの購入ページはこちら

作・構成・演出:今村ねずみ
出演:
 瀬下尚人
 石坂 勇
 舘形比呂
 徳永邦治
 黒須洋壬
 今村ねずみ
 すま けい

THE CONVOY SHOW 公式HP

※主催側からご提供いただいた写真を許可をいただいて掲載していますので、無断引用・転載はご遠慮ください


08/06/02 新・水滸伝製作発表レポ@ルテアトル銀座

2008年6月2日(月) 13:00
二十一世紀歌舞伎組
<新作> 新・水滸伝 製作発表会
ルテアトル銀座

新・水滸伝の記者発表会に潜入してきました。

演出は、スーパー歌舞伎「八犬伝」「カグヤ」「新・三国志」の
でもおなじみの横内謙介さん。
おもだか屋の歌舞伎役者さん達が勢ぞろい!
市川段治郎さんは残念ながら降板ということで残念)
皆さん歌舞伎のステージとは違い、
スーツやジャケットに身をつつまれていたのが私にはとても新鮮でした。

横内謙介さんの話を聞いてると、
今回の舞台に込められた「よみがえる」というポジティブメッセージや
今日登壇されてた出演者の方それぞれの役に込められた思いを
ひしひしと感じます。

そして質疑応答では
市川猿弥さんの役どころを最初に紹介し忘れた横内謙介さんが、
質疑応答コーナーでその役どころを紹介されたやりとりが面白かったです。
市川猿弥さん、終始自由な感じで一番笑っておられました)

横内謙介さんによると、市川猿弥さん演じる”ぶおとこ”の王英が
美女(扈三娘)を射止めるのも重大なテーマとのこと。
王英は、盗賊で、いいとこのない男だけど、ただ一つ女に執着して、
でもほんとに恋をして美女を嫁にしてしまう、
今回の舞台ではその純愛をちゃんと描こう、王英を一番いい色男にしよう、
ということにもチャレンジにしようと思われてるとのことです。
(ここで電車男?というつっこみもありました(笑))
そして、横内謙介さんが、主役なんだよっと笑いながら市川猿弥にふってました。
この後二人でじっくりと話し合われるそうです(笑)

見所(配布されたストーリー資料より):
水滸伝に名高い「祝家壮の戦い」の場を舞台に、
御意見無用、信ずる者はただ己と仲間のみという、
奔放なアウトローたちの支離滅裂のエネルギーの渦に巻き込まれ、
一人の勇者(林冲)と、若い娘(扈三娘)が、唯一無二の自らの人生を、
歩みだす勇気と力を取り戻してゆく姿を、痛快活劇として描き出します。

主な登場人物:
市川右近さん→林冲(りんちゅう):エリートから犯罪人に仕立てられたが、そこから蘇る
市川猿弥さん→王英(おうえい):盗賊で無類の女好き
市川春猿さん→孫二娘(そんじじょ):セクシー姉ちゃん
市川弘太郎さん→時遷(じせん):天性のコソ泥
市川笑三郎さん→顧大嫂(こだいそう):女傑
市川笑也さん→扈三娘(こさんじょう):女っ気のない女戦士

笑三郎さん、笑也さん、春猿さんという3人の女方も楽しみ!
出演者の皆さん、笑顔でよくしゃべるお方達で楽しい記者発表でした。

帰り際、市川猿之助さんからのメッセージが配られました。
「壮大なストーリーに歌舞伎の大胆な発想を取り入れ、
エネルギッシュな熱い舞台を展開して行きたいと思っております」
とのお言葉に、とても楽しみになりました。

◆公演概要

2008年8月18日~31日@ル テアトル銀座
演出・美術原案:市川猿之助
脚本・演出:横内謙介
音楽:加藤和彦
出演
 市川右近
 市川猿弥
 市川春猿
 市川弘太郎
 市川笑三郎
 市川笑也
 ほか


(上段左から、市川弘太郎さん、市川笑三郎さん、市川猿弥さん、市川春猿さん。
下段左から、市川笑也さん、横内謙介さん、市川右近さん)

08/06/04 こまつ座 父と暮せば 稽古場レポ

2008年6月4日(水) 12:00
こまつ座 父と暮せば 稽古場レポ
@都内某所

今日は、こまつ座さんの稽古場にお伺いしてきました。
拝見させていただいたのは「父と暮せば」。

95年にすまけいさん、梅沢昌代さんで全国公演、
98年に前田吟さんと春風ひとみさんで公演、
01年には沖恂一郎さんと斉藤とも子さんでモスクワ公演、
04年に辻萬長さんと西尾まりさんで香港公演など、
通算の上演回数はなんと368ステージ。
黒木和雄監督により戯曲に忠実に同名で映画化もされています)

今回はおとったんは辻萬長さん、そして娘美津江役に栗田桃子さん。

今日は全四場のうち、第一場と第二場のお稽古を拝見させていただきました。

このお芝居、舞台は原爆投下から三年後の広島。
市立図書館で働きながら静かに暮らす美津江(栗田桃子さん)と、
突然現れた”おとったん”こと竹造(辻萬長さん)の二人芝居。

二人芝居なんですが、いい意味で二人芝居って感じがあまりしないんです。
セリフががんがん展開するという感じではなくて、
セットと音響、そして二人が作り出す舞台の世界に自然と引き込まれる感じ。
時間の流れが完全に舞台中の時の流れになって感じます
(いわゆる、時計がまったく気にならない感じ)。
原爆という重いテーマと、恋を絡めた少し軽めのテーマのバランスが絶妙で、
二人のやりとりをもっとどっぷりと楽しみたい、
あぁもう一場終わりなの?二場終わりなの?って思う位です。
なので一幕冒頭から、すっとこの終戦の三年後の世界に入っていきました。
(ここに衣装と照明が加わったらよりそう感じるんだと思います)

今日は第一場を2回、第二場も2回くらい拝見したのですが、
繰り返しみててもほんとに飽きない。

その理由のひとつは声!辻萬長さんと栗田桃子さんの声がいい!(好き!)
栗田さんのどこか少し寂しげだけど心地よく伝わってくる広島弁と、
辻萬長さんの太くて勢いがあり元気な、でもなにかわけありな、おとったん。
この二人のセリフの抑揚(広島弁)と間とテンポ感がいいんだと思います。

それと表情。少しみせていただいた台本には、冒頭の美津江が
押入れの中のおとったんに気づくセリフに「ギクリが半分、うれしさも半分」
というト書きが書いてあったりして、一瞬の表情にも注目です。

そして、そう、台本がいい。すっと入ってきます。
事前に本とか読んでなくても作品のことを知らなくてもすっと入ってくる。
第一場での饅頭、じゃこ味噌にまつわるやりとり。私もハンカチに弱いです(笑)
第二場でおとったんが語る福吉美津江エプロン劇場のお話。
第三場第四場は、今日残念ながらみれなかったんですが、
恋の応援団長おとったんと美津江の展開がひじょーに気になります。

音響も、例えば蝉の鳴き声が、ほんとに外で鳴いているかのように聞こえ、
場のはじまりや終わりに流れる音楽が、とっても自然。ここちいいです。

また、今回は、各場ごとに通しつつ止めつつという形でお稽古は進行。
展開やタイミング、心情などを、考えこみながら演出されていく鵜山仁さんと、
真面目に役柄としての思いや考え等を話される辻萬長さんが印象的でした。

~公演情報~

こまつ座第八十五回公演・紀伊國屋書店提携
『父と暮せば』

作:井上ひさし
演出:鵜山仁

東京公演(6/13-22)@紀伊國屋サザンシアター(新宿南口)
鎌倉公演(6/24)@鎌倉芸術館 小ホール(大船)
逗子公演(7/13)@逗子文化プラザ なぎさホール(逗子)

・上演時間:1時間20分(休憩無し)
・チケット 全席指定 4200円(学生:3150円)
こまつ座の公演ホームページ
こまつ座オンラインチケット

私管理人は初日に観劇予定です♪第三場と第四場をはやくみたい!

※稽古場写真撮影:落合高仁さん
※こまつ座さんからご提供いただいた写真を、許可を得て掲載していますので、無断引用・転載はご遠慮ください


08/06/27 音楽座ミュージカル 七つの人形の恋物語 製作発表レポ

2008年6月27日(金) 13:00
音楽座ミュージカル 新作
七つの人形の恋物語 製作発表会レポ
ポール・ギャリコ著「七つの人形の恋物語」より~

【ゲネレポ】
8/22 のゲネプロの様子を豊富な写真と動画つきでUPしました
8/27 の観劇レポもUPしてます。2階席もオススメです♪


音楽座ミュージカルの新作「七つの人形の恋物語」の
記者発表会にいってまいりましたー♪

今回の製作発表に出席されていたのは、
チーフプロデューサの石川聖子さんと、
主演の広田勇二さん(キャプテン・コック役)、
宮崎祥子さん(ムーシュ役)。

最初に石川さんからこの公演の上演にいたるまでのお話がありました。
まず”思い”ありきの音楽座ミュージカルの作品つくりの体制が
ほんとにストレートに伝わってきました。
人間の心の不思議さと魂の存在が感じられるこのお話をぜひともミュージカル化したい
という”思い”から、ミュージカル化権の交渉を開始されたものの交渉は難航し、
歳月は流れ、19年たった今年、やっとその思いが叶い上演できることになったそうです。
すごい道のりでございます。

そこまでして上演にいたったのは、このポール・ギャリコの原作が
「人間は身体と心と魂でできていて、”魂”の種を健やかに育てていけば
素晴らしい人生、いい世の中になるということが”枠組み”として表現できる
素晴らしい作品」だと思われたからだそうです。

この原作の枠組みを、ふんだんな音楽とふんだんなダンスで、
感じるミュージカルとしてお届けしますとのこと!
今までの音楽座ミュージカルさんの作品を観た方はおわかりと思いますが、
ほんとにいつも音楽が素敵で、アンサンブル好き群舞好きとしても非常に楽しみ。
”ふんだんな”という言葉を聞いて、もうわくわく感が止まらなくなりました。
そして説明的ではなく、身体で感じられる舞台とのこと!ますます楽しみです♪

この物語は、7つの人形をあやつる人形遣い”キャプテン・コック”と、
その人形遣いの心を開かせる”ムーシュ”の物語。

人形はキャストとして出てくるそうですが、
人形と人形を演じる俳優さん達を、どう演出的に面白く見せられるか、
ムーシュにとっては人形が人間にしかみえない、そこをまたどう
面白く表現できるか、といったことをいろいろと考えられているそうです。

ここで、キャプテン・コック役の広田勇二さんと
ムーシュ役の宮崎祥子さんのコメントをご紹介しておきましょう。

広田勇二さん:
 キャプテンコックは冷酷、残忍な役で、今まであまりやったことのない役です。
 人間の心の不思議さや深さを描いてるので、
 単純な冷酷さとかではない、例えば怒りの中にどんな感情があるかなどを
 表現できればいいなと思っています


宮崎祥子さん:
 今回は無垢な女の子ムーシュを演じるんですが、ただの見た目の無垢でなく、
 意思の強い、まっすぐとつらぬいている姿勢が無垢にみえたらいいなと思っています。
 朝倉摂さんの舞台美術をはじめ、音楽、人形、照明、が次々と稽古場にきて、
 とてもわくわくしてます。
 生まれてはじめてゼロからオリジナルミュージカルを作る機会に携われるので、
 心を裸にして、新しい自分を見つけてムーシュに挑み、
 最高の状態で初日を迎えたいと思います。

 (※ムーシュはハエという意味だそうです。音楽座ミュージカル稽古場ブログより

宮崎祥子さんは、ご存知の方も多いと思いますが、劇団四季でライオンキングのナラや
マンマミーアのソフィをされていた方で、私は夢醒めのハンドベル隊で出られていた時が
とても印象に残ってます。前回のリトルプリンスでは残念ながら東京公演では王子役が
観れませんでしたが、今回のムーシュはとぉっても楽しみです。

さて、今回の製作発表で生のお声を聞いての管理人的な印象ですが、
その宮崎祥子さん、挨拶前の動きからしてとっても楽しい。
そしてご挨拶も、思わず取材陣が笑顔になってしまうようなコメントもたくさん飛び出し、
そんな宮崎さんの背中をぽんっとたたく笑顔の広田勇二さん、いいコンビです♪

あ、今回の公演、プロローグに意味を持たせて作ってあるとのことです。
ということはですよ、この舞台、遅刻しないよう万全の備えをして観劇に望みましょう!!

公演は8月23日から、赤坂ACTシアターにて。

参考リンク:
 音楽座ミュージカルの公演紹介HP
 稽古場見学ツアー【まだ募集中みたいです】
 オフィシャルブログ (作曲家・高田浩さんのインタビューが!)
 稽古場ブログ (オフショットが!)


08/07/07 劇団スタジオライフ マージナル製作発表レポ

2008年7月7日(月) 14:00
劇団Studio Life
マージナル 上演記念トークイベント&製作発表レポ

最初、萩尾望都さん、倉田淳さん、鏡リュウジさんの3人によるトーク。
みなさん、ひじょーに話し口調がソフト♪
そして独特のテンポがまた楽しく、不思議な魅力ワールドに包み込まれるようなひとときでした。

今回の作品「マージナル」はSF。
西暦2999年。不妊を引き起こすウィルスにより人々は生殖能力を失い、
たった一人の女性と彼女の産んだ男たちだけの世界。。
その女性が暗殺されてしまう。。。
男だけの不毛な世界。。そこにあるのは希望か、絶望か。。。

これを読んだだけで、どんな舞台なのかかなり興味津々。
この作品が、男性だけの俳優集団、スタジオライフさんによって上演されるのです。

”男の人は書いてて楽しいです”とほんとに嬉しそうに語られる萩尾望都さんの
原作に登場する数々の男性キャラクターが、どのように舞台で表現されるのか、
とっても楽しみです。
ちなみに萩尾望都さんが楽しみにしてる部分は、
ラストのキラとセンザイマスターの海のシーンの演出がどうなるかということでしたが、
演出の倉田淳さんによると、今困っててまだ企業秘密とのことでした。

今回のチラシ、なかなかすごいです。
電車で眺めるのにちょっと勇気いる感じ。

萩尾望都さんが、この長い物語をどう演出するのだろうかと思っていたと
話されてた通り、原作は文庫本でも3冊に及ぶ作品。
今回の公演では、このマージナルの世界を「都市編」「砂漠編」の
2本の作品に分けて上演されます。
片方だけをみても、お話がわかるようになっているそうですが、
公演スケジュールによってはマチネ都市編ソワレ砂漠編も可能。
マージナルワールドに1日ひたってみてもいいかもです。
(ちなみに砂漠編、都市編とも主要キャストが2チームのダブルキャスト公演のため
 全パターンを観ようという方は、合計4回観にいくことになります♪)

その後引き続き製作発表。

出演者の方たちがずらりと!

気になる唯一の女性「マザ」はまだ誰が演じるか決まってないそうです。
(劇団員一同も非常に気になってるとのことでした♪)

私はまだ原作を読んでいないのですが、出演者の方達のコメントを聞いてると、
各キャラクターがとっても魅力的に描かれていそうです。

特にコメントで私が興味を持ったのは女性化していくメイヤード(青木隆敏さん)。
男性だけになると、女性化するという現象が起きるということでしょうか。わくわく。

萩尾望都さん自身がほんとに一観客となってこの舞台の上演を
楽しみにされているのが「ウフフ」という笑顔でおっしゃった3文字のお言葉で
全て伝わってきました!! 私も楽しみです!

8月28日から9月28日まで一ヶ月間、紀伊國屋ホールにて。


08/07/13 ミュージカル シャウト!稽古場レポ

2008年7月13日(日) 13:00
ミュージカル シャウト! 稽古場レポ

8月に博品館劇場で上演されるミュージカル シャウト!の
記者発表会&稽古場を訪問してきました。


まず最初に記者発表会、この5名の出演者の
仲の良さ、というか雰囲気のよさが、
発表会前からとーっても伝わってきました。
スタッフさんが誘導しなければずーっと楽しそうな会話が続いてる感じ(笑)
実際の稽古場の雰囲気も、ギャルトークが炸裂で、
いつお稽古はじめるよっていってもなかなかはじまらないのだそうです。

まず最初の記者発表では、5人それぞれの出演者ご自身による役柄紹介。
ちなみに今回、五つの色でそれぞれのキャラクターが表現されています。

● 紫吹淳さん:(ブルー)
グラマラスでスタイリッシュ、流行の先端をいっている
ちょっとボーイッシュなかっこいいクールな女の”子”の役です(笑)。
(管理人注:”子”を強調されたはりました)

● 森口博子さん:(イエロー)
感情にまかせて行動し、軽率なところもありつつ、さわがしい女の”子”で、
イギリス人なんですけど、アメリカ人みたいな楽天的なところもある女の”子”です(笑)
(管理人注:同じく”子”を強調されたはりました)

● 樹里咲穂さん:(オレンジ)
とても家庭的で、素敵なだんなさまにめぐまれた主婦という役どころの女の子です
(管理人注:実際の樹里さんを輪切りにしてもオレンジなんだそうです。
 ぜんぜん関係ないですが、樹理さんの関西弁が心地いい気持ちよかった♪)

● 岡千絵さん:(グリーン)
ちょっとふしだらな女の子。以上ー(笑)
(管理人注:コメントもかっこいいー)

● 入絵加奈子さん:(レッド)
レッドは変人です。いろんな部分を兼ね備えていて、
他の4人に比べると、精神的におさないんですが、
いろんなたくさんの感情を持っている、ちょっと変わった困ったちゃんでっす(笑)。
(管理人注:困ったちゃんでっすの部分はほんとに困ったちゃんっぽい声でした(笑)

役柄紹介の時、紫吹淳さんがおっしゃってた
「あとちょっといえないもろもろなどいろいろありまして」ってなんだろう。。
気になります。

無条件にお客さんが楽しめて、劇場出る時に笑顔になれる作品とのことで、
確かに今日の記者発表の雰囲気みてたら、このチームワークのよさは、
とってもいい効果を舞台上で出すんだろうなというにおいと感じました。

激動の60年代のファッション、すばらしい楽曲とダンス、
出演者5名のパワー炸裂!ずっと出ずっぱりで、全員アンサンブル兼務!
美脚つきミュージカル「シャウト!」コラーゲンUPUP (笑)
(動画でどうぞ)

※一部動画がカピっと固まってしまう部分がありすみません。
動画後半ではお稽古の様子もご紹介!

この記者発表の後、稽古場で二曲披露してくださいました。
この二曲を観ただけでも、ある時はメイン、ある時はサブ(アンサンブル)として、
ほんとに5人がいろいろな形で登場して、
エネルギッシュに演じ歌い踊る熱気がパワーとなって
観てるこっちにも伝わってきました。

ちなみに音楽も生だそうです(それも3名の女性)

公演は8月12日から8月31日まで。博品館劇場にて。
(8月6日に横須賀公演!
東京公演の後は岐阜、静岡、香川、兵庫、松山、高知、福岡を
まわられるそうです)


08/06/29 ミスサイゴン リズム隊稽古場レポ

2008年6月29日(日) 13:00
ミスサイゴン リズム隊の稽古場潜入レポ

ミスサイゴンのリズム隊の練習(オーケストラ練習)という、
前回のルドルフ以上によりコアなお稽古場にお邪魔してきました♪

13時にお邪魔いたしまして、終わったのが19時。
な、なんと、6時間!!
これがですねぇ、幸せの6時間ミスサイゴンライブでした♪

今日拝見させていただいたのは
 ・パーカッション
 ・エレキベース(&ウッドベース)
 ・キーボード
 ・指揮者
という方達によるお稽古。
最初、パーカッション練習ということは、リズム中心かなと思っておりましたら
これがですね、キーボードが入ることで全体の曲の構成が作り出され、
(キーボードの方の演奏のノリがめっちゃめちゃ気持ちよかった!ピアノ最高〜)
さらにウッドベース(コントラバス)とエレキベース
(この二つもなんと同じ方が演奏されている!)で厚みが出て、
そこに!!!
な、なんと!!
歌!!
と効果音!!
そうなのです、今回の練習、歌&効果音付だったのです。
歌われている(&効果音を作り出されている)のは指揮者の若林裕治さん。
若林さんの声が、スコーンと耳に気持ちいいのです(魅力は後述します)。
そこにパーカッションなわけです。
このパーカッションがまた半端ない。
奏者二人で約80種類もの楽器を操っておられます!!
驚きです。。

しかもパーカッション、あの大感動のルドルフと同じ、
長谷川友紀さんと、小出じろうさん!
このメンバーの奏でるミスサイゴンの音楽が、
塩田明弘さんによってどんどん作られていくわけです♪
ほんとに幸せな稽古場見学でした。

まずはこのパーカッションエリアをご覧下さいまし!
すさまじい楽器の数。
写真手前の赤いラインが、きっとオーケストラピットのラインですね。

こんな楽器まであります↓

この数を、お二人で担当されるんです!

バチの数も非常に多く、これだけ多いと、
叩き終わったバチの向きや位置なども非常に重要になってくるとのこと。
つまり、一曲一曲が独立してるんじゃなくて、「流れ」があるわけですね。
例えばM13(13曲目のナンバー)からやってみようっとなった場合、
その前の曲が終わった時点でのバチの位置や向きを調整してから・・
という具合なのです。すごい。

また、これだけ楽器の数が多いと、叩く楽器が一つ変更になると、
その前後の手順ががらりと変わってしまうようで、
今日の練習では、その音はこっちの鐘の方がいい音がする、
でもそれを叩くとこっちの楽器が叩けない、
あ、でもそれだと小出さんが叩けるかもしれない。。
といった感じで、長谷川さんと小出さんの二人でこの膨大な数の楽器を
どう叩いていくかが一つ一つ決まっていってました。

私、てっきり、オケピットでドラムの方ってずっとドラム担当だと
思っていたんですが、違いました。ドラム以外に膨大な数の楽器を担当されているわけです。
ちなみに小出さんのドラム(スネアが好き!)がまた気持ちいいんです。
ミスサイゴン行かれる方、ぜひドラムパート、注目しておいて下さいませ。

また、長谷川友紀さんの動きをみてるだけでも楽しいです。
ティンパニ叩きながら、グロッケン(鉄琴)を演奏したり、
前を向いて叩いてると思ってたら、前向いたまま後方の和太鼓を叩かれたり(上の写真)、
その演奏の仕方や奏でられる音から、心の底からワクワクしながら
楽しんで演奏されてる感じが伝わってくるのです。なんともいえない不思議な魅力です。
特に2階席に座った時はパーカッションエリア、要チェックです。

指揮者の塩田さんの頭の中には、ミスサイゴンの音の全て(イメージ)ができているんですね。
なので塩田さんの記憶にない音が出ると、その音は?と原因をさぐっていったり、
よりいい音やリズム、タイミングを求めていったり、違う楽器で叩いてみたり、
常に進化し続けているという印象をうけました。

塩田さんのアドバイスを聞いてると、音楽がどんどんよくなっていくのが
ほんと手にとるようにわかります。また表現がうまい。言葉の使い方が
とてもお上手なんだと思います。
ついでに塩田さん、自らドラムを叩いたり(!?)もしていました。
なんでもやっちゃう指揮者なんですね(笑)


「パオーン」
どの曲に使う「音」かわかります?
(二幕の回想シーン、キムの悪夢のヘリの場面あたりだと思います)

今日は、この「パオーン」の響きについていろいろな試行錯誤の過程があり、
これだ!という形で決まっていった後の響きは、確かに、おおおおっという音に。
下の写真で長谷川さんが今まさに鳴らそうとされている楽器です。
そしてそのパオーンという音が鳴る瞬間の塩田さんをパシャッ!

そして、先ほども少し書きましたが、若林さんの声が、とっても素敵♪
音程がばっちし!耳が気持ちいい位音程がはまってる!音域が広い!
時々裏声にもなって、何人ものキャストを歌い分けてます♪
ニューヨーーーーーーク!という叫びもばっちしです。
身振り、手振り、そして表情も豊か!!
さらにはヘリコプターの効果音!
ヘリコプターの音を、口や机や指やいろんなので再現しようと
試みられてるのが楽しく、しかも本物っぽいのです!
そしてなにより驚くのは、今回のお稽古、
ずーーーーーーっとお一人で歌いっぱなしだったこと。
今私の耳にはミスサイゴンの曲は全部
若林さんの声でINPUTされています(笑)

ちなみにこの下の右側の写真は、ヘリコプターが飛び立って
遠くに離れていく効果音をマイクの距離で調整されている図です。


そこに、塩田明弘さんと、副指揮者の方が3人でハーモニーを
奏でられたり、塩田さんと若林さんでデュエットを歌ったりと、
まさかここまでパーカッション練習で「歌」を堪能できるとは思いませんでした。

今回のお稽古は、まさにライブ!でした。
ミスサイゴンライブ、ぜひやってほしいなぁ。。
下の写真は指揮しながら「待ってくれぇ~~っ」と叫ぶ塩田さん♪

最後に、長谷川友紀さんと小出じろうさんに少しお話お伺いできました。
4年前のサイゴン上演の際に、約80種類の楽器を一つづつ選び出して、
並び方や置き方を1cm単位で決めていかれたそうです。
4年前は音響の関係でオケピットに蓋をしなくてはいけなかった
そうですが、今回は上から見れるようです!
休憩中にどうぞのぞいてくださいとのこと。
皆さん、ぜひパーカッションの楽器の数、みてきてくださいませ。

ほんとにすごい数のバチなので、ひとつでもバチの位置が狂うと大変だそうです。
常に二、三小節先をみながら演奏するというのは楽器を経験された方だと
おわかりになると思いますが、このミスサイゴンの場合、
10,20小節先をみてバチがどうなって、今の立ち居地がどうなってってのを
常に考えながら演奏されているとのこと。
いや、ほんと、すごいです。

パーカッション的な聴き所をお聞きしたら、お二人ともM13「The Morning of the Dragon」!
はやく劇場で聴いてみたい!

稽古場の感想の締めくくりの言葉ですが、
ぴりっと締まった雰囲気の中にも、笑顔があふれ、メリハリがあって、
こだわるところはとことんこだわり、
演奏している姿にもノリと楽しさが伝わってきて、
奏者・指揮者・関わる人皆さんのミスサイゴンの音楽への愛を感じる、
とっても素敵な稽古場でした!

p.s. 若林さんのイーストウィックの魔女たち森久美子さんのものまね、そっくりでした(笑)

p.s.2 演奏中、ある小節にきたら、変な音が鳴るという怪奇現象が!
  原因は、ピアノの中に設置されたマイクに、鍵盤のキーがあたって
  しまうことが原因でした。しかもその時の曲がナイトメアでした。

おすすめリンク:
 08/07/15 ミスサイゴンプレビュー2日目観劇レポ
 観劇ノススメ ミスサイゴン
 塩田明弘さんメールマガジン「シオタクター」
 東宝ミスサイゴン公式HP
 小出じろうさんのHP
 小出じろうさんのブログ(オケピットの様子など!)
 おけぴ管理人の塩田明弘さんインタビュー
 


08/05/29 本気でオンリーユー製作発表レポ

2008年5月29日(木) 11:30
本気でオンリーユー 製作発表レポ

竹内まりやさんの曲だけでつづるソングミュージカル
「本気でオンリーユー」の製作発表レポに行ってきました!

竹内まりやさんのデビュー30周年のアニバーサリー企画の一つとして
実現したこのミュージカル。脚本は唯川恵さん、
演出はフジテレビの演技者シリーズの総合演出や、電車男の舞台の演出(共同演出)を
手がけられた大根仁さん。映像作品や、深夜のテレビドラマの演出も
多数手がけられている大根さんが、今回の舞台、
どういうふうに演出されるか楽しみなところです♪

今回の製作発表では残念ながら歌ってはくださらなかったのですが、
出演者の魅力はたっぷりと伝わってきました。

まずは主演は、竹内まりやさん自身の強いラブコールでの
キャスティングとなった松浦亜弥さん。
登場の瞬間、か・・・かわいい。。
なんともいえず、見る人を魅了してしまう何かを持っておられます。
舞台に出て竹内まりやさんの歌を歌うことで、
自分と同じくらいの世代の方たちにも知ってもらえたら、と
おっしゃってたのが印象的でした
彼女の歌声とキャラと曲が合致すれば、私は、はまりそうでございます。

ANZAさん、中学2年の時、男の子に振られた(!)時、友達に
歌ってもらって元気づけられたのが竹内まりやさんの「元気を出して」だったそうです。

マルシアさんは、日本人役って実は2作目だったんですね!
ちなみに、マルシアさんって、今回の役所、藤木和恵という名前
なんですが、なんと、本名も「カズエ」とのこと!

カリフォルニア物語で主演されてた林剛史さん。
今回はミュージカルが初なんですね。

岡田浩暉さんの役どころは、展開に興味深々、はやく観てみたい!!

映美くららさんは透通ってました。綺麗だー。

尾藤桃子さんは、中学の時の友達が作ってくれた音楽テープに
竹内まりやさんの曲が入っていて、透明感のある歌声に
はまっていったとおっしゃってました。確かに、中学時代、
好きな曲を集めてテープにしたりしていたなぁなんてことを
思い出しました。なつかしい・・・

竹内まりやさんの楽曲"だけ"で構成された竹内まりやソングミュージカル。
竹内まりやさんの名曲のオンパレード♪(あの曲とあの曲とあの曲と・・・・あの曲も!)

インタビューで、皆さんの好きな曲は?という問いに
「元気を出して」というのが多かったですが、この曲も舞台中にあるのかな・・・
「なみだなーどーみせないー」ですね♪
(この曲が好きとおっしゃってた出演者が多かったこと多かったこと!私も好きです)

◆公演情報

ORBIS presents
竹内まりやソングミュージカル
本気でオンリーユー
(唯川恵「キスよりもせつなく」より)

2008年9月12日~10月5日まで30公演
@パルコ劇場

音楽:竹内まりや
原作:唯川恵
演出:大根仁
脚本:高須晶子
出演:
 松浦亜弥
 ANZA
 映美くらら
 尾藤桃子
 林剛史
 岡田浩暉
 マルシア

 原金太郎
 坂本法子
 久保貫太郎
 津坂早紀
 稲田みづ紀
 上口耕平

ストーリー:
失恋の痛手もまだ癒えない知可子(松浦亜弥)は27歳のOL。
予定のない週末、偶然に会った同僚の有季(映美くらら)から彼だと紹介されたのは、
知可子を振った張本人、慎二(林剛史)だった。
食事をした店で一緒になった見ず知らずの徹(岡田浩暉)を仮の恋人に仕立て上げ、
その場をしのいだ知可子だったが、その時から皮肉な恋の運命が回り始める。
そしてそれは、知可子の友人の彩子(ANZA)、上司の和恵(マルシア)、
後輩の新人OL令子(尾藤桃子)らの人生にも変化を及ぼし・・・。
現代に生きる女性たちのそれぞれの愛の選択、恋の行方は?


08/07/18 劇団SET 大統領誕生稽古場レポ

2008年7月18日 14:00
劇団スーパー・エキセントリック・シアター
大統領誕生 稽古場レポ

劇団SETさんの稽古場にお伺いしてきました♪
今回拝見させていただいたのは「大統領誕生」のお稽古。
主演は、日本人で初めてブロードウェイの舞台に立たれた川崎麻世さん。
(劇中にもそのネタが少し出てきたりします)

最初お伺いした時は、ちょうど石川泰彦さんの”飛びバック”(?)、
(ジャンプしながら後ろ回し蹴りをするようなアクション)を
出演者のみんなでこうしたらあぁしたらといい雰囲気で話されてるところでした。
このアクションは決まったらほんとかっこいい。殺陣って素晴らしい。大好き。

その後、演出の八木橋修さんがいらっしゃって、通し稽古を見学。
前半は、アクションあり、歌あり、ダンスあり、笑いありありの展開♪
結構政治的なネタの会話も多いですが、
政治に興味がある人は知的好奇心をくすぐられるだろうし、
特に興味ない人は、そのまま小難しい話として聞きながしてもついていけると思います。

今回の稽古場、実は時間の都合もあって、私、
前半しか観れなかったのですが、前半ラストあたりの展開は、
お、おおおお?という方向に?
後半が非常に気になります。

前半を観た感想になってはしまうのですが、
原田薫さんのダンスかっこいい!、野崎数馬さんの表情と動き面白い、
南波有沙さん、今日は何役かされてたようですが、多彩!声もいいっー!
といったように出演者一人一人の個性が光って、その見せ場がまたちゃんとあって、
あ、この人いいなっていうポイントがたくさん生まれそうな舞台と思います。
そうそう、今回のこの大統領誕生に出演されてる女性陣の声質のバランス、好きかも。
いろんな声質が楽しめる感じ。しかも全部好き!

そして主演の川崎麻世さん!!果たして大統領になるんでしょうか!?
ストーリーの展開も気になります(実際私も後半みてないので・・・)

大統領誕生

企画:北村想
演出:八木橋修

出演:
川崎麻世
永田耕一
丸山優子
宮内大
野崎数馬
南波有沙
山口麻衣加
中島大和劇団ノーティーボーイズ
佐藤秀樹劇団BOOGIE★WOOGIE
石川泰彦(オフィスのいり)
久積絵夢
原田薫

新宿の紀伊國屋サザンシアターで7月23日から27日まで


08/07/22 赤毛のアン 引継式&記者発表レポ

2008年7月22日(火) 13:00
赤毛のアン 引継式&記者発表レポ

兵庫の西宮北口にある兵庫県立芸術文化センター
行われた赤毛のアンの通し稽古に潜入してきました。

今年は赤毛のアン100周年ということで、
全国各地で赤毛のアンが上演されていますが、
今日拝見させていただいた赤毛のアンも、
兵庫県の芸術文化センターが主導となり、
昨年末からオーディション、ワークショップを通して
稽古を行っているというもの。
(西宮北口の変わりようにびっくりしました!
 この兵庫県立芸術文化センターもとっても綺麗!)

当初は主要キャストのオーディションだけで
コーラスはどこかに頼む予定だったということですが、
オーディションで集まったメンバーのレベルが高かったので
コーラス隊もオーディションで全て選抜したそうです。

そういうだけあって、コーラス隊、素敵です。
最初のオープニングのコーラスが素敵。

また、アンの子役の子がいいっ。
今日拝見した1幕のアンは、中島あすかちゃん。
かなりいいアンでございましたよ。ほんと。
そのまま成長したアンをみたいくらい。でもぜひ他のアンの子も
みてみたくなりました。二幕のアンは中園理子さん。
両方が登場するシーンがこちら

今回の舞台、マリラ役の方の歌も満載。
今日は引継ぎ式ということで、本番でマリラ及びマシューを
演じる宮川大助花子さんもいらっしゃっていて、それまで
マリラ&マシュー役を担当されてた方から引き継ぎ式が行われてました。

汀夏子さん(本公演ではリンド夫人)。
子供達の前で、さっとダンス、かっこいー。

通し稽古の後は、出演者一同が並んでの制作発表。

大助花子さんのトークがめちゃめちゃ面白い。
さすがでございます。会場もすっごく明るい雰囲気。

本舞台では、今日の通しを見る限り、アドリブ的要素や
お笑い的演出はないように思うけど、入れてほしいような、
でも入れるとマシューとマリラのイメージがぜんぜん変わっちゃうような、
でもやはり入れないのはもったいないなーと思ってしまうのであります。
カテコトークやアフタートークとかでもいいかも。
それほど面白く楽しい記者発表でした♪

赤毛のアンの本舞台は8月2日から10日まで。
兵庫県立芸術文化センター中ホールにて。
演出は吉峯暁子さん、音楽は谷川賢作さん(谷川俊太郎さんのご子息!)


08/08/07 こまつ座闇に咲く花稽古場レポ

2008年8月7日(木) 12:00
こまつ座 闇に咲く花 通し稽古拝見レポ

こまつ座さんの闇に咲く花の通し稽古を観てきました。
稽古場、広い。正面にセットがどーん。
そして私が座らせていただいたのはこちら。

そう!演出の栗山民也さんの真後ろ。
気分は、劇場の客席で前の席に有名人が座ってる心地
といったらおわかりいただけますでしょうか♪役得ですみません。

さて、すぐに通しがスタート。
「客電がアウトしていきまーす」といった本来の舞台では
聞こえないこうした声がワクワク感をそそります。

まずは舞台下手に、ギターを持った水村直也さん。
(ラマンチャの男に26年出演中&上條恒彦さんのバック・ミュージシャン♪)

このギターの音色が実に心地よくて、でも単に舞台音楽
というわけでなく、ちゃーんと登場人物なんです。
最後の方にわかってきますので、それは観てのお楽しみということで。
でも水村さん、ずーっと舞台上にいらっしゃるようなのですが、
ギターを弾いてない時の表情や姿勢が実に神妙な感じで、
この役柄にも入ってらっしゃるんだなーと思いました。
またこのギターの音が入るタイミング、弾き終わるタイミングが素敵。
ピタっとあうのでございます。めっちゃ気持ちいい。セリフと見事にリンクしてます。

神主の辻萬長さん。表情も声もお芝居も好きなのですが、
私は”抑揚”が特にお気に入り。セリフの抑揚や気分の抑揚が
実に人情味あふれる感じで伝わってくるのです。
ぴょんぴょんはねるシーンには嘘がなくほんとに純心に感じます。

小林隆さん演じる巡査。見えない舞台袖でもずっと赤ちゃんをあやされてました。
ミルクもあげたはりました。こうして役柄に入り込んでいくんですね。
ところでこの赤ちゃんが結構リアル。今回はその色具合もポイントに
なるので、お客さんの視線を集めるからというのもあるんでしょうね。

上演時間は約3時間(休憩あり)ですが、冗長に感じるシーンがなくて、
どのシーンもセリフ、お芝居、熱気が伝わってきます。
1幕のおみくじのシーンも、これはもう観ていただくのが一番ですが、
観客の気持ちにつかみ方がうまいです。
(あれ以上やるとやりすぎになると思うところで次に展開。気持ちいい)

石母田史朗さんと浅野雅博さん演じる二人の絆も注目です。
9人の野球部レギュラーの話にはぐっときます。
また、お面工場で働く女性陣など、登場人物一人ひとりにスポットがあたり、
戦時中の神社のこと、戦犯のこと、戦争のことが、役者さん達の
表情、セリフ、しぐさから伝わってくるのですが、ギターの調べに包まれて、
決して重々しいわけではなく、時には軽快に描かれ、
でもメッセージはストレートに心に響いてきます。

「ついこのあいだ起こったことを忘れちゃだめだ」というセリフが私の胸に刻まれてます。

公演初日は終戦記念日。私も初日に観劇予定です。

作:井上ひさし
演出:栗山民也

石母田史朗
浅野雅博
辻萬長
小林隆
石田圭祐
北川響
水村直也(ギター)
増子倭文江
山本道子
藤本喜久子
井上薫
高島玲
眞中幸子

2008年8月15日~31日まで。紀伊國屋サザンシアターにて


08/08/16 スタジオライフ マージナル稽古場レポ

2008年8月16日(土) 14:00
StudioLife マージナル 稽古場レポ

劇団スタジオライフのマージナルの稽古場に潜入してきました。

最初に藤原啓児さん、演出の倉田淳さんから挨拶があり、とてもいい雰囲気。
最初の倉田さんの説明で、2階部分には、ほんとはそこに幕が
あってみえないんだけど、稽古場なので汚いものがみえてしまいますが・・
とのご説明。さて、2階にある汚い(!?)ものとは何なのでしょう??

今日の公開稽古は、まずは砂漠編からスタート。
倉田さん自ら「幕があがりまーす」といったアナウンス。
近いっ。いつも稽古場見学では近いと感じますが、
この感覚はやはり何度いっても非常に贅沢。近すぎます。
最前列というよりは、ステージ上に座ってる感じです。

通しではなく、最初の方だけではあったんですが、
この後どう展開するのだろうか、と気になったところで
次は都市編の稽古に。
最初の展開は砂漠編と都市編、似てるんですね。
でもキャストさんはもちろん、演技する位置や音楽も変わってきます。

ここに、衣装、メイク、照明、セット、などが加わると果たして
どういう世界になるのか、ワクワクでございます。
(下記写真は舞台イメージのミニチュアセット)

今日の稽古は皆さんジャージ姿でお顔も素顔。
実は今回の稽古場見学は、ファンクラブの会員で
チケットをたくさん買った方がご招待されていたんですね。
これはファンにとっては新鮮で貴重な機会ですよね。

休憩中も、打ち合わせをしたり、柔軟体操したりと、
皆さんそれぞれに集中してる感が伝わってきました。

稽古の後は、別会場に移動して、なんとサプライズお茶会。

ここにも参加させていただきまして、演出の倉田淳さんや
キャストの方とお話させていただきましたが、今日の公開稽古、
観てた見学者の方も緊張してたと思いますが、演じてるキャストの方達も
結構緊張されてたそうです。
この位距離が近い↓

制作発表でおっしゃってたキラとセンザイマスターの海のシーンの演出は
どうなりましたかと聞いたところ、倉田淳さん満面の笑み。
これはかなりのかなり自信作に仕上がっているとみた!楽しみです。

砂漠編、都市編、両方観る方はまず砂漠編からみるのがオススメとのこと。
休憩なしの2時間40分の舞台。公演日程のよっては砂漠編都市編のマチソワも可能。
原作読んでない方は、マチソワの間に原作を読んでってのもいいかもしれません。
萩尾望都さん原作、倉田淳さん演出の
スタジオライフによる2999年のマージナルの世界に
1日どっぷりと浸ってみるのもいいかもですよ。

余談。
お茶会の最後に、藤原啓児さんから締めの挨拶があったのですが、
代表の河内喜一朗さん(下記写真右端)はなんと箱根駅伝二回走られたんですってね!


08/08/18 新宿コマ劇場バックステージツアー

2008年8月18日 14:30
新宿コマ劇場 バックステージツアー

新宿コマ劇場で上演中のシンデレラtheミュージカルの
バックステージツアーがあるということで急遽潜入してきました♪

最初に劇場の方からコマ劇場の説明。
コマ劇場のコマって、あのおもちゃのコマからきてたんですね。
しらなかったー。そしてそのコマも、今回のシンデレラtheミュージカルで
最後にお目見えした、あの回転しながらせり上がる三十の廻り舞台が、
コマのようにみえるからとのこと。おおおお。
確かにあの三十の廻り舞台ってデコレーションケーキみたいで楽しい♪
そして、1956年に建てられた当初はなんと3000席もあったとのこと。
ワンフロアで3000席はすごいです。。。。
でそこから、二千数百席まで減らし、さらに座席の幅を広めることで
さらに座席数が減って今の席数(2088)になったとのこと。
だから席番が17番からはじまったり19番からはじまったりしてるんですねー。
(つまり、昔はこの17番の隣に16席余分にあったということですよね)

この説明の後は、いよいよバックステージに。
普段絶対に観客は入れないこの役者スタッフ用の劇場通り道って
ほんとどきどきします。劇中のセットが後ろ向きでおいてあると、
そこにはいろんな配線やらがむき出しだったりするんですよね。
扉や壁に、歴史を感じます。

また、通路脇には、早替え用と思われるような小さな小部屋が
いくつかあったりして、おおおお、ここでセットしたり着替えたり
してるんだなぁと想像してみたり。

いざステージへ。
客席が近い!ってか、客席全部見渡せますね!
後方のお客さんも目がいい役者さんだったら視認できるくらい。
前方ブロックはもうはっきりわかりますねこれは。

そしてオーケストラピットが怖い!
油断すると飛び込んでしまいそうです。

そしてここから、なんと、ステージの廻り舞台を、どーんと
沈めてくださったんです。私達がのったままで。感激~。
3mほど沈むんですが、沈むに従って、ステージ下に
秘密の通路やらスペースやらがあらわれて、楽しい~。

最後は、シンデレラのおうちのセットが下手上手から
大道具さんによって運ばれてきて、一瞬で組み合わさり、
その前で参加者それぞれが記念撮影。
さっと裏手にまわると、そこには大道具さん達のメモがたくさん。
こうしたメモ(というか注意書きですね)も臨場感高めてくれます。

20分くらいのバックステージツアーでしたが、楽しかった!
ほんといい劇場なのになー、取り壊し、もったいないなー。


08/09/24 ミュージカル座 ルルドの奇跡稽古場レポ

2008年9月24日(水) 13:00
ミュージカル座 ルルドの奇跡 稽古場レポ

ミュージカル座ルルドの奇跡の稽古場を
訪問してきました。ドアあけると、すごい人数!!!
今回はゲストの方もたくさん、そして座員の方もたくさん!
熱気高まりまくりです!

私は実はこの作品、過去観ていないので、まったく何も知らない状態で
拝見していたのですが、浦壁多恵さん、まずは声がいいっ。私好みっ♪
先日今泉りえさんのライブでゲストでいらっしゃってたのですが、
あの時は”もみじ”の輪唱部だけ歌われていたのでいまいち歌声が
聴き取れなかったのですが、今日は聴き惚れました♪
うーん、いい声っ。インタビューの声も素敵でした(最後の稽古場動画みてね♪)
耳元でささやかれるようでいてしっかりと響いてくる気持ちいい歌声です♪
そして表情がまたいい。ちょっと先の方を見てる感じのやさしい目線。
稽古場動画後半にもある”もぐもぐ”や、
横たわっているだけで、なんか発してる感じ。素敵っ。ファンになりましたー!!
あと、あのちょこんと膝まげる仕草が好きなのです(こちらも動画に盛り込んでおきました)。

今日拝見したのは1幕の大部分なのですが、全編ほぼ歌なんですが(全48曲!)、
多彩なキャストで魅力満載です。

宝田明さんダンディー!
光枝明彦さんキレ味抜群(お隣に座らせていただきまして私緊張してました)
石鍋多加史さんしぶいっ!
瀬戸内美八さん動きがやわらかい!
そして今井清隆さん、声が素敵ー。
皮膚の間から血管通って身体に染み込むように響いてきます♪
そして稽古以外のときのお声もこれまた素敵。うっとりー。

今日拝見した1幕は、序章という感じでしたが、ここから2幕、
どう展開するのか、また一幕冒頭がどのような感じなのか、
わくわくしております。

それにしても浦壁多恵さん、いいっです!

お稽古の合間に、少しお話お聞きできました!
(皆さんにお聞きしたかったのですが時間と稽古の都合上難しく残念)

まずは浦壁多恵さんからどうぞ-!

そして宝田明さん!

石鍋多加史さん♪

片桐和美さん、
そして元気な女性キャストの皆様

今井清隆さんっ。こんちはー!!


さぁお待たせいたしました稽古場映像!
最後に、舞台では決してみれないシーンも入れてみました♪
(プチ解説とともにお楽しみ下さい)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

【上記稽古の様子映像のおけぴ管理人プチ解説(敬省略)】

一幕冒頭部 浦壁多恵
↓00:32
石鍋多加史
↓00:47
国友よしひろ北村がく今井清隆
↓00:52
石鍋多加史浦壁多恵瀬戸内美八会川彩子
※毛布もかわいい。。。(本番は違うと思いますが・・)
↓01:02
浦壁多恵瀬戸内美八
※後ろで手刀きったようにあわあわと横切ってる中里裕美さんの動きが好きです(笑)
↓01:30
光枝明彦宝田明
※くそーーーー
↓01:42
宝田明
※だんでぃー!!
↓01:52
浦壁多恵
※最後膝をちょこんとする仕草がいいっ。後ろに光枝さんっ♪
↓ 02:06
高野絹也中本吉成
※お髭♪
↓02:16
浦壁多恵
※近いっ!
↓02:25
今井清隆
※素敵っ!
↓02:41
浦壁多恵
※もぐもぐ。はいっ
↓02:52
光枝明彦国友よしひろ北村がく
※階段だ。。右後方には浦壁さん♪
↓03:05
宝田明
※こっち?(指)
↓03:18
北村がく国友よしひろ光枝明彦竹本敏彰(演出)
※なんとかしったっまっえっ

ルルドの奇跡
フランスの田舎町に住む貧しい少女ベルナデット(浦壁多恵)。
ある日洞窟で聖母マリアと出会い・・・
その洞窟から泉の水が湧き出し・・・
病人を治すという奇跡が起こり・・・
町が大騒ぎになり・・・
泉の水が世界中の人々を救い始めたという奇跡の実話。

検索していると、もっとこのお話の背景などについて
調べたくなって、小1時間ほどネットでいろいろ
調べてしまいました。事前にストーリー調べておいても
いいと思うし、まず舞台から入っても、どちらでもいいかもしれません。

公演は10月9日から。シアター1010にて。

作曲・編曲・音楽監督:山口琇也
脚本・作詞:ハマナカトオル
演出:竹本敏彰


08/10/05 Pカンパニー ポンコツ車と五人の紳士たち稽古場レポ

2008年10月5日(日) 19:00
Pカンパニー 稽古場
西池袋スタジオP

新しくできたPカンパニーさんのお稽古場(&劇場)に
お伺いしてきました。木山事務所という25年の歴史を持つ劇団から
生まれた新しいカンパニーの旗揚げ公演です。

拝見した演目は別役実さん作、冨士川正美さん演出の
ポンコツ車と五人の紳士たち」。
出演:一川靖司さん/磯貝誠さん/森源次郎さん/菊池章友さん/
吉岡健二
さん


別役実さん1969年の作品です。

そう、今とは違い、携帯とか全然ない時代の作品。
でも今こうして観ると、
逆に今の情報の氾濫した世の中のことをふっと考えさせられてしまう、
そんな作品でした。

舞台中央にポンコツ車。
そこに、一人、また一人と現れてくるボロの服を着た紳士たち。
靴、臭い、捨てる、といった感じで展開。
「時計」や「新聞」、「手紙」などのアイテムを通して
時間というものについてあれやこれや考えながら観てました。
太陽がなくなったら、”時間”や”日にち”の把握って難しいよなーと。
何かしらの”基準”が必要になってくるわけですよね。

また、ラストの互いの関係性の部分の描写も興味深かったです。
ちなみにあの手紙の主は、男性なんだろうか、女性なんだろうか。

特にストーリーがどう展開してっという感じではないんですが、
展開は比較的たんたんとしていて、でも役者の方達は熱く勢いがあって、
後半、”この中にいるんじゃないか”となった時は私も一瞬”いるんじゃないか”と
思ってしまいました。

今回のこけら落とし公演では、
この別役実さんの「ポンコツ車と五人の紳士たち」を観て
そこからイメージして書いたという阿藤智恵さんの作品
しあわせな男」も上演されてますので、あわせてみるといいかも。

上演時間約1時間。

そしてPカンパニー代表の林次樹さんから
動画メッセージをいただきました♪

公演は10月8日から、池袋の西池袋スタジオPにて。
客席数50席の小劇場ならではの臨場感を味わえる劇場です。
池袋駅からだと東口出て、芸術劇場の裏を通って徒歩約10分くらい。


08/10/08 村上由香 キミの声 稽古場レポ

2008年10月8日(水) 14:00
村上由香 キミの声 稽古場レポ

ミュージカル座村上由香さん
の一人ライブ「キミの声」の稽古場にお邪魔してきました。

お伺いした稽古場は、都内の某スタジオ。
今回の舞台、出演者は村上由香さん一人なんですが、
一人でなんと三役。そしてピアノとヴァイオリンの生演奏付♪

CASTは村上由香お一人。
脚本・作詞・作曲がいゆかになってますが、
これも村上由香さん。
”いるか” と ”ゆか” をかけたのだそうで。ほぉーっ。

今日拝見したお稽古では、ピアノやヴァイオリンの方達と、
ひとつ、ひとつ、探りながら、つかみながら、
思いを歌やセリフ等の形にしていってる、そんな印象でした。

”命”がテーマで、見終わった後、優しい笑顔で帰れる作品とのこと。
歌い、聞かせる、1時間のストーリーライブ、
村上由香さんの元気かつ優しく、そして独特の声が、
三役をどう演じ分けるのか楽しみなところです。

今日拝見したのは1時間のストーリーライブのうち中盤の一シーン。
登場人物は3人ですが、そのうちの一人がお腹の中の子なんですね。
今回拝見したシーンでは、お腹の子の想いがとてもよく伝わってきました。
お腹の中の子との会話、不思議な会話ですが、心あたたまる感じです。

ピアノやヴァイオリンとの音あわせも、
「2コーラス目は1コーラス目よりちょっと元気な感じで。
めちゃめちゃ元気を取り戻すのではなく、少しだけ元気を取り戻す感じで」
みたいな感じで打ち合わせ、音作りが進んでました。
こうしたちょっとした表現で、
声のテンションや音の音色が変わっていくのってみててとても面白いです♪

さてそんなむらカニさん(村上由香さん)からメッセージをいただきました♪

10月19日(日)に1日3回公演
チケットは3500円
場所はサテンドール(六本木)にて
詳細は村上由香の日記をどうぞ


08/10/08 だんじゅり祭 稽古場レポ

2008年10月8日(水) 18:00
だんじゅり祭 稽古場

ザコンボイショー瀬下尚人さんと、落語家の立川談慶(だんけい)さん二人による
だんじゅり祭。先日どんずまりの舞台拝見した際、
インパクトの強いチラシがかなり印象に残っていたのですが、
その通し稽古を拝見させていただけるというのでいってき。。。

たのですが、この二人のコンビ、めーっちゃ楽しいです!
私稽古場で声出して笑ってしまうことってほとんどないのですが(照れもあるけど)、
今日は思わず声に出して笑ってしまいまして、
しかもツボにはまってしまい、
さらには思い出し笑いしてしまう始末。。。

立川談慶さんのつっぱしり系トーク&コントと、
絶妙のタイミングとテンションで入る瀬下尚人さんのつっこみが最高です。

映像から入り(この映像がまためっちゃ凝ってて、しかも楽しいっ)
その後のオープニング曲の展開がまた素敵っ♪
そしてお芝居に突入!
チラシで「死後の世界」と聞いていたのでちょっと怪しげな世界なのかもと
思ったりもしていたんですが、違いましたっ。
天国生活をENJOYしてる瀬下尚人さんと新たに天国にやってきた立川談慶さんが繰り広げる二人の世界♪
お芝居の内容がもう楽しくて楽しくて。
あの天国の情報誌、定期購読したい!欲しい!

また天国のラジオも超楽しい!
川平慈英さんの声も素敵です♪

↓これは天国のラジオであることが起きた瞬間!!!!↓

トーク、コント、漫才、あーんどTAP!!
ライブ感満載です。トークも、おそらく毎日違う内容になるのではないでしょうか。
もうなんといいますか、たたみかけトークです。
それでいて、笑いだけでなく、いい話や○○な話(興味津々)!も盛り込まれてるんですねー。
話もどんどん違う世界に飛んでいってたりします♪それがまた楽しい!

TAP、かっこうぃーー!惚れます(ぽ)。
そして立川談慶さんも、おおおTAP!!!二人でTAP!

そして映像もこりまくりです(映像:伊藤均さん。
(エンドロールまでお見逃しなく!)

二人の得意分野が見事に融合したこのユニット。
ともに長野県上田市出身で昭和40年生まれ。
だんじゅり祭は、談慶さんの”だん”と瀬下さんの愛称ジュリの”じゅり”
からとったとのこと。
とにかく、ノリとテンポと間が最高ー♪
そして設定と内容がほんとにおもしろいっ!
笑うってすごく体にもいいと思います。
今日のお稽古見てとーっても元気になりました。

また今日は、コント中に、私に急にふられまして、立川談慶さんから、
私、新しいお名前をいただきました。
太奈加盛未知(たなかもりみち)というお名前だそうです(笑)
さらに今日はトーク中「オケピ」という言葉でアドリブで遊んで下さったりして(嬉!)
もうほんとにライブ感アドリブ感満載!
トーク終わってほしくないって思ってしまいます!
DVD欲しい!
あっっっという間の1時間45分でした(本番は上演時間変わるかもですが)。

瀬下尚人さんと立川談慶さんから動画コメントいただきました!
【訂正】動画中談慶さんの言う電話番号→ 03-5273-0806 が正しいです。
お電話、お間違えのないように(笑)

この舞台を観ると、絶対 vol.5 観にいきたくなると思います。
その前にきっと vol.4 リピートしたくなると思う。
私は次は12日夜に観劇でーす♪

公演は10月10日から13日まで。
労音大久保会館にて。
チケットは4000円。
チケットのお問い合わせは 03-5273-0806。
公演詳細は、談慶さんのHPにチラシ情報等がのってまーす
(チラシの裏面にチケット購入方法などが載ってます)
http://dankei.desu.jp/

p.s. 立川談慶さん、慶應大学初の落語家さんなんですね。談慶の慶は慶応の慶なんだろうか・・


08/10/13 みんなでMissSaigon vol.14@帝劇稽古場

2008年10月13日(月) 18:30
ミスサイゴン
みんなで Miss Saigon vol.14@帝劇稽古場

ミスサイゴンの稽古場イベントに参加してきました!
最初集合場所に行ったら、すごい出待ち!?と思うほどの行列。
稽古場イベントって20人くらいと思っていたんですが、
100名くらいいらっしゃったでしょうか。

で実際この稽古場イベント観まして、これは100人規模の
イベントだー!と実感!すっごく楽しかったです。
あっという間の1時間。

まずは冒頭、五大輝一さんの Be Our Guestから
はじまったのですが、声いいなーと思っていたらその後の
トークがめっちゃ楽しい!勢い、間、つっこみ、うまい!
で彼に興味持ってしまい東宝のブログで動画見たのですが、
五大さんのこの動画の受け答えがこれまた面白い。
動画みてて声だして笑ってしまいました(笑)
この動画コメントで、役者じゃなければファッションデザイナーに
とおっしゃってますが、確かに、今日の稽古場イベントでの
ドリームガールズの衣装、なんと五大輝一さんの手作りとのこと!
自宅の衣装スペースがすごいことになってるようで、
業務用ミシンまで置いてあるとのこと。すごい!!!
安田貴和子さんが持っていたあの羽みたいな扇も
五大さんのおうちで見つけてきたとのこと。すごい品揃えだ。。。

今回の稽古場イベントのスペシャルゲストは原田優一さん。
最初の登場時、皆さんがサイゴンTシャツを着てる中、
後からびしっと決めまくった衣装で登場した原田優一さん。
かっこよさとかわいらしさと優しさが一緒になってる感じ!
綺麗です♪その原田優一さんによる
レミゼのカフェソング、心地いいひとときでした。
一方で、
スペシャルゲストとして登場直後、脇にほっぽかれてる様子とか、
(スペシャルゲストなのに)司会をまかされたりとか、
鬘かぶった黒子として紙吹雪飛ばす役とか、
アメリカンドリームを一緒に踊る様子とか、
いろんな一面がみれて楽しかったです。

そして本日の私的インパクトベスト1は、
五大輝一さんの「いのちをあげよう」。
カツラ&着物姿でご登場!
お化粧ののりが綺麗!っていうんでしょうか、
ちょっとふっくらした感じの女性演歌歌手!
見た目といい振る舞いといい声といい女装とは思えないくらい、はまってました。
スポットライトもいい雰囲気出してました♪
このいのちをあげようのインパクトは絶大です。
今度この曲聴くたびに五大さんの顔思い出してしまいそうです(笑

そして女装といえば、ドリームガールズのコーラス隊の二人が
板垣辰治さんと水越友紀さんだったのですが、
お二人とも女装がお似合いだったんですが、
特に板垣辰治さんがもう「女」でした。
背が高くて、さらさらヘアーがまたあっていて、
普通にミスサイゴンの舞台で彼女がアンサンブルで出ていたら、
私、注目してしまったなと思えるくらいいい感じ(笑
そして声もよかった!

その板垣辰治さんと桑原麻希さんの絡みも楽しかった。
桑麻希さん、おおおーでたー扇!扇がすごーく似合う♪
登場するたびにその役に100%以上入り込んではる感じでした(笑
そして隣の控え室にいらっしゃっても声がよく通ってきてすぐわかります♪

また、水野里香さんの歌にあわせての
藤咲みどりさんのダンスも流れが綺麗でした!
ただ私の位置からは、床面でのダンスが見えなくてそれがとても残念。
でも美しかったー。

このわずか1時間の稽古場イベントのために、キャストはじめ
スタッフの方などなど、かなりいろいろ仕込んでお稽古されたのでは!
と思えるくらいの内容でした。
特に皆さん衣装がすごかった。。。
参加できてよかったです!

そーしーてー、稽古ピアノの間野亮子さん、
ミスサイゴンほか、ミュージカルの曲のオケの特徴というかツボが
全てピアノで表現されている!!!気持ちよかった♪

ちなみに今回のイベント、みんなで Miss Saigon という題名だったので
行く前は全部ミスサイゴンの曲なのかなぁと思っていたんですが、
半分以上はミスサイゴン以外だったのがちょっとびっくりでした。

それにしても今回のイベントはトークがとっても楽しかった。
ぜひアンサンブルの方達の視点から観たミスサイゴンみたいな
トークサロン、ひらいてほしいなー。


08/10/16 THE TAP GUY ゲネプロ@博品館劇場

2008年10月16日(木) 13:00
THE TAP GUY ゲネプロ
博品館劇場

この作品観ると、帰り道に、靴をコツコツってしたくなります♪
TAPの魅力満載!すごさ満載!の作品。
去年の初演も観劇してますが、
小堺一機さん、玉野和紀さん、HIDEBOHさんをはじめとする
キャスト一人ひとりの魅力、TAPの魅力満載の舞台です♪
本レポ最後に今回は動画もUP!みてくださいこのTAP

小堺一機さんのTAP!お芝居!MOPJUMP!!、そして
小ネタも楽しめます(笑)。

玉野和紀さんは、脚本演出振付出演!
私、あのさりげないタップが好きなんですよね。
例えば、トイレに行く途中のこつこつTAP、
階段を上がって去っていく時のこつこつステアTAPなどなど。
あのコツコツ音がたまりません。TAPできたら気持ちいいだろうなぁ。
風船タップ、サンド(砂)タップ、ステア(階段)タップ、

HIDEBOHさん。すごいです。
口をぽかーんとあけたままになってしまう位のスピードと
粒が揃ったとーっても気持ちいい音!リズミカル超高速連打タップ!
ぜひぜひ動画をご覧下さい
役柄的にはちょっと生意気に描かれているんですが、
ふっとみせる表情が、哀れみまでいかず、かといって優越感バリバリでもなく、
あの絶妙な感じがいいんですよねー。

アンジェラ役の樹里咲穂さん。

か、かっこよすぎで魅力ありまくりで、昨年の蘭香レアさんも
素晴らしかったですが、蘭香さんを”クール”というならば、樹里さんは"ホット!"
包みこまれるような魅力です。

そして今年は新曲も追加!
こうした魅力的な曲を香寿たつきさんやtekkanさんが歌い、奏でます♪

みてこの美しさ(上:tekkanさん、下:香寿たつきさん)↓

ストーリー的にも、休憩時間に時が経ち、年老いたビル、世代交代、印象的なラスト、
明るいカーテンコール!と見所満載です。

この写真は印象的な後半のワンシーン
(複数の写真をくっつけたようですがこれ1枚の写真なんです)↓

カーテンコールもTAPTAPTAP!
後ろでノってる香寿たつきさんと樹里咲穂さんも楽しい!


さてー、お待たせしました!!ゲネの動画映像をどうぞ!

※管理人映像プチ解説(敬省略)

小堺一機tekkan

HIDEBOH小堺一機玉野和紀


樹里咲穂HIDEBOH

香寿たつき横山智佐樹里咲穂
(この3人の関係は!?)

香寿たつき
(香寿たつきさんの歌&舞、たっぷりと堪能できますよー)

玉野和紀tekkan
(後ろでピアノ演奏したはるのが tekkan さんです)

HIDEBOH
(怒涛のTAPその1)

HIDEBOH
(怒涛のTAPその2)

小堺一機
(ショートコントの後のTAPなのでお顔が神妙な顔つきの小堺さん)

んー素敵っ!

そうそう、ロビーを埋め尽くすお花の数々も必見です!
(休憩時間はお花見てるだけで時間過ぎる感じ♪)

公演は10月26日まで、銀座博品館劇場にて。
p.s. タップってダイエットにもいいそうですよ。軽やかにTAPできたら気持ちいいだろうなぁ。


08/11/05 詞劇 艶は匂へど・・・ゲネレポ@博品館劇場

2008年11月5日(水) 14:00
詞劇 艶は匂へど… ゲネプロ
博品館劇場

上手ブロック中ほどの位置に座っていたのですが、
最初の荻野目慶子さんの登場の後、
私の真後ろからスコーーーーーーーーーーーーーーーン
と頭を突き抜ける透き通った清らかな歌声が!!!
ど、土居裕子さん、真後ろに登場っ!
この突然の歌声の驚きとその気持ちよさといったら!
ハープの生演奏に載せて、たーーっぷりと歌声を聴かせてくださいます。
今日感じたのはですね、「A」つまり「ラ」の音程を
歌われている時がすーばーらーしーくー気持ちいいのです。
私の脳からなんとか派がでまくっておりました。
お芝居の声もまた素敵♪ 袖にさる後姿がさみしくも美しい。見事!

詞劇とのことだったので、朗読という感じなのかなと
思っていたのですが、本は時々お持ちにはなったりしますが
読んでる感がまったくなく、逆に小道具の一つという位です。

源氏物語を知らないと、1幕前半の展開は、ちょっとわかりにくかったりと
思うかもしれませんが、1幕後半で、講談師の方(神田紫さん)が
そのあたりをわかしやすく解説してくれはります。

で理解できた上での2幕。おおおおお。
紫の上、明石の君、印象に残りますよ。
そして光源氏を人形(人形師:小川耕筰さん)が演じるのですが、所作がかっこいい。

そして峰さを理さんの朗読のお声、
この声がセリフの時はまた違った魅力で心地いいのでございます。
さらに!!男役のセリフまわしがかっこいいっ!

今回ご出演の方達は、ひとりひとりの声質が皆さん違ったので、
そういう視点からも楽しめました。
心地いい詞の時間に浸れます♪
観終わった後は、ほわーんとした不思議な気分になりました♪

2008年11月9日まで、博品館劇場にて


08/11/06 経済とH ベゴニアと雪の日稽古場レポ

2008年11月6日(木) 19:00
ベゴニアと雪の日
- 酒とバラの日々 -
稽古場レポ

経済評論家の佐藤治彦さん主宰の演劇ユニット、経済とH
第5回公演「ベゴニアと雪の日」の稽古場にお伺いして通し稽古を拝見してきました。

舞台は中野のとあるマンションの一室。
その部屋に住む二人のルームメイトと、そのまわりの人たち
(管理人さんとか近所の人とか)のお話なのでございますが、
出演者が15名なんですけど、この15名みんながみんな
印象に残るのがすごいなと観終わって思いました。
しかも誰がどの役で、その奥さん役が誰でっていうのが
記憶力の悪い私でも言えるくらい、すーっと入ってきました。

そんな中、特に印象に残ったのがマリ子さん役の田端玲実さん!
カムカムミニキーナの方です。下の写真だと真ん中)!
どこかで拝見・・・と思っていたら7月にアプルのダルマで面白く叫んでいた姫!?
今日も拝見していて、脇にいる時でも、手の動きをはじめ唇の動きまで、
ちょっとしたリアクションをみてると楽しいです。
それがステージ中心の人をくっちゃうのではなく盛り上げる助演になってるのが素晴らしい♪
特に笑った時の動きや雰囲気がいいですねぇ。声もいい声したはります。
部屋の奥で後ろ向きでしゃがんでいはる時(これ本番では見えない?)も
背中で何かを語っておられる感じ。こういう脇での姿も見るの好きなんですよね。
こうしてどんどん観てるうちについついマニアックな見方をしてしまうような
役者さんに出会えるのも生の舞台ならではの魅力。しかも近い!

この舞台、”演劇”かと思えば、落語シーンあり、ラブラブシーンあり
(ぽかぽかホットにあたたかいラブラブシーンございます)、ギター弾き語りシーン、
さらにミュージカルシーンも!!!あるのですが、これらが全部
自然に展開に溶け込んでいるのがすごいなと思いました。
ミュージカルシーンなんて踊っちゃうわけですからね。
そこでこの方、特別出演の岡田静さん。そう、元四季の岡田さんです!

ふっと歌われる時の響き具合と声質の気持ちよさはすごい♪そしてノリが楽しいです!
11/15夜と16昼公演の後、岡田静さんのミニライブが!
と思って今稽古場ブログ確認したら、15昼公演の後には、
花組芝居の原川浩明さんの落語!?
そして16夜公演の後にはコント赤信号の小宮孝泰さんとのトークと落語!

出演者15名皆さん個性的な方達ばかりなのですが、少しご紹介しますと
石上慧さんの裸ホスト(ラストいいね)、
花組芝居で拝見していたイメージがガラッと変わった丸川敬之さん、
杉山薫さん(ナイロン100℃)のお姉さんぶり(背中を♪)、
はざまみゆきさん(ハイリンド)は短いシーンでぐっと観客の気持ちをつかみます

管理人さん(今林久弥さん。双数姉妹の方です)お客さん入ったらスーパーパワーアップし
そう!
青山隆之さん、私はこの方自身がこういう方だと頭にINPUTされてしまった位!
前半の佐藤治彦さんの声出演(!?)もうけました(笑)
(その後しっかりご出演もされてます)
そしてテレビ映像にも注目かも。
(※この舞台の脚本は佐藤さんでございます)

貴方には内藤陳さんが見えるかな?

そして出演はされませんが、
演出の水下きよしさん(花組芝居)がかっちょいいです。
舞台見てメモしてる水下さんと机と椅子をそのまま舞台の袖に持っていきたいくらい。

観劇後は、ほっこりあったかい気持ちになれます。
近所付き合いや、大家さん(管理人さん)、集金の方とかの
つきあいとかがほとんどない人が今の都会には私も含めて多いと思いますが、
ふっとつながりのあたたかさを感じさせてくれる作品と思いました。

ってか、OFFOFFシアターでこの近さで
しかもキャスト15名はすごいかも!(最後は全員ステージ上!)

そしてお稽古後、その流れで動画メッセージをいただけました!
みどころなども語っていただきました!
(内藤さんのしゃべるタイミングが面白いです♪ 2:34あたり。
間がうまい。。さすがです。。そして後ろの田端さんの動きにもご注目)
ではどうぞっ!

あ、なんで「ベゴニア」なのか聞くの忘れた・・・

上演時間は休憩なしで1時間40-50分位かな。

公演は2008年11月13日から17日まで。
下北沢OFFOFFシアターにて。
公式サイトは こちら


08/11/13 こまつ座 太鼓たたいて笛ふいて 通し稽古レポ

2008年11月13日(木) 13:00
こまつ座 太鼓たたいて笛ふいて 通し稽古見学

放浪記を書いた林芙美子さんの、その放浪記の後の人生を描いた舞台です。


(※写真は前回公演。撮影:谷古宇正彦さん)


素晴らしい!!!!!
(素晴らしいという言葉をいつも使いすぎている自分を反省してしまう位、
本当に素晴らしかった)

脚本(井上ひさしさん)
演出(栗山民也さん)
音楽(朴勝哲さんのピアノ生演奏)、
そして素晴らしい出演者の方達!

通し稽古を観終わった後のこの満たされた気持ち。
稽古場からの帰り道、引き返して「明日も観に来ていいでしょうか」
とお願いしたくなる衝動を抑えるのが大変なくらいでした。

まずもう出だしの林芙美子さんの母役の梅沢昌代さんと、
ラジオ局の三木役の木場勝己さんのやりとりから、
この舞台の世界にぐいーっと引き込まれます。

そして!
林芙美子役の大竹しのぶさん
声のテンションや切り替えが、表情や仕草、気持ちと絶妙にリンク、
林芙美子さんのいろいろな感情が、目から耳から私の心に響いてくるのです。
例えば、「おかえりなさい」「ありがとう」、
こうした日常で使う一言のセリフが響いてくるんです。
またそうした、ふっとした一瞬の表情がいいのです!


(※写真は前回公演。撮影:谷古宇正彦さん)

今回の舞台、出演者は6名。
林芙美子役の大竹しのぶさん。
三木孝役の木場勝己さん。
林芙美子の母林キク役の梅沢昌代さん。
加賀四郎役の山崎一さん。
時男役の阿南健治さん。
こま子役の神野三鈴さん。

ほんと、全員が印象に残ります。
そして一人一人のキャラクターの魅力ももちろんですが、それ以上に
各登場人物の絡み合いや掛け合いを通して、人の持ついろんな一面が
描き出されていて見所が満載です。
皆さんセリフを完全に自分の言葉にされています。なので掛け合いの時とかも、
生の舞台ならではのちょっとしたハプニングとかへの対応(間とか声の張りとか)
がとっても自然、いや、自然という以上に、よりぐっと伝わってくるんです。
これがまた生の舞台ならではの醍醐味ですよね。


また音楽劇なので、全員で歌うシーンもあるのですが、思わず足で
リズムとってしまうくらいノリもいいです!
音楽はなんとピアノ生演奏!
それもステージ手前に配置されるような感じです!(舞台上との絡みもある!)
この生ピアノ(演奏は朴勝哲さん)の演奏がまた気持ちいい。
ピアノが奏でる音に表情や感情がのっている感じ♪

舞台全体を通して、
一瞬の動きとかが面白かったり印象的だったりするので、
全てのシーンで目が離せないです。
例えば鯛の布を大竹さんが上に投げて山崎さんがとるシーンなんて、
スローモーションに見えました。

休憩はさんでの2幕は、この作品のタイトル「太鼓たたいて笛ふいて」という
意味が、自然に、ほんとに自然に伝わってきます。

時男(阿南健治さん)の語りのシーンの梅沢さんの
「おまえはわるくなー」という一言。このあたりからもう気持ち的にはぐっときて、
熱く張り詰めた気持ちになるんですが、その後ふっと持ち上げてくれます。
ここがまたうまい。観終わった後の余韻が気持ちいいんですよね。

そして帰り道、振り返りたくなるシーンが盛りだくさんで、
誰かにこの舞台の良さを伝えたくなりますよ。
(実際私も思わず稽古場からの帰り道に会社に電話して
 素晴らしかったーと一方的に気持ちを伝えてしまいました)

まだ本番まで一週間あるので
これからさらに磨き上げられていくと思うとますます楽しみです。

両親に、友人に、大学生の後輩達に、そして演劇をしている人に、
もういろんな人に観て欲しい舞台です。
私の両親や祖母がもしこっち(東京)にいたらぜひ一緒に
観に連れていってあげたいという思いになりました。
普段舞台をあまり観ないような人にもおすすめと思います。

おけぴ管理人120%オススメでございます。
私は21日の初日に観劇予定です。

2008年11月21日から12月20日まで新宿紀伊國屋サザンシアターにて
(チケットは一般6300円、学生だと4200円!)
上演時間:約2時間50分(休憩含)

p.s. 今年5月には森光子さん主演で帝国劇場で放浪記が上演されますが、
今回の舞台を観ていると、林芙美子さんという人物をとても身近に感じられる
ようになると思うので、帝劇での放浪記の楽しさも倍増すると思います。


(※写真は前回公演。撮影:谷古宇正彦さん)

08/11/15 扉座 人生のクライマックス ブログライター会見

2008年11月15日(土) 13:00
扉座 
人生のクライマックス
ブログライター会見

横内謙介さん主催の劇団扉座
昨年の公演、ドリル魂 -ガ・ガ・ガ・ガ・ガ-の時、
絶対観といた方がいいと強くすすめられていて
かなり興味持ったにも関わらず、千秋楽間際で
観劇予定が埋まっていて観れなかった扉座さん。

その扉座の横内さんの2年ぶりのストレートの新作!
しかもキャラメルボックス岡田達也さんをアテ書き!
これは、初扉座観劇にはもっていこいかも!
と思っていたのが今回の舞台「人生のクライマックス」。

っと、なんとそんな時、扉座さんがブロガー記者会見なるものを開く
という情報を友人から教えていもらい、応募して当選♪参加してきました!

会場に着くと、会見の前に、たい焼きが配られまして、
これがまたもちっとしていて美味しかったー
(近所に最近できたお店だそうでタピオカ使っていて生地がモチモチ)

ちなみに今回のブロガーライター会見は、出演者の方がずらっと並んでこんな感じ。

演出の横内謙介さん、独特の雰囲気が楽しいです。
会場の雰囲気もいい感じ。場が和む感じで、出演者陣も記者陣も和やかなムード。
とっても雰囲気のいい会見でした。

この会見の後に、自由にご歓談下さいタイムがあって、
このお芝居、一言で表現してみると。。と
お話ができた出演者の方達に聞いてみたところ、

中原三千代さん(事務員):だまし

伴美奈子さん(経理課長):おとし穴

有馬自由さん(市建築部):おなかいっぱいになれる作品(※セリフ量がとっても多いそうです)

岡森諦さん(ミウラ):説明的なところをキラっとテンポよく(※説明的セリフが多い役どころです)

岡田達也さん(建設会社):人それぞれのクライマックスを感じて下さい!

横内謙介さん(演出):芝居!

お話は中年のオッサン達のお話で、
舞台はレアル・コンサルタンツという賄賂専門会社(!?)。
その会社が建設会社、役所の建築部、県央金融公社と絡み、
さらに汚職問題、お洋服問題(!?モードおたくという設定が面白い!)
などが絡み合い、最後の展開は、落語でいうオチのように
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
という感じに仕上がってるそうです!(by 横内さん)
(この最後の展開を思いついたご自身を笑顔で自画自賛
されてた横内さんがちょっとかわいかったです♪)

この作品、納税してる人に、
そして公務員の方達にもぜひ観にきてほしい!とおっしゃってました。


ちなみに賄賂、汚職といったキーワードがいろいろ出てくる印象ですが
私的に琴線に触れたポイントは、

何の取り得もない地方の役所の建築部公務員。
中学生の娘からは、パパ臭いから近寄らないでと言われている冴えない中年男。
そんなオジサンの、誰にも言えない秘密。
その秘密とは。。。
ひそかに買い集めて貸し倉庫に隠し置いていた最新モードの洋服たち!
「父さん実は・・・おしゃれなんだ」

ここすごくみたいっ!

↓追記

横内さんのブログ(写真、わかっ!)によると、
そのシーンはないみたい。
”意味的には登場するけど視覚的には出てこない”とのこと。
でもオシャレアイテムは登場するそうです。
それが結構大変なところらしく、確かに本物を集めるのは大変ですよね。
本番どうなってるか楽しみなところができました。

2008年11月29日(土)30日(日) @厚木市文化会館
2008年12月2日(火)-7日(日) @紀伊國屋ホール
前売 4200円 当日4500円
→なんと12月2日の紀伊國屋ホール初日は3000円!
詳しくは扉座さんのホームページにて


08/11/15 音楽座ミュージカル マドモアゼル・モーツアルト トライアウト公演レポ

2008年11月15日(土) 17:20
音楽座ミュージカル
マドモアゼル・モーツァルト トライアウト公演レポ

□公演概要□
音楽座ミュージカル/Rカンパニー
マドモアゼル・モーツァルト
★公演日程
・東京公演  12/18(木)~12/28(日) 池袋・東京芸術劇場中ホール
・神奈川公演 2009/1/31(土)・2/1(日) グリーンホール相模大野
・兵庫公演  2009/3/6(金)・3/7(土) 兵庫県立芸術センター中ホール
音楽座HP「マドモアゼル・モーツァルト」ページ

町田の稽古場で、本公演に先駆けて行われたトライアウト公演に行ってきました。
トライアウト公演とは、衣装や照明などは入らないものの、
可能な限り本番同様のクオリティで行うもので、音楽座ミュージカルのトライアウト公演は、
単なる公開通し稽古ではなく、このトライアウト公演を観た方の反応を
さらに作品作りに生かしていこうというものなのです(トライアウト公演詳細はこちら)。
私管理人が拝見したのはトライアウト公演2日目だったのですが、
1日目を観た観客の方達の反応をすでに2日目のトライアウト公演に反映されているとのこと!
(6~7箇所変えたそうです。セリフ、立ち位置、歌詞まで!)

このトライアウト公演、公演の前後に、本番と同様、バックステージツアー稽古場編、
ロビー面会稽古場編があるのです!
まずはおけぴスタッフ akki によるバックステージツアー稽古場編レポからどうぞ!
(※おけぴ管理人はトライアウト公演2日目の15日(土)に、akki は6日目の20日(木) に観てます)


バックステージツアー稽古場編
2階の稽古場に上がると、パイプ椅子がずらっと。 開演の20分前に「バックステージツアー稽古場編」がスタート。 Rカンパニーでは本公演の期間中も一部日程でバックステージツアーを開催していますが、 それの稽古場編…というかトライアウト公演特別版?

案内をしてくれるのは、藤田将範さん、野田久美子さん、渡辺修也さんの3人の俳優さん。

ここでは、トライアウト公演までの経緯が紙芝居形式で説明されました。
「マドモアゼル・モーツァルト」の音楽が小室哲哉さんに提供を受けたものであることから、
主催のTV局が降り、ついてくれていたスポンサー企業も「今回は…」と降り…。
せっかく作ったCMも、枠を劇団が買うと言っても流すこともできない状態で、
広告媒体が完全に断たれてしまったのだそう。
劇団で協議を重ねた末の上演決定…今、カンパニー内では「ピンチをチャンスに!」を
合言葉なんですって。そういうのって舞台に絶対表れますよね!
トライアウト公演は、照明も衣裳も小道具もほとんどないなど、本番とは違う点も多いので、
藤田さんから簡単に説明がありました。
セットも実際は球体のセットですが、稽古場には入らないので、どんぶり型だったり(笑)。
でも、精霊役の衣裳…というか稽古着を白で統一、人間役の人はカラフルな稽古着と
わかりやすくしてくださってましたね。
でも、「本番と同じなのは『やる気』!」

さて、参加者の皆さんはどこからトライアウト公演を観るか…。
なんと、キャットウォークと呼ばれる2階の稽古場に隣接した、1階稽古場を見下ろす位置に
ある細い通路に座布団をしいて桟敷席?での観劇なのでした!
そこからの眺めはこんな感じ。(「オペラ座の怪人」のボックス席みたい?)

バックステージツアー稽古場編のあと、いよいよトライアウト公演のスタートです!


トライアウト公演本編

今回、モーツァルトを演じるのは、なんと弱冠19歳の髙野菜々(こうのなな)さん!

フレッシュ!Rカンパニーの新人さん、大抜擢です。
髙野モーツァルトは、どこかあっけらかんとした、天真爛漫な少年っぽさがあります。
地声は意外と低く、ファルセットは綺麗に響きます。
陽性のオーラとでもいうんでしょうか、明るさは持って生まれたものですね。
本当はエリーザという女でありながら、作曲の才能のために男として育てられた
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト…中性的な魅力を持つ髙野さんと重なります。

だけど…女なのにコンスタンツェと結婚しちゃうんです!モーツァルト!
っていうか…コンスタンツェのママ(新木りえさん)、強烈・強引キャラなので、
あれじゃ、どうやっても逃げられないですねぇ…(苦笑)。

っていうか…よくバレなかったな~と思ったりしますが、モーツァルト自身、
「男として、作曲家として生きる」ことに疑問を持ってないので、
気づかれなかったんでしょうね~。
サリエリ(広田勇二さん)とカテリーナ(秋本みな子さん)、特にサリエリはモーツァルトの容姿、
触れた肌から、「本当に男か」と疑問を持つけれど、女と結婚できちゃったら、
信じるしかないですもんね。

でも、そんな結婚、そりゃ~、波乱が待ってるってもんです。
一つ屋根の下に住むコンスタンツェをモーツァルトは騙しきれるのか?
コンスタンツェはモーツァルトの秘密を知ってどうするか…これは苦しいですよ~。
愛する人と結婚したと思ったら、その人は女だったんですから!

そんな2人に、どんどん事態の変化が訪れます。
モーツァルトの弟子フランツ(山崎義也さん)の存在、コンスタンツェの妊娠、
モーツァルトの音楽を理解する父・レオポルト(新木啓介さん)の死、自由になったエリーザ…ほのかな恋?
彼女は、モーツァルトとして生きるのか…エリーザとして生きるのか…。
彼女の揺れる心が、コンスタンツェをはじめとした周りの人との関わりの中で織られていきます。

実はコンスタンツェ役の安彦佳津美さんもRカンパニーの新人さん。
安彦コンスタンツェは、とても柔らかな温かい歌声。
歌声自体も高野モーツァルトに寄り添うかのようです。
悪妻と言われることの多いコンスタンツェですが、
マドモアゼル・モーツァルト」では普通の少女、女性として描かれています。
モーツァルトと結婚したがゆえのコンスタンツェの葛藤には涙しちゃいました…。
すごく共感できるんじゃないでしょうか。
2幕にモーツァルトが「魔笛」を書き上げた後に、
モーツァルトとコンスタンツェが歌う「朝焼け」というナンバーがあるんですが、
ものすごく沁みますよ。

あ、今、「魔笛」って書きました。
マドモアゼル・モーツァルト」では、「魔笛」だけでなく
フィガロの結婚」「ドン・ジョバンニ
コシ・ファン・トゥッテ」のストーリーが、うま~く話の中にダンス等で挿入されるので、
ちょっと頭においておくとより一層楽しめますよ。
そこに、モーツァルトの心象風景が重ねられるシーンもありますから♪
R'blog 「天才音楽家・モーツァルトvol.3~オペラ~ 」ご参照)

この「マドモアゼル・モーツァルト」にもシカネーダー、出てきます!
(東宝版「モーツァルト!」では吉野圭吾さんですね。)
やっぱりシカネーダーっておいしい役です。
「マドモアゼル・モーツァルト」のシカネーダーは、男っぽいかっこよさがあるかな。
シカネーダーは、「メトロに乗って」や「リトルプリンス」、「七つの人形の恋物語」での好演も記憶に新しい、 吉田朋弘さん。
シカネーダー登場のシーンは、曲調も違うしノリがよくって、いいですね~♪

魔笛」上演の後…悲しいラストとなるのですけれど、
それに続く「ラストテーマ」という曲で、なんともいえない感情が湧きあがります。
なんて言ったらいいのでしょう…悲しくもあるのですけれど、どこか清々しい…。
モーツァルトの音楽の美しさ、軽やかさと同じように、モーツァルトも当時の人たちの間を風と
なって吹き抜けていったような感覚…。
モーツァルトの音楽が死なないように、
もしかしたらモーツァルトの魂も私たちの周りをめぐっているのかもしれない…
そんな気にさせてくれる曲。
明るく描かれてるシーンも多いのですが、作品そのものが軽いわけではないんです。
でも、きっと劇場を後にする時、観た人が流した涙は乾いて微笑んでる…
そんな作品だと思います。

群舞シーンもいろんな音楽に合わせて展開されるので、ぜひぜひ注目してみてくださいね。

いやはや、ドン・ジョバンニ(安中淳也さん)のダンスとか、
話の筋知らなくても、なんとなく想像できちゃいますからね~。
モーツァルトを取り巻く音楽の精霊たちも表情豊かで、見ていてとっても楽しいですよ。
目がいくつあっても足りないかも(笑)。



以上ここまでは、 akki レポートでございましたが、
私管理人が今回(いつも?)特に、はまってしまったのが、
音楽!ダンス!群舞!

群舞大好き管理人としましては、
オープニングから、アンサンブルシーンに見惚れてしまいまして。
お一人お一人が輝いてます。
振付がいいっ!(振付は謝珠栄さん!)
スローなナンバーではうっとりと、
ノリノリのナンバーでは、ウキウキと、
またちょこっとしたシーンの小さな動きまでかわいかったり美しかったり。
指先のかわいい動きや、見逃してしまいそうなクルルン一回転とか。。。
たまらなく好きでございます!
そしてモーツァルトの楽曲がいろんなバージョンにアレンジ!
これに振付が見事にマッチしてみていてとーっても気持ちいいのです!
全体のダンスシーンはもう興奮してワクワクしますし、
ひとりひとりに注目しても楽しめます♪
ダイナミックな安中淳也さんのダンス、
美しい男の子、大川麻里江さんの動きが楽しい♪
細やかでしなやかでリズミカルな野田久美子さんの舞、
動き回る片山千穂さんと伊沢絵里子さんのダンスは見てて気持ちいい!
そして!藤田将範さんのコンコンチキ!
などなどもう注目スポット満載です!

そして、わたくし、高田浩さんの生演奏に惚れました。
サリエリがキスする瞬間を、(高田さんからは死角でみえないので)
スタッフの方が、指で小さくパチンッってやって高田さんに合図して
高田さんが完璧なタイミングで演奏スタート。かっこいーー!
弾いてるのはシンセなんですが、電子音という感じがしないです。
愛のある音でした。。。いやほんとに。。
またモーツァルトが演奏しているシーン、ほんとにモーツァルトが
弾いているかのような完璧に動きに同期して高田さんが弾いてます。
まさに生ならではのリアリティ。

そしてなんといってもトライアウト公演終了後の
見学者の方達が一緒に参加しての「ロビー面会稽古場編」。
これがスペシャルでした。いやーほんとにすごかった。
では再び akki レポートに戻りましょう。


ロビー面会稽古場編

Rカンパニーの場合、本公演終了後は、
舞台に立っていたままの姿の役者さんたちがロビーでお見送りしてくれるんですが、
今回のトライアウト公演では、2階の稽古場でアンケート記入した後、なんとなんと!
「マドモアゼル・モーツァルト」はこの場にいるみんなの力で練り上げられていくということから、
1階稽古場で参加者&役者さんの全員で「ラストテーマ」を歌ってのカーテンコール!
さっきまで演じていた役者さんたちの指導の下、
稽古場でみんなの体をほぐすウォーミングアップ。
知らない人同士でも、一緒に歌えちゃいそうな雰囲気が
あっという間にできあがっちゃいました。
「ラストテーマ」の練習の後、いざ本番!

1階稽古場に入り、中央には髙野モーツァルト、
そして、みんなで歌う「ラスト・テーマ」。
藤田さんの仕切りで1人1人お辞儀をし、
最後には手を繋いでのお辞儀でカーテンコールを終えました。

最後は、3つのチームに分かれて、トライアウト公演の感想を役者さんに。
役者さんからも「ダメ出しOKですよ~」との声。まさに一緒に創るトライアウト!
とはいっても、長時間は取れないので、トライアウト公演の感想を寄せるための
メールアドレスが用意され、そちらに感想を送ることができるようになっていました。

このトライアウト公演の間にもスクラップ&ビルドが行われたそう。
カンパニーの皆さんの作品をよりよくしようという熱意がいっぱい伝わってきました。
今回、私が観たのは完成品ではありません。
モーツァルトの曲のフレーズも散りばめてあり、音楽的にも多様性に富んだ本作。
さらに練り上げられた「マドモアゼル・モーツァルト」のさわやかな風を、本公演でめいっぱい
感じたいですね。とても楽しみです♪

以上おけぴスタッフ akkiのレポートでした!!


このトライアウト公演の最後のロビー面会稽古場編で参加者も交じって熱唱した
テーマ曲「ラスト・テーマ」。稽古場からのビデオレターをご紹介しておきまーす♪





そして今回のトライアウト公演の感想をブログにUPされた方もこちらでどーんとご紹介!
ご連絡いただければリンクしま-す)

公演は12月18日池袋・東京芸術劇場にて開幕です! トライアウト公演に参加した方もそうでない方も、 「マドモアゼル・モーツァルト」本公演をぜひお楽しみに!! ( チケット購入はこちらからどうぞ

(写真は関係者の許可をいただいて撮影・掲載してますので無断転載はご遠慮下さいね。)


08/11/17 歓喜の歌-よろこびのうた- 稽古場レポ

2008年11月17日(月) 13:30
歓喜の歌 -よろこびのうた- 稽古場レポ

今回の稽古場レポは、おけぴスタッフ akki のレポでお届けします♪

2005年に上演された「歓喜の歌-よろこびのうた-」の再演の
お稽古に熱の入るお稽古場にお邪魔してきました。
本日は止め通しで、シーンごとにストップがかかりますが、
ラストまでお芝居を見させていただきました♪

同じ町内に住む6つの家庭の生活をオムニバス形式で綴っていきます。
ちょっとそれぞれの家庭をのぞき見しちゃう感じです。
おまわりさんに捕まったりしませんから、この際、しっかり見ちゃってください♪
喧嘩や仲直りは当たり前。家族の病気に介護、愛の力関係におエライ親戚との付き合い、
就職に結婚、嫁姑問題…家のメンツも気になるし…とまぁ、何でもござれ(笑)。

舞台は野々宮家からスタート。
どうやらおうちのリフォームを考え中。
ご近所づきあいに親戚づきあい…心労は耐えないけれど…奥さん(相原愛さん)、
取り繕うのに体張ってます!(ジャンプ1番!←見逃さないように!)

ご主人(倉田秀人さん)、お疲れっ!バルサン、最高~♪

お次はラブラブ結婚3年目カップル~の江藤さんのお宅♪
っつーか、結婚して3年経って、こんな会話してるのかな、フツー。
こっちが恥ずかしくなるくらい…体かゆっ!
かつてモテモテだった奥さん(月田有香さん)にご主人(角川裕明さん)、
やっぱり妬いちゃいますよね~。
でも…あれ?なんか雲行きが…こっ、こっ、こわ~~~っ!シュール…ですな。

佐伯家は、3世代同居で、お祖母ちゃんのお世話をお母さん(玉木文子さん)と
娘たちが協力し合って面倒みてるんですね~。
う~、お母さん、本当にこういう人いそうですよ、優しくてお姑さんに尽くしてて。
うぅ~、お母さんの大変さに気づいてよ~(涙)!

でもでもでも!お父さん(青木勇二さん)!最後の一言…そんなこと思ってたんや~!(驚)

和田さんのお宅は、従業員数もギリギリで頑張ってるそば屋「丹波屋」を経営。
みんなで箸を紙の箸袋に詰めるところとか、なんかリアルでいいな~。
お父さん(若尾哲平さん)が、そば屋のオヤジ(頑固一徹じゃなくてお茶目でハッタリ屋)って
感じで、なんかかわいいです!ほんとにその辺のそば屋にいそう!
愛すればこそのみんなの行動が、これまた微笑ましい!
特に従業員の中条さん(山本順子さん)、GOOD JOB!

服部家は…この夫婦、大丈夫かいな…(汗)。
娘さんは結婚して2人暮しですが、ご主人(寺門一憲さん)、情けない~。
ステテコ姿がさらに拍車をかけます。
奥さん(野村須磨子さん)は…だらしないっ!ご近所さんじゃなくても心配よ、この夫婦。

一番、世間的に落ち着いて見えそうなのは、滝沢家でしょうかね。
しっかりものの奥さん(藤井千夏さん)の尻にしかれてるご主人(キモサベポン太さん=
是枝正彦さん、役者としてのお名前がキモサベポン太さんなんですね)。
そして、息子さんは結婚を控え、教員として就職を考えている身。
しっかりもののいい息子さんね~…と思いきや、そうは問屋がおろさない!
「滝沢家、お宅もか…」って感じで、やっぱり何かしらあるものですね~。

この6つの家庭は、回覧板(連絡文書などをクリップボードに挟んで、町内の各戸を
順に回すもの)を回したり、忘れ物を届けたりと、何かしらでつながっています。
今回は、町内の住民が一同に集まって、第九つまり「歓喜の歌」を歌いましょうという
回覧板が回って、最後には6つの家庭が大集合。
ちょっぴりコミカル、ちょっぴりシニカル、ちょっぴり涙もありの、それぞれの家庭を
本当の姿を見た後だと、「ウチ」と「ソト」とはよく言ったもんだって思いますよ。

ソトから見たんじゃ、わからない各家庭の事情。
ソトから見るよりも楽じゃないかもしれないし、ソトから見るより意外と本当は幸せかもしれない。
現実にも、ありそうでなさそうで、なさそうでありそうなお話。
私も、家族とな~んにもなくて今があるかって言ったら、ぶっちゃけ嘘ですもんね~。
ラストの「歓喜の歌」への流れは、「いろいろあったっていいじゃん!ウチも大変だけど
意外と楽しくて幸せかも!」ってほっこり気分になりましたよ。
キャストさん全員から、「歓喜の歌」で元気もらえます!観終わって気持ちいいです!

吉祥寺は飲食店の多い街。
お友達と「歓喜の歌」の観劇帰りにどこかによって(お酒ありもいいですよね)、
自分の家庭の「ウチ」を明かして、溜まった愚痴を吐き出して笑い飛ばしたくなりますね。
帰りにおうちのドアを開ける時、「ただいま」って声と顔がいつもより明るくなるかも…
なんて思いました^^。

by おけぴスタッフ akki

2008/11/22-30 まで。前進座劇場にて公演。詳細はこちら


08/11/24 小宮孝泰ひとり芝居線路は続くよどこまでも稽古場レポ

2008年11月24日(月) 17:00
小宮孝泰ひとり芝居 線路は続くよどこまでも 稽古場レポ

鄭義信チョンウイシン)さんの書き下ろしによる
小宮孝泰さんのひとり芝居の稽古場にお伺いしてきました。

舞台は終戦の次の日からその後一年間のお話。
朝鮮鉄道の国鉄マン、ある駅長さんの”仕事の誇り”をテーマにしたお話なのですが、
主役は、駅長さんなのですが、その駅の助役の名前は小宮さん。
そう、小宮さんのお父上なのです。

今回の舞台は、小宮さんが、
「朝鮮鉄道で勤めていた父の話を元にして一人芝居にできないだろうか」
と鄭義信さんにもちかけたことがきっかけとのことなのですが、
関連資料を調べていたとき、朝鮮鉄道に関するある日誌に、
お父上に名前を偶然発見されたそうで、
そこに記載されていた実話が舞台中でも表現されているとのことです。

この舞台の概要と見所は、小宮さんのこの動画インタビューを
ご覧いただくのが今回は一番と思いますので最初に紹介します!

動画インタビュー中で小宮さんもおっしゃってますが、
今回の舞台、登場人物は20役以上、ちょい役も含めれば30役以上!なのですが
10秒間に15人を演じるとおっしゃってるシーン、実際そうでした(拝見しました!)。

拝見していて、ひとり芝居というのはすごいものだということを改めて感じました。
まずひとりで何役もこなすわけですので、当然ですが”でずっぱり”です。
そして、例えば役Aと役Bの掛け合いの際、
AがBに語った後今度はBがAに返答するわけですが、
話し手=聞き手なわけですから、相手のセリフを「聞いてる」時間がほとんどないんですね。
ためしに私も自分で家に帰ってちょこっとやってみたのですがめちゃくちゃ難しい!
二人の掛け合いでも大変なのに、同じシーンで複数人が登場する場面もあったりします。
これが、みていてほんと自然なんです。会話が自然につながっているのです。
会話と会話の間で、立ち居地を変えるために実際に体を移動されたりするのですが、
この動きのスピードやリズム、間が、流れを邪魔しないんですね。気持ちいいくらいに。
小宮さん、学生時代は落語研究会に所属されていたそうで、
実際役の切り替えには落語的な手法も使われているそうです。

また、お話をうかがっている中で興味深かったのは登場人物の間の距離。
一人で全役を演じるので、会話の都度、各登場人物の立ち位置に
移動するわけですが、その距離が遠い場合、その間に”間”が生じるわけです。
でも逆にその間を生かしたり、もしくはその距離を調整したりと、
このあたりにもひとり芝居ならではの工夫がいろいろあるんだなぁと思いました。

そして今日は鄭義信さんの演出の様子を拝見させていただいたのですが、
鄭義信さんの一言の後、小宮さんの演技がぐっと伸びる瞬間を何度も味わえて、
これは観ていてとっても気持ちよかったです。
さらに、私が観ていた隣で、列車の汽笛やスコップの音などの効果音などを音響の方が
PCで操作されているのですが、この音のタイミングがあうとまた気持ちいいんです!
まさにライブ感ですね。

また、”水分補給”に関する試行錯誤も今日拝見することができました。
出ずっぱりの小宮さんがどの場面で水分を補給されるか、これは本番舞台でぜひご確認下さい!

今日のお稽古では、全体の4分の3くらいのところまでだったのですが、
小宮さん、この後の部分の台本を読んだ時、はじめて本読みで泣いたそうです。
実際私もおおよそのあらすじを聞いたのですが、あらすじを聞いただけで、
ぐっときてしまいました。

日本・朝鮮・ロシアが登場するお芝居ですが、
どの国がどうでといった政治的なお話ではなく、
朝鮮鉄道のひとりの駅長さんに焦点をあてたお話です。

上演時間は今のところ1時間10分位の予定とのこと。
動画インタビューでもおっしゃってますが、見所満載です!
今日観れなかった、後半からラストにかけてのシーン、観たい!

12月3日から7日まで、下北沢OFFOFFシアターにて。


08/12/01 レ・ミゼラブル製作発表@帝国劇場

2008年12月1日(月) 13:00
レ・ミゼラブル製作発表
@帝国劇場

2009年のレ・ミゼラブルの製作発表にいってきました。
司会はフジテレビの軽部真一さん。

最初4人のバルジャン登場シーンで、一番最初に入ってきた
橋本さとしさんが、段差につまづいたっと思ったら、
続く3人のバルジャンも次々とつまづき(笑)、楽しい雰囲気。

ジャベールの岡幸二郎さんのコートネタも楽しい!

アンサンブルまで含めて一人一人のキャストの挨拶があるのもいいですね。
軽部真一さんの司会も楽しかったです
やっぱりミュージカルが好きな人の司会はいい。
一方で、記者の方達の質問はよくわからないのも多く。。。。
でもそれをあれこれと面白く回答するキャストの方達はさすがです。
そんな中でも、森公美子さん、楽しすぎです。
お一人お一人の挨拶を聞いてると、このレ・ミゼラブルという演目に
皆さんかなり思いいれと愛をお持ちなんだなーということが伝わってきます。
役者やスタッフの方が、レミゼ以外の現場で、
レ・ミゼラブルのパーカーを着ているもよく目にしますしね。

キャストのご挨拶の後は、歌披露。
神田沙也加さん、藤岡正明さん、坂本真綾さんによるプリュメ街
山崎育三郎さんのカフェソング
知念里奈さんのオンマイオウン

その後は会場のみんなで、
山口琇也さんの指導のもと、
ピープルズソングの大合唱。

下の旋律だけを抜き出して歌ったりも
したのですが、このピープルズソング
下の旋律もいいですねぇ。思わず帰り道に
下の旋律が頭の中に流れました。

菊地美香さんかわいかった。。

最後はアンサンブルの方達によるお見送り
2009年のレミゼは、3月名古屋、4月金沢、松本、仙台、
そして10月11月が東京公演です♪

もし1回しか観れないとしたらどの組み合わせで観ようかしらん
なんてことをあれこれ考えるのも楽しいですね。


08/12/10 クリスマス・ギャングスター稽古場レポ

2008年12月10日(水) 15:00
ぱるエンタープライズ
クリスマスギャングスター 稽古場

都内某所での、ぱるエンタープライズさんの
お稽古場にお邪魔してきました。
チラシを見て予想していた人数より、お、多い!
(役柄も多く、さらにAキャスト・Bキャストと組み合わせも変わるんです)

クリスマスイブに、
見知らぬ男から紙袋を渡される。
中には拳銃!?
こんなシーンから物語はスタート。

金策に失敗してどよーんと落ち込んでる米田基さんと、
元気のいいカップルの掛け合いが楽しいです。

で銀行強盗をすることになるのですが、
ここで、今回の一件、そう、最初に拳銃を渡していった男が
なぜ拳銃を持っていたかが明らかに。。
な、なんと。。。えーーー。。
その理由にちょっと関係あるシーン↓

でここからその時銀行にいたいろんな人が
絡んでくるんですが、青森から出てきた子、いい♪
ズーク♪

そして女子高生二人の小芝居がめっちゃ楽しい。
ジャスコ♪



あることをやりとげた後のポーズ(笑


この寝てる人は!?

今日のお稽古は途中までだったんですが、
あの後どういう展開になるのか、気になります。
設定は2008年12月24日。
公演はクリスマスイブに開幕。

お稽古終了後に、川添七美さん、坂口沙由理さん、中野小百合さん
から動画メッセージをいただきました♪ 途中の"間"が楽しいです(笑

旬なネタもとりいれられた
村橋明郎さんの新作。
稽古場日誌はこちら
12月24日から28日まで池袋の東京芸術劇場小ホール2にて。


08/12/18 グワィニャオン番外池田屋裏稽古場レポ

2008年12月18日(木) 19:00
グワィニャオン 番外 池田屋・裏 稽古場レポ
@都内某所

西村太佑さん主宰のグワィニャオンの年明け公演の
お稽古場にお伺いしてきました♪

この舞台、新撰組が乗り込んだ池田屋の”裏のおうち”のお話。
裏のおうちも大変だったという設定がまずおもしろい(笑)

今日拝見したのは、全体の中でまさにオープニングの部分。
たくさんの出演者が登場するのですが、表情にIMPACTの
ある方が多い!とっても印象に残ります。後ろの脇の方にいる方
とかでも表情が楽しい♪

プログラムにも、
パーカッション指導、ボディパフォーマンス指導、ジャンベ指導、殺陣指導とあり、
今日みたオープニングだけでも、笑いあり踊りあり殺陣ありでした!
インタビュー動画でもおっしゃってますが、女性陣のパフォーマンスも見所です!

今日はこのオープニングの西村太佑さんの演出風景を
3時間ほど見学していたのですが、感情の表現の仕方、登場の仕方・タイミング、
セリフの抑揚、観客が目にいくポイントなどいろいろな視点から、わかりやすく演出されていて、
キャスティングを変えてみたり、セリフを追加したり、
さらには!水崎綾女さんのセリフを全部関西弁バージョンでやってみようか!とか
(これを全部即効で関西弁にした水崎さんもすごい。関西弁心地いい♪)、
表情が非常に豊かな潘めぐみさんの魅力をどんどん高める演出などなど、楽しんで見学してました
(おとーさーん!あのセリフすっごくよかった♪)

また、新撰組の方達の雰囲気が回を重ねるごとに
どんどん楽しくなっていくんですねー。
休憩時間も、皆さんそれぞれお稽古に集中されているのですが、
中でも関田豊枝さんのダイナミックなACTIONのお稽古は
何度も何度もリピートでみれて嬉しかったです。

お稽古終了後、動画メッセージをいただきました!
(楽しい雰囲気が伝わります。池上リョヲマさんのつっこみが面白いです(笑))

ちなみに、グワィニャオンというのは、「怪鳥音」、
ブルース・リーのアチョー!という雄たけびのことだそうです。

公演は、1月8日から12日まで、池袋の東京芸術劇場小ホール1にて。


09/01/07 花組芝居 泉鏡花の夜叉ケ池 通し稽古レポ

2009年1月7日(水) 14:00
花組芝居 泉鏡花の夜叉ケ池 通し稽古レポ

花組芝居さんの「泉鏡花の夜叉ケ池」 の通し稽古を
拝見してきました!
今回の公演、4役がダブルキャスト公演なのですが、
今日拝見したのは”武蔵屋組”。
武蔵屋組は、
晃(あきら)が水下きよしさん、
百合が堀越涼さん、
山沢学円が桂憲一さん、
夜叉ケ池の主の白雪姫が山下禎啓さん。

これが”那河岸屋組”になりますと、
晃(あきら)が小林大介さん、
百合が二瓶拓也さん、
山沢学円が秋葉陽司さん、
夜叉ケ池の主の白雪姫が加納幸和さんに。
おおおお、がらりと印象が変わりそう。
どっちもぜひ見比べたいところです!

さらに今回の公演は日替わりゲストも登場(この絡みがとても楽しそう!)、
そして客席が舞台をぐるりと取り囲むという青山円形劇場の
特徴を生かした、客席絡みまくりいじりまくり(!?)の、
まさに花組芝居ワールド!
といった印象でした!これはぜひ本番で味わいたい!

何かが配られたり・・・
もしや舞台上に・・・
かわいい下ネタもあったり・・・
合唱!?
あんなことやこんなことも!

ストーリーも、
あれっあれっと思っても、後で大きく包み込まれてつながる感じ。
また、別世界と思っていたら、これまたふっと戻ってきたり、
アドリブのようにも思えるつっこみも随所にあったりで、
その切り替えやテンポ感が楽しいです。

初演は1991年。95年の円形劇場、2003年のグローブ座での公演に続いての再々演。

座長の加納幸和さんが現場日誌で書かれてい

言葉も印象的で、思いがつまってる感じですね。

たっぷりカーテンコールも楽しいっ!

そして、なんと驚くは今回の舞台、開場時間が開演15分前。
さてその理由は!?

毎日変わる日替わりゲストがどの役でどう絡んでいくのかも楽しみポイントです♪
公演は1月12日から青山円形劇場にて

日替わりゲストスケジュールはこちら
花組芝居HP


09/02/05 スタジオライフ フルーツバスケット製作発表レポ

2009年2月5日(木) 16:00
スタジオライフ
フルーツバスケット 製作発表レポ

世界で一番の出版部数を記録した少女漫画として
ギネスブックに登録されている漫画、「フルーツバスケット」
(原作:高屋奈月さん)
ちなみにwikipediaによると23巻までの累計売上部数は1800万部
だそうです。せ、せんはっぴゃくまん!? す、すごい。。。

このフルーツバスケットが今回スタジオライフによって舞台化。
しかも、主人公(女子高生役)含めて、全てオール男性キャスト。
今回は、スタジオライフ以外からのゲスト陣もたくさんいて、
RUN&GUN上山竜司さん米原幸佑さん、真山明大さんなどなど。
この製作発表にいってきたんですが、この下のお写真の通り、
皆さん、イケメンです。ほんとに。女性演じても美しいだろうなぁと納得。

お一人お一人コメントを話していくんですが、
雰囲気がとってもいい感じ。そんな中、私がびっくりしたのが、
ハイトーンボイスで人気上昇中というシンガー SHOWTA. さんの声。
普通に話す声が、ん?女性!?というくらい高い。そして美しい。
本番の舞台でどういう声が聴けるか、楽しみ!

ストーリーは、
訳あってテントで暮らす女子高生と、異性に抱きつかれると
十二支の動物に変身してしまうという秘密を抱える同級生との
心の交流を描いたお話。十二支の変身シーンは見所になりそうな予感です。

歌あり踊りありのハートウォーミングコメディ。
公演は2月26日から、銀河劇場にて。


09/03/10 劇団四季 春のめざめ製作発表レポ

2009年3月10日(火) 15:00
劇団四季 春のめざめ 製作発表レポ
@ホテルニューオータニ

原題 SPRING AWAKENING、
邦題 春のめざめ の製作発表にいってきました。

この作品、一昨年ブロードウェイで観劇して
大興奮した演目なので、今回劇団四季がどのように
これを上演するのか非常にワクワクしています。

ブロードウェイに一昨年行った際、そこまで期待してなかったんですが
見終わった後の衝撃はすごかったんですよね→レポはこちら
渡米前にCDも聴いていたんですが、観劇前には曲聴いても何も感じなかったのに、
観劇後に聴き直したらこれがはまるはまる。。。
歌のシーンも、その時の心情をマイクを握りしめて一曲一曲ロック調に
歌いきる感じなんですが、このパワーがすごいのでございます。

卑猥な感じというよりは、演じてる若者自身から
強烈なメッセージがストレートに伝わってくる感じなんですよね。

今回の作品、性に目覚めていく少年少女達のストレートな描写が
多く表現されていることもあり
劇団四季の内部でも意見はいろいろとわかれたようですが、
この作品の持つ普遍的なテーマは劇団四季がとりあげるべきであるということで
上演を決意されたとのこと。
私的な興味は、この作品をやるなら、ぜひとも若い役者の方達に
やってほしいなという点と、小さめな劇場でやってほしいという点でした。

で今日配られた披露キャストを観ると、皆さん生年月日が
掲載されていて、もっとも若い方で19歳。上でも25歳。
おおおお。いいかも。


(撮影:横井克裕 )

今日は
MAMA WHO BORE ME

THE BITCH OF LIVING
の二曲披露されました。
四季のHPから動画を見れます

まだちょこっと堅い感じではありましたが、
若い方達なのでこれからぐいぐいとパワーアップしていく予感あり!
また、ここにあの髪型、そして衣装、セットが加わると、
雰囲気がらっと変わると思います。
この二曲、先ほども書いたのですが、観劇前に
聴くのと、観劇後に聴いたのでは全然印象が違います。
はやく観たくなりました!

今回上演される劇場は、四季の自由劇場。
この劇場は客席数約500。うん、この位がMAXかなと。

この作品が果たして日本の観客にどう伝わるか。
劇団四季としては、高校生が親と一緒に観に来て会話のきっかけになったり
幅広い層に観に来て欲しいとおっしゃっていましたが、
若い層にも観て欲しいし、この若者達から発せられるメッセージを
ぜひ大人の方達にも観て受け止めて欲しい、という制作陣の熱い思いも伝わってきました。


(撮影:横井克裕 )

オリジナルの演出を尊重し、英語の正直なニュアンスを大事に
訳されたということで、あの歌が日本語になったらどうなるのか、
かなり興味津々。Totally Fucked のブラーブラーブラーブラブラブラ~
はそのままになるのかなぁ。。。

あと、キャストも、一人で複数役を演じる Adult Women, Adult Men
がどなたになるのかも興味あるところです。

公演は5月2日(土)より、四季自由劇場にて
3月14日の一般発売を前にはやくもチケットの半分以上が売れて
上演延長が決定したとのこと。


(撮影:横井克裕 )

最後に今日の製作発表のミュージカルナンバー披露メンバーと
その他の出演候補メンバーをご紹介。

<女性キャスト>
勝間千明
金平真弥
岸本美香
林香純
松田佑子

<男性キャスト>
柿澤勇人
加藤迪
白瀬英典
竹内一樹
三雲肇
南晶人

その他の出演候補メンバー
有村弥希子
浦壁多恵
玉石まどか
谷口あかり
撫佐仁美

伊藤綾祐
一和洋輔
厂原時也
玉井晴章

おおお、浦壁さんが候補メンバーに!


(撮影:横井克裕 )

09/04/13 らくだ工務店日曜日の使者稽古場レポ

2009年4月13日(月) 18:00
らくだ工務店 日曜日の使者

らくだ工務店のお稽古場にお邪魔してきました。
最初、稽古場に入った私は、
本当の幼稚園でお稽古されてるのかと錯覚してしまいました。
(椅子も全部ちっちゃい)

いえいえ、これ、全部セットなんです(ピアノも一瞬本物かと思った!)

幼稚園に集まる父兄のお話です。
幼稚園デビューするお父さん達の会話でスタート。
お、面白い。
セットもリアルだしやりとりもなんか妙にリアル。
すぐにこの幼稚園の世界へと入り込めます。
まず林和義さんのテンションとつっこみがツボにはまりました(笑)
ん~イェスっ!
そして対極するりんごちゃんのお父さんの今村裕次郎さん。
「ーーっすか!」「ーーかよ!」そのノリがあうあう。
この二人のバトルややりとり、注目です。
(舞台袖で待機してる時もこの二人のテンションが持続してる感じなのです)

こういう形で幼稚園デビューしそうなお父さんいそうですね。
4人のお父さんの行動やセリフが楽しい楽しい。
一方で自分の知らない我が子の様子や子供たちの関係を知るお父さん達とお母さん。

笑いあり、考えさせられる内容あり、
親の知らない子供の姿、親同士の関係、子供同士の関係、
家庭の事情あり、子供の事情あり、茨城県民事情ありで
あっという間の1時間半。

たった一言で全員を凍り付かせたセリフとは。。

今村裕次郎さん演じるお父さんの娘のりんごちゃん、
想像してるととても楽しいです。モテモテのりんごちゃん。
おうちではお父さんに似てよくしゃべるんだろうなぁ(笑)

作・演出は石曽根有也さん。
前に俳優座劇場で、ちいさき神のつくりし子らという手話の舞台を
観た時に、オリン役をされていた方だー!と記憶がよみがえりました。
あの時買った公演プログラムで「らくだ工務店の石曽根さん」が
とても印象に残っていたんですよね。手話シーンには圧倒されました。
今回の舞台では、あつあつの役でご出演です♪お楽しみに。

公演は4/16から21まで、下北沢OFFOFFシアターにて
出演:
林和義古川悦史 もたい陽子青年座
山口森広今村裕次郎瓜田尚美石曽根有也


09/04/19 青年座その受話器はロバの耳稽古初日本読み見学レポ

2009年4月19日(日) 18:00
青年座 その受話器はロバの耳 稽古初日潜入レポ

なんと青年座の新作公演の稽古初日を拝見させていただきました。
稽古初日にお伺いしたのは、私、はじめてでございます。
今回この稽古初日では、
書いた人の意図を全員が共通項として持てるようにと
作の土田英生さん(MONO代表)自ら本読みをされました。
(下の写真、右が土田英生さん。左が演出の須藤黄英さん)

土田さんによる本読み。
第一場。
藤原と片瀬の会話からスタート。
進むにつれてどんどんセリフに感情が入っていって、
抑揚、のばし方、間、声質、トーンなどで
登場人物のキャラクターがつかめるようになってくるんです。
途中で笑いを誘うセリフ部分には
「すみません、ばかばかしくて」という自分つっこみも(笑
あっという間に第一場終了。

今度は実際の出演者の方達で本読み。

これがまたすごかった。
たんたんとした読み合わせ的な光景を想定してたんですが、まったく違いました!
本読みってすごいー!
各出演者同士、言葉のキャッチボールに加えて、
目線などで感情の伝達もキャッチボールされてます!
かわいらしさ、勢い、感情、怒り、悲しみ、和やかさが声色で伝わるんです。
間、テンポ感も心地いい!
表情や目線、手の動きや体全体でのリアクションなどまで!
(本レポ最後の動画ぜひご参照下さい)

これから、衣装、セット、照明などが入っていくわけですが、
どうなっていくのかとてーも楽しみです。

登場人物8名で、田舎の島のコールセンターを中心に巻き起こるお話です。
恋愛絡み、仕事絡み、島絡みのいろいろな人間関係も見所。
私的な本読み時点でのキーマンは、後藤(鈴木貴子さん)。
彼女のセリフで雰囲気が引き締まりますよ。若くまっすぐな迫り方、いいっ!
そして稲本(綱島郷太郎さん)!彼と女性陣のやりとりにもご注目下さい♪

”はしっこでふりまわされてる人が負けないで踏み出せる作品”(演出の須藤さんのお言葉)です。

おもしろかったっちぃ!

↓本読みの様子&土田英生さんからのメッセージ

青年座 第196回公演

その受話器はロバの耳

作:土田英生 演出:須藤黄英
出演:綱島郷太郎五十嵐明椿真由美
遠藤好鈴木貴子津田真澄森脇由紀山崎秀樹
5月23日(土)~5月31日(日)
@本多劇場

p.s. 土田英生さん、めちゃめちゃ面白いです。
お話も、ノリも、表情も。雰囲気作るのがお上手なんですよね。
ネタも豊富すぎでございます。お話聞いててとっても楽しかった。
本番5月24日公演終演後には、土田英生さんを迎えての
アフタートークもありますよ!

今回のセット、ひとあしお先にリアルなミニチュアで拝見したのですが、
このミニチュアには家具や建物のセットや人まで配置!しかも可動式!
このセットを見た出演者の方からは、
どうやって舞台からはけるか、どこへ隠れるか、
またどこで着替えるかなどもいろいろ質問が出てました(上の写真がその時の様子)。
ここで作の土田さん
「あまり設定を考えずに脚本に”数日後。”とか書いてしまうんですよね」と。
そっか。
そう書かれた台本の一言で、同じ服だと変だから着替えが必要になったりするわけですね。


09/05/07 東京セレソンデラックス流れ星稽古場レポ

2009年5月7日(木) 13:00
東京セレソンデラックスの「流れ星」稽古場レポ

前前回の公演、『歌姫』(テレビドラマ化もされましたね)に超感動した管理人ですが、
その東京セレソンデラックスの名作「流れ星」が再演されると聞き、
お稽古場にお邪魔してきました♪

「流れ星」は、企画の段階からうつみ宮土理さんに当てて宅間孝行さん
が書き下ろした(つまり、当て書き)作品。
今回は、全体の通し稽古でなく、途中の一部分の稽古場面を拝見したので
全体的な感想ではないのですが、今回拝見して、各シーンにおける
役柄それぞれの”気持ち”をとっても大切にされてること、これを一番感じました。

その役の気持ちになってみると、どういうテンションになり
どう行動すると思うかという”問いかけ”が
作・演出(&出演)の宅間孝行さんからぽんぽん飛んでいきます。
例えば、日常生活でこういうことが起きたらどう反応すると思う?
自分自身がそうされたらそういう行動するだろうか?みたいな具合です。

また、背中を押されたらどのように体は向くのか、
投げられたら本当にそのように倒れるのだろうか、
話している時のお互いの距離感は適切か、
劇場の大きさを考慮した声の大きさになってるかなどなど、
いかに自然に、さらに面白くなるかというアイデアが
その場でどんどん出てきて取り入れられていくんです。
例えばオーバーリアクションも、
それが”自然な動き”であってはじめて笑いにつながるんですよね。
大泣きするシーンでは、「不細工に泣け」という指示が飛んでました。

そして今日拝見した短いシーンの中で感じた私的ツボが「気持ちの変わり目」。
気持ちがふっと切り替わる瞬間です。
これがとーっても気持ちいい。
うつみ宮土理さん、はじけてる時からふっと気持ちが切り替わる時、
後ろ姿だけで背中から伝わってくるのです。
山田まりやさん、ふっとした時に落とす目の表情が素敵でした。
こうしたツボは、やはり観てる私たちが舞台に感情移入していないと生まれません。
その感情移入できる各キャストの気持ちや動き、しぐさ、そういったポイントを作りこんで
いくことで、あの歌姫の時に感じた「泣き」や「笑い」につながっていくんだなぁと感じました。

ストーリーは、熟年離婚を考える妻が夫の死をきっかけに
1970年代にタイムスリップして人生を見つめ直すというファンタジー作品。
「夫婦の絆」をテーマに、お馬鹿で心やさしい人達が織りなすほろ苦く切ない物語です。
東京公演はシアターサンモールで5月20日から6月14日まで。
9月には名古屋公演、そして10月にかけて大阪公演もございます。
笑いと涙に浸れる舞台と思います。はやく全編みたいっ!
詳細は東京セレソンデラックスの公式HPをどうぞ。


09/05/19 劇団スタジオライフ LILIES製作発表レポ

2009年5月19日(火) 13:00
劇団スタジオライフ LILIES 製作発表レポ

劇団スタジオライフ「LILIES(リリーズ)」の製作発表にいってきました♪

スタジオライフの代表作とも評されているこの作品。
2003年の紀伊国屋ホールでの公演の際は、当日券を購入するために
並んだお客さんの人数が、ホールの記録を塗り替えたそうです。

その作品が、今回東京と神戸で
客演4名を迎えての再演です。
まずは強烈な個性がとっても魅力的な新納慎也さん。
スタジオライフへの客演はトーマの心臓、オズに続き三回目の新納慎也さん。
仮面ライダー555をはじめ、舞台・ドラマ等でご活躍の村上幸平さん。
ミュージカルを中心に、歌手、俳優、表現者としても幅広く活動されているカサノボー晃さん(今回は母親役!)
探偵物語をはじめ、数多くのドラマや映画で重厚な演技を披露されている重松収さん。
そして、スタジオライフのメンバーの方達がご出演です。

嘘の告白をされて牢屋で40年以上の日々を過ごしているシモン。
(シモンは新納慎也さん/岩崎大さん/仲原裕之さんのトリプルキャスト)。
このシモンが、嘘をつかれた相手の神父を呼び出すところから舞台ははじまります。
当時の役を牢屋仲間が演じる、真実を求める劇中劇、さらに劇中劇中劇。
女性役も含めて全ての劇中の役を全て牢獄の男性が演じるのですが、
ここが”女性役も男性が演じる”スタジオライフとまさにぴったり。

演出の倉田淳さんによると、
嘘がたくさん充満しているんだけど、決してセリフ通りの気持ちではなく
話してる言葉の裏側がメビウスの輪のように何層にもねじれていて、
そうしたバランスの中から真実が浮上した時の衝撃はものすごいものがあるとのこと。
この”真実が浮上した時の衝撃”、これをぜひ劇場で味わってみたい管理人です。

ちなみに新納慎也さんによると、
倉田さんという演出家は、役者が嘘をつけない演出家なんだそうです。
テクニックとか、だいたいこんな感じとかでやると、すぐにばれてしまうので、
心から演じないといけないし、それが好きなんですとおっしゃっていたのが印象的でした。
稽古場で「あっまた(倉田さんに)嘘がばれてしまった・・」と思ってる日々だそうです。
余談ですが、インタビューに答えられる新納慎也さんの表情(芯のあるやさしい目)と、
指先の動き(キレがよくて、その動きが気持ちとリンクしてる感じ)が素敵でしたっ。

キャスト皆さんのお話を聞いていて、決して明るく面白いという内容ではないけれど、
見終わった後に、心の中に残るものが大きい作品のように感じました。
「LILIES」
人間は、嘘をつかないと生きてはいけない。。
人間がいくら嘘をついても、つききれないものがある。
劇が続くうちにみえてくるものとは。
ほろびゆくもの、かよわきものへの繊細な愛情が伝わる作品です。
東京公演は、6月17日から7月12日まで紀伊国屋ホールにて。
神戸公演は、7月18日から7月19日まで新神戸オリエンタル劇場にて。

会場には、中央にどーんとユリのお花がありました。
そう、LILIES のユリですね。
このユリの花は、
フラワーアーティストの東信さんからのもので、
テーマは「悲劇的なユリを眺めて」。
この公演タイトル LILIES に込められたその意味とは!?


09/05/22 その受話器はロバの耳 場あたりレポ

2009年5月22日(金) 15:00
青年座 その受話器はロバの耳 場あたりレポ
本多劇場

23日から本多劇場で上演される
青年座の「その受話器はロバの耳」の
場あたり(テクニカルリハーサル)を見学してきました。

舞台監督さんの進行で、役者さんのステージへの入りや出の
タイミングや、導線、照明の当て方、当たり具合、暗転の際に
早替えが間に合うかどうかなどを確認していきます。
そして演出の須藤黄英さんから、
セットの中でのセリフを言いだすタイミング(階段降りきってからとか)や、
立ち位置、ステージからはける時の音など、最終的な細かい調整が入ります。

今回の稽古場見学は、
おけぴレポ隊も一緒に見学したのですが、下記レポ隊のレポでお届けします♪

演目そのもののストーリーを追うのは本番を観劇する明後日に取っておいて
今日は舞台最終チェックの空気を直に感じながらの見学でした。
舞台上の進行はもとより、それに対して飛ぶ指示やコメントを漏れ聞いたり
舞台監督さんの台本周りを眺めつつ拝見。

少しずつ止めながら役者さんの動きや出ハケと照明、
音楽などを合わせて確認していく作業なのですが、
いつも見ている舞台はもちろん役者さんしかいませんが、
この舞台を作るのに本当に大勢のスタッフの方が支えているんだなぁ
ということを身をもって実感。

ちょっとした立ち位置や体の向き、音楽のタイミング、
照明の角度などこれだけこだわっているんですね~。
頭ではわかっていたつもりでも実際にその様子を目にするともう
「はは~っ!参りました!」ってひれ伏したくなりました。

そして舞台に立つ役者さんの段取りの多いこと
今回は皆さん舞台中央の「アコーディオン式扉」にかなり苦戦の模様(※下記写真)。
開けにくかったり閉めにくかったり、
裏から開ける指が目立ってホラーになったり
それをすぐに直しにかかる大道具さんの仕事振りがまたプロなんだなぁ。
普段観劇している時には、「なんか段取りっぽい」などと時々いじわるを言う私ですが、
段取りじゃないように見せるのは大変なことなんだなぁと。
そこが役者さんの技量なんでしょうね。


(青い扉の開閉を確認。客席中央左側が演出の須藤さん)

本番を見るのがとっても楽しみです
ストーリーも面白いし、「方言」がキーになってるところもあって
笑えるところもたくさんありそうです♪

公演は5月31日まで、本多劇場にて。


09/05/27 ミーアンドマイガールオケ練稽古場レポ

2009年5月27日(水)
ミーアンドマイガール オケ練稽古場レポ

6月3日に初日を迎えるミーアンドマイガールの
オケ練&歌あわせを見学してきました♪

今回のミーマイは3年ぶりの再演ですが、
オーケストラの演奏を聴いてるだけで、
そのシーンがどんどん目に浮かんでくるんです♪
聴いてる私のつま先もぴょこぴょこ動いてしまうんですが、
演奏されている方も、体が左右にリズミカルに動いておられます♪
めちゃめちゃ楽しい!

指揮者の塩田明弘さんの指示を聞いていると、
「エキゾチックに」「メルヘンチックに」といった言葉での表現や、
「顔が深刻になってる!もっと楽しく!」といったノリ的な指示まで、
より楽しく、より美しくなるように、ハーモニーの和音一つ一つにまでこだわって、
どんどん音楽が作られていきます。
その作り上げられていくスピードがこれがまたすさまじく速いっ!

↓塩田さんからの動画メッセージです♪

今回のパーカッションも、管理人が大好きな小出じろうさんと長谷川友紀さん♪
そして、長谷川友紀さんの妹さんの長谷川麻紀さんも!!!
このパーカッションブースがとってもカラフルなのでございます。
近づくと、色とりどりの唐辛子やフルーツ、フライパンがぶら下がっていますよ。
とあるシーンで実際にフライパンを長谷川さんが!

このように作品の雰囲気に合わせた細やかな演出もなされているのですね。
休憩時間にぜひオーケストラピットをチェックしてみましょう♪

前回に引き続き、開演前のロビーパフォーマンスも予定されてるとのこと、
まだミーマイを観てない人も、一度観ると、その楽しさにはまり、
きっとリピートしたくなりますよ。そしてオケのノリもぜひご堪能下さい!
どうぞお楽しみに!

そして!
オケ練の後は歌あわせ!
ここからはおけぴレポ隊のCさんにバトンタッチ!

オーケストラのみなさんがいくつかのナンバーをおさらいしている間に
続々とキャストさんが登場。ストレッチなど身体をほぐしています。
井上芳雄さんも、じーっとオケの方を見ながらやわらかくストレッチされてます。
軽やかな音楽にのせて身体もよくほぐれていそうです。
オケの演奏が終わるとキャストさんが拍手したりして、じょじょにヒートアップ。
キャストさんの発声練習をはさみ、いよいよオケ合わせ(歌合せ?)スタート!

オケ合わせ初日ということで、まずはメンバー紹介から始まります。
「この作品ではオーケストラのメンバーさんもキャストの一員です!」との思いから、
プレイヤーのみなさんや音響スタッフさんなどお一人ずつ紹介されます。
とても温かい雰囲気!
3年前の公演をご覧になった方はご存知でしょうが、
オーケストラピットのせり上がりやプレイヤーさんの衣装チェンジなどオケも“見所”満載です。

その後ジャッキー(貴城けいさん)、ジェラルド(本間憲一さん)を中心としたナンバー
「ヘアフォードの週末」からスタート♪
最初はオーケストラの音を聞くことに重点を置いて一曲通します
(大きな道具やアクションはエアで(笑))。
それを踏まえ、オーケストラ、キャストそれぞれ気になったポイントをチェックして、
二回目はアクション(リフトなど)もしっかり入れての通し。
このような稽古が曲毎に丁寧に行われます。

<各ナンバー毎の印象>

M2「ヘアフォードの週末
ワクワクが高まります!
みんなが乗り込む車がバラバラになってスーツケースになったりという楽しい展開!
そしてみんなが噂している男は・・・と、期待させますね!
ビルを「足が長いの」と歌うジャッキー(貴城けいさん)、貴城さんもとーっても美しいおみ足です。

ちなみにこの「ヘアフォードの週末」はとても心地よいビート感のあるナンバーですが、
作品作りという視点で印象的だったことがあります。
観ている側はドラムが刻むビートに乗ってノリノリでスウィング→楽しい!
なのですが、キャストのアクションは必ずしもそのリズムではないのです。
つまり奏でられる音楽に合わせながらも、異なるピッチで歩いてるんですね。
逆にリズムに合わせてみんなが歩いていたらそれはそれで奇妙ですよね。
それがなんとも自然に見え、なおかつ音楽にもマッチしたみなさんのアクション。
楽しいシーンのその裏にはみなさんの高度な技術があるのだなぁと感じました。

M3「私さえ良ければ
ジェラルド(本間憲一さん)とジャッキー(貴城けいさん)のコミカルなやりとりがなんとも楽しいです。
欲しいものは必ず手に入れるわ!というジャッキーの気合が気持ちいいナンバーです。

M4「弁護士におまかせ
これはもう振付が最高です。
高貴なみなさんがとってもキュートな振りで見せてくれます。
特に弁護士パーチェスター(武岡淳一さん)、ジョン卿(草刈正雄さん)、
バターズビー卿(阿部裕さん)が並んで
「ホップしましょ♪ステップしましょ♪ジャンプしましょ♪」
とぴょんぴょん飛び跳ねるところは最高に可愛いです。
その後、同じようにパーチェスターが「では私が!」
と名乗り出るシーンが何度かあります。
その時はマリア公爵夫人(涼風真世さん)
にバッサリ却下されるのですが、
そのタイミング、バッサリ感がサイコーです(笑)!

ところで、このナンバーの途中でガラッと気分が変わるところがあります。
ここで音楽監督さんからの言葉
「オケのみなさん、しっかり指揮者を見てね!」
「指揮を見てね」でないところがポイントです(笑)
雰囲気の変わり目での塩田さんの顔がイイ!!
これが噂のカラダ全体で音楽を表現するってことですねー!
塩田さん。まさか顔芸まで・・(笑)

そしていよいよタイトルソング!

M5「ミーアンドマイガール
聴きどころ、見どころ満載!
ビル(井上芳雄さん)サリー(笹本玲奈さん)の張りがあってしっかり芯の強い歌声、
そしてなんといってもタップ!二人の息の合ったところがキュンとします。
茶目っ気たっぷりなやり取り、真っ直ぐな愛情、
ビルとサリーの関係がこの一曲でしっかりと伝わりますね。
ミュージカルの魅力がいっぱい詰まったナンバーですね!

M7「その気になればできること
ジャッキーがビルをかなり積極的に誘うこのナンバー!
ジャッキーに翻弄されるビルがとってもキュートです。

M8「この手にとって
所狭しと走り回るビルとサリー、
次第にみんなを巻き込んで大騒ぎ!
ビルがサリーをお姫様抱っこしてくるくると回ったり、
ビルがリフトされたり
(気づいたら井上さんの体が担ぎ上げられていました!かなり高い位置ですよね!)
幸せな気分に包まれて、自然と笑みがこぼれてしまうナンバーです。


稽古場ならでは!だったのが、
大きなセットや舞台袖が無く視界がクリアなため、
どこからでも指揮者を見ることが出来るという点。
音を聞いて歌いだすとどうしても僅かながらもタイムラグが生じるため、
稽古場でしっかりと指揮者を見て、
歌いだしのキッカケなどの感覚を掴んでおき、
本番もその感覚を大切にする。
僅かなタイムラグも出来る限り解消しようという熱い思いが伝わってきました。
陰コーラスなども細かな気配りがなされていますよ!

「最強のハッピーミュージカル」、
このキャッチコピーに偽りなく楽しい気分で稽古場を後にしました。
自然と「ミーアンドマイガール」が頭の中でリピートリピート♪
以前見たときの楽しさを思い起こさせ、
そして更なる期待がふくらむ、そんな稽古場見学でした♪

【パフパフ情報】
ミーマイの開演前のパフォーマンスで注目は下手
(舞台向かって左)から2番目の女性です!
パフパフとなる楽器をもっているのですが、これが鳴った時はオケでは聴けない、
面白い合の手が入るそうなので、ご覧になった時に要チェック!


09/05/28 炎の人稽古場レポ

2009年5月28日(木)
炎の人」稽古場レポ

市村正親さん主演「炎の人」の稽古場にお伺いしてきました。

市村正親さんが、激しい炎のように生きたゴッホの一生を演じます。

まずはゴッホが画家に目覚める前の第一場。
ゴッホって最初は宣教師だったんですね。
緊張感ある感じで始まる場面ですが、その雰囲気と、
キャストお一人お一人が役柄にかなり入り込んでるのが
稽古場の空気で伝わってきました。
そしてゴッホ市村さん登場。
パンを包んでいた紙をそっとはがして、
床の上で描き始めるシーン、
市村さんでなくまさにゴッホがそこにいるようでした。

市村正親さん、休憩時間のお声もしぶくて素敵です♪

休憩後は、少し飛んで第三場から。
少し重い雰囲気の第一場から一転、
セットも明るさもがらりと変わって場面はある画材屋さん。
動きがかなり出てきます。
冒頭スタジオライフの荒木健太朗さん登場。
ちょっと軽めのいい役どころです。
そして益岡徹さん登場。しぶい!いい!
ゴッホとのこの益岡さん演じるゴーガンの関係は見所ですよ。

そこにゴッホの弟役、今井朋彦さん登場。
おおおお、キャスティングがいいっ!
そしてこの心地よい緊張感。
ほんとに当時の画材屋さんでのやりとりがそこで再現されてるかのよう。
ここからゴッホが愛した女性を演じる荻野目慶子さんがどう絡んでいくのかは
本番の楽しみにとっておこうと思います。

演出は栗山民也さん。
役者さんの近くまでいって、身振り手振りをはじめ、
倒れ方などの動きを自らで表現されていて、
わかりやすく演出されていました。

今日観たシーンの続きがみたくてうずうずしております。
第四場からは、ゴッホの人生の最後までが描かれていきます。
37歳で生涯を終えたゴッホ。
続きは劇場でしっかりと見届けたいと思います!

公演は6月12日から天王洲銀河劇場にて。
出演:
市村正親
益岡徹 荻野目慶子
原康義 さとうこうじ 渚あき 斉藤直樹 荒木健太朗 野口俊丞 保可南
中嶋しゅう 大鷹明良 今井朋彦 銀粉蝶


09/06/05 音楽座ミュージカル シャボン玉とんだ宇宙までとんだゲネレポ@赤坂ACTシアター

2009年6月5日(金) 18:30
音楽座ミュージカル
シャボン玉とんだ宇宙までとんだ ゲネレポ
赤坂ACTシアター

1988年に本多劇場にて、音楽座ミュージカルの旗揚げ公演として
上演された「シャボン玉とんだ宇宙までとんだ」。
初演から21年の時を経ての再演のゲネに潜入してまいりました!

まずは今回ゲネを観ての管理人的スリーポイント。

高野菜々さんの気持ちいい関西弁と突き抜ける歌声!
・超楽しい三人の宇宙人!笑いすぎて涙出ました
・脇を支えるキャストの層がめちゃめちゃ厚い!アンサンブル最高!

以下、一緒に観劇したおけぴレポ隊のメンバーの声を交えてのレポです。
レポ隊席からはハンカチタオルを手に、すすり泣きの声が漏れておりました。


まずはチャキチャキの関西弁の主役折口佳代役の高野菜々さん。
口は悪いけどストレートな佳代、この役に
高野さんの透明感ある澄んだ歌声とパンチのある演技がぴったり。
本当に感情移入なしには観てられませんでした
なんとも可愛らしい。
あの小柄な体の中に一体どれだけのエネルギーとパッションがあるのか。
佳代が抱えこんでいる光と闇、どちらの表現も素敵でした。

そして、ドジで素朴な悠あんちゃん(安中淳也さん)。
安中さんのすらりと伸びた手足で踊るダンスは観てて気持ちいいです。

冒頭、オーバーチュア(序曲)が鳴って幕が開くと、
あっという間にミュージカルの世界に引き込まれます。
一幕は、明るくとっても楽しいです。
場面転換が素晴らしく退屈するヒマもありません。
悠あんちゃんが宝塚のレビューを。。という展開なので
特に、シルクハットを使ったダンスシーンはとっても素敵。
コーラスラインや宝塚歌劇のラインダンスの様に綺麗で圧倒されますよ。

二幕は、悠あんちゃんと佳代の純愛です。
ソラ一杯の虹色のシャボン玉のシーンや美しいセット、
迷路を、大道具の移動でうまく作っていたのは、とてもよかったし、
ラストの場面、役者の後姿が中心にむかって光の中に溶け込んでいくような
演出、照明、装置は見事でした。

また、宇宙人3人(新木啓介さん、浜崎真美さん、藤田将範さん)
がとってもキュートで歌のうまいことうまいこと~。
人並み外れた技術力が「人間」以上であると物語るかのようで、大変説得力があります。

無条件で相手を想う愛。
未来を信じること、どんな時でも希望を見失わない事。
愛と希望に満ちた作品です。
今の厳しい時代、是非大勢の人に観て貰いたいです。

何度も胸に迫る場面があり、
久し振りに綺麗な涙をおもいっきり流せた作品でした。

帰りの電車の中で、”虹色のシャボン玉 宇宙まで飛ばそう~♪”という歌が頭から離れず、
とっても幸せな気持ちで家に帰ることができました。
顔に笑みがあふれ、優しさのおすそ分けをしたくなりますよ。
夢は叶う・・・きっと叶う・・・こんなメッセージが嬉しい舞台ですね。

音楽座の原点の作品!に携われた嬉しい時間でした


最後に管理人的隠れお気に入りポイントを3点ほど。

・1幕喫茶店シーン、下手側の女子高生達三人の小芝居が楽しい♪
・緑色のお洋服の助手、寺尾(安彦佳津美さん)がさらっと歌う歌声がとーっても気持ちいい♪
・宇宙人の一人、藤田将範さんの声がすんばらしく心地いい、そしてラストシーン若い!

最後に、公演プログラム(音楽座は入り口で無料配布!)を見ておおおっと思ったのが、
喫茶店のマスターの佐藤伸行さんが初演の悠あんちゃんなんですね!
その時の写真も少し紹介されていますよ♪

公演は6月6日から14日まで赤坂ACTシアターにて。
6月27,28日はグリーンホール相模大野。
6月19から21日は、大阪シアターBRAVAでの上演です。
詳しくは音楽座ミュージカルのホームページにて


09/06/17 Musical COCO 稽古場レポ

2009年6月17日(水)
Musical COCO 稽古場レポ

Musical COCO の稽古場にお伺いしてきました。

稽古場に入ると、すごいオーラ!!
鳳蘭さんと湖月わたるさんのお二人のシーン。

同じシーンが繰り返されても、ずっと観ていたい!

っと、ちょっと興奮気味のレポ冒頭となりましたが、
鳳蘭さんと湖月わたるさんのお二人のシーンはどれも必見です。

そして今日は鈴木綜馬さんとのシーンが少しだけあったのですが、
舞台全体に漂う雰囲気が出演者全員で見事に共有されていて、
一つ一つのやりとりをじっくり安心して堪能することができるんですよね。
改めてすごいキャスト陣だと実感。

ここに岡幸二郎さん、大澄賢也さん、今陽子さんをはじめとした豪華メンバーが
絡んでくるとなると、これはもう俄然ワクワクして参ります。

下の写真は休憩中の綜馬さんのご様子。声も素敵です♪
鈴木綜馬さんのブログにこの時の写真がUPされてました

鳳蘭さん演じるココシャネルは、
15年間の仕事のブランクを経て晩年に復帰するんですが、
その情熱とパワーには圧倒されますね。
(Musical COCO の舞台は主にこの復帰前からはじまります)

「あなた、化粧していないの!?」
とココシャネル(鳳蘭さん)がノエル(湖月わたるさん)に香水を渡すシーン、
香水を手にしたノエルの表情がいいっ♪

ちなみに管理人がなにげに楽しみにしているのが、
ココシャネルとノエルの出会いシーンです。
(この場面は台本で読んだだけで実際のシーンは見ていないのですが..)

演出・翻訳・訳詞はG2さん。
役柄の心情などをはじめ、丁寧にソフトに演出されてました。

台本を拝見したところ、半分くらいセリフ、半分が歌といった感じでしょうか。
ミュージカルナンバーは21曲。
今日拝見した場面では、歌声が染み入るような優しく美しい旋律が中心でしたが、
聴かせる歌から楽しい歌!!まで、いろいろ満喫できそうです♪
(もちろん生バンド!)

ブロードウェイでこの演目が上演されたのは1969年。
マイフェアレディのアラン・ジェイ・ラーナーが台本・作詞
恋の手ほどき”で有名なアンドレ・プレヴィンが作曲。
振付はコーラスラインのマイケル・ベネット
そして主人公ココシャネルには、名女優キャサリンヘップバーン
という豪華キャスティングでの上演でした。
その時は、なんとココシャネル本人も舞台をご覧になったそうです。

そこから40年の時を経て、鳳蘭さんでの上演です。
失敗もバネに、美しく強く生きたココシャネル。
鳳蘭さん演じるココからは、強い芯と女性の自立への思いを強く感じました。
こんなシャネルの生き方に憧れる人もいるのではないでしょうか。
ココシャネル、鳳蘭さんをぜひみてほしいです。

劇中に出てくるかどうかはわからないのですが、
ココシャネルの残した有名な言葉で、
管理人が印象的に思ったのを最後に少しご紹介しておきますね。

美しさは女性の「武器」であり、
装いは「知恵」であり、
謙虚さは「エレガント」である。

20歳の顔は、自然の贈り物。
50歳の顔は、あなたの功績。

女は40を過ぎて始めておもしろくなる。

上演予定時間は、2時間40分
ルテアトル銀座で、7月6日から20日までの上演です。
(その後は、神奈川、浜松、岩手、福井、兵庫、鹿児島公演など)
公式HPはこちら


09/06/22 ダーティー・マネー稽古場レポ

2009年6月22日(日) 17:00
SHOW BIZ PLANNING
ダーティーマネー稽古場レポ

ダーティーマネーの稽古場にお伺いしてきました。
三浦浩一さん、三浦孝太さん親子初共演!
冒頭の、三浦浩一さんの
薄汚れた部屋での"薄汚れた"演技にご注目です。

そこにやってくるメッセンジャーボーイ、三浦孝太さん。
一直線な若者役で、とーってもイキイキされてます!!

劇中、壁のボードに「お金」のマークを描く際に、
¥マークを書いてたので(舞台設定はアメリカ)
$(ドル)でしょーと、休憩時間に笑いながらつっこまれてました。
(ご本人は「¥」が「半」のようになっていたので笑われたと思われてたそうです)

そして、管理人的ポイントが、田中敦子さん!
そう!
イノセンスや攻殻機動隊草薙素子の声の方なのです!
しびれます!
声だけでなくご本人も素敵なのです♪
姿勢もかっこいい!
そしてなんといっても声の質と抑揚がとーっても気持ちいい♪
例えばアン・スコット(今回の役名)の
「バスターミナル」
という言葉一つとってもうっとりでございます♪♪
アンスコット「悪かったわ」
許せます♪

その妹、スーザン・スコット役が福圓美里さん。
かわいらしく、何するかわからない妹(笑
福圓さんも声優さんとしてもご活躍の方です♪
動きや表情が、小悪魔みたいにかわいいです。

この女性二人の絡み方が、いいテンポ感を出していて、
この女性たちと男性陣がどう絡んでいくのか、それは乞うご期待。
大熙さんの登場(!?)から
タイトルの”ダーティーマネー”の真相があぶりだされていきます。
刑事役の田口守さん、カマイタチ隈本吉成さんの役どころも面白い。
なんとカマイタチはスーザンに!?

三浦浩一さん演じるタイロン・パワーが、
三浦孝太さん演じるジェイミー・マックリーンに対して
「若い頃のオレにそっくりだな」
というようなセリフがあって、
そりゃそうだと多分つっこみたくなると思いますよ(笑)

人生とかけて、オナラと解く。その心は?

演出は、竹邑類さん。

最後に集合写真をパチリ!
後列左から大熙さん、隈本吉成さん、三浦孝太さん、田口守さん。
前列左から田中敦子さん、三浦浩一さん、福圓美里さん。

そして強引に動画一言!いただきましたっ!!
ありがとうございます<(_ _)>

最後、セットどーーん!
みせちゃっていいのかな・・・・
でもこれ見て本番美術観たい人出てきてほしいから公開!

カネで世論を操ろうとする体制派に
徒手空拳の戦いを挑む、うらぶれ私立探偵のお話です。
ユーモアーたっぷりのブラックコメディー。
公演は6月30日から7月5日まで。
銀座みゆき館劇場にて!

おまけ。さて何をしてるんでしょうか?

09/06/23 ミュージカル座 赤ひげ 稽古場レポ

2009年6月23日(火)
ミュージカル座 赤ひげ 稽古場レポ

ミュージカル座の新作時代劇ミュージカル、
宝田明さんの俳優生活55周年記念作品
「赤ひげ」の稽古場のお伺いしてきました!
(本レポ最後宝田明さんと松原剛志さんのミニ対談動画も)

お稽古場に入ると、そこは、皆さん浴衣!
”和”の雰囲気満載、まさに”七夕”(ちなみに公演千秋楽が七夕)。

今日は一幕のお稽古を拝見してきたのですが、
まずは赤ひげ宝田明さんの存在感、
大きさ、温かさに加えて、渋さが素敵!

その赤ひげに最初は反発しつつも、次第に惹かれていく
若き医師保本(やすもと)役の松原剛志さん。

松原さんは、タイタニックで聴いた No Moon がもう気持ちよすぎて
身体に染み入る歌声がいまだに忘れられないのですが、
その気持ちよさが再びここに♪♪
優しくて美しくて、歌声に身体がふんわりと包まれる感覚になります♪♪

今回の作品のミュージカルナンバーは全24曲♪
お芝居と歌がちょうどいいバランスで入ってるように思いました。
宝田明さん、松原剛志さんのソロナンバーはもちろん、
デュエットからアンサンブルの歌までたっぷり楽しめます。

民衆群像劇なので、赤ひげと保本が触れ合う多くの人たちの
生き様や様子が心情まで含めて丁寧に描かれていて、見所聴き所がたっぷり。

例えば一幕では高野絹也さんと青島凛さん(★組では狩俣咲子さん)のシーンもいいっ!

赤ひげと保本の各シーンはどれも目が離せません。
特に反発気味だった若い保本が赤ひげとはじめて出会い、
そこから次第に惹かれていく一幕の保本の変化は見所です。

稽古場の雰囲気は下の写真のような感じです。
写真右手の机には、演出のハマナカトオルさん。
そして手前の椅子に座っているのは、出番待ちの松原剛志さんです。

帰り際、バス停の所で松原さんと立ち話させていただいたことを少しご紹介。
松原さん、昔引越しのアルバイトをしていた時に、
新築で土足厳禁の養生(傷つかないように床に貼られたカバー)の上に
土足で乗ってしまい、先輩にガツンと怒られた事があったそうです。
怒られた時は”なんだよっ”と、今回の保本のように反発していたものの、
しばらくして、こうして怒ってくれる人のありがたさに気づかれたとのこと。

20歳前後の若い時ってちょっととんがっていたりする時期、確かにありますよね。
そんな時、こういう赤ひげ先生のような人と出会い、ガツンとされると、
人間的に一まわりも二まわりも成長していくんだと思います。
そしてまた逆に赤ひげ先生のように、
ガツンと言うところは言える人でもありたいですよね。
(私はなかなかそうできないんですが・・)

そういう意味でも、若い人にも、赤ひげ先生世代(!?)の方にも、
幅広い世代の方にぜひ観てほしいなと思える作品です。

気になるショットを3つほどご紹介しちゃいましょう。




赤ひげに差し出しているのはさて何でしょうか?


そしてお待たせいたしました、宝田明さんと松原剛志さんのミニ対談!

最後に集合写真を撮る"直前"のショットを少し公開。
このショットの”直後”の写真は多分この後ミュージカル座HPにUPされる..はず・・

公演は7月2日から七夕の7月7日まで、シアター1010にて。

「保本、でかけるぞっ、ついてこい!」
「はいっ!」


09/06/29 だんじゅり祭 vol5稽古場レポ

2009年6月29日(月) 17:00
だんじゅり祭 VOL5 ~Our Great Mother 稽古場レポ

瀬下尚人さんと立川談慶さんの
だんじゅり祭の通し稽古を拝見してきました♪

瀬下さんと談慶さん、とーっても楽しそうでしょ。
この楽しさが観てる方にどんどん波及してくるんです。
どこまでが脚本でどこまでがアドリブかまったく読めません。
話がどんどん脱線しているようで、筋が通っているところがすごいです。
戻ってきた時が気持ちいい。その筋も、これがまたよくできている!
BGMがまた効果的で、思わず感動してしまった管理人であります。

さらに、今日の通し稽古では、客席絡み(スタッフ絡み)シーンも。
こうした場面、今日だけなのか本番もあるのか想像できないところが更に楽しいです。

やんちゃな二人の悪ガキのようでいて、
かと思えば大人の魅力も!


これは何のお話でしょう!?この写真からわかったらすごい。

ここからめちゃめちゃ面白いシーンに突入する”直前”の1ショット。
このシーンの”設定”がまず面白い。かなり新鮮でした(笑)

ネタや笑いどころは、はじめての方でもほんとに楽しめる内容で、
この舞台みると、CONVOY SHOW瀬下尚人さんと落語の立川談慶さんという
(本来の!?別の!?)お姿にますます興味出ますよ。

開演直後の映像は必見ですので決してご遅刻されませぬように。
(稽古場で観ててツボにはまりました笑)
ちなみに当日ロビーにて、開演1時間前から、昔の公演の冒頭映像等を流しているとのこと。
ぜひはやめに来場されて、この必見映像達をお楽しみ下さい!

お稽古場の雰囲気を少しご紹介↓

この二匹は!?(笑)

通し稽古直前の談慶さん。
この直後、瀬下尚人さんに「今寝てたでしょ?」と突っ込まれてました(笑

最後に瀬下さんと談慶さんから動画メッセージをいただきました♪

公演は7月2日から5日まで。労音大久保会館にて
(だんじゅり祭長野上田公演も7月10日に上演)


09/07/04 OSK日本歌劇団 レビュー in KYOTO III 稽古場レポ

2009年7月4日(土) 13:30
OSK日本歌劇団 レビュー in KYOTO Ⅲ @京都四條南座 稽古場レポ

管理人初のレビューショー稽古場レポ!
OSK日本歌劇団の稽古場にお伺いしてきました♪
(本レポ後半に、稽古場の様子や出演者メッセージ映像も!)

OSK日本歌劇団は、関西を中心に活動する女性だけの歌劇団で、
特徴はダンスや群舞の美しさ!
今回の公演は、第一部が”和”、第二部が”洋”、
お芝居ではなく、全てが、踊りと歌による華やかなショーです♪
管理人が一番楽しみにしていた群舞も、心の底から堪能して参りました!
その興奮冷めやらぬ状態でのレポをお届けします!

まずはこのスパニッシュシーン!

かっこいー!

二部の通し稽古。
これがすさまじかった。
心躍るひととき!心地よき満足感!
ショーのテンポ感が絶妙で、曲調、振付の切り替え、転換が気持ちいい!
男役がめちゃめちゃかっこよく、娘役がとーてーも美しい!!
次から次に大好きな料理が出てきて、
腹八分目くらいでどんどんおかわりしていくみたいな感じです。

一つ一つのシーンの中で、指先やつま先、身体の向きや動きまで
ほんとに丁寧に細かく作られているんですよね。そしてそれを
全員が共有してはじめて群舞の美しさが出てるんだなということを実感。
また、観客としては、例えばちょっと横の方を向いてしまった
そんな一瞬にもたくさんの魅力を見逃してる可能性があるんだということを改めて感じました。
だからリピートした時に、どんどん新しい発見がでてくるんでしょうね。

このふわっと感!この瞬間は逃したくないっ!

振付最高ー!
ちょっと変則的な動きや絶妙な上下動、MYツボです。

男役のシーンに、娘役が絡んでいくタイミングも気持ちいい♪

個性的な35名の劇団員の皆さんの、いろんな魅力が味わえますよ!
舞台袖に下がった直後の息遣いがすごくて、そのハードさを間近に実感。

桜花昇ぼるさん♪

ラインダンス、必見!

今日拝見したスパニッシュシーンの固め稽古では、
手先の角度や身体の線、目線など、
男役の魅力をどのように出していくか、
お客さんがどのようにしたらより楽しめるか、
今に満足せずどのように成長していくかという心構えなどまで、
振付の大谷盛雄さんが関西弁でビシビシと指導されていました。
"はいっ"と気持ちいい声で応えていく劇団員の方達のお姿も素敵!
(下記写真、ステージ上の一番右のジーンズの方が大谷盛雄さん)

今回の公演の振付陣には、OSKをはじめ、日劇、宝塚OGの方達のお名前も!
(二部振付は、大谷盛雄さん/矢倉鶴雄さん/はやみ甲さん/立ともみさん/真島茂樹さん。
一部は山村若さん/花柳寿楽さん/山村若有子さん)

第二部の作・演出は、マツケンサンバIIの作詞家でもある吉峯暁子さん。
第一部はの作:桃井文さん、演出・振付が西川箕乃助さんです。
今日拝見できなかったその第一部は、和もののレビューショー。
江戸時代から現在までの日本各地の昔懐かしい夏の風景を、
美しく、時にコミカルに魅せるさくらタイフーン!
和と洋のレビューを、休憩はさんで一度に味わえますよ♪

ここで、第二部のお稽古の様子を、ちらっと(約50秒)ご紹介!

- 動画解説 -
冒頭シーンは、桜花昇ぼるさん、高世麻央さん、桐生麻耶さん。
直後ダンスシーンの中央で飛び跳ねる珂逢こころさんのこの気持ちよさ!
そこから桐生麻耶さん、桜花昇ぼるさん、高世麻央さんと続き、
美しい群舞、びしっと男役、そして、はっっ!

お稽古後に、
桜花昇ぼるさん(中央)、高世麻央さん(右から二人目)、桐生麻耶さん(左から二人目)、
朝香櫻子さん(一番右側)、牧名ことりさん(一番左側)
にお話をお伺いすることができました♪

第一部の日舞の見所やテーマ等も話されてます。関西弁が心地いいです♪
お疲れのなか、本当にありがとうございました。
ちなみに映像が細長なのは
「靴下を映さないでね」という御要望にお応えいたしました。
p.s. 桐生麻耶さんの最後の”指の形”は、”2”ではなく”V”とのことです(笑

休憩が途中、五分、十分と入るのですが、休憩中も皆さんとても熱心。
先生やOGの方もつきっきりでお稽古されてました。
お稽古終了後も皆さん残って個別にお稽古。
手前にいらっしゃるのは、立ともみさんですね。

OSK日本歌劇団の名物ともいえる「桜咲く国」。
↓この桜の傘が咲く瞬間は、ぜひ皆さん劇場にて!

公演は2009年7月12日から20日まで。京都四條南座で。
昼の部は12時から、夜の部は16時から。
詳細はOSKのホームページにて。

写真・動画は許可を得て掲載しています。無断転載はご遠慮下さい。

そして下記は松竹さんがYoutube に公開していたお稽古場の動画です↓
(マツケンサンバの真島茂樹さんの振付シーンが楽しい♪)


09/07/21 東京吹奏楽団スーパーライブ2009 稽古場レポ

2009年7月21日(火)
東京吹奏楽団スーパーライブ2009 稽古場レポ
- ミュージカル 時の旅 -


☆本レポ最後に和音美桜さんと塩田明弘さんの動画メッセージも♪

まずは、このお写真からどうぞ♪


指揮者の塩田明弘さんと、橋本さとしさんがノビノビ踊ってます!

東京吹奏楽団スーパーライブの第二部のスペシャルゲスト
和音美桜さんと橋本さとしさんを迎えたミュージカルナンバーのお稽古だったのですが、
この写真のように、ほんっとに気持ちいい、至福のひとときでした。

まずはミュージカル ミス・サイゴンより、アメリカン・ドリーム♪
橋本さとしさん、「テンション」「間」「つぶやき」がとても楽しい♪
そして、動きまくりです(全然カメラの焦点が合わない 笑)
塩田明弘さんと橋本さとしさんの息もぴったり!
お二人のやりとりみてると、お芝居みてるように楽しいですよ♪



そーしーて!和音美桜さん♪♪♪
私管理人が今までの人生で聴いてきた歌声で、一番大好きな歌姫様です♪

なんて素敵な高音♪
心が洗われます♪
気持ちよさ、半端ないです。
体中があたたかい歌声で包まれます♪
後ろで一緒に聴いていたスタッフの方達からも
「素敵~~」という声があちこちで漏れ聞こえ、
私を含め、聴いてる人みんなが幸せな笑顔になっておりました。

そして踊って歌うコンダクター♪ 塩田明弘さん!

ノリ、めちゃめちゃ楽しい!
いつもはオーケストラピットの中で頭の先っぽと指揮棒しか
見えない時が多いですが、今回はステージの上でたっぷりと(視覚的にも)楽しめますよ!

また、通常のミュージカルでは、オーケストラピットでの演奏は
「弦楽器」が入るのですが、今回のコンサートは吹奏楽なので、
弦楽器はなく、基本”管楽器”とリズム系の楽器になるのです。
これがですね、実に新鮮。
聴きなれたミュージカルナンバーの魅力が再発見できます!
アレンジもめちゃかっこいー♪
特に、今日聴いた、プログラムに乗っていない某ミュージカルナンバー。
これ、パンチが効いていて、すごくいいです。ぜひCDで欲しい!!
なんの曲かは、当日劇場でのお楽しみに!!

お稽古場は、雰囲気もとてもよくて、
和音美桜さん、橋本さとしさん
このお二人の笑顔から伝わりますでしょうか。


あるミュージカルナンバー中のワンショットをご紹介。 さてどの曲でしょうか?

お!?

おおおお!

最高に癒された後、 控え室に、塩田明弘さんと和音美桜さんをご訪問。

写真をチェックする塩田明弘さんと和音美桜さん。

っと、写真を見ていた和音美桜さんが
「塩田さん、(写真から)曲がみえますねっ」と。
確かに、言われてみると、指揮棒や表情から、
音の高低や盛り上がりが読み取れて、連続でみてると曲が流れてくるようです♪

そして、最後、なんと!
和音美桜さんと塩田明弘さんのお二人から動画メッセージをいただきました!!
(曲目や聴き所も語っていただきました♪大人っぽく、色っぽくの、”ぽ”が素敵~♪)


『東京吹奏楽団スーパーライブ2009
〜ミュージカル 時の旅〜』
第一部は、オペラからミュージカル誕生へ、
第二部は、ミュージカル世界紀行
途中休憩ありの約2時間のコンサートです。

日時は、7月22日(水)の19:00からティアラこうとう
(半蔵門線・都営新宿線の住吉駅か、錦糸町駅が最寄)にて。
お値段はなんと3000円!!
学生ならさらに2500円!!
しかも全席自由席。
当日券もあるとのこと。
私ももちろん明日参ります♪

公演詳細は東京吹奏楽団のホームページを。
(プログラム等も載ってます)

東宝ミュージックのホームページのミュージカルレポートコーナーでも、
今日の様子がUPされるかも!?

また、ミュージカル情報や公演の裏話なども満載の
シオタクターこと塩田明弘さんのメールマガジン「月刊シオタクター」
今回のコンサートにまつわるお話なども読めるかもですよ♪

写真・動画は許可を得て掲載しています。無断転載はご遠慮下さい。


09/07/24 こまつ座兄おとうと稽古場レポ

2009年7月24日(金)
こまつ座 兄おとうと 稽古場レポ

印象的なシーンや記憶に残るセリフが満載です。

セリフのやりとりが、実に自然に軽快に、唄も違和感なく心地よく楽しく、
さらに劇中の問いや投げかけが、観てるこちらにも自然にすーっと問いかけられて、
一緒になって考えてしまうんですよね。

例えば、吉野作造が、天津からきた袁世凱の娘、美琴の問い
”国の基になるのは何か。”に答えるシーン。

”国もおにぎりと似ている。”

ここでおにぎりの唄♪

民族でもなく、言葉でもなく、宗教でもなく、文化でもなく、歴史でもなく・・

「○○○○○○○○○○○○○○○○だな。」

次のセリフで、弟、信次が硬直。

民主主義の父と言われた吉野作造(辻萬長さん)と、
高級官僚の弟、吉野信次(大鷹明良さん)。
主義主張は違えども、互いにまっすぐな、大秀才の”兄”と”おとうと”。

この二人を支えるのが、良妻賢母な二人(剣幸さんと高橋礼恵さん)。
二幕の、この兄弟&姉妹のやりとりの場面がとっても好きです。
姉妹の優しさ、ぐっときますよ。

この兄弟&姉妹に絡んでくる宮本裕子さんと小嶋尚樹さんが、
一人複数役をこなしていて、これまた見所の一つ!

音楽劇で、ピアノの生演奏にのせた歌もあり、
(ピアノの生演奏は朴勝哲さん♪)
へそくりの歌(旋律は私の大好きなユーモレスク!)など、
歌の内容も、さまざまで楽しい♪
振付は、TSミュージカルの謝珠栄さんです。

今日は通し稽古後の、だめだしも聞かせていただきました。
あるシーンの間や心情、言い方、相槌の打ち方などについて、
演出の鵜山仁さんから役者さんに投げかけたり、
逆に役者さんが鵜山さんに問いかけたりして、
丁寧にじっくりと話し合われていきます。
そして、井上ひさしさんの脚本の一字一句をすごく大事にされて演出
されているのがとても伝わってきました。
再再演って、前回同様という形ではなく、こうしてどんどん磨かれていくんでしょうね。

ちなみに再演の時から加えられたのが、二幕の最初、説教強盗の場。
下記写真、舞台上では「兄をどこに隠した?」のシーン。
→写真の右下にいらっしゃるのが兄(辻萬長さん)です

弟信次の判子シーンの「いかん!!」、このリアクションが好き♪
そして下記は兄、作造の二幕某シーンの後姿。右手でいじいじしてる仕草が好き♪

観終わった後、どのセリフが印象的だった?と思わず
話したくなる、そんな舞台です。

2003年に、演出の鵜山仁さんが読売演劇大賞・最優秀演出家賞を受賞した作品です。
公演は8月16日まで、新宿紀伊國屋サザンシアターにて。

「三度のごはん、きちんとたべて火の用心。元気でいきよう。きっとね。」


09/07/25 オペラドマランドロゲネレポ@東京芸術劇場

2009年7月25日(土) 12:00
オペラ・ド・マランドロ ゲネレポ
@東京芸術劇場中ホール

独特の雰囲気のオープニング。
そこから広がるブラジルの雑多な世界。
衣装の”白”がまぶしくかっこいいっ。

ブラジル版三文オペラなので、
ベガーズオペラや三文オペラを観たことのある人は、
”あ、そういわれてみれば”と気づくと思いますが、
観たことなくても、全然OK。
ブラジルな雰囲気に浸れますよ!♪!

ミラーボールもまわりまくりです!

別所哲也さんと石川梨華さん。
冒頭の結婚式シーンでは、石川梨華さんのウェディングドレス姿も!

石井一孝さん!

マルシアさん、製作発表での意気込みが伝わってくる歌声でした♪


見所はほんとに盛りだくさん。
出演されてる方それぞれにいろんな見せ場があります。
特に東山義久さん、どの役もめちゃめちゃかっこいい!

DIAMOND☆DOGSのメンバーもいろいろな役柄、衣装で登場!

ダーンス、めっちゃ素敵です!
シルエットがとても美しい。

ちょっと白くひかっちゃってますが、
雰囲気が伝わるかなと思って掲載。

小此木麻里さん、ちょっと困った感じの表情が私的にかなり好きでございます。
歌声がこれまた素敵っ!

小林勝也さんと杜けあきさんも雰囲気満点。

そーしーて、田中ロウマさん、登場からキャラクターのインパクト大です。
写真にすると刺激が大きいかと思いますので、ぜひ会場にてご堪能下さい。
歌声もたっぷりございますよ♪

脚本は鈴木勝秀さん、演出は荻田浩一さんです。
東京公演は8月2日まで、池袋の東京芸術劇場にて。
大阪公演は8月18日に、梅田のシアタードラマシティにて。


09/08/05 水木英昭プロデュース SO SOLDIER 稽古場レポ

2009年8月5日(水) 19:00
水木英昭プロデュース
眠れぬ夜のサバイバル・パーティー
SO SOLDIER 稽古場レポ

☆最後に出演者動画メッセージ有♪

アクションがすごい!
ラスト20分はずっとアクションッ!!
白川侑二朗さんが私の目の前に
立たれた時には、それはもうすごい迫力で、
私なら即降伏するなと思いながら観てました。
まさにSOLDIER!
したたる汗。熱い!SO HOT!!

舞台は、
山中特殊訓練中の自衛隊員と、道に迷った民間人家族。
やむなく行動を共にすることになり...
というところから始まります。

その民間人のお父ちゃんを水木英昭さん。
このお父ちゃんっぷりが面白いです!

っと、そこから、どうなるの!?
え、どうなるの!?
えええ、どうなるの!?
と展開!!

なにが起きた!?

音楽に乗せたアップテンポのアクション。
息つく暇なしです。
特にキックがかっこいい。
高い!そして速い!

アクロバットなダンスナンバーがこれまた見ごたえあり。
今回PaniCrew山本崇史さんと中野智行さんが振付という点もご注目です。

笑いネタも随所にツボがちりばめられています♪
稲葉貴子さんの気持ちいい動きや
高橋花衣さんの心の変化なども見所!

佐伯太輔さんと大橋光さんも美味しい役どころです♪

水木さんとひとしさんは、何をしてるのでしょう??
(※休憩中ではございません)

アムロ!寺尾由布樹さんが名残惜しそうに眺めてるものとは!?

今回拝見したお稽古場はフラットなステージでしたが、
劇場では、高低差のあるセットになるとのこと!
ということはダンスやアクションの迫力、さらにすごく!!

最後に、動画でメッセージをいただきました!
役どころや見所、裏話、誕生日秘話などなど!!
とっても楽しい雰囲気が伝わってきますよ!(笑

96年に劇団SET時代に初演された後、好評で何度も再演され映画化もされた作品を、
今回脚本も演出もキャストも新たにしての上演です。

公演は8月13日から16日まで。
新宿の全労災ホール/スペース・ゼロにて。

出演:
白川侑二朗
稲葉貴子
佐伯太輔
寺尾由布樹
ひとし
大橋光
高橋花衣
相澤一成
原育美
水木英昭

岩切大介
中野真太郎
池原真一
林美帆
黒須美希


09/08/12 春野寿美礼ソロコンサート09男と女稽古場レポ&インタビュー

2009年8月12日(水) 13:00
春野寿美礼ソロコンサート
「男と女 Un homme et une femme」
稽古場レポ

今日は春野寿美礼さんのソロコンサート 09 のお稽古場にお伺い♪
管理人直撃インタビューがこのレポ後半に!)

のびのびと自由に、とっても幸せそうな笑顔で歌われる春野寿美礼さんを
たっぷり拝見してきました。
優しくて幸せに包まれるようなほんとに素敵なお声♪
私も思わず微笑んでしまいました。

最後伸ばしきって歌い上げる最後の終わり方(歌いきり方)が
曲によって、気持ちよかったり、かっこよかったり、面白かったり♪

スラリとされてるので、手を大きく広げると、
まるで伸びやかに舞う白鳥のようです。

振付シーンもじっくり拝見させていただいたんですが、
この振付、ステップがなんとまぁ楽しい!

膝をまげつつ蹴り上げる時のあの足と身体のライン、
そしてスカートのひらひら感!
私的ツボ満載でございます。
スタッフも身体が左右にゆれてしまう位楽しい雰囲気で、
歌い終わったらスタッフ拍手、私も拍手!!

ファン投票ダントツ第一位というあのナンバーは、
イントロから最後まで瞬きしたくない位素敵!

ここで、なんと少しお話させていただけることに!!
いくつかご質問させていただいた内容をどーんとご紹介!



おけぴ管理人の春野寿美礼さんにインタビュー♪企画(聞き手:私)

▼歌い方は曲によって意識して変えていたりされるのでしょうか?

特に意識して変えているつもりはないんですけど、
男性の気持ちの曲、女性の気持ちの曲に分かれているので、
自然と気持ちがどっちかよりによって、声も変わっていくんだと思います。

▼宝塚のナンバーもありますが、歌い方は男役の時とは違うんでしょうか?

宝塚の時は、男役として歌っていたので、
今は男役じゃなくて自分の中の男性性ということで歌っているので、
歌い方、声の出し方も違いますね。

▼新しい曲を歌う時、どうやって歌い方を作りこんでいかれているのでしょう?

歌詞を大切にしています。
歌詞から、まず雰囲気を作って、
その後、メロディーによって、どう気持ちが動いていくか、
そこで声が決まってくるんです。
ここでこういう声をだそうとかそういうんじゃないんですよね。
そして、その曲自体がどういう世界を表しているのかを一番大切に考えています。

▼素敵な歌声の秘訣はズバリ

なんにもしてないんです(笑
声帯って神経質になったほうがだめなんですよ。
声帯ってすごく賢くってほっとくとなおるんですよね。
あんまり考えすぎて神経つかいすぎちゃうと、か弱い声帯になるので、
かわいい子には旅をさせろくらいのかんじで
”神経質になりすぎないこと”です。
ほっといた方がいいんです。

▼歌い手として、聴き手に伝えたいこと

曲だけを楽しんでいただくのではなくて、
その曲を映像としても捉えていただけるように歌を表現していきたいと思ってます。
曲の情景が浮かぶような感じですね。
ただ音楽が綺麗だなぁとか、歌がうまいんだなとかじゃなくて、
歌っている内容がはっきりとお客様の中に届く歌を歌いたいですね。

▼ライブの魅力とは

お客様と一体になれるところですね。
お客様と私とのお互いのコミュニケーションみたいなものがとれる場なんです。
お互いに私たち、思いあってるんだなということをいつも感じています。
スタジオで一人こもって歌うのも大切なんですけど、
お客さんの前で交流しながら歌を歌っていくのはすごく大切なんです。

▼最近はまってることがあれば教えて下さい

バブルバス(笑

家庭用のバブルバスを購入したんです。
私、お風呂苦手なんです。長く入れない人で。
でも入るために防水のTVとかDVDを持っていってつかってます。

湯船につかりなさいっていうじゃないですか。
半身浴がどうのこうのとか。女性は特にとか。
昔っからできないんですよね。
(※管理人、まったく一緒でかなり共感)

だからやったほうがいいのかなと思って。
冷え性なんですよ。夏でもすごく寒いので。

▼効果のほどは?

あんまり変わんない(笑

でも、その時間はすごくリラックスできるんです。
こういう風な生活になってくると忙しくなるし、神経もたってくるんです。
でもその20分間はぼさっとするしかないので、大切な時間になってます。

っと、とっても気さくにお話いただきまして、
オサ様(春野寿美礼さんの愛称は”オサ”さん)が
大好きになってしまった管理人でございます。

男性性、女性性はもちろん、それ以上に、いろんな魅力が味わえるコンサートです。
さらに一曲の中にいろんなストーリーがつまっている感じで、
それが手にとるように伝わってきますよ。

最後に春野寿美礼さんからメッセージをいただきました!

”私の中にある、男性性と女性性を、
みなさまに存分に楽しんでいただけるようなコンサートに
しようと思いますので、どうぞ楽しみにしていてください!”

何度も繰り返し聴きたくなって、CDも購入♪
(アルバムは8月12日に発売!)
山野楽器で買ったらポスターもついてきました!
今おけぴのオフィスにはってまーす。
管理人は18日初日に観劇予定です。

公演は8月18日(火)から24日(月)まで青山劇場にて。
大阪公演は9月3日(木)から6日(日)まで、梅田芸術劇場メインホールにて。
詳細はこちらからどうぞ

構成・演出は菅野こうめいさん、
音楽監督に羽毛田丈史さん。
ゲストミュージシャンとして古澤巌さん、NAOTOさんが
(出演日程はご確認下さい)、
ゲストダンサーとして大澄賢也さんがご出演です。
演奏はもちろん生演奏!

演奏予定曲目
最後のダンス」(ミュージカル「エリザベート」より)
China Doll」(ミュージカル「マルグリット」より)
Un Homme et une femme」(フランシス・レイ)
Guilty」(バーブラ・ストライサンド&バリー・ギブ)
などなど。

p.s. 構成・演出の菅野こうめいさんと会話していて笑いがとまらなくなった春野寿美礼さん♪
※写真は許可を得て掲載していますので無断転載はご遠慮下さい

09/08/19 赤と黒:赤澤ムックx木村了インタビューレポ

2009年8月19日(水) 12:00
赤と黒@赤坂レッドシアター
赤澤ムックさん木村了さんインタビューレポ

10月1日から11日まで赤坂レッドシアターで上演される「赤と黒」。
脚色・演出の赤澤ムックさんと主演の木村了さんにお話をお伺いしてきました!

「若き栄光と破滅」を描いたスタンダール原作のこのお話、
昨年上演された宝塚の舞台がご記憶にある方もいらっしゃると思います。
野心に燃えた貧しくも美しい青年が、出世、恋、出世、恋と
情熱的に生きるお話ですが、今回の赤と黒は、
赤澤ムックさんと木村了さんにお話を聞いていると、
「ファッションショー」「ロールプレイング」「鏡」といった言葉が!

出演者も、歌舞伎、ミュージカル、ドラマからと、
持ち味の強い方達が終結してます!

木村了
上野なつひ/冨田麻帆
本間ひとし/池下重大/眞藤ヒロシ/佐藤晴彦
上山竜司(RUN&GUN)
坂東亀三郎

ちなみに本間さん池下さん眞藤さん佐藤さんは
一人で5役以上もこなされるそうです。

以下、赤澤ムックさんと木村了さんにお伺いしてきたお話を
たーっぷりとどうぞ!
(赤澤ムックさんの言葉が赤色、木村了さんが緑色になってます)

▼まずタイトルの「赤と黒」ですが、赤澤ムックさんの中でこの赤と黒とは?

"野心"と"それを隠すもの"です。
この舞台は、貧しい若い少年が、自分の野心を隠しながら挑んでいく話なんですね。
当時も今も、若者には成し遂げたい理想があって、野心家の人も多いと思うんですよ。
ただ、現代の若者は、その場ですぐに結果が出るもの以外には興味がなかったり、情熱や根性、成果の上がらない努力、かっこ悪いことを好まないところがあるんじゃないでしょうか。
赤い野心があるんだけど、みっともないからと、
冷静を装い黒い衣をまとう。そんなイメージです。

▼その主人公ジュリアン・ソレルを演じる木村了さん。木村了さん自身、野心は?

野心ないです。

この(役者という)お仕事は、何をもって上にあがっていくのか
というのがないので。
だから(役者を)やってるってのもあるんですけど。

▼そんな木村了さんが思うジュリアンソレルの魅力とは

その野心的なところですね。
ステージをクリアしていくと、ジュリアンソレルという人間が
ちょっとづつかわっていくんです。

▼成長してく感じなんでしょうか?

いい成長か悪い成長かは、みていただいた方の判断なんですけど、
ま、間違いなく、
成長していく過程は間違った方向なので。

▼どういうところが?

野心家すぎて権力を持ちたいという気持ちが大きすぎる上、
進み方を間違えるんです。
だから夫人に手をだしたり、段階を間違えるんです。

赤澤ムック:ゲームをクリアすることに夢中になって実際の本質を見失う感じですね。
ちやほやされちゃって調子にのっちゃう。みたいな。

▼演じるにあたって難しそうだなと思う点はありますか?

レナール夫人に恋する時とかは、
母をみて恋するっていうのが、
ただ単純に恋をしてるわけじゃないので、
母性をみて好きになるというところが難しいですよね。
マチルドの方はなんとなく同年代で共通する部分もあるんですけど。

▼ここで赤澤ムックさんからの個人的な質問が。

『女性を屈するために、権力をみせつけるためにくどくことってありますか?』

木村了:ないですね。
管理人:ないですねぇ。

赤澤ムック:ジュリアンは、二人の女性をくどくんですけど、
ゲームの一環というか、力をみせつけるための恋愛なんですね。
なので、若い綺麗な男の子(ジュリアン)が
がんがんくどいてくるっていうのは、女性の方はぐっとくると思います。


木村了:草食系男子とは真逆ですね。

赤澤ムック:そう、草食系はね、本来女性は求めてないと思うんですよね。
強引な人が少なくなっちゃったからそういうしかない状態じゃないかなと。
男性はそれに共感して、隠された赤いものが盛り上がるといいですよね。

木村了:でも、きっかえを与えるのは女なんですよね。
ジュリアンは、馬鹿にされたというふうに勘違いするんですよ。
自分の方が上だ、支配したいという思いの表現の仕方が
恋愛につながっていくんです。
大きな間違いなんです。

赤澤ムック:すごく自尊心の高いジュリアンなんです。

木村了:先日、ムックさんとワークショップで話したんですけど、
感覚的には、ジュリアンには14-5歳の少年の心をもったところがあるんです。
自分の力を女の子にみせつけたいとか、
そういう思いに支配されている時期、
そんな感じの印象を受けるんじゃないかなと思います。

赤澤ムック:とっても若々しい舞台になると思いますよ。

▼先ほど”ファッションショー”という言葉を聞いてちょっと驚いたのですが

赤澤ムック:ジュリアンは野望のままに出世していくんですけど、
当時は服装で身分が区切られるんですね。
木村了さん演じる主人公のジュリアン・ソレルが
どんどん衣装換えをしていくことで出世を表現していきます。
ステージのある部分が楽屋になっていて
表舞台と楽屋とを行き来しながらステージがまさに
ファッションショーのような形になっているんです。

(実際どのようになるかはぜひ劇場でご確認下さい!!)

人前に出る姿と、裏であわただしくする姿、
ある意味、これも赤と黒ですね。
最後は。。。
(ここはお楽しみにとっておきましょう)

また、衣装がいろいろ変わり、
どんどんトップクラスのショーに挑んでいくんですんですが、
こういうところは、ちょっとRPG的といえると思います。

▼お話や展開はわかりやすい感じですか?

話としてはすごくシンプルでわかりやすいんです。
台詞も、固くないですし、聞きやすいと思います

木村君のファン層は若い子が多いので
中学生くらいからわかるようにしようと思ってます。
逆に、原作のファンの方は年配の方が多いと思うのですが、
ひとひねりしてあるので、原作をご存知の方はいい意味で驚かれるかもしれません。

また、今回、RUN&GUNの上山竜司君の役どころも面白いと思います。
ジュリアン・ソレルの”影”をある人物として描いています。
最初、ジュリアンは、あまりにも自分の姿がみじめに思っているんですが
鏡の中の自分(影)と対話して、励まされていくうちに、
自分自身が憧れるその人物だと思いこんでいくんですね。
そして自尊心とか虚栄心が増長されていくんです。

木村了:で、間違っていくんです。

赤澤ムック:なので、男性の友情ものという見方もできると思いますよ。

▼ところで赤澤ムックさんの、木村了さんの第一印象は?

最初はドラマとかで拝見する若いタレントさんっていうイメージだったんですけど、
この人は俳優なんだなっていうイメージを持ちました。
紅色的な俳優じゃなくて、アルパチーノ的な、ストイックな人だなと。
いまどきないくらい、努力家で、ストイックで、隠された情熱があるんじゃないかなと思います。

▼まさにジュリアン・ソレルにぴったりですね

赤澤ムック:美貌と頭脳でのしあがっていく役ですし、
こんなにあう役はないんじゃないかなぁと思ってます。

▼ちなみに木村了さん、役作りについては?

木村了:常にそうなんですけど、
あまり役作りとか、作りこまないようにしてるんです。
自分の固定概念をもって稽古すると
どうしても、演じきれないというか、
どっかしらで納得がいかないと台詞にでるタイプなんですよ。
それは前の舞台でも演出家に言われていて。
それが素直でいいとか言われたんですけど。
なのであまり作りこまないので、
今のところ、ストーリーの流れのイメージだけは頭にいれておいて、
自分がどういうふうにしようかとかは考えないようにしてます。

赤澤ムック:木村君の嘘がない台詞のよさは素晴らしいんです。
逆にいうと嘘でいってるところがすぐわかるんですけど(笑)

素材のよさっていうか
木村君が最初から最後まで嘘のないせりふでとおせたら
もう舞台は勝ちだなと思っています。
それだけほんとにそこで破滅しきれるか、人生後悔しきれるか、ですね。

"女性の観客はみんな、ジュリアンに恋してほしいですね。
男性はその野心に共感していただきたいです" by 赤澤ムック

ジュリアンは恋愛にうぶで、何も知らないところからスタートするので、
うぶ感というか、”はじめて感”が、観る人に伝えられたらいいなと思ってます。 by 木村了


そして最後に、動画メッセージもいただきました!

質問に答えていただく時の目が、透通っている感じで、
すっごくピュアなお二人でした。
ファッションショーのステージと楽屋。
この構成も楽しみですね!!!

公演は10月1日から11日まで、赤坂レッドシアターにて。
オフィシャルサイトは こちら


09/08/26 劇団スパイスガーデン アイドル 失われたキミを求めて

2009年8月26日(水) 19:00
劇団スパイスガーデン
アイドル -失われたキミを求めて- 稽古場レポ

劇団スパイスガーデンのお稽古場にお邪魔してきました。
(本レポ最後に劇団員5名の動画メッセージもあります)

劇団スパイスガーデンは、昨年11月旗揚げの
“刺激的空間”を追求する男5人組の劇団。
作・演出は、日テレの連ドラ「ザ・クイズショウ」の
脚本・監督もされている映画監督・脚本家の及川拓郎さん。

稽古場の前まできた時、
開いていた窓からノリノリで踊っている姿が見えて、
ストレートプレイと思いこんでた私は俄然ワクワク。

アイドルグループ「タイフーン」。
バイト、子育て、プライド、借金、いろんな悩みを抱えながら、
舞台にたち、時には自分と違うキャラクターを演じたりと、
アイドルはほんとに大変そう!

一人で複数役を演じていたりするので、衣装替えの連続。
シーンによって、なんと!えー?というような役で登場していたりしますよ。

こちらは、女の子3人の人気ユニット「ラブナレッジ」の
熱烈なファンの男性達(!?)が右側に...

差し出しているこれは!?

差し出しているこれは!?(その2)

動きまくり飛びまくりですっ!

M-1ならぬ、A-1グランプリへの出場を悩むタイフーン。
このA-1グランプリの登場アイドルがとても楽しいです♪
客席も、ノッて盛り上がりそう!

中でも、下の写真の二人組アイドルがツボでした。
なりきり具合が最高です♪
右側の女性が重要な役どころ!
サランヘヨー!

音楽も気持ちいいです♪

かなり熱い舞台ですが、
額や頬の汗がさわやかです!
某シーンでの出番の後、
袖に引っ込んだ後に、涙をぬぐっていた姿も印象的。

ダンスあり、歌あり、涙あり、映像ありの熱血青春物語。
マイケル、ポー!

最後にタイフーンの皆さん(劇団スパイスガーデンの皆様)から
動画でメッセージをいただきました!


(上段左より飯田隆裕さん、山中雄輔さん、松尾英太郎さん、
 下段左が栗原寛孝さん、右が和田成正さん)


公演は9月1日から6日まで、中野ザ・ポケットにて。

作・演出:及川拓郎
出演:
和田成正 栗原寛孝 松尾英太郎 山中雄輔 飯田隆裕
<ラブナレッジ>
泉亜樹高橋明日香中尾ちひろ
<モンキーパンチ>
桑原沙也加児玉麿利菅原由理子

アイドルに必要なのは、運と勘と○○○○○!


09/09/08 ブック・ショップ稽古場レポ

2009年9月8日(火) 14:00
ブック・ショップ稽古場レポ

9月18日からシアターサンモールで上演される
「ブック・ショップ」のお稽古場を訪問してきました。

ブックショップ、日本語で本屋さん。
新装オープンした本屋さんを舞台にした、
優しくておかしくてこころあったまるファンタジーな舞台です♪
(日本語の舞台で、お子さんにもわかりやすく楽しめるお話です!)

本が大好きでついに本屋のオーナーになったジェーン(麻乃佳世さん)。
お隣のチョコレート屋のサミュエルに一目ぼれをしてしまったジェーン。
でも恥ずかしくて気持ちを伝えられないジェーン。
そこに!!ヘンな中年の幽霊(川井康弘さん)が!この幽霊が実は!?

今日拝見したのは舞台中盤部分のお稽古シーンだったのですが、
ジェーンとこの幽霊の掛け合いがとても楽しい!
幽霊はジェーンの背中を押すのですが、果たしてジェーンは・・
というところで、今日のお稽古終了。続き見たい!

「ブック・ショップ」が生まれたのはカナダのケベック州。
ケベックといえばカナダで唯一、公用語が仏語の
とてもヨーロッパ的な芸術センスの秀でたところ。
その繊細さは日本人に、とっても馴染みやすいと思います。
気持ちの運びや、表現の度合いとかがとっても心地良くて
共感できると思いますよ。
仏語、英語、スペイン語版等、世界各国で上演されていて今回はその日本語版初演!

お稽古拝見中、芸術監督のキャロル・カッシスタさんに、
ごにょごにょと小声でいろいろと教えていただいたのですが、
演出家のフレデリック・デュボワさんをはじめスタッフ陣は、
頭ではフランス語で考え、それを英語で言葉にして、
通訳を介して日本語に翻訳され、役者はそれを日本語で演じているんです。
これがですね、みていると、
意思の疎通のためにお稽古の流れが止まるということはなく、
身振りや動き、間、テンポ、強弱などを、通訳の言葉で捕捉する、
そんな感じで進行していました。時には通訳を飛び越えて会話したりも!

演出のデュボアさんも、毎日日本語をお勉強中。
今日は「もういちど」という言葉を覚えられておりました。

主人公ジェーンは、元宝塚歌劇団月組娘役トップスターの麻乃佳世さん。
彼女の醸し出すいろいろな表情が、この舞台の持つ素敵な雰囲気を
さらに魅力的にしています!さらに、かわいいだけじゃなくて、
ヴィクターへ啖呵切ってきっと睨みあげる姿もいいっ!

ヴィクター役の川井康弘さんは
幽霊ならではの理屈の通らない真面目さがコミカル♪

ウクライナ語を話すぺトラ役明美見枝子さん(あけみみえこ)は、
巻き舌とカタコトがとっても「ぽい」です(笑)

仏語の歌を口ずさむサミュエルの溝呂木賢さん(みぞろぎけん)の
コミカルな!?動きに、演出のデュボワさんは毎回楽しそうにご満悦。
不思議と愛らしいキャラクターなんです。ぜひお楽しみに!

観心地がよくて、本の中の舞台といった感じの独特の世界観がある
ファンタジックなロマンティック・コメディ☆
本の世界に遊んだ記憶や、幼き頃の空想などが、ふっと蘇ってきそうです。

公演は9月18日から27日までシアターサンモールにて。
毎公演、アフタートークが有るとのこと!
作品が出来上がるまでのいろいろな裏話やエピソードが聞けると思いますよ。
公式サイトはこちら
(小学生にも楽しめるようにと、わかりやすい「観劇ガイド」が無料ダウンロードできます)

今回稽古場で拝見して、
ドアに手をかけ、ふっとつぶやいたヴィクターの言葉がとても胸に残った管理人です。
好きな人に好きって気持ちを伝える。
単純なことだけど、なかなか難しいんですよね。これが。


09/09/08 水木英昭プロデュース虹色唱歌稽古場レポ

2009年9月8日(火) 19:00
水木英昭プロデュース
虹色唱歌 -眠れぬ夜のオールドメロディー- 稽古場レポ

まずは、この超楽しいノリの出演者メッセージ映像を(最後まで)ご覧下さい。
見所も全部わかります!す、素晴らしい!!

わきあいあいとしたこのカンパニーの雰囲気と魅力を
手にとるように感じ取っていただけましたでしょうか。
これ、事前打ち合わせ無しなんです。すごいです!
入絵加奈子さんの100点の見所解説に続き、
”さらなる見所を”という水木さんのフリ、うまい!
それに答える土居裕子さんのこの声質の切り替えが素晴らしい!!
そして白土直子さんへお決まりバトン(笑!)
この雰囲気がそのまま舞台で活きまくってる感じです!
(動画後列は左から曾我泰久さん,宮本大誠さん,PaniCrew山本崇史さん)
(なお、この動画撮影のための机の配置で、劇中にはこういうシーンはありません)

廃校になった田舎町の高校が舞台。
そこに集う個性が豊か過ぎる同窓生たち。

仏壇!?

山本崇史さんの役柄設定が新鮮で面白いです!(松竹梅の反応が!)

鍵となるのは「双子」。

幽霊「きよこ」にぜひご注目下さい。
いろーーんな「きよこ」が堪能できます。
キャラクターが一貫してるところがめちゃめちゃ楽しい。
”憑依”のすごさ、必見です(演技力のすごさを改めて感じました)

土居裕子さんの演技の切り替えが本当に素晴らしい!
また、声、この声が、それはもー心地よくて心地よくて♪
歌声になると、身がとろけます♪♪
さらに曾我泰久さん(生演奏!)とのハモリが超気持ちいい~!

めちゃめちゃ表情豊かな松竹梅の三姉妹♪
テンポ最高、息もあいまくりです!
特に入絵加奈子さんの表情からは目が離せません!

幽霊「きよこ」に翻弄され、
右往左往する同窓生たちが可笑しくて、
観ていて笑いが止まりませんでした。

この抱腹必至なスピード感のあるコメディは
終盤で予想外な展開をみせます。
そこから一気にクライマックスへ!

誰もが胸の奥に秘めている学生時代の甘い恋や、
辛く苦い経験、楽しい仲間・・・
そんな青春群像が暖かく心に残る、どこか懐かしい雰囲気がありますよ。

レッド宮本大誠さん,かっこいー♪

最後にもういっぺん動画紹介しておきましょう。
いいなぁこのノリ。めちゃ楽しい。
この雰囲気を楽しみたい方はぜひ劇場へ!

公演は9月17日から27日まで、新宿の紀伊國屋ホールにて。

出演:
宮本大誠曾我泰久
山本崇史 (PaniCrew)/白土直子 (劇団スーパー・エキセントリック・シアター)
椎名鯛造横関咲栄
大橋光ひとし松田沙希阿部未来
佐藤浩之原育美相澤一成
水木英昭
入絵加奈子
土居裕子


09/09/09 Nine The Musical 製作発表レポ

2009年9月9日(水) 11:00
Nine The Musical 製作発表レポ

9月9日、ナインナインな日に、ミュージカル「Nine」の製作発表。

女性陣の赤いドレスが実に目映い製作発表でした。

最初に主人公の映画監督役の松岡充さんがご登場。
それに続いて登場された貴城けいさん。
う、美しい!まぶしいー!

女性陣から視線がこっちの方向に集まるとドキっとします!

イタリアヴェニス近郊のスパリゾートにやってきた
世界的映画監督グイド(松岡充さん)と妻で映画女優のルイーザ(新妻聖子さん)が、
スパのマドンナ(樹里咲穂さん)、愛人カルラ(シルビア・グラブさん)、
女優クラウディア(貴城けいさん)、女優マリア(入絵加奈子さん)、
評論家ネクロフォラス(寿ひずるさん)、プロデューサのリリアン(紫吹淳さん)、
亡き母(今陽子さん)、幼き頃に出会った娼婦(浦嶋りんこさん)と出会い
人生が変化しながらも、男として形成されていき、迷い、崩壊し、再生していくお話です。
こうずらっとお名前を並べただけでも実にゴージャスで個性豊かなな女性陣。
ミュージカル的にもいろんなキャラクターが揃っていて実に楽しみです♪

製作発表はこんな雰囲気。

"ミュージカルタイタニックの時は主演だったんですけど、
ほとんど歌う曲がなかった(笑)ので、今回は歌いまくりたいです"
と話す松岡充さん。聞かせてください!
座ってる椅子はまさに映画監督の椅子ですね。

記者からの「ミュージシャンと役者の切り替えは」という質問に、
マネージメントの窓口が違うのでギャラが違います(笑)と会場の笑いをとった後の言葉で、
SOPHIAの場合は自分自身で全て決められるけれども、役者の場合は、
松岡を観にきたんじゃなくて、(Nineの主人公)グイドを観に来た、
グイドの歌を聴きに来た、というようにならなければいけない
とおっしゃっていた松岡充さんがとても印象的でした。

エンシュツは、日本人がビビッドに感じることのできるミュージカルに仕上げて行きたいと話すG2さん。
「The Light in the Piazza」「COCO」に魅せられた人は、この Nine The Musicalも
きっとお気に入りになるように思います。
音楽は、まさにライブハウスのように、ビンビンに伝わってくる感じになるとのこと♪

この舞台は、イタリア映画界の名匠フェデリコ・フェリーニの自伝的作品
「8 1/2 (はっかにぶんのいち)」を原作に作られたミュージカルで、
1982年にブロードウェイにて初演。トニー賞10部門でノミネートされ、
作品賞、作詞/作曲賞、助演女優賞、衣装デザイン賞、演出賞の5部門で
最優秀賞を受賞した作品です。さらに2003年の再演版では、
最優秀リバイバルミュージカル賞と、最優秀ミュージカル助演女優賞を獲得。
そして今回、豪華キャストでの日本版です。

公演は2009年12月11日から27日までルテアトル銀座にて、
1月9日と10日は大阪シアターBRAVAにて。


09/09/22 青年座千里眼の女稽古場レポ

2009年9月22日(火) 13:00
青年座 千里眼の女 稽古場レポ

「千里眼」。遠く離れたものを透視する力。
その透視能力を持つという御船千鶴子のお話です。
(小説リングに登場する貞子の母のモデルが御船千鶴子なのだそうです)

まずは上の写真。帝国大学の教授達が、千鶴子に、
透視の公開実験のお願いをしている場面なのですが、
実際、明治43年、東京大学の総長をはじめ、
そうそうたる人物の立会いによる透視実験が行われました。

この実験を巡る騒動は「千里眼事件」と呼ばれた実話なのですが、
この舞台「千里眼の女」は、千鶴子を取り巻いていた男たちのお話です。
(”千鶴子を取り巻いていた敗北していく男たちの美学の話”by 演出の宮田慶子さん)

まずはお稽古場で、舞台冒頭のシーンを拝見。

福来友吉先生(檀臣幸さん)と新聞記者橘四郎(蟹江一平さん)のシーン。
意味深な言葉のやりとりが続きます。

さらに、演出の宮田慶子さんの言葉の泉によって、
この二人の距離感がどんどん変化!
最初は”年上、年下”という感じがした距離感が、
”つめよれる関係”になり、”ただの関係じゃなくなり”、
そして最後は”恋敵!?と思えるなるような距離感”に
(言葉は全て宮田さんの言葉)。
続きがとーっても気になる幕開けです。


続いて(少し飛んで)第四場を見学。
東大総長(山野史人さん)が部屋に入ってきました。
透視実験に東大総長が立ち会った(実話)ってすごいことですよね。


お稽古をみてるうちに、
福来友吉という人物にとっても興味を持ってしまいました。
そしていろいろ検索などで調べていきますと。。。
東京帝国大学で心理学の研究をしていた福来先生は、
この透視実験の後、大学を追われ、その後は「福来心理学研究所」を設立して、
オカルト現象の研究に没頭していくんですね。
めちゃめちゃ優秀な研究者であったそうで、
wikipediaによると、彼の博士論文「催眠術の心理学的研究」は、
日本における催眠の学術的研究の嚆矢なのだそうです。さらに
彼の膨大な実験記録は、まだ充分な再検証がなされていないとのこと。
もしかして再び彼の記録が注目を浴びる日がくるのかもしれません。

そんな福来先生を演じている檀臣幸さん(下の写真)がとっても素敵!
なんて若くてかっこいい先生だこと!!
管理人的予想ですが、この福来先生は、千鶴子が好きだったのかなーと。
そして千鶴子も!?もしそうだとしたら、きっと純愛なんだろうなぁ。
福来先生と千鶴子が絡むシーンが今日は観れなかったので、ここはぜひ劇場で観たい!
ちなみにでろんでろんに酔っぱらった福来先生も見れるかもですよ。

そしていよいよ千鶴子(勝島乙江さん)登場!
めちゃめちゃ雰囲気を感じます。ドキっとしますよ。


有平糖(あるへいとう)を食べてる時の千鶴子の顔がほんとに嬉しそう。
さっきまで泣いてたのに!(それが千鶴子なんですね)

そんな千鶴子にまわりの男達が翻弄されていきます。

合間に宮田慶子さんとお話させていただいたのですが、
「久々にこんな純粋なラブストーリー」という言葉が!
すんごいロマンチックな純愛なのだそうです!!

今日のお稽古場ではそのラブストーリー的な場面はみれませんでしたが、
福来先生かな?そしてもしかしてあの記者さんも!?・・
とちょっとワクワクして気になってる管理人であります。

ちなみにこの稽古場レポと同時に宮田慶子さんにインタビューも
させていただいたのですが、そちらはかなり興味深い内容なのですが、
あまりにもボリュームがあるため、編集作業にちょっと時間がかかって
おりまして、こちらはもう少々お待ち下さい!
公演初日までにはUPしたいと思ってます。

公演は、10月10日から18日まで、新宿の紀伊國屋ホールにて。

詳細は劇団青年座のホームページにて。

おまけ↓オフショット!表情がいいっ!

ちなみにセット、これ(↓)、まわるんです!!お楽しみに!



09/09/25 スタジオライフ 音楽劇十二夜稽古場レポ

2009年9月25日(金) 14:00
劇団スタジオライフ 音楽劇「十二夜」稽古場レポ

スタジオライフのシェイクスピアシリーズ第三弾となる
音楽劇「十二夜」の稽古場を訪問してきました。喜劇!

言うまでもありませんが、スタジオライフの俳優はすべて男性!
男性が女性を演じながら男性(男装)を演じるという滑稽さは
まさにシェイクスピアの時代さながらの真骨頂!
(宝塚の男役の方の女装がとても好きな管理人です)

本日のお稽古では4つのシーンを"魅"せていただきました。
Wキャストでの上演になるため、
まず最初にαチーム(写真上)、続いてβチーム(写真下)という形で二度♪堪能!!

まずはオープニング!
重厚な夜明けをイメージさせるような曲がいいっ♪
フェステ(山﨑康一さん/倉本徹さんのWキャスト)のソロから一気にお祭り騒ぎ!
かーなーりー盛りだくさん。
めちゃめちゃ楽しい!
あっという間にその勢いに巻き込まれます!
このあとのハチャメチャぶりを象徴している感じ。
盛り上がりの後は、袖で「ハーハーハーハー」という息がリアルに伝わってきました。

お次は、ヴァイオラ(山本芳樹さん/松本慎也さん)がシザーリオに男装して、
オーシーノ(曽世海司さん)の恋の使いに行く場面。
山本芳樹さんの所作の美しさには目を見張るものが有ります。
松本慎也さんは仕草ひとつひとつがとにかく、かーわーいーいーーっ♪
公演チラシだけみてもとってもかわいいんですが、ステージで動けば更なる衝撃っ!
曽世海司さんの壊れっぷりも素敵っ(笑)
そして家来3人組(5人組!?)のゴーカなこと。絶妙な間です(笑)
このシーンも写真で紹介しようと思ったんですが、
劇場でのお楽しみにとっておいてください!!

次にオリヴィア(舟見和利さん/及川健さん)がシザーリオに恋をし、
コーラス隊(鳥たち♪結構管理人的ツボですこの鳥たち)と共に歌い踊る場面。
ヴァイオラの曲に並ぶ、恋する乙女の曲です♪
αチームとβチームではこの鳥たちの数が異なる為、
フォーメーション的にもかなり違った印象になりますよ。

生きていたセバスチャン(奥田努さん/関戸博一さん)とアントーニオ(牧島進一さん)の場面。
牧島進一さんの男気たっぷりの体育会系演技に稽古場じゅう大爆笑!

今回唯一の客演、坂本岳大さんのマルヴォーリオが恋の使いとなる場面。
客演最多4回目ともなれば当然のことながら!?
すっかり劇団員に馴染んでいらっしゃいました。

本日お稽古見学最後の場面は、
みんなが狂喜乱舞する十二夜、夜中の祝宴っ!
まずはアドリブ!?と思える、お題の振り合いに大笑い。
マライア(石飛幸治さん/林勇輔さん)とサー・トービー(笠原浩夫さん/船戸慎士さん)、
サー・アンドルー(青木隆敏さん)のアホアホなやりとりがたまりません(笑)

林勇輔さんの千鳥足っぷりは芸術的ともいえる完成度でした(笑)

演出の倉田淳さんのお話で印象的だったのは
シェイクスピアの時代、庶民が楽しんだお芝居。そこに持っていきたい」
という言葉。今回のこの舞台、小難しく考えず、思い切り庶民的に楽しめるお芝居だと思いますよ!
また音楽がその敷居を下げていい効果を出してると思います!

また、いつもは代表の河内喜一朗さんがナイスなBGMを選曲されているそうですが、
今回は全てオリジナル曲!
スタジオライフ ジュニ7のユニット「雪月花」を手掛ける
林有三さんの作曲なんですが、この曲がオープニングからすっごくいい!

元気でハッピーで、ちょっぴり切ない恋のかけひき、
美形の俳優たちが謳いあげる“人生の祝祭”、ぜひ劇場でたーっぷりとご堪能下さい♪

東京公演:10月15日~11月8日 シアターサンモール
大阪公演:11月12日~11月15日 ABCホール

最後に耳寄り情報です。
スタジオライフ ジュニ7のユニット雪月花のデビューミニアルバムが10月14日発売。
これを記念して何公演か、開演前にプラットホームパフォーマンス
(雪月花のミニライブ)が開催されるとのことです。
当日の公演チケットで入場できるそうですよン♪

おけぴ取材班:rika & おけぴ管理人


09/09/27 DIAMOND☆DOGS 美しき背徳ゲネレポ@博品館劇場

2009年9月27日(日) 13:00
DIAMOND☆DOGS
美しき背徳 - Beautiful Magic - ゲネレポ
@博品館劇場

岩﨑大さん(StudioLife)、加藤良輔さん、
DIAMOND☆DOGSのメンバー
東山義久さん、森新吾さん、小寺利光さん、原知宏さん、中塚皓平さん、咲山類さん、TAKAさん)
が、それはもうめちゃめちゃ素敵です。

今回のストレートプレイを観て、DIAMOND☆DOGSメンバーの
一人一人のかっこよさ、その持ってる雰囲気の魅力を
今まで以上に感じた管理人であります!

そして、この出演者一人一人を、
たーっぷりと、みとれるくらいに堪能できるステージでした!

-加々美悠平役の岩﨑大さん-
-加々美悠平(岩﨑大さん)に迫られる水村音(加藤良輔さ ん)-

全員ほぼ出ずっぱり。
ステージの脇で何気なくたたずんでる姿も自然で絵になるんですね。

セット的には同じ部屋で展開するんですが、
舞台上手側・下手側で、また一幕と二幕で、
たたずむ位置にも変化があって、見所も散りばめられてますよ。

ファンの方だと、誰を一番観続ていたいかで、
客席MYベストポジションってのが生まれてくるのかもしれません。
(でも全体的に出演者の位置は、一幕と二幕で結構バランスとれてると思います)

特に一幕は、一人一人にかなりSPOTがあたって
描かれていますので、各メンバーの新たな魅力を発見できます!

東山義久さん。
その美しさにみとれっぱなしでございました。

ズームしてみました。
おおおお、こんなアクセサリーを!

目線がこっちに!

この姿勢を自然にこなす東山義久さん。すごいです。
さっき私もトライしましたができませんでした。

後半は、東山義久さんと岩﨑大さんの掛け合いが熱いです。絶叫です。

カモメ、狼の遠吠えが遠くに聞こえる、函館のある古びた建物での物語。
お互いの心の闇の部分を探りながら、"父親の死"の秘密を探っていきます。

お芝居で歌・ダンスがない分、
カーテンコールはもうブレイクしまくってます!
どうぞお楽しみに!かっこいーーーっ!

公演は9月28日から10月4日まで。銀座博品館劇場にて!


09/09/27 ファニーガール制作発表レポ@赤坂ACTシアター

2009年9月27日(土) 14:00
ミュージカル「ファニーガール」
制作発表レポ@赤坂ACTシアター

♪Don't Rain on My Parade♪
出演者四名の熱唱ではじまった制作発表会。
(左から綱島郷太郎さん,春野寿美礼さん,田中利花さん、阿部裕さん)

バーブラ・ストライサンド主演のアカデミー賞受賞作『ファニー・ガール』が
ファニー役、春野寿美礼さんで甦ります!

「顔で笑って心で泣いて、伝説の喜劇女王ファニー・ブライスの明るく前向きな半生」
を描いたストーリー。
「その顔でお芝居は無理よ!」なんて言われても舞台女優の夢を追い続け、
理想の男性「ニック」と結ばれ人生の絶頂を向かえるが、
ファニーが舞台で成功すればするほどニックとの夫婦仲にはすれ違いが目立ち、
ニックはついにとある事件で18ヶ月の禁固刑に...
ファニーとニックはどうなるのか!?

このミュージカルの演出は、正塚晴彦さん。
正塚さんといえは宝塚歌劇団の名演出家!
宝塚歌劇団以外の公演を演出されるのは初めてのことだそうで、
元花組主演男役の春野寿美礼さんを「女性」として演出するのもこれまた初めて♪
お互いに期待をふくらめていらっしゃるようでした(楽しみ!)

こちらが正塚晴彦さん。雰囲気も素敵です。

司会者「退団後の春野さんを初めてご演出なさるわけですがいかがですか?」
正塚さん「そうですね。。。今までは『男性』だったからねぇ。」
…会場爆笑…
「女性として顔をどこまでさらけだしてくれるか、たのしみですよねー。」

その女性としての顔を最大限引き出してくれる相手役ニックに綱島郷太郎さん。
ハリウッド映画にも出演を果たした劇団青年座の新鋭です。
先日青年座の舞台、その受話器はロバの耳で拝見した時は、
もてもてで優柔不断なサラリーマンの上司役でしたが、
今日はひとまわりワイルドになられた印象!

とにかく男前です!
囲み取材では、ちょっぴり天然さんな素顔がちらり!
その綱島さん、実は初ミュージカル!
今回の制作発表会では、劇中の歌をみなさまで1曲、春野さんが1曲
ご披露いただく場面があったのですが、綱島さんはとても緊張しているご様子。
来年の舞台ですが、歌稽古は既に始めていらっしゃるようです。気合い入っています!!

春野さんと綱島さんの囲み取材中、こんな一幕が。
「ファニー・ガールは喜劇女優ファニーの半生についてのお話なので、
ご自身の面白い部分を出していかれるのですか?」との質問に対して。
実は主役のお二人とも「本人はまじめにやっているつもりが他の人から見ると
おかしくてたまらない」ということがよくあるそうで。
天然なにほんわかムードという素顔を垣間見ることができました。

そして主役2人の脇を固めるキャストが個性的!

レミゼのテナルディエ夫人などでも皆様ご存知の田中利花さん。
「その顔でお芝居は無理よ!」と、舞台上とはいえ、
春野さん(ファニー)へ向けて暴言をはくことを会場のファンの皆様に
先に謝っていらっしゃる様子がとっても面白かったです(笑)

「この作品はとても愛情深い作品だと思います。」と
おっしゃっていた、阿部裕さんもとてもチャーミングな雰囲気を持った方。
歌声も素敵です♪

そのほか、ファニーの心を支える振付師の友達役に橋本じゅんさん、
お母さん役で剣幸さんがご出演(今回はビデオメッセージで登場されてました)。

春野さんは、ファニーガールをはじめて観た時、
まさか自分自身がファニー役になれるとは思っていなかったとのことで、
ファニー役に決まった時はすごく興奮されたそうです。
とにかく春野さんご自身、このミュージカルファニーガールが
すっごく大好きということが伝わってくる制作発表でした。

質問で、ファニーガールを好きな理由はと聞かれ
「曲の素晴らしさと、バーブラの歌声」と答えた春野さん。
2010年1月にファニーガールを観たあなたは、きっと同じ質問に
「曲の素晴らしさと、春野さんの歌声」と答えていると思います♪

最後は、会場のファンの方達と一緒にパシャッ!

公演は2010年1月に東京と大阪にて!お楽しみに♪

文章・写真:おけぴレポ隊 nats。監修:おけぴ管理人


09/09/29 バケレッタ!稽古場レポ

009年9月29日(火) 14:30
バケレッタ! 稽古場通し稽古レポ

今回の稽古場レポは、
勝田演劇事務所×海のサーカス
「バケレッタ!」。
稽古場最後の通し稽古を見学してきました。

写真のこのBOXみたいなのは「トイレ」です。
このトイレの向こう側にあるものとは!?

この上の写真、劇中に登場する劇団のお稽古のワンシーンなのです。
つまり、おけぴ管理人が稽古場取材をしている舞台の劇中の劇団が稽古しているシーン
なのであります。

前半は、この劇中劇を中心に、演出家ナカヤン(若松武史さん)が
灰皿を飛ばし、バケツが袖にぶっ飛びます。そんな熱血ナカヤンが。。。
という展開。

このナカヤンが演出する舞台がこの劇中劇「ゴースト - 学校のおばけたち-」。
余談ですが、公演チラシにも載っているのですが、
この劇中劇、その作品自体が姫路の劇団「プロデュース・F」の
座付作家、小谷史郎さんの遺作の作品なんだそうです。

この劇中劇の中で描かれているのが冒頭の写真のトイレ、
「開かずの便所」。
便所の花子さん、管理人の小学校でもありました
(体育館の横のちょっと古い便所でした)。

なぜこの作品を、演出家ナカヤンは作ったのか。
そんなナカヤンをはじめ、まわりの劇団員たちが、
ユーモラスに描かれていきます。
一幕冒頭から、劇中劇へと誘導されるのですが、
観ているうちに、あっあっとつながっていく感じで、
劇中劇と現実との”リンク”が面白いです。

吉田麻起子さんの「ポッ」がかわいい♪

My Heart will go on!のペア(笑)。近い!

二幕冒頭は劇中劇団ホームランのルーキーズが大活躍(笑)
「切るっ!」

果たして(劇中の)公演はどうなるのか。公演中止か。。
開かずの便所の向こうにあるものは。
みんなの視線の先にあるものは・・・

ラスト、劇中劇とリンクして、いい言葉です。

椅子の背には「ナカヤン」の文字が(涙)

鄭義信さんは、楽日まで、ダメ出し、稽古をするタイプだそうです。
初日と楽、ぜひ見比べてみよう!

出演:
村松恭子佳梯かこ若松武史品川徹みのすけNYLON100℃
朱源実荒谷清水吉田麻起子双数姉妹
塩田貞治早川大介山元文雄吉橋央朗塙育大矢ヶ部哲橋本考世

公演は10月2日から10月8日まで、吉祥寺シアターまで。
上演時間は、途中休憩含めて2時間20-30分くらいかと思います。


09/10/01 CHICAGO 舞台稽古レポ@赤坂ACTシアター

2009年10月1日(木) 15:00
CHICAGO 舞台稽古レポ@赤坂ACTシアター

CHICAGO初日公演直前のの、舞台稽古に潜入してきました♪
ステージ上のキャスト、そしてバンドのパワーがとにかくすごいっ!

「今までCHICAGOをみて来た方もきっとご満足いただけます」
それくらい、今回のカンパニーのレベルが高い!と大澄賢也さんが
囲み取材にておっしゃった通り、まさに
「世界最強のアメリカンカンパニー」の来日です♪
そう、今回のCHICAGOは大澄賢也さんが
なんとブロードウェイカンパニーの一員としてご出演なのです!!
(下の写真の左端が大澄賢也さん)

CHICAGO(シカゴ)は、映画版を観たことのある方も多いと思いますが、
「ダークユーモア」っぷりがすばらしいです(笑)
そして、フォッシースタイルと言われる
たまらなくセクシーなダンス!ジャジーな音楽♪
酒焼けしたようなヴェルマの声、ビリーの甘いマスク。
(ビリーは元バックストリート・ボーイズケヴィン・リチャードソンさん)
ロキシー・ハートのキュートなスマイル。どの曲も本当に楽しいっ!!

ヴォードヴィルのスターを夢見るロキシー・ハート
ビアンカ・マロキンさん)が不倫相手を殺して
投獄されてしまうところから始まり、
シカゴ随一の敏腕弁護士のビリー・フリンを雇って、
なんと偽りの過去と正当防衛の話をでっちあげ、
「シカゴで最もキュートな殺人犯」、正当防衛の悲劇の
ヒロインとして一躍スターダムへ登りつめてしまうという
とんでもないスキャンダラスな内容です。
よく考えればめちゃめちゃ不道徳な話です(笑

このダークな内容をとーってもセクシーに、ときにキュートに
素晴らしい生ジャズに乗せて魅せてくれるのが、CHICAGO!!

今回の製作発表会では、ME AND MY BABY(by Roxie&Boys)と
♪ALL THAT JAZZ(by Velma&Company)を聞かせて頂き、
その後、Kevin Richardsonさん 、Bianca Marroquinさん、
Terra.C.MacLeodさん、大澄賢也さんを迎えて囲み取材をさせて頂きました。

日本人では初めて出演の大澄賢也さん、
動きがかっこいい。キレてます。無駄がないっ!
体の大きいアメリカンダンサーたちに囲まれても存在感が負けて
いないのはすごいです。なじんでいて本当に楽しそう。

囲み取材の時のこの雰囲気(楽)
元バックストリートボーイズの
ケヴィン・リチャードソンさん、とっても素敵♪紳士です!

ちょっとぶれてしまってるんですが(ごめんなさい)、
テラ・C・マクラウドさん(左)のこの表情好き!
そしてビアンカ・マロキンさん(右)のこのキュートな笑顔♪

舞台上に生ジャズバンドがこんな風に座っているんです。
この見せ方もちょっと個性的ですよね。

CHICAGOを観る時ぜひ注目してほしいのは、
フォッシースタイルと呼ばれるダンススタイル。
腰を落とし、背中や手足は時にまるまって空中に固定した
身体の一部(頭やヒジなど)を支点にしてグラインドさせていく。
すると身体中の筋肉が波打ちこれがたまらなくセクシー!
背筋をまっすぐにして踊るダンスに見慣れていると
ある意味カルチャーショックだと思いますよ。

本物のフォッシースタイルを赤坂ACTシアターでチェーーーック!

おまけ:お稽古前の、プライベートな記念撮影中のビアンカ・マロキンさんのこの笑顔♪
(スタッフ:みんな(取材陣)あなたを撮ってるわ。ビアンカ:I know♪という声もかわいい)

公演は10月25日まで赤坂ACTシアターにて。
セクシー!!

文章・写真:おけぴレポ隊 nats&おけぴ管理人



09/10/08 abc青山ボーイズキャバレー 稽古場レポ

2009年10月8日(木)13:00
abc青山ボーイズキャバレー 稽古場レポ

a(青山)・b(ボーイズ)・c(キャバレー)
そう、頭文字をとって通称「abc」!

通し稽古を拝見したのですが、
観終わった時のこの興奮度合いがすさまじいです。
開演直前のハプニングを描いたいわゆるバックステージものですが、
本番のショーの楽しさが半端ないです!
独特の音楽やリズムに乗せたダンスシーンがめちゃめちゃかっこいい!
さらに殺陣、ファッションショーまで!!
コメディ要素も満載。
すぐにもう一度観たくなるそんなステージですよ。

↓ソロダンスシーン!このシーン大好き!

さらに青山円形劇場ならではの見せ方で、客席との距離も近い!
テニミュ出演者や30-DELUX,Pure Boys,StudioLife,D☆Dをはじめ
19名のイケメン大集合(さらに日替わりゲストも!)ですが、
それ以上にダンス・殺陣等のパフォーマンスが必見でござります!
振付(&出演)はDIAMOND☆DOGS森新吾さん。

以下、おけぴ稽古場取材班の rika のレポでお届けしまーす!


前半でバックステージストーリーに引き込まれ
特に後半、ショーの場面は物凄いパワーで惹きつけられます。
観てるこちらもアドレナリン出まくりでした!

ダンスチーム、殺陣チーム、そして演技チームと三つのチームに
わかれるんですが、それぞれのチームごとに印象を書いてみます。

■スタッフチーム(役者さんが演じるスタッフ。つまり劇中公演のスタッフ役)

スタッフの力関係を覗き見気分(笑)
ショー本番も大活躍するスタッフチーム!!

○演出家/齋藤ヤスカさん
滑り出しのイケメンオーラがすごい
○プロデューサー/永岡卓也さん(Pure Boys)
やっぱりPは決断が素敵。表情がめちゃ豊かっ♪
○演出家/笠原秀幸さん
めちゃめちゃアーティスト!
○スポンサー/仲原裕之さん(Studio Life)
***なことをサラリとおっしゃる!
○舞台監督/飯野雅彦さん
もっとも翻弄される役!?
○新聞記者/石川雅宗さん
いちばん***な役かも

■ダンスユニット「PainNeck~ペインネック~」

ダンスシーンはほんとに必見!
言うまでもなくめちゃめちゃかっこいー
同時にダンサーの日常も想像してみたりできますよ

○リーダー代理/森新吾さん(D☆D)
ダンスのノリが超気持ちいい!**な場面にもご注目!
○リーダー/青柳塁斗さん
待ってました!の登場。ソロ必見!
○メンバー/加藤良輔さん
先輩ぶりにキュンとします。エピソードにもご注目
○後輩メンバー/福山聖二さん
重要な役割を担っておられます!
○後輩メンバー/小野賢章さん
後輩役がとてもかわいい♪

■チャンバラ集団「国士無双」

殺陣はまかせろ!
キメる時はキメる!一方でコメディセンスも見逃せません。

○座長/清水順二さん(30-DELUX)
座長というのは大変だ!ちなみに殺陣振付も清水さん♪
○歌舞伎役者/中村誠治郎さん
面白すぎますっ。ヤバいですっ
○新人劇団員/小笠原大晃さん
必死で引き留める気持がフレッシュ!
○劇団員/渡部紘士さん
対近松と、対小林との関係性がツボです!
○劇団員/森大さん(少年社中)
最も頼れる兄貴の背中!
○劇団員/天野博一さん
劇団には必須な重要な役回りです

■ゲスト陣

多才です!
○お笑い芸人/入山学さん(※10/23公演を除く)
さすがです!
○ミュージシャン/DAIZOさん
笑わすだけ笑わせておいてそのテクニック!そのギャップにご注目(笑)

この他に日替わりゲストとして
水谷あつしさん、八神連さん、大河元気さんがご出演予定とのこと。
(日替わりゲストの出演予定は公式HPでご確認下さい)

お稽古場の雰囲気もとっても良くて
笑かし部分はみなさんマジにウケてます。
チームワークがいいのは、お互いをリスペクトしている証ですね。
だから自分自身も甘えず頑張る。
すごくいい汗みました。

他の舞台出演がつながって忙しい方も多く、
振付されながらメモをとったり、隅っこで自主的に稽古したり
また逆に、遅れてきたメンバーにはフォローをいれたり…
雰囲気がとてもイイんです。
そのなんともいえないものが生の舞台には重要な「気」だったりするんでしょうね。

青山円形劇場という、ステージをぐるりと取り囲む客席の配置を
活かした見せ方になってます。
例えばこのように全方向を向いたダンスパフォーマンス等も!楽しい!
(円形に描かれた赤い線がステージ、右端の少し突き出た部分が客席通路かな)

逆に言うと、座る席によって、めちゃめちゃ近かったり、後姿だったり、そばの通路を
キャストが通ったり、超近くで意外な表情が見れたり!

と、結構座席位置によってかなり見方が違ってくるので、
一度観たあとは、まったく反対側のブロックでリピートすると
違った発見やまた違う楽しさがあると思います!

原案は松野一茂さん、脚本・構成・演出は岡本貴也さんです。

公演は2009年10月12日~25日まで青山円形劇場にて

何が起きた!?(笑)

おけぴ稽古場取材班:rika &おけぴ管理人


09/10/08 *pnish*マハラジャモード稽古場レポ

2009年10月8日(木) 18:00
*pnish* vol.11
『マハラジャモード』稽古場レポ

「同年代の男だけのユニット」としての
旗揚げから8年目を迎える *pnish* (パニッシュ)の
新作公演「マハラジャモード」のお稽古場にお伺いしてきました♪

前作『サムライモード』から『モード』シリーズ2作目となる今回は
とあるインドのような(!?)国での物語。
*pnish* の4人が縦横無尽に暴れ回り、
笑いあり涙ありハプニングありの
オリエンタルアクションコメディー!!
そして素敵な客演陣っ!

お伺いした時は、ちょうど殺陣のお稽古中。
いかにもインドっぽい!?反り返った剣は、とても重そうです。
休憩の間も、皆さん、剣の扱いを自主稽古。

一旦休憩ののち、始まったのは本読み。
読み合わせにも、身振り手振りが入ったりして、結構な臨場感。

その後は、いよいよある場面の立ち稽古に。

興味深いキーワード、楽しいキーワードが続々と出てきて、
まるでミステリーの一場面を切り取ったような感覚で拝見♪
前後のつながりが非常に気になります。
ここに、さらに剣による、かっこいい殺陣が絡んできます!
最初からぜひ通して観たいっ!

また、お稽古場のロビーに貼ってあった衣装のイラストが
めちゃめちゃかっこいい感じでした。この衣装を着ての
殺陣シーンはすっごく素敵そうです!みとれそう♪

ここで、稽古場で垣間見た出演者の方々、もう皆さん
魅力的でひとりづつコメントしたい気持ちでいっぱいなのですが、
ちょっとネタバレになってしまう部分もありますので、
*pnish*のメンバーのお稽古場での印象を一言↓

佐野大樹さん(*pnish*)
ムックのお稽古着がかわいー!そしてその姿と裏腹に!?さすがリーダーの気配り。
森山栄治さん(*pnish*)
演出家にツッコミ受けたあとのリアクションひとつとってもまさにムードメーカー。
鷲尾昇さん(*pnish*)
台詞を音読しながらひた向きに覚えていらっしゃる姿が印象的。その声がまたいい!
土屋裕一さん(*pnish*)
身体やらかいっ。殺陣も演技も長身を生かし、とってもしなやか。

*pnish*の本公演も今回でvol.11。
「気軽に観る事ができて、楽しい舞台」を提供する為に
真摯にひたむきに稽古に取り組む男組集団でした!

三蔵法師とはぐれてしまった孫悟空まで巻き込んで
兄を救うべく立ち上がった男シヴァの、真の目的とは!?
そしてラストに紐解かれる謎とは!?
管理人もそれを知りたいーっ!

公演は
神戸 :2009年10月24日~10月25日 神戸オリエンタル劇場
東京 :2009年10月29日~11月03日 サンシャイン劇場
名古屋:2009年11月07日~11月08日 名古屋市芸術創造センター

マハラジャモードなグッズも要チェック!

おけぴ稽古場取材班:rika &おけぴ管理人


09/10/13 ミュージカル蜘蛛女のキス製作発表レポ

2009年10月13日13:00
ミュージカル「蜘蛛女のキス」製作発表レポ

蜘蛛女の製作発表に潜入してきました♪

左から荻田浩一さん(演出)、
金志賢さん(蜘蛛女・オーロラ)、
石井一孝さん(モリーナ)、
浦井健治さん(ヴァレンティン)。

今回の製作発表では劇中曲から3曲、お披露目がありました。
まず最初は、厳かに石井一孝さんがご登場、
She's A Woman』でソロをじっくり。
続いて『Anything For Him浦井健治さん。
石井さんとおふたりで歌い始めたと思ったら
金志賢(キム ジーヒョン)さんが更にご登場♪
そして3曲目『Kiss Of The Spider Woman
石井さんと浦井さんが去られた後、金さんがソロでまさに歌い上げっ!

これがまたあまりに妖しく、そして力強い。
うわーーーっ!
何もない壇上で、スタンドマイクで、
明るい照明の中で歌ってるだけなのに
もはや蜘蛛の糸に絡め取られそうです。
な、なんなんですか、この感覚は!

原作は、ラテンアメリカを代表する作家マヌエル・プイグのカルト的ベストセラー小説。
プイグ自身の手による戯曲化、映画化を経て完成したミュージカル。
シカゴ」「キャバレー」の作詞・作曲家である
ジョン・カンダーフレッド・エッブの音楽と、
テレンス・マクナリーの脚本により、トニー賞7部門を受賞したベストミュージカル作品。
2007年に荻田浩一さんによる新演出で上演し、好評を博した舞台の再演です。
モリーナ役/石井一孝さん、ヴァレンティン役/浦井健治さんら
強力なオリジナルキャストに加え、
蜘蛛女・オーロラ役に圧倒的な歌声を誇る金志賢さん、
カリスマ的ダンサー辻本知彦さん(シルク・ドゥ・ソレイユに日本人初のダンサーとして参加)、
そして今井朋彦さん(いつも個性的な役が印象的、消臭プラグのお殿様ですっ)、
田村雄一さん(今回共演の、
ひのあらたさん同様、「ライオンキング」のムファサ役でもおなじみ)
と、多彩な新キャストを迎えての決定版です。

再演にあたって演出の荻田さんは
「『蜘蛛女のキス』は原作がまず素晴らしく、
戯曲としてこれだけ完成しているのはめずらしい。
ミュージカル版をいかに原作のイメージに近づけられるかです。」とのこと。
2007年の初演で作り上げた時とすべて同じメンバーではない、
特にミステリアスな役、蜘蛛女・オーロラ役の金志賢さんは
前回の朝海さんと得意な部分も違う。それもあって
今回あえてチラシ等のイメージカラーも青→赤へ変えているんだそうですよ♪

今日のお姿からはゲイ役を演るとは思えない素敵な男性、石井一孝さん。
「女心がわかるのが根幹になければいけない役なのに
『女心がわからない選手権』なら3位以内に入ってしまう自信が有る!
初演でせっかく(女性の気持に)たどり着いたのに2年経って忘れてしまった(笑)」

…と言いつつ、”公演中には日常的に女を意識するか”
という質問に対して明かされたエピソードがこちら↓
稽古初日、いわゆるフツーの稽古着(Tシャツにジャージ)姿の自分が
稽古場の鏡に映っているのを見て全然入り込めず、
フリフリの稽古着をお母様に頼んで買って来て貰ったとのこと。
髪にもパッチンどめ(イチゴとかついてるもの)を2,3個して(笑)
メイクして毎回稽古に挑んだそうです。
「実際、出来なかったりんごの皮むき(一本にむくアレ)も出来るようになったので
次は裁縫をと思ってます!」
石井さーん、ほんとサービス精神旺盛ですね(笑)

浦井健治さん「初演は突っ走っていた」
日サロ行ってヒゲ生やして筋トレして、当初、外見ばかり気にしていた(苦笑)とのこと。
演ってるうちに男と女、内面は逆なのではと思い始め、
ヴァレンティンは何故モリーナを愛したのか?等々…
再演にあたっては
「迷い込んだ迷路から迷い出してヴァレンティンを作りたい」とおっしゃってました。

そして今回初参加の金志賢さんに対して、『蜘蛛女のキス』を観たことが有るか、
石井一孝さんと浦井健治さんの演目を観たことが有るか、またおふたりへの印象は、
という質問が有りました。

『蜘蛛女のキス』はDVDを観たが、石井さん主演のものではないとのこと。
石井さんの舞台は観たことがなく、こんな質問もあろうかと(嘘です!笑)
前日、石井さんのコンサートへ行かれたそうです♪
高い声がすごく綺麗なのが印象的で、また、優しい方だと感じたそうです。

浦井さんについては、「『シラノ』でかわいかった」と笑顔でおっしゃったあと
「石井さんじゃありません」とあわてて補足。
石井さんが「わかってます!」と、すかさず切り返す一幕も(笑)

さて、最後に石井さんと浦井さんから、「キャッツ」のグリザベラを約700回、
「ライオンキング」のラフィキを約800回も演じられた金志賢さんについて。

石井さん「とにかく歌が素晴らしい!
名だたる方々もみんな口を揃えて上手いと言っていたけれど、
本当に身が震えるような歌で、他には聴けない!身が引き締まる思い。」
浦井さんもその言葉を繰り返しつつ
「噂にたがわぬ歌声。吸い込まれていく感覚。」と絶賛!

私も間違いなく一票を投じます!
今から本公演が楽しみです♪

お話の概要:
ファシズムが台頭する南米の刑務所。
ここで同房となった、若き政治犯ヴァレンティンと、映画を愛するゲイのモリーナ。
価値観も生き方もことごとく違う二人は激しく対立する。
が、極限状態の中で共に過ごすうち、二人は次第に打ち解けていく。
モリーナが大好きな映画の話しで、わずかな楽しみをわかちあう二人。
しかし、モリーナは刑務所長から、
仮出獄と引き換えにある取引をもちかけられていた・・・
モリーナが心の支えとする憧れの映画スター“オーロラ/蜘蛛女”が、
妖しく冷たく彼の人生を繰っていきます。

大阪公演:2010年1月16日~18日 梅田芸術劇場メインホール
東京公演:2010年1月24日~2月7日 東京芸術劇場 中ホールにて

おけぴ稽古場取材班:rika、監修:おけぴ管理人


09/10/13 輝け!主婦バンド FOUR RIVERS 製作発表レポ

2009年10月13日(火) 14:00
ハウス食品presents
「輝け!主婦バンド」FOUR RIVERS
スモーク・オン・ザ・ウォーター2009製作発表レポ

エド・はるみさん適役!
エプロン似合う!

40歳を過ぎてお笑いに・マラソンに
挑戦して来たエド・はるみさんが、
今回は「バンド」を結成する主婦役に挑戦する(!)
とのことで製作発表会に行って参りました。

おおおっ!
めちゃめちゃたのしそうです♪
生演奏を披露し、
練習の苦労などを楽しそうに語ってくれました。

写真左からキーボード:杏子さん、
ギター(Vo):エド・はるみさん、
ベース:秋野暢子さん
ドラム:中澤裕子さん

バービーボーイズの杏子さん以外は、担当楽器を弾くのが初めてという
主婦役4名でしたが、モト冬樹さんに
「現時点でここまで仕上がっているのは上出来だと
思いますよ。今日合わせたときに、すでにわくわくしたもの。」
と言われてうれしそう!

エドさんは2日前に指を切ってしまったとのことですが、
「でも、血で染まる弦を見て、ちょっとあたしって
かっこいいかも。」と思ったようです(笑)

最初は楽譜を見て、ギターと指の位置を確かめて
音を一つ鳴らすのがやっとだったのに、だんだんと
譜面を見なくてもギターをひける、歌えるのが
「私すごい!可能性ってすごい!」と思ったそう。
聞いているこちらが思わず笑顔になってしまうくらい、
本当に楽しそうに話すエドさん。
なんでこんなにチャーミングなんでしょね、エドさん。

単純にエドさんが舞台に上がったらどんな世界観を
つくってくれるのか、とっても興味があります。

毎日の家事に追われたり、アルバイトに追われたり、
代りばえしない毎日を過ごしていた主婦がちょっと
”勇気”を出して失敗を乗り越える、そんなお話。

「言葉だけでは伝わらないもののためにバンドを組む」
…そんな主婦4名の気持ちにどこか共感する舞台に
なりそうな予感です。

中澤裕子さんが「万引き主婦」の役だそうで…うん、
はまり役。その万引き主婦がだんだん皆との絆を
深めていくんだそう。その様子を是非みてみたい。

ストーリーは
リストラされた夫・幸輔(モト冬樹)と、受験に
失敗し高校浪人になった息子・真人(伊阪達也)と
3人で暮らす主婦・美恵子(エド・はるみ)。
自宅での息苦しさと金銭的な理由から、
コンビニエンスストア「FOUR RIVERS」でのパートを始めます。
そこで出逢ったのは、寂しさとストレスから
万引きを繰り返す主婦・雪見(中澤裕子)。
そんな雪見に、自由奔放に生きる
美恵子の幼なじみ・かおり(杏子)が興味を持ち、
突然提案。
「バンドやらない?」

ロッカーファッションに身を包んだベーシスト・
新子(秋野暢子)も
加わり、コンビニの店長・勝田(酒井敏也)や
アルバイトの石川君(宮下雄也)の協力のもと、
早速練習を始める4人だったが…。

RUN&GUN宮下雄也さん、伊阪達也さん、酒井敏也さん、モト冬樹さんもご出演。
人気作家五十嵐貴久さんの「1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター」を
2009年の現代に置き換えての舞台化です。
公演は2009年11月7日(土)~15日(日)まで。
ル・テアトル銀座にて

p.s. 製作発表でハウス食品のカレー鍋の素をいただきまして、
ちょうど昨日このカレーを家で食べたのですが、美味しかったです♪

おけぴ取材班:nats、監修:おけぴ管理人


09/10/16 スタジオライフ十二夜@シアターサンモール

2009年10月16日(金)
劇団スタジオライフ
音楽劇「十二夜」αチーム&βチームゲネプロ
シアターサンモール

9月に稽古場レポをお送りした、音楽劇「十二夜」がいよいよ開幕!

白い積み木のような、シンプルなセット。
奥の壁が鳥達♪によって、シーンに合わせて形を変えます。

オープニングは重厚感から一転、お祭り騒ぎ♪
序盤であっという間に舞台と客席の距離が縮まります。
登場人物達の、元気でハッピーで、ちょっぴり切ない恋のかけひきを
ハラハラドキドキしながら一緒に体験しましょう!

「シェイクスピアの時代、庶民が楽しんだお芝居。そこに持っていきたい」
演出の倉田淳さんのおっしゃったように、
冒頭から思い切り庶民的に楽しめるお芝居になってます。
シェイクスピアらしい台詞劇の面白さに加え、その更なる表現としての歌が配されていて
「音楽劇」ならではの遊び心たーっぷり!

今回は、スタジオライフ ジュニ7のユニット「雪月花」を手掛ける
林有三さんの作曲によるオリジナル曲のオンパレード♪
この曲のラインナップがいいーっ!
キャラクターの心情によって曲調が全然っ!違うんです。
全体的に親しみやすく、帰り道には絶対に口ずさんでしまいそうな曲ばかり!
メインテーマとなる幕開けの曲は重厚で心に響き、
酔っ払いたちの大騒ぎはポップでノリノリです。

そして何といっても恋の歌♪の数々!
バリバリアイドル系な、歌って踊って~も有り、
切なく謳い上げるバラード有り、
はたまたエルビス・プレスリーなロック有り、
クールファイブばりなムード歌謡有り、
めっちゃ前向きな「第九」有り。

恋にはいろんなシチュエーションが有るわけですよー。それがどれもぴったり!
いろんなジャンルの曲で構成されていることで、
それぞれのキャラクターの心情がダイレクトに伝わってきます。

αチームとβチーム。
両方に同じ役でご出演の方、別の役でご出演の方もいらっしゃいますが
各チーム、ホントにカラーが違います
一つの役につき、演者が異なることで違いが有るのは言うまでもありませんが
興味深いのは、両方に同じ役でご出演の方々。
お相手が変わると当然絡み具合が変わるのです。
いやー、凄いなぁ。昼夜お相手が違ってよく混乱しないものだと想像したら感心しきり。
当然、お稽古も両チームどっちも参加するわけで、お稽古2倍??ですよね。

本は同じでも演者が変われば台詞まわしも間も変わって当然ですが
今回は喜劇で、且つ、音楽劇なのが、カラーの違いをより大きくしているようです。
両方観るとほほーっ!って共感していただけると思いますよ。

ちなみにオーシーノ侯爵の家来3人組、めっちゃゴーカな編成になっとります(笑)

勘違いが勘違いを呼び、振り回されながらも、こんがらがったの糸のすべては解かれ、
ハッピーエンド。(若干1名、思いを成就できない者も居ますが…)

キャラクターが多く、名前が複数有ったり、駆け引きしたりで一見わかりにくそうですが
どのキャラクターも個性がはっきり描かれていてわかりやすいです。

騎士サー・アンドルーの一途なアホアホっぷりをはじめ、みんな笑わせてくれますが
なんといっても「男の純情」。恋心とは無縁に思える執事マルヴォーリオが大活躍です。

ご存知、ヴァイオラは男装して小姓シザーリオとなっているワケですが、
姿はシザーリオのままなのに、思考がヴァイオラになった瞬間それとわかる!
まさに乙女!
そして、死んだと思っていた兄と再会した時の懐かしむような第一声や
双子の兄セバスチャンの、妹を思う気持には、うるっときてしまいました。
とっても聡明なオリヴィアお嬢様。シザーリオへの恋心はとっても前向き。
セバスチャンと、騎士サー・アンドルー達との喧嘩を止めに入るシーンがツボです。
そして賢明な侍女マライア。
彼女の恋心が実はかなりリアルに響きます。二幕頭のソロが切ない!

稽古場レポでも、オーシーノ侯爵の壊れっぷりに触れましたが
ほんと、かっとんでてめっちゃ面白いです。

♪恋は
盲ー目と言うーけーど そーれーはほーんーと
魔法ーみーたーい♪

鳥たちによる「休憩コール」がこれまたかわいいです♪

東京公演:10月15日~11月8日 シアターサンモール
大阪公演:11月12日~11月15日 ABCホール

おけぴ稽古場取材班:rika


09/10/25 CHICAGO千秋楽&囲み取材レポ@赤坂ACTシアター

2009年10月25日(日) 13:00
CHICAGO千秋楽カーテンコール&囲み取材
@赤坂ACTシアター

ああ、CHICAGOが終わってしまう・・・

っと思ったら、
来年の6月に「日本語上演版 再演決定」が
この日カーテンコールで発表されました!
来年もCHICAGOを観れる!
このセクシー&キュートなやさぐれ感(失礼;)♪大好きです。

キャストは
米倉涼子さん(Roxie Hart役)
河村隆一さん(Billy Flynn役)
さらに、見所として
アムラ-フェイ・ライトさんをVelma Kelly役に迎えて
再演とのことなんですよね~ふむふむ。

アムラ-フェイ・ライトさんは世界各国のCHICAGO公演に出演して
ヴェルマ役を演じて来ているベテランさんにようですので
ベテランアムラ-フェイ・ライトさんと米倉さんが並んだときに
どうなるのかとても楽しみです。

2008年にロキシー役を一度経験している米倉さん、
「さらにセクシーになります。」「側転もしますよ。」
「60歳までこの役は誰にも渡しません(笑)。」と
意気込み&舞台をみた興奮がストレート伝わりました。
(取材の前に千秋楽をご覧になっていたんですね)

河村隆一さんは、アメリカンカンパニーのCHICAGOを
観て”グルーヴ感が違う。マネしたい。”と語ってくれました。

お二方ともに「英語を勉強しなきゃ」とおっしゃって
いましたが、英語での上演になるかどうかは未定とのこと。

そして大澄賢也さん、
約1ヶ月に渡るアメリカンカンパニーとの共演。
お疲れ様です!!(千秋楽までダンスのキレは素晴らしかった!)

明日が44歳のお誕生日とのことですが
「43歳の最後の日にCHICAGO千秋楽ですから幸せです。」
と安堵感と達成感をお顔ににじませていました。

来年の6月が楽しみですね♪

(追伸)
今回のアメリカンカンパニーによるCHICAGOの中のお気に入りシーンは。。。

ロキシーの旦那、エイモスがMISTER CELLOPHANEを歌う
場面です。”CELLOPHANE”ってセロハンのこと!
つまり、あまりにも存在感がなくて、セロハンみたいに
「みんな僕がいることに気づかない~♪普通気づくけど、
僕の場合は気づかれない~♪」とあまりにも自虐的な歌を歌う場面。

本当にキャラにあった声でキャラにあった歌い方と
揺れ方(これポイント)で歌うシーンです。
あまりにもかわいそうで、笑っちゃうのです。
「ごめん!笑ってごめん!」って思いながら笑えて
しょうがないです。

最後に"I hope this didn't take much of your time"
というんですよ。「時間取っちゃってごめんね。」と
いう意味なんですが最後まで謝って舞台を去って行くんですね。
字幕に「おそまつさま」と意訳されていてそれも面白かったなあ。

とにかく、来年は米倉さんと河村さん&アムラ-フェイ・
ライトさんの共演がたのしみです。
英語で上演されるのか日本語なのか!?
エイモスは誰なんでしょう!?

赤坂駅改札出たところにあるこのスペース、千秋楽の今日も
この前のスペースに寝そべってヴェルマと同じ体勢で記念写真を
撮ってる女の子の二人組がいました。きっといい写真になってると思います。
私も同じように撮りたかったけど、そこまでの勇気はありませんでした。


おけぴ稽古場取材班:nats、監修:おけぴ管理人

09/10/25 KAKUTA 甘い丘稽古場レポ

2009年10月25日(日) 17:00
KAKUTA 第20回公演 甘い丘

丘の上にある幽霊屋敷のような工場。
女性従業員が8割というこの肉体労働の工場に、
二人の女性(椿真由美さん[青年座]&大枝佳織さん)が入社希望でやってきます。
オープニングから、舞台(工場)には独特の空気が。
この緊迫感、臨場感!ドキッとします。

いろいろな事情を抱える工場の従業員達。
そんな工場でのルールは”他人に介入しないこと”。


(白板の季語は!?)

演出の桑原裕子さん、出演もされているのですが(上の写真)、
すごいです。
迫真すぎます。
(相手役の村上航さん(猫のホテル)も爆発してます)
椅子に座ってメモをとったりしている時の演出家としてのほんわかした顔と、
ご自身のシーンになって出演されている時の役者の顔が
全然違いました。
3文字で表現すると”すげー”です。

工場の中で起こる、取っ組み合い、口論、DV・・・などが、
舞台上と同じ空気が観てるこっちにも押し寄せてきます。
観ていて、傍観者じゃなくて当事者のような気分になる感じ。
(さらにいろんなものが飛んでくるかもという緊迫感も!)
加減がない感じです。リアルです。

そんなリアルな演技の中、
随所で入るちっちゃなつっこみが気持ちを軽くしてくれます♪


左から高山奈央子さん、村上航さん、桑原裕子さん

小さなエピソードが育っていくような、一人一人の心の動きにもご注目。


成清正紀さん、椿真由美さん

一人一人の感情、心情、生き様、成長がテンポよく描かれていきます。
個性豊かな役者がたくさん出ているので、
きっと今後チェックしていきたい役者さんがみつかると思いますよ。

第52回岸田國士戯曲賞の最終候補作品、待望の再演です。
公演は10月30日から11月8日まで。
三軒茶屋のシアタートラムにて。
公演詳細はこちら


椿真由美さん、大枝佳織さん

09/10/28 ミュージカル座ロザリー稽古場レポ

2009年10月28日(水)
ミュージカル「ロザリー」稽古場レポ

ロザリーとは、死刑直前の王妃マリー・アントワネット
最後の牢獄で世話した貧しい女中。
そう、物語は時まさにフランス革命!
革命に巻き込まれて行く人々の激動の時代へ、
上演時間約3時間のタイムスリップ。

公演は月組と星組のダブルキャストで、
この日は星組さんの通し稽古を拝見しました。

出演者星組総勢35名、それを見守る月組さん(時々アンサンブルでご出演)、
スタッフの皆さん…、
お稽古場が小さく感じますっ。ギュウギュウです。

静かながらも不穏な空気を感じさせるような曲。。。
そして一転、35名による叫び!

ミュージカル座ならではの群像劇でございます!
ああっ、劇場に入ったらどうなるんだろう~♪
という気持ちが高まります!

この作品は、山口琇也さん(作曲編曲&音楽監督)と
ハマナカトオルさん(脚本&作詞&演出&振付)の
コンビが書いたミュージカル座初期の作品で、
1998年4月の初演以来11年ぶり、新キャスト、新脚本、新演出でのリニューアル上演です。

フランス革命の時代に貴族と民衆、異なる世界を生きた二人の女性の波瀾万丈の人生が
ドラマティックな22曲で綴られます。
民衆の生きざまを感じさせる迫力のナンバー!
貧しいながらも頼もしい民衆達の歌、子供たちの無邪気な歌。
反対に宮廷での華やかな曲。重厚な曲の数々。
どちらの階級かにかかわらず、誰にでもドラマが有るんですよね。耳に残る曲も多い中、
語りかけるように歌い出される「泣かないで」は各シーンでググッと胸に迫ります。
シーンによって誰が誰に「泣かないで」と歌うのか。どのシチュエーションも泣かされます。

牢獄に囚われた喪服のマリー・アントワネットと、貧しい農民の娘に生まれ、
貴族を憎んできたロザリー。
あまりにも違う境遇の人生を歩んできた二人は、アントワネットの死刑執行前夜、
初めて心を開き、互いの人生を語り出します。
二人の人生の回想を通じて、自身ではどうにもできない運命という巨大な力を描き、
二人の人間の心に生じた劇的な変化を印象づけます。

「その時、憎しみは愛に変わる。」

最下層の貧民として苦しみの中に生き、
貴族に対して憎しみしか抱きようがないはずのロザリーに芽生える感情。
一方、ロザリーと立場は違えど、自身もまた望まない運命に翻弄された
マリー・アントワネットが死を覚悟した牢獄で、
自分に与えられた人生の役割に気付く。
全く境遇の違う二人の女性が感じる、シンパシー。

月組ロザリーの青島凛さん、マリーアントワネットの片桐和美さん、
星組ロザリーの神郡英恵さん、マリーアントワネットの会川彩子さん
の4名から動画メッセージを頂きました~♪

通し稽古を拝見したのは星組さんだけなのですが、
ヒロインの方の素の雰囲気を見ただけでも
月組と星組、キャストが変わるとまったく違うものが観られると思います。

ジャン・ポール少年役の方が演じているもう一役にもご注目下さい (一人2役)♪

公演は2009年11月5日~14日、六行会ホールにて
品川駅から3分+徒歩2分。意外に近いですが、
新馬場(しんばんば)駅は改札がはしっこなので、
一番品川よりの車両にのるとよろしいかと。


09/11/07 劇団扉座サツキマスの物語ブログライター会見レポ

2009年11月7日(土) 13:00
劇団扉座 サツキマスの物語 ブログライター会見レポ


作・演出の横内謙介さんと出演者の皆さん。
温かい空気に包まれたアットホームな雰囲気が面白い会見でした♪
はじまる前にたい焼きいただきまして、食べてる私に
お茶を出してくださったのは鈴木里沙さん(上記写真中断左端)。
(ドリル魂の時のお弁当の歌や、メモリーズ4のおばちゃんキャラが
今でも脳裏にこびりついてます。今回はチームあまごでご出演)

さてこの公演名にもある”サツキマス”は、
鮭と同じように、川から海に出て、また川に戻ってくるお魚。
なんですが、面白いのは、同じサツキマスでも、
海に出ていくサツキマスと、海に出ず一生川にいるサツキマス(アマゴと呼ぶそう)に分かれるそう。


(これはサツキマスではありません。タイ焼きです。)

このあたりを、ふるさとに残る人、ふるさとを離れてまた帰ってくる人、
みたいな軸で描かれたのがこの舞台です。

このふるさとを離れて帰ってくるサツキマス(のような人)を演じるのが
伴美奈子さん。
役柄は、世界第3位!のプロビリヤード選手(三軒茶屋の古いビリヤード屋で特訓されてるそう)
そしてマネージャー役には累央さん。

ビリヤード場オーナーには近藤正臣さん。
(サツキマスという不思議な魚のネタを横内さんに提供したのも近藤さん)
今回の会見には衛生中継!?で声でご登場。
このあたりのノリも扉座、おもしろいです。
(左側で携帯持ってるのが横内さんで、その携帯の相手が近藤さん)

会見で釣り竿を披露(下の写真)していたのは、
釣り師の弟子役の犬飼淳治さん。

町役場の課長昇平役に有馬自由さん、
その友人役に菊池均也さん
(菊池さんは公演中に44歳に!?お若い!)
東京の大企業のサラリーマン(岡森諦さん)が
どう絡んでいくかも興味深いところです。

チラシに

故郷を出るあまごは志なんか持って海を目指すんじゃないと思う。
生まれた川に居場所がなくなって、
止むにやまれず、泣きながら川を下るんだ、きっと……

と書いてありますが、

ちなみに私も故郷大阪を出て今東京にいるわけですが、
記念受験したこっちの大学に受かってしまい、
就職で大阪で戻ろうとしたところ震災で希望部署が閉鎖、
でそれ以来、ずーっと東京在住の管理人です。
そういう意味で私も意志を持って海に出たサツキマスではないわけですね。

でも戻れる川があるというのはいいものです。
ちなみに川に戻ってこないサツキマスもいるんでしょうか。。。

すみません脱線しました。

それぞれの人生が、アマゴとサツキマス、田舎と都会などを軸に
”飛び込みの橋”、”ビリヤード”、”チームあまご”が
どうふるさと活性化につながっていくのか、
またそれを、どういうタッチで描かれていくのか、
それはぜひ劇場にて!

10年の構想を経た扉座の新作です。
12月2日から6日まで、@紀伊國屋サザンシアター。

あ、チラシの裏面にある写真、よーくみると出演者の方の若ーい時のお写真が!
(どなたかわかりますか?)



この魚もサツキマスではありません
(前回公演の百鬼丸で使われてた鮭!?)

09/11/22 音楽座ミュージカル泣かないで稽古場レポ

2009年11月22日(日)14:00
音楽座ミュージカル/Rカンパニー「泣かないで」
稽古場トライアウト@都内某稽古場

12月に上演される音楽座ミュージカル/Rカンパニー「泣かないで」の
トライアウト公演に行ってきました!
トライアウト公演は、稽古の段階でお客様から感想・意見を得てさらにクオリティを高め、
最高の初日を迎えるためにとカンパニーが企画しているものです。
「泣かないで」は、"無償の愛"をテーマにした
遠藤周作氏の「わたしが・棄てた・女」を原作としたオリジナルミュージカル。
数々の演劇賞を受賞し、また遠藤氏が「自分の作品で、こんなに泣いたのは初めてだ」と口にされた作品でもあります。

「泣かないで」の世界が始まると、そこは戦後間もない東京。
決して豊かではなかったけれど、なんとかのし上がってやろう…そんな活気が溢れていた時代。
おお~!稽古場にいっぱいいっぱいに入っている鏡張り
(?でも向こう側が透けるシーンも)のセットが、
いろんなものに変身するじゃないですか!
セットが抽象的だからこそ、どんなものにも見える!
時には満員の通勤電車、時には地下酒場、吉岡が勤める会社、電車(!!!)などなど…
そして、2幕でのハンセン病患者が入院している復活病院も同じセット。
照明などの力が加わった時、このセットはどう見えるんでしょうね。

金も女もないと嘆く大学生の吉岡(安中淳也さん/Wキャスト・藤岡正明さん)は
雑誌の文通欄で森田ミツ(高野菜々さん/Wキャスト・安彦佳津美さん)と出会うのですが、
昔はインターネットや携帯どころか、電話でさえ普及してなかったのよね~と思いつつ見てました。
当時、中卒、高卒が多い中、大学生といえば、それだけで憧れをもって見られたんじゃないかしら。
(1936年生まれの私の父は高卒ですが地元では決して多くはなかったんですって。)
「♪こんなの初めて」ふふふ、ミツ、舞い上がってます(笑)。
でも、ミツはどうもどんくさいんですよね。

一夜を過ごした後、就職した吉岡と、吉岡に会える日を楽しみにしているミツの生活が、
イキイキとダンスシーンも織り交ぜながら描かれていきますが、これがまた楽しい!
それにしても、マリコ(井田安寿さん)、素敵な女性~。笑顔にキュンときます♪


ミツはクリーニング工場で働く女工さんですが、この工場シーン、
とっても素敵♪シャツにアイロンをかける作業が、こんなダンスになるなんて!
いいシーンだなぁ~♪

他にもオススメのダンスシーンが!
吉岡の会社のシーンでの「オフィス・ウォーズ」というナンバー。
これ、本当にカッコイイ!こんな会社、勤めてみたい(笑)!

それにしても、吉岡の心にはミツはいないんですね~。ふとした拍子によぎるだけ。
ミツはといえば、吉岡への想いは募るばかり。切ないなぁ。

1幕は、ミツが手首のあざの検査を受け、復活病院での精密検査が必要と告げられ、
街中をさまようところで幕。「神様なんて…いない!」…
あぁ、胸が…痛い(涙)。

ミツはどうなってしまうんだろう…。
吉岡は?この後の展開が気になるじゃないですか~!

ダメ出しの後は、「オフィス・ウォーズ」のシーンをひたすら繰り返し稽古。
これ、本当に生で見てほしいです!
ここでプチ解説!男性陣が2つのグループに分かれて踊るのは、
派閥を表してるんですって!そこに新入社員で入る吉岡。ほほ~ぉ。

結果的に1幕だけの見学でしたが、歌、芝居、ダンスとたっぷり見どころがあります!
「泣かないで」には重厚な"無償の愛"というテーマがありますが、
ダンスをふんだんに取り入れることで、エンターテイメント性も高めていると思いました。
始まる前に、「今日は見せたくない部分、ありのままの稽古をお見せします」との説明がありましたが、
この決して一筋縄にはいかないだろうテーマを、
カンパニー全員で突き詰めて突き詰めて形にして行くんでしょうね。
まさに産みの苦しみの姿を垣間見た気がします。

主役もWキャストで組まれていて、
森田ミツ役は透明感のある歌声と作品ごとに大きく成長をしている高野菜々さん、
「マドモアゼル・モーツァルト」での温かい歌声への感情の乗せ方が印象的だった安彦佳津美さん、
吉岡役は高い歌唱力を持ち「ブラッド・ブラザーズ」での好演が記憶に新しい藤岡正明さん、
前回の「泣かないで」では吉岡の悪友・長島役を演じダンスも持ち味の安中淳也さんと、
楽しみなメンバーが揃っていますよ!
役者が人として持っているものがそのまま舞台に乗るとよく言われますが、
"無償の愛"そして吉岡の心に残った小さな傷を、それぞれがどんな風に私たち観客に届けてくれるのか…
美しい歌詞やメロディとともに「泣かないで」の世界に早く浸れることを楽しみに待ちたいです!

ここからは、トライアウト公演ならではのもうひとつのレポをお送りします!

なんと今回は製作室、キッチン、衣裳室を見学できちゃったのです!
フツーは絶対見られないですよね!製作室にチケットの売行が表にして貼られていたり、
キッチンではまかないを作っていたりするのが、そのまま見られました。

まかないは、お米40合、肉1.5キロ、じゃがいも30数個ほか大量の食材がお鍋でグツグツ~!
この日は豚汁~♪役者さんもスタッフさんも、同じご飯を召し上がるそうです。
また、玄米を精米しているところまで!
ファンの方たちがまかないのためのお米を送ってくださるそうです。
Rカンパニーはとても気さくだと思うのですが、ファンの方もまたあたたかい!
劇団の日常を見せていただいちゃいました!

そして、衣裳室!「泣かないで」の衣裳がハンガーにズラッと所狭しとかかっています。
当時のファッションを再現するために、その頃のファッション雑誌も机にたくさん!
スーツの肩がごつかったり、ちゃんと時代に合わせた衣裳です。レトロ感満載!

衣裳室でうかがったお話ですが、「泣かないで」の2幕は主に復活病院でのシーンとなります。
作品中、筒状のセットが何本も降りてきて、それがシーンによって涙、雨、そして竹を表すそう。
竹林は復活病院のモデルとなった場所にもあり、
このミュージカルでは、竹林に彼岸と此岸の境目という意味をつけて表現したそうです。
また、患者役の役者さんは緑色の服を着ているのですが、形や素材がそれぞれ違っているのだとか。
ひとつひとつ染めて作られたもので、素材が違うため、緑色の出方も全て違うんですって。
初演当時から大事に使っている衣裳で、案内をしてくれた清田和美さんの
「患者さんの想いを大切にして演じていきたい」という言葉が胸に沁みました。

「泣かないで」前回公演舞台映像つき公演案内

音楽座ミュージカル/Rカンパニー「泣かないで」
★公演日程
・東京公演 12/19(土)~12/29(火) 池袋・東京芸術劇場中ホール
・神奈川公演 2010/1/16(土)・17(日) グリーンホール相模大野
・兵庫公演 2010/2/6(土)・7(日) シアターBRAVA!
音楽座/RカンパニーHP「泣かないで」作品詳細ページ


おけぴ稽古場取材班:akki

09/11/29 暗くなるまで待って通し稽古レポ

2009年11月29日(日)
『暗くなるまで待って』通し稽古レポ

朝海ひかるさんのストレートプレイ、めっちゃいいです。
スリリングなサスペンス劇と聞いていたのですが、
見終わった後の満足感は保証します!

オードリーヘップバーンの再来かと思わせるような、スレンダーで颯爽とした雰囲気。
(映画版ではオードリーヘップバーンがスージーを演じてました)
盲目の役なのですが、登場した瞬間からそのことを自然に感じます。
スタスタとした歩き方や、感覚を研ぎ澄ましている様、
頭がぐるぐる回転して考えてる様、気づいてハッとする瞬間の表情をはじめ、
イライラしたり、スネて怒ったり、夫サムに必死に言い訳して甘える様子などまで魅力たっぷり。

このスージーに愛情を持って対等に接する夫サム役に山口馬木也さん。
イギリス人らしい理屈っぽさなのに決して嫌味がなく、とても素敵に演じておられます。
自立させようと甘やかさない様子から、逆に愛情が溢れ出ています。
余談ですが、基本的に山口さんの背中越しにお稽古を観ていたわけなんですけれども、
その背中になんとも男の色気を感じてホレボレしておりました(笑)

さて物語は、スージーの夫サムが、旅先から持ち帰ったある物を
怪しい男たち3人(ロート、マイク、クローカー)が、奪い取ろうと狙ってくるという展開。

ロート役には加藤雅也さん。
ロングコート姿がお似合いのクールなワル。不気味で怖いです、おそわれそうです(汗)
そのくらい雰囲気が出てらっしゃいます。

マイク役には葛山信吾さん。
心優しいワルのマイク。
根は優しい、いいひとなんですねきっと、葛山さんのお人柄が滲み出てる感じです。

クローカー役には窪塚俊介さん。
カッとなったら後先考えない、チーマー的ワルを好演。
スコットランドヤードの刑事には居ないであろうキャラなのがまた面白い。

この3人が次々とスージーの家を訪ずれ、
巧みな言葉で騙しにかけて、”ある物”を手に入れようとします。

一幕と二幕の休憩時間には、おそらく、
ね、あれってあぁいうこと?いや、こうこうじゃない?みたいに
いろいろ話したくなると思いますよ。
二幕でそれらが全て解かれていきますので、そこもお楽しみに!

その二幕冒頭の30分が怒涛の展開!!
彼らの言動に不審を抱いたスージーは少女グロ―リアの協力を得て、
男たちの本当の狙いとその正体を暴いていきますが…。
追い込まれたスージーの、頭脳フル回転凄いです。超賢い!

この少女グロ―リア役/伊藤有沙さんの活躍が見もの。
登場は憎ったらしい子供なのに、気持ちが切り替わる瞬間の表現が見事でした。

レトロでキュートな家電がかわいいお部屋のセットも雰囲気を出しています。

スージー朝海さん、おそらくかなり打ち身のキズなどもあるのではないでしょうか。
そう思ってしまうくらい、地面を這ったり、当たったり、全身での熱演でした。

公演は
プレビュー公演:2009年12月12日 シアター1010
大阪公演:2009年12月15日~12月18日 シアター・ドラマシティ
東京公演:2009年12月20日~12月29日 東京グローブ座

公演ごとに終演後のトークショー、音楽担当のNAOTOさんの生演奏、
プレミアグッズプレゼント、クリスマスイベント、
出演者がナビゲートするバックステージツアーと、イベントが目白押し。
詳細はホームページで確認をお忘れなく!


真っ暗に・・・!?

おけぴ稽古場取材班:rika & おけぴ管理人

09/11/30 Nine The Musical 稽古場レポ

2009年11月30日(月) 13:30
Nine The Musical 通し稽古レポ

美女9名に圧倒された管理人です。
ひとりひとりが輝きと個性を持ってる方ですから、
ステージ上から伝わってくるオーラがものすごかった。。

主役にはイタリアの映画監督グイド役のSOPHIAの松岡充さん。
苦悩しつつも女性を翻弄し翻弄されていくグイドの雰囲気がとても自然で、
美女9名の美声をリードするような歌声も心地いい♪
グイド・コンティーニという役名や、あらすじのイメージからすると
つい「濃ゆい」役を想像してしまいますが、
”濃くない”感じが、9名の美女をより綺麗に美しく引き立ててます!


(グイド役の松岡充さんと、クラウディア役の貴城けいさん)

通し稽古を観た後思ったのは、どのシーンを切り取っても素敵で、
もう一度観たいシーンが詰まった舞台だなと。
9名の女性一人一人にスポットがあたるシーンは間違いなく見所なんですが、
脇や後ろの方で、たたずんでいたり、演奏!?していたり、動いてたり、
そんな様子もついチェックしてしまいたくなるくらい見所です。
オペラグラスを使ってしまうと、他の人が見れない、みたいな。嬉しい悩みですね。

1幕最初の方の、樹里さんの”ラララララー”ではじまる曲を聴いた瞬間、
あぁすごいいい舞台~、この時点で満足ー!!と早くも思ってしまった管理人です。

ここで美女9名の管理人一言感想をご紹介。

貴城けいさん:後ろ向きでツカツカ歩いてて振り返った瞬間のお顔がスーパーキュート!!
新妻聖子さん:語りかけるような高音部の歌声、こりゃ記者(役)も酔うってもんです。
シルビア・グラブさん:下手からの「グイードゥ~」。すんごい色気!
樹里咲穂さん:めちゃめちゃチャーミング。声大好き。いやされます。
入絵加奈子さん:動きがかわいく楽しい。後ろで指揮してるシーンなどもお見逃しなく!
浦嶋りんこさん:パンチのきいたタランテラ with タンバリンで、い~ち~こ~ろ~さー。
今陽子さん:お風呂~あがりの~、このメロディーが好き♪パジャマを~着なさい~♪
寿ひずるさん:ずばっと指摘していく評論家ぶりや、アッハッハという笑い声も気持ちいい!
紫吹淳さん:目と顔の動き観てるだけで楽しい。リリアンには盛大な拍手を!

子役はダブルキャストなのですが、子供ならではの高音の歌声がこれまた素敵です。

そして、音楽!
今回の通し稽古ではピアノがめちゃめちゃかっこよかったです。
本番はどこまでがピアノでどこまでが他の楽器になるのかわかりませんが、
和音連打、あの和音進行がとーってもMY好みなのです。
フレーズの抑揚が気持ちいい音楽、耳も喜ぶ音楽です♪

さらには客席絡みが!
そこで私管理人、なんと紫吹さんに絡んでいただきました!
距離50cmくらいのところから、
「なんで怖がってるのよ」
と言われまして..その目線にドキドキでした。
この部分はお客さんの反応もとっても超楽しみ!

開演直後も、導入部としては面白い嗜好のオープニングです。
開演5分前に、何かが9回鳴りますので、それもお聞き逃しのなきよう。

公演は12月12日から27日まで。
ルテアトル銀座にて。
演出はG2さんです。


稽古場からの一人の帰り道、「グイーーードォーーー」って
つい口から出てしまっていた管理人でした。


09/12/02 リンダリンダラバーソールゲネプロレポ

2009年12月2日(水)14:00
「リンダリンダラバーソール」ゲネプロ
@全労災ホール/スペース・ゼロ

ちょうど一年前の初演に続き、早くも再演!
ってことはそれだけ面白いに違いない♪

原作は’80年代後半~’90年代に日本を席巻したバンドブーム の中、
復活した、筋肉少女帯のメンバーとして活躍している大槻ケンヂさんが
当時の熱狂的な世界を回顧した青春物語。

「リンダリンダラバーソール」というタイトル、
リンダリンダと聞いて思い浮かぶのは筋肉少女隊じゃなくてブルーハーツ…と思ったあなた!正解です。
ドブネズミみたいに美しくなりたい~気持がまっすぐ伝わってくるブルーハーツのリンダリンダと
ロック好きの必須アイテム、ラバーソールの靴。

表現したい衝動は有るけど何を伝えたいのかわからないナミオ。

「苦しいならさ、その苦しさを歌にして。聴かせて。素直なキミを。」
「本当のオレを?この、どうしようもないオレを?」
「大丈夫。私が聴いてる。」

リンダリンダが大好きでラバーソールの靴を履く、
魅力的な女の子コマコ/唐沢美帆さんの素直さに触発されて、
バンドブームの波に乗る「暴君少女」のヴォーカル、ナミオ/西島隆弘さん(AAA)。
コマコはスコーンと突き抜けていて、ナミオが頼りにしたくなるのがわかるハツラツさです♪
リンダリンダも明るく聴かせてくれます。
西島さんはあのかわいい目(コマコが連発します・笑)からは想像もつかない
カッコいいシャウトを聴かせてくれます!正直びっくり、凄いです!Rock!

時代の波に乗ってあれよあれよと大成功のナミオ。
しかし成功の大波は潮が引くのも早かった――。
バンドブームの栄枯盛衰なバックステージがかなりリアルで面白ーーーい♪

大人になってひっそり生きている津波/津田健次郎
津田さんの声が、疲れたオジサンながらもいかにも過去にワケありそうな渋い声なんですよー。

舞台上にはすべての場のセットが立体的に巧みに作られているんですが
ちょっとした段差を境にまったく別の空間が広がっていてそれが実にわかりやすい!

20年前のバンドブームに突如巻き込まれる「暴君少女」のナミオと
大人になってひっそり生きている津波、若かりし日の記憶と20年後の現在が織り交ざり、
二つの時代が行きつ戻りつ、あるいは同時に進行するのでこの視覚的なわかりやすさはとっても重要。
設定の矛盾を感じることなく観ている私も素直に時代を行ったり来たりです。

その上とっても面白いのは出演者の数よりはるかに多い登場キャラクター!
いかにも居そうなキャラが次々と出てきます。
レイン/藤田玲さんは伝説のロッカーらしい陶酔した美学をみせてくれる以外に、
別の役でもご登場です。
津田さんも津波以外にも、更に冴えないオジサンのコンビニ店員や、
ローラーブレードのアイドル姿等々も見せてくれちゃいます(笑)

ご出演は他に
柳澤貴彦さん、黒田俊幸さん(ダブル ブッキング)、
馬場泰範さん、中西広和さん、仗桐安さん、梨花さん(トリコロール)、
野崎亜里沙さん、深澤千有紀さん、相内友美さん、大野稔さん、向山毅さん
とにかく皆さん、大忙し!

抱腹絶倒キャラとしては
あさっての方向に個性的な天才肌!?「僕」的キャラの新人アーティストや
いかにも80年代なDJは、誰だよ!って感じで超ウケます。 (しかも実は同じ方が演っておられます)

「ぶっちゃけ」を連発しすぎのインチキ業界人も胡散臭くて可笑しいっ。
いきなり結婚申し込んでくるファンや
馴れ馴れしい関西ギャル、
高木ブー、
お金のことが最優先のザ・業界人、
有名人ロッカーと寝たがる女…
そしてみんな殴られ方がゴーカイで上手い(笑)

津波はコンビニのバイト新人蓮見に過去を語るうち、若かりし頃の自分自身に鼓舞されて…!
バンドブームの喧騒に翻弄された男の成長と挫折、再び情熱を取り戻 すまでの葛藤を描きます。

「リンダリンダラバーソール」
あの頃、僕らは愚かで、最高だった――。

その時代を知っている人は懐かしく自分の気持ちを思い出せ、
知らない人もその心理はすごーく理解できるはず。
おかしくて切ない青春はいつの時代も変わらない。

脚本・演出は喜安浩平さん
公演は、12月2日(水)~6日(日) 全労災ホール/スペースゼロにて
※出演者によるアフタートークも見逃さないで!


おけぴ稽古場取材班:rika

09/12/18 音楽座ミュージカル泣かないでゲネレポ

2009年12月18日(金) 18:00
音楽座ミュージカル
「泣かないで」ゲネレポ

ラストシーンが、というわけでなく、
もう後半いたるところで、ジーンときてしまいます。
ところどころに先の運命をほのめかすセリフが入るので、
先が読めるんですが、わかっててもジーンとくるんです。
悲しいんだけど、どのシーンももう一度観たいと思える舞台でした。

観終わった後、あの旋律がずーっと頭の中を流れ続けています。
ポーンと「ラ」の音が響いただけで、うぁっと音楽座の世界に!!

やっぱり音楽座、選手層が厚いです。ダンス素晴らしいです。
そしてシンプルな舞台装置の活かし方、そして照明の魔術、見事です。

力強い群舞の美しさは、ぜひ劇場で観てほしい!!

管理人的ツボは、オフィスでのダンスシーンの
女性陣の力強くもありひらっとしたスカートの舞い!

ミツ役の高野菜々さん、最初、マドモアゼルモーツァルトの高野さんとは
別人ではないかと思ってしまったくらい、まっすぐなミツ!
感情の移り変わりといい、表現力がほんっとーに豊か。

今日の吉岡役は藤岡正明さん。。
葛藤やジレンマなどが表情だけではなく後ろ姿からも感じられます。
力強い歌声からコミカルなシーン、そしてダンスシーンまでさすが。

ちなみに今回この吉岡役はダブルキャスト。
もう一人の安中淳也さんの吉岡は、藤岡さんとはまた違った魅力の吉岡になりそう!
安中さんのダンスシーンも見たい!

終盤の五重唱は、もう圧巻。
あえて写真は掲載しませんのでぜひ劇場にてご堪能を!

マリ子役の井田安寿さんの表情がとっても素敵で。それがまた切なくもあり。

卵をかかえたあの写真はあのシーンだったのかぁと。。
写真をみるたびに思い出してしまいます。

悲しいけど、それ以上に、ミツのまっすぐさに影響を受けました。
劇場を後にした後、今の自分を振り返りたくなると思いますよ。


09/12/19 トゥルークリスマス稽古場レポ

2009年12月19日(土) 14:00
トゥルークリスマス 稽古場レポ

ミュージカル トゥルークリスマスのお稽古場にいってきました。

ミサ役のセーラさん、かわいい!
おまじないのセリフが全然浮かないのです!すごく自然♪
そして眼力がいい!視線にぐっときます♪

ぼろぼろのおっちゃん役には、
アリtoキリギリス石井正則さん、さすがです。
みすぼらしい中にも何かを感じさせてしまうバク。
アドリブなのかセリフなのかわからない感じがすごく自然で面白い!

そのバクとの絡みも多いピッピ役に
元宝塚花組の娘役スター、澪乃せいらさん!
すっごくかわいらしく、ちょっとツンデレな感じが楽しく、歌声が心地いいっ!

元M.A.D.の浅香航大さん、
JUNONスーパーボーイの秋元龍太朗さんもご出演です。

お笑いコンビのプラスワンも随所に登場(笑)

渡辺美奈代さんと速水けんたろうさんの
あたたかく包み込むような演技もお楽しみに!

そしてこの舞台、子役の子達がたっくさん!
脇で出番待機してる時の動きがまたかわいいです。
台本に書き込みをしてるのをみていると、
ちゃんと、出のタイミングとかをひらがな主体で
書いてるんですよね。
落書きっぽくみえた絵は衣装なんだろうきっと、うん。

一つの約束を信じた少女が、小さな奇跡を起こします!
ジングル、ジングラッ!!!

公演は12月23日から27日まで。
シアターサンモールにて。


09/12/23 ファニーガール稽古場レポ

2009年12月23日(水) 13:00
ファニー・ガール 稽古場レポ

ミュージカル ファニー・ガールの通し稽古を拝見してきました。
とにかくファニー(春野寿美礼さん)は明るく前向き!!
春野寿美礼さんのいろーーんな笑顔が見れます♪
流れるように綺麗な歌声や、語りかけるような歌声など
聴かせるナンバーもたっぷり♪そしてもちろんダンスもっ!

友人で振付師エディ役の橋本じゅんさんが愛嬌満点で絶妙です!
エディがファニーに振付するシーンがあるのですが、
この振付シーンのお二人、真剣なのがまた面白くて、
稽古場でも、脇で見てる人達の笑い声が響き渡ってました。
タナラーーゥンド!(turn around)

余談ですが、橋本じゅんさん、セリフを間違えた時の
自己フォローがめちゃめちゃうまい。。おもろすぎです。
どこまでがセリフでどこまでがアドリブか
まったくわからないくらい、うますぎる。
そして他のキャストさん達との間合いもまた楽しい!!

ファニーの相手役ニックの綱島郷太郎さん。
以前拝見した舞台の時の印象とはがらりと異なり、
華麗なる一族に出てきそうな実業家(!?)ぶり!
ニックとファニーとのやりとりがこれまた見所です。
くどかれるファニー、せまれるファニー、抱きかかえられるファニー!!

さらに、
私生活が欲しいファニー。
くっついていくファニー。。
突き進んでいくファニー。。。
どこまでもまっすぐなファニー。。。。

その突進を・・・
止めるエディ橋本じゅんさん。
止めるダンディー阿部裕さん。阿部さんめちゃめちゃ味がある!

ファニーを暖かい眼差しで見守るお母さん役の剣幸さん。

今回もまたまたおしゃべりな(笑)田中利花さん

さりげなさがなんとも美しい小山萌子さん。

すーすーめーらったったったー!
藤浦功一さんのダンスも堪能できますよ。

出演者には歌える人踊れる人が多数ご出演。
あるシーンで、素敵な歌声の方が!港幸樹さん♪いい声〜。
某シーンで酔いまくりの徳垣友子さんも楽しい!

この舞台、実在した伝説のコメディエンヌ、ファニーブライスの
明るく前向きな半生を舞台化したものなのですが、
喜劇女優の華やかなサクセスストーリーの裏側の
私生活の部分にもスポットをあてて描かれています。

例えば、ある場面で、ファニーが夫にとった行動は・・・
確かに、あれをされると、男性は。。ねぇ。。

そんなファニーが、椅子に座りながら、強い心で、歌うナンバー。
半音進行がとーっても綺麗で、語りかけるように
響いてきて、うっとり聴き惚れてしまいました。

かみしめるファニー。
がんばれファニー!

「顔で笑って、心で泣いて」
とは公演チラシの文言ですが、見終わった後、
この言葉、うまく言い得てる!

今日はお稽古着での稽古でしたが、衣装さんのイラストをちらりと拝見したのですが、
この舞台、衣装がめちゃめちゃすごそう!
これはぜひ劇場で生でご堪能下さい! お楽しみに!!

公演は2010年1月8日から17日まで赤坂ACTシアター、

1月27日から30日まで梅田芸術劇場メインホールにて。


09/12/25 ウーマンインホワイト音楽監督・指揮:塩田明弘さんインタビュー

ミュージカル「ウーマン・イン・ホワイト」
音楽監督・指揮:塩田明弘さんインタビュー

[アフターイベント速報]
2010年1月16日のアフタートークイベント「塩ちゃんの部屋」の内容をお届けします!!
(塩田明弘さんと特別ゲスト:和音美桜さん)

ミュージカル「ウーマン・イン・ホワイト」の音楽監督・指揮の 塩田明弘さんに、このミュージカルの”音楽”の持つ魅力についてお伺いしてきました。

まず最初にウーマン・イン・ホワイトを一言で、と塩田さんにお聞きしたところ

奇想天外な音楽の融合

スピーディな音楽表現の変化の連続で、
何度繰り返し読んでも飽きない小説のような構成なんです。
ウーマン・イン・ホワイトは、ほとんど全編音楽でできた作品で、
オペラチックなミュージカルともいえます。
目をつぶっていても音楽で頭に絵が描けるくらい、
”音楽が芝居をしてる”と実感できる作品なんです。

私管理人も今CDを聞きながらこのインタビューレポを書いてますが、
メロディーや音色から伝わってくるものがたくさんあって、
まさに"お芝居を聴いてる"感覚になりますよ♪

ウーマン・イン・ホワイトの作曲者は、
キャッツオペラ座の怪人アスペクツ・オブ・ラブなどで有名な
アンドリュー・ロイド=ウェバー”。
塩田さん曰く、
「ウーマン・イン・ホワイトの音楽を、例えていうならば、
オペラ座の怪人”と”アスペクツ・オブ・ラブ”を足して2で割ったような、
優美でロマンチックで感動的でスリリングな音楽が聴き所」。

同じメロディーが何度も登場しますが、これも歌う人物によって
キーやリズム、テンポが変えられていたり、さらに異なる楽器編成で演奏していたりと、
手を変え品を変え、聴く人たちに意味を問いかける構成になってるんですね。

ここで、このミュージカルのメインキャストの歌の特徴をご紹介しておきましょう。

ハートライト(田代万里生さん)は、二枚目な甘美なメロディ。
ローラ(大和田美帆さん)は、優しくキュートな声で、でも時々力強さも感じます。
フォスコ(岡幸二郎さん)は、カンツォーネやタンゴを意識したナンバーが多く、
グライド(パク・トンハさん)は、ジキルとハイド的な二重人格さが歌にも出ています。
フェアリー(光枝明彦さん)はメロディー的に語っている曲が多く、
物語のキーになる白いドレスの女(和音美桜さん)は、生理的に不安をよぎるような曲調です。
そしてマリアン(笹本玲奈さん)は、経験を重ねて成長していくうちに、声の音色が変化していくんです。

このように、一人一人の歌の特徴だけ書き出しても、
音楽が、登場人物の心情を描き出していることがおわかりいただけると思います。

そして、ウーマン・イン・ホワイトのミュージカルナンバーの中から
曲の特徴や聴き所を、音楽監督&指揮の塩田さん自らご紹介していただきました♪


一幕

♪ 一幕冒頭シーン「真夜中の線路」

アンドリュー・ロイド=ウェバーの十八番ともいえる
不協和音や変拍子が多用されています。
不協和音は本能的に不快感をかき立て、
ミステリアスらしい恐怖感や神秘性を醸し出します。
その効果を後押しするのが変拍子。
真夜中の線路では、2分の2拍子と2分の3拍子が交互に出てきます。
拍子がかわることで、暗に語りかけたり、否定したり、
事件の予兆を感じさせたり、というように小さなきっかけをもたらしたりするんですね。
また、歌ってない余白にも、想像させる余白が随所にあるんですよ。

♪ I Believe My Heart

ハートライト(田代万里生さん)が歌うこのナンバーも随所に出てくる旋律です。
ハートライトが歌ったり、マリアンが歌ったり、
同じメロディを使ってるんですが、キーを変えたり、
役者を変えて心情を歌ったりしているのです。

♪ 収穫祭

収穫祭のシーンでは、大人数で賑やかにさわいでるだけじゃなくて
実は凶変的なリズムや音符が隠されています。
何度もリピートしていくと、音楽の二重構造、三重構造がみえてきますよ。

♪ 結婚式のシーン「命は永久に」

"音楽そのものが芝居をしている"ことをとっても実感できるナンバーです。
ロマンティックなメロディーの影に、
不安げな恐怖感を予感させるリズムが隠れていますのでよーく聴いてみて下さい。

♪ All For Laura

マリアン(笹本玲奈さん)が歌うこの曲は、美しいメロディーなんですが、
心の心情の移り変わりが、音符の変わり目、音の強弱の変わり目となって歌われます。
ピアノから、メゾピアノ、メゾフォルテ、フォルテシモになってまたピアノに、と、
音圧、音量が変化し、それがまた感動を与えるんですね。

♪ 1幕ラストの「今日から三人」

マリアン(笹本玲奈さん)、ローラ(大和田美帆さん)、
アン(和音美桜さん)が歌う三重唱です。
3人の温かい気持ちが寄り添って、通い合う気持ちが歌われて。。
と思ったら、突如3人の歌をさえぎるような曲調になり、
パーシバル卿(パク・トンハさん)が打ち消すようなテーマを歌ってきます。
3人の通い合う気持ちに、変拍子が入っていたりするのですが、
ドラマの転換として聴いても面白いナンバーです。


二幕

♪ 悪夢のシーン

この曲は、"エニーピッチ"といって、マリアン(笹本玲奈さん)やローラ(大和田美帆さん)、
ハートライト(田代万里生さん)が任意のピッチで歌う斬新で興味深いナンバーなんです。
それぞれが自由な音の高さで歌うことで、悪夢の様子を醸し出しているんですね。

♪ 私はパーフェクト

ブンチャッチャーブンチャッチャー♪という
オペラ歌手のような、優美な、(言い方悪いですが)脳天気なナンバーです。
イタリア気質なフォスコ(岡幸二郎さん)をたっぷりと堪能できますよ。


(光枝さん演じるフェアリーの椅子に座る塩田さん)

そしてこれらの楽曲を演奏するオーケストラの構成も通常とは少し変わっていて、
弦楽器にヴァイオリンがないんです。
ヴィオラとチェロによる、重厚さを重んじた構成になっています。
また、歌手が歌っている部分の、オーケストラの演奏も面白いですが、
舞台転換中や、曲の後奏や間奏など、オーケストラのみの演奏もいいんですよ。
交響詩のように聞こえると思います。
そういう意味では、クラシックファンの方もぜひみにきてほしいですね。

このミュージカルは、音楽そのものが芝居をして、謎を問いかける作品ですので、
ぜひ一回観た後、二回、三回と観ていただきたい作品です。
リピートして観る時は、マリアンとローラなどの人間関係の変化や心情の変化を
しっかりみてることでより一層音楽がくっついてきますよ。

ちなみに、ウーマン・イン・ホワイトの人物関係や作品の特徴は、
知識ゼロからのミュージカル入門」(著:塩田明弘。幻冬舎刊)に
見開きでも記載されていますので、ぜひこのご観劇前に、また観劇中の休憩時間に、
予習しながら、復習しながらご覧いただくと、より深くわかると思います。


最後に塩田さんからのメッセージです♪

ミュージカル「ウーマン・イン・ホワイト」。
観客のみなさまが謎解きをしながら、
素晴らしい音楽、歌声、そして壮大でスピーディな舞台転換など、
スペクタクルなドラマの変化を感じ取っていただける作品です。
2回、3回と観ていただきますと、観るたびに深いドラマ、物語が
みえてきますので、ぜひ劇場に足を何度もお運びいただけると嬉しいです。
見所、たくさんあります。
聞きどころ、たくさんあります♪

公演は2010年の
1月12日から24日までまで東京の青山劇場にて、
1月30日、31日に大阪のシアターBRAVAで上演。

なお13日昼、16日夜、23日夜公演終演後に、シオタクター会員の方を対象とした
特別イベントを開催します。
※こちらのイベントには、塩田明弘さんのメールマガジン「シオタクター」からチケットを
購入された方限定のイベントとなります。イベントのお問い合わせは
shiotactor@okepi.jp まで。
おけぴ会員の方はこちらからもチケットをお求めいただけます

p.s. カーテンコールで塩田明弘さんにスポットが当たったら、「塩ちゃーん!」の掛け声、大歓迎とのことです♪


09/12/29 蜘蛛女のキス稽古場レポ

2009年12月29日(火) 13:00
蜘蛛女のキス 稽古場レポ

冒頭から45分くらいを拝見したのですが、
ドックンドックンと伝わってくる感情、
ダイナミックなダンス!力強い歌声♪

石井一孝さん、細かな動きまで、ゲイのモリーナ役にすっかり入り込でいて、
その勢いに、のみこまれてしまいそうなくらい。
(初演時に3週間かかったという毛布の畳み方やりんごの皮むきシーンにもご注目下さい♪)

この舞台は、刑務所で同室となった相対する二人の生き方と愛を描いたもので。
その同室になる二人が、政治犯ヴァレンティン(浦井健治さん)と
映画を愛するゲイのモリーナ(石井一孝さん)なのです。

浦井健治さん、深い!
演技が深いというか、歌に重みがあるというか、心の底の深みというか、
今日観たのは冒頭のシーンだったのですが、
この後のモリーナとの”極限状態でのふたりの関係の発展”の描かれ方が
とっても楽しみになりました。

価値観も生き方も違う二人のやり取りには、心の内側の感情が垣間見え、
それが表情や演技にのって伝わってきて、
歌の抑揚と、ダンスの躍動感で増長されて不思議な観心地を味わえます。

モリーナが心の支えとする映画スターの蜘蛛女・オーロラ役には、
キャッツのグリザベラを700回演じた金志賢さん。
その金さんと絡み合いながら随所に登場するダンサーが辻本知彦さん
(下の写真が金さんと辻本さん)。
辻本さん、シルク・ドゥ・ソレイユの日本人初のダンサーなのです。
動きのキレがとにかく気持ちいい!高い!速い!そして美しい。
辻本さんのダンスシーン、たっぷりございますのでどうぞお楽しみに!

初風諄さんの声がこれまた美しく響きます♪

演出の荻田浩一さん曰く、
「真夏に熱いジンギスカンを食べるような舞台」
「愛について、人間の尊厳について描かれたミュージカル」

「シカゴ」「キャバレー」の作詞・作曲家であるジョン・カンダー&フレッド・エッブの音楽と、
テレンス・マクナリーの脚本により、トニー賞7部門を受賞したミュージカル「蜘蛛女のキス」。
刑務所内の閉塞な空間の中にモリーナの想像する世界が漂い、
出演者の魅力をじっくりとたっぷりと堪能できる舞台です。

モリーナが仮出獄と引換に、刑務所長(今井朋彦さん)から持ちかけられたある取引とは。。

最後に金志賢さんが
「歌う時に、隣で(辻本知彦さんと)絡み合いながら踊ることで歌の世界が広がる」
とおっしゃっていたのですが、まさにそれを実感いたしました。
ぜひ劇場で感じてみて下さい♪

出演者は、石井一孝さん、金志賢さん、浦井健治さんのほか、
初風諄さん、今井朋彦さん、朝澄けいさん、縄田晋さん、ひのあらたさん、
田村雄一さん、照井裕隆さん、笹木重人さん、長内正樹さん、
辻本知彦さん

余談ですが、お稽古がはじまる前のキャストの方達の発声練習や叫び声に、
私の脳がどうしてもライオンキングのシンバの叫びをイメージしてしまっていたのですが、
お稽古を拝見して納得。
シンバのお父さんムファサを演じられていた
ひのあらたさん、田村雄一さんがいらっしゃいました♪

公演は2010年1月16日から18日まで梅田芸術劇場にて、
1月24日から2月7日まで東京芸術劇場中ホールにて。


10/01/07 ファニーガールゲネレポ@赤坂ACTシアター

2010年1月7日(木) 17:30
ファニー・ガール ゲネレポ
@赤坂ACTシアター

オーケストラが舞台奥、高いところに常時いて、
手前でお芝居が進むといった古き良き時代のショー形式♪
ショーの場面はそのオーケストラも含めて舞台上すべてがショーアップされます!
いかにもこれからショーが始まるぞ!といったわくわくするオーバーチュア。
素敵なナンバーが目白押しです。ダンサーの方々も各シーンで大活躍。
ショーってやっぱり観てるこちらも楽しい♪

コミカルなファニーなのですが、ショーのシーンで春野寿美礼さんが
舞台中央の大階段途中でスポットを浴びて高らかに歌ったり
「ラ・タ・タ・タ」で軍服姿で颯爽と歌い踊る姿には
さすがに宝塚時代を重ね合わせてしまいWで楽しんでしまいましたー。

一方、ファニーならではのコミカルなシーンを担う橋本じゅんさんの舵取りがさすがです。
ヘンテコな振付をいやいやながらも真面目に振り付けるエディと
ノリノリで且つ真面目に再現しようとするファニー。
春野さん、そ、そんなことまでっ(笑)

さてさて、ゲネプロに先駆けて行われた囲み取材でのお話し!

ショーの醍醐味とそのバックステージで起こる人間模様が面白く描かれている楽しいミュージカル♪
演出の正塚晴彦さんはじめ、ご出演の皆さんが口々におっしゃっていたのは、
型にはめず、ひととの会話・コミュニケーションを大事にしているということ。
自分の感性も自由にして、相手の気持と自分の気持ちを大事にしてやりたいと。

人との会話によって変化していくところをみて欲しいと橋本じゅんさん。

これだけ才能のある女性をひとりで育てているとはいえ、
べったりせずさらりとフォローしている感じが出ればいいなと剣幸さん。
ファニーの気持もすべて見抜いていながらエディに発破をかけるところが楽しいし面白く
まさにベタベタしない母親らしいところだとのお話し。素敵な親子関係です。
二幕でファニーを諭すシーンがすっごくカッコイイっ!

実際には何もフォローなんてしてないと笑う剣さんに対し、何もかもフォローして貰っているという春野さん。
化粧品のことから(笑)、的確なアドバイスをいただけるので色々と相談でき頼っているとのこと、
その信頼関係が感じ取れるおふたりのご様子。
というか、4名みなさんが、自立した上でお互いを信頼し合っているいい雰囲気が伝わってきました。
(みなさんがある意味オトコマエな感じ!?)

春野さんと綱島さんは年齢が近いため最初からフレンドリーな感じだったそうで
(綱島さんが)衣裳を着たらキマっててさすが!と言う春野さんへの
照れながらの「ありがとう」の言い方からもその距離感が伝わってきました。

演出の正塚さんも現場の雰囲気はすごく楽しくて面白かったとのこと。
宝塚との演出の意識の違いはないものの、いつもは女生徒ばかりなのが、
今回の稽古場は気軽に話しかけて貰えるので友達のような気分だったそうです。

橋本さんが、囲み取材の司会者のすごい汗にツッコミつつフォロー、
一気になごませてくれたのを見ても稽古場が想像できる感じ。
また、春野さんがあまりにお綺麗なので、綱島さんがつい小声で「惚れてまうやんけ…」
と言っていたという稽古場でのエピソードも明かしてくれました(笑)

綱島さん的には、そんなニックがファニーを口説き落とすシーンがコミカルで面白いと敢えて発言!

哀しいとか苦しいとか辛いみたいなことを隠すファニーフェイスはチャーミング。
剣さん曰く、ファニーは春野さんがいままで培ってきたおおらかさや強さを
そのままもっていてまさにぴったりだと。

どんなことが起きたとしても前向きにとらえて乗り越えて歩いて行く、
そんな感じがファニーフェイスのイメージ。
明るく楽しくはじけて演っているので、皆さんにも楽しんでほしい、
勇気を持って劇場を後にしてほしいと語る春野さんでした。

余談ですが
春野さんはちゃんと自分のファニーをつくりたいから、バーブラ・ストライサンドを意識しないように
映画を何回も何回も観たいのを敢えて観ないように我慢しているそう。
それにへぇーっと感心する橋本さん。
うゎーわからんわー、映画ではどうしてんのやろ?と参考にしようとしたら
エディはほとんど出ていなかった(笑)

最後にちゃんとオチをつけてくれたじゅんさんでした。


取材・文:おけぴ稽古場取材班:rika。監修:おけぴ管理人。写真:伊ヶ崎忍さん

10/01/14 ディートリッヒ製作記者会見レポ

2010年1月14日(木) 13:30
Dietrich ディートリッヒ 生きた愛した永遠に 製作記者会見レポ

”ディートリッヒ”の製作記者会見に潜入してきました。

1901年(-1992年)ドイツに生まれ、
唯一無二のスタイルで銀幕を彩り、第二次大戦下では自由のために
闘う歌姫として戦地を慰問、50年代以降は歌手として世界中に
愛と歌声を届けた大スター、マレーネ・ディートリッヒ
歌手エディット・ピアフや、俳優ジャン・ギャバン
文豪ヘミングウェイらとも交流を深めた華やかさの一方で、
彼女を利用しようとしたナチスには断固拒否の姿勢を貫いたディートリッヒ。
彼女の生きた時代背景やスターとしての光と影が名曲にのせて描かれていきます。
そしてこの作品、既成の作品ではなく、オリジナル!なのでございます。

主人公ディートリッヒ役には、元宝塚宙組トップスターの和央ようかさん。
今日の会見では白い燕尾服、めちゃかっこいい。
目線がこっちの方にくると勝手にドキドキしておりました管理人です。

和央さん演じるディートリッヒの親友エディット・ピアフを演じるのが花總まりさん。
宝塚退団から3年半ぶりの復帰公演!
和央ようかさんとの宝塚宙組時代の伝説コンビがここに復活です!!
花總まりさん、会見中にふっとみせる笑顔がとっても印象的♪

和央ようかさんは、花總まりさんとの共演について、
今までの舞台では男と女としてのコンビだったので、
今回女と女として接することにちょっと不安もあるけどと明るく答えつつ、
長いコンビで培った息のよさがうまく出せたらとおっしゃってました。

ディートリッヒのよき理解者、ゲイの衣装デザイナー役には鈴木綜馬さん。
素敵ですっ、温かく優しく笑顔で声が届いてきます♪
以前アンケートで演じてみたい役柄に「ゲイ」と答えたそうで、
念願かなって嬉しいですとおっしゃってました。
腰をくねったり♪されるの図↓

大俳優ジャン・ギャバン宮川浩さん。ダンディー!
ディートリッヒの恋人でございます。

エディット・ピアフの恋人のプロボクサー役、桜木涼介さん。
エリザベート等のミュージカルからバレエ、TV、映画などマルチに活躍されていて、
史上最年少で宝塚のスカピンや太王四神記の振付も手がけられている方です。
今回も振付を担当されていて、
できる限り最高の振付をしますっ!と元気に話す桜木さん。

ディートリッヒの娘役には麻尋えりかさん。
麻尋しゅん”からお名前を変えられたんですね。
宝塚ではかわいい男役さんでしたが、今回はかわいい娘役に!

ディートリッヒのお母さん役の今陽子さん。
会見中、常に素敵な笑顔で共演者を見つめられていました♪

文豪ヘミングウェイも登場します(=横内正さん。今回他の舞台で会見はご欠席)。
ディートリッヒは、彼を「パパ・ヘミングウェイ」と呼び慕っていたそうですよ。

そして!
今回、東京公演に、英国ロイヤル・バレエ団のゲストプリンシパル
吉田都さんが特別出演。特定の役柄を演じるわけではないとのことで、
舞台にどのように彼女のダンスが絡んでいくかどうぞお楽しみに。
そのバレエシーン振付は、昨年英国ロイヤルオペラハウス版”兵士の物語”の
演出・振付をされたWill Tuckett さん。このコンビのバレエシーンは必見!

”ディートリッヒ像”についての質問に、宮川さんや桜木さんから
和央ようかさんが僕の中でのディートリッヒ像になると思う」
というコメントを受け、和央ようかさんは、プレッシャーを受けて・・↓の図

演出は釜紹人さん。
女として、娘として、母として、
等身大のディートリッヒを描きたいとおっしゃってました。

公演は2010年3月12日から28日まで東京青山劇場にて、
4月3日から4日が梅田芸術劇場メインホールです。

ひとりひとりのキャストの見所がとっても詰まった作品と思います♪
和央ようかさんと花總まりさんのコンビシーンが観たい!
そして吉田都さんのバレエも楽しみ!


文・写真:おけぴ管理人

10/01/15 ローマの休日制作発表レポ

2010年1月15日(金) 12:00
ローマの休日 制作発表

出演者が3名だけ!のローマの休日の舞台版制作発表に潜入してきました。

このアン王女(朝海ひかるさん)とジョー(吉田栄作さん)、どうですか。
すっごく素敵なんです。映画のイメージを壊さず、
そこから新たなイメージを作ってくれそうな予感満載!

え?出演者3人?
ってまず思いますよね。
脚本の鈴木哲也さんによると、同じく脚本・演出のマキノノゾミさんから、
映画の完成度が高いので、そのままやるのではなく、
せっかく舞台でやるんだったら3人でやるくらいでないと
という話からそうなったそうです。
そのマキノノゾミさん、まず今回のローマの休日の話を書く際、頭の中で、
”実はローマの休日に幻の舞台版があった”という
架空の設定を作られたんだそうです。
つまり、その幻の舞台版が今回の作品だと!!
おおお!そう思うとさらに興味出ます!

出演者3人のキャスティングがお見事。

まずアン王女役の朝海ひかるさん。
スタイルはもちろんのこと、雰囲気がとーっても素敵なんです。
くりんとした瞳で共演者を見つめる目も素敵♪
ちなみに、冒頭、ジョーの家に行くシーンでのやりとりの台本を
喫茶店で読んでいて、ガハガハ笑ってしまったそうです!楽しみだー!

アメリカ人新聞記者ジョー役は吉田栄作さん。
アン王女との出会いシーンが今からとっても楽しみ!
今回の舞台版では、原作者本人の人生をジョー自身に織り交ぜて表現したり
してるとのことで、映画よりもさらに深く
原作者の思いや背景も描かれ、メッセージ性もある作品になってるとおっしゃってました。

そしてジョーの友人でカメラマンのアーヴィング役が小倉久寛さん。
映画でアーヴィングはアン王女をパシャパシャ盗撮してましたね。
映画以上にアーヴィングとアン王女の絡みも多いとのこと、今からワクワクです!
しかも小倉さん、吉田栄作さんと10年来の飲み友達とのことで、
そのあたりも劇中の関係とリンクしてますよね。

原作から膨らました会話やシチュエーション、
さらには濃い人間関係も盛り込んだ新しい要素が加わった
ロマンチックコメディになってるとのこと。
ミュージカルでなく、ストレートプレイなので、
この3人の会話ややりとりを思う存分堪能できますよ!!

数多くの有名なシーンがどう表現されるかは、
舞台ならではの、観客の想像力を刺激した、
あたかもそうみえるような演出を予定されてるとのことです。

盆のない銀河劇場でどうベスパが駆け巡るのか。
免許のない朝海ひかるさんはベスパに乗れるのか。
最後はどのようなエンディングになるのか。
めちゃめちゃ観たくなってます。

公演は4月27日から5月9日まで天王洲銀河劇場にて、
5月12日から16日までシアター・ドラマシティにて。


写真・文章:おけぴ管理人

10/01/23 モダンスイマーズ凡骨タウン稽古場レポ

2010年1月23日(土) 14:30
モダンスイマーズ 凡骨タウン 稽古場レポ

昨年「まほろば」で岸田國士戯曲賞を受賞した、
モダンスイマーズ座付き作家の蓬莱竜太さんの書き下ろしによる
モダンスイマーズ新作公演「凡骨タウン」。
前作ロングラン公演で好評を得た「夜光ホテル」の続編です。
その凡骨タウンのお稽古場で、冒頭場面をみせていただきました。

今回の作品では、
前作「夜光ホテル」出演者の萩原聖人さんとモダンスイマーズに加え、
緒川たまきさん、佐古真弓さん、辰巳智秋さん、そして千葉哲也さんら
艶!と迫力!!が加わり、
悪ガキ集団「八鴉(はちがらす)」を取り巻く雰囲気が
スーパーグレードアップ!

まずは八鴉のリーダー「ケンちゃん」役の萩原聖人さん。
ケンちゃんの人格形成に大きな影響を及ぼしたと思われる
小学校時代も描かれているのですが、この場面が面白い!

その子供時代にも登場する、八鴉の上に君臨する大ボスが千葉哲也さん。
前作「夜光ホテル」では名前だけの登場だった早乙女さんが今ここに!
ドスめっちゃきいてます。

そのボスの妹が緒川たまきさん。
たたずまいからして雰囲気満点です。
(今回お写真でご紹介できないのがとても残念!)
そして声がいいっ!
ケンちゃんを見つめる眼差しと、
想いが乗った声に、ズキンときた管理人でした。

モダンスイマーズのメンバー
(西條義将さん/古山憲太郎さん/津村知与支さん/小椋毅さん)も、
前作夜光ホテルからさらにキャラが深掘りされてます!

佐古真弓さん、辰巳智秋さんも絡みが多く見所たっぷり!

テンションが常に超高く単純な無鉄砲ぶりが怖くも面白い
津村知与支さん演じる”ナー”(役名の上島直人のあだ名)と、
静かな水面のような落ち着き具合なんだけど芯が揺らぎつつあるケンちゃん
のやり取りは必見です(この二人のテンションの差がものすごいんです!)。


(※休憩中の写真ではありません)

ホテルの一室でのやりとりが続く前作「夜光ホテル」に比べると、
今回の「凡骨タウン」は、舞台構成も立体的で転換もあり、流れ的にもUPテンポ!
それでいて全体に漂う緊迫感は健在です。

また、夜光ホテルと、登場人物と背景が同じということで
連続ものではないですので、初めて観る方も全然楽しめる内容です。

苦悩、機微、喜怒哀楽を骨太な群像劇として描く、
蓬莱竜太さんの新作舞台「凡骨タウン」。

ちなみに”凡骨”とは、”何の取り柄もない”という意味だそうです。
この言葉に秘められているもの、そして彼らの人生の行方またその選択は...

芸劇eyesの最終参加作品「凡骨タウン」。
公演は2月5日から21日まで、東京芸術劇場小ホール1にて。

芸術劇場の小ホール1は客席数約300ほどの小さなホールです。
舞台との距離も近い!


10/01/25 染模様恩愛御書 記者発表会レポ

2010年1月25日(月) 15:30
染模様恩愛御書(そめもよう ちゅうぎの ごしゅいん)
- 細川の血達磨 -
記者発表会レポ

市川染五郎さんと片岡愛之助さんご出演の
日生劇場、三月の花形歌舞伎「染模様恩愛御書」記者発表会に参加してきました。
(演目名の中にも染五郎さんの「染」と愛之助さんの「愛」という文字が!)

「衆道(しゅどう)」(いわゆる男同士の愛、BOYS LOVE)と「火事場」が柱となる舞台で
1712年以来幾度も上演されていたのですが、
男色が風俗上好ましくないという風潮や、
舞台上で本火(本当の火)を使えなくなったことから、
長く上演されることのなかった作品です。

が、古典と現代の最新技術が融合し、4年前に大阪松竹座で復活。
そして今年3月、遂に東京にて待望の上演です。

最大の見せ場でもある大火事のシーンでは、
大阪松竹座公演の演出からさらにパワーアップ!
日生劇場のあの独特の内壁も利用し、劇場全体が火事場に!
そこに講談師が登場!
さらに松竹座公演とは異なり盆を使わずに表現される舞台機構!
まさに"アトラクションのような体感"(by 染五郎さん)になるとのこと。

そして男同士の愛、”衆道”についても、前回よりも濃く、
深い愛を描いていきたいと語るお二人。

愛之助さんは、
”お客さまが目でみて、あちょっと恥ずかしいかなっと思う位までは頑張りたい”とのこと。
愛之助さん、とってもスイートで端正なお顔です♪
公演チラシのお写真はもうドキっとする”色”を感じます。

歌舞伎ならでは衆道の魅力は?という質問に
”あうん”と語る染五郎さん。

このお二人の距離感、空気感、目と目があう瞬間、触れあう瞬間など
二人の間に存在する見えない糸、”あうんのもの”を
意識して観ると、かなり見所が増えると思います!!

ちなみに、愛之助さんによると、染五郎さんは
家帰ったら本ばかり読んでるのではないかと思うくらい勉強家なのだそうです。
一緒にお芝居していても楽しく、日々違う。
だからお客さまからみても魅力的だし、みんながついていって
一つになっていくんだなと肌で感じますと話されてました。

そして、そういう趣味は絶対ないんだけどとおっしゃりつつ
再演の相手役は、愛之助さんでないと嫌だったと話す染五郎さん。

「この作品は僕の趣味の一つでもある妄想を限りなく、
無限に膨らますことのできる作品です。
妄想を膨らませながらやっていきたいと思っています」
と素敵な笑顔で締めくくられました。

染五郎さん演じる大川友右衛門は、
細川家の小姓、印南数馬(愛之助さん)を恋慕うあまり、
武士の位を捨て、門番となり細川邸に奉公、二人は衆道の契りを交わします。
数馬の父の仇である横山図書(市川猿弥さん)を討つべく、兄弟の義を結んだ二人。
仇討ちを果たしますが、その争いの末に火事が起こり。。。
最大の見せ場シーンへと展開してゆきます。

戦国時代には、戦国大名が、小姓を男色の対象とした例
(織田信長と蘭丸や、武田信玄と高坂昌信など)が数多くみられたそうです。
数馬(愛之助さん)に会いたい一心で数馬のいる浅草寺に通い詰める友右衛門(染さん)!
その友右衛門が燃え盛る蔵に飛び込み、細川家の家宝をどのように守り抜いたか。
火事場シーンは演出・内容的にも必見です!

歌舞伎がはじめてという人にも楽しめる作品と思います。
下座音楽で表現されるテーマ曲のフレーズもお楽しみに♪

公演は2010年3月6日から26日まで、東京日比谷の日生劇場にて。

※小姓:こしょう。武家の職名で、秘書みたいなものです。
※下座音楽:舞台袖の黒御簾の中で演奏される歌舞伎の効果音のこと


10/01/27 明治座 天璋院篤姫 稽古場レポ

2010年1月27日(水)、29日(金)
明治座 『天璋院 篤姫』 稽古場レポ

天璋院篤姫』の稽古場へ潜入してきました!

篤姫役、内山理名さん。
TVではよくお見かけしますが、舞台は2007年が初舞台。
で今回はなんと座長!
しかも明治座の!
時代劇!
さぞかしシキタリと格式に満ちた緊張の稽古場なんではないかと
勝手に想像(汗)
実際のところ、果たしてどんな空気なのかーーー?

…いや、予想に反して!? なごやかでした(笑)
内山座長は控え席で共演者の方と会話しながらの笑顔が
とっても、かーわーいーいー♪♪
(あまりにもかわいいのでキュンとしたキュンとしたと言っていた管理人です)

かと思えばヨガマットでアップしながら、ひとり黙々と台詞をチェック。
割り箸(に見えましたが)を真横に口にくわえたまま台詞を言ってみたり。

いよいよ通し稽古開始、一瞬にして和装にチェンジです。

休憩中は、とってもおだやかで、
まるで少女のようにくったくなく笑っていた内山理名さんですが、
お稽古でセリフが入った途端、
低く太く落ち着いた発声とその表情の変化がすごい!
そのギャップに心を鷲掴みされましたっ。

時代劇特有の台詞回しが難しい上に、
主役篤姫の台詞量は群を抜いて膨大。
にもかかわらず、本読みの段階で既に7〜8割
台詞が入っていたそうです。スゴイです…。
TVドラマ『大奥〜華の乱〜』での経験もあってか、
立ち居振る舞いも堂々としたもの。

時代劇と言えば、所作も重要ですよね♪
特に女優陣は引いた裾の裾裁きに慣れるため、
浴衣やお稽古着物の上に打ち掛けもしくは
打ち掛け代わりの浴衣を上からもう一枚羽織ったり、
緋袴をつけたりして稽古していらっしゃいました。

なにしろ今回は煌びやかな衣裳を何十着も!
凄ーく豪華なんだそうですっ!
せっかくの衣裳も最大限魅せて頂かなくっちゃ♪
衣裳の質が高いとテンション上がりませんか?
細部を双眼鏡で確認したりもしちゃいます(笑)

NHK大河ドラマの原作としても記憶に新しい
「天璋院 篤姫」ですが、
この舞台は宮尾登美子さんの原作に忠実。
“真実の篤姫”の物語です。

舞台ならではの豪華キャストも見どころ。

まず皇女和宮役に昨年宝塚退団後初舞台の遠野あすかさん。
現代っ子的な、自分の気持ちに素直な和宮です。

生家より仕える中臈・しの(重野)役に小林綾子さん。
おしんの天才子役時代から培った安定感は頼りになりますねー。
大奥総取締・滝山役には高橋かおりさん。
この方も天才子役時代からのキャリアが揺るぎない!
「ふんっ!」がかわいいです♪

勝海舟役には国広富之さん。
颯爽として男気溢れる勝海舟です!粋な台詞もかっこいいっ。

そして暗愚と噂される徳川家定役には今拓哉さん!
将軍としての内なる苦悩が伝わってきます。深いです。

篤姫の生母、お幸の方に秋野暢子さん。
姑・本寿院との二役の演じ分けにもどうぞご注目下さい。

和宮側近・庭田嗣子役に山田スミ子さん。
「宮さん、」「宮さん…」「宮さん?」「宮さん(T_T)」等々…
宮さんへの呼びかけ方七変化がツボです(笑)

篤姫の教育係、幾島役には香寿たつきさん。
お稽古場でも髪をピシーッとアップにして、いかにも幾島!
その凛としたお姿に違う空気を纏っておられますです。
なんともお美しい〜。

島津斉彬役には西岡徳馬さん。袴姿がダンディです(惚)
内山さんへのアドバイスがとっても頼もしい兄上…
いや父上です。

徳川家茂役には、元無名塾内浦純一さん、
西郷吉之助役に、元北区つかこうへい劇団吉田智則さんなども。
アンサンブルの方々を含めて総勢46名で、
過酷な運命に翻弄されながらも己の信じる道を歩み続けた
天璋院篤姫の激動の人生を堪能できます!

女の道は、前に進むしかない、
引き返すのは恥でございます。

ぜひ生の篤姫を明治座にてたっぷりとご堪能あれ!

脚本:長谷川康夫
演出:西川信廣
美術:朝倉摂
主題歌:島津亜矢「風そして花」
小椋佳さんが天璋院篤姫をイメージして作詞・作曲)

公演は、2010年2月4日から24日 明治座にて

公式HP:
http://atsuhime.meijiza.co.jp/index.html
(※みどころと共に人物相関図を要チェック!)

島津家家紋(十字紋)に見立てた丸十の器に納めた篤姫弁当にも惹かれる..


おけぴ稽古場取材班:rika、おけぴ管理人

10/02/07 ミュージカル座「タイム・フライズ」稽古場レポ

2010年2月7日(日) 15:00
ミュージカル座「タイム・フライズ」稽古場レポ

ミュージカル座創立15周年記念公演
新作ミュージカル「タイム・フライズ」の
通し稽古を拝見してきました♪
(中本さん松原さん菊地さん上條さんのインタビュー動画も本レポ最後に!)

熱く沸き立つようなミュージカルです!
まずは冒頭から、曲の迫力、歌声の迫力がドーーーーーーーーーン!
セリフや歌声を盛り上げる音楽がいいっ! (音楽は玉麻尚一さん♪)

とキャスティングが見事、登場人物の性格にとてもあってる!
なので、いろんなペアの絡みがとにかく面白いっ!

まずは主人公でもある平成の大学生コンビ(中本吉成さんと松原剛志さん)。
登場シーンのお二人のあのお姿はぜひ劇場でご堪能下さい!
コミカルなシーンも満載ですよ。

上條恒さん、豪快です。歌声も仕草もピーナッツも!!

櫻井太郎さん(下の写真左側の赤いジャージ)、熱いです!

武者真由さんもHOTです、キャラクター大好きです♪
おっギターを弾いてるのは麻田キョウヤさん♪

学生リーダー役の菊地まさはるさんがビシっ!!

機動隊と学生とのシーンは迫力満点!歌声の迫力がまたすごい!
(呆然としてる平成っこの学生二人の姿もみえますね)

パソコンや携帯電話をはじめ、昭和43年の流行や言葉など、
昭和と平成の違いが舞台中、随所にコミカルに登場してくるところも楽しい!
当時を知ってる方も知らない方も面白く楽しめる内容なので
ご家族みんなで一緒に観に行ったら観劇後はきっと盛り上がると思いますよ。

ストーリー的には、平成の今、就職活動苦戦中の二人の学生が、
ある場所で、昭和43年にタイムスリップ!
この二人が、昭和の時代の人々(!?)と出会うことで、
変化していく気持ち、またその気持ちがこもった歌が見所、聴き所です。

作曲・音楽監督は、玉麻尚一さん。
この音楽がとってもいいんでございます♪
ソロはもちろん、デュエット、合唱をはじめ、
フォークソングあり、生ギターあり、肩を組んでの合唱あり♪

脚本・作詞・演出は竹本敏彰さん。
笑いあり、涙あり、熱いHOTなミュージカルです。
今回のお稽古を拝見して、初の通し稽古とは思えないくらい、
通し稽古終了後に気分が高揚しました。
ここから更に進化して、さらに照明や衣装、
セット(盆が回転!)がどう演出されていくか、
これはみなさんぜひ劇場にてお楽しみに!

見終わった後、気持ちがぐわっと沸き立ってくるミュージカルです。
そして、動画インタビューで上條さんもおっしゃっているのですが、
そんな熱い、HOTな中に、素敵な物語が散りばめられている作品です。
今の平成の世の自分たちを考えさせてくれるお話でもあると思います。
とにかく熱い舞台「タイム・フライズ」。

公演は2010年2月18日から2月23日まで、シアター1010にて。

そして、お待たせしました。
お稽古の後に、中本さん松原さん菊地さん上條さんに
インタビューさせていただきました。
今回は特別ノーカットにてお届けいたします。
松原さんが噛んでる部分もすーべーてーそのままお届けします♪
最後におまけ映像もいれておりますので、最後までたーっぷりとお聴き下さい。
(11:20頃の上條さんからのメッセージはぜひ聴いて頂きたいです)




10/02/09-11 管理人福岡遠征レポ with 塩田明弘さん

2010年2月9日から11日
管理人初の博多遠征〜塩田明弘さん密着レポ〜

博多座いい劇場だよーといろいろな人から聞き、
一度行ってみたいと思ってたところに、
ミュージカル指揮者の塩田明弘さんが
博多に行かれるという情報をキャッチ。
取材同行という形で、ご一緒させていただきました!

急遽決まったので飛行機&ホテルは前日パックで予約。
ただ飛行機は朝6:40発しかないとのこと。
は、早い。。。でも、その時間ならもしかして11時開演の博多座観れる?
と思い博多座のページを観たら、C席が最後の1枚!ポチッ!


朝4時台に起床し、いざ出発!
博多は空港と市街地がとても近いのでとても便利ですね。
天神のホテルに荷物を預けて、博多座に到着したのが10:15。

博多座、噂通り雰囲気からしてとっても素敵。
まずロビーが快適、椅子も多い。そして試食が多い(嬉)!
さらにトイレにいってびっくり、ホテルのように綺麗!!
座席も、3階C席で下手側で若干の見切れはありましたが、
肉眼でも楽しめて、客席も快適でした。

最初の演目は、染五郎さんと獅童さんの双蝶々曲輪日記。
シチュエーションがなんとも切なく、母親と息子、義理の息子の
思い合いが胸を打つ舞台でした。

次は亀治郎さんと染五郎さん、獅童さんによる金弊猿島郡。
亀治郎さん、嫉妬感がなんともいえない魅力を放つ清姫!
鬼となっての宙乗りは、3階の私の目の前まで飛んできて、
うん、これは目があったに違いないっ!(そう思って自慢したい)

二幕が終わった休憩時間に塩田さんと合流して、RKBラジオへ移動。
塩田さん、今回なんとラジオ収録が1本、ラジオ生出演が3本の合計4本もご出演。

まず1本目の番組名は「イケイケ!ラジオシティ!」。
ラジオだからリスナーの方は目にみえないんですが、
身振り手振りすごいです。こんな感じです↓

パーソナリティの鬼橋美智子さんと流れるようなトークを繰り広げる塩田さん。
指揮の話から、ミスサイゴンの時に島田誠さんと一緒にラジオで盛り上がった話
(島田誠さんミスサイゴン観にいらしたそうです)、
人のまとめ方から、”指揮者はシェフ”な話、アラフォーな話から、
果てはヴァレンタインにちなんだ恋の話まで及んだ15分の収録でした。
鬼橋美智子さん、ノリがめちゃ楽しい。そして声がいいっ!

その後、スタジオを移動して、夕方のラジオ「富永倫子のノリスタ」に生出演。
ん!?スポーツ系の番組!スポーツ!?
と思うじゃないですか、ところがどっこい、
塩田さん、一回の指揮で2kg位痩せるらしく、
体力、精神力、気力な話から、肩の筋肉の話、足腰の話、保険の話まで及び、
1時間、かーなーりー盛り上がってました(写真は、とっても明るく元気な富永倫子さんと)

その後、ちょっと時間が空いたねということで、博多駅までバスで移動。
改装中の博多駅をお土産もとめて散策。
この10年、年に一ヶ月は指揮で博多に来ているという塩田さん
がおすすめな明太子が「まるきた」の「あごおとし」。

これ、管理人も食べたのですが、めちゃうまでした。
そして、もう一つのオススメが名月堂の「畔摘みもち」。よもぎー!なお餅です。

お土産を買った後はRKBラジオに戻り、
今度は21時からの2時間枠の生放送ラジオ番組「ホークス歌の応援団」。
パーソナリティは昼に続き鬼橋美智子さん、そしてあべやすみさん。

またまた大盛り上がり。この三人のトーク、ノリがほんとによくて
話の持って行き方がめちゃめちゃ楽しく、塩田さんの話題も広がりまくり、
あまりにも面白いので、いったんコーナーが終わった後、
再び塩田さんが登場!「しーんぱーいないさー」と
歌い叫び笑い声が響き渡るスタジオ内でした。
(写真は鬼橋美智子さん、あべやすみさんと塩田さん)

生番組の塩田さんはいつも以上にイキイキと輝きまくってます。
やはりライブ感がお好きなんでしょうね。
そして、指揮者ならではの一面も随所に垣間見えて、
生番組のオンエア中、時計をチェックして時間を考えて話されていたり、
しゃべりながら、ディレクターの指示を誰よりもはやく察知されたりと、
頭がやっぱりマルチ!
(写真はパーソナリティの鬼橋美智子さんとRKBラジオの丸尾昭博さん実藤明子さんと)

そしてこの日は収録後、塩田さんオススメなお店「十八」で食事。
豚しゃぶと豚カツ。美味しそうでしょー!めちゃめちゃ美味しかったですー♪


博多2日目は、午前中フリーだったので、博多の街をぶらぶらしていたのですが、
ふらりとアクロス福岡という綺麗な建物の福岡シンフォニーホールを覗いたら、
上演中で、聞いたらあと10分で終わるとのこと。
値段は1000円!こりゃ聴くべしっと入ってみたら
とても音が心地良いホールで、韓国の方達のアンサンブルによる
冬のソナタ、ウエストサイドのアメリカ、ぽにょの弦楽演奏、大満喫♪♪

午後は博多座会のイベント「ミュージカルの午後♪指揮者・塩田明弘と共に」を見学。
このお茶会、博多座会の会員の方が対象のイベントで、
今回は応募多数で抽選で選ばれた方達が出席。参加者も老若男女幅広い!

そしてこのお茶会がまーなんてお得なんでしょうという内容でした。
塩田さん著書「知識ゼロからのミュージカル入門」のサイン入り本、
ドリンク・ケーキ食べ放題、でこの価格!?という内容。
1時間のトークの後、塩田さんが各テーブルをまわり、舞台の話に華が咲いていました。

ちなみにこの日博多座となりの演劇書のお店で、塩田さんの著書
「知識ゼロからのミュージカル入門」を今まさに買おうとされている方に遭遇。
笑顔の塩田さん、その場で本にサインする一幕も♪


そしていよいよ博多3日目、最終日。
この日は朝から再びRKBラジオへ。
今回の番組パーソナリティーは山本真理子さんと大野尚さん。
テーマはなんと「大人の恋」。こちらにも生出演で1時間!
塩田さん、どんな話題がきても、そこから音楽や指揮の話を
絡めつつ、話ができてしまうところがすごいです。

塩田さんの本職を忘れてしまうくらい恋バナトークは、大盛り上がり。

そしていよいよ今回の最後のイベントで再び博多座へ移動。

今日のイベントは、博多座主催の演劇講座。
お衣装も前日とは変わってます。
場所は博多座の地下のリハーサル室。

満席です。

この日のトーク内容は、劇場指揮者の話から
博多出身の役者さんの話を絡めたミュージカル話まで、客席も笑顔に沸いてました。

そして、メインイベントの歌唱指導!
参加者みんなでエーデルワイスを歌うというものなんですが、
この歌唱指導方法が実にユニークでした。
声楽科出身の指揮者塩田さんならではの解説が満載。
手や肩をこういうふうに動かしてみたらもっと声が出るよ、
それはこれこれこういう理由だから、
という感じで、声帯の構造や発声方法など、
納得できる理由をわかりやすく説明されるので
参加者の方達も実際どんどん声がよくなっていくんです!

そして盛り上がったスタッフも一緒に、全員でエーデルワイスを大合唱♪♪

終わった後は、「知識ゼロからのミュージカル入門」のサイン販売の
行列の長さに塩田さんもびっくりでした。

以上、怒濤の3日間でしたが、
博多、ぜひ近いうちにまた行きたいくらい楽しかったです。
劇場もいいし、食べ物も美味しい!

朝7時発の飛行機だと日帰り観劇も可能な博多座遠征。
(日帰りはさすがにつかれると思いますが)
今年また機会あればいってみたいと思います。

っとここで、
なんと今年の夏に博多座で何か企画ができるかも!という展開に。
詳しくは、塩田さんの月刊シオタクター(登録無料)にご登録いただければ
近いうちにお知らせできると思います!

最後に収録前のおまけ写真。どこにいるかわかります?


10/02/15 モリー先生との火曜日稽古場レポ

2010年2月15日(月)17:00
モリー先生との火曜日 稽古場レポ

(右から)土居裕子さん,今拓哉さん,光枝明彦さん、小原孝さん(Pf),真部裕さん(Vn)

贅沢すぎる音楽朗読劇!!!

生音楽に誘導されてスっと吸い込まれるオープニングから
気持ちを解きほぐしてくれるエンディングまで、
この素晴らしさをどう言葉にすればいいのか戸惑ってしまう1時間40分でした。

ストーリーは「ALSという難病に侵されたモリー先生が、
死を目前にしてかつての教え子ミッチ・アルボムに
人生最後の授業を行う」という、アメリカを舞台にした実話です。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは、
神経中枢が麻痺して身体中の筋肉が動かなくなって
やがて息もできなくなってしまうという難病...

しかし、モリー先生はそのことを悲観するどころか、
病気になったから気づいたことをミッチに語りかけたり、
昔ミッチに質問した質問をもう一度してみたりして、
「人生の意味」をミッチに熱く語り続けるのです。

そのモリー先生のお話の楽しいこと!
そのことば達の印象的なこと!
重いテーマのはずなのに、
モリー先生のあの愛情に満ちた歓びに満ちた表情!!

そのモリー先生役は、光枝明彦さん。

低音ヴォイス、一言ひとことがしっかり伝わって来るしゃべり方、
低いハッハッハッハッと笑ったときのとっても素敵な笑顔、
まさに気持ちを全身で表現するモリー先生。
本レポ末尾からモリー先生役の光枝さんのラジオ出演の放送内容が聴けます)

モリー先生の教え子ミッチ役には、今拓哉(こんたくや)さん。

今さんがアメリカ人のミッチにしか見えなくなってる管理人です。
さわやかアメリカンな、心に響いてくるハートフルな声の今さん。
身振りや手振り、そして表情にもぜひご注目下さい。

そーしーて!ミッチの妻でプロの歌手ジャニーン役に、土居裕子さん。

もうね、土居裕子さんの魅力を120%堪能できますよ。
歌声もたっぷり! ソロナンバーをはじめ、
今拓哉さんとのデュエットなんて、ハモリ最高でございます。

ちなみに前回の初演時にはなかった新曲も登場!(この新曲が最高なのです)
終始鳥肌モード全開で、聴いていてもう耳が興奮しすぎて大変でした。

土居裕子さんの朗読の声もとっても心地いいんです。
読んでる時の雰囲気も素敵でしょ!

さらにこの音楽朗読劇、何が贅沢か...といいますと
音楽が生演奏で、その生演奏を奏でるのは
日本を代表するピアニストの小原孝さんの素晴らしいピアノと

真部裕さんのしなやかで華のあるバイオリン♪♪

後半、モリー先生が息をするだけでも苦しい状態になるのですが、
その時に、流れてくる音楽がまるでモリー先生の
呼吸のように聞こえてくる場面があります。
引き込まれて、見ているこちらも
気づけば自分の呼吸も合わせているんですよね。

...呼吸をしながら、
モリー先生がミッチに言います。
「あなたにとってのカンペキな日ってどんな日ですか?」
果たして死を目前にしたモリー先生にとってのカンペキな日とは?

「後悔しない生き方をするためにはどうしたらいい?」というミッチの問いに、
「肩に小鳥をとまらせるんだ。」とモリー先生...
果たしてこの言葉の意味とは?

最高の役者3名に、最高の演奏者2名、セットは椅子とテーブルだけ。
シンプルが魅せるこの圧倒的な世界観は一見の価値ありです!
そして言葉だけではなくて、この歌声と音楽が加わることによる効果を
存分に味わうことのできる音楽朗読劇「モリー先生との火曜日」。

難しく考えず、心を開いて、言葉と歌声と音楽を吸い込んできて下さい!

公演は2010年2月25日(木)19:00と26日(金)の14:00/19:00。
有楽町朝日ホールにて。詳細はこちらから。

(追伸)
土居裕子さん演じるジャニーンの「行ってあげて」というセリフと、
最後の波の小話(このシーン大好き)に入っている
「たいへんだ〜!」というセリフがツボでございます。
さらにピンポイントなツボは、デュエット曲の
「決して消えるこーとーないーー」の、「と」が気持ちよすぎでした。
ツボだらけな公演です。


そーしーて!
このモリー先生こと光枝明彦さんがFM世田谷にご出演された
オンエアノーカット版を こちらでお聴きいただけます♪
光枝さんとっても若い素敵な声です!そして内容かなりテンコ盛りです!ぜひお聴き下さい♪

※この公演の収益の一部は日本ALS協会に寄付されます。

10/02/24 ダンスミュージカル絹の靴下製作発表会見レポ

2010年2月24日(水)13:00
ダンス・ミュージカル『絹の靴下』製作発表会見レポ

「力のぬけた、お洒落なラブコメディー♪
コール・ポーターによるダンスナンバーはもちろん見所だけど、
僕はニノチカ(湖月わたるさん)がパリの自由の風にふかれて
『鉄の女』から『女』へ変わっていく様が恋愛というフィルター
を通じて描かれているところが、ドラマの見所だと思うな~」
と語る今村ねずみさん(THE CONVOY SHOW 主宰)。
懐柔させようとあの手この手でニノチカを
甘い誘惑で誘う(口説く)アメリカ人映画プロデューサー役を演じます。

「アメリカvsソ連」という1950年当時の冷戦構造を
ユーモアたっぷりに描くダンスミュージカル『絹の靴下』。
なんと湖月わたるさんはソビエト政府の最終兵器として
パリに派遣された、<最強の模範共産党員>なのです!

この党員服がとてもタイトで、身体の自由を奪うような形になっているのも象徴的!

生まれて初めてパーティへ出掛けるために支度をするニノチカ。
暗くて頑丈で実用的なスーツを一枚一枚脱ぎ捨てていき、
やわらかな美しいドレス、そしてその当時流行の最先端であった
「絹の靴下」に足を通して。。。。。

「退団後、初めてドレスを来たときはいかがでしたか?」
との質問には、

「いやー似合わなかったですよ!足はスースーするし、
今まで肩で風切ってあるいて来たので(笑)。
でも、今回は女性として花開く姿を力入れて
演じたいので、がんばります!女の子になって4つだけど(笑)!」
と答える湖月わたるさん。

「女年齢4歳」の湖月わたるさんが見せる「女性として目覚めるシーン」
これは是非、見所として皆様ご注目下さい!

ストーリーもちょっとご紹介しておきましょう。
ソ連の芸術を示すためにパリに派遣されたソビエトの作曲家ボロフ(渡部豪太さん)。
が、彼はパリの華やかさに魅了され、崇高な革命思想を忘れてしまいます。
そのボロフの音楽と、ハリウッド水中レビュー映画スター(樹里咲穂さん)を使って
新作映画を画策するのが映画プロデューサ、スティーヴ(今村ねずみさん)。

一方いつまでたっても帰国しないボロフを呼び戻すために派遣される
3人の共産党員(戸井勝海さん、伊礼彼方さん、神田恭兵さん)。
が、彼らも見事なまでにパリの甘い生活に骨抜きにされてしまいます
(このシーンが楽しそう!)
で、業を煮やしたソビエト政府が派遣した最強の共産党員が
ニノチカ(湖月わたるさん)なのですね。

ちなみにブロードウェイ初演は1955年。
さらにこれの原作「ニノチカ」という映画は1939年に映画化されたのだそうです。

今村ねずみさんも、会見の時の表情が本当に豊かで、
お二人の会話が、とっても楽しそうに弾むこと弾むこと。
楽屋でお互いに差し入れをしあう仲のお二人だそうです。

ブロードウェイきってのラブソングの名手による
コール・ポーターの歌、
そして二人のダンスシーンはすごく楽しみ♪

お二人とも身長は175cmで同じ
(今日はヒールの分湖月さんの方が高いですが)
立ち姿が凛々しいっ!

鉄の女ニノチカがどのようにスティーヴに口説かれていくのか!
渡部豪太さんの芸術家ぶり、
華麗な泳ぎで名を馳せる水中レビューのスター役の樹里咲穂さんなど、
チラシの写真からイメージが広がりまくってる管理人です♪
↓このソビエトのお役人3人組のオロオロ具合もとっても面白そう!


公演チラシぜひ見てみて!いい表情~♪

ちょっぴりレトロで、甘い、ダンス満載なミュージカル、絹の靴下 Silk Stockings。

公演は東京公演が2010年5月16日から30日まで青山劇場にて、
大阪公演が6月4日から6日まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。
公演詳細は 梅田芸術劇場のHPをご覧下さいー。



左は演出・訳詞・上演台本の荻田浩一さん

出演:
湖月わたる 今村ねずみ
樹里咲穂 渡部豪太 戸井勝海 伊礼彼方 神田恭兵
池谷京子 金城尚美 小嶋亜衣 園田弥生 高橋千佳
小宮健吾 ひのあらた 笹木重人 長内正樹 高原紳輔 小南竜平


10/03/03 Duet for One 製作発表レポ@あうるすぽっと

2010年3月3日(水)12:00
アトリエ・ダンカンプロデュース『Duet for One』 製作発表レポ
@あうるスポット

Duet for One の製作発表にお伺いしてきました。
お3方の雰囲気がとても和やか!
特に安めぐみさんの癒しオーラが会場中を包み込んでました!

翻訳劇としては初演出となる鄭義信さん。
初舞台になる安めぐみさん。
初ストレートプレイの米倉利紀さん。
初物づくしの3人が創り上げる「二人芝居」!

難病が原因でバイオリンが弾けなくなってしまう
世界的バイオリニスト(安めぐみさん)が、
精神科医(米倉利紀さん)のカウンセリングを受けるお話です。
ストーリーはあくまでも「シリアス」。

でも、演出を担当している鄭義信さんや米倉利紀さんが
「客観的にみるとおかしいところ
(本人達がシリアスだからこそ笑える部分)とかあるんですよ(笑)。
今回ギャグが入れられないのは関西人としてはきついんですが、
でもいい味付けはできたらいいな。」とおっしゃっているように
シリアスなだけではないんですね。
安めぐみさんと米倉利紀さん二人の持つオーラが
きっと客席を包み込むようなステージになると思いますよ。
(二人だけをずーっと堪能できるわけですから贅沢な舞台でございます)

そして長セリフがとーーーっても多いとのこと。
(中には3〜4ページのセリフもあるそうです!)
「チャレンジしていること」と「引き受けなきゃよかった〜」
と思うことは?との質問に、

「チャレンジしていることも、引き受けなきゃよかった〜と思うことも、
両方”長セリフ”(笑)」と答える米倉利紀さん。

そして、役柄の難しさを真面目に話しつつも
「稽古がとても楽しいです!」
とイキイキ応えていらっしゃる安めぐみさん。

絶望感でいっぱいのステファニー・エイブラハムズ(安めぐみさん)が、
カウンセリング中に、徐々に硬い殻を脱ぎ始め、
内心の苦痛を見せ始める場面にぜひご注目下さい。

1980年にTOM KEMPINSKIさんによって書かれた本作品。
生きることへの不安。失うことへの恐怖。
『Duet for One』を通じて
今日の私たちに共通するものがきっとあると思います。
この作品を通じて何かの手がかりが見つかるかもしれません。

09/10あうるすぽっとタイアップ公演シリーズ
アトリエ・ダンカンプロデュース/イオン化粧品PRESENTS
「Duet for One」
公演は3月26日(金)から4月4日(日)まで東池袋のあうるすぽっとにて。
詳細は公式サイトをご確認下さい。


おけぴ稽古場取材班:nats  監修:おけぴ管理人

10/03/03 金色のコルダ稽古場レポ

2010年3月3日13:00
ネオロマンスステージ「金色のコルダ」ステラ・ミュージカル
稽古場レポ

シリーズ30万本を超える
コーエーの大ヒット恋愛・育成シミュレーションゲーム『金色のコルダ』。
そのミュージカル版のお稽古場に潜入してきました♪
(本レポ最後に動画メッセージも!)

舞台は、音楽科と普通科が併設された伝統的な高校、星奏学院。
魔法のヴァイオリンを手にした普通科の女子高生が
学内音楽コンクールに出場することに!

まず注目は音楽。
クラシックの名曲も随所に散りばめられ、
村松崇継さん作曲のオリジナルナンバーも、ソロからデュエットまで多彩♪
各登場人物のテーマ曲は、その人物の担当楽器にフィーチャーされていますので
そのあたりにもお楽しみに♪

冒頭シーン、全員で歌う「きずな〜コルダのテーマ」は圧巻ですよ♪

このテーマ曲にもあるように、この舞台のテーマは「仲間の絆」。
友情・対立・恋愛・・・などを巡り、舞台を見終わった後には
きっとあなたも「絆」を感じていると思いますよ。
(下の写真では対立してますが・・・)

そして!
今回の舞台の出演者。
"イケメンの舞台"とかいう表現はよく使いますが、
見た目だけでなく、個性的な魅力をびんびん感じました。
そしてイケメンだけでなく、アイドルやキャラ立ちした方も多数ご出演。
本番はさらに髪型や衣装も入り、この魅力がさらに増幅することでしょう!
きっと新たなお気に入りの役者さんが見つかると思いますよ。
(私管理人も早速見つけてファンになってしまいました♪)

月森蓮役の三上俊さん。
スタジオライフの”アドルフに告ぐ”や”フルーツバスケット”で
ドキっとするほど綺麗な女役を演じていた三上さん、今回はクールな月森君に!
とってもフレンドリーに動画インタビューに応じてくれた三上さんとは
一変した雰囲気に思わずまた、ドキっとしました。

三上さん曰く”稽古場のムードメーカー”の高橋優太さんは
爽やかなスポーツマン土浦梁太郎役。
(動画インタビューでもその明るさとノリの楽しさにに笑わせていただきました)

そして三上俊さんと高橋優太さんから
「癒し系」なんて言われていた柚木梓馬役の川村聖斗さん。
川村さんはふんわりとした優しい雰囲気をまとっています。
由緒正しい華道宗家の生まれである柚木役にピッタリ♪
(ちなみに川村聖斗さんのブログがめちゃめちゃ面白い!!)

”二次元のゲームを、ただ三次元にしたものではなく、
ゲームの中にはない、生身の人間ならではの心情を感じることのできる舞台です”
と話す脚本・演出のカニリカさん。
舞台ならではのオリジナルキャラクターも登場しますよ。
ちなみにカニリカさん的には、柚木(川村聖斗さん)が歌う場面は必見だそう!!

衣装や、髪型にもご注目!
(稽古場入り口に色とりどりのカツラがありました!)
ダンスもあります!
そして銀河劇場で、客席降りもありそうな雰囲気です!

原作をご存じの方はもちろん、原作を知らない人も、
この雰囲気や世界観がすっとつかめると思います。

若いエネルギー溢れるミュージカル「金色のコルダ」。
公演は、3月19日(金)から24日(水)まで天王洲の銀河劇場にて!

出演:
日野香穂子(Wキャスト):森咲樹岡本あずさ
月森蓮:三上俊
土浦梁太郎:高橋優太
志水桂一:小関裕太
火原和樹:吉野晃一
柚木梓馬:川村聖斗

冬海笙子:笹丘明里
天羽菜美:三好絵梨香
金澤紘人:進藤学
王崎信武:吉原シュート

リリ(Wキャスト):堀内まり菜山内亜美

東海林遼清水一希
宮之脇佳織吉野由利子土屋史子城戸愛莉

舟見和利斉藤レイ

公演詳細は 公式HPからどうぞ


これも劇中のワンシーン

そしてお待たせしました三上さん高橋さん川村さんの動画メッセージ!

p.s.
ちなみに、タイトルにもなっている「コルダ」とは、
弦楽器に使用される「弦」のことなんですね。
昔、不純な動機でヴィオラを2年間だけ習ったことのある私ですが、
久しぶりに弦に触れてみようかなと思いました。

(C)呉由姫/白泉社/KOEI Co., Ltd.
(C)コルダミュージカル製作委員会


10/03/12 7ストーリーズ稽古場レポ@青年座劇場

2010年3月12日(金)15:00
『7ストーリーズ』稽古場レポ

できたてホヤホヤの舞台装置を使った、
初めての通し稽古にお邪魔してきました!

まず、この舞台で目を引くのはその斬新な舞台装置。
そして、重要なアイテムとなるアパートの“窓”。
壁面を模した舞台装置が鎮座していて
「・・あれ?役者さんは一体どこで演技をするのかしら?」っと、
まず、見たこともない舞台装置に、早くも期待感で胸が高鳴ります!

役者さんが舞台に立つと、それはまるで、
ルネ・マグリットの絵から飛び出してきたような
なんとも言えない不思議な空間が生まれるのです!

つまり路上から彼らを見上げている感じになるんです。

平衡感覚を失ってしまいそうなこの感覚、
この斬新な舞台演出は、劇場で、是非“体感”してくださいね!

さて、そんな空間で繰り広げられる、男とアパートの住人とのやりとり。
部屋の窓が開くと同時に、その部屋の住人が出てきます。

自殺願望のある男を中心に、
カップルバトル、妄想癖のある医者、アーティスト夫婦、
結婚当日にも関わらず、これから待ち受ける結婚生活を嘆く男。。。。
壁面を、器用かつ優雅に飛び回る大家!?
そして老婆↓↓↓(声がまたいい!)

窓の開閉とともに展開される、それぞれの物語。

ちなみに、この舞台は平らではなく、
実は観客席に向けて傾斜がつけられています。
10度前後ほどの角度らしいのですが、
傾斜のある舞台を歩き回れるようになるまでは、
ある程度慣れが必要だったそうですよ。


カナダの代表的劇作家モーリス・パニッチによる
7つの部屋の住人たちが繰り広げる奇想天外なストーリー。

今回は、「文化庁芸術家在外研修の成果」と題し、
これまでに研修制度を経験したキャストやスタッフが結集して舞台に臨みます。
作品は、演出の小林七緒さんがカナダでの研修中に、
その演出現場に参加し、大いに影響を受けた作品。
出演者は、青年座の大家仁志さんをはじめ、
小森創介さん(演劇集団円)・柴田義之さん(劇団1980/クィーンズアベニューα)
石橋祐さん(トップコート)・山崎美貴さん(文学座)・三鴨絵里子さん(ラッパ屋)
という面々が劇団の枠を超えて、青年座劇場に結集!
(さらに声の出演で、オフィスまとばの千葉哲也さんも)

個性的なアパートの住民と、
それに翻弄される自殺願望の男とのシュールなやりとり。
最後に訪れる、男の運命とは。

稽古場横に貼ってあった衣装デザインもとても素敵でした!

見所がタップリ詰まった”窓”、
是非、青年座劇場に足を運んで“体感”してみてくださいね!

公演は3月25日(木)から3月31日(水)まで青年座劇場にて。


おけぴ稽古場取材班:ごまくりーむ  監修:おけぴ管理人

10/03/15 アルカンパニー 罪 稽古場レポ

2010年3月15日(月)
アルカンパニー 第6回公演「罪」稽古場レポ

泣いてしまいました…

1時間15分とは思えない、とーてーもー密度の濃い時間でした!
もぉー、何から書いていいかわからないくらい素晴らしい…。

『SPACE雑遊』という贅沢で小さな空間になんともぴったり。
一歩踏み入れた時から独特な空気感です。

まるで隠れ家のような、黒く塗りつぶされた地下室のような空間に白木の八角形。
舞台は温泉旅館の客室です。

構って貰いたくて構い、いちいち言葉にする父(平田満さん)。
何もしないことに慣れず、ジグソーパズルを買ってしまう母(井上加奈子さん)。
温泉だろうが、ずっとケータイをいじっている妹(占部房子さん)。
子供のように無邪気な兄(黒田大輔さん)。

家族が久しぶりに揃って温泉に来て、
照れながらも昔ながらの家族団欒を試みようとしたところ、
妹の「結婚しない」という発言から一気に空気が一変します。

会話が緊迫してくると雨音が強くなり、
閉ざされた空間を更に追い込むような張りつめた空気が支配。

最初はお父さん同様、雨と、話のスレ違いのリンクに気付かなかったのですが

しかし、その一定の規則性に気付くことでより深く、
私もある種、謎解きのパズルにハマっていきました。

みんな穏やかに話している時とスイッチ入った時のギャップがすごいです。
兄アキラの事件。あの雨の日のこと…。
誰も悪くない。でも実はずっと責任を感じ、その気持を秘めていた家族。
「謝ってはダメ!生きていけなくなる!」

凄く密度が濃く、キーワードとなる台詞が多数あり、どれもグッときます。

「黒い部分が多いから難しい」
真っ黒なカラス城のジグソーパズルの使い方が絶妙でした。

アキラが鼻歌でくちずさむ懐かしいナンノ(南野陽子さん)の曲、
選曲がニクイ。そしてその歌詞、深い・・・。切ない・・・

劇作・演出が本当に緻密です!(蓬莱竜太さん)

微妙に変わる照明、雨の音・雨の照明にもグッと引き込まれました。
その「雨」が家族の心の内の秘めた感情を引き出してるんですね。

この公演、ハンカチは必携です。
ぜひぜひお見逃しなく!

公演は
2010年3月18日-24日:東京公演/新宿・SPACE雑遊
2010年3月26日-28日:川崎公演/川崎市アートセンターアルテリオ小劇場
当日でも\3,800!
くわしくは こちら


おけぴ稽古場取材班:ポルボロン 監修:おけぴ管理人 (撮影:齋藤耕路さん)

10/03/16 ドラキュラ伝説稽古場レポ

2010年3月16日(火) 14:00
ミュージカル ドラキュラ伝説稽古場レポ

存在感ありまくりの豪華キャストが勢揃いで
稽古場もなんとも華やかな雰囲気!

松平健さんが真ん中にどーーーんと構えていらっしゃるからこそ、
安心して周りの悪魔やらドラキュラやら執事がどんどん
個性化していくのが分かります(笑)
並み居る個性的なキャラ達
(悪魔だったりドラキュラだったりでほとんどが人間ではない)に
囲まれてもまったく存在感にぶれがないのです!

その松平健さん演じるドラキュラ伯爵が一途に愛する奥様役に姿月あさとさん。
流行病に倒れ、愛する伯爵の手からこぼれ落ちるときの華奢な腕が
ほんとうに痛ましくて可憐..
休憩中に聞こえてくる歌声は、それはもうやわらかくて素敵な歌声♪
メロディーも綺麗で美しく、姿月あさとさんの声に合っている〜♪♪

最愛の妻を生き返らせるため、
吸血鬼になるという契約を悪魔と交わすドラキュラ伯爵。
(ドラキュラって、てっきり吸血鬼という意味かと
思っていたら、伯爵のお名前だったんですね)

契約をさせるメフィスト(=悪魔)役の園岡新太郎さん。
声から挙動から笑い方からナイフを舐めた後の舌の動きまで本物の悪魔のよう!
ドラキュラ伯爵が苦悩するのをいかにも愉快そうに
眺めて挑発する様子が何度見ても悪魔でした。
チラシのお写真の印象と全然違ってびっくりです!

光枝明彦さん演じる執事にもぜひご注目下さい。
「キュウ・ケ・ツ・キ・・・!!!」と言ながらよろめいたり、
メフィスト(=悪魔)の登場に腰を抜かしちゃっている様子とか、
怖くて伯爵様の背中に隠れて(執事なのに!)腰がひけている様子とか、
メフィストの子分達に持ち上げられちゃったりする所も!!

そーしーてー管理人一番のお気に入りが、
セクシーかつ、かわいく、品がいいヴァンパイヤ3人娘♪
真織由季さん、朝澄けいさん、初嶺麿代さん)
"I want you!"とか"I need you!"とかいいながら
チューッと吸っちゃうあぶない3人娘。
めちゃめちゃキュート♪かわいすぎます♪
本番はお衣装がこれまた楽しみです♪♪

今日は前半の一部のみ拝見したのですが、
稽古終盤に、続々と登場してくる豪華キャスト達!

今井清隆さん&治田敦さん!

紫城るいさん。歌声とーってもステキ♪

おっ松原剛志さんとIZAMさんだ!

はたしてドラキュラ伯爵夫人は目を覚ますのか!?
ヴァンパイヤ3人娘はこの後どうなるのか♪

ブラム・ストーカーの奇怪小説「ドラキュラ」をミュージカル化した
「ドラキュラ伝説〜千年愛〜」。
演出は、宝塚歌劇団の藤井大介さん
藤井大介さんの宝塚のショーが大好きな私!)

東京公演は4月7日から13日まで新国立劇場にて。
その後、大阪、長野、札幌、そして再び5月20-23日はシアター1010に!
さらに静岡、名古屋にも!詳細は公式HPにてご確認下さい。


おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人

10/03/18 CLUB SEVEN (クラブセブン) 6th stage 稽古場レポ

2010年3月18日(木) 17:00
CLUB SEVEN(クラブセブン)稽古場レポ(動画付!)

2003年5月の初演より人気沸騰の
エンターテイメントショー「CLUB SEVEN」は今年で6回目!

踊れて、歌えて、芝居できて、コントもできる豪華個性派メンバー9名。
(玉野和紀さん、瀬下尚人さん、中塚皓平さん、西村直人さん、原田優一さん、
原知宏さん、良知真次さん、和音美桜さん、美羽あさひさん)
この9名をたっぷり堪能できるエンターテイメントショー!
脚本・構成・演出・振付すべて玉野和紀さん!そしてご出演です!

今日拝見したのは、まずオープニングシーン!
音楽もダンスもめちゃめちゃかっこいい!
心が弾みまくりです♪




続いてCLUB SEVEN名物の『50音順ヒットメドレー』!
唄い出しが「あ」から「ん」までの、
誰もがおなじみのヒット曲やCMソング等、
膨大な曲数を、芝居やダンスを交えて、
息もつかせぬ展開で歌い踊りまくる必見の大メドレーナンバー♪♪

おもしろすぎです!
楽しさ大保証!

↓こ、これは!!

誰もが楽しめる内容になっているので、
普段舞台をみない方にもぜひ観て欲しいです!
(メドレーの中に芝居や歌やダンスの楽しい要素が満載なので興味が広がると思います!)

曲と曲のつなぎもうますぎ!
そして出演者の皆さんの個性が活かされまくりで皆さんイキイキ!





元宝塚宙組娘役なお二人、和音美桜さんと美羽あさひさん♪
カラオケで二人、このデュエットナンバーを4時間ぶっ通しで練習されたそうです!

ウキウキとたのしく拝見していましたら、
あるナンバーのところで「どうしようかー」とザワザワ。

「ここどうやってオチつけよっかー」と玉野さん。

まだオチを決めていなかったようです。

すると、原田優一さんがなにやらセリフを作り始めました!
脇で一緒になってコントみたいにはしゃぐ中塚皓平さんと良知真次さん♪

ここで原田優一さんが言ったある一言に稽古場がどかん!
私も必死に声を殺して大笑いしていましたら、
玉野さんが「よし!これで行こう!」とニヤリ。

↓そのシーン

あら、写真が小さい?
ぜひ劇場にてご確認&お笑い下さい!!!

あ〜すごい!こうやって一つづつ手づくりでオチを作るんだ!と
お腹を押さえながら感動していました。
こんなに笑いどころがたっぷりなのに、
「ギャグ少ないかな〜一生懸命考えたのにまだ少ないかな〜」と
つぶやく玉野さんが忘れられません!

休憩中も殺陣の練習に精を出す西村さん原さん良知さん。

その頃こっちの方では。。。

お、美羽さんと和音さんも殺陣の練習をはじめました。

t

もちろんタップシーンもございます!
足だけ他の生き物みたいです。
何度見ても2本の足であんなに音が出るのは理解できない!

ソング&ダンス、タップ、ミュージカル、スケッチ(小芝居)!
笑いと興奮のツボ満載の「CLUB SEVEN」。
公演は2010年3月29日から4月4日まで天王洲 銀河劇場にて。
(公演HPはこちら公式ブログも要チェック!)
ジェットコースターのようなひとときが過ごせると思います♪

ちなみに五十音順ヒットメドレーで本番出演者が着ているTシャツは、
フジテレビ「仕立屋工場」でグランドチャンピオンになった
フューチャーアイズ山本華漸さんデザインで、劇場ロビーでも購入できるそうですよ。

あっ、今回のお稽古場レポ、瀬下尚人さんのお姿が写真にないと
思われた方もいるかと思います。
そうなんです、ちょうどお伺いした時に入れ違いになってしまいまして・・
その時、瀬下尚人さんが私の手をガシっと握りながら
ニカッとした笑顔で熱くおっしゃった言葉をご紹介!

こんな時代だからこそ!CLUB SEVENをみて元気を出して欲しい!」(瀬下尚人)

最後にお稽古場からの動画メッセージ、稽古場写真付でドーン!


おけぴ稽古場取材班:nats &おけぴ管理人

10/03/19 城咲あいディナーショー 稽古場レポ

2010年3月19日(金) 19:00
城咲あいディナーショー 稽古場レポ

元宝塚娘役スター 城咲あいさんの退団後初となる
ディナーショーのお稽古場へ潜入♪

今回のディナーショー、
構成・演出に宝塚歌劇団の鈴木圭さんを迎え、
振付にはKAZUMI-BOYさんとAYAKOさん。
オーケストラは鞍富真一さん指揮のもと総勢14名!
さらに城咲あいさんを強力サポートする
ブロードウェイ・ダンサーズ(K-BROADWAY)の皆さんは
それぞれがレッスンクラスを受け持つほど、レベルの高い精鋭が集結。
このメンバーで一回限りなんて勿体ない!と思いきや
これだけのメンバーが集結できるのは、
この一回をおいて他にはないということ!
グランドプリンスホテル新高輪『飛天』での
まさに一夜限り、一回限りの、夢の饗宴♪でございます!

今日は、ジャズでならしたKAZUMI-BOY先生が
タンゴを振り付けるというお稽古場に潜入して参りました。

基本、冬のお稽古場は寒いのですが、しかし中は違いました!

KAZUMI-BOYさんから次々と湧き上がってくる振り付け。
そのダンスレベルたるや、凄い。。。
かなり難度の高い要求が(汗)そのカウントの中でそれ全部やるのですか!?

ダンサーさんのギリギリ感を見極めつつも、
妥協を許さず「いけるよ」と、更に上の指示を出すKAZUMI-BOYさん。
タンゴだけに、女性らしさが引き立つ為にも、
男性には体力的にもキツそうな振り付けです。

城咲あいさんには「もっと体重預けて大丈夫」というアドバイスも。
女性(が演じる男役)を相手にしていた宝塚の娘役ならではの配慮が
知らず知らず身についているんですね。

いやー、それにしても、生み出された振り付けを
軽々としなやかにキメていく KAZUMI-BOYさん。
それを黙々と身体に覚え込ませる
城咲あいさんはじめダンサーの方々。ストイックでかっこいい!!

そして全く書き留めたりする様子がない!
他の部分の振り付けを先生がされている間に、
相手役のKAZOOさんにメイン部分の振り写しをする城咲あいさん。
凄い…ポイントを逃さず身体に入ってる…。

カウントでやっていたものを曲に乗せた途端、
振り付けの意図がハマッて一気に腑に落ちるような安心の表情を見せるメンバー。
すかさずKAZUMI-BOYさんが「音を聴くと遅れるからカウントとってね」
なーるーほーどー!ちょっとした向きとか、留め方とか、
アドバイス一言でどんどん進化!

最後に城咲あいさんに見所を伺いました。
「振付もダンサーも素晴らしいし、オーケストラも14人と迫力。
宝塚だと上下や裏!?も有るけれど全てが表の一体感。
一瞬を見逃さず全員を観て欲しい!」とのこと。
ショーでも客席フロアに降りていったりするそうですよっ♪

ミュージカルメドレー・I(あい)メドレー・ジャズ・タンゴ・J-POP…と
盛り沢山の豪華ディナーショー♪♪
日程は2010年3月28日(日)。
17時開場で17:30から食事、ショーは19:00から!(20:30終演予定)
遠方の方にも考慮して早目の時間に終わるよう開始時間を決めたそうです。

p.s. 休憩中、椅子をすすめられても床に座る城咲あいさん。
使った筋肉を伸ばすにもその方が楽なんだとか♪




おけぴ稽古場取材班:ポルボロン&おけぴ管理


10/04/08 和音美桜2010ファーストセレクション稽古場レポ

2010年4月8日(木)
和音美桜 2010 ファーストセレクション
リハーサルレポ

和音美桜さんの歌声は、天使のようでした!
安心して歌声に酔えるのって本当に気持ちいい〜です。

いろーんなことに「挑戦」された「CLUB SEVEN」を
終えたばかりの和音美桜さん。
忙しさに拍車がかかっているようで、睡眠時間も「最近3時間で…」と
お疲れ気味なのに、歌うときのあの表情!なんて素敵な表情をするんでしょうね。

高音の伸びやかな歌声は天使が歌っているようです。
圧倒的な歌唱力と語りかけてくるような歌い方。

昨夜、私管理人がドラキュラ伝説初日を観劇したばかりの影響かもしれませんが、
もし、和音さんがヴァンパイア娘で「こちらへおいで♪」なんて歌ったら
私は絶対ついていくと思います(笑)。

今回のコンサートで歌われる曲は、ミュージカルナンバーから、スタンダードジャズ、
POPS、話題のナンバーなど、わーっあの曲が!?というナンバーも♪♪

今日拝見したリハーサルは、本域の歌声ではなく、椅子に座って、
どちらかというと確認的に歌っていく感じだったのですが、
それでも声の魅力は半端なかったです。
伸びる歌声から、口ずさむ感じの歌声、鼻歌な感じの歌声、
どの歌声も本当に素敵♪ ダイレクトに全細胞に浸透する感じ♪♪

ジャズのナンバーでは、わざとジャズっぽく場末な雰囲気で
声色を変えて歌う場面もあり、そんな大人な歌声も素敵♪

そして今回、英語の曲がまた多いこと。
どの年代の方も知っている名曲たちを英語で歌っていらっしゃいます。
歌詞を覚えることに大変苦労されていらっしゃるそうで、
「1曲覚えるのに5日間かかるんですよー!間に合わない〜!」
とあせっておいででした。

Over the Rainbowでは、
和音さんの声のいいとこ取りができますよ♪
のびる高音と、あたたかい声でつぶやくようなところ、
すっきりと歌うところ!
聴いてて心がノってしまいました♪
(購入者特典動画で少しお聴きいただけます)

バンド演奏のミュージシャンの方達は、稲垣次郎さんをはじめ、
全員トップ・スタジオミュージシャンの方達♪
皆さん楽しみながら演奏されている感じ♪♪
和音美桜さんともコミュニケーションを密にとりながら、
どんどん構成が決まっていきます。

歌詞をまだ覚えていらっしゃらない部分を
「ららら〜た〜た〜た〜」と笑いながら歌っていらっしゃいます。

某ミュージカル曲の時には、立ち上がり!
ノったはります♪♪
うぉっ、声の伸びあがりがすごいです。
高音、もうなんて気持ちいい。
曲が進むごとに、どんどん声の調子がよくなっているのを聴いてて実感。

そして「千の風になって」♪
もうなんて心地いいのでしょう。
高音の伸び絶好調でございます。
和音美桜さんご本人もとっても気持ちよく歌われてると思います。
歌い終わった後、
バンドメンバーの方達からも思わず「スゴイ...」の声が。

それにしても終止集中力がすごかったのが印象的でした。
午前中にスタジオに入ってから、度々休憩が入るのですが
思い思いに休憩をとるバンドメンバーをよそに、
和音さんはずーーっと、メモをしたり歌詞を口ずさんだり。

今回のソロコンサートでは、宝塚退団後、初めてのホールコンサート。
和音美桜さんのお声は、ホールで聞くと、さらに包まれて絶対気持ちいいはず。
そして、その歌声の伸びが特に生きるナンバーがございます!これ必聴!!!!

歌で癒されたい、幸せな気分になりたい、楽しい気分になりたい!
まだ、和音さんの歌声を聞いた事がない方がいたら、
今度のホールコンサートはめちゃめちゃおすすめです!!

大阪公演は4月22日(木)19:00開演でサンケイホールブリーゼにて、
東京公演は5月28日(金)19:00開演で日経ホールにて。
チケットは全席指定 7,000円。

おけぴ経由でチケットをお申し込みいただいた方限定で、
約7分間の稽古場動画をご覧いただけます(パソコンからのみとなります)。
チケットのお申し込みはこちらから

そしておけぴ管理人による和音美桜さんインタビューコーナーはこちら


10/04/18 ローマの休日稽古場レポ

2010年4月18日(日) 12:30
ローマの休日 稽古場レポ

キャスティングめちゃいいです!
ストレートプレイながら、ダンスや音楽も素敵で、
たっぷりと「ローマの休日」ワールドに浸ってきました♪

まず稽古場に入ったとたんに"真実の口"が目に入って来ました!
映画「ローマの休日」に出て来た印象的なシーンが
舞台ならではの見せ方と、
マキノノゾミさんによるテンポ感ある演出で、次々に展開。

「次は何がしたい?」と聞かれて、
「あれ!」と朝海ひかるさん演じるアン王女が答えたのは、そう、ベスパ!
生ベスパです!

バイクに乗るのが今回始めてでいらっしゃるとのことで
ぎこちない感じが、まさにアン王女そのもの!
「ぶぶぶーぶぶーぶー」というバイクの音のぎこちなさと、
背筋をシャンとして乗っている朝海ひかるさんの美しい姿勢が
なんとも可愛らしいです。

朝海ひかるさんが笑顔になると、
見ているこちらも不思議なくらい嬉しくなってしまいます。
まるで逃亡中の本物の王女さまを見ているよう!

それにしてもこの舞台、キャスティングが秀逸です。

アメリカ人新聞記者ジョー:吉田栄作さん
アン王女:朝海ひかるさん
カメラマンのアーヴィング役:小倉久寛さん

朝海さん、見た目はもちろん、負けん気が強くて世間知らずの
アン王女をほんとうに可愛らしく演じていらっしゃいます。
そして企みつつも、アン王女に惹かれるジョー。
吉田栄作さんの優しいまなざしがぴったり!
カジュアルで親近感を感じる空気をまとっていらっしゃるハンサムな
新聞記者役がすばらしく似合っています!

大使館を抜け出してちょっと興奮気味なアン王女が、
初めてたばこを吸うシーンで「ええ、いいみたいっ!」と
強がって平気そうに振る舞うシーンはmyツボです。
何度もみたい(笑)

一番笑ってしまったのは、小倉さん演じるカメラマン、アーヴィング
の激しい!?デュエットダンスシーン。
一つの見せ場となっている、この船上のダンスシーンでは
アーヴィングが得意のダンスを披露してくれます。
すさまじいデュエットダンスです。どうぞお楽しみに(笑)

そのアーヴィングが踊る横でジョー尾とアン王女が踊り出すんですが、
これがまた実にたのしそうで、軽やか!
2曲目は、夢の残り時間が短いことを惜しむように2人が踊ります。
吉田さんはカンペキな8頭身ですね〜。
朝海さんと並んだときの2人のシルエットは
ためいきが出てしまうくらいキレイでした♪

ジョーの気持ちの変化に気づきながらも見守るアーヴィング。
アーヴィング小倉さん、常にちょっと困ったようなお顔がキュートでいいっ!


(チラシを撮ってみました)

この作品、キャストは3人だけというのは素晴らしいアイデアだと思いました!
舞台セットの色彩をはじめ、雰囲気、臨場感満点。
どのシーンも本当に素敵で、
あの映画のあのシーンが、生で、すぐそこで展開してる実感を味わえますよ!

「世紀を超え 愛され続けている最高傑作映画「ローマの休日」が
3人芝居として日本初のストレートプレイとして舞台に登場。」


制作発表の時のお写真より

公演は4月27日から5月9日まで、天王洲 銀河劇場にて。
大阪公演は、シアター・ドラマシティにて5月12日から16日まで。

吉田さん朝海さん小倉さんの3名が出演された
4/14エフエム世田谷のオンエア内容がノーカット版でお聞きいただけます♪


おけぴ稽古場取材班:ごまクリーム2号&おけぴ管理人

10/04/19 あうるすぽっとチェーホフフェスティバル記者会見レポ

2010年4月19日(月) 11:00
チェーホフ生誕150周年
『あうるすぽっと チェーホフ フェスティバル 2010』記者会見レポ
@あうるすぽっと

今年は、ロシアの作家アントン・チェーホフの生誕150年!
「かもめ」「三人姉妹」など、読んだこと、観たことはなくても、
耳にされたことはあるという方も多いと思います。

ちなみに日本は、世界でもチェーホフ作品の上演が一番多い国なんだそうです。
今回は、そんなチェーホフ関連作品をテーマに、
4月から12月にかけて、東池袋のあうるすぽっとにて
チェーホフの戯曲をテキスト通りに演じるだけでなく、
ストレートプレイ、ダンス、古典芸能・・・と、
色々な角度からチェーホフにアプローチする
見ごたえタップリのフェスなんでございます。
本日は、その記者会見に行って参りました♪

会場は、多くのマスコミ陣で賑わい、
世話人の中江利忠さんのご挨拶からはじまり、
豊島区長の高野之夫さん、豊島区芸術顧問の小田島雄志さんもご出席。
そして今回のチェーホフフェスティバルの参加団体の方達がズラリと!

燐光群「現代能楽集 チェーホフ」の作・演出を手掛ける坂手洋二さんは、
「能」を現代劇の中に再生させる“現代能楽集”と銘打った
ユニークな手法で、まったく新しいチェーホフ劇を上演とのこと。
坂手さんの語り口調にすっかり引き込まれた私管理人です。

流山児★事務所「櫻の園」の演出を担当する
千葉哲也さんは、「流山児★事務所でチェーホフ!
そして安奈淳さん!どんな化学反応が起こるかお楽しみに!」

「彼(チェーホフ)の作品の登場人物は普通じゃない人が多い(笑)
そんな普通じゃない人々を、これまたフツーじゃない劇団員が演じる(笑)
そこがまた楽しい」とおっしゃるのは、
現在上演中の、華のん企画プロデュース「チェーホフ短編集1+2」
の演出を手掛ける山崎清介さん。

質疑応答コーナーでは、チェーホフの魅力をお一人お一人が
それぞれの解釈と思い入れを込めてトーク。

「善か悪か?おかしいのか、おかしくないのか?
それが分からないのが魅力かな?」と剣幸さん。

「雑談と哲学のバランスの好さ。雑談から哲学、
哲学から雑談への移行の滑らかさが魅力」と話す中野成樹さん。

登壇者のみなさんの熱いコメントから、
チェーホフの魅力がじわじわと伝わってくる会見でした♪

9組のカンパニーが、あうるすぽっとを舞台に、
チェーホフの作品を、多彩なアプローチで上演する今回のフェスティバル。
それぞれのアーティストがチェーホフ作品をどう解釈して、どう表現するか?
そして、それを観る観客は、それをどう感じるのか?
じっくりとチェーホフに浸れるまたとないチャンスです!
是非、みなさんも自分だけのチェーホフを見つけてくださいね☆

ではその「あうるすぽっとチェーホフフィスティバル2010」
参加ラインナップをご紹介しておきましょう。
4月17日(土)より、第一弾の公演が始まっていますよ♪

▼4月17日(土)〜25日(日)
華のん企画プロデュース「チェーホフ短編集1+2」
演出:山崎清介
出演:竹下明子伊沢磨紀佐藤誓
山口雅義戸谷昌弘ほか

▼8月27日(金)〜29日(日)
M&Oplaysプロデュース 伝統の現在'8「ぷろぽおず」「鎌腹(かまばら)」
「ぷろぽおず」
脚色・森崎一博(アントン・チェーホフ「結婚申込」より) 
演出:茂山正邦
出演:茂山正邦茂山宗彦茂山逸平

▼9月1日(水)〜7日(火)
流山児★事務所「櫻の園」
演出:千葉哲也
出演:安奈淳流山児祥塩野谷正幸
伊藤弘子池下重大町田マリー関谷春子ほか

▼9月13日(月)〜20日(月・祝)
燐光群「現代能楽集 チェーホフ」
作・演出:坂手洋二
出演:剣幸円城寺あや中山マリ
猪熊恒和小山萌子鴨川てんし川中健次郎ほか

▼9月30日(木)〜10月3日(日)
あうるすぽっとプロデュース「長短調(または眺め身近め)」(「かもめ」より)
誤意訳・演出:中野成樹
音楽:大谷能生
振付:KENTARO!!

▼10月9日(土)〜17日(日)
劇団昴「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」
演出:菊池准
出演:一柳みる鳥畑洋人田村真紀
水野龍司西本裕行ほか

▼10月27日(水)〜31日(日)
MODE「かもめ」
構成・演出:松本修
出演:大崎由利子山田美佳小嶋尚樹
斎藤歩中田春介藤井びんほか

▼12月10日(金)〜12日(日)(予定)
あうるすぽっとプロデュース
矢内原美邦ダンス公演「桜の園〜いちご新聞から〜」(仮題)
振付・演出:矢内原美邦

▼12月17日(金)〜18日(土)(予定)
あうるすぽっと+京都府立文化芸術会館+ニットキャップシアター+モノクロームサーカス
共同プロデュース
「チェーホフの御座舞(おざぶ)〜『結婚申込』・『結婚披露宴』〜」
演出:ごまのはえ
振付:坂本公成
出演:佐伯由香アミジロウ高原綾子
市川愛里澤村喜一郎ほか

そして11月3日(水祝)にはシンポジウムも予定されています。
詳細はあうるすぽっとの公式HPにて!


おけぴ取材班:ごまクリーム1号&おけぴ管理人

10/04/27 30-DELUX スペースウォーズゲネレポ

2010年4月27日(火)10:30
30-DELUX 電撃チョモランマ隊MIX
『スペース・ウォーズ』公開ゲネレポ
@世田谷区民会館

アクションコメディーを得意とする演劇ユニット“30-DELUX”と、
ストリートダンス界をリードするダンスユニット“電撃チョモランマ隊”の
豪華合同企画♪

ストーリーは、貸しスタジオに3組のグループの
ダブルブッキングならぬトリプルブッキング(!)
による場所取り=スペース・ウォーズ!!

始まるやいなや、ダンス、そして殺陣の圧倒的なパフォーマンス!
早くも目が釘付けです!

圧巻のダンス、そして殺陣の余韻に浸っていると、
次々と始まるコント。

さっきまでダンスパフォーマンスを披露していた
電撃チョモランマ隊のメンバーがいつの間にか芸人さんになってます(笑)
あんなクールなストリートダンスをしていたのに。。
今はもう芸人さんにしか見えない(笑)
しかもクスクスと笑える小ネタが満載のコントの数々♪

30-DELUXタイソン大屋さん・清水順二さんを中心に、
電撃チョモランマ隊U-SAKUさん、OH-SEさん、Q-TAROさん、EBATO さん。
紅二点の折井あゆみさん、JuNGLE さん。
森大さん。天野博一さん、
そして、平間壮一さんのきれまくりのダンス!
("話し方教室に通う彼"の平間壮一さんの演技も超楽しい♪)

さらに大阪・名古屋公演では桜塚やっくん、福岡公演では芋洗坂係長も登場しますョ☆

管理人的には、剣道部ならぬ“パン道部”(笑)のコントがツボ!(笑
サムライ魂・・ではなく“パン魂”!
竹刀・・ではなくパンを携え(!)、戦います(笑)
フランスパン、ドイツパン、そして日本代表にはコッペパン!!
宮本武蔵もびっくりのコッペパン二刀流の必殺技は必見(必笑?)!!

そして一見、バラバラに見えるコントですが、実はつながっているんです!
贅沢に、秋谷深月さん、大塚竜也さん、鹿目由紀さん、
ますもとたくやさん、松本哲也さんの作家5名による
本公演初オムニバス作品に仕上がっているショトストーリーコント♪

ダンス・殺陣・コント、そしてまたダンス。。
目まぐるしく展開する毛色の違うパフォーマンスの数々が、新鮮で飽きさせません。
そして、それぞれのショートストーリーが、
最後には一つになって迎える圧巻のラスト。
必見は、何と言ってもメンバー全員による、あのラストのたっぷりのダンス!!

最高にクールでカッコイイです♪

ゲネ終了後に、動画メッセージをいただきました♪

「汗と涙と笑いと汗!」の熱いステージ。
観たら元気になる舞台です!

東京公演:5月19日(水)から5月23日(日)まで、シアターサンモールにて。
大阪公演:5月28日(金)から30日(日)までABCホールにて。
名古屋公演:6月4日(金)から6日(日)までテレピアホールにて。
福岡公演:6月12日(土)・13日(日)で西鉄ホールにて。


おけぴ取材班:ごまクリーム1号&おけぴ管理人

10/05/17 KAKUTAめぐるめく稽古場レポ

2010年5月17日(月)14:00
KAKUTA『めぐるめく』稽古場レポ
@世田谷パブリックシアター

KAKUTA『めぐるめく』のお稽古場に潜入してきました!
桑原裕子さんが『甘い丘』での文化庁芸術祭新人賞
受賞後初の最新作がこの「めぐるめく」。

ひとつの舞台上で、それぞれのストーリーが別場所で
同時進行する斬新な演出も取り入れられていて、これがなるほど、面白い!
本番をとにかくはやく観たくてたまらなくなりました。

お話は、11年の眠りから覚めた「木崎陽子」と
その高校生の息子「立(りつ)」を中心に、
ばらばらになった家族や人間関係が、
旅によって再び絆を深めていくというストーリー。
ロード・ムービー的要素を盛り込んだ人間群像劇です。

個性的なキャラクターが沢山登場しますが、
一度見たら忘れられない濃いキャラクター揃いなので(笑)
とっても分かりやすい♪

冒頭、ベッドから起き上がる一人の女性
(木崎陽子役の勝平ともこさん)。
一体、彼女に何が起こったのか?
彼女は何者なのか?

17歳の悩める高校生、立(りつ)役の川隅美慎さん。
ご本人と、ちょうど同い年の役柄なんですね♪
勝平さんが、ご自身のブログで、かわゆい〜
(勝平さん曰く、“かなりおばちゃん目線”とのこと、笑)
とおっしゃっておりましたけれど、納得ですっ!
本物の高校生にしか持つことが許されていない
初々しさと危なっかしさがめちゃめちゃ出てました♪

ちなみに主人公の陽子は、四姉妹の長女で、
この四姉妹が、見事にバラバラで強烈な個性を放っているのです(笑)

原扶貴子さん演じる次女!

『応募した作品がダメだったときに、平静をよそおう練習』の
シーンでの、成清正紀さんとのやりとりは面白すぎます!
私も肩が震えてしまってシャッターを押せない有り様で(笑)

三女未来子役には高山奈央子さん。
壮絶で愛情たっぷりの夫婦喧嘩は、
もう、笑いすぎてお腹痛いです。

四女ロミ役は、作・演出そしてご出演の桑原裕子さん!
ジャージ姿が定番の、ガラは悪いけど愛情深い(←おそらく)末っ子。
このひねくれ具合が超かわいいんです。
つーねーに片手にお酒!(笑)

こんな四姉妹と高校生の立、介護士、ロミの元恋人の
デコボコ7人組が旅に出て、一気にストーリーは加速♪

笑いあり、涙あり、考えさせられたり・・のにぎやかな群像劇です!

壮大なスケールや派手な設定があるわけではないんです。
ただ、身近で等身大の人物を描くのがめちゃめちゃうまいんです!
そして、ちょっとだけ違う世界につれていってくれるこのバランス感!?
これがKAKUTAの持ち味なんだっ!と思いました。
そして、心をわしづかみにされました。

公演は、5月21日(金)から30日(日)まで、三軒茶屋のシアタートラムにて。
公式HPはこちら


おけぴ稽古場取材班:チームごまクリーム 監修:おけぴ管理人

10/05/19 明治座大奥稽古場レポ

2010年5月19日(水)
明治座 大奥 稽古場レポ

お稽古場に一歩足を踏み入れると。。。
そこは大奥!

最初拝見したのは、大奥の女性たちが、ひとりひとり
上様(徳川家茂)に "得意は茶の湯にございます"、
"得意は鼓にございます" と自己PRしていく場面。
なんとまーこれだけの和な、華やかな女性陣に囲まれて、
上様がとてもうらやましい!

っと最初は思ったのですが、拝見していくうちに、
いや、上様は大変だなと。
そしてそれ以上に大奥の組織ってすごいなと。

将軍家の子孫を絶やさないために何千人もの女中達が仕えた"大奥"。
完全住み込み制で一生奉公(位によっていろいろあったようですが)、
大奥で起きたことは一切他言NG。。。となると、まー想像しただけで、
それはもういろんなことが大奥の中で起きますよね。
陰謀、愛憎、嫉妬、裏切り。。。
今回の舞台は、この大奥の、激動の幕末を生きた女たちの想い、姿が描かれてます。

まずは浅野ゆう子さん演じる瀧山。
大奥総取締。
その名の通りのすごい存在感です!
私、この瀧山の存在感に、ほれました。
皆の前で見せる強い面にしびれ、
一方で徳川家定を想う心震えるような一面にグっときます。

天皇家から嫁いできた和宮役には安達祐実さん。
安達祐実さんの、かわいらしく強い和宮、キュンです♪
後ろ姿でお着物を引きずり去りながら、
ふっと振り向かれた時には、ドキュン。
"そのよーな悲しいこといわしゃりますな"
この声がまたいいのです。キュンキュン♪♪

その和宮が嫁いだ第十四代将軍家茂には金子昇さん。
和装が似合うかっこよさ!!
和宮のストレートな誘い文句が、胸をつきます。
政略結婚でありながら、仲睦まじかった家茂と和宮の夫婦愛にもご注目下さい。

家茂の生母役に多岐川裕美さん。
家茂を追って叫ぶシーンは、まさに迫真!
この場面での瀧山のセリフも耳に残ります。

笑いを巻き起こす名トリオ、大奥スリーアミーゴス
(鷲尾真知子さん、久保田磨希さん、山口香緒里さん)は、
今回稽古場を見学した場面ではあまり出番がなかったのですが、
3人並んでお稽古を見ておられるお姿がとってもいい感じ♪

瀧山が信頼している初島には中山忍さん。
瀧山とのシーンでは、瀧山・初島ともに眼差しが印象的でした。

徳川家定&僧侶の二役の羽場裕一さん、
家茂のお手つき女中に図らずともなってしまうおその役に松尾れい子さん
などの絡みもどうぞお楽しみに!

衣裳の見せ方も考えられていて、今日のお稽古でも
十分スケール感を感じましたが、ここにセット、衣裳、
照明、音楽などが加わってくると、ものすごいことになりそうです。

特に女性陣が舞台で身にまとう華やかな打掛けは、
それぞれの役柄に合わせて選ばれていて、
細部にまで凝った刺繍が施されたものや、
色箔で丁寧に描かれたものなども。
ぜひ各登場人物の着物に織り込まれた模様や色と
役柄を照らし合わせてご観劇下さい!
(今回のレポ写真の打掛はお稽古場用です。
本衣裳はぜひ劇場にてご確認下さい!)

また、お着物でのご観劇もいいかも。
明治座がまさに大奥となり、客席で、
大奥の一女中になった気分で観劇できると思います♪

豪華絢爛の女絵巻「大奥」。
公演は6月2日から27日まで、明治座にて!


10/05/20 ドレッサー稽古場レポ

2010年5月20日(木)
『ドレッサー』通し稽古レポ

演劇界の内幕を描いた
シェイクスピアの名作悲喜劇『ドレッサー』。

第二次世界大戦中まっただ中のイギリス。
シェイクスピア劇団で繰り広げられる滑稽で愛しい物語です。

シェイクスピア劇団の座長(渡辺哲さん)と
その付き人兼ドレッサー(化粧係)のノーマン(小宮孝泰さん)。

『舞台人としては、たまらない戯曲なんだよ』と、
話す企画者の小宮孝泰さん。
このお芝居を初めて観た時の衝撃が忘れられず、
いつかノーマンを演じたいと思っていたそうです。
"演劇"という魔物に取り憑かれた男"ノーマン"。
「50歳を超えて、俳優として、やりたい役をやるべき時が来た。」
と力強く話す小宮孝泰さん渾身の舞台です。

その小宮さんのノーマン、
歩き方から、しゃべり方まで"ノーマン"です!
ノーマンが座長をなだめている場面では、
言葉の中にとっても愛情を感じます。

座長役には、渡辺哲さん。
シェイクスピアに取り憑かれたような老座長!!

座長は喜怒哀楽がたいへん激しく、
その喜怒哀楽を身体いっぱいに表現する渡辺さん。
そこにいるだけで、ものすごいオーラです。

お顔がみるみる変化!
す、すごい!!

座長を常にまくし立てる、激しい性格と口調の妻(久世星佳さん)。
この妻とノーマンが、座長の様子がおかしいことに気づきます。
「この公演は中止よ!」と妻。「中止だなんて、いけません!」とノーマン。

渡辺哲さんは、シェイクスピアシアター出身で、
なんと、シェイクスピア作品37作品中36本にご出演!!
その渡辺さんにシェイクスピアの魅力は?とお聞きしたところ
「"魅力的な人間"がたくさん登場するところ!」。

「座長とドレッサーに焦点がいきがちなところを、
それぞれのキャラクターにも焦点が行くようにしている」
と話す小宮さんの言葉通り、劇団員も印象的に描かれています。

舞台監督マッジ(大西多摩恵さん)をはじめ、
若手俳優オクセンビー(勝矢さん)、
若くてかわいい劇団員アイリーン(山本育子さん)ら
個性的な劇団員達が、劇中劇で演じるのが『リア王』。
中でも嵐のシーンは舞台裏を堪能できる見どころが沢山。
風の音を出す、布をロール状にして回す機材。
その名も“雷鳴版”と呼ばれる雷の音を出す鉄板。
雨の音を出す板。。などなど。。
ほんとうに稽古場に嵐がやってきたようなすごい迫力です!

演出の大谷亮介さんも、道化役でご出演。

人間の醜さや憎悪、怒り、愛情、悲しさなど
いろんな感情が舞台の上で沸き起こっていきます。
偏った人間たちの集団にみえつつ、
でも観ている自分も同じようなものに思えて、
一人一人の登場人物達が心にリアルに迫ってきました。

ノーマンが自身の感情をむき出しにして語るシーンは必見です!

果たして『リア王』は無事に上演することができるのか!?
衝撃のラスト!!
是非、劇場でご確認ください!!

公演は、6月4日(金)から13日(日)まで、吉祥寺シアターにて。
6月20日(日)は、小田原市生涯学習センターけやきにて。
6月25日(金)から27日(日)まで、石川県七尾市の能登演劇堂にて。


おけぴ稽古場取材班:チームごまクリーム 監修:おけぴ管理人

10/05/24 DIAMOND☆DOGS マスカレードゲネレポ@博品館劇場

2010年5月24日(月) 14:00
DIAMOND☆DOGS 2010 マスカレード ゲネレポ


☆本番の舞台写真を多数掲載してます。観劇前の方はご注意下さい。

すさまじい色気でした!

圧倒的な身体能力を見せつけるダンスと、
見た目も声もますます魅力的に進化する
若いメンズが揃うDIAMOND☆DOGS

DIAMOND☆DOGSが贈るダンスオペラ三部作の最終章、
『星降るヴェニスの夜、華やかに幕開くクリスタルパーティーは、
黒い欲望と白い魂の葛藤・・・マスカレード』!
今夜幕を開けました!!

もうオープニングは超かっこいいーーー!

ロシアの巨匠ハチャトリアンの「マスカレード」をアレンジした曲に
のせて、8人が妖しく踊り、歌い、何かに翻弄されているようにも見える今回の舞台。
物語を想像しながら8人の妖艶な動きに気持ちよく圧倒されていきます。。。
今回でD☆D退団となる原知宏さんは、
(セリフを語るわけではありませんが)ストーリーテラー的な存在。

リーダー東山義久さんは、ほんとどこから観ても、どう切り取っても画になる。
すばらしいです!これでもかっていうくらいかっこいー。

東山義久さんの○○姿!は息をのみました。美しい。。。必見です!
が!ネタバレにもなるので、ぜひ劇場にてご堪能下さい!

森新吾さん、やっぱりこの方はそーーとーーー身軽です!!
階段を5段飛ばして羽のように着地!
ダンスしているときの真剣な表情はついオペラグラス追尾!

14歳歳からHIPHOPを始めたという
新メンバー和田泰右(わだたいすけ)さんの特技はブレイクダンス!
森さんと二人で魅せてくれるシーンは見ていてめちゃめちゃ楽しい!

そしてモダンバレエを得意とする中塚皓平さんのジャンプが見放題っ!
このジャンプは見たら悩みとかふっとびますね!とにかく高いです!
めっちゃ美しい+気持ちいいです!

客席降りの美しい場面にはうっとり。
仮面を外しても甘いマスクの小寺利光さん。

みなさん仮面をつけることで、魅力が倍増!
仮面姿で全員がそろって踊るシーンはたいへん!
オペラグラスで見たいけれど、
そうすると他のメンバーが見えなくなって悩ましい〜。

歌で盛り上げるのは、咲山類さんとTAKAさん。
お二人ともに、舞台に腰を掛けて歌うシーンがあります!
下手側が咲山さん(写真上)に、上手側がTAKAさん(写真下)です。

そして今回の「マスカレード」を以て
惜しまれながらDIAMOND☆DOGSを卒業していく原知宏さん。

二幕では原さんと和田さんが大活躍!
冒頭から笑える楽しいお芝居になっているんですよ!
初めての人でも楽しめるメンバーの内輪ネタ満載!
原さんがメンバーからどんなに愛されていたかが、ほんとに良くわかります。
この二幕、さっきまで踊っていたメンバーの表情が、ガラっと変化!

二幕、芝居が終わってもまだまだ、ダンスやパフォーマンスが続きます!
原さんと和田さんがいる8人のDIAMOND☆DOGSは今回限り!

是非、劇場へ!
DIAMOND☆DOGS の公式HPはこちら
公演は5月30日まで、博品館劇場にて。


おけぴ稽古場取材班:ごまクリーム2号 監修:おけぴ管理人

10/05/26 眠れぬ夜の1×8レクイエム -ネイキットポリスアカデミー稽古場レポ

2010年5月26日(水)14:00
『眠れぬ夜の1×8レクイエム -ネイキットポリスアカデミー』
稽古場レポ

オィーッス!
行って参りました〜♪(笑)
笑いの中に、ピリリとしたテーマが織り込まれていて
毎回とても楽しみにしている水木英昭プロデュース!
その眠れぬ夜シリーズの最終章は、警察コメディ!
今回はコメディ、アクション、サスペンス!?と展開!
公式HPにもありますが、「手に汗にぎる、笑い」の舞台です。

以下、ネタばれとまではいきませんが、
あまり知りたくない方は、ぜひ観劇後に読んで下さいね♪

まずはこちらの出演者メッセージ映像をご覧下さい!

稽古場であまりにもキャストの皆さんが楽しくて、
そのノリのままレポ書いてます♪
あの楽しさは伝染保証!
(「オィーッス」は、舞台を観ていただければ分かります♪)

さて、まずは冒頭、メガネ姿で青柳塁斗さんが登場します♪
とっても重要な役どころを熱演☆
(青柳さんのブログはとてもほのぼの〜されてます)

軽ーいノリの警察官(!?)たちが登場して。。

宮本大誠さん、曾我泰久さん、小松彩夏さん!
チャランポラン具合(失礼・・)サイコーです(笑)

小松彩夏さんのキュートさに心を奪われた私管理人。
めちゃめちゃかわいいっ☆
劇中、強面の水木さんが何度も小松さんにタジタジ(デレデレ?)!

キャリア警官に扮するのが保田圭さん☆
モー娘の時にテレビで拝見していた印象より
大人っぽくて素敵!
稽古場に響く声がまた凛々しくて気持ちいい!
保田圭さんと小松彩夏さんとのタッグもお楽しみに!

この警官達が、ある廃校(!?)で行うことになる極秘訓練!?
そこで浮き彫りになるある真実とは。

随所に出てくる、小ネタの数々、
稽古場でも、メンバーやスタッフの笑い声が響きます(笑)
とにかく場面が変わるごとに、意外な事実やビックリの展開の連続で
息をつく暇がない!

衝撃の展開続きのなか、“剱伎衆かむゐ
(映画キル・ビルの殺陣指導など、世界で注目されている殺陣集団)の
島口哲朗さんと福田高士さんの、かっこよすぎる殺陣が随所に入り。。

そして迎える、あの結末!

相澤一成さん、竹匠さん、原育美さん、佐藤浩之さんらの
ひとクセふたクセありまくりのある役どころをはじめ、
たくさんの出演者一人一人の"個性"もたっぷり楽しめますよ。

水木さんも「今までの集大成」とおっしゃっていたように、
様々な要素が、2時間弱の間に豪華てんこ盛り♪
ジェットコースターに乗って、水木ワールドを一巡りしている感じです!
初めての方も、水木ファンの方も、オススメ!

さて今回は最後に、インタビュー特別編、スタッフさんバージョン!!
音楽の高木茂治さんによると、今回、ある曲がモチーフになってるとのことですよ♪

公演は、6月9日(水)から15日(火)まで
新宿の紀伊國屋ホールにて!

出演:
宮本大誠/青柳塁斗
曾我泰久/保田圭/小松彩夏
相澤一成/竹匠/原育美/佐藤浩之
大橋光/ひとし/松田沙希/阿部未来
島口哲朗(剱伎衆かむゐ)/福田高士(剱伎衆かむゐ)
水木英昭


こ、これは!?

10/06/01 ピーターパン製作発表レポ

2010年6月1日(火)13:00
ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』
製作発表レポ

世代を超えて愛され続ける
永遠のファンタジーミュージカル『ピーターパン』。
今年は30周年で、ピーターパン生みの親ジェームズ・バリの生誕150年!
(昨年までに1433回の上演回数!)

そんなピーターパンメモリアルイヤーの今年のピーターパンは
5代目ピーターパンの笹本玲奈さんと
8代目の高畑充希さんのダブルキャスト!

「またピーターパンに帰って来れたことに感謝しています。心から楽しんで演じたい」
と8年ぶりに再びピーターパンを演じる笹本さん。
最近大人な役も結構多い笹本さんですが、
笹本さんの「今だからこそのピーターパン」を観てみたくなりました!

そして、今年でピーターパン役4年目を迎える高畑さん
「小学生のときに笹本さんのピーターを観ていたので、
今回一緒に演じられることが不思議。前回にも増してパワーアップした舞台を観て欲しい!」
と、先輩ピーターパンの横で意気込みを語る高畑さん。めちゃ元気がいいっ!

去年に引き続きウェンディを演じる神田沙也加さん。
神田さんのためにあるのではないかと感じさせる、
衣装のネグリジェドレス姿は、とーてもかわいー!!
物語の世界からひょっこり飛び出してきたようです♪

そしてこちらも昨年大好評だったフック船長の橋本じゅんさん。
「とにかく『ピーターパン』に関わりたかった!」と、
憧れのフック船長役を、誰よりも楽しんでいるご様子!
「劇場にお運び頂ければ、最高のおもてなしをさせて頂きます!」
老若男女問わず観て頂きたいと、
「ろうにゃくにゃんにょ・・」と何度も噛みながら(笑)熱く語るフック船長。

今回の会見では、高畑さんと神田さんが“ネバーランド”を、
笹本さんが“アイム・フライング”を熱唱♪
高畑さんの透き通る力強い歌声に、
神田さんのキュートな歌声が気持ちいい~♪

笹本さんの伸び上がる歌声は、やはり生で聴くとすごい迫力です!
今にも、ピーターパンとなって飛び立ちそう!

「子供時代の信じるエネルギーを大切にしたい」
「一瞬一瞬がキラキラした楽しみに満ちた作品。少しも休ませないぞ
という臨場感を絶えさせずに、最後には切なさも持ち帰って頂きたい」
と語る演出・潤色・訳詞の松本祐子さん。
ピーターパンの演出で2005年に千田是也賞を受賞された松本祐子さん演出版の
ピーターパンとしては、今回がラスステージとのことです!

また、「生の感動は、豊かな人間関係を作るエッセンス。
ピーターパンは、人間本来が持っている素晴らしいものをみなさんに与えられる作品。
ずっと続くことを願っている」と話すホリプロファウンダー最高顧問の堀威夫さん。
その堀さんがNYでピーターパンを初めて観た時、多忙と時差ボケで
上演中はかなりウトウトしていたにも関わらず、カーテンコールでのフライングのすごさに
日本上演を決められたというエピソードで会場が和んでました(笑
(日本ではじめてフライングを使ったのがこのピーターパンなのです)

囲み取材の際、高畑さん&笹本さんのピーターパンと、
神田さんのウェンディの、仲の良さを感じるやりとりも印象的でした♪
神田さんは、「稽古場ではウェンディ役に入り込んでしまって、
二人を目の前にするとドキドキしてしまう」と、
二人のピーターパンにすっかり恋模様!

橋本じゅんさんも「ネバーランドを必ず見せてあげます!」
と自信を持ってオススメする『ピーターパン』。

迫力あるアクションの数々や、心に残るミュージカルナンバー、
いつまでも忘れられないビックフライング(空中遊泳)、
躍動感あふれるダンスシーンなどなど、見どころ満載の舞台です。

子供はもちろんのこと、大人の人もぜひ観て欲しいピーターパン。
夢と希望、たくさんの感動を体感してください!

東京公演は、7月19日(月・祝)から8月1日(日)まで、東京国際フォーラム ホールCにて。
大阪公演は、8月7日(土)・8日(日)の二日間、梅田芸術劇場メインホールにて。
愛知公演は、8月13日(金)に、中日劇場にて。
福岡公演は、8月19日(木)に、北九州芸術劇場・大ホールにて。
宮城公演は、8月22日(日)に、名取市文化会館・大ホールにて。


おけぴ稽古場取材班:ごまクリーム1号&おけぴ管理人

10/06/02 コクーン歌舞伎佐倉義民傳 公開稽古レポ@シアターコクーン

2010年6月2日(水)16:00
2010渋谷コクーン歌舞伎
佐倉義民傳 囲み取材&公開稽古レポ
@シアターコクーン

涙ボロボロ!!心にズドーン!
百姓たちと、宗吾とその家族の魂の叫びが胸に響いてとまらない大傑作舞台。
中村勘三郎さんに圧倒されました!

渋谷の街から常に新しい歌舞伎を発信し続けている『コクーン歌舞伎』。
「15周年・第十弾」という節目の今年は
5年ぶりの新演目「佐倉義民傳(さくらぎみんでん)」。

今回の注目ポイントが「ラップ」!
そう、あの韻を踏みながらリズミカルに喋るように歌うラップです。
いとうせいこうさんが新たに書き下ろした歌詞で、
何十人もの百姓たちが随所でラップを歌います♪

「聞いていると泣けてきますよ。」
「江戸時代にラップがあったら、
歌舞伎はラップを取り入れていると思うんです。そういう発想ですよ。」
と話す中村勘三郎さん(囲み取材にて)。
そして「自然にラップを思いつきました」と話すのは演出(&美術)の串田和美さん。

ラップは、人種差別を受けていた黒人たちの叫びであり、
"伝える"っていうところでは百姓たちの叫びも一緒ということに納得!

「舞台があつくなっているのがわかる」と片岡亀蔵さん。
「歌舞伎はさいこうだぜっ」と即興ラップを突然ご披露された
笹野高史さん(写真上段右上)に一同笑。
(笹野さんは劇中でも、肩に入った力をふっと抜いてくださいます)

舞台は千葉県の佐倉で江戸時代に実際あったお話です。
領主の圧政に苦しんだ領民のために名主(なぬし)木内宗吾(きうちそうご)が
強い信念と理想を持って、自らの命を棄てる覚悟で直訴に向かいます!
この宗吾役を演じるのが中村勘三郎さん。
まっすぐな宗吾のあきらめない気持ちに心が洗われ、
理想と現実との葛藤、そして最後のあの叫びに胸がギュっと締め付けられました。

コクーン歌舞伎ならではの印象的で美しい場面も幾度となく登場します。
その一つがこの空気の温度さえ変わったように感じるシーン。ここ大好き!
(え?写真が小さい?ぜひ劇場にてご体感下さい!)

そして子役!子役に号泣です。
私の瞳からも大粒の涙がこぼれました。

二幕は、糸が絡み合うように展開。
宗吾の言葉一つ一つが突き刺さるように響く一方で、
冷めた言葉を吐き捨てる駿河弥五衛門(中村橋之助さん)が
見る側の心の声を代弁しているおかげで、さらにのめり込めるんです。
この役がいてこそ理想主義者の宗吾がまた引き立っているんですね。

そして最初聞いたときには想像ができなかった「ラップ」や
「エレキギター」の音、これが実際に体感すると、本当にしっくりくるんです。
むしろストレートに、心に繰り返し響いてきて熱くなりますよ!

大人数の百姓が一点を見つめて同じ言葉を繰り返し。。
 繰り返し。。
  繰り返し。。。
「走れ宗吾、ひた走れ!走れ宗吾、ひた走れ!」
今でもレポを書いていて胸が熱くなります。

1階桟敷席は、舞台上の土が飛んで来るくらい舞台に近いです!
舞台の高さも50cmくらいで、実際土の匂いも飛んできます。
歌舞伎座や演舞場にはない臨場感と迫力。
今回も客席通路を使った演出もたっぷりとありますので、
そのあたりもどうぞお楽しみに。

まさに魂な舞台、佐倉義民傳。
ラップ×歌舞伎というよりも、
『佐倉義民傳』だからラップなんだということ、
またそのパワーのすごさを体感できる舞台です。

出演は、中村勘三郎さん、中村橋之助さん、中村七之助さん、
笹野高史さん、片岡亀蔵さん、板東彌十郎さん、中村扇雀さんほか。
公演は6月27日まで、渋谷のシアターコクーンにて。



おけぴ稽古場取材班:NATS&おけぴ管理人  /写真撮影:おけぴ管理人


10/06/08 宝塚星組 ロミオとジュリエット製作発表レポ@梅田芸術劇場

2010年6月8日(火) 13:30
宝塚歌劇団星組
ミュージカル「ロミオとジュリエット」
製作発表レポ
@梅田芸術劇場

7/10 ロミジュリ観てきました!(写真付)

こ、これは観に行きたいっ!
シェイクスピア「ロミオとジュリエット」の
フランス版ミュージカルとして2001年に初演され
世界各地で500万人以上を動員したバージョンが
宝塚星組で、小池修一郎さん潤色・演出での上演です!

これだけでもかなり観たい度高いのですが、
今日の製作発表を聞いて、
来月も大阪に必ず来ようと決意いたしました
(あぁ東京には来ないのです・・)。

まず製作発表が始まる前に会場に流れていたナンバー
「Herrscher Der Welt (世界の覇者)」に
私のテンションはかーなーりーヒートアップ♪

そして製作発表冒頭から、
柚希礼音さん、夢咲ねねさん、凰稀かなめさんによる4曲の熱唱!!
最後に柚希さんと夢咲さんがデュエットで歌った「Aimer 愛」最高です♪
見つめ合うロミオ柚希さんとジュリエット夢咲さん。

ロックテイストな音楽がぐいぐい身体に浸透してきます♪

柚希礼音さんの眼力はものすごい!
シャッター越しに目線があうとびくっとします。

ティボルト役の凰稀かなめさんによる「ティボルト」、熱い。
まるで内面から燃え上がる炎のようなティボルト!
ティボルトの眼力もすごかったっす。
ジュリエットの従兄弟のティボルトの密かな恋が、
強調されて描かれてるのも宝塚版の特徴の一つとのこと。
ティボルトの愛にもご注目下さい!

歌が中心になる傾向がある海外ミュージカルに比べて
宝塚版の魅力は、歌・踊り・演技、この3つのバランスがとれているところと話す
潤色・演出の小池修一郎さん。
宝塚版ではそうしたドラマ的要素や踊りの要素にも重きを置かれてるそうです。
その一つが、”愛”という役名のダンサー(礼真琴さん)。
この役柄はほかの海外版にはなく今回の宝塚版で初登場とのこと。
”死”という役名のダンサー(真風涼帆さん)と共にどう描かれるのか乞うご期待!

ちなみに会場にいらしていた浜村淳さんから、映画版との違いの質問の流れで
「ヌードのシーンはどうなるのでしょう?」との質問も飛び出して
会場がとても沸く一幕も♪

史上最高のラブストーリーといわれるロミオとジュリエット。
そのロミジュリの、2001年フランス初演のスペクタクルミュージカルバージョン。
CDとDVDの売上は700万枚以上!!! (会場で売ってたら私も必ず買うっ♪)
宝塚版として日本初上演のこの機会、これは観に行かねばです。

大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて7月10日から26日まで。
博多公演は8月2日から24日まで博多座にて!
公演詳細はこちらからどうぞ


赤い糸!?

おけぴ稽古場取材班:chorooon & おけぴ管理人  /写真撮影:おけぴ管理人

10/06/10 OSK日本歌劇団 レビュー in KYOTO IV 稽古場レポ

2010年6月10日(木) 13:00
OSK日本歌劇団
京都南座「レビュー in KYOTO Ⅳ」稽古場レポ

ステップ、ステーーップ!!
なんて気持ちいいステップ♪
口をあけて見とれてしまうほどの怒濤の群舞!

OSK日本歌劇団の京都南座「レビューin Kyoto IV」の二部レビューショーの
麻咲梨乃さんによる振付シーン初日のお稽古場にお伺いしてきました♪

男の子と女の子(麻咲先生がそう呼ばれてたのでそう書いてみます)
をまずは別別に振付。

男の子の振付は、めちゃめちゃキマってかっこよく

女の子の振付は、とても弾力性があってしなやか〜

そしてこの男の子達と女の子達が一緒になると。

おおおおぉぉぉぉぉ!
速い!高い!美しいっ!
振付が音楽にピタリとあっていて超気持ちいいっ!
(音楽はバッハのトッカータとフーガのジャズアレンジ♪)


(手前は桜花昇ぼるさん)

横一線のラインの美しさや、流れるフォーメーション。
群舞大好きな私ですが、スピーディな群舞とステップ、高さに大魅了されました。
またちょこっとした腰の動きや、つま先の動きが心地良く、
特にあのつま先と膝の角度と飛び跳ねる弾力性がMYツボ!!

そしてひときわ光る男役が3人。
桜花昇ぼるさん、高世麻央さん、桐生麻耶さん、
この3名の魅力のバランスがまた素敵♪

今日のお稽古シーンはわずか数分のナンバーなのですが、
そのナンバーを丸一日かけて繰り返し繰り返し、体に染みこませてる感じでした。

休憩時間になったのかなっと思っていると、目の前を桐生さんが
「ラッタッターっちゅうことやな」とつぶやきながら通り過ぎ、
男の子だけのシーンを休憩時間中ずーっと自主稽古。

熱いです、実に熱い稽古場でした!


そして、場所は京都に変えての会見場へと移り、今回の公演の見所を伺ってきました。
(場所は桂小五郎ゆかりの幾松にて)

二部構成のレビューショーのまず第一部は、「みやこ浪漫 〜Ryoma〜」。
日本もの、幕末もののレビューです。作・演出は飛鳥峯王さん。
(振付は飛鳥左近さん。下記写真右のお二人です)。
祇園祭の時期にちなみ、祇園祭のシーンからはじまります。
坂本龍馬を桜花昇ぼるさん、桂小五郎を高世麻央さん、勝海舟を桐生麻耶さんが演じます。
薩長同盟は、こんなことをOSKでさせていいかという位切迫した芝居場面とのことですよ!

第二部「ダンシング・ラプソディ」は、
ミュージカルやポップスの名曲や、クラシックのジャズアレンジなど
様々なジャンルの音楽で、品のいい正当派レビューと話す
作・演出の吉峯暁子さん(上の写真左端)。
ダンスバトルのようなナンバーもあるそうですよ。
さらに今回主題歌の作詞作曲も吉峯暁子さん!
(吉峯さんはマツケンサンバIIの作詞家でもあるんです!)


(左から桐生さん、桜花さん、高世さん)

そして、お待たせいたしました、
桜花さん、高世さん、桐生さんのお三方へのミニインタビュー映像!
途中からハンディカメラにスイッチしておりまして、
思わずついうなずく私の手に連動してカメラが上下してしまっていてすみません<(_ _)>
第一部龍馬の見所トークや、第二部のお稽古場映像もありますよっ!
"群舞力"(by 高世さん)、いい言葉だなぁ。

そしてYoutube の松竹チャンネルで昨年の南座公演の様子が公開されていましたので
ご紹介しておきますね♪

OSK日本歌劇団は、関西を中心に活動する、女性だけの歌劇団。
特徴は、今回のレポやインタビュー動画でも雰囲気がおわかりいただけると
思いますが、元気で美しくノリのいいダンスと迫力の群舞!
1922年に創設された歴史ある歌劇団ですが、
2003年の解散ニュースはテレビでご覧になった方も多いかもしれません。
その後、劇団員達により再結成され、
この夏の京都のレビューin Kyotoは今年で4回目!
(ちなみに去年の稽古場レポはこちら)

公演は来月7月10日から16日まで、京都南座にて!
ぜひ暑い京都の夏を、熱いレビューを観て吹き飛ばしましょう!


10/06/15 TSミュージカル タン・ビエットの唄稽古場レポ

2010年6月15日(火)
TSミュージカル 「タン・ビエットの唄」稽古場レポ

迫力と厚みがすごい!
勢いあるダンス!迫りくる歌声!



ベトナム戦争を舞台に、離ればなれになった姉妹と、
小さな命を守り続けた解放民族戦線の5人の男達を描いたミュージカル
「タン・ビエットの唄」。
その迫力の稽古場におじゃまして参りました。

まずはお稽古のはじめ、TSミュージカル名物のウォーミングアップ!
「女子は田植え~」次は「走って逃げる」次は「走って追う~」、「側転~」と
身体といっしょに顔や演技のウォーミングアップ。
これがスローモーションで行われるんです。
身体的にはかなり辛そうですが、なんて豊かで気持ちいい表情!



そしてお稽古スタート。
今日のお稽古は、主にダンスや演技を固める日だったので
お歌場面は残念ながら少なかったのですが、
時々聞こえてくる歌声は鳥肌ものでした!

ベトナムの田舎風景で「普通の幸せ」を望む純粋なティエン役の
土居裕子さんの澄んだあたたかな歌声♪うっとりがエンドレス♪♪



そして畠中洋さんの声の”のび”がめちゃめちゃ気持ちいい~♪
今このレポを書いていて、土居さんと畠中さんの歌声が
まだ頭の中にコダマしてます♪♪



この日、皆さんが一気に集中力を高めて臨まれていたのがこの
「もしも自由を手にしたなら」の場面。



長い棒を使った振付はとても複雑で、めちゃめちゃスピーディ!
この棒、持たせていただいたのですが、
すごく重くはないんですが、決して軽くもないんです。
全員が棒を持ち、その棒を床に打ちつけたり(棒の音がドンドン響いてきます)、
振り回したり、投げたり、軸にしてジャンプしたりするのですが、
一歩間違えば大怪我ですから緊張感も高まります。

その上で、夢を語る希望のシーンとしても見所のこの場面では
演出・振付の謝珠栄さんから
「観てる方が恥ずかしくなるくらいキラキラして」の言葉も。
ダンス・歌・演技が同時進行し、大きなうねりとなるこの迫力、
ぜひ劇場にてご体感ください!



謝さんに先日インタビューさせていただいた時
「きまりを作らずに、みんなで一緒になって、
いいものをつくるのが一番いいと思うんです。」と
おっしゃっていたのですが、今回拝見していてまさにその通りなお稽古場でした。



「これはどうなんかな?ここはどうしたらええと思う?
あ、それはできるできる!信じたらできるから!笑)」
と、関西弁でキャストの皆さんとどんどん対話していく謝さん。
キャストの方達も、ノビノビ、それでいてキビキビという
絶妙の緊張感でお稽古が進行していきます。

ちなみに今回の舞台は前回の公演時よりもステージの傾斜がきついんだそうで
吉野圭吾さんが回転するシーンで、
"軸足を床につけて回転"するとバランスを崩しやすいので、
「"ジャンプして回転"しちゃった方がいいかもしれない!」と謝先生。
この時、「今回は傾斜がきつい」という情報に役者さん達がざわついておりました。
私たち観客にとっては見やすくて迫力も出る舞台の傾斜、役者泣かせなんですねー。

その吉野圭吾さん、キレのある動きがすごく好き!



稽古場の雰囲気を作っていた宮川浩さん♪(前から2番目)



戸井勝海さんの眼差しもあつい!



滝沢由佳さんのソロダンス!



そしてほんとにキャストの皆さん一人一人の表情がいいっ!
(今日のお稽古には超残念ながら安寿ミラさんと駒田一さんがお休みだったのですが、
ここにお二人が加わったら…と思うと、さらに期待は膨らみました!!)








ちなみに前回公演を見逃している私管理人ですが
(チケットを持っていたのに行けなくなってしまって・・)、
まわりから「なにがなんでも観るべきだった」「絶対観て欲しかった」
と責められ、私自身も再演を切に希望していた作品です。

その年(2008年)、この作品で謝珠栄さんは紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞されましたが、
その時の公演の動画がyoutubeにございますのでご紹介しておきますね。
音楽は玉麻尚一さん。この音楽がまたいいんでございますよ♪



再会の喜びと哀しみ、家族や故郷が与える勇気、
無情にもそれらを奪って行く戦争。
それでも、夢を諦めないことが人をたくましく成長させる
といったメッセージも込められています。

「果てしない苦しみの中、また会おうね、という言葉は消えた…」

"タン・ビエット"は、ベトナム語で"さよなら"。
涙もろい方は、ぜひバスタオル持参でご観劇下さい!

出演:
安寿ミラ土居裕子畠中洋吉野圭吾宮川浩駒田一戸井勝海
川本昭彦福永吉洋滝沢由佳島田邦人小林遼介
長尾純子久積絵夢彩橋みゆ


公演は東京公演は東京芸術劇場中ホールにて(公演詳細はこちら
2010年8月13日から15日のわずか3日間!
兵庫公演は8月29日、宇和島公演は8月27日です。
(演劇鑑賞会主催の地方公演もあり)

この機会を逃されませぬように!!


おけぴ稽古場取材班: nats & おけぴ管理人 / 写真撮影:おけぴ管理人

10/06/27 ミュージカル座ひめゆり稽古場レポ

2010年6月27日(日)15:00
ミュージカル座「ひめゆり」稽古場レポ

ミュージカル座「ひめゆり」の通し稽古を見学してきました。
太平洋戦争末期の沖縄、ひめゆり部隊の悲劇のお話しですが、
ひめゆり部隊のひとりひとりが、賢明に生きていたことが
胸いっぱいになる位伝わってきました。

米軍に上陸された沖縄では、いつ部隊が攻撃を受けるかも
しれないというその緊張感の中で舞台は進行します。
3時間という長さですが、時間軸は完全に劇中の時間軸で観ている感覚。
その緊張感の中で、心に響いてくるのが素晴らしいオリジナル楽曲の数々♪
(作曲編曲は山口ひで也さん)

物語の中心となるキミ役は、沖縄出身の知念里奈さん。
心の優しい、そして強さもある学徒隊の少女そのもの!
「生きてこそ」と希望も忘れず、「お国のために」「一緒に戦っている」と
怪我をした兵隊さん達の治療をする姿も、友人と話しをする姿も、
ひめゆり学徒隊の姿そのものなのだろうと感じました。

上原婦長役の井料瑠美さん。
学徒隊の中で、先生、お姉さん、母‥全てに当てはまる存在でした。
透き通るような存在感と歌声、とっても優しい表情を見せる婦長。
上原婦長が登場すると、優しい空気が流れるんですよね。

檜山上等兵役の原田優一さん。
戦場での悲惨さを歌うシーンでは、
その歌声に圧倒され、歌詞に圧倒され、
歌を聞いた後は、少し放心状態になってしまった私管理人です。

滝軍曹役の岡幸二郎さん。
滝軍曹はとにかく震えるくらい怖い!
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いです。
ドーーンッ!とした存在感、
そして眼差しはどこか遠い先を見つめてるよう。

ソロがあるのですが、滝軍曹の沖縄の地や母への想いがつまったナンバーで、
岡さんの力強い声で滝軍曹の想いを感じ、思わず息が止まりそうになりました。

この「ひめゆり」、舞台上にはたくさんの兵隊さんや学徒達が登場します。
ひとりひとりに名前があり、ストーリーがあります。
彼女たちの思い、行動、そんなところにもぜひ注目して観てみて下さい。

学徒達は、月組公演と星組公演でキャストが変わります。
(メインキャストは同じ。全キャストスケジュールはこちらをご参照下さい)
例えば、今回拝見した星組公演では、「小鳥に〜♪」のナンバーを
高田亜矢子さんが歌われて、管理人的には、もううっとり♪でしたが、
月組公演ではこのナンバー、浦壁多恵さんが歌われるんですね。
どっちも聞きたい!じっと見つめながら聴き入りたい素晴らしいナンバーです♪♪

ちょっぴりおてんばな3人娘にもご注目です。
重い空気を、この3人がふわっと持ち上げてくれます。
今回拝見した星組では天野朋子さん、宮崎しょうこさん、田宮華苗さんが
イキイキと演じられてました(写真左から3名)

決して暗いだけの悲劇でなく、”生きる”ということの尊さを
まさに直に感じることのできる舞台です。

お稽古場、「彼も戦争の被害者なんだ」と話してくださった岡さん。
この言葉を聞いてから、あのソロナンバーを聞くと
滝軍曹への感じ方も変わってくる気がします。

公演は7月8日から13日まで、シアター1010にて。


10/06/28 つばき、時跳び制作発表@明治座

2010年6月28日(月)13:00
「つばき、時跳び」制作発表@明治座 

人力車でご登場!!

主演の福田沙紀さんのお着物姿が
それはもうお似合いでお似合いで、まるで咲いたばかりのお花のよう!
永井大さん、目を細めた笑顔がまぶしい〜!
みずみずしいお二人の笑顔に、この日の暑さを忘れてしまったくらい。

明治座八月公演「つばき、時跳び」
熊本を舞台とした幕末タイムトリップ恋ものがたり。
その制作発表に行ってきました♪

"黄泉がえり","この胸いっぱいの愛を"等のヒット作を生んだ
SF作家、梶尾真治さんの原作を、
演劇集団キャラメルボックスの成井豊さんによる脚本・演出。
キャラメルボックスはファンタジー、時代劇、ラブストーリーを得意とし、
息もつかせぬスピーディーな展開が人気ですが、
「(キャラメルボックスの)普段の演出と変えようとは思っていません、
きっとそれを期待されているはず。」と話す成井さん。
まさに明治座とキャラメルボックスのコラボで異色SFワールドの実現!

そして!座長は、
明治座では、黒木メイサさん以来の「10代の座長さん」となる福田沙紀さん。
舞台好きの方は、舞台「フラガール」の主演でご記憶の方も多いと思います。
剣術を嗜むために今期を逃しつつある幕末期の武家の娘、柳井つばき役を演じます。

「主人公"つばき"の最初のイメージは理想の女性、オードリーヘップバーンさんでした。
ヘップバーンさんより10倍くらい魅力的な福田さんがやってくれるから嬉しい。」と
原作の梶尾さんがおっしゃった後、マイクを手にして
「今までプレッシャーを感じていなかったけれど、今感じました!笑)」
と福田さん。明るい口調で大きい目をパチパチ!!

お相手役のサラリーマン兼SF小説家の伊納惇(じゅん)役には永井大さん。
”スポーツ”の印象がつよい永井さんが、”作家”という役で、
性格は”内気でのんびり屋”とのことですから、
ちょっと違う永井さんが見れそうですね!
ストールもお似合い~!

勝野洋さんは、実在の思想家で元熊本藩士"横井小楠"役。
酒癖が極端に悪い人物らしく、
勝野さんご本人が熊本出身でいらっしゃることから、
「酔ったときに熊本弁でしゃべろうかな(笑)。」とお話されていました。
ちなみにこの舞台、坂本竜馬(渡邊紘平さん)も出てきますよ!

紫吹淳さんが演じるのは、
婚期を逃しつつある娘つばきを心配する、お母さん!!役。
美しすぎる親子だー!!

「もし、時を跳べるとしたらいつの時代に跳んで何をしたいですか?」
の質問に『老後をみたい!!』と答えた紫吹さん!!会場(笑)
声がセクシー、字も素敵です。
私も30年後の紫吹淳さん観たい!

金子貴俊さんは、惇の友人役で、せっかちで情に厚い役所。
「男っぽいところをみせるチャンスかな!?」と話す金子さん、
中性的な魅力の印象の金子さんとは違った”男”がみれそうです!

そしてツイッターでフォロワーが1万人を超えるという
真野恵里菜さんは、惇の従妹役。本作品の宣伝部長に任命され、
「若い人にもたくさん、この舞台を見てほしい!」と早速、活動開始!
145年の時を超えて現代にタイムトリップした"つばき"が、
真野さん演じる綾と一緒に熊本の街へ繰り出すシーンが管理人的に楽しみです♪

今回の制作発表では、ツイッターとの連動企画
つぶやき、時跳びon Twitter」キャンペーンも発表され、
早速出演者の方が答えた「いつの時代に跳びたいか」がツイートされてます。
ツイッターアカウントをお持ちの方は、
「#tokitobi」という文字(ハッシュタグ)をつけて
「いつの時代に跳びたいか」をつぶやくと、
素敵な時跳びツイートには舞台初日に10組20名様ご招待!のプレゼントが!
早速私管理人もつぶやいてみました

現代の熊本と幕末の熊本、場所などは忠実に描かれてるそうです(原作の梶尾さん談)。
現代と幕末をどうやってタイムトリップするのか、
奇想天外な見せ場も多く、サプライズがいっぱいという舞台装置もお楽しみに。
果たしてタイムトリップの先にある二人の恋の行方は!?

出演は敬称略で
福田沙紀 永井大
勝野洋 金子貴俊 真野恵里菜
紫吹淳

渡邉紘平 永池南津子 溝呂木賢 敦士 山田幸伸

坂口理恵 岡田さつき 多田直人 小多田直樹
(演劇集団キャラメルボックス)

山田幸信 高木トモユキ 橋本望
櫂作真帆 高松みわ 八木のぞみ 高杉真宙

明治座にて2010年8月11日(水)から29日(日)まで。
詳細は明治座公式ホームページをご参照下さい。

そして、今回、おけぴ会員の皆様にこの公演を特典付で
ご案内できることになりました(8/26は舞台裏見学ツアー付!!)
詳細はこちらからどうぞ!

p.s. 明治座、行くとわかりますが売店の多さに驚かれるかも。
そしてぜひ休憩時間には、劇場内で販売している幕の内弁当で
明治座名物の西京漬けをご賞味あれ!めちゃめちゃ美味しいです!


おけぴ稽古場取材班: nats & おけぴ管理人 / 写真撮影:おけぴ管理人

10/07/01 月の女神ディアナDiana製作発表レポ

2010年7月1日(木)13:30
月の女神ディアナ Diana 製作発表

この3人が "小劇場でみせる究極の音楽劇に挑戦" となれば、
何かが起きる!その予感にワクワクな製作発表♪

TSミュージカルファンデーション(以下TSと略)
オリジナルミュージカル第13弾は
なんと、キャストたったの5人!
しかも、小劇場(東京芸術劇場小ホール)!
TSの代表であり、構成・演出・振付を担当する謝珠栄さんが
姿月あさとさんと湖月わたるさんのために、
今までにない様なミュージカルをつくる」と意気込む、
今秋、約一ヶ月のロングラン公演です。

謝さんが、一昨年手術をされた後、杖をついてよちよち歩いている時に、
姿月さんと湖月さんのお二人に久々に会って、
作品を一緒にやりたいねと3人で盛り上がったのがきっかけなのだそうです。
(3人で話すと、謝さんの頭の上で言葉が行き交うんですとのお話も(笑))

お話は、”ミステリアス”。
そしてキーワードは”ギリシャ神話”、”記憶”、そして”家族”。

とある事件がきっかけで留置場に入った一人の女性が
謎の女性と出会い、再起する過程を、
ギリシャ神話に絡めて描くミュージカル。
運命に結びつけられた2人の女性を、
姿月あさとさん(エレン)と湖月わたるさん(ルーナ)が演じます。
人知れず孤独を抱えるルーナと、ルーナに不思議な安らぎを与えるエレン。
深い心の交流を優しく、ときに力強く描き出していきます。

質問コーナーで、演出家謝さんの指導ぶりについて聞かれた姿月さんは、
「謝先生は、"できひん!"っていっても"できる!"、
"ほんまにしんどい"っていっても"できるできる!"って(笑)。
やってみてゲー吐きそうですけど、
やった後に気持ちよさを味あわせてくれる演出家です」との言葉に会場も沸いてました。
そして、そのように”できる”と言われ続けることが、
高みに登っていくためには必要なんですと話されていたのも印象的でした。

湖月さんは、W杯の話題にも触れ
「サッカーの日本代表のチームのパスワークにひたすら感動をしていたのですが、
今回の作品作りでも信頼を結んで、ナイスなパスワークでゴールを決めたいと思います!」と、
謝さん、姿月さんと舞台ができることをとっても楽しそうに話されていました。

この主演のお二人を支える、3人の男性キャストは
昨年『天翔ける風に』溜水役で強烈な印象を残した今拓哉さん、
TSに欠かせない存在となった平澤智さん、
そして舞台から映画まで幅広く活動する水谷あつしさん。

ゴスペルを意識してつくったという音楽(作曲・音楽監督は林アキラさん)
も聞かせて頂きました。月夜の下で踊っているような流れる旋律、
スラリと手足の長いお二人が踊っている姿が浮かんできます♪

謝さんも元タカラジェンヌで、
姿月さん湖月さんお二人の宝塚現役時代に振付指導もされていたのですが、
この元タカラジェンヌという共通のDNAに加えて、
この3人から”アクティブな肉食系オーラ”を強烈に感じました。
そのパワーが、今回の公演で相乗効果的に高まる予感満載です。

ロングラン公演ならではの芝居の変化、
小劇場ならではの、目線ひとつ、細やかな動き一つまで
楽しめる面白さも見所と思います。

"衣装もシンプルで、素のままの姿月さん湖月さんの魅力"(謝さん談)を堪能できる公演です。

どうぞお見逃しなきように!




おけぴ稽古場取材班: nats & おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人


10/07/01 石川さゆり特別公演公開稽古レポ@明治座

2010年7月1日(木)16:00
石川さゆり特別公演 公開稽古レポ
@明治座

まさに日本の宝!石川さゆりさん♪
透き通るような高音、その歌唱力はもちろんですが、
その表現力の幅やチャーミングな受け答えに大魅了!!

明治座七月公演「石川さゆり特別公演」の公開稽古を拝見してきました。

第一部はなかにし礼さん原作の長崎ぶらぶら節。
長崎を舞台に描かれた直木賞受賞の感動作で、
石川さゆりさんは、歌を愛し、歌探しを続ける”愛八”を演じます。
そう、お芝居です!近藤正臣さん、淡路恵子さんらもご出演。
そして第二部は津軽海峡冬景色、天城超えなどの「石川さゆり オンステージ」。
ウイスキーーーーーーがお好きでしょっも聴けますよ♪

そしてこの第二部では、昨年のアルバムに収録された「夕焼けだんだん」の
後日談を、映像も取り入れたショートストーリー仕立てで展開。
ファンの方たちから「夕焼けだんだんのあの女性のその後が気になる!」
という声が多く届いたことから、
故吉岡治先生にお願いして書いてもらった脚本なのだそうです。

花道から登場の石川さん、な、なんとピンクのお着物!!!
(ご自分でデザインされたそうです!)
お柄はハート、リボン型の髪型、なんてかわいい石川さん!

谷中銀座を舞台とした、とある女性の物語。
谷中銀座といえば、猫!
ラテンのノリで、ねこたちと踊ってみたり、
笑ったり、照れたり、怒ったり、色っぽかったりと
忙しい忙しい石川さゆりさん。
演歌を歌っていらっしゃるときの
石川さゆりさんとは全然違ったお顔が拝見できます。
そして娘のようなお声から、拳が効いた怒りの声までいろんなお声を堪能♪♪
聞いていて一人ミュージカルだと思いました!!!

続いては、石川さんの最新シングル曲「だいこんの花」。
先ほどとはガラッと変わってしっとりと歌い上げて下さいました。
石川さゆり演歌ワールドにどっぷり浸かれます。
キレイです。
声もお姿も動きも。。。
ほぅぅぅっ、とため息がでます。

日常のことでざわざわした心がすぅと慰められていくのがわかりました。

女性の弱い部分、色っぽい部分、でもたくましくもある部分を全部全部
歌にのせて見せてくれる、石川さゆりさんに感謝をしたくなるのです。

石川さゆりさんのお声を生で聞いて、心から癒されて、
明日からまた生きて行くエネルギーをぎゅぎゅっとチャージさせていただきました!

囲み取材では、
「きっと(吉岡治先生は)見に来て下さっていると思います。」と熱唱を誓っていらっしゃいました。

公演は7月2日から30日まで。明治座にて!

今、私の頭の中では津軽海峡冬景色が
ずーっと繰り返し再生されてますがきっとそんな状態になると思いますよ♪♪

ミュージカルで耳の肥えている方にもぜひオススメしたい公演です。
透き通る高音最高!

フォトセッションのときに「がんばりまっしゅー」と石川さゆりさん。
かわいすぎます!


おけぴ稽古場取材班:nats & おけぴ管理人  写真撮影:萱嶋晴子

10/07/02 東京セレソンデラックス「くちづけ」稽古場レポ

2010年7月2日(金)14:30
東京セレソンデラックス
『くちづけ』稽古場レポ

稽古場レポで思い切り涙をぬぐいました。
素晴らしい脚本と、絶妙のテンポ感、
そしてリアリティ故の切なさ。

俳優、そして脚本家としてご活躍の宅間孝行さん主宰の東京セレソンデラックス。
今年は東京セレソンデラックス10周年。
3年ぶりの新作『くちづけ』の稽古場にお邪魔してきました。

どっぷりと舞台の世界に浸り、心のひだにじ〜んと染み入ります。
笑いが続いたと思ったら、最後は涙が止まりませんでした。

ストーリーの原案は、
10年ほど前に宅間さんがふと新聞の片隅で目にした小さな小さな事件。
その事件の切なさに、心をかきむしられたことが発端となっているそうです。

天使の子たちが集う、埼玉にあるグループホームが舞台の群像劇。
“うーやん”と“まこちゃん”の二人が初めての恋を経験します。
しかし、そこに忍び寄る影。。

天使の子たちの純粋さ、愛嬌、不安を見事に演じるのは
人情味あふれる個性的なキャストの面々!

宅間孝行さん、
歩き方、しぐさ、表情、アドリブ全部注目!

下の写真で宅間さんに寄り添っているのは東風万智子(こちまちこ)さん
(元芸名、真中瞳さんでございます)。

加藤貴子さん(温泉の女将さんでお馴染みですね)の笑顔、
ずっと目で追いかけていたい笑顔です。

藤吉久美子さん、みんなの靴の向きをそろえてから、
忙しそうに玄関をあがって来るしぐさが好きでした!

石井愃一さん。”電気は光る!”

金田明夫さん、後半の迫真の演技は必見です!

観ていて自分が泣いているのか笑っているのか、
よく分からなくなってしまうくらい、感情が揺さぶられます。

劇場で、思いっきり泣いて笑って、
素敵な心のお土産を、たくさんたくさんもらってきて下さい!
ぎゅっと胸をつかまれる作品です。
ハンカチは絶対にお忘れなく!

あ、ココだけのヒミツですが、今回、初めての試みもあります。
何と言っても 10周年ですからね♪
お、おぉぉぉぉぉ!ですよ(笑)。

さらに今回もセレソンDXでは、”袖の下”企画(笑)がございます。
早観劇は三文の得ということで、
東京公演初日より、先着2010名様にオリジナルプレゼントが!

キャスト:
宅間孝行加藤貴子石井愃一東風万智子 藤吉久美子
金田明夫芳賀優里亜伊藤高史菊池優須加尾由二大見久代
田中卓尾畑美依奈

東京公演は、7月7日(水)〜8月1日(日)、新宿のシアターサンモールにて。
大阪公演は、9月22日(水)〜26日(日)、梅田芸術劇場シアター・ドラマシ
ティにて。
名古屋公演は、10月8日(金)〜10日(日)、名鉄ホールにて。
札幌公演は、10月15日(金)〜17日(日)、道新ホールにて。
詳細は公式HPにて

FM世田谷の「シアターF」に出演された宅間さんの
オンエアもぜひおけぴでノーカット版でお聴きいただけます!


おけぴ稽古場取材班:チームごまクリーム 監修:おけぴ管理人

10/07/05 東京アンテナコンテナ 上海J'TRIANGLE稽古場レポ

2010年7月5日(月)16:00
東京アンテナコンテナ
「上海J'TRIANGLE」稽古場レポ

"演劇お笑いテイメント集団"の東京アンテナコンテナ。
5前の旗揚げ公演を観て、手叩きながら大笑いしていた私ですが、
その旗揚げの演目が今回期待の再演!
お稽古場にお伺いさせていただくことができました!
(その時のレポはこちら

茶々入れまくり!
空耳ソングありまくり!!
アドリブありまくり!!!

さらに五周年記念公演ということで
各ジャンルのスペシャリストがゲストとして参加!

まずは風花舞さん(元宝塚の月組娘役トップスター)、
お話の冒頭、風花舞さん演じる財閥の令嬢はるか
(銀座のクラブのトップスターという役所)
のレビューシーンがございます!
”はるか”が満面の笑みで歌い踊るこのレビューとっても素敵っ!!
風に舞う、花びらのようです!(風花舞さんのお名前そのもの!!)

お声・歌声にもううっとりで、
感動的な腕のしなやかさ!と身体の柔らかさ♪
ツツツッとステップも軽やかで軸がしっかりしていながらフワフワって感じ♪

その風花さんと一緒に踊っているのは、THE CONVOY SHOW瀬下尚人さん。
今回の瀬下さんの役柄は勅使河原総見(てしがわらそうけん)。
すごい名前ですが、この役、かなりはまっておられます(笑
たまらないくらい(笑笑
やんごとなきお人でしてそのしゃべり方が、思いっきりツボでした。
独特の間が天才的!

総見さんは、はるかさんの手を。。引けるのでしょうか。

このシーン、大好きです。
隣にいるお姉さん役は深見恭子さん。深見さんの雰囲気もまた素敵なのです♪

瀬下さん演じるこのやんごとなきお人は、少々妄想癖があり。。
かつ、意味不明なギャグを連発致します。
その様子がいじらしいのですが、
妄想の中で同じくTHE CONVOY SHOW徳永邦治さんと素敵なダンスを踊ります。
さすが息がぴったり!

そして、アドリブ感満載のこの3人の演技は自由奔放で
みていて楽しいこと楽しいこと。
芋洗坂係長さん、イジリー岡田さん、下平ヒロシさん(写真左から)。

芋洗坂係長さん演じる、恋する男”じゅんぺい”は本作品のキーマンでもあります。
立派なお腹も大活躍(笑

さらにさらに、この舞台ではHIDEBOHさんのタップシーンが
かっこいーんでございます。

醸し出す雰囲気に思わずみとれてしまった
SDN48大堀恵(下の写真左端)さんのダンスと動きも気持ちいい!

”エビカニ三昧っ♪”のナンバーは踊りまくり盛り上がりまくり!
ジェイソンハンコックさん反りまくりです!
"エ"と"カ"にアクセントが入ります♪
この気持ちよさは劇場にてご体感下さい。
後ろの方にいるエビやカニがかわいい〜(笑)

舞台は昭和9年の日本と、上海に向かう豪華客船ダイパニック号の中。
レビューに憧れる若者達が夢を追って上海へ!
その上海へ向かう航海中、船上結婚式を挙げようとするカップルが一組。
その新郎をねらう3人の”J”。その目的は。。。新郎の運命は。。

というストーリーですが、あまりストーリーにはこだわらず、
ぜひ肩の力を抜いて、リラックスしてぜひご観笑下さい(笑

歌あり、踊りあり、タップあり、笑い満載、アドリブありまくりの舞台です。
帰り道、エビカニ三昧!ってシャウトしたくなると思いますよ(笑

出演者の皆さんから動画メッセージをいただきました!!

公演は7月14日から19日まで、六本木の俳優座劇場にて。
土日昼公演終了後、アンコン商事とサプライズゲストによるトークショーあり!
詳細は公式HPをチェック

とーっても気持ち良さそうな風花舞さん。ダイパニック号にて。


おけぴ稽古場取材班: nats & おけぴ管理人  写真撮影:おけぴ管理人

10/07/05 ALTAR BOYZ 製作発表レポ

2010年7月5日(月)19:00
ALTAR BOYZ 製作発表レポ

オフブロードウェイで観た時は、正直そこまでの興奮はなかったのですが、
昨年の日本版を観て、そのパワーに大興奮してしまったALTAR BOYZ。
前回メンバーをチームREDとし、
更に新たな5人のキャストをチームORANGEとして、
(つまり、5名全員がWキャスト)
スケールアップしての再演です!

アルターボーイズとは、神と司祭に仕えるお手伝いの少年たちのことで、
この少年たちが、「ALTAR BOYZ」というバンドを結成するのですが、
いってみれば、「教会のイケメン使徒五人衆の伝導ライブ!」が
歌にダンスに、すごいパワーで展開されるんでございます。

今回の製作発表でも、まずはフツーにMCの方が登場…と思いきや、
登場したのがDIAMOND☆DOGS小寺利光さん!
製作発表にありがちな緊張の空気が熱気に変わり、
1曲だけのライブも‘曲披露’ではなく‘ライブ’になりました♪
(なんとスタンディングOK!)
“We Are the Altar Boyz”を10名全員で披露♪
舞台上は10人中10人のイケメン達が揃い踏み。
衣裳もかっこいいーっ。

REDメンバーはどこかしらに赤のアクセントが効いています。
誰しも再演を待ち望んでいた様子で、
既に気のおけない仲間としてのいい雰囲気。


左から良知真次さん、東山義久さん、中河内雅貴さん、小林遼介さん、植木豪さん

ORANGEメンバーからは初々しさと、チームへの参加を喜ぶ期待感が伝わってきます。
今日はあえてオレンジのアクセントを使わずシックにキメるORANGEメンバー。


左から森新吾さん、和田泰右さん、中塚皓平さん、松下洸平さん、上間善一郎さん

この美しきメンバー達を、
ファン、ルーク、マーク、マシュー、アブラハムの順にご紹介しましょう♪♪

チームREDのファンは植木豪さん(下の写真左)
「‘ALTAR BOYZ’というダンスヴォーカルグループがライブでやってくる設定なので
普段の‘観る’というのとは違って、お客さんも一体になれるのが魅力」
チームORANGEのファンは和田泰右さん(下の写真右)
「リハーサルで既に今後が楽しみないいチームワークだったので
メンバーに引っ張ってもらって、内面的な部分もイイ感じに出せたら。」

チームREDのルークは小林遼介さん(下の写真左)
「…うまいこと言おうと思ったら言えなくなっちゃったのでバトンタッチ」
RED唯一の新キャスト。素直です(笑)
チームORANGEのルークは森新吾さん(下の写真右)
REDより若干平均年齢が低いことを強調(笑)
「N.Y.公演と前回公演の両方を観たけれど、
話しの筋は一緒だがキャラクターが全然違う!
それぞれのカラーがひとりひとり出ている作品なので新たに
チームORANGEということで僕たちなりのカラーが出せたらと思う」

チームREDのマークは中河内雅貴さん(下の写真左)。
「マシューへの愛情をより濃くっ!してまいりたいと思っております!」
チームORANGEのマークは松下洸平さん(下の写真右)。
「ORANGEにはコウヘイが二人いるので`皓平’と`洸ちゃん’で覚えていただけると…
声援なんかもわかりやすくなるんじゃないかな(笑)」

チームREDのマシューは東山義久さん(下の写真左)。
「REDには無いカラーがORANGEには出てくると思うし、
REDはORANGEに絶対に負けないで5人で頑張っていきましょう!
マークの愛を…受け止めきれるようなマシューとして演じ切っていきたいです」
さらには
「この作品は音楽が素敵で、それに合う踊り、歌というのが一番の魅力。
また、5人だけで150分ノンストップ(!)ライブハウスという設定からも
自分たちのエネルギーや汗を間近に感じてもらえるのが見どころ」とのこと。
チームORANGEのマシューは中塚皓平さん(下の写真真ん中)。

「こういうのに不慣れなもので…1本だと震えるのですいません(汗)」
とマイクを両手で持ち、緊張を隠せずに皆から励まされる中塚さん!
見た目のワイルドさからは想像できないですー(笑)

チームREDのアブラハムは良知真次さん(下の写真左)。
「5人がほとんどはけることなく進行するので、台本に書かれていることだけではなくて
普段の仲の良さも出る舞台。観るだけではなく体感できる新たなミュージカルです」
チームORANGEのアブラハムは上間善一郎さん(下の写真右)。
「歌って踊るのが今回初めての経験。」「生バックバンドなのがまず驚き!」
…みんなの良き弟分というのか、イジられキャラみたいです。

演出は玉野和紀さん(下の写真右)。
「世界各国で演っているが、(日本公演は)玉野版の演出として
ふんだんに踊りを取り入れている。
しかもROCKで物凄くエネルギッシュに歌って踊りもハードなので
みんなに前回『死人が出る』と言われた(笑)
今回も、よりパワフルにショーアップしてお届けしたい。」
ひーっ!思わず苦笑いのメンバー達。

また演出プランについては、
出演者達の普段の行動を見ながら決めるそうで「これから」とのこと。
「それぞれ役は有るが、それに上手く乗っけて行くのが自分の仕事だと思っている」
「一番早いのは飲みに行くことです!
でも前回5人でもうるさかったのに10人になるとどーなることかと思うけど(笑)」
とおっしゃってました。
稽古の進め方は、策略として前半お互いの稽古を見せない方法も考え中で、
お互いにうまく切磋琢磨お互いにできる状況を作って、それでいて
ひとつの作品として共通の完成度があるように出来る方法を
探っていきたいとのこと。

振付は、TETSUHARUさんの振付に、
植木豪さん(RED。上の写真左)と森新吾さん(ORANGE)が
各チームからそれぞれ参加!
完熟のREDと完熟に向かうORANGE
さて、どんなカラーの違いが観られるのでしょうか?!

公演:2010年11月16日(火)〜11月28日(日) 新宿FACEにて。
公演日も料金もチームによって異なるので詳細は公式HPで要チェック!


アブラハムからアブラハムへマイク伝導♪

おけぴ稽古場取材班:rika  写真撮影:萱嶋晴子  監修:おけぴ管理人

10/07/10 宝塚星組ロミオとジュリエット@梅田芸術劇場

2010年7月10日(土)
宝塚歌劇団星組 ロミオとジュリエットゲネレポ
@梅田芸術劇場メインホール

透き通るようにかっこいいロミオ!(柚希礼音さん)
美しいジュリエット!(夢咲ねねさん)、
この二人が出会い、触れあうシーンはどの場面も印象的で、
悲しいシーンでさえも美しく、その世界に陶酔してしまいました。


ロミオ(柚希礼音さん)

好き!

観劇レポの文字の大きさを基本変えない方針なのですが、
大きくしたくなるくらい、大好きでございます。

音楽の持つ力、
ナイスな配役、
群舞の振付の気持ちよさ、
全体の構成と流れ、
愛と死のダンサーの絡み、
最後の終わり方もいいっ!

魅力、書ききれません。
観て!
とにかくこの一言につきる舞台です!!!

最近は宝塚はショーがないと、見終わった後物足りなく感じていたりも
したんですが、ロミオとジュリエットは、大・満・足♪♪
音楽と歌とダンスに溢れ、全体的に演技演技してなくて
ミュージカルをショー的にも楽しめたんだと思います。
こういう形のミュージカルが私は一番好きなんだーと再認識しました。

曲の構成も抜群に気持ちよく、
その曲の雰囲気にぴったりあう振付。
音楽の活かし方がまたうまいっ!
"世界の王"(ロックテイストなナンバー)が最高に好き!!
リズムと振付に同期して心が躍り出しそうな位、気分が高揚します!!

一幕ラストの"エメ"、雰囲気満点のナンバーでは、
この曲を歌うロミオとジュリエットの後方で踊る
"愛のダンサー"(礼真琴さん)と"死のダンサー"(真風涼帆さん)のダンスが
このシーンを、この上なく心地よくかつ神秘的に包み込むんです。

この二人のダンサーの存在、絡み方、たたずまい、動き、表情、雰囲気、
私のツボをつきまくりでした。
このお二人には、ぜひ私の夢に出てきて欲しいです♪
(愛のダンサーの礼真琴さんは男役の方なんですね!美しい!)


ロミオと"死のダンサー"

結末はわかっていても、
一瞬一瞬の愛の美しさや人物の輝きをものすごく感じるんです。
ロミオとジュリエットはもちろん、ティボルトもそう。
おぉぉティボルト(凰稀かなめさん)!かっこいいぜ!

美しくイキイキした躍動感、
ダンスナンバーは、こっちもあっちもそっちも目がいくつも欲しい!

表情がいいっ!

客席からの登場も!?

涼紫央さん(左)、この髪色髪型大好き♪

階段などのセットの使い方も気持ちよく雰囲気も満点!


ロミオとジュリエット、どこにいるかわかりますか?

シェイクスピアの原作を元に、
フランスで生まれたミュージカル「ロミオとジュリエット」。
それをさらに小池修一郎さんが潤色・演出した、
ミュージカルとショーの美味しいとこどりのようなミュージカルです。

ストーリーは大変わかりやすく、かついろいろな人物にスポットがあたります。
中でも乳母(白華れみさん)と神父(英真なおきさん)の存在が印象に残りました。

ラストのデュエットシーンは、美しすぎです。
ロミオとジュリエット、愛のダンサーと死のダンサー。
この4人がどう踊り、どうなるのか。
ぜひ、ぜひ劇場にてご堪能下さい!
公演は7月26日まで梅田芸術劇場メインホールにて、
8月2日から24日まで博多座にて♪
製作発表レポはこちら


ジュリエット家に忍び込むロミオくん

おけぴロミジュリ取材班:おけぴ管理人  写真撮影:おけぴ管理人

10/07/15 地球ゴージャス「X day」ゲネレポ@銀河劇場

2010年7月15日(木) 18:00
地球ゴージャスプロデュース公演Vol.11
「X day」囲み取材&ゲネレポ

1994年に岸谷五朗さん・寺脇康文さんによって結成された
演劇ユニット”地球ゴージャス”。
(2006年の『HUMANITY THE MUSICAL〜モモタロウと愉快な仲間たち〜』は
おけぴ管理人の観劇史上ベスト5に入る位大好きな作品です)

その地球ゴージャスが今回打ち出すのは、なんと意外にも
出演者6名だけの舞台「 X day 」。

囲み取材で寺脇さんが、「今までの地球ゴージャスの色を残しつつ、
こんなこともありなんだー!聞いていたのと違うけど、
これはこれでありなんじゃない!?と言ってもらえる様な舞台にしたい」
とおっしゃっていたように、出演者・構成・展開も今までとは違ってました!

キャストが6人に絞られた分、一人一人が濃密に堪能できます!
構成もオープニングからはじまり、ACT1からACT6まで、
コント、ダンス、歌、タップ、コスプレ!?
場面がいろいろと分かれているので、オムニバスのようでもあり、
やがてそれが・・・・と展開という感じなんでございます。

キャストが6名なので、今回のレポでは一人一人ご紹介!

中川晃教さん


今まで繊細な役が多かった中川さんが、はっちゃけたコミカルテイストの役に挑戦!
「(稽古が)こんなに楽しくていいんだろうか?」とご本人もおっしゃってた通り、
たのしそーーーにはっちゃけています!舞台にでずっ張り!
この役が、とーてーもー似合うんです。高速台詞も滑舌抜群!
カリスマ美容師役は、ほんとに楽しんで演じられてる感じで、口調がまた面白い!
中川さん独特な張りのある美しい声、高音気持ちいい−!

陽月華さん(元宝塚宙組トップ娘役で、日経のCMにもご出演中ですね♪)


メガネっ子役は、相当かわいいです。
「自分を捨ててはだ〜め〜」と寺脇さん演じるミチルさんに
言われるシーンが最高でした。
舞台脇でピアノを弾いていらっしゃる姿もみれますよ。
お顔ちっちゃいっ!

藤林美沙さん


ダンスで魅せられました!
赤いドレスの中国人役での、しゃべり口調は
「いそう!」ってうなづくぐらいリアル!
中国人の日本語イントネーションと、
異様なテンションの高さ、おもしろかったーー!

森公美子さん


「森公美子始まって以来の役。挑戦です。笑わせません!」と
おっしゃってましたが、そのお姿とリアクションで結構笑ってしまった私です。
でも役柄はほんと、シリアス。シリアスに、テンダーに、
ソフトヴォイスな声でしゃべる森さんがみれて新鮮でした!

寺脇康文さん


寺脇さんが入れるチャチャ(つっこみ)最高!
この楽しいチャチャがあっての、
地球ゴージャスの舞台のあのテンポ感に思います。
楽器を演奏する寺脇さんもかっこよかった!

作・演出・出演の岸谷五朗さん


「パフォーマーとして役にもなるし、裏方にもなるし、
楽器の演奏者にもなるし、舞台のおもしろいところ全部
みせちゃおう!」と思ってつくった舞台とおっしゃっていた、
まさにその通りな舞台でした。

役だけではなくて小道具を置きに来る人、
お盆をまわすのだって本人達。
↓着替えるのも、舞台脇で!?

それぞれに日常生活を生きる彼らが何かに吸い込まれるように
1つの店に・・・・その後はぜひ劇場にてご堪能下さい!

東京公演は7月16日(金)〜8月8日(日)まで天王洲 銀河劇場にて上演中。
当日券は毎日、開演1時間前より販売とのことなので当日でも観劇チャンス有!
その後、札幌、仙台、福岡、名古屋、新潟、大阪とツアー!
詳細は公式HPをチェーック


!?

おけぴ稽古場取材班:nats & おけぴ管理人  写真撮影:萱嶋晴子

10/07/20 宝塚BOYS 公開稽古レポ

2010年7月20日(月)12:30
宝塚BOYS 公開稽古場レポ

初日まであと20日ほどに迫った『宝塚BOYS』の公開稽古。
暑い中、熱い稽古場にお伺いしてきました!

登場したBOYSは、稽古着姿ながら、
『モン・パリ』『おお宝塚』『すみれの花咲く頃』の名曲が流れるや
すっかり、劇場で燕尾服を着たレビューのワンシーンを
見ているかのような錯覚に陥らせる華やかさ。


中央が東山さん、右側が浦井さん、左奥が黄川田さん

数奇な運命に翻弄されたBOYSたちの物語。
憧れの舞台に立ちたい、そのひたむきな思いが、
レビューシーンを稽古する役者さんたちの真摯な姿に重なります。


この日は、元宝塚月組男役トップスター 瀬奈じゅんさんが特別講師。
冒頭のBOYS7人のレビューシーンを見て、
その一生懸命さに涙が出そうになったという瀬奈さん、
ターンやステップ、シャンシャンの8の字揺れなど、
BOYSに「レビューシーンの決めポイント」を伝授してゆきます。


瀬奈じゅんさん(右)と振付の前田清実さん(左)

「男役のかっこいいポーズは?」と質問が飛ぶと、
サッとポーズを決める瀬奈さん。
お手本で瀬奈さん得意のラテン立ちポーズ!

美!凛!カッコいいー!


真似するBOYS↓


笑う瀬奈さん↓

「(宝塚のダンスは)ハラとコシですね」
「階段は怖がらずに、重心を真ん中に」
「燕尾は、動きすぎるとしわがよってきれいに見えない」
「脚幅が重要」
「(シャンシャンは)客席のどこからも見えるような角度に保つ」
など、元タカラジェンヌ直伝の”伝統の技”が、
BOYSに伝えられていきます。

瀬奈さん曰く「私は一度も持ち替えたことがないです」
というシャンシャンの瞬間持ち替えは、
BOYS独自の”技”。本番の舞台では要チェックです!

『エリザベート』で瀬奈さんと"親子"を演じる浦井健治さんは、
「母上」伝授のターンがビシッと決まっていました。

NHK朝の連ドラ『ゲゲゲの女房』で、すっかり朝の顔の杉浦太陽さんは、
ウルトラマンと宝塚男役のかっこいいポーズの”共通点”を発見して
オーディエンスを沸かせていました。

そして、これがこの舞台の魅力の一つとも思うのですが、
もともとミュージカル畑ではない黄川田将也さんや瀧川英次さんが
懸命にひたむきに取り組む姿や、
歌が得意なBOYSがダンスで少し恥ずかしそうだったり
ダンスが得意なBOYSは、歌のソロで目が必死だったりと、
宝塚の舞台に立つ事を夢見たBOYSの初舞台を観ているようで、
物凄くリアルなのです。


真ん中は東山さん、左奥は黄川田さん

東山義久さんのダンスのキレ、藤岡正明さんの通る歌声、
石井一彰さんの気品・・・こうした7人7様の"個性"で魅せるレビューは、
みんな懸命にキラキラしていて、
必死に目で追いかけても追いかけても、とても間に合いません!
(これは、リピート観劇してしまいそう・・・)


真ん中が藤岡さん、右奥は瀧川さん

瀬奈さんにステップを披露した藤岡さんが、
恥ずかしそうに、「・・・、なんかすいません。(こんな出来で)」と言うと、
会場爆笑でしたが、BOYSのみんなは一緒に笑っていても、
ひとつのものをみんなで作り上げていこうというあの一体感、
「本番までがんばろーぜ!」という声が聞こえてきそうな雰囲気で、
良いチームワークが出来ているんだろうなぁと思いました。
仲のいいイケメンチームのこの独特な雰囲気は、ちょっと羨ましいくらいです。
そしてこの雰囲気は、物語ともシンクロするものがあり、
本番の舞台でどんな効果を生むか楽しみですね。

配役は発表されませんでしたので、
役の完成度とあわせて劇場でぜひご確認ください!


浦井さん、左側は東山さん

宝塚ファンやミュージカルファン、
演劇ファンだけに見せておくにはもったいない!
宝塚食わず嫌いの人も含め、たくさんの人に見てほしい作品です。

昭和20年秋、終戦直後の激動の時代。
宝塚歌劇団に実在した「男子部」。
「宝塚大劇場のメインステージに立ちたい」と
夢見て集まった個性豊かな青年たちの、
9年間の奇跡を描くちょっと可笑しく哀しい青春グラフティ。
作品自体はミュージカルではなく、ストレートプレイですが、
お稽古シーンやレビューシーンは必見です。
演出は鈴木裕美さん(この作品で数々の賞を受賞されています)。
出演は今日拝見したBOYS7名のほかに、初風諄さん、山路和弘さん。

公演は2010年8月6日(金)から9月1日(水)まで
日比谷のシアタークリエにての上演です(公式HP)。


左から、東山さん、黄川田さん、杉浦さん、浦井さん、瀬奈さん

この公開稽古の様子が、youtube で公開されていますのでこちらもぜひ!
黄川田さんの手叩き大ウケけシーンあり↓



ニコっとキュートな浦井健治さん


おけぴ稽古場取材班:新、相田、ナツノアサ、KAWA、あーちゃん、nats、おけぴ管理人
写真撮影:おけぴ管理人


p.s. 今回、おけぴ会員の中から稽古場レポ隊を募集し
応募多数の結果、抽選で当選した5名の方と一緒にレポさせていただきました。
たくさんのご応募本当にありがとうございました。
今後、またこうした企画が実施できるといいなぁと思っています。by おけぴ管理人


10/07/26 つばき、時跳び稽古場レポ

2010年7月26日(月)
「つばき、時跳び」稽古場レポ&真野恵里菜宣伝部長就任イベントレポ

8月11日(水)から明治座で始まる
熊本を舞台とした幕末タイムトリップ恋ものがたり
「つばき、時跳び」のお稽古場に潜入して来ました。

今日拝見したのは、一幕のお稽古。
脚本・演出を手掛けるキャラメルボックスの成井豊さんが、
役者さんの中に入っていって立ち位置や小物の配置を時間をかけて
作り込んでいらっしゃる姿が印象的でした。

休憩時間中も、みなさん台詞を繰り返しつぶやいたり、
本場ものの熊本弁を福田沙紀さんに教えてもらっていたり、
(福田さんは熊本のご出身なのです)
イントネーションが上がるところと下がるところが難しそう!
(下の写真の指にご注目下さい)


福田沙紀さんから方便指導を受ける溝呂木賢さん

ある場面で福田さんの話す熊本弁が、それはもうかわいくてかわいくて♪
(基本的には全編、標準語ですのでわかりやすいですよ)

休憩中、永井大さんと打ち合わせをする演出の成井豊さん。
台本をのぞき込みながら、成井さんの言葉を聞く永井大さんの表情は真剣そのもの。
役者さんや舞台を支える皆さんの真剣な姿、素敵です。


成井豊さん(左)と永井大さん(右)

そして!演技が始まると、
役者さんみなさん表情がコロッコロと変わっていきます!

伊納惇(永井大さん)と、大学時代の友人黒瀬幸太(金子貴俊さん)、
このお二人の絡みはいつまでも見ていたい!
立ち稽古初日なのに、既にテンポがすっごくいい感じです!


永井大さん(右)と、金子貴俊さん(左)

さて何をしているところでしょう?
これは一幕の中でも大事なシーン!


左側は真野恵里菜さん

つばき(福田沙紀さん)が笑顔で「伊納さま」と話かけます。
笑顔がとーってもキュート!

未来の世界で一人になってしまった"つばき"。

早速一幕からこのお二人ご登場。
つばきの母親、柳井芙美を演じる紫吹淳さんと
実在の思想家、横井小楠(よこいしょうなん)を演じる勝野洋さん。
なにやら今後の展開が非常に気になる、二人の存在感です!

絽のお着物が涼しげな紫吹さん、下駄の鼻緒も豹柄で素敵でした!!


ここで、7月28日(水)に明治座前で開催された
「真野恵里菜”宣伝部長就任”記念イベント」の様子を少しご紹介。

本作品の宣伝部長”真野恵里菜さん”の宣伝部長活動第一弾として、
宣伝部長の任命式が行われました。真野さんは、
劇中で高校生役と団子屋の娘役の二役を演じられ、
高校生役は先日の制作発表で、ご披露されましたが"街娘役"は初公開。

「今回の舞台を通して、初めてカツラをかぶってみましたが、
見慣れないせいか自分じゃないみたいで、つい笑ってしまいました。
でも、こういったお芝居をしてないと、経験できないことなので、嬉しいです。
舞台は、笑いあり、涙ありのストーリーなので、
今年の夏休みは皆さんに是非足を運んで頂きたいです。」と話す真野恵里菜さん。
劇中にもでてくる熊本名物「いきなり団子」を
集まった150名のファンに配っておられました。


さてレポはお稽古場に戻りまして。
今回のお稽古場見学では、一幕の出会いの場面でしたが、
つばきと惇、この二人の間柄のこれからの展開がとっても楽しみになりました!

いやーそれにしてもつばき役の福田沙紀さん、
眩しくてチャーミングでめちゃめちゃかわいいです。目がいいっ!
四角い部屋をまあるくお掃除するタイプの無邪気な一面から、
街へ繰り出した時に絡んできた予備校生を退治する強い一面もあったりと、
気持ちよくたっぷり楽しめます♪
永井大さんが劇中で「かわいいなー、はやく明日がこないかなー」と
つぶやく気持がわかるかわいさです(笑)

そして曲もいい!サントラ欲しいです。
そのタイミングもまたいいのです!
イメージは夏の青空が広がる城下町という感じ♪
さわやかで、わくわくドキドキ!

この夏、歴史ある明治座の中で起こる、
幕末タイムトリップ恋ものがたり「つばき、時跳び」。
公演は8月11日から29日まで。
アフタートーク日程付き日程も発表されています。
稽古場ブログも要チェック

そして!さらに8月26日は、アフタートークに加えて、
おけぴ会員限定企画「バックステージ見学」企画も!
詳細はこちら!


稽古場爆笑のアドリブシーン!?な場面も(大笑)

おけぴ稽古場取材班:nats & おけぴ管理人  写真撮影:おけぴ管理人

10/08/02 山村美紗サスペンス「京都花灯路恋の耀き」制作発表レポ@京都南座

2010年8月2日(月)13:00
山村美紗サスペンス
「京都花灯路恋の耀き」製作発表レポ
@京都南座

10月の京都南座公演は、京都・祇園を舞台にした
山村美紗さんのサスペンス劇!

今年、サスペンス作家 山村美紗さん(1996年没)の15回忌を迎えるにあたって、
墓前にて上演の報告が行われ、その後山村美紗さんゆかりの場所である
長楽館鳳凰の間での記者発表会見にお伺いしてきました。
(円山公園を散歩→長楽館で紅茶とミルフィーユというコースがお好きだったそうです)


左から山村紅葉さん、かとうかず子さん、遠野なぎこさん、宮本真希さん

今回の舞台「京都 花灯路 恋の耀き」は
まさに十五回忌ならではの豪華な内容!
”祇園のクラブ「ミサ」で山村美紗十五回忌の催しが開かれ、
山村ミステリーでお馴染みの面々が招待されて集まっていたところに
山村美紗さんの愛娘、山村紅葉さん(ご本人が本人役!)が
思いがけないニュースを告げ、そこで殺人事件が起こり・・”という展開なのです。

この劇中の催しに集結する面々というのが
ニュースキャスター沢木麻沙子シリーズの沢木麻沙子(かとうかず子さん)、
祇園舞妓小菊シリーズの沢木潤一郎(国広富之さん)、
葬儀屋社長石原明子シリーズの秋山隆男(大村崑さん)と内田良恵(山村紅葉さん)、
さらに女子大生ホステス小川麻子シリーズの小川麻子、
不倫調査員由美シリーズの由美、看護婦戸田鮎子シリーズの戸田鮎子も登場し、
キャサリンシリーズのキャサリン(池畑慎之介さん)や
京都府警の狩矢警部(若林豪さん)までご登場!
山村美紗さんの人気サスペンスシリーズの登場人物大集合です!!


左から池畑慎之介さん、若林豪さん、国広富之さん、遠野なぎこさん

左から宮本真希さん、山村紅葉さん、大村崑さん、かとうかず子さん

脚色・演出の池田政之さん(劇団NLT)は、
山村紅葉さんとの今回の舞台化の打ち合わせの際、
「亡くなられて15年ということですし、探偵皆出してしまいましょうか」
ということになったのだそう。
京都での学生時代、ミステリー研究会に入り、
山村美紗さんのサスペンスは熟読していたという池田政之さん。
今回の舞台では、山村美紗さんのストーリーやトリックをベースに
原作にない役(演じるのは遠野なぎこさんと宮本真希さん)も登場しますよ。

山村美紗さんの実娘で、今回本人役で出演の山村紅葉さんは
「展開が非常に多かったりトリックが難しいということもあり、
母の生前には一本も舞台化はされませんでした。
没後10年での舞台化が盛況で、、
今回また母の思い通りの皆さんで上演できることになりました。
(母の)コネを使いまくることと、スネをかじることしか考えていなかったんで、
これが大盛況に終わったらちょっとは親孝行できたのかなと思います(笑)」
「母は、とにかくいいものを書きたいんじゃない、
一人でも多くの人に読んでもらうものを書くといっていたので
できるだけ多くの人に観ていただけたらと」とも。

「京都ならではの場所や人が描かれているのが面白い。
今そこにありそうな京都の道やお店が出てきて、
祇園のすぐそばの劇場でやっているので
観にいらっしゃった方が帰りに再現できるというのがすごい」
と話すかとうかず子さん。

宮本真希さんは、「山村先生の作品は、人情温かく描かれていて、
展開も速く、リズムに乗れてジェットコースターのように心地よくハラハラします」
と話されてました。

こちらは集合写真。写りが暗くてすみません。

「4年前の時(池畑慎之介さん主演、京都都大路謎の花くらべ)のように、
お客さんが「えーうそー!」と声を出したら、しめたもの。
面白かったと言ってくれると役者冥利につきる」と話す池畑慎之介さん。

公演は10月2日から17日まで。京都南座にて。
京都の魅力が増す秋この時期に、ぜひご観劇下さい!


(山村紅葉さんに)舞台で本人役は難しいよ〜 by 大村崑さん

おけぴ稽古場取材班&撮影:choroon 監修:おけぴ管理人 

10/08/05 宝塚BOYS通し稽古レポ【舞台写真付】@シアタークリエ

2010年8月5日(木)18:00
宝塚BOYS通し稽古レポ
@シアタークリエ

”うる〜わしの〜思い出〜♪ モンパリ〜我が巴里ぃ〜♪”
と頭の中で繰り返し流れてしまうくらい、
ストレートプレイなのに、お稽古シーン、ダンスシーン、ショーシーンも
あって音楽が頭に残りまくる「宝塚BOYS」、通し稽古レポでございます。
公開稽古レポはこちら


左から浦井さん、藤岡さん、杉浦さん

通し稽古の前には、出演者の囲み取材が行われました。


左から黄川田さん、杉浦さん、初風さん、浦井さん

なんと本物の元「男子部」3名の方が特別ゲストで登場!


左から鈴木繁男さん(3期生78歳)、永野喜成さん(4期生78歳)、吉井裕海さん(4期生81歳)さん

この元男子部の方達も客席にお座りになり、さぁいざ舞台!
戦後、宝塚歌劇団に実在した「男子部」。
男子部が創設されて解散までの9年間が描かれてゆきます。

個性も、それぞれの抱える事情もバラバラなBOYSは、
ささいなことでぶつかり、何度も危機を迎えますが、
それがいつしか、一つのチームになっていきます。
このチームワークぶり、団結力が見所!


左から黄川田さん、瀧川さん、藤岡さん。手前は杉浦さん

浦井健治さんは、男子部創設のきっかけを作ったBOYSのリーダー役。
浦井健治さんの
新たな魅力大発見と思ってしまうくらい
めちゃめちゃはまってました!かわいらしい一面も素敵です!
そして、あのスリッパシーンが気持ちよくて楽しくて大好き!

”チンピラ風”に登場する黄川田将也さん。
劇中、何度も見せたフンドシ姿(脚が長い!)も似合ってる!

東山義久さんは、BOYSの中でたった一人のプロ出身という役所。
最初とんがっていた彼の変化も見所です。
「昭和スタア」なファッションや、
東山さん自身が振付したというソロダンスシーンもご注目下さい!

杉浦太陽さんは、旅芸人の一家に育った役。
時にコミカルに、BOYSのムードメーカー的存在。


左端でジャンプしているのが杉浦さん

電気屋という役所の藤岡正明さんは、それはもうすばらしき安定感。
あの伸びる美声で聴く宝塚の名曲の数々は"耳の保養"!!
瀧川英次さんは、メガネとおかっぱカットが個性的で、
初の関西弁とは思えない位はまってました!
そして鏡に向かって叫ぶ場面では、涙涙涙。


左から浦井さん、瀧川さん、藤岡さん

石井一彰さんは、ちょいと色男な設定の役所。黄川田さんといいコンビ!

このBOYSを支えるのが、山路さんと初風さん。
山路和弘さん。一升瓶のシーンが好き!"すまん"がツボです。
初風諄さん。歌声がとーてーもー素敵♪

クライマックスのレビューシーンも華やか!
それまで観てきたBOYSの葛藤を想い、涙がこみ上げてきます。
星野丈治(東山さん)のソロにしびれ、山田浩二(黄川田さん)の成長に涙し、
そして上原金蔵(浦井さん)の笑顔がキラキラするほど切なくて。。。
レビューの後、シャンシャンを愛しそうに見つめ、抱きしめ、
そして去る場面がとっても印象的でした。
場面の最後の最後まで見逃さずしっかりとご覧下さいませ。

公演はシアタークリエにて9月1日まで。
公演プログラムは卒業アルバムのようにしっかりとした製本で、
写真の見応えもあり、読み応えもあって、1600円は買い!


おけぴ稽古場取材班:JUNE、おけぴ管理人  写真撮影:おけぴ管理人

10/08/10 第一回したまち演劇祭in台東 オープニングイベントレポ

2010年08月10日(火) 15:00
芸能文化の町、上野・浅草を舞台に開かれる観劇のお祭り
「第一回 したまち演劇祭 in 台東」オープニングイベントレポ

2010年8月10日(火)から9月20日(月・祝)の6週間にわたり、
台東区内にある7つの施設で、
下町情緒・人情を感じられる演目を8団体が上演するこのイベント!
大衆演劇発祥の地であり、多くの方々に親しまれている観光スポットでもある
上野・浅草地区。ここでたくさんの人に演劇を楽しんでもらおう!
と開催された「したまち演劇祭 in 台東」。今回が第一回目です。


参加団体の皆さん

「したまちで演じたい演劇」と「したまちで観たい演劇」のカップリングが実現。
「来月は映画祭もあるから演劇・映画をたくさんの人に楽しんで頂くべく開催した!」と
したまち演劇祭実行委員会会長で、自ら芸能をこよなく愛する
台東区長の吉住弘さんがご挨拶。

まずはこの演劇祭の、おもしろい特徴3つをご紹介しましょう♪

1)演劇祭には例を見ない、公募による全8公演決定であること。
2)普段は劇場でない施設が、劇場になっちゃう!というところ。
  例えば、”浅草花やしき(花やしき座)”や、
  ふだんは、浅草の芸者さんがお稽古をしたり、
  料亭、置屋、連絡事務所などの機能がある”浅草見番(けんばん)”など!
3)本イベントの運営委員会委員長を務める橋爪功さん(演劇集団 円代表)が
  「テーマはカオスだ!」と挨拶されたように…(会場・笑)
  何でもあり!というところ。

オープニングイベントでは、サンバカーニバルで華やかに幕を開け、
参加団体の紹介とアピールタイムが続きました。

お客さんのノリがいい!
そう、ちょっと家族っぽい感覚の、板の上の空間とお客さんが遠くないあの雰囲気は、
このオープニングイベントから既に感じられました。
大衆演劇発祥の地とあって、客席はノル準備ができているといえばいいでしょうか。
他の町じゃ~笑えないものが、この町だとおっかしくてたまらない!
そんな不思議体験ともいえる、下町パワー。
この”だるま食堂”さんのVTRが流れたときに、特に実感!

おかしくってたまらないんですよ。
周りがゲラゲラ笑っているから、それもまたおかしくって。
内容は、着物を着た3人のおばちゃんによる、焼き肉のコント。
残念ながらこの日は都合が悪くてご本人達は来れず、
VTRのみだったんですが、本人たちがいなくて
こんなに会場が盛り上がるんだから生でみたらどうなっちゃうんでしょう!?
期間中は「浅草の女」という演目で、踊りや歌を織り込んだ
コントを披露してくれるそうです。
ちなみに”だるま食堂”さんの公演会場は”浅草見番”。
江戸時代から続く浅草花柳界の香り漂う町並みに凛と佇んでいる”浅草見番”。
めったに足を踏み入れられない場所だけにこの機会は貴重です。

このように、下町パワーで盛り上がって行く6週間。
ほかにも7団体いらっしゃいます。
下記、写真でも少しご紹介しておきますが、
詳しくはこちら、公式HPをみてみてくださいね。

↓バロンと世界一周楽団「ボードビルアゲイン」のパフォーマンス。お客さんもノリノリ!

↓IT'S FOLLIES「したまちワークショップ ミュージカル講座」

↓パラダイスシアター「暮れがた」「風のごんげ」

↓散歩道楽プロデュース太田組「粋で鯔背で、すごい馬鹿」

↓Past Time With Good Company 飯沢匡戯曲集「騒がしい子守唄」「二人で嘘を」

↓tpt74「かもめ-2010喜劇4幕-」

↓中村JAPANドラマティックカンパニー「筋肉伝説ーマッスルレジェンドー」

ふだんは、劇場に使用していない施設を使う苦労などもあるようで、
(コンセントが足りない〜!とか)その不自由の中をどう工夫と熱意でカバーするか、
そうした不自由さの中で生まれるアナログなカオスも見所と思います♪

この夏「したまち」に巻かれてみてください!

開催期間は2010年8月10日(火)〜9月20日(月・祝)
企画運営:ぷれいす

【お得情報】
”浅草見番”の前の商店街さんが、土日に出店されることが決定!
笑い疲れたらビールを一杯(いっぱい?)飲んで帰るもよし。
さらにレポの中でご紹介した「だるま食堂」の公演では
ゆかた・着物・ちょんまげ割引もあるとのこと!
茄子やきゅうりを頭にくくりつけて、ちょんまげにしてもOKだそうです。
(基準は受付のまりちゃんがOKと言ったらOKなんだそう!)


受付のまりちゃん

おけぴ取材班:nats 写真撮影:nats 監修:おけぴ管理人

10/08/12 黒色綺譚カナリア派『悪役志願』稽古場レポ@座・高円寺1

2010年8月12日(木)13:00
『悪役志願』稽古場レポ@座・高円寺1

黒色綺譚カナリア派の稽古場に潜入してきました!


稽古に入る直前のみなさん

主宰の赤澤ムックさん率いる、黒色綺譚(こくしょくきたん)カナリア派。
明治から昭和初期を時代背景に、 “人間本来の醜さ”を根底から肯定しながらも、
その繊細で耽美的な世界観は、観る者を強烈にその世界へと引き込みます!
新進気鋭のサイケ新派とでも言いましょうか?

「この名前だからか、男と思っている人もまだいるからね(苦笑)」と、
気さくに色々とお話してくださった、
脚本・演出も手掛ける主宰の赤澤ムックさん。
う、美しいっ♪
そして稽古場の雰囲気作りも抜群にうまい!
その的確でテキパキとした指示のリズムの心地よさと言ったら♪

昭和29年〜34年という明確に時代設定された本作。
両親を殺害された兄妹が、敵討ちのために辿り着いた娼婦街。
そこに巣食った、細い糸の誘惑に翻弄される人々。
次々と展開するシーンに一瞬たりとも目が離せない舞台です!

今日は、オープニングと序説の部分、娼館での一幕、
衝撃のラストシーンの稽古を拝見して参りました。

兄妹役の、反田孝幸さんと牛水里美さん。
金八先生の生徒役など、テレビでもおなじみの反田さんは
すっかりたくましい好青年に!
しかし、今回は好青年とはいきませんよ(笑)
犯人への復讐を企む、ひとクセもふたクセもある役どころをクールに演じます!


兄妹。左が反田さん、右が牛水さん

そしてカナリア派所属の牛水さん☆
ご本人も、とってもキュート♪
しかし!本作では、どんどん堕ちてゆくヒロイン
(オープニングとエンディングではまるで別人!)を迫力の演技で熱演!

堕ちてゆく状況と一緒に変化する衣装も必見です!
無垢なドレスから一変、どんどん露出度が高くなって
服の色も白だったのが徐々に...
透けた衣装、セクシーでした〜!


一番左が牛水里美さん。娼館のどの娼婦よりも人気の掃除婦"テコちゃん"

雷鳴響く嵐の中、兄妹の両親を殺した犯人の娘(中里順子さん)
との出会いから始まるオープニング。
複雑な事情と欲望、様々な感情が入り乱れ、
これから展開する、色々なものが絡み合ったストーリーを暗示するような始まりです。

牛水さんと同じカナリア派所属の中里順子さんは、
娼館の若き女主人を存在感たっぷりに演じます!
クールな金髪に、インパクトある衣装が印象的。

異様な雰囲気をムンムンに漂わせながら
”ハシ”(東京ヴォードヴィルショーの市川勇さん)が
傘を目深に差しながら登場!
市川さん!すごい存在感!


左が市川さん、右が中里さん

“市川さんのキャスティングが決定してから脚本を書き始めた”と、ムックさん。
ムックさん曰く、「市川さんの役は、変態だからね(笑)」
という言葉がピッタリ(ごめんなさい、市川さん・・)!
得体の知れない不気味さをまとっています!
実はとんでもないことを考えている”ハシ”。

また、“赤澤さんに完全に身をゆだねるつもり”と市川さんも
完全にカナリア派の世界観に染まるのを楽しんでいらっしゃるご様子!


娼館で掃除夫をする市川さん演じる「ハシ」

娼館での、娼婦たちの動きの決めていくシーン。
ムックさんのテキパキとした的確な指示が入り、
あっという間に動きが完成。早い!!


左手前が赤澤ムックさん

そして、迎える衝撃のラストはなんと…。
娼館の無口な掃除夫(市川さん)が、
お客さんにモテまくっていたテコちゃん(牛水さん)を、
どうして手に入れることができたのか?
そして明かされる、得体の知れない掃除夫の過去!

とある娼館で渦巻く陰謀と、時代に翻弄される人々の群像劇。
2時間弱の舞台は、色々な意味で
おちていくワンウェイジェットコースターのよう!

舞台装置のデッサンを見せてくださったムックさん。
堕ちて行く世界、だのに舞台美術はどこかメルヘンチックで遊園地を想像させる、
ムックさんの生み出す繊細で耽美的な世界。とても美しいのです。

ムックさん曰く
“カナリア派が初めての方にも楽しめるようにわかりやすくした”という本作。
夏の終わりに、是非カナリア派の世界を五感で感じてください♪
私も、早く本番が観たいです!

ちなみに、去年できたばかりの「座・高円寺」。
舞台芸術の創造と発信、及び、地域に根ざした文化活動の拠点として展開しています。
中には、カフェも併設されていたり、様々なイベントも行われていますよ♪
ぶらりと訪れるだけで、何かを発見できそうな面白い空間です!

キャスト:市川勇(東京ヴォードヴィルショー)/反田孝幸(文学座)
牛水里美山下恵中里順子芝原弘(以上四名・黒色綺譚カナリア派) 
眞藤ヒロシ井内勇希パラドックス定数)/小長谷勝彦
板倉光隆劇団昴)/爺隠才蔵箱庭円舞曲
片桐はづき青山友里恵大原研二(Theatre劇団子)
小暮キヨタカ小寺悠介神保明子高橋ちづ轟モヨコ
根岸つかさ劇団AUN)/βワハハ本舗)/松崎みゆき犬と串

公演は、2010年8月20日(金)から8月26日(木)まで、座・高円寺1にて。



おけぴ稽古場取材班:チームごまクリーム 撮影: nats 監修:おけぴ管理人


10/08/18 abc☆赤坂ボーイズキャバレー ゲネプロレポ【写真付】@赤坂ACTシアター

2010年8月18日(水)13:30
abc☆赤坂ボーイズキャバレー ゲネプロレポ
@赤坂ACTシアター

かっこいー!!!


相葉弘樹さん

イケメン揃いの舞台も数々あれど、
イケメン総勢28名(一部Wキャスト)
揃いも揃ったり!でございます。

前回の青山ボーイズキャバレーからスケール感と躍動感アーップ!
圧巻です!

踊りまくりです。

殺陣ありまくりです。


中村誠治郎さん

笑える小ネタ満載です!!

踊るだけではございません、ストーリーもしっかりございます。
冒頭、公演中止になったことを知らずにオーディション会場に集まる約20名。
「せっかく集まったんだから自分達で公演をやらないか?」となったものの。。。

集まったメンバー達はそれはもう個性的な面々
そのメンバー一人一人にスポットがあたり、順に紹介されていくのですが、
その様子がめちゃめちゃ楽しいんです!

特にその紹介シーンのまわりにいるサブのキャラクター達がとても楽しい!
メインキャラ、サブキャラ合わせて、その役の数なんと合計300役なのだそう!!!
果たしてどんな役があるのか、ぜひ劇場でご確認下さい!
ふつうの演目じゃ、絶対に観られないようなキャラがみれますよ。
(バナナセクハラおやじ、競走馬、セレブ家族、アングラ劇団員がツボでした!)

出演者に女性はいないのですが、女の子はたくさん出てきます(笑

小さなコネタから大技まで見所満載の舞台。
瞬間瞬間を見逃さずにお楽しみ下さい!
特に一幕のラストシーンは一瞬ですのでぜひお見逃し無く!
二幕の怒濤の殺陣、あらまな展開もお楽しみに!

あ、あとね、早めに劇場入りがオススメです!
(開演前から役者さんが客席で何かを配ってたりしますよ)

いろんな役者さんのいろんな一面がみれて、
きっと新しいお気に入りの役者さんが見つかると思いますよ!

青春っぽいさわやかなテーマ曲もいいっ♪♪
DAIZOさんの歌声もステキです♪
「さぁそれぞれの道へ〜、abc〜 ここから始めよう♪♪」
アンコールではabcハンカチタオル(\600)をぶんぶん廻しして
舞台と客席ひとつになりましょーっ!
『心ごと脱げ!』

公演プログラムは「あおぼん」「あかぼん」と2パターンあり(各\2,000)。
写真のコンセプトからQ&Aに至るまで全く別ものです!
↓相葉くんのページで比べてみました

キャスト(五十音順)
相葉弘樹青柳塁斗入山学岩崎大(Studio Life)/上口耕平笠原秀幸柏進
兼崎健太郎鎌苅健太川隅美慎熊倉功(SET)/斉藤慶太齋藤ヤスカ汐崎アイル
鈴木拡樹DAIZO高崎翔太仲原裕之(Studio Life)/中村誠治郎中村龍介
成清正紀(KAKUTA)/成松慶彦林修司(ルドビコ★)/颯太福山聖二増田俊樹
森新吾(D☆D)/渡部紘士

(ダブルキャスト)上口耕平×森新吾(D☆D)/兼崎健太郎×渡部紘士

原案:松野一茂
脚本・演出:堤泰之(プラチナ・ペーパーズ)
音楽:楠瀬拓哉
振付:森新吾(D☆D)


岩崎大さん

東京公演は2010年8月18日(水)から29日(日)まで赤坂ACTシアターにて、
大阪公演は2010年9月3日(金)から5日(日)までサンケイホールブリーゼにて。


おけぴ稽古場取材班:rick、yuki、yuri、おけぴ管理人  写真撮影:おけぴ管理人

10/08/19 NAKED BOYZ 結成記者会見レポ

2010年8月19日(木)11:00
NAKED BOYZ(ネイキッドボーイズ)結成記者会見

最近の舞台って、本当にイケメン率高いですよね。
そんな中、総勢44名(!)という、日本最大のイケメン俳優ユニット
「NAKED BOYZ(ネイキッドボーイズ)」結成のお披露目を取材してきました。

日差しが燦々と降り注ぐ真っ白なサンルーム。
その日差し(←めちゃ暑い)に負けないくらい熱く、
白のコットンシャツ姿も眩しい

爽やかなイケメン メンバーが、ぞくぞくと大集合です!
(この日は2名欠席でしたが、それでも1クラス分より多い!)

NAKED BOYZ(ネイキッドボーイズ)とは
有望新人、ブレイク間近、更には既に人気の俳優まで、
全員がオーディションで選ばれた
16歳から30歳のメンバーによる、今までにないライブプロジェクト。
新宿のライブホール「FACE」を本拠地として、
年3~4回の本公演やファンイベントを開催。
芝居に限定せず、朗読劇、エチュード、コント、
トーク、ライブといった多彩なパフォーマンスで
素顔がのぞけて、ライブホールに行けば逢える!というもの。

さらにファンのみんなで作るプロジェクトとして、
オフィシャルモバイルサイトでライブが見られたり、
メンバーとの交流ができたりと、様々な企画が用意されているそう♪

ステージでのパフォーマンスを中心とすることで、TVの向こう側だけのアイドルと異なり、
応援するファン一人一人がメンバーの存在を身近に感じてもらうことを目指し、
NAKED BOYZ(=裸の少年たち)の名の通り
メンバーみんな、いろいろなことをさらけ出していきたいとのこと。

企画のカニリカさん曰く、
「こんな役を演ってほしい、こんな台詞言ってほしい、こんなことしてほしい、
それを実現させます。」
おおおおおお!

さてその、気になるメンバーをご紹介。

飛磨,石毛誓也,一宮宏太,イム・ジェホン,岩崎孝次,大矢剛康,落合扶樹,金子尚太郎,
岸田タツヤ,木村勇希,黒川ティム,斉藤大幹,佐藤峻,清水一希,清水大樹,白水萌生,
高橋優太,武末竜治,武本健嗣,田野井強,田上尚樹,塚田健太,辻本優人,仲沢景,
仲原裕之,二宮康,バーンズ勇気,勇人,日和佑貴,福成就三,福本有希,福山聖二,
藤沢大悟,前内孝文,松岡佑季,三上俊,三村昌也,村上雄紀,元木諒,森崎ウィン,
森輝弥,吉野晃一,吉原シュート,与那嶺圭太,(五十音順)

ふぅーっ!
おやおや? 「彼もメンバー??」と気になる名前もありますねぇー。
逆に、初めて目にする名前は公式ホームページで早速チェック。
メンバー全員のアメブロやツイッターが開設されるそうですよー!

この日はスペシャルゲストで、はるな愛さんも登場!

ここで44名を代表してのコメントを少しご紹介しておきますね。
「演技はもちろん、歌やコント、自分の出来ることを探したい」by 岸田タツヤ
「芝居しか考えたことがなかったので、これからいろいろチャレンジしたい」by 日和佑貴
「演技そのものもこれから勉強していきたい」by バーンズ勇気
「自分とかけ離れた、新しい役どころにチャレンジしたい」by 佐藤峻
「メンバーの中でバンドを組んでみたい」by 高橋優太

フレッシュ&きらきら☆!初々しいです!
まずは、第一回本公演が楽しみでございます。

【旗揚げ公演】
『NAKED BOYZ ACT1「ハマリマン」』
2010年11月5日(金)~7日(日):新宿FACE
出演:岩崎孝次,落合扶樹,木村勇希,佐藤峻,武末竜治,仲原裕之,二宮康,
バーンズ勇気,勇人,日和佑貴,福山聖二,三村昌也,吉原シュート,与那嶺圭太
(五十音順)

でもその前に、9月には早速イベントが有るらしいです!
詳しくは、公式ホームページを要チェック。


プール♪のはずなんだけど、ギュウギュウです。

おけぴ取材班&撮影:rick  監修:おけぴ管理人

10/08/26 つばき、時跳びバックステージツアーレポ@明治座

2010年8月26日(木) 9:30
つばき、時跳びバックステージツアーレポ@明治座

制作発表、稽古場、初日と取材をさせて頂き、
絶賛上演中の「つばき、時跳び」。
この日、朝早くからおけぴ会員限定のバックステージツアーを
開催して頂きました!

まずは客席から見上げることしかなかった「舞台」の上へ、いざ!
ひ、ひろいっ!客席の照明が付いていると、
舞台の上から客席ってこんなにはっきり見えるんですね!

照明さんとご挨拶↓

照明が当たった瞬間、「まぶしいーーー!」「あついっ!」とあちこちで驚きの声。
そして2階席上にいる照明さんに手を振って挨拶と感謝。
音響さんは「ひぐらし」の声を会場いっぱいに響かせて下さいました。

続いて、「まあるい線の内側にはいってくださ~い」と言われ。。
「まさか…」と思っている間に、みるみる乗っていたお盆が回転、
ぐるっと回転するとそこは舞台裏。
あんなに大勢を乗せてお盆って回転するんですねー!

裏にまわってからは、舞台部さんの上敷投げ
(じょうしきなげ/上敷とはゴザにヘリがついたもの)の実演、
バック(背景)の上げ下げ、舞台の組み方の実演や寸法について教えて
頂いたりとプロの技を次々とみせていただきました。

手前は大名やお寺など品格が高いお家に敷く上敷、奥は農家などに敷く上敷。
これをまっすぐに投げるのが難しいんだそうです!

「バラして!」と声が飛ぶと「あっ」という間に上敷を片付ける舞台部の方々。
本番は時間との勝負なので、早く正確に巻くことが必要とされるんでしょうね。
結構重いんだそうです。

この大きな板は、表からみると「背景」。
下の写真でいうと空とか、木にあたる部分ですね。

このバック(背景)をつりさげている鉄管は軽自動車1台を持ち上げることができるそう!
しかも、驚くことにこれを人力で上げ下げしているそうです!!
間違いがあってはいけない舞台裏の現場、お話を聞いているだけで緊張します。
舞台はいろんな人に支えられて、
私たちはそのおかげでたのしい時間を過ごすことができる、
そんなことを実感できました。

この日は、このおけぴバックステージツアーにはじまり、
観劇、アフタートークイベント、
さらにその後はおけぴ座談会!と盛りだくさんな日でしたが
参加したみなさんにも喜んで頂くことができ、
またこのような企画を開けたら♪と思っています。
ありがとうございました。

p.s. おけぴ座談会のクイズ大会、盛り上がって私も楽しかったです。
ちなみに私管理人が出題したマニアッククイズの問題がこちら。

[1] 淳の友人、黒瀬が差し入れた熊本名物のお菓子の名前は?
[2] 福田沙紀さんが舞台本番中に着替えた衣裳の数は何着?
[3] 淳とつばきが出会ったのは慶応元年の何月何日?
[4] サッカーが大好きなヒロシ、劇中で着ていたユニフォームの背番号は何番?
[5] つばきが街へ出かける時に乗ったタクシーのナンバー、下一桁は何番?

わかりますか?
ヒントは1番は****だんご、3番は管理人の誕生日、5番は1-9のどれかです♪
さすがに全問正解はいませんでしたが、
4問正解の方が3名もいらっしゃいました
(福田沙紀さんのサイン色紙をプレゼントさせていただきました♪)
またこのような企画が出来たらと思っております。
たくさんのご参加ありがとうございました!



おけぴ取材班:nats & おけぴ管理人


10/09/04 シダの群れゲネレポ@シアターコクーン

2010年9月4日(土)18:00
シダの群れ ゲネプロレポ@シアターコクーン

演出の岩松了さんが
「今回のキャスティングに大満足している」とおっしゃる通り
全ての方がハマリ役!

といういうことで、今回のレポは人物の印象中心で参りましょう。

まずは、病に伏した組長の片腕として組を仕切る・水野=風間杜夫さん。
コーヒー好きで豆菓子好きで、口げんかにも乗らず
一見おだやかそうに見えるんですが、
彼にとって最重要なのが「組」。
組を守る為には幹部としての冷酷さを見せる。
そのギャップが凄い!

上の写真で水野(風間さん)の隣にいるのが、
ドスの効いた姐さんっぷりがお見事な、組長の愛人・真知=伊藤蘭さん。
喪服でのタンゴシーンとそこからの展開にはぜひお楽しみに!

刑期を終えて戻ってきた組長の愛人の息子タカヒロ=江口洋介さん。
昔愛した女にも静かに一途な、陰のある哀しい「いい男」です。

そのタカヒロを慕う下っ端チンピラ・森本=阿部サダヲさん。
阿部さんの「間」の取り方、サイコーです。あの絶妙な間
特に風間さんとのやりとりは、
役者としてのお互いの信頼感が見えるような
職人っぽい舞台人ならではの掛け合いでした。

組長の本妻のドラ息子ツヨシ=小出恵介さん。
テレビで拝見していた、ちょっと優しい好青年のイメージを気持良く裏切る男っぽさです!
浅はかな権力を持つ男という、キャラとしてはイヤな奴を好演!

なぜかみんなから可愛がられモテる、組員の佐々木=近藤公園さん。
はすっぱで可愛げのない、ツヨシの本妻リン=江口のりこさん。
掃き溜めに鶴のようでいて一筋縄ではいかない、ツヨシの愛人ヨーコ=黒川芽以さん。
素直な下っ端チンピラ・藤井=尾上寛之さん。
見るからに頭の弱そうな、敵対する組の人質オカムラ=裵ジョンミョンさん。

キャスト全員、こんなにしっくり来ることにきっと驚かれると思いますよ。

そしてこの面々が、どうなっていくのか!
え!?と一瞬あっけにとられるような展開も多々。
ぜひお見逃し無く!


古い倉庫を改造したような組事務所セットもいいっ!

東京公演は2010年9月5日(日)から29日(水)までBunkamura シアターコクーンにて、
大阪公演は2010年10月4日(月)から11日(月)までシアターBRAVA!にて。


おけぴ稽古場取材班:rick、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

10/09/05 ブックショップ稽古場レポ

2010年9月5日(日)15:30
『ブックショップ』稽古場レポ

仕掛けがいっぱいの空間で繰り広げられるファンタジックな物語!
まるで、飛び出す絵本を見ているような、
子供から大人まで楽しめる素敵な舞台です♪

"ブックショップ"は、カナダに本拠地を置く劇団グロ・メカノのオリジナル作品。
本公演の主催であるバスタInc.がカナダ、モントリオールで開かれた
CINARSで観た『ブックショップ』のショーケース
(舞台を短くダイジェスト版のようにしたもの)に感銘を受け
「是非、日本でブックショップを上演したい!」
とラブコールを送り、劇団グロ・メカノが快諾、
3年かけて実現したという熱い初演が昨年でした。
そして、はやくも今年再演!

本屋さんを舞台とした過去と現在、想像と現実の世界を行き交う、
おかしくて優しさにあふれた物語で、
飛び出す絵本のような、舞台美術はとってもユニーク!


-昨年初演時の舞台写真-

あらすじを簡単に説明しますと、
夢が叶って古本屋のオーナーになったジェーン(麻乃佳世さん)が
お隣のチョコレート屋さんのオーナー、サミュエル(溝呂木賢さん)に恋をします。
が、内気なジェーンはサミュエルとギクシャクするばかり。
なんとそこに現れたのは!?
本に対する愛情、”好き”という気持ちを伝える大切さを描いていきます。

稽古場にお邪魔したときは、芸術監督のキャロル・カッシスタさんが、
役者さん達と細かい感情表現の擦り合わせを行ったり、
登場人物の背景を説明している最中でした。

再演の今年は、演出のフレデリック・デュボアさんが来日できないため、
劇団グロ・メカノの芸術監督のキャロルさんが総合的な演出をされています。
キャロルさんは、脚本家のマリー=ジョセ・バスタンさんと一緒に
この「ブックショップ」の脚本をつくった方でもあるので、
登場人物の背景や感情を知り尽くしているのですね。

そのキャロルさん、この面白おかしいお話の中にあるドラマを
去年よりもっと情緒的に膨らめてつくりたいと考え、
各登場人物の背景と気持ちの変化を丁寧に説明されていました。

お稽古中、ウィンクをするシーンで
サミュエル(溝呂木さん)がとっても照れていらっしゃったので、
キャロルさんへのインタビュー中
「日本人はウィンクし慣れていないから、溝呂木さん、とっても照れていましたね。
でも、ファンは喜びますね。」と投げかけたところ、
キャロルさんはその言葉にとても興味を示し
「そうか、日本人は日常的にウィンクをしないのか。」
「あそこはウィンクをすることが大事なのではなくて、ウィンクする
くらいの気持ちだってことが表現できれば、ウィンクしなくたっていいんだ。
観ているお客様は日本人なんだから日本人の感性で伝えることもとっても重要。」
と大きくうなづきながらおっしゃいました。

「気持ちの流れと一致しない不自然な箇所を見つけ出すのは本当に早い!
言葉が分からないのにすごいと思います。」(溝呂木さん談)

役の気持ちと役者さんの一挙一動がしっかりリンクしてこそ、
お客様に届く…この舞台はきっと観ている我々に伝わってくる
ドラマを観せてくれると実感しました。

ちなみにキャロルさん、ご本人は18歳になるまで、
好きな女性に「好き」と言えない
シャイボーイだったからこそ、この作品が大好きなんだそうです♪♪

そしてお稽古の後、出演者の4名にお話をお伺いさせていただきました!
まずは、元宝塚月組娘役トップスターの麻乃佳世さん。
本好きが高じて、念願の本屋をオープンさせたジェーン役です。

Q「再演にあたり、何か心がけたことはあったのでしょうか?」

「去年の舞台を見直してしまうと、“ああしよう、こうしよう”という
色々な計算が出てきてしまうんです。
だから何もしないで良い意味で考えずにピュアな気持ちで演じたいです。」
とお話してくださいました。

ちなみに、とっても内気なジェーン。
麻乃さんも、奥手なんだとか(笑)

そのジェーンがときめくチョコレート屋さんのサミュエル役には溝呂木賢さん。

終止、ノリがよくて笑顔が耐えない溝呂木さん。
本番で溝呂木さんのウィンク、出るでしょうか!?

70年以上も前にこの本屋のオーナーだったヴィクター役には
ベテラン川井康弘さん(写真左)

「芸術監督のキャロルは、感情的なものや人と人とのつながりを
とても大切にしている。全て、意味のない動きはないと言っている。」
「毎回、テンションも感情も違う。いつもお客さんに力をもらい、
助けられているんです。
今回も、お客さんを取り残さないような芝居にしたい」と語る川井さん。
お声が、とーっても素敵な川井さんでした♪

ヴィクターが恋心を抱く、ウクライナ女性のペトラ役には明美見枝子さん♪
前回は、ウクライナ語に苦労したそうなので、
「今回はペトラを自分のものにしていきたい」と話す明美さん。
また、登場回数は少ないもののステージ上の空気を
ガラッと変える役割りでもあるため、
ステージ上のテンションに引っ張られないように心掛けたいとおっしゃっていました。

この舞台、この4名の出演者と、照明さん、音響さんの合計6名
だけでつくられているんです。
衣装の着替えから舞台転換なども全て役者さんが自ら行うので、
立ち位置や転換のタイミングを入念にチェックしないと大変!
ちなみにこの日は稽古中にある本を間違ったタイミングで
移動させてしまって大変だったのだとか。

出演者インタビューでは、みなさん一様に
「前回(初演)にも増して、作品に深みが増して、パワーアップしている」
と語ってくださいました。前回観た人も、見逃した人も、
ぜひパワーアップした今回のブックショップ、必見です。
そして本が大好きな方、特に飛び出す絵本好きな方にはぜひ観て欲しいです。
お子様から大人まで楽しめる、心温まる世界が待ってますよ。

横浜公演は、9月11日(土)に、テアトルフォンテにて。
大阪公演は、9月21日(火)・22日(水)に、サンケイホールブリーゼにて。
東京公演は、10月8日(金)・9日(土)に、赤坂区民センターにて。


おけぴ稽古場取材班:チームごまクリーム 撮影:nats 監修:おけぴ管理人

10/09/05 奇跡のメロディ 渡辺はま子物語ゲネレポ@シアタークリエ

2010年9月5日(日) 18:00
奇跡のメロディ 渡辺はま子物語
囲み取材&ゲネプロレポ

戦後フィリピンで108人の日本人兵士を救った一曲の歌の物語!
渡辺はま子=斉藤由貴さん、記者=坂元健児さん、いいっ!
古谷一行さん演じる教戒師の行動や、収容所の兵士達にも胸打たれました。
実話です。一幕冒頭は第一回の紅白歌合戦のトリの場面!
(観劇直後の管理人のtwitterのつぶやきより)


第一回紅白のトリを歌う渡辺はま子斉藤由貴さん)

死刑囚として囚われていた兵士達が刑務所の中で作詞作曲した曲。
”あゝモンテンルパの夜は更けて”
これがタイトルの「奇跡のメロディ」につながっていきます。


国民的歌手、渡辺はま子(演じるのは斉藤由貴さん)は、
戦時中のヒット曲が日本国民の心を中国大陸へ駆り立て、
結果として、自分の歌が人の命を奪ったのでは。。と考え
敗戦後、自分の意思で慰問をされるようになりました。
そんな折、フィリピンの刑務所にいる彼らのことを知り、
実際にフィリピンに慰問に出かけます。

斉藤由貴さんの歌声や、くったくのない表情から、
きっと当時の人々を癒していたであろう渡辺はま子さんの人柄を感じました!


坂元健児さん、ストーリーテラー的存在でもありますが、
要所要所を締め、時々ふっと絶妙な軽さを出すあたり、
坂元さんのこういう役所好きです。
今回坂元さんの歌はないですが、声がいい!

二幕で、渡辺はま子がモンテンルパ刑務所で歌う場面。
このシーンでの、一人の兵士(明樂哲典さん)の表情にもご注目下さい。
彼がみつめているものは。。。
(この兵士と古村比呂さん演じる日本人女性の話も実話だそうです)


時々舞台上方に表示される、昭和2*年という表示をみて、
戦後そんなにたっているのにまだフィリピンで刑務所にいる。。。
と改めて知り、切なくなるのですが、
そのことを必死で日本に伝えて動かそうと懸命に働きかける人々。
戦後何年もフィリピンに囚われたままの兵士達の精神的な”強さ”。
兵士達を支援する教戒師(古谷一行さん)の行動。
渡辺はま子や、彼女のまわりの人達の支援。

胸打たれます。

ストーリーもわかりやすく、かつドラマ的要素も盛り込まれ、
心に残る舞台です。


脚本は自転車キンクリートの飯島早苗さん、演出は板垣恭一さん。

9月23日までシアタークリエにて、
9月25,26日に大阪森ノ宮ピロティホールで上演。

囲み取材にて
「渡辺はま子さんとして歌うというハードルの高さがドキドキでプレッシャー」
と語る斉藤由貴さんを「見事!声がいい」と褒める古谷一行さん。
ストレートプレイですが、斉藤由貴さんの歌声はたっぷり聴けますよ♪♪


左から陣内さん、斉藤さん、古谷さん、古村さん

ちなみに今回が初舞台となる陣内智則さんは、
当初斉藤由貴さんとワンコーラスあったデュエットが
どんどん短くなり、最終的にワンフレーズになったそうです
(舞台みてると、あ、ここかなってすぐわかると思います♪)

そして陣内智則さんが演じる"植木信吉さん"は、
現在も88歳でお元気にご健在で、今回の公演初日をご観劇されたと知り、
この舞台で描かれている戦後の世界と
現在がつながっていることを改めて感じました。


おけぴ稽古場取材班:rick、おけぴ管理人  写真撮影:おけぴ管理人

10/09/07 LA Musicale 稽古場レポ

2010年9月7日(火)13:00
LA Musicale 稽古場レポ

ダンサーが華麗に舞い、シンガーがパワフルかつロマンティックに歌う
エンターテイメント・ショーレストラン
「LA Musicale (ラ・ムジカーレ)」が、
この10月に銀座にオープン!
そのお稽古場を見学してきました♪

今日拝見したのはダンサーチームのお稽古。
ノリがPOPで楽しいっ!!

いつもミュージカルを観てる時は基本飲食禁止ですが、
”飲食しながら”観るミュージカルショーは、
いつもの視覚と聴覚に加えて、味覚と嗅覚まで堪能できるので、
大好きなナンバーと、大好きなお料理が一致した瞬間は
まさに至福の時になりそう♪♪


左から一海綾子さん、木村綾香さん、柴崎咲子さん

80年代にヒットした楽曲が中心で、
どの曲も耳馴染みのある曲ばかり♪
(ABBA、Queenなどなど)
ダンスに、歌に、もちろん衣裳、照明も加わり、
客席とステージとの距離も近い!!


衣裳あわせ中の恩田和典さんカメラポーズありがとうございます!振付もご担当!ダンスも笑顔も爽やか!

ショーの演出は東宝演出家の寺崎秀臣さん(今度のクリエのプライドも寺崎さん演出)。
お稽古中、ダンサーの方におっしゃってたのは、
”ふっとした一瞬の魅力を観客は観ている”というアドバイス。
そう、まさに私もその一瞬の耀きを探し続けております!!


左は下道純一さん、右が冴月里実さん

会社帰り、観劇帰りにふらっと楽しめるジュークボックス型レビューショーです。
グランドオープンは今年12月!
場所は銀座パセラリゾーツ内の銀座BENOA
2010年はプレオープン期間ということで、
10月14日以降の毎週木曜日の19時と22時に上演!
ショータイムは約1時間、ショーチャージはシート席3000円で、
19時の回と22時の回共通のショーシートはお得な5000円。
(22時の回はスタンディング席もあり2000円!踊っちゃいましょう!)
そして年内はオープニング記念でシート席1ドリンクサービス付です♪

出演は浦壁多恵さんらシンガーにダンサー陣が加わった約10名のメンバー。
(他のメンバーは 公式サイトでの発表をお楽しみに!)


10/09/21 プライド製作発表レポ

2010年9月21日(月祝) 13:00
プライド製作発表レポ@東京會舘

ついにきたか!と多くの方が思ったと思います。
ミュージカル界を代表する女優、笹本玲奈さんと新妻聖子さんが
初共演する舞台「プライド」。

しかも作品は人気漫画家・一条ゆかりさん(以下、一条先生)の同名コミックの舞台化!


左から佐々木喜英さん、笹本玲奈さん、新妻聖子さん、鈴木一真さん

役柄の衣装とメイクで登場されたキャストの皆さんの華やかさにまずはびっくり。
こうして『プライド』の役柄で登場されると、そのはまりように感激です。

ミュージカルと思った人が多いと思いますが、ストレートプレイなのです。
しかも、キャストはこの4人だけでコミック12巻分を舞台化!

壮大なドラマにも関わらず、どうして4人だけの舞台になったのか、気になりますよね。
演出の寺崎秀臣さんと脚本の大石静さんは、物語を最後まで読んで、
どう舞台に乗せてお客さんにアピールするか悩んだ末、
史緒・萌・蘭丸とその3人を振り回しているように見える神野も
実は3人に振り回されている、この4人の濃密な人間関係を描ききること、
それに尽きるのではないかという結論に至ったそうです。
観客としては、この4人がたっぷり観れるわけですから、ある意味贅沢!


ところで、皆さんが一番興味があると思われる”歌”ですが、ございます! 現在、史緒、萌、蘭丸の3人のユニットSRMの楽曲のデモ音源も2曲出来ているとのこと。

実は以前、少しだけ一緒に歌ったことがあるという笹本さんと新妻さん。
ほんの数小節だったそうですが、ふたりとも劇中の史緒と萌のような感動を感じたそうです。
新妻さんの「(SRMの音楽は)原作でいろんな形容詞が使われていますが、
デモ音源はイメージどんぴしゃでした」という言葉もあり、より一層楽しみになりました!

ここで、質疑応答コーナーで、キャストさんの印象を聞かれた
一条先生の一言をご紹介しましょう。


佐々木さん:(隣の席で見ながら)かわいい!このままドレスを着れば完璧!と絶賛。
笹本さん:ティアラをかぶせてあげたい!立ち姿も綺麗!
新妻さん:ぴったり!
鈴木さん:居るだけでかっこいい。素敵。!

と、かーなーりーお気に入りのご様子。
そんな4名のキャストの皆さんを、並び順にご紹介していきますね♪


佐々木喜英 (ささきよしひで)さん

佐々木喜英さんが演じるのは、史緒を支え、
ヒロイン二人のユニットを結成するピアノ科のプリンス、蘭丸。
蘭丸は、原作では銀座のクラブやバンドで女装してピアノ演奏する場面がある役♪
チラシ撮影の時にちょっとカツラをつけたら、
ヘアメイクさんに「女の子だね」と言われて、
ご本人もドレスを着たらどうなるんだろうと女装を楽しみにされているそうです。
また、蘭丸と自分は似ているところが多いと感じているので、
彼の成長を1つ1つ逃さずに演じていきたいと話されてました。
佐々木さんはテニミュでの白石蔵ノ介役など、
役の研究や思い入れが相当強い方なので、
どんな蘭丸像を出してくるのか、とても楽しみ!

ちなみに、この蘭丸の女装については
お嬢様育ちで男性に免疫のなかった史緒の心の壁を取り払い、
楽に接することができるように、
蘭丸に女装をさせることにしたそうです(一条先生談)。


笹本玲奈 (ささもとれな)さん

笹本玲奈さんが演じるのは世間知らずのお嬢様、史緒。
笹本さん自身、一条マンガのファンで、「プライド」をもし演じるなら
自分と聖子さんと思いながら読んでいたのだそうです。
一条先生が『もうちょっと偉そうな感じでもいいのよ』と仰っていたのを、
真剣な眼差しで頷いていたのがとても可愛らしくて印象的でした。


新妻聖子 (にいづませいこ)さん

新妻聖子さんが演じるのは苦学生の萌。
「(笹本玲奈さんとはレミゼ・サイゴン・MAと)ずっと同じ役で同志として、
一緒に役を作ってきた感じなので、彼女とだったらいい作品が作れると思います」
「萌は時に信じられないようなことをしてしまうけれど、生まれつきの鬼はいない。
萌の中にある美しいものを見失わずに、萌の苦しみ、喜びを客席と共有できたら」
とも話されてました。
会見中は笑顔を絶やさない新妻さんが、
"普通なら絶対に口にしないような台詞"を、
舞台上でどのように表現されるか、とても楽しみですね。
(ちなみに上の写真、新妻さんのロングヘアーがこのカツラの中すっぽりと収まってるそうです!)


鈴木一真 (すずきかずま)さん

神野副社長役の鈴木一真さんは、
製作発表の間は、ずっと優しい笑顔を浮かべられていたり、
「えっと、質問内容を忘れました、なんでしたっけ?」と聞き返したり、
「ほかの3人に比べると僕だけ地味で…」と言われたりと、
終始会場の笑いを誘ってられましたが、厳しい表情ですくっと立たれると、
びしっと決まった眼鏡とスーツのいでたちと相まって、
原作通りの冷酷な敏腕副社長そのもので、とても素敵でした。

また、この神野というキャラクターに、
脚本の大石さんはとても魅力を感じていらっしゃるそうで、
舞台では、原作とはまた違う魅力を発揮しそうな予感!

「マンガファン、音楽ファン、舞台ファン
それぞれが楽しめる舞台になると思います」(新妻さん談)
歌、お芝居、ストーリーでガッツリ魅せてくれる舞台になりそうです!

新妻さんと笹本さんが
「讃美歌のようなイメージの本当に素敵な曲」
「ぜひ、声を合わせて歌いたい」
と絶賛されている曲(音楽は佐橋俊彦さん)が
お二人の奇跡のようなハーモニーで聴けることがとっても楽しみです♪

公演は12月1日から19日まで、日比谷のシアタークリエにて(公式HP
その後、12月22日に岸和田の浪切ホールにて、23日に名鉄ホールでも上演。

<余談>
この舞台では、コミック12巻を通して舞台を構成するとのことですが、
あの濃い〜話をどうやって?という感じですよね。
「プライド」は5巻あたりまでの話については映画化されており、
過去TVドラマ化のお話もありましたが、お昼のメロドラマだったので
お断りになったとのこと。一条先生としてはどうしても豪華に、
またスケールのある歌を聴かせたいという思いがあり、
今回、一条先生のマンガで初の舞台化となったのだそうです。

脚本の大石静さんは、舞台化にあたり、歌以外の部分を
1時間半程度にまとめなくてはいけないため、
オリジナル脚本を書く何十倍もの努力が必要だったと話されていました。
「プライド」は人間の造形が魅力的であり、
人間には天使の心と悪魔の心があることや、裏腹な行動の奥深さ、
多面性が描かれていて、1つの目的に向かって必死にもがく
人間の美しさを感じたことから、このお話を受けることを決意されたのだそうです。

また、演出の寺崎秀臣さんから「企画が出たのは6巻が出た時」というお話もあり、
後で調べたところ、6巻が出たのは2006年。
お芝居の企画・製作とは、とっても時間がかかるものなのですね!
ちなみに現時点で脚本はまだ製作途中だそうです。
この日も神野像について一条先生から大石さんに「ダメ出し」が入ったそうで
「家に帰ったら直しますっ」と大石さん。
作品作りの裏側を垣間見ることが出来た瞬間でした。


上段左から佐々木喜英さん、笹本玲奈さん、新妻聖子さん、鈴木一真さん
下段左から演出の寺崎秀臣さん、原作の一条ゆかりさん、脚本の大石静さん

おけぴ取材班:akki、iohal、nanao、kanoe、akiko、hiyorino、es、aya、おけぴ管理人  写真撮影:おけぴ管理人

10/09/26 ファンタスティックス公開稽古レポ

2010年9月26日(日)13:00
ファンタスティックス公開稽古レポ

ファンタスティックスの公開稽古レポに潜入してきました♪
今回の公開稽古は、抽選で選ばれた一般のお客さんが稽古場へご招待され、
本番とほぼ同じサイズで組まれたステージ席で、
冒頭の"Overture"とNever Say No"の2曲を見学できる!
という素敵な企画。私もステージの真横で堪能して参りました!

普通だったら入ることのない稽古場ですから
お客さんは皆さん、緊張感と期待感でそわそわそわそわ。
ステージ席に着席してまず驚いたのは
ステージが意外にコンパクトなことと傾斜の角度!
想像をはるかに超えるほど急な傾斜でした。
これは、かなりふんばらないと…
お父さん達の足腰には堪える舞台構造ですね(笑)

それと、奥行き!
ステージを客席正面からみると菱形にみえるのですが
真横に座るとこんなに奥行きがあったのか!とびっくりしますよ。

まずお稽古開始前に
演出の宮本亜門さんがステージ席に向かって(つまり今日見学のお客さんに向かって)
稽古場の様子を説明してくださいました。
「音楽関係の人はあそこに、
 ミシンもあります。
 差入れコーナーはあそこです。
 私たちの大切なお昼なので食べないでください(笑)」などなど
場をなごませてくださるのが上手な亜門さん。

披露予定の2曲について、「みなさまに見せている場合じゃない!笑」状態(亜門さん談)
ということでしたが、制作発表の時より
さらにファンタスティックスの魅力がわかりやすく伝わってきましたよ!

素敵な生ピアノの音が流れて"Overture"が始まると、
黙者(ミュート)役の蔡暁強(ツァイ シャオチャン)が小さな楽器を持って登場。

続いて鹿賀丈史さん演じるナレーター(エル・ガヨ)が歌いながら登場。
すると、青年(マット)役の田代万里生さん、少女(ルイザ)役の神田沙也加さん、
青年の父(ハックルビー)役の斉藤暁さん、少女の父(ベロミー)役のモト冬樹さんが
それぞれ自己紹介をしながらステージに上がって来られるというユニークな登場スタイル。
透明な沙也加さんの声がきれい~♪

楽しそうにじゃれあう4人とちょっと離れた場所から見ているエル・ガヨの鹿賀丈史さん。
存在感たーーーっぷりです!

そして黙者(ミュート)役の蔡暁強(ツァイ シャオチャン)さん、いいっ!
一言も台詞がないのに、なんて表現力でしょう。
身体いっぱい、顔いっぱいに表現されています。
あのチョウチョを手で表現しているような動き、目が釘付けです。
これから、何か素敵なことが始まる予感を確信できます!

この舞台、ステージが簡素で小道具の数もそんなに多くはないのですが、
例えば、ミュートが棒を持っただけで、そこに**がある!ってわかるんです。
ステージ両端のポールをミュートがあんな風につかうとは思いませんでした!

ステージの雰囲気も、万里生さんと沙也加さんが見つめ合うとなんとも綺麗な空気が流れ、
斉藤さんとモトさんが並んで歌えばおやじの空気が流れるんです(笑

斉藤さんとモトさん、このお二人のお父さん像がなんかとってもいい感じ♪
私管理人、かなりこの場面気に入りました。
斉藤さんはカンペキにお父さんを演じきっていて、
対してモトさんは、ちょっと照れも入ってか、いまいちぎこちないお父さんなんですが、
でも、「いるいる!」というなんともリアルなお父さんなわけです。
このかわいいぎこちなさも、見所と思います♪

今回、お稽古を見学していて感じたのは、とにかく雰囲気がいいこと!
休憩中も、ほんとに、ファミリーのような仲の良さです。
万里生さんと沙也加さんも若さあふれんばかりのオーラを放たれてました。

"Overture"と"Never Say No"が生ピアノの音と共に披露され、
公開稽古はあっという間に終了。

「簡素な空間の中にあふれんばかりの人間味と、歌と、愛情…それに包まれる観客。」
それが、ファンタスティックスだと頭で理解した、先日の制作発表でしたが、
今日の公開稽古を観て「これはめちゃめちゃあったかい舞台になる!」と実感し、
「人間味あふれまくっているキャストが空気をめちゃめちゃあったかくしてくれる!
間違いない!」と、とっても期待が膨らみました!

そして、お稽古開始直前に歌われていた「トライトゥリメンバー」に心の底からうっとり♪
ほんといい曲です♪ キャストの皆さんの雰囲気にとーってもあってます!

おけぴ会員の方は、こちらから鹿賀丈史さんの歌う
トライトゥリメンバーのCD特典付チケットをご購入いただけます。

公演は10月9日(土)から31日(日)まで Bunkamura シアターコクーンにて、
11月20日(土),21日(日)には梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。

<おまけ>
帰り道に発見した稽古場のホワイトボードをご紹介。
この絵、twitterでも紹介されていましたが、
神田沙也加さんが描かれたキャストの似顔絵!!
誰が誰だかわかりますか? それにしてもうまいっ!


おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人 写真撮影:おけぴ管理人

10/09/30 SET オーマイゴッドウイルス@東京芸術劇場中ホール

2010年9月30日(木)15:00
劇団SET『オーマイ ゴッド ウイルス』公開稽古レポ
@東京芸術劇場中ホール

三宅裕司さん率いる劇団スーパー・エキセントリック・シアター
そのSET31年目にして、今回は三宅さんがボケで小倉さんがツッコミ!

汚れや人の心の中に潜む悪を世の中からなくしたら
本当に理想の世界になるのか?
今回のテーマは”正しい悪のススメ”。

そこはさすがSET。
“分かりやすくて誰もが楽しめるエンターテインメントな舞台”
小難しいことは何も考えずに気楽に観られます♪
ヘンなことをフツーにやる面白さです。
細かいところまでツボ満載!

更にミュージカル・アクション・コメディーの名にふさわしく、
歌あり、ダンスあり、殺陣あり。
笑わせるだけでなく、ちゃんとキメてくれます!

ハイライトシーンを拝見してから囲み取材(三宅裕司さんと小倉久寛さん)
今回、なぜボケとツッコミの役割を逆にしたかは、
単にストーリーに合わせただけで特に意味はなく
見ため的にデビルは小倉さん、ということらしいです。
ポスターのデビルはリアルでコワイけど、
デビルを意識した小倉さんの髪型がカワイイ(笑)

ポスターといえば、締切の関係で先に作ってあり、
内容を合わせるのが大変だったという
ほんとともジョークともとれるエピソードも明かしてくださいました(笑)

本編はかなりのアクションシーン!
初日前日ともなれば相当ハードで疲れがピーク。
体中痛いけど、それを乗り越えて頑張るとのこと!

「本番はみんなもっともっと動くんだけど、今日は準備の都合でいきなりだったので…」
という小倉さんの劇団員フォローに対し三宅さんがすかさず、
「(さっきは)アクロやらなかったひともいたんでしょ?」
「…?そうですねぇ…」
「俺も抜いたから」
「!? あったんですか?(苦笑)」

あ、今回注目の三宅さんの出産シーン!?も是非お楽しみに!
ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが
「元気な子」なんです。
”すごく動くこと”を表現するときに腰を傷めたりしたそう。
それを思い浮かべつつ観ていただければもっと面白いかも!?

面白い、でも観終わった後にちょっと考えさせられるような
夢と冒険のミュージカル・アクション・コメディー。
是非、劇場で気楽に笑ってきて下さい♪

公演:2010年10月1日(金)〜10月17日(日)東京芸術劇場 中ホールにて


おけぴ取材班&撮影:rick 監修:おけぴ管理人

10/09/30 ACT泉鏡花 公開稽古レポ@東京グローブ座

2010年9月30日(木)18:00
音楽劇「ACT 泉鏡花」〜妖しのポップファンタジー〜
囲み取材&公開稽古レポ@東京グローブ座

実力派!木の実ナナさん、近藤正臣さん
耽美派!劇団スタジオライフ
アイドル!AKB48SDN48(←AKBのお姉さんグループです)
この想像つかない異色キャストによって紡ぎだされる
想像を超えた演出による音楽劇、泉鏡花の世界!

泉鏡花が生まれ育った金沢をモチーフにしつつ音楽劇としてポップに蘇らせるという
和と洋、古き良きものと現代、役者とアイドルが融合し、
「天守物語」他、独特な世界観を持つ泉鏡花の短編をオムニバスで上演します。


※左から浦野一美さん(SDN48),片山陽加さん,秋元才加さん,仲川遙香さん,佐藤亜美菜さん(以上4名AKB48)

「こんな魅力もあるんだと気づいて貰えると思う。アイドルや舞台人の融合を
是非観て欲しい。」by秋元才加さん(AKB48)

「稽古中もみんなテンパって周りに迷惑かけてしまったりした。
困ったところは見せないで本番は自信満々でやる。」by仲川遙香さん(AKB48)

「舞台に負けないで今まで通りでやっていけたらいい。AKBではみられない表情、
化粧、鬘、制服ではない姿を観に来てほしい。」by片山陽加さん(AKB48)

「皆さんが思っている以上に、笑いどころ泣きどころ、歌うし踊るし衣裳もきれいだし
チェンジも瞬く間で、色々な仕掛けが有ったり、いいところしかない。寝る暇ない!
端の方まで余すところなく観てほしい。見どころ満載」by佐藤亜美菜さん(AKB48)

「ポスターから想像する以上に華やかで面白い。観れば観るほど色々な魅力が
有ると思う。」by浦野一美さん(SDN48)


演劇ファンはショーとしての要素も楽しめるし、
AKBファンはコンサートではみられない、役をまとった彼女たちに出会えますし、
(さらにAKBの曲も入れつつポップに表現されてます♪)
年代問わず、演劇ファンもAKBファンもライファー(スタジオライフファン)も
泉鏡花作品を知っていて知らなくても、新しい発見が有ると思いますよ。

新しい試みでは有るものの、短編オムニバスで
しかも要所を近藤正臣さんと木の実ナナさんが確実に押さえているから
迷うことなく不思議な泉鏡花ワールドへ誘われます。

松本慎也さん(劇団スタジオライフ)は【絵本の春】で見せる坊やから一変、
【海神別荘】では妖しい凛々しさと怖さを感じさせ、ゾクッとします!

曽世海司さん(劇団スタジオライフ)と三村晃弘さんは
あれだけの装束(!)で
よく踊り動き回ると感心しきり!

一方、山本芳樹さん(劇団スタジオライフ)は【天守物語】で
いつもなら自らが得意とする中性的な妖しさを封じ込め、
妖怪の中にあって唯一“人間の男”として居てみせました。

そして、全編通して語り部として登場する酉(とり)役と卯(う)役、
三浦涼介さんと宮菜穂子さんのコンビが絶妙!!
かーなーりー重要な役割を担ってます。空気の変え方がイイ!

泉鏡花と芸者すゞの物語が縦軸になっていて、
この酉と卯が短編を繋いでいくので
違和感なくテンポよく楽しめます。
お話しによって衣裳や鬘も人格(妖怪格!?)もあっという間に変わるし、
和をモチーフの妖しい雰囲気が漂うようなメイク、衣裳そのものも見どころです。

たくさんの要素が、劇場でひとつの世界に融合する
〜妖しのポップファンタジー〜
妖しの夢に酔いしれてきてください!

作・演出:加藤直
音楽:和田俊輔

東京公演:2010年10月1日(金)〜10月10日(日)東京グローブ座にて
仙台公演:2010年10月12日(火)電力ホールにて
名古屋公演:2010年10月15日(金)名古屋名鉄ホールにて
長崎公演:2010年10月17日(日)長崎市公会堂にて
京都公演:2010年10月20日(水)京都芸術劇場春秋座にて
金沢公演:2010年10月23日(土)〜10月24日(日)北國新聞赤羽ホールにて



おけぴ稽古場取材班:rick  監修:おけぴ管理人


10/10/05 名探偵ポワロ ゲネレポ@シアター1010

2010年10月5日(火)13:30
名探偵ポワロ ゲネレポ
@シアター1010

アガサ・クリスティー原作の名探偵ポワロ、
さすがですポワロさん!さすがでした。
あのトリック、私には見破れないです。

アガサ・クリスティが舞台版のために
書き下ろしたというのがうなずけるトリック。
あの一瞬の暗転の中、何が起きたか。
見終わった後、おぉぉぉーっと納得すると思いますよ。
(そういう意味でももう一回みて確認してみたい)

ポワロ役の三波豊和さん、実に冷静沈着で
頼れるポワロ、素晴らしかったです。
(来年のレ・ミゼラブルのテナルディエです!)
じりじりじと、落ち着きながら、紐解いていくポワロ。
あのポワロだったら、
つい、なんでも話してしまいそうです。
そんな包容力も持ったポワロでした。

ヒロイン貴城けいさんは、役柄設定の通り、華やかでお美しい。
凛、美、華、麗、そんな漢字が次々に浮かんできます♪
私も、ついつい見とれてしまい、
貴城けいさんばかり目で追ってしまっておりました。
内海光司さんの、スマートなキャラも好きです。

一幕は誰もが疑わしく、全員が怪しく思えてきますよ。
休憩時間に推理するのも楽しい見方と思います。
(休憩時間にチラシやパンフで出演者の顔をみると、
 全員、なんか怪しい顔だなぁって感じるんです 笑)

特に一幕前半の暗転の前後には注目してご覧下さい!

二幕、あら、あららという感じで紐解かれていき、
ラストは・・・
劇場にてご確認下さいませ♪

公演は10月11日までシアター1010にて。
10月12,13日は大阪のサンケイホールブリーゼにて上演。


10/10/06 RENT ゲネプロレポ@シアタークリエ

2010年10月6日(水)18:30
『RENT』囲み取材&ゲネプロレポ@シアタークリエ

RENT、口ずさみたくなる曲が多すぎる位名曲揃い!
若者のエネルギー!そのリアリティ!

今まで、来日公演、全米ツアー公演、そしてNYで2回 RENTを観た
私管理人、はじめて日本人キャストの RENT を観劇したのですが、
冒頭は日本語歌詞が新鮮!っと思いながらの観劇でしたが、
一幕のモーリーンの熱唱あたりから、
キャストの魅力がはじけたように伝わってきて、
一幕のライフカフェの場面では終始ワクワク、
二幕冒頭の Seasons of Love からラストまでは、あっという間でした。
そして心に刻まれた場面もたくさん!

まず強烈に印象に残ったのが、 Miz さんのモーリーン、素晴らしい。
今までみたどのモーリーンよりも迷いがなく、突き抜けていました。
あの小柄さも気持ちよくかわいい!
あなたも一緒に、ムウゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーー!

そしてミミ役のソニンさん、いいっ!
特に二幕、舞台の下手袖からじっとみているミミがすごく好き♪

セクシーボイスに加えてこのボディー!

エンジェル役の田中ロウマさんもはまってる!
マッチョな身体と天使の微笑みのギャップ。
キレのあるダンスで"Today 4 U"を歌う様子はとってもキュート!

衣裳を変えて魅力がパワーアップした写真がこちら↓
(小さい?ぜひ劇場にて、この気持ちいいインパクトをご堪能下さい)

マーク役の福士誠治さんは、
コミカルな場面、悩む場面、タンゴシーン!など見所も多彩。
気持ちを込めて歌うマーク、好印象です♪

ちなみに、公開稽古前の囲み取材で、
エリカ・シュミットさんの演出について聞かれた福士誠治さん、
「マークを演じるのではなく、マークとして存在して欲しい」
と求められたとのこと。
そして、お稽古中、"信憑性"という言葉を、
とにかくたくさん聞いたと話されていたコリンズ役の米倉利紀さん。
RENTは、各登場人物の生き様が描かれてるので、
"登場人物の存在を実感できるだけのリアリティが必要"とのこと。
その言葉通り、キャストがその役柄自身に
なりきってる感は、特に二幕、感じました。

また、伝えようとするエネルギーと受け止める客席の距離感的に
シアタークリエがまたちょうどいい大きさの空間なんですよね。

コリンズ役の米倉利紀さんがエンジェルを思って歌う場面もそう。
とーてーもー熱い!

ロジャー役のAnisさんは、魅力的な甘い歌声♪
あのギターのナンバーの場面好きです。

そして、RENTの大きな魅力はなんといっても音楽。
舞台左奥で演奏しているオーケストラピットも臨場感満点♪
私もはじめて観劇した時は、その足で楽譜とCDを買いに走ったものです。
ほんとーにどのナンバーもいい!

RENTをまだ観ていない方も、日本人キャスト版を観たことない人も、
前回公演を観た方も、今回のキャストのRENT、ぜひご観劇下さい!

No day but today!

公演は11月23日まで、シアタークリエにて。
ロジャー、ミミ、エンジェル、モーリーンはWキャストでの上演です(詳細はこちら)。
あ、あと、今回の公演でも、エンジェルシートというのが当日抽選席5,000円で販売されますよ♪
詳細はシアタークリエのHPをチェック!


おけぴ取材班:nanao、nats、おけぴ管理人 写真撮影:おけぴ管理人

10/10/07 Diana ゲネレポ@東京芸術劇場小

2010年10月7日(木) 19:00
Diana ゲネプロレポ
@東京芸術劇場小ホール1

姿月あさとさん、湖月わたるさんの存在感が圧倒的な舞台でした!

ミステリアスな家族愛のお話なのですが、
小劇場を効果的につかっているからでしょうか、
神秘的な二人の主人公達の運命が、迫って来るんです。
特にラストシーンは
これまでのTSとはちょっと違うぞと言っていいのかもしれません。
小劇場、お二人の魅力がこれでもかというほど、ビシビシビシビシ来ます!

この集中力と一生懸命さで一か月やったら
お二人はもうヘロヘロだろうなというくらいの濃度です。
観ているこちらもその濃度に圧倒され、最後のシーンでは涙が溢れました。

物語は湖月わたるさん演じるルーナと
姿月あさとさん演じるエレンを中心に進みます。
そこに3人の男性陣が様々な役柄で絡み、
ギリシャ神話の世界をダンスで表現したり、
時にはセットの一部になったかのような登場も。

事件を起こし留置所へ送られたルーナ、
そこで出会ったエレンとの交流。

湖月わたるさん演じるルーナは孤独と葛藤の中にいる女性。
黒を基調としたスタイリッシュな衣装がそれを象徴し
湖月さんにぴったり!
きりりとしたメイクもルーナが追い詰められているギリギリの精神状態とマッチ。

表情が次々と変わっていく湖月さんのお芝居。
そして、舞台上の存在感そのものが圧倒的でした。

対してふんわりとした温かさを感じさせる雰囲気のエレンの姿月あさとさん。
エレンは常に一定のテンションを保った
穏やかな感情の変化しか見せません。
微妙な心理状態を表現する姿月さんの表情、
佇まいも見逃したくないですね!
そんなコントラストも話が進むと共に納得。

見た目や雰囲気の違う二人ですが、なぜか共通点が多く、
出会ったばかりなのに心がシンクロ。
そしてエレンに導かれるように、
ルーナの閉ざされていた様々な記憶が蘇って行きます。

その過程の描かれ方がとっても丁寧なのです。
エレンのナンバーはルーナの警戒心を解くような
軽快なナンバーに始まり、ルーナを包み込むような
姿月さんの柔らかな歌声。

ルーナの歌声は、孤独の中で頑なになり、
葛藤している心が歌声とともに劇場いっぱいに響いて
胸が締めつけられました。

音楽だけでなく、マイムやダンス、芝居(表情)でも
そんな二人の関係は表現されていて、
エレンが苦悩のルーナを優しく抱きしめるシーンでの
姿月さんの優しさの中に憂いを秘めた表情、
湖月さんの切ない表情の数々には本当に
胸が締め付けられる様でした。

TSミュージカルと言えば、主宰の謝珠栄さんの振付けが見所の一つ。
踊る男性陣がルーナとエレンを結ぶ”運命”のように感じたり、
ルーナとエレンが左右に分裂していくように踊ったり。
最後のシーンもすごいです。

そして、林アキラさん作曲の音楽にも注目。
実は、この舞台、ミュージシャンはお二人だけ(生演奏です!)。
それも舞台上手後方の櫓(やぐら)の中で、
シンセサイザーとバイオリンを演奏をされております。
とっても効果的な音楽が印象的なこの舞台では
お二人が奥で生演奏されているのを想像しながら観ても面白いかも。

男性陣の歌では、今拓哉さんが歌うあるナンバー、
その一曲の中に“さみしさ”、“母の愛に出会った喜び”、
“真っ直ぐな愛”、“狂気”、“後悔”・・・様々な思いが詰まっていて、
それがしっかりと伝わってくる音楽の浸透力に改めて驚かされます。

平澤智さん演じるルーナの父親が歌うナンバーも
朴とつとした中にある誠実さや温かさ、
父親の愛情がひしひしと伝わってくるものでした。

水谷あつしさんの軽妙な留置所職員も印象的でした。
無関心な第三者というまったく温度の違う世界にいる登場人物を好演!

ファンタジーでもあり、シリアスな心理劇、人間再成の物語でもあり、
ミュージカル、音楽劇であるけれど、骨太な芝居でもある。
色んな意味でとても贅沢な舞台です。
一か月のロングラン!
是非小場でのTSミュージカルの新しい挑戦をご覧下さい!

公演は2010年10月8日から31日まで、東京芸術劇場小ホール1にて。
その後、11月2日に富山オーバード・ホール、
11月5日から7日まで、兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールでも上演。



おけぴ稽古場取材班:nats、chiaki 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


10/10/08 ファンタスティックスゲネレポ@シアターコクーン

2010年10月8日(金)
ミュージカル「ファンタスティックス」ゲネレポ
@渋谷文化村シアターコクーン

ホリプロ創業50周年記念公演
亜門版ミュージカル「ファンタスティックス」!

とっても軽快なテンポ感で、
ホーッとため息をついて、
あったかい拍手を送りたくなるミュージカルです。
帰り道はきっと「トライトゥリメンバー」を口ずさんでますよ♪

キャストが観客席から自己紹介をしながら登場したり、
田代万里生さんが客席に立ったり(!!)たのしぃー!
これこそが「ファンタスティックス」
観客を巻き込んで進みます。
さあさあ、あなたもこの物語の当事者になろう!
そうと言わんばかりに。

その観客の手を引いてくれるのは個性的なキャスト陣。
少女(ルイザ)役の神田沙也加さん、
透き通る声が、ぐっと物語に惹きつけてくれます。
元気で若々しく、おませな少女ルイザ。
冒頭、恋に恋するはじけた演技をするシーンがお気に入りです♪

ルイザの恋人、青年(マット)役の田代万里生さんとの相性もバッチリ。
本物の恋人みたいで妬けちゃうくらいです。
キスシーンも数回!!
登場した恋に恋する青年マットの表情からは、
まるで星が飛び出しそうなほどの爽やかさが!まぶしいっ!
少女ルイザも少年マットも一幕と二幕では見せる表情がガラッと変化。
特に茶色いコートを手にしたマットの二幕の表情はお見逃しなく。
マットの無垢な表情が大人へ...
はじけた夢見る少女が大人へ...

ふたりの父親役、青年の父(ハックルビー)役の斉藤暁さん、
少女の父(ベロミー)役のモト冬樹さんもさすがの名演技。
若い恋人たちの幸せを願うあまり
行きすぎた行動に出てしまう父親たち…
ふたりの喜怒哀楽どれをとっても和みます。

そして、エル・ガヨ役の鹿賀丈史さん。
ナレーターのようにして登場したかと思ったら、
物語の主軸に居たり、不思議な役どころを演じたり!
エル・ガヨ(鹿賀丈史さん)とマット(田代万里生さん)が歌いあげるシーン、
お二人の歌声がすんばらしいです!

今回のMYツボヒットキャラクターが
老俳優ヘンリー役の二瓶鮫一さんと
その付き人モーティマー役のお笑い芸人矢部太郎さん。
登場するたびに気になるこの面白さはぜひぜひステージでご堪能下さい。

また、注目してほしいのが、黙者(ミュート)役の
蔡暁強(ツァイ シャオチャン)さん。
手のソフトな動き、体の動き、指先、視線だけで
あらゆる物事をそこに登場させてくれます。
恋人たちを隔てる壁が、そこに見える!
蔡さんの笑顔って不思議な魅力を持っていますね。

ちなみに今回のステージは菱形で、
正面からは10人がやっと乗れそうな小さいステージに見えるのに
奥へ向かって細くなっていく菱形が、無限の奥行きを感じさせてくれますよ。
(右側にオーケストラピットがみえますね。生オケです♪)

こちらの写真はは囲み取材の時の様子。
カラフルな衣装が皆さんお似合いでかわいいっ!


(左からモト冬樹さん、神田沙也加さん、鹿賀丈史さん、田代万里生さん、斉藤暁さん、宮本亜門さん)

今日までの仕上がりは?という質問に、笑顔で応える亜門さん。
稽古場でも同じ意見が出ない!っていうほど個性的なキャストたちばかりで、
パワフルな出来になっているのだとか。
雰囲気のいいお稽古場を思い出します。
まるで家族のように和気あいあい!
はまり役…といえば、青年(マット)役の田代万里生さん。
恋人役の神田沙也加さんがフォトセッションの前に
万里生さんのメイクを直してあげる微笑ましい一面も。

「ファンタスティックス」は、世界中で愛されているミュージカルの小品。
(17,162回もの上演を重ね史上最長ロングラン記録を打ち立てた作品)
日本では2003年、2005年に上演、そして今年が再再演となります。

観客たちにも「さあ想像して!」と優しく手を取ってくれて、
物語の舞台へこちらも参加してしまうような、楽しいひとときを過ごせますよ♪

公演は2010年10月9日から31日まで Bunkamura シアターコクーンにて。
その後 11月20日、21日に大阪の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでも上演。



おけぴ稽古場取材班:nats、my 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


10/10/13 LA Musicale 公開稽古レポ@銀座benoa

2010年10月13日(水) 15:00

銀座benoaで歌とダンスのショーLa Musicale公開稽古見学。客席全体がステージシート!恩田和典さんの振付(&出演)、冴月里実さんの表情豊かなダンスに魅了!ノリノリラストナンバーの各ソロダンスも好き♬明日から毎週木曜夜にロングラン上演!
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【追記】

席は自由席なので、ぜひセンター通路側がおすすめ。
ダンサーさん達をかーなーりー間近で楽しめます。
シンガーとダンサーでテンポよくみせて、
衣装替えもたくさんあるので、一杯飲みながら
気持ちいいひとときを過ごせますよ♪
↓最後の撮影タイムでパチリ!


10/10/21 花組芝居「花たち女たち」稽古場レポ

2010年10月21日(木) 13:00
花組芝居「花たち女たち」稽古場レポ

お稽古場を拝見して、こんなに笑うとは思いませんでした!

有吉佐和子さんの『芝桜』『木瓜の花』を原作とした
‘男だけで描く、空前の女形バトル’。

男性のみの劇団「花組芝居」ならではの
‘女バトルならぬ女形バトル’なのです!


(左から八代進一さん、桂憲一さん、植本潤さん)

生真面目な正子(まさこ)とちゃっかりものの蔦代(つたよ)。
お話は、華やかな花柳界に身を置く見習い芸者の頃から始まり
大正から昭和までの40年強の女の人生を描いてゆくのですが、
性格も生き方も正反対の二人の絡みが、とにかく面白いっ!

女の人生、悲喜こもごも!


(左が正子=植本潤さん、右が蔦代=八代進一さん)

仲良しなのかライバルなのか、くされ縁なのか…
とにかく二人の掛け合いが面白すぎなのです!
女ってかわいかったり、怖かったり、意地はったり、やきもち焼いたり、
弱かったり、情にほだされたり、親の心配したり…
ほんとにまー忙しいこと!

正子役の植本潤さん、私にはもう女の子にしか見えません!
(ぜひとも動画でおみせしたい!ほんとに女の子なのです!)

器用さと調子の良さを兼ね備えた蔦代(八代進一さん)は
「いるいる!こういう女・・・!!」
観劇後、きっと蔦代ネタで盛り上がること間違いなし(笑)

この二人を取り巻く恋模様に絡む個性的な男性陣も素敵。
こちらはカッコいいのに情けない男っぷりが見ものの小林大介さん↓

美斉津恵友さんの綺麗な後ろ姿にもご注目。声も素敵!

秋葉陽司さんのお母さんは、爆笑保証のハマりっぷり

こちらは衝撃の展開!大井靖彦さんの表情にご注目!

あるものをモチーフにした板が舞台上
いっぱいに広がっている舞台美術もお楽しみに。。
暗転は一切なしで、場面転換がとってもお洒落ですよ!

また、TUBEのあの名曲が「そこ!?」っていう場所で入ります。
(しかも歌詞付き!)
なのに不思議と馴染むんです!

語りの場面、踊りの場面、所作が本当に上品で、
若い人からベテランさんまで年齢層広く実力派が揃う花組芝居。

恋に仕事に戦争に…翻弄されながら、
テンポよく笑いと毒がまじりあう約2時間半。


(植本潤さんと北沢洋さん。右奥は山下禎啓さん、左奥に松原綾央さん)

それぞれの道を歩んできた二人の女が迎えるラストシーン。
この最後の場面の植本潤さんの演技には、
胸の奥をわし掴みにされました。

女性が演じるとリアリティがありすぎるところを、
花組芝居の不思議な魅力を持った男性達が演じるからこその、
この後味すっきりのさわやかさ!

ぜひ劇場にてご体感下さい!


(座席左から八代進一さん、植本潤さん、大井靖彦さん。運転手は山下禎啓さん)

原作=有吉佐和子さん。
脚本=飯島早苗さん(自転車キンクリーツカンパニー
構成・演出・出演=加納幸和さん。
キャストは「夢たち」と「恋たち」の完全ダブルキャスト公演で、
今日拝見した通し稽古は「夢たち」バージョン。
もうひとつの「恋たち」バージョンでは、
劇団最年少の堀越涼さんが正子役
堀越涼さんの女形が大好きな管理人です)、
女形初挑戦の谷山知宏さんが蔦代を演じ、
阿や八ねーさん役には座長の加納幸和さんがしっかりと脇を固めます。
夢たちバージョン、恋たちバージョン、ぜひ両バージョンご観劇下さい!
(詳細な配役はこちら)

ちなみに両バージョンご観劇の方には、
お得なWチケット割引(劇団のみの取扱いで、-1000円!!)もあるそう!

公演は11月4日から14日まで新宿の全労済ホール/スペース・ゼロにて。
大阪公演は ABCホールにて、11月19日から21日!
詳細は花組芝居HPをご参照下さい。


"チラ見"がかわいい二瓶拓也さん

おけぴ稽古場取材班:yumi、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人

10/10/28 ミュージカル座「トラブルショー」稽古場レポ

2010年10月28日(木)
ミュージカル座創立15周年記念公演
ミュージカル・コメディ『トラブルショー』月組通し稽古レポ

覚悟はしていましたが、
通し稽古の始めから終わりまで、
あまりにも笑いすぎてカメラのシャッターを切るのに終始苦労!
竹本敏彰さんの脚本&演出&作詞、すばらしいです!

バックステージのドタバタを描いた、
ミュージカル・コメディ「トラブルショー」。

まずはオープニングから、
ミュージカル座の若いエネルギッシュなダンスと歌でテンションアップ!
これから起こるトラブルを予感させるショー。
オープニングの曲は、玉麻尚一さんが今回新しく作曲された新曲!
観ているだけで楽しくなりますよ♪


簡単に内容をご紹介しますと、
うだつの上がらない若手劇作家・田辺一星先生(菊地まさはるさん)が、
”新劇場のこけら落とし公演”を引き受けてしまったことから、
暴走気味に始まるドタバタ爆笑ミュージカル。

ミュージカルをつくりあげていく過程で起こる「ありえない展開」の数々。
それも、ほんとにまぁテンポよく次々と!
田辺先生を思うと心が痛くなるほどに、
気持ちいいほど続々とトラブルが発生!
 
そしてベテラン俳優陣が暴走♪
仙石丈二(上條恒さん)たち男同士の真剣なぶつかり合いがまたいいっ!

子役あがりの早見木の葉(中里裕美さん。星組では鈴奈けいさん)と
そのママ(川田真由美さん。星組では山本英美さん)、
この二人が巻き起こす事件は想像を超えていて、おもしろすぎる!

お稽古はもう大白熱!

大女優大村光代(田中利花さん)の存在感と衣裳にもご注目!
田中さんはおもしろいことを言って稽古場を盛り上げているムードメーカーで
笑顔で観てる私もテンションアップ!

作曲家のリッキー吉野(佐野信輔さん)と
演出助手の玉木太郎(渡辺大輔さん)の間も最高!!

KAZZさんの演技と歌に泣きそうになって直視できず。。

時間がない中で起こるありえないミス!
スポンサーが連れてきた女優(真樹めぐみさん)が場をつなぐが、
さらに状況は悪くなる一方。。。
つじつま合わせのための苦肉の策が、そ、それ!!??
菊地さんの困った表情が視界に入る度に、
吹き出してしまいそうになりました(笑

二幕、舞台監督(尾花宏行さん)とその弟子(松下祐士さん)の
動きがめちゃめちゃリアルなので注目してください。
ライトで俳優さんたちの足下を照らす仕草、台本をめくる仕草、
ストップウォッチと舞台をにらみながら合図を出す様子。
この作品、こういう普段見れない舞台裏の職人達が真剣に舞台を
成功させようと輝いているところがめちゃめちゃかっこいいーーーーのです。

そんな中、見逃して欲しくない「いい話」も、色んな場面に差し込まれています。
今回、初参加の渡辺大輔さん演じる演出助手の玉木と
田辺先生のエピソードもその一つ。

その玉木と衣装さん(武者真由さん。星組公演では多菊八重さん)のやり取りも好き!

舞台の表側と裏側から、登場人物達の人間模様まで含めて、
ほんとーに観ていて気持ちよくなる位、きめ細やかに、
絶妙なバランスで描かれているんです。
なので、ただの爆笑ドタバタ喜劇でなく、
ドラマ、深みを感じるんですよね。

そして、一幕と二幕の対比がまた面白い!
本当に構成がよくできていますよ!

今回の再再演では、脚本もパワーアップ、
さらに新曲も追加!
きっとリピートしたくなると思います。
ぜひ、Wキャスト両方で、お楽しみ、お笑い下さい!

(おまけ)
今回パワーアップしている見所の一つがこちら。
櫻井太郎さんと横田裕市さん、市村啓二さんの3人組。要注目!

そしてお稽古終了後、動画でメッセージもいただきました!

※今回の「トラブルショー」は作曲・編曲の木村直樹さんの追悼公演でもあります。
幕が開く11月11日は木村さんのご命日です。
(再再演にあたっては、玉麻尚一さんが音楽監督・作曲をご担当されています)

公演は11月11日から16日まで、光が丘のIMAホールにて。
詳細はミュージカル座のホームページをご参照下さい。

管理人がトラブルショーの初演を観た時の率直な感想が こちら


10/11/09 こまつ座「水の手紙」「少年口伝隊一九四五」稽古場レポ

2010年11月9日(火)12:00
こまつ座「水の手紙」「少年口伝隊一九四五」稽古場レポ

世界のあちこちの水に、なにかおかしなことがおこっている。
水が病気にかかっているらしい。


吉田紗和子さん

一人一人が、水の思いを読み伝えるメッセンジャーのようで、
水のように流れるように、フォーメーションが変わっていきます。
時には、丸く囲むように、時にはグルグルと渦のように、
そして時には歌い、時には悲しくたたずみ。。。

”水”をテーマに、水と人間との共生が、
とてもわかりやすく、切り口鋭く、
生演奏のヴィオラの調べにのって
ポーン、ポーンっと入り込んできました。

特に宇宙飛行士が地球の奇跡、生命の奇跡を語る場面が好き!
あっという間の45分。


中央は西原康彰さん、ヴィオラ演奏は徳高真奈美さん

今回のこまつ座第91回公演は、前半がこの「水の手紙」。
群読とある通り、たくさんの若者達が、水からの手紙を、
読むというよりは伝えていくのですが、この若い方達は、
新国立劇場演劇研修所の修了生(1期生から3期生)で、
すでにいろいろな舞台でご活躍の方もたくさん!
そう、これから要注目の若い方達なのです!

拝見していて感じたのは、とにかく動きがいい。動く。
ちょっとした動き、目や口など表情の動き、間、
スローモーション、加速、また逆にピタっととまってる様など
とても心地良かったです。
ちなみに通し稽古前も、常に皆さん動きまくってました。

さて2作上演の今回、後半は「少年口伝隊一九四五」。

8月6日、原爆が45秒間かけて降りてきて、
世界が止まった瞬間からの
広島の1日1日の様子が読み描かれていくのですが、
悲しく暗い感じではなく、
そこで生き抜こうとする若者達の行動や想いが
とてもリアルに伝わってくる感じ!

輪転機が使えない新聞社の代わりに、
ニュースを読み伝える花江さんと3人の口伝隊。
彼ら口伝隊が伝える言葉ひとつひとつが、
ものすごくリアルに伝わってくるんです。
刻一刻と変わっていく情勢、そして口伝隊の運命。。。
生演奏のギターの、時を打つような”刻み”や
パラパラと落ちる”音”も、非常に効果的に胸に響いてきました。


左から香原稔彦さん、青木花さん、米川貴久さん、長元洋さん、藤井咲有里さん、

セットは、椅子と小さな紙の模型で、
各出演者は本を持っているのですが、その持っている本を通して、
今の若者が、当時の若者達の想いを、それこそ口伝隊として伝えている、
そんな感覚を覚え、通し稽古が終わった後、思わず拍手を送りました!

そして、この2つの公演の間に、日替わりのゲストトークコーナーがあります。
登場するのはこまつ座にゆかりのある方達ばかり。
初日のすまけいさんからはじまり、
麻実れいさん、白石加代子さん、熊谷真実さん、
井上芳雄さん、石原さとみさん、小曽根真さん、
神野三鈴さん、高畑淳子さん、佐藤B作さん、
辻萬長さん、剣幸さん、木場勝己さん、
土居裕子さん、藤原竜也さん、大竹しのぶさん!!
毎日聞きたい。。。
詳しいゲストスケジュールはこまつ座ホームページでご確認下さい!

今年4月に永眠された井上ひさしさんの追悼公演。
井上ひさしさんの一言一言を耳でしっかりと受け止められる2作です。
演出は栗山民也さん。
出演は敬称略で、
青木花岡野真那美河合杏南熊坂理恵子滝香織辻村優子藤井咲有里
吉田紗和子吉田妙子渡辺樹里
宇井晴雄金成均窪田壮史香原稔彦西原康彰竹田桂
長元洋西村壮悟山本悠生米川貴久
ヴィオラ演奏:徳高真奈美
ギター演奏:宮下祥子

公演は11月12日(金)から21日(日)まで、紀伊國屋サザンシアターにて。
私は初日に観て参ります!


おけぴ稽古場取材班:おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

10/11/11 アンナ・カレーニナ製作発表レポ

2010年11月11日(木) 13:00
アンナ・カレーニナ製作発表レポ

出演者が舞台衣装を着て登場!
一気にアンナ・カレーニナの世界にひきこまれた製作発表。

激しい愛に生きる美しい女性アンナ・カレーニナ役には、
本作で本格的な舞台復帰となる一路真輝さんと、
エリザベートを終えたばかりの瀬奈じゅんさん。


左が瀬奈さん、右が一路さん

共にエリザベートとアンナを演じることになり、
お互いに運命を感じているとおっしゃっる一路さんと瀬奈さん。
今回のアンナ・カレーニナは、このお二人の豪華Wキャストでの公演です。

今日の製作発表には、
アンナの夫役の山路和弘さんと
若き陸軍士官ヴロンスキー役の伊礼彼方さん、
そして演出家の鈴木裕美さんも登壇。
鈴木裕美さんも仰っていましたが、
4名が並ぶと本当に綺麗!

山路和弘さん、ダンディ!
山路さん演じるカレーニンが、
息子セリョージャを想い、妻アンナを想い、
やり直しを提案する、あの包容力と涙の場面も見所です。

製作発表では、出演者同士の掛け合い、
つっこみが実にいい感じで、
息のあったカンパニーになる予感大!

伊礼彼方さん、一つ一つのコメントが面白すぎです。
ヴロンスキーは、小説では"歳の割にはハゲている"そうで、
そんなトークをされる時の言い方が実にあったかみがあるんですよね。

「運命の人に出会うまでは、
ヴロンスキー風に言えば『過ちを繰り返している』んですよね。
でも、そんな過ちとか、失礼な話ですよ。
なので、僕は毎回運命だと思って付き合ってきましたけれども。
いや、もう何をこんなところで暴露しているんでしょう僕は。
山路さんあと繋いでください」と話す伊礼さん。

それを受けて、
「無理だろっ!え〜、私はそろそろいいかなと(笑)。
運命の恋とかそういうのは、もうこの年なんでいいです、はい」
とおっしゃる山路さんでした。


演出の鈴木裕美さんも突っ伏して爆笑

楽曲披露では、
瀬奈じゅんさん&伊礼彼方さんの
『Waiting for You(待ち焦がれて)』
瀬奈さんの声がとても可愛らしく、高音が綺麗に伸び、
そこに伊礼さんの低音ボイスが重なり、
綺麗なハーモニーに酔いしれました♪
”まちこがーれーてーたー♪♪”

そして!
一路真輝さんのセリョージャ。
最愛の息子を想って歌うナンバーです。
これは本当にすごかった。
あつかった。
歌声、伸びまくりでした!

一路さんの歌声と瀬奈さんの歌声を聴いていて、
一路さんには、激しさの中にも"静"なるものがあり、
瀬奈さんの歌声には、生来の"動"(陽)があるように感じました♪
このお二人がWキャストで演じるアンナ・カレーニナ。
お二人それぞれの声質的な面からも、
まったく違うアンナが観れると思います!

とてもシリアスな作品で、心理的にもやりがいがあり、
新しい挑戦になると思います、と話す瀬奈さん。

私生活で出産という体験を経た一路さんは、
初演と再演では自分自身の環境も大きく変わり、
アンナに感情移入がしやすくなった反面、
あるコンサートのリハで、
劇中のセリョージャを歌われた時に
涙が止まらなくなってしまったというエピソードをお話され、
役者は実生活を切り離して、、
役と真正面から向き合わなくてはいけないのだとという
コメントをされたのが印象的でした。

「幸福な家庭は皆同じように似ているが、
不幸な家庭はそれぞれにその不幸の様を異にしているものだ。」
という冒頭ではじまる、ロシアの文豪トルストイ原作の「アンナ・カレーニナ」。
ロシアでは、一生に3回以上は読み返すと言われるほど愛されている恋愛悲劇です。
2006年、チケットを求めて長蛇の列ができた日本初演。
あれから4年、シアタークリエにて待望の再演!

切なくぐっと響いてくる旋律満載の哀しく美しいミュージカルです。
重い部分だけでなく、コミカルな場面や歌、ダンスも楽しめますよ。
アンナと列車事故で出会ったロシア高官ヴロンスキーの激しい愛、
アンナの義理の妹キティ(遠野あすかさん)と、
キティを慕う純朴な青年レイヴィン(葛山信吾さん)の穏やかな愛。
二組のカップルがたどる対照的な運命とは!?

東京公演は12月25日から2月6日までシアタークリエにて。
その後、新潟、兵庫、名古屋、大阪で上演されます。詳細は公式HPにて


おけぴ取材班:maika,MK,akiko,eriko,tb,azumi,おけぴ管理人 写真:おけぴ管理人

10/11/14 扉座 新浄瑠璃 朝右衛門 ブロガー会見レポ

2010年11月14日(日) 13:00
扉座 新浄瑠璃 朝右衛門 ブロガー会見レポ

いつも楽しい企画をされる扉座のブロガー会見にいってきました♪
会場に入ると座員さん達と参加者がわいわいと交流。
そしてはじまったブロガー会見。
なんとアメトーク風!!
このなんともいえない柔らかさが好きです(笑

今回の扉座新作は「朝右衛門」。
原作の「首切り朝」、1972-76まで週刊現代に連載された時代劇漫画なのですが、
海外でもとても人気の漫画なのです!

漫画を読むとわかりますが、死刑になった犯罪者の首を斬る朝右衛門が
メインというよりは、その死刑になった犯罪者の方に焦点をあてて
描かれていて、今回の舞台もそうしたいくつかの犯罪者のエピソードを
大きな一つの流れにして描かれたそう。

↓会見では笑顔でとっても穏やかな朝右衛門役の岡森諦さん♪

描かれるエピソードには、すっごくいい話も詰まってるんですと、
お気に入りの”コピー”を披露する犬飼淳治さん。

また、中原三千代さんが、急遽”土壇場”を語るワンシーンをみせてくださったのですが、
扉座アメトークの世界から、一気に朝右衛門の世界へ!
老婆のすごみを体感しました。

そして去年の新浄瑠璃百鬼丸を上演された時もそうでしたが、
今回も舞台上で座員さんが生演奏されています♪

こうした舞台上の楽器に加え、
今回最大の見所は、今までの扉座和物の集大成がみれる
ラストの浄瑠璃の場面!(ここ本当にすごそうです)
作・演出=横内謙介さんの会心作「朝右衛門」。
公演は12月1日から5日まで、紀伊國屋ホールにて。


(左が横内謙介さん。右は司会の山中崇史さん)

また、厚木シアタープロジェクトネクストステップ第1回公演として
11月27日28日は厚木市文化会館小ホールでも公演があります♪
詳しくは扉座ホームページにてご確認下さい!


おまけ:会見にきてたお子さんも朝右衛門の漫画に、はまってる!

10/11/15 心をつなぐ夢そして未来へコンサートリハレポ

2010年11月15日(月) 17:30
心をつなぐ 夢 そして未来へ コンサート リハレポ

明日、東京芸術劇場大ホールで開催される
コンサートの、岡幸二郎さんと和音美桜さんの
オケ合わせを見学してきました。

明日の本番はおそらくマイクが入ると思いますが、
今日のお稽古はマイクなしの生歌でした♪
結構大きな編成のオーケストラなのですが、
岡さんの太い歌声と、和音さんの透き通る歌声は、突き抜けます!

まずはレ・ミゼラブルのあのナンバー!
岡幸二郎さんの太い声が伸びる、伸びる、伸びる!!

続いて、和音美桜さんが、エリザベートからあの曲!
高音の声に鳥肌です。なんて美しいの!なんて笑顔が素敵なの!

そして、再び岡幸二郎さんが歌うのは、ミュージカル「***」。
(何の曲かはぜひお楽しみに!)
これがまたとーっても曲なのですよ♪

さらに、この後お二人のデュエットまで!
岡さんの太い声と、天使のような和音さんの歌声ってほんとにあう!

今日はオケあわせということで、指揮者の坂本和彦さんが
岡さん和音さんと、オーケストラの各パートとの間で、
タイミングなどの調整をしつつお稽古は進行。
あっという間の1時間でした。

その後の秋元順子さんの歌あわせも拝見したのですが、
「愛のままで・・・」、これはいい曲だ~♪
そして秋元順子さんもとってもにこやかでいい感じの方でした!

明日(11/16 18:30より)の本番が楽しみです!


おけぴ稽古場取材班:haya、おけぴ管理人

10/11/19 Musical COCO 稽古場レポ

2010年11月19日(金) 16:00
Musical COCO 稽古場レポ

COCO、初演も観てますが、今回の再演、
初演時からますます磨きがかかっているのを
目の当たりにしてきました!

まずはガブリエルシャネル、愛称"COCO"を演じる鳳蘭さん。
COCOが乗り移っております。

その存在感に圧倒されると共に、
コミカルなお芝居で見せる表情はスーパーチャーミング!

そして今回ノエル役でご出演の彩吹真央さん。
COCOをみつめる視線と声がいいっ♪
COCOに憧れ、そして自身の生き方を模索している女性ノエル。
天才COCOと、このノエルの対比がこのミュージカルの一つの見所です。

ショーのシーンのポージングがカッコイイ!

新聞記者でノエルの恋人でもあるジョルジュを演じるのは大澄賢也さん。
お髭が渋い!
迷うノエルに対して確固たる価値観を持ったジョルジュ。
ちょっと強引なところもありつつも、
ノエルを見つめる視線が力強く魅力的です。


ガシッ

オフショット。右は演出のG2さん

新進気鋭のデザイナーセバスチャンを演じる岡幸二郎さんは
初演のあの衝撃をそのままに(笑)さらにパワーアップ!
お稽古場でも強烈なキャラクターで、
出てきた瞬間に感情を爆発させるセバスチャン。
登場すると場の空気がガラリと変わります。
よくしゃべるセバスチャンの緩急織り交ぜた台詞のリズムが小気味いい!
(セバスチャン、動きもめちゃ速い!カメラで追い切れないっ)

COCOを支える二人の人物、代理人グレフ(鈴木綜馬さん)と
アシスタントのピグノル(今陽子さん)。
COCOに振り回されつつもそばで支える、愛情豊かで魅力的な二人!
今陽子さんはその明るい人柄で稽古場のムードメーカー!

鈴木綜馬さんはソフトな声と紳士的な身のこなしで
素敵に格調高い感じがいいっ!

アンサンブルの皆さんも芝居に歌にダンスに、
いろいろな場面で大活躍!
何気ないシーンでのフォーメーションにもぜひご注目下さい。

また、今日のお稽古で何度も繰り返されているのが
COCOとお父さんの場面。
お父さん役の後藤晋良さん。とっても素敵な歌声♪
このナンバーの中で遂次変化するお父さんの心の動き、
またそれを受けたCOCOの変化、
歌い終わる最後の瞬間まで見逃さずにご堪能下さい。

20世紀を代表するファッションデザイナー
ガブリエル・シャネル(愛称COCO)の後半の半生を描いたこのミュージカル。
2009年の日本初上演の好評を受けはやくも今年12月の再演です。

初演と同じく音楽は生演奏!
衣装の華やかさやその見せ方、ショーシーンもぜひお楽しみに!

最後に、いまいちど管理人的に魅力を語るとするならば、
尋常じゃない規格外の才能にあふれたCOCOの強さと孤独。
そのCOCOを演じる鳳蘭さんが、とにかくすごいのです。
公式HPで植本潤さんがコメントしてる言葉を借りると、
まさに”女帝降臨。この鳳蘭を観ずしてどの鳳蘭を観る!?”です。

鳳蘭さんがCOCOを演じるこの説得力!
そして、COCOに強く憧れるノエルが選んだ人生とは。
ぜひお見逃し無く!

公演は12月3日から19日までルテアトル銀座にて。
(その後、大阪が1月9日と10日、西宮が1月12日。詳細は公式HPをCHECK)


おけぴ稽古場取材班:chiaki,おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

10/11/26 スタジオライフ「11人いる!」制作発表レポ

2010年11月26日(金)13:00
劇団スタジオライフ
『11人いる!』&萩尾望都原画展 制作発表レポ

25周年を迎えたイケメン劇団、スタジオライフ。
来年2月5日から始まる舞台はなんと
SF漫画「11人いる!」の舞台化!
原作は萩尾望都先生でございます。

なんと登場人物はみんな宇宙人!
登場人(?)物の中には性別が決まっていないフロルベリチェリ・フロル
(Wキャスト:及川健さん/三上俊さん)がいたり、
王様(Wキャスト:青木隆敏さん/曽世海司さん)がいたり、
ヌーがいたり、石頭がいたり…。
かーなーり、ユニークでございます。
これはめっちゃおもしろそうです!!

さらに、代々木アニメーション学院の協力を得て、
特殊メイク&CGを駆使した演出になるとのことで、
一体誰がどんな特殊メイクで出てくるのでしょう!?

舞台は宇宙。簡単にあらすじをご紹介しますと、
登場人物は11人(?)の宇宙生命体。
宇宙大学の入学試験の最終テスト。
学部との接触を断たれた宇宙船で
10人が53日間の宇宙飛行を成し遂げるというものだった。
非常信号の発信ボタンを押して外部と接触を取れば、
生命は保証されるが、連帯責任で全員が不合格となる。
しかし、宇宙船・白号(ハク号)には10人のはずが、なぜか11人いたっ!?
スタートから謎を抱え、閉鎖された宇宙船で次々起こる不可解な出来事。
それぞれに生まれる不安、疑い、対立、反目、友情…
受験生たちの試されるときが始まった。

中学生のときにSFにはまり、
以来、SF作品の構想をあたためていたという萩尾先生。
白号の中で繰り広げられるぶつかり合い、
お互いに向き合うことによって
自分を見つけていく過程がみどころのひとつとのこと。

「自分の負を受け入れて、相手の負も許すことが大事だと思うんです。」と萩尾先生。
「人の生きて行く道がかいてある作品な気がします」
「11人目の設定がたいへんおもしろい!この11人目がどんな気持ちでずーっと
いたのだろうと考えてみると、とても楽しい!」と倉田淳さん。


(右手が萩尾先生、左手が脚本・演出の倉田淳さん)

タダトス・レーン役の山本芳樹さんは
役の設定が「若い」ということにとても
プレッシャーを感じている!?ご様子。
「なるべく、若くいたいなーと(笑)」

同役ダブルキャストの松本慎也さんは、
「密室の中の極限状態にある宇宙人同士のぶつかり合いを
楽しんで欲しいし、関係性と心情を丁寧に演じたい。」

1975年に発表された原作「11人いる!」の魅力が
半端ではないと力説した曽世海司さん。
「SF作品のおもしろいところが全部つまっている」
「この密室劇がスタジオライフの一つの事件になるといいな。」とコメント。
また、劇中では王様役に挑戦とのことで、
過去演じてきた中で一番、位の高い役。
「ついに、王様までのぼりつめたかと思う(笑)」
ともコメントされていました♪

SFとはいうものの、
アバ○ーみたいな宇宙宇宙している雰囲気ではなく、
むしろ宇宙人なのに、とっても人間らしいドラマが
つまった作品の予感が。
そんなところにも期待感大です♪

チラシも面白い→クリック

--- 配役のご紹介 ---
【Alcor(アルコル)チーム】
タダトス・レーン        山本芳樹
フロルベリチェリ・フロル    及川健
バセスカ            青木隆敏
ソルダム四世ドリカス      仲原裕之
アマゾン・カーナイス      鈴木智久
チャコ・カカ          冨士亮太
ドルフ・タスタ         篠田仁志
トト・ニ            松村泰一郎
ヴィドメニール・ヌーム     林勇輔
ガニガス・ガグトス       船戸慎士
グレン・グロフ         山崎康一
長老ほか            倉本徹

【Mizar(ミザール)チーム】
タダトス・レーン        松本慎也
フロルベリチェリ・フロル    三上俊
バセスカ            曽世海司
ソルダム四世ドリカス      関戸博一
アマゾン・カーナイス      堀川剛史
チャコ・カカ          原田洋二郎
ドルフ・タスタ         牧島進一
トト・ニ            神野明人
ヴィドメニール・ヌーム     林勇輔
ガニガス・ガグトス       船戸慎士
グレン・グロフ         山崎康一
長老ほか            倉本徹

公演は2月5日から28日まで東池袋のあうるすぽっとにて、
3月19日と20日は名鉄ホール、
3月26日と27日は梅田芸術劇場シアタードラマシティにて上演。
詳細はスタジオライフのホームページをチェック!

また、萩尾望都さんの原画展が12月22日から2011年1月3日まで名古屋栄三越にて、
1月24日から3月13日まで福岡アジア美術館にて開催されます。
”スタジオライフコーナー”も登場、公演で使用された衣装も展示予定!



おけぴ取材班:nats 監修:おけぴ管理人


10/11/29 レ・ミゼラブル制作発表レポ@帝国劇場

2010年11月29日(月)12:30
帝劇開場100周年記念公演
「レ・ミゼラブル」2011年公演制作発表レポ@帝国劇場

冒頭、1985年のロンドン版オリジナル演出での上演は
今回が最後ということが発表されて、どよめきの中はじまった制作発表。

このことはキャストの方達にも知らされていなかったようで、
岡幸二郎さんが、こみ上げる涙をこらえながらの
「一度神様にお返した役に新しい命を吹き込みたい」というお言葉や

山口祐一郎さんの「レ・ミゼラブルは仕事というより人生そのもの」
という言葉がとても印象に残りました。


左から山口祐一郎さん、別所哲也さん、吉原光夫さん、今井清隆さん

レ・ミゼラブルのストーリーを超簡単に説明すると、
パンや食器を盗んで逃げるジャン・バルジャンと、追いかける警官ジャベールの話です。
(と書いたらいろんな人から怒られそうですが、
この二人を中心に、いろんな登場人物が出てきて、その描かれ方が素晴らしいんです)

今回の2011年でそのジャン・バルジャン役を務めるのは、こちらの4名。
元四季でシンバやムファサを演じていた吉原光夫さんは
今年32歳!帝国劇場初登場でジャンバルジャン!
お一人お一人とっても個性豊かなバルジャンさん達でございます♪

ジャベール役はこちらの4名。
「(ジャベール役は)夢でした!」と話すのは
アンサンブルキャストから、今回ジャベール役を射止めたKENTAROさん。


左からKENTAROさん、今拓哉さん、岡幸二郎さん、石川禅さん

今回のレミゼから初めて参加される方の緊張、
長く携わってきた方の作品への並々ならぬ愛情が伝わる言葉の数々。
なお、各キャストインタビューの詳細は公式HPのこのページにこれでもかというくらい
アップされていますので、ぜひ公式HPをご覧下さい!

「自分の人生がレミゼラブルと共に動いている気がする」と話す
知念里奈さんは、コゼット、エポニーヌと演じてこられて、
今回ファンテーヌ役。会見後の囲み取材で森久美子さんから
「次はマダムテナルディエ!?」とつっこまれてました。

また、宝塚宙組時代から管理人も大好きだった和音美桜さんが
今回ファンテーヌ役でご出演!なのがスーパー楽しみでございます。
あの透き通る歌声がはやく聴きたいです♪


ファンテーヌ(和音美桜さん、知念里奈さん) ※新妻聖子さんはお稽古中でご欠席

コゼット、エポニーヌ、マリウスにも新キャストが続続。


コゼット(前列左から神田沙也加さん、中山エミリさん、稲田みづ紀さん、折井理子さん)

エポニーヌ(後列左から平田愛咲さん、Jenniferさん) ※笹本玲奈さんはお稽古中でご欠席

マリウス(後列左から山崎育三郎さん、原田優一さん、野島直人さん)

インタビューで、多くの方が用いていた言葉、「人生」と「夢」、
そして溢れる思いは作品への「愛」そのもの。
これはそのまま「レ・ミゼラブル」という作品を表すキーワードでもありますよね。

別所哲也さんをはじめ、やはり多くの方から聞かれた
「集大成」という言葉も印象的でした。
役者として、一人の人間としての経験の全てをぶつけて、
この作品のメッセージを伝える!という並々ならぬ決意を感じました!

そして、作品に対する思いだけでなく、
帝国劇場という場所についてのお話される方も多くいらっしゃいました。
今井清隆さんの「帝劇自体が大切な場所。
東宝現代劇時代地下6階の稽古場でレッスンをしながら、
いつか帝劇の舞台に立ちたいと思っていた。役者生命の全てをかけて頑張りたい」
という言葉の重さ。
森公美子さんの「帝劇の重みを感じながら、
100周年に『レ・ミゼラブル』で出演出来ることがうれしい」という思い。
山口祐一郎さんの「帝劇に住所変更しました」(笑)。


マダムテナルディエ(後列左側から森久美子さん、阿知波悟美さん)

テナルディエ(後列左側から三波豊和さん、駒田一さん)

そして「大好きでいつも通っていた帝劇」という上原理生さん。


アンジョルラス(上原理生さん)。※阿部よしつぐさんは公演中でご欠席

楽曲披露一曲目は、
新バルジャンの吉原光夫さんによる「独白」。
まだバルジャンという役を作り上げている過程ですが、と仰っていましたが、
力強く伸びやかな歌声!

続いて、初参加のコゼット役中山エミリさん、エポニーヌ役平田愛咲さん、
アンジョルラスから役を替えて来年はマリウス役の原田優一さんによる、
初々しさに溢れた「プリュメ街」。レミゼは本当にいい曲ばかりですよね。

そして!最後は、この日のためのスペシャルバージョンの「民衆の歌」!
"列にはい〜れよ〜、われらの〜みか〜たに〜♪"
これは圧巻!
アンジョルラス役の上原理生さんをリーダーに男女アンサンブルのみなさん、
最後はプリンシパルキャストのみなさんも加わって熱く、
力強い”民衆の歌”、素晴らしかったです!

帝劇初登場と仰っていた上原さんですが、
「ラマルクの死」からの「民衆の歌」。堂々としたリーダーの風格!
昨年東京藝術大学の声楽科を卒業されたばかりの注目アンジョです!

今回から新たにご出演のキャストさんも多数いらっしゃいます。
レ・ミゼラブルは、アンサンブルの一人一人まで本当に細かく丁寧に
演出された群像劇。あの場面で出てたあの役の方は、この場面では
どこにいる、ということまで、観れば観るほど見所満載です。
(役としては登場しない前半にも、コゼット、マリウス、
 エポニーヌやアンジョルラス役の方達がいろんな役で出ています。ぜひ見つけてみて!
 例えばアンジョルラス役の方は、最後の結婚式ではウエイターをしてますよ♪)


次回おコンサートに出演の武井基治さん(中央)は司教/レーグルに!

同じく次回おコンサートご出演の宇部洋之さんはフイイ役に!
"列に入れよ"で列に入る時震えたそうです♪ 右は同じくフイイ役の鎌田誠樹さん

2011年の「レ・ミゼラブル」、オリジナルバージョンでの演出は今回が最後!
公演は2010年4月12日から6月12日まで
来年100周年を迎える帝国劇場にて。
お見逃しなくっ!


手にとろうとしたマイクがスルーされてしまった山口祐一郎さん

おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

10/11/29 NANTA来日イベントレポ

2010年11月29日(月)13:00
韓国発パフォーマンス『NANTA』
来日イベントレポ@池袋サンシャインシティ噴水広場

本場韓国で観たときのワクワク感が一気によみがえりましたっ!
やっぱりたのしいぞNANTA♪

舞台は厨房。
タタタン、タタタンという包丁とまな板の音、
わかりやすくコミカルなストーリーと表情豊かな出演者たち。

(料理長役のコ・チャンファンさん、
会場を盛り上げるがほんっとーにお上手。)

韓国語も日本語も使わないのに、
大人も子供もゲラゲラ笑っているくらい
レベルの高い”ノンヴァーバル(非言語)パフォーマンス”です。
よくある、リズムとビートだけのショーではなくて
厨房をステージとしながら、
お話自体が楽しくて飽きさせないあたりが絶妙!
ご想像のとおり、厨房にある道具という道具が楽器になります♪

息をのむような激しいパフォーマンス(カンフーや皿投げも)が
入ったかと思うと次の瞬間笑わせてくれる。
このテンポ感はブロードウェイも含め、世界で愛されるのも頷けます。
そして、欧米のショーでジョークに置いて行かれる方も安心。
笑いの感性もとっても近いです!
(これ、結構大事だったりしますよね)

「18時までに結婚式の料理を準備しろ!」
支配人からの突然の指示に大慌てで調理を始めるコックたち。
張り切り料理長、
タフで豪快なセクシーガイ、
料理下手で勘違いの激しい女性コック、
その日に入ったばかりの使えない下っ端アシスタント
そんな5人が繰り広げるドタバタコメディ。
突然ステージにあげられて一緒に料理を
つくったり、味見したりなんてこともあるかも!?

「確かに日本にはないね~楽しいー!!」
これ、後ろの席にいらした親子の会話♪
特に子供さんには観て欲しい舞台!
生の舞台の「迫力」と「楽しさ」を味わうには
二重丸の90分間ですし、
ライトで笑える本物の舞台が観たかった!という大人にもぴったり。

唯一の女性キャストは『NANTA』史上初となる日本人、岩本柚香さん。
おキレイですねー。
 

イベントのラストはこんな感じ♪
タッカタッカタッカタッカタッカ

ヒートアップ、
タカタカタカタ カカカカ カカカカ カカカカ すごい早さ!!

フィニーッシュ 決めポーーーズ!
本番は本物のキャベツを切ります…そう、刃は本物だっ

ショーを終えて汗だくのみなさん。

料理長役のコ・チャンファンさん(右から二番目)は
「3月までに更に練習を重ね、
最高のパフォーマンスを東京で披露します!」と意気込みを語った。
パフォーマンス中は変な顔ばっかりの料理長、
本当はイケメンなのに↓

~~~韓国パフォーマンス『NANTA』公演概要~~~

●公演日:
 <大阪>2011年3月18日(金)~20日(日)※全4ステージ
 <東京>2011年3月24日(木)~27日(日)※全6ステージ
●会場:
 <大阪>サンケイホールブリーゼ
 <東京>サンシャイン劇場
●入場料:
 <大阪>S席 \6,800/A席 \5,000他(税込/前売・当日共通)
 <東京>全席指定\6,800(税込/前売・当日共通)
●公式HP http://www.nanta.jp/


おけぴ取材班&撮影:nats 監修:おけぴ管理人

10/11/30 マルグリット製作発表レポ

2010年11月30日(火)14:00
マルグリット製作発表レポ

深紅のドレスで登場の藤原紀香さん。
素晴らしきプロポーションと微笑み♪

瞳輝く田代万里生さんと、
貫禄たっぷりの西城秀樹さん、
劇中、三角関係に陥る3人による
マルグリット製作発表会見にいってまいりました。

オペラ「椿姫」をベースに、第二次世界大戦下のパリが舞台。
ドイツ人将軍のオットー(西城秀樹さん)から寵愛されている
ナイトクラブの元歌姫マルグリット(藤原紀香さん)が、
ピアノ弾きの青年アルマン(田代万里生さん)と許されぬ恋に落ちてしまうお話です。

脚本は、レ・ミゼラブル、ミス・サイゴンなどでおなじみの
アラン・ブーブリルさんとクロード=ミッシェル・シェーンベルクさんコンビ。
演出は、昨年のマルグリット日本初演に引き続きジョナサン・ケントさん。
音楽は、シェルブールの雨傘で有名なミシェル・ルグランさん。

このミシェル・ルグランの音楽が実に素晴らしい♪
中でも今回の制作発表でも歌われたチャイナ・ドールは、出だしから
実に切なく胸に響いてくる感じで、ググググググっと
気持ちが高まっていく感じでとってもドラマティック♪

その"チャイナ・ドール"を、今日は、
田代万里生さんのピアノ弾き語りに乗せて藤原紀香さんが歌われたのですが、
藤原紀香さんの出だしの歌声がとっても素敵でした♪
歌い方、表情、そして田代万里生さんと交差する視線も
実にいい感じで雰囲気たっぷりで、うっとり。

また田代万里生さんのピアノの音色が実に切なく優しいこと!
そして万里生さんのまっすぐ誠実で切なく胸に響く歌声♪
またまたうっとり。。。してる間に曲終了。
もっと聴きたかった。。。

「情熱なしには語れない、心を奪い去られるようなラブストーリー。
自分を犠牲にしてまで愛を貫く女性を演じたい」と話す藤原紀香さん。

昨年この作品でミュージカルデビューした田代万里生さんは、
「僕の人生を確実に変えた作品。初演以上のアルマンをお届けしたい」

そして「自分の中のオットーを出せるようにしたい」と話す西城秀樹さん。

共演者について聞かれた藤原紀香さんが
「スイートな万里生さんと、セクシー秀樹さんと..」と言いかけたところで、
西城秀樹さんから「ヒデキカンゲキ!」が飛び出す一幕も。

"音楽はもちろん、美術、照明も素晴らしく、一瞬一瞬が絵ハガキのような作品"
(by 田代万里生さん)
セットや衣装もロンドンから持ってきているとのことで、
衣装にも、オリジナルキャストのタグがついたりしているそうです。

公演は2011年3月11日から28日まで赤坂ACTシアターにて、
4月6日から10日まで、梅田芸術劇場メインホールにて上演。


「"感激"はもうすぐ還暦です」と笑いをとった後、「笑うとこじゃない!」とオットーになる西城秀樹さん

おけぴ稽古場取材班:おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

10/12/05 響人「Doubt<ダウト>」稽古場レポ

2010年12月5日(日) 12:00
響人『Doubt<ダウト>』稽古場レポ

劇団四季で共に活動してきたメンバーが
新たな芝居創造のために結成したArtist Company『響人(ひびきびと)』。

その第四回公演のお稽古場にお伺いしてきました。
午後の光が差し込むお部屋の中で、
丁寧で情熱的な作品創りをしていらしたのがとても印象的!

演出は小川絵梨子さん。
小川さんはこの夏『今は亡きヘンリー・モス』の演出をされ、
『響人』公演には『オーファンズ』に続いての参加です。

今回のお芝居は4人芝居。
出演は(かっこ内はわたし管理人の印象作)
末次美沙緒さん(美女と野獣のミセスポット、夢から醒めた夢のマコのお母さん!)、

吉原光夫さん(ジーザス、ライオンキングのシンバ、ムファサ、そして来年レ・ミゼラブルのバルジャン!)

谷内愛さん(ライオンキングのナラ、キャッツのグリドルボーン、マンマ・ミーアのソフィ)、

そして、久々に生の舞台にご出演の山崎佳美さんの4名。
(※残念ながらこの日は山崎さんはいらっしゃいませんでした。)

ジョン・パトリック・シャンリィ作の『Doubt<ダウト>』、
2005年にピューリッツァー賞、トニー賞を受賞、
2008年にはメリル・ストリープ主演で映画化もされた作品です。
舞台は1964年のニューヨーク、ブロンクスのミッションスクール。

この日はキャストのみなさんが衣装を着けて動きの確認。
ですので、みなさん聖職者スタイル!

着替えを済ませ『レ・ミゼラブル』の司教のフレーズを口ずさんで登場の吉原さん。
吉原さんは来年の『レ・ミゼラブル』にご出演ですからね。
(本番では司教の歌を聞くジャン・バルジャン役ですけれど笑)

ストーリーは
厳格な校長が抱いた若手神父と黒人生徒との間の不適切な関係に
対する「疑い(Doubt)」を通し、
人間の心の闇を浮き彫りにさせた会話劇です。

本公演が上演される劇場はわずか50席、
座席の配置も工夫を凝らし、
とても濃密で贅沢な空間となりそう!
同時に作品を創り上げる過程では、様々な制約が生まれます。

ともすれば、苦しいだけの作業となりそうなところですが、
演出の小川絵梨子さん、演出補の中山大豪さんをはじめ、
スタッフ、キャストのみなさんが悩みながらも楽しんでいる、
そんな現場でした。
制約がアイデアのモトになっているなんて素晴らしい!

セットはシンプルかつフレキシブルで、観ている側の想像力をかき立てます。

とても印象的だったのは、ある動きを役者としてするのか、
役としてするのか。その時自分は何者なのか。というこだわり。

芝居の中でやるのか、転換作業なのか。
言い換えると、ストーリーの流れを重視するか、
シーンチェンジの流れを重視するか。
(これって観る側からするとかなり大切!)

暗転、スポットを使って暗闇でシーンチェンジするなど、
芝居には様々な手法があります。
観ている印象はだいぶ変わりますから
面白さを感じつつ、気持ちも途切れない方法は何か?
地道な根気のいる作業の繰り返しです。

会話劇とはいえ、台詞だけでなく、
見え方や動き方・動かし方というのも重要な芝居の要素。

とにかくお芝居が好きで、
より良い作品を創り出そうという情熱を
そこにいる全員からひしひしと感じました。
もしかしたら、この日に見せていただいた動きが跡形もなくなっているかも・・・
という可能性も無きにしもあらず(!)な、刻一刻と進化する現場でした。
この情熱がどんな舞台につながるのか、とっても楽しみ!

『響人』公式ブログも要チェック!


シスター姿の記念撮影をする末次さん。うれしそう。

おけぴ稽古場取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

10/12/06 三ツ星キッチン「ATM」稽古場レポ

2010年12月6日(月)
三ツ星キッチン第4弾「ATM」稽古場レポ

♪A!T!M!
 いつも合い言葉は A・T・M 
  まほうの頭文字~ 
   (音楽:KAZZさん)

帰り道につい口から出て来たテーマ曲♪

楽しくて、意外に涙場面が多く、歌い、踊る、
ハートフルで、後味さわやかな三ツ星キッチンの「ATM」の
稽古場にお伺いしてきました♪
素敵なカンパニーに大興奮いたしました!

「三ツ星キッチン」は、
上條恒さん/KAZZさん/伊藤俊彦さん率いる
オリジナルミュージカルカンパニー。
その「三ツ星キッチン」の大人気キャラクターが

「高田安男」

彼の行くところには必ずドラマがある!!

ありました!とっても大きなドラマが!

今回の「ATM」は、2008年に大好評を博した
「FAMILY」からの一年後を描いたものですが、
「FAMILY」を観てなくてもまったく問題なし!

育児休暇を終えた高田安男の妻、さとみさんが仕事に復帰すると、
まさかの移動辞令がっ!!子会社の営業職に..
というところから舞台がはじまります。


左はKAZZさん、右は中川菜緒子さん

ここからの高田安男の行動がものすごいのですが、
それはぜひ本番観てのお楽しみに!
本当にものすごい行動力です(笑)

ちなみに「今回は芝居にダンスに音楽にやることが多いぞ~~~!」
ブログでおっしゃっているように、高田氏も含めて歌とダンスが満載です。

舞台となるこの子会社は、営業の最前線。
ここに、高田安男はどう絡んでくるのか!?


(左から安室夏さん、横岡沙季さん、KAZZさん、岡井結花さん、塩月綾香さん)

こちらはめちゃめちゃかっこいい阿部裕さん。ほれます。
舞台が展開するにつれて魅力がさらに出てきます!
どんどん胸があつくなっていきました。

たむらもとこさんのつつましい愛情深さにジーン!

寿里さんの一言にジーン!


右が寿里さん、左は安室夏さん

寿ひずるさんは、随所で笑いと共感を誘う大事な役所。
「エリザベート」のゾフィーとは
信じられないほどのキャラの変わりっぷりに驚きますよ!

視線の先で何が!?


(左から伊藤俊彦さん、たむらもとこさん、阿部裕さん)

"高田安男"、いや彼はほんとにすごいキャラクターです(笑)
(公演チラシにも「高田安男」として掲載されてます)

彼が登場する度に、胸に響くメッセージを歌って踊ってくれるのですが、
あの言い方だから妙に素直に聞けちゃうんですよね。
「A・L・S」、「O・B・N」、この頭文字の意味がわかったらすごい!

男だらけの自動車営業の世界で、妻のさとみさんはどうなっていくのか?
会社で働いている方は、きっと共感ポイントとっても多いと思いますよ!


左は寿ひずるさん、右はKAZZさん

脚本・演出&出演の上條恒さんは、
歌稽古の時は、誰より笑顔でノリノリ♪
上條さんの笑顔は、見るだけで嬉しくなってしまう魔法のような笑顔です。
一方で、熱いシーンには、みていてウルっときてしまいました。

この作品、本当に人間の数だけドラマがあります!
そして「正義」や「仁義」という言葉が印象的に出て来るのですが、
営業の最前線ほど、表と裏がリアルに同居していて
泥臭い現場の中でこそ「最後には正義が人を動かす」、
そうあって欲しいという、上條さんの願いが聞こえてくるようでした。


(左から武者真由さん、大塚加奈子さん、中川菜緒子さん、香子さん)

今の時代だからこそ、正義、仁義、
そうした言葉の意味をもう一度考えたくなりました。

「A・T・M♪ いつも合い言葉は A・T・M♪」
作曲はKAZZさん♪この動画で聴けます↓

晴れときどき笑い泣き、のち爽快な舞台です!

公演は12月12日から20日まで赤坂レッドシアターにて。
公演詳細はこちら
(一部女性キャストがWキャストになってます)

あ、あと、今回の公演プログラムには、キャストの皆さんによる
クリスマスのおもてなし料理のレシピが紹介されています。
キャストの皆さんが実際に料理をしている様子などの
オフショットも掲載されていますので、こちらも要チェック!


ミュージカルなシーン! 女性陣は左奥から岡井結花さん(隠れちゃってごめんなさい)、 安室夏さん、塩月綾香さん、横岡沙季さん。 男性陣は前から川本昭彦さん、市村啓二さん、SINGOさん。 その間に隠れてる黄色いシャツの方は、おわかりですね(笑)

おけぴ稽古場取材班:nats 監修:おけぴ管理人

11/12/09 梅沢武生劇団梅沢富美男特別公演制作発表レポ

2011年12月9日(木)13:00
明治座二月公演 「梅沢武生劇団 梅沢富美男 特別公演
ゲスト:瀬川瑛子 特別出演:中村玉緒」制作発表レポ

明治座二月公演「梅沢武生劇団 梅沢富美男特別公演」、
その初日2011年2月2日(水)が
「1030(トミオ)回目の公演」!なんですね♪

昭和61年2月に明治座に初御目見得した梅沢武生劇団と梅沢富美男さん。
その公演の歴史は25年に渡り、
ついに今回の初日で通算1030回上演を達成します!

梅沢富美男さんは、大衆演劇「梅沢武生劇団」のスター。
女形で話題となり、「下町の玉三郎」という別名を持っているほどの色っぽさ!
ポスターの梅沢富美男さんは、ほれぼれと見とれてしまうほどの魅力があり、
動きが加わったらさぞ華やかな女形でしょう!

この記念公演に相応しい華やかなゲストは前回に引き続き、瀬川瑛子さん!
そして中村玉緒さんが特別出演とたいへん豪華。
内容も衣装もいつもよりさらに、豪華絢爛になるそうですよ♪

終始、軽快なトークがくりひろげられた制作発表。

梅沢さん、25年を振り返って
「自分でもすごいことをやってきたなと思いますよ。
役者の寿命はお客さんが握っているわけで…
芸能の世界は今日あって明日はない仕事だから」とファンの方達に感謝し、
「今日より明日はもっとおもしろいものみせます!」
と舞台にかける熱き想いを語っていらっしゃいました。

「劇団に入ってやらせてもらうのが初めて」と話す中村玉緒さん。
「体力的に迷惑をかけてはいけない」と、
公演期間の長い舞台は2年前に辞めたそうですが、
色んな縁があって、たいへん悩んだ末に出演を快諾したそうです。
「今は新人のようにドキドキしてる。」と女優としての責任感が
こちらに伝わってくるようでした。

とても丁寧な語り口調が印象的だった瀬川瑛子さん。
とにかく居るだけで花のようなみずみずしさと輝き!
本番では瀬川さんが歌って、隣で瀬川瑛子ダンサーズと梅沢さんが踊るそうです!
しかも、瀬川さんの衣装替えを梅沢さんが手伝う(脱がす)そうで…。

内容は、
芝居「箱根越え」、
梅沢さんと瀬川さんの歌謡ショー、
座長・梅沢武生さんの口上、
艶姿花の舞踊絵巻、舞踊バラエティーと続き、
お衣装は、
「目が痛くなる」ほどだそうで、
瀬川さんにはカツラを2つ、振り袖も新調されたとのこと!

梅沢富美男さんの艶やかな女形はじめ、
瀬川瑛子ダンサーズ、
見ていて分かりやすい哀しくも楽しい日本人の心を描いた人情芝居など
見所満載でにぎやかな大衆演劇「梅沢武生劇団」。
日頃の悩みや不安を吹き飛ばして来て下さい!!

2011年2月2日(水)~2月28日(月)
明治座にて。詳細はこちら



おけぴ取材班:nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


10/12/13 「アンナ・カレーニナ」オケ練取材

2010年12月13日(月)13:00
「アンナ・カレーニナ」オケ練取材

オープニングナンバーから、聞いているだけでワクワク♪
「アンナ・カレーニナ」オケ練を見学。
ミュージカルの素晴らしさ、音楽の力をダイレクトに感じてきました!



このワクワク感を皆様にどうお伝えしようかと思っていたところ、
この作品の音楽監督・指揮者の塩田明弘さんから“まさに!”のひとことが。

「ここでは、まるで水晶玉を覗いていて、
そこに映る人々の運命を見ているように感じてもらえる場面にしたい」

情景がまるで目に浮かぶようですよね!
まさに「芝居をする音楽」。
そこはかとない恐怖感を感じさせたり、
恋の始まりを予感させたり、
様々な境遇の人々が登場するこの冒頭場面。
これから繰り広げられる人間模様を物語るような、
ドラマ性に溢れたオープニングナンバーです♪

劇場では、是非この音楽の誘いに身をゆだねてみて下さい。
あっという間に「アンナ・カレーニナ」の世界へ連れて行ってくれますよ。



アンナカレーニナのオーケストラ編成の特徴は何といっても、
女性のみ6名のオーケストラ(オケメンバーも楽器によってはWキャストなんですね)。



「女性奏者ならではの感性で、登場人物の心情を奏でてほしいですね。
この作品の音楽は、登場人物の心情に沿ったメロディだけでなく、
時にはそれと裏腹な音楽を奏でることによって芝居をより深いものにしています。
そういった繊細なところの表現を大いに期待して下さい!」とのこと。



例えば大きな弦楽器コントラバス。
弦を弾くひとつの音でも、
塩田さんから「人生をあざ笑うかのような響きで」
というリクエストが飛ぶと、
譜面上では同じ音なのに、こんなにも変わるのか!
とびっくりするほど、大きく変化するのです。
こういった積み重ねで、音楽がどんどん雄弁になってゆく様子を
目の当たりにして参りました。



見学したこの日は宝塚が休演日で塩田さんもお稽古に参加されていたのですが、
塩田さんは現在宝塚星組公演東京公演を指揮されているため、
アンナカレーニナには年明けから指揮で参加されます。
そのため年内の本番は若林裕治さんが指揮をされます。
(若林さんも情感豊かな方で、声も素敵!)。

最後に、塩田さんからのアンナカレーニナの音楽的見所をふまえたメッセージをいただきました!

「メロディックなところもあり、変拍子や難しい和音もある。
語りの楽曲もあれば、朗々と歌い上げる楽曲もある。
ロイドウェバー、ソンドハイムとワイルドホーンを足して3で割ったような!
色んな音楽をお楽しみいただけると思います。

再演となる今回の『アンナ・カレーニナ』では、
演出家とも、今回は更に演劇的要素、
心情・心の揺れ動きの表現を突き詰めていますので、
きっと音楽劇とも言えるほどの見ごたえのある芝居になるでしょう。
劇場でお待ちしています。」

ここに芝居、照明、セットなどが融合する本番は一体どうなるのか、
ぜひお楽しみに!



公演は12月25日から2月6日まで、シアタークリエにて。



パーカッションは長谷川友紀さんです!



おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人


10/12/23 「わが町」稽古場レポ

2010年12月23日(木)13:00
「わが町」稽古場レポ

稲本響さんの生ピアノにのせて、
小堺一機さんが観客に語りかける。
オープニングで心をぐっと掴まれました。
このオープニング、すごく好き!

小堺一機さんは、物語の背景や人物紹介、
そして、このお芝居の見方まで語ってしまう狂言回し的な"舞台監督"という役どころ。
観客と作品をつないだり、時には劇中の登場人物に扮したり、
小堺さんの笑いを交えつつ、どこかひょうひょうとした、
壁を感じさせない雰囲気がピッタリ!
この役の面白さは生の舞台ならではです!

そして、作品の雰囲気を演出している大きな要素が
稲本響さんの生ピアノ!(しかも稲本さんのオリジナル曲!)
劇中、ピアノの音色を聞くと、なんとも言えない穏やかな気持ちになったり、
懐かしい気持ちになったり、キュンとしたり。この音色の魔法も是非ご体感下さい!

舞台は、一幕、二幕、三幕の三幕構成でそれぞれにテーマがあり、
そのテーマがどれも普遍的で、心にぐっと響く出来事が描かれています。
どれもごくごく普通の出来事なんだけど、どこか懐かしかったり、
今の自分を振り返りたくなると思いますよ。
休憩1回含めての約3時間の舞台ですが、時間を忘れて没頭して観れます!

お話の中心は、アメリカの小さな町に住む幼なじみのエミリーとジョージ。
彼らの周りの家族や町の人々の暮らしが描かれていきます。

ジョージを演じるのは中村倫也さん。
ほかの人の演技を観ているときの真剣な眼差しと
ジョージを演じる時の朗らかさのギャップが素敵!

エミリーを演じるのは1500名を越える候補者から
オーディションで選ばれた佃井皆美さん。
キラキラした少女時代、ちょっと複雑なお年頃、そしてその後。。と、
その時々のエミリーをまさに全身で表現されています!
とくに注目は表情!そして可愛いながら心にしっかりと届く声!

ジョージの両親を演じるのは、斉藤由貴さんと相島一之さん。
子どものちょっとした変化を気にかけている母親とゆったりと構えている父親、
よく見かける思春期の子どもを持った夫婦の空気がとってもほのぼの。

印象的だったのはお父さんが2階にいるジョージに話しかけるシーン。
2階といっても大きな舞台セットの無いこの作品では、
はしごを用いて高低差を設けることで2階を表現。つまり互いの姿は丸見えです。
すぐそこにいるのに、本当に1階と2階、階を隔てているような
“距離感”を感じさせる呼びかけ方に感動しました。

お隣に暮らす、エミリーの両親は、佐藤正宏さんと鷲尾真知子さん。

鷲尾さんはチャキチャキしたしっかり者のお母さん、
佐藤さんはとてもフレンドリーなお父さん。
客席も巻き込んだ演出もお楽しみに!
そして2幕のとあるシーンでは、
世のお父さん方はきっと共感されると思いますよ。

町の人として随所に登場するのが増子倭文江さん。
世話焼きで人情派、ちょっとおしゃべり好きという役の存在は
物語に真実味と面白さの両方を持たせます。

舞台のサイドには多くの若者たち
(オーディションで選ばれた「わが町」ボーイズ&ガールズ)。
このボーイズ&ガールズが色んな役割を担って、
舞台を素敵に作り上げます。
特に”音”がとってもリアル!

描かれているのはふつうの町で暮らすふつうの人々の日常・人生。
そんな日常の風景の先に何が見えるか、是非劇場で、観て、感じてください。

公演は2011年1月13日から29日まで、新国立劇場中劇場にて。演出は宮田慶子さん。
「わが町」は1938年の作品ですが、今回、現代の感覚で翻訳された
水谷八也さんの新翻訳での上演です。
脚本、演出、音楽、キャスト、全部いいです!
2011年の初観劇にふさわしい、人にオススメしたくなる一本です。

「わが町」特設ページはこちらから

【耳より情報その1】
新国立劇場の主催公演にはZ席という席があるのをご存じですか?
公演当日、ボックスオフィス窓口でのみ販売される席で1人1枚限定なのですが、
先着順でなんと1500円!なのです。また、学生の方は、公演当日に残席が
ある場合は各席種半額にて観劇ができます(学生証をお忘れなく!)
詳細はこちらから

【耳より情報その2】
新国立劇場では今シーズンから、“マンスリー・プロジェクト”と称し、
毎月、リーディングや演劇講座、ワークショップなどを開催し、
上演される作品への理解を深めるプログラムを設けています。
わが町も、1/21,22に今回の翻訳家の水谷さんとわが町出演者を
ゲストに招いての演劇講座が開催されます(入場無料!)
詳細はこちらから


客席も舞台!?

おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

10/12/28 こまつ座「化粧」稽古場レポ

2010年12月28日(火)13:00
井上ひさし追悼公演
こまつ座第九十二回公演「化粧」稽古場見学

大衆演劇女座長・五月洋子を演じる平淑恵さんの一人芝居。
ただの一人芝居ではなかったです!

“生”で、その空間を共有してこそ感じられる、
圧倒的なパワーを稽古場で体感して参りました。

浴衣姿で楽屋でくつろぐ洋子。
おもむろに化粧台の前で化粧をしはじめる洋子。
白粉をはたき、目張りを入れ、
カツラを被る下地を整え、ひらりと着物を羽織り・・・
その一連の流れの見事なこと!
設定としては鏡を見ながら化粧を施しているわけですが、
実際には鏡は無く、客席に向かった状態でメイクが出来上がっていくのです!!

その化粧の過程と並行して、
洋子の言葉や目線、仕草、気配のようなものから、
舞台上に登場人物達が浮かび上がり、
自然と想像力がかき立てられる感じで展開する前半。

と!後半、さらに展開が・・・・!!
すごいです。
"さすがの井上ひさしさん"を体感できます。

この作品は、28年前、こまつ座旗揚げ以前に
井上ひさしさんが書き下ろしされた初の一人芝居。
最初は前半部分のみの一幕劇だったそうです。
その後に加筆されたのがこの後半の部分。
劇場でご覧いただくと、なるほどっ!
と思わず手をたたきたくなると思いますよ。

木村光一さん演出、主演渡辺美佐子さんでご覧になった方も
多いと思いますが、今回演出の鵜山仁さんと、
文学座の看板女優=平淑恵さんは、同じ文学座所属ということもあり、
相当の意気込みをもって挑まれていることが稽古場の雰囲気から伝わってきました。

また、この日は所作指導の沢竜二さんのお姿も。
伊三郎(洋子が化粧をしてできあがった人物)の所作にもぜひご注目下さい!

一人の女として、一人の母として、
虚構の世界を生きる役者の悲しい性を描いた前半と、
井上ひさしさんならではの後半の展開。
虚と実の不思議な行き来を体感できる世界観。
忘れがたい芝居体験になると思います。
公演は1月8日から16日まで、紀伊國屋ホールにて。
公演詳細はこまつ座HP



おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人 写真提供:こまつ座


11/01/07 銀河英雄伝説第一章銀河帝国編ゲネレポ@青山劇場

2011年1月7日(金)15:00
銀河英雄伝説 第一章
銀河帝国編 ゲネプロ&囲み取材レポ@青山劇場

ベストセラーSF小説「銀河英雄伝説」の舞台化、
数々の劇団が試みてきたものの舞台化が難しいといわれ、
今回が初の舞台化でございます。

一幕冒頭の衝撃…す、すごい!!
終始ビジュアル、大ーいに楽しめます!

キャストの皆さん、銀色の軍服姿がよく似合うばかりか、
金髪や赤毛がなぜこうも!?というほど自然。

容姿端麗、身体能力高く、みんなキャラクターがしっくり来ているので、
一人一人にみとれている間に一幕が終わっています。

そして、宇宙戦をどう表現するのか!?

「ファイエル!」と叫ぶと、照明と映像をつかって見事に光線を表現!
アンサンブルの個性的な動きが艦隊を表現。
なるほど!
セリも、これでもか、というくらいふんだんに使用。
立体的な宇宙空間を感じます!

ラインハルト役の松坂桃季さん、声がステキー!
カリスマ性のある役がピッタリ!

心配になるほど出ずっぱりでしたが、
常勝のカリスマ、ラインハルトの完璧さの中に、
かいま見えるシスコンぶり、表情がガラッと変わりとてもかわいらしい。
(姉と親友キルヒアイスの前でのラインハルトは、とっても自分の感情に
素直。ムキになったり甘えた表情をするラインハルトも見所でございます。)

そして、
ラインハルトと親友キルヒアイス(崎本大海さん)、
姉アンネローゼ(白羽ゆりさん)の絡み、いいです。
崎本さん、しっかり役が体になじんだ表現をなさっていて、
ラインハルトへの忠誠ぶりがまっすぐで、いじらしいほど。

白羽ゆりさん、この舞台の中で、唯一女性らしい役と
囲み取材で、ご自身でもおっしゃってましたが、本当にお綺麗。
アンネローゼとフリードリッヒ四世(長谷川初範さん)の関係性、
アンネローゼとラインハルト、キルヒアイスの関係性も
短い出番の中で繊細に描かれ、アンネローゼの
複雑な感情と立場に想いをはせる見方も楽しめるはず。

ミッターマイヤー役の中河内雅貴さんと、
ロイエンタール役の東山義久さん。
このお二人は、戦いの時アンサンブルに混じって、
がんがん、踊ってくれます。
めちゃめちゃかっこいい!

6月には、ミッターマイヤーとロイエンタールを主軸にした、
外伝的な舞台もあるそうでございますよ!

今回、しきりに、
同盟軍のヤン・ウェンリーの名前がでてきていました。
第二章に続く!という感じで幕を閉じましたが、
さて、続きはどうなるんでしょう。

↑絵的!

↓頭の切れる女性ヒルダ役の宇野実彩子さん。
次章につながることを予感させる出方、
かっこよく演じていらっしゃいました。

ゲネプロ終了後の囲み取材。
左から、宇野さん、松坂さん、崎本さん、白羽さん。

ゲネプロ終わっての、松坂さんの第一声は、
「お腹がへった~」だったと、
崎本さんが暴露(笑)
ラインハルト、出ずっぱりお疲れ様です!!

そして、公演時期が、受験シーズンとも重なるので、
常勝の天才ラインハルトにあやかってお守りが!

毎公演、限定50個だそうです。
ゲットできたら、ご利益ありそうですね。
公演は1月16日まで、青山劇場にて上演中!
詳細はこちらから



おけぴ取材班:ayano、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


11/01/07 こまつ座「化粧」ゲネレポ@紀伊國屋ホール



2011年1月7日(金) 18:00



こまつ座「化粧」ゲネ観劇。紀伊國屋ホールの雰囲気ととてもマッチ。平淑恵さん渾身の一人舞台。ラストシーンが意味するところはもしかして。。上演時間約80分。

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11/01/19 ミュージカル「エディット・ピアフ」ゲネレポ@天王洲 銀河劇場

2011年1月19日(水) 17:30
ミュージカル エディット・ピアフ
ゲネレポ@天王洲銀河劇場

劇的な人生を歩んだスターとして知られるシャンソンの歌姫、
エディット・ピアフの生涯を描いたミュージカル「エディット・ピアフ」。
安蘭けいさん、エディットにぴーーったり!!

歌声!
エネルギー!
情熱!

貧しさの中、道ばたで歌う、やさぐれたエディットから、
自信をつけて、恋をして…
孤独と強さ、華を合わせ持つ色気へと変わっていく、
エディットの表情の変化がすごいです。
笑い方ひとつとっても、若い頃の粗っぽい笑い方と、
後半の笑顔は、明らかに違います!
服装やメイク、年を重ねていく見せ方も、想像以上!
エディットが、そこに生きています!

恋多き、エディット。
本作では恋人役にモンタン、マルセル、テオが登場します。

その若き恋人役を二役演じるのは浦井健治さん。
アメリカンでキラッキラ!
アメリカンなカッコつけ方がいいっ↓

さらにニ幕で登場するもう一人の恋人役、
その深い愛情には胸をわしづかみにされました。
作品によって二枚目から三枚目まで、
常に完成度高く仕上げて来られる浦井健治さんですが、
浦井さんのあんな大人なソフトヴォイスは初めて聞きました♪
まっすぐにエディットの目を見つめる
瞳のキレイさには是非ご注目下さい!

エディットとのデュエットは想像以上に
声質も合っていて、心地いぃです!

鈴木一真さん演じるマルセルと、エディットのボクシング対決も楽しい!

そして、大恋愛のなか歌われる「愛の讃歌」。
これが、もうすばらしい!!
指先まで使って歌い上げる姿に鳥肌。
今まで聴いたことのあるシャンソンの愛の讃歌ともまた違って、
恋の嬉しさ、切なさ、喜び、辛さ。
エディットの人生を垣間見せてくれるようでした。

恋をする度に、恋にのめり込むエディットと
頭を抱えるマネージャー(甲本雅裕さん)。
後半になるにつれて深刻さを増す一方で
マネージャーの心配っぷりと、
義妹シモーヌ(佐藤仁美さん)の、
あきらめ具合の対比がどんどんおもしろく!

エディットにしかみえない幻(床嶋佳子さん)の描かれ方、
現れるタイミングも絶妙です。

最後まで、力強く、全身全霊で歌うエディット。
決して暗いだけの話ではない、エディットの人生。
「新しい人生が今日から始まるのさ~♪」

公演は2月13日まで天王洲銀河劇場にて、
大阪公演は梅田芸術劇場シアタードラマシティで2月18日から20日まで!
この機会に是非、安蘭けいさんの魅力に打たれてきて下さい!


クイズこれは誰でどこでしょう?このシーン好き!劇場でチェックしてね♪

おけぴ取材班:ayano、nats、おけぴ管理人 撮影:nats、おけぴ管理人

11/01/23 DREAM TRAIL宝塚伝説ゲネレポ@青山劇場

2011年1月23日(日)
TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY
「DREAM TRAIL ~宝塚伝説~」
ゲネレポ@青山劇場

幕が上がって、もうすぐに、
夢の世界へ連れていってくれます!!

宝塚100周年アニバーサリーに向けての、第一弾!
ザッツ・エンターテイメント!
イッツ・ア・ショウタイム!
とーにーかーく、華やかな幕開けです!
これでもかっ、という豪華なキャスト陣。
鳳蘭さん、安奈淳さん、杜けあきさん、麻路さきさん、春野寿美礼さんら
元男役トップスターに加えて
初風諄さん、風花舞さん、大鳥れいさんの娘役トップスター、
涼紫央さんをはじめとする現役の宝塚歌劇団の方々等、
OG、現役生入り混じり具合がまた楽しく、
とにかく豪華絢爛さに気持ちよく圧倒されます。

私は男だったかしら♪なんて
ちゃめっけたっぷりに歌ってらっしゃいましたが、
皆さん、なんて素敵なドレス姿!
まばゆいっ!
華々しいドレス、スターの輝き!
オーラ全開!
そして、これでもかというくらい、
歌い、踊る!
楽しいですっ!
ノンストップで、贅沢な時間にどっっぷり。

鳳さんの、貫禄ある笑顔に心うばわれ、
安奈さん杜さん春野さんの、
伸びのある華やかな歌声に、うっとりしながら、
麻路さんには度肝をぬかれましたっ!!
おもわず拍手っ!!

2幕の椅子を使ったダンスも格好いい。
音楽と、ピタッとあう!
アンサンブルさんの足が、上がる、上がる。
そして、スペシャルゲストの湖月わたるさんの踊りは、指先まで綺麗~。

現役宝塚男役の涼紫央さんと、スペシャルゲストの男役の紫苑ゆうさん。
男役、お二人並ぶと、なんて麗しい!
ああ宝塚。エレガントな紳士がそこにいました。

そして、大好きなのが、新旧入り混じった、
タカラジェンヌ達の瞳の煌めき!
純粋でまっすぐ。
夢見心地な表情で、こちらにまで、夢を見させてくれる。
夢へと続く、花の道。
いつまでも、いつまでも浸っていたい。
果てない夢を見ていたい!
「目指す行方は夢の彼方、百年先の夢の未来~♪」

ぜひ劇場にてご堪能下さい!

公演は1月30日(日)まで青山劇場にて、
大阪公演は梅田芸術劇場シアタードラマシティで2月3日(木)から8日(火)まで!
日替わりのスペシャルゲストとして、
紫苑ゆうさん、稔幸さん、姿月あさとさん、湖月わたるさん、朝海ひかるさんがご出演予定♪



おけぴ取材班:ayano、おけぴ管理人  写真撮影:おけぴ管理人


11/01/24 公の園稽古場レポ

2011年1月24日(月)
「公の園」通し稽古レポ

とある住宅街のとある家屋の一室で育まれている作品「公の園」。
キャスト・スタッフ共に女性ばかりのお稽古場は、
女子高の演劇部さながらにキラキラとしたエネルギーに満ち溢れていました!

女性の三人芝居。
一人でも二人でも大勢でもなく、三人。
この”三人”の関係性が実に面白い作品です。

3 もともとは互いに名も知らぬ三人の女たちが公園で出会う
1:2 状況に応じて組み合わせの異なる、2対1の人間関係になる女たち
1:1:1 三者三様のバックグラウンドを持つバラバラな三人の女たち

登場する三人はとても個性的で、ちょっと“普通じゃない”人たち。

浅野温子さん演じるマリア
名字は無くて、ただ、マリア。
日本人だけど、ユダヤ人。

長野里美さん演じる喜美子。
結婚しないで子供を生んだ喜美子
息子は4つ。二人暮し。

高橋麻理さん演じる詩音
大学まではいい子だった。
でも、今は違う。軌道に乗って歩んでいけない。

こんな女性たちが出会ったら
どんな化学反応が起きるのか。
それを裏切らない展開が待っています!

基本的に公園を舞台に、
三人の女性の台詞だけで紡がれていくストーリー。

シリアスに淡々と進んでいる様でありながら、
刻一刻と変化する状況と次第に明かされるそれぞれの抱えているもの。
さっきまで泣いていたのが次にはコロコロ笑っている。
落ち込んでいたと思ったら、生きる活力がみなぎっている。
女性の不可思議さと可愛さ、弱さ、強さが凝縮している作品です。

普遍的でありながらも、
ちょっとシリアスなテーマを取り上げている本作ですが、
その展開は小気味よく、決してエンターテイメント性を欠いたものではありません。
それはこの作品を書き上げた、
生み出した上杉さんの女性に対する優しさや愛がそうさせるのかなと。
そんなことすら感じるお稽古場でした。
名も無き公園が公の園に変わっていくストーリー、是非劇場でご覧下さい!

そして通し稽古終了後、キャストの浅野さん、長野さん、高橋さんに
この脚本と出会った時の印象をお伺いしてみました。

<浅野さん>
里美ちゃん(長野さん)から9年ぶりに連絡があって、
上杉(祥三)さんが書かれたこの脚本を、「どう?」ってもらったんです。
深読み無しに、とにかく最初に読んだ時は、
日本人作家による女3人の物語、エンターテイメント。
“これは面白い!”と思いましたね。なかなか無いんですよね。

<高橋さん>
私は最初は難しくって、わからなくって・・・
でも、“実存主義”や“主体性の真理”・・・
(高橋さんが演じる詩音はインテリ)
辞書や資料で調べ、わかっていくうちに浅野さんが仰ったように、
面白い本だなと思ってきました。

そして、子どもを産むというとても女性的なテーマを書き上げたのが
男性ということも凄いなと感じています。その辺りは、やはり奥様(長野さん)が・・・

<長野さん>
育ててあげたのかしら(笑)

<三人>

<長野さん>
この脚本が誕生してからの9年間、
何度かやりたいなと試みたことがあったのですが、
なかなか機会に恵まれず形にならずにいたのです。
それがこうして2011年の1月に実現し、嬉しい気持ちで一杯です。

そして!
31日(月)14時公演に若手公演が上演されます。

マリア 加藤道子さん(写真中央)
喜美子 松本奈緒さん(写真右)
詩音 宮田智佳さん(写真左)
という若手が同じ脚本に挑む!企画。

キャラクター設定から若手での上演はなかなか
大変な面もあるかと思いましたが、お話を伺ってみると、
若手ならではの伸びしろがすごいとのこと。
日々成長していくエネルギーと
一度かぎりの上演にかける意気込みにご期待ください!

それぞれの年代が見せる「公の園」を楽しむもよし、
比べて見え方・感じ方の違いを楽しむもよし。
是非、この若手公演もご覧下さい!

2011年1月28日(金)~31日(月)
新宿シアターモリエールにて

アマ・トレランスはこの作品のために設けられたユニットで、
アマは、天と女性、トレランスは寛容
HPはこちら


おけぴ稽古場取材班:chiaki 写真提供:アマ・トレランス 監修:おけぴ管理人

11/01/26 社長、絶体絶命ですっ!稽古場レポ

2011年1月26日(水)
スタッフ・アップ プレゼンツ
「社長、絶対絶命ですっ!」稽古場レポ

笑って泣けて、歌って踊るノンストップ・コメディ・ミュージカル♪
「社長、絶対絶命ですっ!」のお稽古場に潜入してきました。

業績が悪化した「ツバサ電機」が企業買収されそうに…。
会社も社員も大ピンチ!

こんな時、もし夢を叶えてくれる魔法使いがいたら…
誰もが一度は思う願い。
「叶えてあげましょう!」突然現れた“自称妖精?!”
たちが、大活躍…の、つもりが大混乱する楽しいミュージカルです。

とにかくお稽古場の雰囲気がめちゃめちゃ明るく、
その明るさとチームワークがお芝居に如実に出ていました!

作・演出の増沢望さんと、役者さん達のやりとりも、
真剣なんですが、ついついコメディのように見えてしまい、
ボケとツッコミ?!のように、テンポがよく、
休憩中も、皆さん、笑い声と、歌声が絶えない稽古場でした。


(一番左が作・演出の増沢望さん)

二代目女社長役の秋本奈緒美さん。
追いつめられて、肩肘はってがんばってる感じがとってもいじらしい~!
その社長のがんばり具合に観ていて助けたくなるくらい!
一方で、企業買収サイドに対するツッコミは、女社長らしい素敵な鋭さ!

そして助けてるんだか、邪魔してるんだかの3人の妖精?!たち。
社長の恋人役の岩崎大さんに冷静なツッコミを入れる、
下平ヒロシさん演じる妖精の"間"!
野崎数馬さん演じる妖精の手の早さ!
秋山エリサさん演じる妖精のかわいい茶目っ気!

なかなか一筋縄でいかない妖精?!たち。
この大混乱がとーてーもー楽しい(笑

そんな中、会社専務役の大和田獏さんの小ネタ、鋭く、ゆる~く炸裂っ!
とぼけた表情も必見です。


左から大和田獏さん、藤沢祐里さん、諏訪雅さん、藤森麻由さん

諏訪雅さん(ヨーロッパ企画)の、真面目なのに、なんだかおかしい研究員。
かしこみかしこみの鈴木雄太さん(鈴木さんは振付もご担当です♪)。
岩崎大さん(Studio Life)ファンはお腹をかかえて笑うこと必至なシーンがわんさかですよ。
(岩崎さんの崎の字は山かんむりに立・可 )


岩崎大さん

企業買収の話なので、難しい台詞もいっぱい出て来るのに
テンポに笑い、間に笑い!
とぼけた表情も、勘違いな表情も憎めなくて、
やっぱり笑っちゃうんですよね。


吉田玲奈さんの役所にもご注目

藤沢祐里さんの伸びのある歌声も気持ちいい♪

とにかく明るく楽しいミュージカルです。
出演者に悪者がいない?!
だまし、だまされ、大混乱。
なのに、なぜだか誰も憎めない。
終わってみれば、ばかばかしい。
ついつい皆、愛してしまう。
そんな不思議な魅力が満載!
最後には、驚きの結末が。
この大混乱と結末は、是非、劇場で!


上から広瀬有理亜さん、海野ちづるさん、藤沢祐里さん、松本眞佳さん。

公演は2月2日(水)から6日(日)まで、恵比寿・エコー劇場にて。
公式HPも要チェック!

出演者は敬称略で
秋本奈緒美下平ヒロシ東京アンテナコンテナ)、野崎数馬秋山エリサ
諏訪雅ヨーロッパ企画

鈴木雄太海野ちづる藤沢祐里松本眞佳広瀬有理亜藤森麻由吉田玲奈

岩崎大(※崎の字は山かんむりに立・可 )(StudioLife)、大和田獏



おけぴ稽古場取材班:ayano、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


11/02/01 KOOZ クーザ@原宿ビッグトップ

2011年2月1日(火) 17:30

クーザ公開ゲネプロ観劇!生演奏にノッたホイールオブデス、命綱なし⁉なんと気持ちいいっ!予想外の客席演出にもびっくり。少年の夢的なわかりやすい世界観、衣装、音楽!チョリトスうまいっ!
1day1puddingをフォロー


11/02/03 *pnish*プロデュース「黄金仮面」稽古場レポ

2011年2月3日(木)
*pnish*プロデュース『黄金仮面』稽古場レポ

“気軽に観る事ができて、楽しい舞台”
をめざして結成された「*pnish*」(パニッシュ)。
そんな*pnish*プロデュース公演シリーズ最新作
『黄金仮面』の稽古場に潜入してきました!

江戸川乱歩の長編推理小説としておなじみの『黄金仮面』。
華麗に古美術を盗み出す謎の黄金仮面。
事件解決に乗り出すのは、ご存知名探偵、明智小五郎!

明智小五郎を演じるのは小西遼生さん。
佇まいも身のこなしもカッコいい!
声のトーン、台詞回しに説得力大、
小林少年ならずとも憧れてしまうヒーロー明智です。

その小林少年を演じるのが佐藤永典さん。
透明感のある声をお持ちの方です。今回はストーリーテラーの役割もある小林少年。
少年の愛らしさと頭脳明晰、そのバランスがとても魅力的!

今回*pnish*から出演されているのが鷲尾昇さん。
熱く、そしてちょっと抜けていて(失礼・笑)、人間味溢れる波越警部!
鷲尾さんは、お稽古場でもとても優しい眼差しで
共演のみなさんを見つめられてました。

その鷲尾さんと共に若さ溢れるカンパニーをやさしく支えているのが、
声優としてもご活躍されている松野太紀さん。
拝見した場面では、いくつかの役柄を自在に演じておられます、お見事!

熱い方といえば井上優さん。
稽古場の温度もUPしそうなアクションと芝居の熱さです!!


(左が井上優さん。右は鷲尾昇さん)

カンパニーの紅一点!寺崎裕香さん。
眼差しが真っ直ぐで美しい~
後半、かなりハードな芝居が要求される役どころですが、ご期待下さい!

波越警部を囲む記者に扮している皆さんは他にも様々な役柄で登場します。


左から塚本淳也さん、平井浩基さん、鷲尾昇さん、菅野勇城さん、赤澤燈さん


黄金仮面は果たして誰なのか、その正体は?!
原作の持つ謎解き、ストーリー展開の面白さはそのままに
臨場感溢れる舞台ならではの楽しさがいっぱいです!

迫力あるアクションとダイナミックなクライマックスシーンは
ハラハラドキドキの連続で、思い出すだけでワクワクでございます!

と同時に“芝居”の部分も要チェック。
友情、愛情、憧れ、そして正義感。登場人物のキャラクターの
心理描写もとても丁寧に作り上げられていますよ。

演出の西沢栄治さんのリードで、
積極的にアイデアを出し合い、日々進化していく作品、カンパニーの
エネルギーをひしひしと感じる稽古場訪問でした。

通し稽古終了後、小西さんの呼びかけで、黄金仮面ポーズで(?)集合写真!


小西さんのオフショット 爽やか!

--- 公演情報 ---

東京公演は2/16(水)~2/20(日)
@全労済ホール/スペース・ゼロ (東京都)

金沢公演は2/26(土)~2/27(日)
@北國新聞赤羽ホール (石川県)

神戸公演は3/5(土)~3/6(日)
@神戸朝日ホール (兵庫県)

公演HPはhttp://www.nelke.co.jp/stage/pnish_ougonkamen/
公演ブログはhttp://goldmask.jugem.jp/



おけぴ稽古場取材班:chiaki 撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


11/02/04 11人いる!ゲネレポ@あうるすぽっと

2011年2月4日(金)
萩尾望都×スタジオライフ
「11人いる!」(Mチーム)ゲネプロレポ
@あうるすぽっと

「少女漫画の神様」萩尾望都先生の
SF漫画「11人いる!」をスタジオライフが舞台化!

話が展開するごとに、はまっていく舞台です!
最初、11人目を探しながら観ているうちに、
いつのまにかそのことを忘れて一つ一つのエピソードに没頭!
人と人(宇宙人と宇宙人が正しいですね)の関係性の変化に
ぐいぐい引き込まれていきました!

簡単にお話をご紹介しますと、舞台は宇宙大学の入学試験。
外部との接触を断たれた宇宙船「白号(はくごう)」に
男性10人で乗ったはずが11人いる!?
閉鎖された宇宙船の中で、芽生える疑心暗鬼。
「いったい11人目は誰だ!?」
緊迫感と対立、葛藤や仲間割れ、
次々と起こる事件に11人で立ち向かい合ううちに…

主人公は、優れた直感力を持つタダトス・レーン(タダ)役、松本慎也さん。
11人の中では、一番エリートらしいエリート。
あまり感情を表に出さない冷静なタダ。
しかし、内の感情の変化は大きく、熱い一面も。
制作発表で抱負を語っていらっしゃったとおり、
心情の変化を丁寧に演じられているので、
タダの変化がとても伝わってきて、
最後のエピソードはとっても感動的です!

成人した時点で性機能が分化するという、雌雄未分化の完全体(!?)
フロルベリチェリ・フロル役の三上俊さん(写真右)。
出身星ヴェネのしきたりに則った特殊な事情を持つフロル。
タダの周りをチョロチョロするフロルはとってもかわいい♪
タダの言葉を借りるとフロルの性格は「はねっかえり」。
なんと今回、フロルの生尻披露の場面も!?

船戸慎士さん演じるガニガス・ガグトス(通称:ガンガ)のエピソードがいいっ!
ガンガのファンになってしまいました(写真:床で仰向きなのがガンガ)

代々木アニメーション学院の特殊メイク科も協力。
2枚の壁と円形の幕、映像を上手に使った、異なる空間を構成する舞台装置。
空中をつかった仕掛けも見所です!

要所に笑いを入れつつ、
極限状態の受験生にシリアスな問題が次々と発生していきます。
どこまでテストでどこからが11人目の策略なのかわからない!!
若い受験生のぶつかり合いと絆。
帰り道は学園ものを観た後のピュアな気持ちと甘酸っぱい余韻♪
11人目がどんな気持ちで他の10人と過ごしていたかを想像するのも面白いですよ。

上演時間は2時間弱。

--- 配役のご紹介 ---
【Alcor(アルコル)チーム】
タダトス・レーン        山本芳樹
フロルベリチェリ・フロル    及川健
バセスカ            青木隆敏
ソルダム四世ドリカス      仲原裕之
アマゾン・カーナイス      鈴木智久
チャコ・カカ          冨士亮太
ドルフ・タスタ         篠田仁志
トト・ニ            松村泰一郎
ヴィドメニール・ヌーム     林勇輔
ガニガス・ガグトス       船戸慎士
グレン・グロフ         山崎康一
長老ほか            倉本徹

【Mizar(ミザール)チーム】
タダトス・レーン        松本慎也
フロルベリチェリ・フロル    三上俊
バセスカ            曽世海司
ソルダム四世ドリカス      関戸博一
アマゾン・カーナイス      堀川剛史
チャコ・カカ          原田洋二郎
ドルフ・タスタ         牧島進一
トト・ニ            神野明人
ヴィドメニール・ヌーム     林勇輔
ガニガス・ガグトス       船戸慎士
グレン・グロフ         山崎康一
長老ほか            倉本徹

東 京:2011年2月5日(土)~28日(月)あうるすぽっと
名古屋:2011年3月19日(土)~20日(日)名鉄ホール
大 阪:2011年3月26日(土)~27日(日)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。

スタジオライフのホームページはこちら

おけぴ制作発表レポもご参考に♪



おけぴ稽古場取材班:nats、ayano 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


11/02/16 黄金仮面ゲネレポ@全労済ホール

2011年2月16日(水)
*pnish*プロデュース『黄金仮面』ゲネレポ
@全労済ホール/スペースゼロ

劇場に入ると、舞台の壁に新聞が!


江戸川乱歩の長編推理小説としておなじみの『黄金仮面』。
華麗に古美術を盗み出す謎の黄金仮面。
事件解決に乗り出すのは、みなさまご存じの明智小五郎。


その明智小五郎を演じるのは、お稽古場で拝見した以上に
素敵でスマートでとってもかっこいい小西遼生さん。
仕草ひとつ目線ひとつとっても雰囲気たっぷり!


この黄金仮面は、*pnish*プロデュース作品で鷲尾昇さんも警部でご出演。


頭脳明晰でかつ愛らしい小林少年役を好演の佐藤永典さん。


寺崎裕香さん演じる不二子の愛の行方にもご注目下さい。後ろは赤澤燈さん。


声優としてもご活躍の松野太紀さん(写真右)と井上優さん(写真左)。
松野さんの超早替わり、井上さんの古風な台詞回しもお楽しみに!


黄金仮面は果たして誰!?正体は?!
原作の持つ謎解き、ストーリー展開の面白さはそのままに
笑える場面も多くて、原作を知らなくても、
たっぷりと楽しめる舞台です。
キャストが10人だけと思えない迫力です!


公演HPはhttp://www.nelke.co.jp/stage/pnish_ougonkamen/
公演ブログはhttp://goldmask.jugem.jp/


11/02/16 ミュージカル座「舞台に立ちたい」稽古場レポ

2011年2月16日(水)13:30
ミュージカル座 ミュージカル「舞台に立ちたい」
(月組:片桐和美/須藤香菜/青島凛)通し稽古レポ

「おもしろかった~!」
通し稽古拝見直後、思わず声に出してしまいました。
1時間50分っていう長さもちょうどよくて、
芝居も歌もバランスよく満足できて
ちょっぴりメルヘンなダンスもいい~。

3人のミュージカル女優の10年に渡る友情と人生の変遷を
1時間50分ノンストップで歌い踊り芝居するミュージカル・コメディ。
語弊を恐れずに言えば、濃い~いガールズトークの中に
歌と踊りが入ってくる感じです!
そーれーがー、観ててめっちゃ笑えて泣けるんです、深いんです。

今日拝見したのは月組さんでしたが、
当て書き!?って思うくらいのキャラの完成度。
いえ、これはお三方の素!?(笑)
見応えたっぷり!あっという間の1時間50分。

みゆき(片桐和美さん)のおねーさんっぷり!
みゆきの表情、言葉は何故こんなにも心にしみ込んでくるのでしょう。
お声のトーンがなんともいえません。
3人同級生の役なんですが、同い年なのにおねーさん役になっちゃう人、いるいる!
危なっかしい妹を両脇に挟んで歩く、
努力家でしっかりものの姉な感じ。
後半、みゆきの歌で涙涙涙。
もう一度、聞きたいです。

ナナ(青島凛さん)のつっこみと間、最高!
才能あるのにナイーブ過ぎて実力発揮できないあの感じとスタイルの良さ。
なんでしょう目が離せないあぶなっかしさ。
ナナの表情みているだけで、吹き出しそうになります。
この作品全体に言えますが、
本人達まったく面白いこと言っているつもりはないのですが、
脇できいていると可笑しくてたまらないガールズトーク。
とくにナナのトークはたまりません…そんな感じです。
美しくて、面白い、たまりません青島さん。

そして、いづみ(須藤香菜さん)。
深く考えるのが苦手な天才肌。
奔放で楽天的。このいづみの”のーてんき”な性格に救われるシーンもあれば、
思わず叱りたくなるシーンもあって。。
きょとんとした表情で立っている姿がツボ。
そんないづみが歌を歌いあげるシーンでは表情が一転、
須藤さんの歌声が稽古場いっぱいに響いて、耳が大喜び!
歌声の迫力がすごい!ストーリーにグッと説得力が増す瞬間。
いいですよねー圧倒的な歌唱力に射抜かれる気持ち良さ!

舞台を目指している人は大いに影響を受けること間違いない、この作品。
(実際、青島凛さんはこの作品を観て、ミュージカル座に入ったそうです)

拝見してみると、「わたしの人生をどう生きるか」って毎日のように考えている
すべての人の心をくすぐります!おすすめです!

いかにもありそうなお話ですが、
ドラマの進め方の巧みさと3人の女優さんのうまさで満足度大保証です。

作曲・編曲・音楽監督  山口琇也さん
脚本・作詞・演出・振付 ハマナカトオルさん

今回お稽古場で見学したのは月組のお三方でしたが、この公演、
月組(須藤香菜さん、片桐和美さん、青島凛さん)、
星組(中山理沙さん、本坊綾子さん、わたりあずささん)、
空組(田宮華苗さん、清水彩花さん、神郡英恵さん)と
3組のパターンでお楽しみいただけます♪
是非、劇場でこのおもしろさにはまってきてください!

最後にこの日取材させていただいた
月組キャストの皆さんからの動画メッセージをいただきました!

2011年2月22日(火)~27日(日)
ミュージカル「舞台に立ちたい」@シアター風姿花伝にて(目白)
公演詳細はこちら


三人のケンカシーン、こんだけ真剣にケンカされたら気持ちいい!?

おけぴ稽古場取材班:nats, ayano 撮影:ayano 監修:おけぴ管理人

11/02/22 ELECTRIC CITY製作発表レポ

2011年2月22日(火)12:30
ELECTRIC CITY(エレクトリックシティ)製作発表レポ

ジャズ/HIPHOPをベースにさまざまなダンスを融合させ、
ストーリー性のあるエンターテイメントを表現する
NYダンス集団「THE MOVEMENT」と
元宝塚歌劇団星組トップ男役の湖月わたるさんがスーパーコラボレーション!

製作発表での10分間のダンスパフォーマンス披露、
これがとにかくすごかった!!
最初の動きから目が離せませんでした。
重力が感じられないスローモーション...
そこだけ時間軸が違うかのような錯覚...
5人の男性の中で迫力負けしない湖月さんの存在感にクラクラ。
ダンサーの中に伸びるしなやかでダイナミックな湖月さんの身体!
このミックスは面白い!

「THE MOVEMENT」はTAKAHIROさんとANGEL FELICIANOさんが
中心となっているプロダンサー集団。
マドンナのヨーロッパツアーに参加するなど
世界的に活躍するNY在住日本人ダンサー/振付師のTAKAHIROさん。
「情熱大陸」や「天才たけしの誰でもピカソ」などでも
フィーチャーされているのでご存じの方も多いはず。
そんなTAKAHIROさんの熱いダンスは、リズムにのるというより、
もはや、リズムそのものです!(下写真の中央)

実は、2010年夏に行われたTAKAHIROさんプロデュース公演
「SIX DOORS」を観た湖月わたるさんが「私も次回公演に参加したい!」と
直談判したことから実現した今回の「ELECTRIC CITY」。
湖月さんは、2010年秋、公演の合間をぬって自らNYに渡り
HIPHOP/ストリートダンスの特訓をされたそうで、
特訓中のストイックさにTAKAHIROさんもANGELさんも惚れ込んでしまったそう。


(左から湖月わたるさん、TAKAHIROさん、ANGELさん)

「もう、筋肉痛で大変でした。
でも、『SIX DOORS』を観させていただいて、
私の中にあったNYへの憧れやダンスへの思いが駆け巡ってきて。」
「このチームの一員として参加できることが幸せです!」と湖月さん。

特訓中、TAKAHIROさんから「湖月スタイルでいいんです!」と言われて、
「自分のスタイルとは何なのだろう?」と、
自分を見つめ直すきっかににもなったことを語る
湖月さんの中で新しい挑戦に向かう熱いエネルギーが
沸々していることがビシビシと伝わって来ました!

終始、湖月さんや、他メンバーを気遣っていたのが印象的なTAKAHIROさんは、
「僕は、日本にNYを見せるし、NYに日本を見せる。
ストリートパフォーマンス、HIP HOP、エンターテイメント!
NYナウを、今回持ってきます!」と意気込み十分。

ANGELさんも、
「日本にくるのは、THE MOVEMENTにとって本当に夢だったんだ!
今回、NYからもってくるものは、
本当にアメイジング(驚くような・素晴らしい・見事な)で
楽しいものになるよ!」と熱い!

10分のパフォーマンスで、これだけの満足感!
TAKAHIROさん、ANGELさんら THE MOVEMENTチームと
湖月わたるさんの海を越えた信頼関係をみせてもらったような熱い製作発表。
こちらで当日のUSTREAMでの中継内容がみれます♪

演劇的ともいえるステージ、本番どうなるのか「ELECTRIC CITY」!!
湖月さんの中の沸々しているエネルギーが爆破する瞬間を是非劇場で、ご覧下さい!

公演は2011年4月19日から2011年4月20まで東京国際フォーラム・ホールCにて。
2011年4月22日は名古屋市芸術創造センター、
2011年4月26日から2011年4月27日まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。

詳細は梅田芸術劇場のHPにて
http://www.umegei.com/schedule/20/index.html




おけぴ取材班:ayano、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


11/02/24 G.G.R制作発表レポ

2011年2月24日(木)
『G.G.R(グレンギャリー・グレン・ロス)』制作発表レポ

2011年6月に天王洲・銀河劇場にて上演される
「GGRグレンギャリー・グレン・ロス」の制作発表へお邪魔してまいりました。

GGRは、成功と昇進を夢見て、不動産業界を舞台に
顧客の争奪戦にしのぎを削る男たちの物語!

この日登壇された演出の青山真治さん、
そしてW主演の石丸幹二さん、坂東三津五郎さん。

まず、この作品への意気込みを

映画監督としてご活躍されている青山真治さん、この作品が舞台初演出!!
「汗かいています。冷や汗です(笑)
こうして天才二人をお迎えして、しかも映画監督である自分が舞台の演出。
胸を借りるつもりで、今の時代、目の前にある危機を力の限り表現したいと思います!」

ミュージカル界の貴公子・石丸幹二さん
「冷や汗つながりでいくと(笑)、
この作品は、舞台上常に2、3人が登場し言葉だけでやり合います!
互いに冷や汗をかかせながら、
そして観ているお客様にも冷や汗をかいていただきながら進みます!
こういった芝居は初めてなので、また一つ芸が磨かれればと思っています。」

歌舞伎界の名優にして、実に30年ぶりの翻訳劇挑戦という坂東三津五郎さん

「お話をいただいたとき、まず『こんなに背が低くて足の短いアメリカ人いるのだろうかと(笑)』。
よく伺うとカッコいい役でなく、中年の悲哀を感じさせる役ということで、
それなら出来るかとお引き受けいたしました。
青山さんとも石丸さんとも初顔合わせ、思わぬ化学反応が起き、
自分がまだ気付いていない自分に気付けたら嬉しいです。」


青山さんがお二人を起用した理由は・・・

「石丸さんの舞台を拝見していて、“音”に魅了されました。
常に素晴らしい台詞を素晴らしい音で発する。
この世で最も美しいもののひとつだと思います。
“あの音を出せる人”と何かしたい、何なら一緒に暮らしてもいい(笑)、
と思うほどほれ込んでおります。

三津五郎さんはやはりご出演の歌舞伎「馬盗人」や昨秋のテレビドラマを見て、
軽妙でひょうきんなのだけれど、そこはかとないペーソスが漂う。
この方にしか出来ますまいっ!
こちらもまた何なら自宅に押しかけても良い!くらいのファンです!」

ともに惚れこんだお二人との作品作り、
青山さんの中には緊張されつつもワクワクが溢れていました。

お二人の役、ともに不動産のセールスマンですが、果たしてどんな男なのか。

石丸さん(演じるのはローマ)
「野心家ですね。
演じるには、普段は隠すような面を出していく必要があるので覚悟がいりますね。
これまではどちらかというと、夢の中に生きているような役が多かったので(笑)、
人を欺くような役に正面からぶつかるにあたり、役を、自分を見つめなおす作業がいりますね。楽しみでもあります。」

三津五郎さん(演じるのはレヴィーン)
「さえない中年なのだけれど、色気がある。
取り残されていくことに抗って必死なところが可笑しくもあり、
愛おしくもある。そんな男ですね。わかるんですよ、その感じ。
僕なんかも、必死で携帯電話の使い方を覚えたのに、もう次のものが出ている・・・(悲哀・笑)、
そんな必死の可笑しさを感じてほしいです。」

青山さんからは
「ローマは言葉で柔らかく人を騙す。
そんな彼がいよいよ追い詰められた時にどんな人間性が出るか。
レヴィーンは口八丁手八丁で軽妙に振舞うが、それが結局自分の首を絞めていく。
そんな男たちです。」

他にも、今井朋彦さん、大鷹明良さん、加藤虎ノ介さん、テイ龍進さん、坂東八大さんといった
個性的な男性キャスト7人が織り成す、男たちのドラマ。

このように、この日登壇されたお三方の化学反応を想像するだけでも
ワクワク感が高まりますが、この戯曲がこれまたスゴイ!

◆GGRここがスゴイ その1

“作:デヴィッド・マメット” 【カッコいい男の世界を見せてくれそう・・・】
彼は現代アメリカを代表する劇作家であると同時に
「アンタッチャブル」などの映画脚本などでも知られています。

◆GGRここがスゴイ その2

“ピューリッツァー賞受賞”【アメリカの生活を描写した“卓越した”作品!!】
マメットの数多くの戯曲の中でも、
この「グレンギャリー・グレン・ロス」は最高傑作といわれ、
1984年にこの作品でピューリッツアー賞※を受賞しています。

◆GGRここがスゴイ その3

“豪華キャストによる映画化” 【渋くてセクシーな男たちの予感UPUP!】
1992年にはアル・パチーノ、ジャック・レモン、ケビン・スペイシーという
豪華キャストで映画化もされています。(邦題「摩天楼を夢見て」)

※ピューリッツアー賞とは・・・
「アメリカ」に関わるものが対象となり、
文学と戯曲もアメリカの生活を描写したもののみを対象とする。
もちろん、その作者もアメリカ人でなければならない。
ただし、ジャーナリズム部門はあくまでも「アメリカの新聞」にのることだけが条件であり、
そのため日本人も写真部門では海外の新聞社に取り上げられ、
実際に受賞している。(From wikipedia)
ミュージカルファンの皆さんには、RENTが受賞したことでも有名な賞ですね。

働く男たちの生き残りをかけた最後の賭け・・・もがく男の人生と孤独の物語。
今、私たちにどのように映り、そして何を感じるのか。

HPやフライヤーをご覧になった皆さんはおわかりと思いますが・・・
ちょっと大人なトーンの色調。本当に渋い男の魅力が炸裂です!!

青山真治監督が撮ったスポットCMもこのフライヤーのメイキング映像となっていておしゃれ度高いです!

作品公式ホームページはこちら

<東京公演>
 2011年6月10日~19日 天王洲 銀座劇場
<北九州公演>
 2011年6月22日 北九州芸術劇場 中劇場
<兵庫公演>
 2011年6月25日~26日 兵庫県芸術文化センター 阪急中ホール

GGR、覚え方は・・・G限界 Gギリギリ Rルール無用!

<おまけ>

青山監督が挙げられた芝居の面白さに「完成しないこと」という言葉がありました。
(青山さんは、映画監督として「EUREKAユリイカ」で国際舞台に名を轟かせ、
その後小説家としても三島由紀夫賞を受賞されています)
映画を撮り、完成した瞬間、終わりが訪れる。その時に襲ってくる“退屈”。
それに対して舞台には完成はない。
Progress(進歩。向上。前進。発展。)であり続ける面白さがある。
逆に言うと、毎日が完成なのかもしれない。
そうやって、毎公演、みんなを巻き込んでの高揚感を味わいたいとのこと。
まさに「未完の美」ですね♪


おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/02/27 こまつ座「日本人のへそ」稽古場レポ

2011年2月27日(日)
井上ひさし追悼ファイナル こまつ座第九十三回公演
「日本人のへそ」通し稽古レポ

歌・踊りたっぷりで笑い満載、印象に残るシーンが多すぎ楽しすぎ!
シーンの数、衣装の数、靴の数、登場人物の数もすごい!
ほぼ暗転なしで、一幕だけでなんと21の場面数、
お祭り騒ぎのミュージカルな一幕。
打って変わった二幕の展開、さらにさらにの大展開!

1969年にテアトル・エコーへ書き下ろされた、
井上ひさしさんにとっても初の長編戯曲とも言える「日本人のへそ」。
井上さんのエッセンスがギュギュッと凝縮されていて、
3時間の上演時間があっという間、
観終わった後、語りたくなるツボ満載でございます!

出演者のみなさんも新劇、小劇場、ミュージカル、ピアニスト
いろんなジャンルから多才で多彩な顔ぶれ。


なんて多彩な演出!

お話は、東北の田舎娘が集団就職で上京し、
職と男を渡り歩き、天下に成り上がるヘレン天津の一代記が中心となりますが、
とにかく小ネタが満載も満載、大満載!


石丸幹二さんと笹本玲奈さん。この二人の歌声、本当に素敵!

ヘレンを演じる笹本玲奈さん。
今までに観たことのない笹本玲奈さんの衝撃キャラクターオンパレード!
それがどの役もはまっていて、
這い上がるぞというエネルギーがとにかくすごいんです。
声色、表情、とりわけ目つきにもご注目ください♪

あどけなさの残る可愛らしい少女から美しく色気を醸し出す大人の女性に、
まさにヘレンの人生を華麗に生き抜いています(下の写真も笹本さん)。

そしてヘレンの人生に関る人々を演じるみなさんも様々な役で登場!
中でも石丸幹二さんの化け方(失礼・笑)にはみなさん驚かれるのではないでしょうか。

こんな石丸さん見たこと無いっ!いいっ!


後方が石丸幹二さん、手前は笹本玲奈さん、かわいい!

登場する毎にハッとさせられるのが、山崎一さん。
お堅い役からあんなこんな役まで・・・幅が広い!

辻萬長さんの駅名長台詞は圧巻!まわりの役者さん達の振付も楽しい~っ!

何をしてしまったのか!?


左から笹本玲奈さん、石丸幹二さん、たかお鷹さん、古川龍太さん、辻萬長さん

とにかくキャストは八面六臂の大活躍!
各キャラクターの違いがすごすぎです。
すさまじいテンポ感。語りたい場面満載。


左から吉村直さん、植本潤さん、古川龍太さん、右手前が久保酎吉さん

左から笹本玲奈さん、明星真由美さん、山崎一さん
高畑こと美さん、町田マリーさん、小曽根真さん、今泉由香さん

小曽根真さんが、まさに”ピアノで演技”されてます!
(音の連打がとっても心地いい~♪)

井上ひさしさんの言葉が、
栗山民也さんの演出で、
小曽根真さんのオリジナル音楽&生演奏(ピアニストとしてご出演)で
謝珠栄さんの振付によるダンスにのって、
軽やかに、ロマンティックに、ノー天気(!?)に展開。

その心地よいスピード感とわかりやすさは、
やっぱり台詞(芝居)、音楽、ダンス(動き)が
カチッとかみ合った井上音楽劇の魅力!
浅草の町の場は、とてもリズミカルでパワフルでソウルフル!

ここでご紹介した写真は、ほんのほんの一部です。
あのシーンもこのシーンも活気に溢れ、あっという間の3時間です。
観て感じるままに楽しんじゃってください!

戯曲、そして時代の持つエネルギーとそれを表現するキャスト、スタッフのエネルギーが
一体となって押し寄せてくる、まさに芝居の醍醐味が味わえる作品です!

公演は2011年3月8日から27日まで、渋谷のBunkamuraシアターコクーンにて。
詳細はこまつ座HPをご参照下さい。

また、FM世田谷で放送された
たかお鷹さん、 小曽根真さん、 植本潤さん出演の回の
オンエアがこちらでノーカットでお聞きいただけます♪

そして笹本玲奈さんへのおけぴ管理人直撃インタビューもUP



!?



おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/03/02 abc★赤坂ボーイズキャバレー「ゲネプロ」ゲネプロレポ@博品館劇場

2011年3月2日(水) 14:00
abc★赤坂ボーイズキャバレーSpin Off
「ゲネプロ」のゲネプロレポ
@博品館劇場

本番前の通し稽古(ゲネプロ)を舞台にした今回のabc、
いわゆるバックステージものの中でも
めちゃめちゃ楽しくマニアックな設定です!

まず客席のG列に演出家役の岩崎大さん、
スポンサー社員役の南圭介さん、音響役の平山佳延さんが!

演出の愛川先生(岩崎さん)が舞台に向かって指示すると。。

その時、ステージはこんな感じです。

こうした、ステージと客席の間の対話の多いこと多いこと!
さらに、役者さん達が客席、通路を縦横無尽に
自由すぎるくらい動きまくりです!
あまりの自由さと近さに最初かなり驚きでした。

通路で寝てる役者さんはいるし、
ハプニングは起こるし、
お弁当を食べてるスタッフ(永岡卓也さん)もいるし!

まるで本当のゲネプロや場あたりの
現場を見学しているようです!

小ネタも満載!
音響さん(平山佳延さん)は、インカムやマイクで常に小声で何か話してます♪

京先生(大河元気さん)、あのハプニングにはびっくり!

裏方サイドだけではございません、
殺陣、ダンスのかっこよさも味わえます!

西海健二郎さんの合いの手も最高♪(笑

利根川さん(柏進さん)、大健在!

私管理人は客席の某シーンで涙、ジーン。。。

恒例ハンカチまわしもございます!
ブンブン振って、舞台客席、さらに一体化!
これは、楽しんだもん勝ちです♪

"ゲネプロ=本番前の通し稽古"の直前という設定ですので、
舞台用語もたくさん登場、
(ちゃんとわかりやすく解説もしてくれます♪)

今回の"ゲネプロ"の"本番"は、
今年2011年夏に赤坂ACTシアターで"実際に"上演されます。
こうしたリアルなつながりの設定、うまい!楽しい~!

あ、今回の「ゲネプロ」。早めの劇場入りがオススメです!
(開演前から、役者さん達がすでにいろいろ準備中。)
そして、終演後も最後まで気を抜かないでくださいね!

<キャスト>
斉藤慶太南圭介(Pure Boys)、大河元気福山聖二
佐藤雄一(Pure Boys)、DAIZO川隅美慎平山佳延
池田純原嶋元久永岡卓也(Pure Boys)、舟見和利(Studio Life)、西海健二郎(SET)
柏進岩崎大(Studio Life)

詳細な配役はabcのブログをご参照下さい♪

2011年3月2日(水)から2011年3月6日(日)まで博品館劇場にて。


おけぴ取材班:ayano、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/03/07 SAMURAI挽歌~房州幕末編~稽古場レポ

2011年3月7日(月)
水木英昭プロデュース
エンターテイメントヒューマンコメディー
「SAMURAI挽歌 ~房州幕末編~」通し稽古レポ

※最後に出演者動画メッセージも♪

かっこいいーと思った次の瞬間に笑ってます。
なんなんでしょう、この循環。
小ネタ多っ!
このループが徐々にヒートアップ。
いつの間にか気合いの殺陣とアクションがすごいことに!!!

一歩間違うと、かなり危険な、手に汗にぎる大立ち回り。
映画「KILL BILL」で殺陣指導&出演の殺陣パフォーマンス集団
剱伎衆かむゐ”の島口哲朗さんと福田高士さんも加わって
かっこよすぎる!さらにテンポアップ!

舞台は、激動の幕末、房州(現在の千葉県南端)の田舎街。
江戸へ剣術修行に行っていた大八にいさん(宮本大誠さん)が
村に帰って来て、得意げに江戸を語り出すところからはじまります。

変わりたくない者と、
変わっていく時代についていこうとする者。
情報に翻弄される者。

大宴会!?

男くさい空気の中に華やかな菊(モーニング娘。OGの飯田圭織さん)と
おちゃめな松(入絵加奈子さん)が光ります。
時代に翻弄されていく男達を見守る一途さは密かな見所。
お二人の歌、芝居中の何気ない台詞の声がまた心地良いこと♪♪

何が起きた!?


左から相澤一成さん、佐伯太輔さん、川本成さん(時速246億)、戸谷公人さん

鶴岡清太郎(津田英佑さん)。
めちゃめちゃ芸達者!
さすが元マリウス、抜群の歌唱力です!!

PaniCrew山本崇史さんの実に軽やかな立ち廻りにもご注目!

さらに今回、衣装もお楽しみポイント!
どうやら、ジーンズの袴あり、柄物の袴あり、
かなりオリジナルな衣装になっているようなんです。
和服男子が腰を低く構えた姿に萌えてしまう女子のみなさま、本作必見です!
和服×男子×太鼓でございます!
これはある意味、最強かと思われます。
まっすぐで純粋な小助を戸谷公人さんが好演!

減速しないまま、圧巻のラストへ!

ほとばしる汗!
哀愁ある歌!
高木茂治さんの音楽がまたいいんです♪

お稽古の後、皆さんから動画メッセージをいただきました!

男性陣の(自主的)腕立て伏せ!?に見送られて
お稽古場を後にいたしました。
とにかく熱い立ち廻りはすごいです。
歴史に詳しくなくても全然OK!

水木英昭プロデュース初めての時代物。
「SAMURAI挽歌~房州幕末編~」
公演は、2011年3月15日から21日まで、全労済ホール スペース・ゼロにて。

<出演>
宮本大誠/戸谷公人/飯田圭織/入絵加奈子
津田英佑/川本成(時速246億)/山本崇史(PaniCrew)/佐伯太輔
相澤一成/原育美/大橋光/ひとし
島口哲朗(剱伎衆かむゐ)/福田高士(剱伎衆かむゐ)
亀井理那/林美帆/宇野真由美/熊谷莉沙/伊藤直人/野村亮
水木英昭

3/16,17,18は公演終了後にアフタートークも!
詳細は公式HPをチェック!


!?

おけぴ稽古場取材班:ayano、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人

11/03/10 twelve稽古場レポ@東京フィルムセンター

2011年3月10日(木)
OFF OFF BROADWAY JAPAN 設立記念公演
「twelve トゥエルブ ~19歳の運命は12人の男女の手に委ねられた~」稽古場レポ
@東京フィルムセンター映画・俳優専門学校

劇団四季で活躍されていた豪華キャストが 大・集・合!
キャストに穴がないって舞台を多く観ている人ほど、
この贅沢さがわかるはず!


栗原英雄さん、高橋卓爾さん、沓沢周一郎さん、
石塚智子さん、吉沢梨絵さん、波咲まこさん、谷内愛さん!

柳瀬大輔さん、光枝明彦さん

羽根渕章洋さん

メインキャストの輝きを持つミュージカル俳優陣が1作品にこんなに!

今回、本番と同じ西葛西の会場でお稽古を拝見したのですが、
客席数約130!
きっと客席に座ると、あまりのステージの近さに驚かれると思います!
円形劇場のようにステージを取り囲むように2~3列の客席が設置される感じです。
さらに、いろいろな小道具が客席近くに設置されて、
こんなに近くで栗原英雄さんがコーヒーを(劇中の一場面です)↓↓

主催・構成・脚本・演出の望月龍平さんが
「キャッツを思い浮かべて頂けたら」と
おっしゃったその会場の使い方は、
劇場の中に舞台がある感覚ではなく
会場その空間自体が舞台そのものになる発想。

真ん中に手動の盆!?
盆をぐるっと囲む客席
役者さんがすぐ目の前に!
やり取りもなまなましくて…
声もほぼ生、口から直接、声が届く感じ!

途中、盆が何度か回りますが時間が進むときには
時計回りにまわるというルールになっているそうです。

身体表現や歌、映像も取り混ぜたスタイリッシュな演出!
本番会場入りしてまだ2日目とのことでしたが
すでにその完成度の高さにドキドキでした。
公式HPの舞台セット写真

この公演、望月龍平さんが主催をつとめる
OFF OFF BROADWAY JAPANの設立記念公演。
劇団四季、在団中から多方面に信頼があったことを
思わせるこのキャスティングとスタッフ。

柳瀬大輔さんや光枝明彦さんの、
今までにみたことがないようなキャラもみれますよ

nanoline.が作るオリジナル音楽がまたいいっ♪

作品は、過去多くの劇団が上演して来た名戯曲
12人の怒れる男』をモチーフに描かれた完全書き下ろし作品。
19歳の在日の少年が、父親にナイフを突き立てた事件について
12人の陪審員たちが有罪か無罪かの表決を取る議論の場を中心に展開されます。

「勘みたいなものでこの作品を選びましたが、
結果的には役者冥利につきる演目になったと思うし、
今の日本に渦巻いているものを投影しやすい。」
「一歩間違えると自分が加害者になっていたかもしれない、
逆に被害者になっていたかもしれない。
そんな現代日本の気持ち悪さみたいなものを
”コレ”で表現します。」とある物を見せてくれた望月さん。
(”コレ”は劇場でのお楽しみに!)


(心の動きについて、丁寧に説明する望月龍平さん(一番右))

一つのことを12人で決める過程にいろんなことがあるわけですが、
最後、心がふうーっと軽くなる演出に音楽が一役買っています。

音楽、映像、歌もあり、振付=桜木涼介さんのオープニングシーンは
ぜひ劇場にてお楽しみに!
「twelve トゥエルブ ~19歳の運命は12人の男女の手に委ねられた~」
<構成・脚本・演出>望月龍平
<出演>
羽根渕章洋柳瀬大輔栗原英雄高橋卓爾沓沢周一郎
石塚智子吉沢梨絵波咲まこ光枝明彦鄭光誠谷内愛張春紅
公式HPはこちら


谷内愛さんと吉沢梨絵さんとの心地よいハーモニー♪

おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/03/23 OSK日本歌劇団レビュー春のおどり稽古場レポ

2011年3月23日(水)15:00
OSK日本歌劇団
レビュー春のおどり 稽古場レポ

春の群舞最高♪
花が咲く様子をみて癒されない人はいない!というまさにそんな気持ち。
国難といわれる状況の中、
咲いてくれた桜に心から本当に癒されました。
ぜひ多くの方に見てほしいです。

レビュー・ダンスを得意とするOSK日本歌劇団。
そのOSKの伝統のレビュー「春のおどり」
(テーマ曲"桜咲く国"は同じですが、演出や音楽、振付は毎回新作!)

第一部は「さくら」をテーマにした和物レビューショー、
第二部はジャズ・ワイルドロック・ラテンナンバーなどの洋レビューショー!


男役トップスター桜花昇ぼるさん!


高世麻央さん(中央)と、桐生麻耶さん(左)と朝香櫻子さん(右)♪


桜花昇ぼるさん(左)と桐生麻耶さん(右)♪


今日は第一部の和物レビューの通し稽古を拝見したのですが、
一言でいうならば「鳥獣戯画」的♪

どういう意味かは観てからのお楽しみにしておきますが、
とにかく動きがおもしろくて、それでいて品がある!
また、下駄の心地良い響きと純和風な音楽の世界観から、
気付くとギターがギュインギュインと鳴ってロックな世界へと、
流れるように展開してゆきます。
そこに見事にマッチする振付。
この展開がとってもツボ!

全体に漂う大阪人の親しみやすさとちゃめっ気。
それでいて、西の気品と潔さを感じます。
やっている方は大変だと思いますが、
観てる方は最高です!

あんなに激しく動いているのに、
お着物が乱れない!不思議!
日舞の基礎がしっかり叩き込まれた身のこなしにみとれます。

動きから表情までとっても表現豊かで、
小芝居も満載、あっちもこっちも見たくなる!


注ぎまくり、飲みまくり!

娘役陣の切れ味抜群の立ち廻り!

  ん!?


虹架路万さん(一番右)の笑顔に、とっても元気いただきました!

今回、拝見したのは第一部のみでしたが、
この後第二部の洋物レビューも、ものすごそうです。

皆さんの笑顔と、手先足先までキビキビした動きに胸いっぱいになりました。
見終わった後、満開の桜をたっぷり味わった気分になりますよ。
OSK初めての方にもぜひオススメです!


華やか~!柑奈めいさんのソロの歌声にもご注目(一番左の娘役さん)

公演は2011年4月3日から10日まで、大阪松竹座にて
詳細はこちらをご覧下さい。

<耳より情報>
今回の"春のおどり"は、大阪ミナミの商店街の方達が
「春のおどり」キャンペーンを企画されてるとのこと。
「はり重」「道頓堀今井」「法善寺えび家」といった老舗のお店が
この"春のおどり"のためだけにオリジナルの観劇弁当を作ったり、
半券を持っていくとサービスがあったり割引があったりするとのことです♪


珂逢こころさん(写真中央)のステップ最高です!

おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

11/03/24 音楽劇「風雅の旅」稽古場レポ

2011年3月24日(木) 13:30 
野住智恵子プロデュース
音楽劇「風雅の旅」稽古場レポ

言葉の魔術師・松尾芭蕉と二人の弟子の
妖しくも美しい関係を描く音楽劇『風雅の旅』。
その稽古場を拝見して参りました。

芭蕉役は立ともみさん。
宝塚歌劇団在団中は3年間、月組の組長を務め、
2007年12月に退団。後輩の指導にあたりながら舞台に立ち続け、
この作品で初主演!

ストーリーは芭蕉をめぐる人間関係。
芭蕉、曽良、万菊丸、三者の関係の中で「人間くさい等身大の芭蕉」を
思いきり演じたいと気合の入る立ともみさん。


歌をさらさらと書く芭蕉役の立ともみさん

弟子の曽良(そら)役には萬あきらさん。
ダンスが得意な二枚目男役としてご活躍され、
2010年2月に宝塚歌劇団専科をご退団された萬さん、
今回の舞台では剣舞の披露もございます!

するどい目が涼しくて、ザ・必殺仕事人!

小首をかしげる様子がすでにかっこいい萬さん。

そして、今回の舞台で三味線の弾き歌いと語りで
出演されるのが和敬由三郎(わけいよしさぶろう)さん。
俳句小うたを提唱している小唄和敬会五世会長です!
本作品、実は和敬さんが5年間あたためていた持ち込み企画で、
和敬さんは、一部では小唄を、二部では役者「和敬」として出演されます。
小唄と洋楽とのコラボが果たしてどうなるかも聴き所ですよ♪

三味線って雄弁なんですね。
効果音のように登場人物の心理描写が際立ちます!

出演者は立ともみさん、萬あきらさん、和敬由三郎さんの他に、
闇の化身であり、万菊丸役の森美香代さん(ダンス!)
瓦版屋役のチャーリー・ニーシオさん(ラップ!)、
旅芸人役の田渕法明さん(演劇ユニット・アクサル所属の人気若手俳優)もご出演。
小唄と芝居、殺陣、ラップ、ダンス等、
いろんなコラボが気負わずに楽しめると思います!

プロデューサーの野住さんにお話を伺うと、
"無名の松尾芭蕉から、俳句の聖人ともいわれる芭蕉になっていった様子を
まさに劇にしたので、光と影のコントラストを見て欲しい"
とのこと。

公演は2011年4月15日と16日に、大阪の国立文楽劇場小ホールにて。
詳細はこちら

第一部 粋な小唄
    小唄:和敬由三郎
    三味線:和敬梅由 
    琴:和敬三月穂
~休憩15分~
第二部 音楽劇「風雅の旅」
     



おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:nats


11/04/03 明治座五月花形歌舞伎記者懇親会レポ

2011年4月3日(日)
明治座五月花形歌舞伎 記者懇親会レポ

なんと16年降りの、明治座での歌舞伎上演です!
凛とした空気の中、金屏風の前に並んだ
(左から)中村七之助さん、市川亀治郎さん、市川染五郎さん、中村勘太郎さん。
4名が揃うとすごい若々しいオーラ!
ノーメイクの七之助さんのお肌がきれいなこと…
勘太郎さんは初の明治座です!

5月3日(火)から27日(金)まで上演の本作。
まずは見所をご紹介しましょう。

<昼の部>

三大名作のひとつ『義経千本桜』より、
両親に等しい初音の鼓を慕う仔孤の姿に人間の親子の愛情を重ねて
描き出した名場面を早替り・宙乗りなど
ケレン味溢れる『川連法眼館』。
亀治郎さんが初めて狐忠信を演じるところがみどころです!

『蝶の道行』は、儚く世を去った男女が蝶の姿となって舞い踊ります
染五郎さんと七之助さんによる夢幻的な踊りがみどころ!

そして『恋飛脚大和往来』より上方和事の名作『封印切』。
初役で勤める勘太郎さんの忠兵衛に、七之助さんの梅川、
染五郎さんの八右衛門というなんとも華やかな顔ぶれ!
公金三百両の封印を次々と切って行くところがみどころ!

<夜の部>

『怪談牡丹灯籠』は、牡丹灯籠を手に現れる女の幽霊、
そして人間の業の恐ろしさを描いた三遊亭円朝の怪談噺を元にした作品。
染五郎さんが新三郎と初役の伴蔵、七之助さんがお露と初役のお峰という
二役を勤めるところがみどころ!

『高坏』は、下駄のタップという趣向が楽しい軽妙洒脱な踊り。
次郎冠者を勘太郎さんが演じます。酔って転げそうになりながらも
巧みに下駄で拍子を取って踊るところが最大の見せ場!勘太郎さん、
この役は二度目ですが、明治座の舞台に上がるのは
4人の中でただ一人初めてでいらっしゃるとのこと。

この日も製作発表中、余震がありました。
3月11日に起きた大震災の
傷跡が癒え切らない中、舞台に立ち続けることへの葛藤を
各々言葉にしていらっしゃいました。

市川染五郎さん>
「果たして本当に夢を見せられているのかを考えました。
それってたいへんなことだな、たいへんな責任であると…
それができて初めてやることを許されるものなのかなって考えました。」

市川亀治郎さん>
「明治座はおじの猿之助のホームグラウンド。猿之助歌舞伎の新作を次々と生み出した場所。
猿之助四十八選の洗い直しができたらなと…その一回目が明治座というのはうれしい。
やるとなった以上はやるしかない!粛々と自分たちのやるべきことをやっていく!」

中村勘太郎さん>
「自分のいる場所で、やるべきことをやって、必要だと思っていただけることを信じて
やります。」父である勘三郎さんの様子を「心を痛めています。昼だったら
表で照明も使わずに何かできるだろう…と言っています。」と報告されていました。

中村七之助さん>
「自分のやるべきことを一生懸命やらなくてはいけないと思います。
被災地が落ち着いたら、自ら足を運んで向こうで舞台を見ていただきたいなと思います。
古代、ヨーロッパでは、悲しんでいる人には喜劇を見せて病気を治したりしていたそうで、
…舞台にはそういうパワーがあると思います。
心の中で迷っていたら自分が死んでしまうと思うので、
一生懸命やっていい役者になって落ち着いてから
被災地の方々に見てもらいたいと思います。」

歌舞伎は生声、生演奏。
マイクも音響も電気を使わずにできるパワーあふれる舞台。
省エネルギーでも、観る人にはたくさんのエネルギーを
届けてくれる明治座五月花形歌舞伎、ぜひご観劇下さい!

<おけぴ講義付観劇会のご案内>
2011年5月23日(月)夜の部(16時公演)

当日ご観劇前(14:45-)に、東大で歌舞伎研究をされていて歌舞伎入門本も執筆されている
古井戸秀夫先生によるわかりやすい歌舞伎講座付きで観劇会を企画いたしました。
歌舞伎初心者の方も、そうでない方も、この機会に、是非ご参加・ご観劇ください。

詳細・お申し込みはこちらから
おけぴ会員限定



おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/04/07 「おもいのまま」制作発表レポ

2011年4月7日(木)11:00
「おもいのまま」制作発表レポ@あうるすぽっと

石田えりさん、佐野史郎さん、音尾琢真さん(TEAM NACS)、山中崇さんの
実力派キャスト4人が送る新作舞台!

<おはなし>
とある高級住宅街の一軒家。
周囲もうらやむ優雅な生活を送る夫婦(石田・佐野)の元に、
2人の雑誌記者が(音尾・山中)がやってきます。
近くで起こった連続強盗殺人事件を取材しているという2人。
でもなぜか、夫婦のプライベートな質問をしつこく繰り返し、
さらにはズカズカと家に上がりこんで室内を物色しはじめる始末。
怒る夫と、脅迫者のごとく詰め寄る記者たち。
質問はさらに夫妻のプライベートな部分に踏み込み、
2人が互いに胸の内に秘めていた「秘密」にまで迫っていき。。。

夫婦役を演じる石田えりさんと佐野史郎さんは、実は今回が初めての共演。
お互いの印象を訊いてみると。
「怖い部分とか、エリートっぽい部分とか、多面性がある役者さん。
長丁場なので、お互いの嫌な部分も見えてくると思うんですよ。
『何この人~!』とか、『サイテ~!!』みたいな
(このときの言い方があまりに“嫌そう”なので、他の出演者も苦笑)。
でもそれを乗り越えていける信頼関係をつくりたい」
と石田さん。対して佐野さんは、
「もうすでに嫌な奴だなと思われているのかも..でも、怖いのはこちらですよ!(笑)」
と見事に切り返し、
「もちろん大好きな女優さんだし、ちゃんと向きあって、
何でも受け止めてくれる方だという印象です」
と大人なお答え。

実は以前、佐野さんは石田さんと酒席で一度だけ会ったことがあるそうなのですが、
石田さんはそのことを全然覚えていないようで..ガッカリする佐野さん。

この2人の個性派キャストを脇から固めるのが、若手俳優のお二人。
「映像やスクリーンで見ていた大先輩と一緒に舞台に立たせていただけるのは、
“ビビる”以外の何物でもありません(笑)。
稽古も本番もずっとビクビクしながらやることになると思いますが、
山中くんと一緒にその気持ちを共有しながらがんばっていけたら」(音尾)

「少人数で濃密な稽古ができるのが楽しみです。
以前に演出の飴屋さんの舞台を見て衝撃を受けたので、
飴屋さんの頭の中を、少しでも覗いてみたい」(山中)


左が音尾琢真さん、右が山中崇さん

この物語の構想を思いついたのは、ほかならぬ石田えりさん自身だそう。
「人生の中では“どうしてこんなことが起こるのか”という状況に出会うことがありますけど、
それをどう受け止めて、どうリアクションするかという、
自分自身に残された“自由な部分”によって結果は変わる。
それを視覚的に見せるような物語ができたら面白いと思ったんです」

脚本は、劇団「FINE BERRY」主宰の傍ら、舞台やテレビなどの脚本執筆も行う中島新さん。
石田えりさんのアイデアをもとに中島さんが書き上げた台本には、
これまでの演劇とはちょっと違う、
チャレンジングな“ある仕掛け”があるとのこと!

演出は、演劇だけでなく、音楽や美術など、多彩な表現活動を手がける鬼才・飴屋法水さん。

観客の意表をつく大胆な演出に定評のある飴屋さんですが、
今回の美術や音楽についてはまだ「白紙」だそう。
「舞台初日にやってみて、そこから考えていきたい。
まずはあるものを受け入れて、そこから価値をどう作り出していけるか考えていく」
とのこと。

石田さんをはじめとするキャストのみなさんや飴屋さんが
「おもいのまま」に作りあげる舞台。
どんな驚きを与えてくれるのか、ぜひ劇場で!

公演は、2011年6月30日(木)から7月13日(水)まで、
東京・東池袋のあうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)にて。
その後は、7月15日(金)の愛知・長久手町文化の家から8月10日(水)の
岩手・北上市文化交流センターさくらホール中ホールまで、
全国10ヵ所以上の都市で上演予定。


おけぴ取材班:yasu、ayano 撮影:ayano 監修:おけぴ管理人

11/04/13 アンタッチャブル製作発表レポ

2011年4月13日(水)13:00
アンタッチャブル製作発表レポ

松平健さんのちょっと違った一面がみれるかも!?な
”アンタッチャブル”!

アンタッチャブルと言えば、映画でご存じの方も多いと思いますが、
舞台は1930年アメリカ・シカゴ。
禁酒法による暗黒時代を代表するマフィアのボス「アル・カポネ」を
逮捕しようとするアメリカ財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」を描いたお話。
ですが、今回は、ちょっぴり違っている様子。

なんとラブコメディ!!
歌あり笑いあり、さらにテーマは「出会い」。

もちろんアル・カポネ役は松平健さん!

「一度頂点に立った者はときには人間に戻りたい…という
気持ちも持っているはず。そういう気持ちを舞台にしたい。
ある人との出会いから展開し、色んな物語がはじまります。」
「かわいいカポネになるのではないかな!?(笑」
と話す松平健さん。

舞台でラブコメディに挑戦するのは初めてとのことで、
「テンポが早く、かぶせかぶせのセリフ(セリフにセリフをかぶせてテンポよく進む)に
なってくるはずだから頑張らなければ。」とそこは新たな挑戦になるご様子です。
ラブとはいってもカーチェイスや馬が出て来るシーンもあるとのこと!

そして恋のお相手マリア役には、
花影アリスさんと朝香櫻子さん(Wキャスト)。
マリアは、ブロードウェイを目指す日雇いのショーガール。
作品中、全部で7~8曲の歌がありますが一番うたうのはマリアとのこと。
ショーガールですからお衣装やダンスも楽しみです♪

「全力でがんばりたいと思います。」と花影アリスさん、めちゃめちゃかわいい~。
(花影さんといえば、宝塚宙組ベルばらのミツバチのロケットが忘れられません)
本日の製作発表はお休みだった朝香櫻子さんは、OSKの娘役スターさんです!

特別調査官エリオット・ネス役に貴水博之さん(下の写真右から2番目)
そして、影で糸を引く警察署長役には名高達男さん(下の写真一番左)
アル・カポネの弟でコットンクラブ経営者役に大至さん(下の写真一番右。元お相撲さん!)

『今、こういう時期だからこそ、明るいものを届けたい』
みなさんの思いは一緒だと感じました。
輝く松平健さんの笑顔!!最高です!

昨年、「ドラキュラ伝説」で健さんの執事役がとっても
かわいかった光枝明彦さん、今回はアル・カポネの師としてご出演です♪

さらに、尾上松也さんと荒木健太朗さん(Wキャスト)、
栗原英雄さん、山田幸伸さん、春風ひとみさん、岩渕敏司さん、治田敦さん達もご出演です。

企画の赤坂雅之さん
「被災された方達もご招待して、
楽しい気分になっていただきたいと考えています」とのこと。

新しい人生を歩み始めた男達が激走するアンタッチャブル。
エネルギーと元気をもらえる公演になると思います!
脚本・演出は、LEMON LIVE主宰の斎藤栄作さん。
LEMON LIVE公演では人物の描き方がとっても楽しいので、
今回の豪華キャストがどう描かれるかもお楽しみに!

p.s. 4月25日、都内某所で行われたスタジオに潜入。
そこでは”アンタッチャブル”のオケの録音作業が!
音楽は竹内一宏さん、そして指揮は塩田明弘さんです!
楽しいナンバーから、意味深なナンバー(!?)、変拍子系まで
音楽もたっぷり楽しめそう!マリアの歌はあの曲かな♪


おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人

11/04/15 伊礼彼方ファーストアルバム「half」制作現場レポ

2011年4月15日(金)
伊礼彼方ファーストアルバム「half」制作現場レポ

伊礼彼方さんのファーストアルバム「half」、本日発売!
その制作現場の様子を見学させていただいたのでレポさせていただきますね。

まず1月のバンドのレコーディングが行われたスタジオの様子をご紹介!

ピアノに向けられた無数のマイク達。

ここから実際にピアニストの方が演奏される音を拾っていくのですが、
一小節、ワンフレーズの音へのこだわりが半端ないです!

こちらはギターブースの様子・・・と思ったら、
伊礼さんがドラマーに扮していました!絵になりますねぇ。

パーカッションは数々のミュージカル公演でご活躍されている長谷川友紀さん♪

本当に楽しそうに気持ちよく演奏されます。

こうして奏でられた音はこちらのコントロールルームに集約。

コントロールルームにいらっしゃるのは
音楽スーパーバイザー&ミュージックディレクター&指揮の塩田明弘さん。
奥のディスプレイに各ブースの様子が映し出されていますね。

ここでチェックされ、まず第1段階のバンドの音入れがなされます。

スタジオは演奏時のプロフェッショナルな緊張感は保ちつつ、
とっても和やかな温かい雰囲気でした。

記念写真も真面目バージョンと面白バージョンを撮ろう!との提案が
誰からともなく発せられ・・・こちらでは真面目バージョンを大公開!
(みなさんの素のキャラクターに近い(?!)
面白バージョンはまた別のところで公開予定!

その後、次なるステップ歌入れ、そしてトラックダウンへと進みます。
歌入れも小さなブースの中で・・・モニター画像でご覧いただきましょう。

狭いブースに、あれ、3人?
メンバーは・・・

ボーカリスト伊礼さんと指揮者の塩田さんと若林さん!?

この魅惑の歌入れ・・・あの曲です。是非CDでお楽しみください。
伊礼さん、いい感じにテンション上ってます↑↑↑

歌入れが終わると、こちらのスタジオではトラックダウンという作業へ進みます。
最終的な音のバランスなどの調整をする作業です。

一曲ずつ丁寧な確認作業を進めるスタジオ内。
ただただ“耳”と“感性”勝負の世界です。
これが本当にすごい。
思わず溜息が出てしまうほどの職人技に感動です。

決して妥協せず、より良いものを求め続けるみなさんです。

その過程では、もちろん伊礼さんも積極的にご自身の世界観、
考え方を伝え、ナンバーが完成に近づきます。

おっ、パソコン?と思いきや。そのキーボードには全く見たことの無い記号が・・・

譜面に立ち戻りつつ、ナマの臨場感、世界観の表現をする、
塩田さんのスタジオワークショット。
劇場でのミュージカル指揮者とはまた違うお姿です。

こうしてミュージシャンのみなさん、エンジニアのみなさん、
制作スタッフのみなさんそして音楽スーパーバイザー&ミュージックディレクターの
塩田明弘さんのサポートで完成した伊礼彼方さんのファーストアルバム。
伊礼さんの、スタッフのみなさんの“想い”が詰まった
渾身の一枚に仕上がっています!

楽曲は、半分は出演作品を中心とした至極のミュージカルナンバー。
半分は伊礼さんのルーツでもある沖縄楽曲や
現在の“伊礼彼方”を構築し、泣き笑いを共にしてきた名曲の数々をカバー。
全14曲の集大成!

<収録曲(全14曲)>
01. Too Bad(「絹の靴下~silk stockings~」)
02. So Close (「魔法にかけられて」)  
03. 僕はママの鏡だから(「エリザベート」)
04. ONE SONG GLORY(「RENT」)
05. You'll be in my heart-スペイン語バージョン-(「Tarzan」)
06. 永遠の問いかけ(「Garantido -生きた証-」)
07. 王家に捧げる歌(「The Musical AIDA-アイーダ-」)
08. 青空(THE BLUE HEARTS)
09. 青春の影(チューリップ)
10. 愛してる(米米CLUB)
11. 時の流れに身をまかせ(テレサ・テン)
12. 花-すべての人の心に花を-(喜納昌吉&チャンプルーズ)
13. 島唄~ウチナーグチ・ヴァージョン~(THE BOOM)
14. 糸(中島みゆき)

2011年4月15日発売です!

お求めは一部劇場売店、山野楽器銀座本店、他
東宝ミュージックグランアーツ・オンラインショップ

「half」オフィシャルブログ

<伊礼彼方『half』CD発売記念イベント ミニライヴ&サイン会>
日時:6月1日(水) 18:30start
場所:銀座山野楽器本店 7F イベントスペース“JamSpot” (東京都中央区銀座4-5-6)
伊礼彼方 1stアルバム『harf』を山野楽器各店舗及び
山野楽器 WEB-SHOPPINGにてご購入のお客様に応募はがきを差し上げます。
応募抽選にてイベントにご招待。
応募締切:05月13日消印有効
お問い合わせ:山野楽器イベント係 03-3861-8775



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人


11/04/15 ミュージカル「おもひでぽろぽろ」@銀河劇場

2011年4月15日(金) 17:00
ミュージカル「おもひでぽろぽろ」
ゲネプロ&囲み取材レポ@天王洲 銀河劇場

スタジオジブリ作品初の舞台化。しかもミュージカル!

秋田を中心に活動をする「わらび座」と、
おなじく東北の宮城出身&元宝塚雪組トップスターという共通項をもつ
朝海ひかるさんと杜けあきさんの共演。
震災の直後に秋田に入り稽古が始まったそうで、
地に足を付けて誠実に舞台を務めたいという朝海さんの言葉が心に沁みました。

朝海ひかるさん演じるタエ子は東京の銀行に勤めるOLさん。

杜けあきさんが演じるのは、そのタエ子のお母さん。
最近お疲れ気味のタエ子を心配しています。
「さがしておいでタエ子のこたえを~♪」
母性を感じる、深くやさしい歌声でタエ子を「田舎の夏休み」へと送り出します。

ジブリアニメ版では実写?!と見間違えるような緻密な背景画で再現された
山形の自然描写も見所のひとつ。
「今回の舞台の見どころのひとつは自然の力、人間の力」と語る朝海さんの言葉通り、
きらめく自然を役者さんが演じています。幻想的な衣装が素敵です。

そして驚いたのは杜けあきさんの2役目!
立ち姿がすでに「ばっちゃ」(おばあちゃん)。
そして、鶏を・・鶏を・・。
これはぜひ劇場にてお楽しみに!
とにかく杜さん演じる「ばっちゃん」、
キュートです。お茶目すぎます。
楽しんで演じてらっしゃるなーということがとっても伝わってきました。
(下の写真でもばっちゃん元気に踊ってます)

わらび座の若手ホープ三重野葵さんも熱演!

ジブリっぽいでしょ↓

村祭りの獅子舞を指導する姿もかっこいい!和太鼓の音が客席に響く!
そう、この舞台には東北の山村の魅力がいっぱい詰まっているんです。
山形の名産「紅花」を摘むタエ子たち。

ゴム手袋に農作業着姿です。
紅花の畑で踊る朝海さん。可憐です。
顔が小さくて目が大きくて・・
まるで畑に降り立ったバンビのようです。

思い出と一緒に旅をするタエ子はこの東北の自然の中で
「こたえ」をみつけられるのでしょうか。
その「こたえ」はぜひ劇場で探してみてくださいね!

公演は4/16-29まで天王洲 銀河劇場にて


このシーン好き♪左は小タエの石丸椎菜さん

<おまけ>
ロビーではアニメ版で美術監督を担当した男鹿和雄さんの原画を展示中。
この絵たち、必見です。筆のタッチから色使いまで、みればみるほどすごいですよ。
今回のミュージカルのために描き下ろされた美しい紅花畑の画にも注目です。
カフェコーナーには今回の舞台にちなんだオリジナルドリンクも♪


おけぴ取材班:mami、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/04/18 スウィーニートッド公開稽古レポ

2011年4月18日(水)
ミュージカル「スウィーニー・トッド」公開稽古&囲み取材レポ

現代ミュージカル界の巨星スティーブン・ソンドハイムによる
トニー賞8部門受賞(1979年)の傑作ブロードウェイミュージカル「スウィーニー・トッド」。
2007年の日本公演はsold outとなった舞台が再演決定!

チラシにも"ミュージカル・スリラー"とあるように、
ちょっと怖い雰囲気の物語ですが、
その中になんとも言えないユーモアがちりばめられているミュージカルなのです。
ジョニー・デップ主演のティム・バートン版映画をご覧になった方も多いのではないでしょうか。

今回拝見したのは、オープニングの一場面。
憎悪に燃えるスウィーニー(市村正親さん)の表情!
心の痛みを苦しげに絞り出すような声も顔も凄い迫力です!

大竹しのぶさん演じるのは、ロンドンで一番まずいと評判のパイ屋を営むラヴェット夫人。
おそろしい行為とは裏腹に何故か可愛くお茶目な役所。

下の写真中央のキムラ緑子さんはラヴェット夫人にまとわりつき、
忌わしい言葉を投げかけ続ける謎の女役。物語のキーパーソン!
今回公開されたオープニングナンバーでも不吉な叫び声が稽古場に響いていました。
向かって右手は「踊る大捜査線」スリーアミーゴスでお馴染み斉藤暁さん。

スウィーニーの娘ジョアンナ役のソニンさん。ものすごくスタイルがいいっ、美しいっ!
ソニンさんは2007年公演のジョアンナ役をきっかけに、
その後ミスサイゴンやレントなど話題のミュージカルにたくさん出演されるようになりましたね。

そんなジョアンナに恋する若い水夫アンソニーには田代万里生さん。
田代さんは今回、初参加組。
この二人の若いカップルが物語に温かみと救いを与えます。

オープニング第一声は吉田純也さん。
セット上部には、帽子とお髭が似合う、タ―ピン役の安崎求さん。

武田真治さんはラヴェット夫人を慕う少年トバイアス。
彼の行動がスウィーニーたちの運命を大きく動かします!

阿部裕さんの力強い歌声♪

公開稽古後のインタビューでの大竹しのぶさん。
お気に入りのシーンは1幕最後のスウィーニーとのデュエットとのこと。
「不気味でおどろおどろしいのに何故かワルツでイェーイ楽しーい!って感じなんです。」
と可愛らしく語っておられました。

作品の見どころは?という質問に
「生きる激しさ。生に対する激しい欲求!」
と熱くこたえながらも
「でも(ご本人は)家では子供とダラーっとしてます」とお茶目な市村さん。

インタビュー中も市村さんと大竹さんの息がぴったりで、
そして、出演者舞台にかける想い、情熱が熱く伝わってくるお稽古場でした。

<おはなし>
物語の舞台は18世紀末・産業革命期のロンドン。
妻子と幸せに暮らしていた理髪師スウィーニー・トッドは
美しい妻に横恋慕したタ―ピン判事にはめられ無実の罪で流刑に処される。
長い年月を耐え忍び、若い水夫アンソニーに助けられロンドンに戻ったスウィーニー。
しかし妻は既に自殺し娘ジョアンナはあのタ―ピンに養育されていた。
憎悪に燃えるスウィーニーはロンドンで一番まずいパイ屋の女主人ラヴェット夫人の店に間借りをして理髪店を再開。
彼の正体を知る人間を次々にかみそりであの世に送りながら復讐の機会を狙う。
そしてスウィーニーの犯行が進むと共になぜかラヴェット夫人のパイの味が評判を呼ぶようになる・・。

演出は宮本亜門さん。
「これでも生きる、まだ生きるぞ!という『生きる』エネルギーがある作品。
ミュージカルって歌も踊りもあるけどドラマを出していくもの。
いまこの時期に改めて生きているってすごいなと実感させてもらっている。人間のエネルギーってすごい」
と話されてました。

公演は2011年5月14日(土)~6月5日(日)まで東京・青山劇場にて上演。
さらに6月~7月はツアー公演も。
公式HPはこちら

暗く美しく、同時にどこか楽しいソンドハイムの楽曲を実力派キャストで聴けるのが楽しみ!


おけぴ稽古場取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/04/20 Underground Paradeゲネレポ@シアタークリエ

2011年4月20日(水)
Underground Paradeゲネプロレポ

- Sketches with Body and Music -
とチラシにあるように
ニューヨークの地下鉄で生きる人々の日常や心の中を歌・音にのせて、
身体をつかって表現していくShow。

登場人物は歌い続けるピアノ詩人、ギターの弾き語り、
世界中で音を採取する女、売れないデザイナー、盲目の女、赤ん坊を抱いた母親…
終始歌う歌う踊る歌う!

中川晃教さんの自己紹介時には帽子にご注目。

キレイに歌おうとかかっこよく歌おうとかじゃなくて、
「歌そのもの」な中川さん。
奏でる音楽、語りかけるような歌声が、まるで、その場で
メロディや歌詞が生まれているかのようです。
衣装がお似合い!!

彩吹真央さん、歌も踊りも大活躍!!
中川さんとのデュエットもたくさんで見所満載です。
さらにム○を持ってアニマルなダンスシーンも!
そして彩吹さん演じる"ニコ"が貼ったり剥がしている
ポスターの標語も個人的にツボでした。

藤岡正明さん、ド…ドレッドヘア!
シンガー藤岡さんを満喫です☆
何を歌っても上手い!
骨太な声が中川さんの声と凄く合います♪
ご本人がこれまたとっても楽しそう!

岡千絵さん、気持ちいいー歌声とチャーミングな存在感。
売れない服をみんなが着てジーヘイを励ますシーンがポップで可愛い!
そして、cautionのテープのくずを腰に巻きつけるところがお気に入りです♪
あなたにとってゴミだって私には価値があるっ!こういうの好きです!

電気の消えた車内で、キャンドルを分け合って、
暗闇で「ありがとう」「ありがとう」と交し合う声の温かさ。
このシーンも大好きです。

上の写真の一番右手、大貫勇輔さんのダンスにはついつい目が行きます。
スタイルよし、顔よし、何より動きが大きくてキレイ!

しなやかな筋肉が美しい佐藤洋介さん。
春が来て、重いコートを脱ぎ捨て真っ白なコスチュームに!
光であり、芽吹きであり、希望を感じました。

そしてこの公演で振付を担当されている
原田薫さん、港ゆりかさん、YOSHIEさんは皆さんご出演されています。

"私を泣かせてください"の場面で、原田薫さんと彩吹真央さんが
シンクロするダンスシーンにはグっときますよ!

港ゆりかさん、小柄ながらキレのあるダンス!
こちらは実に印象的なシーン↓

YOSHIEさん、女性であんなにキレッキレで個性的なダンスができるのって観たことない!

登場人物たちの衣装のお洒落さも、今回とっても大きな見所と思います。
お衣装担当は屋島裕樹さん。
この衣装がツボに入っちゃう人、きっと多いと思います!

構成・演出・訳詞は、東宝最年少で女性初のプロデューサとなった小林香さん。
アンダーグラウンドという、地下だから見えるものがあったり、
闇だからこそ聴こえる音があったり。
地下、闇、光、春の日差しと前向きになれる作品です。

レベルの高い個性のぶつかり合い、
お互いへのリスペクトがすっごく伝わってきて、
それが観ていてたまらなく清々しい気持ちになりました。

2011年4月20日から24日までのわずか5日間だけの公演。
公式HPはこちら。ロングランしてほしい~!


おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

11/04/27 コクーン歌舞伎「盟三五大切」製作発表レポ

2011年4月27日(水)
渋谷・コクーン歌舞伎 第12弾
「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」製作発表記者会見レポ

Bunkamura設備改修工事で約半年間休館する前の大トリ公演ともなる
第12弾公演「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」。
製作発表出席の出演者は(右から)
演出の串田和美さん、尾上菊之助さん、中村橋之助さん、中村勘太郎さん、中村国生(くにお)さん。

演出は串田和美さん。
「コクーン歌舞伎はスタッフを始め歌舞伎の俳優さんが、
歌舞伎って何だろうという想いを持って取り組んでいる。
古典を保存し守るだけではない、その想いに触れるとワクワクして創作意欲が湧く。
今回は菊之助さんの初参加が感激」
と熱く語り、今回取り上げる南北作品に対して
「近代的な筋が全然通っていなくて、めちゃくちゃ。
でも、人間そんなに筋を通して生きているわけではない変な生き物。
南北の中に何が眠っていたのか、何を考えて生きていたのかな、と。
演出プランは秘密。いっぱい考えて稽古場には全部忘れて行こうと思います」
といたずらっぽく語る串田さん。

<おはなし>
売れっ子芸者・小万(尾上菊之助)と夫の三五郎(中村勘太郎)は
三五郎の父の旧主・不破数右衛門に討ち入り資金を渡すため、大金を必要としている。
小万に惚れ込んでいる浪人・薩摩源五兵衛を騙して百両を巻き上げるが、
裏切られたことを知った源五兵衛は復讐の鬼となり三五郎の仲間5人を惨殺。
命からがら逃げ出した2人だがついに居所をつきとめられ小万も源五兵衛の手にかかる。
さらに三五郎が手に入れた百両は皮肉にも源五兵衛のもとへ。
やがて、そもそもこの悲劇の始まりは些細な行き違いだったことが明らかになる・・。

先日、日本芸術院賞を受賞された中村橋之助さんは
5月の「たいこどんどん」に引き続き2カ月連続のコクーン登場。
尾上菊之助さん演じる売れっ子芸者の"小万"について
「薫るような匂うような綺麗さ。こんないい女と一緒にいられて鼻高々というかハッピーというか・・騙され甲斐がある」と絶賛。

コクーン歌舞伎初登場の尾上菊之助さんは
「初演からほぼ欠かさず見ているコクーン歌舞伎は劇場全体が大きな熱いエネルギーを持って渦巻いているよう。
自分がやっている歌舞伎というものは何なのかということを考えさせられる。
まっさらな気持ちで小万という役を務めたい」
と決意を語っておられました。

三年ぶりに参加の中村勘太郎さんは
「(コクーン歌舞伎に)出ていない間はすごくさみしかった。
13年前の「盟三五大切」が初めてのコクーン歌舞伎。
稽古の間は(父である勘三郎さんに)怒鳴られっぱなし。
見かねた串田さんが仲裁に入ってくれるほど。
本番中も耳元で"下手くそ"、と囁かれた。
楽日はトイレにこもって泣きました。今回はリベンジ!の気持ちでやりたい」
と壮絶ながら微笑ましい(!?)エピソードを披露。

さらに
「前回は橋之助兄さんにフォローしてもらったので
(前回の自分と同じ役を務める)国生を助けたいと思います」と優しいひとこと。

その中村国生さんは、今年高校生になったばかりという中村橋之助さんのご長男。
もちろん初コクーン。
会見中も緊張気味の面持ちだった国生さんですが、マイクを持つと
「先輩のみなさんと一緒に憧れのコクーン歌舞伎を出来て嬉しい。
高校生になったのでこれからもっと頑張っていきたい」と
しっかりと話されてました。

橋之助さんは、国生さんが生まれる前から上演を重ねてきたコクーン歌舞伎に
今回、親子揃ってのご登場。
囲み取材では
「勘太郎が国生の面倒をよく見てくれているので、
代わりに今年2月に生まれた勘太郎の長男が大きくなったら
芝居以外のことをどんどん教えていこうかと・・」
と取材陣の笑いを誘ってました。

コクーン歌舞伎の中心として活躍してきた勘三郎さんが休演する中、
チームを引っ張る立場となった橋之助さん、初参加の菊之助さん、国生さん、
そして父の当たり役に挑戦し続ける勘太郎さんと、
今年の渋谷も熱い風が吹きそうです!
早く稽古に入りたくて待ちきれない、
という様子が伝わってくる製作発表でした♪

<作品概要>
「盟三五大切」は四世鶴屋南北による言わば「忠臣蔵・外伝」。
さらに「四谷怪談」の後日譚にもあたります。
忠臣蔵の世界を背景にしながらも、生身の人間として浪士を描き、
背後にある人間の闇の部分に焦点を当てた南北らしい作品です。

公演は2011年6月6日(月)~27日(月)までシアターコクーンにて
出演:中村橋之助尾上菊之助中村勘太郎坂東彌十郎片岡亀蔵笹野高史坂東新悟中村国生
公式HPはこちら

「盟三五大切」のチケットをおけぴネットで探す



おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人


11/04/27 舞台「スマートモテリーマン講座VOL.2」製作発表レポ

2011年4月27日(水)12:30
舞台「スマートモテリーマン講座VOL.2」開講決定!!製作発表レポ

リアルに臭い製作発表は初めてでした。
ご本人のマイクが一番臭いと思いますが…
おもしろすぎました。

製作発表がUstreamで全世界に中継されていましたので
まずは、ハイライトをどうぞ!

リクルート発刊のフリーマガジン『R25』で連載していた
「スマートモテリーマン講座」でクスッと笑ったことがある方、
多いのではないでしょうか?

モテるサラリーマンになるための仕草や行動を解説する様子が
妙におもしろいこのコラムが昨年舞台化されて大反響。
今年はVOL.2を上演とのこと!

会見がUstreamで全世界に公開されるためハイテンションの
モテリーマン(=モテるサラリーマン)役、安田顕さん(TEAM NACS)。
最初からお顔が半笑いだったのですが、まさかの。。。会見中に放屁!

脚本・演出は、現在最も活躍するお笑い作家の福田雄一さん。
VOL.1の稽古場を振り返って
「稽古を積めばつむほど、僕の大好きな気持ち悪いところを
(安田さんが)ガンガン出して来てくれるので、
僕としては天国のような稽古場でしたね。」と。

2枚目から3枚目まで幅広くこなすイケメン賀来賢人さん(主人公サラリーマン)には、
登場ひとこと目に「ほんと、あんた最低だな」と言われたものの反省もせず、さらに放屁。

直後、ヒロイン岡本玲さんの顔をのぞき”女性に嫌がられる”というモテリーマンに
あってはならない展開へ。

モテリーマンにこんな適役はいないと確信。

「とにかく、この変態のお二人についていって三人目の変態に
なれればなと。楽しみたいと思います。」と語った賀来さんが一番大人でした。
本番、非常にたのしみっ!!

日程:2011年10月12日(水)~19日(水)
場所:天王洲銀河劇場
出演:賀来賢人岡本玲川久保拓司ラバーガール飛永翼/大水洋介)、ブラボーカンパニー安田顕
公式ホームページ
チケット一般発売日:2011年7月16日(土)10:00



おけぴ取材班&撮影:nats 監修:おけぴ管理人


11/05/08 スウィーニートッド オケ付通し稽古レポ

2011年5月8日(日)
ブロードウェイミュージカル『スウィーニー・トッド~フリート街の悪魔の理髪師~』
オーケストラ付き通し稽古レポ

先日、公開稽古と囲み取材の様子をお伝えしたミュージカル「スウィーニー・トッド」。
いよいよ5月14日(土)に初日を迎えます。

今回なんと!
本番直前の稽古場にて、オーケストラの入った通し稽古を取材させていただくことが出来ました。
かなり貴重なこの機会。
張り切ってレポさせていただきます♪
長文レポートですがお付き合いくださいませ!

劇場入り目前のオケ付き通し稽古。
キャスト、スタッフ、オーケストラメンバーの方々で
通路ぎりぎりまで埋まった稽古場は熱気と緊張感とでいっぱいです。

スウィーニー役の市村正親さん。
通しが始まるまで、何度も何度も入念にオーケストラ演奏とのタイミングを確認していました。

ラヴェット夫人役の大竹しのぶさんは、とても集中した表情。
確かめるようにシーンを繰りかえし、徐々に役に入っていきます。

そして音合わせをするオケメンバーの皆さんの楽譜が分厚い。
音符の層(?)も分厚い!
音楽監督は山下康介さん、指揮は西野淳さんです。
みなさん音をチェックしながら真剣な表情。

とにかくこの「スウィーニー・トッド」はスティーヴン・ソンドハイムによる楽曲の難易度が半端じゃない!
ほとんどオペラ並みと言いますか、
素人からするとオペラより難しいんじゃないのと思ってしまうような曲が全編に散りばめられています。
変拍子も多く、思わぬ音の連続で、気軽に鼻歌なんて絶対無理。
美しい旋律が、気が付くと不協和音に変わっている。
覚えられないけれど耳に残る。また聴きたくなる。
そんな想いを見透かすように繰り返されるメロディ。
観る側からするとゾクゾクする悪夢的なソンドハイム・マジックにどっぷりと浸れる幸せがありますが、
演じる(歌う)側にしてみれば、これはまさしく悪夢のような楽曲なのではと思ってしまいます。

以前からソンドハイム愛を公言し、彼の作品を多数演出している
宮本亜門さんですから求めるレベルの高さも容易に想像できます。
皆さんの緊張した様子にも納得。

幕開けはアンサンブル陣による「スウィーニーのバラ-ド」。
暗いロンドンの街角で、これから始まる復讐と狂気の物語を予感させるオープニング。
オケの音、そしてアンサンブルの皆さんの声の厚みが凄いです!
男性の高音が不気味に響き、追ってすぐに低音が・・
これは劇場で聴いたら凄い迫力に違いありません。
出演者の皆さん、クラシックの素養がある方も多く、歌唱力のレベルが高い!
聴いていて気持ちがいいです。
気持ち悪い旋律だけど気持ちがいい。

セットがくるりと回ると、そこは港に着いた船の上。
セットの使い方、全編を通してとっても印象的でした。
場面から場面へと流れるようにセットがくるりくるりと・・。
実際の舞台の上でどんな見え方をするのか非常に楽しみ。

さて、船上にはスウィーニー市村正親さんとアンソニー田代万里生さん。
アンソニーは物語の中でほとんど唯一の「まともな人」のはずなんですが、何故か笑えます。
スウィーニーの迷惑顔にも気付かず、常に前のめり。思い込んだら命がけ。
まっすぐでイヤミが無いアンソニー。
田代万里生さん、はまり役だと思います!
ソニンさん演じるジョアンナとの相性もばっちり。
万里生さんがジョアンナを想って切なく歌い上げるナンバー、その名も「ジョアンナ」。
バルコニーを見上げて恋する人の名前を繰り返す。美しくて力強い名曲です。
(ウェスト・サイド・ストーリーの名曲「マリア」を思い出しますね。
それもそのはず。ウェスト・サイド・ストーリーの作詞もソンドハイム先生なんです。天才!)

名曲といえば、大竹しのぶさん演じるラヴェット夫人が
スウィーニーとの未来を夢見て歌う「バイ・ザ・シー」も素晴らしい♪
ラヴェット夫人の可愛らしさ、切なさ、そして狂気が存分に表現されています。
ものすごーく難しい曲ですが、大竹さんが歌うとさすがの演技力で歌に引き込まれます。
スウィーニーの復讐に協力しながらも、過去に執着する彼に腹を立てたり甘えたり。
大竹さん可愛い。でも骨を持ってたりしてやっぱり怖い。
ラヴェット夫人、劇場でまだまだ化けそうな予感が致しました。

そして、ソニンさん演じるジョアンナ。
ほんっとーに、美しいです。
衣装もメイクもなしでこの美しさ。
これ、実際の舞台上ではどうなっちゃうんでしょうか。
安崎求さん演じるターピンがメロメロになってしまう気持ちがよくわかります。
(安崎さん「薄いモスリンのドレスがよく似合うよ」って何度も!
危ない親父っぷりが素敵でした。十字架を前にするシーンは必見!)

ソニンさん、歌も高音がきれいに出ていて声がよく通ります。
籠の中の小鳥と自分の境遇を重ねて歌うソロナンバーの悲しげな可憐さ。
もっと聞いていたいと思ってしまった・・。歌詞も切ないです。

切ないといえば武田真治さん。
ちょっと頭が足りない少年トバイアスを演じています。
彼が大竹さん演じるラヴェット夫人を母のように姉のように慕い、必死に彼女を守ろうとするんです。
武田真治さん・・本当に少年に見えます。
身毒丸から16年。サックスをかっこよく吹いちゃう武田さん。
ついこの前まで「ピンクスパイダー」でロックしていたはずなのに。
真っ直ぐな目で純真に笑うトバイアスの表情。
役者さんってすごいです。
ラヴェット夫人のまずーいミートパイを食べる演技も可愛い!
物語の終盤、トバイアスは重要な役割を果たします。要チェックです!

2幕目の始まりは肉が変わって美味しくなったラヴェット夫人のミートパイを
ロンドンの群集が「ヤムヤム~♪」と食べまくるシーン。
ここでもアンサンブルパワー炸裂です。
思わずこちらも食べたくなっちゃう楽しいシーンです。
でも観劇の際にミートパイを持参するのはお勧めしませんよ。
何故って・・。それはここでは言えません。

ここから終盤にかけて言えないことはたくさんありますが、
まだまだお伝えしたいことは山ほどあるんです。
斉藤暁さんのオルガンとか、中西勝之さんのカミソリとか、
キムラ緑子さん演じる女乞食の不吉な切なさとか、
弁護士と法王と牧師なら、牧師がお勧めだとか・・。

でも観劇の楽しみを減らさないように・・あともう一つだけ!

市村正親さんのスウィーニー。
剃刀を研ぐ姿が似合いすぎです!!
復讐心を胸の中に隠し、紳士的な物腰と笑顔で客の髭を剃る。
恐ろしい役なのに何故かだんだんスウィーニーだけがまともな人間に思えてきたりして・・。
ジョアンナを見る目の切なさって言ったら!

複雑で難解なのは音楽だけではなく、人間の心の中も同じ。
きっと劇場ではさらにそれぞれの役柄の深みが増していることと思います。

ブロードウェイミュージカル『スウィーニー・トッド~フリート街の悪魔の理髪師~』は
5月14日(土)~6月5日(日)まで青山劇場にて上演。
さらに7月まで大阪・広島・長崎・名古屋・横浜をツアーで回ります。

「生き抜いてやる!」
人間のパワーがたっぷり詰まった異色ミュージカル。
ソンドハイムメロディーと亜門演出にどっぷりと浸かりましょう♪

公式HPはこちら
前回の公開稽古レポはこちら

くれぐれも!観劇のお供はパイ以外で!

「スウィーニートッド」のチケットをおけぴで検索する



おけぴ稽古場取材班:mamiko、おけぴ管理人  写真提供:ホリプロ


11/05/09 氷川きよし特別公演 制作発表レポ

2011年5月9日(月)11:00
氷川きよし明治座・初座長公演
『氷川きよし特別公演』制作発表レポ

「やだねったら、やだね♪」
力強いこぶし回しと爽やかなキャラクターで
幅広い世代から人気を集める氷川きよしさん。

新世紀を迎えた2000年に演歌界の新星として颯爽と登場。
さわやか、可愛い、息子にしたい、孫にしたい・・
と大人気の氷川さんも今年でデビュー12年目。
ついにファン待望の明治座での初座長公演が決定したとのことで、
先日都内ホテルで行われた制作発表にお邪魔してまいりました!

今回の公演は第一部が「銭形平次~きよしの平次・青春篇」と銘打たれたお芝居、
第二部が「氷川きよしコンサート2011in明治座」という二部構成。

氷川きよしさんの銭形平次ということで、もしかして和装で登場?と思っていたら・・
氷川さんこちらの意表をついた全身「白」!のスーツ姿でご登場です。
ネクタイもチーフも靴もベルトも真っ白で壇上の氷川さんがまぶしい!
もちろん一番まぶしいのはその「スマイル」!

4年ぶりの座長公演、しかも初の明治座登場。
「久しぶりで緊張していますがせいいっぱい自分らしく舞台に立たせていただきたい。
震災で被害にあわれた皆さんに元気や勇気を・・氷川きよしも頑張っている。
自分も頑張ろうと思っていただけたら」と真摯に語る氷川さん。

今回の「銭形平次」は青春篇。
平次18歳の設定だそうです。
これには氷川さんも
「僕、33歳なんですけど・・足腰鍛えて頑張ります」。

脚本を手がけた堀越真さんいわく今回のコンセプトは
「ハートウォーミングな推理劇」。
「殺人や痴情的事件は起きません。どんな犯罪が起こるのかは観てのお楽しみ。
物語の背景は神田祭り。
(震災の影響で中止になった)今年の神田祭りの代わりに
明治座で楽しんでいただければ・・」とのこと。

そう。銭形平次と言えば神田明神下に住む生粋の江戸っ子。
氷川さんは福岡出身の九州男児、
「銭形平次」原作者の野村胡堂は東北・岩手の出身ということで
「日本の北と南が一緒になって理想の江戸っ子像を作りたい」
と演出の北村文典さんも意気込みます。

久々の時代物の扮装に
「髷をつけると懐かしいなという感じでテンションが上がる!」という氷川さん。
今回公開された平次の扮装も紺色に縞模様の着物が素敵です!
十手を持つ姿もびしっと決まりそうですね。

氷川さんの公演と言えば客席のファンの方が、
(芝居上で)危険が迫っている氷川さんに
「きよし君危ない!」と声をかけたり、
女性との恋愛がらみのシーンでは悲鳴があがったりという
"客席と舞台との一体感"が有名ですが、
これには素直に「うれしい、ありがたいです」と語ってらっしゃいました。
立ち回りのシーンでも背後から敵が迫ると、
客席から氷川さんに「後ろ!危ない!」と教えられてしまうので、
スタッフの方は頭を悩ませるんだそうですよ。
そしてこれを逆手に取って面白い立ち回りを作りたいとのことです!

写真撮影では平次の決めポーズ「銭投げ」をかっこ良く決めながらも
「お金は投げるもんじゃないと言われて育ったので・・
後でちゃんと拾いますから!」とお茶目な氷川さん。
元気で正義感溢れるNew平次、ご期待ください!

『氷川きよし特別公演』は6月2日(木)~6月30日(木)まで明治座にて上演。
企画・監修 長良じゅん神林義弘
第一部「銭形平次~きよしの平次 青春篇」
演出 北村文典
脚本 堀越真

<出演>
氷川きよし 大空眞弓 横内正 太川陽介 山田スミ子 西山浩司 瀬川菊之丞 比企理恵
中田博久 高松あい 脇 知弘 前川泰之 佐野圭亮 高橋あゆみ 他

第二部「氷川きよしコンサート2011in明治座」
(新アルバム「演歌名曲コレクション14」収録の「きよしの銭形平次」を要チェック♪)

公演公式HPはこちら



おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/05/12 アンタッチャブル ゲネレポ@シアター1010

2011年5月12日(木)
『アンタッチャブル』ゲネレポ@シアター1010

笑って笑って、そして温かい気持ちになる
松平健さん主演のラブコメディ。
テーマは「ファミリーの結束」

ゴージャスな、お茶目な、そして、もちろんカッコイイ、
いろんな松平健さんを見ることができる舞台です。

舞台は1930年代、禁酒法時代のアメリカ・シカゴ。
松平さんが演じるのは街を牛耳るマフィアのボス、ご存知“アル・カポネ”

カポネが弟ディノ(大至さん)の経営するコットンクラブで、
ブロードウェイを目指す日雇いショーガール、マリアと出会い。。。
マリアを演じる花影アリスさん(OSK日本歌劇団の朝香櫻子さんとのWキャスト)、

歌声もダンスも目線も佇まいも、キュート!

ワシントン財務省からカポネ検挙のために送り込まれた
特別調査官のエリオット・ネスを演じるのは貴水博之さん
(下の写真右。後ろは春風ひとみさん)。
歌声もお楽しみに♪

エリオットとコンビを組むのは歌舞伎役者の尾上松也さん
(StudioLifeの荒木健太朗さんとWキャスト)(写真左)
新米刑事の初々しさと人の良さがピッタリ。

コットンクラブにたまたま居合わせたセキュリティガード志願の
男ジミーを演じるのは治田敦さん。この役所最高!
カポネの弟ディノ(大至さん)も憎めないキャラクター♪

名高達男さん演じるのは、なにやら曲者の香り漂う警察署長。
もうひとつの顔は愛妻家?恐妻家?
渋い声にしびれます!!

コメディ担当 ちょっと抜けた殺し屋 山田幸伸さん(左)、
ハードボイルド担当 カポネの参謀 キレ者のカルロ 栗原英雄さん(右)の格好良さ!
ちなみに上の写真と下の写真に写っているもう一人の方は、
さぁ誰でしょう?(このレポで既にお名前登場済の方です)

光枝明彦さん演じる謎のホームレス ジミーパパ。
カポネに語りかける姿がとても温かく、雰囲気たっぷりの謎めいた役所です。

BOY MEETS GIRL、スリリングな追いかけっこ、
ファミリーの絆のドラマ、夢に向かう青春、男の友情、
そしてそして、大勘違いから人間関係はもつれにもつれるコメディ要素あり。
盛りだくさんながら、それが心地よくちりばめれらたあっという間の2時間半。
とっても王道で、それが気持ちいい!
肩肘張らずに見られる作品ですよ♪

脚本・演出は、LEMON LIVE主宰の斎藤栄作さん。
カーチェイスシーン スピード感あるスリリングなシーン、
照明も美しいダンスシーンもお楽しみに!

また、この公演では、東京公演13日以降毎公演ごとに 
30名の被災者の皆さまを避難所から送迎つきでご招待されいます。
終演後はキャストによる募金の呼びかけなども行われるとのことです。

<公演情報> 
東京公演 2011年5月12日-15日@シアター1010
追加公演  6月15日、16日@シアター1010
名古屋公演 2011年5月21日、22日@中日劇場
大阪公演 2011年5月28日、29日 森ノ宮ピロティホール
※Wキャストスケジュールなどは公演HPをご覧ください。

公演HP
おけぴ管理人の制作発表レポ

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おけぴ取材班:chiaki 撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

11/05/14 ミュージカル「風を結んで」稽古場レポ&中川晃教さんインタビュー

2011年5月14日(土)
ミュージカル「風を結んで」稽古場レポ

☆本レポ最後に中川晃教さんへの動画インタビュー、稽古場動画有!

江戸から明治への激動の時代。
侍が刀を持てなくなり、武士という身分がなくなっていく時代。
ひたむきに生き抜こうとする人達の姿を描いたミュージカル「風を結んで」。
オリジナルミュージカルを創り続ける演出・振付家の謝珠栄さん率いる
TSミュージカルファンデーションの屈指の名作が、
2005年の初演からキャストも新たにシアタークリエにて来月上演されます!
その熱い熱いお稽古場を拝見してきました♪

今回拝見したのは、2幕の冒頭。
(本レポの写真・文・動画はすべてこの2幕冒頭部分)
2幕冒頭だけでこの見所満載的満足感!

まずは出演者の皆さんの剣の動き!
息ぴったりの迫力!

平吾・郡兵衛・弥助の見習いトリオが実にいい味出まくりです。
平吾役の中川晃教さんは、4年ぶりのミュージカル。
どこまでも届きそうな中川さんの澄んだ歌声をたっぷり聞けますよ♪

お調子者でトラブルメーカーの郡兵衛役は藤岡正明さん、
温厚で柔軟な性格の弥助役は小西遼生さん。
この見習い三人組がとっても面白くて笑わせてくれますよ♪
表情みてるだけで楽しすぎです!
繕い物をする姿一つにも三人の性格がでてる!

平吾にちょっかいをだす郡兵衛↓

弥助にもちょっかいをだす郡兵衛↓

そして・・・

お美しすぎる大和悠河さんが演じるのは、洋行帰りの商人由紀子。

由紀子は昔からの価値観に縛られない開放的な女性で、
武士であろうと男性であろうと、言いたい放題!きっぷの良さが気持ちいい!

剣術の達人で、武士の在り方だけをよりどころにする右近役の大澄賢也さん。

殺陣は、ただの殺陣ではございません!
音楽にノった舞踊のような殺陣は、さん(演出・振付)ならでは!

こちらは捨吉役の山崎銀之丞さん、若者をからかってるあたりが兄貴的!

美しい静江(菊地美香さん。歌声にもうっとり♪)にドギマギする平吾もいいっ!

価値観のがらっと変わった激動の時代。
その時代を駆け抜ける若者達の姿。
夢を持ち続け、諦めない人だけが咲かせることのできる「幸せの種」とは。


↓お、このシーンは!?

そして、お待たせいたしました、中川晃教さんへの管理人インタビューです!

<中川晃教さんインタビュー!三人組、はかま、ぞうきん(!?)について等>

<二幕冒頭部分の稽古場ハイライト映像>
(管理人的ツボシーンを中心に編集してみました♪)


公演は2011年6月4日(土)~6月19日(日)まで日比谷シアタークリエにて。 公式HPはこちら

その後、6月26日(日)に名古屋・中日劇場、
6月28日(火)~6月30日(木)までイオン化粧品シアターBRAVA!にて上演。

こちらはフォトセッション時の様子。雰囲気がとってもいいです♪

前列左から、
山崎銀之丞さん,大和悠河さん,謝珠栄さん(演出・振付),中川晃教さん,大澄賢也さん
後列左から、
加藤貴彦さん,小原和彦さん,菊地美香さん,藤岡正明さん,小西遼生さん,照井裕隆さん,俵和也さん


いい笑顔!

左から大和悠河さん、謝珠栄さん(演出・振付)、中川晃教さん

おけぴ稽古場取材班:ayano、nats、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人

11/05/19 「雨」公開稽古&囲み取材レポ

2011/05/19(木)
新国立劇場2010 /2011シーズン<演劇>
井上ひさし作・「雨」公開稽古&囲み取材レポ

市川亀治郎さんと永作博美さんが新国立劇場に初出演!

井上ひさしさんが残した傑作戯曲「雨」を、
栗山民也さんが演出する注目舞台の公開稽古&囲み取材に伺ってまいりました。

舞台は江戸時代、他人になりすまし大金を手に入れようとする
主人公・徳(市川亀治郎さん)と彼を取り巻く人々、
そして運命の女・おたか(永作博美さん)との日々。

井上ひさしさんの紡ぐ美しい日本語の向こうに描かれるのは、
ただひたすらに生きる人々の苦しみ、悲しみ、そして喜び・・。

亀治郎さん、昼間に明治座での舞台を務めた後の稽古場入りです。
(しかも義経千本桜で宙乗り!役者さんって本当にタフです・・)

永作博美さんは地方随一の器量よし・おたか役。
本当におきれいです!
可愛さの中に色っぽさ。お稽古着の浴衣もまぶしい。

本日拝見したのは「雨乞い」のシーン。

記憶をなくしたふりをして東北の紅花問屋の当主・喜左衛門になりすましている
徳(市川亀治郎さん)の正体が何度もばれそうになるのを、
おたか(永作博美さん)がナイスなフォローでその都度助ける、というシーンです。

人々の追及に苦しい言い訳をする徳。

植本潤さん(花組芝居)演じる金七が厳しく問い詰めます。

宮司(山本龍二さん)も見つめる中・・

とにかく、みなさんの東北弁が美しい!
これはどこか特定の地方の言葉ではなく、いわば「井上語」とのこと。
それだけに演じる側にとってはハードルが高そうですが、
聞いている分には流れるような日本語が耳に心地いいです!

雨乞いの歌。日本の東北の風景が目に浮かんできます。
永作さん、読み合わせでこの歌を聴いたときに少し涙ぐんでしまったとか。


女房しか知らないある秘密で見事に徳の窮地を救うおたか

初めて挑戦する井上作品。
「ここまで色々なものがギュッとつまっていたとは。
喜劇であり、悲劇であり、ミステリーでもある。
どのシーンも楽しみにしてていただきたい」と意気込みを語ってらっしゃいました。

一方の亀治郎さんは「好きなシーンは?」の問いに「まだありません!」ときっぱり。

とにかくセリフの量が多く、役者泣かせの井上作品。
しかも江戸から東北へと微妙に変化していく方言に
「多少まいっております」と記者の笑いを誘います。

リラックスしたお二人の様子から稽古場の雰囲気の良さが伝わります。

取材を受けるお二人の感じも、夫婦っぽい?

「しっかりと作品で見せる、歌舞伎に近い芝居らしい芝居。
暗中模索している最中だが、(演出の)栗山先生がさらに上を望んでおられる感じが伝わる。
初日から千秋楽まで進化していきたい」と語る亀治郎さんでした。

井上ひさし作・栗山民也演出「雨」は新国立劇場・中劇場にて
2011年6月9日(木)から29日(水)まで上演予定。

意表をつくスピーディな展開と、あっと驚くどんでん返し。
色と欲に目がくらんで東北へ旅立ち他人になりきるため方言を会得し、
やがて大きな謀略に飲み込まれていく男の姿を通して
「人間とと言葉」「中央と地方」という骨太なテーマを問う、井上戯曲の真骨頂です。

<おはなし>
江戸は両国、大橋のたもと。雨宿りに入った金物拾いの徳(市川亀治郎)は
老いた浮浪者から「喜左衛門さまでは・・?」と声をかけられる。
どうやら東北・平畠の紅花問屋「紅屋」の当主と間違えているらしい。
莫大な財産と平畠随一の器量よしの女房「おたか」を残し
行方が分からなくなっていると聞き、
本物の当主になりすまそうと江戸をあとにする徳。
北に向かうにつれ変わっていく言葉に戸惑いながらも、
喜左衛門として一世一代の大勝負を打つ日々が始まった・・。
(チラシより抜粋)

ふたりっきりだとこんなシーンも。
永作さん、可愛すぎです!

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おけぴ稽古場取材班(&撮影):mamiko、おけぴ管理人


11/05/22 DIAMOND☆DOGS DOKIDOKI SAMBA NIGHTゲネレポ@博品館劇場

2011年5月22日(日)14:00
DIAMOND☆DOGS 2011
「DOKIDOKI SAMBA NIGHT」ゲネレポ
@博品館劇場

先ほどゲネを拝見してきましたが、
ノンストップでダンス!歌!ACT!
息をつく暇もないくらいの怒涛の90分!

舞台に現れたシルエット。その正体は・・・
「運命」を呼ばれるjewelを求めて旅する愉快で陽気な5人の泥棒たち。

コードネームは・・

ROSE(東山義久さん)

SOUTHERNCROSS(森新吾さん)

RUBY(小寺利光さん)

ANGEL(中塚皓平さん。めっちゃ飛んでます)

PANTHER(和田泰右さん)

ボーカリストのお2人は人々の感情を操る
CHAOS(TAKAさん。写真左)とGOD(咲山類さん。写真右)。

彼らが求めるJewelを表現するのはゲストダンサーの長澤風海さん。
時に妖しげに時に美しく5人を惑わします。
まるでミステリアスな妖精のよう!

台詞無し、ダンスと歌と動きで魅せられまくりです。
小芝居も満載!掛け合いもドツキも息ぴったりで、
めちゃめちゃ楽しそうです(動きもとっても楽しい!!)

こちらは森新吾さん、小寺利光さん、和田泰右さんの3人による
陽気なスペイン語風のおしゃべりしまくりジャンプしまくりの場面!

とにかく全編ノンストップでダンスが止まりません。
汗の量がすごい!
ジャンプも高い!
2メートルくらい飛んでいるように見えます!

白いスーツでコパカパーナ♪

管理人の個人的ツボは東山さんと中塚さんのDUET!
トートダンサーのようなお二人、美しく幻想的な舞!

足先まで美しい~

それぞれのシーンに合わせた衣装やアクセサリーにもぜひご注目ください。

先日メジャーデビューを果たしたD☆Dの
1stシングル「カルバナル~禁じられた愛」も熱唱!
煌めく汗がまぶしい、いつにも増して熱いステージ、一緒に燃えてきてください!
公演は2011年5月22日から29日まで、銀座の博品館劇場にて!

客席絡みもありそうな気配ですよ
↓ゲネでは客席のスタッフからカメラを取り上げた和田さんが東山さんをパチリ

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おけぴ稽古場取材班:mamiko、おけぴ管理人  撮影:mamiko、おけぴ管理人


11/05/28 花組ヌーベル「番町皿屋敷」稽古場レポ

2011年5月28日(土)14:00
花組ヌーベル「番町皿屋敷」稽古場レポ

加納幸和さん率いる芸達者男優集団によるネオかぶき「花組芝居」。
本公演とは別に、少人数&小スペースで濃厚な舞台を作り上げる
番外公演・花組ヌーベルの第4弾「番町皿屋敷(ばんちょうさらやしき)」、
衣裳付き通し稽古を拝見して参りました。


お菊ちゃん役の加納幸和さん

皿屋敷と言えば、幽霊になったお菊さんが井戸のほとりでお皿を数える
「1ま~い、2ま~い・・」でお馴染みの怪談が有名ですよね。

が、今回は怪談ではなく岡本綺堂作の「純愛もの」!

今回は、事前にさらっとあらすじをわかっておくとよりいいかもです。
ということで簡単なお話(チラシより)

旗本・青山播磨(はりま)には、腰元のお菊という恋人がいた。
彼女を心から愛する播磨は数々の良縁を受け入れぬまま独身を通している。
お菊も一心に播磨を信じているのだが、ふとしたお見合い話に動揺し、
彼の真心を試そうとお家の重宝である皿をわざと割ってしまう・・。

歌舞伎にしては比較的モダンな演目ですが、
まずオープニングから、花組芝居らしい状況設定!
さらに小ネタ・小芝居を、随所に織り交ぜつつ、
気が付くと思いもかけない場所に心を連れて行かれてしまう、そんなお芝居です♪

では今回の出演者10名をご紹介!

青山播磨を演じる小林大介さん。
権六(丸川敬之さん・左)と権次(美斉津恵友さん・右)と3人そろって"青山ブラザーズ"♪


羽織の模様にもご注目下さい。袖口からチラリと見える水色も効いています

そんなブラザーズといざこざを起こす「並木の長吉」松原綾央さん。

橋場の仁助・磯村智彦さん。弁慶スタイル!

北沢洋さん演じる放駒四郎兵衛の登場はジャストアモーメント♪



こちらは休憩中・・ではありません!
加納幸和さんのお菊ちゃん、自由すぎるキャピキャピぶりが可愛い♪
紫色のお着物はお仙役の堀越涼さん。

谷山知宏さんは2役おつとめ。
小石川のおば様こと真弓役が、かなりツボ!!

昼も夜もバイトに明け暮れる勤労少女は二瓶拓也さん。
こちら夜バージョン↓

音楽は、三味線の杵屋邦寿さん率いる
唄・三味線・鳴り物のメンバー(杵屋佐喜さん、杵屋佐助さん、福原百貴さん、橘内幹さん、望月太意三郎さん)が担当。
福岡公演ではなんとライブ生演奏付きで上演されるそうですよ。
他公演は録音ですが役者さんの動きにぴったり合わせて演奏されているので、
何とも言えない贅沢な音空間が広がります♪

立ち廻りも、ツケの音と動きが合って迫力あります!


蹴りっ!

豪華な衣裳や小道具。思いがけない色や模様の組み合わせ、
役者さんの役者紋などをじっくりと見られるのも小さなスペースならではのお楽しみ♪
こちらは北沢洋さんの役者紋「左二つ鯨巴(ひだりふたつくじらどもえ)」。

細かなところまで、ぜひ劇場でチェックしてみてくださいね!

今回拝見した通し稽古は、メイク・カツラがない状態ですから、
本番では、さらにセット・照明も入り、どのようになるか、お楽しみに!


この黄色いのは?

花組ヌーベル第4回公演「番町皿屋敷」は
2011年6月2日から7日まで座・高円寺にて上演。
上演時間は休憩なしの90分。

6月11・12日 福岡・筑前一之宮 住吉神社能楽殿
6月18・19日 名古屋・テレピアホール

あと、花組オリジナル団扇も今回劇場で販売(\500)、
一本につき250円を被災地に寄付されるとのこと。
さらに終演後には役者さんによるサイン会もあるそうです!

詳細は花組芝居HPで。


誰でしょう?

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おけぴ稽古場取材班&撮影:mamiko、おけぴ管理人


11/05/30 ミュージカル三銃士製作発表レポ

2011年5月30日(月)12:00
東宝ミュージカル『三銃士』製作発表@帝国劇場

オランダ、ドイツで大ヒットした「ミュージカル 三銃士」が
2011年7月17日より日本初上演!

カンパニーがまるでファミリー!
仲のいい親戚の集まりのような楽しい"三銃士"製作発表でした!

というのも、今まで数数の
東宝ミュージカルに出演されている実力派キャストが勢揃い!豪華ですっ!

まず主人公ダルタニャン役には井上芳雄さん!

今回は、今までの”品のいい王子様”イメージとは一新、動きまくる熱い銃士役!
この様子はぜひ ustream (12:20頃)をご覧下さい!

その井上さん、「♪ひとりは皆のために」を熱唱中に。。。



ご存知の通り、レ・ミゼラブル上演まっただ中の帝国劇場。
舞台袖にはバリケードあり、地下道に続くマンホールあり!
つい、手が伸びてしまった井上芳雄さんでした。

井上さん演じるダルタニャンがあこがれる三銃士役の三人は
身長高、見目よし、歌よし、ノリよし!!!


(左から橋本さとしさん、井上芳雄さん、石井一孝さん、岸祐二さん)

銃士達による歌唱披露「ひとりは皆のために」。
♪ひとりは皆のために、皆はひとりのために
♪いますすめ~な~か~ま~た~ち~ぃ ↑
日本語が音にしっかりハマッてて気持ちよく、
ちょっと戦隊モノっぽいところもかっこいいんですよね♪

勇気ある銃士たち(原作だと22~23歳)の友情を
清々しく描いた音が帝劇に響く体験は新鮮です!

カンパニーのノリがこれだけ良いのは
橋本さとしさんの、抑揚のある関西弁の”つっこみ”効果も大きいように思います(笑)

今年3月に出演していた「ZORRO THE MUSICAL」では、歌がなかったという石井さん。
ZORROではフェンシングの個人レッスンに通っていらっしゃったのだそう。

むかし、”後楽園で地球を守っていた”アクションも得意な岸さんは
フェンシングだけではないアクションを見せてくださるそうです!


(左から橋本さとしさん、石井一孝さん、岸祐二さん)

"三銃士とダルタニャンのわきあいあい、楽しそうな様子を羨ましそうに見つめている"のは
孤独な敵役作り中の山口祐一郎さん。

そして「謎の女、悪役に初挑戦」の瀬奈じゅんさん。
三銃士たちがフェンシングのお稽古で筋肉痛に苦しむ中、
瀬奈さんは、殺陣を楽しみながらお稽古されてる感じとのことで
現段階では一番殺陣がうまいのは瀬奈さんとのこと!
(この場面の会見の様子もとっても楽しいです。ustream で24:30頃)

囲み取材では冒険活劇である三銃士にちなんで「最近、冒険中のこと」を聞かれ、
(リードする側だった宝塚時代を振り返りながら)
「リードされる側、相手役に身を任せるということを学ぶために、
最近アルゼンチンタンゴに挑戦中」だそうです!

フェンシングのアドバイスをする山口祐一郎さんのトークに会場はこの日一番の盛り上がり。
殺陣が上手になるほど飛んでしまう可能性もあるというフェンシングの剣の"先"。
山口祐一郎さんによると、レミゼのカーテンコールのお花のようだとのことですが(!?)
先は丸くとも、積極的に当たりに行かないように皆様お気をつけ下さいね(笑)


(ちなみにこの写真のトークの場面はustream 21:00頃)

この日、オーディエンスは満席で、
Ustreamの閲覧数もライブで4000人を超えたそう!
ミュージカルファンの期待がビシビシ伝わってきますね。

レミゼのファンテーヌの歌声の興奮が忘れられない和音美桜さんや、
吉野圭吾さん、坂元健児さん、今拓哉さんをはじめ、
シルビア・グラブさん、伊藤明賢さんもご出演で、
本当に豪華キャストな三銃士。アンサンブルの方達も、実力派の方達ばかり。

「ひとりは皆のために、皆はひとりのために」
まさに今の日本にふさわしいメッセージなのではないでしょうか。
("三銃士"は東日本大震災のチャリティ公演で収益の一部が寄付されます)

公演は約一ヶ月半。是非お見逃しなく!

<キャスト一覧(敬称略)>
ダルタニャン     井上芳雄
アトス        橋本さとし
アラミス       石井一孝
ポルトス       岸祐二
ミレディ       瀬奈じゅん
リシュリュー枢機卿  山口祐一郎
アンヌ王妃      シルビア・グラブ
コンスタンス     和音美桜
ロシュフォール    吉野圭吾 
バッキンガム公爵   伊藤明賢
ルイ13世      今拓哉
役者/ジェームズ   坂元健児

<男性アンサンブル>
青山航士安部誠司奥山寛加賀谷一肇川口竜也島田邦人杉山有大
橋本好弘原 慎一郎東山竜彦藤田光之松澤重雄山名孝幸横沢健司

<女性アンサンブル>
石田佳名子碓氷マキ柏木ナオミ樺島麻美久路あかり
鈴木結加里水谷祐紀安田貴和子

原作:アレクサンドル・デュマ
演出:山田和也さん


地球を守っていた岸さん(一番右)、立ち方が戦士!カッコイイ!

2011年7月17日(日)~8月26日(金)@帝国劇場
2011年9月3日(土)~9月28日(水)@博多座

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おけぴ取材班&撮影:nats、おけぴ管理人


11/05/31 『大奥・第一章』制作発表レポ

2011年5月31日(火)14:30
『大奥・第一章』制作発表レポ@八芳園

ドラマ「大奥」の舞台化第2弾「大奥 第一章」制作発表。
期待にたがわぬ豪華さに感嘆ため息の連続でありました!

まず、制作発表の始まりからサプライズ。
公募で選ばれた大奥ファン100人と報道陣が見守る中、
会場のカーテンがスーッと開くとそこには、
美しいお庭を背景に、奥女中たちを従えた女性の姿が・・こ、これは。

春日局役、ドドーンと豪華な打掛で登場の松下由樹さん。貫禄です!

そして、会場後方の花道からは・・
お江与を演じる木村多江さんが、春日局をじっと見据えながらしずしずと・・。

おふたりがすれ違う瞬間の緊迫感!これぞ大奥!
正直に言います。怖かったです!

今回の舞台は大奥の黎明期。
三代将軍家光の乳母・春日局と、
二代将軍秀忠の正室にして家光の実母であるお江与との激しい女の戦いと、
二人の波乱に満ちた生涯を描く豪華絢爛の時代絵巻!

春日局というと、強い女・怖い・女帝というイメージがありますが、
「今回は春日局になる前のおふくの時代もボリュームを持って描かれるので、
彼女がどのように生き抜いたのか、平和を願い、
子を守るという思いも感じてほしい」と語る松下さん。
ドラマで演じた強烈な春日局役のせいで会う人みんなから、
こわい!しびれる!と言われたそうですが
「いい意味に取っています」と不敵な笑みを浮かべます。

木村さんは
「女ならではの陰険さも自分の中にあるそういう部分を膨らませて楽しみます。
いじわるな役をやると楽しくなっちゃうんですよね」と可愛らしい声で怖い事を。
ちなみにカツラが重くて筋肉痛になるので「本番までに首を鍛えます」とのこと。

家康役の近藤正臣さん。
開口一番「(江戸幕府の)トップです。気持ちいいです!」
そして「秀忠君はかわいそうだなー。私はひとことだけでおさめます。よろしく」
とお茶目ダンディー♪

その秀忠を演じるのは原田龍二さん(左から二人目)。家光役に田中幸太朗さん(左端)。
おふたりとも、女性陣の迫力にタジタジという様子で「たっぷりと尻にしかれます」。

前回の舞台版「大奥」では総額数億円という豪華な衣裳が話題になりました。
今回もドラマで使った衣裳が「見ていた方には、
あ、あれ、とわかる形で(松下さん談)」で何着か登場するそうです。
会場内に展示されていた打掛も美しかったです~。

八芳園の美しいお庭で並んでの写真撮影では、
役柄から離れるときゃっきゃと仲の良さそうなお二人でありました。

テレビドラマよりももっと深くて濃い、絢爛豪華な「女たちの戦い」が繰り広げられる、
舞台版「大奥 第一章」は
10月2日~27日まで東京・明治座にて、
11月4日~27日まで名古屋・中日劇場にて上演。

出演
松下由樹 木村多江 原田龍二 田中幸太朗
上原美佐 鷲尾真知子 山口香織里 近藤正臣ほか
「ありがたや~ありがたや♪」大奥スリーアミーゴスも登場しますよ!
(美味でございます~の浦尾役・久保田磨希さんは出産準備のためにお休みです)

スタッフ
脚本 浅野妙子
演出 林徹
音楽 石田勝範
プロデュース 保原賢一郎

公演HPはこちら

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おけぴ取材班&撮影:mamiko  監修:おけぴ管理人

11/06/03 ミュージカル座「ロイヤルホストクラブ」稽古場レポ

2011年6月3日(金)14:00
ミュージカル座ミュージカル★コメディ
『ロイヤルホストクラブ』通し稽古レポ

ホストクラブ「パラダイス」が4年ぶりにリニューアルオープン!ということで、
おじゃまして来ました稽古場へ!
衣装付き通し稽古ってことでホストの皆さん、かっこいい!


(No3ホスト維舞聖夜役の松原剛志さん、No1ホスト白金豪役の藤浦功一さん、No2ホスト花咲愛人役の大塚庸介さん)

そしてテニミュ出身のイケメン俳優、渡辺大輔さんがまさかの「ダメホスト役」です!!
『トラブルショー(リンク)』で「実は二枚目だけじゃなさそうだ!」
なところを見せてくれていた渡辺さん、
ダメホストっぷりとその後の展開がおもしろい!!

舞台は、新宿歌舞伎町のホストクラブ「パラダイス」。
そこで毎月の売上げナンバー1を競うホスト達…と、かすりもしないダメホスト達。
店に来る女性客とのやりとりを爆笑の連続で描きつつ、
それだけではない男達のドラマが待っている休憩込みの3時間。
セリフのないところでも笑わせてくれるキャスト揃い!

ダメホストの皆様↓


(左から麻田キョウヤさん、尾花宏行さん、渡辺大輔さん、菊地まさはるさん)

女性客にも色々いまして…
見て下さい、尾花さんの「お前の方がでかいんかい」と言いたげな目。最高です!
こういう小芝居が舞台上のあちらのテーブルでもこちらのテーブルでも。
ちなみに、一番左奥の紫スーツは鮫島鉄矢役の川島大典さん。。。
この方の存在感と高い声は絶妙~。

No1ホストの手練手管と隠れた努力とは!?


(No1ホストの藤浦さんとローズ役の杵鞭麻衣さん)

(No3ホストの松原剛志さんとセレブな女、川田真由美さん)

こんなことじゃダメだ!ダメホストたちは努力を始める。
「これだ!これさえあれば俺らはモテる!…?」

この一連のシーンめっちゃいい!
剣士郎役の黒澤尚子さん(右)、丈二役の柴崎咲子さん(左)が本当にかっこいい。
何故、そんなに女性の心を見破れるのか!?それにはわけが。
ここもセリフなしで、笑わせてくれるシーン含みます。
※ピンクTシャツを着た武者真由さんはKAZZさんの代役で入っておられます。

お腹がいたかったのはお局OL金子民子役の渡辺希望さんの振る舞いっぷり。
と、五大輝一さん。。。五大さんが「オーケーオーケー」っていうだけで、
ほんっとうにに可笑しくておかしくて!
五大さんが笑うだけで、箸がころがったように可笑しいんですよ。
(あ、箸が転がっただけじゃもう笑えないお歳でございますか?
大丈夫、間違いなく笑えます。)


(五大さんとオーナー役の上條恒さん)

ホストクラブという場所で積み上がるのはお金だけじゃない。
人間関係やプライド、友情だって積み上がっていく…
そして、静かに愛情も積み上がって
行くのかもしれない。ラストはジーン。音楽にも泣かされます♪

ジーンした後の歌、歌、歌~♪♪♪

ミュージカル座といえば、元気が出るオープニングも見所。
これから始まる物語がどんな世界なのか、
ヒントをくれるオープニングはいつも楽しい♪
今回は女性の声が重なりあっていくところがキレ~イ。
シーンの間にある女性達の踊りと歌にもうっとり。シャラララ~
再演されるにあたって、
全部で4曲も新たに追加されている気合の入れようでございます。
女性キャストは連日ダイエットに励んでいるんだとか。
初日はもうすぐ!是非、劇場でご覧下さい!

2011年6月9日(木)から12日(日)までシアター1010にて。
脚本・作詞・演出 竹本敏彰
公式ホームページはこちら

「ロイヤルホストクラブ」のチケットをおけぴで検索する



おけぴ稽古場取材班:nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


11/06/03 ミュージカル「風を結んで」ゲネレポ@シアタークリエ

2011年6月3日(金)18:00
ミュージカル「風を結んで」ゲネレポ
@シアタークリエ

「激変の時代をどう生き抜くか」
大きいテーマを扱いながら、
ここまでユーモラスに描いていることに驚き!
実力派の役者陣の見事な舞台に加え、
脚本・演出に巧みさを感じずにはいられない作品です。

ストーリーの軸となるのが
平吾(中川晃教さん)、郡兵衛(藤岡正明さん)、弥助(小西遼生さん)、
この若者3人組が実に息ぴったりでユーモラス!

中川晃教さんの平吾…不器用だけど自分の頭で考える若者。
ピュアな歌声、まっすぐでコミカルな演技、
当時の人らしい純朴さがにじみ出ている感じ!

皆の歌声の中から中川さんのピュアな声が
一筋聞こえてくると心打たれるんです。
菊地美香さんとのデュエットでは、
お二人ともに抜群の透明度を持っているので呼応し合って
思わず目を細めてしまうほどキレイ...


(左から中川さん、菊地さん)

藤岡正明さんの郡兵衛…メガネ、センス!?カンペキなお調子者キャラ!
藤岡さんの演技の幅のすごさに目が向いてしまう郡兵衛ですが、
歌唱力の安定感も抜群です♪
二幕の歌と笑顔は何度でも観たい!
劇中、客席にむかって語ったり、喜ぶシーンもいいっ!

小西遼生さんの弥助…弟キャラで心優しい弥助のA型っぽいところがたまりません。
縫い針の穴に糸が通ったときの小西さんのこの笑顔↓

このシーンの小西さんの芸の細かさは
稽古場見学の頃から数段アップ!
おそらく3人の中で一番縫い物が上手なのは弥助でしょう(笑)
弥助の笑顔はときに切ないほど。
二幕、彼が選ぶ"道"にも納得。
役作りがとても丁寧だなーと感じました。

対照的に、剣術の達人にして、武士のプライドだけをよりどころに生きている男
橘右近(大澄賢也さん)の存在も時代を象徴する存在。
舞踊のように美しい殺陣にもご注目下さい。

そして、謎の男 捨吉の奥行きのある存在感!
山崎銀之丞さんのお声、めちゃめちゃめちゃめちゃいいです!
二幕、ジーーーンと胸が熱くなりました。

大和悠河さんが演じる開明的な由紀子との出会いを通して、
3人は自分たちの行き方を考え、未来を思い描いていきます。
登場から大和悠河さんの華ありまくりのオーラ!!

「♪風を結んで」
希望に満ち溢れたいいナンバーです♪
(生オケです♪)

作品中では、男たちの生き様と同時に、女性の生き方も描かれています。
女性の自立、幸せ。
可憐な静江(菊地美香さん)と、いつも凛とした由紀子(大和悠河さん)、
この二人の場面にもぜひご注目下さい。

信じていた武士の道、突然価値観がひっくり返った世の中、
時代が間違っているのか、時代の流れが早すぎるのか。
やがてそれぞれの道を選び、歩み始める若者たちの姿を通して、
変わっていくことと守ること、自分の生き方を見つめなおすことが出来る作品と思います。

「生きて生きて、生き抜いていこう」
今も平吾の、作品のメッセージが心に響いてきて、リピートしたくなってます。

公演は2011年6月4日(土)~6月19日(日)まで日比谷シアタークリエにて(公式HP)
その後、6月26日(日)に名古屋・中日劇場、
6月28日(火)~6月30日(木)までイオン化粧品シアターBRAVA!にて上演。


白虎隊シーン

5月14日の公開稽古レポより、中川晃教さんインタビューと稽古場映像を再度ご紹介♪

<中川晃教さんインタビュー!三人組、はかま、ぞうきん(!?)について等>

<二幕冒頭部分の稽古場ハイライト映像>
(管理人的ツボシーンを中心に編集してみました♪)

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おけぴ取材班:nats、chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/06/05 コクーン歌舞伎『盟三五大切』公開稽古&囲み取材レポ@シアターコクーン

コクーン歌舞伎『盟三五大切』公開稽古&囲み取材レポ
2011年6月5日
@Bunkamura シアターコクーン

「現代人の心に刺さる歌舞伎」を追い求め、
1994年からスタートしたコクーン歌舞伎、
2011年6月公演は待望の『盟三五大切』の再演です!

1998年第三回公演で上演されたこの作品、
忠臣蔵の世界を背景に、一人の浪士が引き起こす悲劇。
作は鶴屋南北、有名な五人切りなど
南北特有の陰惨なシーンを歌舞伎ならではの様式美で見せる人気演目です。

浪人 薩摩源五兵衛を13年ぶりに中村橋之助さん、
売れっ子芸者 小万にコクーン歌舞伎初登場の尾上菊之助さん、
その夫三五郎に初役で中村勘太郎さんという人気役者そろい踏み!

どの場面を切り取っても絵になるシーン満載ですが、
歌舞伎の様式美、所作や姿の美しさだけでなく、
芝居としてものめりこめる作品です。
忠義に燃える一浪人が皮肉な運命に操られ、復讐の鬼と化す。
源五兵衛という男の虚しさが橋之助さんの芝居から、
これでもかというほど伝わってきます。

そして、今回の目玉とも言えるのが、コクーン歌舞伎初参加の尾上菊之助さん。
橋之助さんの言葉を借りると「薫るような美しさ」の小万。
まさにそのひと言に尽きます、惚れた弱み、騙され甲斐があるってものです。

夫のため、その美しさを武器に源五兵衛を騙す小万。
ちょっとすねたり、困らせたり、甘えてみせたり・・・
本当に女性の可愛らしさが全開。仕草と目線、その豊かな表現力にうっとり。

小万の夫 三五郎に挑戦するのが中村勘太郎さん。
お父様の中村勘三郎さんの当たり役に次々挑み続ける勘太郎さん。
勘太郎さんの登場はコクーン歌舞伎ならではの“おっ”という場所から。
一挙手一投足、そして発する台詞、目が離せません。
勘太郎さん登場からストーリーも一段階テンポアップし、
舞台全体に心地よいスピード感が生まれます。
勘当を解いてもらうため、その一心で突き進んだ三五郎が迎える結末。
そのシーン迫力を是非、劇場で見届けていただきたいっ!

ベテラン坂東彌十郎さん、笹野高史さん、片岡亀蔵さんがしっかりと脇を固め、
坂東新悟さん、中村国生さん(橋之助さんのご長男。下の写真後ろ)ら若手も好演!

そして達者な役者さんもさることながら、
コクーン歌舞伎のもうひとつの見所は串田和美さんの演出。

まず、この紗幕。印象派の絵画のような色調、
タッチのおよそ南北の世界とは結びつかない幻想的な世界が広がります。

紗幕の向こう側に一組の男女と浪人。なんとも幻想的な幕開きです。

そこから一転、様々なキャラクター、
色とりどりの衣装を纏った役者達が登場すると、
あたかも色を重ねられた油絵のような立体感が生まれ、
作品の息吹を感じることができます。串田マジックです!

BGMもお馴染みの邦楽に加え、チェロなどクラシックの管弦楽が共演。
チェロの調べが、物語の物悲しさ、無常観が心にじわりと染みてきます。
人の因果、業の深さ、皮肉な運命・・・
壮絶な展開ながら、最後はまるでうたかたの夢を見ていたような
ラストシーンがとーっても印象的ですよ!!

囲み取材は笑いが絶えず、
一丸となって作品作りに挑んでいるチームワークの良さが滲み出てました。

串田さんからは
「お芝居って不思議なもので、色んなエネルギーがある。
みんなが一番苦しんだり、迷ったりしているところが一番良かったりね。」

橋之助さん
「コクーン歌舞伎も12弾!ずっと再演希望のあった盟三五大切が
念願かなって再演となりました。初出演の菊之助さんの香り立つような美しさが
新しい息吹を吹き込んでくれていますし、
それに刺激を受け僕達も一生懸命取り組んでいます!」
そして、
「勘三郎のお兄さんも居ても立ってもいられず、お稽古を見にきてくださって。
いろいろなアドバイスをくれました。自分も出たそうな顔していましたよ、
いい気味です(笑)」と茶目っ気たっぷりに話されてました。

コクーン改装工事前の最後の演目です!
是非、劇場でお楽しみください。


怯えた小万(尾上菊之助さん)

2011年6月27日までBunkamuraシアターコクーンにて(公式HP)

公演製作 松竹株式会社


コクーン歌舞伎『盟三五大切』の製作発表レポはこちら

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おけぴ稽古場取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


11/06/07 宝塚雪組「ハウ・トゥー・サクシード」制作発表レポ

2011年6月7日(火)13:30
宝塚雪組ミュージカル
『ハウ・トゥー・サクシード ~努力しないで出世する方法~』制作発表レポ

ブロードウェイのヒットミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』
1996年に花組で上演された作品が今回、雪組で再演です!

舞台は1950年代アメリカのビジネスマン社会。
窓拭き青年・フィンチが「努力しないで出世する方法」という本に出会い、
そこに書かれる指示に従って大会社で出世街道を邁進していくというコメディミュージカル♪
現在、ブロードウェイではあの「ハリー・ポッター」のダニエル・ラドクリフ主演で上演中で、
なんとNY・宝塚の同時公演が実現!

冒頭ワンシーンを拝見したのですが、キャラクターがとーっても魅力的!

主人公フィンチ役は雪組男役トップスター音月桂さん。

アメリカのミュージカルはエネルギッシュでパワーがあって好きと話す音月さん。
会見中、まわりの出演者達を見る音月さんの笑顔もとっても素敵でした♪

女子社員ローズマリー役は舞羽美海さん。
とにかく明るく、周りを楽しませたいと話す舞羽さん。
会見中にサプライズで、純名里沙さんが96年の公演で使用した、
赤いハンドバック(私物!)をプレゼントされて、
「が、がんばります・・・」と感激されてました。

早霧せいなさんは髪型爆発でかなりコミカルな3枚目役!
ここまではじけた役は久しぶりとのこと。

会見でも発言されるたびに会場から笑いが巻き起こってました!

人事部長ブラッド役に未涼亜季さん。
典型的なサラリーマンの真面目さと、少し調子のいい部分を
膨らませていきたいと、クールで素敵な笑顔で話す未涼さん。

ウォンパー会長を演じる緒月遠麻さん。
濃いキャラクターしか出てこないこの作品の中で、
自分が埋もれないように、個性を出して演じたいと
力強く語られて会場も沸いてました(笑

フィンチの上司で、女癖が悪い企画推進部長ギャッチ役に沙央くらまさん。
沙央は、客席でこの作品を観て感動し、
宝塚に入るきっかけになった作品なのだそうです。
作品へ愛がひしひしと伝わってきました!

会見後の囲み取材では、
「雪組ならではの所、アピールポイントは?」という質問に、

団結力!目がいくつあっても足りないくらいお芝居を頑張るところ(音月桂さん)、
明るいところ!(舞羽美海さん)、
それぞれの持ち味をスパイスとして盛り上げるところ!(早霧せいなさん)、
若さ弾けるところ!(未涼亜季さん)、
休憩中のトークも面白い、間がいい!(緒月遠麻さん)、
コツコツ土台を作った上でかっと明るく!(沙央くらまさん)

また、今回のお稽古が始まった時に、
脚色・演出の酒井澄夫さんが
「お稽古場を明るく、みんなで楽しく!」
とおっしゃったそうで(舞羽さん談)、そんな雰囲気、笑顔があふれでていた会見でした♪

脚色・演出は1996年花組でも演出を手がけた酒井澄夫さん。
96年版から振付、衣裳も変化、
新しい場面もありの梅芸特別演出!
大阪公演のみでDVD化も無。お見逃し無く!


舞羽さんのこのポーズがかわいい♪

<キャスト>
フィンチ  音月桂
ローズマリー  舞羽美海
バド  早霧せいな
ビグリー  汝鳥伶
ブラッド 未涼亜季
ミス・ジョーンズ  舞咲りん
ウォンパー  緒月遠麻
へディ・ラルー  晴華みどり
ギャッチ  沙央くらま
スミティ  愛加あゆ
(ほか、雪組生39名が出演)

<原作>
シェパード・ミード
<脚本>
エイブ・バローズ
ジャック・ウェインストック
ウィリー・ギルバート
<作詞・作曲>
フランク・レッサー
<脚色・演出>
酒井澄夫

公演は2011年7月1日(金)~2011年7月17日(日)@梅田芸術劇場メインホール

「ハウ・トゥー・サクシード」のチケットをおけぴで検索する



おけぴ取材班:megu、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/06/09 G.G.R~グレンギャリー・グレン・ロス ゲネレポ@天王洲銀河劇場

2011年6月9日(木)
「GGR~グレンギャリー・グレン・ロス」ゲネレポ
@銀河劇場

石丸幹二さん&坂東三津五郎さんW主演!
成功を求める男たち。
駆け引きや強がり、はたまたプライドを捨ててライバルにすがりつく男たちの姿が
なんとも生々しいノンストップ会話劇。
俳優さんたちの演技合戦に息をのみます!

石丸幹二さん演じるローマは不動産会社のトップセールスマン。
強引な手口で顧客と契約を結び、のし上がった男。
野心に目をぎらつかせ、口を開けばスラング連発・・こんな石丸さん初めてです!
ロマンチック要素はゼロですが、それでも滲み出てしまう男の色気。
石丸さんの新しい魅力が炸裂です!

対する坂東三津五郎さんは元トップセールスマンで、
今ではすっかり落ちぶれてしまったレヴィーン役。
年下の上司に取り入り、必死になる姿が悲しくも滑稽で胸に迫ります。
昔の輝かしい自分のイメージを捨てきれないプライド、
しかし、今の現状から年下の上司にすがりつくしかないジレンマを、
さすがの演技力で細やかに表現します。
三津五郎さんの声がまた素晴らしい!
早口なセリフも完璧に聞き取れ、もちろん決めるところはバシッと決まります。

彼らの上司・ウィリアムソン役の今井朋彦さん(左)もいい!
「いやな奴」を抑制のきいた本当にイヤ~な演技で好演(?)です。
いざとなると何も出来ない年下上司。うまいっ。
レヴィーンを軽くあしらう様子がなんとも嫌な感じです!

加藤虎ノ介さん演じるモス。ストレスためまくり&爆発させまくり!
厳しい男たちの争いの世界。それは疲れますよね・・。
今の自分に満足できない男の苛立ち。パワフルに演じています。

そしてモスに「あること」をそそのかされるアーロナウ(大鷹明良さん)。
気弱な彼はどんな行動に出るのか。
この大鷹さんの押し切られる感じの演技も良かった。断れないんですよねー。

契約を取るために言葉巧みに顧客リンク(テイ龍進)に迫るローマ。
おとなしい彼を逃すまいとローマとレヴィーンが一芝居打つシーンは、
石丸さんと三津五郎さんの演技が息もぴったりで見ごたえあり!

こちらは捜査中の刑事、坂東八大さん

そう、この作品の見どころは何といっても俳優たちによる「演技合戦」。
途切れることのない台詞の応酬と騙しあい。
登場するセールスマンたちのそんなやり取りが、
そのまま舞台上の俳優たちの演技のやり取りに重なります。

後半の三津五郎さん、セリフはもちろんですが、
階段を上る足取りや振り返る肩の動きなど、
ちょっとした体の動きでレヴィーンの心の動きを巧みに表現。
歌舞伎界で培った技を、30年ぶりに出演の翻訳劇で大いに魅せてくれます。
これは贅沢!

石丸さんのこの表情!それぞれのネクタイの柄も要チェック。

リアルに作りこんであるセットや、役柄の個性が表れた衣裳も必見。
映画監督であり、今回舞台演出に初挑戦した
青山真治さんのこだわりが随所に感じられました。

悲しくも滑稽な男たちの姿を、激しい言葉の応酬で極限までみせる
「GGR - グレンギャリー・グレン・ロス」は天王洲銀河劇場にて6月10日~19日まで上演中。
その後6月22日・北九州芸術劇場、6月25・26日・兵庫県立芸術文化センターでも公演予定。
詳しくは公演HPをチェック

おけぴ管理人の制作発表レポはこちら

石丸さんならではのこんなシーンも。
What a wonderful worldの調べが皮肉に哀しい。。。

ロビーでは登場人物のイメージに合わせた
7種類のオリジナルドリンクやポストカードも販売していますよ!



おけぴ取材班&撮影:mamiko  監修:おけぴ管理人


11/06/15 アトリエセンターフォワード「刃、刃、刃!」稽古場レポ

2011年6月15日(水)16:00
アトリエ・センターフォワード
『刃、刃、刃!』稽古場レポ

TPT や the company などで活躍する俳優・矢内文章さんが
「硬質でいて軽やか、精緻かつダイナミックな表現」
を目指して結成したアトリエ・センターフォワード。

その第5回公演「刃、刃、刃!(ha ha ha!)」の
お稽古場を拝見してきました。

戦国時代・関ヶ原の合戦前夜に
武将・小早川秀秋の眠る部屋の天井裏で暗躍する忍びの者たち。


眞藤ヒロシさん

甲賀忍者や伊賀忍者、真田忍者が入り乱れて、
天下分け目の決戦を前に目にするものは・・・・・

出演は、青年座の椿真由美さん、

同じく青年座の大家仁志さん、

元・花組芝居の広田豹さん(右)

文学座の佐藤麻衣子さん

などなど、バラエティに富んだ顔ぶれの忍者達!

暗い天井裏で忍びの者たちの心がどのように動くのか、
センターフォワード流・エンターテイメントをお楽しみに!

<おはなし>
関ヶ原の合戦前夜。
天井裏で忍びたちの暗躍がはじまる。
下で眠るは、小早川秀秋。
裏切るのか?
刃を握り、闇に溶け込むいくつもの影。
だが、彼らが目にしたものはがんじがらめの自分の姿。
聞こえてきたのは、ざわめく自身の心の声。
天下が激しくうごくなか、
歴史に埋もれた人間たちの生き様が交錯する。
「覚えておけ、足を引っ張るのも身内じゃ。」

公演は6月23日から30日まで、
下落合のシアター風姿花伝にて。
公演HPはこちら

<出演>
椿真由美/眞藤ヒロシ/佐藤麻衣子/進藤健太郎
カトウシンスケ/堀口和也/瑞木健太郎/広田豹/大家仁志
矢内文章


作・演出・出演の矢内文章さん

おけぴ取材班&撮影:おけぴ管理人

11/06/20 水木英昭プロデュース「蘇州夜曲」通し稽古レポ

2011年6月20日
水木英昭プロデュース「蘇州夜曲」龍組通し稽古レポ

水木英昭プロデュースの
ハードボイルド“任侠”コメディ「蘇州夜曲」(そしゅうやきょく)。
シリアスとコミカルのバランスが絶妙で、あっという間の1時間50分です!

メインキャストはすべてダブルキャスト、
この日は龍組の通し稽古を拝見して、おおいに笑って参りました!


虎組

龍組

大掛かりな装置転換はせず、
スポットライトをうまく使った場面演出!
(舞台下手側に親分の事務所、上手がバー、
真ん中には水槽!?その水槽の中には本物の****が!)

物語の舞台は、とある事件が起こって5年後の大都会東京の裏社会。
そこに事件以来姿を消していた
伝説の男 氷村玲司(宮本大誠さん。虎組では石垣佑磨さん)が戻ってくることから
色々な歯車が動き始めます。

宮本大誠さん、渋いっ!

かつての兄弟分 坂崎を演じるのが津田英佑さん(虎組では林剛史さん)。
ご登場からもう、津田さんの魅力炸裂!

歌って踊って笑わせて・・・この歌がメチャメチャ上手いのですっ!
(津田さんは2000年の東宝「レ・ミゼラブル」マリウスですね♪)

そして街を仕切っているかつての親分・郷田を演じるのが
水木英昭プロデュース主宰の水木英昭さん!

ド迫力の親分さんですが、
そこから180度ひっくり返ってこれでもかとお茶目なシーン、必見です!
このお茶目な親分が超ツボにはまった我がおけぴ取材班は、
"笑いすぎです"とういつっこみを受けてしまいました(笑)
この場面、ぜひ劇場お楽しみ下さい!!
ちなみに水木さんはシングルキャストで虎組、龍組どちらもご出演です♪

そして、その親分郷田の女となった亜矢子を
妖艶に、気高く、美しく演じるのが高嶺ふぶきさん(虎組では横関咲栄さん)。
この色っぽさ!

ひょんなことから氷村と出会い、行動を共にする借金を抱え誰かに追われた女
頼子を演じるのは劇団スーパー・エキセントリック・シアターの
白土直子さん(虎組では齊藤来未子さん)。
白土さんのコミカルな演技の中には可愛さいっぱい!
終盤、そっと見つめる視線やちょっと節目がちになる一瞬、
そのお芝居も目が離せませんよ。

物語の鍵を握る!? 謎のバーのマスター健人を演じるのが
PaniCrew山本崇史さん(虎組では青柳塁斗さん)。
沖縄出身の健人の愛くるしい台詞回しに癒されます。
絶妙のタイミングで会話にカットインしてくる、その外しが笑いを誘うこと数知れず(笑
パフォーマンスシーンでは
キレキレのダンス&アクションがみれますよ!

郷田側の山ちゃん(竹匠さん。虎組ではひとしさん)の存在感も物語を盛り上げます。
そして原育美さん率いる裏社会に生きる女性達。
真面目におバカな様子が面白すぎるっ(笑


(手前、松田沙希さん、左から竹匠さん、紗久真弓さん、原育美さん、宇野真由美さん)

見せ場のひとつ、仁義を切るシーン!
平たく言うと「自己紹介」。
大橋光さん、佐伯太輔さん達(虎組では白石隼也さん、馬場良馬さん達)が
ビートを刻むようなアップテンポのリズムに乗せて、
それぞれのカラーでそれぞれが仁義を切っていきます。

果たして、それぞれの運命はいかに?!
「男は、大義名分のために死ねるんでしょ?…女は、惚れた男のために―――」
激しい殺陣、息を呑む展開。
キーワードは「筋を通す!!!」

2007年「眠れぬ夜のストレイドッグエレジー ~蘇州夜曲~」から4年、
”龍組”と、フレッシュな顔ぶれ“虎組”二つのチームで蘇る!!
公演期間が前半(龍組7/6-12)後半(虎組7/13-18)と分かれております、
両組ともお見逃し無くっ!!!

<龍組、虎組のキャストさん達から動画メッセージいただきました!虎組若いっ!>

公演期間:2011年7月6日(水)~18日(月・祝)
紀伊國屋ホールにて
ダブルキャスト詳細は水木英昭プロデュースのホームページをチェック!


やくざがたむろするバーでの会話も面白い!!

「蘇州夜曲」のチケットをおけぴで検索する



おけぴ稽古場取材班:chiaki、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


11/06/22 大規模修繕劇団「血の婚礼」フォトコール@にしすがも創造舎体育館特設劇場

2011年6月22日(水)15:00
大規模修繕劇団「血の婚礼」フォトコール(公開舞台稽古)
@にしすがも創造舎体育館 特設劇場

7月より半年間の設備改修工事に入るBunkamuraシアターコクーン。
ホームグラウンドから飛び出した芸術監督・蜷川幸雄さん率いる
“大規模修繕劇団”旗揚げ公演「血の婚礼」のフォトコール
(ほとんどゲネプロ同様の舞台稽古でした!)
写真満載レポをお届けいたします!

なんといっても衝撃的なのは、
90分ほぼ全編にわたって舞台に降り続ける雨・・雨、雨!
使用する水の量は、なんと約7トン。

東京公演の会場となるのは、
廃校となった中学校の体育館を利用した客席数300席あまりの濃密な空間。

目の前に、肌で感じる俳優の息づかい、雨のしずく、温度・・。
これぞまさにライブパフォーマンスである演劇の醍醐味。
「生きている」舞台に圧倒されてまいりました!

鼓笛隊の叩く太鼓の音が響きます。

劇作家・清水邦夫がスペインの詩人ロルカの作品「血の婚礼」にインスパイアされて執筆、
盟友・蜷川幸雄によって再演が重ねられているこの作品。

花嫁を奪って逃げた男と、奪われた花嫁、そして花嫁を奪われた男を中心に、
その血族と土地の風土もからんで、宿命的な結末を迎えるという悲劇が、
清水邦夫による詩情あふれるセリフと、独特なユーモア、そしてダイナミックな蜷川演出で展開していきます。

主役である“花嫁を奪った男・北の兄”を演じるのは、独特なたたずまいと繊細な演技で、
日本映画界になくてはならない俳優となった窪塚洋介さん。

蜷川幸雄さんの演出による「血は立ったまま眠っている」に続いて、
2度目の舞台挑戦となる窪塚さん。
感想をひとことで言うと・・・素晴らしかった!
自然な演技でありながら、圧倒的な存在感。
「華がある」というのは、こういうことなのだと思わされました。

ご覧下さい、このながーい手足を。
とにかく舞台に映える!

軽薄なようでありながら、強列な孤独感がにじみ出る“北の兄”役。
窪塚さんの個性とあいまって、
今まさにそこに生きている人間として、舞台の上に存在していました。
飄々としたユーモアもよかった。
(北の兄の“パスタレシピ”、劇場で要チェックです)
板の上(舞台上)でみんなの命を響かせたいと語っていた窪塚さん。
ぜひ、彼の「命の演技」を目の前で体験していただきたい!

“奪われた花嫁・北の姉”を演じるのは、中嶋朋子さん。

結婚式場から逃げたものの、決して幸せとは言えない日々を送る彼女の、
いらだち、あきらめ、その中にもある明るさ。
抑えた演技でもなく、やりすぎでもなく、
やはり「今ここに生きている」ように自然に感じられる中嶋さんの演技。さすがです。

2人を追ってやってきた“花嫁を奪われた男・ハルキ”(左・丸山智己さん)と
兄想いの“北の弟”(右・近藤公園さん)。
丸山さん演じるハルキの情けなさ、優しさが泣ける!
そして、その優しさは劇後半になると狂気に変わります。

物語の舞台になるのは日本のどこかであろう街の、とある路地。
左手にはコインランドリー、右手にはビデオショップ。
セットもとても凝っていて、細部まで必見。
リアルでありながらも、決して現実ではない不思議な世界・・。

その店先で人々の運命を見つめるのは、長い春も忘れかけた腐れ縁のふたり
“姉さん”(伊藤蘭さん)と

高橋和也さん演じる “兄さん”。

おふたりの息が合っていて、とても良いコンビでした!
伊藤蘭さんはさすが元トップアイドルの美しさ。
細い体で煙草をくゆらしながら、人々を見つめる姿がカッコイイです!

場末の路地のドン詰まり感。
やまない雨。
ふたりの微妙な関係が煮詰まっている様子。ヒリヒリと伝わってきます。
今回のレポでは写真をお見せできませんが、
後半での伊藤さんの独白シーン。
鬼気迫る、ぞくっとするような迫力。圧巻でした!

壊れたトランシーバーで誰かと交信し続ける“トランシーバー少年”役に抜擢されたのは、
蜷川舞台に連続して起用されている田島優成さん。
彼が一番「雨にうたれて」いました。
もう、全編を通して「ずっと雨が一番強く当たる場所にいた」という印象。
若さ溢れる熱演!
つい、がんばれ!と応援したい気持ちになってしまいました。
蜷川さんの「愛のムチ」で若手俳優が大きく成長する姿は必見です。

足元もグショグショに濡れております。

追いかけて来た親族に見つかってしまった“北の兄”と“北の姉”。
ここから物語の後半にかけて、人間の野性が目覚める衝撃の展開が・・!

自殺した妻の葬儀を抜け出してきた教師を演じる青山達三さん。
彼とその生徒たちが見つめる「電車」は幻なのか、それとも・・。

そして雨が止む時・・・!!!

今回、撮影出来たのはここまでですが、
ここから先の後半はまさに圧巻のひとこと。

雨がやんだ路地でいったい何が起こるのか、
人々の運命に決着はつくのか。

こたえを求めるのではなく、この空間・この時間に身をゆだねる快感。
目の前で息づく命を感じられる、まさに衝撃的な「演劇」体験でした。

生前の井上ひさしさん命名による
“大規模修繕劇団”という名前には、今の演劇をそして日本を、世界を「修繕」していく
という決意が込められているとのこと。

「過激な挑戦。我々の激しい試みを支援してもらいたい」と語る蜷川幸雄さん。
3度目となる再演ですが、今回が一番いい!と言いきってらっしゃいました。

Ustream生中継もされていた今回の舞台稽古ですが(現在は配信終了)、
この迫力は映像では伝わりません!
劇場に行くことでしか味わえない、異次元に連れて行かれるような感覚。
五感を使って体験するNINAGAWAワールド。
取材班も絶対にリピートするつもりであります!

東京公演は2011年6月24日(金)~7月30日(土)まで、
にしすがも創造舎体育館・特設劇場(西巣鴨駅徒歩1分)にて。
その後、新潟公演8月6日(土)、7日(日)りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場、
大阪公演8月18日(木)~21日(日)森ノ宮ピロティホール、
福岡公演8月27日(土)、28日(日)北九州芸術劇場 大ホールで上演されます。


雨にうたれる窪塚さん。水も滴る・・です。

Bunkamuraによる公演HPはこちら
出演者の皆さんへのインタビューなど読みごたえあり!

にしすがも創造舎・HP

世界の果てから届く、雨の匂い。
ぜひ劇場で体験して下さい!

「血の婚礼」のチケットをおけぴで検索する



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


11/06/27 東京アンテナコンテナ「ハイリスクHighSchool」稽古場レポ

2011年6月27日(月)
東京アンテナコンテナ第10回本公演~芋洗坂係長卒業公演~
ハイリスクHighSchool 稽古場レポ

2004年にイジリー岡田さん、小浦一優さん(芋洗坂係長)、下平ヒロシさん
を中心に結成された“演劇お笑いテイメント集団 東京アンテナコンテナ”の
お稽古場にお邪魔してまいりました!!

芝居あり、歌あり、パフォーマンスありのとっても賑やかな舞台のその舞台裏。
予想どおり?いや、予想以上に!笑いが絶えない稽古場でした!

まず始まったのは、パフォーマンスパートのお稽古。
今回ゲスト出演される田代さやかさん(ピンクTシャツに紺ジャージ)と
アンコンダンサーズ(MUTSUMIさん、HIDEMIさん、優希さん、AYA..さん)のダンスシーン。

続いて、芋洗坂係長のナンバー(ご自身で振付・演出もご担当)。
もう、カメラを持つ手が震えるほどの面白さ!!
どこか懐かしい、どこかで聞いたような?!メロディ・・・
でも、面白すぎるその歌詞。
楽しげに、でも大真面目に熱唱するその声は超美声。
もう、書いていると、今も思い出し笑いしていまいます。
芋洗坂係長の弾むようなダンスも注目!!

この日、出来立てほやほやの歌詞を受け取り、笑いをこらえつつ歌う田代さやかさん。
わかります、その気持ち!!こちらの歌詞もメチャメチャ面白いのです。

こちらは客演で参加される30-DELUX清水順二(オレンジTシャツ)さん。
動きのキレが素晴らしい!芝居では、熱血風だけど事なかれ主義な担任の先生を演じます。
男性陣の振付は力強くてカッコイイ!!

全体でのパフォーマンスシーンで、
決めポーズも、細かくポジションを確認し、そして、音にあわせてバシッと決まった!
と思いきや、イジリー岡田さんが決めポーズをキープ出来ず・・・
その奇妙な動きに、稽古場大爆笑!イジリー岡田さんはナチュラルに面白い方です。
今回は役柄が役柄なだけに(その辺りは是非劇場でお確かめください)さらに面白さUP!

ここからは、お芝居パートの稽古スタート!

今回は“学園ドラマ”。思わずあるあると頷いてしまう教室の雰囲気、
ワイワイガヤガヤ、先生の話を全然聞かなかったり。
清水さん演じる先生はとても爽やか~!でも口癖は・・・(苦笑)

そんな教室にイジリー岡田さん、芋洗坂係長さん、下平ヒロシさんが。
なんだか訳ありな雰囲気。
彼らは高校生?先生?保護者?それとも・・・?!

このお三方の役どころ、キャラクターの作りこみが最高です。
ちょっととぼけた言動ながら、実は指摘鋭く、ただ者ではない雰囲気を醸し出す下平さん。
ちょっと気弱で悩み多き芋洗坂係長
常にマイペースなイジリー岡田さん。
何をしていても、どのシーンでもそれぞれのキャラを貫きます。
より面白いやりとりを目指してアドリブもバシバシ飛び出したり、
ちょっとした“間”の変化で面白さが増したり!笑いを生み出すのって才能ですね!!

教室で見せる田代さんの笑顔もとってもキュート!
でも、役柄はちょっと憂いを秘めていたりして!?

こちらは教育現場へカンフル剤として転校生を送り込むプロジェクトの仕掛け人を演じる深見恭子さん。
一体その狙いは?果たして成功するのか?と引き込まれるお芝居です。

アッと驚く展開あり(二人のシンクロがお見事!!)

学園ドラマ・・・んんっ?!?!これはいったい何のコスチューム??
芋洗坂係長のなんとも嬉しいような、困ったような表情がツボです。
でも、何かを抱えているその“影”に興味津々。
物語の後半明かされるであろう、その真実とは!?!?

みなさんも是非劇場でコトの成り行きをお確かめください。
歌って踊ってそして笑って笑って!!
まずは難しいことは考えず、楽しい時間を過ごせます♪
さらに、その先にきっと“何か”が待っていますよ!

「お笑い要素が充実!」なイメージで稽古場に伺いましたが、
ドラマ部分もとっても興味深く、次の展開が気になって気になって。
そこに前半で紹介したパフォーマンスがちりばめられるなんて、
本当に盛りだくさんな作品です。
皆さんが大真面目にふざけている姿がとーっても印象的な稽古場でした。

そして、この公演を持って芋洗坂係長が東京アンテナコンテナを卒業されます!!
この機会をお見逃し無く!

2011年7月16日から18日(公演は15日からですが、15日は貸切公演となります)
銀座・博品館劇場にて
公式HPはこちら

なお、この日は客演される剣持直明さんはお稽古をお休みされていました
出演者がリレーで執筆している稽古場ブログもご覧くださいね!
稽古場の楽しさが伝わってきますよ。


稽古場狭しと踊ります!駆け回ります!

おけぴ取材班:chiaki 撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

11/07/01 ROCK MUSICAL BLEACHロックミュージカル・ブリーチ ゲネプロ&囲み会見レポ@シアター1010

2011年7月1日(金)14:00
「ROCK MUSICAL BLEACH」ゲネプロ@シアター1010

今年で連載10周年を迎える大人気マンガ「ブリーチ」がロックミュージカルに!
初日の幕が開く、数時間前に行われたゲネプロ&囲み会見レポです♪

2005年から公演を重ね、人気を博してきたこの作品。
今回は、初のオリジナルストーリー&舞台だけのオリジナルキャラクターの登場ということで、
まさに『新生ブリーチ』の誕生に立ち会わせていただきました!

主役の黒崎一護役に挑むのは、4500人からオーディションで選ばれた法月康平さん。
初のミュージカル挑戦に「今は不思議と落ち着いています」と語り、大物の素質充分。
仲間を想う気持ちを素直に出せない不器用さが、自分自身と役の共通点とか。
声の若さがとってもフレッシュでございました!

朽木ルキア役、佐藤美貴さん。
まるでアニメから抜け出したようなビジュアル。
凛とした(ちょっとツンデレ)ルキア、笑わせシーンもありますよ。
会見では「お客様からパワーをもらって、なおかつお客様にパワーを与えたい」と力強く宣言。

舞台オリジナルキャラクター・射真を演じるのは新納慎也さん。
背が高い!長い手足での立ち回りがかっこいい!
ロックなナンバーもパワフルで、かなりオイシイ役どころ。
会見では「法月康平の舞台デビューに立ち会えて光栄です!」と、
先輩の優しい顔を見せてくれました。

日番谷冬獅郎役の木戸邑弥さん。
マンガそのものの髪型がこんなに似合うなんて!
必殺技もギャグもカキーンと決まってます。
法月さんとジャレあう様子がファンの方にはたまらないのでは・・。

太田基裕さん演じるのはクールなお兄様・朽木白哉。
感情を表に出さないキャラクターだけに、ちょっとした目の動きなどで細やかに演技。
歌う姿の凛々しさが素敵です。

阿散井恋次役の鯨井康介さん。
熱い!熱い!少年漫画には欠かせないキャラクターですよね。
立ち回りの力強さに要注目!

浮竹十四郎を演じるのは世界的に活躍するバレエダンサー・西島千博さん(左)、
そして京楽春水役の石坂勇さん(THE CONVOY)。
若いキャストの多い中で、お2人の存在感が光ります。
頼もしい!そしておふたりとも衣裳が似合いすぎです!

もちろん西島千博さんのダンスシーンもたっぷり♪
ターンの美しさは必見!!!

元宝塚月組トップ娘役・彩乃かなみさん演じるのは舞台オリジナルキャラクター・遥華。 
劇場をつつみこむようなあたたかい歌声が素敵でした!
遥華の役柄がもう・・優しくって、切なくって。
母性すら感じるスケールの大きな歌声。
バトルシーンの続く中に、そっと咲いている美しい花が一輪・・そんな印象でした。

それぞれのソロナンバーやダンス、立ち回りなど見どころ満載、
若さはじけるロックミュージカル・ブリーチ。

夜空に赤い月が輝くとき・・何が起こるのか!?

その答えは劇場で!

仲間たちとの友情、人を愛する気持ち、熱い心を感じる「ROCK MUSICAL BLEACH」は、
7/1~7/3シアター1010公演の後、
7/9,10名古屋・愛知県芸術劇場、
7/21~24大阪・森ノ宮ピロティホール、
7/27新潟・新潟県民会館
7/30,31石川・本多の森ホールと全国をまわり、
8月に日比谷シアタークリエにて8/4~8/30まで約1ヵ月の凱旋公演を行います。

公式サイト

終演後の日替わりトークショーやオリジナルグッズもお見逃しなく!

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おけぴ取材班:mamiko 撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


11/07/05 東京セレソンデラックス「傷」ゲネレポ

2011年7月5日(火)
東京セレソンデラックス 2011年番外公演
「傷 - KIZU - 」ゲネレポ

TBSドラマ「花より団子」の脚本も手掛けた宅間孝行さん主宰の
劇団東京セレソンデラックス(以下セレソン)。
今回の「傷」は、
2001年に"東京セレソンデラックス"と名前を変えて第一作目で上演した作品で、
「歌姫」、「夕」、「流れ星」、「くちづけ」等、
数々の名作を生み出してきた宅間孝行さんの原点とも言える作品ではないでしょうか。

その宅間さんが、2001年に演じていた陵役を
今回セレソン初登場の一條俊さんが演じます。
その親友、圭介役を演じるのは伊藤高史さん。


(左から、圭介役の伊藤高史さん、陵役の一條俊さん)

男同士の友情。その間に絡む"女"(江田佳代さん)

一人一人の登場人物にもいろいろな背景が。

管理人ツボはしげるちゃん役の天野暁児さん(下の写真一番右)。
ギャップがいいっ!


セットが盆で回転します!

そしてこのシーン!楽しい!
尾畑美依奈さん、軸ぶれないっ!

男同士の友情。男と女。
子供時代の体験がこの関係にどう影響してゆくのか。

公演は2011年7月5日(火)~10日(日)まで
シアターサンモールで上演中!

作・演出◇宅間孝行

<出演>
一條俊 伊藤高史 越村友一 尾畑美依奈 小谷早弥花
菊池優 江田佳代 池田沙耶香 畠山雄輔 天野暁児
清田智彦 栗田愛巳 高橋郁恵 阿部恭子/柳沢有紀

圭介(伊藤さん)の"思い"について帰り道語りたくなると思いますよ

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おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/07/06 こまつ座「父と暮せば」舞台稽古レポ

2011年7月6日(水)
こまつ座 「父と暮せば」舞台稽古レポ

1994年、戦後49年目の年に誕生した二人芝居「父と暮せば」。
原爆投下から3年が経った広島を舞台に、
図書館で働きながら静かに暮す一人の女性=美津江と
彼女の前に突然姿を現した父=竹造が織り成す二人芝居。

テーマは深く重厚であるにもかかわらず、
笑いも散りばめられ、前向きな明るさを感じることのできる、
ぶれない明日へのメッセージが込められた井上ひさしさんの名作です。

父と娘を演じるのは、2008年からコンビを組む、辻萬長さんと栗田桃子さん。
演出は初演より変わらず、鵜山仁さん。

80分の舞台の中に言葉の贈り物がたくさん!
美津江が父を呼ぶ「おとったん」という言葉の響き。
二人が話す広島方言のリズム。
辻さん、栗田さんの台詞が心地よく、時に力強くストレートに伝わってきます。
さらに次の展開を期待させるような、場の転換の際の音楽も印象的♪

美津江の中に芽生えた恋心。
竹造は自ら「恋の応援団長!」を名乗り、必死でエールを送ります。

あの手この手で美津江の恋を成就させようとする竹造が実にコミカル!
二人の心情、表情の対比にもぜひご注目下さい。

美津江が想いを寄せる木下さんからもらったお饅頭に熱弁をふるう竹造。
美津江「おとったんは饅頭に意味を求めすぎます!」

父娘のやりとりの中で、
次第に明らかにされる美津江の心の内、それを知った竹造は・・・。
おとったんの全身全霊のエール(願い)が劇場に響き渡ります。

登場人物二人で上演時間は80分と短いですが、とてもとても中身が濃く、
ご年配の方にも、また若い方にもぜひ観て欲しい舞台です。
おとったんのエールを劇場でぜひ受け取ってきてほしいです。

こまつ座「父と暮せば」の東京公演は8月17日から紀伊國屋サザンシアターにて
地方公演などの詳細はこまつ座公演ホームページをご確認下さいませ。

2008年公演のおけぴ管理人観劇レポはこちら


おとったんの言葉を受け止めて、感じてきて下さい!

おけぴ稽古場取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

11/07/07 ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」製作発表レポ

2011年7月7日(木)
ミュージカル
「ロミオ&ジュリエット」製作発表レポ

世界で500万人を動員した大ヒットミュージカル「ロミオ&ジュリエット」。
製作発表に行ってきたのですが、期待感高まりまくりです。
もともと宝塚星組のロミオ&ジュリエットを大阪で観て、
その描かれ方と音楽に大興奮した私管理人ですが、
今回のロミオ&ジュリエットは、さらに興奮のツボが満載です!

ロミオ役は城田優さんと山崎育三郎さんのWキャスト。
昨年、ミュージカル「エリザベート」で衝撃的に麗しいトート役で
ミュージカルファンの話題をさらい、
平成22年度文化庁芸術祭・演劇部門で芸術祭新人賞を受賞した城田さんは
こんがり日焼けしたお肌を大胆に見せた着こなしでご登壇。


城田優さん。後方は良知真次さん

ミュージカル界、旬のプリンス!山崎育三郎さんは
2010年、ミュージカル「モーツァルト!」ではヴォルフガング役で初主演、
第36回菊田一夫演劇賞を受賞、今年は、レ・ミゼラブルのマリウス役をはじめ、
今週7/11からはミュージカル嵐が丘にもご出演!
この日は蝶ネクタイでかわいらしくもシックな装いでご登壇。


山崎育三郎さん。隣はフランク莉奈さんと演出の小池修一郎さん。後ろは石井一彰さん

そしてそして、
ようやく発表されたジュリエット達の素顔の瑞々しいこと!!
フランク莉奈(ふらんく・りな)さんは現在北海道を中心にモデルとして
ご活躍中の、なんと現役高校生!!城田優さんと同じくハーフ!
白いドレスを着こなす透明度がすばらしい!!


涼風真世さんと山崎育三郎さんから優しく見守られるフランク莉奈さん

そして、もう一人のジュリエット、昆夏美(こん・なつみ)さんは
東京都出身の現役大学生。高校3年時には、
国際連合活動支援クラシックライブ教会音楽劇「赤毛のアン」に少女アン役で参加。
本作がメジャー作品プロデューとなるそう。
フランクさんと対照的でたいへん小柄、華奢で華のあるお顔立ち!
舞台慣れしているのは昆さんの方かもしれませんが、
本作の注目度に集まった報道関係者の数に緊張気味!


昆夏美さんを妹のように優しく見つめる城田優さん。後ろから見守るのは上原理生さん

ティボルト役も、上原理生さんと平方元基さんのWキャスト。
今年のミュージカル「レ・ミゼラブル」で圧倒的な歌唱力のアンジョルラス役で
注目を集めた上原理生さん、
「人生上手く行かない男、ティボルト役の上原理生です。
たくさん歌わせていただけるので嬉しいです。」と語っておられました。

マーキューシオも良知真次さんと石井一彰さんのWキャストで、
さらに浦井健治さん、石川禅さん、大鳥れいさん、
涼風真世さん、岡田亮輔さんなどなど、キャストがほんとに超豪華!

ロックな音楽もとーっても気持ちい~作品です。
その音楽に、TETSUHARUさん振付のアクロバティックなダンス!
"死のダンサー"役として、中島周さんと大貫勇輔さんという
バレエ界とダンス界の実力派がWキャストで挑み、
オーディションで選ばれた30名のR&Dダンサー達が盛り上げます!

素晴らしい作品への挑戦と緊張、平均年齢のとても若い本作品。
キラキラしてエネルギーが会場いっぱいに満ちていました。
また、「エリザベート」「モーツァルト」など、
多くの人に愛される作品を多く演出されている小池修一郎先生への
キャストの信頼が非常に大きいことが伺える会見でもありました。

めーっちゃ楽しみ!!

<出演者(括弧内は役名)>
城田優/山崎育三郎(ロミオ)
昆夏美/フランク莉奈(ジュリエット)
浦井健治(ベンヴォーリオ)
上原理生/平方元基(ティボルト)
良知真次/石井一彰(マーキューシオ)
岡田亮輔(パリス)
石川禅(キャピュレット卿)
安崎求(ロレンス神父)
大鳥れい(モンタギュー夫人)
中山昇(ヴェローナ大公)
ひのあらた(モンタギュー卿)
未来優希(乳母)
涼風真世(キャピュレット夫人)
中島周/大貫勇輔(死のダンサー)

<ダンサー>
穴井豪/飯田一徳/大野幸人/小山晴己/鈴木明倫/末廣昇/仙名立宗/遠山大輔/遠山裕介/永野亮比己
西田健二/三井聡/宮垣祐也/六車和也/廻修平

新井希望/岩江蓮花/碓井菜央/尾久葉ゆい/小嶋亜衣/佐伯理沙/鈴木貴絵/高橋里衣/玉城晴香
浜手綾子/松田尚子/MEDUSA/矢野祐子/吉江麻里菜/吉元美里衣

作:ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出:小池修一郎
振付:TETSUHARU

公演は赤坂ACTシアターで9/7-10/2まで、
梅田芸術劇場メインホールで10/8-20まで。
公式HPはこちら


おぉぉぉぉぉ!

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おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/07/10 ミュージカル「嵐が丘」ゲネレポ@赤坂ACTシアター

2011年7月10日(日)13:00
オリジナルミュージカル「嵐が丘」ゲネレポ@赤坂ACTシアター

舞台の上に交錯する、愛と憎悪!
純愛、エゴ、すれ違い、誤解・・ひたすらに「愛する想い」を、
オリジナル音楽(倉本裕基さん)の切ない旋律に乗せて描くミュージカル「嵐が丘」。

物語の舞台はイングランド北部のヨークシャー地方に広がる荒野。
幼いころからお互いを「魂のかたわれ」と認め、愛し合っている
キャサリン(安倍なつみさんと平野綾さんのWキャスト。
今回のゲネは安倍キャサリン♪)とヒースクリフ(河村隆一さん)。

愛と憎悪に引き裂かれるヒースクリフ・河村隆一さんの歌声が響きわたります♪
孤児(子役)から、ヒンドリー家でのキャサリンとの日々、その後・・・
というヒースクリフの心情、表情、ルックスの変化もお楽しみに!

衣裳が何度も変わり、キュートな娘時代から
しっとり大人の女まで魅せるキャサリン・安倍なつみさん。

ちなみにもう一人のキャサリンの平野綾さんは、
超人気声優さんで今回が舞台初挑戦!
平野キャサリンもとても観てみたくなっている私管理人です。

そんな奔放な魅力のキャサリンに惹かれて行くエドガーは、
一途に恋する様子がとっても似合う山崎育三郎さん!

うたた寝のお姿も素敵!

起きた!


この起き方も素敵!

このエドガーの妹イザベラ(荘田由紀さん)はヒースクリフに惹かれて・・。
絡み合う4人の心。
交錯する想いを乗せて歌う4重唱が、悲しくも美しいです♪

StudioLife岩崎大さん演じるヒンドリーの小物っぷりにもご注目下さい!

世界文学史に残る傑作小説の舞台化・・・と言うと、
少し「とっつきにくそう?」と思われるかもしれませんが、心配はご無用です!
日本語によく合う、悲しく美しい旋律に乗せて歌われるナンバーは歌詞がとっても聞き取りやすく、
さらに杜けあきさん演じるネリーが狂言回しとして物語をとってもわかりやすく語り、
その深い歌声が舞台をぐぐっと引きしめます!

慈愛と悲しみに満ちたまなざしで物語を見つめる杜けあきさん。

キャサリンの父・アーンショーを演じた上條恒彦さんと
ヒースクリフの子供時代を演じた子役さんとの場面にもジーン。
子役さんも可愛くって、簡単に人を信用しないヒースクリフのキャラが出てます!

シンプルな舞台だからこそ、登場人物の心情を表わす「音楽」が切なく美しく響きます♪
山崎育三郎さんの甘い歌声にはキャサリンでなくても、ついふらっと行ってしまうかも♪♪

オーケストラは生オケです♪(どこで演奏してるかもお楽しみに!)
演出は文学座のヒットメーカー西川信廣さん。
脚本は"自転車キンクリート"主宰の飯島早苗さん。

<あらすじ>
イングランド北部ヨークシャー地方。
激しい嵐が吹き荒れるある日、
荒野にそびえ立つ「嵐が丘」と呼ばれる邸に主人のアーンショウが旅先から一人の孤児を連れ帰った。
アーンショウは息子のヒンドリーと娘のキャサリンに、孤児をヒースクリフと名づけて家族の一員に加えると宣言。
ヒンドリーはヒースクリフを憎悪し、ことあるごとに虐待した。
しかし男優りのキャサリンはヒースクリフとよく遊び、荒野の丘に登っては夢を語り合った。
ヒースクリフにはキャサリンの存在が心の支えだった・・。
程なくしてアーンショウが病死。当主となったヒンドリーの放蕩三昧に家運が傾きを見せた頃、
裕福な隣家リントン家のエドガーに求婚されたキャサリン。
ヒースクリフと別れることはできないと悟るキャサリンだが、
彼女がエドガーを愛していると誤解したヒースクリフは絶望し嵐が丘から姿を消してしまう…。

愛と憎しみのぶつかり合い。
純粋すぎる想いが悲しみを呼ぶオリジナルミュージカル「嵐が丘」は、
7/11-24まで赤坂ACTシアターにて、
7/27-31まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。

豪華内容のアフターイベントデ―も要チェック!
チケット3枚で舞台写真がもらえるスタンプラリー企画も実施中!


おぉぉ!?

赤坂ACTシアターHP
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティHP

おけぴで「嵐が丘」を購入する



おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/07/11 劇団EXILE W-IMPACT レッドクリフ舞台製作発表レポ

2011年7月11日(月)
劇団EXILE W-IMPACT レッドクリフ舞台製作発表レポ

2007年夏に旗揚げされた劇団EXILE
昨年末の公演「ろくでなしBLUES」には大興奮したおけぴ管理人でございます。

その劇団EXILEが、今年の夏は、
ジョン・ウー監督の超大作・映画「レッドクリフ」にインスパイアされた
「レッドクリフ -愛-」と「レッドクリフ -戦-」の2作品を、
ルテアトル銀座(-愛-)と青山劇場(-戦-)にて、なんと同時上演!

劇団EXILE史上、最大のスケールということで意気込み十分な製作発表が行われました。

「レッドクリフ」といえば、三国志の「赤壁の戦い」を壮大なスケールで描いたストーリー。

「レッドクリフ -愛-」の主役、周瑜(しゅうゆ)を。
「自分の思い描く役者の方々といっしょに周瑜という役をやらせていただけるという
ことで、日々、自分なりの周瑜とむきあって葛藤している毎日です。幕開けを
楽しみにしていて下さい。」とEXILEのAKIRAさん。

同じくEXILEのMAKIDAIさんは「レッドクリフ -戦-」の主役、曹操(そうそう)をつとめます。
「ヒール役、曹操を掘り下げて行っている最中です。」
劇団EXILEの第一回目から演出をしていただいている岡村俊一さんは熱量がつよい!
自分の中のMAXを引き出して頂いて、いい緊張感を持ってやらさせていただいています。」

「レッドクリフ -愛-」の演出は岸谷五朗さん。
映画版「レッドクリフ」にご出演されていた台湾の人気モデル&女優の
リン・チーリン林志玲)さんが周瑜(AKIRAさん)の妻小喬を演じ、
竹中直人さん(曹操役)、劇団EXILE華組より青柳翔さんもご出演。

リン・チーリンさんは、まさに絶世の美女!!
お姿のみならずお声もほんとうにキレイです!!
「共演者の皆様には、日本語の発音から演技までいろいろ教えてくれて、
とても感謝しております。」
と美しく話すリン・チーリンさん♪

また、リン・チーリンさんは「見かけによらずひょうきんでお茶目でかわいいんです」
「稽古場でおもしろいんですよ」(by竹中直人さん)とのこと、
製作発表中もいたずらっぽい顔や笑顔を時折、みせてくださっていたのが印象的でした。

既に「愛」に溢れた稽古場の様子を語る「-愛-」チーム。


左から青柳翔さん、竹中直人さん、リン・チーリンさん

そして、もう一つの「レッドクリフ -戦-」チームは
稽古場の9割9分が男性で躍動的な舞台が見所とのこと!


(「-戦-」チーム、左からMAKIDAIさん、陣内孝則さん、市川右近さん、KENCHIさん)

「レッドクリフ -戦-」チームの演出の岡村俊一さんからはこんなお話が↓
MAKIDAIくんは、たぶん二時間の舞台のうち一時間五十五分でています。
出ずっぱりです。そしてー戦ーという名の芝居だけあって、ずーっと人を殺しています!
このエネルギッシュなMAKIDAIの肉体を観て下さいっていうのが今回のテーマですね。」
KENCHIは、稽古のとき”おお!もう出来上がってんじゃねーか”と思うくらい、
頼もしく成長したと思っています。」

歌舞伎界から初参戦という市川右近さんは、
「たいへん光栄に存じております。
どのような一石を投じることができるのか、
歌舞伎界を代表いたしまして恥ずべきことがないよう、懸命に勤めて参ります。」


(左から陣内孝則さん、市川右近さん、KENCHIさん)

陣内さん:
「今回のキャストは市川右近さんもいて、僕みたいなインチ臭い俳優も参加する
ということで、多国籍軍のような舞台になるかと思います。私の孔明の役は
映画では金城武さんが演じたり…歴代ハンサムな方が演っておられます。
私がやるということで新しい孔明像をつくるのかぁと思われるかもしれませんが、
同じ、目線で期待していただけると。。。
金城武さんと同じだと思って観に来ていただけると…いいと思います!!」

記者団笑

陣内さん:「なんか問題ありますか?」

司会「いえ、ございません!」

記者団笑

「-愛-」の方はビジュアルも含めて華やかで愛にあふれた舞台、
「-戦-」の方では躍動感溢れる、男同士のぶつかり合いが見所の舞台になりそうです!

公演は
レッドクリフ -愛- は2011年8月8日(月)~31日(水)までルテアトル銀座にて
レッドクリフ -戦- は2011年8月13日(土)~24日(水)まで青山劇場にて上演
詳細は公式HPをチェック!

おけぴの掲示板もチェック


製作発表の最後に、劇団EXILEのゼネラルプロデューサーであるHIROさんが
「影ながら(みなさんが)やりやすい環境になるように、すばらしい舞台になるよう
僕なりにがんばっていきたいと思っています。」という言葉も素敵でした。


左から、AKIRAさん、-愛-チーム演出の岸谷五朗さん、ゼネラルプロデューサのHIROさん、-戦-チーム演出の岡村俊一さん

おけぴ取材班&撮影:nats 監修:おけぴ管理人

11/07/13 12人の優しい殺し屋制作発表レポ

2011年7月13日(水)
「12人の優しい殺し屋~狙われた豪華客船~」制作発表レポ

なんと、制作発表が行われたのは、竹芝桟橋に停泊中の船の上!

今回の作品の舞台が豪華客船とのこと!
とてもとても暑い日でしたが、
登場した浴衣姿のキャスト5名はとてもさわやか。


左から古川雄輝さん、竹内寿さん、中尾明慶さん、山崎裕太さん、菊田大輔さん

この若手集団は、ホリプロが結成した若手男優による演劇集団。
漫画・ケータイ小説などで人気の「12人の優しい殺し屋」の舞台化で
毎回、異なった脚本、異なった組み合わせのキャストで上演するシリーズの第二弾。


法で裁けない極悪なターゲットを暗殺する、
ペルソナXIIと呼ばれる12人の殺し屋たち。

この12人の殺し屋たちは、自分以外の11人の殺しやのことについては何も知りません。

ここで、こそっと今回登場した5名の役柄についてだけご紹介しておきましょう。

古川雄輝さん(下の写真左)はメイクアップアーティスト、
竹内寿さん(写真右)は漫画家。


中尾明慶さん(下の写真左)は戦場カメラマン、
山崎裕太さん(写真中央)は医学部教授、
菊田大輔さん(写真右)は料理人。という役所です。


今回の製作発表には出席されませんでしたが、
阿部力さんが”詩人”でご出演です。

”12人の優しい殺し屋”という名前がついていますが、
今回の舞台で登場する殺し屋は、12人全員ではなく、
12人の一部の殺し屋達が登場します。
そしてこの役所は、今後再び登場する際は、同じ役所で登場されるとのこと。
(昨年の公演では6名の殺し屋達が登場いたしましたが、その際
料理人を演じた菊田さんは今回も料理人としてご登場。。という具合ですね)

さぁ果たして豪華客船に潜入した殺し屋達は・・・・


公演は2011年8月16日~24日まで、青山円形劇場にて。
どのように豪華客船が表現されるか、客席とステージが近い青山円形劇場、
一緒に豪華客船に乗り込んだ気分で、ご観劇下さい!

公式ホームページはこちら
制作発表の様子も動画で公開されております♪



おけぴ取材班&撮影:おけぴ管理人

11/07/14 音楽劇「リタルダンド」公開稽古@PARCO劇場

2011年7月14日(木)
音楽劇「リタルダンド」公開稽古@PARCO劇場

まずは脚本(中島淳彦さん)と演出(G2さん)が素晴らしい!
”若年性アルツハイマー”と聞くと、ちょっとテーマ重いかなと思う方も多いと思いますが、
大切な人との時間、大切な人への感謝、色々な想いが溢れる作品で、、
心に残る言葉と、絶妙の間、随所の笑い、音楽に包まれて
帰り道、あたたかい涙と共に余韻に浸り、考えさせられました。

キャストは7名の少数精鋭!

音楽誌「リタルダンド」編集長役の潤治を演じるのは吉田鋼太郎さん。ダンディ!
吉田さんの芝居は、これはもう生で観ていただくしかないです!
潤治が壊れていく過程を全身全霊で表現されてます。
このリアリティは全編を通じて感じられることで、まるでドキュメンタリのように
真実の感情のやりとりが繰り広げられてゆきます。

一路真輝さん演じるのは新婚半年目の妻、洋子。
これから夫婦として人生を築いていこうとしたところで発覚した病。
受け止め、受け入れる強さ、そうせざるを得ない現実。
壊れゆく夫の瞳の奥の愛を信じる妻を一路さん熱演です。

雑誌編集部の女性を高橋由美子さん、同じく若手部員を伊礼彼方さん、
男性として、上司として憧れの存在だった潤治を見つめる目線は
夫婦、肉親、友人のそれとはまた違うもの。

それぞれの立場からの潤治への思いを、
芝居そして歌声で存分に見せてくれます!
特に高橋さんの優しく響く歌声、伊礼さんの昭和な(!?)熱さと優しさが素敵!

そして学生時代の後輩で音楽評論家の泉を演じる市川しんぺーさんのこの存在感!
距離が近いゆえの愛情がひしひしと伝わってきます。
私管理人的には、この泉の奥さんの言葉がとても印象に残っております。

洋子の兄を山崎一さん。母親の介護を通じて痴呆の現実を知る、彼もまた妹を愛する「兄」です。
兄だからこその行動、観ている我々もそこから現実の厳しさを突きつけられます。
でも、誰も彼を責めることはできないだろう。そんな説得力を持つ山崎さんの芝居。

もう一人の肉親が潤治と先妻の息子。演じるのは松下洸平さん。
難しい年頃の息子と父の関係を松下さんが等身大で表現!

テーマが重いため、芝居だけではどうしても重くなるところですが、
荻野清子さんのピアノ生演奏と、歌の効果が非常にうまく使われているんです。
芝居の流れ、感情の波を旋律に乗せた音楽に彩られ、
ミュージカルとはまた一味違った音楽劇といえると思います。
(この作品中の音楽は、稽古場で実際に芝居が作られていく過程で、
演出家、キャスト、音楽の荻野清子さんがディスカッションを重ねて作られたのだそう)

囲み取材では、吉田鋼太郎さんの
「こんな時代、みなさんご覧になる作品をじっくりと選んでいる時ですよね。
でもこの作品は30年やっている中で3本に入るくらい素晴らしい!」
という言葉が印象的でした。

劇中には“忘れてしまうことの恐怖、忘れられてしまうことの恐怖”が常に存在します。
ただ、そんな闇の中でも人は笑い、前を向いて光を求める。
そんな奇跡をぜひ劇場で!

音楽劇「リタルダンド」
作:中島淳彦
演出:G2
http://www.ritardando.jp/

2011年7月15日~31日 PARCO劇場
8月5日 名古屋 アートピアホール
8月6、7日 大阪 シアターBRAVA!

この人間関係の立体感が芝居ならでは!セットの奥行きと相まって素晴らしい舞台演出!
おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

11/07/17 方南ぐみ企画「袋のねずみ」番外編『道』稽古場レポ

2011年7月17日(日)19:00
「袋のねずみ」番外編『道』稽古場レポ

方南ぐみ企画「袋のねずみ」番外編『道』のお稽古場にお伺いしてきました♪

興業会社が地方巡業で訪れた先の、田舎の青年団とのお話ですが、
急展開の連続で、次から次に、クセのある素敵な方達がどんどん出てきます!

どこまでがアドリブか全然わからないくらいヒートアップ!
お稽古場も、常に笑い声に溢れておりました♪

とにかくキャストがいい意味で"濃い"ですが、
まずは、緩急の差が楽しすぎる瀬下尚人さん。
真面目なお顔の瀬下さんももちろん素敵ですが、
本レポではあえて、テンションUPUPの瀬下尚人さんをご紹介しましょう

カメラ、ぶれぶれですが、伝わりますでしょうか。最高です(笑
いきなりドーンときますのでご注意下さい。

オープニングは、この瀬下さんが興業会社のオーディションを受ける場面からスタート!
今回、出演者は、この興業会社「九路鬼興業」と、青年団の、大きく二グループにわかれます。

こちらが「九路鬼興業」の面々。強面ですね。


小野健太郎さん(左)と菊池均也さん(右)。後ろは春川恭亮さん

田舎の青年団の"公務員"、津村知与支さんが九路鬼興業にある依頼を持ちかけます。


春川恭亮さん(左)と津村知与支さん(右)

こちらが田舎の青年団の面々。九路鬼興業とは対照的にゆるゆるです(笑


左から水谷あつしさん、江原里実さん、藤浦功一さん、津村知与支さん

しかし田舎の青年団をあなどってはいけないのです。
青年団を率いる藤浦功一さんをはじめ、田舎の青年団に大魅了された私管理人でございます。

藤浦功一さん vs 菊池均也さん!

藤浦功一さん vs 瀬下尚人さん! TAP!?

お竜さんを演じる山素由湖さんと、水谷あつしさんのこのやりとりは・・・

素敵な雰囲気の西山繭子さん、村の噂で彼女は・・・・

なか。たつやさんのマジックも必見!
そしてこのマジックがどうお話に絡むのかもお楽しみに!

劇団EXILE小澤雄太さん、春川恭亮さんもご出演。

春川恭亮さんのお顔から涙が流れているの、みえますでしょうか。

笑劇の展開です!


中央は福澤重文さん。中央後ろは津村知与支さん

TAP、歌、踊り、手品まで!
盛りだくさん!笑いたっぷり!
九路鬼興業は、無事地方巡業を成功できるのか!
昨年2月の「袋のねずみ」で笑った方も、観てない方も、
この機会にぜひ劇場で笑ってきてください!

<作・演出>
樫田正剛

<音楽>
三沢またろう

<出演>
瀬下尚人(THE CONVOY SHOW)
菊池均也
小野健太郎
春川恭亮(劇団EXILE)
山素由湖

西山繭子
水谷あつし
藤浦功一
津村知与支(モダンスイマーズ)
なか。たつや
江原里実
福澤重文
小澤雄太(劇団EXILE)

7/22,23,25,26のゲスト出演は EXILEのTETSUYAさん!
7/24のゲストは舘形比呂一さん!
今日の通し稽古でこの場面、拝見しましたが、
ここは日替わりでかなりすごいことになりそうです!
公式HPはこちら

公演は7月22日から31日まで六本木の俳優座劇場にて


!?

おけぴ会員の方はこちらからチケットのお申込が可能です



おけぴ取材班&撮影:おけぴ管理人


11/07/21 ミュージカル「ドラキュラ」オーストリアグラーツ版製作発表レポ

2011年7月21日
ミュージカル「ドラキュラ」オーストリアグラーツ版製作発表、囲み取材レポ

開始前から、ドラキュラの音楽が会場に流れ、
ワイルドホーンの音楽が大好きな私管理人はこの時点で気分高騰!
音楽、めちゃいいっ!

会場の天井ライトが不規則に消えては点いて…と思ったら会場真っ暗に。。
そしてスポットライトが当たった先に、いらっしゃいました!
性別を超えた、ゾゾゾッとするような空気を纏って和央ようかさんがお一人でご登場。

この心地よい非現実感!
歌もいい!!
雰囲気抜群!!

ミュージカル「ドラキュラ」オーストリア・グラーツ版は、日本初上演!
その主役のドラキュラ伯爵になんと女性を!和央ようかさんを大抜擢した日本の「ドラキュラ」。
世界初女性ドラキュラ伯爵誕生のために、
フランク・ワイルドホーンさんが書き下ろした
新曲『I HAVE A CHOICE』で始まった今回のドラキュラ製作発表♪
素敵すぎるオープニングでございます。

続いて、”いけないと思いながらも惹かれてしまう”ミーナ役の花總まりさんの歌。
控えめでいて、自分の中の熱い想いを歌う花總まりさんに…再びゾクゾク!!色っぽいっ!

音楽は『ジキルとハイド』、『ルドルフ ザ ラストキス』等
素晴らしいミュージカル曲を次々と生み出しているフランク・ワイルドホーンさん♪
会場で紹介された動画メッセージの中で
「たかこ(和央ようかさん)の歌はとてもソウルフルなんだ!
この舞台がscaryで、sexyで、ちょっとdangerousそしてnewであって欲しい!」
とにこやかに語っておられました。
(この舞台を本当に楽しみにされていることがよくわかる素敵なメッセージでした♪)

和央ようかさんの素敵なマントさばき!

左から、演出家の吉川徹さん、鈴木綜馬さん、花總まりさん、和央ようかさん、安倍なつみさん、小西遼生さん。
「ドラキュラ」の恐ろしくも耽美な世界に必要なビジュアルがあるとしたら、
それはカンペキに揃っています!

驚きましたのは、演出家の吉川さんまでお衣装が雰囲気たっぷりなこと!
そこまで、物語の世界観を大切にされている製作発表に胸を打たれた管理人です。

小西遼生さん、お衣装が…似合い過ぎです。
ものがたりの最初にドラキュラ伯爵を訪ねてくジョナサン・ハーカー役。
ドラキュラに恋人ミーナをとられてしまうため「さみしいですよ」
と囲み取材にて語っておられました。

鈴木綜馬さん”のお名前があると安心するというミュージカルファンは多いと思います。
今回、綜馬さんはドラキュラ伯爵を退治するヴァン・ヘルシング教授役。
製作発表中の他キャストへの気遣いや、やさしい眼差しがとても印象的でした。
「”愛”といえば気高くて崇高なものだけど、”愛する”ことになると喜びだけではなくて
くるおしいほど切ない気持ちだったり、残酷な部分があったりねたんだり…
色んな感情がうずまく。そんなことが全てが入っているのがこのドラキュラという作品な気がします。
人間味とスピリチュアルな存在とのコントラストの出る作品となるよう、
奥の深いドラキュラになるようにがんばります。」と渋く素敵なお声で話される綜馬さん♪

現在、「嵐が丘」@赤坂ACTシアターに出演中の安倍なつみさんはルーシー役。

「何不自由なく育って来た自由奔放で破天荒で派転校なところもありながら、
かわいらしい女の子なのですが、
ドラキュラ伯爵に翻弄されながらどんどん変わって行くというハードルの高い役を
やらせてもらうということで、吉川さん演出のもと稽古場では裸になるぐらいの気持ちで、
すべてさらけ出して一生懸命演じて行きたいと思っています。」と話すかわいい安倍なつみさん♪

最後に、囲み取材から、
元宝塚歌劇団宙組にてトップを組んでいらした
和央ようかさんと花總まりさんのコメントをご紹介しておきましょう。

和央ようかさん>
「普通の男優さんに出せないもの、普通の女優さんに出せないもの、
宝塚を経て5年たった私だから出せるものがあったらいいなと思います。」
「世界初の女性(ドラキュラ伯爵)と言われていますが、男とか女とか考えないで、
ああいうドラキュラ伯爵がいたらいいね。
もう一度会ってみたいねと思っていただけるような
ドラキュラ伯爵像を描き出せたらなと思っています。」

花總まりさん>
「わかってはいても惹かれてしまう、
ソウルメイト…魂の結びつきを感じながら演じたいと思います。」

なお、この製作発表の様子はにこにこ動画のタイムシフト予約でご覧になれます

東京公演は2011年8月20日(土)から9月11日(日)まで東京国際フォーラムCにて、
大阪公演は9月15日(木)から18日(日)まで梅田芸術劇場メインホールにて!
公式ホームページはこちら

作曲:フランク・ワイルドホーン
脚本・作詞:ドン・ブラッククリストファー・ハンプトン
翻訳:常田景子
演出・訳詞:吉川徹

<出演>
和央ようか:ドラキュラ伯爵
花總まり: ミーナ
安倍なつみ:ルーシー
小西遼生: ジョナサン
上山竜司RUN&GUN):ジャック
矢崎広:アーサー
小野田龍之介: レインフィールド
松原剛志 :クインシー
鈴木綜馬:ヴァン・ヘルシング

谷川達也神谷直樹宮田祐也:ヴァンパイア
堂ノ脇恭子杵鞭麻衣坂本法子森実友紀安室夏折井理子
池田紳一武井基治安倍康律

<注目> おコンサートで素敵な歌声を聴かせてくださった武井基治さんもご出演です!

p.s.
和央ようかさん、全身黒のお衣装ですが、実はアイシャドー、ネイル、そして目の色だけ
深い青緑色にされていました。マントの様なお袖の衣装、その布さばきの美しいこと。
こういう自然な所作の美しさと大胆さは元宝塚トップスターのなせる技ですね!


おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/08/05 ミュージカル「コレット・コラージュ」稽古場レポ

2011年8月5日(金)
ミュージカル「コレット・コラージュ」稽古場レポ

燃える様な美しさ…
老いゆくコレットを演じる旺なつきさん…
すごかった!!

稽古場の雰囲気をいい意味で支配してしまう、オーラ。
目を離せなくなる求心力。
♪一冬をすごすストーブ代わりの恋~と歌うコレットのお洒落さ。
「愛なんて褒められた感情じゃないわ!」という時の表情。

稽古場に響くお声と歌が気持ちいい!
二幕の一部を拝見したので若い頃のスキャンダラスな生活は拝見していないのですが、
自然に背筋がのびてしまうほどの女優魂を感じながらの稽古場見学でした。

相手モーリス役は、2011年レ・ミゼラブル(帝国劇場)でバベ役を演じた高山光乗さん。

演出、勝田さんの熱い演技指導のもと、モーリスの気持ちと向き合う高山さん。
体格や雰囲気が、旺さんとバランスいいです!
息子ほども年下のコレットの恋人…モーリス。
パリの大人の恋の空気、そういうものを感じさせます。
勝田さんから、甘さ加減の演技指導が入ったとき
「難しいな~砂糖のかげんが~」とつぶやかれていました(笑

フランスの偉大な女流作家コレット。その波乱の生涯を描いた感動の物語
ミュージカル『コレット・コラージュ』。
作者:トム・ジョーンズ、音楽:ハーヴィー・シュミットはあの「ファンタスティックス」
でおなじみですが、本作品は1992年に勝田安彦さん演出、旺なつきさん主演で日本初演、
演出家勝田さんが第48回文化庁芸術祭賞を受賞しました。

今回は作者自ら台本を大幅改訂しての再演。
演出は勝田さん、主演の旺さんは変わりません!

詰問されるコレット。

諏訪マリーさん。
多くを語っているわけではないのに…ああ、思わす涙がでてしまいます。

石鍋多加史さんの存在も大きい。
「…わたしはただの年寄りだ。」

恋に燃え、執筆に燃え、怒りに燃え、プライドを持って世紀末のパリを、
強く生きたコレットの人生が本当に感動的なのです。
笑顔がどんどんかわいくなっていく旺さんにもぜひご注目下さい!

見終えた後の満足感というか達成感のようなものがとてもとても大きくて、
かつ品がある作品だと感じました。
音楽は、ステージ上に二台ピアノを置いての生演奏とのこと♪

この日は残念ながら立川三貴さんが稽古場にはいらっしゃらかったのですが
かなりインパクトあり!との情報。ここにどう絡んでくるのか楽しみです。

シーンを短く切って、演出をつけながら繰り返す"抜き稽古"だったこの日、
演出の勝田さんが中に入って行って
しゃべる演じる、動く、笑うの図(写真一番左の男性が勝田さん)↓

公演は2011年9月8日~14日まで、東池袋のあうるすぽっとにて。
公演情報はこちら



おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人


11/08/11 「星の牧場」稽古場レポ&朝海ひかるさんミニインタビュー

2011年8月11日(木)13:00
朗読劇「星の牧場」朗読×歌×ダンス 稽古場レポ

児童文学の不朽の名作「星の牧場」(作:庄野英二さん)の朗読劇。
”言葉がキラキラしていて、昔の日本語のきれいな文章、
想像を掻き立てられるられるような形容詞がたくさん散りばめられている作品”
(朝海ひかるさん談)です♪

今回お稽古場を拝見させていただいたのですが、
そんな言葉たちを深く、聞きやすいお声で読み進められる様子に、
心からホッと癒されました。
朝海ひかるさんのお声と物語の”色”が、とてもあってる!

働き者で純粋な青年「モミイチ」が、心から大切に思っている馬「ツキスミ」。
「ツキスミ」と呼びかけるモミイチの声は朝海さんの中に居る少年のお声!

『兵士達は朝起きると裸馬に乗って野原へ出て行った。
そこで朝露にまだ濡れている、柔らかくて
美味しい草を腹いっぱい馬に食べさせた…』
↑こういうところが本当にきれいです。情景が目の前にぱぁーっと広がります。

そして今回稽古場を拝見させて頂いて、改めて感じたのは、
普通の「朗読劇」より、かーなーりー贅沢な演出だということ。

朗読されている朝海ひかるさんの周りで
佐藤洋介さん(シアタークリエの"Underground Parade"
春の芽吹きのダンスがとーっても奇麗でした!)と
千田真司さんのダンサーお二人が物語に合わせて舞い、
スペシャルゲストの春野寿美礼さんが歌い、
舞台袖ではピアノとドラムが生演奏をし、
さらに最後のシーンでは朝海さんも交えたフィナーレ演出が!

さらにさらに最新情報で、
朝海ひかるさんのダンス×春野寿美礼さんの歌のコラボレーションや、
春野寿美礼さんによる宝塚時代の曲披露もあるとのことです!

そしてその演出は宝塚の名作を多く創り出してきた荻田浩一先生!
ファンタジーで、かつショーっぽさもある朗読劇が楽しめると思います。

この日は朝海ひかるさんとダンサーの千田真司さんのお稽古日だったのですが
物語に沿うようにダンサーの動きを入れていく荻田先生となぞる千田さん。
朝海ひかるさんの声に、
ダンサーの仕草と視線で想像の世界が作られていく様子を目の当たりにいたしました。

舞台上、朝海さんが腰掛ける椅子の横にはこんな楽器も(インドネシアの楽器だそう)

ピアノとドラムによって生演奏される音楽も、言葉と同じくらいキラキラ♪キラキラ♪

2004年に、TCAスペシャル公演という宝塚の全組が一同に集まる1日だけのイベントで、
この「星の牧場」のラストシーンを演じられた朝海ひかるさん。
お話を読んで感動し、とても楽しく上演された作品だったそうです。
今回はその「星の牧場」全編を、歌、ダンスも交えて”朗読劇”としての上演。
お稽古場前に少しお話をお伺いすることができましたので、ご紹介しておきますね!

<お話の魅力について>

読んでいくほど奥の深い話で、
終戦後の話で、重いテーマになるんですけど
文面や使ってる言葉がとてもキラキラしていて、
昔の日本語のきれいな文章、言葉の美しさ、
想像を掻き立てられるような形容詞が散りばめられていている作品なんです♪

<歌・ダンスは?>

基本読み手なのですが、
春野さんの歌、佐藤さん千田さんのダンスに誘われて
少し歌ったり踊ったりします

<朝海さんの好きな場面は?>

最後の場面の情景描写が素晴らしくて、
読んでいるこちらが涙ぐんでしまうくらい本当に綺麗なんです

<朗読劇ならではの魅力>

朗読劇というのは、見てる方の集中力が途中でとぎれてしまうと、
お話がわからなくなってしまう危うさもあるので、
お客様の心をどこまでひっぱっていられるかというのが、とても難しいところですよね。
お客様一人一人の頭の中に「星の牧場」の世界観が広がるように読みたいと思いますので、
南の国の情景はどんなだったかとか、想像しながら聞いて頂けたら嬉しいです。

大震災の起きた今、
自然と人間、動物と人間の愛とか、
そういう純粋なものに帰って行くお手伝いができればいいなぁと思います。

この作品は宮城県出身の朝海ひかるさんが、
日本復興支援への長期貢献を上演目的の一つに掲げ、
その足がかりとして企画されたチャリティー公演。
収益は日本赤十字社を通じて、被災者救援のための救援活動、
及び振興支援活動等資金として贈呈されます。

限りない平和への祈りが根底に流れる「星の牧場」。

ぜひ、この夏にこそみて欲しい舞台の一つです!

公演は2011年8月24日,25日に日本青年館大ホールにて、
8月29日に梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演。
上演予定時間は約1時間45分の予定。
公演HPはこちら

<出演>
朝海ひかる
佐藤洋介(ダンス) 
千田真司

春野寿美礼(スペシャルゲスト)

宇賀村直佳(ピアノ)
丹寧臣(ドラム)

原作:庄野英二 
宝塚版脚本:高木史朗
上演台本・演出:荻田浩一
宝塚版音楽:中元清純
オリジナルソング作曲:青木朝子
振付:原田薫



おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人  撮影:おけぴ管理人


11/08/16 「わらいのまち」稽古場レポ

2011年8月16日(火)
「わらいのまち」稽古場レポ

昨年、宅間さんが「涙は今年でしばらく封印するかも!?」
なんて発言されていましたが、
キャッチコピーのとおり、
まさに“笑顔と幸せ”がいっぱいになりそうな予感大です!

笑ってわらってホロリと泣ける絶妙な脚本と、
緩急のついた間がクセになる東京セレソンDX。
2001年に初上演された
宅間孝行作品初の暗転なしノンストップシチュエーションコメディ、
抱腹絶倒の一幕モノの「わらいのまち」が、
今年はシアタークリエに初登場です!
(そして福岡にも初進出!)

↓こちらが作・演出、そしてご出演の宅間孝行さん!

お話は…
ないない尽くしの寂れた田舎町に届いた不吉なしらせ。
「あの男が帰ってくる!」
町おこしに奮闘する人々の命運はいかに?!
温泉旅館「まつばら」を舞台にした、行き違い、勘違いのオンパレード!

そんなシチュエーション・コメディー決定版を生み出す舞台裏を
今回覗かせていただいたのですが、
緻密に芝居を積み上げる、真剣勝負そのものでした!

決して妥協しない芝居への情熱。
登場人物の動作や台詞の裏側にある心の動きを確認しながら芝居を固めていく作業。
リアリティーと笑える空気、真逆にみえるものを同時にまとうための作業が続きます。

徹底的に芝居のリアリティを追及しつつ、
デフォルメ、緊張と緩和のリズムをつけて行くと、
笑いのスイッチが入る!
お稽古場でもどっと“笑い”が!!

そして本日のMYベストキャラ賞、西村直人さん!
なんともニヤけた男が最高です!
動きも表情も言葉も・・・全部ニヤけた男です。
見ているだけでこちらもニヤけてしまいます。
思い出し笑いしてしまう位最高のインパクトでした(笑

この日のお稽古場では拝見できませんでしたが、
片桐仁さん、岡田義徳さん、田畑智子さん、柴田理恵さん達が加わると、
果たして、この舞台はどこまで突っ走ってしまうのか!
(出演者一覧はこちらからどうぞ!)

難しいことは考えず、ノンストップの2時間(暗転もなし!)
セレソンとともに突っ走りましょう!

東京公演はシアタークリエにて
2011年9月4日~24日まで
http://ts-dx.com/wp/play-warainomachi/
その後、札幌、名古屋、大阪、広島、福岡と全国縦断公演となります!

セットは昭和な香りが漂います♪ この写真の自動販売機も、間違ってもペットボトルは出ないであろう、 一本100円の缶ジュース(コーヒー)なイメージですね
おけぴ稽古場取材班:chiaki、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人

11/08/18 ピグマリオンゲネレポ@あうるすぽっと

2011年8月18日(木)@池袋あうるすぽっと
アトリエ・ダンカンプロデュース
「ピグマリオン」ゲネプロ&囲み取材レポ

初舞台にして主演を果たす市川知宏さん、現在19歳!

ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の元になった戯曲が、
今回の舞台「ピグマリオン」。
「マイ・フェア・レディ」は花売り娘イライザが主役ですが、
「ピグマリオン」は言語学者ヒギンズを中心に描かれています。

その言語学者ヒギンズ役を演じるのが、
第21回『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリを受賞し、
ドラマ「チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸」にも出演中の
市川知宏さん。
公演が終わると20歳を迎えるという節目の時期の舞台への挑戦です!

そして、音声学の天才ながら、屈折した言語学者ヒギンズと、
ひょんなことからヒギンズのもので喋り方のレッスンを
受けることになる花売り娘イライザを演じるのは高野志穂さん。
高野さん演じるイライザは貧しくとも自分をしっかりと持った女性。

市川知宏さんのヒギンズは駄々っ子のようでとても横柄。ヒギンズは引きこもり!?

そんな二人の関係に訪れる変化・・・
市川さんの長身は舞台栄えして、この何ともツボな身長差!

そして事態は思わぬ方向に。

脇を固めるのは尾藤イサオさん(イライザの父)、みのすけさん(ピッカリング大佐)。
高野志穂さん曰く「尾藤さんが舞台に登場すると、そのエネルギーで一気に空気が変わる」
その通り、舞台がパッと明るくなります。

みのすけさんの大佐は英国の階級社会を感じさせる佇まい。

イライザに好意を寄せるフレディーを演じるのがD-BOYSの加治将樹さん。
笑顔が爽やかで真っ直ぐな青年フレディーです。ヒギンズと好対照!

ヒギンズを母のような眼差しで見つめるのが家政婦のピアス夫人を演じる浦嶋りんこさん。
終盤には、その美しい歌声が堪能できます!
劇場全体に響き渡り包み込んでくれるような歌声です♪

脚色・演出はTHE SHAMPOO HAT赤堀雅秋さん。
絶対的な階級社会での人間関係、ヒギンズの人物像を鮮やに且つ鋭く描いています。

ゲネプロに先立って行われた囲み取材では・・・
「舞台の稽古は肉体的にも精神的にも思っていた以上に大変だった。本当に難しい。」
と話す市川さんに、ご自身も初舞台が主演だった高野志穂さんからエールが
「19歳でよくここまでめげずに食らいついている!
初舞台で主演のプレッシャーはとてつもなく、
しかも今回とても大変な役。色々な葛藤があると思うのですが、
それを稽古場では外には出さずに常にニュートラル。
周りも変に心配せずにすみます。とても大人です。」

取材中の市川さんと高野さんの雰囲気から、
カンパニー全体が初舞台の市川さんを支え、盛りたてている様子が伝わってきました。
ほぼ出ずっぱり膨大な台詞に挑む、市川知宏さん10代最後の大仕事!
記憶に焼き付けてきて下さい!

池袋・あうるすぽっとにて(上演時間は休憩なし2時間10分)
2011年8月19日~9月4日まで
公式HP
アフターイベントも要チェック!

英国調で、こだわりのインテリア?!ヒギンズの部屋のセットも見所!

おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

11/08/22 ミュージカル「ボニー&クライド」製作発表レポ

2011年8月22日(月)
ミュージカル「ボニー&クライド」 製作発表レポ

会場に収まりきらない濱田めぐみさんと田代万里生さんの歌声!
耳福!!
これぞ音楽の力!!

2009年にアメリカカリフォルニアで世界初演として上演され、
今年ブロードウェイで11月4日にプレビュー、12月1日にオープニングする
ミュージカル「ボニー&クライド」が、2012年に日本上陸!

音楽は、フランク・ワイルドホーンさん!
ボニー役は濱田めぐみさん、クライド役は田代万里生さんでの日本初演です!

上演台本・演出を担当される田尾下哲さんがこだわる”音楽の力”。
それを体現するためのキャストと楽曲がこの日発表され
興奮をおさえきれなくなった管理人です!

映画『俺たちに明日はない』の脚本家デヴィット・ニューマンさんが
ボニーとクライドのことをミュージカルにしたい、
それもただ映画をそのままミュージカルにするのではなく、
彼らの人生に立ち戻ってミュージカルにしたいという思いから生まれたこの作品。
本作で作曲を担当されたフランク・ワイルドホーンさんは、
ニューマンさんとお友達で、一緒にミュージカル作りをしていた最中に
ニューマンさんが亡くなられてしまったそうです。
その彼の意思を受け継いでこの作品を完成させたことを、
感慨深げに製作発表で語っていらっしゃいました。

MITSUKO、ドラキュラ、GOLD、と、ヨーロッパや日本を舞台にした
フランクワイルドホーンさん作曲のミュージカル作品が今年次々に上演されますが、
この「ボニー&クライド」の舞台は、”アメリカ”!
しかもワイルドホーンさんいわく、
「いままで、日本で発表してきたどの作品とも違う…
アメリカ的というだけではなく、非常にテキサス的!」

ここであらすじを簡単にご説明いたしましょう。

舞台は、1930年代世界恐慌時代のアメリカ、
貧富の差も拡がり人々のストレスは膨れ上がる一方…
そんな時代に現れたアンチヒーロー、ボニーとクライド。
映画スターを夢みながら場末のカフェで働くボニー、
派手なギャングにあこがれるクライド。
時代の閉塞感から抜け出したい彼らは街を飛び出し、
車を盗み、銀行強盗を繰り返す前代未聞のギャングカップルに…。
世間の目はそんな二人に釘付けに。。。

そのボニーを演じるのは、
劇団四季で名実ともに看板女優をつとめ、昨年末に退団されたばかりの濱田めぐみさん。
「今年、地球上でいろんなことが起こっていますけれども、
チャレンジという言葉がとても印象にあります。
私にとっても新しい創造に向けての第一歩。
それはこの作品だけでなく全世界が一丸となって
前に進むべきタイミングなんだなと思っています。
次のステップにチャレンジしようと思って足を踏み出しました。
皆様と力を合わせていい舞台にしていきたいと思いますので、
よろしくお願いします。」

クライド役には
確かな歌唱力、若さと器の大きさを併せ持つ田代万里生さん!

「念願のワイルドホーンさんの作品出演です。
自分にとっても挑戦ですし、
”ボニー&クライド”みたいなミュージカルは他にないと思います。
音楽稽古も始まったばかりですが、
濱田さんの素敵な歌をずーっと聞いていたい!
と思うような稽古になっています。
劇中でもボニーの歌声に聞き惚れてしまうというシーンがありますけれども、
そこはそのままでいけます!
また、ワイルドホーンさんの作品はたくさんありますけれども、
ベストミュージカルになるようにがんばりたいと思います!」
と笑顔で話される田代さんでした♪

そしてこのお二人が、そのワイルドホーンさん作曲のナンバーを、
製作発表の会場で歌ってくださいました!

まずは一曲目♪Dyin' Ain't So Bad

死ぬのもそんなに悪くないかもしれない、彼と一緒なら…と歌う濱田ボニー。
夢を糧に生きたボニーがクライドを思い浮かべ、歌うドラマチックなナンバーで、
濱田さんの、澄んでいて、それでいて力強く、とっても伸びのある歌声を
低音から高音までたっぷりと堪能できるナンバーです♪
旋律が心地よく耳に残ります♪
(ワイルドホーンさんも製作発表の後、歩きながら口笛でこの曲を吹かれてました♪)

そして二曲目はデュエット♪This World Will Remember Us

テーマ曲であり、作品中に何度か登場するこの曲、
歌詞と歌っているときの二人の目線でボニーとクライドの関係性がとてもよくわかります。

歌いあげた濱田めぐみさんのお顔に“閉塞感に耐えきれないボニー” が!
「俺は歴史になる、死んだ後で」と歌う田代万里生さんに“クライドの顔”が!
まさに役柄で歌っているお二人に、オーディエンスがみな陶酔!
さらに、濱田ボニーのノリ具合がかわいくセクシー!これもツボ!

この二つのナンバーを聴いたことで、ワクワク感は急加速でございます!
Youtube でも聴けますので、ぜひご試聴下さい!
(下記動画の6:45あたりから。濱田さんのノリ!デュエットの二人の視線にもご注目)

今回初共演のお二人ですが、デュエットを歌うお二人は、
まるで“恋人であり、友人のようであり、血のつながりもありそうな”
そんな関係にみえて、その様子がボニー&クライドの運命そのもののようで
不思議な感覚を覚えました。声質も相性ぴったりです!
(歌い方、目線、表情、動き、特に小さなkickがかわいかった!)

♪この足跡 残したいー 平凡じゃ残せないー
 ♪二人を忘れーなーいー ー ー

公演は2012年1月8日~22日まで、青山劇場にて。
公演HPはこちら
歌声が楽しみなキャストも勢揃いっ!
海辺で撮影されたというチラシのお写真も素敵っ!


そのチラシ写真を指さして「海は写ってないですけど」と話す田代万里生さん

<なんと!>
この製作発表の後、
なんと演出の田尾下さん、作曲のワイルドホーンさん、ボニー役の濱田さんに
独占インタビューさせていただきました!
近日公開予定ですのでどうぞお楽しみに!



おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/08/22 BONNIE&CLYDE 濱田めぐみさん&フランクワイルドホーンさんインタビュー

2011年8月22日(月)
ミュージカル BONNIE&CLYDE 濱田めぐみさん&フランク・ワイルドホーンさんインタビュー♪

お待たせしました!
ミュージカル BONNIE & CLYDE 主演の濱田めぐみさんと、
作曲家=フランク・ワイルドホーンさんへのおけぴ管理人インタビューです!

フランク・ワイルドホーンさんの楽曲の魅力と、
濱田めぐみさん演じるボニーの人物像などについてお伺いしてきました♪

~まずはフランク・ワイルドホーンさんへ~

おけぴ管理人
「ワイルドホーンさんからみた、濱田めぐみさんの魅力を教えてください」

ワイルドホーンさん
「とてつもなく、素晴らしいアーティスト!!
世界中で最高のアーティスト達に私の歌をうたって頂けるのはたいへん光栄なことで、
その中でも新しい声で聴かせてもらえるのは私にとって大きな喜びなんだ。
今朝の製作発表では、すばらしい歌声を聴かせてくれたよね。
朝だし、多くの報道陣に囲まれ、小さなキーボード一つ、
なんの文脈もないところからいきなり歌ったのに…。
あの部屋にいた皆さんを歌一つで感動させてしまった。
彼女のアーティストとしての力だと思う。」

濱田めぐみさんへ~

おけぴ管理人「ワイルドホーンさんの曲を歌ってみられて、その魅力をおしえてください。」

濱田さん
「曲がとてもかっこいい!
斬新といいますか、色んなアイディアが詰まっているんです!

テクニック的にはとにかく手強い曲なんですけれど、
曲の持っているメッセージを理解して、
ハートが動かないと彼の曲は歌えないんだなぁと、
今日(ワイルドホーンさんと)お会いして、より理解できました。

心の動きがメロディのままなんです。
不思議なんですけれど、歌いながら安心して行く感じ。
曲を信じて、曲の中に埋没していったら
最後まで持って行ってくれる感じです。
信じていいんだなーって。」

おけぴ管理人「そこにお芝居が入ってくると…」

濱田さん
「なお一層やりやすいでしょうね!
無駄なことは一切なくて、
そのまま歌えばいいのかなと。」

おけぴ管理人「(製作発表で濱田さんが歌い始めたとき)会場の空気が変わりました。
テキサスのセクシーな女性がそこに居る!と思いました!
それはどこから来ているんでしょうか。」

濱田さん
「メロディからきっと拾ったんだと思います。」

おけぴ管理人、~感動~~♪

おけぴ管理人「ボニーのファッションも気になります。」

濱田さん
「彼女がその時代に何に頼って生きていたかっていうと
彼女の”いつかスターになるんだ!という夢”なんですね。
でも、それが叶えられない、八方ふさがりの中で生きていたストレスで
バーンとはじけたと思うんです。
自分を見て欲しい、自分はどうあるべきかを
常に考えていた女性だったと思うんです。
情熱的で激情型なので、自分(濱田さん自身)とは正反対なんですけどね。
演じる上ではおもしろいです。

彼女(ボニー)が無邪気で無垢で、なおかつ女性としての魅力的なのは
(彼女の)考え方から来るのだと思います。
彼女は自分を持ち続けていて、
”やりたいことを今やる”という感じだと思うんです。

さっき、ワイルドホーンさんがおもしろいことをおっしゃっていました。
ボニーはクライドにひっぱたかれるシーンがある。
でも、パーンとたたかれたままパーンとたたき返す女性だって。
それで、あーなるほど!って。(笑)」

ワイルドホーンさん
「(日本では見ない光景かもしれないけど、)
アメリカにはいるんだよ(笑)」

おけぴ管理人「髪型とかを変えると役作りのスイッチは入りますか?」

濱田さん
「そうですね!ここまで髪の色を抜くことはさすがになかったので、
鏡をみてビックリしますね。通りすがる人達に見られます。」

ワイルドホーンさん
「(笑) 実は、あの帽子も大切なんだ!
ボニーはあの帽子をとても気に入っていたんだよ。
彼女は貧乏だったから多くは持っていなかったと思うよ。
ただ、彼女は常にいい格好をしていようとした人だった。
センスのある女性だったんだ。」

おけぴ管理人「共感する若いお客さんも多いでしょうね」

ワイルドホーンさん
「そうだといいな!多くの若い人達に観て欲しい!
それは僕にとって重要なことだからね。」


(製作発表より。左=濱田めぐみさん、右=田代万里生さん)

おけぴ管理人「クライド役の田代万里生さんとの関係性をどのようにつくりたいと思っていますか?」

濱田さん
「万里生くんともワイルドホーンさんともそうなんですが、
会った瞬間からとっても居心地がよくて、
初めてとは思えないこのファミリーみたいな空気が全員にあったんです。
演出家の田尾下さんもそうですし、
まるで神様が用意してくれた配置って思うくらい、とっても楽に居れるんです。」

おけぴ管理人「運命的な…?」

濱田さん
「そうそうそう。私自身のタイミングもそうだし、
地球で色んなことが起こっているのに日本で
今、この作品をやるのも何かある!って思います。」

おけぴ管理人
「製作発表でも”挑戦”とおっしゃっていましたが、
もう少し具体的に濱田さんの”挑戦”を教えてください。」

濱田さん
「自分の舞台女優としての幅を広げたいのもありましたし、
年齢的にも次のステップに行くのにちょうどいいかなと。
別の風の中で、水の中で泳いでもいいかなって思ったんですよね。

やったことないことをやってみたいし、
色んな人と出会ってみたいし、新しいものを見つけたい!と思っています。
ストレートプレイの仕事も、音楽の仕事も、声の仕事も…
ラジオとかナレーションなどもすごく興味があります。
そのためには、まず自分の色を塗り替えないとできないことだったんです。」

おけぴ管理人「決断するときって直感型ですか?」

濱田さん
「そうですね!全部そうです!(笑)
んん?と思ったら大抵外れるので、あ!と思ったら。
そこはボニーと似ています(笑)」

~ワイルドホーンさんへ~

おけぴ管理人「テーマソング♪The World Will Remember Us は、
どのように作曲され、どんな想いをこめられたのでしょうか?」

ワイルドホーンさん
「♪The World Will Remember Us は最初の方に作った曲なんだ。
劇中では2回出て来るんだけど、
一回目は二人が出会った時、クライドが
「みんな”夢”は持っているかもしれないけど、
俺は”計画”を持っている。」と、ボニーに尊大な態度で言い、
♪The World Will Remember Me と歌うんだ。
(注釈:”私たち”ではなく、Me”自分”なんですね。
少々意訳しますと:「世界は俺様を忘れない」でしょうか)

二回目は、一幕の終わり。
ボニーが手を貸して、クライドは脱獄に成功する。
運命を共にすることになった二人は一幕終わりに、
歌うのが♪The World Will Remember Us
(※注釈:"Me"だった主語が"Us=二人"になっているんですね!)

そこで、この歌に流れが生まれるんだ!
しかも、”テキサストゥーステップ”なんだよ。
”テキサストゥーステップ”というのは、テキサスの音楽様式で、
あの時代、あの場所独特のリズムスタイルで、
ご存知の通り、アメリカのカントリーミュージックは
テキサストゥーステップとブルースが出会って生まれたんだ。

それから、今日、美しく歌ってくれた、♪Dyin Aint So Bad。
僕の作品を知ってくれていたらご存知だと思うんだけど、
僕は情緒豊かな大曲を書くことが大好きなんだ!
そういう曲が成立するためには、
歌が本当にうまい、ソウルフルな歌い手が必要なんだよね。

ボニーが ♪Dyin Aint So Bad を歌うシーンというのは、
”あ、このままで行くと自分の末路は死に他ならないな”と気付くシーン。
同時に、歌いながら彼女は気付く、
“ああ、独りで歩くより、
例え死んででもこのまま共に歩き続けた方がいい“と。
つまり、その瞬間を生きることを象徴する歌にもなっている。」

おけぴ管理人「その場面、はやく観たいです!」

製作発表レポでも書きましたが、
映画『俺たちに明日はない』の脚本家デヴィット・ニューマンさんが
ボニーとクライドのことをミュージカルにしたい、
それもただ映画をそのままミュージカルにするのではなく、
彼らの人生に立ち戻ってミュージカルにしたいという思いから生まれたこの作品。
フランク・ワイルドホーンさんは、ニューマンさんとお友達で、
一緒にミュージカル作りをしていた最中に
ニューマンさんが亡くなられてしまったそうです。
その彼の意思を受け継いでこの作品を完成させたことを、
製作発表でも感慨深げに語っていらっしゃいました。

そして、インタビューの最後に、ワイルドホーンさんに
作曲される時は、曲が先か、歌詞が先か聞いてみたところ、

「曲だね!
自分でも作詞活動はするんだけど
演劇では自分が作詞家にならないことを敢えて選んでいるよ。
作曲だけでも十分大変だからね!
POPミュージックの世界では作詞も実はやっているんだ。
人物の感覚だったりとか、作詞をする感覚が自分の中にあるので
曲先行で作れるんだよ。」

”ジキル&ハイド”、”スカーレット・ピンパーネル”、”ルドルフ ザ ラストキス”など
歌詞が旋律にノってワクワクと響いてくるワイルドホーンさんの楽曲。
濱田めぐみさん、田代万里生さんをはじめとした歌えるキャストの方達によって、
ワイルドホーンさんの楽曲どのように歌われていくのか、どうぞお楽しみに!

最後にお二人から素敵な動画メッセージもいただきました!

公演は2012年1月8日~22日まで、青山劇場にて。
公演HPはこちら
また、ボニー&クライド演出の田尾下哲さんへのおけぴ管理人インタビューはこちら

p.s. お二人とも終始笑顔で、とてもフランクにお話してくださいました♪
ありがとうございました!



おけぴ取材班:nats、chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/08/23 ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」稽古場レポ

2011年8月23日
ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」稽古場レポ

待機中の金髪ロミオs!!↓

この秋、ミュージカルファン大注目の作品、
ミュージカル 「ロミオ&ジュリエット」。
ミュージカル未経験の方も是非ミュージカルデビューして欲しい作品です。

なんといっても、ダブルキャストのロミオが素敵すぎます。

TV・ドラマ・映画ばかりでなく、昨年の大作ミュージカル「エリザベート」で
その圧倒的な存在感と確かな歌唱力で耳のこえたミュージカルファンまで唸らせた城田優さん。

そして、作品ごとに注目度を上げ、今年の帝国劇場100周年記念公演ミュージカル
「レ・ミゼラブル」マリウス役では客席全体からため息が聞こえてくるほどの眩しさを見せつけた
正に旬のミュージカル界実力派プリンス、山崎育三郎さん。

さらにミュージカル界、実力派ベテラン勢、石川禅さん、涼風真世さん、浦井健治さんはじめ、
今年の「レ・ミゼラブル」で新星のごとく現れた上原理生さんに
注目している方も多いのでは。

物語は、シェークスピアによって書かれた不朽の名作悲劇「ロミオ&ジュリエット」。
宝塚版では、大大大興奮!というくらいはまった私管理人ですが、
宝塚版で潤色・演出をされた小池修一郎先生が今回も潤色・演出を担当され、
ミュージカルの醍醐味でもある演技・歌・ダンスの混合技も随所に入っております!

前置きが長くなりましたが、
この日、お稽古場に足を踏み入れた瞬間、流れている音楽を聴いて
一気に脳内がロミジュリモードに!
そのくらい、本当に音楽の持つパワーがすごいです!
そしてその音楽に見事にノる素敵すぎるキャストさん達。
期待通り、いや、それ以上になりそうな予感です!

キャピュレット夫婦役には石川禅さんと涼風真世さん♪
石川禅さんのソロに早速鳥肌全開♪


右側に見えるのは、ロミオくんが登っていく足場でしょうか!?

涼風真世さん、冷血感たっぷりの目線の動かし方にゾクゾク!
お側に仕える乳母役の未来優希さんもいいっ!
(元宝塚歌劇団雪組副組長さんですね)
お声も演技も素晴らしい!

そして二人のジュリエット役も拝見しました!
現役高校生でモデルのフランク莉奈さんは、
生まれ持った容姿と、ストレートな演技が等身大のジュリエットで微笑ましい!

(左から涼風真世さん、ジュリエット役のランク莉奈さん、未来優希さん)

昆夏美さんジュリエットは、立姿が舞台に馴染み、表現が細やかで豊か!

涼風さんも未来さんも宝塚時代のご経験がそうさせるのか
若いジュリエット達にむける視線がとてもあたたかく、
アドバイスされている姿も印象的でした。

そして、小池先生が演出をつけている最中、稽古場の隅では…

見目麗しいロミオズの金髪!

城田優さんと山崎育三郎さんが始めたダンス自主練のお姿が美しいのなんのって。

振付のTETSUHARUさんがコツを指導されると
あっという間に自分のものにするお二人。
そして、反復練習。

城田さん「やばい!間違えて覚えてた!」
山崎さん「俺も!」
城田さん「ベンちゃん(浦井健治さん)もやった方がいいよ!」
浦井さん「え!(いきなり振られて驚く浦井さん)」

終始テンションの高い城田優さんは取材班にも色々気を回してくださいました。
場の空気をまぁるくする達人ですね。
じゃれる城田さん、交わしつつ真面目に練習する山崎さん。
じゃれながら、実は練習している城田さん。
お二人は常に歌っていらっしゃいました♪

そして、お稽古は進み、
ダンサーさん達を集めていきなり始まった台詞オーディション。
(ダンサーは、中島周さんと大貫勇輔さん(Wキャスト)が演じる死のダンサーを中心に
R&Jダンサーと呼ばれるダンサーがなんと30名も!)

『ティボルトを殺したモンタギューは許せない!』
この台詞を一人づつ言って、小池先生が数人をピックアップ。
”最後、言葉に距離感をもたせて”など、指導が入り、
音楽と合わせてあっという間に完成度の高いアンサンブル台詞シーンの出来上がり。

照れながら言うダンサーさん達もいっぱい。
声が通る人は台詞を聞き取り易い!
実に和気あいあいとした雰囲気の中での
あっという間の出来事でした。

拝見した時間内に浦井健治さんのお稽古シーンがなくて残念でしたが、
幅広いキャラをいつも素敵に演じ分ける浦井さんの
ロミオの親友のベンヴォーリオ役がとっても楽しみ!


(写真一番左の銀髪ヘアが浦井さん)

そして、お稽古の最中、ロビーから聞こえてくる“♪Aimer”のロマンティックなメロディ、
後ろの方でウォームアップしている姿が美しい方々、
拝見した時間の中ではご登場がなかったキャストのみなさま…
ああ、気になることはいっぱいありますが、
本番までが楽しみすぎでございます。

帰りはこのシーンの話題でもちきりだった取材班…↓

これは一体!?本番をお楽しみに!!

2011年9月7日(水)~10月2日(日)@赤坂ACTシアター
2011年10月8日(土)~10月20日(木)@梅田芸術劇場メインホール



おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/08/25 abc★赤坂ボーイズキャバレー2回表ゲネレポ@赤坂ACTシアター

2011年8月25日(木)
abc★赤坂ボーイズキャバレー2回表
@赤坂ACTシアター

開演30分前からの劇場入りがオススメです!
役者さん達が、通路で準備体操したり、声出ししたり、
ティッシュ配りしてます!

この時、きっと皆さん感じると思うんですが、役者さん達は
すでに完全に役に入りきっているので、目の前が舞台!な雰囲気を
味わえるんです。ただ役者さんが目の前を歩いているのでなくて、
役柄になりきって目の前を歩いてる、この違いを開演前にぜひ体感してきて下さい!

昨年に続き今年のabc★も熱かった!
殺陣がスーパーパワーアップ!

特に30-DELUXの清水順二さんと中村誠治郎さんの殺陣シーンは
みとれる迫力!嬉しいくらいにたっぷり堪能できますっ!

おお!アクロバティック!

おおお!身軽!

お、おおおおおお!?

物語は、オーディションで集まった(という設定の)役者さんたちが
劇中での"公演"に向けて、お稽古をする一幕と、本番の二幕という構成。

昨年の公演も同様の展開でしたが、今回のabc★2回表は、
その前回公演から1年後という設定。前回観た人はより楽しく、
でも前回公演を観てなくても全然大丈夫。
今回から初登場のキャストさんもたくさんいらっしゃいますし、
わかりやすい内容です!それでいて伏線的展開はたっぷり!

まず一幕冒頭は、自己紹介的な感じで、一人一人が紹介されるのですが、

紹介シーンの中で、次々に繰り広げられる小芝居、最高です(笑

柏進さんは印象に残る度ナンバーワンかも!

赤堀二英さんのテンションがまた独特すぎて面白いっ!
”サブテキスト”、一つのキーワードです(笑

気持ちいいダンスシーン!

そして始まる、(劇中劇の本番に向けた)お稽古シーン。

キメっ!の練習。
先ほどティッシュ配りしていた浜尾京介さんですね。

それぞれが抱える悩み。。
左は演出家役の岩崎大さん、右は売れっ子役者役の三上俊さん。

やがてカンパニーの中で何かが芽生え。。
迎える本番(二幕)!

踊る!

さらに踊る!

歌う!

キメっ!

殿!

もひとつ殿!

二幕の本番(劇中劇という形)にもちゃーんとストーリーがございます。
さて一幕でみたあのシーンが、どう二幕につながるか!
そしてこの本番中、何かが起こる!!
ここはぜひ劇場でお楽しみ下さい!

カーテンコールは会場で思い切りハンカチを振ってきて下さいね!
(そういうのが苦手という方、大丈夫です、振るだけです♪)

上演時間:約2時間半(途中休憩あり)

そして、まだまだ続くabc★!
今年12月には「2回裏」、つまり今回のステージの舞台裏公演が上演決定!
(今回の公演の上演中、舞台裏ではこんな事が起きていた!という内容の公演です)
今回の公演を観て12月の公演を観ると倍楽しめること間違いなし!

<キャスト(五十音順)>
赤堀二英SET
岩﨑大(Studio Life)
大河元気
大塚庸介(イッツフォーリーズ)
大橋智和
柏進
加藤良輔
兼崎健太郎
川隅美慎
斉藤慶太
齋藤ヤスカ
汐崎アイル
清水順二(30‐DELUX)
寿里
鈴木拡樹
DAIZO
知幸
仲原裕之(Studio Life)
中村誠治郎
成松慶彦
浜尾京介
福山聖二
前山剛久D2
柾木玲弥
三浦涼介
三上俊(Studio Life)
森大(少年社中)
吉田友一

※8/25現在、吉田友一さんが体調不良につき、
国井夏樹さんがク・ジョンチョル役でご出演されています。

abc★公式ブログはこちら

◆おけぴ会員の方はこちらから会員価格でチケットのお申込が可能です
◆おけぴ掲示板でabc★のチケットを検索する


文&撮影:おけぴ管理人

11/08/28 こまつ座「キネマの天地」稽古場レポ

2011年8月28日(日)
こまつ座「キネマの天地」通し稽古レポ

これぞ芝居!
通し稽古を拝見していて、
思わず、途中で拍手をしたくなってしまった位、
お芝居に、そして役者さん達のすごさに興奮いたしました!


左から大和田美帆さん、秋山菜津子さん、麻実れいさん、三田和代さん


「キネマの天地」というと山田洋次監督の映画(86年公開)を
思い浮かべる方も多いと思いますが、
この映画の脚本にも携わった井上ひさしさんが描いた
もう一つの、「キネマの天地」舞台版なのです。

映画や芝居が大好きで、そしてなにより役者さん達を大好きだった
井上ひさしさんの思いと愛情が、観劇後にどっと押し寄せるように伝わってきます!

ストーリーは。。
昭和10年、日本映画華やかなりし頃。
女優松井チエ子、謎めいた死から一年。
築地東京劇場に集められた四人のスター女優たち!!
果たしてこの中に彼女を殺した犯人はいるのか・・・・・・?

サスペンスタッチ?謎解き?
そんな香りが漂いますが、そこは井上作品、
可笑しくも愛おしい人間ドラマが展開いたします!
そして展開が、通常の展開じゃないんですね。
井上作品的面白さを存分に味わえる作品です!

ちなみに、サスペンス系は苦手で。。と敬遠されてる方、
ご安心下さい、めちゃめちゃ楽しめます。保証いたします。

四人のスター女優を演じるのは
麻実れいさん、三田和代さん、秋山菜津子さん、大和田美帆さん。


左から大和田美帆さん、秋山菜津子さん、麻実れいさん、三田和代さん

ルックスから芸風、キャリアまで、四者四様のスター女優、
それぞれの登場の仕方がまたいいっ!
もうこの四人が魅力的ですごいのなんの!
最初は、この四人の魅力をそれぞれレポとして書こうと思ったのですが、
事前情報なしで、登場シーンから含めて、
劇場でみていただくのが一番と思いCUT!
とにかくこの四人の女優さん、最高です。

そんな女優さんたちと関る三人の男たちを演じるのは、
映画監督で死んだチエ子の夫役=浅野和之さん、
東京帝大出の助監督役=古河耕史さん、
そして万年下積役者=木場勝己さん。
「あて書きでは!」と思えるほど、皆さんそれぞれの役を生きておられます。


左から麻実れいさん、浅野和之さん、三田和代さん

そしてこのお芝居、昭和初期という舞台背景の空気はしっかりと伝わるのですが、
不思議なくらい時代のギャップ(古さ)を感じないんですね。
役者の性というものが普遍的ということもあると思いますが、
観てるこちらが気付かぬうちに、身も心もまるごと
ふわっと当時に連れて行かれた感覚でした。


七人の魅力的なキャスト!

劇中の台詞
「ウソをホントーのことに化けさせるのが芝居」
観終った後、この台詞が響くと思いますよ。
これぞ芝居です!


演出をつける栗山民也さん(一番左は木場勝己さん)♪

こまつ座 第95回公演・紀伊國屋書店提携
「キネマの天地」
2011年9月5日~10月1日まで紀伊國屋サザンシアターにて(公演HP)
その後、大阪公演(10/4,5@シアター・ドラマシティ)、岩手公演(10/8@盛岡劇場)、
山形公演(10/10@川西町フレンドリープラザ)でも上演。

<言葉豆知識>
【モガってご存知?】
映画スター全盛の時代・・・スターたちはモガ(モダンガール)、
モボ(モダンボーイ)と呼ばれ最先端の若者文化を表現する憧れの存在でした。

【ヴァンプってご存知?】
ヴァンプはヴァンパイアの略で、
当時用いられた意味は“男を惑わす妖しい女”。謎めいた響きです。



おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人  写真提供:落合高仁さん


11/09/03 わらいのまち公開稽古レポ@シアタークリエ

2011年9月3日(土)@シアタークリエ
「わらいのまち」公開稽古レポ

“いっぱい笑って元気になれる”これぞセレソン!!

ちょっぴり古ぼけた田舎の温泉旅館「まつばら」のロビーを舞台に繰り広げられる
ノンストップシチュエーション・コメディ!

お話は
ないない尽くしの寂れた田舎町に届いた不吉なしらせ。
「あの男が帰ってくる!」
町おこしに奮闘する人々の命運はいかに?!
温泉旅館「まつばら」を舞台にした、行き違い、勘違いのオンパレード!

「あの男」とは果たして誰なのか!?
あるイベントを控えた平穏な田舎町を舞台に、物語はまさかの展開を見せます!!

登場してくるキャラクター達が、皆さんかなり特徴的で個性的なので、
とってもわかりやすく肩の力を抜いて楽しめます♪

まずは温泉旅館「まつばら」の三人の息子たち。
長男富雄(宅間孝行さん)は美人に弱くて憎めない男。
次男将雄(片桐仁さん)は発想力が面白すぎます(笑)、
そして三男信雄(岡田義徳さん)はまっすぐなゆえに振り回される旅館主人(ちょっと不器用)。
見た目も性格もバラバラな三人ですが、
それぞれに“愛”に溢れているんです!

仲居さんのお二人がこれまた個性派!

くにゑ(柴田理恵さん)は三兄弟を母のように見つめるベテラン。
柴田さんは、客席のエネルギーを受けどんどんパワーアップしていきそう!

そして真知子(田畑智子さん)は三十路仲居のエネルギー炸裂!
キュッとまとめた髪で、チャキチャキした動きとキレのある芝居。
後半の真知子は必見です!すごかった!

始めはちょっとしたすれ違い、
そこに思い込みと勘違いが加わって、
みんなが一生懸命、必死だからこそどんどん糸はもつれいく、
その加速度がなんとも心地良いです!

振り回されまくる金子さやかさん、西村直人さんもお楽しみに♪

もつれにもつれた糸でもう誰も一歩も身動きできない・・・
その先にあるものは。

“愛”とか“情”とかちょっと照れくさいなと思ってしまいがちですが、
それを笑いに包んで届けてくれる、ほっこり温かい作品です♪
(某シーンでは思わず涙してしまった管理人であります)

劇場を後にする足取りが軽くなる、楽しい作品「わらいのまち」。
東京公演はシアタークリエにて2011年9月4日~24日まで
その後、札幌、名古屋、大阪、広島、福岡と全国縦断公演となります!
公演HPはこちら

おけぴ管理人の稽古場レポはこちら
(※稽古場見学の時からすさまじい進化を遂げてました!)



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 写真提供:東宝


11/09/04 こまつ座「キネマの天地」ゲネレポ@紀伊國屋サザンシアター

2011年9月4日(日)
こまつ座「キネマの天地」ゲネレポ@紀伊國屋サザンシアター

9月5日~10月1日まで新宿の紀伊國屋サザンシアターにて上演中の「キネマの天地」。
初日前日・ゲネプロを拝見してまいりました!

稽古場での通し稽古の様子もレポさせていただき
「これぞお芝居」!と感激をお伝えしましたが、
劇場に入り、セットや衣裳もついたゲネを拝見させていただいた感想は・・・
これぞ演劇!お芝居ブラボー!
演劇って素晴らしい!
面白かった!

出演者全員の演技、井上ひさしさんの愛に溢れた戯曲、そして栗山民也さんの演出。
客席に溢れる笑顔、劇場を出るときに感じる心の温かさ。
演劇を、そして映画を、芸術を愛する全ての方に観ていただきたい作品です。

1930年代、日本映画界が隆盛を極めた時代。
劇場に集められた4人の銀幕スター女優、
立花かず子(麻実れい),徳川駒子(三田和代),滝沢菊江(秋山菜津子),田中小春(大和田美帆)。

スター女優を演じる4人に拍手!
そのやり取りがもう抱腹絶倒です。
自分のセリフの数を気にしたり、アップになる回数を競ったり。
女優同士の意地の張り合い、ぶつかり合い。面白すぎます!

稽古場レポでは、あえて女優4人の魅力部分を伏せさせていただきましたが、
ゲネレポでは興奮の勢いにのって”登場順”にてご紹介させていただきます!

まずは人気急上昇中の若手女優・小春を演じる大和田美帆さん。
可愛さの中に見え隠れする上昇志向とちゃっかりさ、大好演です♪
若い助監督(古河耕史さん)を翻弄しまくり!

秋山菜津子さんが演じるのは、妖艶な魅力で観客を虜にするヴァンプ女優。
でも実は新劇出身で生真面目なのかも。おみ足が美しぃっ!

着物姿は“日本のおかあさん女優”を演じる三田和代さん。
三田さん・・はかなげなヒロイン女優のイメージがありましたが、
今回の舞台ではお茶目で可愛い!「うどん粉女優」には笑いました!

そしてそして大スター女優を演じる麻実れいさん。
完璧です。圧巻です。
麻実さんにこんなに笑わされる日がやってくるとは。
大女優の「不健康自慢」が面白すぎる!
ぜひ舞台で観ていただきたいあの大女優オーラ!
麻実さんとっても楽しそうに演じてらっしゃいました。
あの麻実さんがお餅を・・(舞台でお確かめください!)


(左が麻実れいさん、右が三田和代さん)

4人に召集をかけたのは松竹映画の人気監督・小倉虎吉郎(浅野和之さん)。
喜劇の名手という役柄を浅野さんがちょっぴりとぼけた味わいで演じます。

次回作となる超大作映画の打ち合わせだったはずが、
話はなぜか去年上演された舞台の再演話にすり替わっていて・・。
去年の舞台上演中に変死を遂げた、監督の妻である女優・松井チエ子。
監督はその真犯人を探すために4人の女優を舞台に呼び寄せたのでありました!

そこで登場するのが、
万年下積み役者の尾上竹之助(木場勝己さん)。
「演じられる喜び」が、木場さんのセリフから身体から、にじみ出るようで、
井上ひさしさんの俳優に対する温かいまなざしを感じます。
芸達者の木場さんだからこそ演じられる役柄でした。二幕ラストは必見!

劇中で静かな変化を見せる古河耕史さんにもご注目!
助監督という役柄、ナイスキャスティングです。

犯人捜しのサスペンスなのか、
女優たちの内幕を描くコメディなのか。
客席の意識は何度もひっくり返されます。
栗山民也さんによる演出も演劇ならでは。
はっとする場面がいくつも。

ワンシチュエーションで、派手な仕掛けや音楽はないですが、
本当に「これぞ演劇!お芝居ブラボー!」な気持ちを味わえます!
ぜひ劇場で、生で、観て欲しい芝居です。

声高な主義主張はありません。
そこにあるのは井上さん、
そして栗山さんの演劇そして映画、すべての芸術に対する愛情。
間違いなく、今の日本で観られるお芝居の最高峰のひとつ。
演劇を愛する方(1度でも“作る側”に立ったことがある方は特に)は全員必見!
と言いたくなる、こまつ座「キネマの天地」は
2011年9月5日~10月1日まで紀伊國屋サザンシアターにて
(公演HP)
その後、大阪公演(10/4,5@シアター・ドラマシティ)、岩手公演(10/8@盛岡劇場)、
山形公演(10/10@川西町フレンドリープラザ)でも上演予定。



おけぴ稽古場取材班:mamiko、おけぴ管理人 写真提供:こまつ座(©谷古宇正彦)


11/09/07 ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」ゲネレポ@赤坂ACTシアター

2011年9月7日(水),8日(木),9日(金)
ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」ゲネレポ&観劇レポ
@赤坂ACTシアター

どおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉん!
と、この夏、最後に打ち上がった大きな花火のような
興奮、そして余韻を味わえるミュージカルです!

素晴らしい(としかいいようがない!!)楽曲にのせて、
波のように押し寄せぶつかってくる若者達のエネルギー!

「若いエネルギッシュな出演者達を主体とした公演が大きなインパクとを産む」
「このキャスト、今にしかできないロミオとジュリエットをつくって行きたい」
と、製作発表でおっしゃっていた潤色・演出の小池修一郎さん。
まさにそれを実感しました!

さて、今回は、写真満載レポになります
斬新な演出になっていますので、
物語の鍵になる部分などはレポでは触れないようにしますね


以下、写真満載ですので観劇前の方はご注意下さいね



やわらかく透明な存在、ジュリエット。印象画っぽい(加工一切してないです)!

ロミオ役はWキャストで、城田優さんと山崎育三郎さん。

まずは城田優さん。
圧倒的な光を放つ存在感と甘い声、歌、トート閣下とはまるで違う役。
歌い方も違えば、オーラも調整されてて(!?)
お顔立ちといい、肌の白さといい、ロミオと呼ばれるにふさわしいこの容姿。
情熱の国スペイン人の血が半分ながれている城田ロミオにしか出せないこの熱。
大きな身体で悩み苦しむ姿にロミオの幼さが出ているのがいいっ!!


(城田優さん)

そして山崎育三郎さんのロミオ!
なんといっても、恋をしたときの瞳のキラキラ☆☆☆
甘く伸びやかな声♪♪♪
ロミオの弱さや脆さ、ナイーブさがにじみでる演技。
ジュリエットを見つめる山崎育三郎さんの愛おしそうな目に
ぜひキュンキュンして下さいね!


(山崎育三郎さん)

浦井健治さん演じるのはロミオの親友ベンヴォーリオ役!
新しい浦井さんです!マルチに光っておられます!
場を和ませる役所であり、ロミオの一番の理解者。
単独行動を好むロミオをいつも探してくれたり、
チームモンタギューをさりげなくまとめたりも。
二幕の歌いあげは、何度でも聴きたい♪
全力のダンスもお楽しみに!!

マーキューシオ役は、良知真次さんと石井一彰さんのWキャスト。
このお二人演じるマーキューシオは、それぞれに持ち味が全然違います!

良知真次さんは、かみつきそうな目がすっごくいい!動きも軽やかでバク転も!
ロミオとベンヴォーリオとマーキューシオ3人並ぶといいですよね~


(左から良知真次さん、城田優さん、浦井健治さん)

石井一彰さんは、血走った、ジャンキーなマーキューシオ。
すぐにカッとキレそうな、見事な役作り!

そしてジュリエットが育ったキャピレット家の跡継ぎである甥っ子、ティボルト。
ティボルトもこれまたWキャストで、
こちらは上原理生さん。赤い派手なお衣装が似合います!
レミゼラブルのアンジョルラス役の時は、台詞にすべて音楽がついているので
ストレートな"台詞"を聴いたのは初めてでしたが、
低く素敵な声で、なんともいえぬ色気がございますっ!
歌になると”苛つきと寂しさ”がにじみ出るような歌いっぷり。
ティボルト的ラストシーンの素晴らしい演技、”目”にもご注目下さい!


(左:石井一彰さん、右:上原理生さん)

もう一人のティボルト役は平方元基さん。
今回、初ミュージカルの平方さんは長身のイケメン!
感情を内に秘める感じの、今時の若者ティボルトです!

そんなティボルトは、いとこのジュリエットが大好き。
かわいいジュリエットの父親キャピュレット卿を演じるのは石川禅さん。
この役作り、声作り、化粧、髪型…一ミリも手を抜かぬ全力さが大好きです。


(左:平方元基さん、右:石川禅さん)

キャピュレット夫人役には涼風真世さん
キャピュレット家の空気は涼風さんの目が語っています。
ジュリエットへ向かって歌うソロは圧巻!!

乳母役の未来優希さん
いやーびっくりしました。なんて乳母にぴったりな方でしょう。
なんて空気をつくるのが上手な方なんでしょう。あのボリューム感もいい!
舞踏会でのモコモコダンスも楽しい~♪

ジュリエット達を脇からガシッと支える
石川禅さん、涼風真世さん、未来優希さんに猛拍手です!


(中央が未来優希さん、左は浦井健治さん)

そーしーてー、お待たせしましたジュリエット!
ジュリエットもWキャスト。

まずは昆夏美さん♪
華!
ちいさくて、可憐で、本物の恋を求めるまっすぐな目。
豊かな表現力と、受け止める力、
高音まで透明度そのままの歌声に拍手!!
(高い高いヒールで小走りする姿にもキュン)


(昆夏美さん)

もう一人のジュリエットはなんと現役高校生&現役モデルの
フランク莉奈さん、スタイル抜群でございます!
メジャー初舞台どころか人生初舞台!
ジュリエットの、初めて人を愛した戸惑いや、隠しきれない恐れ、
喜びに溢れた様子が、等身大で伝わってきます!


(フランク莉奈さん)

さらにこのミュージカルでご注目いただきたいのが『死のダンサー』。
こちらも中島周さんと大貫勇輔さんのWキャスト。
一人別次元にいるこの『死』の芸術性は、この舞台に欠かせない存在です!

元東京バレエ団プリンシパルの中島周さん。
どの瞬間で切り取っても芸術。
気付くとロミオと同じ表情をしていることがあってゾッ。


(中島周さん)

もう一人の死のダンサーは大貫勇輔さん。
まるで神の使いのような動物を連想させる『死』のダンサー。
『死』に操られて逃れられないロミオ(山崎さん)の運命を強く感じる場面↓


(大貫勇輔さん)

各ダブルキャストが好対照なのに加えて、シングルキャストの安定感は抜群!
岡田亮輔さん(パリス役)、安崎求さん(ロレンス神父役)、大鳥れいさん(モンタギュー夫人役)、
中山昇さん(ヴェローナ大公役)、ひのあらたさん(モンタギュー卿役)達もご出演です。

また、R&Jダンサーと呼ばれるダンサー達がたーっくさんご出演。
ダイナミックな群衆ダンスから、
いろんなところでの小芝居(小ダンス!?)までダンス的にも見所たっぷり!
お気に入りのダンサーさんをぜひ見つけてみてください!

最後に初日前の囲み取材の様子を少しご紹介しますね。

城田優さん:
「今回、(ロミオ役が)ダブルキャストで、
そしてそれが山崎育三郎くんで本当に良かった。」

山崎育三郎さん:
「他のミュージカル作品ではジャズダンスなどが多いのですが、
この作品ではロックやヒップホップダンスなので
すごく難しくて、(城田さんと)二人で居残って頑張りました。」

と、ロミオという役、そしてこの作品を一緒に作り上げたお二人の絆を感じました!
そして、このロミオ役の二人がお話されているときも、
じっと緊張して前を見つめているジュリエットたち。
そんなジュリエットたちの様子を見て、城田さんから

「緊張しなくていいですよとみなさんからも言ってあげてください」

と記者陣へのリクエストがあり、
昆夏美さんが一生懸命言葉を選びながら話し始めると、
ロミオのお二人が、とっても優しい眼差しで見守り、
フランク莉奈さんも自然に表情がほぐれていきました♪


(左からフランク莉奈さん、山崎育三郎さん、城田優さん、昆夏美さん)

とにかく音楽最高で、キャストはとっても魅力的、
キラキラ・メラメラ・ノリノリ・びっくり・ドキドキ場面等見所満載です!
斬新な演出にもびっくりされるかも!
(きっと見終わった後は、神父の行動につっこみいれたくなると思います)

浦井健治さんはじめ、相手の芝居を受けてどんどん変わっていけるキャストさん達なので、
それぞれの組み合わせ、公演を重ねることによる進化もとても楽しみですね!

東京公演は
2011年9月7日(水)~10月2日(日)@赤坂ACTシアター
大阪公演は
2011年10月8日(土)~10月20日(木)@梅田芸術劇場メインホール
(公演プログラム、写真も美しく読み応えもあってオススメです(\2000))

ゲネ前に行われた囲み取材ではガチガチに緊張していたジュリエット達も
カーテンコールのときにみせたホっとした満面笑顔にこちらまで胸が熱くなってしまいました。
この作品、カーテンコールが楽しいのもいい~っ♪

公式ホームページはこちら
おけぴの掲示板で「ロミオ&ジュリエット」のチケットを検索する
p.s.
フランス版ロミオ&ジュリエット
2012年秋に来日決定だそうです!
今回の日本版観ておくと、さらに楽しみ度倍増すると思いますよ!
ちなみにフランス版のCDは
Amazonで2枚組+特典DVD付で2864円
!(私も買いました♪)



おけぴ取材班&撮影:nats、chiaki、おけぴ管理人


11/09/09 新国立劇場『朱雀家の滅亡』『イロアセル』『天守物語』3作品合同製作発表レポ

2011年9月9日(金)
「シリーズ[美×劇]-滅びゆくものに託した美意識-」
『朱雀家の滅亡』『イロアセル』『天守物語』3作品合同製作発表レポ

新国立劇場2011/2012シーズンの演劇ラインナップ
「シリーズ[美×劇]-滅びゆくものに託した美意識-」
3作品・合同製作発表会にお邪魔してまいりました!

新国立劇場「シリーズ[美×劇]-滅びゆくものに託した美意識-」は、
1917年の泉鏡花「天守物語」、1967年の三島由紀夫「朱雀家の滅亡」、
そして2011年の倉持裕書き下ろし「イロアセル」と、
およそ1世紀に渡る時代の3作品を上演。
日本ならではの“滅びの美学”をバラエティ豊かに魅せる試み、とのこと。

まずはトップバッター、9月20日から上演される『朱雀家の滅亡』チームのみなさま。
左から演出家の宮田慶子さん、香寿たつきさん、國村隼さん、近藤芳正さん。

芸術監督である宮田慶子さん自らが演出を手掛ける『朱雀家の滅亡』は
三島由紀夫晩年の傑作戯曲。
天皇家に使える名門侯爵家の当主・朱雀経隆を中心に、
忠誠心とは、国家・大義とは何なのかというテーマが投げかけられます。

渋くてかっこいいお声で質問に応える主演の國村隼さん。

三島戯曲について
「リアリスティックに心情だけを表現するのであればこんな華美な言葉いらんやろ、
というくらい“流麗なセリフ”がたくさんある。
稽古を重ねて行くとひとつひとつが装飾ではなく言霊というか・・
言葉、音がすごくパワーを持ってくる。
これをちゃんとお客さんに届けられたら、単にリアルな人間の愛憎劇だけでなく、
形而上的なテーマがいっぱい詰まっているこの作品を、ちゃんと届けることが出来るかなと思って、
なんとかその域に達することができればと稽古しています。期待して下さい!」
と、非常に真摯にコメントを下さった國村隼さん。
関西弁まじりのダンディな魅力に、おけぴ取材班は完全ノックアウトされてしまいました。

そして國村さん演じる朱雀家当主の内縁の妻であり
表向きは女中の“おれい”を演じる香寿たつきさん。

香寿たつきさんの凛とした美しさ!
「稽古は難しい。簡単に(出演を)受けてよかったのかと思うほど苦しく・・。
でもこの苦しみを観る方の喜びに変えられれば。女性の強さも見せつつ美しさも見せて行きたい」
と意気込みを語ります。
「こういう役を演じられる年齢になったんだなあ」としみじみされる場面も。

当主の弟役・近藤芳正さん(後列真ん中)
「僕はよそに婿養子に出たので気軽に見ている役柄です。朱雀家の皆さんは大変だなあ」
このコメントで会場は笑いの渦に。

出演者の皆さんの雰囲気がとてもよく、お稽古が充実している様子が伝わります!
その近藤さん、「(脚本が難しくて)2回、3回と読んで行くと楽しみが増えて行く本。
役者の仕事というのは、お客さんに1回観ただけで(その内容を)理解していただくこと。
三島の言葉、音の美しさを伝えたい」と真面目なコメントもされていました!

『朱雀家の滅亡』は9/20~10/10まで新国立劇場・小劇場にて。
出演は國村隼さん、香寿たつきさん、近藤芳正さんの他、木村了さん、柴本幸さん。
太平洋戦争末期の激動の時代。世代と年齢が異なる様々な価値観がぶつかり合い、
各々が葛藤する様子が5人の登場人物が形作る緊張感ある“五角形”で描かれます。
過去にこの作品を手掛けたことのある宮田慶子さんの新演出にも注目です!


そして10月18日に初日を迎える新作『イロアセル』チーム。

左から作者の倉持裕さん、島田歌穂さん、藤井隆さん、剣幸さん、演出の鵜山仁さん。
この日がお稽古初日!

新進若手脚本・演出家として注目される倉持裕さんによる書き下ろし作品。
話す言葉に固有の“色”があり、
そのため住人は発言に慎重になり嘘をつけないというある島を舞台に、
“無色透明”な言葉を話す囚人と看守が
島にやって来たことから巻き起こるドラマを描いた寓話的な作品。
新国立劇場の前・芸術監督である鵜山仁さんが演出を手掛けます。

主演の藤井隆さん。とっても緊張されている様子で、
この日までにセリフを全部覚えてこようとしたが無理だったと明かし、
「島田さん、剣さんのお2人が本当に優しくて。
お2人に甘えながら頑張りたいと思います」

「甘え」発言を受けてのお二人の反応♪
(手前は作者の倉持裕さん)

“前科のある女”を演じる島田歌穂さん。
「本当に謎だらけの物語。今日は作家さんがいるのでいろいろと質問して・・。
これからその謎をひもときながら、より一層謎を深めていければ」と、
作品に対するまっすぐな気持ちを。

剣幸さんが演じるのは“町長”。
「どういうことが美なのかということを探りながら、
皆さまといっしょに面白い、新しいものを作れたらいいなと思っております」
お二人ともこれから稽古が始まるとのことで、頭の中に謎がいっぱい!というご様子。
作者の倉持さんはこの後、お二人から質問攻めにあったことと思います!

新作『イロアセル』は10月18日~11月5日まで新国立劇場・小劇場にて上演。
出演は他にベンガルさん、加藤貴子さん、小嶋尚樹さん、
木下浩之さん、花王おさむさん、高尾祥子さん、松角洋平さん。
「言葉に色がつく」という設定をどのように表現するのか、
鵜山演出とスタッフワークにも期待が高まります。



そして最後にご紹介するのは、この日が初顔合わせという『天守物語』チームのみなさん。
こちらは2週間後に稽古始めということで、まだまだ余裕あり(!?)

左から、若く美しい鷹匠・図書之助を演じる平岡祐太さんと、
図書之助と恋に落ちる妖怪・富姫役の篠井英介さん、
そして富姫の妹分・亀姫役の奥村佳恵さん、演出の白井晃さん。

篠井さんと奥村さんが並ぶだけでそこに妖気が漂うような美しさ!
泉鏡花・円熟期の傑作「天守物語」は妖怪と人間が共生する世界を怪しく描いた恋の物語。

「きっと最後のお姫様役になるから絶対見に来てとお友達に言ってある」
という篠井英介さん。お茶目です♪
そして「今この時期に“歌舞音曲”と言われるものを、
のんきにやっていていいのだろうかという雰囲気がありますが、
私たち文化芸術に関わる者は心も体も尽くしてやっております。
何かのお役に立つと信じて、日本っていいじゃないの、
日本語・日本の心って素敵だわと発見してもらえるような作品にしたい」
と熱く想いを語られました。これには取材班もジーンと感動・・。

が、最後に「白井さんのファンタジーというか悪夢?を体現したいと思います!
夢の中で篠井がぐわーっと出てきた、とか」
と30年来の演劇仲間という白井さんをからかうようなコメント。さすがです。

その白井さんは30年以上の演劇人生の中で今回が初の「和物」挑戦とのこと!
「依頼を受けた時には、何を求められているのかが分からなかった」と笑う白井さん。
「西洋文化の中で育ち、西洋的な世界に憧れて育ってきた私が演出した時に、
どのような日本を発見出来るのか。
自分が今どういう日本人になっているのかを確認する作業でもある」と語りました。
衣裳やセットについても、事細かに書き込まれた泉鏡花のト書きに忠実に、
しかし白井さんなりのイメージで新しいものを作っていきたいとのこと。
今回のシリーズ中、この天守物語だけが中劇場での上演ですから大がかりなセットなどにも期待がかかります♪

憧れていた和物の世界にワクワクしているという奥村さん。
古い日本語や所作など、これまで直面したことのない壁が立ちはだかっていると語り
「とにかく美の化身のような篠井さんをよく観察して、
今持っているこの怖さにあらがっていきたい」と決意表明。
篠井さんと奥村さんが演じる妖怪のお姫様。怪しい美しさを早く舞台で拝見したい!

図書之助役の平岡さんは既に白井さんとのマンツーマン稽古が始まっていて、
“美しい日本語”に四苦八苦されているご様子。
篠井さんと恋に落ちる役柄に「僕どうなっちゃうんだろう」と。
どうなっちゃうんでしょうね!こちらも楽しみです。

泉鏡花の怪しげな世界に、初・和物の白井演出が挑む「天守物語」は
11月5日~11月20日まで新国立劇場・中劇場にて上演。
出演は篠井英介さん、平岡祐太さん、奥村佳恵さん、村岡希美さん、坂元健児さん、
小林勝也さん、田根楽子さん、江波杏子さん、他。
若手からベテランまで揃ったキャストと、白井さんならではの新しい「和」の世界。
新国立劇場に初登場する江波杏子さんの役どころも楽しみです♪

なぜ今「滅びの美学」なのかという質問に
「紙と木で出来た日本の建築のように、
宿命・運命を受けいれて永久に存続するものはないんだという考え方が日本人の中にあったのではないか。
滅びるだけではなく流転して再生していくという意味も込めての滅び、
それを繰り返してきた日本人の強靭さをイメージしている」と語った芸術監督の宮田慶子さん。

この3つの作品を通して、観る者の中にどんな日本人像が伝わるのか。
国立というパブリックな劇場だからこそ取り組める、シーズンを通したシリーズ上演。
この秋の観劇予定がまた1つ、いえ3つ。演劇だからこそ味わえる楽しみが増えた製作発表でありました。

新国立劇場・演劇シリーズのHPはこちら
上演作品に関連するリーディングや講座、トークショーなどの無料プログラムを行うマンスリー・プロジェクトも充実です。こちらも要チェック!


おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

11/09/13 「ピアフ」製作発表レポ

2011年9月13日(火)
「ピアフ」製作発表レポ

フランスの国民的シャンソン歌手‘エディット・ピアフ’の生涯を描いた音楽劇「ピアフ」。

数々の名女優によって演じられてきたエディット・ピアフの物語。
今回はイギリスを代表する女性劇作家パム・ジェムスによる戯曲を、
演出・栗山民也さん、主演・大竹しのぶさんという
日本の演劇界を代表する強力タッグで舞台化するという、
まさにピアフの決定版ともいえる舞台です。
その製作発表にお伺いしてきました。

主演の大竹しのぶさん。
「ピアフを演じることが出来るなんて夢のよう。
20歳の頃に勘三郎さん(当時の中村勘九郎さん)にこれ読んでみてと、
ピアフの自伝を渡されて、凄い人生を生きている人なんだなあと思って・・。
なぜ今でもこの人の歌が響くのか、心に残るのか。
そしてこんなに我儘で滅茶苦茶な生き方なのに(周りの男の人たちに)
愛されちゃうのは当たり前だなと思ってもらえるような、
チャーミングな、どこにもいない女性を演じられたらと思います」
個性的なドレスも素敵です♪

この舞台の見どころの一つは、次々に恋に落ちていくピアフと
恋人たちとの恋愛模様。そして別れ・・。
ここでピアフを取り巻く登場人物たちを演じるキャストの皆さまをご紹介しましょう。

ピアフを慕い続けるマネージャー・ルイバリエ役の高橋和也さん。
「日本を代表する女優・大竹さんと初共演させていただいてとても光栄です。
出来れば恋人役だったらもっと良かったんですけど。
とにかく稽古が楽しみでしょうがないです」

そしてピアフの生涯の友、トワーヌを演じる梅沢昌代さん。
「大竹さんとは親子も演じていますが、今回は親友ということで。
この舞台は展開がとても早くて、やる方は大変ですが、
観ているお客様にとってはあっという間の時間だと思います。
心にすっと入ってくるような素敵な作品になると信じています」

ピアフと運命的な刹那の恋に落ちるボクシング・チャンピオン、
マルセルマルダン役の山口馬木也さん。ビシッと決めた正装です!
「ボクシングも、歌も、複数の役を演じるということも経験がなく・・
どうしたらいいものかと思いながらここにいます。
実は以前に‘兵隊C’の役で大竹さんと一度だけ共演させてもらったことがあります。
どのタイミングでこのことを打ち明けようかと思ったのですが(笑)」

この告白に大竹さんも思わず立ち上がって
「やっぱりそうですよね!なのに初めましてなんて言って・・ひどい、覚えていますよ!」
とキュートに憤慨。可愛いです♪
馬木也さんの恐縮っぷりも微笑ましい!なんだかとてもいい雰囲気です。

そしてピアフの最後の恋人・テオサラボを演じる碓井将大さん。
なんと19歳!1991年生まれ!

「10代最後の作品になります。
歌稽古をやってみて、失礼な言い方ですが皆さん本当にお上手だなと思いました。
でも絶対に負けないように、ピアフの最後の恋人を全うしたいと思います!
大竹さんを強く抱きしめ、受けとめるようなギリシャ人の少年を演じたい」
と力強く宣言!

そして若き日のイブ・モンタンを演じる田代万里生さん。

「モンタンだけでなく、台詞のない役を含めて7役演じます。
ピアフと映画のようなキスをする役もあり、
恋人役でなくて残念と言っていた高橋さんには申し訳ないのですが、
贅沢にも2役も恋人役を演じさせていただきます。
20代のモンタンを演じられること、
スリル・ミーに続いて栗山さんの演出、
5月の舞台(スウィーニー・トッド)に続いての大竹さんとの共演、
たくさんのものを得られる舞台になるのではと期待しています」

豪華なキャスト陣は、この日登壇された皆さんに加え、
マレーネ・ディートリッヒ役の彩輝なおさん、そして辻萬長さん、山路和弘さんなど。
スピーディーな展開で複数の役を演じるという難題に挑むみなさんに期待です!

ピアフの全身で生きている、後悔しないという生き方。
自分も同じ考えで生きてきたのでピアフの「水に流して」
という歌がとても沁みる、という大竹さん。
キャストの顔合わせ後の本読みでは、
大竹さんが歌う「水に流して」に自然と拍手が沸き起こったそうです。

そして、制作発表の後に開催された大竹しのぶさんとの
懇親会にも参加させていただきました♪

ストレートプレイでもミュージカルでもない「音楽劇」
舞台上でピアフが歌う名曲の数々・・
愛の賛歌、バラ色の人生、ミロール、私の回転木馬etc・・。
ミュージカルのように台詞が歌になるのではなく、
ピアフとして舞台上で歌う大竹しのぶさん。
「こちらの方が難しい」とおっしゃってました。

また、舞台上で歌ったり叫んだり、喉は嗄れないのですか、という質問には
「歌は自分がつらいときに助けてくれるもの。
悲しい時に悲しい歌をシャワーを浴びながら大声で歌ったり、
バスルームではよく歌っています。喉は強いので。
身体と心が一緒になって叫んだり泣いたりすれば(声がかれることは)ないと思う。
一体化していれば体に無理がかからないし。
もちろん身体と心が一体化するような脚本じゃなければ駄目ですけど」
と、さすが!な女優的発言も。

一方で‘ピアフとの共通点は?’という質問には
「私の方がもう少し健康的かも・・自然食品とか愛してるし・・」
と逆に相違点をお茶目に語られて、記者たちを笑わせていました。

最後に
「ピアフにかかわった以上はずっと関わっていきたいと思う。
これは出来次第なので、そうなれるように頑張ります!」
と抱負を語ってくださいました。

大竹しのぶ主演・栗山民也演出「ピアフ」は
10/13~11/6まで東京・シアタークリエにて上演。
その後ツアー公演も行われます。
ツアー公演スケジュールはこちら

~ストーリー~
エディット・ピアフー本名エディット・ガシオンはフランスの貧民街で生まれ、
路上で歌いながら命をつないでいた。ある日、ナイトクラブのオーナーがエディットに声をかける。
「そのでかい声。どこで手に入れた」
「騒がしい通りで歌っても歌をきいてもらうためよ!」
“ピアフ”ー“小さな雀”の愛称がついたエディットの愛の歌がたちまち評判となる。
華やかで順風満帆な人生にも見えたピアフだが、私生活では切実に愛を求めていた。
ピアフが見出し、愛を注ぎ、国民的歌手へと育て上げたイブ・モンタン、
シャルル・アズナブール。ボクシング・チャンプのマルセル・セルダン、
生涯最後の恋人となる若きテオ・・。
最愛の恋人を失った時もー病が身体と心を蝕んだ時もー
エディット・ピアフは愛を求めてマイクに向かい続けるのだった。

公演HP



おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/09/14 ミュージカル「スリル・ミー」公開稽古レポ

2011年9月14日(水)
ミュージカル「スリル・ミー」公開稽古レポ@アトリエ・フォンテーヌ

客席数約100席。2人の俳優と1台のピアノ。
シンプルかつ濃密な空間で繰り広げられる、ノンストップ100分の心理ドラマ!

犯罪史上に残る誘拐殺人事件をモチーフに、
“私”と“彼”の熾烈な心理戦と愛憎を描く話題作に、
田代万里生さん&新納慎也さん、松下洸平さん&柿澤勇人さん、
そして演出家・栗山民也さんが挑むミュージカル「スリル・ミー」公開稽古。
衝撃シーンと、美しくも妖しいナンバーに心奪われました!

1920年代に実際に起こった凶悪犯罪をもとに、
天才的頭脳を持つ悪魔的な“彼”と、
彼を慕い犯罪の共犯者になっていく“私”の関係を、
時に甘く、そして時に衝撃的に描き、
アメリカをはじめ世界で上演、
特に韓国で異例の大ヒットロングランとなっているミュージカル「スリル・ミー」

登場人物は2人の俳優が演じる“私”と“彼”だけ。
手を伸ばせば触れそうな距離の舞台。
ピアノ1台の演奏でシンプルに、けれどもとても緊迫した深い世界が広がっていきます。

今回公開されたのは田代&新納組による2シーン&ナンバー。

新納さん(彼)を慕う“私”役の田代さんが歌う「僕はわかっている」
彼に愛されているはず、という“私”の想いが胸に迫ります!
切ない!


(右上方奥に、ピアノの朴勝哲さん♪)

久しぶりに”彼”と再会して嬉しそうな田代万里生さん。
メガネがかわいい♪

そしてかなり「ツン」な感じの“彼”、新納慎也さん。
“私”をあしらう意地悪っぷり!

とっても背の高い新納さん、小さな劇場で頭がぶつかりそうになるシーンも。

「ただの友達ではない」私と彼。
お2人の間に青い炎が見えるような迫真の演技です。

そして・・!

このシーンの後の“私”田代さんの表情の変化。必見!
小さな空間だからこそ俳優の演技がダイレクトに伝わってきますね。

美しく緊張感が漂う音楽。朴勝哲さんによるピアノ演奏も舞台に溶け込んでいます。
シンプルなセットも効果的。さらに今回は公開されなかった仕掛けもあるようです。

燃える炎を見つめながらのふたりのデュエット。
歌声も音楽もビジュアルも・・美しい~。

公開稽古後に、照明付きのバージョンも拝見させていただきました。
こちらは写真をお届け出来ないのですが、
照明が入るとまた雰囲気ががらっと変わり、一気に舞台の空気が濃くなります!
私と彼の心理戦にぐぐぐっと引き込まれる客席。
つ、続きが気になる・・!

稽古後の取材では、松下&柿澤組も登場。
年も一緒というお2人。こちらのカップルもまた魅力的。
「田代&新納組とはテイストのちがったスリル・ミーになります!」
「人が人を欲するというテーマを持った作品。
観る人に何かギフトを与えることが出来ると思う」と意気込みを語って下さいました。
フレッシュチームの彼と私も観てみたい!


(左から松下洸平さん、田代万里生さん、新納慎也さん、柿澤勇人さん)

お兄さんチームのおふたり(田代&新納)も
「一番伝えたいのは人間同士としての私と彼の関係。
たまたま男2人のカップルだったというだけ」(田代)
「お芝居要素が高い作品だが、
近年稀にみるストレートプレイではなくミュージカルだからこそ!という作品」(新納)
と熱く語り、早くも声をそろえて「再演したい」と!

栗山演出、日本初演ということに出演者のみなさんがワクワクされていることが強く伝わってきます。

休憩なしの100分ノンストップ2人芝居ミュージカル。
「私役が袖に引っ込むのは2分くらい」(田代)!
観客が拍手する間もないほどという、濃密な時間&空間に期待度マックス!

新納さん曰く「この空間の小ささがオフブロードウェイの劇場のよう」という
客席100(本当に小さい!舞台が近い!)のアトリエ・フォンテーヌで体験する
栗山演出の異色ミュージカル「スリル・ミー」。

公演は9月15日~10月3日まで麻布十番にあるアトリエ・フォンテーヌにて。
田代万里生新納慎也松下洸平柿澤勇人のWキャスト上演。
出演者のコメント映像や歌唱映像も視聴できる公演公式HPはこちら


おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/09/14 OSK日本歌劇団「桜NIPPON・踊るOSK!」ゲネレポ@三越劇場

2011年9月14日(水)19:00
OSK日本歌劇団「桜NIPPON・踊るOSK!」ゲネレポ@三越劇場

来年創設90周年をむかえる、
関西を中心に活動する女性だけの歌劇団"OSK日本歌劇団"。
私管理人も今まで関西で何度か拝見しましたが、
とにかくダンス・レビューがとっても気持ちいいっ!
品があり、ノリがよく、ターンが爽快でステップが軽やか、そして群舞が美しい!
ぜひ東京でも公演してほしいと思っていたところ、
やってきてくださいました!8年ぶりの東京公演です!!

第一部が和物レビュー(30分)、
第二部が洋物レビューショー(50分)という二部構成で(途中休憩20分)、
レビュー愛に満ちた、テンポ感抜群のノンストップレビューショーです!

なお、今回のレポでは、第一部和物レビューの写真のみ掲載しますね。
(第二部洋舞レビューは、それはもう素敵なシーン満載なのですが、
これはやはり劇場で生で是非観て欲しい!と思い、写真はあえて掲載やめときます!)

まずは和物レビュー!

名橋「日本橋」架橋100周年記念と銘打っている今回の公演。
↓↓橋です!!!

扇子を使った舞から、コミカルな小芝居まで30分間の第一部は、あっという間です!

曲調も、”和”だけでなく、POPなナンバー、さらにラストはあの名曲が!

こちらは品のある役所がベストマッチの高世麻央さん!笑顔の華やかさもいいっ!

桐生麻耶さんのダンスと佇まいに男役の美学を感じます!

後半は、一転、洋物のレビューショー!

粋な男役のタキシード、スパニッシュなキレキレダンス、
ジャジーな雰囲気、ラインダンスまで、
観ていて心が現実に戻る瞬間がない位、流れるようなレビューショー♪

品のある群舞、軽やかで気持ちいいステップ、
キレがあり軸のぶれないターンなどは、とっても新鮮に観劇できますよ♪
また、衣裳を巧みに使った美しい群舞から、
一転セクシーな衣裳でのバーレスクまで娘役さん達も見所満載です!

ラストに歌われる”桜咲く国”の桜パラソルパフォーマンスは一緒に参加したくなりますよ!
まさにWe love レビュー♪
この歌詞の通り、出演者・スタッフの方達がレビューを心から愛している
という純粋な気持ちやあたたかい情熱が、ひしひしと伝わってきました♪
(今回初めてOSKを観たおけぴ取材班の一人は、
OSKの方達のあまりに純粋なレビュー愛に感動して涙してしまいました)

初めて観る方もレビューの楽しさを満喫できて
とっても元気になれる和&洋レビューショーです。
(作・演出は吉峯暁子さん)

レトロ感たっぷりの三越劇場とも相性がよく、
上方レビューの品のある華やかさで現実世界を完全に忘れさせてくれる夢のひととき。
OSK日本歌劇団、8年ぶりの東京公演。
関東の皆様、ダンスのOSK観劇のチャンスをお見逃し無く!

公演は9/15-18まで、日本橋の三越劇場にて。公演HPはこちら
(18日は完売。15-17の当日券情報については三越劇場までお問合せ下さい)


左から高世麻央さん、牧名ことりさん、桐生麻耶さん

<OSK日本歌劇団について>
歌の宝塚、ダンスのOSKと称えられた関西を中心に活動する女性だけの歌劇団。
特徴は、元気で美しくノリのいいダンスと迫力の群舞。
1922年に創設された歴史ある歌劇団ですが、
2003年の解散ニュースはテレビでご覧になった方も多いかもしれません。
その後、劇団員達により再結成され
大阪松竹座や京都南座での公演、福井県のたけふ公演を中心に活動しています。
ホームページはこちら


おけぴ取材班:mamiko、chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/09/23 少年探偵団稽古場レポ

2011年9月23日(金)19:00~
「少年探偵団」稽古場見学レポ

楽しいですっ!
ストーリーは分かり易く、
若い役者陣が少年役として活き活きと動き回る稽古場は
とっても見応えがありました。

「大人」の世界と「子供」の世界の対比も見所です。
細見大輔さんと石倉良信さん演じる「大人」が巧み!
少年たちが映える映える!

江戸川乱歩の小説に登場する探偵、明智小五郎(あけちこごろう)。
その一番弟子である小林少年役が今回の主人公です。

今年2月に上演された「黄金仮面」で
頭脳明晰、かつ愛らしい小林少年を好演された佐藤永典さんが
再び、小林少年を演じます。

頭の回転のキレを感じるハキハキしたしゃべり方、目の輝きなど、
小林少年の求心力に、より磨きがかかっています!

東京のデパートで人形に扮した宝石泥棒「人形怪盗」が現れた、その三日後…
小林少年率いる『少年探偵団』の団員たちが町の外れで「怪しい男」を目撃します。


佐藤永典さん、根岸拓哉(D2)さん)

少年探偵団の七つ道具の一つ”BDバッジ”を使いながら「怪しい男」を追尾。
マンホールの中へ…そこに待っていたのは!?


(左から岩義人さん、阿久津愼太郎(D2)さん)

大人達を演じるのは、
ACファクトリーの石倉良信さんと、
演劇集団キャラメルボックスを退団後も、舞台やテレビで活躍の場を広げている細見大輔さん。

細見大輔さんのお声、とーっても素敵です。
色んな意味で、幅広く味わえますよ。

そして石倉良信さんの持つ雰囲気が、
少年達と対照的で物語を一段と深めます。

岩義人さん(15歳。下の写真下)と、
「黄金仮面」にもご出演されていた平井浩基さん(17歳。下の写真上)。
ふとした瞬間に、目に表情があって印象的でした。
それにしても若いっ!

果たして、「少年探偵団」は怪しい男を捕らえることが出来るのか?
飽きさせないテンポで進む1時間半の”出来事”。

探偵・ミステリーというと、少々とっつきにくいと思う方もいるかもしれませんが、
お話がわかりやすくて、ベテラン勢の存在感がとてもしっかりしてるので
少年達が少年役として本当にイキイキしていて、演出が巧みです。
(演出は中野成樹さん)

それにしても、”あのシーン”は衝撃的でした!
そこからググッと引き込まれて
少年探偵団の一員の気分に。最後までがあっという間でした。
”あのシーン”については、ぜひ劇場で!

公演は10月5日から16日まで、青山円形劇場にて。
公演ホームページはこちら
会場は青山円形劇場なので、客席から舞台も近いです。
少年達と一緒になって体験するこの奇妙な”出来事”、
ぜひ一緒に体感してきて下さい♪


何のシーンでしょう!?

おけぴ取材班&撮影:nats 監修:おけぴ管理人

11/09/27 D-BOYS STAGE「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」稽古場レポ

2011年9月27日(火)
D-BOYS STAGE 9th「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」稽古場レポ

芝居に、音楽に全力投球する注目の若手俳優集団“D-BOYS ”の STAGE 第9弾は
ミステリーの女王・アガサクリスティの傑作サスペンス劇「検察側の証人」!

主演のデコボコ弁護士コンビを演じる瀬戸康史さん(上の写真左)と五十嵐隼士さん(右)

公演名の副題に”~麻布広尾町殺人事件~”とあるように、
大胆にも設定を昭和初期の日本に置き換え、
二人の新米弁護士が試行錯誤しながら事件に向き合う様子を、
演出・鈴木裕美さん、脚本・飯島早苗さん&鈴木哲也さんという強力な布陣で描きます。

原作の主人公を、ほぼ正反対ともいえる性格を持つ弁護士コンビに置き換えたアイデアが新鮮!
この二人、仲がいいんだか悪いんだか!?な会話が面白いっ!

秀才なんだけど、人前でしゃべるのが苦手(弁護士なのに!)で
女慣れしていない堅物の越方弁護士(瀬戸康史さん)。
(今回たまたま拝見したシーンで)女性に触られると弱冠腰が引けていたり…
何げに動きが固くなったり…と役作りが細かいです!

こちらは、ちょっと悪っぽくて軽~いノリなんだけど、
弁の立つ星野弁護士(五十嵐隼士さん)。
独特の声とキレのある動きが気持ちいい!
背が高く、法廷での法衣姿は目を引きます。

この弁護士事務所の事務員さんを演じるのが橋本汰斗さん(元チンピラ役。下の写真右)。
決して前にはでないけれど、仲の悪い(?)二人の弁護士を上手に操ってるところは隠れた見所です。
そして下の写真左側は、昔のチンピラ仲間を演じる堀井新太さん(19歳!今回初舞台!)
この二人の男の友情ドラマも見所です。

初々しい笑顔が素敵な堀井新太さん↓

緊迫する法廷シーン!

エリート検察官役の荒木宏文さん。いい声!
冷徹なエリート検察官がデコボコ弁護士をどのように追い詰めていくのか、乞うご期待!

柳下大さんの、この行動はいったい・・!?(シャツINも役作り!)

証言台に立つ女を演じる馬渕英俚可さん。
馬渕さんが視線を動かすたびにゾクゾクッゾクゾクッ。
若手俳優たちをひっぱる熱演です。

はたして真実はどこにあるのか。
昭和テイストな衣裳やセットもお楽しみに。
なによりD-BOYSメンバーの真摯に演劇に向き合う姿が素敵な舞台です。

ひとつの事件を巡る法廷サスペンス、
事件に向き合う男たちの成長ストーリー、
さらに男同志の友情を描くバディ・ストーリーとしての側面も楽しめる贅沢な舞台、
「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」は
10/15~23まで東京・青山劇場にて、
11/3~6まで大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演。

六法全書を片手に奮闘する若手俳優たちの法廷サスペンス。お見逃しなく!

<ストーリー>
昭和初期、東京。
秀才で堅物の越方(瀬戸康史)と、いい加減だが弁の立つ星野(五十嵐隼士)。
正反対の2人が営む弁護士事務所に、
未亡人殺害の疑いをかけられた立花(柳下大)が助けを求めてやってくる。
立花は間もなく逮捕されるが、アリバイを証明できるのは妻の志摩子(馬渕英俚可)だけだという。
圧倒的な不利な状況を覆そうと奔走する2人に、
法廷でのエリート検察官・藤堂(荒木宏文)との対決の先に待ち受ける結末とは。

<出演>
瀬戸康史五十嵐隼士柳下大荒木宏文橋本汰斗堀井新太
平田敦子有福正志若杉宏二高橋愛美馬渕英俚可

公演ホームページはこちら
アフタートークショー開催日や、終演後の「ハイタッチ会」情報は上記HPにて要チェック!

◆おけぴ掲示板でD-BOYS 検察側の証人のチケットを検索する

<おまけ>
瀬戸康史さん、昭和10年という時代設定とスーツに慣れるため、
稽古場からこのようにネクタイ&スーツできめているそう。
オレンジのスニーカーはご愛嬌♪

<PROFILE>
瀬戸康史(せとこうじ)○1985年5月18日生まれ。福岡県出身。
08年に『仮面ライダーキバ』、ドラマ『恋空』で同時期に主演を務め、その後『アタシんちの男子』、『オトメン』、『タンブリング』、『ナサケの女』など人気ドラマで活躍する。主な舞台にD-BOYS STAGE Vol.3『鴉10』、『ラストゲーム』がある。また、音楽ユニットD☆DATEのメンバーとして音楽活動も展開中。今年は大河ドラマ『江』への出演や主演映画『ランウェイ☆ビート』、『もしドラ』の公開が話題のほか、NHK向田邦子ドラマ『胡桃の部屋』への出演でも好評を集めた。

五十嵐隼士(いがらししゅんじ)○1987年8月7日生まれ。長野県出身。
『ウルトラマンメビウス』で主演を経て、08年にドラマ 『ROOKIES』に出演し人気を博す。その後もドラマ『任侠ヘルパー』、『泣かないと決めた日』や映画『君が踊る、夏』などで幅広く活躍。舞台では、『完売御礼』、『ラストゲーム』、『鴉04』、『NOW LOADING』に出演。また、音楽ユニットD☆DATEのメンバーとして音楽活動も展開中。今年は映画『パラダイス・キス』、ドラマ『名前をなくした女神』などの話題作に出演。今冬公開映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』で牧野少尉役を熱演。

柳下大(やなぎしたとも)○1988年6月3日生まれ。神奈川県出身。
ドラマ『砂時計』、映画&ドラマ『赤い糸』、『サムライハイスクール』、映画『そして春風にささやいて』(主演)、「書の道」(主演)などで幅広く活躍。2010年はドラマ『新撰組PEACEMAKER』、『タンブリング』に出演し人気を博す。舞台はD-BOYS STAGE 『鴉04』『ラストゲーム』『アメリカ』のほか、つかこうへい作 『熱海殺人事件』に出演。今年は、フジテレビ系ドラマ『花ざかりの君たちへ イケメン☆パラダイス2011』に萱島大樹役で出演。また、主演映画『ヴァンパイア・ストーリーズ BROTHERS』が公開中。

荒木宏文(あらきひろふみ)○1983年6月14日生まれ。兵庫県出身。
07年に『獣拳戦隊ゲキレンジャー』で悪の首領・理央役に大抜擢され人気に。その後もドラマ『ゴッドハンド輝』への出演や主演映画『華鬼』、『×ゲーム』が公開。舞台でもD-BOYS STAGE 『鴉10』、『アメリカ』、『風が強く吹いている』など出演作品は多数。また、音楽ユニットD☆DATEのメンバーとして音楽活動も展開中。今年はドラマ『ヘブンズフラワー』、『グッドライフ』と立て続けに出演し俳優として着実な成長を遂げている。

橋本汰斗(はしもとたいと)○1991年11月1日生まれ。兵庫県出身。
09年ミュージカル「テニスの王子様」に5代目青学不二周助役としてデビュー。舞台D-BOYS STAGE 『鴉~KARASU~10』、『ラストゲーム』、pnish vol.12『ウエスタンモード』などに出演。近年は『仮面ライダーオーズ/OOO』、劇場版『仮面ライダーオーズWONDERFUL将軍と21のコアメダル』にカザリ役で出演。

堀井新太(ほりいあらた)○1992年6月26日生まれ。東京都出身。
昨年9月D-BOYSスペシャルユニットオーディションにて3万人から選ばれ、D☆DATEとしてCDデビューを果たす。また、ドラマ『シマシマ』で俳優デビューし、立て続けに『花ざかりの君たちへ イケメン☆パラダイス 2011』への出演を果たした。その他に中京テレビ『サタメン!!!』では初のMCにも挑戦中。舞台は本作が初出演。


おけぴ取材班:mamiko、nats  監修:おけぴ管理人

11/09/29 metro「引き際」通し稽古レポ

2011年9月29日(木)
metro第4回公演「引き際」通し稽古レポ

女優・月船さららさんが主宰する演劇ユニット“metro”の第4回公演「引き際」。
曲者揃いの出演者の皆さんがはじけまくる稽古場へ潜入してまいりました。

自らの書き下ろし作品を演出するのは、
巨匠・今村昌平監督を父に持つ映画界のサラブレッド、天願大介さん(下の写真右)。

そして元・宝塚男役の経歴を持つ女優、月船さららさん。
このお2人がタッグを組んで「演劇」に真正面から挑戦する舞台、
それが意味深なタイトルの「引き際」です。

空港は封鎖され、どうやら鎖国状態となっている様子。
海では何か奇妙な怪物がうごめいている気配があるという・・・。
大金をかけたポーカーゲームから始まった物語は、
思わぬ展開で不穏な方向に進んでいきます・・。

演説を始める若松武史さん。
手に何か持っていますね。

不敵な笑みを浮かべ・・

・・・ああっ!!
このシーン、とにかく若松さんが怪人的なパワーでかっさらっていきます。

注目の若手俳優・柄本時生さん(柄本明さんの息子さんです)。
“普通”の奥にある狂気的な雰囲気!

驚く月船さん!
柄本さんの背中の演技がいい!ここキーポイントです。

どうですか、この力の抜けた村上淳さんのかっこよさは。
タオルはちまきが似合う!

全篇にわたって月船さららさんから発せられる
ある種の「ナマモノ」感が舞台全体を覆います。
クルクルと変わる表情が魅力的!

セクシーな衣装が多く、時に目のやり場に困ってしまうことも。

こんな場面もございます♪

本業は文筆業という鴇巣直樹さんの独特の存在感。

この舞台、「存在感対決」と言いたくなるほど、各出演者の個性の立ち方が半端じゃありません。
生まれて、そして死んでいく運命の「人間」という存在が舞台いっぱいに広がります。
この物語を見終えた後に観客の心の中に残るのは、喜びか絶望か・・。
刺激的かつ挑戦的な”凄い舞台”。
metro第4回公演「引き際」は赤坂RED/THEATERにて10/6~13まで。
metro公式HPはこちら

ベテラン怪優(?)若松武史さんのノリノリ演技をお見逃しなく!
(後ろで村上淳さんがとっても嬉しそうです♪)


おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

11/09/29 「BLUES IN THE NIGHT」ゲネプロレポ@天王洲 銀河劇場

2011年9月29日(金)
ブロードウェーミュージカル
「BLUES IN THE NIGHT」ゲネプロレポ
@天王洲 銀河劇場

「♪BLUE BLUE あたしのハートは BLUE
 こんなホテルで たったひとりじゃBLUE
 こんなホテルで 見つめる夜は BLUE 」

冒頭、ネグリジェ姿で熱唱する女性達が目に飛び込んで来ました!!

1930年代のアメリカといえば、不況、失業、犯罪、暗いニュースが多い時代。
その中で失恋したり、夢破れ傷ついたり、崖っぷちな理由はひとそれぞれ。
LADY、WOMAN、GIRL、彼女らの人生が徐々に明らかになっていくのと同時に
歌に背景が浮かび上がってくるミュージカルです。

LADYの森公美子さん、WOMANの湖月わたるさん、
GIRL(Wキャスト)の片山陽加さん・佐藤亜美菜さん(AKB48)、
そしてMANのジェロさんが、ブルースを歌って歌って25曲歌いまくります!

歌から歌へとつながって、間の台詞はほとんど客席に語りかけMCのよう。
森公美子さんの語りはユーモアいっぱい!

まるでライブのような演出です。
始まる前からサックスの音が漏れて来たりで、本当にライブハウスのよう…
雰囲気がとっても素敵♪

<ストーリー>
1930年代の後半、シカゴにあるさびれた安ホテル。
流れ着いた3人の女性と1人の男性サロンシンガーが出会う。

一人はかつてブルースシンガーとして栄光を極めた黒人女性、LADY(森公美子さん)
まーさーに、パワフルな歌声です!さんしかこの役はできない!

一人は美しくミステリアスな女、WOMAN(湖月わたるさん)
まさにミステリアスな女性、湖月さん。
かつて上流階級だったオーラを放ちながら、悲しい目をして歌う姿にくぎづけです。

一人はエネルギーと熱意に満ちた娘、GIRL(片山陽加さんと佐藤亜美菜さんのWキャスト)
拝見した回は片山陽加さんがご出演、驚くほどの安定感&エネルギーでした。

そして、甘く危険な男、安ホテルのバーで歌っているMAN(ジェロさん)。
(史上初の黒人演歌歌手のジェロさん、初舞台&初ミュージカル!)
それぞれの人生を歌い上げる女性達をそばで見つつ、
背中を押してくれるように歌詞が心に響くジェロさんの歌♪

日本人である祖母の影響で5歳から歌っているという演歌を英語で説明するときには
「ジャパニーズブルース」と言うそうです。
ブルースは「とてもアットホームな気持ちで歌える」と囲み取材でおっしゃっていました。

生バンドが奏でる20年代、30年代のベッシー・スミスや
デューク・エリントンのジャズやブルースの名曲に、
彼女達の人生の叫びがノって客席いっぱいに響きます!

もし、貴方がいま何かに傷ついていたなら
きっと歌詞が心に響くはず。
「ブルース」というのは”魂の叫び”なんだということを
体感できるライブミュージカルです♪

公演は9月30日(金)~10月9日(日)まで。天王洲銀河劇場で上演中

♪舞台下手には生バンド。
なんとピアノを弾いているのは林アキラさん!めちゃうまいっ!(レ・ミゼの司教さんです!)
トランペット:野口浩史さん
サックス :清水直人さん
バス   :眞鍋信一さん
ドラム  :上地康夫さん

♪囲み取材でのひとこま
AKB48のお二人がこんな風に感情をあらわにして歌う曲は初めてだったと
それぞれの言葉で語られていたのが印象的でした。

p.s. 客席降りもあるよ♪



おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/09/30 新国立劇場公演「イロアセル」稽古場レポ

2011年9月30日(金)14:00
「イロアセル」稽古場レポ

話す言葉に「色」がつくという不思議な島を舞台に
無色透明の言葉を話す囚人がやって来たことから始まる物語「イロアセル」。

「色のついた言葉をしゃべる人々」という前代未聞の設定を舞台上でどのように表現するのか。
演出家の鵜山仁さんをはじめとするスタッフのみなさんが、
この演劇的ミッションをクリアするべく用意した「特別な仕掛け・装置」を
今回ほんの少しだけですが公開していただきました!

こちらの写真は主人公の囚人役を演じる藤井隆さんと、
前科のある女として島民に忌み嫌われているナラ役を演じる島田歌穂さん

~物語~
とある小さな町。
その町の住民の声や文字には色があり、全員それぞれ異なる色を持っている。
そのせいで、いかなる手段で発言しようと、固有の色によって個人が特定できてしまう。
そのため彼らは常に慎重に発言しウソをつかない。
ある日その町の広場に檻が建設され、
その中にいかにも善人そうな一人の男が収監されるが、
この男との会話は無色透明だった。
やがて住民たちは男のもとを訪れ、あれこれ打ち明け話をする。
人々の話は重複することも多く、その都度同じ意見を言うのは非合理なので、
やがて男は島民の一人に宛てた手紙を書く。
手紙はすべて島民の知るところとなり、
新聞のような影響力を持つ。
そのことで、島の社会は・・・、人々は・・・。

囚人という役柄のため、劇中のほとんどを格子の中で過ごす藤井隆さん。
彼の言葉は無色透明。
そしてこの牢獄が置かれている丘の上では全ての人の言葉が無色になるという設定の為、
このシーンでは特に変わった仕掛けは見られません。
テレビで拝見するのとはひと味もふた味も違う、俳優・藤井隆さん。
不思議なほど舞台に馴染む演技。そして緩急の付け方はさすがです!

丁寧に演出をつけて行く鵜山仁さん(舞台下)

加藤貴子さん演じるアズルは島で人気の競技「カンチェラ」の世界レベルの選手。

謎のスポーツ(?)カンチェラとは一体どんな競技なのか。
作者の倉持裕さんが作り上げた「謎」だらけの物語。
その魅力的な「謎」のひとつひとつが舞台の上で具現化されていきます。

と、ここで!
ゴゴゴ・・と上がって来たこれは・・??

天井からワイヤーで吊るされた幅8メートル、縦6.5メートルの巨大な楕円形。

そこに映し出されたのは、まるで煙のようにうごめく「色」。

(右:剣幸さん、左:町議会議員役の木下浩之さん)

剣幸さん演じる町長が喋る言葉の「色」は黒。
声の大きさや早さに合わせて「色」がモワモワーッと形を変えていきます。
この写真では「色」の部分が小さいのですが、
実際の舞台では楕円形のスクリーンいっぱいに「色」が広がり、
さらにその後ろにも別のスクリーンが現れ、
まるで劇場全体が「色」に包まれたような空間になるとか!

こちらは台詞に合わせて「色」をコントロールするスタッフさん。

加藤貴子さん演じるアズルの「色」は美しい青。
(左はライ役の高尾祥子さん)
このスクリーン、重さはなんと110キロもあるのだとか。
マイクを使って集音された声に反応して動き、形を変えて行く「色」。
台詞と連動する不思議な動きは、まるで現代美術のインスタレーションを見ているような感覚です。
実際の劇場いっぱいに広がる「色」を早く見たい!という気持ちになりました♪

ツイッターやブログなどを通して、
誰もが気軽に自分の「言葉」を世界に向けて発信出来るようになった現代社会。
話すそばから消えて行く「言葉」と、記録され伝播していく「言葉」・・
劇場ならではの表現で、こんなテーマを投げかけてくる作品
「イロアセル」は10月18日~11月5日まで新国立劇場小劇場にて上演。
19:30開演日程もあるので(10/28・金曜日)、仕事の帰りに観劇したい!という方にもオススメです。

出演は他に小嶋尚樹さん、松角洋平さん、花王おさむさん、ベンガルさん。
劇作家としては新国立劇場初登場となる倉持裕さんの書き下ろし作品を、
前・演劇芸術監督の鵜山仁さんが演出するのも話題のひとつ!

皆さんが肩から下げている不思議なカバンのようなボックス。
何に使うものなのか、ぜひ劇場でお確かめ下さい♪

「イロアセル」を含むシリーズ[美×劇] -滅びゆくものに託した美意識-の
3作品共同製作発表の様子はこちら
新国立劇場ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


11/10/03 ニューヨークに行きたい!!稽古場レポ

2011年10月3日(月)
『ニューヨークに行きたい!!』稽古場レポ

10/14の開幕直前イベントレポはこちら

すべーーーてはっ、この手のーーーーーーー中っ♪♪♪
このナンバーがかなりお気に入りナンバーになった私管理人でございます。

豪華客船を舞台に歌い踊るハッピーコメディミュージカル『ニューヨークに行きたい!!』
笑顔いっぱいなお稽古場にお伺いしてきました。

この日は一幕のとあるシーンのお稽古。


読み合わせ風景。左から瀬奈じゅんさん、橋本さとしさん、息子役の吉井一肇君と石川新太

母親の駆け落ちにショックを受け、
ちょっとヒステリックなリサ(瀬奈じゅんさん)と
逆なでするように茶化すアクセル(橋本さとしさん)。

意見はまったくかみ合わなず、“ああ言えばこう言う”、
絶妙なコンビネーション!

「すべてはこの手の中に」
このナンバー、ノリがめちゃめちゃ気持ちいいです!歌詞も楽しい!

振付は大澄賢也さん。


考える大澄賢也さんと、瀬奈じゅんさん。手がかわいい♪

「あ、このほうが面白い!」と次々に飛び出すアイデア!

リサのリフトシーンも!

男性陣の動きの素晴らしさに取材陣からも「おぉ!」と感嘆の声!

セクシーでキュートな女性陣の振付は旋律と歌詞にぴったり!
イキイキ輝いていて、何度でも観たくなる振付です。

上の写真の左側をズームアップするとこちら!みなさんいい表情!

作曲はドイツの国民的ヒットメーカー、ウド・ユルゲンス。
なるほど!思わず口ずさみたくなる親しみやすいメロディですよ!

公演は、2011年10月29日~11月20日帝国劇場にて
作品HPはこちら

<あらすじ>
TVトークショウの人気司会者リサ(瀬奈じゅん)はキャリアアップに邁進中!
そんな彼女に、老人ホームで暮す母マリア(浅丘ルリ子)が
「豪華客船に乗って、NYの自由の女神の下で結婚式を挙げる。」
と宣言し駆け落ちしたという知らせが届く。
駆け落ちの相手は同じホームのオットー(村井国夫)。
一週間のうちに連れ戻さないと、せっかく入居したホームへ再入居できない。
オットーの息子アクセル(橋本さとし)とともに、
二人の乗った豪華客船を追い掛けることに。
始めはけんかばかりのリサとアクセルにも次第に恋が芽生え・・・。と、
そんな時リサに届いたTV賞受賞のニュース、授賞式は今夜!!
リサとマリア、アクセルとオットーそしてアクセルの息子フロリアン、
親子の関係も絡めながら、恋、仕事に生き、悩むリサ。
さあどうする?どうなる?その答えはNYの自由の女神のみぞ知る?!

出演は、瀬奈じゅん橋本さとし泉見洋平戸田勝海村井国夫浅丘ルリ子ほか


息子フロリアン役の石川新太くんと橋本さとしさんのほのぼのオフショット♪

おけぴ取材班&撮影:chiaki、おけぴ管理人

11/10/04 TSミュージカルファンデーション『眠れぬ雪獅子』稽古場レポ

2011年10月4日(火)
TSミュージカルファンデーション
『眠れぬ雪獅子』稽古場レポ

TSミュージカルファンデーションの新作ミュージカル
『眠れぬ雪獅子』の稽古場へお邪魔して一幕の通し稽古を拝見してきました。

踊りを駆使した巧みな演出、強いメッセージ性、全体を貫くエネルギー!

舞台はアジアのとある国。
9世紀に仏教を弾圧した暴虐王ラン・ダルマを暗殺した僧侶ラルン(小西遼生さん)の物語と、
現代(1951年)暴君ワンドゥに父を虐殺され復讐を誓う詩人ドルジェ(伊礼彼方さん)と
旅芸人一座のテンジン(東山義久さん)の物語が並行して進んでいきます。

千年のときを隔てたこの二つの世界を結びつけるものは“黒い帽子の踊り”。
自然の厳しさや雄大さを感じさせるオープニングの音楽(玉麻尚一さん)で一気に作品の世界へ♪

現代を生きる若者として描かれているのが
東山義久さん演じる旅芸人一座のリーダー的存在テンジン。


(左から東山義久さん、中塚皓平さん)

眼差しの優しさと強さに大きな使命を担っている人物を感じさせます。
「難しいことはわからない」とヘラッと笑いながら、
道化芝居の力を信じ誰かを笑顔にすることが幸せに繋がると感覚的、直感的にわかっている男。
自然体な台詞回しと、時に言葉より饒舌な身体表現を持つ東山さんにピッタリの役!


(左から東山義久さん、伊礼彼方さん)

伊礼彼方さんが演じる詩人ドルジェは考え、言葉を紡ぐ男。
言葉で人が救えるのか、ふるさとを守れるのか。
悩み苦しむ若者の心情を切ない歌声で表現されます。
ふるさと、そこに生きる人々への愛情を歌うシーンの表情は必見です。

ドルジェはある決意をし、テンジン(東山さん)に“黒い帽子の踊り”の指南を乞います。
動と静、対照的な二人の融合は何をもたらすのでしょう。


(左から伊礼彼方さん、東山義久さん。東山さんの身体の凹凸、跳躍が美しい!)

一方で千年前に、この“黒い帽子の踊り”を伝説の踊りにしたのが、
小西遼生さん演じる僧侶ラルン。

信仰心に裏づけされた強い志を持った若者。
小西さんの硬派で力強い台詞回しから
仏教弾圧に立ち向かうラルンの思いが痛いほど伝わります。
「ブッダ(仏教)を守るため、ブッダの教えを破るのか」彼もまた深く悩み苦しみます。
正義の歴史を残す役を弟に託すも、自らの行いは正しいのだろうか、本当の正義とは・・・

旅芸人一座による劇中劇を介して千年前と現代が交錯し、
まるで夢と現を行き来しているような心地よい演出が随所にあります。


(左から麻尋えりかさん、小林遼介さん、中塚皓平さん、小野妃香里さん)

この旅芸人達の明るさがとても心地いい!


(左から中塚皓平さん、その後ろに東山義久さん、上口耕平さん、小林遼介さん)

そして、若者たちをしっかりと受け止めるお二人、今井清隆さんと保坂知寿さん!

暴虐王と暴君、それだけでお察しのこととは思いますが、
若者たちの仇役を一手に引き受けるのが今井清隆さん。
揺るがない力強さに圧倒されます。
役どころだけではなく、役者としても若手の挑戦を受けて立つ!
そんな存在感の今井さんです。歌声が稽古場中に響き渡る!

保坂知寿さんは、過去・現代全編を通じて導き手となるいくつかの役を演じます。


(左から保坂知寿さん、滝沢由佳さん)

神の使いを感じさせる澄み切った美声を聞かせてくれたり、
占い師として歴史を語り聞かせたりと幅広い魅力がみれるのですが、
特に「全ての未来は自分で作るもの」と説くシーンは印象的!
保坂さんから発せられる台詞の求心力は凄いです!

拝見した一幕で気になるキャスト、照井裕隆さん。
ドルジェの父への尊敬の思いの溢れた美しい歌声がステキです。
そこからの歌声や表情の変化もお見逃しなく。
もちろんダンスシーンでも大活躍!


(左から照井裕隆さん、伊礼彼方さん)

ラルンの弟を演じるのは山田ジルソンさん。
兄を慕い、仏の道を信じる弟を熱演です。


(左から山田ジルソンさん、小西遼生さん)

一幕を拝見しただけでも語りどころ満載なこの作品。
過去と現代、繰り返される歴史。
歴史から人は何を学び、どう生きるべきか。
普遍的なテーマを柱に力強いメッセージが届けられる作品になると思います。

旅芸人一座のリーダーテンジン、詩人ドルジェ、僧侶ラルン、旅芸人一座、
彼らを待ち受けているものは!?
是非劇場で!!

2011年10月21日より世田谷パブリックシアターにて
<出演>
東山義久伊礼彼方小西遼生今井清隆保坂知寿

照井裕隆滝沢由佳小野妃香里小林遼介中塚皓平麻尋えりか上口耕平山田ジルソン

足立公和猪原伸浩室伏崇川口倫裕原謙司溝渕俊介
岩田国大黛一亮遠山大介松岡雅祥脇田伸悟榎本成志

公演HPはこちら



おけぴ取材班:chiaki、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人


11/10/05 スタジオライフ曽世海司さん・松本慎也さんインタビュー&稽古場レポ

2011年10月5日(水)
スタジオライフ・シェイクスピア音楽劇シリーズ「夏の夜の夢・十二夜」
曽世海司さん・松本慎也さんインタビュー&稽古場レポ

スタジオライフによるシェイクスピアシリーズ・第3弾!
底抜けに楽しい人生の祝祭喜劇「夏の夜の夢・十二夜」
2作品同時公演(しかも役替わりありの3チーム)!
”喜劇”です!

10月22日の初日に向けて準備の進むスタジオライフさんの
お稽古場にお邪魔してまいりました。
お迎えいただいたのはこちらのお2人♪
(左:曽世海司さん、右:松本慎也さん)

十二夜でヴァイオラ(シザーリオ)とオーシーノというカップルを演じるお2人。
楽しいトークが止まらない曽世さんと、はにかみ笑顔が素敵な松本さん。
今回の公演に対する意気込みをたっぷりと聞かせていただきました♪
(レポの最後にはビデオメッセージもいただきました!)

おけぴ
「2つの作品を同時期に、しかも夏の夜の夢は役替わり上演での3チーム公演。
頭が混乱しませんか?」

曽世さん
「スタジオライフではこれまでにも2作品の同時上演をしていまして、
4チーム公演ということも何度もあったので“今回は3パターンか・・セーフ!”
という感じです(笑)」

と、いきなりのタフなお言葉。再演とはいえ結構ハードなのでは・・?

曽世さん
「完全に感覚が麻痺しています」

再演、再々演となる今回の2作品。
初演から培ってきた土台があるからこそ
「連鎖公演」という形でお客様に届けることが出来る、と語る松本さん。

おけぴ
「過去の公演との一番大きな違いは衣裳・美術を
あの宇野亜喜良さんが手掛けていることですね?」

ぐぐぐっと身を乗り出すおふたり。

松本さん
「衣裳のデザイン画が綺麗でかっこよくて、オシャレで・・持って帰りたい!」
曽世さん
「ちょっとした宇野亜喜良画集です」
松本さん
「みんな感動してトローンとした目で眺めています」

宇野亜喜良さんと言えば、
寺山修司さん率いる天井桟敷のポスターなどを手掛けたカリスマ。
センチメンタルでファンタジーな線画で、
どこか物憂げな瞳を持ったキャラクターが特徴です。
あの美しくてちょっぴり妖しげな世界観が、
スタジオライフの舞台にどんな化学変化を生み出すのか・・期待が高まります!

曽世さん
「ヘアメイクも宇野さんで。カツラもすごいです。
特に藤原さん(藤原啓児さん)のカツラとか・・
あれはスタジオライフ初の試みですね。
あとは藤原さんがどこまであれを生かせるかという(笑)」

舞台美術にも遊び心、アイディアがたくさん盛り込まれているようで

松本さん
「これはもう観ていただくしかない!」
曽世さん
「期待していただいてOKです!!」

おおお!力強いお言葉!


宇野亜喜良さんによるチラシイメージ

十二夜でお2人が演じるのは、
オーシーノ侯爵(曽世さん)と、
わけあって男装シザーリオという名でオーシーノに仕える娘・ヴァイオラ(松本さん)。
ヴァイオラはオーシーノを想っているのですが、
オーシーノはそれに気がつかず(というより、彼女が女性であることに気がつかず)、
よりによって他の女性への恋の橋渡しをヴァイオラに命じるという設定。

おけぴ
「お互いの(役柄の)印象は?」

松本さん
「まず、2人の(オーシーノとシザーリオの)関係性が前回よりもっと近い。
近くなるようにいま頑張って作っているところで、
そこをぜひ観ていただきたいですね
曽世さんのオーシーノ、すごいですよ。
あの戯曲でなんでこうなるのか!というパワー。
あのテンションはどこから降りてくるんですか?」

曽世さん
「あ、あれね。ドンキで買った」

・・!!
みなさん、曽世さんのパワフルなテンションは
ドンキの4階で売っているそうですよ!

曽世さん
「こういう役柄での再演って、なんか最初は気恥ずかしいんですよね。
でも今回はプライベートでの(松本さんとの)関係が以前よりも変わってきていて・・
気心が知れてきたというか、
松本たちの代、ジュニア7というんですけど
彼らがやっと僕たち上の世代に“ツッコミ”をしてくれるようになったんですよ!」

松本さん
「初演の時は、大先輩だったんですが」

曽世さん
「今は中先輩くらい?(笑)」

松本さん
「いえいえ・・ただ、今はこんなことを言ってもいいんだ、
つっこんでもいいんだと思えるようになって」

前回の公演との大きな違い、
それはお2人の間の「空気感の変化」にあるようです。
確かにインタビュー中も息がぴったりのお2人。
物語上は主従関係ですが、プライベートでは・・?

曽世さん
「あ、プライベートでは僕が完全に従っていますね!
虐げられて、ヘコヘコしています!!」

信頼関係があってこその、のりつっこみ♪

曽世さん
「僕たち“劇団力”と言っているんですが、
こういった信頼関係は劇団ならでは、と思っています。
男40人も集まっているので、
劇団員同士の信頼関係がなければいいものは作れない。
絶対の信頼関係があるので、舞台の上で役者として対等に勝負が出来る。
“劇団力”これこそがスタジオライフの売りです」

劇団力!
この言葉にとても誇りを持っていらっしゃるということが強く伝わってきました。
繊細な作品が多い印象のスタジオライフの舞台。
しかしその世界を作り出す現場はこんなにも力強い!

おけぴ
「“男装した女性”という役を男性である松本さんが演じることについては?」

松本さん
「まず僕は男性なので、シザーリオ(男装した姿)をとても自然に演じられてしまいます。
でも、シザーリオ(=ヴァイオラ)にとっては女性であることこそが自然なわけなので、
男装での演技にいかにストレスを感じさせるか、
立っているだけ、そこにいるだけでもストレスを感じているというところを見せたいし、
時にこぼれてしまう、その瞬間も見せていきたい」

曽世さん
「客席でもふっと混乱してしまう瞬間があっていいと思う。
男性が女性を演じるということで、
より深く“虚構の世界”へ入ってもらえるのがスタジオライフのお芝居なので。
これ、実はシェイクスピアが芝居をやっていた時代と同じことなんですね。
男優集団が女性も演じる、
高尚な堅苦しいものではない、もっと大衆的で猥雑なお芝居」

松本さん
「男性ならではのダイナミックな動き、演技も楽しんで下さい!」


初演から変わらないのは、
スタジオライフ唯一の女性である演出家・倉田淳さんの
「シェイクスピアは大衆演劇である」という想い。
難しい顔をして“鑑賞”するのではなく、
ひたすら楽しく、わかりやすく、
観ていてウキウキと嬉しくなるようなシェイクスピア♪
スタジオライフ版の音楽劇「夏の夜の夢/十二夜」は
確かにシェイクスピア作品の正統な継承者と言えるのかもしれません。

曽世さん
「大人が本気で積み木遊びをしているような楽しさ。
(以前の公演よりも)よりダイナミックに遊ぶための新たなビジュアル展開です。
大人が本気で遊ぶと、身体が大きくて重いので体力を使って疲れるんです。
が、まだみんなその疲れに気づいていません!!」

スタジオライフをまだ観たことのない方にもオススメしたい、
今回のシェイクスピア音楽劇。
ひたすら笑って、楽しんで。人生って素晴らしい♪
そんな気持ちになれそうです。
夏の夜の夢には70年代のヒット曲が満載、
そして十二夜では、なんとスタジオライフ初のオリジナル音楽が使われています。
インタビューの後にお邪魔した稽古場でも、みなさん歌いまくりの踊りまくり!

夏の夜の夢、妖精たちのシーンの振り付けを確認中。
写真は左から冨士亮太さん、及川健さん、鈴木智久さん、関戸博一さん。

ボトム役の奥田努さん(中央)はシングルキャスト。
及川健さんは、ハーミアと妖精(豆の花♪)を日替わりで演じます。
こちらは妖精さんですね。
軽やかな身のこなしに目を奪われました♪

キュートな表情で妖精を演じる関戸博一さん(右)は、
もうひとつのチームでハーミアを愛するライサンダ―を演じます。
この役替わり、まさにスタジオライフならでは!

~ストーリー~
「夏の夜の夢」
いつでもないいつか、どこでもないどこか。
森に入り込んだ、ワケありな2組のうら若き男女。
父にその恋愛を反対され駆け落ちしたハーミアとライサンダー、
その二人を追ってきたディミートリアスとヘレナ。
疲れ果てた4人は森の中で眠りに落ちます。
そのころ妖精王オーベロンと女王ティターニアのささいないさかいが勃発。
憤慨した妖精王の気まぐれと、いたずらな妖精パックの勘違いも手伝って
事態は思いもよらぬ展開に。

「十二夜」
いつでもないいつか、どこでもないどこか。
乗っていた船が難破し、双子の兄妹セバスチャンとヴァイオラは別れ別れに。
海岸に打ち上げられた妹は、兄が死んだものと思い、
男装してその国の公爵に仕えはじめます。
公爵には伯爵令嬢という片恋の相手がおり、
ヴァイオラは恋の使いを任されて令嬢を訪ねます。
が、あろうことか令嬢は男装のヴァイオラに一目惚れ。
やがて、令嬢をめぐる奇妙かつへんてこな
恋のスパイラルに巻き込まれていくヴァイオラ。
一方、妹がてっきり死んだと思っている双子の兄セバスチャンも
ヴァイオラのいる街にやって来て、
物語はさらにこんがらがった方向へ。

今回、拝見したのは夏の夜の夢のダンスシーンだけでしたが、
とにかく音楽も振付も楽しさいっぱい♪

ちょっぴりだけ拝見した、青木隆敏さん(右)演じるヘレナの熱唱シーン。
左はおけぴ主催おコンサートにもご出演いただいた石飛幸治さん。
妖精王オーべロンのアドリブダンスが、楽しすぎました♪

こちらは同じくヘレナ役・客演の坂本岳大さん。
ダイナミックな歌唱!

最後に曽世海司さん&松本慎也さんからのビデオメッセージをどうぞ!

幸福感いっぱいのシェイクスピア音楽劇「夏の夜の夢・十二夜」2作連鎖公演は、

10月22日~11月8日まで東京・紀伊国屋ホールにて、
11月12日~11月13日 大阪・サンケイホールブリーゼにて
12月3日 新潟・りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館
12月10日 東京・かめありリリオホールにて
さらに!
11月18日~11月20日までスタジオライフ初の海外公演(韓国)!

キャストスケジュールなど詳しくは公演HPにてご確認下さい。
スタジオライフ劇団HPはこちら



おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人


11/10/05 花組芝居「聖ひばり御殿」稽古場レポ

2011年10月5日(水)
花組芝居『聖ひばり御殿~ジャンヌ・ダルク没後580年~』稽古場レポ

カメラを構える手が震えるほど笑える場面がいっぱい、
昭和の名ナンバーで綴られる極上エンターテイメントです!

百年戦争の時代にフランスの救世主として現れたジャンヌの
生き様が全編にちりばめられています。
が!
なんと時は文福(ぶんぶく・笑)六十余年、狸と狐の千年戦争末期。

オープニングは鼓や笛の音色と七五調の台詞で軽快な“和”のムード♪
躍動感溢れる狸!

センターで冠をかぶっているのはポントコナ7世、狸の王!
名前からして面白い!

お話の中心となるのは、魚屋生まれの姫狸“田の君”。
「国を救え」のお告げに従い、立ち上がった田の君でしたが・・
その田の君の母おきみの訴えから狸の法廷劇が始まります。


小林大介さん

次々に現れる個性的な証人たち。
不敵な笑みを浮かべて勢いよく登場したその手には・・・
マイク!!!!


磯村智彦さん

この作品、どのキャラクターも持ち歌がありみんなマイク片手に熱唱♪♪
演歌、カントリー、ロカビリー、そしてジャズナンバーまで!
お馴染みのナンバーの替え歌が次々に飛び出すジュークボックス状態!

まるで歌謡ショウのようでありながら、
そのベースにはそれぞれのキャラクターがあって、
“役として魅せる”を徹底しているところがステキです♪


丸川敬之さん

この場面はインパクト大!
劇場で勢いに飲まれてください!!

もうこのあたりからは大騒ぎ状態!
ジェットコースターのように進みます!!

もつれにもつれ、一体どうなるのぉぉぉぉという展開ですが、
最後は劇場全体がひとつになること請け合い!
その仕掛けは・・・お楽しみに♪
劇場で一体感を堪能できる舞台ですよ!

公演は2011年10月14日から23日まで銀座博品館劇場にて
10月29日、30日は大阪公演(ABCホール)も!

<出演>
加納幸和原川浩明溝口健二桂憲一
八代進一大井靖彦北沢洋横道毅
嶋倉雷象各務立基松原綾央磯村智彦
小林大介美斉津恵友堀越涼
谷山知宏丸川敬之二瓶拓也

花組芝居公式HP http://hanagumi.ne.jp/


花組芝居座長の加納幸和さん。この表情は!?

おけぴ稽古場取材班&撮影:chiaki、監修:おけぴ管理人

11/10/13 コントンクラブimage5ゲネレポ@本多劇場

2011年10月13日(木)
コントンクラブ image5 ゲネプロレポ@本多劇場

オムニバスギャグエンターテインメント「コントンクラブ」第五弾!
次から次へとショートストーリーが展開し、
笑えて、泣けて、かっこよくて、ダンスと歌も楽しめる、
「コントン」の名の通り、色んな要素がいっぱいにつまった舞台です♪

ショートストーリーの脚本は、プラチナ・ペーパーズの堤泰之さん、
SETの赤堀二英さん、散歩道楽の太田善也さん、テアトルアカデミーの末安学さん他。
各ショートストーリーの前に「written by ***」と音声で紹介されるので、
あ、この方のお話好きかも!という好みの傾向もわかると思いますよ♪

それでは、ほんの少しだけ、雰囲気をご紹介しましょう!

大河元気さん、ショートストーリーでは、抜群のコメディセンスに爆笑!
(どんなキャラクターかは、ぜひ劇場でお楽しみに!)

抜群の安定感の柏進さん(下の写真右)!
東京ヴォードビルショー奈良崎まどかさん(左)のコメディエンヌぶりも素敵です。

Studio Lifeの小野健太郎さんの、ちょっぴり刺激的なストーリーも♪

相馬圭祐さん、鈴木拡樹さん、聡太郎さん、植田圭輔さん、天野博一さんが果たしてどんなキャラ、どんな衣裳で登場するかは、それは観てのお楽しみに!

木野村温子さんの振り付けによるダンス!


キレのあるダンスシーンのかっこよさとお芝居のギャップも楽しく、
笑って笑って楽しく観ている時の涙の不意打ちにもご注意を。

秋山エリサさん、長谷川愛さん、木野村温子さん、
G-Rockets知念紗耶さん、岡崎高子さん、奈良崎まどかさん達女性陣も
芝居、コント、ダンス、女子会トークなど、見所たっぷり。

そうそう、入場時に受けとるチラシ束も要チェックです。
謎の演出家リチャードレインさんに関する重大なお知らせや、
他にも何かが紛れ込んでいるかもしれませんよ♪

公演は10月23日まで下北沢本多劇場にて
公演ホームページはこちら


おけぴ取材班&撮影:mamiko、おけぴ管理人

11/10/14 ニューヨークに行きたい!!開幕直前イベントレポ&オケ練レポ

「ニューヨークに行きたい!!」開幕直前イベントレポ&オケ練レポ
2011年10月14日@帝国劇場

すべてはーーーーー、まだーこの手のーーーーなかっ!
ズンチャカズンチャカズンチャカズンチャカ♪

帰り道、おそらく多くの方が、このフレーズが頭に流れたであろう
「ニューヨークに行きたい!!」開幕直前イベントの模様レポです♪

まずはこのナンバーが公開されている東宝演劇チャネルの動画からどうぞっ!

先日のお稽古場取材でもちょうどこのナンバーの振付シーンを拝見してきたのですが、
アンサンブルの方達含めて振付がまた楽しいんです!!!(振付:大澄賢也さん)

今回のイベントは、上記ナンバー披露の前にトークイベントがありましたので、
そちらの模様を、おけぴで募集したおけぴレポ隊の皆様のコメントと共にお届けします!

私管理人も取材班として写真を撮らせていただいたのですが、
どの写真にもキャストの皆さんが笑顔!笑顔!笑顔!
舞台上の皆さんを拝見してるだけでも、気分がぱぁーっと明るくなりました♪


まずはじめにチーフパーサー役=武岡淳一さんから、
曲数が30曲以上、それもほとんどがダンスミュージックという紹介があり、どよめく客席。

トークショーにご登壇されたのは、2組のカップルであり、2組の親子でもある4名!
左から村井国夫さん(オットー)、浅丘ルリ子さん(マリア)、
瀬奈じゅんさん(リサ)、橋本さとしさん(アクセル)。

まずは村井国夫さん×浅丘ルリ子さんカップル♪

黙っておられると威厳とオーラに満ちているのですが、
お話しされると、とってもユーモラスでチャーミング♪
この二人なら駆け落ちだってHappyな珍道中になりそうです!

村井国夫さんは、息子役の橋本さとしさんと共演経験もあり、気心も知れたいい親子感!
村井さんのダジャレ連発には、お稽古場で浅丘さんが笑い過ぎて困っているそう♪

そして今回が初ミュージカルという、浅丘ルリ子さん。
お話を聞いていて、やはりミュージカルにおいてもリアルな感情が
非常に大切だということがわかり、また浅丘さんが長年培われた数々の演技の経験が、
共演者さんにも、いい刺激となっているとのこと!

浅丘ルリ子さんが手作りのブレスレットをアンサンブルさんも含め
全員に手渡しでプレゼントされたとのエピソードも。
みなさんの腕にキラキラ輝いて、絆もバッチリ!

そんな二人に振り回されそうな瀬奈じゅんさん×橋本さとしさんカップル。
三銃士のアトスとミレディは、すっかり現代人になっています!

長身でスタイルのいい瀬奈じゅんさん、パンツスーツがお似合いです!
恋より仕事!と生きてきたリサは自分に被ると話す瀬奈じゅんさん。
そんなリサがアクセルと出逢い、
どんな新しい自分を見つけるのか。
思わず、リサ頑張って!と応援したくなりそうですね♪


左上は公式ブログでもお馴染み"あひ太郎"君、左下は自由の女神、右は瀬奈じゅんさん

ダンスシーン満載のこのミュージカル。
宝塚時代ショースターとして数々の名場面を作り出した瀬奈じゅんさんですから、かなり楽しみ!
共演者の方々のお話を本当にニコニコと楽しそうに時々頷いたりもしながら聞いていらして、
その笑顔がまた可愛らしくて素敵でした。

そして、バツイチ子持ちのカメラマン役の橋本さとしさん
ウド・ユルゲンスの代表作「別れの朝」は橋本さとしさんのカラオケ十八番だそうですで、
トーク中に少し歌われたところ、
村井国夫さんに"ちょっと違う"とつっこまれ
「僕のは世良正則さんバージョンです!」(笑)といった一幕も♪

作品の見所のひとつ、ダンスの話も飛び出し、
橋本さん曰く「身振り手振りは意外と入るけれど、ステップとなると(足は)脳から遠いから・・・」
その点、飲み込みが早くみんなから“師匠”と呼ばれているのは
アクセルの息子フロリアン役の子役さんたちとのことで、
客席で見ていたフロリアン君が紹介される展開に!
その時の呼びかけ方が本当のファミリーのようで、
愛情いっぱいのハッピーミュージカルへの期待がますます大きくなりました!!


橋本さん「ほら、(足は脳から)遠いでしょ」。足を見る瀬奈さん

そして話はお稽古中の心温まるエピソードへ。

当初、浅丘さんには「この大きなお嬢さん(瀬奈さん)をどう扱っていいのか」
と戸惑いがあったそうです。
それが前日に行われた、とあるシーンのお稽古で、
瀬奈さんが浅丘さんの芝居を受け感極まって、涙が止まらなくなってしまったそうです。
浅丘さん「(瀬奈さんが心から)私に近寄ってくださって。凄くステキな親子になれて嬉しかった。」
瀬奈さんは「愛に満ちた眼差しとオーラを感じ自然に愛おしさが溢れました。」
心がひとつになれた稽古場での素敵なエピソード。

それを受け村井さん、橋本さんの親子も
「僕たちもがんばらないと!」と、すかさず会場の笑いを誘っていました。
(抱き合うシーンがお互い気持ち悪いとも話しておられましたが(笑))

そして歌披露!
本レポ冒頭でもご紹介した「すべてはこの手の中に」!
二人で客船に乗り遅れそうになりながらも大喧嘩しながら船に飛び乗る、
そんな場面で歌われるナンバーです。
瀬奈さんが、お話の中で「日本人が好きそうなリズムの、
思わず踊り出したくなる楽しい曲ばかりです」と仰ってましたが、
客席からも自然に手拍子が入り、
思わず踊り出したくなる様なナンバーでした。

最後はオーディエンスの皆さんも参加してのフォトセッション!

そのイベント数日後、こちらも29日の出航に向けお稽古進行中の
オーケストラリハーサルにも潜入させていただきました。

親しみやすくノリノリなナンバーもこの作品の魅力のひとつ!
そうなると、生のオーケストラによる演奏もとても楽しみですよね。
取材中に演奏されたナンバーもメロディックなしっとり系あり、
ゴージャスな盛り上がり系ありとバラエティに富んだ
「これぞミュージカル!!」なナンバー揃いです。
聞いていてウキウキウキウキしてきました!

奥に見えるのは・・・
ミュージカル好きの皆さんにはお馴染みのミュージカル指揮者塩田明弘さん!
そして手前のパーカッションは、私管理人も大好き長谷川友紀さん。
小さい身体全身でポーンスコーンと叩く長谷川さんのティンパニの気持ちよさ♪

ハッピーコメディミュージカルでは指揮者もオーケストラも作品を盛り上げるべく
思いっきり弾けること間違いなし!
あれやこれや楽しい仕掛けもありそうですよ!

カンパニーの楽しい一体感、オーケストラの楽しいノリ、
そして楽しいダンスナンバーも満載の、
ドイツミュージカル「ニューヨークに行きたい!!」。
”ドイツミュージカル”、そう聞くと私管理人もドイツ発のミュージカルって初めてかもです。

29日(初日)の出航まであと少し!
ワクワクしながらリサやアクセルと一緒に
ニューヨーク迄の豪華客船の旅に出発しましょう!

帝劇100周年記念公演
「ニューヨークに行きたい!!」
2011年10月29日から帝国劇場にて
公式HPはこちら

<おまけ>
健康管理について橋本さとしさん。
三銃士の頃からハマッテいる"即攻○気"に頼られているそうです♪
とにかく笑い声に絶えないトークショーでした。



おけぴレポ隊:tomo,masu,nao,mako,yumi,yukari,kaoru,eri,chiaki,おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/10/15 D-BOYS STAGE「検察側の証人」囲み&フォトコールレポ@青山劇場

2011年10月15日(土)
D-BOYS STAGE「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」囲み取材&フォトコールレポ
@青山劇場

D-BOYSメンバーが“本気で”芝居に挑む D-BOYS STAGE第9弾
「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」
初日開幕を数時間後に控えた青山劇場にて、
クラシックな衣裳に身を包んだD-BOYSメンバーによるフォトコールが行われました!

今回、写真でご紹介するのは物語序盤のある場面♪
アガサ・クリスティの原作を大胆に昭和初期の日本に置き換えた本格ミステリー。
クラシックなセットと衣裳がとってもいい雰囲気です!

主演のデコボコ弁護士コンビ。
瀬戸康史さん(上の写真右)と五十嵐隼士さん(左)。(写真中央は橋本汰斗さん)

とあるきっかけで関係がギクシャクしているこの二人。
ケンカがヒートアップして、口から出てくるお国訛りがなんとも魅力的。
それぞれがどこの地方の出身なのか、お楽しみに♪

人前で喋るのが苦手の堅物・越方弁護士役の瀬戸康史さん。
三つ揃えのスーツ姿。見事な七三!
役作りが細かいです!

ちょっとワルな雰囲気で女好き、弁の立つ星野弁護士役の五十嵐隼士さん。
こちらも見事な役作り!

対象的な2人の性格がセットの机にもあらわれています。
細かく作り込まれた舞台美術も楽しい♪

殺人の容疑をかけられ、2人を頼ってくる青年・立花役の柳下大さん(下の写真左)は
ちょっととぼけた味わいの現代青年(?)。
稽古場レポでお伝えした姿とはずいぶん違って・・
謎が深まります!

こちらは囲み取材の様子。
今回が初舞台の堀井新太さん(後列左端)のハラマキ姿に皆さん注目中。
「地元も近い寅さんスタイルです!」
と笑わせますが、お稽古中は役作りに悩んで涙したこともあったそうです。


前列左端は冷徹な検察官役の荒木宏文さん、右端は立花の妻役の馬渕英俚可さん

最後に五十嵐隼士さんがとっても頼もしいひと言を。
「(アガサ・クリスティの出身国)イギリスと言えばハリー・ポッター。
そのハリー・ポッターにも負けないくらい面白い作品になっています。
僕たちが舞台に魔法をかけます!!」


後列左から堀井新太さん、柳下大さん、橋本汰斗さん、
前列左から荒木宏文さん、五十嵐隼士さん、瀬戸康史さん、馬渕英俚可さん

あのアガサ・クリスティの原作を昭和初期の日本に置き換えた本格ミステリ-。
謎が謎を呼び人間の本質を問い詰める物語になっているとのこと。
クリスティと言えばの大どんでん返し、期待しましょう!
さらに謎ときだけでなく、男たちの成長と友情を描いた
バディストーリーとしての側面も見逃せないポイントですよ♪

若い俳優たちが、真摯に演劇に取り組む姿がとっても清々しい
D-BOYS STAGE「検察側の証人~麻布広尾町殺人事件~」は
10/15~23まで東京・青山劇場にて、
11/3~6まで大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演。

前回伺ったおけぴ稽古場レポはこちら


おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/10/15 ピアフ囲み取材レポ&観劇レポ@シアタークリエ

2011年10月15日(土) 18:00
ピアフ初日前囲み取材レポ&観劇レポ

感動という言葉では表すことの出来ない、
何か物凄いものを観てしまった・・
観終わった後に真っ先にそう感じました。

まるでエディットピアフの魂が乗り移っているような大竹しのぶさんのピアフ。
女優・大竹しのぶと、歌手・エディットピアフの魂が重なる瞬間が幾度も訪れます。

病と薬物に身体を蝕まれ、愛を求め続け、それでも歌い続けるピアフの姿。
これまでの人生をその身体から絞り出すように歌い上げる
「愛の讃歌」、「水に流して」は、
客席全体が息を呑むほどのもの凄い雰囲気に包まれるのを体感!

ピアフを取り巻く人々を演じるキャストのみなさんも素晴らしい!
若き日のイブモンタンを演じる田代万里生さん。
垢抜けない青年が大スターになっていく様も見事で、歌だけでなく演技も細やか。
「帰れソレントへ」を朗々と歌い上げ、その素晴らしい歌唱力に客席は拍手喝采!

KENTAROさん演じるシャルルアズナブールは
大ヒット曲「忘れじの面影(she~♪)」をあま~く歌いあげ、
ピアフへの切ない想いをたっぷりとみせてくれます。

最年少(19歳!)キャスト碓井将大さんも、
晩年のピアフを支え愛するテオ役が切なく愛おしい!

今回、大竹さん以外のキャストの皆さんは場面に合わせて
町の人々から、チンピラ、軍人、看護師、映画スターに至るまで、
複数の役を(7~8役!)を演じているのも、見所の一つ。
例えばボクシングチャンピオンのマルセル役・山口馬木也さんも
物語の序盤で思わぬお姿を披露!

そして!
マレーネ・ディートリッヒを演じる彩輝なおさん、
かっこよすぎる美しさです!
後半に演じる役との演じ分けもさすが!

さらに辻萬長さん、梅沢昌代さん、高橋和也さん、山路和弘さんと、
ベテラン実力派がゴージャスに脇を固めます。
(みなさん、ほんっとーに素晴らしい演技!)

音楽はアコーディオン、ピアノ、チェロ、ベースのカルテットの生演奏♪
「演劇」そして「音楽」をたっぷりと味わえる満足感!
冴えわたる手腕の栗山民也さんの魔法ともいえる演出で鮮やかに描かれる、
まさに大人が楽しめる本物の演劇です。

ピアフの歌声はなぜ人を惹きつけるのか、
そしてピアフはなぜこんなにもたくさんの男たちに愛されたのか。
大竹さん演じる「ピアフ」を観ればその答えを見つけることが出来ると思います。


そしてこちらは初日前日の囲み取材の様子。
ピアフを愛した男たちに囲まれてキュートな笑顔の大竹さん♪

お稽古中、みなさん自分の出番がない時でも
大竹さんの演技に釘付けで見入っていたそうです。
本番が始まると客席から観られなくてさみしい!と話す田代万里生さん。

これまでも何度も舞台化、映像化され、たくさんの方が演じているピアフ役。
今回のピアフは「あまり美しくない、生々しく生きているという感じ」と語る大竹しのぶさん。
でも、この舞台を観ると、きっと
ピアフの生き抜くエネルギー、歌う姿が輝くように美しく感じられると思います。


左からKENTAROさん、碓井将大さん、大竹しのぶさん、田代万里生さん、山口馬木也さん

愛すること、愛されることを求め続け、
歌を歌うことで人生を生き抜いたエディット・ピアフ。
後悔せず、ふりむかず、全身で歌い続けたその人生を、
栗山民也演出・大竹しのぶ主演で描く音楽劇「ピアフ」は
東京・シアタークリエで10/13~11/6まで、その後11月29までツアー公演。

語り継がれる初演になると思います。
お見逃し無く!

詳しいスケジュール、囲み取材の様子などもみられる
公演公式HPはこちら


おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 囲み撮影:mamiko 舞台写真提供:東宝

11/10/17 新国立劇場シリーズ美・劇「イロアセル」囲み取材&フォトコールレポ

2011年10月17日(月)
新国立劇場シリーズ美・劇「イロアセル」囲み取材&フォトコールレポ

注目の若手演劇人・倉持裕さん(ペンギンプルペイルパイルズ主宰)の書き下ろし新作、
ベテラン鵜山仁さんの演出
「言葉に色がつく」という奇抜な設定、そしてそれを表現するスタッフワーク
多彩な出演者と、気になるワードが目白押しの新作舞台「イロアセル」

主演の囚人役を演じる藤井隆さん(右)と看守役の小嶋尚樹さん

鳥籠のようなオリに入れられた囚人の話す言葉は無色透明。
藤井隆さん、演技が細やかで表情がとっても豊か!

ほのかに漂う何とも言えない藤井さんならではの「おかしみ」がとっても良い感じ♪

遠くからでもはっきりとわかる「色」を持つ島の権力者・町長ネグロ。
演じるのは剣幸さん。スーツ姿の存在感!

一方、木下浩之さん(写真右)演じる町会議員バイツのしゃべる色は
今にも消えてしまいそうなうすーい白。
何を話しても黒く濃い剣さんの言葉にかき消されてしまいます。

言葉に色がついている。
誰がどこで何を話したか、一目瞭然の不思議な世界。
そこに「無色透明」の言葉を話す囚人がやってきたことから始まる物語。

美しい青色がついた言葉をしゃべるのは
島の人気スポーツ「カンチェラ」の世界的選手アズル(加藤貴子さん・左)。

この謎のスポーツ「カンチェラ」が気になりますね。
まるでショーのようなスポーツらしいのですが、使う道具は・・電灯・・??
実演シーンもあるとのことです!

高尾祥子さん演じるライとのライバル関係と周囲の思惑。
「言葉が見える」という設定を生かした倉持さんの筆が冴えます!

なにやら相談中のベンガルさん(左)と花王おさむさん(右)の周りに溢れる様々な色。
まるでツイッターやチャットのように島の住人からの言葉が届いているのです。
そしてシルエットで浮かび上がるのは、
そんな島の中で一人浮いた存在である「前科のある女・ナラ」
演じるのは島田歌穂さん。

無色透明の会話をするために次々に囚人に会いに来る住民たち。
やがて囚人の書く手紙がまるで新聞のような影響力を持つようになり、そして・・。

言葉が色を持つというファンタジックな設定、
わたしたちが生きる現代社会への風刺が込められた寓話的なあじわい
今回拝見した冒頭の4場面だけでぐぐっと不思議な世界に引き込まれました!

こちらはとっても和やかな囲み取材での剣幸さん、藤井隆さん、島田歌穂さん。
藤井さん、剣さんのポテトチップス好きや、島田さんのお酒の好みなど
次々にぶっちゃけていらっしゃいました♪
とにかくカンパニーの雰囲気がとっても良さそう!
剣さん、島田さんが口を揃えて
「穏やかな稽古場で楽しかった。藤井さんの人柄!」と語っていたことが印象的です。
(その藤井さん、お稽古場で少女時代のダンスを激しく踊っていたことを暴露されていました♪)

「イロアセル」は10月18日~11月5日まで新国立劇場小劇場にて上演。
注目の舞台をお見逃しなく♪

「イロアセル」を含むシリーズ[美×劇] -滅びゆくものに託した美意識-の3作品共同製作発表の様子はこちら

稽古場レポはこちら

新国立劇場ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


11/10/20 TSミュージカル「眠れぬ雪獅子」ゲネレポ@世田谷パブリックシアター

2011年10月20日
TSミュージカルファンデーション
『眠れぬ雪獅子』ゲネプロレポ
@世田谷パブリックシアター

色彩豊かで躍動感に溢れ、若いエネルギーに満ちた
TSミュージカルファンデーションの新作ミュージカル「眠れぬ雪獅子」。

美しい照明、幻想的な映像効果、色とりどりの衣装!

アジアのとある国を舞台に繰り広げられる輪廻の物語で、
キーワードは「黒い帽子の踊り」。
謝珠栄さんによる”踊り”を駆使した巧みな演出で
力強いメッセージの伝わってくるミュージカルです。

千年の時を隔てた二つの物語。
まずは現代(1951年)の物語に登場するのはテンジン(東山義久さん)をリーダーとする
旅芸人一座と詩人ドルジェ(伊礼彼方さん)。二人の出会いから物語が始まります。


中央が東山義久さん。後ろは中塚皓平さん

強いリーダーシップと仲間への大きな愛を持っているテンジン、
東山義久さんが得意のダンスのみならず、歌、芝居でも大活躍!

テンジン率いる旅芸人一座のシーンは明るく、若く、力強く、エネルギーに満ち溢れています!


左から小林遼介さん,小野妃香里さん,麻尋えりかさん,上口耕平さん,東山義久さん,中塚皓平さん

伊礼彼方さん演じるドルジェは、言葉の力を信じ、
思いを詩として綴る詩人。
ただ、悪政の下で苦しむ人々を目の当たりにし、
「言葉で人が救えるのか」悩み苦しんでいる。
伊礼彼方さんの憂いを秘めた歌声と切ない眼差しに
ググッと引き込まれます。

ドルジェの仲間パサン(照井裕隆さん)の鬼気迫る力強い歌声も作品の魅力を引き立てます。

運命に導かれるように出会った全くタイプの異なる二人。
ドルジェはテンジンに「黒い帽子の踊り」の指南を乞い・・・

一方で、千年前、仏教弾圧に立ち向かった僧侶ラルンを演じるは小西遼生さん(坊主頭!)。
信仰に基づく使命感の強さと迷い。
苦悩し、叫ぶラルン!
小西さんの芝居からは、感情が波動のように伝わってきました。

兄ラルンの行いを文字で残そうとする弟ペマ(山田ジルソンさん)も熱演!

この時代を超えた二つの物語を見守り、包み込むような存在感を示すのが、ターラ菩薩。
(ターラ菩薩:観音菩薩はこのようの苦しみを減らすことが出来ないことを悲しみ
慈悲の涙を流されました。その涙から生まれたのがターラ菩薩。
恐怖を超えられるよう力を与え、見守り、必要ならば救済に向かう。それがターラ菩薩です。)

ターラ菩薩として人々をそっと見守るのは保坂知寿さん、
清らかで伸びやかな歌声は崇高で慈愛に満ちています♪♪
手前は滝沢由佳さん。
保坂さんの歌声にぴったりあって動きも色彩も神々しい!

保坂さんは他にも現代のシーンでは占い師ドルガを演じます。
こちらは一転、地声でうなるような台詞回しと歌声で若者達を導きます。
この幅の広さはさすがのひと言。最後にはもう一役、乞うご期待!


中央が保坂知寿さん。右は上口耕平さん

そして最後にご紹介するのが今井清隆さん!
ギラギラと光るような悪の存在感がこの作品の奥行きを作り出しています。

繰り返される歴史、命と魂の輪廻。
千年の時を経て宿運の出会いを果たした二人の運命は・・

舞台終盤に、ドルジェの言う一言。
公演プログラムの今井清隆さんのページにも書かれていますが、
私もこの言葉が脳裏に残っています。
ぜひ劇場で聴いてきて下さい!

上演時間は2時間40分(休憩15分含む)

10月30日まで世田谷パブリックシアターで上演中!
公式HPはこちら
おけぴ稽古場レポはこちら

<キャスト>
東山義久伊礼彼方小西遼生今井清隆保坂知寿
照井裕隆滝沢由佳小野妃香里小林遼介中塚皓平麻尋えりか上口耕平山田ジルソン
足立公和猪原伸浩室伏崇川口倫裕原謙司溝渕俊介
岩田国大黛一亮遠山大介松岡雅祥脇田伸悟榎本成志



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:chiaki


11/10/24 文学座岸田國士傑作短編集『明日は天気』稽古場レポ

2011年10月24日(月)@文学座アトリエ
文学座 岸田國士傑作短編集『明日は天気』稽古場レポ

文学座11月公演として上演される
岸田國士傑作短編集『明日は天気』、『驟雨』、『秘密の代償』。
その中の『明日は天気』のお稽古場にお伺いしてきました。

岸田國士(きしだくにお)”という名前を聞いて、
まず思い出すのが“岸田國士戯曲賞”という方も多くいらっしゃるでしょう。
岸田國士さんこそ、文学座の創立メンバーなのです。
(ちなみに女優の岸田今日子さんのお父さんでもあります)

その岸田國士さんの短編を3本連続で観れるのが今回の公演です。

今回拝見した『明日は天気』は、
夏の盛りに避暑をかねて東京から湘南の海へ出かけてきたひと組の夫婦のお話。
海の見える部屋に逗留するも雨続き。
夫婦の対話から感じる心の機微、じんわりと心に沁みる作品です。

作品の時代背景は昭和初期ですが、
登場人物の心情やその日常には今の時代と共感する点がたくさんあり、
自分の行動を客観的に見ているような、
クスッと笑える場面もちょっとほろ苦い場面もあります。
美しい日本語も印象的。

夫を演じるのは浅野雅博さん。
本当に良くしゃべる夫で、ほぼしゃべりっぱなしです。
声のトーン、ちょっとした視線の配り方、そして“間”が絶妙です!

そんな夫をあしらう妻役には片渕忍さん。
淡々とした中にも感情の波が見てとれるステキな女優さんです。

何ともいえない夫婦の距離感。
この夫にしてこの妻あり、な雰囲気。

出演は、浅野雅博さん、片渕忍さんのほかに、
女中役の頼経明子さん、千田美智子さん、
風呂番の藤側宏大さん、番頭の大原康裕さん。

演出は『黒革の手帖』『天璋院篤姫』『マイ・フェアレディ』『嵐が丘』など
外部公演の大劇場演出も多く手がけられている西川信廣さん。
(下の写真右から二番目が西川さん)

大スペクタクルでも、運命のラブストーリーでも、謎解きサスペンスでもなく、
描かれているのは、とある夫婦の等身大の物語。

シンプルな物語の中で、窓の外の風景や受話器の向こう側の人、
各登場人物の人となりなど、綴られた台詞のその先の景色を思い浮かべながら
まさに”想像する余白”の醍醐味を味わいながら観劇できる舞台です。

ちなみに今回拝見した『明日は天気』と、『驟雨』『秘密の代償』は
同じステージで連続して上演されます。『明日は天気」で旅館の一室だったセットが
他の演目ではどうなるのか、そんなところもどうぞお楽しみに!

『驟雨』の出演は、本山可久子さん、名越志保さん、石井麗子さん、若松泰弘さん。
『秘密の代償』の出演は、菅生隆之さん、塩田朋子さん、斉藤祐一さん、渋谷はるかさん。

公演は11月4日~13日まで、新宿南口の紀伊國屋サザンシアターにて。
作品HPはこちら
文学座HPはこちら

<建物探訪編>
今回の稽古場訪問では、お稽古場が文学座アトリエだったのですが、この建物ステキ!
(注:今回の公演の本番の会場はアトリエではなく、紀伊國屋サザンシアターです!)

築60年を越える伝統と趣のあるアトリエです。
演劇に関する文言が彫られたレリーフ、建て増しの様子など、
その外観からは文学座の歩み(1937年創立!)、そこに関わってこられた
数多くの名優、作家、スタッフさんたちの想いが伝わってくるようでした。

アトリエ内も古民家のように艶やかな壁の木材などに歴史を感じますよ。
ちなみに、このアトリエでの公演なども定期的に開催されています。
次回は文学座アトリエの会12月公演 MEMORIES テネシー・ウィリアムズ[1幕劇一挙上演]が予定されています。



おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/10/25 *pnish*『トラベルモード』稽古場レポ

*pnish*vol.13
『トラベルモード』稽古場レポ
2011年10月25日(火)

殺陣やアクション、そしてコミカルな芝居で、
気軽に観る事ができて、楽しい舞台をやりたい!という情熱のもとに
佐野大樹さん,森山栄治さん,鷲尾昇さん,土屋裕一さんの4名で結成、
今年10周年を迎えた演劇ユニット *pnish*(パニッシュ)。

その*pnish*のモードシリーズ最終章
『トラベルモード』通し稽古を拝見してきました!
サムライモード、マハラジャモード、ウェスタンモードと続いた
“モードシリーズ”最終章の舞台は遂にヨーロッパ!

しかも今年舞台に映画にと、話題の「三銃士」のお話です!

でも*pnish*の三銃士は、一風変わってます。
なぜなら!
登場するのが、ニセ三銃士!?

ここでざっくりとあらすじをご紹介しましょう

<STORY(HPより)>
17世紀初頭、フランス北部の港町に建つホテルに三銃士がお忍び旅行にやってきた。
ルイ13世直属の銃士隊の中でも剣豪として有名なアトス、ポルトス、アラミス。
有名人がご宿泊!!とあって支配人やベルボーイは大喜び。
大層なおもてなしで大歓迎を受けるが、
宿泊している事をおおっぴらにされたくない3人は
戸惑い気味。それもそのはず。実はこの三銃士、真っ赤なニセ者!!
そこに銃士隊に憧れるダルタニャンが合流し、ニセ三銃士は大慌て!
その一方では、よからぬ事を企む宿泊客も…。

フランス北部の港町のとあるホテルを舞台に繰り広げられる
ノンストップドタバタコメディなのでございます!!
従業員や宿泊客、更には町の人、
超個性的な登場人物や銃士たちが入り乱れての大騒動がテンポ良く展開!

ストーリ展開は観てのお楽しみ!ということで、
お稽古場で拝見した役者さんの印象を一言でご紹介しましょう!

土屋裕一さん、芝居の振り幅が心地いいっ!見せ場満載!

鷲尾昇さん “可愛げ”満載な演技!

森山栄治さん 熱い男っぷりが最高!!

佐野大樹さん 目力!稽古場に響き渡る声!!

客演のD-BOYS 山田悠介さん 真っ直ぐに、軽やかに爽やかに突き進みます!

青柳塁斗さん その動きの美しさとキレ!身体能力の高さを活かした演出もお楽しみに!

若手を支え、盛り上げるのは
演劇集団キャラメルボックスの岡田達也さん
台詞のないシーンでも、舞台上に立っているだけで
そのキャラクターの持つ味がじわじわーと伝わってくる存在感!

そして最強キャラクターの深沢敦さん。
出てくるだけで、ガラリと舞台の空気が変わります。
一挙手一投足が役柄を反映した動き!インパクト最高です(笑

衣装のスケッチも拝見させていただきましたが、
中世ヨーロッパのコスチュームに期待が高まります!

三銃士を知らなくても、わかりやすく三銃士の世界にトラベルできますし、
三銃士を映画や舞台でご覧になった方ならとっても新鮮に楽しめる作品です!
特に****役がインパクト大大大でございます。

“1人は皆の為に、皆は1人の為に”。
果たして3人は真の英雄になる事が出来るのでしょうか!?

笑って、笑って、あったかい気持ちになれる
*pnish* vol.13『トラベルモード』。
東京公演は11月2日より池袋のサンシャイン劇場にて!

なお、この作品は4都市公演!!
各会場でお楽しみイベントも開催されますよ。
(記念撮影パネル、バックステージツアー、バスツアーイベント等!)
詳細は公演ホームページを要チェック!

作 *pnish*
演出 毛利亘宏(少年社中)
出演 *pnish*(土屋裕一 鷲尾昇 森山栄治 佐野大樹)/
山田悠介D-BOYS) 青柳塁斗
宮川康裕 大岩主弥 六本木康弘
岡田達也深沢敦


おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/10/25 スタジオライフ音楽劇「夏の夜の夢」「十二夜」ゲネプロレポ@紀伊國屋ホール

2011年11月23日(日),25日(火)
Studio Life
Life with Shakespeare Boys
音楽劇『夏の夜の夢』『十二夜』ゲネプロレポ
@紀伊國屋ホール

シェイクスピア劇をわかりやすく、そして底抜けの楽しさで!
70年代ヒット曲そして劇団オリジナル音楽を散りばめて、歌いそして踊る、
ひたすら楽しいスタジオライフの『夏の夜の夢』と『十二夜』の連鎖公演。

観終わった後に、人間そしてお芝居への祝福で
心がいっぱいになるパワフルなシェイクスピアです!

まずは、恋と人生の素晴らしさを高らかにうたいあげ、
スタジオライフならではの新解釈で
お馴染みの物語により一層の深みを与えた『夏の夜の夢』からご紹介しましょう♪
(今回拝見したのはWキャストのBonbonチーム)

何と言ってもきらめく音楽&ダンスのポップな楽しさ!!
キュートに歌い踊る妖精たちの「ジャコウバラ♪」の歌が耳から離れません!
巨匠・宇野亜喜良さんのデザインによる衣裳、ヘアメイク、
そして舞台セットで彩られた、豪華な夢のような森の中。
妖精の女王・ティターニアを演じる林勇輔さん(下の写真)の圧倒的な存在感。
一気に妖精たちの世界に引き込まれましたっ!

ドーン!!
まるで宇野亜喜良さんのデザイン画から抜け出してきような綿菓子チックなヘアメイクですよね。
実際に観劇されるときは、衣裳の“幅”にもご注目下さい。

ティターニアと喧嘩の真っ最中の妖精王オーべロンを演じるのはご存じ、石飛幸治さん。
冠からこぼれる髪が縦ロール!お歌もたっぷりです。
いたずらな妖精パックを演じるのは倉本徹さん。
"中年パック"なんて自虐的ギャグを呟きつつも、ものすごい運動量!

愛し合うハーミア(及川健さん)とライサンダ―(関戸博一さん)。
ハーミアに横恋慕のディミートリアス(緒方和也さん)。
そしてディミートリアスに首ったけのヘレナ(青木隆敏さん)。
この2組のカップルの恋は、妖精パックの勘違いで思わぬ方向に。

思いのたけを歌い上げるヘレナ青木さん!
うしろでお茶目に踊る石飛オーべロン♪

ベテラン女優(!?)及川健さん大暴れです!
お稽古場でもそうでしたが、及川さんの身体能力に客席の目は釘付け!
積み木のような舞台セットを軽々と飛び越えて行くハーミア。かっこよすぎる!
男性が演じるからこそのダイナミックさ。これもスタジオライフの魅力のひとつですね♪

恋人の心変わりにショックを受けるハーミア及川健さん(髪飾りにご注目)

遊び心溢れる宇野亜喜良さんのヘアメイク!
ヘレナの髪に絡まる蔦のバランスも素敵♪
そして、恋人たちが首から下げているのが
Aquirax(アキラックス=宇野さん)印のペンダント。
細かいところまで美しいっ!

そして美しいと言えば・・

恋人たちが住む都の領主シーシアス(牧島進一さん・上の写真左)と、
その結婚相手としてさらわれてきたヒポリタ(松本慎也さん・右)。

「美しいヒポリタ」を演じる松本慎也さん。
宇野亜喜良イラストの特徴でもある「下まつ毛メイク」
そして金髪縦ロールがとってもお似合い!
今回のスタジオライフ版『夏の夜の夢』の新解釈、裏テーマとも言えるもの、
それはこのヒポリタの心情の描き方。
まるで心に鍵をかけたようなヒポリタが、
恋人たちの『夏の夜の夢』に触れてどんな変化をみせるのか・・。
人を愛することの素晴らしさ、演出の倉田淳さんの想いが伝わります。
松本慎也さんの細やかな演技にご注目くださいね!

劇中劇を演じる職人チームのみなさんの「愛すべきアホアホっぷり」も
劇場でご堪能下さいませ。ベテランだらけの安定感!


(上段左から曽世海司さん、神野明人さん、笠原浩夫さん、篠田仁志さん、 下段左から坂本岳大さん、奥田努さん)

妖精たちの不思議な夢をたっぷりと楽しんだ後は、
同じシェイクスピア喜劇でもまた違った味わいのある音楽劇『十二夜』をご紹介!
オープニングは、なにやらまるでロンドンミュージカルのように重厚な幕開けです!

使っている舞台セットは『夏の夜の夢』と同じ。
ですが、受ける印象が全く違います。
石飛幸治さんの朗々とした歌声と重厚なハーモニー。
林有三さん作曲のオリジナル音楽にのせて繰り返し歌われる「人生、雨と風・・」という歌詞が印象的♪
そして・・トレンチ風のコートを脱ぎ捨てるとそこはお祭り騒ぎの港町!
踊る!踊る!!踊る!!!

港町に迫る嵐の中、双子の兄妹・セバスチャンとヴァイオラを乗せた船が
海に沈むところから物語は始まります。


(ヴァイオラ役・松本慎也さんと船長役の藤原啓児さん)

兄セバスチャンは海にのまれて死んでしまったと思いこんだヴァイオラは、
身分を隠し、男の姿になって公爵オーシーノ(曽世海司さん)に仕えることに。

男装してシザーリオと名乗ることになったヴァイオラとオーシーノ公爵。
稽古場レポでのインタビューでも語っていらしたオーシーノ=曽世海司さんのハイテンション!
初登場シーンのあのパフォーマンスは、ぜひ劇場でお楽しみください♪
後ろに見える天使の像にも秘密が隠されていますよ。

『夏の夜の夢』で妖精の王と女王を演じていた林勇輔さん(左)と石飛幸治さん(右)。
『十二夜』では、オーシーノが求婚している
貴族の娘オリヴィアに仕える侍女マライア(林勇輔さん)と
道化フェステ(石飛幸治さん)を演じています。
おふたりとも全く違う役柄での連鎖公演。
演技の幅広さを楽しめます!

ちなみに上の写真の後ろにいるのは
何かとグッドジョブなコーラス隊のアホウドリさんたち
左から鈴木智久さん、原田洋二郎さん、冨士亮太さん、奥田努さん。
彼らなくして物語は進みません。
宇野さんのセットと相まってお芝居楽しい!という気分になる演出です。
動きがかわいい!


夏の夜の夢のハーミア役とはまた違う、押しの強い可憐なオリヴィアを演じるのは及川健さん。
兄の喪に服しているオリヴィアの黒い喪服とコサージュが美しくてうっとり。
このオリヴィアが、オーシーノの使いとしてやってきたシザーリオ(ヴァイオラ)に
一目ぼれしてしまったことから物語はややこしい方向に・・。

オリヴィアに仕える執事マルヴォーリオを巻き込んで、
恋の行方はさらに複雑な様相を呈します。
マルヴォーリオを演じる坂本岳大さん(客演)の「男の純情」演技には笑いすぎ注意!
カツラも凄いですっ!
(しかも『夏の夜の夢』Savarinチームではヘレナ役・・役者さんって変幻自在ですよね!)

サー・トービーを演じる笠原浩夫さんと、
サー・アンドルーの青木隆敏さんのダメダメぶりや、
岩崎大さん演じるアントーニオの悲恋ぶりにもご期待下さい!
誰に恋をしているのかは劇場でのお楽しみに!


(左は岩崎大さん、右はセバスチャン役の関戸博一さん

夏の夜の夢で松本慎也さんが演じたヒポリタ役とは全く違う
キャピキャピっとしたヴァイオラ、そして男装姿のシザーリオ。


(左は曽世海司さん、右は松本慎也さん)

男性が演じるからこその演劇的なおかしみで、
遠くシェイクスピアが活躍した時代に想いを馳せることが出来る
スタジオライフ版『十二夜』、そして祝祭気分に溢れたお祭り劇『夏の夜の夢』

”人生って素晴らしい、愛するって素晴らしい、
人生に雨と風はつきものだけれど、いつか雲が消えて光が満ち、空が澄み渡るときが来る。”
くりかえし歌われるメッセージが心に沁み込み、
思いっきり動き、歌い踊りまくる役者さんのパワーに笑いと元気をもらえる舞台です。
シェイクスピアの書いた台詞がこんなに自然に耳に飛び込んできますよ!

スタジオライフ
音楽劇『夏の夜の夢』『十二夜』は11月8日まで新宿・紀伊国屋ホールにて、
その後、大阪・新潟・亀有・さらに韓国公演も行われます!
『夏の夜の夢』はSavarinチームとBonbonチームのWキャスト公演。
詳細なスケジュールは劇団HPでご確認下さい。

曽世海司さんと松本慎也さんに見どころをたっぷりと語っていただいた
インタビュー&おけぴ稽古場レポもどうぞ♪



おけぴ取材班&撮影:mamiko、おけぴ管理人


11/10/28 「みんな我が子」制作発表レポ

2011年10月28日(月)「みんな我が子」制作発表レポ

制作発表を拝見して、実はすでに完成しているのではないだろうか…
と思ってしまったくらい、
この5人がすでになんらかの関係性を持った人々にみえた私管理人です。

この制作発表の写真から、作品の雰囲気がすっごく伝わってくる気がしませんか?

”円満にみえる家族の裏庭での一日”
↓↓

<ものがたり>
舞台は第二次世界大戦後のアメリカ。
ある家族の裏庭での一日の出来事。
自らが戦争中に犯した過ちを正当化し、
真実が明らかになることに怯えながらも強い父親・夫として
存在するジョー・ケラー(長塚京三さん)。
夫に従順でありながらも、戦争で行方不明になった
息子の死を受け入れる事が出来ない妻・ケイト(麻実れいさん)。
ある日、ジョーのもとにかつての仕事のパートナーの娘であり、
行方不明となった息子の恋人であるアン(朝海ひかるさん)が訪れる。
円満にみえた家族生活、近隣との関係が狂い始め…。

演出は、本作品で初来日のダニエル・カトナーさん。
(ダニエルさんは「オペラ座の怪人」等の演出でも知られる巨匠ハロルド・プリンスさんの一番弟子)

「まだ2日間の稽古しかしていませんが、
文化を超えた普遍的な作品である手応えを感じています。
この作品を知っている人は”悲劇”と捕らえていらっしゃる方が多いと思いますが、
コミカルなシーンや心温まるシーンなども多いんですよ。」
と話すダニエル・カトナーさん。

アーサー・ミラーが書く父親というものに
演劇を始めた頃から思い入れがあったと話すのは、長塚京三さん。

「僕たちの世代で演劇の世界を志した者にとっては
到達点みたいな一つの役でもあるんですね。
人物(アーサー・ミラーが描く父親)がとても好きなんです。
自分の才覚だけを頼りに独立独歩で気持ち一つで生きて来た非常にタフな生き方。
洗練されていなくてあちこちでゴツゴツとぶつかって、
あまりみっともよくない様を散々さらした挙げ句、
悲劇的な終わり方をするという役なんですね。
いってみれば、いつかこういう役をやるために
今迄役者をやって来た気がある意味でしないでもないです。」

一つ一つ言葉を選んで話される長塚さんが印象的でした。

その長塚京三さんと夫婦を演じる麻実れいさんは
「シンプルな中に深さと豊さが、たくさんたくさん詰まった作品です。
ケイトの心の中は何層もの感情が占められていて、同時進行していくわけです。
演じる者としてはたいへん難しいですが、
こんな素晴らしい課題を頂けたことに幸せを感じています。
長塚さんは私がずっとずっとずーっと舞台でご一緒したかった方。
ダニエルのもと、素晴らしいカンパニーと
アーサー・ミラーの世界をつくりあげたいと思っています。」

この夫婦にはには二人の息子がいます。
田島優成さん演じるのは「かわいそうなくらいまっすぐ」な兄クリス。

「稽古が始まって2日ですが、緊張と興奮と本番にむけてのプレッシャーで…
お腹がすいても食べれなかったり、眠くても眠れなかったりという状態が何日か続いています。
麻実さんと長塚さんを通して、自分の父母はこういうことを考えているのかもしれない
と思うようになりました。またさらに自分の演技が深くなったという感動を覚えています。」

繊細な人となりがとても伝わってくる受け答え。
緊張感とともに田島さんの感受性が感じられました!

そして、物語の鍵を握る女性、アン・ディーヴァー役に朝海ひかるさん。
「この作品に出演できると聞いたときは舞い上がるような気持ちでいっぱいでした。
素晴らしいキャストの方々とこのアーサー・ミラーの世界を一昨日から少しずつ紐解いて行く、
この作業がもう…!本当に夢のような一日一日で!
とても濃い時間を味わっています。
物語が転換する鍵を持っているような女性ではありますが、
あまりそれを考えずにアンを生きて行けたらいいなと思います。
憧れの麻実れいさんとの共演も本当に夢のようですが、
その気持ちは封印して、同じ役者として立てるように、自分自身を高めていきたいです。」

そのアンの兄、ジョージ・ディーヴァー役に柄本佑さん(柄本明さんのご長男です)
「英語をしゃべられる演出家さんということで(会場笑)
僕は英語がまったくわからないんです。
ダニエルさんの身振り手振りを見ながら、
通訳の方の声を聞く作業が結構たいへんなんだなと思いました。
徐々に楽しめるようになると思います。
この作品は、シンプルな中にも時代の気色悪さというか、そういうものを感じます。
また、海外の戯曲ならではの、わからないことがあるのですが、
そのわからないことを大切にしながら台詞を言えるようになればいいなと思います。」

飄々としたしゃべりで会場を沸かせた柄本さんでした。

「父親であること、息子であること、母親であることが
どれだけCOMPLEX(複雑)であるか。
その複雑な心のひだを受け止めて欲しい。」
と演出のダニエル・カトナーさんが話す、
アメリカ現代演劇の名作「みんな我が子」。

この制作発表の後、「みんな我が子」の演出家、ダニエル・カトナーさんに
おけぴ独占インタビューさせていただきました!
インタビューは近日公開予定!お楽しみに!

<東京公演>
2011/12/2(金) ~ 2011/12/18(日)
@新国立劇場 小劇場

<大阪公演>
2011/12/20(火)~ 2011/12/21(水)
@サンケイホールブリーゼ

この製作発表の出演者の方達のコメントも動画でアップされています↓


左から朝海ひかるさん、麻実れいさん、長塚京三さん

おけぴ取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/10/28 「天守物語」稽古場レポ@新国立劇場

2011年10月28日(金)16:00
「天守物語」通し稽古レポ

11月5日に初日を迎える新国立劇場「天守物語」。
泉鏡花の傑作戯曲を、
和物に初挑戦という白井晃さんの演出、
そして唯一無二の女形俳優・篠井英介さんと若手人気俳優・平岡祐太さんの共演で描く
日本的な「美」がたくさん詰まった注目の舞台です。

篠井英介さん自ら「最後のお姫様役」と言う富姫は、
姫路・白鷺城の天守に棲む妖しくも美しい妖怪の姫。
下界から白鷹を追って天守に登って来た人間の鷹匠・姫川図書之助の凛々しさに心ひかれる富姫。
そして同じく妖しい魅力に魅入られる図書之助。
今回の通し稽古は稽古着姿だったのですが、
ひとつひとつの所作が美しい篠井英介さんのお姫様ぶり。さすが!のひと言でありました。

魔界の腰元たちによる歌や踊りは和のようで和ではない、なんとも不思議な雰囲気。

音楽を手掛けるのは世界的に活躍する音楽家・三宅純さん。
そして振付けはダンス界で注目を集める異彩のダンサー康本雅子さん。豪華です!
「こーこは、どーこの細道じゃ~♪」
魔界に誘われそうになる独特の旋律。

富姫のお友達・亀姫の従者である朱の盤坊を演じる
坂元健児さんのダイナミックな舞いもたっぷりで、
実際の舞台で衣裳がつくとどんな見え方をするのか期待が高まります。
坂元さん飛びまくりです!

さらに亀姫を演じる奥村佳恵さん、
その亀姫に従う舌長姥を演じる田根楽子さんの妖怪ぶりが凄まじい!
奥村さんが演じる、富姫の妹分・亀姫。
今回、写真ではお伝えできないのですが美しくも不気味、
そして不思議に飄々とした亀姫は何とも魅力的。
泉鏡花の描く妖怪たちは、美しく愛らしいのです。
舌長姥のあのシーン・・お楽しみに!

そして今回の稽古場で注目したのは平岡祐太さんの佇まい!
なんとこの舞台の為に他のキャストに先駆けて、
発声から所作、殺陣まで時に演出の白井晃さんとマンツーマンで特訓を受けたという平岡さん。

特訓の甲斐あってか、腰の入った美しい動き。
殺陣もお見事!
制作発表の場で見せた現代の若者の顔はしっかりと封印されていました。

様々な演出上の仕掛けも盛りだくさん!

奥行、高さを利用したというダイナミックな舞台セットと (美術は天井桟敷の美術監督として活躍した小竹信節さん)、 太田雅公さんによる衣裳も楽しみな新国立劇場『天守物語』は、 11月5日~20日まで新国立劇場中劇場にて上演予定。

小林勝也さん、江波杏子さん、村岡希美さんといった
キャストのみなさんの「妖かし」ぶりもお楽しみに♪
「天守物語」
作:泉鏡花
演出:白井晃
出演:篠井英介平岡祐太
奥村佳恵村岡希美関秀人関戸将志坂元健児
小林勝也田根楽子江波杏子、他

公演特別サイトは>こちら
新国立劇場webボックスオフィスはこちら



おけぴ稽古場取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


11/10/28 DREAM FOREVER公開稽古レポ@日本青年館

2011年10月28日(金)
DREAM FOREVER公開稽古レポ
@日本青年館

宝塚歌劇100周年カウントダウン公演第二弾!
冒頭からトップスピードで一気に引きこまれる豪華レビューショー!!
観終わって、レビューショー大好き!と改めて実感した管理人です♪

鳳蘭さんのオーラ!

麻路さきさんのスパニッシュ!!

大和悠河さんの美しすぎる男役!!!

歌あり、ダンスあり、豪華衣裳で
フォーメーションも美しく、明るくて、楽しくて、輝きまくってオーラ全開!

鳳蘭さん、麻路さきさん、大和悠河さんの"思い出の名場面スペシャル"は
瞬きしたくないくらいずっと観てたい!

宝塚歌劇の魅力を知り尽くした酒井澄夫さんによる愛のある演出で、
風花舞さん、星奈優里さん、初風緑さんをはじめ宝塚OGの
出演者一人一人の魅力が美しく格好良く浮かび上がってきます。

元気とパワーをもらえる公演です!
モン・パリ、すみれの花、おゝ宝塚などの宝塚歌劇の名曲を
帰り道に自然と口ずさんでると思いますよ♪

公演は29日と30日、日本青年館大ホールにて。
お見逃し無く!


小芝居もトークも楽しいっ!

おけぴ取材班:nats,chiaki,おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/10/30 響人「夜の来訪者」稽古場レポ

2011年10月30日(日)15:00
響人第五回公演
「夜の来訪者」稽古場レポ

2009年に、劇団四季で活躍されていた役者さん達が創立した
Artist Company響人。その響人の第五公演
「夜の来訪者」(J.B.プリーストリー作)のお稽古場を拝見してきました。

出演は、響人代表の広瀬彰勇さん(四季で拝見していた時は広瀬明雄さんでした)をはじめ、
末次美沙緒さん、遠山さやかさん、高橋卓爾さん、芹沢秀明さん、吉原光夫さん!
この方達の芝居が、客席僅か百席の劇場で観れるのです!

物語の舞台はイギリス。
絵に描いたように幸せな家族の食後のひととき。
娘婿に長い講釈くを垂れ、
親切な家族は大袈裟に相づちを打っている。
そこに一人の男が現れ。。。
まさか、そんな方向に話が進むとは・・・

その「一人の男」を演じるのは、吉原光夫さん。
レ・ミゼラブルのバルジャンや、サイド・ショウのジェイクとは
また違った、ヘビーでクールな存在感の吉原さん!
出ずっぱりです!

この日、拝見したのは、全体のうちほんの少しのシーンでしたが、
この「一人の男」によって、家族の一人一人から、
一枚づつ剥がされていく"何か"を目の当たりにする緊張感に、
ゾクゾクいたしました!


遠山さやかさん

演出・翻訳の小川絵梨子さんが、1シーンごとに
立ち位置、導線、目線を丁寧に確認していきます。
登場人物の気持ちの見え方が、立ち位置や目線の方向一つで、
かなり変わってくるんですね。

今回、歌のないストレートプレイですが、
皆さんの台詞の”声”がいいっ!
特に広瀬彰勇さんの低い声が素敵です。


広瀬彰勇さん

また、ストーリーの面白さに加えて、セットも不思議な要素たっぷり!
かなり急な傾斜がついてます!
普通は傾斜度3度や4度なんだそうですが、このセットは5度!
これだけ傾斜がついているのは、何故か?
傾斜がついている場所とそうでない場所の違いは何か?
そんなことを考えながら、ぜひ劇場で観てみて下さい。

会場は今年6月にオープンしたばかりの劇場で、客席数僅か100の密空間。
まさに、ステージ上の密室と同じ緊迫感を共有できると思います。
キャストの目線やちょっとした仕草まで堪能できる距離感です!


芹沢秀明さん



高橋卓爾さん

ジョークを交えながら、それぞれが意見を出し合い
作られていくお稽古場に、カンパニーの一体感を感じました。

この日、末次美沙緒さん(マコのお母さんで何度も涙した私)が
ご出演のシーンは拝見できなくて残念でしたが、
休憩中に素敵なショットを撮らせていただきました♪


吉原光夫さんと末次美沙緒さん

公演は11月5日~13日まで、上野ストアハウスにて!
公演詳細はこちら



おけぴ稽古場取材班:nats、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/11/12 江戸の青空(弐) ゲネ&初日レポ@世田谷パブリックシアター

2011年11月12日(土)
「江戸の青空 (弐)」~惚れた晴れたの八百八町~ ゲネ&初日レポ
@世田谷パブリックシアター

古典落語の面白キャラたちが入り乱れての大騒ぎ!

2009年の第一弾「Keep On Shackin'」に続いての
第二弾は「惚れた晴れたの八百八町」。

今回は人気落語の恋愛モノがあれこれミックスされて、一つのお芝居になっています!
登場する主な落語は、
「刀屋(おせつ徳三郎)」「宮戸川」「夢の酒」「紙入れ」「三年目」「駒長」「締め込み」「短命」「唐茄子屋」!

「刀屋」の徳さん、おせつちゃん、「三年目」の夫婦、
あのお噺のあのキャラクターたちが話芸の落語の世界を
飛び出して江戸の町を駆け回り、
違和感がないどころか、抱腹絶倒で繋がっていきます!

登場する濃~いキャラクターを演じるのは、
芸達者なさまざまなジャンルから集まった濃~いキャストさん。

まずは、くっつくようで、なかなかくっつかない
甘酸っぱい物語の主人公のお二人、
徳三郎(坂東巳之助さん)とおせつちゃん(朝倉あきさん)。

歌舞伎役者の坂東巳之助さん、徳さんの憎めないキャラを好演!
「しっかりなさい!頑張れ」と応援したくなる徳さんです。

朝倉あきさん(初舞台!)のおせつちゃんは、勝ち気で芯がしっかりしてて、
でも徳三郎にやきもきする姿が愛らしい♪

そして!
複数キャラクターを演じまくる濃ゆーいキャストさん達!

キッチュの名でもお馴染みの松尾貴史さんはどこからが
アドリブでどこまでが台詞かもうわからないほど変幻自在。
七変化っぷりや小ネタぶりはまさに名人芸!
(彦六さんとの場面での、あのお盆バックパス!一瞬ですのでお見逃しなく!)

花組芝居の植本潤さんは奉公人の小僧さんを演じる場面では本当に子供のよう!


( 左から 戸次重幸さん、真ん中が植本潤さん、右は朝倉あきさん)

落語家の柳家花緑さん演じる年増女のインパクトたるや…?!?!

↓↓

日頃は話術で演じ分けるお役を、老若男女、体を張って演じる花禄さん
演じられてるお姿がとっても楽しそう!!


(左が柳家花緑さん、右が松尾貴史さん)

徳三郎に相談を受けていたはずの、長兵衛(戸次重幸さん)とお駒(松永玲子さん)の夫婦。
戸次さんの江戸っ子気質なきっぷよさに惚れ惚れ。そして肉体美!?
松永さんの亭主をたてているようで、足蹴にもしているようなお駒が見事です!
松永さんのいろんな方の奥さん役、どれもこれも、楽しすぎて見逃せません!

そして二枚目どころを一身に背負う吉野圭吾さん。
普段はなかなか拝見することのできない和服姿も!
切れ長な目とカツラがベストマッチ!

そうそう、柳家花緑さん、戸次重幸さん、吉野圭吾さんは
初代宝塚BOYSのメンバーでもありますね。

アドリブ満載もりだくさん!
いったいどこまでがネタで、どこからがアドリブか!

落語の元ネタをよくご存知の方も、そうでない方も、笑いの絶えない作品です。
多いに笑い、笑っているうち気づいたら、
肩の力がゆる~くぬけていると思いますよ!

この写真のように飛び跳ねたくなるくらい、楽しいですよっ!
(楽しすぎてカメラのフレームから飛び出てしまいました)

まさに恋は盲目!
つっぱしってしまったり、勘違いしてしまったり、
嫉妬してしまったり、臆病になってしまったり、
誰にでも覚えのある恋経験!
とはいうものの、人ごととして見ると、これほどおもしろいことはございません!

なにはともあれ、見なきゃ損!な、人情娯楽芝居です♪

脚本は"猫のホテル"主宰の千葉雅子さん、演出はG2さん。
出演は、坂東巳之助さん、
植本潤さん、松永玲子さん、戸次重幸さん、朝倉あきさん、吉野圭吾さん、
柳家花緑さん、松尾貴史さん。

世田谷パブリックシアターの客席の天井もまさに”江戸の青空”ですよ!!

公演は
2011年11月12日(土)~11月20日(日)まで世田谷パブリックシアター(東京公演)。
2011年11月24日(木)電力ホール(仙台公演)、
2011年11月26日(土)・27(日)シアターBRAVA!(大阪公演)、
2011年12月6日(火)倉敷市芸文館(倉敷公演)、
2011年12月7日(水)さくらぴあ 大ホール(廿日市公演)、
2011年12月9日(金)~11日(日)北九州芸術劇場 中劇場(北九州公演)、にて全国公演。

出演者全員によるアフタートーク付きの公演も♪
詳しくは公式ホームページをご参照下さい。
また、FM世田谷の「シアターF」で11/2に松永玲子さん、吉野圭吾さん、植本潤さんが
ご出演された爆笑トークオンエアがこちらでノーカットでお聴きいただけます


おけぴ取材班:ayano、chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/11/15 「みんな我が子」稽古場レポ

2011年11月15日(火)15:00
アーサー・ミラー作/ダニエル・カトナー演出
「みんな我が子」稽古場レポ

長塚京三さん、麻実れいさんをはじめとする
実力派キャストの皆さんの素晴しい演技にぐぐっと引き込まれ
思わずメモを取る手が止まってしまうほど白熱する稽古場!


写真左から柄本佑さん、長塚京三さん、麻実れいさん

伊藤美代子さんによるテンポのいい新訳と、
ブロードウェイ仕込みのダニエル・カトナーさんの「伝わる」演出で
物語の世界にあっというまに入りこんでしまいました!

過去の秘密、それぞれの想い、
誰もがわだかまりを抱えながらも幸せを求める濃密で歪んだ家族の姿。
ギリシャ悲劇を模したアーサー・ミラーの戯曲は
時に残酷なまでにみじめな「生身の人間」の姿をあぶりだします。

心に大きな秘密を抱えつつも良き夫、
そして強い父親として振舞おうとするジョーを演じる長塚京三さん。
息子とその恋人を前にはしゃいでみせる姿が何とも言えない悲哀に満ちていて胸に迫ります!

稽古場に響き渡る麻実れいさんの「声」。
ひと言でその場の空気を変える存在感!
戦争に行ったまま帰らぬ息子を待ち続ける母親の役、
抑えた演技の中にもにじみ出る心の葛藤が、
見ているこちらにまでぐぐぐっと伝わってきます。
(美しい仕草のひとつひとつに見とれてしまいました!)

宝塚の大先輩である麻実れいさんとの共演に
「夢のよう」と語る朝海ひかるさんが演じるのは、物語のカギを握る女性・アン。

戦争で行方不明になった弟の恋人であるアンに想いを寄せるクリスを演じるのは、
作品ごとに全く違う顔を見せてくれる若手の成長株・田島優成さん。

誰よりも幸せを望んでいながらも
自分には幸せになる資格はないと感じているクリスがアンと気持ちを確かめあうシーン、
繊細な演技に見ているこちらもドキドキでした!
朝海ひかるさんの髪型もかわいい!)

お稽古を拝見していて印象的だったのは何よりも「伝わること」を大事にして、
ひとつひとつの動きにも「なぜそうなるのか」という裏付けを確認していく
ダニエル・カトナーさんの丁寧で細やかな演出。
アメリカ・ブロードウェイという
世界中の観客が集まる場所で培った信念のようなものを感じました。
丁寧に作り込んでいるからこその「分かりやすさ」。
翻訳劇特有の「引っかかり感」がありません!

アンの兄、ジョージを演じる柄本佑さん。
彼もまた心の中に秘密と謎を抱えています。
何を考えているのかわからず
「人なつこさ」と「暴力性」を同時に感じさせる柄本さんの演技。
独特の存在感に目が離せません!

ホロスコープ(占星術)に凝っているフランクを演じるのは加治将樹さん。
様々な人の運命を変えてしまった「戦争」に行かずに済んだフランク。
その存在が物語に何をもたらすのか。

柔らかな物腰の長塚京三さん。
演出のダニエル・カトナーさんと演技を確認していきます。
この作業を繰り返すたびに、いきいきと登場人物たちが動き始め、
目の前で物語が立ち上がっていきます。

第二次世界大戦後のアメリカを舞台に、
大きな「秘密」の周りで歪んでいく家族の物語。
悲劇的な重いストーリーですが、印象的だったのは笑いが絶えない稽古風景。
かみ合わない登場人物たちの会話に妙な面白味もあり、
ただ重いだけでなく、軽妙な俳優さんたちの持ち味や
演技のキャッチボールも楽しめます。

今回の取材ではご紹介できなかったのですが、
この他に隆大介さんや山下容莉枝さん、浜崎茜さん、
子役Wキャストの坂口湧久くん、鈴木知憲くんもご出演。
堀尾幸男さんによる美術も、これまで上演されてきた「みんな我が子」とはひと味違うとのこと。

アーサー・ミラー作/ダニエル・カトナー演出の「みんな我が子」は、
12月2日から18日まで新国立劇場小劇場にて、
12月20日から21日まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演予定。

<ものがたり>
舞台は第二次世界大戦後のアメリカ。
ある家族の裏庭での一日の出来事。
自らが戦争中に犯した過ちを正当化し、
真実が明らかになることに怯えながらも強い父親・夫として
存在するジョー・ケラー(長塚京三さん)。
夫に従順でありながらも、戦争で行方不明になった
息子の死を受け入れる事が出来ない妻・ケイト(麻実れいさん)。
ある日、ジョーのもとにかつての仕事のパートナーの娘であり、
行方不明となった息子の恋人であるアン(朝海ひかるさん)が訪れる。
円満にみえた家族生活、近隣との関係が狂い始め…。

おけぴ管理人によるダニエル・カトナーさんのインタビュー記事はこちら
製作発表レポはこちら


田島優成さんの陰がありながらも明るく振舞うアメリカ青年ぶりにキュン!

おけぴ稽古場取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/11/17 ロコへのバラード舞台写真付ゲネレポ@東京グローブ座

2011年11月17日(木)
アルゼンチンタンゴショー
「ロコへのバラード」@東京グローブ座
囲みレポ&ゲネレポ

現実と幻想が行きかう官能的なアルゼンチンタンゴショー「ロコへのバラード」!
キャストの個性と才能が舞台上でスパーク!
まったく新しい種類の興奮体験です!
お洒落で繊細でぐいぐい引き込む、まさに総合芸術な小林香さんの演出!


手前は彩吹真央さん、右後方はCHIZUKOさん

歌えて踊れて眼福なミュージカルキャスト達とスペシャリスト達の共演!!


囲み取材より。左から音楽監督の小松亮太さん、彩吹真央さん、CHIZUKOさん、石井一孝さん
二列目左から中河内雅貴さん、西島千博さん、宮菜穂子さん

激しいダンスを踊ったかと思うと
息も切らさず綺麗に歌い上げ、
テンションの全然違う役にすっと戻られる彩吹真央さん♪

囲み取材で「(今着ている衣装と比べて)想像を絶するほど地味!」
とおっしゃったマリアの服装も、70代のおばあさんの格好も、
真っ赤なダンス衣装もどれもお似合いでした!


(囲み取材での一コマ:左から中河内雅貴さん、西島千博さん、彩吹真央さん)

男女の絡み合いが激しいアルゼンチンタンゴですが、
意外なほどシャイな様子をみせた囲み取材でのCHIZUKOさんでした。
一転、舞台の上での妖婉さといったら素晴らしかった!
エロティックなのに清純という
相反するものが同居しているようなCHIZUKOさんの踊り!
CHIZUKOさんは2010年タンゴ世界選手権にて日本人初のチャンピオン)


HUGOさんとCHIZUKOさん

新たなる日本バレエ界の開拓者として活躍していらっしゃる西島千博さんは、
ピュアで無口な椅子職人というなんとも珍しい役。
振付けも担当されています。マリアとの関係もお楽しみに!

ストーリーテラー役は石井一孝さん。たくさん歌ってくださいます!
声量豊か、表情豊か、客席絡みもあり!
メガネ姿の石井さん。
ブエノスアイレスにある書店の店主で読書狂いのオラシオ役、とってもお似合いです。

踊り、歌い、ときに歪みながらも想い合う男女。
ショーとはいえ、ちゃんとお話があってストーリーテラーまでいるので
踊りに意味と流れがあるんです!

行き交う現実と幻想の中でキャストが何役も演じるのも見所のひとつ。


(左から宮菜穂子さんと中河内雅貴さん)


(左からHUGOさん、中河内雅貴さん、ホルヘ・ロペスさん、西島千博さん)

そして、是非ご紹介したいのが音楽監督の小松亮太さん!
アルゼンチンタンゴに欠かせないバンドネオンを日本に浸透させた小松亮太さん。
下の写真で、手に持っているのがバンドネオン、
"持ち運べるオルガン"として作り出されたものです。
14歳からバンドネオンを独学で身につけ、
88年には、あのピアソラとも共演されています!

50年代に日本でも大ブームとなったアルゼンチンタンゴの名曲
「ママ恋人が欲しいの」「小さな喫茶店」や、「ラ・クンパルシータ」「リベルタンゴ」
「ロコへのバラード」など新旧の楽曲をキンテート(五重奏)がライヴで生演奏♪

構成・演出・訳詞の小林香さんがブログにて
『今回のカンパニーに言えること、
キャスト・ミュージシャンが最高の面々であることはもちろん、
スタッフみんなの人格とプロ根性が素晴らしいことです。』
と書いていらっしゃいますが、
客席にいても、そういうカンパニーの結束力をビシビシ感じました。

公演は11/27まで東京グローブ座にて上演。大阪公演は12/13,14、金沢公演は12/15。
詳細は公式ホームページにて!


おけぴ取材班&撮影:nats 監修:おけぴ管理人

11/11/17 「お悩みはご一緒に!!」稽古場レポ

2011年11月17日(木)
「お悩みはご一緒に!!」稽古場レポ

都会のマンションの一室を舞台に繰り広げられる
ミュージカル・シチュエーションコメディ!!

2005年の初演、翌年の再演に続き、
豪華キャスト、更にパワーアップした楽曲での再々演!
期待高まる作品のお稽古場へお伺いしてきました。
この日はちょうど二幕のお稽古場面。

主人公の女性劇作家・森江留美役は、彩輝なおさん。
取材中、彩輝さんは、ほとんど舞台袖にいらっしゃったのですが、
自分をしっかりと持った留美にぴったりの歌声!が聴けました!!

そんな彩輝さん演じる留美がおかれている状況は・・・
迫ってくる台本の締め切り、
でも台本は一ページも書けてないっ!!
なぜなら、恋人の雅史にふられそうだから!
もう、そのことで頭がいっぱい!!

恋人・雅史を演じる岡幸二郎さんはさすがの存在感!
声が稽古場に響き、歌声が伸びますっ!!!
気持ちいいっ!!!

彩輝なおさんと岡幸二郎さん、
スタイル抜群のこのお二人のシーンは、
本番の楽しみにおっておきましょう♪
↓今回はチラシで我慢してください↓

光枝明彦さんは、主人公・留美を励まし叱咤する
"雑念ファミリー"のリーダー(お父さん)的存在の"80"(!?)を演じます
朗々と歌い上げつつ、よく聴くと微妙にとぼけた歌詞(笑)
思わず稽古場にも笑いが!

張りのある気持ちいい歌声の高谷あゆみさんは、
チャキチャキ元気な雑念キャラ、"50"を演じます。
(80に50、さて何の数字でしょう!?)


真ん中のすみれ色のTシャツが高谷さん

この"雑念ファミリー"と一線を画すのが、
留美の書こうとしている台本の登場人物たち。
土右衛門、野木田に静華、
そうかと思うと、中島くんに花沢さんそしてイイクラちゃん…
どこかで聞いたような登場人物のちょっと複雑な人間関係!

歌って踊り舞台をより一層華やかにしてくれるアンサンブルさんには、
数々のミュージカル作品でお馴染みの上野聖太さん、梶雅人さん、藤田光之さんのお顔も!
皆さん美声を響かせています♪

恋にキャリアに悩む女性の等身大のストーリーの中に
ゴージャスな歌やダンスが散りばめられて
次第に頭の中の妄想お助けキャラから
執筆中の芝居の登場人物たちも飛び出して
てんやわんやの大騒ぎ。まさにお悩みはご一緒に!状態。

自分らしく生きるってどんなことだろう、
そんなことを感じながら、
観終えたときに、ふっと気持ちが軽やかになるミュージカルです♪

脚本・作詞・振付・演出は工藤剛士さん。
作曲・編曲・音楽監督は坂知学さん。
公演は、2011年12月7日から11日まで紀伊國屋サザンシアターにて
公式HPはこちら
上演時間は、休憩15分含めて約2時間15分。

※アンナカレーニナでのメイド役が大好きだった福麻むつ美さんは、
今回拝見した場面には出番がなくて残念。神田恭兵さんもこの日は公演中でお休みでした。



おけぴ稽古場取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/11/18 CHESS IN CONCERT 安蘭けいさん、中川晃教さんインタビュー

2011年11月18日(金)
CHESS IN CONCERT
安蘭けいさん、中川晃教さんおけぴ管理人インタビュー♪

2012年1月26日から、ABBA作曲、ティム・ライス原案・作詞の
伝説的ミュージカル“チェス”コンサートバージョンに出演される
安蘭けいさん(フローレンス役)、中川晃教さん(フレディ役)のお二人にお話を伺いしてきました!

おけぴ管理人)
お二人は初共演ですよね、お互いの印象などお聞かせください

安蘭さん)
中川くんを初めて知ったのは「モーツァルト!」で、衝撃的でした。
”あ、こんな天才がいたんだな、こういう人が日本にいてくれて嬉しいな”と感じ
その才能に惚れ込みました。
同じミュージカルの世界にいながら、
同じ舞台に立つことが考えられないくらい、繋がっている感じがしなかったですね。

中川さん)
(恐縮しながら)そこまで言ってくださるなんて、本当に…

安蘭さん)
でもね、今日こうやってお話しして、あ、人間だったんだなという安心感が生まれました(笑)。

中川さん)
その“人間だったんだな”ってのNice!!

安蘭さん)
話せば話すほどツッコミどころもありそうですし、
私の人をいじりたい欲求を刺激する(笑)、人間的にも興味深い人です。

中川さん)
僕の安蘭さんの印象は…実は出会いが…(笑)
僕が楊先生(楊淑美(ヨウ・シュクビ)さん。多くの歌唱指導をされてます)を訪ねて
上海に遊びに行った際、
現地でオーダーメイドしたニットが、帰国までには出来上がらなかったんです。
すると、楊先生が、僕の帰国後に来る安蘭さんにニットを託すねと言ってくださり…
僕の返事は何を血迷ったか「はい、ありがとうございます!」。
そして後日、宝塚という住所から小包が届き、
蓋を開けたらそこからもう色んなことが判明し(笑)。
スターさんになんてことをさせてしまったんだ!!と。
そんな罪悪感いっぱいの始まりでした。

楊先生から安蘭さんのお人柄は聞いていたのですが、
実際に媒体で目にする安蘭さんは大スターさん。
この方に・・・と思うとあまりに申し訳なくてもう会えないと思っていました。

そして今年、「エディット・ピアフ」の初日、
安蘭さんが魂を込めて演じられたピアフを観て素晴らしい!
と感動したその気持ちと共に“あの時”はすみませんでした!
と気持ちを伝えに行きました。本当にすみません。

安蘭さん)
いえいえ、中川くんイコールニットだから(笑)、モーツァルトからのニットだから!

中川さん)
(笑)モーツァルトからのニット、そしてCHESSへ、まさに運命を感じる流れで!
なんかすみません、すごい強引な運命を感じてしまって(笑)。

安蘭さん)
こちらこそ、よろしくお願いします。

おけぴ管理人)
噂によるとCHESSにかける思いが中川さんとても強く…
だいぶ前からCHESSにご出演されたかったそうですね!

安蘭さん)そうそう、熱い想いがね(笑)
中川さん)今日も(インタビューが続き)ずっと熱い想いを語り続けているのですが、
安蘭さん)たぶん、もっと新しい言葉がどんどん出てくると思いますよ。
中川さん)
それだけこの作品が奥深いということなんです!!

ストーリーは、冷戦の時代、アメリカ人フレディ(中川晃教)と
ロシア人アナトリー(石井一孝)、二人のチェスチャンピオンの勝負のストーリー。
そこに、フローレンス(安蘭けい)という女性が関わることによって物語が大きく動いていく。
それがまるでチェスのゲームの様でもあり、それを音楽で絶妙に表現しているんです!

ABBA独特のスウェディッシュPOP、その要素に加えて、
アメリカ人の歌はロック、その内容も心の葛藤や感情をストレートに歌っています。
一方、ロシア側には芸術の街、孤高のロシアを感じさせる旋律があるんですよ。
ABBAがこういった音楽を書いていた、
しかもミュージカルを目的に作っていたことがわかった時に、
これは深いなと思ったのです。

「マンマ・ミーア」というABBAのオリジナル楽曲で構成されたミュージカルが
日本にも定着した今だからこそ、この「CHESS」に興味を持たれるお客様が多いと思います。
そして今回、コンサートとして上演できることになったのは、
コンサートとして成立するだけの楽曲の力があるということでもあるんです!
この世界を作りたい、やりたい!運命を感じました。これはやらないと!って。

おけぴ管理人)フレディという役については

中川さん)
CHESSの何役を目指していたとか、そういう感覚ではなく、
この作品の世界を作りたかったのです。
アメリカ人フレディにキャスティングされたたとき、
「あ、アメリカ人か!」と改めて目標が見えました。

おけぴ管理人)安蘭さんは、中川さんとは初共演ですね

安蘭さん)
作品の内容は知らずに、初めてキャストを見たとき、
中川くんとはどう関わるのか全く想像できず、もし関るとしてもお姉さんかな、
なんて思っていたので、パートナーというのはちょっと驚きました。

ただ、「モーツァルト!」で彼の非凡な才能を見たときに、
この才能を支える人の大切さを強く感じたので、
今回まさに、フレディのパートナーであり
セコンドの役柄をいただいたことには、運命を感じます。
中川くんを支える人、今回は私がそれを担います!!

中川くんの歌声は表面的じゃない、魂の歌ですよね。
感情が口から出てくるような歌声が好きなのですが、
中川さんは、まさにそう感じる歌声なんです!
これまでも、歌声をイメージして♪フ~ン♪っって、勝手にデュエットしたことはありますが、
でもそれが実現するなんて思ってもみなかったこと。
自分が中川さんの歌声にのっかることで、どんな風に向上していくのか、
何を得るのか好奇心、期待がとても大きいです!

中川さん)二人のナンバーもありますしね、かなり感情的な(笑)

おけぴ管理人)今回はミュージカルではなくコンサート形式での上演になりますね

中川さん)コンサートなので自ずと僕たちも音楽の中に存在します。
ただ、歌手の方々のコンサートではなく、アクターとしての部分、
ミュージカルでの経験を持つ出演者達で“音楽、楽しいぜ!”だけではなく、
CHESSという作品を表現したいと思っています。

実際、歌うだけでなく俳優としての表現も許してくれるだけのナンバーですから!
純粋に音楽を楽しみつつ適度な芝居が入って・・・
すごく楽しめる作品になるだろうなぁ!

おけぴ管理人)石井一孝さん、浦井健治さんとの絡みも楽しみです
(インタビューの時点ではお稽古は始まっておらず、顔合わせも行っていない状態です)

中川さん)石井さんも浦井さんもみなさん背が高いじゃないですか。
僕、アメリカ人なのに背が低くて(笑)。
あ、コンサートだからいいのか。
あ、そんなこと言ったら本編ミュージカルのとき、いなくなっちゃいますよね。
いけないいけない!(一人で完結させる中川さん)

おけぴ管理人)演出は宝塚出身の荻田浩一さんですね!

安蘭さん)
荻田さんとは私が新人公演で初めて主役をした時に、
荻田先生も初めて新人公演の演出をされたというご縁です。
年齢が近いこともあって、一緒に作っている感覚、
それはその頃からずっと持ち続けています。宝塚を辞めた今も、変わりません。

そして私は宝塚時代から、今回のフローレンスのような、
何か抱えている人物を演じることが多く、
荻田さんからも芯の強い、決して折れない、倒れない、
たとえ倒れても起き上がる役を付けていただくことが多いですね(笑)。

おけぴ管理人)最後に、2011年を振り返っていかがですか?

安蘭さん)
今年は“エディット・ピアフ”から始まり、
“MITSUKO”、そして“クレオパトラ”と、、それぞれ強烈な女性を演じてきました。
役を演じることによって、自分を見つめなおすことができ、
女性として、人間として収穫の多い一年でした。
周囲のことより、自分を見つめ、知った、“原点回帰”の年でした。

3月の震災でも、皆さんそれぞれ直面したことと思いますが、
自分の仕事についてなど、これでいいのかと思いました。
そして改めて自分の仕事に誇りを持ち、間違ってなかったと再認識させてもらいました。
自分が今生きていることに対して、考えさせられた年でしたね。

2012年は今年演じてきた女性たちの経験を活かせるように、
無駄にならないようにしたいですね。今はお米でいうなら、
苗を植えている段階、また来年育って実るようにと!

中川さん)
僕はちょうど「Under Ground Parade」という作品の稽古初日が震災で、
幕が開くのかという不安、幕を開けるためにやらなければならないこと、
やれないこと、という現実。幕が開いたときの感動は忘れられません。
自分が強くなれた、輝けた瞬間でした。安蘭さんの言葉を借りれば、
やはり自分の仕事に対する誇りを再確認できた時でした。

「ゲゲゲのげ」は人間の姿を見つめ返すことがテーマの戯曲で、
鬼太郎と目玉親父の二役をやったのは、モーツァルトに次ぐ新境地かな!?(笑)
今年はどの作品も印象深く、ここまで来られたことだけで感謝です。

CHESSから始まる2012年、一番は“楽しむ!”ということ。
生きてさえいればできる!そして、楽しむ!

おけぴ管理人)2012年のCHESS IN CONCERT、とっても楽しみにしています!

安蘭さん&中川さん)かなり期待していただいていいと思いますよー!!

石井一孝さん、浦井健治さんのCHESSおけぴ管理人インタビューはこちらから

CHESS IN CONCERT
アメリカ人チェスチャンピオンのフレディ役を中川晃教さん。
フレディのアシスタント・フローレンス役を安蘭けいさん。
そしてフレディのライバル、ロシア人のアナトリー役を石井一孝さん。
CHESS競技を華麗にクールに裁く審判アービターに浦井健治さんなど、
素敵なキャスティング♪

出演:
安蘭けい/石井一孝/浦井健治/中川晃教(五十音順)
AKANE LIV/池谷京子/大野幸人/角川裕明/田村雄一/ひのあらた/横関咲栄
演出:荻田浩一
音楽監督&Piano:島健

作品HPはこちら
東京公演は2012年1月26日から29日まで青山劇場にて、
大阪公演は2012年2月10日から12日まで梅田芸術劇場メインホールにて上演。
上演期間も短いです!お見逃し、お聴き逃しなく!!


おけぴ取材班:chiaki,nats,おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

11/11/22 青年座交流プロジェクト「欲望という名の電車」稽古場レポ

2011年11月22日(火)13:00
青年座交流プロジェクト公演
「欲望という名の電車」稽古場レポート

今年、生誕100周年を迎えるアメリカ現代演劇の父・テネシーウィリアムズの代表作
「欲望という名の電車」。
内外の名女優たちが演じてきた大役・ブランチに
青年座の看板女優・高畑淳子さんが挑む注目舞台です。

ジェシカ・タンディビビアン・リー、そして青年座では東恵美子さん、
文学座で杉村春子さん・・と、数々の演技派女優たちが演じてきたブランチ役。
アメリカ南部のニューオリンズを舞台に、
没落農園の娘が過去の栄光と現在のみじめな境遇、
男たちから受ける辱め、プライド・・様々なものに挟まれて精神の均衡を失っていく様子、
かつての美しさと華やかさの香りを感じさせながらも、
神経症的な心の闇を表現しなければならない複雑な役柄です。

青年座での初演時には看護婦役、1983年からはブランチの妹ステラ役を演じてきた高畑淳子さん。
今回、満を持してのブランチ役にかける熱い想いがカメラのレンズ越しにもビシビシと伝わってきます。
テレビのバラエティ番組で見せる「明るくてざっくばらん」な高畑さんはどこにもいません!
神経が細く、過去に大きな秘密を持つブランチ。
ふわふわと着飾って明るく振舞う時も、不安におびえてお酒に手を伸ばす時も、
演じる高畑さんから感じられるのは今にも壊れてしまいそうな「繊細さ」。
テネシーウィリアムズが描き続けた「精神のバランスを欠いて行く女性」を
とても細やかに演じてらっしゃいます。
集金人の青年(宇宙さん)に語りかけるシーンの、
夢なのか現実なのかわからない、観る者を混乱させるような演技に
思わず息をつめて見入ってしまいました!

神野三鈴さん演じるステラが、
時代と環境の変化に適応し、逞しく生きて行く姿とのくっきりとした対比も見応えあり。
姉・ブランチを気遣いながらも夫であるスタンレーにぞっこんで離れることが出来ないステラ。
スタンレーに甘える情熱的な演技の思い切りの良さ。劇場でご注目下さい♪

スタンレーを演じるのは東京セレソンデラックス主宰の宅間孝行さん。
男くさく荒々しい役柄です。
酒に酔って喧嘩をした後にステラの名を叫び続けるシーンも強烈です!
ブランチを冷たく見つめる目が印象的!

演出は文学座の鵜山仁さん。
穏やかながらどこかピリッとした眼差しで稽古を見つめます。

さらに音楽は世界で活躍するジャズピアニストの小曽根真さんが全ステージで生演奏。
演技に合わせてアドリブを交えての演奏です。
稽古場でも演奏されていたのですが、これが何ともかっこいい!
ここはニューオリンズのジャズバーですか?というくらい雰囲気満点♪
舞台上でも演奏する姿を見ることが出来るので、まるで「もう一人の出演者」のようだとか。
これは楽しみ!

今回キャスト・スタッフの皆さんは実際にニューオリンズへ行き、
アメリカ南部の空気感を確かめてきたそうです。
そして、そこで出会ったのは2005年のハリケーン・カトリーナによって破壊され、
廃墟となった遊園地「シックスフラッグス」。
ここで撮影された写真がモチーフとなった舞台美術も今回の見どころのひとつ。
埃っぽい南部の空気を感じる演奏と美術、実力派俳優たちのコラボレーション。
そしてテネシーウィリアムズが描いた「滅びゆくひとつの魂」を繊細な演技で表現する高畑淳子さん。
稽古を拝見しながらもその演技に引き込まれ、
時にクスッと笑わされ、時にゾクゾクっとするような色気を感じさせる高畑さんから目が離せませんでした。
この役にかける高畑さんの意気込み、ぜひ舞台でご覧下さい!


(写真左はミッチ役の小林正寛さん。写真右奥で稽古を見つめるのは医師役の金内喜久夫さん)
青年座交流プロジェクト「欲望という名の電車」は、 12/9(金)富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ 12/15(木)~12/25(日)世田谷パブリックシアターにて上演。

作:テネシー・ウィリアムズ
訳:鳴海四郎
演出:鵜山仁
音楽・演奏:小曽根真

出演:高畑淳子(青年座)、神野三鈴宅間孝行(東京セレソンデラックス)、小林正寛(青年座)、
山本道子(文学座)、塾一久(文学座)、川辺邦弘(文学座)、金内喜久夫(文学座)、津田真澄(青年座)、宇宙(青年座)

公演ホームページはこちら



おけぴ稽古場取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


11/11/27 ミュージカルGOLD稽古場レポ

2011年11月27日(日)13:00
ミュージカル「GOLD ~カミーユとロダン~」稽古場レポート

石丸幹二さん演じる彫刻家ロダンと、
その弟子であり愛人のカミーユ(新妻聖子さん)。
激しく惹かれあい、ぶつかり合う2人の魂が
フランク・ワイルドホーンさんの手がけた美旋律にのって響き渡る
ミュージカル「GOLD ~カミーユとロダン~」のお稽古場にお伺いしてきました!

「考える人」や「地獄の門」など、あまりにも有名な作品の数々を残した
現代彫刻の巨匠オーギュスト・ロダン
芸術家としてのプライドと、愛人・カミーユへの想い、執着など、
老いた芸術家の複雑な心の内を、表現していく石丸幹二さん。
すねてみたり突き放してみたりと、
親子ほども年の離れたカミーユとの“恋人”なやり取りも何ともいい感じ。
お髭の渋さや、ステッキに帽子姿など、芸術家石丸ロダンに馴染みます。

激しく情熱的なカミーユ役を演じるのは新妻聖子さん。
天才的な彫刻家であり、女性の活躍が敬遠された時代とたたかう闘士であり、
彫刻家ロダンの愛人として「女」そのものでもあるカミーユ。
新妻さんのシルキーな歌声と、芯の強さを感じる台詞まわし・・
ふと視線を落とした時の横顔のラインの美しさにうっとりと見とれてしまいます。
カミーユという役と新妻さんが一体となっている「勢い」を強く感じました。

カミーユの父を演じるのは西岡徳馬さん。
娘をおもう気持ちを歌うナンバーが暖かい!
パパといっしょの場面で見せるカミーユの柔らかい表情にほっと安心します。

一方、カミーユの芸術を理解することが出来ず、その「ふしだらさ」を責めるのは、
弟のポール(伊礼彼方さん・上の写真左)と母親(根岸季衣さん・下の写真右)。

裸体の男女の彫刻や、ロダンとの醜聞・・
娘の未来に絶望する母を演じる根岸さんの重い足取り。
母と娘の間に広がる溝を表現するシーンで見せた存在感、さすがでした!

まるで本当に“神様に近い場所”で聴こえてくるような
壮大で美しいナンバー「天使の園」では
高音への伸びあがりが美しい伊礼彼方さんの歌声が稽古場に響き渡り、
説得に全く耳を貸そうとしない姉・カミーユの表情との対比が際立ちます。


姉の行動に心を痛める弟・ポール(伊礼彼方さん)

仲間の中でも家族の中でも“孤独”を感じるカミーユ。
“他の人と違うこと何がいけないの 私は自由!”と歌い上げる情熱的な曲、
新妻聖子さんの決意のこもった声が耳に胸に残ります。
森雪之丞さんによる訳詞も耳に自然で、すっと入りこんできます。

カミーユへの想いに駆られて手紙を書き続けるロダン。
芸術家としての嫉妬、恋人としての嫉妬が絡み合い、激情に流され・・・

アンサンブルによる厚みのある歌声が2人を囲み、物語が流れて行く気持ちのよさ♪
白井晃さんによる演出はアンサンブルの動かし方など隙がないです。
(ちなみに写真右端はおけぴ主催おコンサートにもご出演いただいた西川大貴さんです。
今年のレ・ミゼラブルでクールフェラックを演じた西川さんは
歌もダンスもこなす20歳の現役大学生。是非、注目してみてください)

今回拝見させていただいたのは、
カミーユがロダンのもとを去り、個展を成功させるまでの場面。
才能、嫉妬、愛情、執着、孤独…
天才がぶつかり合う様子、まるで火花がみえるような迫力です。
第一幕では恋に落ちるまでの情熱的な2人がみられるそうですよ。

楽しく美しい“愛”だけではない、芸術家同士の深く複雑な感情の絡まり合いを、
白井晃さんの演出、フランク・ワイルドホーンさんの美しい旋律、
実力派キャストで描くミュージカル「GOLD ~カミーユとロダン~」は、
12月8日~28日までシアタ―クリエにて上演。
黄金~GOLD~に触れた2人の行きつく果ては一体どんな場所なのか・・。
シアタークリエで天才芸術家2人の運命の愛を見届けて下さい!

物語のカギを握るナンバー3曲が聴ける公式HPはこちら


彫刻に囲まれたアトリエでのこんなシーンも♪

おけぴ稽古場取材班:mamiko、nats 撮影:nats 監修:おけぴ管理人

11/12/02 「みんな我が子」ゲネプロレポート@新国立劇場小劇場

2011年12月2日(金)13:00
「みんな我が子」ゲネレポ@新国立劇場小劇場

アーサーミラーによる戯曲の力!
素晴らしいキャスティング!
ブロードウェイで活躍する気鋭の演出家、ダニエル・カトナーさんを始めとする
一流のスタッフワーク!

「これだから観劇はやめられない!」
と帰り道にひしひしと実感したおけぴ管理人・興奮のゲネレポです!

物語の舞台は第二次世界大戦が終わった後のアメリカ中西部のある町。
戦争特需で会社を大きくし、成功を収めたジョン・ケラー(長塚京三さん)と
その妻ケイト・ケラー(麻実れいさん)。
一見、誰もが羨むような穏やかで豊かな生活をおくっている家族の物語。

次男ラリーが戦地で消息を絶った後、表面上は明るく振舞いながらも、
人生を先に進めることを中断してしまうケイト(麻実れいさん)。
麻実さんの演技、深い絶望感と“恐れ”に打ちのめされる客席!
普段は従順で明るい妻でありながら、ラリーの話になると見せる狂気じみた“母”の顔。


戦争から帰還した長男クリスを演じるのは田島優成さん。
彼もまた戦争で部下を失くし、
その戦争で父が得た成功を引き継ぐことにある種の後ろめたさを感じて葛藤を抱えています。
幼馴染であり、弟の恋人でもあったアニー(アン)との間に芽生える愛を大切に思いながら、
心のどこかで幸せになることを恐れているクリス。
模範的なアメリカ青年らしく明るく振舞う姿が切ない!

戦地で行方不明になったままのラリーを“もう待っていない”と言い切るアン。
演じる朝海ひかるさんがとっても可憐(衣装がどれも素敵!)。
秘密を抱えたミステリアスな雰囲気と、クリスとの未来を夢見る希望が同居するアン。
物語のカギを握る重要な役どころです。


アンの兄・ジョージ役の柄本佑さん。
ケラー家への屈折した感情・・。
登場するだけで舞台上に不穏な空気が充満する稀有な雰囲気を持つ柄本さん。
ふっと力を抜いて飄々と笑わせる場面もあり、
その緩急の付け方、ベテランの麻実さん長塚さんと対等に渡り合う独特の存在感!


ケラー家の隣人、ジムとスーを演じるのは山下容莉枝さんと隆大介さん。
“良き隣人”であり、たくましく現実を生きている彼らがふと見せる別の顔・・。
ケラー家の人々との対比が鮮やか!
さらに、徴兵を免れ、妻と子供に恵まれ幸せに暮らすフランク(加治将樹さん)の存在が、
さらにケラー家の悲劇を際立たせます。
浜崎茜さんと柄本佑さんのとの場面にもご注目下さい(管理人的お気に入りです)。

裕福で健全で幸せなアメリカ家庭を象徴するような
真っ白いセット(美術は堀尾幸男さん)は極めてシンプル。
それゆえに浮かび上がる登場人物たちの心の陰影。

とにかく出演者全員の演技力の高さ、
そしてそれを的確に引き出す演出力が素晴らしいです!

さらに拍手を送りたいのは伊藤美代子さんによる新訳の自然な響き。
翻訳劇にありがちな“ひっかかり感”がなく、
ごく自然に、耳に頭にそして心に届く台詞たち。
言葉が持つ余韻や強さにまで心配りされた台詞でした!

長塚京三さんが
“いつかこういう役をやるために、これまで俳優をやってきたという気もする”と語る、
アーサー・ミラー作品の “父親”像。
自分の腕一本で世の中を渡り、
家族の為に懸命に働き、強さと弱さを同時に持つ“父”の姿。
長塚さんの演じるジョー・ケラーを見ているとギューっと胸が苦しくなり、
ふとした瞬間に涙がこぼれそうになってしまう事が何度もありました。

父、母、息子、夫、妻・・すべての登場人物が、
多面的で複雑な内面を持ち、
人生と人間の真実がたっぷりと盛り込まれた“演劇的悦楽”に浸れます。

決して明るく楽しくゴージャスな舞台ではありません。
それでも「気づき、考え、感じさせてくれる」作品に出会えたことを感謝したくなる・・
そんなお芝居です。ぜひ劇場で感じてきてください!!

アーサー・ミラー作・ダニエル・カトナー演出「みんな我が子」は
12月2日~12月18日まで新国立劇場小劇場にて、
12月20日~21日までサンケイホールブリーゼにて上演。

出演:
長塚京三麻実れい田島優成朝海ひかる柄本佑隆大介山下容莉枝
加治将樹浜崎茜坂口湧久/鈴木知憲(子役Wキャスト)

アフタートーク情報などやインタビュー記事などがチェックできる公式HP
おけぴ管理人による演出ダニエルカトナーさんへのインタビュー記事
おけぴ制作発表レポ
おけぴ稽古場レポ



おけぴ稽古場取材班&撮影:mamiko、おけぴ管理人


11/12/05 ミュージカル「ア・ソング・フォー・ユー」ゲネレポ@新国立劇場中劇場

2011年12月5日(月)18:00
ミュージカル「ア・ソング・フォー・ユー」
ゲネプロレポート@新国立劇場中劇場 

1970年代を生きる若者、そして大人たちの恋と夢と人生を
珠玉のカーペンターズメロディにのせて描く
ミュージカル「ア・ソング・フォー・ユー」!

基地の町・福生(ふっさ)を舞台に、
カーペンターズシンガー・SHOKO(春野寿美礼さん)と
カーペンターズ嫌いのロックシンガー・征司(川平慈英さん)、
そして2人を取り巻く暖かい仲間たちが繰り広げる不器用で優しい愛の物語です。

「ラブ&ピース」な若者たち、
そしてベトナム戦争へ向かう米兵たちが集まるライブハウスで
人気を集めるのは春野さん演じるSHOKOとその仲間たち。


(左から松本紀保さん、春野寿美礼さん、吉沢梨絵さん)

この3人組の歌声が耳に心地よいです!
優しく強く心に響く、カーペンターズメロディ♪
ちょっと低めの歌声がカレン(・カーペンター)を彷彿とさせるシーンも。
ベトナム戦争反対の気運が高まるこの時代に、
彼女たちはなぜカーペンターズを歌うのか。
鈴木聡さんの脚本に込められたメッセージとは。
ポップでキュートなライブシーンもお楽しみに!

一方、川平慈英さん演じる征司はボブ・ディランジョン・レノンに憧れるロックンロール男。
「甘ったるい砂糖菓子のようなカーペンターズを聴きながら戦争なんてするな!!」
と息まきますが、夢も恋も空回り気味。
お互いの第一印象は「最悪」だった二人ですが・・・

印象的だったのは、すれ違い絡み合う気持ちを歌うこちらのシーン。
楽しく馬鹿騒ぎをしながらも誰もが心に“何か”を抱えている・・
カーペンターズメロディが優しくそして物憂げに響きます。

そして2人を取り巻く仲間が、これまた素敵なキャラクター揃い。

征司の妹・雅美役の大和田美帆さん。恋に恋するお年頃♪


元気いっぱいのライブハウスのママを演じるのは杜けあきさん。


上條恒彦(写真左)さんと尾藤イサオさん(写真右)との大人トリオがいい味出してます!


吉沢梨絵さんのこの表情は一体・・?


恋のライバル(羽場裕一さん)の登場で物語が一気に展開!

実力派キャストのみなさんの歌声をたっぷりと楽しめる心温まるミュージカル。
70年代風の衣裳にもご注目!
朴勝哲さん率いるバンド(その名もtop of the world band!)による生演奏も楽しめて、
きっと舞台といっしょにカーペンターズメロディを口ずさみたくなると思います♪
出演者の皆さんの雰囲気もあたたかい!

仲間たちとの絆、平和への想い、そして恋。
「close to you」「top of the world」「yesterday once more」・・・
誰もが知っているカーペンターズメロディが彩る
オリジナルミュージカル「ア・ソング・フォー・ユー」は12月6日~18日まで
新国立劇場中劇場にて上演。

<物語>
1970年代、東京・福生(ふっさ)。
横田基地から飛び立つ飛行機の爆音轟くこの町には多くのライブハウスが林立し、
音楽好きな若者が集まってきていた。
とあるライブハウスで1人ロックバンドとしてステージに立つ征司(川平慈英)は
カーペンターズシンガーとして人気のSHOKO(春野寿美礼)と出会う。
優しく愛を歌うカーペンターズの音楽に反発しながらもSHOKOに惹かれていく征司。
一方、SHOKOはかつての恋人・国枝(羽場裕一)に
レコードデビューをもちかけられ悩んでいた・・・。
征司とSHOKOの不器用な愛と、彼らを取り巻く人々の姿を、
珠玉のカーペンターズ・メロディとともに描くオリジナルミュージカル。

<出演>
川平慈英江松本紀保 吉沢梨絵 大和田美帆 杜けあき
羽場裕一 尾藤イサオ 山口賢貴 上田悠介 上條恒彦春野寿美礼

脚本・作詞・演出協力:鈴木聡
上演台本・作詞・演出:菅野こうめい
音楽:久米大作
監修:栗山民也


かわいいっ!

豪華なゲストが登場のアフターイベント情報などは公式ホームページでチェック!



おけぴ稽古場取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


11/12/08 音楽劇「カラミティ・ジェーン」制作発表レポ

音楽劇『カラミティ・ジェーン』制作発表レポ
2011年12月8日(木)

2008年に好評を博した音楽劇『カラミティ・ジェーン』が
個性豊かな面々、フレッシュなクリエイターを迎えて2012年に帰ってきます!
その制作発表にお伺いしてきました。

“実在の女性ガンマンのストーリー”というと痛快アクションものというイメージが先行しますが、
それだけでなく結婚、出産、離婚、仕事・・・
ジェーンがたどった波乱に満ちた人生、そしてそこを生き抜く強さが描かれた舞台です。

ウェスタンミュージックが流れ、多くのオーディエンスが見守る中での制作発表。
会場の雰囲気も衣装を纏ったキャストのお三方も作品の雰囲気にピッタリ!

まずは演出の吉川徹さん(「ミュージカルドラキュラ」「Pal Joey」など)から作品への想いについて
「この作品は西部劇です。実在したカラミティ・ジェーン、
この“カラミティ”というのは呼び名なのですが、
“災いを呼ぶ女”という(意味で)、
とんでもないことばっかりするという・・・
もう、湖月わたるさんにぴったりの役です。」

これには場内爆笑!
気心知れた仲が垣間見られるコメントで会場の空気がほっこりほぐれました。

気を取り直して
「波乱万丈の一生を送った、女の一生物語を描いていきます。
笑いあり、涙あり、歌あり、踊りあり、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような、
客席と一緒になって楽しめる痛快娯楽作です。
(キャストの三人を見て)役にピッタリ、みんなキャラが濃くてそれでいて
被ってないでしょ。これはいけるぞ!!と思っています。ご期待ください。」

主人公カラミティ・ジェーンを演じる湖月わたるさんは
「2008年この作品と出会い、運命を感じました。
是非もう一度演じたい。できることならこの役を演じ続けて行きたいという想いが湧き上がってきて、
そして(再演の)機会を与えていただき、感謝しています。

2008年は宝塚を退団して2年目、ガンマンのところまではOKでしたが、
結婚、出産、離婚、子供との別れ・・・彼女の人生を体当たりで演じました。
再演の時までに、“結婚”は経験していたい!!そう思っていましたが。
全然間に合いませんでした(笑」

ふたたび場内爆笑!

「でも、その間女優として培ったもので、初演よりさらにパワーアップ、
役を掘り下げてチャレンジして行きたいなと思っています。」

そんなジェーンがただ一人愛する男、
“二丁拳銃のビル”と呼ばれたビル・ヒコックを演じるのは石原プロモーション所属の金児憲史さん。
188cmの長身、ワイルドな風貌はまさにビル!
これには湖月さんも「私が見上げるんです、私ってちっちゃい!
胸がキュンとうれしくなりました!ぞっこん、惚れ込んでいます」。

そんな金児さんはこれが舞台出演2作品目、
緊張感の中にもご本人の朗らかなキャラクターが溢れていました。

作品への意気込みは
「音楽劇は初めてなので不安はや緊張はありますが、何しろ凄腕ガンマン。
見に来てくださった皆さんの日頃の疲れやストレスを打ち抜いきたい!
個人的には、事務所の先輩方に褒められるような拳銃捌きを勉強したい。
どうすればカッコよく見えるかを舘ひろしさんに、
技術的なことを神田正輝さんに教えてもらうつもりです。」

そして、幼なじみでサーカス団団長のバッファロー・ビルを演じるのは
TVでもおなじみのパパイヤ鈴木さん。
大変インパクトある衣装を見事に着こなしていらっしゃいました!

今回の見所のひとつは古きよきアメリカ開拓時代の空気を感じさせながらも、
とてもスタイリッシュなコスチューム。

服飾ブランド「CHAOLU lab」からデザイナーとして平元聡さん、
衣装制作ディレクターとして同ブランドプレスの清水祥史さんを起用し
平均年齢27歳のフレッシュなクリエイティブチームを結成!

フォトセッションの様子からも、三者三様にすてきな衣装を着こなしていらっしゃいます。
ほかのコスチュームも楽しみですね!!

この日の衣装については
湖月わたるさん
「デザイン画を見たとき“わ、カッコイイ”と思い、
実際着てみるとロングコートが風になびく、生地感がいい!
衣装との一体感があって、このまま着て帰りたいです。」

金児憲史さん
「はじめは“長いカーテン”かと思いましたが、着たらピッタリで(笑)。
自分の大きさに驚いたのと、意外に似合ってるなと!
鏡を見て大満足!男っぷりが3割増しです。
帽子の距離感はまだつかめていないので、追々・・(笑」

確かに思い切りアンシメトリ!!

パパイヤ鈴木さん
「毛皮系ですよね。僕には半分大阪の血が流れていまして…
うちのお母さんもこういうの好きだったなと、着られてうれしいです(笑)」

最後に湖月わたるさんからのメッセージを
「ジェーンは働く女性の先駆者。
色々な方にサポートして頂きながらの人生です。
楽しくてハラハラドキドキ笑っている間に涙がこぼれてくる、
幅広い年代の方が、それぞれの場面で共感できると思います。
人と人との“絆”を感じられる。
今の時代に見て頂きたい作品です。
生の舞台は、最後にその日のお客さまが完成させてくれるものです。
ぜひ一緒に、生の舞台を感じて頂きたい。」

<公演概要>
2012年2月4日(土)~11日(土) ル・テアトル銀座
2012年2月17日(金)~19日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

<スタッフ>
作:ジャン=ノエル・ファンウィック
訳:浜文敏
脚色、演出:吉川徹

<出演>
湖月わたる
金児憲史
パパイヤ鈴木

入絵加奈子
岡田達也(キャラメルボックス)
山本芳樹(Studio Life)
友石竜也
春海四方
海津義孝
伽代子
南海まり
秋山エリサ
渡辺芳博
安達星来
後藤浩明(piano)

<ストーリー>
時は1800年代、西部のとある町サルーン。
男まさりのカラミティ・ジェーンは、二丁拳銃のビル・ヒコックと出会い恋に落ちる。
二人は共に賞金稼ぎの旅を続け、やがて結婚してデッドウッドの町に居を構える。
ジェーンには赤ん坊が生まれ、平凡な家庭生活が訪れる。
しかし、ジェーンもビルもそんな生活に満足できない。
折りしも西部の町は急速に発展を遂げつつあり、
二人は次第に追い詰められていった。
とうとうビルはジェーンのもとを去ってしまう。
独りになったジェーンは生活のために赤ん坊を養子に出さなくてはならなくなった。
ジェーンはたったひとり、遠く離れて暮らすわが子に仕送りを続けるため、懸命に働くのであった。
時は流れ、食料店主バークと再婚するが、それも長続きせず幸せには程遠い日々。
そこへ、かつての仲間、元ガンマンで西部の大立者バッファロー・ビルからの手紙が届く・・・。

公演ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


11/12/09 D-BOYS STAGE「淋しいマグネット」ビジュアル撮影現場レポ

2011年12月9日(金)21:00
D-BOYS STAGE 10th「淋しいマグネット」ビジュアル(宣伝写真)撮影現場レポ

白シャツがまぶしいっ!

4月に上演されるD-BOYS STAGE10th「淋しいマグネット」の
ビジュアル(宣伝写真)の撮影現場にお伺いしてきました!

写真界の芥川賞と言われる"木村伊兵衛写真賞"を
2010年度に受賞された注目の女流カメラマン・下薗詠子さんによる
キャスト8人のソロカット撮りおろし。

お邪魔したのはちょうど荒木宏文さんの撮影が始まろうというところ。

「紫陽花ってどんな印象?」
下薗さんの問いかけからスタート。
荒木さんの答えは「朝のイメージ」。
ちなみに紫陽花の花言葉は"高慢"、"高いプライド"だそうで、
それには荒木さん「(僕に)ピッタリかも・笑」とのこと!

初対面というカメラマン下薗さんと荒木さん。
下薗さんへの空気のあずけ方が上手な荒木さん、
そんな荒木さんらしさを下薗さんが切り取る様子、写真で伝わりますでしょうか。

荒木さんは「下薗さんの写真集がとても素敵だったので、
撮影には構えることなく臨めています。」と
事前にカメラマンさんのことを勉強されていらっしゃっていました。

構えない空気で取材陣にも気を配ってくださる荒木さん、
おけぴレポ向けにサービスショットも!
みなさんのお手元に届くビジュアルとはまた違った、荒木さんです。

ちょうど荒木さんの撮影が終わる頃、柳下大さんが現場入り。

先ほどとは空気が一変!

カメラマン・下薗さんの、柳下さんを見ての第一声は
「資料でいただいた写真とイメージ違う~(笑)」でしたが、それがまたとても楽しそう。

今度は言葉少なに切りとって行かれる下薗さん。
被写体によってまるで違うアプローチをされる様子がよくわかります。

色素が薄くて綺麗な目の柳下さん。
繊細でやさしく、でも男らしいぶれない強さを感じる目線が印象的でした。
先日、「検察側の証人」稽古場にて拝見した↓
こちらの表情とはまるで違うお顔にドキッとしてしまうほど。
求められるものよって、自分を演じ分ける高い集中力をお持ちで魅力的。


(前回のD-BOYS STAGE 9th「検察側の証人」稽古場レポより。左が瀬戸康史さん、右が柳下大さん)

スタジオには他にも色々な花が用意されていました。
キャストさん達が皆違った花を持った写真になるそうで、
仕上がりは花の部分のみカラーで他はモノクロの予定。
ということは、本レポの全カラーの写真は貴重なのかも!?
どなたが何の花を持つか、お楽しみに!

ちなみに、柳下さんの撮影中、荒木さんは
「LOOK at STAR!」(学研マーケティング)さんのインタビュー取材。
言葉を選び、熱く語る姿に"骨太な内面"を見ました。
読み応えたっぷりの記事になっていそうですよ!


(しっかりと言葉を選ぶ荒木さん)

<D-BOYS STAGE10th「淋しいマグネット」について>
若い世代から圧倒的な支持を集める、
スコットランド気鋭の演劇作家ダグラス・マックスウェルが、
惹かれ合い、傷つけあう4人の若者の20年を描いたこの青春群像劇。
世界各国で上演され、今回ついに日本初演です!
D-BOYS STAGEは本公演で10回目という節目。
役者としても個人としても磨かれて来た厚みが観れる、気合の舞台になる予感大!

<公演情報>
~東京公演~
2012年4月8日(日)~28日(土)
@Bunkamuraシアターコクーン
~大阪公演~
2012年5月3日(木・祝)~6日(日)
@イオン化粧品シアターBRAVA!

<スタッフ>
作:ダグラス・マックスウェル
上演台本:御笠ノ忠次田中誠
演出:茅野イサム

<キャスト>
瀬戸康史柳下大荒木宏文遠藤雄弥阿久津愼太郎陳内将橋本汰斗碓井将大
(4人の登場人物[シオン、ゴンゾ、トオル、リューベン]を
全てダブルキャストで演じ、4パターンの組み合わせがあります)

<ストーリー>
海沿いの小さな町を舞台に、4人の少年の9歳から29歳までの成長を追った物語。
いつしか離れ離れになっていた彼らが、10年ぶりに出会った。
ぎこちない再会を軸に、子供時代の記憶や秘密が明らかになっていく。
9歳、19歳、29歳の3つの場面が行き来し、
そこに夢のようなおとぎ話が劇中劇として絡み合い、
現実とファンタジーを織り交ぜながら予想もしない結末へと繋がっていく。

<公演HP>
http://www.d-boys.com/d-boysstage10/

発表された素敵なビジュアルイメージがこちら!おぉぉ!
↓↓

おけぴ取材班:chiaki、nats 撮影風景撮影:nats 監修:おけぴ管理人

11/12/10 ミュージカルGOLD ゲネ&観劇レポ@シアタークリエ

2011年12月7日(木)/10日(土)18:00
ミュージカル「GOLD」ゲネ&観劇レポ@シアタークリエ

大・感・激!

まず劇場内へ足を踏み入れた瞬間に思わず息を呑むあの雰囲気。
ここまでのインパクトはなかなか稀有な体験です。
抑えた色調のセットに差し込む光。
シアタークリエが広く!高く!感じます!

カミーユ・クローデル役の新妻聖子さん!
素晴らしい当たり役ではないでしょうか!
天才的な彫刻の才能を持った子供時代から、
巨匠オーギュスト・ロダン(石丸幹二さん)に見出され、
そこから繰り広げられる、この二人の天才芸術家の師弟っぷりは見応え120%!

光に現れる天才と天才。
歌いあげる天才たちの神々しい姿。
オーギュスト・ロダンとカミーユ・クローデルでありながら、
石丸幹二さんと新妻聖子さんという
歌と表現力の才に恵まれたミュージカル俳優をたっぷりと堪能できます!

カミーユに嫉妬しながらも、カミーユを愛するロダン。
カミーユに出てけ!というくせにカミーユが必要なロダン。
そのあたりの人間くささがとってもリアルで、
観劇後、語りたいポイントが多いです!

「常にカミーユに立ちはだかる壁」
「カミーユを愛しているのにその表現方法がわからない男」
と囲み取材で自身の役所を語られたロダン石丸幹二さん。

ロダン、カミーユ、それぞれの心情表現の交差も見所です!


手前の彫刻は、物語の転換となる作品「ワルツ」(作・カミーユ)

脇を固めるキャストも素晴らしいです。
カミーユを幼い頃から理解し、応援する父親(西岡徳馬さん)。
母心から頑に苦言を呈し続ける母親(根岸季衣さん)。
姉の最大の理解者であもある弟ポール(伊礼彼方さん)。


(左から西岡徳馬さん、新妻聖子さん、伊礼彼方さん、根岸季衣さん)

ポール伊礼彼方さんが歌う「天使の園」は、まさに神のそばで流れているような旋律。
音楽はフランク・ワイルドホーンさん!!!訳詞は森雪之丞さん!
今まで聴いて来たジキル&ハイドやルドルフ等のワイルドホーンさんの楽曲とは
一味ちがった曲調が楽しめますよ♪

キャストの立ち位置の変化と照明効果でシーンを創り出す演出はまさにシームレス!
出演者が彫刻に溶け込んでみえる瞬間が何度もありました!
(演出:白井晃さん、振付:原田薫さん、港ゆりかさん)

モデル役をつとめた高山光乗さん、まるで彫刻のような肉体。二幕ではまるで別人です!

満足度の高い舞台というのは素晴らしいアンサンブルさん達が印象に残るもの。
歌唱レベル、動き、演技…
今回、フフッと笑わせてくれる担当が全部アンサンブルさん達なのです。
かしまし娘4人達は、本当にうるさい!そして可愛い!

全能の彫刻家と呼ばれていながら、ロダンが時折見せる不安や行き詰まり、
そこにインスピレーションを与えるカミーユ。
しかし、次第に狂気をも感じさせる声へ。
壮大なワイルドホーンさんの旋律がカミーユの心をそのまま表します!

女であることから芸術家として認めてもらえない時代背景。
カミーユが女性芸術家であり続けたことの難しさを痛切に感じる新妻さんの、
空気を切るような歌声には、鳥肌保証!

観劇後の、なんとも言えない満足感と興奮。
胸に刻み込まれるような余韻が残る舞台です。

二幕の衝撃的な展開は、ぜひ劇場であじわって下さい。
今年最後のご感激(観劇)にも太鼓判です!!


(囲み取材より)

囲み取材の模様は公式HP内でも紹介されています。

2011年12月8日から28日まで日比谷シアタークリエにて
公式HPはこちら
おけぴ稽古場レポはこちら

↓伊礼彼方さんの歌う「天使の園」の映像も公式で公開されています↓

↓公式で公演のダイジェスト映像も公開されました!これ、何度も観てしまう~♪

カミーユの"分別盛り"を実際に見てみたい!!!



おけぴ取材班:nats、chiaki、おけぴ管理人 撮影:nats


11/12/19 おコンサート番外編稽古場レポ

2011年12月19日(月)おコンサート番外編稽古場レポ

来年1月7日(土)に東京建物 八重洲ホールで開催する
おコンサート番外編「ミュージカルファンのためのオペラ入門講座&ガラおコンサート」
歌合わせにいってきました。

今回は二部構成で、
ピアノ伴奏も、前半のオペラ入門講座は高野直子さんにお願いして、
後半を私おけぴ管理人・山野上が担当と、
伴奏者が二人になるので、
お稽古場のスタジオを隣同士で2部屋借りて、
同時並行で次々と歌合わせを行ってきました♪

まずはオペラ入門講座、楽しいです!
オペラを観に行きたくなるような楽曲が満載です!
港幸樹さん、武井基治さん、中西勝之さん、この3人は、
歌声はもちろん、トークがまためちゃめちゃ楽しいんです。
今日のスタジオも、笑い声に包まれておりました!
(第一部が、果たして予定時間内に終了するのだろうかと、
なにげに心配している管理人です)
ということでオペラ入門講座、歌もトークもぜひご期待下さい!
きっとオペラ入門講座が終わった後は、
あのオペラ観に行きたいなって思われてると思いますよ。

そして後半の「ガラおコンサート」は、
今までの第一回から第五回のおコンサートの出演者の方が、
今までのおコンサートで歌った曲を中心に、あの曲やあの曲を歌ってくださいます!
公演中やお稽古中で残念ながらこれない方もいらっしゃいますが、
いきます!歌います!のお返事も続々届いています♪

今日のガラおコンサートの歌合わせでは、
全員で歌うナンバーをはじめ、ソロ、デュエット、トリオのナンバーも
あわせてみたのですが、いやー、全部楽しい!ミュージカル曲って最高!です♪
八重洲ホールに響き渡る、マイクを使わない
生のミュージカル俳優の方達による「音圧」ぜひ楽しみにしていて下さい!

最後に、今日は記録用に持って行ったカメラで、
宇部洋之さんと武井基治さんから
年末にご出演されるイベントの告知メッセージを動画で撮影してきました。
おけぴの皆さんへということで特別バージョンになっております♪
さらに両方とも、過去のおコンサートの一部映像付き!

ぜひ新年おコンサート番外編の前に、武井基治さん、宇部洋之さん&高舛裕一さんの
年内のイベントにも足をお運び下さいませ!

武井基治さんのテノールと、舞踊のコラボコンサート
今年のレミゼラブル2011では司教役で素敵な歌声を聴かせてくれた武井基治さん。
その武井さんの歌声に浸って観劇納めなんていかがでしょうか。上演時間約1:45を予定
2011.12.27(火)15:00/19:00@白寿ホール \3000→お申込はこちら

まっすう(高舛裕一さん)&うーべー(宇部洋之さん)のXmasTeaParty!
今年のレ・ミゼラブル2011ではフイイ役(宇部さん)とクラクスー役(高舛さん)を演じていたお二人。
今愛媛にで誓いのコイン出演中の高舛さんも戻ってきます!
歌、トークのほかに、意外なパフォーマンスもぜひお楽しみに!!
2011.12.24(土)14:00@高円寺StudioK \3000→お申込はこちら

そして、最後に、おコンサートの公式ページでも紹介してますが、
今回のオペラ入門講座の先生(港幸樹さん、武井基治さん、中西勝之さん)が歌う
椿姫・乾杯の歌の映像(第五回おコンサートより)もぜひご覧下さい!

それでは皆さん、メリークリスマス!



おけぴ管理人 山野上


11/12/19 アイ・ガット・マーマン制作発表レポ

2011年12月19日(月)13時
「アイ・ガット・マーマン」制作発表レポ

2012年の幕開けとともに、シアタークリエで開幕する
「アイ・ガット・マーマン」の制作発表の様子をお届けします!

底抜けに明るくエネルギッシュでゴージャス!
私生活の困難も乗り越え、舞台で輝きを増すひとりの女優、女性エセル・マーマンのストーリー。

ブロードウェイの女王ことエセル・マーマンの人生を、
『ジプシー』『エニシング・ゴーズ』『アニーよ銃を取れ』といった
彼女自身のヒットミュージカルの名曲に乗せて描いたオリジナルミュージカル。
幼少期から死の直前までのマーマンを3人の女優が同じ舞台上で代わる代わる、
ときには同時に演じ、歌い、踊るという非常に面白い構造です!

エセル・マーマンの名にピンと来なくても大丈夫!
これぞエンターテイメント!これぞミュージカル!
という名曲揃いで自然に体が動き出すような楽しさです。

初演は1987年、この制作発表が行われた“ブディストホール”で産声をあげた本作。
宮本亜門さんの演出家デビュー作です。
思い出のつまっている場所でのイベント、
「ここで初めて幕が開きました。再演を重ねる度に初心に帰るこの空間、
このステージ。ありがとう!」(宮本さん)

もうこの言葉に全てが集約されていますよね。
キャストは姉妹のようであり、宮本さんはお父さん、劇場が愛で満たされています。

初演から25年目となる2012年1月の公演は
オリジナルキャスト、田中利花さん、諏訪マリーさん、中島啓江さんによる
25周年記念コンサート版「Tribute to Merman」から始まります。

「演奏会形式と聞いていたのですが、ほとんど変わらないっ!!
(お稽古中は)本当に苦しいんですよ、ぜーぜー言って(笑)
でも、エステでかく汗より気持ちいい!ヤメラレナイ快感です」(中島さん)
「25年、一緒に成長してきました。幸せだなぁ。」(田中さん)
「オリジナルキャストとして舞台に立てることを誇りに思う、100歳までがんばりたい!」(諏訪さん)

オリジナルキャストからはこの作品への、そしてマーマンへの様々な思いと演じ続けられる喜びに溢れています。
宮本亜門さんからも
「体力は落ちたよねー(笑)、でもそれを微塵も見せない根性がすごくて、
勇気付けられます。そして芯の輝きは増しています!」
「アイ・ガット・マーマン」25年のサクセスストーリー(秘蔵映像)の披露コーナーもあるようですよ!
「20代の私が見られるかも・笑」(中島さん)

続いて、作品の精神をしっかりと受け継ぎ、脂の乗り切った、
エリアンナさん、シルビア・グラブさん、浦嶋りんこさんのファビュラスキャスト。歌も芝居も貫禄!!

「がむしゃらにやりきるだけではダメな年齢になりました。
(亜門さんからの)要求も上り、再演を重ねることの辛さと凄さを実感しています。
こなれたものよりパワフルでフレッシュなパッションを届けたい!」(浦嶋さん)
「前回出演してから10年、私たちが変わったから演出も変わっています。
(亜門さんは)いつも新しい引き出しを引っ張り出してくれるんです。
がむしゃらな勢いだけでなく、深みを増していきたい。」(シルビアさん)
オーディションで選ばれファビュラスキャストに新加入というプレッシャーの中、
素晴らしい歌声を聞かせてくれたのがエリアンナさん。
「憧れのお二人との共演、追いつくのかという不安もありました。
でも“選ばれた”ことを信じ、今持っている全てを出して、がんばっています!」(エリアンナさん)

そしてまさに今、がむしゃらに作品の本質を掴もうとしているのが、ニューキャスト。
樹里咲穂さん、西国原礼子さん、Mizさんのフレッシュな公演も楽しみ。

「ニューキャストとしてどんなマーマンがお見せできるか、
日々、自分たちの可能性と戦っています!本番では夢の世界に誘いたいです。
とてもパワフルな二人と出会えたことがうれしい」(樹里さん)
「ミュージカルに出ること、それも宮本亜門作品に!!プレッシャーです。
でも、亜門さんは親しみやすくて一緒に暮らしたいくらい大好きです。」(西国原さん)
「一昨日、曲に入り込めなくて初めて人前でワンワン悔し泣きしてしまいました。
たくさんの壁が立ちはだかっています。どうにかこの壁を乗り越えたい。
そしてその時自分がどうなっているのか楽しみです。」(Mizさん)

宮本さんからは
「(これまでも)全員泣いていますよ。お互いにギリギリの状態で稽古しています。
彼女たちももっといけるんです!でもまだちっちゃくなっている。
三人とも声、存在感凄いんですよ!!自信を持ってほしい!」

マーマンを演じるという事については
「このショーは一番過酷なショー。
まず、キャストを決めるポイントとして、
声が絶対的に強い、表現力がある、キャラクターが立っている、そして過酷さに耐えられるかです。
オリジナル性に溢れ、お客さんの心を鷲づかみにしたマーマンを演じるのに必要だからです。
もう、全員が戦っていますよ。稽古場は壮絶です。
そこまでやるか!というほど全てをさらけ出す、
それで初めて、余裕を持って(お客様を楽しませる)舞台に立てるんです。

そんな稽古場では僕自身も"そうだ!生きるってこうなんだ"と勇気をもらっています。
凄いキャストです、輝いています。」

女性に囲まれ、両手に花どころじゃないですね~。の言葉には・・・

「花というより、放し飼いの動物園状態ですよ(笑)」

取材中もそれぞれのキャストと笑い合う、みなさん表情がとても豊かで豪快!!

3人×3組の個性豊かな公演になりますね!!

ミュージカル賛歌、人間賛歌、マーマンへの愛と尊敬に満ち溢れた作品です。
観終わった後、エセル・マーマンがグッと身近に感じるような
そんなミュージカルになる予感がします。
2012年の“初泣き”、“初笑い”、“初感動”アイガットマーマンで体感したくなる制作発表でした。

個性溢れる9人のキャストによるパフォーマンスはこちらから

<チャリティーオークション開催のお知らせ>
そして、この公演中、宮本亜門さんの発案でシアタークリエにてチャリティーオークションが開催されます。
落札金は「ふんばろう東日本支援プロジェクト」を通じ全額寄付されます。
様々な支援がある中で、亜門さんからはこの団体の“自立支援”活動に共感したとご紹介がありました。
宮本亜門さんからはもちろん、亜門さんのお声掛けで多くの俳優の皆様からの出品を予定しているそうです。
オークションに出品された現物は「アイ・ガット・マーマン」公演期間中(2012年1月3日~19日 )に、
劇場1階エントランスに展示予定。
入札方法・資格、出品予定者についてはこちらにてご確認ください。

<公演情報>
~東京公演~
2012年1月3日~19日 日比谷シアタークリエ
~大阪公演~
2012年1月22日 サンケイホールブリーゼ オリジナルキャストのみ
~金沢公演~
2012年1月27日 北國新聞赤羽ホール オリジナルキャストのみ
~栃木公演~
2012年2月4日 日光市今市文化会館 ファビュラスキャストのみ

<Story>
1908年NY、一人の女の子が大きな産声を上げた。
その名はエセル・マーマン。
映画や舞台の世界に憧れる少女に育ったマーマンは、
クラブの歌手として働く内に才能を見いだされ、
ブロードウェイでついにデビューする。
一度聞いたら忘れられない大きな声、抜群のリズム感は人々を虜にし、
あのガーシュウインやコール・ポーターといった作曲家たちのミューズとなる。
5度の結婚や娘の死など、愛する人たちとの出会いと別れが悲しみの淵に立たせても、
その度に彼女は輝きを取り戻し、自分の全てをメロディに込めて歌い続ける。
一人の女優として、女として、マーマンが歩んだ人生とは―。



おけぴ取材班&撮影:chiaki レポ隊:hara,suga,kiyo,gu,hino,mami


11/12/23 dancin' CRAZY2 湖月わたるさん・朝海ひかるさんインタビュー

2011年12月23日(金・祝)13:00
「dancin’CRAZY 2」湖月わたるさん・朝海ひかるさんインタビュー&プレス発表会レポ
@丸ビル・マルキューブ

宝塚歌劇団の元星組トップ男役の湖月わたるさんと、
元雪組トップ男役の朝海ひかるさんを中心に
ダンスの名手として知られる宝塚OGが多数出演するダンスショー「dancin’CRAZY 2」。

天才振付師ボブ・フォッシーの傑作ミュージカル「シカゴ」の魅力を
ギュッと詰め込んだ“女性キャストのみ”のシカゴダンスコンサートと、
元宝塚トップスターの魅力たっぷりのオリジナルダンスショーの二部構成。
何とも贅沢なステージに高まる期待!

“宝塚歌劇展”開催中の東京丸の内・丸ビルマルキューブで
行われた公開プレス発表会の模様と、湖月わたるさん&朝海ひかるさんの
おけぴ管理人インタビューをお届けいたします。


大階段や羽飾り、そして“ベルサイユのばら”劇中で使用された馬車や
お衣装などが展示された会場・マルキューブはまさに“宝塚一色”

出演者の皆さんの登場をいまかいまかと待ち受けるギャラリーの熱気の中、


フラッシュの光を浴びながら、ながーいエスカレーターを降りてきたのは・・

黒燕尾服をバリっと着こなした湖月わたるさん!
続々と大階段ならぬ“大エスカレーター”から降りてくる出演者に会場からは大きな歓声が。

この日登場した出演者はこちらの皆さま。
(下の写真左から) 星奈優里さん、朝海ひかるさん、湖月わたるさん、風花舞さん。
前回公演「dancin’CRAZY」でも使用された
思い出の黒燕尾服に合わせた個性あふれるシャツが素敵です。
4人そろってビシーっとポーズを決めるとオーラがすごい!!

この日は、第一部と第二部の構成・演出をそれぞれ手掛ける演出家・吉川徹さんと、
宝塚歌劇団演出部家の三木章雄さんもご登壇。
作品にかける思いを熱く語って下さいました。

~Act.1監修、Act.2構成・演出・三木章雄さんコメント~
「宝塚は(歌、踊り、演技と)三拍子そろった人の集まりですが、
ここにいる4人は “美しさ”という4拍子も揃っていまして・・。
ナットキングコールの名曲をロマンチックに歌うシーンなどもありますが、
基本的には汗びっしょりになって踊ってもらいます。
お正月の宝塚のショーも作っているんですが、
あちらは80名で55分。こちらは16名で80分です!
宝塚と言う温室を出ても限界はないんだと感じさせてくれる出演者たちですね。
前回リーダーとして出演していた大浦みずきさんの代表曲とも言える“心の翼”を
全員で歌い踊るシーンもあります。
心をこめて踊りますので、その思いを感じていただければ」

~Act.1構成演出・吉川徹さんコメント~
「新しいチャレンジをしたいという製作サイドの熱意で“シカゴ”に挑みます。
ブロードウェイでロングランされているこの作品の人気の理由は、
“女が強い!女性がかっこいい!”から。
究極の肉食系女子ダンスを見ていただけるのでは。
また世界初の試みとして女性キャストのみでの上演で、ニューヨークからのスタッフも参加します。
日本の、宝塚の卒業生だからこそ出来る熱い舞台になるのでは」

そして、Act.2ではゴールデンコンビとも呼ばれた湖月さん・朝海さんの
「月夜歌聲(つきよのうたごえ)」や、ダンスの名手として名を馳せ、
2009年に亡くなったスター大浦みずきさんの代表曲
「心の翼」へのオマージュシーンも取り入れられると発表され、
大きな歓声が湧きあがりました。

宝塚時代は月組トップ娘役としてそのダンスの才能を
存分に楽しませてくれた風花舞さんは、
「フォッシーダンスを本場のスタッフから本格的に習うのがとても楽しみです!」と、
目を輝かせていらっしゃいました。

会場に展示されたマリ―アントワネットの衣装を懐かしそうに見ながら、
「10年前にあの衣装を着て宝塚を退団しました。
そして今、男役の象徴ともいえる黒燕尾服を着てここにいることが本当に不思議で幸せ」と語った星奈優里さんは、
一足先に始まったダンスの稽古でフォッシースタイルを踊る(自分たちの)姿を鏡で見て
鳥肌が立つ経験をされたとか。

この舞台にかけるスタッフ・出演者の熱い想いが伝わり、
ダンス!ダンス!ダンス!なステージに期待が高まるプレス発表会でした!
そして!
この日の取材第二弾!
プレス発表の後、別室にて湖月わたるさんと朝海ひかるさんにインタビューをさせていただくことが出来ました。
多数の写真撮影や取材をこなされてお疲れのはずなのに、
迎えて下さったお2人は何とも柔らかで素敵な笑顔♪

おけぴ管理人)
今回の作品は観客アンケートによって選ばれたとのこと、
プレス発表会も熱気にあふれていました!

湖月わたるさん)
(初演から)4年間、お客様の心の中に留まり、
リクエストしていただいたことは本当に光栄なことだとおもいます。
今日の会見で製作サイドの意気込みや、お客様の作品に対する期待をビシビシと感じました。
初日に向けて私たちにしか出来ないエンターテイメントショーを作りたいと思います。

朝海ひかるさん)
期待の度合い、声援にびっくりしました。
まさかあんなに人がいるとは思わなかったので、本当にありがたいことです。


おけぴ管理人)
「月夜歌聲(つきよのうたごえ)」というキーワードが発表された時のどよめきがまた一段と大きかったですね。

湖月わたるさん)
このような顔合わせで作品を作れることにワクワクしました。
男役同士で作る京劇の世界のお話で、ラブロマンスの世界にマッチした作品で、
映像化されていないのでよりお客様の心に残っているのかなと。
その音楽を使って2人で再現出来るということは、
なかなか無いことなのでぜひ楽しみにしていただきたいと思います。

おけぴ管理人)
今回はお2人がメインとして出演者を引っ張って行く立場ですね

朝海ひかるさん)
大浦(みずき)さんというのは私たちにとって神様のような存在でした。
大浦さんと一緒に踊らせていただいた空気感、発していたオーラのようなものを、
今回初めて参加するメンバーにも伝えていかなければならないとおもっています。
プレッシャーはもちろんありますが、
大浦さんは絶対に上で見ていて下さると思うのであまり肩肘はらずにやれたらいいなと。
わたさん(湖月さん)が背負いすぎないように肩でも揉みながら・・(笑)
オンとオフをしっかりさせてやっていきたい。

湖月わたるさん)
大浦さんの魂を受け継ぎたいという想いを新たにしました。
今回、スペシャルゲストの姿月あさとさんがいて下さるので、とても心強いです。
先輩の胸をお借りして私たちは踊ることに気持ちを集中していきたいと思います。

おけぴ管理人)
まさにその気持ちを受け継ぐという想いが、宝塚を100年続かせてきたのかなと思いました。

朝海ひかるさん)
周りの俳優さんにも、宝塚って何年くらいあるの?とよく聞かれるんですが、
100年と言うとみなさん本当に驚かれるんですよ(笑)。
100年も失われないものがあるって本当にすごいこと。
歴史をつなげてきたのは“想い”ですよね。

湖月わたるさん)
“宝塚伝承の書”のような教科書があるわけではないので、
先輩方から受け継がれながらずっと続いてきた世界です。
ショー・レビューの世界でずっと生きてきた私たち卒業生だからこそ
出来るショーになるといいなと思っています。
今回は1部でシカゴという大きな挑戦をさせてもらえるので
前回とは違う空気感もあります。
だからこそ2部では自分たちの“宝塚卒業生”という世界も
思い切って表現できるという両面性、これが私たちにしか出来ないショーだと思いますね。


おけぴ管理人)
シカゴでおふたりが演じるヴェルマとロキシ―は
スターを夢見て殺人まで犯す強烈なキャラクターですが、
宝塚時代にトップスターを務めたお2人から見てこの役の印象は?

湖月わたるさん)
ヴェルマは本当にエンターテイメントが大好きで、
そこにしか自分の生きる道はないと思っている人。
物語の終盤ではロキシ―に媚びを売ってまで
エンターテイメントに命をかける、
その精神、根性というのは同じショービジネスで生きている者として
見習うべきところがいっぱいありますね。
彼女を通して舞台人としてひとつ強くなれたらいいな、あやかれたらいいなと。
肉食系ですか・・がんばります!

朝海わたるさん)
自分との共通点が何もない役で・・
どこをどう探したらいいのかと困っていたのですが、
わたるさん(湖月さん)から“けっこう似ているところあるから大丈夫!”と言われて
じゃ、大丈夫かなと(笑)
はじめからハードルを高くしちゃうと助走も何も出来なくなってしまうので、
自分の手の着けていけるところから一歩ずつ進んでいければいいなと思います。

おけぴ管理人)
配役をお聞きした時にお2人の演じるヴェルマ&ロキシ―が
マシンガンをぶっ飛ばしている姿が目に浮かぶようでした♪

湖月わたるさん)
目に浮かぶって・・!そのシーンが、ですか!?

朝海ひかるさん)
あ。いま、ダダダッとふたりでマシンガンやりながら笑いながら踊っているところが想像できた!
なんかすごい楽しかったかも。
うん、出来る。出来ますね。楽しんでやりたいですね。

湖月わたるさん)
いい意味で火花をちらしながら、ね。

朝海ひかるさん)
(ヴェルマとロキシ―がいる)牢獄の連帯感が出るかもしれないね。
ひとりひとりがしっかりと立ちつつも、妙な連帯感があるという・・。
うん、これは新しいシカゴになるかも。ああ楽しみになってきた!


おけぴ管理人)
ビジュアルイメージの妖艶なドレス姿も素敵です♪

湖月わたるさん)
私たちは男役という特殊な世界を経験させてもらっているので、
他の女優さんには出せない女性の強さ、魅力というものを出せるのではとおもいます。


おけぴ管理人)
最後にこの作品を楽しみにしているファンの方、
そして宝塚という世界をまだ未体験という方にもメッセージをお願いします!

朝海ひかるさん)
今回の作品は宝塚未経験の方にもとっつきやすいと思います。
何と言ってもダンスの魅力、ミュージカル・シカゴの魅力がいっぱいですし、
男役のかっこよさもみせられるので。
いきなり宝塚だと知恵熱が出ちゃう人もいるかもしれないけれど(笑)

湖月わたるさん)
男役というのもなかなか無い芸ですので、他の舞台にはない持ち味があります。
あの有名なシカゴの新しい世界をお届けしますし、
女性同士が作る男と女の世界というものを、
百聞は一見に如かずですから体験していただきたいなとおもいます。
新しい扉がひらくかもしれません。

湖月さん、朝海さんありがとうございました!!

プレス発表会の真っ最中、朝海さんの視線の先にあるものは・・・

大きなクリスマスツリーにベルバラ仕様のシャンシャンが♪
※ベルバラ・・宝塚歌劇の大ヒット演目「ベルサイユのばら」のこと。
※シャンシャン・・宝塚のショーのフィナーレで生徒さん達が手に持つ小道具。公演ごとに形態が変わります。

「ツリーにシャンシャンがささってる~♪」と、とっても嬉しそうな朝海さんでした♪

湖月わたるさん、朝海ひかるさんをはじめ、
スペシャルゲスト姿月あさとさん。
風花舞さん、星奈優里さん、秋園美緒さん、百花沙里さん、珠洲春希さん・・と
綺羅星のような宝塚OGが出演のダンスショー『dancin’CRAZY2』は
3月17日~20日まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて、
3月23日~25日まで東京・Bunkamuraオーチャードホールにて上演。

<出演>
湖月わたる/朝海ひかる/姿月あさと/風花舞/星奈優里
秋園美緒/百花沙里/珠洲春希/牧勢海/桐生園加/美鳳あや/彩海早矢/真波そら/大凪真生/祐澄しゅん/大月さゆ

プレス発表会の模様は公演HPでも見ることが出来ます。
dancin’CRAZY2 公式HP>



おけぴ取材班&撮影:mamiko、chiaki、おけぴ管理人


11/12/26 CHESS IN CONCERT 石井一孝さん、浦井健治さんインタビュー

CHESS IN CONCERT
石井一孝さん、浦井健治さんおけぴ管理人インタビュー

2012年1月26日から、ABBA作曲、ティム・ライス原案・作詞の
伝説的ミュージカル“チェス”コンサートバージョンに出演される
石井一孝さん(アナトリー役)、浦井健治さん(審判アービター役)の
お二人にお話を伺いしてきました!
(先日の安蘭けいさん、中川晃教さんインタビューに続く
おけぴ管理人CHESSインタビュー企画第二弾でございます!)

おけぴ管理人)
お二人はこれまでも「マイ・フェア・レディ」(2005年,2007年)、
「蜘蛛女のキス」(2007年,2010年)と共演されていますが、お互いどんな印象、存在ですか?

石井さん)
まず、僕が健治をすごいと思うのは、
僕がなりたい役者像をまだこんなに若いのに全うしているところです。

浦井さん)そんなこと。。(恐縮する浦井さん)

石井さん)
僕が尊敬しているローレンス・オリヴィエという役者さんは
白人でありながらオセローで黒人を演じたり、他にも美少年からおじいさんまで
どれもが同じ役者が演じているとは思えなかったそうです。。
そんな、役によって役の色に変われる役者になりたいんです。

先日、(浦井さんがアルフレート役でご出演の)
ダンスオブヴァンパイアの東京公演千秋楽を観に行きましたが、
(蜘蛛女のキスで)あのヴァレンティンを演じた人が、
ちょっと一本ねじが足りないようなアルフレートという
あほな(失礼)青年を見事に演じている。びっくりするんだよね!

本当に健治から学ぶことが多いですよ。
年齢は離れていますが、我々役者は“役として生きる”のが仕事、
その点では先輩後輩関係なく見習っていきたいと思っています。
再びの共演がうれしいですね!

浦井さん)ありがたいお言葉ばかりいただいてしまって。

おけぴ管理人)
浦井さんから見た石井さんは?

浦井さん)
尊敬しています。
カズさん(石井一孝さん)こそ役を演じる上で、自分を消されますよね。
そして、どんどん役の幅を広げていく貪欲さもすごい。
歌うことに関しても、たとえ喉がしんどい時でも役で歌おうとするので決して引かない。
その気持ちの強さ、そして持って生まれた喉の強さ、全身共鳴板のような声・・・
本当にいろいろな面で尊敬しています。

そして知識という点でも!
天性の音楽的センスに加えて、
きちんとした知識に裏付けされた音楽への見識も素晴らしいと思います。
実は、カズさんの持っているCDの書庫というのがすごくて…

地方公演中に二人で中古CDショップを巡り、
生まれて初めてCDショップで蛍の光を聞きました。
やがて無音になり、徐々に電気も消え。。。
その中でも選び続けるカズさん。

石井さん)
一つの店舗で100枚以上買うからね、
馬鹿だよねぇ、可笑しいでしょ(笑)
選んでそこからレジに行く、
そこからまだこだわりがありまして、
背の帯の有無をすべて開封して調べるんですよ。
僕、帯マニアなんでね。

浦井さん)
200枚くらいのCDを運び、仕分けるカズさん。
それを僕が後ろから見ているとスタッフさんが僕の周りに。
最後は店長さん含め全員が見守る中で
その作業が続いていったのですよ…
この熱意はすごい!!!

石井さん)
健治、そこから学ぶことはないと思うよ。
しいて言えば、もっと人に迷惑をかけないで生きた方がいいってことかな(笑)。

浦井さん)
いえいえ、こんなこと言うのは先輩に失礼ですけど、
カズさんの音楽への情熱は秀でたものがあります!
この音楽への情熱、愛をぜひ見習いたいです。

石井さん)
僕のマニアなところ、だめなところを可愛いと
思ってくれる後輩と一緒でうれしいです。はっはっは。

おけぴ管理人)
今回共演されるCHESSという作品。
今回はコンサート形式ということですが、どのような役作り、作品作りになりそうですか。

石井さん)
コンサート形式だからと言って、ただ歌を歌って“いい声だった”とか、
“ロングトーンがよく伸びていた”とかではないんです。

歌手の場合、一曲の中でその曲の主人公は消化され完結されますが、
役者の場合、曲と曲が連動していて、且つその一曲を歌う“理由”が必要なんですよね。

突然アンセムが出てくる、突然マリウスがカフェソングを歌うのではなく、
なぜマリウスがカフェソングを歌うのかということです。
もし理由がなければ自分でサブストーリーを作ってでも
そこまでのプロセスが必要になります。

僕らがやるからにはコンサート形式といってもお芝居なので、
きちんとその骨格を埋めて歌いたいな。そう、健治とも話しているんですよ。

なぜこのイントロで三連符なのかというところ、
それはそこに登場している人物の感情が三連符だからなんです。
そうやってイントロから感情が紡がれていって歌う、
そうなりたいですし、そうなると思います。
このメンバーですし!
もちろん、一曲一曲で分断された風には荻田さんが作らないでしょうからね。

感動するおけぴ管理人)
それぞれの役についても、お話をお伺いさせて下さい

浦井さん)
僕の役は一人俯瞰した、別次元にいるような存在でもあるんです。

カズさん、中川くんの対立関係、そして安蘭さん。
このお三方の声の魅力ってすごいじゃないですか。
その三人を束ねているようにも見えなくてはいけない・・・。
僕がどう束ねればいいですか。土下座すればいいんですかって話ですよ(苦笑)。

石井さん)面白いこと言うね!!

浦井さん)
すごいお三方がハーモニーを奏でたり対立したりする。
石井さんのアナトリーはやわらかいクラシック要素が多く、
中川くんのフレディはロックテイスト。
その理由は役を通してわかってくる。
僕が演じるアービターがジャッジするチェスのボードの上で、
どう見えてくるのか楽しみではありますね。

おけぴ管理人)
このような役にキャスティングされたということについていかがですか?

浦井さん)
ありがたいと思っています。
(僕に)やらせたいと思ってもらえたことは大きなチャンスですから。
アービターは世界各国でいろんなアプローチで演じられているので、
荻田先生の演出の下、浦井版アービターを作り上げたいと思います。
今までのアービターは革ジャンだったり、
モヒカンで黒縁めがねだったり、
中にはサラリーマンのようなスーツ姿で紳士的だったりと色々なんです。

果たしてどんなスタイルになるのか、お楽しみに。

そしてそれはほかの役に関してもみんなそうで、
もしかしたら石井さんのアナトリーが革ジャンかも(笑)

石井さん)ってことは、健治がモヒカンで海パンかもしれない?!?!

浦井さん)それはありません(笑)。

石井さん)そうだね、その挑戦は必要ないね(笑)。

笑いが止まらないおけぴ管理人)
では、気を取り直して!
石井さんの演じるロシア人チャンピオンアナトリーについてはいかがですか?

石井さん)
閉鎖的で抑圧されていた冷戦時代のソ連。
その空気感を出したいですね。
そしてそこで才能を見抜かれチェスの世界チャンピオンになるべく英才教育を受けて育ってきた。
当然頭脳明晰だろうし、数学的に物事を考え、
常に何手も先を読むようなそんな人物ではないだろうかと荻田さんとも話しています。

自由な国の人ではない、KGBが背後に潜んでいて、
盗聴されているかもしれないので思っていることを言わない、言えない。
そんな中で生きてきた人間が、チェスの世界大会を通して自由な世界に旅立つ経緯。
祖国を捨てるべきかの葛藤。そんなバックボーンを作りたいですね。
そして彼は、ただ単に、チェスが好きだからやっているのでは決してありません。
そうできたら幸せなのに…。

一方で中川くん演じるフレディは豪放磊落で、本物のチェスの天才です。
そして自由な発想と表現ができる環境下にある人。
で、キレやすい(笑)。
つまりNO!!と大声で言える環境で生きてきた人と、NO!!と言えない人。

だって、言えないですよね。
自分の言動ひとつで親兄弟にまで影響が及ぶかもしれない、
国の恥をかかせるようなことをすれば命さえも保障されない状態ですから。

そのあたりも作り上げて行きたいと思っています。

とはいえ、僕一人が違うアプローチをしても変なので、
あとは荻田さん、そしてみなさんと一緒に作り上げていきたいと思っています。

健治のアービターと目が合う瞬間、審判をどう見るのか、
彼のジャッジで僕が勝つのか負けるのか、
目線ひとつとっても、そこにぴりぴりしているでしょう。
アナトリーとしてアービターを見たいと思います。

おけぴ管理人)
アナトリーはフローレンスという敵対する側の女性と惹かれあうという
複雑な展開も待っていますがそのあたりは?

石井さん)
そこに関しては心配していません(笑)。
なにせ、とうこちゃん(安蘭さん)が素敵な女性ですから。かわいいし。

浦井さん)
カズさん!さっきから“フローレンス”ではなくて、
ずっと“とうこちゃん”になっていますよ(笑)

石井さん)
あらそう?
とにかく、こうしてああでもないこうでもないと
みんなで話をしながら作り上げていきたいですね(笑)。
なにせ健治は4人全員と共演しているのに対して、僕は健治以外初共演だからね!

もちろん楽屋で挨拶ぐらいはしたことあるし、
中川くんは何と言っても”モーツァルト!”初演を観て、
なんてスゴい人だろう、いい役者だし、何と言ってもあの声!と思いました。
音楽好き、歌好きの僕は打ちのめされましたね。

そして、とうこちゃんは、実は宝塚時代、
まだ、二番手か三番手のころから見ていました。
「あの役の人いいよね」と宝塚に精通している方に話すと、
「あの人は安蘭けいさんという方よ」と教えてくれました。

それから何ヶ月か経ってまた見に行き、また「あの役の人いいよね」と話すと、
再び「あの人は安蘭けいさんよ。よっぽど好きなのね。」と言われました。

つまり、とうこちゃんとは、これはもう運命の出会いかもしれないですよね!
まあ僕にとっての運命は、一方通行と同義語ですけどね。ははは~(笑)

浦井さん)
もうっ!勝手に運命の人だなんて!!しかもとうこちゃん、とうこちゃんって!!(笑)
せめて呼び方は“フローレンス”にしてくださいよ!ぼくは事務所の人じゃないですけど(笑)

石井さん)そのくらい好きな役者さんってことだよ!!(笑)

~おけぴ管理人編集後記~
限られたインタビュー時間だったのですが、
お二人の掛け合いトークにどんどんエンジンがかかっていって、
めちゃめちゃ楽しいインタビューでした。
また、一ミュージカルファンとして、
とっても深くいいお話もお伺いできて幸せでした!
ありがとうございました!!

p.s.
石井一孝さんのブログがめちゃめちゃ面白いです!
CHESSのお稽古のお話もとても面白くて楽しい♪

CHESS IN CONCERT
アメリカ人チェスチャンピオンのフレディ役を中川晃教さん。
フレディのアシスタント・フローレンス役を安蘭けいさん。
そしてフレディのライバル、ロシア人のアナトリー役を石井一孝さん。
CHESS競技を華麗にクールに裁く審判アービターに浦井健治さんなど、
素敵なキャスティング♪

出演:
安蘭けい/石井一孝/浦井健治/中川晃教(五十音順)
AKANE LIV/池谷京子/大野幸人/角川裕明/田村雄一/ひのあらた/横関咲栄
演出:荻田浩一
音楽監督&Piano:島健

作品HPはこちら
東京公演は2012年1月26日から29日まで青山劇場にて、
大阪公演は2012年2月10日から12日まで梅田芸術劇場メインホールにて上演。
上演期間も短いです!お見逃し、お聴き逃しなく!!



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


11/12/28 劇団黒テント「青べか物語」稽古場レポ&鄭義信さん 斎藤晴彦さん 内沢雅彦さんミニインタビュー

2011年12月28日(水)13:00
劇団黒テント「青べか物語」稽古場レポ@イワト劇場
&鄭義信さん 斎藤晴彦さん 内沢雅彦さん ミニインタビュー


稽古場いっぱいに溢れる音楽!
そして逞しく生きて行く人々のめげない元気!

楽しくて、愛しくて、切なくて・・
体いっぱいで生きている“浦粕(うらかす) ”の人々がそこにいました!


「時代小説の名手・山本周五郎の世界を、あの“劇団黒テント”が舞台化する」
そう聞いて想像していた世界とは少し違う、
エネルギッシュで楽観的で、そしてとにかく理屈抜きに楽しい音楽がいっぱいの稽古場。
若い俳優さんたちの、いきいきとした表情が目に飛び込んできます!

昭和初期、まだディズニーリゾートや埋立地が作られる前の浦安をモデルにした架空の町
“浦粕(うらかす)”に生きる人々。
ふらりとそこに住み着いた三文文士の“せんせい”(山本周五郎自身がモデル)の目から見た彼らの生活をオムニバスで描く「青べか物語」。


(写真:左から服部吉次さん、木野本啓さん、宮崎恵治さん、内沢雅彦さん)


(写真 “せんせい”を演じる斎藤晴彦さん)

遠い昔から物語を伝えてきた「語り部」のように、
詩や評論、小説など戯曲以外のテキストを
台詞以外の文章も全て俳優が語り、演じるという黒テントの十八番芸「物語る演劇」。

今回拝見したシーンでも複数の俳優さんが
語り手の“せんせい”を含めた様々な役を演じていました。
次々に語り手が変わっても違和感なくすすむ舞台。新鮮な体験です。

演出するのは、かつて黒テントに在籍していた事もあるという鄭義信さん。


(写真:振付作業を見つめる鄭さんの背中)

映画「月はどっちに出ている」「愛を乞うひと」や、
今春に続編「パーマ屋すみれ」の上演も決定している舞台「焼肉ドラゴン」などで、
各界の賞を多数受賞している脚本・演出家の鄭義信さん。
つまづき、絶望を抱えながらもたくましく、
あっけらかんと生き抜く人間を描く鄭さんの世界。
今回の「青べか物語」でもその朗らかな力強さを感じます。

服部吉次さん(あの服部良一さんの息子さんです!)の奏でるピアノの音が響く、何とも贅沢な空間。

楽器の演奏も俳優さん自身が行います。みなさん芸達者で見ていて飽きない!
次から次へと「何か」が飛び出してくる、
まるでおもちゃ箱のような楽しい稽古場♪

振り付けや、演奏の確認、
次々に語り手の変わる台詞と格闘しながらのシーン通しなど、
盛りだくさんの稽古を見学させていただいた後、
鄭義信さんと、黒テントの看板俳優・斎藤晴彦さん、
そして今回の企画の発案者でもある内沢雅彦さんにお話しを聞くことが出来ました。

おけぴ)
今回、この作品を上演しようと決めたきっかけを教えて下さい

内沢さん)
実はもう随分前からこの「青べか物語」を上演したいと考えていまして、
劇団内の試演会までやっているんですね。
物語る演劇というのも、はじめは大学の渡り廊下なんかでやっていたこともあるので、
この山本周五郎のこの作品もそういう手法でやったら面白いのではないかなと思い、
かつて劇団で一緒にやっていた鄭さんに声をかけさせてもらいました。

おけぴ)
拝見していて、複数の俳優さんが“せんせい”を演じるアイディアがとても面白いと思いました。

鄭さん)
ひとりが一貫して演じるのではなく、
いろんな人がいろんな役をやるというのがいいなと思いまして。
いろいろな人の視点から見ている“わたし”がいて“せんせい”がいるという・・
誰かひとり主人公がいるのではなく、
みんなでお話しを作っているという感じにしたかったんです。

おけぴ)
斎藤さんから見て“演出家”鄭さんの印象は?

斎藤さん)
彼が在籍していたと言っても25年前のことですから。
そうすると彼の方から、劇団の役者に対する先入観がないわけですよ。
劇団に入りたてだろうが、ベテランだろうがね。
やっていて新鮮なのはそこですね。同じ高さからダメ出しがくるからね。
役者の方でもやっているうちにお互いの関係性が変わってくる。
「黒テント」という劇団ではなく「鄭の劇団」なのね、いまや。
それが今回の魅力かなと思いますね。

おけぴ)
いつもの黒テント公演とはひと味違う?

斎藤さん)
ちがいますよー。とにかく若い役者が元気!
劇団内の演出家とやるのとは違うな(笑)

鄭さん)
若い俳優さんたちが未知数なところがいっぱいあって・・
この人たちどうしようかな、という(笑)
お尻叩いたり、あの手この手で・・ってそんなに手はないんですけど。
あきらめずにとことんね、やるっていうことです。

おけぴ)
「物語る演劇」は心の中の言葉や説明まで全て台詞になっていて、
まるでミュージカルのようだなと思いました。


(写真:“船長”を演じる服部吉次さんと岡薫さん。このシーン大好きです!)

内沢さん)
ミュージカルといえば、レ・ミゼラブルの斎藤さん!僕も2回観ています(笑)
黒テントって本当に音楽が好きな集団なんで、
今回の作品も例えばエノケンさんの歌をずいぶんと歌ったりするんです。
音楽の力を借りながら、楽しい歌をお聞かせしますので!


(宴会シーンも楽しさいっぱい。真ん中で踊るのは劇団創立メンバー小篠一成さん。 この踊りが・・切ないんです!)

おけぴ)
稽古場中に音楽が溢れていて、とても楽しかったです。
最後にこの作品を観る人にメッセージをいただけますか?

鄭さん)
登場人物たちがすごく面白い。
その人たちをどこまでいきいきと描けるかというのが大きなところです。
すごく猥雑な感じで作っているので、“静謐な山本周五郎の世界”を求める人は
ちょっと困ったと思われるかもしれませんが(笑)。これもまた庶民の暮らし。
山本周五郎の愛した猥雑感を一緒になって楽しんでもらえると嬉しいです。

斎藤さん)
とにかく出てくる人がみんな元気!
この、ぬけぬけとした元気さは僕らも本当は持っているものだと思うんだけど・・
今、何となく元気がないじゃないですか。いろいろと、ね。
だからこれを観て元気になって帰ってもらいたいですね。
まあ、これから稽古が進んでどうなるかわかりませんけど。
この人(鄭さん)、曲者ですから(笑)

鄭さん)
いやあ、もう静謐な世界には戻れませんよ(笑)

鄭さん、斎藤さん、内沢さん、ありがとうございました!


(写真:左から内沢雅彦さん、鄭義信さん、斎藤晴彦さん)

山本周五郎の名作短編集を、
いま演劇・映画界で注目を集める鄭義信さんの脚本・演出で上演する
劇団黒テント第73回公演「青べか物語」は1月18日~29日まで
東京・神楽坂のiwato劇場にて上演。

「黒テント」という名を聞いて“アングラ劇団の代表”とか
“難しそう”とかいうイメージを受ける方、もったいないです!
ギターにベース、トランペットなどが楽しく演奏され、大らかな歌声が響く人間賛歌。
逞しく生きる浦粕の人々の“元気”を劇場でもらってきて下さいね。



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/01/09 アイ・ガット・マーマン ニューキャスト公開稽古レポ

2012年1月9日(月)
「アイ・ガット・マーマン」 ニューキャスト公開稽古レポ

宮本亜門さんが演出家デビュー作にして“芸術祭賞”を受賞したという伝説のミュージカル
「アイ・ガット・マーマン」。初演から25年、そして10年ぶりの再演です!

先に公演を終えたオリジナルキャスト田中利花さん、諏訪マリーさん、中島啓江さんによる
25周年記念コンサート版「Tribute to Merman」に続いて
ファビュラスキャスト、ニューキャストによる公演が始まりました!!
その注目のニューキャスト公開稽古の様子をお伝えします♪

ニューキャストは、樹里咲穂さん、西国原礼子さん(SDN48)、Mizさんの3名。

スレンダーなのに実にパワフル、美しいコメディエンヌぶりをいかんなく発揮されている樹里咲穂さん。
歌って踊って関西弁炸裂で大活躍でございます!
舞台経験という点からもこのキャストを引っ張って行く、頼りになるお姉さん!
マーマンと関わる男性を一瞬演じる場面もあり、そこでは瞬時に男役のカッコよさが!

先日の制作会見では日本のスーザンボイル(by秋元康さん談)から
日本のエセル・マーマンを目指すと意気込みを話されていた西国原礼子さん(SDN48)。
アイドルという先入観を見事に吹き飛ばしてくれるパワフルな歌声!そして目ヂカラ!!

小柄でキュートなルックスとパンチのきいた声が魅力のMizさん。
ドスのきいた台詞もバッチリ決まるやんちゃな末っ子。でも、ときおり見せる笑顔が超キュート!
とあるシーンではMizさんならではスタイルでステージを盛り上げます。

そのとあるシーンがこちら↓
(中島啓江さんもかつてはピアノの上に乗っていたそうです!?)

思いっきり泣いて、思いっきり笑って、思いっきりケンカして…
そして、思いっきり歌う!!
コロコロと変わる表情にこちらも自然に感情移入、
いつの間にか客席も巻き込んでみんなでマーマンLOVEに♪

三者三様、個性バラバラな三人が時に励まし合い、競い合いながら
マーマンの人生を大ヒットナンバーに乗せ歌い紡ぎます。
ショービジネスの世界で生きた偉大なミュージカルスターを、
同じくショービジネスの世界をまさに今、生きている三人の女優が演じます。

時折、"樹里"、"レイチェル(西国原さん)"、"Miz"といった女優さんに戻る瞬間も用意されていて、
元タカラジェンヌ、アイドル、シンガーというそれぞれのバックグラウンドも活かされた演出に♪

ネタバレになるので書きませんが(笑)、
時事ネタも放り込まれた"今だからこそ"の「アイ・ガット・マーマン」。
人生全力で生きていこう!と元気をもらえる作品です!!


!!

作・演出・振付:宮本亜門
ピアニスト:中條純子大隅一菜

<キャスト>
~ニューキャスト~
樹里咲穂
西国原礼子(SDN48)
Miz

ファビュラスキャストはこちらの3名で上演!

~ファビュラスキャスト~
シルビア・グラブ
浦嶋りんこ
エリアンナ

<あらすじ>
1908年NY、一人の女の子が大きな産声を上げた。
その名はエセル・マーマン。
映画や舞台の世界に憧れる少女に育ったマーマンは、
クラブの歌手として働く内に才能を見いだされ、
ブロードウェイでついにデビューする。
一度聞いたら忘れられない大きな声、抜群のリズム感は人々を虜にし、
あのガーシュウインやコール・ポーターといった作曲家たちのミューズとなる。
5度の結婚や娘の死など、愛する人たちとの出会いと別れが悲しみの淵に立たせても、
その度に彼女は輝きを取り戻し、自分の全てをメロディに込めて歌い続ける。
一人の女優として、女として、マーマンが歩んだ人生とは。

<おけぴ制作発表レポ>
http://okepi.jp/kangeki/2011/12/20111219_2.html
<オリジナルキャストダイジェスト映像>


<プロモーション映像>

<公演HP>
http://www.tohostage.com/merman/index.html
<耳より情報>
シアタークリエ1階ロビーを利用して
"うれしいプロジェクト"チャリティー・オークションも開催中!


おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/01/12 GULF -ガルフ-稽古場レポ

2012年1月12日(木)17:30
『GULF -ガルフ-』稽古場レポ

大和悠河さんと敦士さんの二人芝居!
「GULF」のお稽古場を拝見してきました♪

元宝塚歌劇団宙組男役トップスターで、
宝塚退団後は、しっとりエレガントな女優としてご活躍の大和悠河さんは、
ストレートプレイで天性の“華”を活かした新しい演技を見せます。

敦士さんは、モデルやテレビをはじめ、昨年の「風と共に去りぬ」の舞台出演など
役者としてもその活動の場を広げていらっしゃいます。

そんなお二人が青山円形劇場で
それも心理劇ともいえるノンストップの密室劇の二人芝居!

役柄はナント!二人揃って“ニート”志願者。
設定が極めてユニーク!

「ネットの巨大掲示板に掲載された“湾岸でのニート生活モニター募集。
1年間の経過観察で報酬として1000万円を支給。”
という広告に応募してきた2人が連れて来られた場所とは…。」

大和悠河さんが演じるのはIT企業を辞めてモニターに名乗りを上げた早乙女真澄。
聡明で凛々しくまっすぐな目線に意志の強さを感じますが、
人間不信が強くどこか無理をしているような真澄。

敦士さんが演じる佐藤誠は15年間にわたってニート生活をしてきた、
いわばニートのベテラン。ただどうやらただの引きこもりというわけではなさそうです。

二人の共同生活のスタートは、当然、拒絶や無視、そして反発。
次第に会話を始め、お互いの内面を知っていくのですが、
その過程ではコミカルな場面があったり、!!!な場面も♪

鎧で覆われたように頑な真澄の心の変化と、
その先にある決意をとても丁寧に演じられる大和さん。
一方、誠の屈折した面と朗らかさをとてもナチュラルに演じる敦士さん。

密室の中を自由に動き回る二人。
円形劇場なので、たとえ互いに背を向けたとしても
それぞれの表情は必ず客席のどこからか見えるんですよね。
非現実の世界ながら、生々しいリアリティが生まれます。

自分の存在意義や居場所を見失った二人が出会い、
閉ざされた空間の中で互いの言動が変化をもたらしてゆきます。
幾度となく変化する二人のパワーバランス。
最終的に二人が何を求め、得るのか。
人間関係の本質がとてもシンプルに描かれている舞台です。

作・演出は劇団少年社中を主宰する毛利亘宏(のぶひろ)さん。
外部公演も多く手がけられて、リアルな人間ドラマの描写が魅力です。
この舞台では、毛利さん、大和さん、敦士さん、皆さん30代半ばの同世代。
この“同世代”というのも一つのカギになっています。

二人がモニターに応募したのはなぜなのか、
無事に1000万円を手にすることができるのか。
そして、公演タイトルの“GULF=湾岸”という言葉。
その言葉が意味すること、メッセージはぜひ劇場で受け取ってください!

<公演情報>
2012年1月20日~25日
@青山円形劇場

脚本・演出:毛利亘宏
出演:大和悠河敦士

公演HPはこちら



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/01/15 「パレード」公開稽古レポ@天王洲 銀河劇場

2012年1月15日(日)@天王洲 銀河劇場
『パレード』公開稽古&囲み取材レポ

舞台は、都内の2LDKマンションのリビング。
リアルなセットが作品のリアリティを高めます。
4人のルームメイトと1人の訪問者、そこからストーリーが始まります。

楽しそうにゲームに興じる良介(山本裕典さん)淡々と雑誌を
読みふける琴美(本仮屋ユイカさん)、日常の一コマ。

先輩の彼女に片思い中、青春を満喫している良介を演じるのは山本裕典さん。
4人の中ではムードメーカー的存在です。

若手人気俳優と自称恋愛中、無職の琴美には、
本作が舞台初挑戦となる本仮屋ユイカさん。
くるくると変わる表情、“目”の演技にもご注目下さい。

雑貨屋店員でイラストレーターでもある不思議女子未来は原田夏希さん。
これまでの出演作でのキュートな印象とはがらっとかわる役所です。

映画会社勤務の几帳面な直輝を演じるのは福士誠治さん。
他の三人より少しだけ大人の直輝、福士さんの落ち着いた声が直輝の人柄にマッチ!

互いに干渉せず、それゆえ衝突もせず、流れるように過ぎる4人の共同生活。

そこに現れるのが、竹内寿さん演じるサトル!
公園で男娼をしていた少年という少し異次元な存在の役を好演!

サトルの出現で、4人が抱えていた問題も徐々に露呈してゆきます。

現代に生きる者への警鐘ともいえるこの作品は、
吉田修一さんの2002年の山本周五郎賞受賞作が原作。
2010年には今回演出も手がけられた行定勲監督が映画化し
衝撃作として話題を呼び、今回ついに舞台化に!
今回脚本を担当するのは2009年に「まほろば」で
岸田國士戯曲賞を受賞した蓬莱竜太さん。

初日を前に行われた囲み取材で意気込みを語る
行定勲さん(演出)、山本裕典さん、福士誠治さん(下の写真左から)。

山本さん的見どころは「衣装さんに用意してもらった見せパンツのシーン・笑」
福士さんは「全く新しいパレード、ぜひ生のライブの舞台を観にいらしてください!」

行定さんは、蓬莱さんの戯曲について
「最後まで見ると、もう一度見たくなる。何度見ても楽しめる、そんな戯曲です。
僕らなんて、稽古で何度も見ているけれど、見るたびに楽しめますからね。」

注目作の舞台化については、
「映画版では小説の2、3歩先まで描きましたが、舞台版ではもっと先を描きました。
そここそが舞台化でやりたかったことです。
結末は絶対言えませんけどね・笑。
そのように進化させました。
小説を読んだ方も、映画を見た方も楽しめる全く新しいパレードです!!」

結末はぜひ是非劇場で!!

東京公演は2012年1月29日まで天王洲銀河劇場にて
大阪公演は2012年2月4日、5日シアター・ドラマシティにて

上演時間は約2時間10分(休憩なし)
公式ホームページはこちら



おけぴ取材班:chiaki、mamiko 撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/01/17 音楽劇「カラミティ・ジェーン」稽古場レポ

2012年1月17日(火)
音楽劇「カラミティ・ジェーン」稽古場レポ

響きわたる銃声!
ウェスタンミュージック♪

この楽しい雰囲気!

嵐を呼ぶ女ジェーン・湖月わたるさんをはじめ、
金児憲史さん、パパイヤ鈴木さん、岡田達也さん(キャラメルボックス)、
山本芳樹さん (StudioLife)、友石竜也さん、入絵加奈子さんetc・・
様々なバックボーンを持つ個性が集まり起こる素敵で楽しい化学反応♪

アクロバティックなダンスにガンファイト!
客席も一緒に盛り上がれる仕掛けもたっぷり!
あっちでもこっちでも小芝居&ダンス!
目がいくつあっても足りない、最~高~!に楽しいウェスタンワールドな
痛快音楽劇『カラミティ・ジェーン』興奮のお稽古場潜入レポをお届けします!

まずは稽古場にお邪魔した途端、バーンッ!という銃声!
立ちこめる火薬の匂い。
ちょうど劇場入り前最後の「銃のテクニカルチェック」中。

ウェスタンハットがとってもお似合いの湖月さんが、
小道具の銃を「持ってみます?」と触らせて下さいました。
「お、重い・・!」
ずっしりとした銃の重みにびっくり。
これを軽々と持ち上げる、かっこよすぎる湖月わたるさん。

この日拝見したのは二幕・ウェスタンショーのシーン。
初演からさらにパワーアップしたこの場面。
早撃ちや、バーカウンターでのひと悶着など、とにかく盛りだくさん!

湖月わたるさんとパパイヤ鈴木さんのMJ風・ダンス対決あり、

キュートなガールズの小芝居あり(キャー!の悲鳴が可愛いっ)、

迫力のアクション!
ぐいぐい引きこまれるカラミティジェーンの世界!

サーカス団団長・パパイヤ鈴木さんを筆頭とした
大パフォーマンスに思い切り引きこまれた管理人です♪


こちらは"音楽劇"初挑戦の金児憲史さん。石原プロ所属で188cmの長身!
ジェーンが愛する男ビル・ヒコック役です。

下の写真左はアクション指導の渥美博さん。右の写真手前は振付の青木美保さん。
このお二人の指導のノリが、稽古場のテンションをめちゃめちゃあげてました!
そして休憩中も動きのチェックに余念のない湖月わたるさん

みなさま、お待たせいたしました!お稽古場映像です!
演出の吉川徹さん曰く「おもちゃ箱をひっくりかえしたような楽しさ」のワンシーン、
下記動画でぜひご覧になってみて下さい!
場面は、湖月さん曰く「この作品の全てを物語るシーン」
(動画の最後にキャストからのメッセージも!)

平本聡さん・清水祥史さん(「CHAOLU lab」)を迎えたコスチュームクリエイト↓にもご注目下さい。

製作発表レポでもチラリとご紹介しましたが、
ものすごくかっこいい衣装が一人に何点も(15人のキャストに衣装が何と61体!)。

嵐を呼ぶ女・ジェーンの愛と人生(ジェーンは実在の人物です)。
劇場で大暴れする湖月わたるジェーンをお見逃しなく!!

『音楽劇 カラミティ・ジェーン2012』
<公演概要>
2012年2月4日(土)~11日(土) ル・テアトル銀座
2012年2月17日(金)~19日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

<出演>
湖月わたる
金児憲史
パパイヤ鈴木

入絵加奈子
岡田達也(キャラメルボックス)
山本芳樹(Studio Life)
友石竜也
春海四方
海津義孝
伽代子
南海まり
秋山エリサ
渡辺芳博
安達星来
後藤浩明(piano)

<スタッフ>
作:ジャン=ノエル・ファンウィック
訳:浜文敏
脚色、演出:吉川徹

<ストーリー>
時は1800年代、西部のとある町サルーン。
男まさりのカラミティ・ジェーンは、二丁拳銃のビル・ヒコックと出会い恋に落ちる。
二人は共に賞金稼ぎの旅を続け、やがて結婚してデッドウッドの町に居を構える。
ジェーンには赤ん坊が生まれ、平凡な家庭生活が訪れる。
しかし、ジェーンもビルもそんな生活に満足できない。
折りしも西部の町は急速に発展を遂げつつあり、
二人は次第に追い詰められていった。
とうとうビルはジェーンのもとを去ってしまう。
独りになったジェーンは生活のために赤ん坊を養子に出さなくてはならなくなった。
ジェーンはたったひとり、遠く離れて暮らすわが子に仕送りを続けるため、懸命に働くのであった。
時は流れ、食料店主バークと再婚するが、それも長続きせず幸せには程遠い日々。
そこへ、かつての仲間、元ガンマンで西部の大立者バッファロー・ビルからの手紙が届く・・・。

公演ホームページはこちら
公演ブログもチェック♪
おけぴ管理人のカラミティジェーン製作発表レポはこちら


おけぴ稽古場取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:mamiko

12/01/20 音楽朗読劇「モリー先生との火曜日」稽古場レポ

2012年1月20日(金)
音楽朗読劇「モリー先生との火曜日」稽古場レポ

モリー先生からの贈り物(メッセージ)が心地よい演奏と歌、
そして朗読で届けられる音楽朗読劇「モリー先生との火曜日」。
“伝える”ことに徹底的にこだわった稽古場にお伺いして、
みなさんの“想い”を伺って参りました!

ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されたモリー先生とその教え子ミッチ・アルボム
の間で行われた“人生の授業”を描いた音楽朗読劇で、
悲しい、かわいそう、辛い、そういったお涙ものとは違う、
明るい光に包まれたような作品です!!

出演者は役者3人と音楽家2人、舞台上には椅子とピアノ。
とてもシンプルな舞台ながら、この上ない贅沢なひとときが始まります。

まず、美しい旋律がすーっと浸透♪
(この日はバイオリン奏者の真部裕さんはいらっしゃいませんでした。残念)

ピアノ演奏の小原孝さんの前には脚本と楽譜が並べて置かれ、
ある言葉が発せられると、すっと音が消える。
また、あるフレーズが語られるとそれに寄り添うようなメロディが奏でられる、
音と言葉、気持ちが見事に調和しています。
これはもう、生演奏ならでは!

そして、朗読と歌で物語を綴るキャストの皆さんがこれまた魅力的!
まずはモリー先生役の光枝明彦さん、

哲学的な重みのある言葉はずっしり響かせ、そしていたずらっぽく
優しく微笑む、まるでモリー先生がそこにいらっしゃるかのような
光枝さんの存在感。
ユーモアのあるシーンでの軽妙な芝居には自然にこちらも笑顔に!

ちょうど伺ったとき、演出の山崎義也さんに動きの面でアイデアを
お話されていた光枝さん、そのことについてお尋ねすると。

「役者ですからね、ついつい身体の痛みや苦しみ、息使いなど
リアリズムを追求してしまいがちなんです。
でも、忘れてはいけないのは、ひとつひとつのメッセージが
心地よく伝わっていくことなんですよね。
原点に戻らないといけないなと思いまして、身体の動きなど
もうちょっと自由にしてもいいのかなと思い始めております。」

この作品については
「モリー先生の深い経験から生まれる言葉、単に言い方を
変えてみるとかそういうことではなく、まず、ひとつひとつの
言葉のその奥にあるものを色々な角度から探っていくこと、
その作業こそが大事だと思っています。」

光枝さんを通して届けられるモリー先生の言葉、心にダイレクトに響きます!

続いて、かつての教え子で、今はスポーツコラムニストとして
仕事に忙殺される日々を過ごしているミッチ役には吉原光夫さん。
今回の公演からのニューキャストです!

この作品の第一印象について
「出演の話をいただいた時、最初タイトルだけ聞いて、
子ども向けのアドベンチャーものかなって思いました(笑)。
実際に読んだら、まず、“本が良いな”と。
そして、僕はこう…稀に見る印象的な容姿をしているので(笑)
キャラクターが大丈夫か確認しました。」

これにはすかさず、山崎さん、そして土居さんからも!
「そのギャップがいいの!!」との声が!

まさにそうなのです。
優しく深い声がミッチの本来の人柄にピッタリです。

また、初の朗読劇というスタイルについては
「難しいですね。今でも朗読ということに試行錯誤しています。
実は(朗読に対して)アンチだったんですよね。
突き詰めると結果的に(本を)取っちゃえばいいじゃんって。

でも、今、演じていて、普通の演劇ではできないものが中にも
外にも宿るのではないかと思っています。成功すればね(笑)

それは、普段やっている(役が)“その場にいる”とか
“モーメントを分かち合う”“会話する”そういった
舞台上の大前提を一度白紙にして、
モリー先生であったり、著者であるミッチであったり、脚本・訳詞の
(高橋)知伽江さんが書かれたものを“プレゼント”として、それを
一個一個丁寧にお客さんに渡していく感じですかね。

これって普通の舞台だとそれは結果としてもたらされる
ことなんですけどね。」

この朗読ならではの距離感、空気感。キャストや奏者のみなさんの
心と身体を媒介としてメッセージが丁寧に届けられる感覚はお稽古を
拝見していてもひしひしと伝わります!
いつの間にか自分も授業に参加しているような感覚です。


そして、ミッチの妻でプロの歌手ジャニーン役の土居裕子さん。
歌声も朗読の声も浸透力抜群です!
土居さんの語りかけるような歌声、ぜひ劇場で味わって下さい!

ジャニーンという役について
「私はジャニーンはこのシチュエーションの中でお客様と同じ
立場にいるという位置づけでやっています。
進行役という役割もあるので、常に、モリー先生とミッチの授業を
聞いているのですが、ひとつひとつの言葉が心に浸透していきます。

あ、そうなんだ!と勇気付けてもらったり、本当に授業を受けて
いるような、そんな気持ちになります。」

この作品については
「ALSという病もそうですが、不治の難病を患った方、そういう局面に
立った方の言葉ってなかなか聞くことはできないですよね。
でも、モリー先生は自分がやるべきだと思われ、言葉を残してくださった。
そしてそれを世界中の人が聞けるって凄いことだと思います。
この作品は色んな年齢層の方に観ていただきたいです。」


最後に音楽監督・ピアノ演奏の小原孝さんにお話を伺いました。

再演にあたり、改めてテーマと向き合っていかがですか。

「もちろんスタートはALSでしたが、他の病気の方や病気以外の人にも
それぞれの悩みがあったり、痛みがあったりしますよね。
そういった方にも伝わる言葉がいっぱいありますので
むしろALSを通して、それ以外にも広がりを
持ったテーマで観ていただけたらなと思います。

もちろん最初からのテーマを忘れているわけではなく、
この作品に登場する曲を集めたアルバム制作などを通じても
日本ALS協会へのサポートは続けます。」

小原さんオリジナルの音楽について
「本を読んでそれを素直に音楽にしました。
ただ、ストーリー自体が重厚ですから、それを重く
伝えてしまうと作品としての後味が深くなり過ぎる可能性があります。
ですから、音楽で和らげるというか、なるべくメロディを美しくしました。

心にすっと入っていって、皆さんの中でそれを膨らませていただくように
編成もシンプルに、メロディラインも
一度聞いたら忘れられないようなものばかりです。
それを基調にして作りましたので、それがどう伝わるか楽しみですね。」

今回、新しいメンバーも加わっての再演となりましたが、
「吉原さんによって、これまで今さんがされてきたミッチとはまた違う、
新しいミッチの像が出てきています。
同じ作品でも演じる人が違うと新しいカラーとなり、色んな発見がありますね。

実は始めた頃から、公演を続けていきたい、
全国各地でやっていきたいと思っていました。

そのためには、色んな人が色んな役を演じることで作品が育って、
そして続けていかれるといいなと思っていますので、その第一歩ですね。
今回の兵庫公演も、東京以外では初めてですし!

更に、東京公演では終盤の「波の話」で子役も登場します。
新しい演出になり、暗すぎずにぽっと明るく未来に続くような、
モリー先生からのメッセージがさらに子どもたちに伝わるという
意味合いを持たせています!」

ちらしの言葉
「美しい音楽とことばで綴る、これは希望の物語。」

まさにそんな舞台にするべく、丁寧な作品作りがされているお稽古場でした!
一度観たら、リピートしたくなる、
そしてお友達にお勧めしたくなる音楽朗読劇です♪
ハンカチお忘れ無く!

<耳より情報>
『モリー先生との火曜日』の曲も収録された
小原孝オリジナル全曲集2~星になって~
が昨年秋に発売されました!東京公演の会場で限定販売されます!
とーっても素敵なCDです
(ヴァイオリンの真部裕さんもヴァイオリン・ヴィオラで参加されてます♪)

<公演情報>
原作:ミッチ・アルボム
脚本・訳詞:高橋知伽江
演出:山崎義也

出演:
光枝明彦
吉原光夫
土居裕子

音楽監督・ピアノ演奏:小原孝
バイオリン演奏:真部裕

2012年1月29日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2012年2月18日(土) ティアラこうとう

公演HP
2010年公演時稽古場レポ
同観劇レポ



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/01/21 ミュージカル「ハムレット」稽古場レポ

2012年1月21日(土)12:30
ミュージカル「ハムレット」稽古場レポ

華麗なる復讐劇が、
息もつかせぬスピード感で急加速!


(手前左・伊礼彼方さん、右・井上芳雄さん)

感情を揺さぶられる激しいロック、
心に切なく響くバラード、
天国にいるようなコーラスの歌声。
心にぐいぐい伝わってくる音楽!
ミュージカル「ハムレット」興奮の稽古場レポをお届けします!

シェイクスピアの長い台詞劇=睡魔との闘い、
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、まったく心配ご無用です!
古典の重々しさではなく、
シェイクスピアのドラマチックさを存分に味わいながら、
感情をロックに揺さぶられます!
観終わった後、舞台上で繰り広げられた熱いエネルギーが、
胸に、頭に、身体に、ジーンと残る感覚を味わえますよ!

タイトルロールのハムレット役は、井上芳雄さん。

怒り、悲しさ、狂乱。。
様々な表情が見え隠れするハムレットからはほんとに目が離せません!
今までに見たことのないような井上芳雄さんの表情!
ハムレットの複雑な心境にぐっときました。


こちらは心がぎゅっと締め付けられるほど愛らしいオフィーリア・昆夏美さん。

狂ったオフィーリアは、
誰とも目を合わさず、空を見つめ歌うのですが、
昆さんの透明感と可憐さがもう切なくて切なくて・・


オフィーリアの兄レアティーズ・伊礼彼方さん。
二幕某シーンでは、かなりのハイトーンナンバーを格好良くロック!
オフィーリアの手をいつまでも、
愛おしそうになでる姿が心に突き刺さります。

ハムレットとレアティーズの決闘シーンの
スピード感、迫力、勢いはもの凄い!!です!
奥行きのあるセットを端から端まで使ったこの場面は、何度でも観たい!


ハムレットの親友ホレーショー・成河(ソンハ)さんは
ハムレットを優しく見つめ、ほっとする存在。


王妃としての高貴さと、母として、女としての苦しみが共存するガートルード・涼風真世さん。
どんな時も優雅で凛々しい、涼風さんにピッタリ!


徹底的に悪役なクローディアス・村井國夫さん。
ハムレットと対峙するシーンは圧巻!


オフィーリアの父、ポローニアス・山路和弘さん。
娘、息子、ハムレット、様々なことが頭を渦巻いているんだろうなと思わせる"渋み"が素敵です!


静かな威圧感をあたえるような、ハムレットの父親(前王)の亡霊役・阿部裕さん。
どっしりとした存在感が、スピードある舞台をひきしめます。
旅芸人のシーンもぜひお楽しみに!
(下の写真右手前が阿部さんです)


ジャズの軽快な音楽で展開する墓堀り男のシーン♪楽しい~っ!


(左から井上芳雄さん、川口竜也さん、成河さん)


この日は二幕のお稽古だったのですが、
演出の栗山民也さんによって、原作に基づいた各シーンの意味、
登場人物の居方、存在する意味が説かれ、
リアリティと様式美の程よいバランスをとりながら
“伝わる芝居”が作り上げられていました。

音の響きやテンポ感などを確認しながら
最適台詞に置き換えられることも。
こうしてテンポのいい、気持ちよく流れる展開が生まれるんですね!

セットは、微妙な高低差を持たせたもの。
ハムレットの世界観を立体的に感じられるものになりそうです!

ロック、ジャズ、ポップスとこれら多彩な音楽の作り手は、
チェコの天才音楽家ヤネック・レデツキー
今回は、稽古ピアノにあわせてのお稽古だったのですが、どーっぷりと音楽に陶酔できました。
本番では、生バンドとのこと!
この日バンドメンバーの方もいらっしゃったのですが、皆さん若いっ!
演奏でも舞台を盛り上げてくれると思います!

原作の名台詞の数々はそのままに、
古典の王道をロックに乗せて突っ走る『ハムレット』!
キャラクターがしっかりと描かれ、そして音楽によって感情が自然に高揚し、
切なさは増し、心を揺さぶられる作品です。

1999年にチェコで生まれ、アメリカ、韓国での上演を経て待望の日本初演!
お見逃し無く!

〈公演情報〉
東京公演は2012年2月1日~2012年2月22日までシアタークリエにて
大阪公演は2012年2月25日~2月28日まで梅田芸術劇場にて
名古屋公演は2012年3月3日~3月4日まで中日劇場にて

脚本・作曲・作詞:ヤネック・レデツキー
演出:栗山民也
出演:井上芳雄/昆 夏美/伊礼彼方/成河(ソンハ)/阿部 裕/山路和弘/涼風真世/村井國夫

川口竜也/小西のりゆき/俵 和也/照井裕隆/岩﨑亜希子/木村晶子/園田弥生/平田愛咲(五十音順)

公式HPはこちら
現在 日比谷シャンテにてパネル展も開催中

To be, or not to be: that is the question.
生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ。


(上・井上芳雄さん、 下・伊礼彼方さん)

おけぴ取材班&撮影:chiaki、ayano、おけぴ管理人

12/01/26 CHESS in concert 公開舞台稽古レポ@青山劇場

2012年1月26日(木) 13:30
CHESS in concert公開舞台稽古レポ

チェスで相手を詰めていくようにどんどん高揚していく歌声!

コンサート形式とはいえども、
舞台上に生きている役としての”歌”を
オーケストラの厚みにノって、流れるように堪能できる
ライブ・ショー・ミュージカル!!!
ソロ、デュエット、コーラス全曲全部聞き所です!
ハーモニーが美しすぎます!

先日のインタビューでも感じていましたが、
キャストの皆さんの作品に対する想い・モチベーションがとーっても高く、
舞台上からそのテンションがガンガン伝わってきました。

まずはこのお二人、安蘭けいさんと中川晃教さん♪
(このお二人の出会いエピソード等も交えたおけぴ管理人インタビューはこちら)

公開稽古終了後の囲み取材で、
「まずは、一端落ち着かなくては」というくらい興奮がおさまらない様子だった安蘭けいさん!!
フレディとの感情むき出しの激しいナンバーから、
東側を思わせる憂いを秘めたナンバーまで美しく伸びのある歌声!
そして一幕と二幕で、髪型もドレスも表情も変化!その変化がまたとっても素敵!


中川晃教さんは、まさに”水を得た魚”のようなハマリっぷり!
スコーーーーーンと伸びるハイトーンから、切ないバラード、
そしてノリノリの”One Night In Bangkok”は劇場全体の空気を一変させますよ!
(”Fuuuuuuuu!!!”が大好きな管理人です♪)
中川さん自身”コンサート形式”を120%楽しまれている様子が、
もの凄く伝わってきました!


そしてソビエトのチェスチャンピオン役の石井一孝さん。
一幕ラストの”Anthem”で解き放つパワーは圧倒的です!
その歌声の引力たるや、客席の胸を打ちまくり、
私管理人も、カメラを構えながら鳥肌ジンジンジンジンが止まりませんでした!
(役として歌うことについて語ってくださった石井さん浦井さんの管理人インタビューはこちら)


(椅子左側は大野幸人さん、右側が石井一孝さん)


浦井健治さんは、キャストの中でも際だって妖艶なヴィジュアル!
ゲームの支配者・審判員アービター、ものすごい存在感です!
タテノリでロック、そして重低音な浦井健治さんの歌声、素晴らしいですっ!
アンサンブルさんを従えて歌う”The Arbiter”はメチャメチャカッコイイ!!!
(この曲、実は中川さんが密かに歌いたかった曲なんだそうです[囲み取材にて])


AKANE LIVさんの華のある歌声、表情もたっぷり楽しめます♪
フローレンスと並んだ時のブラック&ホワイトの衣装のコントラストも見事。

CHESSの妖精に扮するのは大野幸人さん。
アービターの分身の様でもあり、
美しいマイムや舞を魅せてくれるこのCHESSの妖精、管理人的にもツボキャラです!
コンサート版ゆえの芝居の展開における制限を補うように、
ストーリーがスムースに流れるように見事に誘ってくれます。
(演出は荻田浩一さん♪)

そしてアンサンブルさん達の小芝居も楽しく、
またなんといってもコーラスの歌声の美しいこと!
さらに13名とは思えないオーケストラの華やかさ、
島健さんのアレンジ&演奏で次々に展開する音楽も魅力の一つ!
ストレートなロックで感情をぶつける曲から、クラシカルで壮大なナンバーまで
登場人物の裏腹な気持ちや駆け引きが見事に音楽で表現されています♪
ザザザザーザザーザーザー、ザザザザーザザーザーザー♪
ヴァイオリンの刻みも快感!!

CHESSのゲームと人生ゲームを重ね合わせたかのような物語ですが、
CHESSのルールを知らなくてもまったく大丈夫!
本当の勝利、勝者は誰?
駆け引きや勝負、そしてその裏にある人間的な生々しい感情。
白と黒、表と裏、愛と別れ、そのコントラストを感じるだけで
この作品の世界観を楽しめます!

ぜひ、ぜひミュージカル版上演も切望いたします!

フローレンス:安蘭けい
フレディ:中川晃教
アナトリー:石井一孝
アービター:浦井健治
スヴェトラーナ:AKANE LIV
コーラス/アンサンブル:池谷京子/横関咲栄/角川裕明/田村雄一/ひのあらた
チェスの妖精:大野幸人

公演は1/26~29まで青山劇場にて、2/10-12は梅田芸術劇場メインホールで上演
上演時間は一幕60分、休憩20分、二幕50分。
青山劇場公演、見切れ席等の当日券&立見席があるとのことです!
そして2/10~12の大阪公演はまだ席あり!

梅田芸術劇場のホームページはこちら
おけぴ管理人の安蘭けいさん中川晃教さんインタビューはこちら
おけぴ管理人の石井一孝さん浦井健治さんインタビューはこちら


新聞の写真にもご注目!

おけぴ取材班&撮影:nats、chiaki、おけぴ管理人

12/01/27 ザ・ミュージカル『9時から5時まで』製作発表レポ

2012年1月27日(金)12:00
ザ・ミュージカル『9時から5時まで』製作発表

OLたちが巻き起こすハラハラドキドキの逆転劇!
抱腹絶倒、痛快ミュージカルコメディ『9時から5時まで』の
製作発表にお伺いしてきました!

1980年公開の映画版のヒットを受け、
2009年にカントリーウェスタンミュージックのヒットメーカー ドリー・パートンの
美しく楽しいメロディでミュージカル作品となり、ブロードウェイ上演を実現。
そして、遂に今年3月日本初上陸です!

舞台は男性優位の大企業。
男尊女卑でパワハラ、セクハラしまくりの卑劣な上司へのうっぷんを
晴らすべく、タイプの違う3人の女性が大活躍するという作品です。

バレエ、宝塚、お笑い。
ベースの違う3人の女優さんが
役柄さながらにしっかりとスクラムを組んで爆笑ミュージカルコメディに挑みます。

まずはミュージカル初挑戦となる草刈民代さん。
仕事の能力は高いものの社内で正当な評価をされていない子持ちの未亡人バイオレットを演じます。

「旧態依然とした中で女性たちが知恵を出し合って力を発揮していくコメディです!
明るく愉しく表現できればと思っています。正義は勝つ!
ベースの異なる3人がうまくコラボレーションし面白い舞台にしたいです。」

初挑戦の歌については、

「歌も習ってみると、呼吸や重心の置き方など身体の使い方が重要なのだとわかります。
これまでの経験からから、身体で技術を習得していく習慣がありますので、
まずは声を出すということを体感していくことが私には大事だと思います。」

夫の浮気で離婚、専業主婦から初めて会社勤めをすることになる
世間知らずなジュディーを紫吹淳さん。

「ジュディーは初めてのOLでコピーの仕方もわからないのですが、
私自身もコピーをとったことがなく、実際やり方もわかりません(笑)
その点は役作りはいらないようです。
そして、役と同じように成長していけたらなと思っています。
楽曲に関しては、カントリー調は初めてなので難しいのですが
歌い上げられたらすてきな曲ばかり!がんばります。」

セクシーな容姿が災いし何かと誤解されてしまう
キュートなドラリーを演じるのは友近さん。

「このお話をいただいたときは、今より8kgほど痩せていた時で(笑)
キュートでセクシーな役なのでその辺りもがんばりたいですね。
それぞれの世界でトップだったお2人とこうして私が3ショットという、
まずそれがコントだなと(笑)。
とにかくお2人に引っ張っていっていただきたいです。
人を見た目で判断しないで!ということと、女性が本気を出して戦えば
これだけ力を発揮できるんだ!ということを表現したいです。」

それぞれの分野での活躍を認め合うお三方の初顔合わせ!
本格的なお稽古はこれからという事ですが、
会見が進むにつれてどんどん息も合って、誰からともなく笑いが巻き起こっていました。

そして、この日はいらっしゃいませんでしたが、
女性3人の敵役には・・・
いつもは素敵な二枚目を演じることの多い石井一孝さん!!
さて、どんなセクハラ、パワハラ上司を見せてくれるのか、
そしてどんな戦いを繰り広げるのかこちらも楽しみですね。
他にも安崎求さん、花山佳子さん、石井一彰さんといったお馴染みの顔ぶれもご出演です。

すっきりさっぱり爽快なコメディミュージカル!
元気と勇気をもらえそうな作品に期待大!

<公演概要>
2012年3月9日(金)~18日(日) 天王洲 銀河劇場
東京公演を皮切りに4月30日(月・祝)の広島公演まで全国各地をまわります。
公演スケジュールはこちらをご参照ください。


<スタッフ>
作詞・作曲:ドリー・パートン
脚本:パトリシア・レズニック
原作:20世紀フォックス同名映画
翻訳・訳詞:青井陽治
演出:西川信廣
振付:上島雪夫

<キャスト>
草刈民代
紫吹淳
友近
石井一孝
安崎求
花山佳子
石井一彰

高橋広司/中本雅俊/板垣辰治/永嶋柊吾/森山純/富田和幸
松本好永/辻奈緒子/高橋千佳/澪乃せいら/小野妃香里/森加織/深野琴美/田代迪子

<ストーリー>
時は1979年。大型のゼロックス機がオフィスの最新テクノロジーだった時代。
大勢の社員が働く大企業。
やり手のオフィスマネージャーだが、パワハラ上司のハートのせいで手柄を
横取りされている子持ちの未亡人バイオレット。
専業主婦だったのに夫の浮気で離婚。初めての会社勤めでハートに
馬鹿にされている世間知らずなジュディー。
セクシーな容姿が災いし、ハートからセクハラを受けて愛人との噂が流れ
社員から疎まれている秘書のドラリー。

男性優位の社内で、ハートから女性軽視の嫌がらせを受けていた
3人はついに爆発!「やってられるか!」とハートに捨て台詞を残して
会社を早退。意気投合した3人はハートをやっつける妄想に浸る。
「女性達に幸あれ!」やる気満々の彼女たちは、空想から現実へ、
嘘つきで偽善的な上司に復讐すべく、オフィスでの戦いが始まる。
ところが事態は思わぬ勘違いからとんでもない方向へ・・・。
先の読めない展開にもう笑うしかない!?

公式HPはこちら



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/01/27 アルターボーイズ(ALTAR BOYZ)オレンジチームゲネレポ

2012年1月27日(金)15:30
「ALTAR BOYZ」オレンジチーム ゲネプロレポート

美しきアルターボーイズたちが「迷える子羊」の魂を救うっ!
NYオフブロードウェイでヒットを飛ばした
ロック&ダンスミュージカル「アルターボーイズ」。
神に仕える5人組ロックバンドの歌とダンスに、魂を浄化されてまいりました♪

今回、拝見したのは3チームある中の「オレンジチーム」キャスト!
鯨井康介さん,StudioLife三上俊さん,DIAMOND☆DOGS中塚皓平さん,和田泰右さん,森新吾さん。

会場は名門ライブハウスとして知られたリキッドルーム跡にオープンした新宿FACE。
5人のメンバーがライブを行うという設定にぴったりのこの空気感!
テンション高めの“神様ボイス”(声は演出を手掛ける玉野和紀さん)と、
パイプオルガンの音に期待が高まります!

「アルターボーイズ」とは神と司祭に仕えるお手伝いの男の子たちのこと。
この5人の美しき少年たちが結成したロックバンドが、観客の魂を救うために・・


歌って、(鯨井康介さん)



踊って、(森新吾さん)



跳んで、(中塚皓平さん)



さらに歌って、(三上俊さん)



アクション!(和田泰右さん)


5人がいかにして神に心を捧げるようになったかのエピソードも5人5様で楽しい♪
優しい心の持ち主マシュー(中塚さん)に惹かれてしまうマーク・鯨井康介さん。
心は乙女のマークを内股気味に演じる鯨井さん、かなりツボでした!

細やかな演技。爪の先までご注目を♪


こちらはストレス抱えまくりの暴れん坊ルーク・森新吾さん。客席絡みも熱いっ!


関西弁ならぬメキシコ訛り(笑)のフアンを演じる和田泰右さん♪
ブレイクダンスのかっこよさとほわーんとした語りのギャップもいいっ!


そしてカトリックバンドになぜかユダヤ系のアブラハム君・三上俊さん!
三上さんの知性派で清廉なイメージのアブラハム。
光を背負って歌う姿に目が眩みそうになりました。


あの手この手で観客の罪を清めようと奮闘するアルターボーイズ。
中塚皓平さん、ダンスの美しさはもちろんボーカルも力強い!
優しげなお芝居シーンからダンスモードに入る時の切り替えにぐっときます。


果たして彼らは観客全員の魂を救うことが出来るのか?!
オフブロードウェイ作品ならではの皮肉や現代社会に対する問題提起が
随所に盛り込まれたロック・ダンス・キリストミュージカル。
出演者5人が出ずっぱりで、
トーク、ダンス、ジャンプ(高い!)、歌、客席絡み、お芝居、小芝居、盛りだくさん。
5人の個性が発揮されるダンスシーンはもちろん、お芝居シーンも熱演です。
ステージと一緒にライブ感覚で歌って踊って魂を浄化されちゃいましょう♪

「アルターボーイズ~ALTER BOYZ~」は1/28から2/14まで新宿FACEにて上演。
その後2/18大阪公演、さらに2/25・26の東京追加公演(@新宿BLAZE)が決定しています。
トリプルキャストのスケジュールやアフタートーク等は公式ホームページにてご確認下さい。

<出演>
レッド:植木豪/小林遼介/橋本汰斗/東山義久/良知真次
オレンジ:鯨井康介/中塚皓平/三上俊/森新吾/和田泰右
グリーン:井澤勇貴/上口耕平/上間善一郎/大河元気/海宝直人

<スタッフ>
作:KEVIN DEL AGUILA
作詞・作曲:GARY ADLER & MICHAEL PATRICK WALKER
演出:玉野和紀
振付:TETSUHARU + 植木豪 + 森新吾

<公演概要>
2012年世界ツアーの、まさに日本ファイナル公演!
今日もアルターボーイズの5人のメンバーが
観客たちの魂を浄化しようとステージ上に勢揃いした。
『汝、罪あらば懺悔せよ!』
人種差別、移民差別、ゲイ差別
そんな現代の難問が知的な暗喩に姿を変えて、
ファンキーでコミカルな愛と希望に溢れた
このミュージカル全編にさりげなくちりばめられている。
はたして5人の使徒たちは日本ファイナル終了までに観客たち全員の魂を救うことができるのか?
アルターボーイズの最後の熱狂がいま、新たな現代の神話を作ろうとしている。

<2009年公演のおけぴ管理人観劇レポ>
http://okepi.jp/kangeki/2009/02/20090212.html

<公演HP>
http://www.altarboyz.jp/


左から鯨井康介さん、三上俊さん、中塚皓平さん、和田泰右さん、森新吾さん。

おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/01/31 秋元才加さん・おけぴ管理人インタビュー(ローマの休日)

2012年1月31日(火) 11:00
「ローマの休日」アン王女役・秋元才加さん(AKB48)インタビュー

2010年に菊田一夫演劇賞を受賞した舞台「ローマの休日」が再演!
ジョー役に初演から引き続き吉田栄作さんが、
アーヴィング役にも初演と同じく小倉久寛さんが登場します。

そして!
今回、ニューキャストとして荘田由紀さん(文学座)とともに
ダブルキャストでヒロイン・アン王女を演じるのが、
AKB48のメンバーで、女優としての活躍もめざましい秋元才加(あきもとさやか)さん!

都内某所のスタジオでビジュアル撮影中の秋元さんに、
舞台にかける想い、アン王女との共通点などをお伺いしました。

おけぴ管理人)
女性の永遠の憧れとも言えるアン王女役。この役に決まった時の感想を教えて下さい

秋元才加さん)
「ローマの休日」の舞台が決まるかもしれないと言われたときに、
思わず「ローマの休日?!」と聞き返してしまって、
さらに「何役?」と聞いたら
「オードリー・ヘップバーンが演じた役だよ」って言われて・・
本当にびっくりしました。

おけぴ管理人)
今までとはイメージが違う役どころですね

秋元才加さん)
今まで「AKB歌劇団」での男役だったり、
「ACT泉鏡花」では妖怪の富姫役をやらせていただいたりと、
どちらかというと男っぽい、クールな役が多かったので。
私がこの役を演じるということが、皆さんきっと想像つかないと思います。
でも部屋に戻った後の無邪気な姿とか、ベッドの上で飛び跳ねたりするところなどは
素の自分、等身大の自分とも似ているかな、と思いますね。
無邪気なところ・・なんて言うんだろう、活発な女の子という部分とか、
それから突発的に動くところとか(笑)

おけぴ管理人)
共通点がありそうですね!

秋元才加さん)
はい。
でもアン王女の気品や高貴なところは難しそうで・・。
オードリー・ヘップバーンさんの個性的なスタイリッシュさ、綺麗!という感じは
残しながら、自分なりのアン王女を演じることが出来れば最高だな、と思います。

おけぴ管理人)
舞台で演じるということについてはいかがですか?

秋元才加さん)
舞台、演劇に出させていただくのはすごく嬉しいですね。
やはり舞台で演じられる人こそが本物というか、
実力がなければ立てないところだと思いますし。
お客様が「舞台」を見に来るきっかけになることが出来ればいいなと思います。
どんどん外に出て荒海に揉まれたいです(笑)

おけぴ管理人)
今回は、ストレートプレイ。
しかも広い舞台に役者3人だけという作品ですね。

秋元才加さん)
演技しているときに(劇場の)空気感とかすごく伝わってくるのかなと思って・・
緊張しちゃって、この役が決まってからあまり眠れないんですよね。
私、実は引っ込み思案なんです。
でも今回そんなことを言っている時間はないと思うので、
早くお二人と打ち解けたいですね。
まずは吉田栄作さんに対して恥ずかしがらないということを目標に(笑)

おけぴ管理人)
初めてラブストーリーに挑戦されるとのことですが

秋元才加さん)
そうなんです!
いま考えただけでも顔が熱いんですけど・・(笑)
AKBの活動の中では、こういう役を演じることはあまりないので、
私の新しい顔を見せるチャンスだと思っています。

吉田(栄作)さん、小倉(久寛)さんにも素直にわからないことは質問しながら、
何でもズバズバと言っていただけるような関係作りをしたいなと思っています。

それから、今回の舞台でなおそうと思っている事があって。
私、お稽古が一番恥ずかしいんですよ。
それなのに本番で急にバァーっと演じてるので
「稽古で力を温存している」とか言われちゃって(苦笑)
今回は、お稽古の時から全開で!恥ずかしさも取っ払って行きたいです!
(小声で)出来るかな・・。

おけぴ管理人)
その「恥じらい」が王女役に合っているかもしれませんね。

秋元才加さん)
はい(笑)
そこを生かせれば!

おけぴ管理人)
もしもアン王女のように、「アイドル」という
立場を離れた自由な休日を1日もらえるとしたら、何をしてみたいですか?

秋元才加さん)
うーん・・温泉。
温泉に行きたいですね(笑)
アン王女も、男の人とふたりでデートなんて絶対に出来なかった状況だったと思うので。
好きな人と一緒にアイスを食べてはしゃいだりとか・・
そんな何気ない、本当に何気ない休日を過ごしてみたいです。

おけぴ管理人)
ぜひこの舞台を成功させて、「休日」をもらって下さい!

秋元才加さん)
はい、がんばります!

アン王女の衣装がとーってもお似合いで、
大きな瞳を動かしながら、一生懸命に話してくださった秋元才加さん。
「女の子」の素顔を感じる一瞬もありながら、
お芝居の話になると、引き締まる表情に頼もしさを感じました。
舞台の上で素敵なアン王女に会えることを楽しみにしています。
秋元才加さん、ありがとうございました!!


ニューヒロインに期待が高まる舞台版「ローマの休日」は
大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティにて2012年5月12日・13日、
東京・天王洲銀河劇場にて5月23日~27日まで上演。
さらに全国ツアーも予定されています。
ダブルキャストのスケジュールなど、詳細は公演HPにてご確認下さい。

オリジナル脚本:イアン・マクレラン・ハンタージョン・ダイトン
原作:ダルトン・トランポ
演出:マキノノゾミ
脚本:鈴木哲也、マキノノゾミ
出演:吉田栄作荘田由紀秋元才加(wキャスト)、小倉久寛 <声の出演>川下大洋



おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


12/01/31 ミュージカル「エリザベート」製作発表レポ

2012年1月31日(火)13:00
ミュージカル『エリザベート』製作発表レポ

日本での"ウィーンミュージカル人気"を不動のものにしたミュージカル「エリザベート」。
ウィーン初演から20年の今年、東宝版も8月にはなんと上演1000回目を迎えます。
1996年の宝塚歌劇団での日本初演以来、
訳詞・演出(宝塚では潤色も)として携わっている
小池修一郎さんのご挨拶で会見がはじまりました♪!


(小池さんの横で水を注ぐ山口祐一郎さん、小池さんのグラスへ注いであげたのも実は山口さん)

「国の運命や行く末が見えない中で生きている、
この作品の世界が今の日本と重なっています。それだけ深く、
時代を超えて続いていく作品だと改めて痛感しています。」(小池さん)

続いてキャストの皆さんをひと言コメントとともにご紹介しましょう。

帝劇初登場で、新しくエリザベート役に挑戦するのは春野寿美礼さん。

「これから役と向き合いますが、
“孤高の皇妃”というものを演者として体感したいです。
みなさんの背中を追いかけながら自分なりに努めて参りたいと思います。」


そして、PVで、よりストイックなエリザベートに近づきたいと話されていた瀬奈じゅんさん。

今まで宝塚時代を含めてルキーニ、トート、エリザベートを演じてきた瀬奈さん。
それぞれの役から見た作品の印象を
「ルキーニでは美術館で額縁に入った絵画を
お客様に一枚ずつ紹介しているような感覚、
トートやエリザベートではその絵になったような感覚を楽しみました。」
これには“なるほど!”


小池さんから2000年から公演が続いたのは
この方の不断の努力のおかげと紹介されたのが、
初演よりその歌声と圧倒的存在感がたまらないトート役・山口祐一郎さん。

「こうして(後列のルドルフたちを見て)自分の息子が増え、
美しいお嬢さんたち、ファミリーがいれば、この凄い作品も乗り切れるかな(笑)」
会見ではお茶目、そして舞台ではカッコイイ山口さんでございます♪


続いて、より深まったトート像に期待がふくらむ石丸幹二さん!

「今ここにトート役経験者が5人います。
その中で僕は一番の新米です(笑)先輩から学んで精進します!」
まさに『ジキルとハイド』お稽古中の石丸さん、
小池さんからは「魔人系続きますね」と(笑)、
新たなジャンル分けに場内もクスッ♪


そして!ウィーンや母国ハンガリーでトートを演じてきたマテ・カマラスさん!!!
私管理人、ウィーンでマテさんのエリザベートを2度観てきたのですが、
オラオラオーラなワイルドトートで、芝居の幅も広く、ハスキーな歌唱力は必聴です!

小池さんからは「ウィーンで彼のトートを見たとき誰よりも
“死のエネルギー”を感じました。
震災があった昨年の『MITSUKO』公演に家族の反対を押し切って
来日してくれた彼の日本への思い、仕事への責任感に応えたい。」
とご紹介がありました。

「大好きな日本で、帝劇の舞台に立つことができて幸せです。
がんばりますのでよろしくお願いします。」と日本語でのご挨拶!


続いて、“世界で一番この役をされている、
これはギネス級(小池さん)”ルキーニ役の髙嶋政宏さん(二幕冒頭のキッチュ大好き♪)。
山口さんからも「(トート役は)ラッキーなことに2人とか3人でね、
毎回1対3ですよね。2000回の時はトートチームで花束でも持っていきたいです(笑)」

そんな髙嶋さんからは
「うちの甥っ子が少年ルドルフ役のオーディションを受けたのですが、
落ちました。残念!(笑)」と衝撃のコメントが!


今回3人のルドルフ役、みなさん初参加です!
小池さんからのエールとともにご紹介!

まずは初ミュージカルの大野拓朗さん。
「ミュージカル初挑戦と聞き私も“ドキッ”としていますが(笑)、
皆さんともその“ドキッ”を共有したいですね」(小池さん)

「守ってあげたいと思ってもらえるような魅力あるルドルフを演じたいです。
プレッシャーはありますが、今出来ることを精一杯やるだけです。」(大野拓朗さん)

続いて『ロミオとジュリエット』(ティボルト役)に続いての小池作品参加となる平方元基(ひらかたげんき)さん。
「素晴らしいボディラインの美丈夫、凛々しい博多男子です。」(小池さん)

「ルドルフはとてもやりたかった役です。
この役を通してひと回りもふた回りも成長し新しい自分に出会いたい!」(平方元基さん)


そしてダンスコンテストでも受賞経験がある古川雄大(ふるかわゆうた)さん。
あるルドルフのダンスシーンもとても楽しみ!

「ロックな歌唱で新しいルドルフを見せてくれると思います」(小池さん)

「歴史があって、多くの人に愛されている作品に参加できることを幸せに思います。
僕ら3人、よき仲間よきライバルとして役を作っていけたらいいなと思っています。
今はまだ距離感をうかがっている最中です(笑)、
今度3人でご飯でも行きたいです。」(古川さん)

弟キャラな大野さん、緊張の面持ちの平方さん、落ち着いた古川さん、
とても個性的な3人が作り上げるそれぞれのルドルフが楽しみです!


最後に、瀬奈さんの
「ルキーニを演じた時、春野さんが演じるトートに渡したナイフ。
今度はそれで一緒に刺されましょう。」には春野さんもこの表情♪

宝塚の一期違いの先輩後輩というお二人、
気の合った、息の合った場面が随所に見受けられました。
刺激を与えながら素晴らしいエリザベート像を作り上げてくれると期待大!

そして、この日の歌唱披露はマテ・カマラスさんの”♪愛と死の輪舞(ロンド)”と
春野寿美礼さんによる”♪私だけに”が披露されました。

ハスキーな声と豊かな表情がとてもセクシーなマテトート!


春野さんの伸びやかな歌声の中に秘められた芯の強さにうっとり♪

開幕が待ち遠しくなるゴージャスな製作発表でした。

そしてこの製作発表にご登壇された方以外にも、
オーストリア皇帝にはおなじみの石川禅さんに加えて、岡田浩暉さん!
エリザベートの父マックスにはエリザ初登場の今井清隆さん。
さらにこの翌日に少年ルドルフ役、トートダンサー追加キャストが発表されました。
こちらも要チェックでございます!

ハプスブルク家の滅亡と美貌のオーストリア皇后エリザベートの生涯を描いた名作。
クンツェ&リーヴァイのゴールデンコンビが生み出した名曲の数々。
その楽曲に見事にのった歌!群舞!衣裳、セットも豪華!
ウィーン初演から20年のメモリアルイヤー。
深みを増したキャスト、新しい風を感じる新キャスト!
組み合わせの妙でますます魅力UPの2012年エリザベート、お見逃しなく!!

公演は2012年5月9日(水)~6月27日(水) 帝国劇場にて

全国公演スケジュールは
2012年7月5日~26日 博多座
2012年8月3日~26日 中日劇場
2012年9月1日~28日 梅田芸術劇場メインホール

公式HPはこちら
HP内で製作発表の公式レポや楽曲披露の動画などもお楽しみいただけます。

<おけぴ管理人的見所紹介>
簡単にあらすじをご紹介しますと、
ハプスブルク家に嫁いだ、自由奔放な娘シシィ(エリザベート)が、
古い体質の宮廷で、自由を求めて孤立、時々死に誘惑されながらも
己の道を生きる、その人生を描いたお話です。
この”死”の象徴が、黄泉の帝王トート閣下。
このトートの存在感がすさまじいのでございます。
(トート閣下登場場面、一斉に上手上方に向きを変える客席オペラグラスも圧巻!)

初めてエリザベートを観た時は、
このトートのまわりにウヨウヨいるトートダンサーの
かっこよさに魅了されまくった管理人です。

オープニングから衝撃で、美しく幻想的なナンバーにのったあの動きと歌力!
このシーン、子役ルドルフの動きが超かわいいです♪
超名曲"最後のダンス"、"闇が広がる"など何度観ても聴いても飽きない!
"ミルク"の群舞は、初めて観た時「このシーン終わらないで!」と大興奮でした。

<公式のプロモーションビデオ第二弾>

<出演&役名>
春野寿美礼/瀬奈じゅん(エリザベート)
山口祐一郎/石丸幹二/マテ・カマラス(トート)
高嶋政宏(ルキーニ)
石川禅/岡田浩暉(フランツ)
寿ひずる/杜けあき(ゾフィ)
今井清隆(マックス
大野拓朗/平方元基/古川雄大(ルドルフ)
春風ひとみ(エリザベートの母)
岸祐二(エルマー)
伊東弘美(マダム・ヴォルフ)

小笠原みち子
河合篤子
大谷美智浩
治田敦
阿部裕

<男性アンサンブル>
奥山寛/川口竜也/近藤大介/さけもとあきら/白石拓也/砂川直人/武内耕
谷口浩久/田村雄一/俵和也/中山昇/橋本好弘/横沢健司

<女性アンサンブル>
石田佳名子/石原絵理/碓氷マキ/柏木ナオミ/木村晶子/久路あかり/首藤萌美
園田弥生/谷合香子/中山旦子/樋口綾/水谷祐紀/南海まり
(10/22のおけぴ主宰「おコンサート」で歌ってくださった石田佳名子さんもご出演)

<トートダンサー>
飯田一徳/加賀谷一肇/佐々木信彦/柴一平/白髭真二/西田健二/東山竜彦/千田真司

<子役ルドルフ>
加藤清史郎/坂口湧久/鈴木知憲/山田瑛瑠


おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

12/01/31 ミュージカル「ハムレット」ゲネプロレポ@シアタークリエ

2012年1月31日(火)19:00
ミュージカル「ハムレット」ゲネプロレポ@シアタークリエ

心地良い疾走感!加速感!

オールスターキャストともいえるような、
華やかなキャストによる血で血をあらう復讐劇。
シェイクスピアの古典の名作が
光と影を強調した演出や映像効果、多彩な音楽にノって、
激しく流れるようなミュージカルに!!!
”エンターテイメント”として観ごたえ十分です!

私管理人、カメラで撮影しながらではございましたが、
舞台に吸い込まれるような感覚での観劇で、
観終わった時に心拍数が上がっておりました。
その興奮のレポをお届けいたします!

まずはタイトルロールのハムレット役・井上芳雄さん。
激しく力強く歌うハムレットから、
スローナンバーでの不安で迷えるハムレットまで、歌での表現力も素晴らしい!

拗ねたような表情から、荒々しい表情、狂った嘲笑うような表情、
オフィーリアを愛おしそうにみつめる一瞬の表情など、様々な表情が見え隠れします。


穢れなき透明度MAXのオフィーリア・昆夏美さん!
ハムレットに愛されて幸せいっぱいの笑顔に、こちらも顔がほころんでしまいます。
澄み渡る歌声が体に染み込んでいく感覚は最高♪
親友ヘレナ役・平田愛咲さんとのデュエットも気持ちいい♪
そして二幕のオフィーリアには猛烈に拍手を送りたい!衝撃の興奮を味わえました!


レアティーズ役・伊礼彼方さん、ソロからデュエットまで聴き所たっぷり!
とっても愛おしく妹・昆オフィーリアの頬を触るレアティーズ。
この兄妹愛に満ちた二人のデュエットは必見必聴です!美しすぎる!
シスタ~♪ブラザ~♪

お稽古場でも拝見した二幕の決闘シーン(井上さんと伊礼さん)はまさに圧巻でした!
ものすごいエネルギーとスピードのぶつかり合いに息をのみます。
賛美歌のようなコーラスが、悲壮感をあおって、一気に最後まで目が離せません!


デンマーク王クローディアス役・村井國夫さん。
威厳のある、ゆるがない存在感!


ハムレットの母ガートルード役・涼風真世さん、ドレス姿が美しい!まさに王妃!
鏡を使った万華鏡のような演出も美しい!

母親としての思いもありながら、女性としての思いで歌い上げるシーンは圧巻です。
不穏な空気感で佇む先王の亡霊・阿部裕さんの緊張感に息をのみます。


ホレーショー役・成河(ソンハ)さんの柔らかな優しい声と存在感にも癒やされました。
悲惨な思惑が繰り広げられている中で、唯一ほっとできる存在が嬉しいです。


”ほっといてもしゃべる”ポローニアス役の山路和弘さんのお茶目なこと!
表情、動き、すべてがどこかシュールなのに可笑しい。さすがです。


アンサンブルさんの鮮やかな少数精鋭っぷりも見事!
ブーケトス、一幕ラスト、山路和弘さんを囲んで歌う場面など
楽しいシーンはとことん楽しく盛り上げてくれます!

こちらも楽しい墓堀り男の場面!


(左から井上芳雄さん、川口竜也さん、成河さん)


チェコの天才音楽家ヤネック・レデツキーによる
ロック、ジャズ、ポップスなど極上のメロディは、
効果的なリプライズによって、キャラクターの感情が
寄せては返す波のように押し寄せてきます。
(生で演奏するバンドメンバーも若いっ!)

衣裳は、現代と古典のMIX感が面白く、
ハムレットが心を許している人ほど、現代的な衣裳になっている気もします。

ストーリーについては、かなりスピーディに展開する感覚ですが、
コスチュームや、人物の立ち位置、照明、衣裳、奏でられる音楽に、
たくさんのメッセージが埋め込まれているように感じられました。
色々な解釈ができそうです。
(ハムレットが初めての方は、予めWikipediaのハムレットの簡単なあらすじ
公式サイトの人物相関図でざっくりと把握されておくといいかも)

観終わった後、興奮状態で振り返るうちに
作品と演出の奥深さに気付いて、もう一度観たくなると思いますよ!

東京公演は、2/22まで日比谷・シアタークリエにて上演。
大阪公演、名古屋公演もあります!
詳しくは公式サイト

<出演>
井上芳雄
昆 夏美
伊礼彼方
成河(ソンハ)
阿部 裕
山路和弘
涼風真世
村井國夫

川口竜也小西のりゆき俵 和也照井裕隆
岩﨑亜希子木村晶子園田弥生平田愛咲(五十音順)

<スタッフ>
原作:ウィリアム・シェイクスピア
脚本・作曲・作詞:ヤネック・レデツキー
演出:栗山民也


おけぴ取材班:ayano、chiaki、おけぴ管理人 撮影:chiaki、おけぴ管理人

12/02/03 ミュージカル「パルレ」ゲネレポ@三越劇場

2012年2月3日(金)13:30
韓国オリジナルミュージカル『パルレ』ゲネプロレポ@三越劇場


主役ナヨン役・野呂佳代さんと木村花代さん

韓国で2005年からロングランを続けているミュージカル「パルレ~洗濯~」。
ソウルの路地裏のアパートで各々の悩みを抱えながらも力強く生きる人々を描いた作品で、
今回初の日本人キャスト公演、そのゲネプロにお伺いしてきました!

地方からソウルに出てきて一生懸命に働きながらひとり暮らしをしている女性ナヨン。
不器用なほど真っ直ぐなナヨン役には木村花代さん(野呂佳代さんとのWキャスト)。
ちょっと勝気な笑顔、澄み切った歌声に思わず全力で応援したくなります!

劇団四季退団後のミュージカル復帰第一作の木村花代さん。
歌声はもちろん台詞の声まで、まさに耳福です♪
ソロンゴが心奪われるのも納得!
流れるたくさんの”涙”と”笑顔”がとっても素敵でした!!

そのソロンゴ役には松原剛志さん(野島直人さんとLENさんとのトリプルキャスト)。
モンゴルからやってきた若者ということで少しカタコトに発する台詞、
初めてナヨンに話しかけるシーンでは奥手な様子がなんとも微笑ましい!
熱唱シーンもございます!

仕事のこと、家族のこと、国籍のこと、思いだけでは突っ走れない切ない二人。
両側から二人の背中を押したくなるような、二人の恋は甘酸っぱい!!

そんな二人の周りの人々も超個性的!
男性3人、女性3人の出演者が目まぐるしく役変わりをして登場するのですが、
一人一人の役所がしっかりと丁寧に描かれています。

こちらはナヨンが働く書店の様子。
左からダメダメな跡取り(奈良坂潤紀さん)、キュートな店員(上田亜希子さん)、
お調子者の店員(安福毅さん)、ナヨン(木村花代さん)、先輩店員(大鳥れいさん)。

ナヨンの住む長屋の大家さんには大鳥れいさん。
“おばちゃん”役が見事!そして歌声が素晴らしい!
(書店の先輩店員さんは、同じ大鳥さんが演じているとは思えないです!)

長屋の住人、出戻りシングルのヒジョンちゃんママには川島なお美さん。
大喧嘩しながらも恋人”クさん”の洗濯物を干している毎日。気風のよいお姉さんです♪


左が川島さん、右が大鳥さん


その“クさん”始め、4役以上をこなすのが、奈良坂潤紀さん。
役柄ごとにまったく違う印象を残す奈良坂さんの熱演も必見!


(左から三波豊和さん、奈良坂潤紀さん、安福毅さん、松原剛志さん)

三波豊和さんもあんな役、こんな役と大活躍です!
客席との繋ぎ役を果たしたり(これが見事!)、歌声もたっぷり♪


ゲネプロ終了後行われたナヨン役お二人の囲み取材では、

野呂佳代さん(SDN48)
「木村さんからはお芝居だけでなく、
舞台に臨む姿勢をゼロから教えていただいています。素敵なお姉さんです。」

木村花代さん
「私はついつい芝居をし過ぎてしまうのですが、
野呂さんはとてもナチュラルなお芝居をされる方で、刺激を受けています。」

と笑顔で話されていたお二人。ソロンゴ役がトリプルキャストなので、
同じ組み合わせで観れるチャンスはごく僅か!お見逃しなく!
組み合わせは公式サイトにてご確認下さい


某シーンの楽しい参加型演出もお楽しみに!

<余談>
韓国ソウルの劇場街・大学路(テハンノ)には約140もの劇場(その多くは小劇場)があり、
そこでは日本で翻訳上演された『サ・ビ・タ』に代表されるような
“小劇場ミュージカル”が盛んに上演されています。
この『パルレ』も大学路でロングラン公演されている人気作品の一つです。

<スタッフ>
演出:チュ・ミンジュ
音楽:ミン・チァンホン
美術:ヨ・シンドン
翻訳:柳茂王
上演台本・訳詞:保坂磨理子
共同演出:鈴木孝宏

<ストーリー>
ソウルのとある路地裏の長屋に引っ越してきた27歳のナヨンは、
故郷を離れ、書店勤めをしている。ナヨンは洗濯物を干しに上った屋上で、
隣の長屋に暮らすモンゴル人の青年ソロンゴと出会う。
最初はぎこちない挨拶で始まった二人だったが、
風に飛ばされた洗濯物が縁でお互いの純粋な姿を知るようになり、
少しずつ距離を縮めていく。。。

社会問題や辛く苦しい現実も描きながら
都会ソウルで暮らす人達を暖かく、愉快に描いた群像劇的作品です。

公演は2012年2月4日(土)~16日(木) 三越劇場にて、
2012年2月17日(金)と18日(土) サンケイホールブリーゼで上演


おけぴ取材班&撮影:chiaki、おけぴ管理人

12/02/04 音楽劇「カラミティ・ジェーン」公開稽古&初日レポ

2012年2月4日(土)
音楽劇「カラミティ・ジェーン」公開舞台稽古&初日観劇レポ

実在した伝説の女ガンマン・カラミティジェーンの生涯を
歌ありダンスありで魅せる音楽劇「カラミティ・ジェーン」

予想以上に笑い、予想以上に泣きました!
湖月わたるさんの魅力炸裂です!
男勝りなジェーン、女としてのジェーン、母親としてのジェーン。。
不器用だけれど、まっすぐに生きたジェーンの
かっこよさ、切なさ、可愛らしさを、様々な顔で魅せてくれる湖月わたるさん。

金髪ショートの湖月わたるさんが、めちゃめちゃかわいいですっ!


そんなジェーンが生涯でたったひとり愛した男。
ビル・ヒッコックを演じるのは石原プロ期待のホープ・金児憲史さん。


湖月さんも見上げるほどの長身(188cm)で、男くさいビルを熱演!


このお2人の並びが本当にかっこよかった!
「みんなの前では女扱いするな!」という湖月ジェーンの強がりがまた可愛い♪
似た者同士の2人に果たして幸せは訪れるのか・・?


バッファロー・ビル役のパパイヤ鈴木さん。
ダンスだけでなく歌も踊りもマーべラス♪
巧みなトークで観客の心をわしづかみです。
ジェーンを見守る優しさにジーン~

キラキラ衣裳と真っ赤な幕が、ショー気分を盛り上げます。
(この場面でにこやかに踊る金児さんの笑顔がツボな管理人です♪)


(後方に金児さんが!)


そしてこの舞台、出演者全員のキャラが立ちまくりなのです!


キャラメルボックスの岡田達也さんが素敵な語りで客席を西部劇の世界に誘い、


マンガチックなキャラ作りで悪役をとっても楽しそうに演じる
山本芳樹さん(StudioLife)の小悪党ぶりも楽しく、
友石竜也さんの気持ちのいい動きと声も、この作品にぴったり!


そして!素晴しい歌声と、はっちゃけ演技を見せてくれたのが入絵加奈子さん。
ぐぐっと舞台を引っ張り、ジェーンとの掛け合いは息もぴったり!
凸凹コンビ最高です!笑いすぎて涙が出てしまいました!


○コ○ミ姿での脚線美や妖艶なドレス姿など七変化する湖月さん(左)と入絵加奈子さん(右)


自分の生き方を貫き、凄絶な人生を生き抜いたジェーン。
男勝りだけど、彼女なりに女性として母として人を愛し、懸命に生きるジェーン。
そんな彼女に差し伸べられる、いくつもの救いの手。
大興奮のウェスタンショーとガンファイトの一方で、
細やかに表現されるジェーンの生き方に、強く胸打たれた管理人です。
特に二幕のあの場面のジェーン、もの凄く好きです。
ハンカチは必須でございます。


ダイジェストの公開稽古終了後、初日の開演を前に、
”私たちの愛の形を届けたい!”と語る湖月わたるさん。
”自分は外見だけドーンと作って中身はみなさんに詰めてもらった”と笑顔で話す金児憲史さん。
”始まる前から千秋楽がさみしい!”とパパイヤ鈴木さん。


懸命に生き抜いた一人の女性の物語。
音楽劇「カラミティ・ジェーン」は、
2012年2月4日(土)~11日(土) ル・テアトル銀座
2012年2月17日(金)~19日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。

<出演>
湖月わたる
金児憲史
パパイヤ鈴木
入絵加奈子
岡田達也(キャラメルボックス)
山本芳樹(Studio Life)
友石竜也
春海四方
海津義孝
伽代子
南海まり
秋山エリサ
渡辺芳博
安達星来
後藤浩明(piano)

<スタッフ>
作:ジャン=ノエル・ファンウィック
訳:浜文敏
脚色、演出:吉川徹

<ストーリー>
時は1800年代、西部のとある町サルーン。
男まさりのカラミティ・ジェーンは、二丁拳銃のビル・ヒコックと出会い恋に落ちる。
二人は共に賞金稼ぎの旅を続け、やがて結婚してデッドウッドの町に居を構える。
ジェーンには赤ん坊が生まれ、平凡な家庭生活が訪れる。
しかし、ジェーンもビルもそんな生活に満足できない。
折りしも西部の町は急速に発展を遂げつつあり、
二人は次第に追い詰められていった。
とうとうビルはジェーンのもとを去ってしまう。
独りになったジェーンは生活のために赤ん坊を養子に出さなくてはならなくなった。
ジェーンはたったひとり、遠く離れて暮らすわが子に仕送りを続けるため、懸命に働くのであった。
時は流れ、食料店主バークと再婚するが、それも長続きせず幸せには程遠い日々。
そこへ、かつての仲間、元ガンマンで西部の大立者バッファロー・ビルからの手紙が届く・・・。

公演ホームページはこちら
公演ブログもチェック♪
おけぴ管理人のカラミティ・ジェーン製作発表レポはこちら 稽古場レポはこちら


ながーい手足にウェスタンハット姿(湖月わたるさん)は文句なしのかっこよさ!!

おけぴ取材班&撮影:mamiko、おけぴ管理人

12/02/07 BAD GIRLS meets BAD BOYS ラスタ・トーマスさん×TAKAHIROさんインタビュー

2012年2月7日(火)
「BAD GIRLS meets BAD BOYS DANCE LEGEND vol.1」
ラスタ・トーマスさん×TAKAHIROさんインタビュー!

まずはこの夢のような公演についてご紹介しましょう(敬称略)

2012年7月BAD GIRLSとBAD BOYSが出会う!
2011年、米国のみならずヨーロッパ、オーストラリアでの公演も全てSOLD OUT!
ラスタ・トーマス率いる男性超絶ダンス技巧派集団“BAD BOYS OF DANCE”。
湖月わたる、水夏希、原田薫、蒼乃夕妃、矢野祐子といった
シアトリカルなジャズダンスの名手たちの新ユニット“BAD GIRLS OF DANCE”。
そしてその二つのダンスユニットを繋ぐ橋渡し役にオリジナリティ溢れるダンススタイル、
日本が誇るパフォーマーTAKAHIROが挑む!
それが「BAD GIRLS meets BAD BOYS」。

それぞれ異なる道を歩んできた者同士がひとつのGOALを目指してアイデア、
エネルギーを惜しみなく出し合う、まさに夢のコラボレーションです。
ショーのディレクションを担当するラスタさん、
ストーリーテラー/橋渡し役のTAKAHIROさんというキーパーソンお二人に、
それぞれが歩んできたこれまでの道、そして目指すGOALについてなどお話を伺いました。


<互いの才能を認めあう素敵な関係>
――TAKAHIROのパフォーマンスは全てのダンサーの夢(ラスタ・トーマス)
――リーダーの風格、誰にもまねできないラスタスタイルがあります(TAKAHIRO)

おけぴ管理人)
これまでにも一緒にお仕事をされているお二人なので、まずはお互いに他己紹介していただいてもいいですか?

ラスタ・トーマスさん)
TAKAHIROはダンスマスター(熟達したダンサー)であると同時に
素晴らしいエンターテイナーです。そしてとても情熱的!
今日はこのようにTAKAHIROの印象を尋ねられることが多く、
そのたびに何度も“大好きだ”と言っているので、まるで彼のガールフレンドになったみたい(笑)
でも、そのくらい大好きなんです。
彼がステップを踏むと見ている人の気持ちが反応する。
それって、全てのダンサーにとっての“夢”。
TAKAHIROは尊敬するダンスアーティストです。

TAKAHIROさん)
ありがとう!
ラスタは役者みたいなダンサーですね。舞台の中の人になるんです。
“彼が”踊っているというより、優雅に、
ストーリーを紡ぐように踊るのでお客さんが彼の中にスーッと入っていける、
彼はみんなを包容して、劇場全体をも包んでしまうようなパフォーマンスをするんですよ。

そして、彼はリーダーに向いています。
彼のテクニックが超絶技巧で素晴らしいということはみなさんご存知かと思いますが、
加えてマインドがすごくオープンなのです。
バレエだけでなく、ヒップホップもさらには格闘技も取り入れてみよう、
そういった柔軟性が彼のスタイルに活きていて、深みと余裕を生み出しています。
だから一緒にいてすごく安心できますし、彼とならいいものが作れるという気持ちにさせる人です。

おけぴ管理人)
今回の公演でもラスタさんがディレクションを担当しますが、まさに適役ですね。

TAKAHIROさん)
はい。今回も彼なら違うジャンルの人たちそれぞれの良さを引き出して、
それをひとつにまとめてきれいなスパイラルに出来ると思っています。
パフォーマーとしてのマインドの広さ、舞台に立っているときのオーラ、
もう、ラスタがいると空気が変わるんです。
まさにリーダーの風格、誰にもまねできないラスタスタイルです。


<これまで歩んできた道、そしてこれから挑戦したいこと!>
――色々なものをやってきた中でダンスが生き残った(ラスタ・トーマス)
――ダンスは好きな動きを好きなようにやっても誰にも不正解と言われないものだった(TAKAHIRO)

おけぴ管理人)
今こうしてダンサーとして一緒にショーを作り上げているお二人ですが、
歩んできた道はそれぞれ違いますよね。
ラスタさんは幼少期から色々なスポーツにも挑戦されて素晴らしい成績を残されていますね!
(8歳でフルマラソン完走、9歳でジュニアオリンピック50mバタフライ世界新記録達成、同年テコンドーのワールドチャンピオン!!)

ラスタ・トーマスさん)
それは父の影響です(笑)。
7歳までは色々なスポーツを、7歳からダンスも加わってしばらくは平行してやっていて
14歳以降はダンス一本に絞りました。
つまり、色々なものをやってきた中でダンスが勝ち残ったということです。

おけぴ管理人)ダンスを選んだ、その決め手は?

ラスタ・トーマスさん)表現の自由です。

おけぴ管理人)逆にTAKAHIROさんは比較的遅めのスタートですよね。

TAKAHIROさん)
僕がダンスを始めたのは18歳のときです。
好きな動きを好きなようにやる、ほかには何も必要ない!
というのが始めた理由です。
最初は体育館の暗い廊下で一人でやるのが楽しくてそれに没頭して、
いつの間にか他の選択肢を失っていて(笑)。
でも、惚れ込んでいたので、もうちょっとダンスをやってみよう!と思ったら道が開けました。

おけぴ管理人)ダンスを“習う”ということからスタートしていないことも興味深いのです。

TAKAHIROさん)
僕はNYでコンテストに受かって、TV番組で優勝し、
その後仕事が来て“プロとしてやっていこう”という段階で初めてダンススクールに行きました。
やはり基礎がなくては対応しきれないこともたくさん出てきましたし、
なによりやりたいことが表現できない、僕の創造/想像に肉体が追いつかなかったのです。
そしてそこから3年間ダンススクールへ、それこそバレエをやったりモダンをやったりしました。
スクールでは必死でしたね。
他の人が振り付けしたものをみんなはすぐに覚えられるけど、
僕はボディメモリーが十分でなかったのでなかなか出来なくて。

ただ、それと同時に吸収する楽しさもありました。
特に僕は最初に“発信”をしていたので、
受信も発信者として“こう取り入れてみよう”など考えながらできたのが面白かったですね。

おけぴ管理人)インプットしてからアウトプットという正攻法とは間逆ですね!!

TAKAHIROさん)
スタートはプロになろうとは思っておらず、
自分の中のモヤモヤ、コンプレックスを発散しようと始めたことなので、
誰かに教えてもらおうという発想がなかったんです。無形が良かった。
それまでは学校からテーマが与えられ、それをクリアするのが僕だったのですが、
ダンスは好きなようにこうやってもああやっても誰からも不正解と言われない。
それが良かったんですね。

それってまさに、さっきラスタが言っていた“表現の自由”。
異なる道を歩んできたけれど、そこは同じです!

ただね、ラスタはとてもスペシャルです。
(ラスタさんに向かって)
基礎、軸がしっかりしていてその上で自身のワールドを持っているから、僕の理想なんだよ。

おけぴ管理人)
そんなお二人ですが、実はもうひとつ共通点が!
1981年生まれの同い年ですよね。
30代を迎えダンスに関してもテクニックとマインドの両方がしっかりと備わった今、
そしてこれからの目標を聞かせてください。

ラスタ・トーマスさん)
20代から徐々に共有する段階に入ってきて、まさに今、
これまで受けてきた教育、経験を実際に使うところに来ていると思います。

これからはショービジネスでみんなをハッピーにしていきたいですね。
日々のストレスもあると思うのですが、
そこから解放され楽しく過ごす、そんな魔法があることを伝えていきたいですね。

TAKAHIROさん)
僕は“原点回帰”です。
ダンスを始めたころは見たことのない世界を作るのが楽しかった。
そして次に、それを観てもらって、人をビックリさせる、
驚かせちゃうのがすごく楽しかった。元々そういう性分なんですよね。

今はテクニックも身に付き、こうしてショーも作れる、
なので今だからこそ“カッコつけて”より“驚かせちゃおう”を発揮したいです。
そしてこれからもどんどん発信して、
次の世代に対して“やっぱり彼らは走り続けているんだ”
と思い切りハードルを高くしてあげたいですね(笑)。

<「BAD GIRLS meets BAD BOYS」について>
――赤、青、黄色・・・いろんなエネルギーを合わせて、虹がかかるような作品にしたい!(TAKAHIRO)
―― 一緒に夢を見られるような作品にしたいですね!(ラスタ・トーマス)

おけぴ管理人)
そしてお二人が一緒に作り上げるショー!
まだ作業は始まったばかりかと思いますが、意気込みを聞かせてください。

ラスタ・トーマスさん)
全く違うバックグラウンドですが、そんな二人を繋ぐものは共通のゴールです。
何かというと、とにかくお客様に楽しんで、喜んで、ハッピーになっていただくことなのです。
ひとつのものを目指していく、
ゴールを共有できていれば異なるバックグラウンドというのはお互いを触発するいい材料になると思っています。

TAKAHIROさん)
それぞれの良さは存分に出しながら、プロフェッショナル、
トップが混ざり合ったときにそれ以上の魅力を出す。それが今回のポイントだと思います。
例えば宝塚的な動きにヒップホップ的な動きが加わって
さらにバレエ的な動きが加わったらそれはもう“NEW”ですよね。
そうやって今までそれぞれの魅力を持っていた人たちが、
全員で次なるステージを目指して混ざり合う、
簡単に言えば、知恵の違う人がひとつのものを同じ方向を向いて作っていくということ。
実際に今、クリエイティブチームは“みんなでいいものを作ろう”と一丸となっています。
こうしてそれぞれのエネルギー、赤や青や黄色・・・がひとつになった時、虹がかかるんです!!

そんな虹がかかるような作品、踊って楽しいだけでなく見て楽しい、
その思いを共有できるような作品にしたいですね。

自分の役割としてはパントマイムなども取り入れたコミカルな動きや情景描写をするような動き、表現が得意なので、
今回のダンサーの中ではチャップリンだったり、ピーター・セラーズになれたらいいなと思います。

そして、ラスタとの共演経験の他に、湖月さんとは「エレクトリック・シティ」(2011年)でご一緒し、
水さんとも大阪世界陸上開会式(2007年)の時に彼女のスタイルを拝見し
この人と一緒に仕事がしたいと思いました。
このように僕は今回のメンバーの中でもいろんな方と仕事をしたことがあるので、
その点でもうまく橋渡しをしていけたらいいなと思っています。

ラスタ・トーマスさん)
あとは文化交流の意味もあるよね。
今の心境は、すごく楽しみですし、ちょっと不安。ドキドキしています。
デートの前みたいな感じ(笑)

TAKAHIROさん)笑!

ラスタ・トーマスさん)
だって、すごく良く見せたかったり、いいところ出したいって思うでしょ。
お客さまにとにかく楽しんでもらいたいんです!
今、クリエイティブチームにはあんなこともこんなこともしたいと夢が溢れています。
僕らが見ている夢をお客様に現実のものとして見ていただく、
そんな、一緒に夢を見られるような作品にしたいですね。

キラキラした目で作品にかける思いを話すお二人を見ていて、
ますます期待に胸が膨らみました。
お二人は本当に仲良しで、1981年生れという話になった時、こんな会話も↓

ラスタ「何月生れ?」
TAKAHIRO「僕、9月!」

ラスタ「やったー、僕7月だからちょっとお兄さんっ!」
っとラスタさんが胸を張るというとても微笑ましいやり取りも。

世界を舞台に活躍するダンサー、ラスタ・トーマスさんと
TAKAHIROさんから発せられるキラキラ輝く言葉や少年のような瞳の輝きが
印象的なひとときでした。

確かな技術と自由な発想で作り上げられる、
「BAD GIRLS meets BAD BOYS」
お楽しみに!

<公演概要>
東京公演:2012年7月14日・15日 東京国際フォーラム ホールC
名古屋公演:2012年7月19日 愛知県産業労働センター ウインクあいち
大阪公演:2012年7月20日・21日・22日 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

<キャスト・スタッフ>
~出演~
【BAD BOYS】 ラスタ・トーマス&“BAD BOYS OF DANCE”
【BAD GIRLS】湖月わたる 水夏希 原田薫 蒼乃夕妃 矢野祐子ほか
【The Storyteller】TAKAHIRO

~スタッフ~
【構成・演出】ラスタ・トーマス
【振付】ラスタ・トーマス TAKAHIRO 原田薫 エイドリアン・カンターナ

~曲目~
Michael Jackson Queen Prince U2 Black Eyed Peas and more

<プロフィール>
【ラスタ・トーマス】
1996年7月に第17回ヴァルナ国際バレエコンクールにてヴラドミール・アンジェロフ振り付けの「NOSTALGIA」を披露し、
男性として歴代最年少5人目、16年ぶりの金賞を受賞。
以降マイヤ・プリセツカヤ並びにパトリック・デュポン、
そして1998年3月には熊川哲也らの日本公演にゲストとして来日。
2007年「ラプソディ・イン・ブルー」で服部有吉、金聖響、TAKAHIROと共演。
ブロードウェイミュージカル「MOVIN’ OUT!」主演。BAD BOYS OF DANCE主宰・芸術監督。

【TKAHIRO】
米国APOLLOシアター殿堂入りアーティスト。
マドンナのワールドツアーダンサー、同ベストアルバムPV出演、
及びJAPANプロモーション総合演出、海外ブランドのショーなどで世界的に活動。
日本では2010年「SIX DOORS」主演・総合演出、2011年
「Electric City」Japan Tour主演・総合演出。
「たけしアート☆ビート」<NHK>、「徹子の部屋」<テレビ朝日>、
「情熱大陸」<TBS>(年間最高視聴率(2010年))その他、TV・ラジオ・雑誌・WEB など多数

【BAD BOYS OF DANCE (BBD)】
世界7台大陸に点在する若き才能を持つ男性ダンサーで構成される、
ダンスカンパニー。BBDのダンスはメンバーの並外れた身体能力と芸術性に支えられ、
バレエ界における男性ダンサーの限界を打ち破り、
世界で最もエキサイティングなダンスショーを提供することを使命としている。

公演HP
BAD BOYS OF DANCE HP
TAKAHIROさんHP



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人


12/02/08 TRAILS in Concert 稽古場レポ

TRAILS in Concert 稽古場レポ
2012年2月8日(水)16:00

ドラマリーディングと優れた楽曲で綴る『TRAILS(トレイルズ) in Concert』
のお稽古場にお邪魔してまいりました!
キャスト・スタッフのみなさんのお話と合わせてレポートいたします。

出演者がこちら!

藤岡正明 RiRiKA 四宮貴久 山崎直子 小此木麻里 / 岡 幸二郎

ミュージカルファン的にはツボな方ばかりです!

お稽古場に到着したとき、ちょうど皆さんでの歌稽古中で、
キャスト全員の声が重なり合った時の厚みはそれだけで感動ものでした!

この圧倒的な表現力と声を持ったキャストのみなさんを
200席弱の小さな空間(新宿SPACE107)で堪能できるのでございます!

日本初演となる『TRAILS』。
今回の上演ではコンサート形式とうたわれていますが、
お稽古場を拝見した印象では、
ミュージカル俳優たちによる上質な“音楽朗読劇”といったイメージ!
“美しい音楽(歌唱)に包まれる幸せ”そして、
“リーディングで表現されるお話、戯曲の魅力”
その両方をじっくりと味わうことができそうです!

ストーリーは、
親友だったセス(藤岡正明さん)とマイク(四宮貴久さん)が12年ぶりに再会し、
遠い日の約束を果たすべく、アパラチアン・トレイルに挑戦する。というもの。
その旅の中で、彼らの過去と現在、二人を長きにわたり隔てていた理由、
そしてさまざまな出会いが描かれています。

洗練されたメロディの中にどこか懐かしさを感じる素敵なナンバー♪
そしてリーディングから楽曲に至るまでの流れがとてもナチュラル。

この日の立ち稽古は冒頭の「Blaze A Trail」という曲のシーンでしたが、
マイクとセスの自然なやり取りから、歌の盛り上がりへ…
物語の始まりを感じ、旅立つ心の準備が整うような高揚感を感じました。

演出の前嶋ののさんを中心に舞台が作られていくのですが、
冒頭のシーンと言うこともあって、登場の仕方、舞台上での居方から、
動きと音とのバランスなど細部まで試行錯誤が繰り返されていきます。
ドラマリーディングの難しさ、楽しさ両方のポイントとなるであろう
“どこまで芝居をするのか”、その絶妙なバランスを見つけるための地道な作業。


椅子に座っているのが演出の前嶋ののさん

「身体でキャラクターを演じ過ぎてはいけないよね」(岡さん)
「どのタイミングで相手の存在を受けるのかですよね」(藤岡さん)
「言葉の中でどんどん動き回って」(前嶋さん)

という印象的な言葉が飛び交うお稽古場。

たとえば、とあるシーンではとても深いやり取りなのに、
あえて舞台上で視線を交わすことなく真っ直ぐに客席に発せられる形で会話が進みます。
それに違和感をもつどころか、言葉の意味や温度がより一層際立って伝わるのです。
ドラマリーディング、奥深いっ!
さらにそこにたくさんの素晴らしい楽曲が寄り添うように登場♪
(本番はピアノ、ヴァイオリン、ギター、ベースの生演奏!)


伸びやかな歌声としっかりと気持ちが伝わるリーディングの藤岡正明さん♪


ちょっとおませな子ども時代がとっても可愛いRiRiKAさん


四宮貴久さんは、戸惑いを隠せない登場シーンから、積極的にセスを旅に誘う場面が熱い!


岡幸二郎さん、山崎直子さん、小此木麻里さんは
マイクとセスが旅で出会う人々や森林監視員(レンジャー)をはじめとする
複数役柄を演じられるお三方。
残念ながら、この日のお稽古で登場シーンはなかったのですが、
本番までのお楽しみですね!


そして!さぁお待たせいたしました。インタビューコーナー♪

<まずは、作品への愛の溢れるプロデューサーであり、翻訳、マイク役で出演もされる、
この作品の日本初演の立役者・四宮貴久さんにお話を伺いしました>

おけぴ管理人)まず、この作品との出会いを教えてください

四宮さん)
脚本を書いたクリスティ・ホールが僕の友人なのですが、
彼女がミュージカルを作っているという話を聞いて、
そのCDの音楽を聴いた瞬間、”これを絶対にやりたい!”と思ったんです。
いい作品は国境や人種に関係なく多くの方に観て欲しいという気持ちから動き出しました。

おけぴ管理人)今回の上演スタイルについてお聞かせ下さい

四宮さん)
大きなセットに頼らずに楽曲とお話だけで人は感動できるということ、
むしろ初めての作品ですし、
言葉と音色だけで想像力が広がるのではないかと期待しています。
本(戯曲)を読んでいる中に自然に音楽が入ってきて、
そしてまた芝居に入ってという、その流れが良く出来ている作品なので
ただのリーディング、ただのコンサートにはしたくはありませんでした。

おけぴ管理人)アメリカでもリーディングスタイルでも上演されてるんですね

四宮さん)
はい。ロサンゼルスなどでの試験的なリーディング公演を経て、
2010年のNYMF()ではフルバージョンで上演し数々の賞を受賞しました。
昨秋にシアトルで再びリーディング形式の上演を行ったところで
劇場側が公演を気に入り、今年の秋に本公演をする予定です。

おけぴ管理人)まさに今、ホットな作品なのですね!


<続いて岡幸二郎さんと藤岡正明さんにお話をお伺いしました>


おけぴ管理人)この作品の楽曲のイメージを教えて下さい♪

岡さん)“昭和”です!

おけぴ管理人)昭和?!

岡さん)そう、どこかで耳にしたことがあるような、
とても馴染みやすいものですね、ただ歌うのは非常に難しいです(笑)


おけぴ管理人)藤岡さんはいかがですか?

藤岡さん)すごく懐かしいイメージです。

岡さん)ほらね!

藤岡さん)
時間をかけて丁寧に作られたのだろうなぁと思える曲ばかりで、“癒やし”を感じます。

岡さん)(藤岡さんの)声にすごく合っていると思うよ。

藤岡さん)そうですか!ありがとうございます。
僕が歌う曲は普段あまり使わない裏声もちょっと使うくらい高いんですけどね。

岡さん)私の役は年老いた男ということもあり、とても低いのですよ。

おけぴ管理人)
先ほどお聞きしていて、藤岡さんの高音、岡さんの力強く響く低音、どちらも心地よかったです♪
今回はコンサート形式での上演ですね。

藤岡さん)
(今回の上演では)大掛かりなセットの変化でシーンが変わるということがないので、
僕らがいろんな人と出会い、その出会いによって生まれる価値観や考え方、
生き方の変化で時間の経過、風景の変化を表現していきたいと思っています。

岡さん)(感慨深げに)大人になったなぁ。。。笑

藤岡さん)
そうですよね・笑 
岡さんとは僕の初舞台となる作品で共演させていただいて。
その製作発表で司会をされていた岡さんに意気込みを聞かれたのですが
「やったことないから、わからないっす」みたいな返事で。最悪でしたね・笑

岡さん)あれから…

藤岡さん)7年です。

岡さん)
色んな作品を旅してきて、色んな人に出会いながら雨風を経験するとこうなるのですね・笑

藤岡さん)雨ばかりだったような・・・、岡さんには本当にお世話になっています・笑

岡さん)二、三度傘を差しかけたかな・笑

藤岡さん)笑

おけぴ管理人)歩んで、出会って、この作品とも重なりますね。

藤岡さん)
そう、この作品は一人ひとり考え方は違っても、
それぞれの生き方を考えさせるような舞台だと思います。

おけぴ管理人)岡さんはいかがですか。

岡さん)
私の役、そしてそれは直ちゃん(山崎さん)、麻里ちゃん(小此木さん)の役もそうですが、
旅をする二人が出会う人たちというのは、
二人に何かを教えようと思って出てくるのではないのです。
ただ自らのことを話すだけ。
その出会いから二人が何を感じ、それによってどう進もうとするのか。
お客様には彼らと一緒に旅をしていただき、
それを見届けていただくような感覚でお楽しみいただければと思います。
その意味で今回のような狭いスペースというのはピッタリですね!


<続いて女性キャストお三方、山崎直子さん、小此木麻里さん、RiRiKAさんにお話を伺いました>


左からRiRiKAさん、小此木麻里さん、山崎直子さん


おけぴ管理人)今回の楽曲の印象について教えて下さい♪

小此木さん)昭和っぽさもありながらポップな感じですね

山崎さん)そう、ポップで元気な、麻里ちゃんそのままのイメージの曲ですよね、私は自由でワイルドです。

小此木さん)直ちゃんの役は自由なヒッピーですよね、とってもピースフルな感じ!

RiRiKAさん)私は張り上げ系よりすっとした曲担当ですね(笑

おけぴ管理人)お稽古で実際にこのキャストで声を重ねて、いかがですか?

山崎さん)
この作品の音楽はいろんな色、個性が集まった時に完成するように出来ている気がします。
今回、本当に個性色々で、ただもう感無量ですね。

小此木さん・RiRiKAさん)うんうん、本当に!感無量!

おけぴ管理人)この作品の中で感じたことがあれば教えて下さい

小此木さん)
直ちゃんが言ってくれたこと、そうだなぁとすごく共感したことが“自然と人間の共生”!

山崎さん)
これは自分のテーマなのですが、
自然と人がどういう形で共に生きていったらいいのか。
ということをいつも考えさせられるのですが、
この作品の中にもそのヒントがいっぱい隠されていそうですし、
自分も教えてもらうことがたくさんありそうです。


<最後に、演出の前嶋ののさんに作品の魅力をお伺いしました!>

とにかく、みなさんの歌が素晴らしい!
優れた音楽、まずその良さをそのまま提示し、楽しんでいただきたいです。
そして、30代半ば、自分の人生に対する煮え切らなさを抱え、
本当の自分に蓋をして生きている人たちがトレイルしていくことによって
それをどういう風に乗り越えるのか、一歩前に進みだすのかというところが戯曲の面白さです。
そんな、過去の自分に向き合いつつ、
次を目指していくというところも楽しんでいただけたら嬉しいです。

<公演情報>
2012年2月23日~28日
新宿スペース107にて

<キャスト>
藤岡正明 RiRiKA 四宮貴久 山崎直子 小此木麻里岡 幸二郎

<オーケストラ>
村井一帆(Piano/Conductor)
帆足彩(Violin)
中山彰太(Guitar)
松澤みすず(Contrabass)

<スタッフ>
脚本:クリスティ・ホール Christy Hall
作曲/作詞:ジェフ・トムソン/ジョーダン・マン Jeff Thomson/Jordan Mann
演出:前嶋のの
音楽監督:村井一帆
翻訳:四宮貴久

<上演時間>
1幕 約1時間
休憩 10分
2幕 約1時間15分

公演HP:http://www.trailsthemusical.jp

<余談>
TRAILS脚本のクリスティ・ホールさんは、
なんとHymn’nというファッションブランドのモデルもされています!
→こちらの女性です!美しい~ http://www.workworks.co.jp/


<参考>
The NEW YORK MUSICAL THEATRE FESTIVAL(NYMF)
毎年NYで開催される新作ミュージカル約30作品を紹介するフェスティバル。
(これまでは秋の開催が続いていたのですが、今年は7月開催)
複数の小劇場を会場とし、それまでに各地で試演を重ねた
完成度の高いフルバージョンでの上演もあれば、
リーディング(役者が台本を手にしての上演)とコンサートを
合わせるようなスタイルでの上演などもあります。
どの作品も、その後のオフブロードウェイやオンブロードウェイへの進出を
目指す原石のようなミュージカルたちです。
今回の「TRAILS」は、2010年のNYMFにおいて
音楽部門優勝、作詞部門準優勝など4部門にて賞を獲得した、
今まさにホットな作品といえます。


おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

12/02/12 こまつ座「雪やこんこん」稽古場レポ

2012年2月12日(日)16:00
井上ひさし生誕77フェスティバル2012第2弾
こまつ座「雪やこんこん」稽古場レポ

難しいことは一切抜きで、明るくあたたかく、
それでいながら井上戯曲ならではの「芝居的」な仕掛けに見事にしてやられる爽快感!

井上ひさしさんの「芝居」への愛情たっぷりの今回の物語は、
誰もが知っている名台詞、名調子が盛りだくさんの「大衆芝居劇団の舞台裏」。
笑って泣いてジーンとしてまた笑い、と心底楽しい人情喜劇です!

舞台は、とある旅館に併設された芝居小屋「湯の花劇場の楽屋」。

大衆劇団「中村梅子一座」の女座長・中村梅子役の高畑淳子さん。
見事な貫禄、気風の良さ、中村梅子の心意気に惚れました!
役柄にぴったりのハマり役です!
見栄を切ったり、立ち回りを演じたりと大奮闘。
名台詞で語る「瞼の母」は流石の一言!
劇中の台詞にもありますが思わず「ああ、いい台詞だねえ」といいたくなります!

旅館の女将・佐藤和子を演じるのがキムラ緑子さん。
高畑淳子さんとキムラ緑子さん、このお2人の台詞まわしは
「ずっと聞いていたい!」と思わせるような魅力がいっぱいで、
思わず引き込まれて見入ってしまうこと間違いなしです!
また、キムラ緑子さんの剣さばきのかっこいいこと!
啖呵をきる姿にもスカッとしますよ!

つっころばしの二枚目役を演じるのは今拓哉さん。
ミュージカル界ではお馴染みの今さんですが、
こまつ座のお芝居をよく見にいらしていたという今さん、
満を持してのこまつ座作品初登場です!
今さんの着流し姿、股旅踊り、これがまたよくお似合いなのでございます!

今さんの合方の女形役者を演じる村田雄浩さん。
おねえ言葉で完璧なセリフ回し。面白すぎます!!うまいっ!
テレビや映画でもお馴染みの村田さんの“あの”表情。
稽古を見つめるスタッフさんにも笑顔が広がります。

新井康弘さん(元・ずうとるび!!)演じる番頭さんや、
ナイスキャラのお囃子方・宇宙(たかおき)さん、
表情豊かに駆け回る女中お千代、高柳絢子さん、
キセルをつける仕草も粋な一座の番頭・金内喜久夫さんなど、
みなさんのキャラがとにかくぴったり。
座員役の山田まりやさんの現代ッ子的なちゃっかりさも可愛い♪

方言や言葉遊びなど、バラエティに富んだ「日本語」や「芝居ことば」がたっぷり。
演出の鵜山仁さんは、井上ひさしさんの書いた台詞の一字一句にまで
こだわって細かく演出をつけて行きます。この丁寧な作り込みがあるからこそ
「聞いていて気持ちのいい日本語芝居」が出来上がるんですね。
日本語に対する井上さんの「こだわり」を引き継ごうとする鵜山さんの思いを感じました。

演出の鵜山仁さんがこだわる井上ひさしさんの残した美しい「日本語」。
日本の演劇界に受け継がれてきた
宝物のような芝居の名台詞が雪の華吹雪のように舞い散る「雪やこんこん」。

“細工は流々、仕上げを御覧じろ”
空の上から井上ひさしさんのこんな声が聞こえてくるような気がした管理人でした♪

中村梅子一座の運命はいかに!
大衆劇団の魅力をいっぱいに詰め込んだまさに“芝居”そのもの!な芝居!です。
どうぞ劇場でたっぷりとぉぉ、チョンッ(拍子木)、お楽しみくださりませ!

井上ひさし生誕77フェスティバル2012第2弾
こまつ座第96回公演 紀伊國屋書店提携『雪やこんこん』
2012年2月19日~3月11日 紀伊國屋サザンシアターにて
作:井上ひさし
演出:鵜山仁

出演:
高畑淳子/金内喜久夫/今拓哉/村田雄浩/山田まりや/宇宙/高柳絢子/新井康弘/キムラ緑子

公演HP


おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人 舞台写真提供:こまつ座

12/02/13 OSK日本歌劇団・桜花昇ぼるさん&牧名ことりさんミニインタビュー

2012年2月13日(月)お昼
OSK日本歌劇団・桜花昇ぼるさん&牧名ことりさんミニミニインタビュー@おけぴオフィス

バレンタインデー前日のおけぴオフィスに素敵なお客様が!

昨年、8年ぶりとなる東京公演で鮮やかなレビュー愛を見せて下さったOSK日本歌劇団。
そのOSKの男役トップスター・桜花昇ぼるさんと、
娘役の牧名ことりさんがいらしてくださいました!


左:桜花昇ぼるさん 右:牧名ことりさん

お2人がいらした途端、パアーっと華やかな空気に包まれるオケピオフィス♪

おけぴ管理人)
今回は男役トップスター桜花さんが東京に初登場する
グランドファンタジー「ADDIOアッディーオ」@三越劇場、
いよいよ2月22日に開幕ですね!

桜花さん)
トップになってからは初めての東京公演です。
近鉄時代に東京公演はありましたが、その時はまだまだ下級生でしたから。

おけぴ管理人)
第1部の「ADDIO アッディーオ」はオペラを元にした作品ですね。

桜花さん)
ジュゼッぺ・ヴェルディのオペラ「レニャーノの戦い」を
OSK風にアレンジしてもらったミュージカルです。
いろいろな人間模様が描かれている中の三角関係の悲劇ですが、
見どころは・・その「悲劇」っぷりです(笑)。
誰も悪くないのに時代と戦争、少しのタイミングの差でかけ違ってしまった悲劇ですね・・。

第2部のレビューでは、その分おもいっきり楽しんでいただきたいと思います!

おけぴ管理人)
大阪公演より、出演者数が増えているとお聞きしたのですが

桜花さん)
第2部のレビューに4人増えて17名で踊ります。
大阪公演ではなかったラインダンスも加わっています!

おけぴ管理人)
OSKの群舞、ステップは本当に観ていて気持ちよくて、
特にラインダンスは大好きなのでとっても楽しみです!

おけぴ管理人)
最後に、一番見てほしいOSKならではの魅力を教えてください!

桜花さん)
私たちの「団結力」ですね。
OSKのパワーをみなさんにお届けして、元気になって帰っていただきたいと思います。

牧名さん)
前回の「桜NIPPON・踊るOSK!」では1部、2部ともレビューを見ていただきましたが、
今回はOSKの「お芝居」もぜひ楽しんでいただきたいと思います。
OSKというと、どうしても踊り、レビューというイメージが強いと思いますが、
お芝居もやるぞ!というところを見ていただきたいですね。

おけぴ管理人)
ありがとうございました!楽しみにしております!
お忙しい中、最後に桜花さん牧名さんから動画でメッセージをいただきました♪

今年、創立90周年を迎えるOSK日本歌劇団。
トップスター・桜花昇ぼるさんが東京の劇場に初登場する
「グランドファンタジー ADDIOアッディーオ」「Dance of Joy」は、
2月22日~26日まで三越劇場にて上演。


上が桜花昇ぼるさん、右が桐生麻耶さん、下が牧名ことりさん

第1部はヴェルディのオペラ「レニャーノの戦い」を題材とした
ミュージカル「ADDIO(アッディーオ)」。
舞台はイタリア、ミラノの小国。
近郊の国々と同盟を組み強大なローマ帝国軍を相手に戦う男たちと
その周りを取り巻く女性たちの祖国への愛、家族への愛が描かれます。
戦争の絡んだ三角関係という少し重いテーマですが、
城内の女中たちの陽気な歌と踊りや華やかな結婚式など、楽しいシーンも満載。
タイトルの「ADDIO」は、日本語にすると「さよなら」ですが、
イタリア語でよく使われる「チャオ」や「アッリヴェデールチ」とは違った、
もっと特別な意味があるとか。
その言葉の意味の深さは、ぜひ物語の結末から感じ取って下さい。

そして第2部はレビューショー「Dance of Joy」
第一部とはうってかわり、歌って!踊って!弾けます!

桜花昇ぼるさんの男装のかっこよさと女性的妖艶さも備えた貫禄のソロ!!や、
頭の先から足の先まで全てが男っぽくてカッコいい!の一言の桐生麻耶さんの歌・ダンス、
牧名ことりさんをはじめ娘役さん達のセクシーな群舞や、これぞOSKなラインダンス!
アラビア風の魅惑の踊りやパリのコミカルな光景など、様々な表情を見せるこれぞOSKレビュー。
盛りだくさんの内容に加え、豪華な衣装と客席降りのサービスもお楽しみに!

昨年のOSK東京公演舞台稽古レポ
OSK日本歌劇団公式HP

p.s. 牧名ことりさんからバレンタインチョコをいただいて幸せの管理人です♪
顔の大きさが違い過ぎますね(笑)


12/02/14 DANCIN' CRAZY2稽古場レポ

2012年2月14日(火) 16:00
『DANCIN' CRAZY2』稽古場レポ


左から湖月わたるさん、風花舞さん

ACT1は史上初!女性キャストのみの「CHICAGO」ミュージカル・セレクションズ!
ACT2はダンスの名手として名をはせた宝塚出身のスター女優たちによる
“どんな男たちよりもハンサムで、どんな女たちよりも凛々しい”
珠玉のダンスショー「All NewDANCIN’ CRAZY!」

この贅沢で夢のようなショーのお稽古場にお邪魔してまいりました。

">
左から風花舞さん、湖月わたるさん、朝海ひかるさん、星奈優里さん

まず拝見したのはACT2のお稽古。
2007年の大人気ショー「DANCIN’ CRAZY」を、
“All New”の文字通り、新しい構成で作り上げています。
踊り手は、男役の湖月わたるさん、朝海ひかるさん、
パートナーに風花舞さん、星奈優里さん。

男役のお二人は、ソロダンスとデュエットダンスで出すオーラが違います。
コレデモカというほどにカッコイイオーラ全開のソロダンス、
目線、振る舞いともに、パートナーへ向けられた
大きな優しさが魅力のデュエットダンス
乙女のキュンキュンするツボを突きまくりのイイ男っぷり!


湖月さんはその長身を生かしたダイナミックな動き、リフトも素敵な“ダンディ”な男


朝海さんはバレエを基調にしたシャープで凛々しい動きがお似合いの“クール”な男

それぞれ個性的な男っぷり!


この日のお稽古は名倉加代子先生による振り写しが行われていたのですが、
先生がその場で(!!)振りを作り、それを踊り手に伝えていくのです。
タンタタン、ここでキック、ターンターンというように、
実際に動きながらの振り写し!!


写真右が名倉加代子先生。拝見していて先生のファンになった管理人です

朝海さん&星奈さんのカップルが歌っている間は
湖月さん・風花さんカップルが踊り、
次はその逆に・・と交互に繰り返すので、
常に踊っているか歌っているか。しかも歌いながらの振りもあるのです。
それを一体どうやって身につけるのだろうかと思っていたら、
先生が他の人(ペア)の振りをつけている間に、
先ほど新たにつけられた振りを繰り返し繰り返し復習し、
次に通してみる段階ではある程度身体に記憶されている。
そのスピードにただただ驚くばかりでした。

続いて、既に振付が済んでいるメドレー部分、こちらはご出演のみなさんが参加!

群舞の華やかさ!圧巻です。

ナンバー毎に描かれる世界観がぶわーっと伝わってきます。


そして!
ついにはじまりました
ACT1「Razzle Dazzle Musical Selections from CHICAGO」のお稽古が!

みなさんが黒を基調としたお稽古着に着替えられ、
ピアノ&パーカッションも生演奏!
何といっても、女性だけの「CHICAGO」です。
「CHICAGO」日本公演にも関っておられた演出の吉川徹さん、
音楽監督・指揮の上恒聡さん、振付スーパーバイザーの大澄賢也さんら
“CHICAGOスペシャリスト”のもと、“徹底的なクオリティの追求”がなされています!

3月の公演に向け12月半ばからお稽古を始められているという異例の稽古期間!
目指すべきゴールの高さが感じられます。
まず、天才振付師ボブ・フォッシー独特の表現スタイルの習得、
同時になぜそうなのか、その意味を理解するための時間でもあります。

この作品の中では、人間の表裏などの二面性が描かれています。
そんな二面性を肉体、緊張と緩和で表現されているのも
フォッシースタイルの特徴であると大澄さんから説明がありました。

指先からつま先までピンと力が入ったような型が一般的だった中で、
背中にはキュッと力が入っているが、一方で腕はぶらりと脱力している。
そのなんともいえない“アンバランス”こそがフォッシースタイルなのだと。

その表現が型としてピタリとはまり、
動きが身に付くとなんとも気持ちがよいそうで、
大澄さん曰く「僕はもう中毒・笑」。
表現する側も、観る側も、人の心を捉えて離さない魅力の秘密は
その辺りにありそうです。

観る側はこのように期待に胸を膨らませるのですが、
実際にそこに挑むのは本当に肉体的にも精神的にもタフさが求められます。
動きを身につけ、“振り”を踊ること、
その上に求められるのは一人一人が強い個性を持つ役を演じる、表現すること。
舞台上ではもの凄いエネルギーのぶつかり合いです。
そのことをまさに間近で体感したお稽古場でした。

もちろんボーカルも入ります♪
作品の象徴とも言える“ALL THAT JAZZ”のシーンを拝見しましたが、
やはり曲もいい~、思い出しただけでクラクラです・笑

今後はお稽古場に、ブロードウェイ、ウェストエンドなど
世界中の「CHICAGO」を手掛けたクリエイティブチームも合流するというから…
さらにすごいことになっていきそうです!
熱い稽古場ブログも要チェック!)

第一部と第二部で、2作品たっぷりと楽しめるこの構成。
今回の稽古場レポでご紹介した写真は、第二部のほんの一部シーンです。
ぜひ劇場で、たっぷりと楽しんできて下さい!

<公演日程>
2012年3月17日(土)から20日(火) 梅田芸術劇場メインホール
2012年3月23日(金)から25日(日) Bunkamuraオーチャードホール

<出演>
湖月わたる朝海ひかる
風花舞星奈優里
秋園美緒百花沙里珠洲春希牧勢海桐生園加美鳳あや彩海早矢真波そら大凪真生祐澄しゅん大月さゆ
(スペシャルゲスト)姿月あさと
(スウィング)美影凜光海舞人

公式HP:http://www.umegei.com/dc2/index.html
おけぴ製作発表&インタビューレポ:http://okepi.jp/kangeki/2011/12/20111223.html

帽子を取って、華麗に・・・

あらら、帽子がコロコロと・・




おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


12/02/15 「菊次郎とさき」製作発表レポ

2012年2月15日(水)
「菊次郎とさき」製作発表レポ

テレビの人気シリーズ、待望の舞台化!!
ビートたけしさん原作の破天荒な父と
愛情深く教育熱心な母を中心とした北野家の物語。
お披露目公演も開催される、たけしさんの地元、
足立区にあるシアター1010にて舞台版「菊次郎とさき」の製作発表が行われました。

2001年のスペシャルドラマ、その後人気ドラマシリーズ(全3シリーズ)として
お茶の間に笑顔と涙をお届けしたこの作品。
飲んだくれで破天荒な父・菊次郎と
”貧乏の輪廻を打破するのは学問しかない”と信じ
貧しい暮らしの中でも子どもの教育には金を惜しまない母・さき、

貧しいながらも子宝に恵まれた北野家のパワフルで激しいエピソードの数々を織り交ぜながら、
家族の絆や愛情を描きます。

タイトルロールの二人を演じるのはドラマに引き続き、
陣内孝則さん(菊次郎)と室井滋さん(さき)。
まるでお話の中から飛び出したかのように舞台の扮装で登場され、
会見の中でも息の合ったところを随所に見せてくれました!

作品への意気込みは!

~陣内さん~
「私のキャリアの中で、一番”もうやらないの?”と言われる作品です。
いろんな方から言われますが、驚いたことに、
先日、竹野内豊くんからも言われまして・・・
ああいう天下の二枚目はこういう二枚目に憧れるのかなと思いました(笑)!」

(場内爆笑!)

「昭和の原風景の中で繰り広げられる、乱暴だけど家族の絆が強い人間ドラマ。
こういったハートウォーミングな喜劇はみんなを元気に出来ると希望を持ってこの作品をお届けします。」

いつもサービス精神旺盛な陣内さん、会見でもまずは笑いを巻き起こしてくれました!
陣内さんご自身が四代続いた大工の家の生まれで、
育った環境が北野家の風景に通じるところもあるそうです。
お父様を演じているようだとお話された陣内さんが見せる菊次郎!お楽しみに!

~室井さん~
「私も陣内さんと同じで、街を歩いていても
”さきちゃんやらないの?”とよく肩をたたかれます。
舞台が決まってからも周りの多くの方が喜んでくださっています。
こういった家族愛の作品。(演じることで)自分たちも元気になりたいですし、
みなさんに家族で見に来ていただき、泣いて笑って、
“明日もがんばろうと!”と思っていただけたらうれしいです。」

舞台版では、テレビでは描かれなかった
菊次郎とさきの出会いから描かれるとのことですがそれについては、
「若いころ、二十歳前後からスタートするらしいのですが、
まぁ、大変危険なことをしますよ(笑)。
先ほど(舞台)袖でもその話題になりましたが、
“つけまつげはしないけれど色々と細工はする”と言われました(笑)」

それにはすかさず、陣内さんから
「そこはお互いコレで!」
と、腕を叩くという一幕も。

室井さんのたくましい“さき”も楽しみですが、
母になる前の初々しい娘姿も乞うご期待!

30年来のお付き合いで気心知れた仲というお二人の絶妙なコンビネーション、
3ヶ月にわたる全国公演で日本中を元気付けてくれそうです!
原作者のビートたけしさんからも舞台化にあたり、
新エピソードや激励の言葉が届いているとのこと、
ますますパワーアップした北野家の人々に会いに行きましょう!

「心温まる爆笑喜劇!お待ちしております!」(お二人より)

<公演情報>
地元お披露目公演 2012年3月24日、25日 シアター1010にて
大阪公演 3月28日~4月1日 新歌舞伎座
福岡公演 4月6日~4月28日 博多座
富山公演 5月3日 クロスランドおやべ/5日 富山県民会館
名古屋公演 5月8日~16日 中日劇場
東京凱旋公演 5月19日~27日 ル・テアトル銀座by PARCO

<キャスト>
陣内孝則
室井滋
風間トオル/梨本謙次郎/濱田マリ/つまみ枝豆/音無美紀子ほか

<物語>
大正12年、菊次郎とさきは所帯を持った。
さきにとっては義理の母にあたる北野うしの強い勧めによる結婚だった。
しかし、その結婚は前途多難。漆職人の菊次郎は、
普段は借りてきた猫のように大人しいが、酒を飲むと豹変し大暴れする。
おまけに金遣いも荒く、さきが頑張って繁盛させてきた日暮里の用品店もとうとう人手に渡る羽目に・・・。
一家は夜逃げ同然に足立区梅島へ移り住むことになる。
新天地で再出発のつもりだったが、菊次郎は仕事にあぶれ、
何とかさきが内職で一家を支える貧しい暮らしが続く。
それでもさきはへこたれない。やがて菊次郎はペンキ職人に転向。
ようやく仕事にも有りつけるようになっていくが、
日本は暗い時代へと突入する。日中戦争、そして、太平洋戦争へ。

時代の荒波に飲み込まれ、赤貧洗うが如しの北野家だったが、子宝には恵まれた。
総領息子の重一、長女の安子、次男の大、そして三男の武。
一家七人は終戦後の貧しい時代を逞しく生き抜いていく。やがて日本は高度経済成長へ―。

迎えた昭和32年。時代の波に乗り損なったか、北野家は相も変わらず貧乏だった。
『貧乏は輪廻する』という独自の哲学のもと、貧乏から脱出するには学問しかないと信じ、
貧しい暮らしの中でも子供の教育には金を惜しまないさきは、
遊ぶことばかり一生懸命の小学校五年生になった武をどやしつけ、勉強させようと躍起になる。
だが、素直に母の言いつけに従った兄姉とは違い、武はそんなさきに猛烈に反抗する。
さすがのさきも手を焼く。一方、「職人の倅に学問なんか要らねえ」と菊次郎は、
子供の教育にばかり熱中して二言目には「父ちゃんみたいになりたくないだろう」
と子供達をどやしつけるさきが気に入らず、酒を飲んでは大暴れする毎日だった。

<作品HP>
http://www.tohostage.com/kikujirou/index.html


おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/02/19 ミュージカル「ジキル&ハイド」稽古場レポ

2012年2月19日(日)13:00
ミュージカル「ジキル&ハイド」稽古場レポ

音楽の虜になるとはこのことです♪
感情や心情を思いっきりのせた迫力ある大ナンバーから、
音とエネルギーの強弱で織りなす、力強いアンサンブルナンバーまで
何度でも聞きたくなるドラマティックなワイルドホーンの楽曲、素敵な歌声!
興奮のお稽古場レポ(シーン的には主に一幕前半部分)をお届けいたします!


左から石丸幹二さん、濱田めぐみさん、吉野圭吾さん。後ろはKENTAROさんと岡村さやかさん


最初にストーリーをざっくりとご紹介しますと・・・
舞台は1888年秋、ロンドン。主人公は医者のヘンリー・ジキル。
ジキルは、精神を病んだ父を、元に戻したい一心で、
人間の心に潜む”善”と”悪”の2つの人格について研究をはじめ、
ついに善と悪を分離できる、ある薬を開発します。
ジキル自ら実験台となり、現れたのが、悪の塊のような”ハイド”。
同じ人物の中に誕生した、全く性格の異なる”ジキル”と”ハイド”。
街中で次々と起きる事件・・・・婚約者エマや娼婦ルーシーは・・・


このジキル役とハイド役を演じ分けるのが、石丸幹二さん。
品のある華やかな立ち姿、伸びやかな声と精悍な力強さ!
歌声はもちろんのこと、表情、芝居が素晴らしい!
今回のお稽古場では、”ハイド”のお顔が拝見できなかったのが残念ですが、
それは本番でのお楽しみですね!(”ハイド”に変わる瞬間がとても楽しみ!)


ジキルの婚約者エマ役は、笹本玲奈さん。
キリッとした芯の通った美しさ!
婚約パーティーのシーンでは、
石丸さんの伸びのある歌声に、
笹本さんの高音が包み込むように重なり、
二人のハーモニーに心が高ぶりました!


そして色気ムンムンの娼婦ルーシー役が濱田めぐみさん。
艶ややかな強弱をつけた歌声や、喉をならすような変幻自在の歌声!!
パブ「どん底」シーンでの娼婦たちの絡みも楽しい♪
小道具を巧みに使った動きやダンスの誘惑にドキドキ!


ジキルの親友アターソン役・吉野圭吾さん。
ジキルのことをいつも気にかける優しさと紳士的な立ち振る舞いが素敵です♪
石丸さんの声とも好対照でキャラクターともぴったり!


秘書官ストライド役・畠中洋さん。
ジキルとの対立やエマへの忠告など、
気迫がものすごい!息が荒いっ!


ダンヴァース卿役には中嶋しゅうさん。
娘エマの幸せを願う姿がとても切ない。さすがの演技力です!


左から中嶋しゅうさん、石飛幸治さん、石山毅さん、石丸幹二さん


アンサンブルさん達が集うナンバー”嘘の仮面”は圧巻でした(この曲大好き!)!
強弱を極端につけたストップモーションからの動き、歌声の緊張感、
視線がパっと止まった瞬間は鳥肌ものです!
緻密に作り上げられていた人々の関係性や、ステージの導線、動きも見事でした。
引きこんでは吐き出されるエネルギーの繰り返しに、目が離せないナンバーです♪


高さを使った、取り囲まれるようなセットにも圧倒されます。

それぞれの関係性、思惑、物語の深さを説明する演出の山田和也さん。
導線や、動きの強弱をつけていく振付の広崎うらんさん。
ブレスの位置、声の圧のかけ方を、自ら歌いながら指示する指揮の塩田明弘さん。
三者三様の切り口から、丁寧に丁寧に作品が作り込まれていました。

今回、オケピットが通常の位置ではないため、指揮の塩田さんとの、
”きっかけ”の確認も念入りに行われていました。
場合によっては芝居先行、歌先行で、そこにオケが合わせたりもします。
この”きっかけ”(歌い始め)がぴたっと気持ちよくきまるのも、生オケならではですよね。

「このシーンは音楽が(よどみなく)流れるので、芝居も流れを止めないでいこう!」
芝居と音楽、どちらか一方が先走っても成立しない、
融合してこそ作品の魅力が2倍にも3倍にもなるのだと実感しました。
音楽と芝居が一体化!した瞬間の吸引力はモノ凄いですよね♪

4度の再演を重ね、
キャストを一新して新たに蘇るミュージカル「ジキル&ハイド」。
超ビッグナンバー”時が来た(原題This Is The Moment)”は
絶対聴いたことがあると思いますが、
とにかく全ナンバーが素晴らしく、
作曲家フランクワイルドホーンの代表作でもあるミュージカルです。
そしてプリンシパルはもちろん、アンサンブル陣も素晴らしい布陣!
お見逃しなく!

↓↓公式HPで公開されていたお稽古場映像もどうぞ!

<公演情報>
東京公演は2012年3月6日~3月28日まで日生劇場にて
大阪公演は2012年4月6日~4月8日まで梅田芸術劇場にて
名古屋公演は2012年4月14日~4月15日まで愛知県芸術劇場大ホールにて

演出:山田和也
原案・原作:R・L・スティーヴンソン
音楽:フランク・ワイルドホーン
脚本・作詞:レスリー・ブリカッス
出演:
石丸幹二/濱田めぐみ/笹本玲奈/吉野圭吾/畠中洋/花王おさむ/中嶋しゅう
KENTARO/石山毅/石飛幸治/若泉亮/岡田静/山田展弘/寺元健一郎/二宮優樹/吉田朋弘
松岡美桔/島田彩/やまぐちあきこ/山中美奈/関谷春子/岡村さやか

公式HPはこちら



石飛幸治さんのMっぷりが最高な"どん底"のワンシーン♪

おけぴ取材班:ayano、chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

12/02/19 モダンスイマーズ「ロマンサー~夜明峠編~」稽古場レポ

2012年2月19日(日)
モダンスイマーズ公演
「ロマンサー~夜明峠編~」稽古場レポ

2月23日に初日を迎える劇団モダンスイマーズ公演「ロマンサー~夜明峠編~」
蓬莱竜太さんが1年半ぶりに劇団に書き下ろす新作公演、
劇場入り直前の通し稽古を拝見してまいりました!

物語の舞台はおそらくそう遠くはない過去の、
日本のどこかであろう、ある北国の峠。
人喰い熊に襲われた里の人々が、
峠に棲む一家に避難するよう勧告しにやってきます。

「闇喰い(やみくい)」と呼ばれる熊、
そして熊を仕留めるため山へやってきたマタギ、
山奥で人目を避けるように暮らすある家族。

まるで白土三平さんの劇画の世界のような設定!
これまでの蓬莱作品とはひと味違う予感が漂います。

外の人間とほとんど接することなく
自給自足の暮らしを続けてきた一家の長男・コロクを演じるのは
モダンスイマーズの古山憲太郎さん(上の写真左から2番目)
口数少なく、うつむきがちなコロク。
しかし心の中に潜む何か強い想いや違和感などを
視線の動かし方やちょっとした体の動きで丁寧に表現していく古山さん。


幼なじみのツグミを演じる佐藤めぐみさんのまっすぐな魅力が眩しい!


登場人物は10名。
全ての人物の背景に物語があり、様々な葛藤が見え隠れします。

哀しい目的を持って山へ来たイヌイを演じるのは
モダンスイマーズ小椋毅さん(上の写真左)。
抱えているであろう大きな絶望、
ギリギリのところで毅然とした態度を保っている姿、
3月の大災害と重なるような設定に胸が締め付けられました。


こちらは座長の西條義将さん(モダンスイマーズ)。
情けなく可愛らしいような背中に哀愁漂いまくりです!
その視線が見つめる先は・・。


客演の千葉哲也さんと松永玲子さん(ナイロン100℃)、このお2人が大活躍!
演出家としても活動されている千葉さん(最近では「寿歌」を演出されていましたね)。
毛皮の衣裳に鉄砲を担いで、まさしくTHEマタギ!
思わぬ過去と出会い、思いをめぐらすオド役で舞台を引っ張ります。
そして松永さん!パワフル!
おばちゃんキャラで笑わせつつも、実は色々と推しはかり何かに気づいている・・。
そんな細やかな演技で目が離せません。

そう。このお芝居、それぞれの役の抱える背景が深いのです!
決してわかりやすく説明があるわけではないのですが、
きっちりと作り込まれた人物描写で、10名全員の登場人物がそこに「生きて」います。

蓬莱竜太さんならではの、
そして座付きの劇団ならではのディープな世界観。
そこにさらに深みを与えているのがこの方、

石田えりさん!

石田さんが演じるのは峠に暮らす家族の母親・ヒサノ。
一家の頼りになる「母ちゃん」であり、
緊急事態にただ一人冷静に対処する「リーダー」であり、
過去に秘密を持つ「女」であり・・。
まるで石田さんのために書かれたようなヒサノ役を、
ごく自然に、演技ではないように魅せてくれます!

上の写真右は、はじめて触れる「ある感情」に胸を踊らせるタケを、
フレッシュに演じる斎藤ナツ子さん。
この舞台、女優さん4人それぞれが、違った魅力を持っていて見ごたえがあります!


自由すぎるトラブルメイカー・シンタを演じる宮崎敏行さんや、


堅実な演技でガチっと脇を固める文学座・粟野史浩さんの美声にもご注目を♪


立場も考え方も違う人々が
「人喰い熊」の出現によって集まり
その思いが複雑に絡み合う・・そして生まれる奇妙な調和。
熊退治のお話かと思いきや、
そこに描かれていたのはやはり「人間」の姿でした。
時代の設定や、役柄の世代の幅など
これまでのモダンスイマーズの作品から
またひとつ先へ進んだような印象を受ける「ロマンサー~夜明け峠編~」
蓬莱竜太さんがライフワークとして3部作の構想で描く物語の序章となる舞台です。

モダンスイマーズ以外の舞台でも引っ張りだこの蓬莱さんですが、
今回の作品は劇団公演ならではの純度100%・蓬莱ワールド。
観る人によって様々な受け止め方の出来そうな余韻の持たせ方にもしびれます!
奥行のあるシアタートラムならではの舞台の使い方や、
色調を抑えたセット、衣裳もお楽しみに!

モダンスイマーズ公演「ロマンサー~夜明け峠編~」
2012年2月23日~3月4日までシアタートラムにて上演。

作・演出:蓬莱竜太
出演:
古山憲太郎/小椋毅/西條義将
石田えり
佐藤めぐみ/千葉哲也/松永玲子(ナイロン100℃)/粟野史浩(文学座)/斎藤ナツ子/宮崎敏行

<あらすじ>
峠で暮らすヒサノ(石田えり)は3人の子供達の自給自足で
慎ましくも穏やかに暮らしていた。
ある日、山の里から三座(西條義将)と犬井(小椋毅)が
マタギの夫婦(千葉哲也/松永玲子)とその弟子(粟野史浩)と共にに訪れる。
“闇食い”と呼ばれる巨大なクマが里の集落を遅い、
多くの命を奪われるが残された住人は
再び襲来されることに怯え、クマ狩をすることになったわけだが、
犬井はその為にヒサノ一家に避難とクマ退治一行の根城ととして、
家を明渡すことを求める。
不意の来訪者たちに対して里から差別され、
激情を露に激しく反対するシンタ(宮崎敏行)、
シンタの過剰なまでの反応とは裏腹に里の男に興味を抱きながら
当惑するタケ(斎藤ナツ子)、
その反応はそれぞれだが、戸惑いながら
母、ヒサノの決断を仰ぐコロク(古山憲太郎)との言葉に、
ヒサノは立ち退かないが納屋を提供することで協力の意志を伝える。
険悪なムードの中で奇妙ともいえる共同生活が始まるが、
そんなことを知らず海の里から兄妹たちの幼馴染のつぐみ梓(佐藤めぐみ)
もそこに加わり、それぞれの思いはやがて
彼らの関係にも変化をもたらし始め、浮かび上がる意外な真実。
やがて抗うことのできない自然を目の当たりにした時、
彼らは思いがけない結末を迎える。

<公演HP>
http://www.modernswimmers.com/nextstage.html



おけぴ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/02/22 OSK日本歌劇団「ADDIO」「Dance of Joy」公開稽古レポ@三越劇場

2012年2月22日(水)10:30
OSK日本歌劇団「ADDIO」「Dance of Joy」公開稽古レポ@三越劇場

OSK日本歌劇団の東京公演、
昨年はレビュー&レビューでしたが、
今回はミュージカル&レビューです!


桜花昇ぼるさん(左)と牧名ことりさん(右)

第一部はヴェルディのオペラ「レニャーノの戦い」をOSK風にアレンジしたミュージカル。
見所はその”悲劇っぷり!”と主演ロランド役の桜花昇ぼるさんがおっしゃっていた通り、
ザ・悲劇ですが、そこに至る心情の変化、過程を、わかりやすく楽しめる作品です。
(原作はヴェルディのオペラ。確かにこういう悲劇ってオペラっぽい!)


指揮官ロランド・桜花昇ぼるさんの友情と愛情の想いに胸を突かれ、


リーダ(牧名ことりさん)の歌声が心にぐさっと響き、


アリーゴ(桐生麻耶さん)に涙!


歌とお芝居のバランスもほど良く、
それぞれのキャラクターに見せ場もたっぷり。
衣裳も重厚感たっぷり!
下の写真はキーマン4名!
左から楊琳さん、平松沙理さん、蒼音淳さん、美砂まりさん♪


中でも兵士ダヴィデ・楊琳さんの役所とクールなお姿が印象的でした!


様々な葛藤の中での人間関係が切なく、
それでいて華やかに描かれた「ADDIO」。
まずはたっぷりと、どっぷりと悲劇にお浸り下さい!


そして!
休憩の後のレビューショーは、
あっという間に感じられる”ダーンスオーブジョーイ♪”

ブンブンブン♪
衣装、キラッキラです!
シルエットも美しい!
客席降りもたっぷり!

ぜひ劇場でお楽しみいただきたいので、
写真はあえて少なめにしておきますね。

ビシっと決まる男役陣!


セクシーな娘役さんたちのラインダンス!


牧名ことりさん、美しい!歌声にもうっとり♪


~終演後の囲み取材~

第一部のADDIOの見所について聞かれた桜花昇ぼるさん、
”この三人ですからね、
三人が一番悩み一番葛藤したトライアングルの人間模様ですね”

それを受けて、桐生麻耶さん。
”第一部は良い意味で(笑)フラストレーションを抱えますので、
そのエネルギー、切なさを、ドーンと第二部で爆発させたいですね”

はい、まさに、第二部は
第一部で内燃していたエネルギーが解き放たれたようなレビューでした!

今年創立90周年を迎えるOSK日本歌劇団。
この節目の年に、トップスター桜花昇ぼるさん、東京初お披露目!
その魅力をたっぷりとお楽しみいただける公演です。
ぜひお見逃し無く!


左から桐生麻耶さん、桜花昇ぼるさん、牧名ことりさん

おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

12/02/22 THE BEE 記者発表会レポ

2012年2月22日 
野田秀樹演出「THE BEE」English Version & Japanese Version合同記者発表会

野田秀樹さんが海外の劇作家・俳優との共同作業を経て作り出し、
2006年のロンドン初演も絶賛された「THE BEE」が日本の劇場に帰ってきます!

「9・11」から10年後のニューヨークで上演したいという強い思いで実現した
Englishバージョン・ワールドツアーの凱旋公演、
そして新たな日本人キャストによるJapaneseバージョン全国ツアー公演の
合同記者発表会の模様をリポートいたします。

「6年前に見逃した観客が待っていてくれたのが感動だった」(野田さん)

NY公演の千秋楽では立ち見が出るほどの反響を呼んだという今回のワールドツアー。
再演にも関わらず劇評が掲載されたというロンドン公演、
そして若い観客の反応が良かったという香港公演、
全ての公演地で共通していたのが
「ベリージャパニーズ」という感想だったとか。

「暴力と連鎖というテーマを取り上げた作品ですが、
そういうお国柄だと思われているのかな(笑)。
6年前にはなかった感想ですね」(野田さん)

9・11事件からイラク戦争へと至る「報復の連鎖」というテーマ。
筒井康隆さんの短編小説「毟りあい(むしりあい)」をモチーフに、
妻子を人質に取られたサラリーマンが、
その犯人の妻子を逆に人質に取るというショッキングなストーリーが展開します。

Englishバージョンで、主役であるサラリーマン・井戸役を演じるのは、
独特の身体表現のある演技に定評があり演出家としても活躍している
ローレンス・オリビエ賞受賞女優のキャサリン・ハンターさん。

野田さんとの共同作業について「私の演劇人生のハイライト」と語り、
「ベリージャパニーズという感想は、
あえて果敢に暗闇の中を歩んでいく、そんな意味合いだと思います。
もしくは我々イギリス人は暴力的ではないという皮肉的な感想かも(笑)。
でも実際は暴力というものはどこにでも存在しているものです」
と作品に込められたメッセージを伝えてくれました。

「キャサリンさんの井戸役は本当に嫌な感じです!
僕は女性に向かってこんなにひどいことは出来ない!」(野田さん)
というEnglishバージョン、男女が入れ替わっているキャスティングに注目です。

その野田さんが井戸役に変わるJapaneseバージョンで犯人の妻役を演じるのがこの方、

ロンドン初演を3回も観劇したという宮沢りえさん!
俳優の息遣いまで伝わるような小さな空間
(今回の会場は水天宮ピット)で演技をするのは初めてという宮沢さん。
「自分の想像を超えるような自分に出会いたい。
野田さんと作品を心から信頼しているので不安はありません。」
と、きっぱり。

実に4半世紀ぶり(!)に野田作品に出演するという池田成志さん(写真 上列左)は
「どうして俺を誘わないんだ!と思っていました。
初演も再演も一切観ておりません(笑)
これじゃまずいかなと思って台本だけは読みましたけど」と会場の笑いをさらいます。

それを受けて野田さんも
「成志には何も期待していません!
この役は嫌な奴だなーと思われなければならないので、
彼にはもってこいの役です」と鮮やかな切り返し!

4年前のこの作品で初めて“役者”として舞台に立ったという
コンドルズ主宰の近藤良平さん(写真 上列右)は、
「4年に1回のオリンピックみたいなものです。
前回も今回もなぜやるのか、それはよくわからない。
過去の記憶は全部捨てたのでもう一回はじめからやりたいですね」とクールに決めます。

「夢の遊眠社」解散後はじめての全国ツアーとなるという今回の野田作品。
「東京に集中しがちな演劇公演が地方へと広がるひとつのきっかけになれれば。
地方公演で様々な才能、そして若い観客と出会うのがとても楽しみ」
と語る野田さんの目の輝きが非常に頼もしく、印象的だった合同記者発表会。
現代演劇史に名を残すであろう衝撃作『THE BEE』。お見逃しなく!

<公演情報>
『THE BEE』
English Version
2月24日~3月11日 水天宮ピット大スタジオ

Japanese Version
4月25日~5月20日 水天宮ピット大スタジオ
5月25日~6月3日 大阪ビジネスパーク円形ホール
6月7日~6月10日 北九州芸術劇場中劇場
6月15日~6月17日 まつもと市民芸術館実験劇場
6月22日~6月24日 静岡芸術劇場

<出演>
English Version
キャサリン・ハンター(Kathryn Hunter)/グリン・プリチャード(GlynPritchard)/マルチェロ・マーニ(Marcello Magni)/野田秀樹(Hideki Noda)

Japanese Version
宮沢りえ/池田成志/近藤良平/野田秀樹

公演HP:http://www.nodamap.com/productions/thebee/


おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/02/22 テヅカ TeZukA フォトコールレポ@Bunkamuraオーチャードホール

2012年2月22日(水)19:00
テヅカ TeZukA フォトコールレポ
@Bunkamuraオーチャードホール

森山未來さんが出演するコンテンポラリーダンス「テヅカ TeZukA」の
公開稽古(フォトコール)で冒頭シーンを拝見してきました。

シディ・ラルビ・シェルカウイさん振付のダンス、
上田大樹さんの映像、
ニティン・ソーニーさんの音楽の
コラボレーションで創り上げられるTeZukAワールド。

ゴキ!
 ドカ!
  ズバ!
   ドス!

漫画から飛び出してきたような、映像と音楽とダンスなコラボのワンシーン♪

手塚治虫さんの作品をそのままダンス化するのでなく、
ベルギー出身で手塚治虫が大好きな振付家シェルカウイさんが、
手塚作品からインスパイアされたイメージを
コラージュのようにつなぎあわせて表現していきます。

作品のキーワード的なことについては、公式HPの森山未來さんインタビュー
とても興味深い内容ですので、ご観劇前(後)にぜひご一読下さい♪


写真左側では音楽の生演奏♪

出演するのは、世界各地から選び抜かれたダンサーやミュージシャン、
そして森山未來さん!(下の写真左から二番目)


とっても器用に漫画読んでます↓

もちろん、アトム(下の写真手前!)をはじめ、
ブラックジャック、ピノコ、どろろなど
手塚治虫ワールドのキャラクターも次々登場。

昨年、ロンドンのサドラーズウェルズ劇場で世界初演で幕をあけた、
イギリス・日本・ベルギーの国際共同製作ダンス作品「TeZukA」。
日本公演の後は、再び世界をツアーで巡ります。
日本公演(初演)は2月23日から27日まで、Bunkamura オーチャードホールにて
サドラーズウェルズ劇場のHPでリハ風景などがみれます

p.s. 森山未來さんも手塚治虫さんが大好きで、
森山さんの価値観の4割くらいは手塚治虫さんでできているそうです♪


左から振付のシェルカウイさん、森山未來さん、手塚プロダクション松谷社長

おけぴ取材班&撮影:おけぴ管理人

12/02/23 スタジオライフ「OZ」オミクロンチーム ゲネレポ

2012年2月23日(金)
スタジオライフ公演「OZ」オミクロンチーム
ゲネプロレポート@シアターサンモール

樹なつみさんの傑作SFコミックを舞台化したスタジオライフ代表作のひとつ「OZ」。
核戦争後の世界を舞台に理想の科学都市OZをめぐって旅に出る
傭兵ムトーと天才少女フィリシアの愛と冒険を描いた壮大なSFアクション作品です。

7年ぶり3度目の上演となる今回は
主要キャストの入れ替わりや、竜星涼さんら3人の客演を迎えての
2チームで上演されるフレッシュな再々演。

劇団の看板“女優”及川健さんと松本慎也さんが
フィリシアとムトーに扮した
オミクロンチームのゲネにお邪魔してきました!

昨年公演の「夏の夜の夢・十二夜」では、
美しく艶やかなヒポリタとキュートすぎるヴァイオラを演じていた松本慎也さん。
今回は屈強なランクAの傭兵・ムトー役に挑みます。
戦闘服に身を包み銃を構える姿が何とも凛々しく魅力的!


彼に護衛を依頼する天才少女フィリシア博士を演じるのは及川健さん。
16歳の女の子らしいお下げ髪にセーラー服。マスコット付きのポシェットが可愛いっ!


そして二人の前に“OZへの水先案内人”として現れる
機械人間の1019(テン・ナインティーン)。

今回新たに1019役を演じる曽世海司さん。
10(テン)ナンバーと呼ばれる人間型のサイバノイドである彼は、
あるプログラムが自分に組み込まれている事を知らないまま
ムトーやフィリシアと共に旅を続けます。
「人間の感情」に興味を持ち、学んでいく姿。
1019に隠された秘密とは・・。

天才である妹フィリシアに嫉妬する姉・ヴィアンカを演じる
鈴木智久さん(上の写真右)と、その婚約者ケイシー役の緒方和也さん(同写真左)。
ヴィアンカの素直になれない様子に共感する女性は多いと思います!
そして緒方さんのヘタレ役っぷりがなんともツボでした。


傭兵ネイト(上の写真右:堀川剛史さん)と
バイオロイド1024(同写真左:青木隆敏さん)の危険な関係にもご注目。
少女マンガの世界に丁寧に寄り添うスタジオライフならではの愛情を感じます。

そしてOZを作り出した天才科学者・フィリシアの兄リオンの登場によって
物語は一気に核心へ!

リオンを演じるのは客演の林修司さん(ルドビコ★)。
屈折した彼の心に隠された秘密と1019の関係とは・・?


男性ならではのダイナミックなアクションや、
美しく描かれる恋と絆・・。
静かに流れる日常こそ、貴重な時間なのだというメッセージが胸を打ちます。

ゼータチームでムトーを演じる竜星涼さんにも注目です!18歳!
(オミクロンチームにも秘書役でご出演されています)


飢えも戦争もない理想郷「OZ」は果たして実在するのか、
ぜひ劇場でお確かめ下さい!

スタジオライフ公演「OZ」
東京公演2012年2月23日~3月12日 シアターサンモール
名古屋公演2012年3月20日 名鉄ホール
兵庫公演2012年3月22日・23日 兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール

原作:樹なつみ
脚本/演出:倉田淳
出演:松本慎也/竜星涼/曽世海司/及川健/関戸博一/林修司(特別出演・ルドビコ★)ほか

公演HPはこちら


おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/02/24 舞台「ローマの休日」荘田由紀さんインタビュー

2012年2月24日(金)
「ローマの休日」アン王女役・荘田由紀さん(文学座)インタビュー

所属する文学座での舞台に加え、「嵐が丘」(2011)など外部公演でも
ご活躍の女優・荘田由紀さん。5月に天王洲 銀河劇場にて
上演される舞台「ローマの休日」でヒロイン・アン王女を演じる荘田さんに
お話をお伺いしてきました!

おけぴ管理人)この作品へのご出演が決まった時のお気持ちを教えてください

荘田由紀さん)
「ローマの休日」に出演できるという事を聞き、
まずは率直に嬉しいなと思いました。
この作品はオードリー・ヘップバーンの作品の中でも代表作といわれるほどの名作ですし、
私自身大好きな映画ですので!
ただ、その時は役名を確認しなかったのです。嬉しいなと思いながら、
いただいた情報、“ローマの休日”“三人芝居”・・・から、
三人芝居というともしや?と思ったのです。
そこでもう一度電話で自分の役を確認したら、アン王女役とのことで、
もう、その瞬間、えっ?!?!?!?!とにかくビックリ!衝撃的でした。
こんなに素敵な役を演じられるなんて、本当に嬉しいです。

おけぴ管理人)大興奮だった様子が伝わってきます!
そんな憧れの役、どのようなアプローチをお考えですか?

荘田由紀さん)自分が演じるとなると(映画で)
これまで何度も観てきたアン王女に対する見方も少し変わり、
“王女も一人の人間、女性”、
そういった部分をしっかりと出していけたら面白いだろうなと思います。

舞台版はモノトーンの世界でセットがシンプルな分、
お芝居がぐっと浮き立っています。三人芝居ですし、
描かれている人間模様も見どころになりますので密な関係が築けたらいいなと思っています。

そして、マキノノゾミさんの作品というのもとても楽しみです。
以前、マキノさんが文学座の稽古場にいらっしゃったので、
お姿を拝見したことはあるのですが、実際にご一緒するのは今回初めてなのです。

おけぴ管理人)映画でも舞台でも、ヴェスパ(ミニバイク)のシーンが印象的ですね

荘田由紀さん)バイクは一度も乗ったことがなくて。
免許は持っていますが、実はドがつくほど下手です(笑)
でも、(劇中)あの状況ですからね。
アン王女も初めてのことを経験するという場面なので、
ある意味リアリティがあるかと。ただ、顔が強張り過ぎないといいのですが。

おけぴ管理人)ヴェスパの運転は大きな(?!)挑戦ですね!

荘田由紀さん)そうです(笑)。あとはこれまで着物の芝居が多かったので
ダンスシーンなども初めてなのです。少しずつダンスもレッスンしていますが、
でも、やはり運転のほうが大変ですね。

おけぴ管理人)しかも吉田栄作さんを後ろに乗せての二人乗りですものね!
運転シーン、楽しみしています!
ところで、作品のちらしですが、アン王女の雰囲気がとてもよく伝わってくるとても素敵な仕上がりですね。

荘田由紀さん)ありがとうございます。
アン王女のヘアスタイルはとても特徴的なので、
撮影でこのスタイルにした時には、いよいよ本当にやるんだな!とウキウキしました。

そして、ご一緒する吉田栄作さん、小倉久寛さんにお目にかかったのも実はこのときが初めてでした。
お二人ともとても気さくな方で、緊張している私にたくさん話しかけてくださり、
お稽古がますます楽しみになりました。

おけぴ管理人)荘田さんは文学座所属ですが、劇団での活動と外部公演だとやはり違う点も多いですか?

荘田由紀さん)全然違いますね、劇団の良さ、外部の良さそれぞれあります。
劇団だとやはり先輩方からたくさんのことを教えていただき、
文学座の雰囲気でやっていく楽しさを感じます。
外部公演では全く違うものを持っている方々とのやり取りになりますが、
そこから学ぶことがたくさんあります。
今回も吉田さん、小倉さん、そしてマキノさんから
教えていただくことがたくさんあると思うので、とても楽しみにしています。

おけぴ管理人)少し作品のお話を離れますが、
荘田さんのお母様である鳳蘭さんは荘田さんの舞台を観にいらっしゃいますか?

荘田由紀さん)ええ、来ますね(笑)
いつも予定さえ合えば公演の半分は観に来ますね!
そして、もちろん私も母の舞台は観に行きますよ!「COCO」は7回観ましたね!
最初はどうしても身内ですから、
台詞がどうかな?とか考えてしまいましたが、次第に作品に引き込まれてラストなんて・・・もう、ねぇ(笑)。

「ローマの休日」は母自身の公演(「シンベリン」)と重なっているので
観られるかわからないですけど、いつもお互いの作品を観ていますね。

おけぴ管理人)ちなみにもしお休みがあったら何をしたいですか?

荘田由紀さん)ローマに行きたいです!!
映画でも一番好きなシーン、真実の口のキャーってところを自分でやっちゃおうかな(笑)

おけぴ管理人)最後に改めてこの作品への意気込みを聞かせてください。

荘田由紀さん)先ほどもお話したように、
「ローマの休日」は名作です。それだけに映画をご覧になった方も作品ファンの方も多くいらっしゃると思います。
ですので、映画の素敵な雰囲気を残しつつ、
また映画とは違った生の舞台の良さも感じていただけるような作品にしたいと思います!

大きな瞳が印象的で、その場がパッと明るくなるような雰囲気をお持ちの荘田さん。
とっても明るく楽しくインタビューさせていただきました♪

舞台版「ローマの休日」は
大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティにて2012年5月12日・13日、
東京・天王洲銀河劇場にて5月23日~27日まで上演。
さらに全国ツアーも予定されています。
ダブルキャストのスケジュールなど、詳細は公演HPにてご確認下さい。

オリジナル脚本:イアン・マクレラン・ハンター、ジョン・ダイトン
原作:ダルトン・トランポ
演出:マキノノゾミ
脚本:鈴木哲也、マキノノゾミ
出演:吉田栄作、荘田由紀・秋元才加(wキャスト)、小倉久寛 <声の出演>川下大洋



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人


12/03/01 7DOORS~青ひげ公の城~稽古場レポ

2012年3月1日(木) 13:00
「7DOORS~青ひげ公の城~」稽古場レポ

水夏希さん×SUGIZOさん×鈴木勝秀さんという異色の組み合わせ、
その美意識の融合がとても楽しみな作品「7DOORS~青ひげ公の城~」の
お稽古場にお邪魔してまいりました。
3/15の舞台写真付ゲネプロレポもUP!

人間の心の深淵を恐ろしくもあり、美しく描きだす”青ひげ公ワールド!

作曲家バルトークの唯一のオペラ「青ひげ公の城」。
これまでにも演劇、アニメーション作品など様々な形で取り上げられている
「青ひげ公の城」ですが、今回の舞台はそのストーリーをベースに
キリスト教の7つの大罪を絡めた作品です。
構成・演出としてこの物語を再構築するのは
ミュージカル「ファントム」、「ドリアン・グレイの肖像」などの作品でも
美しい世界を作り上げた鈴木勝秀さん。

最初にストーリーをご紹介しておきましょう
主人公ユディットは公爵に見初められ、兄の反対を押し切って嫁ぐことを承諾する。
その公爵は“青ひげ公”と呼ばれ、三人の先妻が死を迎えている、
よからぬ噂が聞かれる謎に包まれた人物。
ユディットが結婚を承諾したのは、
何かが隠されているという「7つの扉」の中を見たいという願望から。
青ひげ公の城には「7つの扉」があり、
執事の案内でユディットはそれぞれの扉を開け、謎の男たちに出会う。
彼らは何者なのか、
そして、ユディットが最後の扉を開いた時、
青ひげ公の「7つの扉の」の秘密が明らかになる。


この日は、冒頭場面から第一の扉のシーンを拝見させていただいたのですが
「次の扉の向こうには一体何があるのだろう」とすっかり作品に引き込まれました!
役者さんそれぞれの持つ声色等の濃い“カラー”が作り出す独特の世界観!

主人公ユディットに元宝塚歌劇団雪組トップスター水夏希さん。
紅一点!!
スラリとした立ち姿はもちろん、
凛とした台詞回しや表情豊かな演技も大きな魅力!
真っ直ぐな瞳に吸い込まれそうに!


謎に包まれた青ひげ公にはLUNA SEA、X JAPANのメンバーであり、
ミュージシャンのSUGIZOさん。この作品の音楽も手がけられています。


ヴァイオリンの演奏シーンも!

奏でるヴァイオリンの音色は音楽でもあり公爵の声でもあり、
悲しく語りかけてくるような美しい響き♪
ヴァイオリンの弓をくるっとまわす仕草にゾクっとしました。
劇中音楽もアンビエント・テクノ、現代音楽、エスニックなど、
色々な要素を含んだ懐かしさともの悲しさを感じる旋律と歌声。

二人を取り巻く7人の男たちには、
キリスト教の七つの大罪が役名として付けられています。

青ひげ公の執事でユディットの案内人を務めるのが
阿佐ヶ谷スパイダースの中山祐一朗さん。
なんとも言えない胡散臭さ(褒め言葉です)が漂う声です。


中山さんとユディットの父を演じる陰山泰さん。
ユディットの父は家の繁栄のために娘の結婚を喜び、
兄(菅原永二さん)は妹の行く末を案じます。


(とあるシーンの抜き稽古にて)ヴェルレーヌの詩を朗読する伊藤ヨタロウさん。
思わず聞き入ってしまう音としての言葉の美しさです。役名は裏腹に・・・“嫉妬”。


中央:オレノグラフィティ(劇団鹿殺し)さん演じる“暴食”と
その男を連れ去る従者Spiさん(左・ミュージカルRENTに出演されていました!)と石橋祐さん(右)


ちょっと怖いけど先が見たくなるようなミステリアスな雰囲気の中で、
人の業が色濃く描かれていきます。
“7つの扉”の意味、
そして公爵の真相を知ったユディットはその後どうするのか。
衝撃のクライマックスは是非劇場で!!

東京メトロ大手町駅に掲出されている
この新ビジュアルポスターをご覧いただいてもわかるように、
そのビジュアルの美しさもこの作品の魅力です!

<公演情報>
2012年3月16日~4月1日 東京グローブ座
2012年4月4日、5日 森ノ宮ピロティホール

<作品HP>
http://www.7doors.jp/

<キャスト>
ユディット 水夏希

傲慢 pride 中山祐一朗
怠惰 sloth 石橋祐
憤怒 wrath 菅原永二
肉欲 lust Spi
暴食 gluttony オレノグラフィティ
嫉妬 envy 伊藤ヨタロウ
強欲 greed 陰山泰

公爵 SUGIZO

<構成・演出>
鈴木勝秀

<音楽>
SUGIZO

本番での衣装もお楽しみに!



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人


12/03/02 玉造小劇店配給芝居Vol.9「ワンダーガーデン」稽古場レポ

2012年3月2日(金)13:00
玉造小劇店配給芝居Vol.9「ワンダーガーデン」稽古場レポート

4人芝居×2チームの魅力的なキャストの皆さんが
魔法のように軽やかに男女を演じ分ける「ワンダーガーデン」。
花組芝居×わかぎゑふ×拙者ムニエル×キャラメルボックス×トップアイドル・・
ありそうでなかった組み合わせの4人芝居に期待が膨らみます!

美しい庭のある家に育った四姉妹の20年にわたる物語。
こちら“乙女”な男性陣の四獣(スーショウ)チーム。
写真左から次女・薫子を演じる桂憲一さん、
三女・葉月役の植本潤さん、義妹・桜役の八代進一さん、
そして長女・千草を演じる大井靖彦さん。

ご存じ「花組芝居」の中心俳優として活躍中の皆さんが結成した
俳優ユニット“四獣(スーショウ)”。

今回のお芝居は、四獣のみなさんの花組芝居・入団20周年を記念して
“昔から見守ってくれていた親戚のおばさんのような”存在という
わかぎゑふさんに作・演出を依頼して作り上げられた作品の再演です。

キャッチコピーは
「瞬時にして男と女を演じ分ける究極の四人芝居!」!!


さらに、今回は女性だけの四華(スーホア)チームも参戦。
写真左から高橋由美子さん(次女・薫子役)、
三女・葉月役の澤田育子さん(拙者ムニエル/ goodmorningN゜5)、
義妹・桜役の小椋あずきさん、
長女・千草を演じる大森美紀子さん(演劇集団キャラメルボックス)。

全く同じ台本を男性と女性が演じると、こうも違うのか!と、
目から鱗がパリパリとはがれまくったお稽古場。
演出のわかぎゑふさんが「取材が入っているから、しっかりお願いします(笑)」と
キャストにプレッシャーをかける中、
まずは男性・四獣チームの通し稽古を拝見です。

物語の舞台は大正~昭和にかけての東京・碑文谷辺り。
美しい庭のある家に暮らす姉妹たちの少女時代から20年に渡る物語が、
いくつかのエピソードで語られていきます。

流れる時の中で描かれる四人姉妹それぞれの恋と人生。
決して平坦ではない運命を描きながらも、
わかぎゑふさんの脚本は、その優しい眼差しが何とも印象的。

真面目な長女(大井靖彦さん)は、堅物の海軍将校・杉山との結婚が決まり・・


その杉山の妹である桜(八代進一さん:左)と、
肝の据わった賢い次女・薫子(桂憲一さん:右)は何やら気が合うようで・・


キャピキャピのちゃっかり三女・葉月(植本潤さん)も含めて
とにかく全員が何とも“乙女”!

「まあ、ごめんあそばせ」「嫌だ、私ったらはしたないわ」etc・・
乙女な言葉遣いも満載です♪

女性役はもちろん“お手のもの”の花組芝居メンバーの皆さん。
今回のお芝居では
四姉妹の相手役となる男性をそれぞれが1人2役で演じているのが見どころのひとつです。
つまり4人で8役。この切り替えが何とも鮮やかでお見事♪

“何か”を実演中の海軍将校・杉山(八代さん)や、


“ビタミンの足りない”詩人役・桂さんに笑いが止まりません!

派手な仕掛けや展開はありませんが、
芸達者なキャスト陣と、繊細な脚本の妙にどんどん引き込まれ、
優しさの溢れるラストにカメラを構えながらジーン・・と感動。
わかぎゑふさんの描きだす世界は、
まるで朝の連続テレビ小説をみているような清々しい“面白さ”を
心に運んでくれました♪

さらにこの後、女性陣・四華チームのプロローグを拝見。
こちらも絶妙なキャスト!


(左:小椋あずきさん、右:大森美紀子さん)

男性チームと全く違うおもむきで、
とにかく“かしましい”こと、この上ない(笑)!


(中央:高橋由美子さん、右:澤田育子さん)

きゃっきゃと楽しく飛び跳ねる三姉妹。
高橋由美子さん、拙者ムニエルの澤田育子さん、そしてキャラメルボックス大森美紀子さん。
このメンバーの“姉妹”役が観られるなんて、それだけでも貴重です!

独特の存在感を放つ小椋あずきさん演じる、
義理の妹・桜に対する、ちょっぴり“意地悪”な感じが
何とも「女性的」で生々しい!
これ、“乙女”な四獣チームと全然違う役作りです。

男性が演じる女性と、女性が演じる男性と、女性が演じる女性、そして男性が演じる男性。
うーん、これぞ演劇のお楽しみですね。
是非、劇場で両チームを見比べたい!

ちなみに、四獣チームと四華チームはそれぞれの舞台で
転換スタッフとしても活躍されるそうですよ♪
つまりどちらのチームを観劇しても8名のキャストの姿は観ることが出来るのですが、
ここはやはり2チームを見比べて「演劇ならでは」の魅力を堪能したいところです!

美しいバラの咲く庭で語られる、四姉妹の恋と人生。
甘い中にもピリッとスパイスが効いた物語を
魅惑のキャストで贅沢な4人芝居!
四獣チーム、四華チームそれぞれの味わいの違いが今からとっても楽しみです♪


こちら“テンション上げ体操”中の四華チーム(写真左は演出のわかぎゑふさん)

<公演情報>
玉造小劇店配給芝居Vol.9『ワンダーガーデン』
東京公演 2012年3月8日~18日 座・高円寺1にて
神戸公演 2012年4月7・8日 新神戸オリエンタル劇場にて

作・演出:わかぎゑふ
出演:
[四獣]桂憲一/植本潤/大井靖彦/八代進一
[四華]高橋由美子/大森美紀子/澤田育子/小椋あずき

上演時間:約1時間55分
公式HPはこちら
座・高円寺の公演紹介

公式HPで紹介されているワンダーガーデンCM集がこちら(笑
お稽古場のノリもこんな感じでとっても楽しい雰囲気でした!



植本さんが撮影された写真がこちら、わかぎゑふさんのがこちら



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/03/06 ミュージカル「ジキル&ハイド」ゲネレポ@日生劇場

2012年3月6日(火)
ミュージカル「ジキル&ハイド」ゲネレポ@日生劇場


階段までも美しい!

5年ぶりにキャスト一新!
楽曲から受ける印象は更にゴージャスに、
照明やセットなど新たな視覚的効果に加えて、
人物造形が緻密で、人物像の解釈も変化している様に感じられた、
新生「ジキル&ハイド」、興奮のゲネレポをお届けいたします。

まずは一幕冒頭から、日本では初登場となるビッグナンバー「知りたい(I need to know)」で
医師ヘンリー・ジキル・石丸幹二さんの熱の入った歌い上げが堪能できます♪


父親役の花王おさむさんは後ほど執事役で再び登場します

続くアンサンブルナンバーの名曲「嘘の仮面」。
(このナンバー大好きですっ。最後のポーズにゾクゾク!)
この二曲、照明効果も相まってオープニングから
ドーンと強烈な印象が脳裏に刻まれました!

ジキル(善)とハイド(悪)では無く、
あくまでもヘンリー・ジキルという一人の人間の中に
もともとあった二面性が薬によって分裂し新しいハイドという人格が生まれたと
強く感じる石丸幹二さんの二役演じ分け。

石丸さん演じるハイドは、俄然イキイキと、まさに解き放たれたよう!


俺こそエドワードハーーーーーーーーイドっ!(生きている♪石丸幹二さん)

「これまでのジキルとハイド、それは素晴らしいものでした。
なので、敢えて違うアプローチでやろうと思った時、気負いがなくなりました。
僕のはあまりいいジキルではない、皆さんがあっと驚くジキルとハイドです。」
(初日前の囲み取材の石丸さんコメントより)


ジキルの婚約者エマ(笹本玲奈さん)、見た目は可愛らしいお嬢さんですが、
”ジキルのありのままを受け止める芯の強い女性”!
品とぶれない心、ときに不安に耐える女心がのった笹本エマの歌声♪


石丸幹二さん(左)と笹本玲奈さん(右)


パブ「どん底」の売れっ子娼婦・ルーシー役には濱田めぐみさん。
登場シーンのインパクトはもちろん、うなるような艶声が劇場に響き渡ります!
境遇とのギャップに可愛さが引き立つ濱田ルーシー!


濱田めぐみさん(前)と石丸幹二さん(背後)


次々と起こる事件。アンサンブルナンバー「♪事件、事件」も名曲!


友人として弁護士としてジキルを見守る男アターソン役の吉野圭吾さん。
社交性、バランス感覚などジキルの持っていないものを
備えている彼がジキルの親友というのも興味深いですね。
作品は終始重めのトーンですが、アターソンのシーンは”救い”を感じます!


吉野圭吾さん


ストライド役・畠中洋さんの芝居、表情も必見!
お酒も手伝ってお顔に台詞に態度に…思ってることが出てしまうストライド。
アクロバティックな最期(!!)にもご注目です!


左:畠中洋さん 右:中嶋しゅうさん


病院や患者のことより世間体や宝石のことの方が大切な
セント・ジュード病院の最高理事会の面々…その背後には…


左からKENTAROさん、岡田静さん、石飛幸治さん。背後に石丸幹二さん


見た目は美しいドレスを着て可愛らしいお嬢さんなエマの”強さ”。
大胆でセクシーな衣装に身を包み逞しく生きているように見えるルーシーの”可愛さ”。
この対比をしっかりと見せる演出も秀逸です。


笹本玲奈さん(左)と濱田めぐみさん(右)による「In His Eyes(その目に)」


作曲家フランク・ワイルドホーンさんがミュージカル界に衝撃を与えたすばらしい楽曲たち。
演奏は舞台左手で生オーケストラが演奏(指揮は塩田明弘さん♪)
楽曲、芝居、歌力、ダンス、照明、美術、世界観、アンサンプル、全て一級品です!

公式で公開されたゲネのダイジェスト映像も必見!

東京公演は日生劇場にて3月28日まで!
(大阪公演は4月6~8日に梅田芸術劇場メインホールにて、
 名古屋公演は4月14日~15日に愛知県芸術劇場大ホールにて上演)
是非、新生「ジキル&ハイド」お楽しみください!
おけぴ稽古場レポはこちら


濱田めぐみさんです♪

おけぴ取材班:nats、chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

12/03/06 NAKED BOYZ舞台版「神☆ヴォイス」ゲネレポ@銀座MAKOTOシアター

2012年3月6日(火)14:00 
NAKED BOYZ ACTⅢ 舞台版「神☆ヴォイス」ゲネレポ@銀座MAKOTOシアター

NAKED BOYZのメンバーたちが、
声優になることを夢見て切磋琢磨する若者たちに扮する青春群像劇!


(写真左から 久保慶太さん、山沖勇輝さん、清水一希さん、篠谷聖さん、服部喜照さん、渡辺和貴さん)
※新メンバー渡辺和貴さんは今回の舞台には出演しません

「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイグリーン役で注目を集める清水一希さんが
主演するAチーム・ゲネプロにお邪魔してきました!

映画化もされたコミック「神☆ヴォイス」の
スピンオフ・ストーリーとして楽しめる舞台版は、
清水一希さん演じる主人公が挫折や悩みを乗り越えて
「声優」という夢に向かって走り始める青春・友情物語♪


(写真左から福本有希さん、松岡佑季さん、清水一希さん)


秋葉原の「久保寺声優学校」に集まる落ちこぼれ声優志願者たちを、
NAKED BOYZメンバーたちが個性豊かに演じます。


(写真左から山沖勇輝さん、夏樹弘さん)

早口言葉や発声練習・・(写真中央は森輝弥さん)


もちろんダンスもございます♪


アフレコ体験で清水一希さんが演じるのは、やっぱり戦隊物の“グリーン”役!


元スタジオライフの舟見和利さん(写真左)もご出演。
生徒たちを温かく見守る声優学校の講師役がいい感じです♪
ちなみに3役を演じ分ける舟見さん。思い切りはじけるこんな姿も・・・。

舟見さんの“神ヴォイス”♪

自分の夢に向かって走り続ける若者たち。
「俳優」という夢を追うNAKEDBOYZメンバーの姿にも重なる青春ストーリー。

篠谷聖さん(写真右)主演のBチームは、また違う魅力をみせてくれるとのこと!
リピーターズ特典やグッズ販売等、
キャストをさらに身近に感じられるイベントも行われるようですよ。
Wキャストのスケジュール等、詳細は公式HPをチェック♪

NAKED BOYZ ACTⅢ 舞台版「神☆ヴォイス」は、
銀座MAKOTOシアターにて2012年3月6日~14日まで上演。
作・演出:カニリカ
出演:
<Aチーム>
清水一希、♪松岡佑季、♪森輝弥、♪飛磨、夏樹弘、福本有希、山沖勇輝、
大矢剛康、久保慶太、♪田中太郎、♪前田邦宏、♪仲沢景/♪舟見和利
<Bチーム>
篠谷聖、♪松岡佑季、♪森輝弥、♪飛磨、川本稜、服部喜照、田野井強、
元木諒、佐藤峻、♪田中太郎、♪前田邦宏、♪仲沢景/♪舟見和利
(♪は共通キャスト)



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/03/08 ザ・ミュージカル「9時から5時まで」ゲネレポ@天王洲銀河劇場

2012年3月8日(木)18:00
ザ・ミュージカル「9時から5時まで」ゲネレポ@天王洲 銀河劇場

パワハラ・セクハラ上司をぶっ飛ばせ!
ミュージカル初挑戦となる元トップバレリーナの草刈民代さん、
同じくお笑いタレントの友近さん、
そして元宝塚トップスター・紫吹淳さんという
異色トリオが、コミカルにパワフルに大活躍です!


(写真左から友近さん、草刈民代さん、紫吹淳さん)

物語の舞台は1979年、まだまだ男性優位の世の中。
とある大企業で働く秘書バイオレット(草刈民代さん)は、
能力がありながらも女性ということで出世がままならない子持ちの未亡人。

草刈さん、ビシビシっとした動きがさすがに美しいっ!



(写真右はドラリーのボーイフレンドを演じる安崎求さん)

セクシーな容姿のせいで周りから誤解を受け、
上司からのセクハラに悩むドラリーを演じるのは友近さん。
しっとりとした“カントリー・バービー”です。


夫の浮気で離婚、初めての会社勤めを始める世間知らずなジュディーを演じる紫吹淳さん。
おっとりしながら、ぶっ飛んだジュディーが何ともハマり役!

そして、この3人に徹底的にやっつけられるパワハラ上司を演じるのが石井一孝さん。
ハジケまくり、笑わせまくりの大熱演!!!


(右は社長秘書役の花山佳子さん。お歌が素晴らしい~♪)

セクハラ、パワハラ、使い込み。
こんな上司も会社もいやだ!!
「働く女子」3人組の怒りが爆発です!



(セクシーに踊る紫吹さんに目が釘付けの石井さん。表情最高♪)

果たしてどんな作戦でパワハラ上司をやっつけるのか。乞うご期待です!!



(左は、年下男子っぷりがかわいい石井一彰さん)

ミュージカル初挑戦の草刈さん。
コミカルな演技が意外にもお似合いで、
なんとも楽しそう~にヴァイオレット役をいきいきと演じてらっしゃいます。

もちろん、ダンスシーンの美しさは折り紙つき!!!

働く女性必見のミュージカル「9時から5時まで」。
アメリカ・カントリーミュージックの女王ドリー・パートン
(映画“マグノリアの花たち”大好きです♪)による音楽も楽しく、
アンサンブルの動きやダンスもザッツエンターテイメント!
笑って日ごろのうっぷんをきれいさっぱり洗い流せるミュージカルです♪

<公演情報>
ザ・ミュージカル「9時から5時まで」
3/9(金)~18(日)天王洲銀河劇場にて上演 その後全国ツアー

作曲:ドリー・パートン
脚本:パトリシア・レズニック
演出:西川信慶

出演:
草刈民代/紫吹淳/友近
石井一孝/安崎求/花山佳子/石井一彰

高橋広司/中本雅俊/板垣辰治/永嶋柊吾/森山純/富田和幸
松本好永/辻奈緒子/高橋千佳/澪乃せいら/小野妃香里/森加織/深野琴美/田代迪子

あらすじ:
男性優位の社内で、上司ハートから女性軽視の嫌がらせを受けていた
OL3人はついに爆発!「やってられるか!」とハートに捨て台詞を残して
会社を早退。意気投合した3人はハートをやっつける妄想に浸る。
「女性達に幸あれ!」やる気満々の彼女たちは、空想から現実へ、
嘘つきで偽善的な上司に復讐すべく、オフィスでの戦いが始まる。
ところが事態は思わぬ勘違いからとんでもない方向へ・・・。
先の読めない展開にもう笑うしかない!?

制作発表レポ
公演HP


♪♪♪

おけぴ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/03/12 「幻蝶」公開稽古レポ@シアタークリエ

2012年3月12日(月)、13日(火)
『幻蝶』公開稽古&観劇レポ@シアタークリエ

映画”キサラギ”、”ALWAYS三丁目の夕日”、TVドラマ”相棒”、
”ゴンゾウ 伝説の刑事”(内野聖陽さん主演)などで
今注目の脚本家・古沢良太さんがオリジナル戯曲として書き下ろした舞台「幻蝶」。

演出の白井晃さんは『ゴンゾウ』出演時にその脚本の面白さに驚き、
内野聖陽さんは、初めて『幻蝶』の脚本を読み終えたとき、
その見事さに思わず拍手したそうです!

社会からドロップアウトした二人の男が虫取り網を持って幻の蝶を追う。
滑稽に思えるこの光景が、いつしか美しく、神々しくすら見えてきて、
気づくと作品の魅力に引き込まれている、
不思議で素敵なストレートプレイ『幻蝶』。

昆虫愛好家、通称“ムシ屋”は
嗜好によってカブトムシを愛する“カブト屋”、
トンボを愛する“トンボ屋”などと分類されるそうです。
この話の主人公二人は蝶を愛する「蝶屋(ちょうや)」、筋金入りの蝶オタク。

豪快でエネルギッシュなイケイケ親父戸塚保を演じるのは内野聖陽さん。

戸塚は伝説的な捕獲の名人、
獲物の動きに同調しての捕獲の様子はまさに
“蝶のように舞う”という言葉がぴったり。


一方、ナイーブで悩み多き引きこもりの青年内海真一を演じるのは田中圭さん。

同じ蝶屋でも、真一は卵から育てる飼育派。捕獲は大の苦手。


年齢も、タイプも違う二人をつなぐのは
「幻の蝶“シロギフチョウ”の存在を信じている」ということ。
そんな二人の廃屋での共同生活では、
戸塚があの手!この手!その手!?で
真一の心を開こうと仕掛けるもどうもかみ合わない。。


あの手!



この手!



その手?!


このやり取りが実にテンポよく繰り広げられ、
戸塚の豪胆さとそれに翻弄される真一の姿が笑いを誘います。

内向的な真一は終始うつむき加減ですが、
俄然瞳が輝きだすのは…蝶の話題!
目の前で繰り広げられる蝶の売買に思わず身を乗り出す真一です。

上の写真左は日本一の虫ブローカー、
戸塚とは長い付き合いの吉永。演じるのは大谷亮介さん。
ノリはいいけれどちょっと胡散臭い男の二面性にはドキリとさせられます。

他にも二人の蝶探しに巻き込まれる人々が登場。

七瀬なつみさん演じる安藤は山を管理する不動産会社のOL。
現実社会から逃避する二人を罵り、追い出そうとするのですが。。



夜の蝶?!

旅回りのストリッパーユカは華やかな職とは似ても似つかない純朴な女性。
中別府葵さんがくったくない笑顔で好演です。


そして田舎町のボランティアを名乗りながら、
戸塚の借金を取り立てにやってきた男・村木を
細見大輔さんが凄みを持って演じますが、
その裏に見える小悪党ぶりに土地の抱える薄気味悪さを感じます。


幻の蝶を信じ、追い続ける二人と彼らを取り巻く人々が繰り広げる人間模様が
とても鮮やかに描かれ、そして次第に明かされる数々の真実。
彼らの行く末は、果たして幻の蝶を見つけることは出来るのか。

古沢良太さんが十数年間あたためてきた渾身のオリジナル戯曲!
台詞の一つ一つに表面的にはわからない真意がこめられていて
多面的な言葉のマジックを見せてくれます!

また、美しい舞台美術を手掛けるのは松井るみさん。
白井さん演出の『GOLD~カミーユとロダン~』(2011)でもその美しさに圧倒されましたが、
今回は観ている者の想像力を刺激し物語、台詞、人間関係がより明確に浮かび上がるようなセットです。
キャストスタッフが惚れ込んだ素晴らしい脚本と実力派キャストの強力タッグ!

幻の蝶のその先にあるものとは!

<公式のダイジェスト映像>

<公演情報>
2012年3月12日から4月4日まで日比谷シアタークリエにて。
その後、広島、兵庫、新潟、福岡、仙台、松本と地方公演が予定されています。
詳しくは公演HPをご確認ださい。

<上演時間>
2時間20分(休憩なし)

<出演>
内野聖陽
田中圭
七瀬なつみ
中別府葵
細見大輔
大谷亮介

<スタッフ>
脚本:古沢良太
演出:白井晃
振付:康本雅子
美術:松井るみ


おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

12/03/15 OSK日本歌劇団「レビュー 春のおどり」稽古場レポ

2012年3月15日(木)16:00@大阪松竹座
OSK日本歌劇団「レビュー 春のおどり」稽古場レポ

「春のおどりは~よいや~さっ~♪」チョンッ!
ぱっ!と花咲く春の空。
めでたさいっぱいの「春のおどり」に浮き立つ心!
笑顔いっぱい明るさいっぱいです!


(お稽古場いっぱいに咲き誇る扇の花♪)

今年、創立90周年を迎える大阪生まれの「OSK日本歌劇団」。
2004年、66年ぶりに大阪松竹座に帰ってきてから9回目となる「春のおどり」は、
春を感じて明るくはずむ心を、美しさと楽しさ溢れるレビューに仕上げた
OSK伝統の演目です(演出や音楽、振付は毎回新作!)。


写真中央はトップスター・桜花昇ぼるさん、右: 高世麻央さん、左: 桐生麻耶さん。
異なる魅力の3大スター揃い踏み!

前半の第一部が和物、後半の第二部が洋物のレビューという和洋両方楽しめる構成ですが、
今回拝見したのは第一部の
和物レビュー「桜舞う九重に~浪速の春にいざ舞わん~」のお稽古風景。

第一部の作・演出・振付は、
日舞の山村流六世宗家であり、振付家としても歌舞伎や宝塚歌劇など多方面で
活躍されている山村若さん(上の写真左から2番目。
お父様はなんと宝塚歌劇団特別顧問の植田紳爾さん!)。


和物といっても、ただの日舞ではございませんでした!
なんとヒップホップ系・和物レビュー!?

OSK歌劇団90年の歴史を振り返るラップ調の歌が、とーっても楽しいですっ!
ワクワクしながら観ているうちに
OSKレビューの歴史を知って、ジ~ンと感動し、
さらに「好き度」が増していく仕掛けがたっぷり!


トップスター・桜花昇ぼるさんを中心に息つく間もなく繰り広げられるのは
時代ごと、劇場ごとにOSKの歴史を振り返る「思い出の演目」名場面の数々です。
桜花さんの舞う、名作「鶴」では
大人数で作り出す「扇の鶴」の美しさに溜息が洩れました。
(これはぜひ劇場でご覧下さい♪♪♪)


シーンとシーンを楽しいラップがつなぐノンストップ和物レビューは、
「静」と「動」の緩急の付け方がなんとも気持ちがいいです。

あまりにも内容の詰まった振付に動きが流れないよう
「踊るところよりも、止まるところに気をつけて!」と指導するのは
この日、稽古場にいらしていた振付の花柳達真さん。
グウーッと伸びて、クルッとまわって、キュッと止まる!
この「キュッと」が決まるとモノ凄くかっこいいのでございますっ!

みなさん軽やかにこなしているように見えて、
実は振付の先生方も「息、続くか?」と気遣うほどのハードな運動量。
さらに口上~幕開けの衣裳早変わりも見どころのひとつとあって、
本当にみなさん動きっぱなし。

そんな中、どこまでもはんなり可愛らしい娘役さんたちのこの笑顔!
(中央の折原有佐さんの素晴しい歌声にもご注目♪)


折鶴を持ってはしゃぐ牧名ことりさん(写真中央)もキュートです!
大好きな小芝居も満載♪


今回は拝見出来なかったのですが、
本来は男役である高世麻央さん(写真右)が演じる「楊貴妃」も非常に楽しみ!!


裾さばきまで美しい、朝香櫻子さんの所作に見とれて・・


桐生麻耶さんの凛とした男役ぶりにもうっとり♪


若手男役のみなさんの笑顔もきらきら輝き、
初舞台生を含めた総勢35名が、持てる力を出し切って踊りまくります!!
(みているこちらもテンションあがりまくり!)

大阪エリアに伝わる“わらべ歌”や“盆踊り”を取り入れて、
OSKならではの味付けをしたレビュー、
「浪花(なにわ)から日本を盛り上げなアカン!」という熱い気持ちが伝わりました!!

さらに第2部の洋風レビュー「GLORIOUS OSK~リズム・コレクション~」は
ラテン、スパニッシュ、ラインダンス・・と、
こちらもノンストップ・踊りまくりステージになるとのこと!

関西らしい、はんなりとした品の良さと、
笑いを上手に取り入れたパワフルなレビューはOSKならでは。
その魅力がギュッと濃縮された「春のおどり」は、
ぜひOSK未見の方にもオススメしたい作品です。

美しく舞う大輪の花のようなスターさんから、
まるで桜のつぼみのように愛らしい下級生のみなさんまでが一丸となって、
ウキウキと心が弾むようなショーを魅せてくれます。
この春はぜひ大阪・松竹座で、
満開の桜のようなOSKのみなさんの笑顔に元気をもらってきて下さい!


<耳より情報>
3/9(金)にOSK日本歌劇団 創立90周年記念公演の製作発表があり、この席上で、

2012年4月 レビュー 春のおどり@大阪松竹座
2012年7月 レビュー in Kyoto@京都南座!
2013年4月 レビュー 春のおどり~桜咲く国@日生劇場!!

が上演されることが発表されました!
そうです、来年4月についに東京・日生劇場で"春のおどり"が上演です!
大阪・京都・東京の三都市で上演されるOSK90周年記念公演レビュー第一弾が、
今回お稽古場レポでお届けした大阪松竹座の「春のおどり」です。
ぜひお見逃しなく!!

<公演情報>
OSK日本歌劇団 創立90周年記念公演「レビュー春のおどり」
第1部
「桜舞う九重に ~浪花の春にいざ舞わん~
」作・演出・振付:山村若
第2部
「GLORIOUS OSK ~リズム・コレクション~」
作・演出・振付:大谷盛雄
2012年4月12日~22日まで、大阪松竹座にて上演

<出演>
桜花昇ぼる/高世麻央/朝香櫻子/桐生麻耶/緋波亜紀/牧名ことり/折原有佐
美砂まり/平松沙理/真麻里都/恋羽みう/蒼音淳/楊琳
悠浦あやと/虹架路万/和紗くるみ/瀬乃明日華/愛瀬光
舞美りら/白藤麗華/香月蓮/妃那マリカ/城月れい/華月奏
風海旬/遥花ここ/星南ゆり/麗羅リコ/由萌ななほ/かなめ樹里

初舞台生:実花もも/美月あんじゅ/榊紫之/栞さな/桃葉ひらり

公演HP


下級生たちのお稽古を見守る桜花さんたち。笑顔が優しい♪

おけぴ取材班&撮影:mamiko、おけぴ管理人

12/03/15 7DOORS~青ひげ公の城~ゲネプロレポ@東京グローブ座

2012年3月15日(木)19:00
『7DOORS~青ひげ公の城~』ゲネプロレポ@東京グローブ座

水夏希さん、SUGIZOさん、鈴木勝秀さんが生み出す
青ひげ公の世界に思わず息を呑みました!

美しい世界にどっぷりと浸り、そして見終わった後で
自分自身を見つめなおすような心持になる作品です。

先日の稽古場レポはナチュラルな写真満載でお届けしましたが、
衣装、照明、美術、音響・・・が加わってまさに総合芸術です。
それでいて、それぞれのお芝居、存在感、声の主張が稽古場から
より一層はっきりとしていてとても見ごたえのある舞台に仕上がっています。

劇場に足を踏み入れるとそこには
円形劇場(東京グローブ座)の利点を最大限に活かしたせり出し舞台。
怪しいまでに美しく、そして長きに渡りひっそりとたたずんでいたと思わせる
青ひげ公の城とそこに差し込む冷たい光。
幕開きは稽古場レポでもご紹介した青ひげ公を演じる
SUGIZOさんのヴァイオリン演奏です(SUGIZOさんは劇中音楽も担当されています)!
ミステリアスな従者たちも存在感抜群。
ヴァイオリンの音色に誘われ、一気に作品の世界へ引き込まれます。

作曲家バルトークのオペラ『青ひげ公の城』をベースに
キリスト教の7つの大罪を絡めたオリジナルストーリー。

青ひげ公に嫁ぐこととなった主人公ユディット(水夏希さん)は
用意された婚礼衣装を身にまとい、
執事(中山祐一朗さん)の案内で城にある7つの部屋を巡り、
そこにいる謎の男たちと出会います。

第一の扉の向こうにいたのは、先日のお稽古場レポでもご紹介した
“暴食”という罪を犯した男(オレノグラフィティさん)。
狂気の中で食べ続ける姿がおぞましい。ユディットも困惑と嫌悪感を隠せません。

続いて出会ったのは“肉欲”(Spiさん)

Spiさんが野獣のようなセクシーさでユディットを誘います。
水さんとSpiさんは音楽ユニットGuys From The Earthでもご一緒されていることもあり、
息もぴったり、ダンスの駆け引きも見ごたえたっぷりです。美しいっ!
“肉欲”のSpiさんの台詞はすべて英語、
この多国籍感も作品のミステリアスなイメージをより深めます。

戸惑いながらも次々と扉の向こう側の世界を旅するユディットが
7つ目の扉を開けた時、ユディットの決断はいかに!

残された扉に潜む男の正体、そして衝撃の結末はぜひ劇場で。


ゲネプロ前に行われた囲み取材は緊張の中にも自信が感じられる雰囲気でした♪

~水夏希さん~
「ロングヘアーやドレスなど初めてのことが多く緊張していますが、
宝塚の娘役の方をずっと見てきたので、仕草は意外と自然にできているのでは
と思いますので(笑)、ぜひ確認しにいらしてください。
一歩足を踏み入れたらそこは“青ひげ公の城”、そんな劇場空間を感じていただきたい作品です。」

~SUGIZOさん~
「音楽については、子供のころから好きだったバルトークを非常に意識しました。
舞台は百戦錬磨の皆さんのなかで僕に出来ること僕だから出来ることを懸命にやっています。
人間の縮図のような濃い舞台、作品の雰囲気に浸って楽しんでください。」

<公演情報>
2012年3月16日~4月1日 東京グローブ座
2012年4月4日、5日 森ノ宮ピロティホール

<キャスト>
ユディット 水夏希

傲慢 pride 中山祐一朗
怠惰 sloth 石橋祐
憤怒 wrath 菅原永二
肉欲 lust Spi
暴食 gluttony オレノグラフィティ
嫉妬 envy 伊藤ヨタロウ
強欲 greed 陰山泰

公爵 SUGIZO

構成・演出:鈴木勝秀
音楽:SUGIZO
作品HP:http://www.7doors.jp/


おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/03/16 DANCIN' CRAZY2 公開稽古レポ@梅田芸術劇場メインホール

2012年3月16日(金)18:00
DANCIN' CRAZY2 公開稽古レポ
@梅田芸術劇場メインホール

タイトル通り、まさに”踊り狂う”という表現がぴったり!
女性だけとは思えない、力強く艶やかなダンスと歌!
セクシーで大人な雰囲気!
華やかで楽しくワクワク感を煽る構成と演出!
帰り道の大興奮保証ショーです!

囲み取材に登場された皆さんは、
真っ赤なルージュにマニキュア
目のやり場に困るほどセクシーな衣裳!

「憧れのシカゴ、憧れのヴェルマを演じることができて幸せです。
Act1 では私達にしかできないCHICAGOをお届けしたい」と話す湖月わたるさん。

囲み取材にはゲイリー・クリスト氏
(全世界のCHICAGO振付の総責任者で今回の振付もご担当!)もご登場。
「レディース・アンド・ジェントルウィーメンの素晴らしい彼女達とご一緒できて
本当に嬉しく思います」と笑顔でコメント。

ゲイリーさんの存在で川の流れがさーっといくように全体が動き出した
と話されていた朝海ひかるさんの言葉も印象的でした。

「アクト2は宝塚卒業生だからこそのショーをみてもらえるのでは」(風花舞さん)
「長く舞台に立っている私たちでも初めての体験がいっぱいです。
一瞬たりとも見逃さないように観てください」(星奈優里さん)
と話されていた皆さんの言葉通り、
本当に一瞬も見逃せないステージ!


左から星奈優里さん、朝海ひかるさん、姿月あさとさん、湖月わたるさん、風花舞さん

囲み取材でも身につけられていた、このセクシー衣裳による
第一部Act1は、史上初・女性のみでの「CHICAGO」!

まずは舞台上にどーんと生バンド!
開演前から期待感高まりまくりです!

今回は"Musical Selections"というダイジェスト版での上演になりますが、
Overture、All that Jazzからはじまって全9曲!

ヴェルマ役の湖月わたるさんは、モデルのようなスタイルと仕草、ささやくような、
でも芯のある歌声で最後まで圧倒的な存在感です!

凄腕弁護士ビリー(姿月あさとさん)とロキシー(朝海ひかるさん)が歌う
「we both reached for the gun」では、
朝海ロキシーの操り人形風の可愛く楽しい動きと、
姿月ビリーの声色の使い分けをぜひお楽しみに!

隅々まで個性の光るダンスは、さすが元宝塚の女優さん達!
つい、お一人おひとりの動きに見とれてしまって、
はっと気付くこともしばしば。
群舞も圧巻です。
色気と狂気を感じるナンバー”監獄タンゴ”では、
宝塚をご退団されて時間がたったからこその迫力があるように感じました。

爪の先まで怪しく美しい動きで、流れるように展開するフォッシーワールド。
目をカっと見開いてご観劇下さい!


朝海ひかるさん、湖月わたるさん


そして休憩挟んでの第二部は、
凄いを通り越して、モノ凄いっ!
想像していたボリュームの”倍”以上、いや、もっとでした!
”おぉぉぉきっとここが一番の盛り上がりだな!”と感じるシーンの連続!


朝海ひかるさん

お一人お一人の魅力も、たっぷりと楽しめます!
湖月わたるさんのダイナミックで優雅なターン&ターン&ターン!!
”血と薔薇”の王子様のような金髪の朝海ひかるさん!
美しさが妖しい星奈優里さん!
腕の動きのしなやかさがツボすぎる風花舞さん!

スペシャルゲストの姿月あさとさんは、フェミニンからマニッシュへと変幻自在!
ガーシュインメロディを歌いながら舞台に現れる姿月あさとさんの
包み込むような歌声。
寄り添うように声を重ねる秋園美緒さんの高音も美しく耳がとろけました♪
そこに絡む風花舞さんのスパンコールのお衣裳も素敵!


姿月あさとさん

最後に、シーンごとの印象も少しご紹介しておきますね。

「♪ザ・プレヴュー」では、白鳥の湖にのせたバレリーナたちの小芝居の楽しいこと!
踊れる出演者ばかりだからこそできるバレリーナたちのガチンコ対決!
湖月さん朝海さんのかわいい表情、袖にはけきるまでお見逃しなく!

「♪ピアソラを踊る」では
椅子を使った振付(振付は名倉加代子さん)がとっても印象的!
”かっこよすぎる娘役たち”、これもダンシングクレイジーならでは!

「♪月夜歌聲」は、鏡を使った儚く美しい演出に、ただただみとれるばかり。

オリジナルで作られたゴスペル風の「♪オールフォーダンシング」では
踊ることが、歌うことが楽しくてたまらないという
熱い気持ちがビンビン伝わってきます。

舞台に差し込む一筋の光を囲むように踊る「♪心の翼」は、
命をいとおしむように柔らかい笑顔で踊る姿に、
気付かないうちに涙があふれてきました。

輝く笑顔で、真っ白い光の中で踊る黒燕尾での
フィナーレにかけての展開には完全に心を持っていかれました!
宝塚卒業生の、男役でも娘役でもない、ダンサーとしての燕尾ダンス!

満足度120%保証!

東京公演は
2012年3月23日(金)から25日(日)、
Bunkamuraオーチャードホールにて上演。

公演期間は僅かです。
ぜひお見逃しなく!

DANCIN' CRAZY2おけぴ稽古場レポ
おけぴ制作発表レポ&湖月さん朝海さんインタビュー
公演HP


左から風花舞さん、湖月わたるさん(ウィンク♪)、星奈優里さん

おけぴ取材班:mamiko、おけぴ管理人、レポ隊の皆さん 撮影:mamiko、おけぴ管理人

12/03/19 まほろば稽古場レポ

2012年3月19日(月)11:00
新国立劇場「まほろば」稽古場レポ

蓬莱竜太さんが初めて書き下ろした“女性だけ”のお芝居に、
栗山民也さんの熟練の演出が絶妙にマッチして、
第53回岸田國士戯曲賞を受賞した傑作舞台「まほろば」。

4月から始まる待望の再演を前に、
作品をより深く掘り下げる作業の続く稽古場へ、
おけぴ管理人とおけぴスタッフMがお伺いしてきました!
“大いに笑い、大いに身につまされた”稽古場レポをお届けいたします。


6人の実力派女優が集まった稽古場で、
生々しくもあっけらかんとした4世代女子トークが炸裂です!

九州地方のとある田舎町を舞台に、
下は12歳から、上は80代までの4世代(正確には5世代!?)の女性たちによる、
妊娠、生理、跡取り問題、不倫、結婚・・などなど
「女の人生」のキーワードがてんこ盛りの会話劇が、
やけっぱちな“笑い”を絡めて展開していきます。


(何故か床に突っ伏す、母と娘・・・一体何が?!)

~物語~
とある田舎町。祭りの夜。男たちは出払っており、女たちが残って留守を預かっている。
数日前に東京から久しぶりに帰郷したミドリ(秋山菜津子)。
東京生活が順調だったが、気がつけば40代、婚約寸前で交際相手と別れ、
傷心旅行のつもりだったのだが、実家の母(三田和代)は本家の血筋を絶やしたくないため、
いまだ独身のミドリに小言が絶えない。
本家の「大母様」(中村たつ)と、村の娘・マオが二人の間に入りなだめてくれるが、功を奏さない。
一方、妹のキョウコ(魏涼子)は、父親の分からない子を出産。
ミドリの姪にあたるその娘(前田亜季)の行方は何年もわからない。
親戚の女が集まり宴会の準備を進めているところに、
長い間行方がわからなかったその娘が突然帰ってくる・・

東京で働くアラフォー・キャリアウーマンのミドリ(秋山菜津子さん)。
働く女性ならきっと身に覚えのあるような「あるある!」な台詞のオンパレードと、
リアリティ溢れる秋山さんの演技!
(秋山さんの“二日酔い”演技、必見です!)
ゲラゲラと笑いながらも、深―く頷いてしまう。そんなシーンを生み出す秋山さんに拍手!

常に前のめりで、この家の血筋を絶やさないことに執念を燃やす母・ヒロコを演じるのは、
三田和代さん(写真左)。
いつまでも結婚しない娘の境遇を「ああああああ~」と嘆く母。
恋人と別れた理由を根掘り葉掘り聞き出そうとする母。
娘からの衝撃告白に“家庭の医学”を持ちだす母(!)。
どこを切っても「母100%」の三田さんの台詞回しが圧巻です。
素晴らしいコメディエンヌぶりに目が離せません!

魏涼子さんと秋山さんの、まるで本物の姉妹のような遠慮のないやりとりも、
いかにも“実家な感じ”を醸し出していて、
ここでも、「あるある!」と頷きっぱなしで共感です。

とぼけているようで、何もかも見透かしているようなタマエを演じるのは、
俳優座のベテラン女優・中村たつさん(上の写真中央)。
絶妙のタイミングで絶妙の台詞を放つタマエに稽古場は大爆笑です
(お茶目なタマエの手には激辛スナックが!)。

“女”たちの抱える問題にズバッと斬り込んでいくマオ(大西風香さん 上の写真左)も、
ただの「子役」ではなく、立派な出演者のひとり。
錚々たる顔ぶれの女優陣と渡り合う姿があっぱれです。
劇後半では彼女が大きな意味を持つ存在に・・。

そして、思いつめた様子のユリア(前田亜季さん)の抱える秘密が、
藤木家の居間を大きく揺るがします。

トランプ遊びをする3人の間をジョーカーがぐるぐると回り続ける・・。
ひとりでは出来ない遊びである“ババ抜き”が続く、印象的なシーンです。

前半部分の通し稽古の後、
演出の栗山民也さんが舞台上に出演者を集めます。
全員でテーブルを囲んだその姿はまるで本当の「家族会議」のよう!

繰り返し出演者に伝えていたのは「生活の流れに沿った自然な会話」をするということ。
“シェイクスピア”や現代劇の具体的な例をあげながら丁寧に説明をし、
ほんの少しでも「流れを切ってしまう」
不自然な動きがあれば細かくチェックをして、スタッフ、出演者と確認していきます。
演出のひとつひとつに確かな裏付けがあり、
それを的確な言葉で穏やかに出演者に伝えて行く栗山さんの姿を拝見して、
この作業があるからこそ、あの魔法のように鮮やかなお芝居が生まれるのだなと深く納得しました。

蓬莱竜太さんという若き才能の生み出した傑作戯曲が、
名演出家の手腕と、個性あふれる実力派女優6人の演技によって
鮮やかに立ちあがって行く現場は、何とも幸せな「演劇」の魅力に溢れていて、
「舞台は生きている」という思いを新たにすることが出来ました。

生々しくも愛おしい4世代の女性たちの 「まほろば=理想鄕 」はいったいどんな場所なのか。
“産む性”である彼女たちの物語、ぜひ劇場でそのパワーに触れていらしてください。

<公演情報>
「まほろば」
4/2~15 新国立劇場小劇場
4/18 まつもと市民芸術館
4/21 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
4/28 シベールアリーナ にて上演

作:蓬莱竜太 
演出:栗山民也
出演:秋山菜津子/中村たつ/魏涼子/前田亜季/大西風香/三田和代

<公演HP>
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000440_play.html
<公演ブログ>
http://nnttplay.info/mahoroba/



おけぴ取材班&撮影:mamiko、おけぴ管理人


12/03/20 D-BOYS STAGE 10th「淋しいマグネット」稽古場レポ

2012年3月20日(火)12:00
D-BOYS STAGE 10th「淋しいマグネット」稽古場レポ

若手俳優集団・D-BOYSの舞台第10弾「淋しいマグネット」
8名のキャストが集まった稽古場へ潜入してまいりました!


(後列左から碓井将大さん、橋本汰斗さん、阿久津愼太郎さん、陳内将さん
前列左から遠藤雄弥さん、荒木宏文さん、瀬戸康史さん、柳下大さん)

今回D-BOYSが挑む作品「淋しいマグネット」は、
スコットランド出身の劇作家ダグラス・マックスウェルによる自伝的青春群像劇。
スコットランドで初演され、韓国演劇界でも4人の美少年が演じ、
熱狂的ロングランを記録した作品がついに日本上陸です!

この日本版では、テーマをより身近に感じることが出来るよう、
設定を日本に置き換え、
惹かれあいながらも傷つけあう4人の若者たちの20年にわたる物語を描きます。

D-BOYSの8人がReds,Blues,Whits,Purplesという
4通りの組み合わせで出演するということで、
それぞれチームの化学反応にも期待が高まるこの公演、
今回お稽古場で拝見したのは、下の写真左から
瀬戸康史さん、遠藤雄弥さん、柳下大さん、荒木宏文さんがご出演のRedsチーム!

まず見どころのひとつは、
4名の出演者が9歳、19歳、29歳と3つの時代を演じ分けるということ!
上の写真は悪ガキパワー全開ではしゃぐ9歳のD-BOYSたち♪


瀬戸康史さん(上の写真)演じる転校生のリューベンは
天才的な文才を持ちながら、
滅多に感情を表に出さないミステリアスな少年です。

「生と死と時間、がこの作品のテーマだと思っています。
(リューベンは)特殊な立ち位置の神秘的な役どころ。
表情を見せない分、内面でうごめいているものを表現したい」
(囲み取材での瀬戸さんコメントより)


9歳の少年になりきって、元気いっぱいとっても楽しそうに舞台中を駆け回るのは、
グループのリーダー・ゴンゾ(遠藤雄弥さん)とトオル(荒木宏文さん)。


(こちらの写真は19歳のシーン)

荒木さんいわく
「どこかにさめた部分があるところが、自分と近いかも」というトオル役。
子どものころにはリーダー格だったゴンゾとトオルの関係性が、
年齢を重ねて変化していく様子にもご注目下さい。


柳下大さん(下の写真左)が演じるのは、ちょっぴりスローでからかわれやすいシオン。

これまでのイメージとは違うヘアスタイルにびっくり!
もともとは別の作品のための役作りだったそうですが、
今回のシオン役にもぴったり、ということでそのままにしてあるそうです。

「元気でおバカで金魚のフンみたい」(柳下さん談)というシオン。
前回公演「検察側の証人」とはまた全然違った魅力です!
昨年の本公演の柳下さん荒木さんビジュアル撮影レポもぜひご覧下さい)

19歳になり、ロックバンドを結成した4人。
大学に進んだ者、社会に出て働く者、そしてガールフレンドの存在・・
馬鹿騒ぎをしながらも、その裏で少しずつ生まれる心の距離が、
繊細な台詞で表現されていきます。


そしてもう一つの見どころは、
天才文学少年・リューベンが書いた物語が展開する劇中劇。
今回の公開稽古では拝見出来なかったのですが、
ヒリヒリするようなリアリティ溢れる現実のシーンとは違う、
ファンタジックな世界 (ダンスシーンもあり!!)とのことです!


こちらは稽古後の囲み取材で笑顔を見せるキャストのみなさん。
前列がRedsチーム、後列がBluesチーム。

「4人の登場人物の誰にフォーカスを合わせるかで物語の見え方も変わってくる」
「演じる人によって味わいも変わってくるので、ぜひ4チーム見て下さい!」
「観ている方の気持ちによっていろいろな感じ方がある作品。
(演じるのが)難しい分、僕たち役者は燃えるし楽しい!」

キャストの皆さんのコメントからも、役者としてこの作品にかける熱い想いが伝わってきました!

Redsチーム、Bluesチームの他、
組違いのPurplesチーム、Whitesチームでの上演もあり、
4人の登場人物を8人のキャストが日替わり4チームで演じることで、
作品の世界がより多面的に見えてくると思います。

4人の少年たちが繰り広げる、秘密と謎解きの物語。
お見逃し無く!

<D-BOYS STAGE「淋しいマグネット」公演情報>
~東京公演~
2012年4月8日(日)~28日(土)
@Bunkamuraシアターコクーン
~大阪公演~
2012年5月3日(木・祝)~6日(日)
@イオン化粧品シアターBRAVA!

<上演時間>
約2時間20分(休憩15分)

<スタッフ>
作:ダグラス・マックスウェル
上演台本:御笠ノ忠次/田中誠
演出:茅野イサム

<キャスト>
瀬戸康史/柳下大/荒木宏文/遠藤雄弥/阿久津愼太郎/陳内将/橋本汰斗/碓井将大
(出演スケジュールは公式HPをご参照ください)

<ストーリー>
海沿いの小さな町を舞台に、4人の少年の9歳から29歳までの成長を追った物語。
いつしか離れ離れになっていた彼らが、10年ぶりに出会った。
ぎこちない再会を軸に、子供時代の記憶や秘密が明らかになっていく。
9歳、19歳、29歳の3つの場面が行き来し、
そこに夢のようなおとぎ話が劇中劇として絡み合い、
現実とファンタジーを織り交ぜながら予想もしない結末へと繋がっていく

<公演HP>
http://www.d-boys.com/d-boysstage10/


おけぴ取材班&撮影:mamiko、おけぴ管理人

12/03/25 響人「La vie en Rose」稽古場レポ

2012年3月25日(日)18:00
Artist Company 響人第6回公演
『La vie en Rose ~エディット・ピアフと8人の男の話~』稽古場レポ

2009年に、劇団四季で活躍されていた役者さん達が創立したArtist Company響人。
その第6回公演『La vie en Rose』のお稽古場にお伺いしてきました。
(後半に山崎佳美さん和音美桜さんインタビューがございます♪)

この作品は、昨年末にトライアウト公演として初演され、
そこから更なる成長を遂げていよいよ本公演として今回上演されます。
エディット・ピアフを愛した男たちが、
ピガールの街角で、モンマルトルのキャバレーで、ニューヨークの教会でピアフを語り、
紡がれる思い出で浮かび上がる彼女の人生を
ピアフの数々の名曲とともに綴る少し大人のエンターテイメントです。

お稽古場にお伺いしたこの日は、まずはじめに、演出の吉原光夫さんを中心に、
作者の中山大豪さんも交えてのディスカッションから始まりました。

キャストのみなさんが実際に台詞を発してみて、引っかかること、気になったことを
中山さんに投げかけ、それに中山さんが答えたり、全体で話し合っていきます。
例えば、ある登場人物の“言い回し”について。
~そのキャラクターの人物像に加え、思い出を語るという設定上、
すらすらと文章になっておらず、途切れ途切れの言い回しとなる。
でも、ある印象深い事柄に関しては不思議と詩的な美しい言葉を発する。
この言い回しの変化は矛盾するように思われるけれど、
実は我々の実生活でもそういうことってあるよね!~
というような、言い回しで生まれるリアリティについてのディスカッションがとても印象的でした。


みなさん真剣なまなざし(山崎佳美さん,藤井健太郎さん,香川大輔さん,高橋卓爾さん)

本公演では初めてとなるオリジナル戯曲での公演、
作者の中山さんの思いもしっかりとキャストに浸透していきます!
(この作品の多くのシーンは登場人物の独白という表現形態です)

続いて、お稽古に向けてのアイスブレイキングゲームが行われました!
舞台上でアンテナを張ること、注意深くいること、柔軟な発想を持つこと、
そしてさらけ出すこと。ゲームの内容は、順にサインを送って行くようなもの、
他の人とバッティングしないように手を挙げていくものなど様々。

緊張感と緩和の絶妙なバランスで、稽古場の空気がみるみるやわらいでいきます!


一生懸命な山崎佳美さんがとってもキュート!!

シリアスな本編では見られないであろうみなさんの笑顔笑顔笑顔!


山崎佳美さん、藤井健太郎さん、高橋卓爾さん、香川大輔さん



吉原光夫さん(演出)、中山大豪さん(脚本)、種石多喜人さん



響人主宰の広瀬彰勇さん!



和音美桜さん、中ノ瀬由衣さん


そして、柔軟な発想が求められたのは、連想ゲーム。
中山さんが出題者となり、答えとなる“単語”に関するヒントを、
一つずつ出していきます。
わかった人はこっそり中山さんに耳打ちして正解者から早抜けです!

皆さんもご一緒に考えてみましょう!

実際に出されたヒントは
「臭い」
「ペア」

このキーワードから連想される答えは何だと思いますか?
なんとここで香川さんが正解者(はやいっ!)!!


自信を持っての藤井健太郎さんの回答は。。。「枕」でしたが残念、不正解。



種石多喜人さん、思考中


続いて中山さんから出されたヒントは
「穴」
「女子高生」

徐々に正解者が増え、「女子高生」で男性キャストが全員正解、
想像力を駆り立てるヒントだったようですね(笑)!


とっても嬉しそうな吉原さん!!


まだ正解してないのが山崎さんと和音さん!
ここで中山さんからさらにヒントキーワード。

「足」


ここで山崎さんが正解して、
最後まで残ってしまったのは和音美桜さん♪


和音美桜さん


みなさんは、おわかりになりしたか?

答えは「くつ下」でした!

自信満々で不正解な人、
みんなが続々と中山さんの元へ答えに行くのを不安そうに見つめる人。
1ヒントにつき1回の回答チャンス、フルに活かして毎回答えに行く人、
じっくり考える人、色んな性格が表れます。
そうやってお互いの殻を破って、ありのままでいられるようになる、
稽古に向けての素敵な準備運動ですね!!


っと、ウォーミングアップレポをどーんとお伝えさせていただきましたが、
実はこの日、当初はピアノにあわせての歌稽古の予定だったのですが、
音楽担当の方が急遽都合が悪くなってしまい、歌稽古がなくなってしまったんです。

ということで、ウォーミングアップレポをお届けした次第なのですが、
ここで!なんと!急遽!
山崎佳美さん和音美桜さんのご厚意で、今回の公演について
直接お話をお伺いさせていただけることになりました♪

ここからは、“ピアフの名曲の数々を歌う歌手”をダブルキャストで演じるお二人、
山崎佳美さん、和音美桜さんへのスペシャルインタビューという形でお届けいたします。

おけぴ管理人)お二人にとって響人はどういうところですか。

山崎佳美さん)
『Doubt<ダウト>』で初めて参加して、
稽古の面白さや芝居の作り方、本当にいい経験になりました。
みんな芝居に対して真面目なんです。
目指しているものに対する真摯な姿勢が響人の特徴であり、
そこにすごく共感しています。
そこから私自身も凄く刺激を受けますし、
とてもいい循環を生み出してくれるところです。

和音美桜さん)
昨年の『レ・ミゼラブル』のお稽古中に『Doubt<ダウト>』を観て響人を知り、
その時、難しいお芝居ながら想像力を駆り立てられ、
小説を読んでいるかのような感じがお洒落だなという印象を持ちました。
そして、レミでご一緒した吉原さんに今回お声かけいただき、
こうして実際にお稽古に参加して、
これまで自分なりに向き合ってきた“お芝居”というもの、
その奥深さを改めて勉強させていただいています。
個性豊かな方々が集まっていらっしゃるので、それも楽しいです(笑)

山崎佳美さん)
個性的だよね!そしてそれぞれキャラクターが被らない(笑)
これまで一緒にやってきた人でも、ここ(響人)でやるのは全然違って
「こんなところがあったのか!」とか「やるじゃない!」って思うこともありますよ!

和音美桜さん)
そうそう、みなさん、稽古始めのゲームなどで見せる素顔が意外に抜けていたりして、
それが凄くキュートな魅力で!それでいて芝居に入ると全然違った面が出るので、
役演じるってこんなに変わるんだということを、実感しています。

おけぴ管理人)そんな個性的な面々を率いる演出家・吉原光夫さんはどんな印象ですか。

山崎佳美さん)
明るくて面白い、(お稽古場の)あんな感じですよ!
ただね、芝居に対しては本当に情熱的だし真摯。
私よりだいぶ若いのに色んなことを勉強していて、尊敬しています。

和音美桜さん)
吉原さんは物事を綿密に調べて考えていく理論派。
私は色んなことを感覚で捉えていくタイプで、
例えば何か腑に落ちないことがあってもそれを説明するのが苦手なんです。
「なんかやりにくいんだけどな」って感じで(笑)。
吉原さんはそれを分析し言葉にしてくれて、上手く導いていってくれるんです。


演出の吉原光夫さん

おけぴ管理人)
では、ここからは今回の作品について聞かせてください。
お二人はピアフの遺した数々の名曲を歌う歌手をダブルキャストで演じるとのことですが。

山崎佳美さん)
作品の中でピアフ自身が歌うようには描かれていないので、
舞台上での居方の難しさはありますよね。
歌もトライアウト公演の時のようなリサイタル形式ではなく芝居に近い、
物語の中で歌うようになりますからね。なかなか例え難いお芝居になりますね。

和音美桜さん)
あまり“こうです”という枠にとらわれない、
観る方それぞれの想像力で自由に解釈してもらえるような感じになると思います。

山崎佳美さん)
そうね、私たちもこれから芝居と合わせていくことで
どんな変化が起きるか楽しみなんです。どう感じてもらえるか、
お客様も想像力を持って参加してもらう、響人らしいですよね。

おけぴ管理人)お二人は7、8曲ほど歌われると伺いましたが、
実際に歌ってみてピアフの歌はいかがですか。

山崎佳美さん)
実はメロディは単調(シンプル)だったりするんです。
ただ、そこに流れる感情がとてもドラマチック!まるで台詞のようで、面白いけど難しいです。
この作品に出会ったことで歌うきっかけをいただいた、
和音ちゃんとも貴重な体験だねと話しているんですよ。

和音美桜さん)
普通は「難しいです」と答えるところですが、
“難しい”とはまたちょっと違って、なんでしょう。。。
“深い”です。(山崎さんも大きく頷く!)
私の中でなんとなくシャンソンは人生経験がないと歌えないなと思っていて、
今回歌うことで改めて曲と向き合って。。。
「やっぱりそうなんだ」と確信しました。
ですので、まずは歌を通して自分の人生、
自分自身と向き合うことが大事なんだろうなと思っています。
ただ、私はピアフほど「この人を愛するのよ!」と
情熱たっぷりに生きているタイプではないので、
彼女から盗めるものは盗みつつですけど(笑)

山崎佳美さん)
和音ちゃんとダブルキャストというのもこの設定だからこそ、
二度とないですよね。年齢も違いますし、
これまで演じてきた役のキャラクターもきっと全然違うと思うんです。
でも、そういったことに制約されない脚本・演出なので、
それぞれの歌でピアフの色んな面を浮かび上がらせることが出来たらいいなと思っています。

おけぴ管理人)
お二人の声のトーンも違うので、
また違うイメージが沸き起こるかもしれませんね。
これはダブルキャストの醍醐味、両方観ないとですね!

お二人)是非!!(笑)

おけぴ管理人)
ありがとうございました!
最後にキャストの皆さんから動画でメッセージをいただきました!

【公演概要】
2012年4月18日(水)~25日(水)
ウッディシアター中目黒にて

作:中山大豪
演出:吉原光夫
出演:山崎佳美/和音美桜
 香川大輔 栗原英雄 高橋卓爾 種石多喜人
 西山聖了 広瀬彰勇 藤井健太郎 中ノ瀬由衣
演奏:藤本藍 杉山隆哉 伊藤健太

作品HP



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


12/03/28 ESCOLTA(エスコルタ)インタビュー

2012年3月28日
ESCOLTAインタビュー

注目のソリスト/ヴォーカルグループ”ESCOLTA”(エスコルタ)、
音楽のハーモニー同様、トークでも絶妙バランスのお三方。
結成5年目を迎えた今、ESCOLTAとの出会い、
その位置づけなどをメンバーの田代万里生さん、吉武大地さん、結城安浩さんに
たっぷりとお伺いしてきました♪

まずは、当日撮影させていただいたこちらの動画でその歌声をお聞き下さい!

ESCOLTAというのはスペイン語で“エスコート”。
女性を優しくエスコートできる男性たちという意味と、
作り出す音楽の世界へ聴く人をエスコートするという
二つのコンセプトで名付けられたESCOLTA。
とてもスマートな横顔と高い音楽性を兼ね備えた、まさに“名は体を現す”素敵なお三方です。


結城安浩さん、田代万里生さん、吉武大地さん

おけぴ管理人)
先ほど動画コメントを撮影させていただきましたが、
みなさんの絶妙のコンビネーションに驚きました!すばらしいですね。

結城安浩さん(以下、結城))
1年半ほど三人でラジオをやっていたこともあって、
いつの間にかトークでも役割分担が決まっていきましたね。
声がいいので大ちゃん(吉武さん)が最初の挨拶でね。

吉武大地さん(以下、吉武))
そう、だいたい僕が先頭バッターで。。。

結城)
そういうのトップバッターって言うんじゃない?

吉武)
え、そう?

田代万里生さん(以下、田代))
こうやって結城くんが訂正に入るんです。
でもだいたいその後自滅するんです(笑)

結城)
訂正が間違っていたりね(笑) 
後ろから聞いていて〝違うぞー!〝って行くんですけど。

田代)
いざ自分が一番前に行くとダメみたいなね(笑)

結城)
で、最終的に万里生がフォローしている感じです。

吉武)
そうそう!ちなみに彼(田代さん)が最年少です。

一同)
笑!!!

結城)
なんだかとてもバランスがいいんです。年齢は結構違うんですけどね。
えっと、万里生が今。。。二十(ニジュウ)。。。

田代)
僕は28(歳)です。

結城)
で、ぼくが35(歳)で、彼(吉武さん)が四十(ヨンジュウ)。。。

吉武)
いやいや!!

田代)
あ、五十(ゴジュウ)?

吉武)
僕、33(歳)ですよ。2月のコンサートでは四十代と言われて、更に増えてるし!

結城&田代)
あ、そうだっけ?(笑)

おけぴ管理人)
みなさん、本当に息ぴったりですね!それではひと笑いしたところで(笑)
ESCOLTAとの出会い、お互いの第一印象についてお話を聞かせてください。

吉武)
僕は大学卒業後、イタリアに留学し、その後オペラ公演などに参加していたころ
ESCOLTAのオーディションのチラシを目にしたのがきっかけです。
ちょうどグループや何かのプロジェクトに参加したいと思っていた時期だったので
いいタイミングでしたね。

田代)
僕の場合は卒業後留学しようか、どこかの歌劇団に入るか考えていたときに、
お世話になった先生から声をかけていただきオーディションに参加しました。
実はそのお話をいただく少し前にTVでESCOLTAのオーディション風景を見て、
大ちゃんがインタビューを受けているところを見ていたんです。

吉武)
一次審査の時だね、そのときはオペラのアリアと自由曲を歌ったんですよ。

田代)
そうそう、他にもオペラに出ている方や大学院の先輩方が多く映っていて、
すごいな、先輩方がTVに出ている!と思っていたところで
お話をいただいたので受けてみようかなと思ったのです。

おけぴ管理人)
吉武さんと田代さんは同じ東京藝術大学のご出身ですが、そのころ面識はありましたか。

田代)
あまりしゃべったことはなかったのですが、握手はしたことある感じでした(笑)

吉武)

おけぴ管理人)
結城さんはいかがですか。

結城)
僕は二人とはだいぶ違って、10代のころからスタジオミュージシャン、
スタジオボーカリストとして活動して、そこでご縁があってオーディションの話を知りました。
クラシックだけでなく、R&Bやポップスのキャラクターを入れたいが歌はもちろん他にもいろいろと条件があって。
ということでした。

おけぴ管理人)
いろいろと?

結城)
背が高くなきゃいけないとかですね。

田代)
たしか175cm以上って話でしたね。

結城)
ちなみに股下は関係なくてね(笑)
あと、性格が良くなければならないというのもありましたけど、
まぁ、性格については隠せるので大丈夫かなと(笑)
そういう感じで(笑)、オーディションを受けるのも初めてでしたが、
一回チャレンジしてみようと最終審査から参加し。そこで彼らと初めて会いました。

おけぴ管理人)
そこではどの様な印象でしたか。

結城)
ボーカリスト同士とはいえ、僕の周りにはクラシカルな歌い方をする人がいなかったので、
最初はみんなの声の大きさに驚きました。

田代)
反対に僕らクラシックの人間からからすると、
結城くんが課題曲(ポップス)を楽譜にないフェイクを入れたりとか
フレーズも、どんどん自分の声が一番響くところに持っていったりして歌うことがとても新鮮でした。
そして、大ちゃんは。。。曲の間奏でいきなり歌詞を朗読し始めたんです。
「I believe 愛することは。。。」ってね。

結城)
求められていないのにね(笑)

吉武)
なんだかね、みんなそこは歌っていないし
結城くんもそこはフェイクしてなかったし。

田代)
きっとフェイクに対抗するにはって思ったんだろうね。

結城)
なんかそういうの初めてだったので、ビックリしましたよ!
世の中にはいろんな人がいるんだなって(笑)

田代)
僕らはてっきりバリトンの人にはそういう楽譜が渡されたと思っていたんです。
違ったんですけどね。いきなりの朗読にはみんなビックリだったようです。

結城)
それも受け狙いとかではなく、本気ですからね。

吉武)
何だか、ここで表現したいなとうずうずしちゃったんですよ。
そもそもレコーディング審査だったのですが、それ自体初めてで。
多分万里生もそうだったと思うんだけど。

田代)
ヘッドフォンして歌ったこと、なかったですね。
マイクで歌ったことも、スピーカーのあるコンサートへ行ったこともありませんでしたね。

吉武)
ヘッドフォンして歌うことに関しては今もまだ慣れていないのですが。。。

結城)
え?5年目!5年目!(笑)

田代)
まぁ、慣れているかって言われたら確かにね(笑)

吉武)
やっぱり今も生で歌うほうが自然ですよね。
とにかくそのときは初めてで、結城くんがどんどんやっていくのは圧倒されましたね。

結城)
ぱっと見て、みんな初めてだとわかったので、これはフェアじゃないなと。
明らかにみんな僕より年下でしたしね。
自分が最初にやることでヘッドフォンの使い方やマイクとの距離、
キューボックスの使い方など見せようと思ったのです。
僕はそういうつもりだったのですが、
中にはそれに萎縮したと言うか影響受けすぎて
クラシックの方が無理にポップスっぽく歌ってしまったということもあったようで(笑)

田代)
作戦じゃなかったんだよね(笑)

おけぴ管理人)
紳士的ですね。まさにESCOLTA!
それを受け、田代さんはどんな感じで歌われましたか?

田代)
僕はそのとき自分が出来るベストな形でと思ったので、
ポップスでしたがクラシックの歌い方をしました。
大ちゃんも歌に関してはそうでしたね。朗読付きでしたが(笑)

結城)
そうそう、まぁ、僕に変に影響されなかったのがこの二人ということです(笑)

おけぴ管理人)
では、そんなESCOLTAの作り出す音楽について伺いますが、
曲やコンサートなどの製作過程はどのような感じですか。

結城)
僕ら3人はそれぞれソリストですので、もちろんそれぞれの道があります。
ただ、それとは別の“ESCOLTA”という人格があって、
それぞれが自分のやりたいことではなく、常にESCOLTAとしてどうするかを考えています。
なので、僕の視点での意見と万里生の意見が見事に一緒だったことがあって!
イメージを共有できているんだなって、そういうの面白いですね。
実際音楽的な衝突は一度もなく、
作っていていつも楽しいし分かり合えているなと感じています。

田代)
曲のボーカルアレンジ、誰がメロディで誰がハモルかなどは基本3人でやっています。
一人でも歌えるけれど、“ESCOLTAとして”と考え、ここでは自分は引いてみようとか、
場合によっては一番全部一人が歌ってもいいじゃないかなんてこともあります。
今は、音だけでなく、この“詞”だったら結城くんだね、なんてこともあるんですよ。

吉武)
もちろん、話し合いの中でそれぞれの考えもどんどん出していきますが、
ぶつかってダメになるような衝突ではなく、
それによって楽曲が、ESCOLTAが磨かれていくような感じです。

おけぴ管理人)
スムーズに進むクリエイティブ作業の様子が浮かびます。

田代)
そうですね、(お二人に向かって)早いよね。

結城&吉武)
うんうん。

結城)
すごくシンプルなんです。

おけぴ管理人)
これは核になるところを共有しているからこそですね。
さて、田代さんはミュージカル作品にも数多くご出演されていますが、
田代さんにとってESCOLTAでの活動はどのような位置づけですか。

田代)
もともと、ESCOLTAでの活動を観て声をかけていただきミュージカルを始めました。
ミュージカルは、その作品のカラー、役のキャラクターなどを反映して歌うのに対して、
ESCOLTAは等身大の自分をMCでも歌でも出せる自由がありますね。
デビュー当時はそれまで培ってきた“クラシック”寄りで歌わなければ!と自分で色を着けていたものが、
今はミュージカルで経験したもの、ESCOLTAで二人から得たものを総合的に捉えて、
そしてそれを三人で表現していけることに音楽的魅力を感じています。

おけぴ管理人)
ESCOLTAで得たものというお話がありましたが、
結城さんはクラシック出身のお二人との活動からどのような影響を受けていますか。

結城)
大地や万里生がマイクで歌ったことがなかった様に、
僕はその反対、ノンマイクで歌うという経験がありませんでした。
それがESCOLTAとの出会いでクラシックホールでノンマイクで歌うという機会をいただいたのですが、
そのときの衝撃、感動は強烈でした。
僕が発した音がお客様に届き、それが響いて帰ってくる。
お客様が聞いた音を聞くことができる!彼らはこういうことをやっていたのか!と歌の奥深さに気づきました。

(結城さんの解説:通常僕の声はマイクを通して電気信号に変わってスピーカーから出てそれを聴いていただいています、
僕らがステージ上で聞く音はお客様とは違うスピーカーから聞くので厳密に言うと違う音を聞いているのです。)

これはESCOLTAに出会わなかったら体験できなかったので彼らに感謝しています。

出会ってから6年一緒にいますが、まだまだ知らないことばかりです。
これからも万里生や大地が持っているものを吸収しながら
新しい自分になれたらいいなとチャレンジできる場所がESCOLTAです。

おけぴ管理人)
では、これからの音楽活動、9月に東京国際フォーラムにてコンサートが開催されますが、
他にもライブハウスやイベントなど様々なシーンで活動されていますが
それぞれのカラー、コンセプトについて聞かせて下さい

吉武)
まず国際フォーラムでのSinging Dramaシリーズは映画を見ているかのように
物語を紡いでいくようなイメージです。
次回は~愛のうた~というサブタイトルで、具体的にはこれから色々と決めていきます。
イベントやライブハウスではお客様との距離の近さを大事にMCもアットホームに進めますが、
このホールコンサートでは世界観を作っていくので究極しゃべらないというのもあるかも知れませんね。

結城&田代)
そうだね、どうなるかねぇ。

吉武)
とにかくオリジナル曲もカバー曲もあって、
じっくりたっぷり歌を聞いていただくようになるかなぁ。

結城)
ホールコンサートやイベントなどこうしていろんな場所で歌うことで、
いつも歌っている歌も違う雰囲気になることに僕らもワクワクします。
これからもESCOLTAとして新しい場所、人と出会いが楽しみです。

おけぴ管理人)
これからも幅広くご活躍されることを期待しています!
お話を伺っているだけで、素敵なエスコートで極上の音楽の世界に連れて行ってくれると確信いたしました!
まだ出会っていないみなさんも、是非、9月のコンサートへ!

<こぼれ話>
低音が本当に心地よく響く吉武さんに思わず尋ねてみたところ、思わぬ方向に!

おけぴ管理人)
どのくらい低い声が出るのですか?

吉武)
朝だと、下のレぐらいですかね。

おけぴ管理人)
朝のほうが低いんですね!!

田代)
ただ、結城くんの方が大ちゃんより声が低いときあるんですよ(笑)

結城)
二日酔いの時ね(笑) 本当にいい声でね、ライブでお聞かせできないのが残念です(笑)

おけぴ管理人)
みなさんで飲みに行かれることも?

田代)
ありますあります!

結城)
誰が店員さんを呼ぶかも決まってるんですよ!まず大ちゃんでダメなら万里生。

おけぴ管理人)
確かに、本当によく響く、よく通る声ですよね。

吉武)
ありがとうございます。がやがやした居酒屋でも自信を持って声出しています!

<公演情報> 
ESCOLTA Singing Drama 012~愛のうた~
2012年9月16日
東京国際フォーラムホールCにて
全席指定6800円

エスコルタ公式HP



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


12/03/29 ミュージカル「コーヒープリンス1号店」製作発表レポ

2012年3月29日(日)11:00
ミュージカル『コーヒープリンス1号店』製作発表レポ

韓国で視聴率30%超を記録した大ヒットドラマが、
魅力のキャスティングで日本オリジナルミュージカルに!
主題歌をあのマッキーこと槇原敬之さんが書き下ろすことでも
話題のミュージカル「コーヒープリンス1号店」。
製作発表の様子をご紹介いたします!
(山崎育三郎さんと高畑充希さんへのインタビューも近日UP!)

大会社を経営する祖母からつぶれそうなカフェの立て直しを命じられた
主人公ハンギョル(山崎育三郎さん)と、
ハンギョルに“男”に間違われたことからイケメン男性しか雇わないカフェで
男性店員として働くこととなったウンチャン(高畑充希さん)の爽やかな恋と夢の物語。

わがままお坊ちゃんながら、男として働くウンチャンに惹かれ、戸惑うハンギョル役の山崎育三郎さん



男と思われていることに悩みながらもハンギョルが気になるウンチャンに高畑充希さん。

お二人の真っ直ぐなキラキラした瞳が役にピッタリ!


カフェで働くイケメン店員=通称プリンス。


この日もバリスタ姿で登場したプリンスたち、もう、こんなカフェがあったら連日大繁盛ですよね。

ドラマを観ていて、やるならこの役だと思っていたというソンギ役の加藤和樹さん。


結婚したい男性No.1キャラのハンソン役には新納慎也さん。
「みなさんが韓国ドラマに持っているイメージ、
明るいジャケット、首の巻き物、めがね、素足に靴。。。その韓流を一手に引き受けます」


そしていよいよ、槇原敬之さん作曲の、注目の劇中ナンバー「恋する心達のために」のお披露目!

ミュージカル曲作りをライフワークにしていきたいと思っていた矢先の楽曲依頼だったそうで
「初めてのミュージカルナンバー作りで、どのシーンの曲にするかは自分で選んだのですが
一番難しい曲を選んじゃって。考えすぎて寝込んじゃいました(笑)」と話す槇原さん。


そのシーンとは、ハンギョルとウンチャンの恋に、
ちょっと大人な男女、ハンソン(新納慎也さん)、ユジュ(玉置成実さん)の思いも交錯するという場面。
4人の声が重なり合って、胸がキュと苦しくなるような、
一気に作品の世界へ引き込まれるナンバーです!

楽曲披露中も終始笑顔で時折大きく頷いていた槇原さん。
聞き終わっての感想は「みなさん声がすごいですね!
これから曲がいい感じに育っていく予感がします!」
とイメージどおりの曲に仕上がっているご様子です!


素敵なキャストと楽曲がとても楽しみな
ラブコメディミュージカル「コーヒープリンス1号店」は、
東京公演が4月13日~21日(土)まで青山劇場にて。
大阪公演は5月10日~13日まで森ノ宮ピロティホールにて上演。

槇原さん突然のピースサインに驚きを隠せない高畑さんがキュート!
おけぴ取材班:chiaki 撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/03/29 ミュージカル「コーヒープリンス1号店」山崎育三郎さん高畑充希さんインタビュー

2012年3月29日(日)11:00
ミュージカル『コーヒープリンス1号店』
山崎育三郎さん&高畑充希さんインタビュー♪

製作発表を終えたばかりの
ハンギョル役の山崎育三郎さん、ウンチャン役の高畑充希さんに
お話を伺ってきました!

おけぴ管理人)まず、製作発表を終えた今の心境を聞かせてください。

山崎育三郎さん)
たくさんの方にお集まりいただき、みなさんの期待も感じました。
改めていよいよ始まるんだ!と身の引き締まる思いです。
楽曲披露ではお客様はもちろんですが、槇原さんの前でというのも緊張しました。
今日はライブバージョン寄りで歌ったので、
舞台ではストーリーの中で役として歌うので、
また違う聞こえ方になると思うのでそれも楽しみにしていただきたいです。

高畑充希さん)
(楽曲披露が決まっていたので)歌まで何をしゃべったか覚えていないくらい緊張しました。
お客様ももちろん、日頃お世話になっているスタッフさんなど初めて歌を聞かれた方々が凄く喜んでくださったので、
色々不安に感じていた部分が解消されました。
本番で今以上の感動をお届けできるように、まだまだお稽古しないといけませんけどね!

おけぴ管理人)
お二人それぞれの役柄については客観的にみてどのような印象をもっていますか。

山崎育三郎さん)僕が演じるハンギョルはお坊ちゃんなんですよね。
人前では強がって明るく振舞うキャラクターだけど、
一人になるとで自分の不器用さに落ち込むようなところは可愛いと思いますけど、
実際に同性で友人だったりしたら。。。面倒なヤツですよね(笑)

おけぴ管理人)これまで山崎さんがやってきた役とちょっとタイプが違いますね。

山崎育三郎さん)
そうですね、年齢的なこともあってこれまではマリウスやロミオなど、
ふんわりした優しい役のチャンスをいただくことが多かったのですが、
今回はもっと男臭い役ですね。僕は兄弟も男ばかりですし、
体育会系なので、ハンギョルとは性格は正反対ですが、
“男臭さ”については似ていますね。
こういう役も好きですし、これからもどんどん色んな役に挑戦していきたいです。


おけぴ管理人)高畑さんはいかがですか。

高畑充希さん)
ウンチャンは例えば親が侮辱されたりするとプチンと切れてワーッとなってしまう、
それでいてベースはとっても女の子。恋愛に免疫がなくて、
新納さん演じるハンソンさんに可愛いって言われてポッとなって浮かれていたら突き落とされたり、
とっても人間らしくてストレートで演じているうちにどんどん好きになります。実際にいたら。。。
かなり面白い子ですよね(笑)

おけぴ管理人)
会見中のお二人のキラキラ感が印象的でしたが、初共演のお二人の互いの印象はいかがですか?

山崎育三郎さん)
初共演ですけどね、いやもう、かなり深いですよ(笑)
この作品は何といってもウンチャンとハンギョルのストーリー、
二人が出会ってからジェットコースターのように展開する関係など、
まずこの二人の世界、空気感が出せないといけないと思っています。
充希は僕の6歳も年下なのですが、考え方も凄く大人で、作品、芝居に対してすごくストイック。
稽古初めのころから二人で芝居についてしっかりとコミュニケーションがとれて、
今は昔から知っているかのような、かなりいい関係になっています。
なので(相手役が)充希でよかったなと思っています。
舞台上でもそれを感じ取っていただきたいです。

高畑充希さん)
ありがとうございます。
私も同じように考えていて、
自分がドラマ版を観ていた時に二人の恋愛にドキドキしていたので、
舞台でも二人が本当に恋愛しているかのように見せたいと思っていました。
そう見えないとお客様も楽しくないですよね。

育三郎くんの印象は、実は今回ご一緒するまで面識がなくて、どんな人なんだろう?
ガッツリ組むのにビジネスライクな感じだったらどうしよ!って思っていたんです(笑)

山崎育三郎さん)ビジネスライクって(笑)

高畑充希さん)
でも、実際会ったら、すごい面倒見てくださって、しかもお互い体育会系でね。
どんだけ話すのってくらい、ここはこうしたい、ああしたいと延々ディスカッションし、
今はなんでも言い合えますね。私も育三郎くんじゃなかったらダメだったと思います。

でも。。。今日歌っている時は全然見てくれませんでしたけどね。。。

山崎育三郎さん)
うん、見てなかった(笑)
でも、ちょっと説明させてください!!
この歌は本編では四人が違う場所で自分の思いを歌うので、見つめ合って歌う歌じゃないんですよ。
なので“見つめ合う”というのがなんだか不思議な感じがして、
初めだけ見たんですけどやっぱり止めよってことだったのです。
そうしたら、充希は見てて、僕は見ていないみたいになっちゃってね(笑)

高畑充希さん)
私が振られたみたいにね(笑)。。。
まぁ、一人で歌っているからいいかって思いましたよ!!

山崎育三郎さん)ハハハ・笑

最初で最後?! 大変貴重な(笑)見つめ合ってテーマソングを歌う二人です!!

~こぼれ話~
おけぴ管理人)この作品、カフェが舞台となりますがカフェやコーヒーは普段飲みますか?

山崎育三郎さん)
カフェ好きですよ。コーヒーの香りの中で台本を読んだり友人とおしゃべりしたりなど
ゆったりした時間を過ごせますからね。コーヒーは家で自分でも淹れたりとても身近です。

高畑充希さん)
私も一人でお散歩しているときにふらりとカフェで持参した本を読んだりする時間が好きです。
でも飲むのは。。。カフェラテとかあとはチャイとか抹茶ラテとかサブ的なメニューだったりします(笑)

山崎育三郎さん)
僕は、これまではずっと甘くして飲んでいたのですが、最近ブラックなんです!大人になりました!!(笑)

ありがとうございました!
とても気心知れた作品作りの“同志”、という印象のお二人で
楽しくインタビューさせていただきました♪

そして!最後に動画メッセージをいただきました!


おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人

12/03/30 「打男 DADAN」製作発表レポ

2012年3月30日(金)13:00
坂東玉三郎演出「打男DADAN」製作発表レポ

まさに“打つ男たち”の力強く美しいパフォーマンス
「打男DADAN」凱旋公演の製作発表の様子をお伝えします。

新潟・佐渡島を拠点に世界で活躍する太鼓芸能集団“鼓童”の中から
坂東玉三郎氏が選び抜いた精鋭メンバーによる公演「打男」。

初の海外公演となるパリ公演(2012年2月)も成功を収め、
2012年7月に赤坂ACTシアター、KAAT神奈川芸術劇場ホールで凱旋公演が幕を開けます。

歌舞伎、太鼓というジャンルを超えて同じ日本文化を後世に継ぐ者として
鼓童への指導を続けている玉三郎さんは、今年4月より鼓童芸術監督に就任されます!

まず、玉三郎さんより、打男メンバーを選んだ基準について
「鼓童とは12年のお付き合いです。
メンバーの見留(知弘)くん以外は僕が関るようになってから正メンバーになった人たちです。
いってみれば僕一緒に鼓童で育ったみんなです。」


小田洋介さん、坂東玉三郎さん、坂本雅幸さん、見留知弘さん(鼓童代表)

玉三郎さんから全8名のうち本日ご登壇の5名のメンバーの紹介がありました。

鼓童代表の見留知弘さんについて~
「本当に一歩ずつ歩いてきた人。
佐渡にある工房でバチを作ったり、
磨いたり、見えないところもしっかりやった人。」

小田洋介さんに対しては~
「野獣って感じです(笑)」

坂本雅幸さんについては~
「鋭角的ないい太鼓を打つ男です」!


坂本さんの太鼓を打つ姿!!

続いて、中込健太さんについて~
「大太鼓を得意としていて、見留君を継ぐ男になるでしょう。」
前田剛史さんについては~
「グローバルな太鼓打ちです。去年から非常に成長しました。」


中込健太さん、前田剛史さん

今度はメンバーから見た演出家坂東玉三郎さんについて、小田さんから
「ぶっ飛んだところがあります(笑)、
それでいて年齢、キャリアに関らず僕らの話にも耳を傾けてくれます。
そして何かを説明してくれる時、イメージが凄く伝わってきます。
あとは、話を聞いてくれるだけに、それを反映した急な演出の方向転換もしょっちゅうです(笑)
パリでも本番5分前にいきなり!なんてこともありました。」

司会の方の「緻密な演出と思いきや、大胆なところもあるのですね。」には、
すかさずメンバーから
「5分前に緻密な要求が来るんです(笑)」

これには場内にも笑いが。

終始和やかな雰囲気のみなさんですが、
パフォーマンスはまさに心技体に秀でた“打つ男たち”のカッコよさ120%!!

この日もオープニングパフォーマンスとして“うず潮”の抜粋を披露してくださいました。

パリ・シャトレ座での公演も4日間の公演で日増しに客席の反応が熱くなり、
連日スタンディングオベーションでの賞賛を浴びた「打男」、
心と身体にズンズン響く太鼓に魅了された製作発表でした。

最後に、この夏の公演に向け、玉三郎さんより~
「パリで一緒にやってきた経験が加わって、また変わると思います。
読んで字のごとく、90分打ちっぱなし、休憩なしでひたすら打つ男。
スクリーンを使ったり、インドネシアのグランタンなど竹のメロディ楽器も用いて、
やわらかさと強さを組み合わせた90分、ご期待ください!!」


更なる高みを目指す坂東玉三郎芸術監督!

【公演概要】
東京公演 2012年7月2日~4日 赤坂ACTシアター
横浜公演 2012年7月7日、8日 KAAT神奈川芸術劇場ホール
名古屋公演 2012年7月10日 中京大学文化市民会館オーロラホール
熊本公演 2012年7月14日~16日 八千代座
京都公演 2012年7月20日~22日 南座

公演HP



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/04/03 青年座セレクション「国境のある家」稽古場レポ&インタビュー

2012年4月3日(火)12:00
おけぴ会員稽古場レポ隊企画
青年座セレクション『国境のある家』稽古場レポ&大家仁志さん・黒岩亮さんインタビュー


(写真左:大家仁志さん、右:津嘉山正種さん)

青年座×おけぴ企画第一弾!

今の時代を生きる劇作家の作品にこだわり活動を続ける名門劇団・青年座。
過去に上演された秀作を掘り起こす“青年座セレクション”シリーズの
第4回公演「国境のある家」の稽古場へ、
おけぴ管理人&抽選で選ばれたおけぴ会員レポ隊5名の皆さんとお邪魔してまいりました!

代々木公園駅からほど近く、
劇団の本部や稽古場も併設された青年座劇場は、まさに「劇団の心臓部」。
まずは2階にある会議室(資料室)にて、
今回の制作担当の紫雲さんからお話を聞くことが出来ました。

レポ隊)青年座について教えて下さい

創立以来「その時代を生きる作家が書き下ろした新作を上演する」
ということに、こだわっている劇団です。
今でもマキノノゾミさん、中島淳彦さん、鈴木聡さん、永井愛さん・・
と沢山の方に新作を書き下ろしていただいています。

海外の戯曲を扱うことはとても少なくて、
特に古典定番のシェイクスピアとかチェーホフとかは全く上演していないですね。
研修所の入所試験にも筆記試験がないんですよ。
演劇史やシェイクスピアに詳しいということよりも「フィジカル面」や、
いま実際に生きているところでどんな興味をもっているか、ということを重視する劇団なんです。

レポ隊)「国境のある家」とは・・?

今回取り上げる八木柊一郎さんの「国境のある家」も、
そういう意味では80年代当時の時代をそのまま切り取った作品です。
神奈川県逗子市の米軍住宅問題と市長選挙を題材に、
いろいろな人たちの台詞を通して、
国家論、憲法、人種問題、日米安保問題、それから性の問題・・
と盛りだくさんのテーマが語られます。
いま読んでみても、よくこんなものをやっていたよなあ、と思いますよね。
こんな作品を「新劇」と言っていたなんて(笑)
八木柊一郎さんという方は、家族を描いている作品が多いんですが、
それをベースにしながら社会問題をテーマとして取り扱っているんですね。
昭和という時代にとてもこだわっていた劇作家です。


青年座の歴史がぎっしりとつまった部屋で、
貴重なお話しを聞きながら、少しずつ緊張がほぐれてきたレポ隊メンバー。
この後、青年座劇場の中を案内していただきました♪

俳優さんの名前が書かれたロッカーや、
小道具の収納スペース、調音室など、劇場の裏側は発見がいっぱい!
(以前に観劇した作品の小道具を見つけてテンションの上がるメンバーも!)


公演が行われる劇場内では、本番と同じセットが組まれた舞台にも上がらせていただきました!

今回のセットは「八百屋舞台」といって、舞台奥に向かって傾斜がついている形式。
客席から見ていると気がつかないほどの傾斜ですが、
実際に舞台上に立ってみるとこれがけっこう“斜め”です!
この上で演技をするのかー、とちょっぴり出演者気分を味わったレポ隊メンバー。
舞台袖にはってある香盤表(出番表)や、小道具などにも興味津々です。

(衣裳のデザイン画にも細かい指定が書き込まれています)

劇場内をじっくりと見学させていただいた後、
今回の出演者のお一人、大家仁志さんにインタビューをさせていただくことが出来ました。


青年座の主要メンバーのおひとり・大家仁志さん 写真右は演出の黒岩亮さん

レポ隊)今回演じる役どころについて教えて下さい

大家さん)
タイトル通り“国境線の上にいる世代”として描かれている役です。
なんというか、とても中途半端な(笑)
終戦の記憶は持っていて、経済的にはものすごく成長をし始めていた時代に
自動車メーカーに勤めていて、どんどん外国に車を売って、
それでいいじゃないかと考えている。そんな役ですね。
劇中では様々な問題を家族から突き付けられます。
25年前に書かれた芝居ですが、今も続く米軍基地問題であるとか、
未だに何一つ解決していない問題が描かれています。
今の原発の問題とも通じるようなテーマもあって、
25年前よりさらにシビアになっている日本の状況が見えてくるかもしれないですね。

レポ隊)役作りの方法は?

大家さん)
とにかく経済的に豊かになることを目指して生きてきた、仕事が生きがいという役ですね。
でも実際には・・僕たち役者っていうものは経済活動とは
かなり遠いところにいる人間ですから(笑)
本を読んだり、映画を見たりして「サラリーマンってこんなに大変なのか!」と感じたり、
想像したりして膨らませて行きます。
実際の自分は強く出るような役柄が得意なんだけれど、
この役は自分の主張よりも相手の言葉を受けて、
嫌われないように・・という姑息なところがある。
自分の中にも「つい人に合わせてしまう」とか、そんな部分もあるので(笑)
そういう小さな共通点を見つけて膨らませていきます。


レポ隊)稽古場で感じる喜びや苦労する点などを教えて下さい

大家さん)
本番まであと3週間を切っていますが、
最終的にこの芝居がどのようになって行くのか、
どこを目指すのかは僕自身まだわかっていないんです。
(この答えに「ええっ!」と驚くレポ隊一同)
芝居の「正解」ってないですよね。
相手役の出方によって、こちらも強く出たり、ちょっと引いてみたり・・。
打ち合わせをして演技をするわけではないので、今日の稽古もどうなるかわかりません。
ただそうやって役と対峙するために、毎日2時間くらい全部の台詞の練習はします。
ところが稽古場へ行くと相手役が意外な出方をしたりしてね(笑)
そうするとこっちも「じゃあ、こうやっちゃうぞ!」って、
最終的に思わぬところに行き着いちゃったりする(笑)
音楽のセッション、アドリブに近いけれど、戯曲と言う楽譜はちゃんとあるんです。
演出家が指揮者で。
それがお芝居、稽古場の醍醐味ですね。


ここで、演出の黒岩亮さんにもインタビューさせていただきました!


青年座演出部の黒岩亮さん

レポ隊)演出家は指揮者だというコメントがありましたが

黒岩さん)
そうですね。芝居は音楽に似ていると思います。
台本と言う譜面があって、役者がいろんな楽器を持って、いろんな音を出してくれる。
今回の作品は音楽でいえばまさにクラシックですよね。
同じクラシック音楽でもプレイヤーとコンダクターによって様々な解釈があって、
例えばカラヤンと小澤征爾では違いますよね。
この作品も初演とはずいぶん違ってきていると思います。
青年座で「再演」というのは珍しいのですが、
先輩たちがかつて上演した作品を掘り下げて行くという作業はとても面白いですね。

レポ隊)演じる人が変わると作品も変わってくるということでしょうか?

黒岩さん)
もちろん楽器が違いますからね(笑)
同じ音色にはならない。そこが演劇の面白いところですよ。

なるほど!と深く頷くレポ隊一同。
レポ隊参加者Kさんはお2人の話を聞いてこんな感想を寄せてくれました。

「印象的だったのは、どういう作品になるか今の時点ではまだ分からないというお話。
私はもっと、ゴールイメージをそれぞれが持っていて、
頭で考えてそれを話し合うような想像をしていたが、
実際はもっと感覚的なもの、というより生の人間関係に近いものなのだろうと感じた。
ジャズのアドリブなんかとたぶん同じ、と大家さんは言う。
それぞれ自分の楽器(セリフ)は自分で練習してくる、譜面(台本)もある。
でも皆が集まって演奏したら何が起こるか分からない。
そんなことを聞きながら、自分が舞台に求めているのも
まさに「生」の感覚だということを考えていた。
確かにレールは敷かれている、そこを走る電車が大きく脱線することはない、
でもその電車の中で何が起こるかは、台本には書いていない。
演出家や、実際に体を動かす役者達、そしておそらく客席も含めて、
今まさに生きている生身の人間が、つくっていくもの。
その一期一会の感覚を味わいたくて自分は劇場に足を運ぶ」
(レポ隊参加者Kさんの感想より)

たっぷりとおはなしを聞かせていただいた後は、いよいよ稽古場へ潜入です!

本番と同じセットが組まれた劇場で稽古が始まります。
稽古の様子は、おけぴレポ隊参加者のみなさんのブログでも
詳しく紹介されていますので
ぜひご覧下さいませ。

国境のある家 稽古場レポ」(dachoさん)
青年座の稽古見学に行く機会があって、行ってきました!!」(どんぐりマミーさん)

ベテラン山本与志恵さんと津嘉山正種さん。
お2人の演じる老夫婦、正気なのかどうなのか紙一重の演技に引き込まれました!

まるで舞台上でディベートをおこなっているかのような、
それぞれの主張がぶつかり合う台詞の応酬の中に、
なぜかクスッとわらってしまうようなユーモアが混じっているのも見どころのひとつです。

劇作家・八木柊一郎さんが家族を通して描いた「日本」の姿。
初演から25年を経ても色あせず、私たちの心に何かを語りかけてくる名作です。
今の時代を生きる作品を上演し続ける劇団・青年座。
その財産とも言える演目を劇場で見ることの出来るチャンスをお見逃しなく!

青年座セレクションVol.4
「国境のある家」
2012年4月21日(土)~29日(日)青年座劇場にて上演
<公演HP>
http://www.seinenza.com/performance/selection/4.html

<ストーリー>
現在(いま)なお続く米軍基地問題を背景に
日本の戦後民主主義の本質を問う!
1980年代、神奈川県逗子市。
アメリカの接収地となった池子の森を米軍人の住宅地にするという問題を巡って、
住民は賛成派と反対派に割れていた。自動車メーカーに勤める夫は、政治には
無関心を装い、趣味のオーディオに没頭し、その妻は、米軍基地建設反対派の
リーダーの一人として反対運動に奔走している。夫は妻の行動を干渉せず、
妻も夫に同調を求めず、こうして夫婦としての体裁は保たれていた。
OLの娘と浪人中の息子も日々の生活を平穏に過ごしている…はずだった。
ある日、ある告白をきっかけに、この家族の本当の姿が見えてくる。
徳富蘆花の研究家で自分を蘆花だと思い込んでいる明治生まれの祖父。
接収地の元地主の娘で、その土地に足しげく通う祖母。
アメリカに住みたいという娘。そして「秘密」をもつ息子。
三世代が同居する家族の中で平和の均衡が崩れ、国境線が引かれていく。

最後に大家さん・津嘉山さん&おけぴレポ隊で記念撮影♪

おけぴレポ隊企画の今後にもご期待下さい!


おけぴ取材班:おけぴ管理人、mamiko&レポ隊の皆さん

12/04/03 東京セレソンDX「ピリオド」公開稽古レポ@中野ザポケット

2012年4月3日(火)14:00
東京セレソンDX「ピリオド」公開稽古レポ
@中野ザ・ポケット

これぞセレソン!!泣いて笑って心がほぐれる2時間です。

2012年末での解散を発表した宅間孝行さん率いる東京セレソンデラックスの番外公演『ピリオド』が開幕いたしました!
『ピリオド』(作・演出宅間孝行)は2003年初演された人気作品、
“終止符が打たれ物語が始まった”。

この作品を解散イヤーに再演というのも何かの巡りあわせか、心憎い演出か。
お客様が入場されるときの音楽から様々な思いが巡ります。

とにかくノンストップでセレソンの魅力がギュギュギュと詰まった新生『ピリオド』です。

家族経営の松浪建設の事務所を舞台に繰り広げられる物語、
今回主人公落ち目のボクサー勝美を演じるのは弓削智久さん。


粗野で不器用だけどカッコいい!

勝美に突然離婚を告げる長女しずかには広澤草さん。


ちゃきちゃきの元気印しずかと夢を追う勝美にいったい何が?!



しずかの前に突然現れた弁護士(粟島瑞丸さん)の目的は?!その正体は?!

他にも、松浪建設社長の竹匠さんの強面だけど娘思いの父の姿、
そのまったくタイプの違う三人の娘。そこで働く個性的過ぎる従業員、
おせっかい焼きの近所のおばちゃん。。。
たくさんの愛すべき濃厚キャラが入り乱れての大騒動!
どのキャラクターの中にも相手を思う気持ち、“愛”がいっぱいの作品です!

ラスト公演となる本公演はコメディ作品となるそうなので、
笑って泣いて直球勝負のセレソン作品はこれが見納め。
役者さんとの距離感もぐぐっと近い中野ザ・ポケットでの番外公演『ピリオド』お見逃しなく!

【公演概要】
2012年4月3日~15日 中野ザ・ポケットにて
公演HP



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人  写真提供:東京セレソンDX


12/04/08 D-BOYS STAGE「淋しいマグネット」公開ゲネプロレポ@シアターコクーン

2012年4月8日(日)@シアターコクーン
D-BOYS STAGE10th「淋しいマグネット」公開ゲネプロレポ

記念すべき10回目のD-BOYS STAGEは
スコットランドの気鋭の劇作家ダグラス・マックスウェルの
「OUR BAD MAGNET」日本版初上演!
登場人物4人をD-BOYS・D2の8名が
全役ダブルキャストで演じるというスペシャル公演です。


後列BLUESチーム 碓井将大さん、陳内将さん、阿久津愼太郎さん、橋本汰斗さん 前列REDSチーム 遠藤雄弥さん、柳下大さん、瀬戸康史さん、荒木宏文さん


囲み取材時の上の写真の、それぞれ前後でダブルキャストとなっており
左より、ゴンゾ、シオン、リューベン、トオルを演じます。
更に、組み違いのPURPLES、WHITESもあり、
全4バージョン!4色の舞台での公演です。

海沿いの小さな町で育った若者たちの9歳、19歳、29歳の成長を追った物語で
同じ役者が3つの時代を演じ分けます。

「9歳をやりきることができなければ、全て崩れる」(荒木さん)と仰っていた
”9歳”のシーンがこちら。
↓↓


いつもみんなの中心にいるリーダーゴンゾ(遠藤さん)と、ゴンゾを慕うトオル(荒木さん)


愛されキャラ・シオン(柳下さん)と神秘的な転校生リューベン(瀬戸さん)

「シオンは地元に残って親の仕事を継いで、家庭があって。
みんなのことがいつまでも好きな男。たくさん食べて稽古場取材より太りました。
みんな(劇中の台詞で)デブって呼びやすいかなと。」(柳下さん)

”19歳”がこちら。バンドを結成したゴンゾ、シオン、トオルです。
↓↓

19歳のリューベン。おぉぉぉぉ!


”29歳”!
↓↓


互いにそれぞれの人生を歩き始め。。。
感情むき出しのぶつかり合いは見ごたえ十分!


天才的文才を持つリューベンの創り出す寓話の世界が
ダンスを交えて、劇中劇の形で繰り広げられます。


物語に込められたリューベンのメッセージとは・・・


観劇後は、タイトルの意味、登場人物の生き様に
思いを巡らせると胸の奥がチクリと痛むような、
観る人それぞれに響く作品です。

是非お手元には美しい公演ビジュアルを!

最後に囲み取材で印象的だった言葉をご紹介してきますね。

遠藤さん
「これまでやってきた稽古どおり、そしてさらに生の舞台で生まれるものを大事して演じていきたい!」

瀬戸さん
「役者としてこのシアターコクーンの舞台に立てることはとてもうれしいことです。
でもここで終わらせたくありません。
この芝居をたくさんの方、これまでも僕らを応援してくれているみなさんはもちろん、
僕らの舞台を見たことのない演劇好きな方にも観ていただきたいです。
特に男性のお客様に見に来て欲しいです!」

渾身のD-BOYS STAGEお見逃し無く!!

おけぴビジュアル撮影レポ
おけぴ稽古場レポ

【公演情報】
東京公演:2012年4月8日~28日 Bunkamuraシアターコクーン
大阪公演:2012年5月3日~6日 イオン化粧品シアターBRAVA!

<ストーリー>
日本のどこにでもある海の見える地方都市。
そこでは権力者の息子も貧しい家の息子も同じ時を過ごし、共に育っていく。
そこで当たり前のように出会った4人の少年たち。
4人は遊びも悪戯も、バンド活動も、いつも一緒に成長してきた。

しかし、ある日突然一人の少年が姿を消してしまう。
彼が書いた一篇の寓話を残したまま…。
一篇の寓話から始まる4人だけの秘密。
4人の心が絡まり合い、謎は思いもよらない結末へと解き明かされていく…。

公演HPはこちら


!?

おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/04/10 新国立劇場「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」稽古場レポ

2012年4月10日(火)15:30
新国立劇場「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」稽古場レポート


異なる立場にありながらも心を通わせる“人間同士”の絆。
時に断ち切れない鎖のように心をしめつける絆と、
その前に横たわる“歴史”の重さ・・。

私たちの生きる時代が抱える大きな問題を、
説得力のある戯曲と演技、演出でみせる舞台「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」。
“演劇”感満載の稽古場レポをお届けいたします!


まるで親子のように打ち解けたかと思うと、
ある瞬間にさっと心の間に壁が立ちはだかる。
そんな2人の関係を、ちょっとした仕草や台詞の“間”で表現する
井上芳雄さんと益岡徹さんの繊細かつエネルギーのぶつかり合いのような演技に引き込まれました!

新国立劇場に初登場の井上芳雄さんが演じるのは、
ある事情を抱え故郷パレスチナからオランダへやってきた青年マフムード。

アムステルダムで小さなパン屋を営むハンス(益岡さん)のもとへ、
ひょんなきっかけから転がりこみ、店で働き始めます。

ケーキをデコレーションする手つきも鮮やかな井上さん♪
(実は井上さん、学生時代に新国立劇場で案内係のアルバイトをされていたとか!見事な凱旋公演ですね♪)

赤の他人でありユダヤ人でもあるハンスが、
パレスチナ人である自分に親切にすることに疑念を抱き、
事あるごとに反発するマフムード。
こどものような笑顔を見せたかと思うと、
次の瞬間にはまるで鋭いナイフのような表情をみせる井上さんの演技に、
役として“人生”を生きている熱と痛みを感じます!

マフムードのまっすぐなエネルギーが益岡さん演じるハンスにぶつかるシーンは圧巻。
稽古段階で手加減なしのぶつかり合い!
彼は一体何のために祖国を捨ててオランダにやってきたのか。
まさに“今の時代を描いた”戯曲の台詞ひとつひとつが胸に重く響きます。

「中東パレスチナ問題」というと
難しくとっつきにくい題材のように思われるかもしれませんが、
描かれているのは普遍的な“人間同士の絆”と、
それをもっても超えられない“憎しみ”や “人間の愚かさ”・・。

声に人生の深みがにじみ出る益岡ハンス。
自分の人生、そして突然そこに飛び込んできたマフムードにいら立ちながらも
受け止める懐の深さ。益岡さんの確かな演技が光ります。

ハンスを包み込むような存在感のソーニャを演じるのは、あめくみちこさん。
娼婦と客でありながら「信頼できる話し相手」という特別な関係であるふたり。
彼女がハンスにとってどれだけ大切な存在であるのか、
短い時間の中で痛いほど伝わってくる、とっても素敵なシーンです。

お腹に新しい命を宿したノラを演じるのは東風万智子さん。
彼女もまた彼女なりの葛藤を抱えて生きています。

穏やかな時間を切り裂く強烈な違和感を舞台へ持ち込むアシュラフを演じるのは粟野史浩さん。
不気味な存在感でマフムードの運命を一気に変えて行きます。

台詞の言い回しや動きを細かく確認する演出の宮田慶子さん(写真右)。
話し言葉として不自然ではないか、
感情の流れに乗っているかどうかなど、俳優の意見も取り入れつつ、
ちょうどこの日稽古場へいらしていた翻訳の常田景子さんにも確認しながら細かく修正していきます。

9.11後の世界を生きる我々すべてに重く問いを投げかけて来る「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」。
逃れることのできない運命に翻弄される青年役を熱演する井上芳雄さんと、
深く静かな苦悩をさすがの演技で表現する益岡徹さん。
俳優同士の真剣勝負から目が離せません!

重い運命の中にも息づく人間同士の幸せな関係、
手が届きそうで届かない幸福を追い求める姿が切なく胸に迫ります。
観劇した後にきっと心に何かが残る、そんな確かな予感を感じた稽古場でした。
父と息子のような2人の奇妙な友情。
ぜひ劇場でその演技を堪能してきて下さい!

【公演情報】
「負傷者16人-SIXTEEN WOUNDED-」
4/23-5/20 新国立劇場にて
5/26、27 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて上演

<ものがたり>
オランダ、アムステルダムの街で小さなパン屋を営む老人ハンスの元に突然、フーリガンに暴行を受け血だらけになったパレスチナ人の青年マフムードが飛び込んで来る。ハンスは気絶したマフムードを病院に入院させ面倒を見るが、赤の他人である自分への親切を本心から信じる事が出来ないマフムードはそんなハンスに強く反発する。だが代償を求めないハンスの優しさに対し次第に心を開き、退院後ハンスのパン屋で働く事となる。
二人は、お互いのアイデンティティ、過去そして現在の生き様を知り反発しあいながらも、いつしか父子にも似た愛情が芽生え始める…。
数か月後のある日、穏やかな生活に傷も心も癒え、恋人とともにハンスの元で「新しい人生」を歩もうと心に決めたマフムードの元に予期せぬ来客が現れ、事態は衝撃の結末へと向かっていく…

<公演HP>
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000441_play.html



おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/04/18「ローマの休日」秋元才加さんパンフレット撮影風景&出演者囲み取材

2012年4月18日(水)
舞台版「ローマの休日」
秋元才加さんパンフレット撮影風景&出演者囲み取材レポ

キュートなふたりのアン王女♪
(写真左から小倉久寛さん、荘田由紀さん、秋元才加さん、吉田栄作さん)
※注・小倉さんのお腹は作りものです!

キャスト3人で演じる舞台版「ローマの休日」。
Wキャストでアン王女を演じる荘田由紀さん、秋元才加さん、
そしてアン王女と1日だけの恋に落ちるアメリカ人記者・ジョー役の吉田栄作さん、
ジョーの友人のカメラマン・アーヴィングを演じる小倉久寛さん。
4人の出演者が集まった囲み取材と、
秋元才加さんのパンフレット撮影の模様をお届けいたします!

ヨーロッパのさる王国の王女が、
親善旅行で訪れたローマで1日だけの自由な生活を楽しみ、
街で出会ったアメリカ人記者と恋に落ちる物語。
無名の新人女優だったオードリー・ヘップバーンを大スターにした映画「ローマの休日」は、
時代を超えて愛される永遠の名作ですよね。

日本オリジナルの舞台版で脚本・演出を手掛けるマキノノゾミさんが
「実は映画版の前に幻の舞台版が作られていた!」という設定で書き下ろしたという初演から2年。
ヒロイン・アン王女役に文学座の荘田由紀さん、
AKB48の秋元才加さんがWキャストで挑む注目の再演がいよいよ5月に開幕します。
開幕に先駆けてマスコミに公開された
秋元才加さんのプログラム用ビジュアル撮影現場にお邪魔してきました♪

まずは映画でもお馴染み、アン王女がベスパに乗るシーン。
この舞台用に特注で作られたというベスパは、
モノクロ映画のイメージに合うように、
グレーカラーで統一して作られたこだわりの逸品だとか!

秋元さん、まずはおずおずとベスパにまたがり・・


この笑顔です♪


なんともキュートなアン王女、
秋元さんの素敵なスマイルを連続写真でお届けしました♪

その後も有名な、真実の口に手を入れるシーンや・・

カフェのシーンなどを撮影。

写真のイメージを細かく確認しながら撮影は進みます。


一体どんなビジュアルが出来上がるのか、いまからお楽しみに!


撮影の間に打ち合わせをする吉田栄作さんと秋元才加さん。
なかなか素敵な雰囲気ですね♪

この後、出演者4人による囲み取材が行われました。

歌もダンスもない、芝居だけで勝負する作品に「緊張している」という秋元才加さん。
AKB48での経験や立場もアン王女の演技に生かせるのではと意気込みます。

お母様(鳳蘭さん)譲りの大きな目を輝かせながら
「オードリーの良さ、可愛さを吸収したい」
と語るのはWキャストでアン王女を演じる荘田由紀さん。
「周りからちやほやされて良い生活を送っているように見えるアン王女も、
実は問題や孤独を抱えている、そんなところを演じていきたい」と、
文学座仕込みの女優魂をのぞかせる荘田さん。

映画版でジョー役を演じたグレゴリー・ペックの演技を
何度もみて研究したという吉田栄作さんは
「舞台版はアン王女のその後の人生や、
オードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックの実際の人物像、
さらに作者ダルトン・トランボ(※)の苦難の人生が投影された素晴しい脚本です」
と語り、より人物像に深みが増した舞台版への自信を見せて下さいました。

※ダルトン・トランボ・・
「スパルタカス」「ジョニーは戦場へ行った」等で知られるハリウッドの脚本家・映画監督。
1940年代の“赤狩り”によってアメリカ映画界から追放されていた間も偽名を使って多数の作品を手掛けた。
「ローマの休日」の脚本も彼の偽名でクレジットされていたが、
公開50周年を記念したデジタル修復版でダルトン・トランボの名に書き換えられた。

「僕の演じるアーヴィングは映画版よりも深くアンとジョーに関わっているので、
映画のイメージは大切にしたままアンとジョーの間を自由に泳ぎまわりたい」
と話すのはカメラマン・アーヴィング役の小倉久寛さん。

実生活でも“飲み友達”という吉田栄作さんとのデコボココンビ、健在です。

「(今回アン王女役を演じるお2人について)
この2人は何でもすぐに出来ちゃうんだよね。」
とお茶目に語る小倉さんに、荘田さんも思わずにっこり♪

初演時にみせてくれた小倉さんの激しいデュエットダンス(!)、
今回も楽しみにしています!

映像も取り入れた演出で、
モノクロ映画の雰囲気を舞台上に再現する舞台「ローマの休日」。
ストレートプレイながら、音楽もとっても素敵で、さらにダンスシーンもございます。
キュートなニューヒロインお2人の魅力、
切ないほどにピュアな1日だけの恋物語、
銀河劇場にてロマンチックで優しいローマの風を感じて来て下さい!!

<公演情報>
舞台版「ローマの休日」
大阪・梅田芸術劇場シアタードラマシティにて2012年5月12日・13日、
東京・天王洲銀河劇場にて5月23日~27日まで上演。

オリジナル脚本:イアン・マクレラン・ハンター、ジョン・ダイトン
原作:ダルトン・トランポ
演出:マキノノゾミ
脚本:鈴木哲也、マキノノゾミ
出演:吉田栄作、荘田由紀・秋元才加(Wキャスト)、小倉久寛

<声の出演>川下大洋

公演HP
おけぴ管理人の荘田由紀さんインタビュー
おけぴ管理人の秋元才加さんインタビュー



おけぴ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/04/18 「神戸はばたきの坂」稽古場レポ

2012年4月18日「神戸 はばたきの坂」稽古場レポ 

左より サキ(剣幸さん)、横手家(彩乃かなみさん、戸井勝海さん、土居裕子さん)、
北野医師(照井裕隆さん)、平良家(萬あきらさん、犬飼このりさん、宮川浩さん)

新天地ブラジルへ移住する人々が祖国最後の一週間を過ごした場所、
旧国立神戸移民収容所を舞台に、希望と不安を胸に一歩を踏み出す人々、
それを見守る人々のドラマを描いたミュージカル「神戸 はばたきの坂」の
お稽古場にお邪魔してまいりました。

2010年公演の「Garantido(ガランチード)-生きた証-」で
ブラジルに生きた日系人の姿を描いた謝珠栄さん(演出・振付)が、
今回は移住者たちの祖国最後の一週間を描きます。

“はばたきの坂”というのは“国立神戸移民収容所”から神戸の港へ続く坂道。
この神戸の地からはばたいていった人々の物語を高橋知伽江さんの新作台本と
笠松泰洋さんの書き下ろし楽曲でミュージカル作品として創り上げます。
歴史に基づく様々な事実はもちろん、
登場するキャラクターが丁寧に創り上げられていて、
ひとりひとりがしっかりと役を生きています。

また、この作品ではオーディションで選ばれた
28名のアンサンブルのみなさん(コロス)が参加されることも特徴!
昨年12月から熱い稽古を行ってきた若者たちの奮闘もぜひお楽しみに♪

そして、メインキャストは。。。

コロスのみなさんとともにストーリーテラーの役割も担うのが、坂元健児さん。
優しい声、強い声、軽妙な声。。。
色とりどりの声で感情を表現し、物語を引っ張ります。

国立神戸移民収容所職員の丹波耕介を演じる坂元健児さん

耕介が移住者たちを送り出すという仕事に就いた理由、
坂元さんの強くやさしい歌声と温かい眼差しで語られる
耕介の“想い”を受け取ってください。

移住者たちは青森出身の横手ファミリー、
沖縄出身の平良ファミリーそしてブラジルから一時帰国中の戸波サキという女性を軸に描かれます。
青森と沖縄、日本の北と南から来た2つの家族が神戸の地で
新天地ブラジルの気候風土や文化などを学び、物や心の準備を整えます。

横手家の養女ミチヨ(彩乃かなみさん)、昇三(戸井勝海さん)、妻のスズ(土居裕子さん)

こちらは平良家、琉一の姉(萬あきらさん)、妻タカ(犬飼このりさん)、琉一(宮川浩さん)

それぞれの家族、人が移住する“理由”をもっています。
ふるさとを遠く離れる寂しさや不安ももちろんもっています。

剣幸さんの深みのある歌声が一人ブラジルへ帰国するサキの強さ、愛を際立たせます!

神戸での一週間が若いミチヨにどんな決断をさせるのでしょう。
彩乃さんのまっすぐな歌声がとても印象的。
耕介とのデュエットもあり、坂元さん彩乃さんの声の相性抜群です!!

不安があってもそれでも明るく前向きに一歩を踏み出そうとする、
萬さんのネーネーには元気をもらいます!!

両ファミリーの妻である二人にも絆が!
土居さんの包み込むような優しい歌声に励まされます!!

旅立つ人びとを優しく見守る北野医師(照井裕隆さん)。
照井さんは劇中もう一役ありますよ!

時にシリアスなやりとりも繰り広げられますが、
不安の中にも希望を感じさせるミュージカルナンバーが
作品としてのトーンが暗くなりすぎないように効果的に使われています。

そして、どのナンバーも感情によくマッチしているので、
まるで会話、台詞にメロディがついたような自然な形で表現されます。
もちろん、芝居、歌の力のあるメインキャストのみなさんですから
聞きごたえ、見ごたえ十分!

琉球舞踊に耕介、北野医師が参加する微笑ましいシーン。
耕介の人の良さがとってもいい感じなのです♪

東北と沖縄、それぞれのふるさとの味もしっかり楽しめます!!


この作品は兵庫県立芸術文化センタープロデュース公演で
4月末より開幕する兵庫公演を経て、5月に東京公演が上演されます。
今回、伺ったのは東京の稽古場で、
この後、メインキャストのみなさんも西宮へ場所を移して
コロスのみなさんと融合しより一層パワフルな作品になると期待大です!!

お稽古中のみなさんの雰囲気も抜群!
劇中で描かれている“絆”がまさにそのままカンパニーの中にも生まれている!そんなお稽古場でした。
本番がますます楽しみになりました♪

<公演情報>
2012年4月28日~5月4日 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2012年5月6日 新宿文化センター 大ホール

兵庫県立芸術文化センター
TSミュージカルファンデーション



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/04/24 「エリザベート」公開稽古レポ

2012年4月24日(火)15時
「エリザベート」公開稽古レポート

間もなく開幕のミュージカル「エリザベート」。
抽選で選ばれたお客様もお稽古場に入っての公開稽古が行われました。
どのシーンをどのように進めるのか、段取り説明の後、指揮者の西野淳さんの合図でシーンスタート。
まずは、ルキーニ役の高嶋政宏さんとアンサンブルのみなさんによる“ミルク”!

ルキーニがミルク不足を嘆く民衆にエリザベートがミルク風呂に入っていると知らせ怒りを煽るシーンです。
「本番よりちょっとお客様を意識しすぎてしまった(笑)本番はもう少し厳しい感じになります。」(高嶋さん)
と仰るものの、身近で見るアンサンブルさんの迫力、
その中を縦横無尽に動き回り怒りをたきつけるルキーニのエネルギーに圧倒されました。

続いて、トートと少年ルドルフのナンバー“ママ、何処にいるの?”を
マテ・カマラスさんと加藤清史郎さんが披露。
歌唱シーンになった瞬間、役へ入り込みガラリと表情、
そして周りの空気をも変える清史郎さんのルドルフ。
ママが恋しくて一生懸命に強がる姿が切ない!!
そしてそこに忍び寄るマテさんのトートは妖しさと美しさが漂います。

歌い終わると、一転して!仲良しなお二人に♪

一生懸命に質問に答える清史郎さんをやさしく見守る姿が微笑ましかったお二人のコメントをご紹介しますね。

”ルドルフと似ているところ、違うところは?”との質問に、
清史郎さん「違うところはひ弱でなくて悪ガキなところ(笑)、あと、ひとりぼっちじゃないところです。
似ているところはちょっと泣き虫っぽいところです。」
”今のルドルフは何点ですか?”との質問には。。。
「えーと、83,4点」

これにはマテさんから
「何故?」
と日本語で質問が飛び出しました!それに対しては
「まだまだぜんぜん目標が達成できていないところがたくさんあるので!これからがんばります。」
と、とても頼もしい清史郎さんでした!

続いて日本語も日ごとに上達しているというマテさん。(インタビューはドイツ語で)
「僕の日本語は47点(笑)」
とユーモアを交えたスタート。

「オーディエンスの皆さん、キャスト、スタッフの皆さんと一緒にこの場にいられることを
心から幸せに思います。本当に感謝のひと言です。」
マテさんの挑戦・努力は稽古場でも多くの方に刺激を与えているようです!
感情の伝わる日本語での歌唱ももちろんですが、
マテさんの表情やアクションにも引き込まれますので本番をお楽しみに!

続いては瀬奈じゅんさんのエリザベート、そして岡田浩暉さんのフランツ・ヨーゼフによる“夜のボート”。

晩年のエリザベートとフランツのナンバーだけあって、
夫婦が歩んできた道を感じさせるぐっと深みのある大人のデュエットです!!
(ちなみに4月24日はくしくもエリザベートとフランツが結婚式を挙げた日という偶然!)

エリザベート初参加、この日が公の場での初フランツとなった岡田さん。
とても緊張されていたそうで、終わった瞬間の笑顔からもそれがとても伝わってきました。
初めて挑むリーヴァイさんの曲については
「難しいメロディラインですが、
それがとても気持ちを表現しているのでちゃんと歌っていきたいなと思っています。」
エリザベートへの愛情がじわーっと伝わる岡田さんのフランツです!

瀬奈さんは「孤高さやストイックさを少し強めに出していこうかなと思っています」と、
再演ならではの深められた役作りに更なる期待がふくらみます。

稽古場での様子について、ダブルキャストの春野寿美礼さんとの仲のよさを、
岡田さんからも双子の様だといわれ
「稽古場でも積極的に絡んでいます(笑)、皆さんから似てる似てると言われていますね。」
その瀬奈さんの言葉を春野さんも笑顔で聞いている、温かい稽古場の様子が垣間見られました。

そして青年ルドルフの登場です!

トリプルキャストの中からこの日は平方元基さんとマテ・カマラスさんによる“闇が広がる”。
若き皇太子をトートが死への道に引きずり込むような駆け引きや迫力が人気のこのナンバー。

マントを翻し!

この曲といえば、やはりこの場面ですよね!

平方さんの頬に光る汗。熱演でした!!

”ロミオとジュリエットに続き2作目の小池修一郎さんの演出作品ですが”との質問には、
「相変わらず、毎度毎度怒られています。
本番までに小池先生のご指導のもと、自分なりのルドルフを創り上げたい。」
力強く答えている姿にお客様からも期待の拍手が!

マテさんには”3人のルドルフとのキスシーンがありますが”との質問。
これにはマテさん自ら日本語で「キスは得意です!」
これには稽古場中大爆笑!

最後を飾るのはエリザベート春野寿美礼さん、
トート石丸幹二さんによる“私が踊る時”。
見ごたえ、聞きごたえいっぱいのお二人です。

「今回はクールビューティーで少し大人のトートを創っていきたい。」とお話されたとおり、
石丸さんのトートからは勝利を確信したような落ち着きや自信を感じました。

対する春野さんはそれでも揺るがない気高さのある素敵なエリザベート、
颯爽と歩き、真っ直ぐにトートを見つめ返す美しい強さです!

そして歌唱披露後のインタビューでは、
やはり石丸さんから春野さんと瀬奈さんの仲の良さと双子の様に似ているというお話が飛び出しました。
春野さんからは「瀬奈さんには本当に手取り足取り教えていただいております。
いてくれてありがとうございますという感じで、一緒に頑張ってやっていきたい。」

そして最後に春野さんより
「初日まで2週間、更に稽古を重ねてより愛されるエリザベートを
お見せできるようにしていきたいと思いますので、ぜひ観にいらしてください。」

開幕が待ち遠しいですね!
そして、今日の組み合わせ、はたまた違う組み合わせ、
組み合わせの妙も楽しみになりそうな2012年のエリザベートは5月9日、帝国劇場にて開幕です!

<おまけ>
お客様をお見送りするルドルフ役のお三方!


(古川雄大さん、平方元基さん、大野拓朗さん)

公式HPでは歌唱披露シーンの動画などお楽しみいただけます



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人


12/04/25 「TATTOO14」公開稽古レポ

2012年4月25日(水)11:00
SHIBUYA-AX「TATTOO14」公開稽古レポ

大人気のミュージカル・ショーSHOW-ismシリーズの第4弾は、
女性7人で結成したショー・カンパニー「TATTOO14」がアメリカ大陸を横断する旅の物語。
個性豊かな7人の女優陣に加えて、これまでにSHOW-ismシリーズに出演したアーティストがゲスト出演!
パワフルでタフでオモシロイ女7人と日替わりのSHOW-ism Guestによるミュージカル・ショーの公開稽古が行われました。
もう、とにかくカッコイイ!!
歌に芝居に酔いしれ、そしてダンス!ダンス!ダンス!

次女のビー役は元宝塚雪組トップスターの水夏希さん。
「宝塚を退団してから、こんなに歌や踊りのある舞台に出るのは初めてです。
こんなにたくさん歌ったり踊ったりしたこと無いです。」
宝塚では挑戦したことの無かったようなナンバーもあるとのこと、
退団後“女性”の研究に励んでいるという水さんの新しい一面が楽しみですね。

抜群の歌唱力で魅了し続けるシルビア・グラブさんは三女ローズ
「女子校のノリでめちゃめちゃ楽しんでいます!」。
そして本場ブロードウェイで活動し「A Chorus Line」や「RENT」にも出演していた高良結香さんは四女のオーロラ。
高良さんは稽古に合流されたばかりということでしたが、
振り付けの港ゆりかさんの振りをどんどん身につけて表現していく過程に感動!
「マイカントリーでこういう感じでパフォーマンスをするのは初めてなのでとってもとっても楽しみ!」
と意気込みをお話してくださいました。


七女ファーファにはJenniferさん。
「RENT」のミミや「レ・ミゼラブル」エポニーヌなどでもうすっかりお馴染みですね。
「(共演の)お姉ちゃんたちがめっちゃめちゃかっこいいので毎日感動しています。
みなさんも感動してください!」


六女キャンディー役のMizさんはダンスは初めてということで、さまざまな壁と格闘中の様子。
「本番までにこの壁をぶち壊して、ロックンロールなTATTOO14を仕上げようとがんばっています!」
ロックなMizさんらしい元気いっぱいのコメントです!


五女のジンジャー役には今枝珠美さん。
著名アーティストのバックダンサーや振付で活躍されている方ですが、
ミュージカルなどの東宝作品では“はじめまして”な方もたくさんいらっしゃいますよね。

「このメンバーの中になぜ私がいるのか、
今枝珠美とはどこのどいつだと思われてる方がたくさんいらっしゃると思いますが、
それをこの「TATTOO 14」で証明したいと思います。」
これにはキャストのみなさんからもその心意気を後押しするような声援が!!

この日は残念ながら欠席されていましたが、ラム役で保坂知寿さんもご出演です!!
日替わりゲストも大貫勇輔さん、彩吹真央さん、井上芳雄さん、中川晃教さん、知念里奈さん(出演日程順)ととっても豪華!!

公演HPもカッコイイ!

-STORY-
女7人で結成したショー・カンパニーの名は「TATTOO 14」。彼女達の共通点は、みんな孤児で、7人で共に生きてきた、ということだった。
消息不明になっていた次女のビー(水夏希)から2年ぶりに電話がかかってきて、
いきなりナッシュビルに呼びだされた6人の姉妹、
長女・ラム(保坂知寿)・三女・ローズ(シルビア・グラブ)・四女・オーロラ(高良結香)・五女・ジンジャー(今枝珠美)・六女・キャンディー(Miz)・七女・ファーファ(Jennifer)たち。2年前にショー・コンテストの本選出場権を獲得しておきながら、ビーが起こした事件のために自然消滅していた「TATTOO 14」だったが、ビーは姉妹たちに再び本選出場を目指そうと話す。孤児ゆえに社会の敗者でいることに慣れてきた姉妹だが、「いちばん大事なことで一度くらい勝ってやろうよ」と話すビー。姉妹それぞれに意見はあったが、ともかくナッシュビルからサンフランシスコまでの3500キロをオンボロ車で移動しながら、予選のショーに出場することになる。
ナッシュビルではカントリー、ニュー・メキシコ州ではバーレスク、ラスベガスではラテンなどのショーを展開していく「TATTOO 14」。
その道中、共に車で寝起きし、アメリカの大自然に触れ、各々が抱えている問題を姉妹の愛情を支えに乗り越え、少しずつ本当の絆を取り戻して行く7人。
ショーをやりながら、あちこち寄り道して辿り着いたその先には、いったい何が待っているのか?


おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/04/25「BADGIRLS meets BADBOYS」湖月わたるさん×水夏希さんインタビューレポ

2012年4月25日(水)13:00
「BAD GIRLS meets BAD BOYS DANCE LEGEND vol.1」
湖月わたるさん×水夏希さんインタビューレポ


(かっこよすぎるBAD GIRLS! 写真左:水夏希さん 右:湖月わたるさん)

世界で活躍する若きダンススター、ラスタ・トーマスさん率いる男性ダンス集団「BAD BOYS OF DANCE」と、
元・宝塚歌劇団トップスターの湖月わたるさん、水夏希さん率いる「BAD GIRLS OF DANCE」がガチンコ勝負!
ストーリーテラーとして、マドンナのワールドツアーにも帯同した日本人パフォーマーTAKAHIROさん、
さらに、今年4月に宝塚を退団したばかりの元・月組トップ娘役の蒼乃夕妃さんの参加も決定!

高い身体性を持ち、超絶技巧で見る者の目を釘付けにするBAD BOYSたちと、
それぞれ宙組、雪組のトップスターとして「男役のかっこよさ」を極めた達人、
湖月わたるさん、水夏希さんを中心に集まった妖しい魅力のBAD GIRLS。

ラスタ・トーマスさん×TAKAHIROさんインタビューに続く第二弾!
湖月わたるさん×水夏希さん、お2人のスペシャルなインタビューに立ち会わせていただきました!
(※インタビュー内容は、梅田芸術劇場HP掲載記事と同じものです。
おけぴ取材班の撮影写真とともにお楽しみくださいませ♪)


~湖月わたるさん×水夏希さんインタビュー~
(インタビュー・文:高橋彩子(舞踊・演劇ライター)

―湖月さんと水さんは、宝塚歌劇団退団以来、初めての共演ですね。

湖月)
2006年の『ベルサイユのばら』以来だよね。
私がフェルゼンで、水ちゃんがオスカルでした。
水ちゃんの、一見クールなようで情熱を内に秘めた雰囲気が、
オスカルにぴったりだった。それ以前は同じ舞台に立つことはあっても、がっつり一緒にという経験はなくて。
ただ、劇団レッスンなどではよく見かけていたの。
ダンスに対してすごく真摯な印象で、しなやかでセンスがいいなと思ってました。

水)
私が下級生だったころのわたさん(湖月)は、
雰囲気といいダイナミックなダンスといい、まさに“理想の男役像”。
トップになられてからも、お忙しいはずなのにレッスンにきちんと足を運び、
ストイックに踊りと向き合うそのお姿を見て
「ああ、トップでもこれだけできるんだ。私も言い訳できない」と思いました。
わたさんは、手足の長さはもちろんですが、やっぱり踊りのとらえ方がすごい。
それこそセンスが素晴らしいんですよね。

―お二人がおっしゃるセンスとは、具体的にはどういったものなのでしょう?

水)
好みもあると思うんです、その人の踊りが好きかどうか。
その意味で、お互いに好みが似ているのかも。

湖月)
そうだね。感性に通じるものがあるんだと思う。
感性が違う人の踊りを観ても、なかなか感情が入らなかったりする。
でも水ちゃんの場合、曲が流れて踊り出した時、
自分もやるであろう動きをやったり、
こちらの想像を超えて「あ、そう踊るんだ」となったりするのが楽しくて。
それに私たち、去年の震災の時、一緒にオープンクラスのレッスンを受けていたんだよね。

水)
その節はありがとうございました!

湖月)
電車が止まっちゃって、たまたま私は車で来ていたので、水ちゃんを送っていって。
ああいう大変なことが起きた時、一緒に踊っていたことに深い縁を感じますし、
そうやって日頃からダンスに向き合う姿勢は、今回の舞台にも表れるんじゃないかと思います。

―では、そんなお二人にとってのダンスとは、どういう存在ですか?

水)
ダンスって疲れるし、大変(笑)。
でも、筋肉は裏切らないし、地道にやっていけば成果がついてくるんですよね。

湖月)
逆に、きちんと身体を作っておかないと、
せっかく振付をいただいても踊ることができない。
たゆまぬ努力が必要だけれども、それを乗り越えて踊る時がとにかく楽しい。
それに尽きると思う。

水)
本当にそうですよね。
体力は若いころより落ちているかもしれないけれど、
身体のしくみも自分の癖もわかってきている今、どういう踊りができるか。
それこそ今回は、わたさんのような先輩に、いろいろうかがいたいですね。
「どこまでやりますか?」とか。

湖月)
よく「どこを目指しているんですか?」って聞かれる(笑)。
私が通っているバレエの先生は
「世界でたった一つの踊りをみつけなさい」とおっしゃるんです。

水)
確かに、一人一人、みんな身体が違いますしね。

湖月)
そう。だからといって一人で踊っていればいいかというとそうではなくて、
個性をもったみんなが一緒に踊ることで生まれる迫力、
その瞬間をお客様に楽しんで頂けた時は最高です。今回もそうした空気を目指します!

―湖月さんは退団後、ミュージカルやダンスの公演に数多く出演されてきました。
昨年は、今回ご参加のTAKAHIROさんを中心とするダンス公演『ELECTRICK CITY』にもご出演。
そうしたキャリアを踏まえての、今回の舞台への想いをお聞かせください。

湖月)
ダンスはとにかく続けていないとだめなものなので、年に一回はダンス公演に挑戦したいんです。
『ELECTRICK CITY』はNYで活躍する方々との共演で、
実際の稽古もNYで行われたのですが、新しい環境で新しい出会いをした時、大きな発見と刺激をもらって。
今回は日本での公演の前にワシントンでお稽古があるので、今からわくわくしています。

―水さんは男性3名とのダンス&ボーカルユニット「Guys From The Earth」のメンバーMizとしてボーカル・作詞を担当し、
本格的なヒップホップにも挑戦。宝塚時代とは趣きの異なる活動をなさっていました。
このタイミングで、宝塚OGを含め様々な方と踊られる大規模なダンス公演というのは、いかがですか?

水)
ユニットでのヒップホップは、その前までの20年間でやってきたことと全然違うもので、
大変でしたし、完全にマスターするのは無理だと感じました。
でも、そこに挑んだことで、逆にそれまでやっていたジャズ的・クラシック的な踊りを新たな目で見ることができたし、
違う筋肉を使うことで、身体の可動域も広がりました。
重心の置き方や体の使い方が、よりスムースにしなやかになったというか。

―では、次の舞台では、湖月さんも知らない、宝塚時代とはまた違う水さんのダンスが拝見できるわけですね!

湖月)
おおっ、楽しみ!

水)
わわ、どうでしょうか! そんなに、言うほどやっていないんですけどね(笑)。

湖月)
私も宝塚の男役から離れた今、自分らしさを楽しんで踊ることができてきている
し、今のほうが体が動く気がしています。

水)
辞められてからのわたさんの舞台はほとんど拝見できていないので、私のほうこそ、楽しみです!!
今回はみんなで一つの振りを踊る場面があるかもしれないですよね。
同じ動きも人によってとらえ方や雰囲気が大きく変わるので、稽古場で引き出し増やすつもりです。

―時に火花を散らすような稽古および本番となるのでしょうか。

湖月)
4月に行われたフィギュアスケートの国別対抗戦を見ていて「私たちが目指すのはこれだ!」と感じたんです。
様々なバックグラウンドをもち、自分のスタイルでダンスと向き合って来た女性ダンサー5名が
集結してBAD GIRLSとなり、BAD BOYSと競い合う……。

水)
1がそのまま5になるのでは、ないですよね。絶対、化学反応が起きる!

湖月)
そう。思ってもいないものが生まれるはずだよね。
今回の公演は二部構成の予定で、第一部が“BAD GIRLS”のステージ。
クールで危険な香り漂うダンスを披露し、観客の皆さんを魔法にかけたいですね。
続く第二部で、BAD BOYSたちがやってきます。
女性だけで踊っていたダンスが、BAD BOYSの超絶技巧いっぱいのダンスと出会ってどう変化するか、
両者をつなぐTAKAHIROさんの存在が空気をどう変えてくださるか。
その辺りにもご注目いただけたらと思います。

水)
そうですね。BAD BOYSもTAKAHIROさんも本当に凄いので、私たちも負けずに男勝りに踊りたいですし、
その一方で、男性を前にすることで必然的に女性らしさも出るかもしれませんよね。
いずれにしてもダンスというのは世界共通の言語で、言葉が通じなくてもエネルギーを直に伝え合えるもの。
それが出演者同士のコミュニケーションとなり、ひいてはお客様にお届けする大きなパワーになったらいいなと。
どこまでできるか、自分にとっては大きな挑戦ですが、劇場空間が熱く盛り上がればと考えています。

<インタビュー・終>

ひとつの世界で頂点を極めたお2人だからこそ、醸し出すことのできる余裕と自信。
さらに新しい世界へと続くドアを開いて行く、
おふたりのワクワク感が溢れだすようなインタビューでした!
TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんのインタビューも近日掲載予定です。
お楽しみに!!

<公演概要>
東京公演:2012年7月14日・15日 東京国際フォーラム ホールC
広島公演:2012年7月17日 アステールプラザ 大ホール
名古屋公演:2012年7月19日 愛知県産業労働センター ウインクあいち
大阪公演:2012年7月20日・21日・22日 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

<キャスト・スタッフ>
~出演~
【BAD BOYS】 ラスタ・トーマス&“BAD BOYS OF DANCE”
【BAD GIRLS】湖月わたる 水夏希 原田薫 蒼乃夕妃 矢野祐子
【The Storyteller】TAKAHIRO
~スタッフ~
【構成・演出】ラスタ・トーマス
【振付】ラスタ・トーマス TAKAHIRO 原田薫 エイドリアン・カンターナ
~曲目~
Michael Jackson Queen Prince U2 Black Eyed Peas and more

<プロフィール>
【ラスタ・トーマス】
1996年7月に第17回ヴァルナ国際バレエコンクールにて
ヴラドミール・アンジェロフ振り付けの「NOSTALGIA」を披露し、
男性として歴代最年少5人目、16年ぶりの金賞を受賞。
以降マイヤ・プリセツカヤ並びにパトリック・デュポン、
そして1998年3月には熊川哲也らの日本公演にゲストとして来日。
2007年「ラプソディ・イン・ブルー」で服部有吉、金聖響、TAKAHIROと共演。
ブロードウェイミュージカル「MOVIN’ OUT!」主演。BAD BOYS OF DANCE主宰・芸術監督。

【TAKAHIRO】
米国APOLLOシアター殿堂入りアーティスト。
マドンナのワールドツアーダンサー、同ベストアルバムPV出演、
及びJAPANプロモーション総合演出、海外ブランドのショーなどで世界的に活動。
日本では2010年「SIX DOORS」主演・総合演出、
2011年「Electric City」Japan Tour主演・総合演出。
「たけしアート☆ビート」<NHK>、「徹子の部屋」<テレビ朝日>、
「情熱大陸」<TBS>(年間最高視聴率(2010年))その他、TV・ラジオ・雑誌・WEB など多数

【BAD BOYS OF DANCE (BBD)】
世界7大大陸に点在する若き才能を持つ男性ダンサーで構成される、
ダンスカンパニー。BBDのダンスはメンバーの並外れた身体能力と芸術性に支えられ、
バレエ界における男性ダンサーの限界を打ち破り、
世界で最もエキサイティングなダンスショーを提供することを使命としている。

公演HP
BAD BOYS OF DANCE HP
TAKAHIROさんHP

おけぴ管理人のラスタ・トーマスさんTAKAHIROさんインタビュー



インタビュー取材・文:高橋彩子(舞踊・演劇ライター)
おけぴ取材班・撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/04/25 「BAD GIRLS meets BAD BOYS」TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんインタビューレポ

2012年4月25日(水)13:00
「BAD GIRLS meets BAD BOYS DANCE LEGEND vol.1」
TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんインタビューレポ



ラスタ・トーマスさん率いる男性ダンス集団「BAD BOYS OF DANCE」と、
元・宝塚歌劇団トップスターの湖月わたるさん、水夏希さん率いる「BAD GIRLS」がガチンコ勝負!
ストーリーテラーとして、マドンナのワールドツアーにも帯同した日本人パフォーマーTAKAHIROさん、
さらに今年4月に宝塚を退団したばかりの元・月組トップ娘役の蒼乃夕妃さんの参加も決定した注目のダンスアクト「BAD GIRLS meets BAD BOYS」!

高い身体性を持ち、超絶技巧で見る者の目を釘付けにするBAD BOYSたちと、
宝塚歌劇星組、雪組のトップスターとして「男役のかっこよさ」を極めた達人、
湖月わたるさん、水夏希さんを中心に集まった妖しい魅力のBAD GIRLS。

ラスタ・トーマスさん×TAKAHIROさん、湖月わたるさん×水夏希さんに続くインタビュー第三弾!
TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんインタビュー取材の現場に立ち会わせていただきました!
(インタビュー内容は、梅田芸術劇場HP掲載記事と同じものです。
おけぴオリジナル写真とともにお楽しみくださいませ♪)


~TAKAHIROさん×蒼乃夕妃さんインタビュー~
(インタビュー・文:高橋彩子(舞踊・演劇ライター)

―蒼乃さんは3日前に宝塚歌劇団を退団なさったばかりですね。今、どんなご心境ですか?
(インタビューが行われたのは4月25日)

蒼乃)
まだ宝塚のわーっという勢いが止まっていない感じです。
まるで、通常の舞台の千秋楽が終わって次の公演が始まるまでのお休みのような感覚。
『BAD GIRLS meets BAD BOYS』のお稽古が始まったら、少し変わるのかなとは思っています。
でも、これからいろいろな方とお会いできると思うと嬉しくて、とてもポジティブな気持ちです。

―TAKAHIROさんは、宝塚出身の湖月わたるさんと『ELECTRIC CITY』でご共演済みですが、これだけ退団ほやほやの方は……。

TAKAHIRO)
初めてですね。
僕は2007年に大阪の世界陸上の開会式で振付をさせていただいた時、演出の小池修一郎さんのお誘いで、初めて宝塚歌劇団の舞台を観に行きました。
以来、何回か観ていて。今回共演する水夏希さんの『エリザベート』も拝見しています。
NYにいる時は無理なので、夕妃さんの舞台はタイミングが合わず、まだ観ていないんですが、宝塚って本当にキラキラした世界で、
最後に出演者の皆さんが大階段を降りてくると「ありがたや~」という気分になります。
普段は触れることのない夢の世界がそこにあるんですよね。

―その夢の世界からいらした蒼乃さんが、退団後ほどなく、今回のようなガチンコ勝負的(!?)なダンス公演に挑まれるのも話題です。
退団間際にご自身の公演として行ったミュージックサロン『VERY BEST OF ME』のご経験も、生きてきそうですか?

蒼乃)
はい。
男役ありきの宝塚ですから、娘役があんなに前に出て、自分がセンターを務めて公演をやるなんて、まずありえないことですし、不安もありました。
でも、集大成という感じで辞めるのではなく、最後まで挑戦がしたかったんです。
実際、やってみて、普段の大劇場での公演を主演男役の方が先生方と話し合って作っていらっしゃるご苦労を肌で感じることができましたし、スタッフの方々の有り難さも改めてわかりました。

―踊りの面ではどうですか?

蒼乃)
宝塚の普段の公演は、鬘にしてもドレスにしてもアクセサリーにしても、すごくボリュームがありますよね。
それが宝塚の良さでもありますし、自分自身もそうしたものに助けられていましたが、蒼乃夕妃一人としてどこまでできるだろうと考え、シンプルな装いで踊らせていただきました。
何も助けてくれない、ましてや相手役さんもいないという状態。
すごく良い経験になりましたね。

―身一つでサロンに挑んだ蒼乃さんの状況は、TAKAHIROさんが単身、NYにいらした時と通じるのではないでしょうか?

TAKAHIRO)
そうですね。
装飾に関しては、僕の場合、お金がなくてほしくても手に入らない状況だったから、
5枚で20ドルのTシャツを着て、トレーニングズポンみたいなものをはいて、NYのアポロシアターの舞台に立ちました。
そこでは1500人の観客が、良かったら拍手、ダメだったらブーイングで優勝者を決めるのですが、
僕はあの時、助けてくれる人がいなくてよかったなとも考えるんです。
どれだけ笑われても恥ずかしくても、知り合いがいないから、むしろへこたれずに自分の限界を出せた。
今は支えてくれる方がたくさんいるので、そちらも大事にしていきたいんですが、
装飾にしても仲間にしても、あるのとないのと両方を知っているのが良いと思うんですよね。
パンチは色々な方向から繰り出したほうがいいというか(笑)。

―TAKAHIROさんは、外国人との共演という意味で、蒼乃さんの先輩です。
蒼乃さんにアドバイスはありますか?

蒼乃)
ぜひ、お願いします。

TAKAHIRO)
まず、“自分は自分”でかまわないし、相手に合わせ過ぎる必要はない。
蒼乃夕妃として何を求めるかについては、いつもより多めに言うくらいでいいと思います。

蒼乃)
(大きくうなずく)

TAKAHIRO)
でも、これからアメリカへ武者修行に行くそうですから、既に立派にBAD GIRLSの一員らしい雰囲気ですよ(笑)。

蒼乃)
あはは(笑)。そうなんです。
今回の舞台のお稽古がワシントンで始まる前に、5月から一ヶ月ほど、アメリカを回ってきます。
ホテルもあまり決めず、行き当たりばったりで。

―ダンスレッスンなどにもいらっしゃるのですか?

蒼乃)
行くかもしれませんが、それが全てとは思わないというか。
人とのつながりや食べ物……すべてから吸収できると思うんです。
今はスポンジみたいな状態で、入るだけ入ってこい!っていう感じです(笑)。

―なるほど。何でもどこでも表現の糧になるというお考えも、TAKAHIROさんのスタンスと共通しそうですね。

TAKAHIRO)
そうですね。
僕は偏屈だから、吸収のしかたは夕妃さんとは違うかもしれないけれど、
いいクリエイションのためには、ダンス以外の見聞とか興味・関心が大事だというのは大賛成です。
普段歩く時も、今日は上だけを見て歩こうと決める日があったりするんです。
そうすると、「あ、こんなものがあったんだ」とか「この電柱ってこんなに傾いていたんだ」などと気づかされますよ。

蒼乃)
面白そう! 発見がたくさんあるでしょうね。今日、やってみます。

―やったことのないことをやったり、知らないもの・人に遭ったりというのは、怖くはないですか?

蒼乃)
怖いです。
でも、どれだけ苦しくても、お客様の拍手をいただければ吹き飛んでしまうというのは、
宝塚時代に教わってよくわかっていることですので。

TAKAHIRO)
僕の場合、新たなものに出会うというのが常にテーマなんです。
今回の公演でも、現場で出演者の個性をどんどん見せていただいて、キャッチしていきたいです。
ラスタもアイデアマンで「ああしよう」「こうしよう」ってその場でひらめくタイプですし、
こちらもモチベーションを上げて、出会いを楽しみたいですね。

蒼乃)
せっかくのコラボレーションですから、私もいろいろとキャッチしていだけるよう、がんばります。
それが表現する者の義務だと思うし。
根性だけはありますので、よろしくお願いします!

<インタビュー・終>

終始和やかに進んだインタビュー。
瞳をくるくると動かしながら語る蒼乃さんの表情から、
新しいチャレンジが楽しみでしかたない、という様子が伝わってきました!
それを見守るTAKAHIROさんもまるでお兄さんのような表情。
お2人が舞台上でどのようなコラボレーションを魅せてくれるのか、
今からとっても楽しみになりました♪
蒼乃さん、TAKAHIROさん、ありがとうございました!

<公演概要>
東京公演:2012年7月14日・15日 東京国際フォーラム ホールC
広島公演:2012年7月17日 アステールプラザ 大ホール
名古屋公演:2012年7月19日 愛知県産業労働センター ウインクあいち
大阪公演:2012年7月20日・21日・22日 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

<キャスト・スタッフ>
~出演~
【BAD BOYS】 ラスタ・トーマス&“BAD BOYS OF DANCE”
【BAD GIRLS】湖月わたる 水夏希 原田薫 蒼乃夕妃 矢野祐子
【The Storyteller】TAKAHIRO
~スタッフ~
【構成・演出】ラスタ・トーマス
【振付】ラスタ・トーマス TAKAHIRO 原田薫 エイドリアン・カンターナ
~曲目~
Michael Jackson Queen Prince U2 Black Eyed Peas and more

<プロフィール>
【ラスタ・トーマス】
1996年7月に第17回ヴァルナ国際バレエコンクールにてヴラドミール・アンジェロフ振り付けの「NOSTALGIA」を披露し、
男性として歴代最年少5人目、16年ぶりの金賞を受賞。
以降マイヤ・プリセツカヤ並びにパトリック・デュポン、
そして1998年3月には熊川哲也らの日本公演にゲストとして来日。
2007年「ラプソディ・イン・ブルー」で服部有吉、金聖響、TAKAHIROと共演。
ブロードウェイミュージカル「MOVIN’ OUT!」主演。BAD BOYS OF DANCE主宰・芸術監督。

【TKAHIRO】
米国APOLLOシアター殿堂入りアーティスト。
マドンナのワールドツアーダンサー、同ベストアルバムPV出演、
及びJAPANプロモーション総合演出、海外ブランドのショーなどで世界的に活動。
日本では2010年「SIX DOORS」主演・総合演出、2011年
「Electric City」Japan Tour主演・総合演出。
「たけしアート☆ビート」<NHK>、「徹子の部屋」<テレビ朝日>、
「情熱大陸」<TBS>(年間最高視聴率(2010年))その他、TV・ラジオ・雑誌・WEB など多数

【BAD BOYS OF DANCE (BBD)】
世界7大大陸に点在する若き才能を持つ男性ダンサーで構成される、
ダンスカンパニー。BBDのダンスはメンバーの並外れた身体能力と芸術性に支えられ、
バレエ界における男性ダンサーの限界を打ち破り、
世界で最もエキサイティングなダンスショーを提供することを使命としている。

公演HP
BAD BOYS OF DANCE HP
TAKAHIROさんHP

おけぴ管理人のラスタ・トーマスさんTAKAHIROさんインタビュー



インタビュー取材・文:高橋彩子(舞踊・演劇ライター) 
おけぴ取材班・撮影:mamiko  監修:おけぴ管理人


12/04/26 ミュージカル「ロスト・フォレスト」ゲネレポ@アルテリオ小劇場

2012年4月26日(木)17:00
ミュージカル「ロスト・フォレスト」ゲネレポ
@川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場

冒頭から、重厚感ある音楽がどーんときます!
(音楽はヴァイオリンとキーボードの生演奏)
オープニングがいいミュージカルに外れなし!

↓客席下手側にオーケストラピットが

冒頭シーンは、手術が行われている、とある病院。
ここから、別世界にワープ!
森の妖精に誘われ、ファンタジーワールドにふわっと連れて行かれます♪

森で目覚めた男(今村洋一さん)は、
森でいろーんなキャラクター達に出会います♪


特にインパクト大なキャラクターがオオカミ(柳瀬大輔さん)!
悪ぶっているけど、ちょっとオツムが弱くて、優しくて、憎めない一匹オオカミ。
柳瀬オオカミの歌声もたっぷり聴けます♪小躍りも満載!


(柳瀬大輔さんと福麻むつみさん)


このオオカミと、心優しい幽霊(清水廉さん)と共に、
森の王と対決するために、森の中を彷徨い進む3人(3匹?)。
この3人を中心に、楽しい歌とダンスシーンがたーっぷり♪


っと、そこに女王現る!(福麻むつ美さん)
福麻さんの女王最高です。
関西弁も飛び出してました!


菊地まさはるさんが演じるのは、謎の男的存在。
この役の存在が、ひとつの見所です!
言葉遊びの場面では、アドリブも入ってる!?(笑


歌声も素敵な妻役の黒瀬千鶴子さん♪
(W妻役です。あっちの妻もいいっ!)


童話、夢、幻、現実がふわっと交差するように描かれ、
3人は森の王と対決するために深い森を進みます。

果たして森の王とは対決できるのか。
そもそも森の王とは誰なのか。何のために対決するのか。
きっと休憩時間は、この「?」が頭をよぎるかもしれませんが、
そこで予想してみて、ぜひ二幕の展開をお楽しみ下さい。

困難なことに出会っても、また物事から逃げてしまった後でも、
きちんとそのことに向き合って、前に進み続ければ、きっと道は開ける、
そんなことを観終わった後に感じました。

作・演出は横山由和さん。
23歳のときに書き下ろしたオリジナルミュージカルを自らリメイク、
曲も新たにしての上演です。

公演は僅か4日間。28~30日は既に完売ですが、
27日(金)18:30の初日は僅かに残席があるとのことです!
お見逃し無く!

出演:
今村洋一、柳瀬大輔、清水 廉、菊地まさはる、黒瀬千鶴子、福麻むつ美、田村耕一
日下部友香、鈴木香里、鈴木英恵、藤川綾乃、徳武詩野、川上 茜、八花まい

上演時間:約2時間半(途中休憩15分)

公演HPはこちら

今村洋一さん(上の写真真ん中)と柳瀬大輔さん(上の写真左)は、
今年秋の新作音楽劇「魔笛(仮)」でも共演されるとのこと!こちらも楽しみですね!



取材・撮影:おけぴ管理人


12/04/27 コクーン歌舞伎「天日坊」制作発表レポ

2012年4月27日(金)11:00
渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾「天日坊」制作発表レポ

左から中村七之助さん,中村獅童さん,中村勘九郎さん,宮藤官九郎さん(脚本)、串田和美さん(演出・美術)

新・勘九郎と宮藤官九郎、二人の“カンクロウ”の鮮烈タッグが話題の
コクーン歌舞伎「天日坊」の制作発表が行われました。

演出の串田和美さんの言葉を借りると、“超古風で超新しい”作品とのこと。
そして、この作品についてだけでなく、歌舞伎ってなんだろう、演劇って何だろう
そんなことにまで話が膨らむ大変興味深い記者会見でした。

第十三弾となる今回は幕末に上演された河竹黙阿弥の「天日坊」が150年のときを超えて蘇ります。

襲名後初のコクーン歌舞伎登場となる中村勘九郎さん。

「18年、“一緒に”そして“一番”戦ってきてくださっている串田監督はじめ、
これまでみなさんが命を削ってやってきた空間を僕たちでやるというのには
プレッシャーもありますが、その精神を引き継いでいきます。」と、力強い言葉!

宮藤さんの脚本については
「本当にカッコイイ台詞がいっぱいです。黙阿弥の七五調の台詞を当時、
江戸の人々がカッコイイと感じたのはこういうことなんだなと思いながら、
楽しく笑いながら読ませていただきました。

実は、やはり脚本を読んだ父(中村勘三郎さん)からは
「まさゆき、大丈夫か?」と言われたのですが(笑)、
父が不安になるなんてなかなかないので、“やったな!”と思いました!!
これから先は僕たち次第、これまで培ってきたものをすべて注いでも足りない、
稽古場でさらに自分たちで創り出していかないと追いつかない、
それくらい面白い脚本です!
賛否両論大嵐の作品となるでしょうが、それすらも楽しんでやりたいです!」


そして意外にも9年ぶりのコクーン歌舞伎となる中村獅童さん

「古典ながらゼロからお芝居を作っていく現場、
時代を開拓していくときの人のエネルギーの熱さを感じたコクーン歌舞伎。
こうしてまた熱い現場に参加できることは自分にとって大きなことです。
ここで培ったこと、叱られたことを思い出しながら
僕らの世代で引っ張ってまた新しいものを創っていきたいです。」


中村七之助さんは
「16歳のときの初めてコクーン歌舞伎で芝居の基礎から教えてくださった串田さん、
映画『真夜中の弥次さん喜多さん』でご一緒した宮藤さん、舞台と映像、
育ての親お二人とのコクーン歌舞伎、楽しみです!」


この日ご登壇されたお三方の他にも、
ベテランの市川萬次郎さん、片岡亀蔵さん、若手の坂東巳之助さん、坂東新悟さん、
そしてシアターコクーンの現代劇でお馴染みの個性派俳優白井晃さん、真那胡敬二さん、
近藤公園さんも初参加!どんな化学反応が生まれるか、楽しみですよね!


美術・演出の串田和美さんは
「“新しい歌舞伎”といわれることもありますが、
見た目の新しさではなくてどうやったらお客様に楽しんでもらえるか。
今、興味のある、今、みなさんが観たいものを作っているだけです。
それがいつも冒険のようでわくわくしています。」

脚本に宮藤さんを起用した理由については
「歌舞伎座で宮藤さんの『大江戸りびんぐでっど』を観て、
江戸の庶民たちが楽しんでいたものはこういうものだったのかも知れないと思わされました。
理屈じゃなくて、なんだこれ!?というものをゲラゲラと笑いながら観ている。
ぶっ飛んでいて、自由なもの、そう思わされてしまう魅力を強く感じたので、
いつか何らかの形でと頭の中にありました。」

串田さんはこの公演チラシのビジュアルも担当されていて、ご自身によると、
「こういった感じの“絵”と描いたものが採用されたので、少し手を加えました(笑)」
とのこと!作品の勢いが現れていますよね。

そして、コクーン歌舞伎初登場となる宮藤官九郎さんは
「第一回のコクーン歌舞伎をコクーンシートで観て、
なんかわかんないけどすごいなーと衝撃を受けました。
歌舞伎座のさよなら公演で『大江戸りびんぐでっど』をやったときは
“何やってんだ”と言われることもありましたが、
串田さんはすごく褒めてくれてうれしかったです(笑)

今度は150年くらい上演されていないものなので、
これはいいなと思っています。
原作を読むとなると、ものすごく長く、
ものすごく時間がかかるのでみなさん読まないと思うので、
ダメなところは”黙阿弥の本がそうなっていて”と逃げ道がありますからね(笑)。
で、面白かったら僕が面白いということで(笑)!」

宮藤さんの「大江戸りびんでっど」は
“これは歌舞伎じゃない”“新しい歌舞伎だ!”と賛否両論の話題作でしたが、
串田さん、宮藤さんにとって歌舞伎とは?との質問には。

串田さんは
「歌舞伎じゃない!というのはちょっとうれしいような感じもあります。
ただ、歌舞伎を守ってきた方への敬意は持ち続けています。
僕は何も守るものは無いですし、自分が見ていただきたいものを作っていきます。」


そして宮藤さんからは思わず膝を打ちたくなるようなコメントが!

「逆に、これは歌舞伎だ!とかこれは歌舞伎じゃない!という人に、
何を根拠に?と聞いてみたいですね、じゃ、観てきたのかって(笑)
300年とか400年とか前からやってきたものを伝達、伝達でやっていらっしゃるわけですよね。
というこは、伝達ミスがあってもいいんじゃないですかね。
伝言ゲームみたいにぜんぜん違うものになってしまったら、それは伝達ミスだなと(笑)」


なんだかわからないけれど、とてつもなく面白いものが観られそうな!
歌舞伎好きも芝居好きも大いに楽しみ、大いに語り合いたいくなる作品への
ワクワクが高まる制作発表でした。

【公演情報】
渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾
「天日坊」(てんにちぼう)
2012年6月15日~7月7日までBunkamuraシアターコクーンにて!

【あらすじ】
ふとしたきっかけから将軍頼朝の落胤になりすまし鎌倉を目指す法策(後の天日坊)。
旅の途中で盗賊地雷太郎とその妻お六と出会い、思いもよらぬ自分の運命を知る。
「俺は誰だあっ!」
狙うは天下! 若者たちは壮大な野望と純粋な希いを胸に疾駆する。
彼らの人生を賭けた大勝負がはじまる---

【配役】
  法策 後に 天日坊  中村 勘九郎
      人丸お六  中村 七之助
      猫間光義  市村 萬次郎
  お三婆/赤星大八  片岡 亀 蔵
      北條時貞  坂東 巳之助
    傾城高窓太夫  坂東 新 悟
     越前の平蔵  近藤 公 園
  観音院/鳴澤隼人  真那胡 敬二
        久助  白井   晃
      地雷太郎  中村 獅 童
                ほか

おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人

12/05/09 「エリザベート」開幕レポ

2012年5月9日(水)
「エリザベート」開幕レポ!

2012年の「エリザベート」開幕です!!
ウィーンでの初演から20年となる今年は帝国劇場での2ヶ月公演に始まり、
7月の博多座、8月の中日劇場そして9月梅田芸術劇場での大千穐楽まで、
5ヶ月に及ぶロングラン公演です♪

注目の初登場キャスト、より深まった役作りの続投キャスト、
組み合わせに頭を悩ませている方も多くいらっしゃるかと思いますが、
いち早く気になる舞台の様子を写真でご紹介してみますね。

カンパニーの進化&深化がとっても楽しみな今回のエリザベート。
語りたいポイント満載ですが、開幕直後ですので、多くは語りません。
ただ、写真中心でも若干ネタバレ注意です。

まずは今回初登場となるエリザベート役・春野寿美礼さん。


昨年に引き続いてのエリザベート瀬奈じゅんさんとトート石丸幹二さん。


キャスト発表時に最大のサプライズでもあったトートのマテ・カマラスさん!


そして日本初演よりこの作品を引っ張っているトート山口祐一郎さん!


エリザベートの父マックスには今井清隆さんが初登場


そして!全員が初登場となるオーストリア皇太子ルドルフのお三方!


平方元基さん



古川雄大さん



大野拓朗さん


少年ルドルフ役には
加藤清史郎さん、坂口湧久さん、鈴木知憲さん、山田瑛瑠さんがキャスティングされていて、
成長した青年ルドルフの髪型によって彼らのカツラも変わるというこだわり!


加藤清史郎さん(少年ルドルフ)と高嶋政宏さん

8月に出演回数1000回を達成予定のルキーニ高嶋政宏さんのストーリーテリングにも
ますます磨きがかかっています!

ここまで紹介した以外にも
フランツ・ヨーゼフ役の岡田浩暉さん、石川禅さん、
皇太后ゾフィ役の寿ひずるさん・杜けあきさんをはじめ、
春風ひとみさん(エリザベートの母ルドヴィカ)、岸祐二さん(エルマー)、伊東弘美さん(マダム・ヴォルフ)、
小笠原みち子さん、河合篤子さん、大谷美智浩さん、治田敦さん、阿部裕さんと豪華なキャスト陣。

そして!忘れてならないこの作品の魅力の一つが迫力あるアンサンブル!
アンサンブルの迫力、一体感はモノ凄いです!
怒れる民衆、宮廷の女官、そしてトートダンサーのみなさんが作り出す、
時代の波や作品の世界観があってこそ浮き上がるドラマ!
ぜひ、劇場でご体感ください!


高嶋さんの舌の色にもぜひご注目下さい♪

東宝のエリザベート公式HPはこちら



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 写真提供:東宝


12/05/11 DIAMOND☆DOGS「TEN STEPS」稽古場レポ&東山義久さん森新吾さんインタビュー

2012年5月11日(金)11:00
DIAMOND☆DOGS「Super“D-☆”Cruising Show DIAMOND☆DOGS memorial 10 TEN STEPS」
稽古場レポート&東山義久さん・森新吾さんロングインタビュー


(後列左から和田泰右さん、森新吾さん、中塚皓平さん、小寺利光さん、
前列左からTAKAさん、東山義久さん、咲山類さん)

祝・結成10周年!
5ダンサー&2ボーカルでオリジナリティ溢れるステージを魅せてくれる
“超・装飾系” Entertainment Art Unit(エンターテインメントアートユニット)
「DIAMOND☆DOGS(ダイアモンドドッグス)」

DIAMOND☆DOGS生誕の地であり、
ホームグラウンドともいえる銀座・博品館劇場で行われる定期公演
「Super“D-☆”Cruising Show DIAMOND☆DOGS memorial 10 TEN STEPS」
に向けて稽古中の都内某スタジオに潜入してきました!


メンバー自らショーの構成・演出・振り付け・音楽を手掛けるという多才さ。
この日のお稽古場でも、振付を確認しつつお互いに指導しあう姿がとても熱く、
複雑なフォーメーションやダイナミックなリフトに目が釘付けでした!


鏡に映る姿を確認しながら、飛びます!

施行錯誤を繰り返しながら、結成10年目にして
新たな形が見えてきたというDIAMOND☆DOGS(以下D☆D)。
グル―プ結成秘話から、各メンバーの“他己紹介”まで、
リーダー・東山義久さんと、森新吾さんにたっぷりとお話をうかがってまいりました♪


にこやかに質問に答えて下さった東山義久さん(右)と森新吾さん(左)

おけぴ管理人)
10周年おめでとうございます!
2003年結成時のオリジナルメンバーのお2人ですが、
当時を振り返ってみてどんな思いがあるのでしょうか?

東山義久さん(以下、東山))
結成時、最初にD☆Dをやろうと言いだしたのが僕で、最後に入ってきたのが新吾(森さん)。
気がついてみたら一番上と下が残っていました(笑)
結成の動機は“自分が主導して作る作品”に出演したかったということですね。
もちろん、外部のステージに出るのが嫌だったわけではないんですが、
「このままだったら、ずっと他の人が作ったステージにばかり出ることになるんじゃないか」と思って・・。
D☆Dはジャンルの違う5人のダンサーと、ロックとクラシック出身の2人のボーカルという構成。
違うジャンルのメンバーから、いろいろなものを吸収できるのがすごくいいですね。

おけぴ管理人)
D☆Dの公演では、メンバー自身が構成・演出・振り付けを手掛けていらっしゃいますね。

東山)
音楽や衣裳プランも自分たちでやっています。新吾が先頭に立って引っ張る感じかな。
最初はステージ作りの進め方もわからず、全員で集まって話し合ったりしていましたね。
今は僕と新吾が中心になって、大まかな流れを決めています。
新吾が色々とアイディアを出して僕に提案してくれるんです。

森新吾さん(以下、森))
最終的にはリハーサルをしながら他のメンバーとも話し合って作っていきます。

おけぴ管理人)
お2人を中心に個性的なメンバーが集まったD☆D。
グループのお兄さん的立場のお2人から、他のメンバーの皆さんを紹介していただけますか?

森)
では、まずは小寺君(小寺利光さん)から。
としちゃんは、実は一番ダンス経験が長いんですよね。舞台経験も僕たち2人よりある。
だから、なんといっても彼が一番器用ですね。歌もダンスもお芝居も。
何でもこなせる人なので、作品作りの過程でもすごく理解があります。


(専門ジャンルはタップダンス♪ 美しいターンも必見の小寺利光さん)

東山)
彼はメンバーの中で一番のデジタル人間。
機器を駆使して音楽編集とか映像編集とか、ささっとやってくれますね。
トークもうまくて、MCも担当してくれるし。色々な才能がある人です。

森)
まんべんなく才能がある(笑)
僕たちの個性をぎゅっとまとめてくれるような存在です。

おけぴ管理人)
では次に中塚皓平さんの紹介を。

東山)
彼は3歳からバレエをやっている20年選手。

森)
D☆Dに入って一番変わった人なんじゃないかな。
初めて会った時はいかにも「バレエをやってきました!」という少年だったんですけど、
最近、舞台の上でひとり凛と立っている姿を見ると「変わったなー」と思いますね。
6年間で体つきも変化して来て・・

東山)
2倍くらいにでかくなった(笑)

森)
線の細い子だったのが、いまやプロレスラーみたいになって(笑)


(レスリング・・ではなく、リフトの練習中!)

東山)
メンバーの中では、彼はムードメーカーです。

森)
雰囲気を作るか壊すかのオールオアナッシングですけど(笑)

東山)
プロデューサーからは「中塚に喋らせるな」と言われております(笑)
いま僕ら中国語を学んでいるんですけど(※)、彼の場合まず日本語を勉強した方がいいんじゃないかな(笑)
※2012年、日中国交正常化40周年記念イベントに出演するなど中国での活動も本格化。

森)
うん、彼はまだまだ“伸びシロ”がありますね。日本語に関しては(笑)


(真剣な表情でモニターをチェックする“伸びシロあり”の中塚さんと東山さん)

おけぴ管理人)
では最年少・和田泰右さんについて。

東山)
メンバーになって今年で3年目。ようやく3歳になったかな、と。



(森さんとのユニット・MILLION DOLLAR ROUGEでも活動中の和田泰右さん)

東山)
泰右(たいすけ)はねえ、今はだいぶメンバーっぽくなってきたけど、
最初は“一体この子をどうしたらいいんだろう”と思いました(笑)
やっぱり10年も続いているグループの中に最年少で入って来るっていうのは大変ですよ。
彼の中にも葛藤があったと思います。
新吾とダンスジャンルが同じ(ヒップホップ)なので対になって踊ったり、
ユニット(MILLION DOLLAR ROUGE)を作ったりしていて。
あれでだいぶメンバーとの距離が近くなったよね。

森)
彼なりにD☆Dの味と言うか、ダンスのスタイルを感じて、
いい意味で僕たちの目指す方向に染まってくれていますね。
D☆Dに寄り添いながら、自分の持ち味を探している感じ。
ダンスのジャンルを通り越して、
これからどんどん伸びて行く可能性がいっぱいある子で、
7人並ぶと末っ子・弟的存在かな。

東山)
まだ線が細くて。身長は僕らと変わらないのに。

森)
そうそう、背は僕よりも高いんですよ。

おけぴ管理人)
キャリアを積んでいくと中塚さんのように大きくなられたりして・・。

森)
うーん、どうでしょう(笑)
たいちゃんが筋トレしているところをみたことがない(笑)

東山)
でも彼がすることならみんな笑顔で「うんうん♪」と見守っていますね。
マスコット的存在?(笑)


(笑顔全開の和田さんと、ちょっぴり重そうな小寺さん)

おけぴ管理人)
ボーカルの咲山類さんはクラシック出身ですね。

東山)
えーと・・国立(くにたち)音楽学校だったっけ?

森)
国立(こくりつ)ならぬ“くにたち”ですね(笑)

東山)
国立大かーすごいな、と思っていたら「いえ、くにたち、です」って(笑)

おけぴ管理人)
いやいや、充分すごいと思いますよ!

森)
それがふたを開けてみたら、最初は舞台の上でまともに歩くこともできなかった(笑)
歌うこと以外は何もわからないまま入ってきたんですよね。

東山)
クラシックの場合はマイクを使わないから、
歌っているとマイクが口元からどんどん離れて行っちゃうんですよ。
「あれ、声が聞こえないな」と思うとマイクが離れている(笑)
もう「あほー!」って!

森)
歩くと手と足が一緒に出てナンバになっちゃうし。
卒業式みたい(笑)

おけぴ管理人)
いまの舞台姿からは想像できませんね

森)
D☆Dの音楽はクラシックからいまどきの音楽まで
色々と取り入れてやっているので、
類も彼なりに“クラシック音楽”という固定観念から
離れて広がってきていますね。
類なりの歌い方・パフォーマンスが出来る、
とても魅力的なメンバーになってくれました。

東山)
この人もメンバーの中では“いじられキャラ”。
外では“王子さま系”とか“クール”とか言われているみたいですけどね。

森)
喋らなければ王子様なんでしょうね(笑)


(いまではエアマイクもお手の物の咲山さんです♪)

おけぴ管理人)
では最後にもう一人のボーカル・TAKAさんについて

東山)
この人はね、自分のことを“Vロック王子”と言っています。
ロックバンドをずっとやってきていて、今ではD☆Dの音楽全般を作ってくれている。
ライブの時はバンドを取りまとめる音楽監督的な仕事もやってくれますね。
彼も(D☆Dに入って)ずいぶん変わったよな?

森)
変わりましたねー。

東山)
“ロックしか認めないぜ!”という子だったのが、
D☆Dのメンバーそれぞれに合わせた音楽を考えて作ってくれるようになった。
ロックがベースにありながらも、
幅広く色々なジャンルの音楽を作ることが当たり前になってきたのかな。
世界観が広がって、D☆Dに入って本当に良かったと
本人も言ってくれていますね。


(TAKAさんがステージでみせる艶やかなビジュアルにもご期待下さい♪)

おけぴ管理人)
D☆Dの世界観に合う音楽は、みなさんで話し合って作るのですか?

東山)
ざっくりとしたイメージをTAKAに伝えて作ってもらいます。

森)
彼はコアなものからポピュラーでメジャーな感じのものまで、
オーダーの真意を汲み取って作ってくれますね。
D☆Dのイメージや感覚をわかって作ってくれるので、
音楽に関しては本当に信頼できるメンバーです。

おけぴ管理人)
なるほど。
音楽と言えば、3月に1stアルバム「DIAMOND☆DOGS」が発売になりました。
また、海を越えて中国のイベントやテレビ番組に出演されるなど、
ステージを飛び出した活動もされていますが、
D☆Dの中で「舞台公演」というのはどういった位置付けなのでしょうか?

東山)
D☆Dのホームはステージ・舞台公演です。
僕たちの舞台をより多くの方々に見てもらう為の表現、手段のひとつが、
メジャーシーンでの音楽活動や海外での活動ですね。
全てがこのステージの為に、と思っています。
ですから舞台に帰って来たというよりは、
今まで色々なところに蒔いた種がどれくらい育ったかな、というワクワク感がありますね。

おけぴ管理人)
D☆Dの一番見せたいもの、神髄がステージにある、と。
結成当時から定期公演を行っている博品館劇場に
特別な思いはあるのでしょうか?

東山)
踊って、歌って、お芝居もして、
さらにバンドも入れてライブもしちゃうという僕たちのパフォーマンスに
最も合っている空間だなと思っています。
とても臨場感のある劇場。実際、お客さんの顔もとてもよく見えるんですよ。
僕たちの戻って来る場所という感覚ですね。

森)
D☆Dの基本形が博品館で作られたという思いがありますね。
新しいことにも挑戦できるし、一番自信があって見てもらいたいものも出来るし。
やっぱりこの定期公演は僕たちが一番大事にしているものですね。

おけぴ管理人)
第1回公演「未完成」から10年目の今回の公演「10 STEPS」。
どんな構成のショーになりそうでしょうか?

東山)
今回は2部構成になっていて、1幕目ではこれまでの公演の代表的なナンバーを再現します。

森)
かつてのナンバーをブラッシュアップして再構築しています。
今までの10年間のアラカルトをバランスよく見せるのが1幕。
2幕ではこれからの僕たちを発信していくというか、
D☆Dの未来へとつながっていくようなナンバーを見せますよ。
もちろん、ひとりひとりのメンバーにクローズアップするようなナンバーもありますし。

東山)
これまでは毎回、お芝居というかコントのようなシーンが入っていたのですが、
今回は僕たちの一番の魅力である「踊り」と「歌」を全面に出していくステージになります。

森)
ダンスと歌に込めたもので、お芝居の部分も感じていただきたいなと。
一挙手一投足を見逃せないような作りにしていきます。
物語は・・リーダーの背中で感じて下さい!

東山)
え・・プレッシャーやな・・。


(実は関西出身の東山さん♪)

おけぴ管理人)
目がいくつあっても足りない!というステージになりそうですね。

東山)
ぜひ複眼でご覧下さい(笑)

おけぴ管理人)
それでは最後に東山さん、森さん、お互いについて
どう思っているかをお聞かせいただけますか?
面と向かって言いづらいこともあるかもしれませんが・・(笑)

森)
では、まず僕から。
リーダー(東山さん)とは僕が20歳の頃から10年間ずっと一緒にいたので、
もう家族ですね (笑)
親といるよりも長いんじゃないかって思っちゃうくらいに、
濃い時間を過ごしていて、リーダーとの絆はすごく強いです!
そこが一番のダイアモンドなんじゃないかなって思っていますね。
リーダーがいなければD☆Dじゃないし、
僕がいなくてもD☆Dじゃない。
そう自信を持って言えるかな。
これから先も「10年・・いや40年来の付き合いだよ」
となれればいいなと(笑)

東山)
お互い、頭もハゲ散らかして(笑)

森)
杖をつきながら、博品館で「ここでよく踊ったんだよ」とか語る(笑)

おけぴ管理人)
トークですか!?

森)
ええ、トークサロンですね。
50歳過ぎの2人が、お茶でも飲みながら(笑)

東山)
50歳はまだ杖じゃないだろ!

森)
そっか。まだD☆Dやっているかもしれませんね(笑)

東山)
では、次は僕から。
実は、D☆Dに新吾が入る前に既に7人のメンバーは決まっていたんですよ。
それが第1回公演の3か月前、仮チラシも出来ていた時に
急にひとりのメンバーが参加出来ないということになって・・。
それで、急遽探したのが新吾です。
僕は彼のダンスを見たこともなかった(笑)

森)
リーダーに会う2時間前にプロデューサーに初めて会って(笑)
「じゃあ、おいで!」ってグローブ座に連れて行かれて・・。
その時に撮った写真が第1回公演チラシのこの写真。


(今回のチラシの裏面をご覧下さい♪)

東山)
だからひとりだけ写りがちょっと違う(笑)
さっき泰右(和田さん)のことをいろいろ言っていたけど、
彼なんかよりもっと線が細くて、
自信なさげな子がそこに立っていましたね(笑)
個性の強いメンバーにのまれないようにって、
よく2人で飯を食べに行ったり話したりしていたよね。
いつのまにか、この2人だけが残っちゃった。
新吾のいいところは、初めて会ったときから変わらないD☆Dへの想い。
D☆Dを愛している、というのかな(笑)
僕はリーダーとしても、D☆Dの急先鋒として外部の舞台に飛び込んでいって
D☆Dの世界を広げているという自覚はあるのですが、
新吾はD☆Dのテクニカルな部分とか、
方向性とかを決めて引っ張ってくれている。
彼が抜けたら公演が成り立たないですからね。

おけぴ管理人)
森さんがいるから、安心して外の舞台にも出ていける?

東山)
そうです。
新吾に任せられるから
「俺はD☆Dの看板を背負って行ってくるからな!」という気持ちがありますね。

おけぴ管理人)
なんだかご夫婦みたいな(笑)

東山)
お父さんとお母さんみたい。
「お母ちゃん、おいしいお味噌汁作ってやー」って(笑)

森)
「お父ちゃん、行ってきー!」ってね。

東山)
僕が帰ってきたら、お母ちゃんが
「今日は和風ロールキャベツやで」
「え!そんなん、どうやって作るの!?」
みたいなね (笑)

森)
ふふふ、今日はロールキャベツにニンニク入れて見ました。
という感じで「新しい音楽と振付出来たんで帰って来て下さいーっ」と。

東山)
晩ご飯のおいしい家には絶対に旦那さんは帰ってきますからね。
それから、新吾には先見の明がある!
少女時代とかAKBとか、流行りだす前から
「これは絶対に日本一になる」と予言していましたからね。
どこの社長さんですかっていう・・(笑)
(森さんに)そういう面でD☆Dはこれからどうなっていくでしょうか?

森)
D☆Dはこれからが勝負です!
もう1段、階段を昇らないとね。だから「10 STEPS」なんですよね。

東山)
まとめましたね。

森)
10周年を迎えて、ここからがスタートだ!と思っています。
この先もD☆Dを育てて守っていくビジョンは僕もリーダーも見えています。
メンバーたちにもその思いが伝わって受け継いでいってくれるといいなと考えていますね。

東山)
いつまでもキャッキャしていられないからな(笑)
・・でも、俺たちメンバーのだれよりも若いですよ!
キャッキャしていますよ!矛盾しているけど!

おけぴ管理人)
(笑)この楽しい雰囲気をステージで拝見するのを楽しみにしております!
今日はどうもありがとうございました!!


(キャッキャしているお2人を、ぜひ劇場でご覧下さい!)

まるで夫婦漫才のような息のあったトークで、インタビュー中も笑顔が絶えないお2人。
公演中に開催されるアフタートークショー(5/21・22)にも期待が高まりました♪
もちろん、ステージの上ではガラリと変わった、
超!!かっこいいダンス・パフォーマンスを魅せて下さいますよ。

このインタビュー後に、振付確認作業を撮影させていただいたのですが、
振り付け確認なのにジャンプが高い!ターンが早いっ!
実際のステージではどこまでかっこよくなってしまうのでしょう!
動画ではメンバー全員からのメッセージも!


小寺さんのこの表情の理由は・・・
ぜひ↓こちらの動画↓でお確かめ下さいませ♪

<メンバーの皆さんからの動画メッセージ。おけぴの振付つき!>

<公演情報>
『Super“D-☆”Cruising ShowDIAMOND☆DOGS memorial 10 TEN STEPS』
2012年5月19日~27日 銀座・博品館劇場
(21・22日にはアフタートークショー開催!)

<構成・演出・振付>
DIAMOND☆DOGS

<出演>
DIAMOND☆DOGS
東山義久
森新吾
小寺利光
中塚皓平
和田泰右
咲山類
TAKA
長澤風海(ゲスト)

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おけぴ取材班:mamiko、yoshida、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人

12/05/17 ウサニ制作発表レポ

2012年5月17日(木)11:00
「ウサニ」制作発表レポ

主演・溝端淳平さん!
数々の人気ドラマを生み出した人気脚本家野島伸司さんが初・舞台脚本!
話題の舞台「ウサニ」制作発表の模様をお伝えします。

この作品は2003年に野島伸司さんによって書き下ろされた同名小説が原作。
「どうして男の人は浮気をするのか?」
という命題を野島さん独特のストレートな表現で描く純愛ストーリー!

まずはあらすじをご紹介♪
おいしいイチゴを作るため、アマゾンの奥地に渡り、伝説のへびイチゴの精霊を捕獲した青年、コーゾー。
へびイチゴの精霊は、ウサギのぬいぐるみ“ウサニ”に宿り、
人間の感情、そして恋愛について学びながら、コーゾーに想いを寄せていく。
拙いながらもまっすぐで純粋なウサニの恋愛感情に、戸惑いながらもほだされていくコーゾー。
しかし、ある日セクシーな謎の美女、レーコが現れコーゾーに迫る。
ウサニの純粋さと、レーコの魅力に揺れるコーゾーの周囲で、
次々と起こる事件-そしてウサニを取り返しに来た、
アマゾンの大蛇王・スネーク-事件の果てに、コーゾーがたどり着いた“本当の愛”の答えとは

その“本当の愛”という命題に挑む主人公、コーゾーを演じるのは映画にドラマに大活躍の溝端淳平さん。

「僕が生まれる前からドラマ界を引っ張って来られたお二人
(演出の永山耕三さん、脚本の野島伸司さんは「ひとつ屋根の下」等の“月9”黄金時代の立役者!)
とご一緒できるのはとても光栄です。」

とのしゃべり出しには思わず、場内に笑いの渦が!
溝端さんは現在22歳!
それでもご本人はいたって真面目にお話されるのが印象的でした。

「野島さんの“台詞”は特別なもの、一度はご一緒したいと思っていました。
テーマも“真実の愛”と難しいものですが、(脚本や作品に)身をゆだねてがんばりたい!
(コーゾー役については)今の若い男の代表として等身大の男として表現したいです。」

と話す溝端さん。
二人の女性(?)の間で揺れ動く青年コーゾー、ぜひお楽しみに!

そして、ぬいぐるみに宿った精霊“ウサニ”役には、
声優として人気を博し、ドラマやバラエティにも活躍の場を広げる平野綾さんと
歌手としても舞台女優としても活躍中の真野恵里菜さんのダブルキャスト!

「どうやって舞台化するのだろう?すぐには想像できなくて・・・
でも、だからこそまっさらな気持ちで吸収していけたらいいなと思っています。」(平野綾さん)


「ファンタジーをどう表現していくのか楽しみです。
幅広い年代の方に愛してもらえる作品にしたいです。」(真野恵里菜さん)

なんてキュートなお二人!
どうやら、日本語もカタコトながら、思いを一生懸命に伝える独特の台詞回しになるようですよ。

そして、この日もググッと大人な魅力満載の高岡早紀さんはコーゾーを惑わす謎の美女レイコ役。

「謎の美女役はうれしいですね(笑)
(テーマである)なぜ浮気・・・私も本当にわからないので、
作品を通していろいろと勉強させていただきたいと思っています。」
と微笑む高岡さん。

他にもウサニ奪還を目指す大蛇の王スネークには山本耕史さん、
コーゾーの父に温水洋一さんとテレビに舞台に活躍中の魅力的なキャスティングが実現!

そして、なんといっても注目なのは、初めて舞台脚本を手がけられる野島伸司さん!
数々のヒットドラマを生み出した野島さんと永山さんコンビが
今、舞台を手がける理由、舞台の魅力についてお話してくださいました。

「舞台ならではの表現があると思います。
実写でない分、何も制約がない感じ。楽しくファンタジーが描けると思っています。
実は、僕自身舞台を見るのは苦手ですが(笑)、
そういう人にも楽しんでもらえるような舞台にしたいです。
この作品については今回が“はじまり”、しっかりとした基礎を築いて、
今後もバージョンアップしていけたらなと思っています。
その意味でも溝端くんにはがんばっていただきたいですね。」(野島さん)

「先日、北川悦吏子さんとも舞台のお仕事をしましたが、
テレビドラマの作家さんは何と言っても会話を書くのが上手いんです。
野島さんの台詞の抜群のキレを舞台、想像力の世界で解き放つ。
そしてそれが生で届けられ、観ている方が
心震わせ感動できるような作品にしたいと思います。」(永山さん)

ファンタジーな世界観でいながら、核心を突く、野島マジックに期待感高まる制作発表でした。
公演は、2012年8月3日~26日 ル テアトル銀座にて

公式HP
http://usani.jp/

<出演>
溝端淳平
平野綾(ダブルキャスト)
真野恵里菜(ダブルキャスト)
未来穂香
板倉チヒロ
平田敦子

温水洋一
高岡早紀
山本耕史

<スタッフ>
原作・脚本:野島伸司
演出:永山耕三(フジテレビジョン)


魅力的な女性に囲まれ、たじたじな溝端さんが初々しい!

おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人

12/05/19 DIAMOND☆DOGS「TEN STEPS」ゲネプロレポ

2012年5月19日(土)14:00
DIAMOND☆DOGS
「Super“D-☆”Cruising Show DIAMOND☆DOGS memorial 10 TEN STEPS」
@博品館劇場ゲネプロレポート

DIAMOND☆DOGS(D☆D)、10年の集大成が今ここに!!

D☆D10周年記念公演「TEN STEPS」ゲネプロレポートをお送りいたします!

これまでの歴史を振り返りながら、ブラッシュアップしたナンバーを魅せる第一幕、
現在進行形のD☆Dの魅力が凝縮され、新たな展開への期待感たっぷりの第二幕!
目がいくつあっても足りないようなダンスと音楽の洪水のようなステージです!


リーダー・東山義久さんの鋭いまなざし・・


ダンスのキレが最高に気持ちいい森新吾さん(左)♪右は中塚皓平さん


東山さんと森さん、創立時からのメンバーのお二人の美しいデュエットナンバー!


最年少メンバー・和田泰右さんも身軽な動きで魅せまくり!


ジャンプもターンもダイナミックで美しい中塚皓平さん、
踊っているときの顔の表情も素敵です♪


得意のタップダンスで劇場の空気を変えてしまう小寺利光さん。
美しいステップ、足先の動きまでご注目を!


静かに、そして熱く燃える咲山類さん(左)の端正な歌声と、
妖艶さとロック魂を併せ持つTAKAさん(右)のファルセットが劇場に響き渡ります
このボーカルのお2人が作り出す世界観が、5人のダンサーを包み込む快感♪


時に妖しく、時に妖精のように舞うゲストダンサー・長澤風海さんの存在が
スパイスのようにD☆Dメンバーの個性をひきたてて行きます。
長澤さんの軸足のぶれない高速回転技は必見!


みよこの足の角度!


大人の魅力満載のタンゴ風ナンバーで決めるメンバーのかっこいいこと!


実に多彩なプログラム構成!


信頼し合うメンバー同士だからこそ出来る、こんな表情もお見逃しなく♪
笑える小芝居的ダンスも大好きです!

結成10周年を迎え、これから先もますます楽しみなDIAMOND☆DOGS。
そんなD☆Dの魅力と結束を存分に堪能できる「TEN STEPS」は東京・博品館劇場にて5月27日まで!

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このお二人へのおけぴ管理人ロングインタビューはこちら


おけぴ取材班&撮影:mamiko、yoshida、おけぴ管理人

12/05/01 レチタカルダ「ジャンヌ・ダルク」新妻聖子さんインタビュー

2012年5月1日(火)
朗読活劇レチタ・カルダ
「ジャンヌ・ダルク」新妻聖子さんインタビュー

イタリア語で“熱い朗読”を意味するレチタ・カルダ。
そのレチタ・カルダシリーズ「ジャンヌ・ダルク」にご出演の新妻聖子さんに
朗読の魅力、ジャンヌ・ダルク像から表現者としての想いなど
大変興味深いお話をたっぷりとお伺いしてきました。

おけぴ管理人)まずは朗読という表現の魅力からお話を聞かせてください。

新妻聖子さん)
最近ではNHKの「日本怪談物語」という番組で朗読をしましたが、
限りなく一人芝居に近い感覚でしたね、とても楽しかったです。
聞いてくださる方が物語の世界を想像するにあたって、
それを導くのが私の口から発せられる言葉のみということが、
すごく面白く、やり甲斐がありました。

そして読んでいる側も読み始めてみないとどこへ行くかわからないところもあり、
私自身も物語の旅に出られるという楽しさもありますね。

ですので、私にとっての朗読は想像力が最大限にかき立てられ、
想像の世界で様々なものが見えてくるという演劇の本質、
もっとも純化されたジャンルのような気がしています。

おけぴ管理人)
新妻さんの魅力の一つである“声”、
朗読では何かほかの表現と違う声のアプローチはされますか。

新妻さん)朗読ではナレーターとして読む場面、
もしくは鍵かっこの中の台詞を読む場面があります。
台詞という部分に関して、先ほど話題に出した“怪談”では
2,3人の登場人物の声色を変えて読みました。
動きが制約されていた分、声で動く!
それもとても楽しかったです。

おけぴ管理人)
では今回の作品についてお話を進めます。
今、新妻さんの中でのジャンヌ・ダルクはどのような人物像ですか。

新妻さん)
まず、ジャンヌ・ダルクという人物について、
その名はもちろん知っていましたが、
今回この作品をやることになって色々と調べたら、
その実態については意外に知らなかったことが多くありました。
素朴な少女が何かに突き動かされて戦争をして処刑される。
そんな彼女の生々しい生涯について、
スタッフの皆さんと懇々とお話しする中で、私が何度も主張したのは、
彼女の戦果が美化されたり、聖人視され過ぎることへの疑問、違和感です。

母国を守るためとはいえ、彼女の行いの結果として実際に敵の兵士は死んだのです。
ジャンヌには少しでも良いから戦争をしたことに対する痛みや重さは感じていて欲しいですし、
戦争が最善策だったという印象の残る芝居にはしたくないな、と思いました。

おけぴ管理人)とても興味深いアプローチです。
これまでの“英雄像”だけではない人間としての体温のあるジャンヌ像になりそうですね。

新妻さん)
そうなるといいなと思います。
ジャンヌの生涯を描くにあたって、
その部分に異論を唱え始めたら一歩も踏み出せないくらい核になるところではありますし、
もちろんエンターテイメントとしてドラマティックに描くことも必要だと思います。
ただ、どうしても戦争が正しかったとは言いたくないのです。

私は演じる側として、どの役でも私というフィルタを通して伝えるときには
何らかのイデオロギーを持って臨みたいと思っています。
だからといって、この作品を反戦ものとして作り上げるというのではなく、
母国フランスから見たら英雄だけど、
反対にイギリス側から見たらどうなのだろうかなど考えていく中で、
神の啓示を受けた人であっても、やはり彼女にも人間として悩んでいて欲しいと思いました。

あとは、聞いてくださった方が、どう感じてくださるかですね。
色々なジャンヌ・ダルクの物語がある中で、
「新妻の語りで聞いたのは今までのとちょっと違うよね」と、
何かを感じていただけるとうれしいです。

おけぴ管理人)
新妻さんと“ジャンヌ・ダルク”からまず思い出されたのは、
ミュージカル「マリー・アントワネット」で演じられた“マルグリット・アルノー”です。
マルグリットとジャンヌについてお話を聞かせてください。

新妻さん)
そうですよね(笑) 同じフランスですしね。
マルグリットは彼女の中の恨み・憎しみ・復讐心から“戦い”という行動に繋がり、
戦いに喜びすら感じ突っ走ります。
そして、自分が踏み出した一歩、それによって目の前で処刑されるマリーアントワネットを見て、
どんなにきれいごとを並べても、誰かを傷つける一歩だったということを感じ、
自分が望んでいたのはこれなのか。と彼女の中で何かが崩れ落ちる。

それに対して、ジャンヌは戦争の只中には
身を置かずに済むような状況で育ったにもかかわらず、
神の声によって戦争というものに関わっていく。
彼女の場合は自分の中から戦いの衝動が湧き出ていません。
そこに“聖人”と呼ばれる所以があるのでしょう。
その点は明らかに違うのですが、
実はそこにも「本当にそうなのかな?」と思っている私がいます。

たとえば、神の声を聞き、村を出て、王太子に会い、戦いの前線に立つ。
そこまでは不思議な力に導かれた神秘だとしても、
戦場で苦楽を共にしてきた仲間が目の前で殺されたとき、
彼女の中に“やり返してやりたい”という気持ちが芽生えなかったのだろうかということです。

マルグリットのように内なる衝動が芽生えるのか、
やはり聖戦として神の意志で動くのか、朗読の中でどこまでできるかはわかりませんが、
実際に読んで、動いていったときにどう感じるのか楽しみです。

おけぴ管理人)
続いて「レチタ・カルダ」(朗読活劇)ってどのようなものだろうと思う方も多いかと思いますが
その公演スタイルについて聞かせてください。

新妻さん)これまで私が思うジャンヌのお話をしてきましたが、
今回はジャンヌを“演じる”わけではないんですよね。
もちろん、朗読の本が用意されていますが、暗譜(暗唱)して動くところもあります。
それは台詞部分だけでなく、ナレーターとしても本を見ることなく語るという場面もあります。
まさに朗読+活劇な部分です。

おけぴ管理人)
そして、さらにスパニッシュ・コネクションのみなさんの音楽も加わりますね。

新妻さん)はい!スパニッシュというのがいいですよね!
ヴァイオリンの平松加奈さんは以前私のライブで弾いてくださった方という偶然も!!

そして、音楽に関しても、一つリクエストさせていただき、無理のない流れの中で3曲ほど歌います。
THEミュージカル的な歌ではなく、ジャンヌの心情に沿った歌を、
私も楽器のひとつになったかのように歌いたいなと考えたとき、
まず心に浮かんだのは讃美歌です。
そして、子守唄。
これは人が心細くなったとき、母親を思い出し、
そして母が歌ってくれた子守唄を歌うのではという発想からのアイデアです。

このように台本そのものは以前、坂本真綾さんがされたときと一緒ですが、
新たに書き加えていただいたり、書き換えていただいたり、
ちょっとテイストの異なった形になります。

おけぴ管理人)
積極的に作品作りに参加されていて、これは新妻さんならではの公演になりそうですね。

新妻さん)
こんなに暑苦しいくらい参加したがる女優は、あまりいないと思います(笑)
主催のみなさんが広い心で受け入れてくださって、
私の主張に耳を傾けてくださり実現に向け動いてくださる。本当に恵まれています。

おけぴ管理人)
上演される環境も屋外ととてもユニークですよね。

新妻さん)屋外での朗読は私も初めてです。
私自身、お客さん目線で考えると、開演のころ、
6月の5時はまだ明るくて物語が進むにつれて日が暮れていく。。。
なんてロマンティックなの!ですよね。
鳥の鳴き声や場合によっては雷、自然の中の色々な音も聞こえるでしょうし、
それすら演出として取り入れられたら、まさにそのとき限りのステージになりますよね。
私が公演を行う上野水上野外音楽堂は
屋外といっても屋根があるので少々の雨は大丈夫ですが、
みなさん、虫よけスプレーはお忘れなく!

おけぴ管理人)
今後のスケジュールを拝見すると、レチタ・カルダの他にも
ストレートプレイ、ミュージカル、コンサートと実に多彩な活躍です!
“表現者・新妻聖子”のこれからについてお話を聞かせてください。

新妻さん)
私はそもそもデビューが遅く、大学を卒業してからこの世界に入りました
しかもそれまで舞台を見たことすらなかった、まさにゼロからのスタートでした。
デビューからまだ10年経っていない中で、本当に様々な役、様々な機会を経験してきました。
ストレートプレイやミュージカル、複数キャストやシングルキャスト、ロングラン公演、旅公演・・・など、
猛スピードで習得させてもらい、ライブも5回目となります。
たとえばライブに関しては試行錯誤しながら歩んできて、持ち歌もお客様も増え、
ようやくひな形というか、新妻聖子のライブのスタイルが出来てきました。
そうなると、次は壊さなくてはいけない、同じことは出来ないなと思うのです。
かといって急にエグザイルみたいなライブを目指す!とかではないですよ(笑)

今年に入ってから、アーティスト、表現者としてその先に何を目指すべきか、ということを考えています。
私が考えるアーティストというのは表現したいこと、伝えたいことが明確にあり、
それをお客様に届ける人です。
その意味でシンガーソングライターというのはわかりやすいですよね。
ただ、私は女優であり、シンガーです。
作品があってそれを表現する立場としては、実は自分で“書く”以上に明確に伝えたいものを持っていないと、
ただのカラオケになってしまいます。
舞台で役を掘り下げるのと同じように、
一曲一曲丁寧にディープに掘り下げていかないと
ただ(技術的に)歌のうまい人、それ以上にはなれないと思います。
今後は、「新妻聖子の歌う、あの歌が聴きたい!」と言われるような、ハッキリとしたカラーを、
私自身の中でしっかりと作り上げていきたいです。

おけぴ管理人)
カッコイです!そのディープな掘り下げが実際のステージにも表れているように思います。
ディープさゆえ気になるのですが、舞台に関しては公演期間中など“役”と“実生活”のバランスはどんな感じですか。

新妻さん)
自分自身では特に意識をしていないのですが、家族の反応がね(笑)
「ライト・イン・ザ・ピアッツァ」ではふんわりとした役柄でしたので、
家族に大評判!かわいいからずっとその役をやっていてと言われたのですが、
革命家や狂気を持った芸術家では、目が怖いと言われ。。。
乗り移り傾向、あるみたいですね。

おけぴ管理人)
狂気を持った芸術家、それすなわち、「GOLD」のころでしょうか。

新妻さん)
そうです。カミーユという役は本当にいろいろと大変でした。
実はカミーユ以降、ジムに通っているのですよ。

というのも、実は公演中に腹筋が「ぶちっ」と音を立てて切れまして。。。(笑)
これまでは持って生まれた代謝の良さと声帯の強さで30年生きてきましたが、
タイトルロールなど大役を任せていただき、
出ずっぱりという状況ではある程度トレーニングをして身体も筋肉をつけないと無理だと思い
運動と無縁だった私がジム通いです。

おけぴ管理人)
心身ともに鍛え、6月からの怒涛のスケジュールに臨まれるわけですね。

新妻さん)6月以降、すごく慌ただしいですよね(笑)
ただ、どの稽古も佳境を迎える前の、今が大事なのです。
今、覚えておかないと間に合わないんですよね。
でも、なかなか。期限を決めないと覚えられなくて。

おけぴ管理人)
公演中のハードさばかりに目が行きますが、それまでの準備もそれ以上にハードなのですね。

新妻さん)
舞台に出ているときはむしろご褒美、努力が報われる瞬間ですから。
稽古や準備期間は、筋トレと一緒です!!

きらきらした笑顔と、とても男前な気質が印象的で、
役柄、作品と向かい合う姿勢も凛としていて、とても素敵な新妻聖子さん。
途中、屋外での公演の際にどうしても気になるお天気のお話も出ましたが、
新妻さんならどんな天候もGood Condition/味方にして
独自のジャンヌ・ダルクを見せてくれるような頼もしさを感じました!

~耳寄り情報!~
インタビューの中にも出てきたように、シンガーとしてもご活躍の新妻聖子さん。
5月16日に発売となる5thシングル「ありがとう」は
ジューンブライドを意識したキュン&ウルッときてしまう素敵な一曲。
作詞作曲は辛島美登里さん、サウンドプロデュースは武部聡志さんという
豪華な布陣と新妻さんの表現力で素晴らしい楽曲になっています♪
舞台とはまた一味違った新妻聖子さんの魅力をぜひ!!

(おまけ)
ジャンヌの12,3歳から演じる新妻さんから、
「ミス・サイゴン」では17歳でしょう、今年は十代が多くて!
あ、骨唄は10歳でした!舞台のマジック、お楽しみに!」


ネイルもとってもかわいい!!!

<新妻聖子さん今後の公演情報>
・レチタ・カルダ「ジャンヌ・ダルク」
 2012年6月3日(日)17時より
 上野水上野外音楽堂にて
 歌・語り:新妻聖子
 音楽:スパニッシュコネクション

・三人芝居「骨唄 」
 2012年6月28日-7月1日@池袋あうるすぽっと (他、全国公演)
・ミュージカル「Bitter days, Sweet nights 」
 2012年8月2日-8月11日@CBGK シブゲキ!!
・ミュージカル「ミス・サイゴン 」
 2012年8月22日-9月8日@青山劇場 (他、全国公演)
・新妻聖子ライブツアー 2012
 2012年11月17日-12月8日@東京、神奈川、他 関東7ヵ所開催

CDリリース
New Maxi single 「ありがとう」
2012年5月16日 ポニーキャニオンより発売
作詞作曲 辛島美登里/編曲 武部聡志
↓↓↓↓↓

新妻聖子さんHPはこちら



おけぴ取材班:chiaki、おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


12/05/11 新国立劇場「サロメ」稽古場レポ

2012年5月11日(金)12:30
新国立劇場「サロメ」稽古場レポ

春から夏にかけ新国立劇場で上演される海外戯曲三作連続公演、
現代の秀作「負傷者16人」に続いて上演されるのは十九世紀の耽美派、
オスカー・ワイルド作の名作「サロメ」。
“新国立版”といえる、新しい「サロメ」が創り上げられている
お稽古場の様子をお伝えします!

たくさんの“新しさ”がある中で、まずご紹介したいのが“サロメ像”。
これまでは官能的な女性像として描かれることが多かったのですが、
今回のサロメは幼さ、純粋無垢ゆえの残酷さ、悲劇性を打ち出した新しいものになっています。
そんなサロメを伸びやかに演じているのが多部未華子さん。

ピュアな愛くるしさと冷たさ、強さ、くるくると変わるその表情と
台詞回しに観ている側も惹き付けられ、そして、翻弄されます。



サロメが惹かれる預言者ヨカナーンには成河(ソンハ)さん。

時折見せる、頬を高潮させての強い芝居には思わず息を呑み、
その佇まいや発する言葉の熱からは他の登場人物とは何か違う“異質”を感じます。
また、ヨカナーンが閉じ込められている地下牢のセットも
これまで見たことのないものになりそうです!


ユダヤ王ヘロデには奥田瑛二さん。

王としての威厳、横暴さ、サロメを見つめる視線、
ヨカナーンへの恐れと多面的な人物像になっています。
この横暴さの影に見え隠れする人間味が、
序盤の宴でのほろ酔い上機嫌な芝居から終盤の重厚な台詞のシーンでは
どのように変貌するのか、とても楽しみです。


そして、ヘロデの妻、サロメの母であるヘロディアには麻実れいさん。

なんともいえない気だるさと底知れぬ美しさが共存し、
そこにいるだけで気品漂う王妃です。
かつての夫の弟との結婚という近親結婚をヨカナーンに非難され、
その存在を鬱陶しく思い、そして議論を止めない宴に集った男たちを
うるさいと一蹴する台詞を麻実さんの声のトーンで聞くと、
より一層ゾクゾクしてきます。
ヘロディアの娘=サロメということの意味を強く感じます。


サロメに心を奪われた若いシリア人(右・山口馬木也さん)と
彼を心配するヘロディアの近習(左・内藤大希さん)のシーン。
山口さんの心酔しきった目、内藤さんのすがるような目が印象的です。


こちらは地下牢を覗き込むヌビア人(右・植本潤さん)と
カッパドキア人(左・櫻井章喜さん)。
二人が神々の話をする様子が日常会話をするかのように描かれています。


こうして一人一人の登場人物のキャラクターや母娘、夫婦といった関係性が
今回の新国立版サロメのもうひとつの見どころである小説家、平野啓一郎さんによる新訳、
そしてストレートプレイでは新国立劇場初演出となる宮本亜門さんの演出で
色濃く浮かび上がります。

平野版「サロメ」、特に印象的なのは、繰り返される“月”の描写です。
言葉だけでも刻々と表情を変えていく様子が伝わる“月”を
宮本さんがどのように見せてくれるのだろうと期待が膨らみます。

舞台セットもこのように現代的。白を基調としたスタイリッシュで、
まるでどこかのインテリアショップのようです。
この舞台上で、コロスのみなさんを含めると28人の男性たちと2人の女性がドラマを繰り広げます!


さらに!衣裳は全てヨウジヤマモトの現代服!!最先端“モード”を纏うのです(参考)。

言葉、芝居、空間演出・・・
いったいどのような劇場空間が創り上げられるのか、
舞台の魅力がギュギュギュと凝縮された劇場体験になると思います。

19世紀の終わりにフランス語で書かれた、
新約聖書に登場するヘロディアの娘(サロメ)の物語を現代語で、現代服で上演。
[JAPAN MEETS…‐現代劇の系譜をひもとく‐]第5弾にふさわしい新生サロメ、お見逃し無く!

2012年5月31日より6月17日迄 新国立劇場中劇場にて

<スタッフ>
作:オスカー・ワイルド
翻訳:平野啓一郎
演出:宮本亜門
美術:伊藤雅子
照明:西川園代
音楽:内橋和久

<出演>
多部未華子
成河
麻実れい
奥田瑛二

山口馬木也/森岡豊/櫻井章喜/植本潤/池下重大/谷田歩
内藤大希/鈴木慎平/平川和宏/水下きよし/ヨシダ朝/戸井田稔

水野龍司/春海四方/神太郎/遠山俊也/星智也
漆崎敬介/坂本三成/右門青寿/斉藤直樹/ベータ
西村壮悟/原一登/川口高志/林田航平

公式ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影:chiaki、mamiko 監修:おけぴ管理人


12/05/29 新国立劇場「サロメ」公開舞台稽古&囲み会見レポ

2012年5月29日(金)
新国立劇場JAPAN MEETS・・・―現代劇の系譜をひもとく―V「サロメ」
公開舞台稽古&囲み会見レポ


(多部未華子さんが、新たなサロメ像に挑む!)

先日の稽古場レポートでも新訳による新たな世界観と、
演出の宮本亜門さん、主演の多部未華子さんが作り出す斬新なヒロイン像を
お伝えした新国立劇場「サロメ」。
初日に先駆けて公開された舞台稽古より、冒頭数シーンのビジュアルをお届けいたします!


時に強く、時に無邪気に、そして蠱惑的に舞台上に存在するヒロイン“サロメ”を演じるのは
多部未華子さん。
(写真後方は“ヘロディアの近習”役の内藤大希さん)


印象的なのは何と言ってもその強い瞳です!


様々に表情を変えながら、ヨカナーン(成河さん 写真左)に迫るサロメ。
女優・多部未華子さんの才能、そして覚悟を感じる熱演に
自然に目が吸い寄せられていくような感覚です。
頑なに彼女を拒み続けるヨカナーンを演じる成河さんも、
小さな心の揺れを丁寧に表現していきます。


サロメの父親を殺し、その妻をめとったヘロデ王を演じるのは奥田瑛二さん、


麻実れいさん演じるヘロディアとの奇妙な夫婦関係も見どころのひとつ。
ヨウジヤマモトのモードな衣裳を着こなすお2人のかっこよさも必見ですよ。

伊藤雅子さんが手掛ける舞台美術は、
鏡や舞台の奈落を効果的に使っていて非常に印象的。
ヨカナーンが囚われている牢の表現では、演劇ならではの醍醐味を満喫!
これはぜひ劇場で実際にお確かめ下さい!!
(セット全体を見渡せる2階席もオススメです)


若く、純粋であるがゆえの残酷さを持つ“新しいサロメ像”を体現する多部未華子さん。
舞台稽古後の囲み会見では演出の宮本亜門さんをして
「想像を絶するサロメ。これは事件ですよ!」と言わせしめ、
奥田瑛二さんには
「この人は天才!」と絶賛され、照れ笑いを浮かべる場面も。

平野啓一郎さんの新訳により、現代の日本に蘇ったオスカー・ワイルドの世界。
オペラやバレエなど様々な形で上演され続けてきた古典作品に、
モダンで“日本ならでは”の風が吹き込まれます!
新国立劇場[JAPAN MEETS…‐現代劇の系譜をひもとく‐]第5弾「サロメ」、お見逃しなく!

2012年5月31日より6月17日迄 新国立劇場中劇場にて

<スタッフ>
作:オスカー・ワイルド
翻訳:平野啓一郎
演出:宮本亜門
美術:伊藤雅子
照明:西川園代
音楽:内橋和久

<出演>
多部未華子
成河
麻実れい
奥田瑛二

山口馬木也/森岡豊/櫻井章喜/植本潤/池下重大/谷田歩
内藤大希/鈴木慎平/平川和宏/水下きよし/ヨシダ朝/戸井田稔

水野龍司/春海四方/神太郎/遠山俊也/星智也
漆崎敬介/坂本三成/右門青寿/斉藤直樹/ベータ
西村壮悟/原一登/川口高志/林田航平

公式ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影: mamiko 監修:おけぴ管理人


12/05/30 劇団青年座第203回公演「THAT FACE~その顔」稽古場レポ&インタビュー

2012年5月30日(水)13:00
おけぴ会員稽古場レポ隊企画
劇団青年座第203回公演『THAT FACE~その顔』稽古場レポ&宇宙(たかおき)さんインタビュー


(青年座若手注目株!ヘンリー役を演じる宇宙さんにお話を伺ってまいりました♪)


青年座×おけぴ企画第2弾!

今の時代を生きる作家の創作劇にこだわる名門劇団・青年座。
日本の作品を上演することが多い青年座としては、異例ともいえる海外戯曲の上演が決定したとお聞きして、興味津々!
早速、おけぴスタッフ&抽選で選ばれたおけぴ会員レポ隊5名の皆さんと
青年座第203回公演「THAT FACE~その顔」の稽古場にお邪魔してまいりました!

到着早々にご案内いただいたのは、本番の舞台となる劇場内、
部屋のセットがドーンとそびえ立ち、圧倒されます。
劇場スタッフの方が照明をつけて下さった途端、雰囲気はがらりと変わり、
外では東京の5月の風が吹いているのに、ここはロンドンのアパートの一室と化してしまいました。
舞台上にも上がらせて頂き、緻密に作ってあるセットを隅々まで見学させていただきました!


続いて2階の会議室へ移動。
本作の要となる役どころ、兄のヘンリーを演じられる、
宇宙(たかおき)さんにお話を伺ってまいりました。

「THAT FACE~その顔」はイギリスの女性作家ポリー・ステナムが19歳の時に書いた2007年の作品。
アルコール依存症の母、家族を捨て香港に暮らす父、学校の寮で事件を起こした妹、
そのはざまで奮闘する高校を中退した兄・ヘンリー、という家族四人の想いが交錯する、
密度の濃い会話劇です。


レポ隊)
海外の創作劇を青年座が上演することは、大変珍しいと思うんですが。

宇宙さん)
海外戯曲を取り上げることは本公演ではほとんどなくて、
「青年座史上初めて」らしいです。
今回の戯曲は日本初演でもありますね。

レポ隊)
プレッシャーを感じてらっしゃいますか?

宇宙さん)
ほとんど感じないタイプです(笑)。

気さくな宇宙さんの佇まいに、緊張していたレポ隊もホッとして、
終始和やかな雰囲気でのインタビューとなりました。
レポ隊は前もって戯曲を読ませて頂いており、内容に突っ込んだ質問も多く飛び出しました。

レポ隊)
お稽古の進行具合、手応えはいかがですか?

宇宙さん)
まだまだ分からないというのが正直な感想です。
脚本をスタッフ・キャストみんな面白いと思っていて、
もともと「100」あるところを、僕たちがどれだけプラスアルファできるか、
どれだけ濃さを詰めて行けるか、という作業に入っていまして・・。
青年座でやったからこそ見ることができた!というものが出てくればな、と試行錯誤している段階です。


(レポ隊の質問に真摯に答えて下さる宇宙さん)

レポ隊)
昨年の『欲望という名の電車』では高畑淳子さんと、
今回は那須佐代子さん(母・マーサ役)と、
劇団のベテラン女優さん達とのご共演が続いていますね。

宇宙さん)
そうなんです(笑)。
那須さんはリアリティのあるお芝居が得意な方だと僕は思っているので、
それに対して僕が、どれだけ一緒に「生(なま)」に、「ロー(raw)」に入っていけるかを楽しみにしています。
日本語だと「生」ですけど、「ロー」って言うとちょっと「ぐちゃっ」とした感じ(笑)。
それを芝居の中で出来たらなと。
そこは戯曲に書かれていない部分でもあるので、
芝居の中でどれだけお互いに共通認識を持って作っていけるかが、課題になっていますね。

レポ隊)
母・マーサとの関係は微妙で複雑なものに思えますが、実際に演じてみていかがですか?

宇宙さん)
ヘンリーは、母親を本当に愛しちゃってる人にも見えますよね、マザコンというか・・。
演出家によっても変わるんでしょうけど、
最初は、自分の母親に恋愛感情を抱くというところまで持って行こうしていて・・
もうー、これはきつかったですよ!
この芝居が始まって本当の母親にも「母ちゃんごめん、しばらく連絡できないわ」みたいな(笑)。
今は、ヘンリーという役に少し触れるぐらいのところまできたので、
うちの母ちゃんとはまた別だなって思えるんですけど(笑)、最初は何だか妙でしたよね。


(表情豊かに質問に答えて下さる宇宙さん!!)


レポ隊) 
実際に稽古場で合わせてみて、脚本に対する自分の印象が他の出演者と違うことは?

宇宙さん)
それは大いにあります。
もう大げんかですよ、動物園みたいになっちゃいます(笑)。
最終的にコンセンサスをとるのは演出家さんですが、
いま現在は、皆で意見を言い合う現場になっています。
「ちょっと待って下さい!」とか言って(笑)。

レポ隊) 
演出家さんに意見されるのですか?

宇宙さん)
現場によっては、演出家がバシッと言うケースもありますけど、
今回は、ああじゃないこうじゃないと全員で格闘しながら進めています。
出演者それぞれ作品に対して色々な印象を持っているので、
シーンを何百通りも作ることができるんです。

レポ隊)
この脚本は誰かに加担することがなく、登場人物それぞれの視点があって面白いですね。

宇宙さん)
そうなんです。
どれだけ相手を解釈しているかという点がしっかりと描かれているので、
その勘違いの愛というか、
家族四人の解釈のすれ違いが見えれば面白いと思います。
「私のこと理解してくれてるでしょ?」という前提で生きていて、
でも「本当は全然分かっていない」ということが表現できたらなと。

レポ隊)
ヘンリーは加害者であり、被害者であるように思うのですが、いかがでしょうか?

宇宙さん)
そうですね。
この作品は登場人物の「善と悪」とか、「闇と光」とかが、はっきり分からない。
誰が悪いということではなくて、ただ起きたことがそのまま(舞台に)のっかっているのが、
最終的には美しいなと。
良いも悪いも共存していることが、凄いことだと思います。


レポ隊)
具体的な役作りの方法は?

宇宙さん)
今回の役に関しては、映画や本で調べたりはしていません。
もちろん頭で考えたことも一杯あったんですけど、
やっぱり舞台に立ってみた時に、身体で感じることがすごく多くて・・。
18歳で、本来だったらもっと運動とかをしているはずだよな、とか考えながら。
彼の初めてのセックスが劇中で描かれてるんですけど、
自分の身体を置き去りにしていた、その感覚を味わいたいと思いました。
ヘンリー君が「感じとったぞ!」という事を感じとっている、今日この頃です(笑)。

いつもなら「俺だったらこうする」というのを含んで相手役と会話するところを
今回は「今ヘンリーどっちに向かってる?」とか考えながらやっていて。
だから始めの頃はテンポが悪かったんですけど(笑)。

レポ隊)
重たいお芝居で大変な稽古場なのでは?

宇宙さん)
脚本は重いんですが、読み終わった後に「もう立てない・・」とはならないですよね。
僕の場合は「誰かに明日何かを伝えに行こう」という気持ちになりました。
例えば会社に行ったら「おはよう」とちゃんと言ってみようとか、
そういう気持ちにさせるような光は感じられる。

家族4人それぞれの歪みを作った原因が「愛」にあるということが、
なんとかこの脚本を最後まで繋ぎとめる糸、というか・・。
決してみんな悪意があるわけじゃなくて、愛にまっすぐだからこそ、歪んでしまったという哀しさ。
どこの家族にもありそうなことだと思います。

レポ隊)
最後に気になっていたことを。
「宇宙」と書いて、「たかおき」と読むお名前は本名ですか?

宇宙さん)
本名です。
下の名前が宇宙、たかおきです。
自分でそんな大層な名前付けられないですよ!!(笑)。


宇宙さんの役に対する真摯さと、中身の濃い戯曲に背中を押されて、
熱気のあるインタビュー現場となりました!
宇宙さんは、身振り手振りを交えて、一人一人の目を見ながら話す姿が印象的で、
真っすぐな姿勢でお芝居に取り組んでいらっしゃる様子が伝わってきました。
宇宙さん、たくさんのお話をありがとうございました!

インタビューに続いて制作スタッフの方に劇場の裏側をご案内いただきました。
滅多に入ることのできない場所なので、緊張しながらも興味津々のレポ隊です。


(舞台を見下ろす位置にある調光室です。その奥は小道具置き場)

(たくさんの配線がきれいにまとめられています)

続いて稽古場へ潜入!
(稽古場と言っても、本番の公演を行う劇場です!)

第5場、ミアと友人イジィの場面を初めてやってみるということで、
一体どんな展開になるのかレポ隊もドキドキ・・。

父親が帰って来ることになり、友人イジィに早く帰って欲しいミア(尾身美詞さん)。
しかしイジィはなかなか言うことを聞いてくれません

尾身美詞さんの吸い込まれそうな眼差し・・。 妹のミア役は作者のポリー・ステナムが自身を投影した人物です。
台本をチェックするイジィ役の高橋幸子さん。 ちょっとコミカルな雰囲気も楽しい場面で、高橋さんイキイキと演技されています♪



じゃれあう女子高生になりきるお2人!

立ち位置やタイミング、台詞回しなど
演出家・伊藤大さんから具体的な指示が出て、シーンを繰り返すたびに出演者の演技がどんどん変わって行きます。
稽古場でお芝居が完成して行く過程を見せていただき、否応なしに高まる期待!

2人が暴れているところへ、ヘンリー役の宇宙さんが登場して場の空気が一変します!
写真右の背中は演出の伊藤大さん。

宇宙さんが積極的に意見を出して、演出家の伊藤さんがそれに応えます。
登場人物の心情も踏まえて、動きもどんどん試してみる、そこへさらに注文が出る。
インタビューでも語っていらした「意見交換」がまさに目の前で!
心地良い緊張感の中で、役者さんと演出家さんのセッションが続きます。

稽古場、インタビューの様子は、
おけぴレポ隊参加者の方のブログでも紹介されていますので、ぜひご覧くださいませ。

「名門「劇団青年座」探訪&若手俳優・宇宙(たかおき)インタビュー 」(近江のお兼さん)

レポ隊参加者の皆さんから届いた感想も、一部抜粋してご紹介いたしますね♪

(レポ隊Aさんの感想より-稽古場について)
一区切り進めては、立ち位置を決め、動きを決め、
その間に役者達はそれぞれの意見を言い、より自分の役を詰めていきます。
今回は役者が演出家にも自由に意見を言えるそうです。
また、役者同士も意見を出し合い、より自分の役へ肉付けをしていきます。
決して大きな声で言い合うのではありませんが、流れる空気は真剣そのもの。

装置上に転がるビンや空き缶でケガをしないか、ハラハラして見つめますが、
その空き缶を片付けつつ、台詞を言って、指示通りに立ち位置まで進むなんて・・
ましてや、クッション持って立ち回り!?まで・・。
この日に観た印象と、役がどう変化したり、膨らんでいくのか、またまた楽しみが増えました。
そして、実際に観客が入った舞台も、と~っても楽しみにしております。

(レポ隊Yさんの感想より-戯曲について)
稽古場見学に先がけて台本を読ませて頂いたのですが・・・これが面白い!!
戯曲だけ読んで面白いと思った作品ってないのですが、この本の人物、会話が面白いです。
あっという間に読み進んでしまいました。
それでいていろいろな角度から読むことができる作品で、
それを今回どのように作っていくのかも見どころだなと感じました。
レポ隊も台本を読んできているので、内容の解釈にも触れた質問もあり、
これだけでもこの作品が多角的に読むことができる作品だということだということが分かりました。

(レポ隊Yさんの感想より-宇宙さんについて)
今回、難しい息子役ヘンリーに挑戦する宇宙(たかおき)さん。
自らの母親との関係を考えた時に悩んだと語りながらも、今は役を消化しつつあるようで、
「自分のホームグランドの青年座での芝居なので、演出家にも自分の考えはぶつけていきたい。」
と役作りついて語った。
完成した実際の舞台で「その顔」は、最後にどんな表情をみせるのか・・・楽しみである。


それぞれに問題を抱えた家族四人が、激しい愛を巡ってぶつかり合う究極の人間ドラマ。
イギリスの新鋭女性作家ポリー・ステナム衝撃のデビュー作「THAT FACE~その顔」。
日本初演、青年座が海外戯曲シリーズの第1弾として上演するこの機会を、お見逃しなく!

青年座第203回公演
『THAT FACE~その顔』
6月14日(木)~24日(日)
公式ホームページはこちら

<ストーリー>
舞台は現代、ロンドンのアパート
酒とクスリに依存している母・マーサ
高校を中退した兄・ヘンリー
全寮制の学校に通う妹・ミア
家族を捨て、今はお金を送るだけの存在の父・ヒュー

ミアが学校で事件を起こした
イジィと共に下級生アリスにクスリを大量に飲ませ、意識を失わせたという
学校から連絡があった父が久しぶりに家に戻ってくる

距離もココロも離れた家族
それぞれが見せる「その顔」とは…

<戯曲『THAT FACE』受賞歴>
イブニング・スタンダード賞 最優秀新人賞(2007年)
TMA(舞台運営協会)最優秀新作賞(2007年)
批評家協会演劇賞 最優秀新人賞(2008年)
オリヴィエ賞 最優秀新作賞にノミネート(2009年)



最後に宇宙さん&おけぴレポ隊で記念撮影♪

おけぴレポ隊企画、今後も引き続きよろしくお願いします♪



取材・撮影:yoshida 監修:おけぴ管理人


12/05/31 「スピリチュアルな1日」稽古場レポ

2012年5月31日(木)15:00
「スピリチュアルな1日」稽古場レポート


(写真左から片桐仁さん、石田明さん、須藤理彩さん)

お笑いコンビNON STYLEの石田明さん、ラーメンズ片桐仁さん、そして女優・須藤理彩さんが異色の共演!
心霊番組を撮影中のスタッフと、その周囲の人々が織り成す、
笑って泣けてちょっぴり切ないファンタジックコメディー「スピリチュアルな1日」
公開稽古レポートをお届けいたします。

<あらすじ>
心霊特集でオンエア予定のドキュメンタリー映像に、トラブルが発生。
TVディレクターの三井は今話題の霊能カウンセラーを自宅に招き、
急遽撮り直しを決行する。だが近隣住民や、本物の幽霊にまで振り回され、撮影は難航する羽目に!
そして同じ頃、三井の元に、もう訪れるはずのない女性がやってくる・・。
霊を信じる者と信じない者、そして霊を含む全員の思惑が混じりあった瞬間、切ない奇跡が生み出される!



(写真左から吉本菜穂子さん、諏訪雅さん、石田明さん、片桐仁さん)

この日の公開稽古で披露されたのは2場面。
まずはテレビ番組収録中のとある部屋に、
片桐仁さん演じる霊能カウンセラー・徳大寺(とくだいじ)が登場するシーンです。

怪しさ満点の片桐さん!
この部屋にいる霊について、自信満々に語り始めますが・・。


果たして彼の言っている事は真実なのか!?
初共演の石田さんと片桐さん。
お笑いと演技のギリギリパフォーマンスが気持ちいい!

何故かハイテンションの隣人夫婦を演じるのは、
”劇団、本谷有希子”常連の吉本菜穂子さんと、”ヨーロッパ企画”諏訪雅さん。
このお2人、とってもいい味を出しています!
で、結局、霊は見えたの?見えないのっ!?と、やきもきしてしまうおけぴ取材班。
思いっきり、キャストの皆さんの手の上で転がされている感覚です(笑)


場面変わって石田さん演じるTVディレクターの三井と、
憧れの先輩(?)・須藤理彩さんとの会話シーン。
ビデオカメラでなにやら撮影をしながら、思い出話に花を咲かせる2人。
このビデオカメラ、どうやら物語のキーポイントになりそうな予感ですっ!!


笑わせながらも、物語の核心に近づきつつある2人の会話。
ふっと見せる石田さんのこんな表情に「俳優・石田明」の存在を感じます。
たたみかけて来るような「笑い」の後に、ごく自然に入り込んでくる切ない物語。
短いシーンの中に、涙と笑いと“胸キュン”がてんこ盛り!



そして、須藤さんのこの表情の理由は・・!?



三井の後輩役には栁澤貴彦さん(写真左)。
その他、猪塚健太さん、今井隆文さんもご出演です。



女優VS芸人!おふたりのアドリブ対決にもご注目を♪
(撮影中、笑いを堪えるのに苦労しました!)

公開稽古後の囲み取材では、
昨年、震災の影響で5回のみの公演で中止となった、
前回公演の千秋楽で石田さんが涙ながらに再演を誓ったエピソードが語られ、
須藤さん「ちょっと引いちゃうくらい号泣してたよね」
石田さん「僕、情緒不安定なんで・・
でも本当に再演すべき作品だと思って言ったから、こうして実現できました!」
片桐「(うんうんと頷きながら)言霊だね」
と3人の息もぴったり。
大阪公演は一般発売まもなくして完売!
たくさんの再演希望の声に答えるべく、個性豊かなキャスト陣がお贈りするファンタジック・コメディー。
霊を信じる者と信じない者、そして会えるはずのない「あの人」・・。
抱腹絶倒の笑いの中に、心をギュッとつかまれるような
切ないメッセージを感じる舞台「スピリチュアルな1日」。
ぜひ劇場で、人を愛するあたたかい気持ちに涙していらして下さい!


(※上記写真は前回公演より)

~公演概要~
「スピリチュアルな1日」
東京公演
日時:2012年6月13日(水) ~ 24日(日)
東京・東池袋あうるすぽっと

大阪公演
2012年6月29日(金) ~ 7月1日(日)
大阪・ABCホール

仙台公演
2012年7月7日(土)・8日(日)
宮城・青年文化センターシアターホール

出演:石田明(NON STYLE)/須藤理彩/片桐仁/吉本菜穂子/諏訪雅(ヨーロッパ企画)/猪塚健太/今井隆文/栁澤貴彦
脚本:小峯裕之
演出:板垣恭一

公式ホームページはこちら



おけぴ取材班&撮影: mamiko 監修:おけぴ管理人


12/06/06 ミュージカル「ドリームハイ」松下優也さん・水田航生さんインタビュー&稽古場レポ

2012年6月6日(水)12:00
ミュージカル「ドリームハイ」
松下優也さん・水田航生さんインタビュー&稽古場レポ

2011年に韓国で放映されたドラマ「ドリームハイ」が日本オリジナルミュージカルに!
ドラマ版はペ・ヨンジュン&J.Y.Park(Rainや2PMの生みの親)共同プロデュースのもと、
2PM、miss A、T-ARAなど韓国の人気アイドルたちが出演し、大ヒットとなりました。

芸能高校を舞台に、未来のスターを目指す若者たちの夢そして友情を描くエネルギッシュな青春群像劇。
日本オリジナルとなるミュージカル版で、
天才的な音楽の才能を持つソン・サムドン役を演じる松下優也さんと、
ダンスへの情熱を持つクールなチン・グク役を演じる水田航生さん。
互いに関西出身(松下さんは兵庫、水田さんは大阪のご出身)で、年齢も同じ
というお2人にお話をうかがってまいりました。
熱い稽古場レポート写真と共にお楽しみ下さい♪


~ミュージカル「ドリームハイ」松下優也さん&水田航生さんインタビュー~

おけぴ)
初共演となるお2人ですが、お互いの第一印象から教えていただけますか?

松下)
こんなに身長が高くて、すらっとした人が関西に
しかも僕が通っていた音楽スクールの近くにおったとは!と思いました。
こんな人に地元で出会ったことはないな、と。

水田)
関西出身同士で、年齢も同じで・・と共通点が沢山あって、すごく話しやすいです。
地元の風呂屋さんの話とか、ローカルトークで盛り上がっています(笑)

松下)
水田君は見た目だけだったら、シュッとした感じがあるけど、
関西人同士で冗談が通じるところがいいですね。

水田)
もう敬語じゃなくなっているしね。

松下)
今日はインタビューということで改まって話しているから、
関係性が振り出しに戻った感があるんですけど(笑)。

おけぴ)
お稽古場の雰囲気はいかがですか?

松下)
僕らと同じ90年代生まれの子が何人もいるカンパニーで・・。



(稽古場の様子。手前はジェイソン役の丞威さん。18歳!)

水田)
若いよね(笑)。

松下)
若いっすね(笑)。
とにかく若い!僕らも含めて若々しいパワーがすごくありますよ。

水田)
若干、部活的な匂いもするかな。
昨日も皆でご飯を食べに行きました。

松下)
まあ、僕はそのご飯会に行っていないんですけどね!
他の仕事があって・・。

おけぴ)
まだまだこれからお稽古期間ありますしね!

松下)
もちろん、また行くつもりです!
稽古場以外で会って、いろいろ深めて行かないと(笑)。
今日は、みんなが昨日の話題で盛り上がっていそうで・・
俺、行ってないやん(泣)みたいな。
・・・不安です(笑)。

おけぴ)
たくさんの人との共演で学ぶ事はありますか?

松下)
僕は基本的にソロでの音楽活動をメインでやっているので、
バンドのメンバーやダンサー含めて、固定のメンバーと仕事をすることが多くて。
そうすると、どうしても“自分の物差し”で物事をはかってしまう部分があるんですけれど、
今回のように大勢のメンバーと一緒に作りあげていく現場は、
皆それぞれの良さを学ばせてもらえるので、
僕もこの舞台を通して成長出来たらいいなと思っています。


(稽古を見つめる橋本汰斗さん(D-BOYS)と水田さん)

水田)
本当に色々な個性がいるので。

松下)
全てのメンバーに、それぞれの得意分野があるんですよ。
僕の場合だったら音楽だし、役者メインでやってこられた方はやっぱり芝居がいいし、
ダンス一筋で来たダンサーもいます。
それぞれが自分の一番いいところを出し合って、高め合って行ければいいなと思っていますね。

おけぴ)
普段の音楽活動やライブと、舞台で役を演じる事との違いはありますか?

松下)
うーん・・結局ライブでも自分を演じているんですよね。どこかで。
演じているというか、スイッチを切り替えているというか。

おけぴ)
ステージ上の自分と、こうしてインタビューを受けている自分は違うということですか?

松下)
違いますね。
切り替えた方が、ライブの波に乗れるし、自分の波も作っていけます。
切り替えないままステージに出ても、いいライブって出来ないです。
だから、お芝居でも自分と違う人になったり演じたりということに抵抗はないですね。
舞台やミュージカルで難しいなと思うのは、
普段「松下優也」で歌やダンスをやっているけれど、
今回の舞台だったら「ソン・サムドン」という役で歌ったり踊ったりするということ。
お芝居そのものの部分よりも、歌やダンスのパートで
この役をどう表現していくかというところが、僕的には課題かな。


(田舎から出てきた青年ソン・サムドンになってマイクを握る松下さん)

おけぴ)
ライブでの歌やダンスとは、また違う顔が見られそうですね。
役作りの為にしていることはありますか?

松下)
ひたすら、原作ドラマのDVDを見ていますね。
暇さえあればDVDを流して、寝ながら見たりもしています。
ドリームハイの世界観を自分の中に入れておきたいんです。
もちろんドラマとミュージカルは絶対に違うものになるし、
生の舞台ならではの良さも出て来ると思うのですが、
オリジナルの世界観を大切にしたくて。
前回やらせていただいたミュージカル(「黒執事」)も原作がマンガだったので、
原作ファンだったらはずしてほしくないところは大切にしたいですね。

おけぴ)
水田さんの役は、めちゃめちゃかっこいい役ですね。

水田)
はい(笑)。
自分自身とは、正直似てない部分が多いですかね。
その部分をどんどん埋めて、
演出のTETSUHARUさんとも相談をしながら役に近づいて行く作業をしています。
あとは体づくり!筋トレとかしていますよ(笑)。


(宣言通りに稽古場の片隅で筋トレに励む水田さん!)

おけぴ)
原作ドラマでは、ハイレベルなダンスシーンや音楽が話題になりました。

松下)
ダンスシーンは、ドラマより舞台の方が大変だと思います!
編集とか、カメラワークとかに頼れないですから。
舞台の場合、そのまま見えてしまいますので・・こっちの方が大変だよね?

水田)
歌やダンスのテクニックが成長していく過程を、
舞台の上で、全てが見られている状況で表現するのって本当に難しいと思います。
その成長していく姿こそが、ドリームハイの大きな見どころでもあるので、
全てをさらけ出して、かつ成長を見せて行く・・うーん、難しいよね(笑)。

おけぴ)
観客としてはその“難しさ”を見せてもらえるのが楽しみです!
演出の増田哲治(TETSUHARU)さんは、ダンサーとしても振付家としても活躍されていますが、
実際に演出を受けてみていかがですか?

松下)
ダンサーでもあってコレオグラファーでもあって、
さらにお芝居もして演出もするという方とお仕事をするのが初めてだったので、
「どんな感じになるんやろ」と思っていました。
実際に稽古に入ってみて感じたのは、ダンサーの可能性を広げて下さった方だなということ。
TETSUHARUさんの背中を見て、自分もミュージカルや芝居をやってみたいという
若いダンサーたちもきっと増えて来ると思います。
ダンスから作られるお芝居ってきっと面白いですよね。
僕自身も、音楽と芝居と両方やっているので、
似ているようで全然違う2つの世界をつなげて行く人ってすごいな、と。


(演出中のTETSUHARUさん。左はコ・ヘミ役のNANAKAさん)

水田)
僕は以前に別の舞台で演出を受けたことがあるのですが、
TETSUHARUさんの演出は舞台を「動き」で埋めて行くんです。
まっすぐ行けばいいところを、わざわざ回って行くとか。
「気持ちで動いて」というより、
「この動きをするためには、どう感じればいいのか、
役の気持ちを考えて」という感じなんですね。
トータルの動きを決めてから、
「俺はどんな気持ちになれば、そう動けるんだろう」と考えました。
自分自身の役作りで考える部分だけではなく、違う目線から見てもらえる。
それが大きな劇場の客席まで伝わるようなものになるのかなと思います。
動きも実際にやって見せて下さるんです。具体的に「こういう感じ」って。
だからすごくやりやすいし、
さらにそこから自分が考えたものを提示していけるというのが、やりがいがありますね。

松下)
今回の稽古では、動きに入る前の「本読み」にもたくさん時間を取っています。
台本を読みながら台詞がもっと“生きた言葉”になるように修正していく作業をずっとしていて、
この数日でやっと立ち稽古に入った段階ですね。

おけぴ)
TETSUHARUさんを中心に、みなさんで一緒に作品を作っていく様子が伝わってきます。
最後にこの作品の見どころを教えて下さい!

松下)
歌やダンスを通して、夢や友情を描いた作品です。
スターを目指す芸能高校の生徒たちという
役柄と同じような経験をして来ているメンバーがたくさん出演していて、
僕らもリアルに役柄と重なる部分があるので、
そういう意味でも楽しんでみていただけると思いますね。
ドラマのファンだった方も、生の舞台で見るドリームハイの世界は
また感じ方が全然違ってくるはず。ぜひ劇場で見て下さい!

水田)
びっくりするくらいエネルギッシュな稽古場で、
リアルなドリームハイにぴったりな雰囲気です。
このリアルな空気感をどんどん上げて行って、
劇場に入った瞬間からこのエネルギーを感じてもらえるようにしたいですね。
普段ミュージカルをあまり見ないという方や、
ダンスにあまり触れたことがないという方にもぜひ見ていただきたいです。
メインとなるダンスや歌を「レベルの高いものをやっているな」
と思っていただけるように、がんばります!

松下さん、水田さん、ありがとうございました!
出演は他に、川上ジュリアさん、橋本汰斗さん、早乙女友貴さんら総勢約30名♪
*pnish*の土屋裕一さん、MAXのNANAさんらもご出演です。
夢を追い求める若者たちのエネルギー、ぜひ劇場で体感しましょう!

ミュージカル「ドリームハイ」
2012年7月3日~20日まで、東京・新国立劇場中劇場にて上演。

<キャスト>
松下 優也 水田 航生 丞威
NANAKA(BRIGHT) 川上 ジュリア(JURIAN BEAT CRISIS) サントス・アンナ
橋本 汰斗 早乙女 友貴 Nicola 清水 芹夏 柴 小聖 内田 健介
大久保 祥太郎 高橋 郁哉 TAKUYA 飯塚 大夢 Kaji HILOMU TAKAHIRO 戸塚 慎
TAITO HIKARU 碓井 菜央 中谷 理菜 MI-MI(BRIGHT) 鈴木 雪乃 児玉 亜也
NONOKA MIKU 清家 とも子
土屋 裕一(*pnish*)
NANA(MAX)

<スタッフ>
原作:韓国KBSドラマ「ドリームハイ」
演出・振付:増田哲治(TETSUHARU)
脚本:葛木 英
音楽:かみむら周平

~ストーリー~
舞台は、未来のスターを夢見る若者たちが入学するキリン芸能高校。
実は天才的な音楽の素養をもつ田舎者のサムドン、
ダンスへの情熱をもつグク、そして天才声楽少女ヘミ、
理事長の特命でキリン芸能高校の特待生となった3名。
かつてはヘミの親友だったベクヒ、
カリスマ的なダンスと歌の実力者ジェイソン、
非凡な音楽の才能をもつピルスクという仲間に出会う。
互いにライバルとして刺激しあい、熾烈な競争の中で、
挫折、嫉妬、葛藤を繰り返しながら、スターを目指し成長していく青春群像劇。
彼らはスターへの階段を今、昇り始める。
そしてその頂点にあるものとは・・・。

≫公式ホームページはこちら


素敵な笑顔♪

Copyright(C) KBS&Holym
Copyright(C)ミュージカル「ドリームハイ」製作委員会2012



取材・インタビュー:mamiko  撮影:おけぴ管理人 


12/06/06 明治座「大江戸緋鳥808」記者懇親会レポ

2012年6月6日(水)12:00
明治座創業140周年記念「大江戸緋鳥808」記者懇親会レポ


(未沙のえるさん、東幹久さん、大地真央さん、湖月わたるさん、貴城けいさん)

大地真央さん演じる、“美貌の花魁高尾太夫”と“くノ一”
二つの顔を持つ緋鳥(ひちょう)が大江戸八百八町を舞台に大活躍!
「仮面ライダー」「サイボーグ009」を生み出した、
天才漫画家・石ノ森章太郎作品初の舞台化でも注目の
「大江戸緋鳥808」記者懇親会の模様をレポートいたします。

宝塚時代はもちろん、退団後もタカラジェンヌ憧れの的という大地真央さん、
後輩にあたる湖月わたるさん、貴城けいさん、そして大地さんと宝塚同期生の未沙のえるさん。
男性キャストから東幹久さん!
とても華やかなキャストの皆さんと演出の岡村俊一さんに作品への意気込みを伺いました。

みなさんのコメントを演出の岡村俊一さんのお話を交えてご紹介しましょう。
まずは、緋鳥を演じる大地真央さんについて。

(岡村俊一さんより)
「大地さんとは明治座公演「女ねずみ小僧」に続いて二度目ですね。
今回は、昼は“花魁”夜は“くノ一”という、
時代劇版の「仮面ライダー」と思っていただくとわかりやすいかと思います。
原作の漫画はかなり刺激的ですが、その辺はマイルドに仕上げようと思います(笑)。
緋鳥という一人の女性がどんな気持ちで仮面ライダー(世直し人)をやっているのか
その辺をじっくりお楽しみいただきたいです。」

(大地真央さん)
「5年ぶりで明治座さんでのまた公演が出来ることをとても光栄に思います。
そして、宝塚の後輩のお二人、そして27年ぶりに(笑)同期生の未沙のえると
共演できることもとてもうれしく思っています。
東さんとも初めてご一緒しますが、いい化学反応が起きそうです。
原作のような濡れ場は今回ございませんが(笑)、
(ポスター撮影時に)花魁姿の衣装の重さに、これは覚悟がいるぞと思いました。
緋鳥という役を死に物狂いで作り上げ、いい作品にしたいですね。
夏は走りますよ!」

続いて、将軍家継の一人娘・直姫役の湖月わたるさん、

(岡村俊一さんより)
「言うなれば、仮面ライダー2号を湖月さんにやっていただきます。
華麗な殺陣もたくさんご披露いただく予定です!」

(湖月わたるさん)
「今回はまず、大地真央さんとご一緒できるというだけで、
もう、嬉しくて嬉しくて。この幸せを味わいながらしっかり頑張りたいです。
役については、今回初の姫役ですので(笑)
気品やその血筋なりの正義感、そして緋鳥との心の絆を表現したいと思います。
歴史ある明治座さんの舞台ということで身の引き締まる思いです。」

町娘お七役には貴城けいさん

(岡村俊一さんより)
「貴城さんにはヒロイン的な存在でお七を演じてもらいます。と、ここまでが強い女性3人ですね(笑)」

(貴城けいさん)
「初めて明治座さんの舞台に立つこと、大変光栄です。
憧れの大先輩との共演ということもあり、たくさんのことを吸収しながら、
大きな懐の中でのびのびと演じたいです。
町娘という役をいただき、“娘”という言葉に戸惑いつつ、
ポスター撮影でとてもかわいいピンクの着物を着させていただきました。
これまでは和物の舞台といっても甲冑やあおてん(男役が被るかつら)ばかりでしたので(笑)、
町娘の所作などもしっかり学んでいこうと思います。」

江戸の絵師・参次役には東幹久さん、

(岡村俊一さんより)
「悪(ワル)を気取っている二枚目・参次。
強い女性3人を武器を持たない男がどう乗りこなしていくか。その辺もご期待ください。」

(東幹久さん)
「参次は政治などに無関心な男、それが緋鳥という強烈な人間に出会って、
関わって、どう変わっていくのか。
そのあたり、お互いに何かを感じながらの微妙な気持ちの変化が演じるポイントになると思います。
時代劇ならでは、長屋の人情などその時代の良さも伝わるといいですよね。
夏ですし、大汗かいて、みんなで良いものを作っていきたいです。」

そして宝塚歌劇団退団以来、初の舞台となるのは未沙のえるさん。

(岡村俊一さんより)
「未沙さんについては、はじめに大地さんから「おじさんの役がいい」
と言われたんですよ(笑)。でもね、今回は長屋のおばさん、
おふじを演じてもらうことになりました(笑)」

(未沙のえるさん)
「みなさん、はじめまして、クリスマスに生まれたので“のえる”です(笑)
以後、お見知りおきを!
今年2月に宝塚を退団し、初めての舞台が明治座140周年記念作品、
そして同期生の大地真央が主役のこの作品です。
女優としてとても良いスタートを切らせていただきます。
おふじを心を込めて演じますのでよろしくお願いします。
湖月さん、貴城さんともこれまでたくさんご一緒してきましたが、
“女優”としてはお二人が先輩ですから、後輩のつもりで頑張ります。」

そして、大地真央さん、未沙のえるさんの27年ぶりの共演については湖月さんからも

「私が宝塚の舞台を好きになって、
入りたくて夢中になっていた時にトップスターさんだったのが大地真央さん。
そして、未沙のえるさんとのゴールデンコンビです!
またここで生でお二人の共演が見られるなんて!!
ファン心理が抜けなくてすみません(笑)」

恐縮しつつ喜びが隠せない湖月さんがとてもかわいらしかったのが印象的でした。

その後の囲み取材でも、やはり大地さん、未沙さんの久しぶりの共演についての話題が!

(未沙さん)
「大地さんは出会ったころから変わりませんね。
でも、あのころはもっと弾けていたかな(笑)
二人でコンビを組ませてもらっていてね。」

(大地さん)
「漫才コンビね!」

(未沙さん)
「でも、やっぱりトップスターですからね、彼女は同期の誇りです!」

(大地さん)
「彼女(未沙さん)も同期の三枚目、お笑い部門担当の誇りです!
共演は久しぶりですが、14歳と19歳からのお付き合いですからね。本当に楽しみです!」

最後に、大地さんから

「こうやって元宝塚のメンバーが揃っていますので、
歌や踊り、エンターテイメントの部分もお楽しみいただけるのではないかと、私も楽しみにしています。
不思議なもので、宝塚の人たちってすぐに分かり合えるのでいいチームワークになるんです。
そのうち東さんも“元宝塚”みたいになるんじゃないかしら(笑)。」

これには東さんもびっくり!!な制作発表でした。

「大江戸緋鳥808」は2012年8月4日より明治座にて!
公式HP

<あらすじ>
誰にも揚げられないことで名を馳せる、
美貌の花魁・高尾太夫。実の名は緋鳥、“くノ一”である。
明るくさっぱりとした人柄から大勢の者に慕われるが、
望まれずに生まれ、戦うために生きた過去に、緋鳥はぬぐい去れない孤独を抱えていた。
時を同じくして江戸幕府ではお家騒動が勃発。
その背景に見え隠れするのは、かつて緋鳥を裏切った忍び集団、卍党であった。
自分の生きる場所は、戦いだけなのか。
将軍家綱の一人娘・直姫、江戸市井に暮らす絵師・参次、お七を巻き込み、
緋鳥の本当の戦いが、今始まろうとしていた。

<キャスト>
大地真央
湖月わたる 貴城けい/ 原田龍二/ 市瀬秀和
未沙のえる/ 山崎銀之丞/ 東 幹久

<スタッフ>
原作:石ノ森章太郎 原作「くノ一捕物帖」より
演出:岡村俊一
脚本:渡辺和徳



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/06/08 新国立劇場バレエ団「マノン」稽古場レポ&小野絢子さん本島美和さんインタビュー

2012年6月8日(金)15:00
★バレエ稽古初レポ★
新国立劇場バレエ団「マノン」稽古場レポ&小野絢子さん、本島美和さんインタビュー



優れた身体表現と音楽、衣裳、セット、照明・・。
様々な要素が絡み合う総合芸術・バレエ公演のお稽古の様子を初レポート!

新国立劇場バレエ団による「マノン」公演のお稽古場へお邪魔し、
作品が作り上げられる過程を拝見、
主役マノン役の小野絢子さん、本島美和さんにお話を伺いました。

まずはこの作品をご紹介。

アヴェ・プレヴォーの長編小説をもとに、
プッチーニのオペラをはじめ、絵画や映画など
数多くの芸術作品にインスピレーションを与えてきた、
ファム・ファタール(男たちを破滅に導く女性)“マノン・レスコー”。
美少女マノンと騎士デ・グリューを巡る、愛と嫉妬そして破滅へと向かう物語です。
(2001年には宝塚歌劇団によるミュージカル化もされています。)

今回上演されるケネス・マクミラン振付のバレエ「マノン」(1974年初演)は
20世紀の英国・物語バレエの傑作とも呼ばれています。
新国立バレエ団では2003年に初演され、今回待望の再演となります。

あらすじ
魅惑的で、天真爛漫で、気まぐれで、男たちを翻弄する美少女マノン。
恋の虜となった真面目な神学生デ・グリューは、次々と悪事に手を染め堕ちていく。
女の不実を知りながらなお離れられない宿命の恋は、やがて更なる悲劇を生む--。

主人公マノンを演じるのは新国立劇場バレエ団のプリンシパル小野絢子さんと本島美和さん。


小野絢子さん、左はマイレン・トレウバエフさん(ムッシューG.M.)


本島美和さんと福田圭吾さん(レスコー)、動きを確認する古川和則さん(右)


本島美和さんと山本隆之さん(デ・グリュー)


この日はメインで小野さん(マノン)、福岡雄大さん(デ・グリュー)、菅野英男さん(レスコー)の組、
平行して後方で本島さん(マノン)、山本隆之さん(デ・グリュー)、福田圭吾さん(レスコー)の組がお稽古をしていました。
もう一組ゲストダンサーとしてヒューストン・バレエのサラ・ウェッブさん(マノン) 、コナー・ウォルシュさん(デ・グリュー)を迎えた公演もあります。
そちらのレスコーは古川和則さん(ゲストダンサーのお二人の来日まで、他の組を参考にしながらのお稽古!)。

この作品の魅力である“芝居”部分が
緻密に作り上げられていくお稽古場場。
まず感じたのが、振りのひとつひとつが想像以上に芝居と密接に関わりあっているということ。
まるで言葉、台詞をやりとりしているかのように、
動きでドラマが紡がれていきます。

例えば、マノンを兄レスコーが富豪のムッシューG.M.に引き合わせるという場面。
その一瞬の切り抜いた写真の中、
紳士的に振る舞いつつ、マノンに興味津々なムッシューG.M.、
自分の魅力を自覚した上で駆け引きをするマノン、
そして彼女を利用し財産を手にしようとするレスコーと
それぞれの思惑が絡み合っています。

こちらはマノンに好意を寄せる老紳士、興味津々なムッシューG.M.、
利用しようとする兄レスコー、娼婦としての値踏みをする娼家のマダム。
マノンを取り巻く人々の思惑が絡み合う中、
その中心に立ち、彼らをスッとあしらうマノン。

動き(振り)や立ち位置、目線などで見事なまでに人間関係が表現されます。


福岡雄大さん(デ・グリュー)と小野さん

マノンとデ・グリューの出会いのシーン。
まるでお芝居のワンシーンの様で、
デ・グリューの表情からも一瞬にして心を奪われている様子が伝わります!

芝居を作り上げるその過程は、
「ここは“アラベスクをする”のではなく、“驚き”を表現しているんですよ」
「どうして歩き出すの?何かを発見したからでしょ」
このように“型”と“感情表現”のリンク、身体の動きの元にある心の動きについて確認作業が行われます。
時に先生方の中でもその解釈についてディスカッションがなされます。

メインで振付指導をされていたのはカール・バーネット(Karl Burnett)先生。
実際に動きながら、細かな振りを確認していきます。とても明るく、作品への愛情もたっぷり!


写真左のパトリシア・ルアンヌ(Patricia Ruanne)先生は、
「マノン」の上演指導を世界各地で行っており、作品への思いも深く指導にも熱が入ります。
そして、お二人の意図を的確に通訳し、
アドバイスされているのがイギリスのスコティッシュ・バレエ団で長年活躍した名バレリーナで、
現在は新国立劇場バレエ団芸術監督補の大原永子先生(写真右)。


と、ここまではお芝居作りとの共通点を取り上げましたが、
あくまでも、これはバレエ。
手をクロスさせる度合いや、より美しく見える腕の角度など、
動きの細かな指示も次々に与えられ、
それによってハッとするほど美しさが増します。


先生方の”in count”、”the most important moment”という言葉も印象的でした。
リアルな感情のうねりをカウントの中で表現しなければいけない、
比較的自由度のある振りについても、最初と最後の瞬間などはきちんとした決め事があるのです。
こうやってお芝居部分に力を入れられるのも、
基礎的な技術がしっかりとしているからに他ならないのですね。

ちなみに、マクミラン独特のアクロバティックなリフトを多用したデュエットの数々もこの作品の見所です!


湯川麻美子さん(レスコーの愛人)をリフトする菅野英男さん(レスコー)

新国立劇場バレエ団のプリンシパルでもある湯川さん、
マノン役のお二人とはまた違うちょっと勝気な雰囲気で印象的です。

様々な要素が求められる「マノン」、本番への期待がますます大きくなります!

お稽古終了後、主人公マノン役を演じる、
バレエ団を代表するプリンシパルのお二人にそれぞれお話を伺って参りました。

<小野絢子さんインタビュー>

小野絢子さん
東京都出身。小林紀子、パトリック・アルモン、牧阿佐美に師事。
小林紀子バレエアカデミー、新国立劇場バレエ研修所(第3期修了生)を経て、
2007年新国立劇場バレエ団ソリストとして入団。
主な受賞歴にアデリン・ジェニー国際バレエコンクール金賞などがある。
入団直後に、ビントレー『アラジン』の主役に抜擢され成功を収めた。
その後、『くるみ割り人形』、『白鳥の湖』、ビントレー『カルミナ・ブラーナ』、プティ『コッペリア』、
『しらゆき姫』、フォーキン『火の鳥』で主役を務め、着実にキャリアを積み重ねている。
2010年スワン新人賞を受賞。クラシック・バレエダンサーとしての恵まれたスタイルとピュアなテクニックで、
数多くの主役を踊り、高い評価を得ている。2011年プリンシパルに昇格。
平成22年度(第61回)芸術選奨文部科学大臣新人賞。第42回舞踊批評家協会新人賞。


おけぴ)
初日に向けお稽古が進んでいますが、いかがですか。

小野さん)
ここまで演劇に近いバレエは初めてなので、正直戸惑いはあります。
目の表情も本当に重要になっていますし、踊り自体が言葉を発することと同じようです。
テクニックのことなどを考えすぎてしまって、“思い”から動かないと、
「何を言っているかわからないわよ。」と指摘されることもしばしばあります。
この作品は、私自身はもちろん、バレエ団にとっても挑戦ですね。

おけぴ)
演劇的要素が強く、マノンの心情に寄り添うことで、役にのめり込んでしまうことはありますか。

小野さん)
ただ、やはりカウントがありますからね、どこか冷静な自分も居ます。
のめり込む、一歩手前がベストかな(笑)。
自分で役に入り過ぎると伝わらなかったりしますからね。
時々、自分で「良かった!」と思う日に、「あまり良くなかった」と言われてしまったり、
その逆があったり…必ずしも一致しないんです(笑)。

おけぴ)
では、今日はお芝居の部分を詰めていましたが、その前のプロセスを教えていただけますか。

小野さん)
「マノン」は原作があるので、まずはそれを読みました。
そしてオリジナルの映像を観て、音楽などはだいたい頭入れて、そこから実際に動く稽古へと進みました。

おけぴ)
ちなみに、芝居で言うところの台本のようなものはあるのですか?

小野さん)
はい、専門の知識がないと読むことはできないのですが
ノーテーション(Notation)という動きを記したものがあります。
ただ、今回のような芝居的要素が強い場合など、
表情や間などについては記述が無いので、そこは現場で実際に作り上げていく部分となります。

おけぴ)
先ほどのお稽古では二組が平行してお稽古されていましたね。
本島さんのマノンの存在は?

小野さん)
美和さん(本島さん)は研修所の一期生で三期生の私が入ったときは既に主役をされていて、スター的存在でした。
カルメンで鮮烈なデビューをされたように、
演劇的なバレエの経験もあり、コンテンポラリーも上手な方なので、色々と盗ませてもらっています(笑)。
また、他のキャストの様子を見ることで、その場面でのマノンの位置づけなど冷静に理解することができます。
客観的な視点で自分の役を見る、その時間は本当に有意義です。

おけぴ)
少し作品を離れますが、バレエダンサーとして日常生活で気をつけていることはありますか。

小野さん)
こだわり・・無いんですよねぇ。でもダメですよね、こんな答え(笑)
あ、よく食べよく寝ることです!これもダメかなぁ。

おけぴ)
いえいえ、やはり体力勝負なところもありますよね。
今のように公演のリハーサルがあるときも、基礎トレーニングなどされるのですか。

小野さん)
うちのバレエ団ではリハーサル前に、毎日1時間15分のレッスンをしています。
これは短いほうかも知れませんよ。

おけぴ)
体力も集中力もすごいですね。
実はリハーサル中のお姿から、
勝手にちょっと近寄りがたい印象を抱いていましたが(笑)、
こうしてお話を伺うと全然違いますね。

小野さん)
リハーサル中は緊張していますから(笑)
せっかくいただいたチャンスですし、もうやるしかないと必死です!!

おけぴ)
マノンとしての佇まい、さすがプリンシパルのオーラでした。本番も楽しみにしています。
では、最後にバレエ初心者向けに「マノン」の見所を!

小野さん)
この作品はバレエのことを知らなくても十分にお楽しみいただける作品だと思います。
繰り広げられるのは生身の人間のリアルなドラマ。
マノンだけでなく、乞食から大金持ち、様々な階級の生活が描かれていて、
舞台上で一人一人がお芝居をしています。
あまり先入観を持たずに、真っ白な心でごらんいただければ楽しんでいただけると思います。
もちろん踊りだけでなく、衣装、音楽、セットなど
総合的なものですので、何かしら気に入っていただけると思います(笑)
お待ちしています!


<本島美和さんインタビュー>

本島美和さん
東京都出身。牧阿佐美、三谷恭三、豊川美惠子、ゆうきみほに師事する。
1992年豊川美惠子エコールド・バレエ、1997年橘バレエ学校を経て2000年牧阿佐美バレヱ団に入団、
2001年に新国立劇場バレエ研修所に第一期生として入所。
2年間の研修を終えて、2003年より新国立劇場のシーズン契約ソリスト。
2005年の新制作『カルメン』で初めて主役に抜擢され、情熱的な演技とピュアな魅力で喝采を浴びた。
これまでに数多くの主役を務めている。のびやかな肢体と美しい容姿、華やかな存在感で広く注目されており、
出演したCMでの演技力が評価され、ACC CMフェスティバルの演技賞を受賞。
2006年に橘秋子賞スワン新人賞を受賞した。2011年プリンシパルに昇格。


おけぴ)
お稽古を拝見し、思った以上に芝居部分に重きが置かれていることに、正直驚きました。

本島さん)
この作品はバレエ作品の中でも、特に演劇的要素が強い作品なんです。
ただ、バレエは言葉がありませんからね。
目線一つでストーリーが伝わらなくてはけないので、
今は特にそこを細かく指導していただいているところです。
まるで演劇の授業みたいでしたね(笑)。

おけぴ)
タイトルロールでもあるマノンという女性をどのように捉えていますか。

本島さん)
まず、物語の舞台が18世紀のフランスですので、
今の日本では考えられない社会背景です。
今日、ご覧いただいた場面も娼婦の館ですし(笑)。
でも、娼婦といっても今の意味合いとは違う、日本に置き換えると花魁のような感じですね。
そして、彼女は15,6歳にして自分の美しさ、価値を自分でわかっているんです。
自分がどんな表情をすれば男性が自分のものになるかわかっている。
美しいけれど、決してイノセント(無垢)ではないんです。

おけぴ)
では、実際にマノン役をやるということについてはいかがですか。
稽古場で拝見して、その仕草や表情にすっかり魅了されました。
男たちを魅了していくにはとっても説得力ある、それぞれのマノンと感じましたが。

本島さん)
ありがとうございます。
「マノン」は世界中で愛されていますが、
トップレベルのバレエ団でしかできない作品でもあります。
9年前の日本での初演でも“日本のバレエ団が「マノン」をやる!”というだけでバレエ界では、
ちょっとした物議を醸すほどでした。
その後、小林紀子バレエシアターによる上演もされ(2011年)、
日本でこの作品をレパートリーとして持っている団体も2つになりました。
それでもマノン役の(日本人)女性は、酒井はなさん(新国立劇場バレエ団初演)、
島添亮子さん(小林紀子バレエシアター)と今回の私たち2人でようやく4人です。
誰もが出来るものではなく、また、やりたくて出来る作品でも無いので、
それを肝に銘じて、その喜びを感じながらリハーサルをしています。

おけぴ)
とても期待しています!
少し話題を変えまして、今回“演劇的要素”がキーになっていますが
プライベートで演劇などをご覧になることはありますか。

本島さん)
はい、お芝居も好きなので観にいっています。
最近では野田秀樹さんの「THE BEE」を観ました。
演劇は言葉がツールでありながら、
特に野田さんの作品などは身体表現が伴わないとキャラクターが活きてこないですよね。

おけぴ)
観劇からヒントを得るようなこともありますか。

本島さん)
演劇からは舞台での立ち位置というか、どういう位置にいるべきか、
人と人との距離感などの大切さ改めて感じます。
これはバレエにもとても大切なことです。
同じ台詞でも近くで言うのと離れて言うのでは違うように、
バレエも人と人とのコミュニケーションなので、
距離感や空間の使い方で伝わるものも変わってきます。

おけぴ)
なるほど!通じるものがあるんですね!では、最後に本島さんが思うバレエの魅力は。

本島さん)
えーと(笑)。
ストーリー、演劇があって音があって動きがあって、バレエです。
その全てをカウントの中でやらなくてはいけないところが、難しさであり楽しさです。
台詞が無いということは、逆に考えると言葉の壁がない―世界共通ということですよね。
バレエという動きさえあればそれが共通の言語となる。
それが一番の魅力だと思っています。 



小野さん、本島さん、お稽古後のお疲れのところ、ありがとうございました!


動きの美しさはもちろん、驚くほど緻密な“芝居”部分の積み上げ方、
描かれている人間ドラマ、そして生(LIVE)でこそ伝わる魅力をひしひしと感じた今回の取材。
確かな技術と豊かな感情表現が求められる新国立劇場バレエ団によるドラマティックバレエ「マノン」。
バレエ好きのみなさまにもバレエデビューのみなさまにもぜひご覧いただきたい作品です。


公演は新国立劇場オペラパレス(初台)にて。上演時間は約2時間35分(休憩含)。
<日程とマノン、デ・グリュー、レスコー役の出演スケジュール>
2012/6/23(土)16時
  マノン:小野絢子 デ・グリュー:福岡雄大 レスコー:菅野英男
2012/6/24(日)14時・26(火)19時
  マノン:サラ・ウェッブ デ・グリュー:コナー・ウォルシュ レスコー:古川和則
2012/6/30(土)14時
  マノン:本島美和 デ・グリュー:山本隆之 レスコー:福田圭吾
2012/7/1(日)14時
  マノン:小野絢子 デ・グリュー:福岡雄大 レスコー:菅野英男


詳細は公式ホームページをご確認下さい。


おけぴ取材班:chiaki、mamiko 撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/06/11 新国立劇場「温室」稽古場レポ

2012年6月11日(月)14:00
新国立劇場「温室」稽古場レポート

~日本の演劇がどのように西洋の演劇と出会い進化してきたか~を探る、
新国立劇場の[JAPAN MEETS・・・-現代劇の系譜をひもとく-]シリーズ第6弾。
2011/2012シーズンの最後を飾る、イギリスのノーベル賞作家ハロルド・ピンター作
『温室』稽古場に、お邪魔してまいりました!




稽古場のドアを開けて、まず目をひいたのは、黒い舞台にポツポツと並べられた
真っ赤な調度品の数々。
計算しつくされた配置でテーブルや椅子が散らばり、誰も立たない舞台を見ているだけでも
気分が高揚してきます。
まるで現代美術のような美しさの中に、張りつめた空気と、正体不明の混沌とした何かが表現されていました。


ふらりと現れた演出家の深津篤史さん。
大きな声を出すわけでもなく、いたっておだやかな物腰で、スっと椅子に座り、
静かにお稽古ははじまりました。
深津さんは同志社大学在学中に第三劇場に入団し、後に劇団・桃園会を旗揚げ、
論理的且つ野心的な作風で関西を中心に演出家・劇作家として活躍、
98年には「うちやまつり」において岸田戯曲賞を受賞、今最も注目を集める演劇人の一人です。

通し稽古の前にはじまったのは、棒読み芝居とも呼べるような、抑制した演技でのお稽古。


小島聖さん(写真左)と高橋一生さん(写真右)。
椅子に座ったまま手をつなぎ、一切身体を動かさずに、あくまで感情を入れずに
淡々と台詞を読み上げるお二人。
棒読みの演技によって、その台詞の意味が返って際立ってくるようです。
互いに急所を突き合うような、スリリングな台詞が続いているのに、
感情を抑えて演じることが義務付けられた役者さん達。
凄まじい集中力がこちらまで伝わって来ます!


今度は、小島聖さん(写真左)と段田安則さん(写真右)のお二人で。
段田さんの野太い声が、このお芝居のルートという権力欲にまみれた身勝手な施設の最高責任者のキャラクターにぴったりです。
グッと引き込まれました。

先ほどから、何かヘンだなと思っていたのですが、
台詞のところどころで言葉の空白が、どの役者さん達にも見受けられます。
決して台詞につまっているわけではありません。
なんとこれは、ある特定の単語を発声しないお稽古の一つで、
伏せられた台詞の単語は役者ごとに違い、各自その単語を稽古の間中、発してはならないルールとなっているのです!

伏せられた単語は、「殺し」「番号」「仕事」など物語のキーワードとなるような重要なものばかりで、
あえて発しないことで、演じる方も、それを受け取る方も、より意識的となり、
演技に重大な効果が生まれるとのこと。
また、台詞の新鮮さを保つ役目もあるそうです。
お稽古の序盤にして目から鱗が何枚落ちたことか。。
大変興味深い、そしてとても面白い現場です!


高橋一生さん(写真右)は、この施設の専門職員ギブズという重要人物を演じます。
知的な物言い、思慮深げな眼差し、それでいて冷徹な表情が垣間見える、
実に不気味なキャラクター。


腰が低いようでいて横柄、優しいようでいて恐ろしい。
高橋さんがニヤリとしたり、スッと無表情になったりするだけで、思わず息が詰まります。
高橋さん演じるギブズの孕む緊張感が、一体いつ暴発してしまうのか、
否応なしに興味をひかれる展開に、メモ用のノートもついほったらかしに。。。


紅一点、小島聖さんの長い手足が、この稽古場の中でひときわ異彩を放っておりました。
舞台の上を歩くだけで風が吹くような雰囲気、しかし今回のお芝居では風といっても
生ぬるい妖しい風です。
小島さん演じる専門職員カッツ嬢は、魔性と言うべきか無邪気と言うべきか、
もしかしてわざとそう振る舞っているのか、
男性を相手に急に距離を縮めたかと思うと、サーっと退場してしまいます。


この日のお稽古中、小島さんが発してはならない伏せ言葉はなんと「女らしさ」という台詞。
台本で確認して「女らしさ」の台詞を飛ばしているのを知り、ドキンとしました。
小島さん(カッツ嬢)の妖艶な佇まいが、施設内の秩序を徐々に乱しはじめます。
果たしてどういうつもりなのか、見ていて脂汗の出てきそうなシーンが続きます。


この『温室』というお芝居に、これほどの適役はないのではないかと思うほど、
施設の最高責任者のルートを演じる段田安則さんに目が釘付けです。

劇作家・ハロルド・ピンターは、イギリスのノーベル文学賞受賞者で、
不条理劇のサミュエル・ベケット、シュルレアリスムの映画監督ルイス・ブニュエルなどに影響を受けたとされています。
『温室』の設定は、おそらく「病院」であろうと思われるのですが、
それ以上は詳しく語られません。
患者たちは番号で呼ばれ、それを管理している職員たちの会話劇。
患者6457号が亡くなり、患者6459号が子を産んだ。提示される事態はこれだけです。


段田さん(ルート)は、この施設の最高責任者という立場で、施設内の秩序を守ることを美徳とし、
権力を振りかざすような発言ばかりしている、いわば少々空虚な人物。
他の若い職員たちから、小馬鹿にされているような節もあり、
本人は気付いていないのか、ますます盛んに権力を誇示します。
その有様は滑稽としか言いようがなく、緊張感のある稽古場で、決してギャグなどないのに、
見ている側から何度も笑い声があがります。
それも段田さんの、味わい深いいぶし銀のような演技があってこそ、
この無能な権力者のもとで、施設が崩壊の道を歩みはじめるのも頷けます。


専門職員ラッシュを演じる山中崇さん(写真右)。
抜け目のない人物で、人の顔色をうかがっては、狡猾で大胆な発言を連発する曲者です。
一体彼の思惑は何なのか。さもおかしそうにクスクスと笑う姿がなんとも忌々しく、
ただでさえ危機的な状況なのに、火に油を注ぐようなことばかりを敢えてやってのけます。

この通し稽古に入る前に、山中さんは演出の深津さんから紙切れを受け取っていました。
伺ったところによると、この紙切れは演出家から役者さんへのお手紙なのだそうです。
お手紙には、とある指示が書かれており、これから通し稽古をはじめるにあたっての、
重要な指針が示されています。
果たしてどういった指示が出されたのか、他の役者さん達にもそれは明かされません。
山中さんはお手紙を読んだ後、しばし俯いて気持ちを集中させていました。
毎日のように通し稽古をし、毎日全く違う印象のものが出来上がるのだそうで、
この小さなお手紙がどのように影響したのかは分からないのですが、
この日の山中さんは素晴らしくキレていました!


橋本淳さんが演じるのは施設の戸締りを担当するラムという若者。
野心はあるのですが、世間知らずといった純真な人物で、
他の先輩職員たちと比べると、どうも頼りない感じです。
生き馬の目を抜くこの施設の権力争い、保身の坩堝の中で、果たして彼はやっていけるのか、
見ていてこちらが心配になってきます。

下級職員の一人タブを演じる原金太郎さん(写真右)。
うやうやしく段田さん(ルート)を「大佐殿」と呼び、ご機嫌をとるような素振りも
果たしてどういう意図があるのか。
クリスマスの設定なので、赤い帽子をかぶっています。

物語の終盤、半海一晃さん演じるロブという人物。どうやら施設運営を司る、政府の高官のようです。
本物の権力者にありがちな、何事も決め付けたような態度、
偉そうな立ち居振る舞いを見事に体現する半海さんです。


喜劇とも、悲劇とも、不条理劇とも、なんとでも呼べそうなこの『温室』。
各登場人物は互いに誰も信用しておらず、思惑は交錯し、がんじがらめになって、
会話が深層心理をあぶり出し、いつ切れてしまうか分からない緊張の糸が、
ピンと張りっぱなしとなったような舞台。最高です!

実際の舞台で上演されることを想像しながら通し稽古を拝見させていただきました。
衣裳、照明が加わって、まだまだこれから、更なる進化、深化をしそうです。
もっと言えば、この日拝見させていただいたものと全く違うものが本番で上演されるかもしれませんし、
初日と楽日でも、全く違う舞台となっている可能性すら感じます。
決まったことを合わせていくのではない、それほどに生々しい稽古場でした。

ピンターの戯曲、深津さんの演出、そして実力派の俳優陣。
[JAPAN MEETS・・・-現代劇の系譜をひもとく-]シリーズ第6弾、
2011/2012シーズン最後の1本に新国立劇場の気迫を感じます。見逃せません!

2012年6月26日より7月16日迄 新国立劇場小劇場にて

<スタッフ>
作:ハロルド・ピンター
翻訳:喜志哲雄
演出:深津篤史
美術:池田ともゆき
照明:小笠原純
音響:上田好生
衣裳:半田悦子
ヘアメイク:川端富生
演出助手:川畑秀樹

<出演>
高橋一生
小島聖
山中崇
橋本淳
原金太郎
半海一晃
段田安則


おけぴ取材班&撮影:hiroki、mamiko 監修:おけぴ管理人

12/06/12 「スピリチュアルな1日」公開ゲネレポ@あうるすぽっと

2012年6月12日(火)
「スピリチュアルな1日」公開ゲネレポ@あうるすぽっと

昨年初演で好評を博すも、
東日本大震災の影響で一部公演中止になってしまった「スピリチュアルな1日」。
新たなメンバーも迎え、いよいよ満を持しての再演!
その公開ゲネにお邪魔してきました!

脚本は、会社勤めの傍らに書き上げた初のドラマ脚本で
2008年『テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞』優秀賞受賞という
異色の経歴を持つ若手気鋭の脚本家、小峯裕之さん!

あらすじは……

心霊特集でオンエア予定のドキュメンタリー映像に、トラブルが発生。
TVディレクターの三井(石田明)は、今話題の霊能カウンセラー(片桐仁)を自宅に招き、急遽撮り直しを決行する。
だが近隣住民や、本物の幽霊にまで振り回され、撮影は難航する羽目に!!
そして同じ頃、三井の元に、もう訪れるはずのない女性がやって来る…。
霊を信じるものと信じない者、そして霊を含む全員の思惑が交じり合った瞬間、切ない奇跡が生み出される!

初演の千秋楽で「次は再演という形で、東北の人たちに元気になってもらいたい」
と宣言したNON STYLEの石田明さん、
作品に対する想いが伝わる熱演です!


石田さん演じる三井の恋人(!?)を演じる須藤理彩さん。
さまざまな想いが入り交じった複雑な役を見事に演じてます。
驚き、戸惑い、諦め、迷い、後悔、そして……!!


天使役の今井隆文さん。ふわふわした独特の存在感ですが、
ときに見る側をハッとさせる言葉をつぶやきますよ!


こちらは吉本菜穂子さんとヨーロッパ企画の諏訪雅さんが演じる、
近所の「ぶっとんでる夫婦」!
お腹の底から笑えます!!


なぜか衣装が血まみれの猪塚健太さん。ハイテンションなイケメン地縛霊を熱演!


石田さん演じるディレクターのアシスタントを演じる柳澤貴彦さん。
「アシスタント」なのに、かなり石田さんを困らせます。


そして「うさん臭い霊能者」を、
どこまでもうさん臭く演じるラーメンズの片桐仁さん(笑)、さすが!


NON STYLE石田さん&ラーメンズ片桐さんの「お笑いアドリブ対決」は必見!


ビデオカメラの向こうに見えたのは……!?
たくさん笑ったあとは、ジンワリあったかい気持ちになれる舞台です。


<公演情報>
【東京公演】6月13日(水)から24日(日)まであうるすぽっとにて
【大阪公演】6月29日(金)から7月1日(日)までABCホールにて
【仙台公演】7月7日(土)、8日(日)仙台市青年文化センター シアターホールにて

詳しくは、公演HPをご覧ください。

<スタッフ>
脚本:小峯裕之
演出:板垣恭一

<出演>
石田 明(NON STYLE)
須藤理彩
片桐 仁
吉本菜穂子
諏訪 雅(ヨーロッパ企画)
猪塚健太
今井隆文
柳澤貴彦


!?



おけぴ取材班:hase 撮影:hase 監修:おけぴ管理人


12/06/14 第6回おコンサート稽古場レポ

いよいよ来週末となりました、
6月23日(土)の第6回おコンサートのお稽古レポをお届けいたします♪

まずは素敵な5名の動画メッセージからどうぞ!
(映像冒頭はLKのあのナンバー!!)

そして、伴奏者の私管理人から、
5名の歌声と主なミュージカル出演作を簡単にご紹介してみましょう♪

岡村さやかさん
最高に気持ちいい周波数で身体の細胞に浸透してくる歌声です♪
優しくうねるように伸びあがる快感!
主な出演作はレミゼラブルやジキル&ハイド等。ユニットGalaRibbonでもご活躍!

二宮優樹さん
先日のテレ朝「お願い!ランキング」では歌手を抑えて最高得点で祝優勝!
(優勝された時の動画→花♪きよしのズンドコ節♪)
ナイーブなソロナンバーから、感情沸き立つ”役としての歌声!!”もお楽しみに!
主な出演作はレミゼラブル、ジキル&ハイド等。

藤田光之さん
包み込むようなハートフルな歌声から、音圧を感じる力強い歌声まで鳥肌保証!
主な出演作はレミゼラブル、ミスサイゴン、三銃士等。8月ラマンチャの男にもご出演!
 
安田貴和子さん
情熱的に伸びる歌声にゾクゾク止まらず。目でも耳でも楽しいナンバーも!美しいパンチ!
主な出演作はミスサイゴンやZorro The Musical、三銃士等。

小倉卓さん
安田貴和子さんのギター伴奏で急遽参加決定!
さらに某楽器でも!あのナンバーでは絶妙のハーモニーもお楽しみに!
Count Down My Life、センスオブワンダー等にご出演。

今回のおコンサートでは、
ソロ、絶品デュエットから意外デュエット、4人、そして5人のナンバーまで!
ミス・サイゴンやジキル&ハイドといった出演作品から、
ライオンキングや、これから上演予定のあの作品などなど、
ミュージカルナンバー十数曲をお届けいたします♪

そして!
小倉さんが安田さんのギター伴奏で参加ということは!
はい、あの情熱ナンバーです!
今回初の”振り”付きに!?


さらに!
ピアノ以外に某楽器も登場予定です!
(小倉さんが今日背負って持ってきてくださいました)


”役に入って歌う”ミュージカル曲の魅力、
マイクなしの生声・生ピアノでのアットホームなひととき、
そしてこれから注目のミュージカル俳優さんと出会うきっかけに♪
私管理人も心込めて伴奏させていただきます。


当日はおコンサート恒例のフォトセッションの時間もございます。
上演時間は1時間半~1時間45分位の予定です。

会場は、地上14階ですので見晴らしも抜群。
17階の展望ロビーからは、スカイツリーと東京タワー、
そして天気がいいと富士山も一望できます!
(この3つが一緒にみえる場所はパワースポットなのだそう!)

おかげさまで昼公演は完売!
夜も、残り若干枚となっております。
(昼はキャンセル待ちでのみの受付となります)

お待ちしておりますっ!
http://okepi.jp/oconcert/

☆もしうまくお申込できない場合は、こちらまで直接ご連絡下さい。


左から二宮優樹さん,岡村さやかさん,安田貴和子さん,藤田光之さん,小倉卓さん

2012年6月23日(土)
昼 14:30開演 夜 18:00開演
おけぴ会員:3600円
おけぴ会員でない方:3900円
会場:北とぴあ カナリアホール
(王子駅直結[雨に濡れません♪])

おコンサート詳細・お申込はこちらから


みんなで考えているのは・・・

おけぴ取材班:おけぴ管理人

12/06/18 ミュージカル「ドリームハイ」制作発表レポ

2012年6月18日(月)13時
ミュージカル「ドリームハイ」制作発表レポ

芸術高校を舞台に、スターを夢見る若者たちの愛と友情を描いた感動ストーリー!
ミュージカル「ドリームハイ」の制作発表レポをお届けします♪

この作品の原作は、昨年韓国で放送されたリアル青春学園ドラマ。
「miss A」のスジ、「2PM」のテギョン・ウヨン、「T-ARA」のウンジョン、IUら、
韓国でいま人気絶頂のスターたちが大挙出演し、大きな反響を呼びました。
そんな話題の作品が、日本でこの夏、
今注目の若手俳優・アーティストたちによるミュージカルになって登場します!

まずはあらすじをどうぞ♪

幼い頃から勉強、歌、ピアノ……
何をやっても1位を逃したことのない天才少女コ・ヘミ(NANAKA)は、
父親の突然の事業失敗により、借金取りに追われる日々。
歌手になって借金を返済するため、友人のベクヒ(川上ジュリア)と共に
キリン芸能高校のオーディションを受けるが、落ちてしまう。
それだけでなく、自分にいつもついて回る使い走りのような存在であったベクヒが合格し、屈辱を感じる。
だが、理事長から特命を受けた教師により、チン・グク(水田航生)、
ソン・サムドン(松下優也)と一緒に特待生として入学し、指導を受けることに。
運命の入学式。そこには圧倒的なカリスマ、ジェイソン(丞威)、
非凡な音楽の才能を持つキム・ピルスク(サントス・アンナ)の姿があった。
そしてスターを目指す若者たちの、地道で過酷なレッスンが始まった...

平日の昼間にもかかわらず、たくさんのファンが集結した制作発表会場。
なかには早朝から並んでいたという方も!
熱気高まる中、キャスト6人がファンの黄色い声援に包まれながら登場!

まずはキャストの皆さんによる「スペシャルパフォーマンス」!
歌とキレのあるダンスを披露!

↓Youtube にUPされている公式HPの動画がこちら↓

ヘミに一目惚れしてキリン芸高に入学、
後にスター歌手へと上りつめていく「ソン・サムドン」を演じるのは、松下優也さん。
スペシャル・パフォーマンスの直後の汗が額に光ります!
「僕のライブに来てくださっている方は知っていると思いますけど、すごく汗っかきなんですよ」と照れ笑い。

「歌手になりたくて地元の兵庫から大阪のスクールに通っていたので、
田舎からソウルに出てきたサムドンとは境遇が似ている気がします。
成長のスピードが速い役なので、その成長が見えるように演じたいですね」(松下さん)


不遇の子ども時代を経て、懸命な努力で才能を開花させていく「チン・グク」役には、水田航生さん。
クールで落ち着いた表情が印象的です!

「挫折を繰り返しながらも、夢を追いかけることの素晴らしさを再確認していく役。
共感してもらえるところがきっとあると思います。パフォーマンスもぜひ楽しみにしてください!」(水田さん)


「ジェイソンは、歌もうまくてダンスもできて、
センスがあって天才肌。まったく僕のことです!」
とおどけて笑わせてくれたのは、歌とダンスのカリスマ、ジェイソンを演じる丞威さん。
とっても明るいキャラクターです!

「最初の頃のジェイソンは、才能はあるけど気持ちが弱くて、
あまり努力をしないけれど、仲間に出会い、一緒に夢を追いかけながら成長していく。
かっこいいジェイソンも、落ち込んでいるジェイソンも、両方観てもらえたらうれしいです」(丞威さん)


「幼いころから何をやっても1番」という天才少女「コ・ヘミ」役には、
ミュージカル初出演のNANAKAさん。
「観客のみなさんに『夢に向かって一歩進もう』と思ってもらえるような舞台にしたい」と、
初日が待ちきれない様子。

「私も小さいころから歌が大好き。自分の人生と重なる部分があるから、
一つひとつのシーンが胸に響きます。ヘミはあまのじゃくなところがあって、
心で思っていることと正反対のことを口に出してしまう。
そういうところも自分に似ているかな(笑)」(NANAKAさん)


ヘミのたった一人の友達「ユン・ベクヒ」を演じる川上ジュリアさん。
キリン芸高のオーディションの後、
親友だと思っていたヘミに傷つけられて復習を決意。その後、2人の関係は……?

「ベクヒは気弱な女の子。私は元気キャラなので、どっちかというと正反対の感じ。
でも、がんばりすぎて失敗しちゃうところとか、
友達を信じすぎちゃうところは似ていますね(笑)。
原作には共感できるところがたくさんあって、
観終わったあとに『もう一度観たい」という気持ちになりました。
今回のミュージカルも、観客の皆さんにまた観たい思っていただけるように演じたいですね」(川上さん)


並外れた歌唱力を持ちながら、それに反比例する(!?)体型の持ち主、
「キム・ピルスク」役は、サントス・アンナさん。
同世代の仲間たちとの稽古に「久々に学校生活を送っているような毎日」だそうですが、
「久しぶりの制服はちょっと恥ずかしい」とも(笑)。

「歌と食べることが大好きなピルスクは、物語の最初は体重が82キロもあるんです。
そこからどう変身するかも見どころのひとつ。
私も高校のときに10キロダイエットに成功した経験があるので、
ピルスクの気持ちがわかるし、稽古のたびにピルスクへの愛が深まっていくのを感じています。
それを舞台でしっかり表現できたらいいですね」(サントスさん)


そして演出は、安室奈美恵やSMAPの振付のほか、
最近では舞台「タンブリング」の演出も手がけ、
幅広いジャンルにおいて第一線で活躍中のTETSUHARU(増田哲治)さん。

「歌唱力・ダンススキル・演技力をトータルでここまで見せられるキャストに恵まれ、
作品作りできることは幸せです。舞台ならではの熱さ、臨場感に加えて、
日本版ならではのエピソードやオリジナル楽曲も十分に味わっていただけたら」(TETSUHARUさん)

出演は他に、橋本汰斗さん、早乙女友貴さんら総勢約30名♪
*pnish*土屋裕一さん、MAXのNANAさんらもご出演です。
夢を追い求める若者たちのエネルギー、ぜひ劇場で生で体感しましょう!

<公演情報>
7月3日(火)から20日(金)まで新国立劇場 中劇場にて
詳細は、公演HPをご覧ください。

<スタッフ>
演出・振付:増田哲治(TETSUHARU)
脚本:葛木英
音楽:かみむら周平

<出演>
松下優也
水田航生
丞威
NANAKA(BRIGHT)
川上ジュリア(JURIAN BEAT CRISIS)
サントス・アンナ
土屋裕一(*pnish*)
NANA(MAX)ほか


松下さんと水田さんのツーショット。キマってます♪


おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

12/06/20 ウィーン版「エリザベート」マヤ・ハクフォート&マテ・カマラスインタビュー

2012年6月20日15:00
ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサート
~日本スペシャルバージョン~キャストインタビュー(記者懇親会)

1992年9月、オーストリアのアン・デア・ウィーン劇場での初演から20年。
ハンガリー、ドイツ、スウェーデン、韓国など世界各国で大ヒットを
記録しているミュージカル「エリザベート」。
もちろん日本でも宝塚歌劇団、東宝などで繰り返し上演されており、
人気ミュージカルのひとつです。

20周年のアニバーサリー・イヤーとなる今年10月、
東京・大阪にて、本場ウィーンキャストによる
「ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサート
~日本スペシャルバージョン~」が開催されます。
タイトルロールのエリザベートを演じるマヤ・ハクフォートさん、
トートを演じるマテ・カマラスさんを囲み、この作品への思いを
うかがってまいりました。

1994年からエリザベートを演じ続け、出演回数世界一を記録するマヤさんと、
本場ウィーン、母国ハンガリー、そして三カ国目となる日本でも
トート役を演じているマテさん。
「エリザベート」という作品と、それぞれの役柄を熟知している
お二人ならではのお話をたっぷりとお届けいたします。


-まず初めに、今回のコンサート出演の意気込みからお聞かせください。

マヤさん)
これまでにもウィーン版のみならず、日本版としても上演を重ね、
この作品をとても愛してくださっている日本で記念のコンサートを開催し、
皆さんと一緒に20周年をお祝いできることを大変光栄に思っています。

マテさん)
今回はマヤさんにとって最後のエリザベートになります。
実はマヤさんの1000回目のエリザベートの公演もここ日本で、
私も一緒に舞台に立っていました。
こうして最後のエリザベートも日本のお客様の前で一緒に歌えることは
大変うれしいことです。
今から公演に参加する全員が楽しみにしています。

-マテさんからお話があったように、マヤさんは今回が最後の
エリザベートということですが、今その決断をした理由は。

マヤさん)
今、この役にお別れを告げようと思うのには、いくつかの理由があります。
まず一つは、エリザベートの主要なテーマである
「“自己実現”を果たす」ということ、つまり自分を見失わず自分が
何者であるのかを世の中に訴えること、
このテーマを「マヤ・ハクフォードとしてやり遂げた」という気持ちがあるからです。

このテーマに対しての衝動を持ち、新鮮な刺激を与えながら役を
演じることができないのであれば、この役を信憑性のある形で
舞台上に表現できないと思いました。

さらに27歳から18年間演じてきたエリザベート役ですが、
私が37歳の時、2003年にマテと初めて共演したシーズンに、
(エリザベートの晩年が描かれる)第二幕を説得力のある形で、
不安なく演じられるようになりました。
それは私が年齢を重ね、妊娠・出産を経て母にもなるという様々な経験を
重ねたからでしょうね。
その一方で第一幕の14歳の若くてピチピチのエリザベートを演じるハードルは
高くなりました(笑)。
もちろん、役を熟知しているからこその信憑性でそれなりの形で
お届けすることは出来るのですが、
私が45歳になっているのは紛れもない事実ですからね。
そのような理由で「今が辞め時」と思いました。

マテさん)
そこがエリザベート役の大変なところだと思います。
14歳から61歳までの、50年近い一人の女性の人生をわずか
数時間で演じなければいけない。
一人の女優さんがずっと演じ続けると言うのは無理なんですよね、この役は。

マヤさん)
この秋からウィーンでのキャストが若い世代に代わるということもあり、
そういう意味でもちょうどいい区切りだと思いました。

「もう一度エリザベートを」というお話をいただいたのが日本だったからこそ、
「ここで最後に」と思ったことも間違いないことですね。

これで最後、ということは少し悲しい気持ちもありますが、
タイミングとしては今がこの役に別れを告げる時だと思っています。
もし神様のお計らいで50歳になったときに「もう一度エリザベートを」
というお話があったなら、どういう決断を下すかはわかりませんけども(笑)、
今はこれが最後と思っています。

-マヤさんもマテさんが出演された東宝版をご覧になったそうですが、
いかがでしたか。

マヤさん)
大変すばらしい舞台でした。
エリザベートを演じられていた女優さんも美しく、
本当に説得力のある演技をされていましたね。

演技スタイルに違いはあるのかもしれませんが、
本質の部分、エリザベート自身の激しさや夫との間の葛藤などは、
オリジナルのバージョンと全く変わらないと感じました。
演出についても、新鮮なアイデアが盛り込まれていましたね。
たとえばハンガリーを巡る政治的状況などが、より丁寧に
描かれていたと思います。
トートダンサーを投入していたのも大変気に入りました。
こうして各国で、最高のクリエイターのみなさんが
新しいエリザベートを誕生させている、この事こそが素晴らしいですね!
色々な国で受け入れられ、さらに発展していく・・・
この作品がそれだけのポテンシャルを本質的に備えているということを
改めて実感しました。

そしてなによりマテさんのトートが素晴らしく、
「日本語で歌って日本の舞台に立つ」という彼の夢を実現したことを
誇らしく思い、感無量でした。

2003年にウィーンでトート役のオーディションを受けた時から彼を見てきたので、
(日本で舞台に立つ)その姿に感動し、
終演後楽屋を訪ねてしばらくは言葉もなくただ抱き合って涙を流しました。
日本の皆さんが彼の才能を信じて彼にこの役を与えてくれたことを
彼に代わって感謝したいと思います。

-では、マテさんにうかがいます。日本版を経て、秋のウィーン版での
トートはどのようになるでしょうか。

マテ)
今取り組んでいる東宝版で私が心がけていることは、
自分自身のトート像を前面に押し出さないことです。
あくまでも演出の小池(修一郎)さんが考えているトート像を体現し、
一緒に演じている日本人の方のトートからたくさんのこと吸収しようと思いました。
そしてそれを、自分自身が持っている日本や日本文化に対する愛情で
表現することを常に考えています。

もちろん根底には母国ハンガリーという国から来る気持ち、
メンタリティがありますが、私の経験や人間性を注ぎ込んで、

とにかく東宝版のエリザベートの一部になりたい、
日本のキャストの一部になりたいと思って演じています。

日本版に出演が決まった時は、ウィーン版のトート像を日本のトートに
織り込むのかと聞かれました。
それはその通りですね。

ですから、今度は逆に日本版での経験・蓄積を何らかの形でウィーン版に反映させます。
色々なトートを演じる中で経験してきたことが次々と活かされて、
その時々の新しいトート像になっていくのだと思っています。
今度のドイツ語バージョンも2005年に歌ったときのトートとは変わっているでしょう。

-マヤさんとマテさんだからこそ生まれる化学反応はありますか?

マテさん)
長く共演していることに加えて、
プライベートでも親しいということが舞台上でも活きていると思います。
今日のように長い間会っていなくても、
彼女の目を見れば体調や調子がわかるくらい仲が良いので、
このお互いに抱いているポジティブな、親密な気持ちというのは
当然、舞台上にも現れていると思います。

マヤさん)
エリザベートは自分を律する力を決して失わない人です。
本当は「自分自身の限界を超えて違う世界へ行ってみたい」
という気持ちを持ちながら、自らをコントローする力が働くあまり、
現実の人生へ戻ってしまう・・・。
これは私と共通する部分ですね。

一方でトートはエリザベートを引っ張って、
限界を、現実の世界を超えさせようとする。
そこにマテ自身が持つ、限界を超えようとする勇気と行動力、
チャレンジ精神が加わり舞台上でとてもいい具合に働いていると思います。

そんな私たちだからこそ、トートとエリザベートとの間の
「良い形での緊張感」は間違いなくありますね。
ですから今回のコンサート形式でも、
「エリザベート」の世界をしっかりと表現できると思っています。

作品を知り尽くしたお二人が創り出すウィーン版「エリザベート」の世界。
お話をお聞きして、ますます楽しみになりました!

また、今回の20周年記念コンサートでは、
お二人のほかにも「ウィーン版・エリザベート」に欠かせない
ベストメンバーが来日されます!

ルドルフ役にはその端正な顔立ちと憂いを秘めた芝居と歌声で
ギュッと心を締め付けるルカス・ぺルマンさん。
マテさん同様に招聘公演以来、日本の舞台にも出演されていますね。

ルキーニ役は2007年以来の来日となるブルーノ・グラッシーニさん。
張りのあるロックな歌声で物語を力強く牽引します!
そして、フランツ・ヨーゼフ役には温かく誠実な歌声が印象的な
アンドレ・バウアーさんと、とても魅力的なキャストです!

コンサート形式ならではの音楽の素晴らしさを堪能できる充実のキャスト、
フルオーケストラによる演奏。
さらに豪華な衣装やウィッグを身につけての全曲・全シーン歌唱、
原語ならではの迫力!
ゴージャスな「ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサート」で
作品の醍醐味を味わう日が今からとても楽しみになりました。
マヤさん、マテさん、ありがとうございました!


そして、大阪、東京両公演にて観劇がさらに思い出深いものになる
スペシャルイベントが開催されます!!

☆初日特別カーテンコール! 10月15日18:30 / 26日18:30公演終了後
☆スペシャルフィナーレ! 10月19日13:30 / 29日13:30公演終了後
☆千秋楽特別カーテンコール! 10月22日13:30 / 31日13:30公演終了後

また東京公演10月30日13:30開演にご来場者の方全員に
マヤ・ハクフォート、マテ・カマラス、ルカス・ペルマン
サイン(プリント)入り特製オリジナル
写真プレゼント(非売品)も発表されました!

<公演概要>
2012年10月15日~10月22日 梅田芸術劇場メインホール
2012年10月26日~10月31日 東急シアターオーブ

<キャスト>
Der Tod:マテ・カマラス Máté Kamarás
Elisabeth:マヤ・ハクフォート Maya Hakvoort
Luigi Lucheni:ブルーノ・グラッシーニ Bruno Grassini
Kaiser Franz Josef:アンドレ・バウアー André Bauer
Erzherzog Rudolf:ルカス・ペルマン Lukas Perman
Erzherzogin Sophie:ガブリエレ・ラム Gabriele Ramm
Herzog Max in Bayern:トルステン・ティンネ Thorsten Tinney
Herzogin Ludovika/Frau Wolf:マイケ・カトリン・メルケルMaike Katrin Merkel

<公式HP>
ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサートHP/


おけぴ取材班:chiaki, mamiko 撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/06/27 ウィーン版「エリザベート」マテ・カマラス独占インタビュー

ウィーン版ミュージカル『エリザベート20周年記念コンサート~日本スペシャルヴァージョン~』マテ・カマラスさんおけぴ独占インタビュー
2012年6月27日14:00


現在は日本のエリザベートカンパニーの一人としてトート役を
演じているマテ・カマラスさん。
秋にはウィーン版のトートとして登場です。
日本への思い、トートという役について、夢を実現するということなど
お話を伺いました。

この日は秋のコンサートの会場となるシアターオーブに立ち寄ってから
インタビュー会場へいらっしゃいました。
新しい劇場、大変気に入られたようです!!

おけぴ)
まず、日本でトート役を演じていることを率直にどう感じていますか。

マテさん)
とても幸せです。

おけぴ)
千穐楽の日本語のスピーチも印象的で、すっかり日本カンパニーの一員ですが、
マテさんにとって日本はどんな存在ですか。


マテさん)
日本に来たことで今まで探していたものを見つけた気がします。
新しい文化、新しい言語に出会い、新しい挑戦が始まりました。
日本の文化に触れ、恋に落ちたような感じです(笑)
日本を愛しています。

おけぴ)
その日本に導いてくれた、その前にはウィーンへも導いてくれたのが
“トート”という役ですよね。

マテさん)
“トート”役は私にとってハンガリーでも最初にいただいた大きな役です。
その後、ウィーンで演じることになったのは役者として
大きなステップアップでしたし、
こうして日本に来ることができたのもトートの役者としてです。
人生の中でもっとも大切な役ですね。

おけぴ)
母国ハンガリー、ウィーン、そして日本とトートを演じてこられて
何かご自身の中で変化はありますか。


マテさん)
まず、それぞれ演じた年齢が異なります。
ハンガリーで、21歳のころに演じた映像も残っていますが・・・
“とても若者!!”(日本語)
そして多くの方がご覧になっているウィーン版のDVDの中にいるのは
28歳の私が演じているトートです。
私は年齢を重ねてもシワを整形するタイプじゃないんです(笑)
秋にウィーン版で再びトートを演じますが、7年前とは絶対に違う感じで
演じることになると思います。

また、私はウィーン版10周年のときも公演に参加し、
それからちょうど10年が経った今年は日本のキャストとして演じています。
さらにその後で10年前に一緒に舞台に立った仲間たちとも演じる。
私自身もとても楽しみです。

おけぴ)
この公演でエリザベート役のマヤ・ハクフォートさんは同役を卒業される、
特別な公演でもありますしね。

マテさん)
はい。マヤさんとは500回以上一緒に演じてきました。
今回も特別なものになると思いますし、その特別な感じを
楽しんでいただきたいですね。

今年は古い(これまで歩んできた)道と新しい道が重なり合うような、
マヤさんのエリザベートに“Good Bye”、さよならを告げ、
日本語でのトート役に“Hello”始まりという本当に特別な一年です。
こうして同じ役を三ヶ国語で演じることができてアーティストとして
素晴らしい経験をさせていただいています。
シンジラレナイクライ!!

おけぴ)
日本版、ウィーン版それぞれのトート像についてお話を伺います。
日本版のトートを演じていかがですか。

マテさん)
ウィーン版とは基本的に全部違います。コスチュームも違いますし、
あっ!鬘はうれしいです(笑)

舞台上での表現、立ち位置やアクションなども異なります。
ヨーロッパの舞台だったらもっと触ったり(ボディコンタクト)
ということもありますよね。

おけぴ)
戸惑いはありませんでしたか。

マテさん)
最初からオープンな気持ちで参加し、日本人の考え方、
小池さんが描き出すトートを具現化することを第一に考えています。

だって、ウィーン版と日本版が同じだったらその方が問題ですよね。
演じるということ、それぞれの場合に合わせるのが役者ですからね。

おけぴ)
私たちが両者を見ていても、様々な場面で解釈や役割の違いがわかります。
個人的にルキーニとトートの関係の違いが興味深いのですが、
実際に演じていていかがですか。

マテさん)
ルキーニの役割が違いますね。
ウィーン版では亡くなっているルキーニはトートの下にいるような感じですが、
日本版ではもっと独立した存在で、トートとの繋がりは薄くなっています。

そこに限らず、日本版にあってウィーン版にないもの、
その逆もあるのでその辺も楽しんでいただきたいですね。

おけぴ)
日本語での歌唱についてはいかがですか。

マテさん)
日本語で歌うのは大好きです!
「愛と死の輪舞」は大好きですし、「私が踊るとき」はとても早口な
ところがあったり掛け合いなど難しいけれど楽しいですね。

医者の場面も、そうそう少年ルドルフの場面も可愛いですよね、大好きです。
えるくん(山田瑛瑠くん)、ともくん(鈴木知憲くん)、
わくくん(坂口湧久くん)とせいしろうくん(加藤清史郎くん)、
それぞれ違って、それぞれ可愛いですね。

清史郎とは公開稽古でも一緒に歌いましたが、その時に出来は
何点か聞かれたとき、彼はとても真剣に考えて

「83,4点」と答えたんです。

私は「なぜ?!?!」とてもビックリしました!
彼はアーティスト、プロフェッショナルですね!!

おけぴ)
我々もその場におりましたが、本当に素晴らしい出来でしたよね。
まさにプロ中のプロです。本当に愛おしそうにお話しされていますが、
お子さんお好きなんですね。

その時の様子はこちらの管理人レポをどうぞ!
おけぴ管理人のエリザベート公開稽古レポ

マテさん)
この後の彼らの人生もすごく楽しみです。
幼いころから舞台の上で育てられるのは素晴らしいチャンスですよね。
なのでそこからどう成長するか楽しみなんです。

おけぴ)
では、少し作品を離れてマテさんご自身についてお話を聞かせてください。
日本で日本語で演じることなど、大きな努力があってこそ実現したと
思いますが、その原動力はなんですか。

マテさん)
初めはみんな冗談と思っていたようですが、国境を超えるのは不可能じゃないんです。
新しい目標・目的ができると自然に新しい挑戦へのモチベーションになります。

おけぴ)
いろんな立場の人が勇気づけられる素敵な言葉ですね。
ではとりわけ世の関心が高い“語学習得”についてうかがいますが、
マテさんが最初に触れた外国語はなんですか。

マテさん)
スロバキア語です。私のおじいちゃん、おばあちゃんの影響ですね。

【マテさんの解説】
スロバキア語というのはスラヴィック(Slavic/スラブ語派)に属し、
母国語であるハンガリー語(マジャール語)はフィンヌ(finne/フィンランド語系)
なんですよ。

そして、小学校でロシア語を勉強しました。

おけぴ)
すごいですね!元々語学センスが良かったんですね。

マテさん)
(ちょっと照れながら)親に言わせると、子供のころから、
どうやらそうらしいです(笑)

おけぴ)
そうなると、日本語というのはマテさんにとっていくつ目の外国語なのでしょう。

マテさん)
ロシア語やスロバキア語はもう忘れてしまっているので、
ハンガリー語を含めなければ3つ目ですよ。(ドイツ語、英語、日本語ですね)

おけぴ)
ずばり、習得の秘訣は?

マテさん)
それは僕も知りたいですよ!!笑
ただ、何か一つというなら、あきらめないことですね。

本当に欲しいものがあってそれに向けて頑張れば得られるんです。
欲しいもの(目的)と頑張る方向が違ってしまって
上手くいかない人が多いのは残念ですよね。

心からやりたかった気持ちがあったからこそ、
今こうして日本語でトートを演じることができていると思っています。

実はウィーンで演じた時も同じだったのですよ。
当時、東ヨーロッパ出身でミュージカル俳優として成功した人は初めてでした。
ベルリンの壁は崩壊していましたが、ヨーロッパの東と西で頭の中、
考え方の壁はまだ残っていました。

“ウィーンでトートを演じたい!という思い”こそが夢を実現させてくれる力でした。

おけぴ)
語学だけに限らず、人生の教訓にもなるようなお話ですね。
日本語での挑戦が注目されますが、マテさんにとってはウィーンで
ドイツ語でのトート役も大きな挑戦、夢だったのですね。
そんな思いを伺うと、秋の公演がますます楽しみになります。

マテさん)
コンサート形式ですが、舞台と同じように演じます。
といってもまだお稽古は始まっておらず「ここを見て欲しい」
ということは言えないんですけどね(笑)。

大阪公演を終えてヨーロッパに一度戻りお稽古して戻ってきます!

【おまけ】
おけぴ)
最後に、好きな日本食は?

マテさん)
アジアの料理が大好きなんです。
寿司、韓国料理、しゃぶしゃぶ、蕎麦、とくに冷たい蕎麦!
ヨーロッパには冷たい麺はないんですよ。
ユッケ、レバ刺し、うに、くじらがとても美味しかったですね。
あ、フグも!

おけぴ)
生もの、お好きなんですね。

マテさん)
生もの、大好きです!日本食大好きです!
でもちょっと危ない。。。太くなる(笑)

舞台でのワイルドでセクシーなトートとは全く異なる、
とても紳士的でキュートなマテさん。
東宝版「エリザベート」でのトートを経て、
ウィーン版コンサートで再来日するマテさんのドイツ語でのトートが
ますます楽しみになりました!

そして、大阪、東京両公演にて観劇がさらに思い出深いものになる
スペシャルイベントが開催されます!!

☆初日特別カーテンコール! 10月15日18:30 / 26日18:30公演終了後
☆スペシャルフィナーレ! 10月19日13:30 / 29日13:30公演終了後
☆千秋楽特別カーテンコール! 10月22日13:30 / 31日13:30公演終了後

また東京公演10月30日13:30開演にご来場者の方全員に
マヤ・ハクフォート、マテ・カマラス、ルカス・ペルマン
サイン(プリント)入り特製オリジナル
写真プレゼント(非売品)も発表されました!

<公演概要>
2012年10月15日~10月22日 梅田芸術劇場メインホール
2012年10月26日~10月31日 東急シアターオーブ

<キャスト>
Der Tod:マテ・カマラス Máté Kamarás
Elisabeth:マヤ・ハクフォート Maya Hakvoort
Luigi Lucheni:ブルーノ・グラッシーニ Bruno Grassini
Kaiser Franz Josef:アンドレ・バウアー André Bauer
Erzherzog Rudolf:ルカス・ペルマン Lukas Perman
Erzherzogin Sophie:ガブリエレ・ラム Gabriele Ramm
Herzog Max in Bayern:トルステン・ティンネ Thorsten Tinney
Herzogin Ludovika/Frau Wolf:マイケ・カトリン・メルケルMaike Katrin Merkel

<公式HP>
ウィーン版ミュージカルエリザベート20周年記念コンサートHP/



おけぴレポ隊:chiaki,おけぴ管理人 撮影:おけぴ管理人


12/06/28 東京文化会館『日本舞踊×オーケストラ』記者発表会レポ

2012年6月28日(木)11:00
東京文化会館舞台芸術創造事業
『日本舞踊×オーケストラ -伝統の競演-』記者発表会レポ


(写真左:副館長 松本辰明さん、写真中央:花柳壽輔さん、写真左:井上八千代さん)

東京文化会館が、新たな舞台芸術の創造と発信への取り組みとして
今年の12月に上演する。
「東京文化会館舞台芸術創造事業『日本舞踊×オーケストラ –伝統の競演-』」。
その記者発表会の模様をお届けいたします。

『日本舞踊×オーケストラ』このフレーズを聞いただけで、
一体どういうことなんだろうと俄然興味を惹かれますが、
バレエの名作「牧神の午後」「ボレロ」の他、
「レ・シルフィード」「ロミオとジュリエット」「ペトルーシュカ」
の5演目をなんと日本舞踊で!!上演するとのこと。
しかも、東京フィルハーモニー管弦楽団のフルオーケストラによる生演奏、
これを花柳壽輔(はなやぎじゅすけ)さんによる新演出・新振付で、
いままでにない舞台芸術が誕生します!

副館長の松本辰明さん(上写真:左)のご挨拶にも並々ならぬ熱意が感じられ、
50周年を超え、東京文化会館は自主事業にさらに力を入れ、
質の高い創造発信に果敢に取り組んで行くことを改めて宣言されました。

今回の総合演出をされる、花柳流四世家元・四代目花柳壽輔さんの
ふくよかな佇まいで会場は終始和やかな雰囲気です。
しかし公演の内容は、聞けば聞くほど極めて革新的、挑戦的。
こういった表現が正しいのか分かりませんが、とにかく“面白そう”なのです。

花柳壽輔(はなやぎじゅすけ)さんが、
今回の企画でまず最初に思いついたのが『牧神の午後』だそうです。
ドビュッシー作曲の「牧神の午後への前奏曲」に基づいて作られた
バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)のバレエ作品で、
ニジンスキー(1890-1950)が振付した近代バレエの傑作の一つ。
バレエ・リュス(1909-1929)とは、
ロシア出身のセルゲイ・ディアギレフ(1872-1929)が結成したバレエ団で、
バレエ界のみならず芸術全般において絶大な影響を及ぼした、
20世紀で最も重要なカンパニーのひとつです。

学生の頃からバレエが大好きだったと語る壽輔さん。
以前から、ニジンスキーが何故このような作品を作ったのか興味を持っていたとのことで、
『牧神の午後』は跳躍をほとんど排し、しかも、すり足のようにして移動したりと、
日本舞踊との共通点があると、壽輔さんは指摘します。
もしかしたらニジンスキーは日本の能を意識していた、
もしくは何らかの影響を受けていたのではないかと、
日本舞踊や東洋の様式との接点に演出のイマジネーションが既に膨らんでいるようでした。

牧神と7人のニンフが登場するこのバレエを、
花柳壽輔さんと井上流五世家元・五代目井上八千代さんの
お二人で舞うのが今回の『牧神の午後』。


壽輔)
「井上さんは京舞の伝統を頑なに守って来られた方で、
外での公演や、洋楽での公演などはこれまでなかったので、
ここは何としても口説き落として、共演第一号になりたかった(笑)」

これは日本舞踊の歴史的にも貴重な出会いとなりそうです。
井上さんから出演OKのお返事を受け、これでもう『牧神の午後』は完成すると確信し、
ほかの演目はスラスラと決まったとのことです。


井上八千代さんの笑顔が、開場をパッと明るくします。
華やいだ雰囲気に思わずこちらも笑顔になりました。

井上)
「オーケストラで舞うというお話をいただき、
最初はウズメでもするのかな、アマテラスかなとか、想像をめぐらしていましたら、
ニジンスキーの『牧神の午後』を二人でやると聞き、大変驚きました。
改めて曲を聞いていると、水や風、泉、森などを感じまして、
こんな横着な考えで申し訳ないのですが、次第に、
その中で楽しく遊んでみたいと思うようになりました」


井上)
「お受けしてから、本当に私で大丈夫かなと思っていました(笑)。
曲からいろいろなイメージを膨らませ、
日本画家の千住博さんの滝の絵のことなどを想像していましたら、
偶然にも“美術を千住さんにお願いしてみたいと思っているんだけど”、
と(花柳壽輔)先生からお話を伺いまして、
ああ、これはどこかで通じているんだなと思いました。」

そう、本公演は美術にも大注目なのです。
日本を代表する舞台美術家の朝倉摂さん、お話にも出ました日本画家の千住博さん、
そして絵本「不思議の国のアリス」の挿絵などの画家・金子國義さんが参加されています。

はんなりとした京都弁で会場を笑わせながら、公演への意気込みを語られた井上八千代さん。
牧神(壽輔さん)を誘惑するニンフ(井上さん)の、その攻防が今から大変楽しみです。



さて、今回の目玉の一つ『ボレロ』については、壽輔さんの思い入れが深いようで、
過去の思い出話とともに語って下さいました。

26年前、モーリス・ベジャールが「ザ・カブキ」というバレエ作品を作った際に、
日本側のスタッフとして壽輔さんも参加をし、
同行した海外公演での食事中、雑談でボレロを日本舞踊でやりたいと伝えたところ、
「君ならできるよ、是非おやんなさい」
と冗談交じりに言われたことがあったそうです。
あれから時は流れ、今『ボレロ』をやるには体力的にも難しいものがあり、
そこで頭に浮かんだのが野村萬斎さんだったのだそうです。

ちょうど萬斎さんが昨年12月に世田谷パブリックシアターで、『ボレロ』を上演していたこともあって、
生のオーケストラで、日本舞踊40人の群舞としての『ボレロ』を上演することを提案し、
萬斎さんも快諾をされたとのこと。


この日、萬斎さんはビデオメッセージでのご出演でした。

萬斎)
「『ボレロ』の螺旋状に上昇して行くような高揚感は群舞があってこそ。
ちょうど群舞をつけてやってみたいと思っていたところでお話をいただき嬉しかったです。
オーケストラのライブ感、2000人を超す東京文化会館のホールで、
贅沢な、夢のような企画に参加させていただき、大変楽しみにしております」

40名の紋付袴姿の男性群舞となるそうで、想像しただけでもドキドキして参ります。

『レ・シルフィード』では、六代目吾妻流家元の吾妻徳彌(あづまとくや)さんのほか、
20名の女性舞踊家による華やかで美しい群舞。

『ロミオとジュリエット』は花柳典幸さん、尾上紫さん、若手お二人による、
バルコニーシーンを歌舞伎風での上演。
『ペトルーシュカ』は、若柳里次朗さん、花柳寿太一郎さん、花柳大日翠さん、花柳輔蔵さん、
若手四人での「人形振り」が見所。

演奏は東京フィルハーモニー交響楽団、
指揮は花柳壽輔さんがぜひとも若手をと抜擢した大井剛史さん。

企画、出演者、演目、演出、スタッフ、全てが盤石、
内容の濃い『日本舞踊×オーケストラ -伝統の競演-』。
伝統を守りつつも、更なる発展への意欲的なチャレンジが伺える記者発表会でした。


2012年12月7日(金)19:00 東京文化会館大ホールにて上演

演目・振付・主な出演者:
レ・シルフィード(ショパン作曲)
振付:藤蔭静枝
出演:吾妻徳彌 ほか女性群舞20名

ロミオとジュリエット(プロコフィエフ作曲)
振付:坂東勝友
出演:花柳典幸(ロミオ)、尾上紫(ジュリエット)

ペトルーシュカ(ストラヴィンスキー作曲)
振付:五條珠實
出演:若柳里次朗(ペトルーシュカ)、花柳寿太一郎(ムーア人)、花柳大日翠(娘)、花柳輔蔵(呪術師)
美術:金子國義

牧神の午後(ドビュッシー作曲)
振付:花柳壽輔、井上八千代
出演:花柳壽輔、井上八千代
美術:千住博

ボレロ(ラヴェル作曲)
振付:野村萬斎、花柳輔太朗、花柳壽輔
出演:野村萬斎 ほか男性群舞40名

<スタッフ>
演出:花柳壽輔(はなやぎじゅすけ)
指揮:大井剛史
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
照明:沢田祐二
舞台監督:菅原多敢弘
ヘアメイク:川端富生
演出助手:川畑秀樹


おけぴ取材班&撮影:yoshida 監修:おけぴ管理人

12/06/29 OSK日本歌劇団 京都南座「レビューin kyoto」稽古場レポ

2012年6月29日(金)17:00
OSK日本歌劇団 京都四条南座「レビュー in kyoto」
第1部 OSKミュージカル「ラブ・メルヘン『シンデレラ・パリ』」稽古場レポート

「チーズ、って言ってごらん」
♪チーズ、チーズ、チ~ズ♪
(詳細はレポ後半をご覧ください!)

恋の都・パリで繰り広げられる、笑顔いっぱい、ラブ満喫、
追いかけっこ満載、お着替え連続のラブ・メルヘン「シンデレラ・パリ」!

「春のおどり」に続く、OSK日本歌劇団創立90周年記念公演の第二弾。
今年で6回目を迎えるOSK日本歌劇団の京都・南座公演
「レビューin kyoto」のお稽古場にお邪魔してまいりました!

この日行われていたのは、第一部 ラブ・メルヘン「シンデレラ・パリ」の通し稽古。


(写真奥:桜花昇ぼるさん 手前:牧名ことりさん)

昭和52年に初演され、平成2年にも再演された「シンデレラ・パリ」は、
シンデレラ物語を下敷きに、架空の国・エメラードの皇太子と貧しい下町娘との恋が、
皇太子を狙うテロ団や玉の輿を狙うマダムと娘たちなど様々な人を巻き込んで展開する
OSKならではの笑いとダンスが盛り込まれたラブコメディ・ミュージカルです。

お稽古場に入って、まず目に飛び込んできたのは、色とりどりの「輪っかのドレス」♪

稽古場いっぱいに、ヒラヒラのレースがふわりと広がります。
この華やかなオープニングシーンで、既にテンションMAX!



様々なキャラクターが舞台上に揃って、キメっ!
総勢30名以上の出演者のみなさん。
まるでコミックから抜け出してきたような個性的なキャラクターが勢ぞろいです。



桜花昇ぼるさんが演じるのは架空の国エメラードの皇太子・リカルド。
ジェントルな立ち居振る舞い、気品あふれる魅力がオーラのように発せられています♪



一方、パリの下町娘・カトリーヌ(牧名ことりさん)は、
継母と2人の姉にこき使われ、いじめられる日々を過ごしています。



この継母&姉トリオが最高ですっ!
ハードなパンクファッションの朝香櫻子さん、
フリフリなロリータドレスの折原有佐さん、高笑いが稽古場中に響き渡る美砂まりさん。
彼女たちが狙うのは、もちろん「玉の輿」!
3人の無理難題に、どうやってカトリーヌが応えるのか・・・
これはぜひ劇場でご覧下さい♪



お忍びでパリへとやってきたリカルドを追う、侍従・ポポロを演じるのは桐生麻耶さん。
ご覧下さい、このサラツヤ・マッシュルームなヘアスタイルとまんまる眼鏡!
いつもの桐生さんとはひと味もふた味も違います!
「ザ・男役」のイメージを覆す、あっと驚くキャラクター。

とっても楽しそうにダンシング♪
第二部のレビューとのギャップにも期待です!!



謎の男・アンジェロを演じるのは高世麻央さん。
帽子のかぶり方もとってもダンディ。

キザりまくって踊る高世さんのタンゴ、かっこよさ満点ですよ!


娘役さんたちのヒラヒラお衣裳もたっぷり登場♪
特に圧巻なのは桜花さんらトップスターも交えた、出演者全員でのラインダンス!
めちゃくちゃ華やかで楽しいです!これはぜひ実際の舞台で観ていただきたい!
二部のショーでも趣向を変えたラインダンスが見られるとのことなので、
"ダンスのOSK"を大満喫できますね♪
(OSK名物のラインダンスですが、全メンバー出演で踊るのは初めての事だそうです)



優しい笑顔の皇太子・リカルドと、元気な下町娘カトリーヌ。
身分違いの2人の恋は、一体どのような結末を迎えるのでしょうか。
悲しい表情をみせるカトリーヌに「笑って」と語りかけ、
リカルドが優しく歌う”チーズ”のナンバーに心をつかまれました!
♪チーズ、チーズ、チ~ズ♪
お稽古場を出た後も、ずっと耳に残っていたこのナンバー。
どんな時でも明るさと笑顔を忘れないOSKの舞台にぴったりで、心が温かくなりました。



物語のクライマックス、町中を巻き込んでの、追いかけっこ大会も楽しさがいっぱい♪

逃げる2人を・・

“泣く子も笑う(!)”テロ集団・レモンの月が追いかけます!ジャンプッ!!


出演者全員が踊りまくり、走りまくりのレビュー・ミュージカル「シンデレラ・パリ」。
子どもから大人まで、誰もがきっと笑顔になれるハッピー満載、
難しいことは一切抜きのドタバタ全力疾走ラブコメディです♪
楽しさ100%の明るい舞台は「初めてのOSK」という方にもぜひオススメ。

第二部のレビュー「グラン・ジュテ」もドラマ仕立ての踊りが満載で、
かっこいい男役の魅力満載のダンスや、華やかな群舞はもちろん、
和傘や扇子を使った”ジャポネーゼ”テイストのシーンもあるとのこと。
歌舞伎発祥の地とも言われている四条河原に唯一残った由緒ある劇場・南座での公演。
花道やセリ、すっぽん等、南座ならではの仕掛けもお楽しみに♪

公演終了後に、嵯峨みさ緒さん、麻里美由紀さんらOGスターと現役メンバー、
さらに歴代のチェリーガールズも登場するアフタートークが開催される回も。
さらに公演期間中の京都では、日本三大祭りの一つ八坂神社の「祇園祭」も行われていますよ♪
(15日の宵々山、16日の宵山を経て、
17日は祇園囃子にのって山鉾が京のメーンストリートを巡行。その他日程にも行事多数)

今年9月に東京・三越劇場公演「レビュー The JUJU ~Bliss~」、
そして来年2013年4月に東京・日生劇場にて「レビュー 春のおどり~桜咲く国」も上演決定!
今、ノリに乗っているOSK日本歌劇団のパワーを、
ぜひ劇場で感じていらして下さい!


<公演情報>
京都四條南座「レビュー in Kyoto」
2012年7月7日(土)~17日(火)

第一部
OSKミュージカル「ラブ・メルヘン『シンデレラ♥パリ』」
原作:津山啓二/監修:吉峯暁子/演出・振付:芹まちか)

第二部:『グラン・ジュテ〜今、私たちは跳ぶ〜』
作・演出:北林佐和子

<出演>
桜花昇ぼる/高世麻央/朝香櫻子/桐生麻耶/緋波亜紀/牧名ことり/折原有佐/美砂まり/
平松沙理/真麻里都/恋羽みう/楊琳/蒼音淳/悠浦あやと/白藤麗華/虹架路万/和紗くるみ/瀬乃明日華/愛瀬光/舞美りら/城月れい/妃那マリカ/香月蓮/華月奏/
遥花ここ/麗羅リコ/由萌ななほ/星南ゆり/かなめ樹里/
実花もも/美月あんじゅ/榊紫之/栞さな/桃葉ひらり

<アフタートーク開催日&出演者>
7/8(日)夜の部:嵯峨みさ緒、麻里美由紀・桜花昇ぼる、牧名ことり
7/9(月)昼の部:東雲あきら、友美愛・桐生麻耶
7/10(火)夜の部:麻美ゆう、千爽貴世・桜花昇ぼる、牧名ことり
7/11(水)夜の部:洋あおい・高世麻央
7/12(木)夜の部:歴代チェリーガールズ

公式ホームページはこちら



リカルドとカトリーヌを見守る恋の妖精さん(恋羽みうさん)♪


おけぴ取材班&撮影: mamiko  監修:おけぴ管理人

12/07/05 ミュージカル「ジェーン・エア」制作発表レポ

2012年7月5日(木)12:00
ミュージカル「ジェーン・エア」制作発表レポート

2009年日本初演のミュージカル「ジェーン・エア」が待望の再演!
初演から引き続いてジェーン、ロチェスターを演じる、
松たか子さん、橋本さとしさんによる制作発表記者会見の模様をレポートいたします。

原作は文学史上不朽の名作、19世紀のイギリスを舞台に
時代に立ち向かい強く逞しく愛に生き抜いた一人の女性、ジェーン・エアの物語。

はじめに初演のダイジェスト映像が上映され、
松ジェーンの強くまっすぐな瞳、伸びやかな歌声に初演の感動が蘇りました。

そしてお二人の登場です。純粋な愛を貫くジェーン・エアを演じる松さん

再演についての意気込みを
「こうして再演のチャンスをいただき、尚且つ自分自身が“やろう!”
と心から思えたということは、
やはりそこに何かやり残したことがあるのだと思います。
この3年間がどんな意味を持つのか、
またしっかりとお稽古して本番に臨みたいです。
今年は東京公演の後に博多公演もありますので
元気にゴールできるようにさとしさんやみんなと力を出し合って頑張ります。」


影のある男を好演した橋本さとしさん

「ロチェスターという役は暗い男でして。。。
それまではイケイケの役が多かったんですよね。
そして、ラブストーリーの相手役というのも初めての経験で、
どう演じるのか完全に手探りでした。
歌も大変でしたし、集中力も心もたくさん使いました。
そうやって苦労した分、自分にとって大きな作品ですし、
作品を通して役者として成長できました。
再演の声が上がっても実現するのはなかなか難しい時代、
こうしてお客様にとっても自分にとっても
大切な作品を再演できるのはとてもうれしいことです。」


松さん、橋本さんが語る作品の魅力については

松さん)
「ジェーンは初めから完璧ではなく、迷いをきちんと感じながら生き、
そして恋愛をしてさらに自分の気持ちが揺らぎながらも生きていきます。
完璧ではない人が日々を一生懸命生きて、
自分の足で立とうとする姿は時代を超えて訴えかけるものがあるでしょう。
現代においても懸命にもがきながら生きる人の姿は
何かを訴えかける力を持っていて、それが魅力の一つだと思います。」

“作品については僕が言いたいことを全部言ってくれたので、”
と橋本さんからは舞台版の魅力を。そんなところもコンビネーション抜群!

橋本さん)
「舞台はワンシーンワンシーンがとても美しく
無駄なものが無い絵画のような舞台です。
その分、演じるキャラクターたちの思いや性格が浮き彫りになって、
心の中にストーリーが入ってきます。
また、今回も客席がステージ上にもあるので、
キャスト目線で見てみるのも面白いかなと思います。
芸術の秋ですから絵画のような美しい舞台に浸っていただきたい、
そんなミュージカルです(笑)」

そして演出家のジョンケアードとの思い出の話になると、
懐かしさとカンパニーの雰囲気の良さが伝わります。

松さん)
「演出家としての柔らかさと厳しさを持った方です。
一番印象的だったのは、お稽古場でジョンはいつも裸足だったことです。
いっぱい歩き回るのでいつも足の裏が真っ黒(笑)
そんな無邪気さが私たちを和ませてくれる、本当に朗らかな方です。」

橋本さん)
「役者と演出家としての信頼関係は自分なりに築けていると思うのですが、
稽古を離れたら近づいて来られると逃げる関係でした、
僕は英語をしゃべれないので(笑)。
一度、帰りがけに僕の車で送ることになり、そのときの密室での静寂は。。。
稽古場であれだけディスカッションしていたのに、
通訳無しではお互いに何をしゃべっていいかわからず、
気まずいまま駅まで送って行ったことを覚えています。
今回も英語はしゃべれないので(笑)、
ボディランゲッジ、魂でぶつかっていきたいです。」

最後にそれぞれの役について

松さん)ジェーンは好きになった人を信じようとする気持ち、
怖いけど信じようとする勇気を持っていたいなという理想や願望を体現してくれる役。

橋本さん)自分の中のダークサイドの部分を出すことに抵抗感があったけれど、
出してみると快感になった!いろんな心の扉を開けてくれる役。

とおっしゃるお二人が
秋にどのようなジェーン、ロチェスターとして戻ってくるのか、とても楽しみですね!

<公演情報>
10月6日~28日 日生劇場にて

<出演>
松たか子
橋本さとし
寿ひずる
旺なつき
阿知波悟美
山崎直子
辛島小恵
小西遼生
福井貴一
壤晴彦 ほか

<スタッフ>
脚本・作詞・演出 ジョン・ケアード
作曲・作詞 ポール・ゴードン

<あらすじ>
19世紀イギリス。幼くして両親を亡くし、
劣悪な環境の寄宿学校で成長したジェーン・エア(松たか子)は、
やがてソーンフィールドの富豪の館に家庭教師として赴任する。
館の主人ロチェスター(橋本さとし)の謎めいた挙動に不審を感じながらも
少しずつ彼に魅かれていき、やがて二人は行き違いを乗り越え結婚を誓う。
しかしその時、隠されていた過去が暴かれる…。



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/07/05「蒼い妖精とピノッキオ」公開稽古レポ

2012年7月5日(木) 14:00
「蒼い妖精とピノッキオ」公開稽古レポ
@あうるすぽっと

決して死ぬことのない人形「ピノッキオ」が、なぜ一度きりの“生”を望むのか。
100年以上にわたり世界中の子どもたちの間で読み継がれてきた名作「ピノッキオ」が、
新たな舞台作品として生まれ変わります!
創立60周年を迎えた劇団ひまわりが、記念公演として上演してきた「きらめくいのち三部作」の第三弾、
「蒼い妖精とピノッキオ」の公開稽古にお邪魔してきました!

まずはあらすじをご紹介♪

人間界のとある場所に集う個性豊かな妖精たち。
彼らの使命は「魂をもった人形を人間に変える」こと。
しかしながら「蒼い妖精」(中嶋朋子)は、
自分が人間にした“元”人形たちの現在の姿に心を痛め、
「もう二度と人形を人間に変えたくない」と考えていた。
だが、「知恵の妖精」(加藤清史郎)は、
人形師ジェッペット(立川三貴)が孫娘のために作った
「ピノッキオ」(馬場徹)という人形を担当するよう言い渡す。
蒼い妖精は絶望的な気持ちのままピノッキオの元へと向かい、彼を連れて旅に出る。
「この星に人間は有り余っているわ。
欲にまみれて、愚かな振る舞いを繰り返している……」。

人間たちの振る舞いに絶望する「蒼い妖精」役は、中嶋朋子さん。
主人公の苦悩や心の葛藤を全身で表現!!


「人間になりたい」と願う人形「ピノッキオ」を演じるのは、馬場徹さん。
子どものような無垢な喋り方とコミカルな動きがとてもチャーミングです!


最近では舞台やミュージカルでも大活躍の加藤清史郎くん。
個性豊かな妖精たちをまとめるリーダー役!
難しい言葉も知的に話す、堂々たる”知恵の妖精”です♪

「蒼い妖精」によって人間になった“元”人形、ミスター・フォックス役は、桑野晃輔さん。
もう92、3歳のおじいさんですが、テレビカメラの前ではあら不思議……!


人形「ピノッキオ」を作ったジェッペットを演じるのは、立川三貴さん。
普段の何気ない生活を大事にする、愛すべきおじいちゃん。
孫娘・マリアと一緒にピノッキオを捜す旅に出ます。

原作「ピノッキオの冒険」は、児童文学でありながらも、
社会風刺の意味も込められた作品。
この舞台も、人間たちと、彼らに絶望する「蒼い妖精」や
純粋無垢な「ピノッキオ」との対比を通して、
「人間の振る舞いがいかに愚かなものであるか」が浮き彫りになります。
子どもはもちろん、大人にこそぜひ観てほしい!
そう思わせてくれるファンタジー作品「蒼い妖精とピノッキオ」。
公演は8日まで。お見逃し無く!

<公演情報>
7月5日(木)から8日(日)まで
東池袋のあうるすぽっとにて。
詳しくは、公演HPをご覧ください。

<スタッフ>
脚本:横山一真
演出:山下晃彦
音楽:和田啓 ほか

<出演>
中嶋朋子
馬場徹
加藤清史郎
桑野晃輔
立川三貴(演劇集団 円)
ほか


人形たちのセクシーなダンス♪


おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

12/07/05 華のん企画『ヘンリー六世 Ⅲ』稽古場レポ

2012年7月5日(木)15:00
華のん企画『ヘンリー六世 Ⅲ』稽古場レポ

7月14日に初日を迎える、華のん企画『ヘンリー六世 Ⅲ』&『リチャード三世』。
いよいよ本番まで10日を切った稽古場は、熱気と活気に溢れたシェイクスピアの異空間。
『ヘンリー六世 Ⅲ』の通し稽古を拝見してまいりました!

1995年から続く“子供のためのシェイクスピア”シリーズ、
今回は『ヘンリー六世 Ⅲ』と『リチャード三世』の2作を交互に上演。
お邪魔した稽古場では『ヘンリー六世 Ⅲ』の通し稽古が行われていました。

『ヘンリー六世』は15世紀のイングランド王ヘンリー6世を主人公とする3部作で、
今回はその第3部(『ヘンリー六世 Ⅲ』)の上演です。
そして、もう一本の『リチャード三世』は、
『ヘンリー六世 Ⅲ』にも登場するリチャードを主人公とし、彼のその後を描いた作品。
まるで続きものの大河ドラマのような2本、
イギリスの王位継承にまつわる戦いを描いた、シェイクスピア初期の傑作です!

さて、通し稽古がはじまりました。
子供のためのシェイクスピアとはどういうものなのか、興味津々で拝見しておりますと、
舞台に配置されているのは、テーブルと椅子のみで、
上写真では黒いコート、黒い帽子の一群が座っておりますが、
このシンプルでシックなデザインが華のん企画のシェイクスピア。
子供を子供扱いしない、この渋みにまずは驚かされ、同時に大変嬉しく思いました。

ところが、この静かなイメージはすぐに裏切られてしまいます。
テーブルと椅子は場面ごとに素早く配置を移動し、あらゆる空間に早変わり。
役者さんたちは複数の登場人物を目まぐるしく演じ分け、
縦横無尽の変幻自在、スピード感のある演出で、シェイクスピアの絢爛豪華な史劇が、
目の前に鮮やかに浮かび上がってくるのです。

役者さんは10人のみで、黒いコートの人物たちも各場面でそれぞれが演じます。
黒い人物たちは、主要キャスト以外の全ての役を演じつつ、
ある時は登場人物の心の声をつぶやき、ある時は舞台転換までやってしまい、
何者でもない彼らが何にでもなって、シェイクスピア絵巻の細部まで盛り上げます。


ヘンリー六世を演じるのは若松力さん。
権力抗争の激しい戦乱の中で、王冠に執着をしない、唯一「まとも」な人物かもしれません。
まともであっても、それが必ずしも正しいことにはならないのが世の常。
優しいがゆえに、返って混乱を招くことにもなります。哀しい王です。
この真っすぐな眼差し。じゃくじゃくとした佇まいと実直さ。
ほれぼれとする若松さんの演技!



(写真左:伊沢磨紀さん、写真右:佐藤真希さん)

出ました、マーガレット王妃!
ヘンリー六世の奥さんです。演じるのは、伊沢磨紀さん。
マーガレットの負けん気が問題を大きくし、火に油を大量に注ぐことになります。
伊沢さんの格好いい表情、声がビシビシと響いてきました。
しかし、強そうな態度の一方で、どこかお茶目な風味も感じます。

華のん企画のシェイクスピアでは、巧みな意訳が随所に飛び出します。
「ガミガミ女」と罵られるマーガレット王妃。
他にも、「ばっかじゃねえの?」「そんなことはじぇんじぇんない」「ヤン坊マー坊」などなど、
ぐっと砕けた台詞が散りばめてあって、それがシェイクスピア演劇の、
いわゆる硬派な演技の中に突然介入してくるのです。
ともすると堅苦しく思われがちなシェイクスピア戯曲、シェイクスピアの演技を、
そういった形で噛み砕いていて、
しかもそれが単なるおふざけではなくて、
要点をおさえた上での軽みになっていて、
この場面はこういうことである、この人はこういう人であるというのが、
笑いとともに明確になってきます。
シェイクスピアのエキスを抽出したような舞台。
もう、完全に引き込まれてしまいました!


佐藤誓さんが演じるのはエドワード。
王位奪取に燃えますが、政略を無視し勝手に結婚相手を決めてしまう
だらしのないところが、ちょっと魅力的でもあります。
佐藤さんの眼光が鋭く、目配せ一つで変わる場の空気!


大内めぐみさん。ここではエリザベスを演じています。
(他の出演者の方も皆さん、複数の役を演じます)
大内さんのエリザベスは、清楚で可愛く、慇懃無礼。。。
佐藤誓さんとの場面で、はっきりしっかり罵る姿に大いに笑わせていただきました!


佐藤真希さんの演じるボーナ姫は、フランス語を話しますが、
ここはあえてフランス語、喜劇的な要素の一つで使われます。
佐藤真希さんはこの後、皇太子役への早替えがあり、一瞬の場面転換で性別も転換!

それぞれが複数の役を演じるキャスト陣ですが、
これは闇雲に配役されているのではなく、
役と役のギャップや、相互関係が吟味されているように思いました。
姫と皇太子を一人が演じるだなんて、なんて粋な演出なのでしょう!



(写真左:佐藤誓さん、写真右:伊沢磨紀さん)

『ヘンリー六世 Ⅲ』はランカスター家とヨーク家による王権争いを描いたもので、
当然、戦闘の場面がふんだんに盛り込まれています。
出演者の皆さんの軽快な動きは必見です!


手前で、奥で、テーブルの上で、繰り広げられる殺陣。
生ぬるい殺陣ではありません。激しく、スピードがあり、見応え充分です!


華麗な殺陣で敏捷に跳び回っていた戸谷昌弘さん。
さすがジャパンアクションクラブのご出身、凄まじい動きでした。
戸谷さん演じるヨーク公はついに負傷します。
血のハンカチで涙を拭わせる場面は『ヘンリー六世 Ⅲ』の見せ場の一つ!



(写真左:チョウ ヨンホさん、写真右:山口雅義さん)

甲冑に身を包んで、戦乱の世に暴れる男たち。
山口雅義さん(写真右)演じるジョージは、兄弟が美人と結婚したことに、
あからさまに悔しがったりして、こういったところがシェイクスピアのおもしろいところで、
それをプッと笑えるように仕立ててあるのが、この舞台の魅力です!



(写真左:谷畑聡さん、写真右:チョウ ヨンホさん)

チョウ ヨンホさん(写真右)が演じるのはウォリック。
ウォリックは、とある恥ずかしい目に遭ってしまい、
それがもとで裏切りを敢行しますが・・・。
チョウさんのスッと伸びた姿勢と知的な台詞回しにもご注目下さい。



(写真左:谷畑聡さん、写真右:大内めぐみさん)

まるで羅漢像のような迫力、谷畑聡さん(写真左)が演じるクリフォード卿です。
ヨーク公のまだ幼い息子(写真右:大内めぐみさん)を殺害する場面ですが、
むごいはずのこの場面も笑える要素を入れてあります。
戦慄の殺害シーンへと一転し、そのバランスが素晴らしい場面、
谷畑聡さんの存在感が溢れかえっていました。



(写真左から、佐藤誓さん、戸谷昌弘さん、チョウ ヨンホさん、長本批呂士さん)

「脚本・演出、そしてリチャードを演じる山崎清介さんが、この日はご不在で、
アンダースタディ(代役)の長本批呂士さん(写真右端)がお稽古に参加されていました。
普段のお稽古では、山崎さんは演出席からお稽古を見つつ台詞を言い、
長本さんが代わりに舞台に立って演じていらっしゃるのだそうです。
山崎さんが演出と出演を兼ねる華のん企画では、
アンダースタディはとても大事な役目だと知りました。


長本さんが手にしている人形は、華のん企画のお芝居の重要な出演者!

リチャードは、今回並行して上演される『リチャード三世』の主人公のリチャードです。
身体に障害を抱えており、親に愛されなかったと感じている彼は、
リチャード三世となってから悪の限りを尽くします。
人形は、リチャードの障害そのものであり、また彼の心の中の言葉を
可愛い声で言い放つ、本音の装置でもあります。


リチャードの左手に宿る、彼の憎悪を集約した、空気を読まない、可愛い人形。

王位を巡って巻き起こる負の連鎖。復讐に復讐が重なり、とめどなく戦いが続きます。
一旦の結末を迎えはしますが、この悲劇がまだ続くことが予感されます。

気付くと、これが“子供のためのシェイクスピア”であることを忘れていました。
シェイクスピア史劇を見た充実感でいっぱいです。
全力で面白いお芝居をやることが、子供のためになるのだろうと思いました。
子供向けというのは、そういうことかもしれませんね。

真正面からシェイクスピアに取り組み、戯曲を整理し、要点を絞り込み、
安定感のある役者さんが適役を演じ、隙のないタイトで骨太な演出。
現代に通じる喜劇として再構築した『ヘンリー六世 Ⅲ』。
残念ながら、この日のお稽古は『ヘンリー六世 Ⅲ』のみでしたが、
『ヘンリー六世 Ⅲ』を観ると、その後を描いた『リチャード三世』がとても気になってくるのです!
池袋のあうるすぽっとでの二作交互上演、ぜひ両作品ともお見逃し無く!

2012年7月14日より7月22日迄 あうるすぽっとにて

<スタッフ>
作:ウィリアム・シェイクスピア(~小田島雄志翻訳による~)
脚本・演出:山崎清介
照明:山口暁
音響:角張正雄
衣裳:三大寺志保美
演出補:小笠原響
舞台監督:井上卓
プロデューサー:峰岸直子
企画・製作:華のん企画

<出演>
伊沢磨紀
佐藤誓
山口雅義
戸谷昌弘
若松力
大内めぐみ
谷畑聡
チョウ ヨンホ
佐藤真希
山崎清介



登場人物のそれぞれの思惑が絡み合って騒動は続きますが、ふと、
皆が欲しがるあの王冠に、一体何の意味があるのだろうと思わされました。
舞台を包む喜劇の気配は、この戦乱が何から何まで馬鹿馬鹿しいものであると、
伝えていたのかもしれませんね。


おけぴ取材班&撮影:yoshida 監修:おけぴ管理人


12/07/08 クリンドルクラックス!稽古場レポ&インタビュー

2012年7月8日(日)
「クリンドルクラックス!」稽古場レポート&
阿久津愼太郎さん 伊阪達也さん 宮地雅子さん 安寿ミラさんインタビュー


阿久津愼太郎さん(D2)、伊阪達也さん、小野健斗さんが11歳の少年に!
彼らを取りまく、ちょっぴりへんてこな大人たちを演じるキャストも、これまたとっても個性的♪
演劇好きならきっとワクワクしてしまう、この顔触れは“事件”です!

ドラゴン退治伝説を下敷きに、子どもはもちろん、大人も笑って泣けて心躍る冒険物語「クリンドルクラックス!」。

17歳から85歳まで、バラエティ豊かで魅力的なキャストが集まった稽古場レポートと、
劇中で親子を演じる2組の母と子、
「阿久津愼太郎さん&宮地雅子さん・伊阪達也さん&安寿ミラさん」インタビューをお届けいたします♪♪


(写真右:主人公の少年ラスキンを演じる阿久津愼太郎さん!
  写真左:ラスキンを愛する母・ウェンディを演じる宮地雅子さん)


演劇オタクのいじめられっ子・ラスキンは、愛する町“とかげ大通り”で暮らす11歳。
「太陽だって、月だって、自分を疑えば輝けない」
チラシに印刷された、詩人ウィリアム・ブレイクの言葉の通りに、自分を信じて夢に向かう勇敢な少年です。
でも、そんなラスキンを取り巻く大人たちは、色々と問題を抱えていて・・。
ぶっ飛んだ個性で、素敵なキャラクターを演じるキャストのみなさんはこちら♪

主人公ラスキンを演じるのは、
若手俳優ユニットD2メンバーの17歳(!)阿久津愼太郎さん。


(写真左から 伊阪達也さん 阿久津愼太郎さん 大河内浩さん)


体の大きないじめっ子エルビス役に伊阪達也さん、
その子分で弱気なスパーキーに小野健斗さん(残念ながらこの日のお稽古は欠席でした)。
お二人も阿久津さん同様に11歳の少年を演じます!

かつては夢を持っていたはずのラスキンの両親に、酒井敏也さんと宮地雅子さん。
町の実力者、エルビスの両親ケイブ夫妻に大河内浩さん、安寿ミラさん。
スパーキーの母・ウォルナット夫人にペンギンプルペイルパイルズの、ぼくもとさきこさん。
町のお医者さんフラワー先生を演じるのは、演出家として大活躍されているスズカツさんこと鈴木勝秀さん!
なんと17年ぶりの俳優活動とのこと。


(写真中央 鈴木勝秀さん。写真右はラスキンのパパ・ウィンストンを演じる酒井敏也さん)


さらに、映画館オーナーのフリックさんを小田豊さんが、
ラスキンの無二の親友・コーキィを劇団昴の重鎮・西本裕行さんが演じます。

そしてそして、ラスキンの学校の先生で大のシェイクスピア・マニアという、レイス先生役にはROLLYさんが登場です♪♪
(ROLLYさんも残念ながらこの日のお稽古はお休みでしたが、
今回の舞台では音楽も手掛けられているとのこと。
グラムロックなROLLYサウンドをお楽しみに♪)


(少年ラスキンに、迫り来る大人たち!)

映画『柔らかい殻』や、舞台『ピッチフォーク・ディズニー』など、
美しくグロテスクな独特の世界観で知られるイギリスの劇作家フィリップ・リドリーが、
自身の子ども時代をモチーフに作り上げた、初めての児童文学『クリンドルクラックス!』。
ファンタジックな冒険物語のようでありながら、実は深くてちょっぴりビターなストーリーは、子どもはもちろん、かつて子どもだった大人たちも楽しめそうな不思議な世界。

新進気鋭の演劇人・谷賢一さんによる翻訳と、
陰山恭行さん(俳優・陰山泰さんとしてもご活躍中♪)、どのような舞台が出来あがるのでしょうか。

自分の事を“阿久津”と呼ぶ主演の17歳・阿久津愼太郎さんの独特のキャラクター、
そして“声の大きないじめっ子”役がハマりすぎ!という伊阪達也さん。
それぞれの子どもたちが可愛くて仕方ない様子のママ・宮地雅子さんと安寿ミラさん。
とっても対照的な二組の親子を演じるみなさんに、お話しをうかがってきました!

おけぴ)阿久津さんは今回、初主演舞台で、しかも最年少の17歳ですね。
もう他のメンバーの皆さんには馴染まれましたか?

阿久津)
ここ3、4日くらいで、一気に仲良くなれました。

安寿)
すっかり、どっぷりとね(笑)。

阿久津)
これまでは閉鎖的な生き方をしてきたんですけれど・・(笑)。


おけぴ)先日、親睦会も行われたとか。

阿久津)
酒井さんと色々としゃべっていたら、阿久津の発言を酒井さんがスピーカーのように皆さんに伝えて、それに安寿さんが食いついて来て(笑)。
気がついたら自分をすべて、さらけ出していました。

おけぴ)皆さんとの距離がぐっと近づきましたか?

阿久津)
・・と、阿久津的には思っています。

伊阪)
距離は縮まってきていると思います。着々と、自然に(笑)。


おけぴ)今回、それぞれ母と子を演じていらっしゃいます。
宮地さんから見て、息子ラスキンを演じる阿久津さんはどんな俳優さんですか?

阿久津)
ええー、そんな事を聞くんですか!

宮地)
すごくタフ。強いと思いますね。ハートも強いし、喉も強い。
肝が太いっていうか、ぶれないんですよね。
自分で「緊張しない」って言うんですけど、それが言えるってすごいことだなと思いますね。
「舞台をやるために生まれてきた」みたいな、ね(笑)。



阿久津)
ええーっ、すごい・・。

宮地)
だから、とても頼りにしています。可愛いし。
これからどんどんいい男になって、いい俳優さんになってほしいなと思っていますね。
(コーキィ役の)西本裕行さんとは「70歳差」とか言って笑っていたんだけれど、
私だって彼のお父さんお母さんより上かな、というぐらいの歳ですから。
(その中に入って)プレッシャーはあると思いますよ。


(歳の差70歳!の親友同士を演じるおふたり。 劇団昴の重鎮・西本裕行さんの声がお稽古場の雰囲気をぐぐっと引きしめます!!)


おけぴ)阿久津さんから見て、稽古場での宮地さんの印象は?

阿久津)
僕は今まで同年代の子と仕事をすることが多くて、
「お母さん役」の方がいるのは今回が初めてなんです。
初お母さんと、初お父さん(笑)。
ちょっと不思議な感じです。本当に「お母さん」という感じがする・・。

宮地)
そう思ってもらえると嬉しいですね。可愛くなっちゃう(笑)。
まだお稽古も始まったばかりですから、これから親子関係を作っていきたいと思っています。
作品の世界観もちょっと特殊なものがありますし。
西洋が舞台だし、日本の下町の親子とはまた違うかな。

安寿)
西洋の親子関係って、日本よりもっと密な気がしますよね。
子どもは絶対に親を尊敬する!みたいなところがあるでしょう。


おけぴ)では安寿さんから見て、息子エルビス君(伊阪さん)は?

安寿)
昨日も(ケイブ氏役の大河内さんと)夫婦ふたりで、
息子の芝居を見ていたんですけれど、つくづく「馬鹿だねえ」と(笑)。
本当に「この親にしてこの子あり」という感じですね。
エルビスはドラえもんで言うとジャイアンみたいな役柄なんですけれど、
彼(伊阪さん)は本当に良くやっています。
声も大きいし、図体も大きいの(笑)。
アメフトのユニフォームやヘルメットも誰よりも似合っていて、
よく彼をキャスティングしたなと思いますね。ぴったり(笑)。
私たちもこれから親子のコミュニケーションをとって、
密な家族関係になりたいと思います。馬鹿な子だけどね(笑)。


(町一番の“デリカシーのない親子”を演じるお二人!なんだかとってもお似合いです)


おけぴ)と、お母さんは言っていますが、伊阪さんはいかがでしょうか?

伊阪)
エルビスから見ると、うちの親は二人ともこわいんですよ(笑)!
でも、稽古場ではお二人の演技をよく見るようにしています。
若い時の二人の場面がすごく好きなんですよね。
お母さんは凛として、堂々としていて。お父さんは気が強くて乱暴で(笑)。
エルビスの役作りをするのにすごく参考にしています。


安寿)
だから似てきたのね、親に。

おけぴ)威張っているけれど、憎めない家族ですよね。

安寿)
単純なんですよね。子ども相手にデリカシーのないことも言っちゃうし。

伊阪)
いかにも「俺の親だ」っていう感じがしますね。
この三人が似合っているのが自分でもよくわかるんですよ。
家族として似合っている。とても誇らしいです!

安寿)
親には頭が上がらないのね(笑)。
でも実はすごく甘やかしていて、過保護なんですよ。


おけぴ)阿久津さんと伊阪さんが演じる11歳の役。観る側としてはとても楽しみです。
阿久津さんは前回の舞台(「淋しいマグネット」)でも子供役をされていましたね。

阿久津)
9歳役です。9歳、19歳、29歳を演じました。

おけぴ)子ども役を演じるときに気をつけることは?

伊阪)
あまり「子ども」ということは考えないようにしています。
台詞を読んでいると、やっぱり子どもの言葉なので・・えーと・・。

おけぴ)あまり、こだわらずに?

伊阪)
(大きな声で)はい!!

一同)
(笑)

伊阪)
いや、自分自身の子どもっぽいところはもちろん出していくんですけど、あまり意識はせずに。

安寿)
普段からこうだもんね(笑)。
酔っぱらうともっと、声が大きくなる。
もう、エルビスそのもの。

伊阪)
・・そうみたいです・・。
俺自身が子どもだから、わざわざ考えなくても子どもになっているんだと思います。

おけぴ)実際には、阿久津さんとは10歳離れていますね。

伊阪)
そうですね。
・・あれ?
俺、ダメじゃん(笑)!

おけぴ)こどもエルビスに会えるのを楽しみにしています。
阿久津さんはどのような役作りをされていますか?

阿久津)
前回の舞台(「淋しいマグネット」)では、
いかに9歳に見せるかを出演者みんなで話し合いました。
舞台上でバカなことを言い合ったりして。ウンチ、ウンチとか(笑)。
でも、今回はあまり子どもということを意識せずにやってみようとなっています。
ラスキンという役自体も、考え方が子どもっぽくないし。

伊阪)
ラスキンは大人だよね。

おけぴ)町の大人たちとラスキンとの対比がすごく面白いですね。

安寿)
(ラスキンが立ち向かう)ドラゴンの役を大人たちがやるのが、また面白いでしょ。
そこには何か意味が込められているんですよね。

おけぴ)ドラゴンを大人たちが動きで表現するということなんですが、ダンスとは違うのでしょうか?
安寿さんがいらっしゃるということで、ついダンスを期待してしまいます。

安寿)
ダンスではないです。踊りませんよ、期待しないように(笑)。
でも、前田清実さんの振付で不思議な動きです。
とってもキヨミさんらしい、面白い動きですね。
衣裳をつけたら誰が誰だかわからなくなっちゃうのかな?


(写真左はラスキンのパパ役・酒井敏也さん。町の地下に巣食うドラゴンの正体とは・・!?)


おけぴ)ROLLYさんがドラゴンの尻尾を担当されるとか・・。

安寿)
あ、ROLLYさんはわかる!
声も発するから!

宮地)
おおおおーってROLLYさんの声がするの(笑)。

安寿)
私の真後ろから声が聞こえる。
これはね、すごく面白いです。

おけぴ)舞台で拝見するのを楽しみにしています。
ドラゴンの存在を含めて、子供向けのようでいて、とても深くて素敵な物語ですよね。
台本を読んだときにどのような印象を持たれましたか?

阿久津)
はじめは弱々しくて、自分の世界観を誰にも肯定してもらえないラスキンが、
色々な事を経験して、自立していく・・。
その成長する姿が物語で描かれていて。
いろんな人との関わり合いの中で、
ラスキン自身が勇者に近づいていくというところが面白いというか、
見どころであってほしいなと思いました。


(インタビュー中と、稽古場では全く違う顔を見せてくれた阿久津さん。
役に入ると、まるで別人のように。なぜか目が離せなくなる魅力の持ち主!)


おけぴ)観ている側は、阿久津さんとラスキンの成長が重なって見えるかもしれませんね。

阿久津)
うーん・・。
最近どの役をやっても「阿久津に似ているよね」とか「合っているね」と言われることが多くて。
前回の舞台(「淋しいマグネット」)の時も、すごく言われたんですよね・・。
でも、それがとても嫌で。
「似ている」っていう前提があるからこそ、そういう役って難しいんです。

おけぴ)本当の自分自身とは違うところもあるのに、ということですよね?

阿久津)
はい。近いと思っていたところが、実はすごく遠かったりとか。

おけぴ)役と自分が似ている分、演じるのは難しい。いま役作りに苦しみ中というところでしょうか?

阿久津)
そうです。
・・がんばります!

下の写真は、演出の陰山恭行さんからの指示を真剣な表情で聞いている阿久津さん。
すぐには答えを出さずに、じっくり考えるタイプとお見受けしました。
(インタビュー中もしっかりと自分の考えを伝えてくださる姿が印象的でした)


おけぴ)伊阪さんは、台本を読んでどのような印象を?

伊阪)
俺は、初めて読んだときに「かわいいー!」と思いました。
「うわあ、かわいいー。あったかーい♪」って。
台詞もかわいいし、世界観もかわいくて。
「いい話だなあ」って。そのまま読み終わりましたね。

おけぴ)ちょっと怖い部分とか、深いところとかはあまり・・?

伊阪)
いや、今はありますよ!
深いところ、あります。
たくさんあります。あります!ありますよ!!!

安寿)
声が大きい(笑)。

伊阪)
え、ほんとに?
すみません・・。

おけぴ)本当にお母さんのようなツッコミが入りますね(笑)。
その、かわいい世界の登場人物になるわけですが。

伊阪)
はい!
でも、やっぱりかわいいだけではないダークな部分が見えてきたので・・、
うん、これから、もっと暴れます!

下の写真が、暴れん坊宣言のエルビス・伊阪さん。
お稽古場では、パパ役の大河内さんと演技談義も。
まるで本当の父と子の会話のようで、なんとも微笑ましいお二人でした♪


おけぴ)では、最後にこの作品のテーマのひとつでもある「夢」について聞かせて下さい。
いま、お持ちの「夢」はなんですか?

安寿)
夢もそうですけど、この作品には「人との絆」も描かれていますよね。
子どもとお年寄りの友情とか、とても暖かいシーンがあって。
私もこの歳になって、夢というよりも、自分を大切にしてくれる人をもっと大事に・・、
仕事や友達との絆も大事にして、いい晩年を迎えることが夢かな(笑)。
今回の作品での出会いもとても嬉しくて、ありがたいことだし、
もっともっと、いろんな出会いが、死ぬまであると思うので(笑)、
それも楽しみにしていたいですね。

伊阪)
昔からの夢なんですが、
ちゃんと結婚して、子どもを作って、普通の家庭で普通に幸せに生きること。
それが俺の夢です。

安寿)
いちばん難しい夢だよね。がんばって(笑)。

おけぴ)俳優さんをされている時点で、普通に生きるという夢と、すこし遠いところにいらっしゃるような・・。

宮地)
うわー(爆笑)!

伊阪)
それは・・そう思います。

おけぴ)応援しています!

伊阪)
ありがとうございます!!

おけぴ)では、阿久津さんの夢は?

阿久津)
・・大人になりたくない・・。
「大人にならない」、それが夢です。

おけぴ)そ、それは一体なぜなのでしょうか・・?

阿久津)
イヤだから・・。イヤだからです!大人が!


(大人拒否宣言!なぜか膝を抱えてしまう阿久津さん)

宮地)
(笑)。何かあったな、これは。

安寿)
大学に行って、親友みつけるって言ってたじゃない。

宮地)
それが夢でしょ。うん、いい夢だよ。

阿久津)
「いっしょに帰ろう」って言わなくても、いっしょに帰ってくれる友達がほしいんです・・。

宮地)
こういう話を聞くと、ああ17歳なんだなと思いますよね。
(阿久津さんに)でも、そういう感じ、良く分かるよ。

阿久津)
うん・・。
大人になっても自分の世界観を持ち続けていたいなと思います。
揺るがない何かを。
・・ROLLYさんとか見ていると、本当に素敵だなって思います。

おけぴ)お手本になるような「大人っぽくない大人」がたくさんいらっしゃるカンパニーですよね。

安寿)
(笑)。みんな全然大人にならない。
全員、どこか子どもっぽいところがありますね、そういえば。

おけぴ)宮地さんの夢は?

宮地)
私は、本当に小さな夢ですが・・。
いま娘がまだ5歳なので、もう少し大きくなったら一緒にお酒を飲んだりすること。

安寿)
まだまだでしょうー!

宮地)
あと15年(笑)。
15年っていうと、阿久津くんは・・うちの息子ラスキンは32歳になっている(笑)。

おけぴ)可愛い娘さんと、今回はお稽古場で可愛い息子さんが出来て。

宮地)
そう。かわいいですよー。
ムギュー!とかしたくなっちゃうんですけどね。
嫌がられそうだから、やめておこうと。

阿久津)
ははは。自重、自重・・。

宮地)
そうそう、自重しようと思って。
まあ、そのうちにね(笑)。


まるで本当の親子のような雰囲気で、楽しくお話ししてくださった
阿久津さん、伊阪さん、宮地さん、安寿さん、ありがとうございました♪♪


この後に見学させていただいた稽古場も、
さまさまなフィールドから集まった俳優さんが和気あいあいと、とってもいい雰囲気!
安寿ミラさんと大河内浩さんの、憎めないイヤミ夫婦ぶりは必見ですよ♪


ひとりの冴えない少年が、自分を信じて本当の「勇者」になる冒険物語「クリンドルクラックス!」。
町の地下に棲む怪獣“クリンドルクラックス”とは一体何者なのか・・!?
夏休み中の子どもたちはもちろん、かつて子どもだった大人たちへのメッセージもたくさんつまった素敵な物語。
手放してしまった“夢”が愛おしくなるような、たくさんの優しさと、すこしのほろ苦さ。
ぜひ劇場で“とかげ大通り”の住人たちに会ってきて下さいね。
“まるで飛び出す絵本のよう”だという舞台セットや、ROLLYさんの手がける音楽もお楽しみに!

<公演情報>
石井光三オフィスプロデュース「クリンドルクラックス!」
作:フィリップ・リドリー
翻訳:谷 賢一
演出:陰山恭行

出演:阿久津愼太郎、伊阪達也、小野健斗/酒井敏也、宮地雅子、大河内 浩/
鈴木勝秀、小田 豊、ぼくもとさきこ、西本裕行/ROLLY、安寿ミラ

企画制作:石井光三オフィス

東京公演 世田谷パブリックシアター 2012年7月28日(土)~8月5日(日)
名古屋公演 名鉄ホール 2012年8月8日(水)
大阪公演 サンケイホールブリーゼ 2012年8月11日(土)

<あらすじ>
11歳のラスキン・スプリンターはビン底メガネにやせっぽちで、
声もキンキン声で冴えない少年だが、いつか真の”勇者”になることを夢見ていた。
そんなラスキンが、街の地下道に棲みつく謎の怪物の存在を知る。
両親や町の住人を守るために闘うことを決意するが・・・
“ドラゴン退治”伝説を下敷きに、大人が泣けて、笑って、心躍る11才のヒーロー(勇者)物語。

公式ホームページはこちら
公式ツイッターもチェック!


おけぴ取材班&撮影:mamiko、hase   監修:おけぴ管理人

12/07/11 レチタカルダ「天と地と」石丸幹二さんインタビュー

2012年7月11日(水) 12:00
朗読活劇レチタ・カルダ「天と地と~上杉謙信の生涯~」
石丸幹二さんインタビュー



会場となる池上本門寺の本殿前にて
軍神とよばれた戦国武将・上杉謙信役に挑戦する石丸幹二さん!


朗読活劇「レチタ・カルダ」。
イタリア語で“熱い朗読”を意味するタイトルの通り、
単にテキストを読みあげるだけではなく、
何役ものキャラクターを出演者が演じ分け、
音楽や舞台効果とのコラボレーションが展開する新感覚ステージに、
石丸幹二さんが挑みます!

今年、秋に東京・池上本門寺の本殿特設ステージにて上演が決まった、
朗読活劇レチタ・カルダ「天と地と~上杉謙信の生涯~」。

戦国時代、軍神と呼ばれた武将・上杉謙信の生涯を描いた海音寺潮五郎の原作を、
石丸さんの語りと、
フラメンコ音楽を核にしたジャンルレスメロディを奏でる音楽ユニット“スパニッシュ・コネクション”の演奏、
そして野外ステージという最高の環境のコラボレーションで魅せる新鮮な試みです。

武田信玄との「川中島の戦い」や、
「敵に塩を送る」等の逸話でも知られる武将・上杉謙信。
ミステリアスな戦国の軍神と、
その周囲の人々を「語り」で表現する「レチタ・カルダ 天と地と」。
語り手として出演される石丸幹二さんに、お話しをうかがってまいりました。



(素敵な笑顔です♪)


―石丸さんはこれまでにも沢山の朗読劇に出演されています。お芝居やミュージカルとは違う朗読の魅力とはなんでしょうか?

石丸)
1人で何役ものキャラクターを演じるという表現は、普通の演劇にはあまりないですよね。
そこがとても面白いと思って、朗読というジャンルにハマったんです(笑)。
これは朗読劇を続けていて、気がついたことなのですが、
テキストを持って読んでいるのを聞いていただく行為の中には、
役者としての部分と、そうではない部分とがあるんですね。
その何とも言えない部分・・表現者として、これまでやったことのない「居所(いどころ)」に快感を覚えたんです。
私の“第二章”と銘打って再スタートをきった最初の舞台(※)も朗読劇でしたから、
これからも色々な作品で続けていき、
ライフワークになっていくといいなと思っています。
※劇団四季退団後に初めて出演した舞台 白井晃演出・言葉と音楽シリーズ「イノック・アーデン」(2009年)



―「ジキル&ハイド」や「エリザベート」など、最近の石丸さんの演技を拝見していると、イメージが変わってきたと言いますか、思い切り“はっちゃけて”いらっしゃる感じがします。

石丸)
いい意味で、お客様のイメージを裏切っていきたいという気持ちがあります。
色々なキャラクターを演じられる朗読劇を経験して得た事も、ベースになっていますね。
たとえば「ジキル&ハイド」。
“悪”でも、ひとつの色ではなく、色々な“悪”があるんだろうなというところは、
これまで(朗読劇で)たくさんのキャラクターを演じてきたことから発想しました。


―今回の上杉謙信役も驚きでした。これまでにあまりなかった役柄ですね。

石丸)
そうなんです。
日本人の名前がついた役って、これまであまりやっていないんですね。
だいたい、カタカナの役名で(笑)。
今回は同じ日本人として謙信をどのように表現できるのか、自分でも楽しみですね。
まだ台本も出来ていないので、自分で資料を取り寄せて読んだり、
NHKの歴史番組「その時歴史が動いた」を見てみたり(笑)、
色々と準備をしている段階です。
そうして「天と地と」の小説の世界にもどっぷりと入っていきたいと思っています。



―謙信はミステリアスな印象で、いまでも非常に人気のある武将ですね。

石丸)
直接、謙信と話をしたわけではないのですが(笑)、
自分の利益の為だけに戦をしていないという、そこですよね!
領地拡大などの、わかりやすい野心があったわけではなくて、
信念と言ったところで勝負をしていた、そこがかっこいいなと思いますね。
さらに、ほとんどの戦で勝っているというところ。
頭脳の明晰さ、勘の強さ、そういうところが興味深いです。
その判断力、自分にもほしい!と思いました(笑)。
最後の一歩の決め手というところで、自分の欲に負けていないから強くなれたのでしょうね。


―ご自身との共通点はありますか?

石丸)
共通点・・うーん(笑)。
僕も野心を持ってどんどん狙ったものを落としていくタイプではないです。
必要なことだけをやっていくというか。
そこはひょっとしたら、似ているところなのかな。
彼は幼いころ、短い期間でしたが仏門に入っていますよね(※)。
その後、上杉家を継ぎ、戦をしている。
自分の中にひとつ強く信じているものがあって、そのために他のこともしているというところ、
そこは僕自身の生き方にも似ているのかなと思います。
言い方が変かもしれませんが、
僕の場合だと、「歌」のチカラというものを強く信じていて、歌をずっと大事に歌って行きたい、と思っている。
そのために演技もしなくてはいけない(笑)、みたいなね。
そういうところは(謙信と)似ているかもしれませんね。
※謙信は、兄が家督を継いだ際に城下の寺に入門し、生涯にわたって毘沙門天を強く信仰したとされている。


―謙信にとっての毘沙門天が、石丸さんにとっての歌であるということですね。
こういった実在の人物を演じられるときは、どのように役作りをされるのですか?

石丸)
最近ですと「GOLD」で彫刻家のロダンを演じましたが、
その時は、より近い時代でしたから、ロダンの風貌や考え方を(文献等で)知ることが出来たので、そこをベースに役作りをしました。
今回の場合は時代がもっとさかのぼりますから、全く違うアプローチになって来ると思いますね。
(謙信像が)こうであったろう、こういうふうであったらいいな、というところを自分の中で作り上げて、役に向き合いたいなと。
資料も限られていますし、最終的には自分らしく演じられれば。


―石丸さんならではの“上杉謙信”が見られるわけですね。

石丸)
どこかにキラッと“謙信”だと思えるポイントを作りつつ、
自分自身の部分も持ちつつ、やってみたいなと思っているのですが。
どうなるでしょうね(笑)。


―スタッフの方にお聞きしたところ、衣裳もいわゆる頭巾姿の“謙信スタイル”ではなく、和装にもこだわらない、石丸さんならではのビジュアルを作りたいということでした。

石丸)
謙信のあの姿は頭を剃っているのかな。
さすがに、僕は頭を剃らせてはもらえないでしょうね・・(笑)。
でも、何か謙信をイメージするような表現をしたいですね。
個人的には和装してみたいという気持ちもあるのですが(笑)。

―どのような扮装になるのか、とても楽しみです!
音楽を担当される「スパニッシュコネクション」のみなさんとの共演にも期待しています。

石丸)
今年、同じレチタ・カルダシリーズで、別所哲也さんが演じた「義経」、新妻聖子さんの「ジャンヌダルク」を拝見しました。
舞台上で音楽を奏でているメンバーたちの演奏は、
物語に合うのかな?という思いを見事に裏切っていくパフォーマンスで、血が騒ぎましたね!
自分も音楽をやっている人間として、強く感じたのは “セッション” という感覚です。
演者と音楽とのやり取りで、どのようにも変化していく・・そんな空間に感じました。
彼らの力量もすごいですし、
自分が組ませてもらう時にどんなことが起こるのだろうと、
非常に楽しみにしています。


―今回演じられる上杉謙信は信念を持ち、一本筋の通った武将というイメージがあります。石丸さんご自身は何か信念をお持ちですか?

石丸)
自分のやりたいと思っていることを、やり続けて行きたい。
本当にやりたいことだけをやり、みたいものだけを見る・・それが信念です。
もちろん自分が思ってもみないところでの出会いが良かったりもしますから、
あまり固めすぎずに。
でも、ぶれないで行きたいと思っています。
そのために、一流のものと出合い続けて行きたいですね。
みるもの、経験すること、会う人、舞台・・全てが、そうです。


―武将・謙信。これも新たな出会いですね。

石丸)
本当にそうですね。
生きていれば天下を取ったかもしれないと言われている人ですから。
その謙信の人生を、舞台上にいるメンバー全員のセッションで表現します。
私が何人もの人物を演じ分けるのも、見どころのひとつになると思います。
また、野外の舞台で自然とのセッションも楽しんでいただきたいですね。
鳥が飛んだりとか、虫が鳴いたりとか・・とても環境の良いところですから。


―(公演のある)11月3日は、統計的に晴れの確率が高いとか。

石丸)
それは嬉しいですね(笑)。
五感を使って楽しんでいただければと思います。


天下に想いを馳せる謙信のように、空を見上げる石丸さん。
池上本門寺の本殿特設ステージという野外環境と、石丸さんの声、
スパニッシュコネクションの演奏、
そして観客席とのコラボレーションが今からとても楽しみです!
インタビューさせていただいた日は、博多での「エリザベート」公演の真っ最中。
お休みの日に東京へ駆けつけ、取材を受けて下さった石丸さん。
快晴の空の下での笑顔がとても素敵でした♪
レチタ・カルダ「天と地と~上杉謙信の生涯~」は、
11月3日、1回限りの上演です。お見逃しなく!


<公演情報>
朗読活劇レチタ・カルダ「天と地と~上杉謙信の生涯~」
2012年11月3日(土・祝)18:00 
池上本門寺 本殿特設ステージ
(屋外ステージとなります 雨天決行/荒天中止 客席内での傘の使用は禁止)

<お問い合わせ先>
キョードー東京
TEL:0570-064-708
(受付時間 平日12時~18時/土日祝10時~18時)

語り手:石丸幹二
HPはこちら

演奏:スパニッシュ・コネクション
HPはこちら




おけぴ取材班&撮影:mamiko、hase   監修:おけぴ管理人

12/07/17 新国立劇場「リチャード三世」制作発表レポ

2012年7月17日(金)11:00
新国立劇場開場15周年「リチャード三世」制作発表レポート

2009年、日本演劇史に残る“事件”となった
新国立劇場の「ヘンリー六世」三部作の一挙上演。
全編上演は実に9時間にも及びました。
その最終章ともいえる「リチャード三世」を上演するべく、
キャスト・スタッフが再集結。

タイトルロールのリチャード三世の岡本健一さん、
マーガレットの中嶋朋子さんをはじめ、
ほぼそのまま同じ役を引き継いでの上演は本国イギリスでもこれまで数例しかなく、
日本では初の試みとなります。

この秋必見の舞台、「リチャード三世」の制作発表の模様をレポートいたします。

まずは芸術監督3シーズン目を迎える宮田慶子さんのご挨拶より
「シェイクスピア作品の中でも単独の作品になるほど有名な「リチャード三世」。
リチャードは個性的ですし、屈折した野心の持ち主で、
人間の弱さとしたたかさを併せ持った非常に魅力的な人物です。

「ヘンリー六世」に登場した岡本さん演じる若き日のリチャード三世、
彼を一生を通してみるとこうだったのかと楽しんでいただけるかと思います。
スタッフは全員同じ、キャストも歴史の流れを感じていただけるようにほぼ同じキャストです。
三部作プラス続編、最も魅力的な「リチャード三世」をお楽しみいただけると思います。」

演出の鵜山仁さんからは
「シェイクスピアが400年以上前にこんなものを書いてくれたおかげで、
またこの劇場で気心の知れたメンバーと一緒に、
大嵐の中で格闘するという経験が出来ることをひたすら楽しみにしています。
3年前にした得難い経験、自ずとその経験の蓄積がわれわれを支えてくれるというのは信じています。

そして、このお三方には歴史があるっていうか、
背後霊のようなものがついているんですよ、すでに(笑)。
岡本さんはすでにグロスター公リチャード、グロってるし、
マーガレットは中嶋さんの(色々と)背負っている感じがぴったり。
浦井君はヘンリーの片鱗をきらめかせながら出てくるわけだし。不思議なものですね。」

この発言にはご当人たちもびっくり!

でも、その後のお三方の発言には、
それが腑に落ちるような言葉がたくさんちりばめられていました。

岡本健一さんからは、まず「ヘンリー六世」でのリチャードについて
「グロスター公リチャードは生まれながらにして五体が満足でなく、
道を歩けば犬に吠えられ、周りからは罵倒されながら育った人間。
ものすごくコンプレックスを抱えた子供時代。

そんな彼が上り詰めていったのは、父親の愛が大きく、
それが彼を強くしたと思います。そして、父上のため、
兄上のために命を削り、最後に兄に王冠を被らせました。

そんな9時間上演の最後、僕は王冠を被りたくて被りたくてしょうがなかったのです。
そして、遂に被るのです。」

役作り以前に自然に沸き起こった王冠を欲するリアルな感情を携えての
岡本さんの「リチャード三世」には期待が高まります!!

さらに、
「若き日のリチャードは剣で、力でのし上がり、
今回は剣を言葉に代えて王に上り詰めていきます。
シェイクスピアの台本を読んでいると言葉の重要性、力、
言葉によって人がどれだけ簡単に動かされるかをすごく感じました。

そして「ヘンリー六世」では、若さで王に向かっていく勢いがあったリチャードが、
今度は死に向かっていくんですよね。
結局、自分が吐いた唾はそのまま自分に帰ってくることになり、因果応報なのかな(笑)、
浦井君演じるリッチモンドに殺されるんです。
(「ヘンリー六世」では最後に岡本さん演じるリチャードが浦井さん演じるヘンリーを殺害)
自分を殺す役が浦井君で良かったなと思います。」

終始頷きながら聞いていた、マーガレット役を引き続き演じる中嶋朋子さん。

「このリチャードという男がすごいんです(笑)
不器用だけど巧み、技を感じさせる人物です。
今しゃべっていた健ちゃん(岡本さん)も、リチャードきてるなと(笑)。
本当に言葉巧みで、その音色が素晴らしいのです。

マーガレットとリチャード、もし憎しみ合う立場でなかったなら最も似ていて、
分かり合える存在だったなと。前回9時間の芝居の間、
そう思いながら戦い続けてきました。

ただ、今回はどこか語り部のように、生き証人として、
中島朋子として、「ヘンリー六世」からの流れのリチャードを見届けたい。
とても不思議な気持ちでいます。」

とても興味深いお話を聞かせてくださいました。

浦井健治さんは前回タイトルロールとして作品に挑んだ心境を絡めながら
「「ヘンリー六世」三部作後、正直、ヘンリーから抜け出せない時期もあり、
実際まだ引きずっている部分もあるくらい大きなインパクトのあった作品でした。

今、こうしてここにいると、「ヘンリー六世」のときの記者会見のこと、
その後の怒涛の稽古の日々、鵜山さんと二人、
一対一で台本を読み込んだことを思い出します。

こうやって同じメンバーで、薔薇戦争の完結編としての
「リチャード三世」の上演という夢のようなことを実現できる、
こんな素敵なことに参加できることを誇りに思っています。

ヘンリーは死んでしまいましたが、今回はリッチモンドという人を
どこかヘンリーの面影を持った人として作り上げたいです。
僕がロンドン塔を訪れた時に感じた、歴史の暗黒時代、
愚かな戦いの時代を生きたヘンリーの願いを
リッチモンドに投影できればと思います。」

さらに役作りについては
「前回の公演の中で、リチャードの独白、
バックにはオーバーザレインボーが流れているシーンを舞台袖で見ていたら、
涙が溢れてきました。

“この人(リチャード)は必死に生きた純粋な人、人間なんだ。”
という思いが湧いてきたのです。
そういうリチャードとどう対峙するかが
リッチモンドの核になる部分だと思っています。」

浦井リチャードと岡本ヘンリーの一騎打ち、
心情的にも壮絶なものになりそうです!

最後に岡本さんからの意気込みと鵜山さんの興味深いコメントをご紹介します。

「始まる前からキャスト、スタッフ、劇場と全てがパーフェクトに感じられます。
それは怖いことでもありますが、
その土台の上でリチャードとしてどう生きるか、どう死ぬか。
その生きている姿、“生(なま)”の姿、“生”のエネルギーをぶつけたいです。

演劇というものは何百年も何千年も前からあるもので、
この先も何百年も何千年も廃れないものだと思いますので、
生の醍醐味、「リチャード三世」という作品を劇場で味わってください。」(岡本さん)

「吐いたつばが自分にかかるというのはリチャードだけの問題じゃなく、
我々一人ひとりがそうかもしれないと考えさせる戯曲です。
そういう面白さは人生後半戦に差し掛かった自分としても
まったく他人事じゃないですね(笑)。
敵も見方も自分の体の中にいるということです。」(鵜山さん)

この作品を観て、あなたは何を感じ、何を思うのでしょう。
「リチャード三世」、その歴史の流れを目撃しましょう!!

2012年10月3日~21日 新国立劇場中劇場にて
特設サイトも充実の内容!
浦井さんのブリテン旅行記も読みごたえたっぷり!


おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/07/21 NODA・MAP「エッグ」制作発表レポ

2012年7月21日(金)12時
NODA・MAP「エッグ」制作発表レポ

スポーツと音楽を題材に、時空を超えた物語が展開!
NODA・MAP第17回公演「エッグ」の制作発表レポをお届けします♪

妻夫木聡さん、深津絵里さん、仲村トオルさん主演。
そしてなんと、あの椎名林檎さんが手がけた劇中歌(作詞は野田秀樹さん)を深津さんが歌います!

作品の内容はほとんど明かされておりませんが、役どころをご紹介しますと・・
妻夫木聡さん「この世にないスポーツの新人選手」
深津絵里さん「シンガーソングライター」
仲村トオルさん「この世にないスポーツのベテラン選手」
橋爪功さん「この世にないスポーツの監督」
秋山菜津子さん「この世にないスポーツのオーナー」
大倉孝二さん「この世にないスポーツの選手」
藤井隆さん「シンガーソングライターの振付師」
野田秀樹さん「本人(芸術監督)」

超豪華な出演陣に圧倒された記者会見の模様、早速レポート致します♪

フラッシュを浴びながらご登場の出演者の8人、
会場が一気に華々しい雰囲気になりました。

作・演出・出演の野田秀樹さん。
司会者の方の「どういったお芝居になりますか」という問いかけに対して、

野田
「今日は考えてきました(笑)。
『不可解にして愉快。爽快で若い。そして老獪(ろうかい)な芝居』を目指します(笑)!
私の作品の特徴でもありますが、今回も時間の動きが前に進みながら、
確実に後ろに戻っていくという作品で、大体3つの時代を描こうかなと思っています」

この言葉を聞いただけで、場内は野田ワールドに包まれたような雰囲気です。


『キル』『南へ』に引き続きの主演で、NODA・MAPの常連となりつつある妻夫木聡さん。
終始ニコニコと微笑みながらの受け答え。凛々しい眼差しが印象的です。

妻夫木
「(先ほどの野田さんのお話を聞いていかがですかの問いに)
なんのこっちゃ分からない感じですけども(場内爆笑)。
NODA・MAPのお芝居は、お稽古中でも本番が始まっても、
いい意味で“これが答えだ”というのを決めずに想像していけるし、
お客さんにも想像してもらえるものだと思います。
この世にないスポーツという題材ですけども、自分が見たことのない景色や、
お客さんも観たことのない景色、そういうものを想像できる舞台にしたいなと思っています」

野田
「『南へ』の出演の時に、“追い込まれた人間”を演じる姿が非常に素敵だったんで、
その部分をふくらませたいなと。
皆さんご存知か分かりませんが、普段はノーテンキな人ですから(笑)、
追い込まれた姿とのコントラストも考えて書きました」

『贋作・桜の森の満開の下』『キル』『半神』『農業少女』『走れメルス』、数多くの
NODA・MAP作品でヒロインを演じてきた深津絵里さん。
今回シンガーソングライター役の深津さんは、
稽古に入る一カ月前から椎名林檎さんとスタジオに入りレコーディングを進めているとのこと。

深津
「(レコーディングは)本当に贅沢な時間を過ごさせていただいていて、
椎名さんとの共同作業で既に役作りが始まっているようで、得をしている感じがします。
(本番では)この世にはないことが、舞台上で繰り広げられる・・・はずなので、
ぜひ劇場でそれを体感していただきたいなと思っています」

野田
「(曲は)聴きました。いいです!」

と自信みなぎる太鼓判!期待が高まります。

NODA・MAP初出演の仲村トオルさん。ベテラン選手という役どころです。
仲村さんの飄々とした雰囲気で、マイクを手にした時にもう場内が笑い始める空気。
初参加ということについて問われて、

仲村
「たとえて言うならば、転校した学校で、かくれんぼをしていて、
誰にも見つけてもらえずに日が暮れて、寂しくなったところで見つけてもらえて、
泣きながら出て行って『気づいてくれてありがとう』って
抱きつきたくなるような、そんな感じです」

場内が笑いと拍手で盛り上がります。

野田
「(仲村さんを)最初、松尾スズキの舞台で見て、こんな面白い人がいるんだと思って、
それからずっといいなと思っていました。
今回アスリートのベテラン役ですが、いかにも“ベテラン”って感じでね(笑)」

と起用の理由を語る野田さん。
初参加とは思えない和気あいあいとした雰囲気。
NODA・MAPでの仲村さんが今から楽しみです。

『野田版・国性爺合戦』『し』『パイパー』など、
80年代からの野田作品の常連、橋爪功さん。
今回は、この世にないスポーツの監督という役。
NODA・MAPの魅力を問われると、
先ほどの『不可解にして愉快。爽快で若い。そして老獪(ろうかい)な芝居』にひっかけて・・

橋爪
「一言で言えば『奇っ怪』ってことでしょうか。
今回歌を唄うと聞いていたものですから、ミュージカルかなと思って引き受けたんですけど、
(自分の)歌うところがないんで、見渡したら歌のうまい方が一杯いらっしゃるし・・・。
えー、非常に『不愉快』です」

07年日本版『THE BEE』にもご出演の秋山菜津子さん。
今回は、この世にないスポーツのオーナー役。

秋山
「(NODA・MAPは)とにかく楽しい。今回も楽しもうと思っています。
以前、野田さんに『俺、今度池袋のさあ・・』って言われて即、
『私、池袋嫌いなんすよねえ!』って言っちゃったことがあって(笑)、
その後に東京芸術劇場の芸術監督になられることを知って、どうしようと思ってたんですが、
今回お話をいただきまして、リニューアルオープンでもありますし、池袋を好きになろうと思います!」

『贋作・桜の森の満開の下』『赤鬼 日本版』『パイパー』にもご出演の大倉孝二さんは、
NODA・MAPの印象を問われて、

大倉
「長い・・。本番も稽古も長い・・・。稽古中に休憩がないのがすごく嫌なんです。
1時間にいっぺんくらいはダラダラしたいんですけども・・・」

それでも出演されるのは?

大倉
「・・まあ。ギャラですかね(場内爆笑)。あと、出てると有名っぽいから・・(さらに爆笑)」

野田
「休憩時間が欲しいって?ユニオン作った方がいい。日本はユニオンがないからこうなっちゃう」

大倉
「家に帰って、ユニオンを調べます」

場内はもう、出演者のトークショーを見に来たように楽しんでしまっています。

『ザ・キャラクター』にもご出演された藤井隆さんは、今回振付師の役。
質疑応答では振付をやって見せてとムチャぶりされ、
即興で深津さんに向かって踊り始めましたが、「できるわけないでしょ!」と切り上げて爆笑を誘う一幕も。

藤井
「(NODA・MAPに参加して)やり方が変わったと言いますか、
無駄に遠慮がちだったりするところがあるんですが、
そんなことをしていても何もならない、自分が楽しい、正しいと思ったことに突き進むということを学びまして。
通常営業でのバラエティ番組でも、こう思っていますということをスタッフの方に伝えて
本当に円滑に進むようになり、感謝しております。」

野田
「もう本人から漏れ出してると思うけど、藤井君はちょっと悪いところがあるよね。
さっき記者会見が楽しみって言うから理由聞いたら
『本日はお集まりいただきましてありがとうございます』とか
心にも無いことを言える場はそうないです、なんて言ってさ」

思わぬ暴露に場内大ウケ。藤井さんも大慌てで取り繕います。

約1時間の制作発表で、ほとんど笑いっぱなしの場内でした。
野田さん自身が「俺、キャスティングうまいな」と自画自賛する、これ以上ない出演陣が揃い、
更には椎名林檎さんの楽曲も加わって、
はたしてどんなコラボレーションとなるのか楽しみですね!

大衆を熱狂させてきた“音楽”と“スポーツ”が時空を跨いで交錯し、
そこには恋愛もはじまるのだそうで、
何がどうなるのか、これはもう観て体感するしかありません!

<公演情報>
9月5日(水)から10月28日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて

<スタッフ>
作・演出:野田秀樹
音楽:椎名林檎
美術:堀尾幸男
衣裳:ひびのこづえ
振付:黒田育世

<出演>
妻夫木聡
深津絵里
仲村トオル
橋爪功
秋山菜津子
大倉孝二
藤井隆
野田秀樹


おけぴ取材班:yoshida、mamiko 撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/07/27 クリンドルクラックス!ゲネレポ@世田谷パブリックシアター

2012年07月27日(金)
クリンドルクラックス!公開ゲネレポ@世田谷パブリックシアター


阿久津愼太郎さん(D2)、伊阪達也さん、小野健斗さんが
11歳の少年を好演・力演・美演!
そして彼らを取り巻く、ちょっぴりヘンテコな大人たち!

「クリンドルクラックス!」は、イギリスの作家、フィリップ・リドリーが
自らの子ども時代をモチーフにして描いた、初めての児童文学作品。
ドラゴン退治伝説を下敷きに、
大人が笑って泣けて心躍る11歳のヒーロー(勇者)物語です。


主演の阿久津愼太郎さんが演じるのは、
演劇オタクのいじめられっ子・ラスキンスプリンター11歳。
いつか“真の勇者”になることを夢見る、ちょっぴり気弱な優しい少年です。
17歳の阿久津さんの瞳が、お芝居の中の喜びに、そして悲しみに、
きらきらと光ってとっても魅力的です。


街いちばんの悪ガキ・エルビス役の伊阪達也さんと、その子分・スパーキーを演じる小野健斗さん。
(伊阪さん、安寿ミラさんもおっしゃっていたとおり、アメフトのユニフォームがキマってます!)
ただのイタズラ悪ガキなだけでなく、心にガラスのような繊細さも抱えている子供たちを熱演です。
小野さんはお話の最後にとある姿で再登場!その場面の3人の様子もお楽しみに!


ラスキンの無二の親友・コーキィを演じるのは、劇団昴の86歳の重鎮・西本裕行さん(写真中央)。
そばにそっと寄り添いながらラスキンを励ますコーキィ。
17歳と86歳の演じる「親友同士」は、この公演の見どころのひとつ。


ラスキンママ役の宮地雅子さん。
ラスキンも知らなかった、うら若き乙女時代のラスキンママ話も!?
味のある演技と美声もお楽しみに!


ラスキンパパ役には、おなじみ酒井敏也さん。
学芸会の主役を夢見るラスキンにあきれかえってはいるものの、実はパパ自身も人には言えない過去を抱えていて……。


伊阪さんも「いかにも俺の親」と胸を張るエルビスのパパ&ママ、大河内浩さんと安寿ミラさん。
暴れん坊&お転婆娘がそのまま大人になってしまったような、どこか憎めない夫婦っぷり!
安寿さん、ピンクなヘアスタイルがとってもお似合い。さらに◯◯姿まで!お若い!!


町の頼れるお医者さん、フラワー先生を演じるのは、鈴木勝秀さん。
普段は演出を手掛けるスズカツさん。俳優業はなんと17年ぶりなのだそう!


映画館オーナーのフリックさんを演じる小田豊さん(写真右から2人目)と、
スパーキーのママ・ウォルナット夫人役のぼくもとさきこさん(写真一番右)。
みんな、エルビスのワンパクざんまいにはもうこりごりで……。


そしてそして……シェイクスピアマニアのぶっ飛び教師!! レイス先生を演じるROLLYさん。
ラスキンに負けず劣らずのマニアぶり!舌を噛みそうな複雑難解なセリフをものともせずの熱演!
ちなみに、とっても素敵な劇中音楽はROLLYさんのオリジナル作品♪

17歳から86歳まで、個性溢れるキャストさんたちが演じる
「とかげ通りの住人」たちは、まるでおもちゃ箱をひっくり返したよう。
そんな住人たちを包みこむ、飛び出す絵本のようなかわいい舞台セットにもご注目です!
↓そんな公演の様子がわかる公式ダイジェスト映像がこちら


“とかげ大通り”の地下に棲みつく謎の怪物に立ち向かうラスキン!
両親や町の人たちを守るために、そして、真の勇者になるために!
地下の奥深くでラスキンた見たものとは……!?


太陽だって月だって自分を疑えば輝けない」をはじめとした、キラリと光る言葉の数々。
手放してしまった“夢”が愛おしくなるような、たくさんの優しさと、すこしのほろ苦さ。
ちょっぴりとぼけた味わいの舞台に込められたメッセージをぜひ劇場で感じてきてください!


<公演情報>
石井光三オフィスプロデュース「クリンドルクラックス!」
作:フィリップ・リドリー
翻訳:谷 賢一
演出:陰山恭行

出演:阿久津愼太郎、伊阪達也、小野健斗/酒井敏也、宮地雅子、大河内 浩/
鈴木勝秀、小田 豊、ぼくもとさきこ、西本裕行/ROLLY、安寿ミラ

企画制作:石井光三オフィス
東京公演 世田谷パブリックシアター 2012年7月28日(土)~8月5日(日)
名古屋公演 名鉄ホール 2012年8月8日(水)
大阪公演 サンケイホールブリーゼ 2012年8月11日(土)

<あらすじ>
11歳のラスキン・スプリンターはビン底メガネにやせっぽちで、
声もキンキン声で冴えない少年だが、いつか真の”勇者”になることを夢見ていた。
そんなラスキンが、街の地下道に棲みつく謎の怪物の存在を知る。
両親や町の住人を守るために闘うことを決意するが・・・
“ドラゴン退治”伝説を下敷きに、
大人が泣けて、笑って、心躍る11才のヒーロー(勇者)物語。

公式ホームページはこちら
公式ツイッターもチェック!

歳は離れているけれど、とっても気が合いそうな二人!(役の上でも、実際も…)


おけぴ取材班:hase、mamiko、おけぴ管理人 撮影:hase

12/07/29 文七元結 petit musical!稽古場レポ

2012年7月29日(水)15:00
望月龍平シアターカンパニー
『Re:落語的@empty space 文七元結 petit musical!』稽古場レポ

小さな空間で質の高い作品を発信する“望月龍平シアターカンパニー”。
2011年の上演が好評だった『落語的 文七元結』が帰ってきます!

落語、歌舞伎でもお馴染みの人情噺『文七元結』、
江戸の町を舞台に繰り広げられる可笑しくって
温かくてほろりとさせられる名作が、なんと、プチミュージカルに!

カンパニー主宰であり、脚色・構成・演出も手がけられる望月龍平さんの、
「再演にあたっては、みなさまには作品を成長させた形でご覧いただきたい。」
との思いから、ミュージカル仕立てになったこの公演。

お稽古場でもnanolineさん書下ろしのオープニングテーマが流れると心が躍ります♪
確認しながらの軽めの歌唱でもみなさんの美声が心地よく響く幸せな空間!

というのも。。。望月さんはもちろん、
先月の帝国劇場ルドルフのステファニー役も記憶に新しい吉沢梨絵さん、
オペラ座の怪人のウバルトピアンジ役で名を馳せた半場俊一郎さんをはじめ、
岩本潤子さん、沓沢周一郎さん、青木結矢さん、美元さん、大月さゆさん
などなどみなさま実力者揃い!(キャストは日替わりとなります)。

お芝居もシンプルで楽しい!緩急織り交ぜた気風のいい江戸言葉が飛び交います。
ここで、簡単にあらすじをご紹介しておきましょう。

腕はいいが無類の博打好きな左官職人の長兵衛。
仕事もせずに賭場で負けては女房子供に手をあげる。
一人娘のお久はそんな父を見かねて女郎屋に身を売り、
50両の金を工面する。女郎屋の女将はお久の心意気に惚れ、
借金の形にお久を預かるが来年大晦日までに返済すれば女郎として店には出さないという。
さすがに改心した長兵衛であったが、その帰り道、川に身を投げようとする文七と出会って…


そんな長兵衛には望月龍平さん。
見栄っ張りの強情っ張り、THE江戸っ子気質な長兵衛さん、なぜか憎めない魅力的な男です。


長兵衛の妻・お兼(トリプルキャスト)に半場俊一郎さん。
もう、長兵衛とお兼の絶妙の掛け合いには笑いが止まりません。一挙手一投足が可笑しい!!


情に厚い女郎屋「佐野槌」の女将に岩本潤子さん(鼈甲問屋の近江屋の旦那も!)。
岩本潤子さんとじっくりと長兵衛をいさめる言葉に愛を感じます。


近江屋の手代・文七に田中えみさん。まさに物語のキーパーソン、文七を熱演です。


あれ、お気づきですか?妻に半場さん、旦那に岩本さん、文七に田中さん?!
いくつかの役で男女が入れ替わってキャスティングされています。

この演劇的“嘘”がなんとも効果的で
特に半場さんのおばちゃんっぷりや何ともいえない“色気”はインパクト大!
きっと夢に出てきますよ。


(見てます!!)

(見つめています!)


他にもお久、佐野槌の番頭・藤助などなど魅力的で個性的な登場人物たちが繰り広げる、
可笑しくって心温まるお噺。
ある意味、理屈を超えたストーリー展開にも無理が無いのは、
日本人の心や身体に染み込んだ、“情”“粋”といったツボを心地よく刺激するからでしょう。

作品の作り上げ方もとても丁寧な望月さんの演出。

(岩本さん、半場さんに演出をつける望月さん)

直接的な表現だけでなく、影などを用いて暗示的に見せることで、
そのやり取りがかえって印象深くなるような、そんな予感のするシーンです。
他にも、それぞれのキャラクターの生い立ちや立場といった背景も丁寧に加味しながら、
落語が持つテンポの良さや笑いを大切にされている様子が印象的でした。


もうひとつのお楽しみは、上演される“空間”です。
客席数40程度のとても密な空間で、舞台と客席が一体となってお芝居を堪能できる贅沢!!

役者さんが近いと緊張してしまう。。。
という方もいらっしゃるかと思いますが。
落語さながらに“枕”(導入のトーク)から入り自然に物語で誘ってくれるなど、
いろんな仕掛けが用意されていますので心配御無用です!


さらに!
お兼役に3名(半場俊一郎さん、沓沢周一郎さん、青木結矢さん)、
女将に4名(兎本有紀さん、岩本潤子さん、美元さん、遠藤瑠美子さん)、
文七3名(吉沢梨絵さん、羽賀佳代さん、田中えみさん)、
お久は6名(大月さゆさん、大嶽ひとみさん、田中えみさん、平野麻美さん、千葉三春さん、平川めぐみさん)、
藤助4名(寺島速人さん、近藤真行さん、宮河愛一郎さん(Noism1)、小倉卓さん)という複数キャスト体制!

取材時にも、先ほどご紹介した以外にも青木結矢さんのお兼、平野麻美さんのお久も拝見しましたが、
台詞回しやテンポ感、前面に出る印象がそれぞれ異なり、
こんな見え方もするんだ。こう来るか!の連続でした。組合せの妙にも期待が高まります。

落語ならではの会話のテンポ、ミュージカルの高揚感、そして芝居の感動。
舞台の面白さが凝縮されたとっても気持ちよくなる作品です!


オケピ主催第6回おコンサートにゲスト出演してくださった小倉卓さんこのシーンもお楽しみに


2012年8月6日(月)~8月28日(火)
東京スクールオブミュージック専門学校渋谷第一校舎地下一階にて
望月龍平シアターカンパニーブログ



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/08/01 パリ・オペラ座の「ザ・カブキ」ベジャールの遺したもの試写会&トークイベントレポ

2012年8月1日(水)14:00
wowowプライム
「ノンフィクションWパリ・オペラ座の「ザ・カブキ」ベジャールの遺したもの」
試写会&トークイベント

今年5月にパリ・オペラ座にて上演された東京バレエ団「ザ・カブキ」。
日本文化を愛し、その魂(スピリッツ)を具現化したのは
世界的な振付師モーリス・ベジャール氏。
初演から26年、ベジャール氏が愛した日本の魂を、
「ザ・カブキ」という作品を伝承していくダンサーたちの姿を追う
ノンフィクション番組が2012年8月24日(金)にwowowプライムにて放映されます。

簡単に作品を紹介すると、
物語はおなじみの「仮名手本忠臣蔵」です。
忠義や自己犠牲など日本人の美意識などが凝縮された物語をベースに、
ベジャール氏が日本文化を取り入れながらバレエに仕立てた
東京バレエ団の傑作のひとつです。

そして劇場は、パリ・オペラ座。
番組中にも登場しますが、その外観、劇場に一歩足を踏み入れた時の
美しさは息をのむほどです。
そんな世界から厳選された演目しか上演されることのない
オペラ座での上演に向けての、東京での稽古風景や本番直前の
バックステージでの様子など文字通り密着取材。

今回は中でも、主演の由良之助を演じる二人のダンサーに
スポットが当てられます。

一人は初演から出演し、ベジャール氏からも直接指導を受けたことのある
ベテラン46歳のダンサー高岸直樹さん。
高岸さんはこの公演を持って「ザ・カブキ」をご卒業されます。
そして、もう一人は22歳、若手の新生・柄本弾(つかもとだん)さん。
これまでの蓄積、魂が継承される公演、
バレエの聖地でどう花開くか、是非お見逃しなく!

他にも番組中では、「ザ・カブキ」と歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」の
シーンとの比較なども行われ、その相違点はとても興味深いものでした。

この日はさらに、先述の高岸直樹さん、柄本弾さんによる
トークイベントも開催されました。
お二人は大阪の同じバレエ教室出身でもあります。

-お二人にとってこの作品、由良之助という役は。

高岸さん)入団して最初に頂いた主役がこの役です。
それから25年、作品とともに人生を共に生きてきたような感覚です。
この作品はその時々の自分を図る物差しです。

柄本さん)僕も入団して初めての海外公演で出演しましたが、
その時は討ち入りの一番後ろの列で先頭に立つ直樹さん(高岸さん)を
憧れと追いつきたいという気持ちで見ていました。
そしてこうして先頭の由良之助をやらせていただけました。
やはりその時の自分のステイタスを知ることができる作品ですね。

-柄本さんは初めてのオペラ座、しかも密着取材ということでしたが
いかがでしたか。

柄本さん)オペラ座の斜舞台で由良之助をやる、斜舞台で踊ること自体
初めてだったので無事に公演を終えられてほっとしています。
プレッシャーを払しょくしたのは、“開き直り”です。
始まってしまえば、オペラ座でもどこでも全力を出し切る、
それだけですから。

テレビカメラに関しても、初めはカッコつけてよく見せようとか
思いましたが上手くいかず(笑) やはり開き直り、
いつも通りのことをやるだけだと思ったので、
正直そんなに気にはなりませんでした。


-そんな若手の柄本さんを見ていて、高岸さんはいかがでしたか。

高岸さん)
彼は日本でのリハーサルの段階から日増しに成長していました。
具体的には身体に言葉がどんどん増えている、一つの動きに対しても
言葉が二つにも三つにもふくらみが出てきていました。
しかも彼は足腰が強いので、重心が低いほうが様になる日本のもの、
踏みしめるようなところはしっかりできていました。

何かを継いでいってもらいたいというのは無いんです。
ほかのダンサーだったら違っているかもしれませんが、
彼に関しては本当に自分をしっかりと持っているので、
たとえ壁にぶつかったとしても彼自身でそれを乗り越えていけます。
もちろんその手助けはしますよ!

柄本さん)
光栄です。
家の近くのバレエ教室に通い出したとき、直樹さんのことを知り、
そこから東京バレエ団を意識するようになりました。
こうして一緒にいろいろな役をさせていただく中で、
出来る限りのことを吸収していきたいと思っています。


-高岸さんの最後のステージで涙は?

高岸さん)
無かったですね(笑)
晴れ晴れとした気持ちになりました。
こうしてしっかりと後に続く人がいる安心感でしょうかね。
あとは、東京バレエ団という大きな看板を背負っていましたからね、
自分のキャリアというより公演を無事に終えられたことの
安堵のほうが大きかったように思います。

-ベジャール氏から直接指導を受けるなかで学んだことは。

高岸さん)
勉強し続け、前進、向上し続けることを学びました。


-最後にオペラ座という空間、海外での反応はいかがでしたか。

高岸さん)
イノシシが出てくるシーンなどで笑いが起きたり、
日本ではない反応が面白かったですね。
また、オペラハウスは客席との距離が近いので場面ごとに
拍手をいただくとき、気持ちの“熱”も伝わってきて、励まされました。

柄本さん)
踊っているときはいっぱいいっぱいでしたが、カーテンコールで
客席が明るくなったとき一人一人の方の拍手が本当に伝わってきて、
距離のせいか、オペラハウスという空間がそう感じさせるのか。。。
とにかくうれしかったですね。


「ザ・カブキ」のドキュメンタリーは8月24日夜10時より放送予定。
番組HP

9月1日には2010年にイタリア・ミラノスカラ座で上演された
「ザ・カブキ」も放送が予定されています(由良之助役は、高岸直樹さん)。
番組HP



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/08/04 明治座「大江戸緋鳥808」初日&囲み取材レポ

2012年8月4日(土)13:00
明治座創業140周年記念 「大江戸緋鳥808」
初日観劇&囲み取材レポート


(写真左から 貴城けいさん 東幹久さん 大地真央さん 湖月わたるさん)

大江戸八百八町を舞台に、きらびやかな衣装に身を包んだ強く美しい女性たちが大暴れ!
大地真央さん、湖月わたるさん、貴城けいさん、3人の元・宝塚トップスターに加え、
東幹久さん、原田龍二さん、市瀬秀和さん、山崎銀之丞さんといった男性キャストも個性派揃い。
宝塚切っての名バイプレイヤーとして活躍されていた未沙のえるさんの“女優デビュー”作品でもある「大江戸緋鳥808」。
華やかな初日公演を観劇してまいりました♪


(艶やかな花魁姿の大地真央さん)

5年ぶりに明治座公演に主演する大地真央さんが演じるのは、
“金でも身分でも揚げられない” 美貌の花魁(おいらん)・高尾太夫。
実の姿は忍びの一族の娘である、伝説のくノ一(女忍者)・緋鳥(ひちょう)!

12着もの衣装を早替えありで華麗に魅せてくれる大地真央さん。
艶やかな花魁姿から、気風のいい姐さん、
そして剣さばきもお見事な忍びの姿までどれをとっても、ため息の出るような美しさ。


舞いながら剣を受ける高尾太夫(大地さん)と、凛々しい直姫(湖月さん)

湖月わたるさんが演じるのは、将軍家の一人娘・直姫。
“江戸版オスカル”のような男前なお姫様。
颯爽とした立ち姿、迫力の殺陣シーンは、さすがの切れ味!かっこいいです!!




緋鳥を恋のライバルと思いこんでしまう町娘・お七(貴城さん 写真中央)。
写真右は未沙のえるさん。

貴城けいさん、恋するおきゃんな町娘・お七ちゃんをキュートに魅せてくれます♪
ピンクの着物や、かんざしもとってもお似合い。
まるで本当の“娘役”さんみたい・・と思いきや、可愛いだけではないお七ちゃんも登場しますよー♪
そして未沙のえるさん演じる、長屋の大家さん(おじさんではありません)の登場シーンでは場内から大きな拍手が。
最高の存在感で、大いに笑わせてくれました♪
宝塚同期生の大地さんとは27年ぶりの共演とのこと(!)。
未沙のえるさん、“女優デビュー”おめでとうございます!!


絵師・参次は緋鳥の“目”を絵に描きたいと願う・・

「自分の目で見たものだけを信じる」という絵師・参次(さんじ)を演じるのは、
東幹久さん。
緋鳥の“目”に魅せられ、その姿を自分の絵に残したいと奮闘しますが・・。
東さんと言えば・・「芸能人は歯が命」(なつかしいっ)!
このお芝居、ギャグシーンも満載。客席に温かい笑いがいっぱいに広がります。

将軍のご落胤(らくいん)・伊織を演じる市瀬秀和さん、
緋鳥を助ける老中・伊豆守役の原田龍二さん、
謎の忍び集団・卍党を率いる大蛇(おろち)を演じる隆大介さん、
ちょっぴり頭が弱い忍びのツチノコ役の早乙女友貴さん(キレのいい動き、さすがです!)など、男性キャスト陣も大活躍。
緋鳥姐さんを慕い常にそばに仕える岡っぴき・定吉を演じる山崎銀之丞さんの気持ちのいい台詞回しにもご注目くださいね♪

悲しい過去を抱えながらも、人々の笑顔の為に戦い続ける緋鳥。
はたして彼女の運命は・・?
石ノ森章太郎さんの漫画が原作で、アクションあり笑いあり涙ありの江戸版・ヒーロー(ヒロイン?)物語「大江戸緋鳥808」。
映像を使った美術セットも迫力あり!
子どもからお年寄りまで楽しめる、すっきりと気持ちのいいエンターテイメントです♪




終演後の囲み会見で、大先輩・大地さんを前に照れまくる湖月さん♪


大地さんとの共演・初日を終えて思わず涙ぐんでしまった貴城さん

大地真央さんの七変化に、笑いに、立ち回り・・。
胸がすーっとするような緋鳥の活躍を見た後は、華やかなフィナーレショーも楽しめますよ!
豪華な衣装で歌う大地さん、湖月さん、貴城さんに、客席は大盛り上がり♪
休憩時間には、大地さん、湖月さん、貴城さんがそれぞれにプロデュースした特別弁当も販売されています(限定各30食)。
幕間のお買いものや、観劇前後の下町散策も楽しみな明治座で、
華麗な女たちの正義の戦いを、楽しんでいらして下さいね♪


笑って、泣いて、後味さわやか♪


「大江戸緋鳥808」は2012年8月4日より27日まで、明治座にて上演中!

公式HP

<あらすじ>
誰にも揚げられないことで名を馳せる、
美貌の花魁・高尾太夫。実の名は緋鳥、“くノ一”である。
明るくさっぱりとした人柄から大勢の者に慕われるが、
望まれずに生まれ、戦うために生きた過去に、緋鳥はぬぐい去れない孤独を抱えていた。
時を同じくして江戸幕府ではお家騒動が勃発。
その背景に見え隠れするのは、かつて緋鳥を裏切った忍び集団、卍党であった。
自分の生きる場所は、戦いだけなのか。
将軍家綱の一人娘・直姫、江戸市井に暮らす絵師・参次、お七を巻き込み、
緋鳥の本当の戦いが、今始まろうとしていた。

<キャスト>
大地真央
湖月わたる 貴城けい/ 原田龍二/ 市瀬秀和
未沙のえる/ 山崎銀之丞/ 東 幹久

<スタッフ>
原作:石ノ森章太郎 原作「くノ一捕物帖」より
演出:岡村俊一
脚本:渡辺和徳



舞台写真提供:明治座 おけぴ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/08/05 Dステ11th「クールの誕生」稽古場レポ

2012年8月5日(日)15:00
Dステ11th「クールの誕生」稽古場レポ


話の7割は「笑い」です!!
あのD-BOYSが、50年前の「モーレツ・サラリーマン」に変身!?
熱くてちょっとオマヌケなサラリーマン・コメディ、
Dステ11th「クールの誕生」の稽古場にお邪魔してきました!

(左から三上真史さん、牧田哲也さん)

“本気の演劇”に全力投球する注目の俳優集団 D-BOYS が今回演じるのは、
高度経済成長の時代を一直線に駆け抜けたサラリーマンたちの物語!
脚本は、鶴屋南北戯曲賞受賞後初の書下ろしとなる鈴木聡さん、
そして演出はミュージカル演出の第一人者、山田和也さん!

脚本が演じる各キャストの個性に合わせて「アテ書き」されているからか、
のびのびと、まるでサラリーマンという「もう一つの人生」を楽しむように演じているD-BOYSのみなさん。
ボケとツッコミの応酬や、クスリと笑わせるしかけもたっぷり!!

物語の舞台は1960年代。
所得倍増計画、新幹線や東名高速道路の開通、念願の東京オリンピック。
誰もが「今日よりもっといい明日がある」と信じて、一心不乱に働いていたあの頃。
まだ「ビジネスマン」なんて言葉は一般的ではなく・・
そう、彼らには「サラリーマン」という言葉がよく似合うっ!


なんでも屋の弱小商社・東京堂物産の若手社員、安達&岡田を演じるのは三上真史さんと牧田哲也さん。
上司のイヤミや無理難題にもめげず、
がむしゃらに働く“ウブで一途な下っ端サラリーマン”を力演!

シチュエーションに合わせてクルクル変わっていく表情がなんとも魅力的な
三上真史さん(Eテレ「趣味の園芸」にナビゲーターとして出演中の“園芸男子”!)。

シャツ&ネクタイの着こなしもバッチリ、クールな表情がカッコいい牧田哲也さん。
物語では、キャバレーのホステスへの淡い恋心も・・


鈴木裕樹さんと加治将樹さんが演じるのは、ライバル関係にある中堅社員・矢部&森本。

(左から鈴木裕樹さん、加治将樹さん)

互いの部下である安達と岡田も巻き込んで、激しい昇進争いを繰り広げる二人!
緊迫した掛け合いシーンは二人の息もぴったりで、
見ているこちらがドキドキしてしまうほどでした。

「デキる男」のお手本のような“伝説のサラリーマン”、塙(はなわ)を演じる柳浩太郎さん。
その佇まいから醸し出される雰囲気はとってもミステリアス!
会社浮沈のカギを握るキーパーソンになる予感が!


そして、この日取材したシーンへの登場はありませんでしたが、
D-BOYSから山田悠介さんと堀井新太さんもご出演です!


台本の中にある言葉の意味やイントネーションを何度も確認したり、
言い方を少しずつ変えてみたり……

(鈴木裕樹さん)

稽古場を拝見していて、全員で芝居を創り上げている感じがとても伝わってきました。

(演出・山田和也さんの指導を食い入るように見つめる牧田哲也さん)

(自分の動きを念入りにチェックする柳浩太郎さん。真剣です)


セリフの中には音楽や商品、有名人など、当時の懐かしい風俗が盛りだくさん!
D-BOYSファンの方はもちろん、あの時代に青春を過ごした世代の方々にもオススメです。
逆に当時を知らない方は、現代とのあまりの違いにびっくりするかも!?

(加治将樹さん)

「個性重視」なんていわれる時代だからこそ、
「フォア・ザ・チーム」の精神で、なりふり構わず突っ走ろうとするサラリーマンたちがカッコよく見える。
現代の若者が、日本のめざましい成長を支えた世代に捧げる讃歌ともいえるこの舞台!
接待工作の成否と弱小商社・東京堂物産の行く末はいかに!

抱腹絶倒のストーリーと、D-BOYSのエネルギッシュ&コミカルな熱演、
そして、あの時代に流れていた“超ポジティブ”な空気から元気がもらえそうです!


<公演情報>
Dステ11th「クールの誕生」
脚本:鈴木聡
演出:山田和也
出演:柳浩太郎、鈴木裕樹、加治将樹、牧田哲也、三上真史、
山田悠介、堀井新太(以上D-BOYS・順不同)
/三鴨絵里子、俵木藤汰、弘中麻紀、永井秀樹

(手前は村田部長役の俵木藤汰さん。フレッシュな若者たちをガッチリ支える存在感♪)

大阪公演 森ノ宮ピロティホール 2012年8月25日(土)〜26日(日)
東京公演 紀伊國屋ホール 2012年9月4日(火)〜10日(月)
     PARCO劇場 2012年9月12日(水)〜17日(月・祝)

<あらすじ>
舞台は1960年代。裏銀座にある弱小商社「東京堂物産」の社員たちは、
来年に控えた東京オリンピック用のグッズ販売の権利を得ようと必死だった。
隣接するグランドキャバレー「COOL」で、あの手この手で取引先を接待するのだ。
若手社員・岡田清(牧田)と安達裕人(三上)もそんな狂騒に巻き込まれる。
二人は伝説のサラリーマン・塙(柳)に導かれるようにたくましく成長してゆくが、
やがて派閥争いに巻き込まれ、ホステス・美枝子(三鴨)を巡る恋に翻弄され、同期の友情にひびが入る。
そして訪れる東京堂物産の危機に、二人はもう一度手を取り合って立ち向かうことになるのだが・・。

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クシャクシャの新聞紙は!?

おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

12/08/06 劇団青年座第204回公演「ブンナよ、木からおりてこい」稽古場レポ&インタビュー

劇団青年座 第204回公演「ブンナよ、木からおりてこい」稽古場レポ&インタビュー

2012年8月6日(月)11:45
おけぴ会員稽古場レポ隊企画
劇団青年座 第204回公演
『ブンナよ、木からおりてこい』稽古場レポ&逢笠恵祐さんインタビュー


青年座×おけぴ企画第3弾!
1978年の初演からこれまでに1140回の上演を記録している、
青年座の財産ともいえる作品『ブンナよ、木からおりてこい』(原作:水上勉)。

この世にはもっともっと広く、平和で、仲間の殺されない未知の国がある。
そんな思いを胸に、誰もてっぺんを見たことのない高い木に登り始める、
トノサマ蛙の子ブンナ。
そこでブンナが見たものとは・・。

胸に強く訴えかけるメッセージと共に、歌やダンスもふんだんに取り入れられ、
大人も子どもも楽しめる青年座の代名詞とも呼べるこの名作舞台。

本番に向けて稽古が続く青年座劇場に、
おけぴ管理人&抽選で選ばれたおけぴ会員レポ隊5名の皆さんとお邪魔してまいりました♪

今回の公演は、新演出&新楽曲でのリニューアル上演。
青年座としては、これが5バージョン目になるとのこと(!)。
時代に合わせて形を変えつつ上演が続けられているのですね。
演出を手掛けるのは青年座文芸部の磯村純さん。音楽は高崎真介さんです。

そして、元気いっぱいのトノサマ蛙、主演のブンナを演じるのは、
青年座若手の注目株!逢笠恵祐さん。
今回、大抜擢で大役を演じる逢笠さんに、
おけぴレポ隊がお話をうかがってまいりました!!


レポ隊)
『ブンナよ、木からおりてこい』という舞台について、お聞かせ下さい。

逢笠さん)
とてもメッセージ性が強い作品ですよね。
説明の台詞も多いですし、よく喋りますし(笑)。
その中で、いかに説明をしないか、メッセージをいやらしくしないかを課題にしています。

レポ隊)
そのためには、どのようなことを意識して演じていらっしゃいますか?

逢笠さん)
素直にやるのが一番かなと。
(ちょっと間をあけてから)“誠実にやること”ですかね。

質問に対して、ゆっくりと丁寧に、言葉を選びながら語る姿に
なんてしっかりとした若手俳優さんなんだと、しかもなんてイケメンなんだと、
レポ隊一同、間近に見る逢笠さんにほれぼれとして、さらにインタビューは続きます。

レポ隊)
カエルを演じることについて、いかがですか?

逢笠さん)
現実的に考えると・・無理だなと(笑)。
(四つん這いになる格好に)慣れるまでは股関節が痛かったりして(笑)。
腰も痛いな、とか。
でも、その体勢をとったときに“気持ちが変わる”んですね。
そういったところから得るものがありますね。
(カエルの目線で見ると)まるでアリエッティの世界です(笑)。
人間が思わぬところから、カエルたちは影響を受けたりしていて、
例えば外来種なんてカエルにとっては死活問題ですよね。
そういうことにも考えが及んだりして、広がりを感じています。

レポ隊)
気にいったセリフはありますか?

逢笠さん)
ラスト近くの、“たくさんの命がつながって僕というカエルがここにいる”というセリフが好きです。
僕は出身が福島なんです。
震災があり、色々と考えていたときに、この本を頂けたというのがあるので、
このラストは自分に重なります。
(ブンナの物語の)結末は必ずしもハッピーエンドではないと思います。
これから困難もあるだろうし、命の危機も・・もしかしたら次の日に死んじゃうかもしれない。
でも木から降りて、執着心がなくなって新しいものが見えると言いますか。
上を見て、体験して、降りてきて・・(ブンナが)これから強く生きて行くという、
そんなことを思いますね。


レポ隊)
この舞台は、お子さんもご覧になると思いますが、その点については?

逢笠さん)
子供って、思っているよりは大人、ですよね。
こういった普遍的なテーマの作品を、子供は素直に受け取ってくれるんじゃないかと思います。
あまり子供とか大人とか、どちらもとか、そういう目線では作っていないですね。
メッセージを押し付けがましくしないというのが、ひとつのテーマとしてあるんですが、
見た方、それぞれが感じて下さったらいいなと思っています。
“伝える”というよりは、“伝わる”というようになればいいかなと。

逢笠さんの、まさしく“誠実”な受け答えに、レポ隊一同ウンウンと頷きながら
お話に引き込まれました。
ここで聞きたくなったのは、逢笠さんがどんな方なのかということ。
インタビューは和やかに、打ち解けた雰囲気で続きます。

レポ隊) 
青年座に入ろうと思ったきっかけは?

逢笠さん)
福島ではあまり演劇公演がなくて、映画をよく見ていました。
俳優の西田敏行さん(元・青年座所属)が同郷なんです。
映画などで見ていて、あこがれていて・・。
(自分が青年座に)入ってみたら、もういらっしゃらなかった(笑)。
先輩にあこがれて入団した時には、まさか自分がカエルをやることになるとは思っていませんでした。
貴重な経験だと思います(笑)

レポ隊) 
好きな俳優さんはいらっしゃいますか? 

逢笠さん)
渡辺謙さん、真田広之さんは、(力をこめて)かっこいいですよね!
男から見てもかっこいいなって思うのは、すごいことだと思います。

レポ隊)
どういった俳優さんを目指していらっしゃいますか?

逢笠さん)
(しばらく考えてから)今は、このブンナというお芝居を誠実に演じられる俳優になりたいと思っています。
この作品をやり終えた後は、また変わってくると思うんですが。

レポ隊)
好きな映画、お芝居があれば教えてください

逢笠さん)
(ちょっとテレながら)『ニューシネマパラダイス』が大好きなんですよ。
(大きく相槌を打つレポ隊)
あれ、いいですよね!! 何回観てもいいです。普遍的な作品だと思います。
あと、演劇では深津絵里さんが出演していらした『春琴』が好きですね。


レポ隊)
今回のお芝居の配役の発表のときは、いかがでしたか?

逢笠さん)
実は同期からメールで、“決まったよー”って来たんです。
“あ・・・”っていう感じで(笑)。
“・・・メールで来ちゃった”みたいな感じでした(笑)。

レポ隊)
最後に、ブンナという歴史のあるお芝居で主演されるのは大変だと思うんですが、
プレッシャーは感じてらっしゃいますか?

逢笠さん)
プレッシャーはそんなに感じていない方だと思います。
緊張はするのですが、気にしてもしょうがないなと思っちゃうんです(笑)。


逢笠恵祐さんのお答え、ひとつひとつに誠実感があり、
的確な言葉でしっかりと話されるのが印象的でした。
『ブンナよ、木からおりてこい』という先輩たちから受け継がれた重要な作品に対して、
敬意と度胸をもって挑む姿勢に感銘を受けました。

もっともっと聞きたいことも出てくるような雰囲気でしたが、残念ながらお時間です。
稽古中の貴重なお時間をさいていただき、たくさんのお話をありがとうございました!

続いて製作スタッフの方に、青年座劇場の裏側をご案内いただきました!


迷路のように細い通路を抜けて、ドアを抜けて・・・。



青年座劇場の舞台を見下ろす調光室へと出てまいりました。
窓の向こうは劇場です。天井に照明が設置してあるのが見えます。
さらに階段を降りて、稽古場へとご案内いただきました。

本番の舞台は新国立劇場・小劇場ですが、
青年座稽古場に本番さながらの舞台が組んであります。
この作品は、歌とダンスのあるお芝居です。
この日は、発生練習から歌のお稽古、
さらには動きもつけてのダンスシーンを拝見させていただきました。




演出の磯村純さん。とても気さくにレポ隊にも笑顔で話しかけてくださいました!



歌と群舞の迫力が満点です!こんなアクロバティックな振り付けもあります。



だんだん、役者の皆さんが、カエルに見えてきました・・・。


写真左は、かつてブンナを演じられたこともある佐藤祐四さん。今回は老蛙役です。
右の逢笠さんと、新旧ブンナの揃い踏み!


骨太のドラマが展開する中で、
歌ったり踊ったりの楽しい場面も盛り込まれている『ブンナよ、木からおりてこい』。
ブンナが木を登っていく場面は、逢笠恵祐さんが四つん這いで激しいアクション、
ダンスと歌で高揚感に満ちていました!
カエルたちの合唱は、楽しくて、パワーがあって、可愛くてユーモラス♪
それでいて切なく、胸に迫ってくるパワーは、さすが青年座。
充実の稽古場見学を終え、本番の舞台がますます楽しみとなったレポ隊。
スタッフ、キャストの皆様、お忙しいところを、本当にありがとうございました!


稽古場、インタビューの様子は、
おけぴレポ隊参加者の方のブログでも紹介されていますので、ぜひご覧くださいませ。

ブログ「毎日お気楽日記」(みもままさん)

ブログ「青山航士さんを囲むおしゃべり広場」(ゴージャスようこさん)

レポ隊参加者の皆さんから届いた感想を、一部抜粋してご紹介いたします♪

(レポ隊Oさんの感想より)
劇団の見学は、隅々まで拝見させて頂き、たくさんのドキドキ感ワクワク感を体験させて頂きました。
青年座の歴史を垣間見ることが出来、有り難かったです。
仕事中お邪魔しました製作をはじめ、スタッフの皆様ありがとうございました。

歌の練習のあとのダンスは老若男女がみんなと一つになり踊り合わせている姿が、
また、皆さんがいい汗を流している姿が、良いなぁと思い、いい舞台に仕上がる確信を持ちました。
舞台初日が今から楽しみです。

(レポ隊Uさんの感想より)
公演の主演・ブンナ役をつとめる逢笠恵祐さんは意外に冷静でした。
ブンナという大役において、プレッシャーと戦っているのかと思いきや、
「緊張するけど特に気にしない」と淡々と話してくださり、ここでも大物の予感がします。
「演劇を好きになってもらう前に、演じる方が力をつけなければ」。
これからの演劇界における注目株の逢笠さんの堂々と真っ直ぐで力強い目力が、印象に残りました。
福島県出身の逢笠さんが中心となり、カエルの視点で命やその尊厳を描くこの作品が、
東日本大震災やいじめの問題が取りざたされる今に上演されることに大変な意義があると思います。


出演者の皆さんがカエルの体勢で動きながらダンスと歌の稽古を拝見していると、
自分も不思議と動物サイズになっている気分!
人間が姿として登場しないからこそ、弱肉強食の世界における動物たちの生きざまを通して、
真っ直ぐ観客の心に届くものがあります。
歌や台詞など、新しい演出も組み込まれた「ブンナ~」。
今から開幕が待ち遠しいです!

弱肉強食の世界の中で、ブンナが体験する“生”の本当の意味とは・・。
今の時代に痛烈に、そして優しく語りかける名作舞台、お見逃しなく!

劇団青年座 第204回公演
『ブンナよ、木からおりてこい』
8月20日(月)~26日(日)
公式HP
公式ブログでもレポ隊訪問をご紹介いただいています♪


<ものがたり>
この世にはもっともっと広く、平和で、仲間の殺されない未知の国がある。
そんな思いを胸にトノサマ蛙の子ブンナは
住みなれたお寺の境内にそびえ立つ椎の木に登ります。
やっとの思いでてっぺんまで這い上がったブンナ。
そこには、ブンナがもぐり込むことの出来る土のたまった空間があった。
太陽が輝き、草花が風にそよぎ、うまい虫までが飛んでいる。
天国だ――!
しかし、そこは鳶の餌ぐらだったのです。
次々に連れてこられる傷ついた雀、百舌、鼠、蛇たち。
彼等は「死」を前に壮絶な戦いを繰り広げる。
天国から地獄に突き落とされたブンナ。
土の中で怯え、慄きつつ、なを生きることを考える。
季節は秋から冬へ、そして長い長い冬眠――。
春がやってきた。
眠りから覚めたブンナは鼠から生まれ出てきた虫たちを食べ、
仲間が住むお寺の庭へおりて行くのでした。


最後に逢笠恵祐さん&おけぴレポ隊、記念撮影の様子を♪

おけぴレポ隊企画、今後も引き続きよろしくお願いします♪


取材&撮影:yoshida、mamiko、おけぴレポ隊の皆さん  監修:おけぴ管理人


12/08/09 東京芸術劇場内覧会レポ

2012年8月9日(木)10:30
東京芸術劇場内覧会レポ


2階席サイド後方(E-34)からの視界

9月にリニューアルオープンする東京芸術劇場(池袋)。
改修のポイント、劇場の今後の取り組みなど生まれ変わった
芸劇に期待が膨らむ内覧会の様子をお伝えいたします!


こちらはプレイハウス(旧・中ホール)です。


サイドバルコニー席とサイド照明、レンガ壁面で
劇場のイメージもがらりと変わります。


1階客席から階段を上がると・・・


一階客席後方にはこのような立ち見可能エリアが設けられています。
プレイハウス全体で立ち見90名が可能になりました。


1階席後方からの景色はこのようになります。


全体的に勾配を急に改修してありますが、1階席後方サイドは
さらに一段高く、より見易いような工夫が!


また、1階前方席では壁とお席の間に空間があり、出入りもできます。
(後方席については、その限りではありませんのでご注意ください。)



2階はこちらの座席表を基に各座席からの視界をレポートします。


2階席センター後方、D-24からの視界


2階席センターブロック最前列からの視界、バーも舞台にはかかりません!
1階席の前方の千鳥配列(観やすい!)も確認できますね!


2階席バルコニー席から舞台を見ると(2-LB-5)。


2階バルコニー席先端からはこのように見えます(2-LB-1)。

壁面のレンガ、ところどころコンクリートむき出しの箇所があり、
そこに間接照明が効果的に使われています。
これはかつての壁をはがした名残を生々しく感じて欲しい“改修”ならではの演出!

また、ホスピタリティ面では
プレイハウスでの女性用お化粧室の増設、東京芸術劇場利用の
お客様を対象とた託児サービスの新設などうれしいニュースも!

~託児サービス~
「託児施設芸劇キッズ・ミューズ(仮称)」劇場5階エレベーター横
対象:東京芸術劇場でご鑑賞のお客様
利用時間:開演1時間前から終演後30分まで
利用料金:生後4か月から1歳児 2,000円/2~6歳児 1,000円
お申込み・お問い合わせ:
(株)テノコーポレーション東京本部03-5413-3427 (平日9時から18時)

また、テナントについても、プレイハウス隣接のイタリアンレストラン、
1階アトリウムのベルギービールカフェ両店は23時まで営業となり、
ご観劇後の語らいにも最適!
更に、郵便局も新設され記念切手の発売もあるそうですよ!

そして、こちらは1階アトリウムに新設されたBOX OFFICE、
劇場インフォメーションやチケット販売はこちらへ!
後方に見えるのは劇場5階のコンサートホール(旧・大ホール)へのエスカレーター。

改修前はアトリウム中央を横断していましたが、
壁際に1‐2階、2‐5階への乗り継ぎ形式となりました。
(新しいためか、エスカレーターの床面が若干滑りやすいように感じたので、
しばらくはご注意ください)


続いてコンサートホール(旧・大ホール)、シアターイースト/ウェスト
(旧・小ホール1・2)の様子もご紹介いたしますね。


コンサートホール入口

コンサートホールはロビーも広い空間をゆったりと使っています、
1時間半前開場となるので劇場空間をたっぷりとお楽しみください。

壁面に棒状の木製リブを入れることで反射音をやわらかくするなど
音響面での改善がなされています。
そして芸劇コンサートホールといえば、パイプオルガンですね。
こちらは現在もオーバーホール中、2013年3月がお披露目!

そして地下一階へ(噴水はなくなってしまいました)!
今まで小ホール1と2だった劇場が、Theatre East と Westに!


“土”をイメージした地下1階フロアです。


シアターイースト最後列から


舞台が近い!


シアターウェスト 最後列から


サイドシートもあります。

ちなみに各ホールのイメージは、
コンサートホールが“鉄”、プレイハウスが“木”、地下1階シアターが“土”なのだそうです。

以上、新しい芸劇のハード面をご紹介してまりましたが、
プレイハウスリニューアル後
最初の演目は「蜷川(幸雄)さんに使われる前に先に使いたかった」という
野田秀樹芸術監督自らの新作「エッグ」(おけぴ制作発表レポ)
他にも「東京から世界へ、そして世界から東京へ」をスローガンに注目の作品目白押しです。

野田秀樹芸術監督の言葉を借りると
「劇場は出会いや交流の“場”であるべき、大雑把だった劇場の色を賑わいの色に変える。」
「人が、心が変わらなくては良くならない。そのきっかけとしての改修だと思っています。」
これからの芸劇に注目です!!

公演ラインナップはこちらより 
東京芸術劇場 公式HP


丸みのあるロゴも可愛いですね。


おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/08/11 こまつ座「芭蕉通夜舟」稽古場&GPレポ

2012年8月11日(土)13:00
こまつ座「芭蕉通夜舟」稽古場&GPレポ

こまつ座第九十八回公演は俳聖・松尾芭蕉の一代記。
井上作品初参加の坂東三津五郎さんの魅力を鵜山仁さん(演出)が
ぐぐっと引き出します!

日本の四季を感じ、日本語の響きに癒される。
余計なものをそぎ落とした、涼やかささえ漂う舞台です。
特に雪月花の美しさを語る台詞などはそれぞれ、
うっとりと聞きほれてしまいます。
それでいて、ずっこけるようなことをさらりと言ってしまう芭蕉。

そんな井上ひさしさんならではのユーモアを交えながら
普遍的なメッセージが込められている。
これはまた、芝居好きにはたまらない作品です。

そんな芭蕉役には坂東三津五郎さん。
芭蕉の19歳から51歳までの32年間のうち、一人のシーンだけを
切り取った全三十六景を“ほぼ”一人芝居で作り上げます!
(なぜ一人のシーン、なぜ三十六景なのかは是非劇場で。)

時折、“地”に返り、坂東三津五郎さんとして台詞を発する場面では
客席と舞台、まったく壁を感じさせず、そっと傍らに佇むかのような
親しみやすさで作品の世界に誘ってくれます。

若き日の宗房時代、洒落や滑稽さが持ち味の江戸談林俳諧の
宗匠として名を馳せた松尾桃青時代、
そしてわびしさに徹して苦吟する芭蕉の姿。

俳聖でありながらも一人の人間として人生や句作に迷い悩み、
その中で自分の道を歩んでいく芭蕉がとても身近に感じられます。

ちょっとおどけたような表情や飄々とした言い回しの中にも、
洗練された美しさを感じられるのは三津五郎さんだからこそ!

みなさんご存知のあの名句が生まれた背景が語られる場面もあり、
芭蕉本人の口から解説を聞いているかのようなうれしさがあります。
お芝居なんですけどね。

そしてもう一つ、この作品は、ほぼ一人芝居なのですが、
この “ほぼ”というのがポイントで。

それは・・・舞台上には坂東八大さん、櫻井章喜さん、林田一高さん、
坂東三久太郎さんといった朗唱役の四名もいらっしゃるのです。

さらさらと流れるような景の転換もみなさんが担って、黒衣のような、
進行役のような、その一方で芭蕉の傍らで見守っているかのような、
絶妙の距離感でそこに存在するのです。

また、小道具の“見立て使い”の面白さも魅力です。
一つの小道具が芝居の中で、一瞬にして全く別のものに
見えてくるから不思議です。

お芝居って素晴らしい!

軽やかに綴られる松尾芭蕉の一代記から受け取るメッセージは
見た人それぞれの立場や感性で様々でしょう。
そんなところも十七文字から無限の広がりを感じる俳句に
似た印象を受ける作品です。

<公演情報>
2012年8月17日~9月2日 紀伊國屋サザンシアターにて
公演HP
上演時間 1時間半

<イベント情報>
「井上ひさし「せりふ」展」
紀伊國屋画廊(紀伊國屋書店新宿本店4階)
2012年8月16日(木)~28日(火)<会期中無休>
午前10時~午後6時30分(最終日午後6時まで)
入場料は無料



おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人 (写真提供:こまつ座)


12/08/13 ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ」制作発表レポ

2012年8月13日(月)11:00
ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ 足ながおじさんより」制作発表レポ

9月にシアタークリエにて上演(日本初演!)される
「ダディ・ロング・レッグズ」の制作発表をレポートします。

ご登壇されたのは、ご出演の井上芳雄さん、坂本真綾さん、
脚本・演出のジョン・ケアードさん、
そして「あしなが育英会」会長の玉井義臣さん。

“足ながおじさん”、名乗ることなく陰ながら援助することの
代名詞にもなっているほど日本で愛されているこの物語。
導入部以外は少女ジルーシャの手紙で構成されているおなじみの原作小説を
今回なんと二人ミュージカルにアレンジ!!

ジルーシャを援助しながらも次第に彼女に惹かれていく若き慈善家
ジャーヴィスを演じるのは井上芳雄さん。

「この作品をやるにあたり、周りの、特に女性の中に
“小さいころからの愛読書だった”という方が多く、
プレッシャーをかけられています(笑)。
(演じるにあたり)小説をしっかりと読みましたが、もちろん
ジルーシャが援助によってどんどん花開いていく話ですが、
同時に僕が演じるジャーヴィス、彼はお金も持っていて、
社会的にはすべて兼ね備えているかのような人物が、
人間としてジルーシャと知り合うことで変わり、
救われている話でもあると感じました。
そのことが分かった今、この人物を演じられることが
さらに嬉しくなりました。」

聡明で芯の通った“大人っぽさ”のあるヒロインの
ジルーシャには坂本真綾さん。
2年ぶりのミュージカル作品出演です。

「“足ながおじさん”はすごく好きな小説でしたのでジルーシャを
演じられるということになったときは本当に嬉しかったのです。
ただ、子供の時に読んだ印象では、
ラストシーンについては曖昧な記憶しかありませんでした。
改めて原作を読み直したら、“ラブストーリー”でもあることや
大人になろうとしている女性が社会に進出し、自立心が芽生えてゆく
成長の物語でもあることに気付きました。
昔読んだ時よりもジルーシャにたくさん共感しましたし、
より一層ジルーシャを好きになりました。」

坂本さんの凛とした眼差し、井上さんのジェントルな佇まいと“長い足”!!
本当にぴったりなキャスティングです。

そして脚本・演出を手がけたのは「レ・ミゼラブル」や
「ベガーズオペラ」でもおなじみのジョン・ケアードさんです。
物語の魅力、そして、上記2作品に代表されるように群像劇を数多く
生み出してきた彼が、なぜ二人だけのミュージカルにしようと思ったのか
お話してくださいました。

「“手紙”というものの面白さは書き手と読み手がいることです。
“書いた人の思い”と“読んだ人が受け取る思い”があり、
また時間のギャップも生まれてきます。
今はEメールの時代ですが、かつては少なくとも数日はかかりました。
そのあたりがこの作品の心臓部になっていると思います。

少女ジルーシャが知らない男性に手紙を書く。
小説での面白い点は、彼女の心の中がいつも動いており、
たくさんの考えを持っているということです。
小説を読めば読むほど、彼女がどういう人間かということに
魅了されてゆきます。
そして手紙を受け取るその男性(ジャーヴィス)も、書かれてある
内容に心を動かされていくのです。

これはジルーシャへの教育の話ですが、
結果としてジャーヴィスにとっての教育でもあるのです。
何も持っていない少女と、何でも持っている男性、
互いの立場が少しずつ入れ替わってゆき、
彼女以上に彼の方が、彼女を必要とするようになるのです。
すべてを持っていたのは本当は彼女だったのです。

そして、二人は実際に会い、彼女は彼が誰だかを知らず、
恋に落ちてしまうところに作品の素晴らしいドラマ性があります。
彼女は自分が孤児だということを恥ずかしくて言えません。
一方、彼も自分がお金を援助しているということを言えません。

彼らの間に掛ける橋はなく、それがとてもドラマチックな状況なのです。

ですから、これは二人の間の物語でなくてはならないと考えました。」

納得です!
そんな穏やかながら濃密な心の交流をするお二人は実は初共演!

ジョンからはキャスティングの理由を

「真綾さんは頭の良い女性だからです。
そして同等に井上さんも、頭の良い手紙を楽しめるほど
頭の良い男性だからです。」

ここですかさず井上さんからの
「足の長さは関係なかったのですか?笑」

という問いには

「もちろん、足の長い人でなくてはなりませんが(笑)、
頭が良いことの方が足より大事です。」

そんなお二人、井上さん、坂本さんのお互いの印象、お稽古の様子については

坂本さん
「スチール撮影の時に初めてお会いしましたが“本当に足が長い、
背の高い人が来た”というのが第一印象です(笑)。
そして、私たちは同学年なのですが私が18歳の役で、
井上さんがおじさんの役でいいのかなという不安もありました(笑)。

ただ実際に稽古が始まると、まだご一緒して5日ぐらいなのですが、
同じステージ上に井上さんがいらっしゃるというだけで、
心強さがあります。
この作品はパートナーと一緒に作ってゆくのだという気持ちで、
もっと仲良くならなければと思って一日一個質問をしようと思っています(笑)。」

井上さん
「先ほど唐突に“風邪とか引かないんですか?”と聞かれたんです。
それがそうだったんだな(笑)。
でもそんな努力をしてくださってとても嬉しいです。

僕もまだ鬼のような量のセリフと歌詞を覚えている所なので、
もっと余裕があれば、僕からも一日一個質問ができると思うんですけれど(笑)

ただ、稽古の中で感じていることは、
今回はほとんど目を合わせてお芝居することがありません。
だいたい僕は舞台の奥の方にある僕の部屋にいて、
真綾さんからはまず僕の姿が見えない状態。

僕も直視してはダメだと言われているので、
聞くことでお互いを感じてやるしかないのです。
でも、もしかしたら見える状況よりも、
お互いに多くの事が感じ取れるのではと思っています。

坂本さんはとっても聡明な方だなと思います。
歌手・声優さんでもあり、僕はあまりお会いしたことのない
タイプの女優さんで、舞台の女優さんとは違うタイプです(笑)

舞台の方は勢いや情熱などが前に出る方が多く、
もちろん真綾さんにもそういうところはあると思いますが。
それが直接表現されるのではなくて、考え方とか、
稽古に向かう姿勢などで伝わってくるという、
それがとても面白く、新鮮です。」

井上さんからは舞台上での様子についても。

「二人ミュージカルというもの自体が珍しいですよね。
その上、舞台も原作同様にジルーシャの手紙だけで進んでいきます。
ジルーシャは、主に学校などで手紙を書いていて、
僕はニューヨークのオフィス、書斎でその手紙を読んでいるというシーンが
同時進行していくという、とても面白い構成になっています。

時々ジャーヴィスも自分の想いを喋りますが、主にジルーシャの手紙を
読んでいます。手分けしてね(笑)。
でも、そんな二人が劇中で何回か実際に会うのです。

そんなときでも、1幕で二人が会うシーンでは実際に会っていながら、
喋っている台詞は手紙の内容だったりします。
複雑に聞こえるかもしれませんが、舞台上だから成り立つ、
とてもエキサイティングな構成になっています。」

坂本さんからはミュージカルナンバーについて

「時代・場所・国・景色にすごく合うようなカントリーっぽい、
緑の匂いがしてきそうなサウンドです。
ジルーシャは歌う曲も多いのですが、台詞のバックで流れる音楽も
言葉だけでは表現しきれないような、その奥にある気持ちを
表現してくれるようなことも多くあり、これがミュージカルなのだと
改めて感じています。

井上さんとは実際に一緒の場所にいることがあまりなく、それぞれ
違う場所で、違う思いで、それでも一緒に同じハーモニーを歌います。
その構成がすごく綿密に練られていて、本当によくできているなあと、
毎回歌いながら発見の多いおもしろい曲がいっぱいあります。」

【“足ながおじさん”という物語の力】

今からちょうど100年前にジーン・ウェブスターによって書かれた
小説“足ながおじさん”からミュージカル作品を生み出したジョン・ケアードさん。
小説にちなんだ「あしなが育英会」として50年にわたり遺児の救済活動、
特に教育支援されてきた玉井義臣さん。
不思議なご縁のお二人からは小説にまつわるちょっと意外なお話が。

ジョン・ケアードさん)
「(日本ではよく知られているとのことですが)私は日本に来るまで、
12年以上前、妻(翻訳・訳詞の今井麻緒子さん)がその小説を
手渡してくれるまで、この小説を知りませんでした。
実は、アメリカでもあまり知られていません。
この作品が有名な国は世界で2つ、それはフランスと日本です。
こうして最初にこの小説を知った東京にこの作品を持ってこられること、
同じ小説から興味を得てあるものを作ったという共通点のある
あしなが育英会の玉井会長と本日同じ舞台に立てていることを
とても光栄に思っております。」

玉井会長)
「私は母親が交通事故で亡くなったので、ジャーナリストとして
ペンで遺児の救済活動、特に教育支援を行ってまいりました。
石油ショックの時、新聞で大きいスペースをもらって
“教育里親募集”と報道して頂いたのですが、1人も応募者がなく、
どうしたものかと半年ぐらい考えました。

そこで“あしながさん”と、自分の名前を言わずに、
継続的に子供に奨学金を送る人を募集としたところ、
前は一本も鳴らなかった電話が数日間鳴りっぱなしになりました。
以来、「あしなが育英会」として活動してまいりました。
ジョン・ケアードさんが、“あしながさん”をミュージカルという形で
再現してくださることに対して大変感謝しております。」

“あしながさん”この響きの温かさに触れ

井上さんからは
「この物語はジルーシャとジャーヴィス二人の話ではあるのですが、
ジョンもチャリティーのことを話されていましたし、
会長も実際にこの作品の名前を組織の名前にされて
素晴らしい活動をされているということを聞き、
自分たちも何かそこに繋がりのあることをさせていただいていることに
改めて気づきました。お話をうかがえてよかったです。」

坂本さんは
「この“あしなが”という4文字が、日本人にとても馴染みがあり、
本当に身近な作品なのだなと改めて思いました。
今回またこの活動に参加できるというのはすごく嬉しいですし、
大人になって『足ながおじさん』という作品を読み返す機会になり、
原作の本当の姿をもう一度広く知っていただき、さらに世代を超えて
繋がって、あしなが育英会とともにずっと根付いていくとよいなと思いました。」

お二人から気持ちを新たにお稽古に臨まれる決意を感じる制作発表でした!

~おまけ~
二人ミュージカルの稽古場ってどんな雰囲気なのか。。。気になりますよね。

ジョン)
今まで5、60人いるようなプロダクションを手掛けてきたので、
二人しかいない舞台を演出するというのは休暇みたいな気分です(笑)。
でも出演者にとっては休暇でも何でもないでしょう。
なぜなら、他の50人がやっていた仕事を二人きりで
やらなければならないからね(笑)

井上さん)
すごく静かです。
二人だからというよりは、ジョンがとても穏やかな方なので、
休憩時間も、僕らは必死に台本を読んでいますが、ジョンは
窓辺で静かに本を読んでいます(笑)。

坂本さん)
ジョンの静けさが逆にプレッシャーで、
静かに目で何か言われているような気がするので、
とにかく覚えるだけ覚えなきゃと思ってやっています(笑)。

<公演情報>
2012年9月2日~ シアタークリエにて
公式HP

★おけぴ会員の皆様に
9/4(火)14時開演の部のチケットを定価(9000円)ではございますが、
今下記よりお申込いただきますと、おけぴプレミアム会員一ヶ月をもれなくプレゼント!
チケットは8/30(木)迄にカードか振込でお支払いいただき、
チケットは当日劇場受付でのお受け渡しとなります。
お申込はこちらから


おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/08/16 「コーパス・クリスティ 聖骸」稽古場レポート

2012年8月16日(木)13:00
「コーパス・クリスティ 聖骸 」稽古場レポート



ジョシュア役の渡部豪太さん(写真左)と、ジュダス役の窪塚俊介さん(写真右)


聖書で語られるイエス・キリストの受難と、ユダの裏切りのストーリー。
もし、それが愛しあう男たちの物語だったとしたら・・?


イエスの生涯を、現代のアメリカに生きるゲイ青年の設定で描く舞台、
「コーパス・クリスティ 聖骸」。
13人の男たちがクールに、そして熱く“奇跡”を起こす稽古場に潜入してまいりました!



テキサス生まれの青年として、等身大に描かれるイエスと12人の使徒たち。
劇中劇のように語られるイエス・キリストの物語は、
どこまでが台詞で、どこまでが役者の“素”なのか・・。

まるで、13人の男子たちが集まって楽しくおしゃべりをしているような雰囲気をみせたり、
ヒリヒリと焼けつくような愛の形をみせたりと、
かろやかに移り変わる、その場の「空気感」に魅せられました!



テキサスのモーテルで産み落とされた、ジョシュア(=イエス)を演じるのは、
この作品が初・舞台単独主演作となる渡部豪太さん。

ふわっとした不思議な存在感で、
自然と周りに人が集まって来るような独特の魅力です。
口元に涼しげな微笑みをうかべた姿に、「神の子」としての説得力あり!



迷い悩むジョシュア。
そして、そんな彼と運命的な出会いをする青年の名は、ジュダス(=ユダ)。



妖しい魅力でジョシュアを包み込むジュダスを演じるのは窪塚俊介さん。



愛を求める者、そして愛を与える者・・。
それぞれの立場を入れ替えながら続く、青年の成長物語とも受け取れるこの作品。
自分の「未来」を予感しながら、
男たちに「愛」を与え続けるジョシュアの瞳が切ない・・!

彼を囲む12人の使徒を演じる、
永嶋柊吾さん、米原幸佑さん、永山たかしさんら、出演者の皆さんは、
使徒以外の役も複数演じていらっしゃいます。
この日のお稽古場では、誰がどの部分を担当するのかは流動的。
本番の舞台では、どのような組み合わせが見られるのか楽しみです♪



ベテラン・松田洋治さんの声が稽古場ぐっと引き締めます!
(ちなみに、松田さんの頭の手ぬぐいは“ポニョ”柄でした~♪さすがはアシタカ!)



近江陽一郎さん



(写真中央:永山たかしさん)
わいわいと、何とも楽しそうな男たち。



(写真右:赤澤燈さん)

旅を続けるジョシュアたちは、そこで何を見つけるのか・・。



“最後の晩餐”の後、ジョシュアを捕え連行する、
北川能功さん、鷲尾昇さん、今奈良孝行さんのお兄さんチーム。

出演はこのほかに藤井泰造さん、安西慎太郎さんと、男ばかりの13名。
聖書の物語に忠実に進むストーリーながら、
そこには、思わぬ「笑い」と「衝撃」が散りばめられています。



稽古を見つめる、訳・演出の青井陽治さん。

公演会場は、演技スペースの周り360度をぐるりと客席が取り囲む青山円形劇場。
全方位、至近距離で出演者たちの演技を堪能できますね♪
稽古場でも演出の青井陽治さんが座る位置を変えながら俳優たちの演技を見守ります。

『蜘蛛女のキス』『マスター・クラス』等で知られる、
アメリカのトニー賞受賞作家、テレンス・マクナリーが1998年に発表した問題作。
コーパス・クリスティとは、
キリストの亡骸の意味であり、またテキサス州にある都市の名前でもあります。

異端者として、現代社会に現れたイエス・キリストの迷い、苦しみ、そして愛・・。
13人の男たちが起こすパーフェクトな奇跡を、お見逃しなく! 


<公演情報>
2012年9月6日(木)~17日(月・祝)
青山円形劇場

<出演>
渡部豪太/窪塚俊介
今奈良孝行/北川能功/鷲尾 昇/永山たかし/米原幸佑
近江陽一郎/赤澤 燈/藤井泰造/永嶋柊吾/安西慎太郎 
松田洋治

<ストーリー>
13人の男性らが舞台に集まって来る。1人はジョシュア役、1人はジュダス役。他の11人の俳優たちは、いくつもの役を演じる。そして、ひとつの劇が開幕する。
テキサス州のモーテルで、メアリー(マリア)はひとりの男子を産み落とす。その人こそ、世界が待ち望んだ子供であるとルーム・サーヴィスら(三賢者)に告げられ、男子はジョシュア(イエス)と名付けられる。するとジョシュアの前に“主なる神”が現れ、ジョシュアに「神の子」としての使命があることを告げる。
ジョシュアは「神の子」として迷いを持ちながら、すくすくと成長していく。「自分の運命は?」「人を愛するとは?」そして、彼は恋を経験していく。いよいよ高校最後のシニア・プログラムの日。ジョシュアはある少女にパートナーを申し込む一方で、ひとりの少年・ジュダス(ユダ)と、運命的な出会いをする。

青年となったジョシュアは、ある日突然姿を消した。何年もの放浪の旅へと出発したのだ。そこで、ヒッチハイクしたトラックの運転手に砂漠で置き去りにされ、ジェイムス・ディーン(悪魔)が誘惑を仕掛けて来る。しかし彼はそれに打ち勝ち、ついに迷いを解く。「人の子」としての人生を歩むため、都会へと帰還する。

その後、数々の奇跡をみせるジョシュアのもとに、次々と弟子となる者たちが集まって来る。使徒と呼ばれる12人。その中には、あのジュダスの姿もあった・・。

やがて訪れる、避けることの出来ない運命の“その日”。
ジョシュアとジュダス、そして使徒たちは-。

公式HP

公式ブログ




ジョシュアに迫るジュダス!!


おけぴ取材班 文:mamiko 撮影:yoshida

12/08/16 ユーミン×帝劇「8月31日~夏休み最後の日~」制作発表レポ

2012年8月16日(木)14:00

ユーミン×帝劇「8月31日~夏休み最後の日~」制作発表レポ

101周年を迎えた帝国劇場に、デビュー40周年のユーミンが初登場!
この秋最大の話題作の一つ、
ユーミン×帝劇「8月31日~夏休み最後の日~」の制作発表にお邪魔してきました♪

サーカスと共演した「SHANGRILA」をはじめ、さまざまなエンターテイメント・ショーにチャレンジしてきた
ユーミンこと松任谷由実さんですが、今回挑むのは、演劇とのコラボレーション!

ユーミンを語る上で欠くことのできないパートナー、夫の松任谷正隆さんが描く切ない純愛物語と
ユーミンの忘れられない名曲の数々が融合!
今までに観たことのない魅惑的な舞台が、演劇の殿堂・帝国劇場で繰り広げられます!!


脚本・演出を手がける松任谷正隆さん。
コンサートの演出では30年以上のキャリアがありますが、意外にも芝居の演出は初めてとか。
「コンサートでもなく、芝居でもなく、そのどちらでもあるようなもの。
そしてミュージカルでもない。
観終わった後に、何を観たんだかわからないけど、一つのストーリーが見えたな、
というものができればいいなあと思っています」


「正直言って自信はありません」と謙遜する正隆さんに、ユーミンは
「自信がないという演出家を差し置いて、私はもう勝ったようなもの」
早くも勝利宣言!? 会場を笑わせます。
「役者の方々の力と音楽の力を合体させて、お客さまに<純愛>という名の
素敵な催眠術をかけたいと思っています」

帝劇には、子どもの頃からたくさんの思い出があるというユーミン。
「小学校の高学年のときに、前田美波里さんを一目見たくて
『風と共に去りぬ』を観に来たのが初めての帝劇体験。
楽屋で出待ちもしました。結局サインはもらえなかったんですけど。
お屋敷が火に包まれたり、本当の馬が出てきたり……
帝劇のスペクタクルなイメージが心の中に残っています」

今回は<純愛物語の案内人>として登場するユーミンですが……
「スポーツ紙に『ユーミン女優デビューか』と書いていただきましたが、
残念ながら演じはしません(笑)。
舞台の流れに沿って、歌を歌います。
多作なもので、シーンを膨らませるに足る曲がさまざまありますから、
新しい気持ちで歌って、より舞台を立体的にしていきたいと思っています」

由実さんの位置づけについて、正隆さんは
「由実さんには<女ヒッチコック>をやらせたかったんです。
見えないところにいる、みたいなね。
看護婦をやるシーンもあるんですよ。コスプレ、かな(笑)。
あまり無理があったらやめますが(笑)」
ナース・ユーミン!? これには由実さんもびっくり。
ユーミンがどのように登場するのか。これも舞台の見どころの一つです!


吉沢さん演じる一彦の元カノ、千佳を演じる貫地谷しほりさん。
一彦が交通事故で重傷を負ったことをきっかけに、かつての恋人の脳内世界を旅します。
「稽古中に由実さんの曲を流しているのですが、
それを聴いているだけで胸がいっぱいになります」

最近は特に「海を見ていた午後」をリピートしているという貫地谷さん。
「由実さんの曲は、『当時はあの曲がかかっていたな』と、思い出を連想させてくれる。
今回も、お客さまに何かを感じていただけるような演技をしたいと思っています」


吉沢悠さんが演じる一彦は、ご本人の説明によれば「優柔不断な男」とか。
「きっと女性は<だから男ってだめなんだよね>と思うんじゃないかと思います」

「ミュージカルでもライブでもなく、芝居と音楽が一体になるという
とても難しい世界観に挑戦するわけですが、
本読みをしただけでも、
音楽と演技の世界観が一緒になるとこんなに素晴らしい空気ができるんだ、
ということを強く感じました」


一彦の「元・元カノの役」を演じる陽月華さん。
「一言で言うと<嫌な女>。
今までにあまり経験のないような役なので、私にとっては挑戦です」

「<こんな女が私の彼氏につきまとっていたら嫌だな>
って思っていただけたら成功かなと思っています。
観に来ていただく皆さまの心に、優しい気持ちだったり切ない気持ちだったり、
いろいろな色の気持ちが残る舞台になるようにがんばります」


そして最大の注目は、ユーミンが舞台でどんな曲を歌うのか!? ですが、
「秘密です。曲を言っちゃうとつまらなくなっちゃうので」
と正隆さん。
記者の「タイトルが<夏休み最後の日>なので、夏っぽい曲?」という問いには、
「あ~、甘いな!」
と一言。会場は爆笑!!
「今考えているのは15曲か16曲。なじみのある曲も、コンサートであまりやらない曲もあります」
曲目は、舞台本番のお楽しみ、ということにしておきましょう!

エンターテイメントの新たな境地を果敢に切り拓いてきたユーミンが、
今度はどんな表現を見せてくれるのか!? 期待に胸が膨らみます。
時代を映す鏡、ユーミンの新たなる挑戦。この秋注目の舞台です。
ぜひ帝劇でご堪能ください!


<公演情報>
10月7日(日)から31日(水)まで 帝国劇場にて。
詳しくは、公演HPをご覧ください。

<あらすじ>
8月31日、交通事故で重大な怪我を負った一彦。
そこへ1年前に別れたはずの千佳がなぜか呼び寄せられる羽目に。
千佳は意識不明の一彦の夢の中に入ることを決意。二人は一彦の脳内で再会をする。
二人は記憶の中を旅をし、同じ時間をまったく違う思いで すごしてきたことに愕然とする。
小さな誤解が誤解を生み、疑惑は膨らみ、ついには真実をも曲げてしまうことを知った千佳は、
再び一彦とやり直そうと決意するが・・・。

<スタッフ>
脚本・演出:松任谷正隆

<出演>
松任谷由実
貫地谷しほり
吉沢 悠
陽月 華
入絵加奈子
伊藤明賢
細見大輔
小澤真利奈


この作品にちなんだスペシャル・カクテル!
(公演中、帝国ホテルの本館1階バーで提供)
その名も「Memory(遠い日の思い出)」。
まるでユーミンの曲のタイトルのような素敵なネーミングですね♪


おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

12/08/19 NAKED BOYZ オフィシャルファンクラブ「NBC」発足イベント“NBC キックオフ・パーティ”レポート

2012年8月19日(日)14:00
NAKED BOYZオフィシャルファンクラブ「NBC」発足イベント
“NBC キックオフ・パーティ”レポート


メンバー総勢30名!
所属事務所の垣根を越えて集まった、
イケメン俳優ユニット「NAKED BOYZ(ネイキッドボーイズ)」に、
オフィシャルファンクラブが発足♪

夏真っ盛りの浅草・花やしきにて行われた、
ファンクラブ発足イベント“NBC キックオフ・パーティ”の模様をお届けいたします♪♪


(前列左から篠谷聖さん、清水一希さん、佐藤峻さん、松岡佑季さん)


2010年の8月19日に結成された「NAKED BOYZ」。
2周年を迎えたこの日、ファンクラブ発足記念イベントに集まったのは、
現在、ドラマ「息もできない夏」に出演中の清水一希さん、
舞台「abc★赤坂ボーイズキャバレー3回表」出演中の福山聖二さん、
日本初のスマホ向け放送局Nottvのレギュラー番組「美男子界」に出演中の
篠谷聖さん、坂口りょうさん、松岡佑季さん、佐藤峻さんなど、
25名のメンバーたち。




(写真中央:福山聖二さん)

ファンクラブの皆さんと一緒にしたいことは?という質問に、
「ファンの皆さんと海外旅行に行きたいです!
行きたい国はドイツですね・・みんなでビール飲んでワイワイしたい!」
と、熱く語る福山聖二さん。


新メンバー・山沖勇輝さんは、
「体育祭、スポーツをしたいです。ファンの方とメンバーとみんなで!」
とアピール。
さらに「ファンの皆さんとホットヨガをやりたいです!」(by田野井強さん)
等々、みなさん次々にMY企画を発表!
実現したら、ファンの皆さんにとっても夢のような企画となりそうです♪


そしてこの日、NAKED BOYZが取り組む舞台公演第四弾、
NAKED BOYZ ACT Ⅳ「青木さん家の奥さん」の上演(10/10-14@築地ブディストホール)も
発表されました。




(麦チーム座長の松岡佑季さん)

内藤裕敬さん(南河内万歳一座)原作のエチュード芝居の傑作に、
Wキャストの2チーム(麦チーム&米チーム)で挑戦するメンバーたち。
5人のキャストが実名で等身大の役を演じます。
物語のほぼ全編にわたってエチュード(アドリブ)芝居が求められるこの作品。
舞台上でどのような化学反応がみられるのか、乞うご期待!

そして、お待ちかね、
ファンの皆さんが参加してのキックオフパーティがスタート!


思い思いのファッションに身を包んだメンバーたちの、
コーディネイト対決 (「本日の美麗装」) あり、
トークあり、ゲームありの盛りだくさんの内容で、
客席も笑顔がいっぱい♪



(薔薇王子こと佐藤峻さんのファッションは「テニスウェア風」)


夏らしく、浴衣姿のメンバーも♪(写真中央:服部喜照さん)




帽子でかっこよく決めた清水一希さん、
この日のファッションテーマは「ラフbutカジュアル」。


「ラフとカジュアルは一緒でしょ」と、清水さんにツッコミを入れるメンバーたち。



個性的なジャージで登場の福山聖二さんは、
「ヤンキー風に決めてきました!」と高らかに宣言。
ちなみに「街中ではこの格好は出来ません・・」とのことでした(笑)。


さらにこの後の「リアル美だん子ちゃん」コーナーでは、
ファンの方をステージに上げて、
“風邪をひいてしまった彼女にかけるひとこと”を、メンバーたちが実演!




リアルな“彼氏”っぷりに会場の盛り上がりは最高潮に!!

この他、ファンクラブイベントとして隔月でのお茶会開催なども発表された
今回のキックオフパーティ。
最後はメンバー全員がファンの方ひとりひとりと握手でお見送りとなりました。

オフィシャルファンクラブ発足で、
ますます勢いに乗るイケメン俳優ユニット・NAKED BOYZ。
今後の彼らの活躍にご注目ください♪♪

NAKED BOYZ公式HP

メンバーブログも要チェック♪


<NAKED BOYZ ACTⅣ「青木さん家の奥さん」公演情報>
公演日程
2012年10月10日~14日(日)築地ブディストホール
出演
チーム米:松岡佑季/夏樹弘/岩崎孝次/佐藤峻/服部喜照
チーム麦:福山聖二/森輝弥/吉原シュート/飛磨/仲沢景




おけぴ取材班&撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人


12/08/20 ミュージカル「タップ・ジゴロ」稽古場レポ&インタビュー

2012年8月20日(月)
ミュージカル「タップ・ジゴロ」稽古場レポ&
HIDEBOHさん・横山智佐さん・井上和彦さんインタビュー


日本における“リズムタップ”の第一人者、
北野武監督の映画「座頭市」の圧巻のタップシーン(出演・振付・指導)でも知られる、
タップダンサー・HIDEBOHさん主演の舞台「タップ・ジゴロ」。

戦後間もない銀座を舞台に、
芸に生きることしかできないタップダンサー・ジョニー佐々木と、
田舎から上京してきた歌手志望の娘・鞠子、
そして彼らを囲む様々な人々の想いが、
華麗なタップ・ステップと、胸にしみる歌声とともに展開するオリジナル・ミュージカルです。


2年ぶりの再演となる今回、
初演から引き続き、主役のジョニーを演じるHIDEBOHさん、
鞠子役・横山智佐さん、
そして、二人が舞台に立つキャバレーの支配人を演じる井上和彦さんに、
お話しを伺ってまいりました!
白熱の稽古場レポ写真とともにお楽しみください♪♪




(稽古場に鳴り響くタップの音!最高の迫力です!!!)

【HIDEBOHさんプロフィール】
本名 火口秀幸 6歳からタップダンスを始め、19歳の時に渡米。タップダンス界の巨匠であり、グレゴリー・ハインズの師でもあるヘンリー・ルタンに師事する。この時に出会ったリズムタップと自らの音楽の融合体である「Funk-a-Step(ファンカステップ)」を新しいパフォーマンスとして確立。今尚追求を続けている。
「座頭市」(監督:北野武)のタップシーンの振付で大きな注目を浴び、以降は振付をはじめ、音楽・映画などのジャンルにおけるプロデュースワークも行っている。
現在はリズムヴォーカルユニット「LiBLAZE」を率いて新しいパフォーマンスを展開中。

【横山智佐さん プロフィール】
1969年生まれ、東京都出身
1987年に「ブラックマジック M-66」(ナラ・フェリス役)で声優デビュー。「ガンダムW」(ノイン)、「ノンタンといっしょ」(うさぎさん)、「クッキングアイドル マイ・マイ・まいん」(ゆりあ社長) 等、テレビ・ゲームなどを中心に多数の作品に出演。
なかでも「サクラ大戦」の真宮寺さくら役では声優にとどまらず舞台版でも主演を務める。これを皮切りに舞台俳優として、「愛しの儚」、「リンゴの木下で」、「ミュージカル ギャラクシーエンジェル Re-MIX」、「ラヴ・レターズ」、「朗読劇 電車男」「THE TAP GUY」等に出演。
ナレーション「魁!音楽番付」放送中。

【井上和彦さん プロフィール】
1954年生まれ、神奈川県横浜市出身。
「キャンディーキャンディー」(アンソニー・ブラウン)、「美味しんぼ」(山岡士郎)、「タッチ」(新田明男)、「サイボーグ009(1979年版)」(009島村ジョー役)、「機動戦士Zガンダム」(ジェリド・メサ)、「NARUTO」(はたけカカシ)、「機動戦士ガンダムAGE」(フリット・アスノ(第2世代))、洋画「NCIS」(リロイ・ジェスロ・ギブス)他、ナレーション、テレビ・ゲーム・歌など幅広く出演。
近年は、年に1、2本の舞台にも出演。
音響監督としても数多くの作品作りに携わっている。


~HIDEBOHさん・横山智佐さん・井上和彦さんインタビュー~




(写真左から 井上和彦さん、HIDEBOHさん、横山智佐さん)

おけぴ )
2010年春の初演から2年ぶりの再演。
初演から引き続いてのご出演の皆さんですが、お稽古場の雰囲気はいかがですか?

井上 )
楽しいですよね。

HIDEBOH )
楽しいですねえ。

横山 )
めくるめくスピードで進んでいます(笑)。

井上 )
容赦ない感じです。

HIDEBOH )
容赦なく進んでいますね。ついていくのに自分も必死(笑)。
何がなんでも進みます、という感じで。

横山 )
夏の合宿みたい(笑)。・・「しごき」です。

おけぴ )
(笑)一体どなたが“容赦なく”進めていくのですか?


HIDEBOH )
演出の本間先生(本間憲一さん)が、ガーっと(笑)。
ガー!!!っと進んでいますね。



おけぴ )
今回、新たに演出で本間さんが入られたことで、舞台の中身も変わっているのでしょうか?

HIDEBOH )
そうですね。登場人物の関係性などの描写がより詳しくなりました。
前回は、(観客の)想像にお任せするという感じだったところが、
より描写が詳しくなっているという感じですね。


横山 )
(井上)和彦さんは大胆に曲が変わったものがありますよね。

井上 )
前回はHIDEBOHさんとタップをしながら歌うナンバーだったんですが、
設定がちょっと変わりましたね。


HIDEBOH )
カラオケの中でちょっと歌うだけだったのが、今回は色々と(笑)。

おけぴ )
井上さんが演じられているキャバレーの支配人・竹中役は、
セリフで書かれているだけではない「裏側」が見えるような素敵な役ですよね。
その他の役柄も、舞台上で語られているだけではない裏のストーリーとか、
抱えている想いのようなものが感じられます。

HIDEBOH )
今回は、さらに台本には無かった設定まで入ってきていますからね(笑)。


おけぴ )
それこそ容赦なく設定が足されている、と?

HIDEBOH )
はい(笑)。
ですから初演を観た方でも、
違う意味でより詳しく、より色々なことがわかるストーリーになっていますね。
出演する我々も・・私だったら「ジョニー佐々木」という人物を、
もうちょっと掘り下げて、こういう人物だったのかなというところを、
もっとお見せしたいですね。

おけぴ )
ジョニーという役は、ひとつ素晴しい芸を持っているけれども、私生活は相当めちゃくちゃというか、ハチャメチャな人物ですよね。

横山 )
うふふ。いやーね、芸人って(笑)。

HIDEBOH )
ほら、女性には嫌われるんですよ、だいたい(笑)。

横山 )
(ジョニーは)地に足がついてないな、という感じ。

HIDEBOH )
(笑)。


横山 )
“悪い”のが好きな女性にはもうたまらないでしょうけどね。

おけぴ )
今回、さらにディープに役作りされていくということですね。

HIDEBOH )
そうですね。
ジョニーという人はものすごくピュアだと思っています。
寅さんのような(笑)。
ろくでなしだけれど、どこかピュアで、肩肘張っている。
本当の自分を出せる相手がほとんどいなくて、
実はノミの心臓というか、弱いところがあって、
それを隠すために、ずっとツッパって生きてるというような・・そんなふうに自分は捉えています。
それが過去の先輩芸人の姿や、
アメリカ文化が流れ込んできた当時の戦後の混乱時期と、オーバーラップしますね。
ジョニーがそのまま、自分の「等身大」だと大変な事になるんですけど(笑)。
でもまあ、どこか等身大のようなね。
僕はお芝居の技量があるわけではないので、
一生懸命に「そのまま」でいくしかないのかなと思っています。

おけぴ )
お父さん(タップダンサーの火口親幸さん)の世代の芸人さんたちとか。

HIDEBOH )
ねえ(笑)。
めちゃくちゃな人たちですからね!

おけぴ )
昔の芸人さんって、今では考えられないエピソードもありますよね。

HIDEBOH )
そうそう。
時代も違いますし。
今だったらもう大変ですよ。逮捕されちゃいそうな人たち(笑)。

おけぴ )
でもそこには、めちゃくちゃなんだけど情けがあったりとか、芸のプライドがあったりとか。そういう感じがすごく素敵だなと思います。

横山 )
「芸人」って特別な存在だったんですよね。

HIDEBOH )
当時は特にそうだったでしょうね。
なぜか、「許される」みたいなね(笑)。

おけぴ )
ひとつ何か、光輝く芸を持っていればという。

横山 )
だから、「しょうがない」っていうようなね。
一般の生活をしている人たちには想像も及ばないような世界で、
才能を持っていて、生活もしているということなんでしょうね。

おけぴ )
だからこそ舞台の上で輝く、と。
横山さんの演じられる鞠子も本当に「いい女」で素敵な役ですね。

横山 )
けなげですよね。一生懸命生きています。


おけぴ )
ジョニーへの思いも持っているけれど、秘めている・・その感じがいいです!

横山 )
そこは、かわいい田舎者なので(笑)。
青森出身の純粋な女の子なので、
きっとジョニーさんみたいな大スターに対して、触れることもできないんでしょうね。

おけぴ )
最後はふたりの立場が逆転するようなストーリーになっています。

横山 )
時代の波にうまく乗っていける鞠子と、
あえて時代の波には乗ろうとしなかった、タップの力を信じているジョニーと・・。
うん、切ない終わりになっていきますね。

おけぴ )
単純に悲劇でもなく、ハッピーエンドでもなく。とても余韻のある、いい終わり方ですよね。

横山 )
それこそが、時代の人間模様なんだと思うんです。
平成に生きている私たちですが、
時代の空気をうまく、戦後すぐの昭和の時代を作っていけるように・・はい、がんばります(笑)。

HIDEBOH )
のぼっていく鞠子と、まあ、衰退していくというか・・ジョニーとの人間模様。
どうしようもない切なさなんですけれど、そこにドラマがあるんですよね。
どれが正解の幸せか、というのはわからないですけれど。
それぞれの中での価値観と、その葛藤が描かれている。

おけぴ )
切ないドラマが深く描かれている一方で、
HIDEBOHさんならではのタップのかっこいい華やかなシーンや、
皆さんが歌われるシーンなど、「ショー的」な部分もとても楽しみです!

HIDEBOH )
その部分は、まあまあ・・ぼちぼちと・・ゴリ押しで進んでいます(笑)。
でもやはり(井上)和彦さんがいらっしゃると、稽古場の空気感がすごいですね。
僕なんかずっと、色々なアニメで和彦さんの声を聞いて育ちましたから。
横山さんもそうですし、宝塚の方(星奈優里さん、大鳥れいさん)もそうですし、
その道のエキスパートの方がたくさん稽古場にいるわけです。
その面白さっていうのはすごくあって・・独特の化学反応を起こすというか。
歌一つ歌っても、セリフ一つ言っても、すごいんですよ!空気が!
それが自分には刺激だし、面白く感じています。

おけぴ )
何か一つ極められた方がバラバラの個性で集まっている、豪華なキャストですよね。

HIDEBOH )
お客様には、ストーリーだけではなく、色々な意味でリアルに楽しんでいただけるはずです。




(全員がひとつになって、タップを踏みます。この迫力!ぜひ生で体感して下さい!!)

おけぴ )
井上さんと横山さんのお二人もタップを踏まれるシーンがあるんですよね?

横山 )
「おまけ」という感じで。
刺身の“つま”ぐらいの感じに思っていただけると(笑)。

井上 )
前回(初演時)、脅されて。

HIDEBOH )
(笑)!

おけぴ )
どなたに脅されたんですか!?(笑)

井上 )
(HIDEBOHさんを指さしつつ)
エンディングで「ちょっとだけ和彦さんがやってくれると全員で出来るんだけどな」って言われて・・。

おけぴ )
断れないですね、それは。

井上 )
ほんの少しだけなんですけどね。
それだけでも、(タップを)やったことのない人間からすると、もう足がパンパンになって。
これをずっと、舞台の頭から最後までやっているHIDEBOHさんはすごいなと思いましたね。

HIDEBOH )
いえいえいえ(照れながら)。

井上 )
一流のタップダンサーと、同じ舞台で一瞬でも音を鳴らせるというのはすごいことだなあと思って。

HIDEBOH )
それは「声」も一緒ですから!
一応、僕も真似しようとはするんですよ。台詞の言い回しとか。
でも全然真似できないんですよ(笑)。
今回、初めて台本をもらった、その日に本読みだったんです。
これがもう、テレビを見ているかのようにスーッと、気持ちよーく(お二人の台詞を)聞けてしまうんですね。
あまりに気持ちよくて、自分の次のセリフが出てこなかったりとか(笑)。
声のパワーというのは、すごいものなんだなと思いましたね。

おけぴ )
同じく、お二人の声をたくさん聞きながら育った世代ですので、
後ほどお稽古場を見学させていただくのを楽しみにしています!

横山 )
「こんなもんか」って思うんじゃないかな(笑)。

おけぴ )
いえいえ、そんなことは!
声のプロのお二人からしても、
HIDEBOHさんのステップを一から教えてもらえるというのも、
ある意味とても贅沢なことなわけですよね。

横山 )
まったく、そのとおりですね!

井上 )
今日ね、そこ(タップ)、やるんですよ・・。

HIDEBOH )
今日の稽古は(フィナーレの)タップのシーンからですから。

横山 )
実は今回の稽古、「タップシューズってカビ生えませんか」という質問から始まりました。

HIDEBOH )
使いましょうよー(笑)。

横山 )
2年前の舞台以来、履いてなかったので。
家中ひっくり返して探しました(笑)。

HIDEBOH )
なんでわかんなくなっちゃうんですか(泣)。
でもね、(横山さんの)ファンの方は驚くと思いますよ。
舞台の上でお芝居をされているうえに、タップもされていますから。

井上 )
智佐ちゃんはね、元々芝居もタップも、ね。

おけぴ )
趣味でタップを習っていらしたとか。

横山 )
いやいや、タップは・・長く習ったわりには上手にならなかった悪い例です。




(お言葉とは裏腹に、華麗にステップを踏む横山さん!)

横山 )
演出家の本間(憲一)さんも、なにしろタップの名手ですから。
エンターテイメントの部分でも、さらに見ごたえのあるものになっております。
えー、その部分はほぼ他の方にお任せなんですけど(小声)。

HIDEBOH )
タップに精通していらして、
ミュージカル界でも活躍されている本間さんの演出は、
その切り口の角度がすごく鋭いと思うんですね。
ですから、結果的には面白い、新たなるものに仕上がるはずなので。

おけぴ )
本間さんとHIDEBOHさんは、タップのスタイルに少し違いがあるとか。

HIDEBOH )
ええ、本間さんはどちらかというと、“シアタータップ”というエレガントなスタイル。
基本は一緒なんですけれどね。
大きくは“ブロードウェイスタイル”というミュージカルで見るようなタップと、
もう一つ、日本には最近まであまり入っていなかった、黒人の“リズムタップ”がありますね。
“リズムタップ”は、体を楽器として使うんです。
足の楽器というか、パーカッションのように、ステップを音楽やバンドの一部のような使い方をするタップダンス。
私の両親は、いわゆるブロードウェイスタイルで、
自分自身もフレッド・アステア、ジーン・ケリー・・というところで育っているのですが、
そこに自分が興味を持ったリズムタップと、いろいろミックスされています。

おけぴ )
今回の舞台では、HIDEBOHさんのいろいろなスタイルが見られるかも、という感じですか?

HIDEBOH )
「かも」というか、絶対見せますよ!

おけぴ )
「見てくれ!」という感じですね。

井上 )
感動して鳥肌が立ちますよ。本当に。




(HIDEBOHさんのステップは時に力強く、時に軽やかに、
と変幻自在!
まるで魔法のような足さばきです♪
思わず取材のメモを取る手も止まってしまう圧倒的なダンス!!)


おけぴ )
お稽古場では素晴しいステップを、間近で見られるわけですね。

井上 )
はい。僕ら、得しています。
みんな出演すればいいのに(笑)。

おけぴ )
最後の場面は出演者全員でタップを踏まれるということなんでしょうか。

HIDEBOH )
もう全員です!やります!

おけぴ )
みなさん特訓中というわけですね。

井上 )
ときどき、僕が舞台上にいないかもしれません。

HIDEBOH )
(笑)いやいやもう和彦さん・・だめですよ(笑)。


井上 )
楽屋で、はあーっ・・てなっているかも(笑)。

HIDEBOH )
和彦さんは気が向いたときに出る、なんて(笑)。

横山 )
2日に1度くらい?

井上 )
「今日はだめ」ってね(笑)。

おけぴ )
井上さんが、ちゃんといらっしゃるかどうかチェックしつつ拝見します(笑)。
振付は今回、HIDEBOHさんと森新吾さん(DIAMOND☆DOGS)とお二人でされています。
森さんというと、D☆Dの中ではヒップホップのイメージが強いので意外に思ったのですが・・。

HIDEBOH )
彼は、びっくりするくらい器用なんですよね。
物事への対応力、貪欲にいろいろと吸収することとか。
その才能をD☆Dでも発揮していると思いますし。
僕も同じなのですが、難しいことを考えずにとにかく前に進める人ですね、森さんも。
歳こそ少し離れていますけれど、“同志”としてすごく分かりあえるというか。
クリエイティブな話ができる相手ですよね。




(稽古中に振付について意見を交わす森新吾さんとHIDEBOHさん)

おけぴ )
振付は、お二人で話し合いながらつけていくのでしょうか?

HIDEBOH )
僕が構想を伝えて、動きに関しては森くんが大半のことはやってくれます。
タップにまつわることや、こう見せたいなとかいうことは僕も意見させてもらって。
ステージングというものは結構な割合で森くんがやってくれていますね。




(“タップダンサー”森新吾さんの魅力を再発見!)

※森さんは10/3~博品館劇場公演のみ出演。9/8の志木市民会館プレビュー公演は森さんに代わり坂本恵介さんが出演されます。

おけぴ )
お二人のコラボレーション、期待しています!
そして、タップ以外のHIDEBOHさんの魅力、役者・HIDEBOHさんの演技も非常に楽しみにしております。

HIDEBOH )
演技に関しては、僕にとってはこの稽古場が“リアル学校”ですから。
いま声優さんとしてトップで活躍されているお二人(井上さん横山さん)の喋り方とかを
密かに真似してみたりしています。
これが面白くて(笑)。
なるほどね、なんて言いながら。

おけぴ )
いかがですか。
お二人から見て役者・HIDEBOHさんは?

横山 )
私、HIDEBOHさんは天才だと思っています。

HIDEBOH )
何をおっしゃる。

横山 )
なんでも出来るのに、すごく勉強熱心。
いつもお稽古をビデオ撮影されていて、家に帰ってまた・・

井上 )
家に帰ってから三回、通し稽古をするんですよ(笑)。

HIDEBOH )
いやいや、そんな!

横山 )
(HIDEBOHさんに)いつ寝ているんですか?

HIDEBOH )
いや、やっぱりね、怖いんですよ。
ほら、周りのみなさんすごい方ばかりでしょ。
タップでこそなんとか・・という感じですけれど、ほかのことに関してはずっと恐怖ですね。
だって、自分は歌手じゃないし役者じゃない。
それでも主役は主役ですから・・その切迫感がいつもあって。
落ち度を見せると・・落ち度なんていっぱいあるんですけど、落ち度を見せたら、「お前、引っ込め!」って言われそうで(笑)。

横山 )
えー・・。

HIDEBOH )
いやいや、本当です。
そういう恐怖感がいつも体の中にはあって。
まあ、ビデオは撮っていますが、大して見ていないんですけれどね。

おけぴ )
稽古を全部録画して、復習されているんですか?

HIDEBOH )
全部見きれないですけどね。
でもやっぱり撮っておかないと不安だし・・。
そんなに勉強熱心じゃないです。ただ怖いんです。
安心できるように・・「薬」みたいなもんですよ(笑)。

おけぴ )
ちょっとジョニーの役柄ともかぶる、追い込まれているような感じでしょうか。

横山 )
ああ、そうかもしれませんね。

HIDEBOH )
いや、だから怖がりですよ。
僕自身は緊張の怖がりとはまたちょっと違うんですけど。

横山 )
慎重、なんですかね?

HIDEBOH )
なんか・・「ヤバい!」と思うんですよね。
昔、先輩に怒られたような記憶もあって(笑)。
「何やっているんだ」って、言われそうなね、気がするんです。
このお二人は言わないですけれど。

おけぴ )
お二人からみて、実際にはどうですか?

井上 )
僕は人一倍努力してないから(笑)。

横山 )
「引っ込め」って言われたらどうしよう・・というような恐怖感は私も同じように持っていますね。
でも、やっぱり人のタイプってさまざまだな、と言いますか・・(笑)。
私はそこでちょっと開き直ることができてしまうんです。
「寝てから考えるか」って思ったり(笑)。
「歌とかダンスとか、本業じゃないんだし仕方ないか」なんて。
・・・(井上さんに)明らかに気楽ですね、私たち。


HIDEBOH )
そう言ってらっしゃいますけど、
ご自分のコンサートの計画とか、すごく前から準備されているんですよ。
そういう方だと、僕は知っているので(笑)。

横山 )
ビビリでもあるんです。
でも最終的には・・。

おけぴ )
あるところまで来たら・・、

横山 )
投げるタイプ(笑)。

HIDEBOH )
(笑)。投げちゃうんだ。

横山 )
そうやって生きてきてしまったな、って、いま気が付きました。

HIDEBOH )
それでも出来上がるんだからすごいですよ。

井上 )
HIDEBOHさんを見ていると、「ああ、がんばらなきゃな」と思いますね。
一日稽古が終わると、疲れるじゃないですか。
で、そこからまたHIDEBOHさんは、がんばるじゃないですか。
僕はたぶん、疲れたら酒飲んで寝ちゃう(笑)。
「はぁ・・もうだめだ」って。


HIDEBOH )
僕も寝てますよ(笑)。

井上 )
でも、この再演に出演させていただくにあたって、気持ちだけは前回よりもいいものをという思いで取り組んでいるつもりです。
といっても、みなさんのなかでいちばん稽古に出られていないのですが・・。

HIDEBOH )
和彦さん、お忙しいから。
我々だって「わあー和彦さんに会えた!」と思うんですから。稽古場で(笑)

井上 )
稽古場に来るとみんな「久しぶり」って言うんだよ(笑)。

おけぴ )
吹き替えのお仕事と、舞台のお仕事はやはり違うものですか?

井上 )
(大きく頷きながら) だって、声の仕事ってセリフ覚えなくていいんですから(笑)。
いまは、受験勉強みたいですよ。覚えることがいっぱいあって。
覚えるのは当たり前のことなんですけどね(笑)。
こんなの記事にならないよね、でもやっぱりけっこう苦痛ですよ(笑)。
もう年も年なんだからさ・・。

横山 )
その苦痛がお好きなんだと思いますよー(笑)。

HIDEBOH )
そんな気もしますねえ(笑)。
和彦さんは「チャレンジャー」だと思いますよ。
こんなふうに言ってらっしゃるけど、結局は新しい“次”に行かれる方なんですよね。

おけぴ )
井上さんのタップシーン、楽しみにしております!!
では、最後にこの作品の見どころをお一人ずつお聞かせ下さい。

横山 )
私は、青森弁のセリフがすごく増えている事と、
鼻歌でいいからと言われていたはずが、けっこう1曲丸々歌うぞ、というところが見どころです・・(笑)。
曲も増えております!

HIDEBOH )
初演に比べて確実にバージョンアップしていると思います。
また、僕の立場から言うと、
ある意味伝承していかなければいけない、戦後の・・もしかしたら芸能界の始まりのような部分の物語をたくさんの方に知っていただきたい、というところですね。
そして何と言っても、
タップを生で見ていただくのと映像で見ていただくのは、全く違うものなんですよね。
生のタップは、人間に鼓動がある以上、様々な喜怒哀楽を感じてもらえるはずなんですね。
ですから、どうしても“生”を観に来ていただきたいなと思っています。

おけぴ )
生のタップの魅力をひと言で言うと?

HIDEBOH )
この作品のセリフにも実は出てきていて、「テレビじゃ本当の音は出ねえけどな」って。
生のタップの音の中には、いろいろな感情や形が見えるはずなんです。
でもそれが、周波数に乗ってキュッと小さくなっちゃうんですね。
実際に生で観ていただくと、それが全部、空気として感じるものなので、
「なるほどね」と思っていただけるのではないかと。
それを、一人でも多くの方に感じてほしいなといつも思っておりまして、
今回もそこは一緒でございますね!

井上 )
やっぱり「ライブ」ですよね。
同じ空間の中で、生で伝わってくるもの。
今回、この「タップ・ジゴロ」再演のお話をいただいたときに、
すぐに「やらせてください!」と言ったんです。
それは何故かというと、
この作品は様々なジャンルの人が集まっているのに、「戦って」いない。
みんながみんなを認め合って、一つのお芝居を創り上げていくっていう、とても良い空気。
一つのものを創り上げるってこんなに楽しいことなんだな、という、
その楽しい空気を少しでもみなさんに伝えられたらいいなと思いますね。
観た方が、それを感じてくださって、
で、帰りがけには“エア・タップ”をしながら帰ってくれたら(笑)。
帰りの電車の中とかでステップを踏みたくなっちゃうような、ね(笑)。

HIDEBOH )
井上さんは“エア”じゃだめですよ(笑)。

井上 )
いやいや、ちゃんと音も出しますよ。
金具取ってないですから(笑)。


HIDEBOHさん、横山さん、井上さん、ありがとうございました!

この後、出演者全員が登場するフィナーレのタップシーンの稽古を拝見させていただいたのですが、
とにかく、ものすごい迫力です!!



(元宝塚トップ娘役のお二人・星奈優里さん、大鳥れいさんに加えて、芋洗坂係長もご出演♪)

お話しの中にあった通り、生のタップの迫力に思い切り圧倒されました。
一人のタップシューズが鳴り出して、そこに少しずつ重なっていくステップ、
徐々に高まっていくその音・・。
全員のステップ、その音が揃った時の気持ち良さ!
まさに圧巻です!

お稽古場の床も空気もビンビン揺れていて、とにかく全員で踊る踊る踊る♪♪
HIDEBOHさんがステップを踏むと、その靴音が音楽になるんです♪
それに合わせてエレガントに踊る星奈優里さん、
そして軽快に豪快に体を揺らす芋洗坂係長(めちゃくちゃ身軽っ)!
横山さんや、井上さん、そして大鳥れいさんが、
皆さんとても真剣な表情で自主練習をされている姿も印象的でした。

とにかく、出演者全員のHIDEBOHさんのタップテクニックを“吸収したい!”感が半端ではありません!!
この迫力は、劇場で体感する価値あり!
いえ、まさしく劇場でしか体感できないエンターテイメントです。

HIDEBOHさんのステップを生で見るだけでも大満足な上に、
戦後の銀座を舞台に繰り広げられる切ない人間模様がしみじみと描かれ、
さらにピッカピカのタップ・ショーも、と盛りだくさんなミュージカル♪


ぜひ劇場で、パワーアップした「タップ・ジゴロ」の世界を堪能していらして下さいね!!


<公演情報>
9月8日 プレビュー公演 志木市民会館パルシティホールにて
10月3日~14日 博品館劇場にて

<ストーリー>
戦後の銀座
少しずつ復興して来ているとはいえまだアメリカの占領下にあった頃
一人のタップダンサーが闇に咲く徒花のように一瞬華々しく花開いた・・・
銀座のキャバレー・ペンギンのタップダンサー・ジョニーは、今日もお客を魅了し、女の魅了し、金と女に不自由せず、そんなバラ色の日々がずっと続くものと信じていた。映画出演の話も断り、ひたすらステージでタップを踏んでいた。
ある日、そのキャバレー・ペンギンに歌手を夢見る娘・鞠子がオーディションを受けに来た。田舎から出てきた鞠子は、訛りが強く皆にバカにされてきたのだったが、歌は訛らず、ちょっとしたもの。ペンギンで歌うことが決まった。
前座の鞠子の歌に押され気味となったジョニーは、一人ではなくチームでタップをふむようになる。
ペンギンは、ジョニーとそのチームのタップ、そして鞠子の歌で大繁盛、絶頂期を迎えていた。
そんな折、サンフランシスコ講和条約が成り、日本の主権が回復された。そして、アメリカ軍は撤退して行った…。

<出演>
HIDEBOH
横山 智佐
星奈 優里
大鳥 れい
井上 和彦
森新吾(D☆D)※博品館劇場公演のみ出演
芋洗坂係長
LiBLAZE
坂本 恵介 ※志木公演のみ出演
藤坂 和史
チナツ
長浜 満里子
Funk-a-Baby

<スタッフ>
脚本:広井王子
演出:本間憲一
振付:HIDEBOH 森新吾(D☆D)
音楽:鈴木和郎

公演HP

お稽古場の様子も見られる博品館ブログ


おけぴ取材班 文:mamiko 撮影:hase   監修:おけぴ管理人

12/08/21 abc★赤坂ボーイズキャバレー3回表@赤坂ACTシアター

2012年8月21日(火)14時@赤坂ACTシアター
「abc★赤坂ボーイズキャバレー3回表」公開稽古レポ

今回の3回表、アツイ、めちゃめちゃアツイです!

冒頭から殺陣ドーン!
殺陣のテンポ感が気持ちい~!
次から次へと繰り広げられるので目が足りませんっ!

もはや恒例となっている開演前のチラシ配り、ティッシュ配りetcetc♪
客席を出演者さん達が、いろんな姿で、ほんとにいろんな姿で
練り歩いたり、叫んだり、チラシやティッシュを配ったりしていますので、
ぜひ劇場にはおはやめにご来場下さい♪


サングラスがお似合いの岩崎大さん



さぁ誰でしょう!?

物語は、オーディションで集まった(という設定の)役者さんたちが
劇中での"公演"に向けて、お稽古をするという“第一幕”と、本番の“第二幕”という構成。


今回の公演プロデューサ役は辻本祐樹さん

第一幕は、一人一人自己紹介しながら、
公演に向けて稽古をする姿を熱く描いていきます。
一人一人の役者さんをじっくり観ることができますし、
その紹介中に、盛り上げ隊のように出てくる役者さん達の
キャラの楽しいこと!(笑


自己紹介コーナーを盛り上げる方達がまた楽しい!

abc★シリーズは、シリーズの第一回から役柄が共通していますが、
今まで一回もシリーズを観たことがなくてもまったく問題なし!
でも複数回観ると、その前回からのその役柄としての成長や悩みが
わかったりして、より楽しめるのです!

キャラの違いといえば、今回の利根川渡(柏進さん)はちょっと違いますよ!


どう違うかは劇場でのお楽しみ!

第二幕では、一幕でお稽古をしてきた成果の“本番”(つまり劇中劇)。
総勢24名の出演者たちが、歌い、踊り、立ち廻り、立ち廻り、立ち廻り、
熱く、熱く熱く熱く芝居します!


劇団新感線の粟根まことさんも!

劇中一族の頭役・松岡卓弥さんの歌う「Departure」のシーンがとってもいいっ!


舟を出せ~

第二幕の劇中劇は殺陣シーン満載!舞台をかき回す竜胆(りんどう)陣!

客席降りもたっぷり!
予想外の(!?)、客席降りもお楽しみに!

この本番で予想外の事態が!?!?


いったい何が!?

9月に上演が決まっているスピンオフ舞台「abc★3回裏!」は、
今回の「abc★3回表」上演中の裏(スタッフルーム)を描いた舞台ですので、
この第二幕・本番中の舞台裏がそこで明らかになるのだと思います!
3回表を見ておけば、3回裏をめちゃめちゃ楽しめること間違いなし!

あ、初演から続く1幕ラストのオール○ードシーンは、
一瞬ですが、3回のチャンスがございます!!
目を見開いてお楽しみください!


夏も終わりに近づいてきましたが、
この夏、目の保養が足りなかったなぁ、と思う貴方!に是非オススメの熱い舞台です!
(カーテンコールで一列に並ぶ姿は、ほんとに素敵、かっこいい!ジワジワっときますよ!)
素っ裸からタキシード姿まで、今を輝くボーイズの魅力満載のabc★赤坂ボーイズキャバレー。
“まわせ!さわげ!”と大騒ぎのカーテンコールでは、
ぜひ一緒にハンカチを振って「a・b・c!」と叫びましょう!


abc♪ここから始めよう~♪

<キャスト>
安里勇哉(TOKYO流星群)
天野博一(Team AZURA)
粟根まこと(劇団☆新感線)
岩崎大(Studio Life)
柏進
加藤真央
兼崎健太郎
騎田悠暉
齋藤ヤスカ
汐崎アイル
清水順二(30-DELUX)
寿里
鈴鹿貴規(Team AZURA)
鈴木拡樹
瀬戸尚哉
DAIZO
玉城裕規
辻本祐樹
知幸(PADMA)
林修司(ルドビコ★)
福山聖二
堀川剛史(Studio Life)
松岡卓弥(サーターアンダギー)
宮崎秋人

公演は8月21日~26日まで赤坂ACTシアター、
8月31日~9月2日はシアターBRAVA!で上演。約2時間15分(休憩有)。
詳細は、公式HPをチェック!

p.s. 出演者が気になる方は、プログラム「しろぼん」(白い方)を購入すると、
役所、プロフィール、写真満載でお楽しみいただけます!
さらに!なんと、今回「くろぼん」なるプログラムも!
1幕ラストシーンのあの場面がプログラムになったようなプログラムです(笑



おけぴ取材班:hase、おけぴ管理人 撮影:hase

12/08/22 ミュージカル「RENT」制作発表レポ

2012年8月22日(水)13:00
ミュージカル「RENT」制作発表レポ


NO DAY BUT TODAY!RENT2012いよいよ始動です!

20世紀末のNY、イーストヴィレッジを舞台に、
ある年のクリスマスイブからの一年を描いたミュージカル「RENT」。
この秋、シアタークリエにてオリジナル版の演出を手掛けた
マイケル・グライフによる新演出版が上演されます。

「Seasons of Love」、「Another Day」、「I’ll cover you」など
R&B、ロック、タンゴ、ゴスペル・・・様々なジャンルの名曲が
舞台を彩るこの作品。
世界中で熱狂的ファン“レントヘッズ”がいることでも有名ですよね!

パワーのある作品にふさわしく、
今回も個性的で魅力的なキャストが揃いました!
キャストの意気込み&歌唱披露の模様をレポートいたします。

まず、ストーリーテラーでもある映像作家のマーク役は賀来賢人さん


マーク役:賀来賢人さん

映画版→舞台版DVD→オフ・ブロードウェイでの観劇と、
RENTとの関係(!?)を深めてきた賀来さん。
「曲に魅了され、仕事観などもブチ壊された!」
「観ている人がその世界に入りたいと思えるような、
素敵な、自分たちらしいRENTを作り上げたい。」
コメントの随所に座長としてのリーダーシップも感じられる、気合十分なマークです!

マークのルームメイトで元ロックバンドのメインヴォーカル、
元ジャンキーのロジャーには中村倫也さん(ジュリアンさんとのWキャスト)。


ロジャー役:中村倫也さん

NYやHIV、同性愛、貧困・・・
体感したことのない部分を想像力や稽古で体になじませたい
という役作りのコンセプトに続いて飛び出した中村さんらしいアプローチは

「ロジャーは滅多に笑わないんですが、たまに笑ったら
すごいチャーミングだなと思っています。
だから、僕、可愛くなりたいです(笑)。」

可愛い笑顔!!お見逃しなく!

強い意志とセックスアピール、ちょっと破れかぶれなところも魅力の
SMダンサー・ミミ役には石田ニコルさんとJenniferさん!

モデルでもある石田さんは演技、歌、舞台と初モノづくしとのことですが、
キュートな笑顔と目力はミミにぴったり!


ミミ役:石田ニコルさん

「RENTはミュージカル以上の何かがあって、
すごく心に残る素晴らしいもの!
私の人生の中で大きな出来事になると思っています。」

JenniferさんはRENT出演後、「レ・ミゼラブル」や「TATTOO14」など
大活躍!もうすっかりお馴染みですね。


ミミ役:Jenniferさん

「ミミ役は3回目ですが、いつも新しいスタートだと思っています。
フレッシュな気持ちで一杯です。
今回はミミの心の深いところまで入りたいと思っています。」

その名のとおりの愛と優しい心の持ち主、ストリートドラマーのエンジェルは
ヨウスケ・クロフォードさんと田中ロウマさんのWキャスト。



エンジェル役:ヨウスケ・クロフォードさん

大好きなRENTの中でも特にエンジェルの“無償の愛”に共感したという
ヨウスケ・クロフォードさん。

「オーディション中、エンジェルが自分が好きなキャラクターだからこそ
自分自身にすごくプレッシャーを与えていました。
課題曲の歌詞があまりに前向き過ぎて聞くのがすごく辛かった
時期もありましたが、それを乗り越えて今こうしてカンパニーに
参加できることをとても誇りに、嬉しく思います。」



エンジェル役:田中ロウマさん

3度目のエンジェル役となる田中ロウマさんはエンジェル役について

「エンジェルのコアとなるのはその“愛”と“みんなと結ぶ”気持ち。
これは初めてだろうが3回目だろうが芯に置いておきたいです。
自分の経験、恋愛、失恋(笑)、その他色々、そういうものを
毎回反映させられたらと思っています。」
より深まったエンジェル、楽しみですね♪

コンピューターの天才で教師、さすらいのアナーキスト・コリンズには
Scoop On SomebodyのTAKEさん(加藤潤一さんとのWキャスト)。
最年長にして初舞台、足を引っ張らないようにと語るTAKEさんですが、
そのコメントからこれまでのキャリア、経験の深みがしっかりと感じられます。


コリンズ役:TAKEさん

「僕に歌を授けてくれた街がニューヨークです。
(若いころ感じた)その当時のニューヨークの空気感というものを、
僕なりにこの「RENT」の中で表現できたらなと思っております。
若い人はもちろん、40代、50代、60代、70代・・・のみなさんも
ぜひ劇場に足を運んで、RENTを観るというよりは、
一緒に感じて一緒に歌いに来てほしいですね。」

マークの元恋人、パフォーマンス・アーティストのモーリーには
上木彩矢さんとソニンさん。

上木さんは初舞台ということでプレッシャーを感じている中、
やはりモーリーンと言えばあのシーンについて。


モーリーン役:上木彩矢さん

「モーリーンはケツを出すんですよ、
“初めての舞台で、初ケツか”みたいな。。。(笑)
そこはソニンちゃんとかに色々レクチャーしてもらって(笑)。
楽しみにしていてください。」

これを受け、ソニンさんは「モーリーンは初めてだから(笑)!!」
確かに!前回ソニンさんはミミ役でしたからね。


モーリーン役:ソニンさん

「ミミでオーディションを受け、モーリーンって言われて(笑)
正直ショックでしたが、同時にこういうことは日本ではあまりないな、
“これぞニューヨーク、これぞRENT”とすごく興奮しました。
ミミとの違い、モーリーンの特徴はバイセクシャル。
男であろうが女であろうが
そこに目の前にいる人間を愛するだけというところにすごく共感します。
もしかすると、モーリーンの方がありのままの自分で表現できるんじゃないかな。」


そのモーリーンの新しい恋人、ハーバード・ロースクール出身の
弁護士・ジョアンヌには西国原礼子さん。とにかく明るい!


ジョアンヌ役:西国原礼子さん

「新しいキャスト、スタッフとの出会いにもすごく感謝しております。
精一杯やらせていただきます。
「RENT」のオーディションを受けた時期は、初めてのミュージカル
宮本亜門さんの「アイ・ガット・マーマン」への出演が決まっていました。
亜門さんに選んでいただいたことで、調子に乗って受けました(笑)。
そうしたら受かったので、たぶんミュージカルに向いていると思います(笑)。」


そして、マーク、ロジャーの元ルームメイトで現大家、
結婚によって裕福となったベニーにSpiさん。
Spiさんは前回公演ではゴードンなどの役で参加されていましたね。


ベニー役:Spiさん

「ベニーをやらせていただきます。一生懸命頑張りたいと思います。
よろしくお願いします。」

言葉少なでしたが、実は誰よりもインパクト大だったかも。。。



実は会見の冒頭、賀来さんに「就活?」と突っ込まれたのがSpiさん。
カジュアルな皆さんとは一線を画すスーツ姿!!
でも、ベニー役ですからね。
語らずとも役への思い入れが感じられる(?!)スーツに身を包むSpiさんです。


ここからは歌唱シーンの写真をご覧ください!
この日だけのスペシャルWモーリーンとジョアンヌで「Take Me Or Leave Me」


左から 上木彩矢さん、ソニンさん、西国原礼子さん


マークとロジャーの「What You Own」


マーク・賀来賢人さん
 

ロジャー・中村倫也さん


この日の登壇者全員によるSeasons of Love♪ みなさん気持ちよさそう!!


左より田代絵麻さん、千葉直生さん、小林由佳さん、伊藤友樹さん
 

様々な役の代役を担うSwingキャストという“大役”に挑む田代絵麻さん、
「学生生活を終えて初の大舞台がこのRENTで本当に光栄に思っております。
精一杯、スウィングを務めますのでどうぞよろしくお願いします。」

20歳になったばかり、初舞台の千葉直生さん、
「舞台の上でまっすぐに精一杯生きて、存在したいと思います。」

アクロバットダンス・カンパニー“G-Rockets”所属で舞台経験豊富な小林由佳さん、
「毎日を一生懸命、精一杯愛して生きていけるよう、
みなさんから色んなことを学んで、舞台にぶつけていきたいです。」

中学生の頃RENTに出会い、CDを繰り返し聞いていたという伊藤友樹さん、
「この作品に参加できることは本当に夢が1つ叶ったなと、
すごく嬉しく思っています。」


左より海宝直人さん、ヨウスケ・クロフォードさん、田中ロウマさん、西国原礼子さん

子役時代から数々のミュージカルで活躍されている海宝直人さん、
「ミュージカルの概念を変えてくれるきっかけになった作品です。
参加させていただくことをとても光栄に思っています。」

この日のソリストはセキグチタケオさんと高城奈月子さん!堂々の歌いっぷりです♪


セキグチタケオさん、Spiさん

本場NYでもRENTを複数回観劇されたというセキグチタケオさん、
「まさか自分がこの舞台に立つなんて!
「RENT」をみんなで作り上げていく上で、彩りを加えられるように、
一生懸命、生き様をパフォーマンスしていきたいです。」


高城奈月子さん、上木彩矢さん、Jenniferさん、中村倫也さん

日米でゴスペルシンガーとして活動し、
ミュージカルには初挑戦となる高城奈月子さん、
「私が歩んできた道のりはちょっと独特かもしれませんが、
その中で培ったもので何か役に立てればと思っています。」


賀来賢人さん、TAKEさん、ソニンさん、石田ニコルさん

プレビュー公演の前日に35歳の若さで急死した
作者ジョナサン・ラーソンの遺した
"NO DAY BUT TODAY"(今日という日と精一杯生きよう)
というメッセージの詰まった人生賛歌のミュージカル「RENT」、
ニューキャスト、新演出の2012年の新生「RENT」いよいよ始動です!!

勇気とパワーをもらえるミュージカルです。
ぜひいろいろな組合せでご観劇下さいませ!


525,600分(=1年)をどう生きていますか?

<公演情報>
2012年10月30日~12月2日 シアタークリエ
2012年12月6日~9日 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

RNET公式HP
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<スタッフ>
脚本・作詞・音楽:ジョナサン・ラーソン
演出:マイケル・グライフ
日本版リステージ:アンディ・セニョール Jr.
訳詞:吉元由美
音楽監督:佐藤真吾

公演協力:アルファ ロメオ
(11月20日~25日 LGBT Pride Week開催決定!)



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/08/29 「魔法のオルゴール」稽古場レポ

2012年8月29日(水)17:00
スタッフ・アップ プレゼンツvol.2「魔法のオルゴール」稽古場レポ

気持ちイイ歌、カッコイイダンス、温かいストーリー、
三拍子そろった、これぞハッピーミュージカルの王道!!
昨年の「社長、絶体絶命ですっ!」に続いての
スタッフ・アッププレゼンツミュージカル第二弾!

妖精の魔法で「勇気」を封印された弱気な主人公タマキと、
愉快な妖精たち、個性的で憎めない周囲の人々が入り乱れての大騒動!


陽月華さん

その主人公タマキを演じるのは陽月華さん。
子どもの頃、「想い出の君」からもらったオルゴールを心の支えにしながらも、
恋に仕事に一歩を踏み出せないタマキをとっても魅力的に演じます!

涼しげで美しい容姿からは想像できない、くるくると変わる
コミカルな表情と、歌&ダンスシーンでのキレのある凛々しさのギャップに
すっかり魅了されました!

そんなタマキをそっと見守るのがお掃除バイトのカイトに上山竜司さん。
眼差しも歌声も優しい!甘く切なく響き渡ります。


上山竜司さん

タマキの上司キリコには秋本奈緒美さん。
クールで出来る女。。。でもあるのですが、とっても可愛らしい面も
あるキリコ。弾けたお芝居にいっぱいいっぱい笑わされますよ!


秋本奈緒美さん

タマキの同僚たちも、どこか身近にいそうなキャラクターを
3割増(!!)で濃くしたような個性派揃い!


諏訪雅さん、堤千穂さん、竹生朱里さん、橋爪渓さん、田口美緒さん

諏訪雅さん(ヨーロッパ企画)はアメリカ帰りのジョニィ(?!)を
絶妙の間で演じます!一言発するだけで、なぜこんなに面白いのでしょう。

そしてなにやらジョニィに興味津々な女子たち♪ん?なぜ?
色んな人の思惑が絡まりあって、空回ってのてんやわんやな
展開に笑いが絶え間なくこみ上げてきます。


↓こちらは男性社員人気No.1の受付嬢!天性の魅力でみんなメロメロです。
女子社員はイラッとしつつ、「でも、学ぶところはあるわ!」。


高原紳輔さん、千葉夏実さん

ここからは謎に満ちた登場人物たちですので、最小限のご紹介で!


藤森麻由さんの通訳っぷりにもご注目!

登場シーンから怪しさ満点の増沢望さん

その場しのぎにその場しのぎを重ねる男を軽快に演じる増沢さん♪
ちなみに増沢さん、この作品の脚本、演出補も担当されています!
増沢さんが紡ぎだす台詞はテンポよく、歌詞もメロディととても合っていて
心情が自然に心に沁みてくるんですよね。なんて多才!

田中利花さん演じる謎の女性・レイの言葉は温かく力強い!
「幸せの扉は、信じていれば必ず開くのよ。」
利花さんが歌いだすと!ソウルフルでパワフル、もうワンダフル!
ハッピーな力が稽古場中に広がります。

そしてお茶目でドジな妖精たちにもご注目!


麻尋えりかさん、野崎数馬さん、長崎真友子さん

叔父のスフィンクス(野崎数馬さん)を筆頭に、妖精姉妹、
ルル(長崎真友子さん)とメイリン(麻尋えりかさん)が
あの手この手でタマキを助けようとしますが・・・空回り。
妖精たちのド派手なコスチュームもお楽しみに~。


↑こ、これは一体? 硬派な社員(荻野貴継さん)の腕の中にキリコさん?!
軟派な社員(高原紳輔さん)もびっくり!

そしてそして、スポーツストレッチトレーナーの兼子ただしさんも
“ドS出演”いたします(笑)。お楽しみに~♪
個性派キャラクターがドタバタ・ハラハラしながら、
オルゴールの秘密も二転三転?!

恋に仕事に迷うタマキに訪れた一世一代のビッグチャンス!
果たしてタマキの運命の君?魔法を解くのは誰?そして仕事は?

ノンストップで繰り広げられる笑顔いっぱいのストーリー、
キーボード、ヴァイオリン、ドラムの生演奏がより一層盛り上げます!!
ミュージカルの魔法にかけられる幸せを感じられる、ハッピーミュージカル♪
CBGKの密な空間でこの温かさをぜひ共有してきて下さい!

<公演情報>
2012年9月8日~17日@渋谷・CBGK

<出演>
陽月 華
上山竜司
秋本奈緒美
田中利花
野崎数馬
諏訪 雅(ヨーロッパ企画)
麻尋えりか
増沢 望
長崎真友子
千葉夏実
藤森麻由
高原紳輔
荻野貴継
堤 千穂
竹生朱里
橋爪 渓
田口美緒
兼子ただし(ドS出演)

<演奏>
CHELSEA

<Story>
幼い頃、偶然出会った妖精ルルに『臆病』の魔法で『勇気』を封印されてしまったタマキ。
20年後の今も魔法の仕業か、出来ない女の烙印を押されている。
上司のキリコにも怒られてばかり。「もっと勇気を出して踏み出しなさい!」
そんなタマキの宝物は、いつも大切に持ってる古いオルゴール。
子供の頃、離ればなれになった「想い出の君」からもらったもので、壊れているのか、とぎれとぎれにしか音が出ない。
そんな折、タマキに掛けた魔法を解くように厳命され、再び人間界に妖精たちルルとメイリン・スフィンクスが現れる。
彼らはタマキを本来の素敵な女性に戻すよう、てんやわんや。
そんな時、ニューヨーク帰りの新社長がやってくるという噂が社内を飛び交う。
しかも社内でお嫁さん候補を探すという話も!
そして現れるニューヨーク帰りの男、ジョニィ。
色めき立つ女子社員たち。妖精たちもタマキを後押し!
「でも私は・・・・・」
タマキの魔法を解くのは、妖精か、それとも・・・・!
そして、ついに壊れていたと思っていたオルゴールの秘密が明かされる!

<公演HP>
http://www.staffup-butai.com/



おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/08/30 観る朗読劇「100歳の少年と12通の手紙」江波杏子さん成海璃子さんインタビュー

2012年8月30日(木)13:00
音楽×ダンス×朗読 観る朗読劇「100歳の少年と12通の手紙」
江波杏子さん成海璃子さんインタビュー



「 ― 神様へ 僕は、今日100歳になりました 」


自分の余命があと12日だと知ってしまった10歳の少年・オスカーと、
口の悪い、病院ボランティアのローズさん。

“1日を10年と考える”
“神様に1日1通の手紙を書く”

そんなローズさんの提案から始まった、オスカーの新しい人生とは?

フランスをはじめとした
世界40カ国が涙したというベストセラー「100歳の少年と12通の手紙」。

音楽×ダンス×朗読という新しい形の“観る朗読劇”として、
日本初上演される今作は、
日替わり12組の朗読者たちと、
中島周さん(ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」死のダンサー!)のダンスパフォーマンス、
平山素子さんによる振付、前嶋康明さんの音楽でみせる、
“誰も出会ったことのないイマジネーションの舞台”とのこと!

鈴木勝秀さんの演出により、
12組の朗読者たちがどんな物語を紡ぎだすのでしょうか?

数少ない女性×女性ペアとしてご出演の、
江波杏子さん(ローズ役)と、成海璃子さん(オスカー役)に、
作品への思い、稽古場の様子など、お話しをうかがってまいりました♪




【江波杏子さんプロフィール】
1959年 大映に入社後、1960年「おとうと」でデビュー。
1966年に主演した「女の賭場」で脚光を浴び、当たり役“昇り竜のお銀”として17本のシリーズ作品に主演。
1973年「津軽じょんがら節」でキネマ旬報主演女優賞受賞。
「ちりとてちん」「冬のサクラ」「カーネーション」等テレビドラマにも多数出演。
舞台作品「サロメ」「天守物語」等。

【成海璃子さんプロフィール】
1992年生まれ
2000年に「TRICK」でドラマデビュー。
2005年「瑠璃の島」でドラマ初主演。2007年「神童」で映画初主演。
2007年山路ふみ子映画賞新人女優賞受賞、2008年毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞受賞。
NHK大河ドラマ「平清盛」等、多数のドラマ・映画に出演。


― 2回目の稽古を終えていかがですか?

成海)
朗読劇というものに出演するのが初めてなので、
前回(の稽古で)は探りながら、
どういうものなのかな、とドキドキしながら稽古をしていました。
「読む」ということだけに専念することはあまりないので、
普段してきていることとは、また違うアプローチになると思っています。
難しさもありますが、面白くやれるのではないかと思います。


江波)
本がとてもいいんですよ。
「芝居」というのではなく、
なんというか・・書かれているものの上をたどっていく旅のようなもの。
とても解放されるというか・・疲れます(笑)、肉体的には。
また、成海璃子さんがとてもピュアで。
とても素直に(作品世界に)入っていらっしゃるので、
私もいろいろとその“波”を受けさせていただいて、
役者として新鮮なものを体験しています。



― 稽古をしていて、お互いの印象は?

成海)
初めてお会いした時には、とにかく緊張しました。
二人のお芝居なので、(稽古しているうちに)どんどん変わって来るんですね。
とても・・ぐっとくるところもありますし。
いつも新鮮で。
変わっていく、ということが自分でも面白いです。

江波)
サウナじゃないけれど、裸と裸の付き合い(笑)。
何しろ、目と目を合わせてもいけないという演出で。
「演じないでください」「ただ読んで下さい」って。
そうするとね、本当にこれはもう、魂と魂が触れ合うっていうのかな。
そういう感じがいたしますね。
成海さんに最初にお目にかかった時に、もうやられた!ていう感じでしたね(笑)。
ドーン!とね。
ごく自然体で、ごちゃごちゃしたものが付いていない。
全く「芥(あくた)」みたいなものが付いていない方なのね。
一般のお若い方でも、こういうお嬢さんは今時なかなかお目にかかれませんよね。
ある意味ショックでした(笑)。
本当に素晴らしい!

成海)
とんでもないです・・(恐縮)。

江波)
清らかな水を受けているような感じがしますよ。

― 作品への取り組み方は?


江波)
いかに演じないようにするか。
長く役者をやっていると、どうしてもどこかに出てしまうんですね。
でもそれこそ裸になって。
全く自分の内なるものだけで対決していくしかないな、という感じがしますね。

成海)
自分自身がすごく出ちゃうなあ、と思いますね。

江波)
(役柄の声を出すことや、演じるという)
意識を今回は取っ払ってみようと思うんです。
二人の肉体を通してお客様に何かをお渡しして、
そしてお客さまからもいただく、という・・そういうことが出来たら最高だなと。

成海)
私も、(オスカーの)声はこういう感じ・・とイメージしているものは特にないです。
その時に感じた気持ちで(台詞を)言っているので、
あまり計算して、ということはしていないですね。

江波)
(台本に書かれている)文章を通じて、
私たちがそれに触れることによって、空気が動くという感覚があります。
文字をたどって、自分の内なるものが出て行くという感じですね。
毎日、毎時間、その感覚は違うんです。
実に難しいですよ。
テーマもすごいですからね(笑)、壮大すぎちゃって。


成海)
すごい本だなと、まず思いました。
実際は10歳のオスカー少年が、気持ちの上でどんどん歳をとっていく中で、
「20代はこういう年だった」、と言われても納得出来るというか。
うん、と思えることが書いてあるところが、
すごい、と思いました。

― 音楽×ダンス×朗読のコラボレーションについて

成海)
音楽には、すごく・・影響されるんですよね。
それ(音楽)を聴いていることで、
自分の中から出て来る感情というものもあると思うので、
本番の舞台でもどうなっていくのか、とても楽しみです。

江波)
予想がつかない。
固定した芝居の“演じる形”というものがないだけに、
音楽があって、お客さんが入って、
どういう事態になるのかな、と(笑)。
想像も出来ない状況。ね?

成海)想像・・できないですね(笑)。

江波)
ね。冒険!!

― スズカツさん(鈴木勝秀さん)の演出について

江波)
非常に的確なんですよ。ひとつひとつが。
「演じないでください」「目と目なんか合わせないでください」って。
「本当にナチュラルな、自然体に自分を置いて下さい」っておっしゃっていますね。
すごい体験をさせていただいているという感じがします。
それこそ彼を信じていられるな、と思います。


成海)
とても的確に言ってもらえるので、
あまり(演技に)悩んだりとか、ここはこうしようとかは思わず、
毎回、素直に思った気持を出せるな、と。
1回目の稽古はすごく緊張していて・・。
でも、「そんなに演技しなくていい」と言われて、
それで「ああ、こういうことか」と思えたというか・・。
うーん・・、何ですかね。
毎回、変わってもいいんだということが・・、
決める必要はないし、
毎回、自分の感情で動けばいいんだな、と。
いままでは、やっぱり動いたりとか演技したりしていたので、
とても「新しい」ことだな、と思いました。

― この作品を、どのような人に観てもらいたいですか?

成海)
・・・「どのような人にも」、ですね。
私自身、原作を読んだときにとても響いたんです。
だから、「どんな世代でも」・・ってダメですか?
うまく言えないですれど、「はっとする」というか、そんな感じです。


江波)
私のお客様は(世代的に)みんな死がほとんど日常化しているから、なんて(笑)。
でもやっぱりそういう意識はあると思いますよ。
いまのこの日本の方々には、ちょっと(テーマが)きついかなあ・・・。
でもね、「勇気」をもらえます。
晴れやかな気持ちになる。
「死=(イコール)生」ですからね。
「生きていて良かった。生きているって何て素晴らしいことだ」っていう台詞があるんです。
そこはね、もう聞いていて自分の中の(体の)組織が動くんですよ!
ぐっーっと上がりますね。
もちろんそれも表現者によってでしょうけれど、
彼女(成海さん)は、とても素直に表現なさるから。

この作品を読んで「死=(イコール)恐れ」ではないよ、という意識を持ちましてね。
毎回読むたびに発見するんです。
そのくらいの力を持っている本です。
変な個人の主観を持たない方がいい、というのがいまの課題。
この本をいかにそのままお客様に渡すか、ということですね。
自分の変な感情とか解釈とか、そういうことは一切入れないで。
よく言うじゃないですか、「無」になること、って。
それはとても難しいこと。
でもこの本はね、それをやらせてくれるんです。


江波さん、成海さん、ありがとうございました!
 

お二人が朗読で「みせる」、少年オスカーとローズさんの物語。

死を目前とした少年の心の変化、その生きる姿を
まるで“ひとつの絵”のように見せて行きたいという演出の鈴木勝秀さん、
これは単なる「朗読劇」で終わるはずがありません!

平山素子さんの振付で踊る中島周さんは、物語の中で何を表わすのか。
前嶋康明さんのオリジナル曲を中心とした音楽、
大嶋吾郎さん、久保田陽子さんによるヴォーカルグループ、
そして12組の朗読者たちとのスーパーコラボレーションをぜひ劇場で体感していらして下さい!


<公演情報>
原作:エリック=エマニュエル・シュミット
訳:阪田由美子(河出書房新社)
演出:鈴木勝秀
振付:平山素子

出演:
ダンス:中島周
ヴォーカル:大嶋吾郎 久保田陽子

12組の朗読者:
9/12(水) 多田直人 柴田理恵
9/13(木) 小西遼生 杏子
9/14(金) 古川雄大 萩野志保子(TV朝日アナウンサー)
9/15(土) 成海璃子 江波杏子
9/16(日) 新納慎也 彩吹真央 ※
9/17(月) 宮野真守 萬田久子
9/18(火) 竹財輝之助 秋野暢子
9/19(水) 山崎育三郎 涼風真世
9/20(木) 川平慈英 香寿たつき
9/21(金) 松岡充(SOPHIA) 木の実ナナ
9/22(土) 安倍なつみ 木村多江
9/23(日) 池松壮亮 南 果歩 

※緊急決定! 新納慎也×彩吹真央 役替わり公演実施!
9/16
13時開演 オスカー役:新納慎也 ローズ役:彩吹真央
17時開演 オスカー役:彩吹真央 ローズ役:新納慎也

場所:グローブ座
チケット料金:S席6500円 A席5500円(全席指定席)
公演URL
問合せ先:アトリエ・ダンカン TEL:03-3475-0360(平日12:00~ 18:00)





おけぴ取材班・撮影:mamiko   監修:おけぴ管理人


12/08/31 舞台「ハイスクール歌劇団☆男組」稽古場レポ

2012年8月31日(金)14:00
舞台「ハイスクール歌劇団☆男組」稽古場レポ

「男子高校生がタカラヅカ!?」
・・?????

数年前から、一部の宝塚ファンの間でもひそかな注目を集めていた、
実在する男子校・東海高校の“カヅラカタ歌劇団”。

現役男子高校生たちが、
文化祭で「スカーレット・ピンパーネル」「ファントム」など
宝塚歌劇の人気演目を毎年上演。
初々しい彼らの舞台姿、本格的な衣装などで人気を集める、
知る人ぞ知る“男子高校生のタカラヅカ”歌劇団なのです♪
(ちなみに2012年の予定演目は「エリザベート」)


熱心なファンの方は朝から観覧券を求めて行列を作るという、
この“カヅラカタ歌劇団”をモデルに、
タカラジェンヌに憧れ、
演劇に情熱を燃やす高校生たちの熱い青春を描くのが、
今回ご紹介する「ハイスクール歌劇団☆男組」!!

10月にTBS系列で放映予定のドラマ版、
そして9月5日に発売される小説版とも連動した、
舞台版「ハイスクール歌劇団☆男組」は、
なんといっても実際に舞台上で繰り広げられる、華麗なお芝居やラインダンス、
そして高校生たちの初々しい青春ストーリーが見どころです♪

ドラマ版のストーリーから三カ月後の物語が描かれる、今回の舞台版。
鎌苅健太さん、高橋愛さんら若さあふれるキャストのみなさんが、
演劇に取り組む高校生たちを、はつらつと演じるお稽古場にお邪魔して参りました♪♪



(彼らが取り組む演目は・・名作「ロミオとジュリエット」!)

<ストーリー>
ハイスクール歌劇団の3年生のメンバーも受験や卒業に向けて動き始め、一度は解散したメンバーだったが、全国高校演劇コンクールの常連である北園女子高と合同公演を行う事になり、鎌苅健太演じる立花慶介主導のもと、2年生以下の元メンバーと新メンバーを引き連れ、再始動する事から物語は始まる。
高橋愛演じる秋野玲奈たち、北園女子校演劇部との合同公演に舞い上がるメンバーだったのだが…
どうなるハイスクール歌劇団!?


基礎訓練の後、
全員で劇中劇シーンのセリフ確認&読み合わせからスタートしたこの日の稽古。


その場でどんどん足されていくセリフや設定に、笑顔がこぼれる出演者たち。
稽古場の雰囲気はなんとも和やかです♪

劇中劇「ロミオとジュリエット」と、
高校生たちの青春が重なり、シンクロしていくストーリー。
高校生ならではの可愛らしい「恋愛ネタ」に稽古場の雰囲気も盛り上がります♪



この日は、とあるカップルの“胸キュン台詞&設定”が追加になり、
稽古場中から“ヒューヒュー♪”との声が。

そう、この舞台版は男子高校生だけでなく、
女子高校生たちも“タカラヅカ”に挑戦するのです!

「男女混合チームのタカラヅカ」。
それって普通の「お芝居」なんじゃないの?と思いきや・・、
これがしっかりと“タカラヅカ”でした!



ジュリエットになりきる鎌苅健太さん。
サッカー選手を夢見る男子高校生がタカラヅカ・ジュリエットを演じるその理由とは…?


恋を語るロミオ・高橋愛さん。
子供の頃からの宝塚ファンとしても知られる高橋さん、
“男役”になりきる姿がすがすがしい!!
女優を目指す彼女の夢の行方は・・?



そして劇中劇でティボルトに扮するのは中別府葵さん。
めちゃくちゃカッコいいティボルトです!
そんな彼女も、舞台を降りると恋に不器用な女子高生に♪



演出を手掛けるのは人気劇団・少年社中を主宰する毛利亘宏さん(写真:右)。
若いキャストたちを相手に、
まるで、本物の学校の先生のように稽古場の雰囲気をまとめていきます。

「江戸っ子みたいに台詞を言ってみて」
「もっと“アイドルっぽく”」
「ははは、って笑い方をまぜてみようか」
などなど具体的な指示を受けて、みるみる演技が変化していくキャストたち。



マキューシオを演じる荒井敦史さんも気合十分!



ラインダンスの自主練習もこの通り♪



クールに稽古を見つめる廣瀬智紀さん。
彼が演じる純情・男子高校生の“恋の一発逆転”もお楽しみに!

初々しい高校生たちの恋愛模様に、
演出の毛利さん自ら「なんか・・いいね」というひとことが(♪)。
おお!これは本番の舞台では、さらに胸キュン設定が増強されている予感です!!



岡崎大樹さんは、幼馴染の彼女と思わぬ展開に・・・?


この日、拝見したのは劇中劇のシーンが中心でしたが、
実際の舞台では、
夢に向かって走る高校生たちの熱い青春や、
何組ものカップルたちの恋愛ストーリー(?)が盛り込まれるとのこと。

さらに生徒役全員でのラインダンスや、
出演者全員でのオープニングダンス(制服姿が見られる?かも!?)にも期待大♪

小ネタ小芝居満載で、笑いもいっぱいの舞台版「ハイスクール歌劇団☆男組」。
宝塚歌劇を知らない方でも、まったく問題なし!
気持ちよく楽しめる舞台です♪

ドラマ版から繋がるアナザーストーリーなので、
この舞台を見ておけば、10月に放映されるドラマ版も2倍楽しめそうですね。

また、公演期間中はアフタートークや、
スタンプラリー等のイベントも盛りだくさん♪
詳しくは公式ブログをチェック!

演劇に青春をかける高校生たちの爆発するパワー、
ぜひ劇場で楽しんでいらしてください!!




(ギター片手に登場する中村誠治郎さん。なぜギター…?
こちらは是非、劇場でお確かめください!!)


<公演情報>
2012年9月12日~23日  天王洲 銀河劇場

<あらすじ>
男子高校生がタカラヅカ!?
「ハイスクール歌劇団☆男組」とは、タカラジェンヌに憧れ、演劇に挑戦した男子高校生達の熱い青春を描く物語。
名古屋に実在する“男子高校生のタカラヅカ“カヅラカタ歌劇団をモチーフにした、2012年10月放送予定のスペシャルドラマ 「ハイスクール歌劇団☆男組」(仮)。
そのアナザーストーリーを舞台で先行上演します!
舞台版では、ドラマ版のストーリーから3ヶ月後の物語を描きます。
ハイスクール歌劇団の3年生のメンバーも受験や卒業に向けて動き始め、一度は解散したメンバーだったが、全国高校演劇コンクールの常連である北園女子高と合同公演を行う事になり、鎌苅健太演じる立花慶介主導のもと、2年生以下の元メンバーと新メンバーを引き連れ、再始動する事から物語は始まる。
高橋愛演じる秋野玲奈たち、北園女子高演劇部との合同公演に舞い上がるメンバーだったのだが…
どうなるハイスクール歌劇団!?
恋あり!夢あり!青春あり!コメディーあり!!
舞台上で華やかな演技と華麗なラインダンスを披露する、ドラマ版とは一味違ったBOYS&GIRLSの熱い青春を描く物語です!

<出演>
鎌苅健太/高橋愛
荒井敦史/中別府葵/滝口幸広/佐藤永典/鮎川太陽/廣瀬智紀/岡崎大樹/飯田のえる/百瀬朔
中村誠治郎/谷澤恵里香
葉月あい/護あさな/神田麻衣/中西悠綺
タモト清嵐/芦田昌太郎/岡千絵

<スタッフ>
脚本:江頭美智留、中川千英子
演出:毛利亘宏(少年社中)

公式ブログ

<ドラマ「ハイスクール歌劇団☆男組」(仮)>
10月6日(土)午後2:00〜3:24放送予定 TBS系全国28局ネット
主演:大東駿介
勉強はできない。スポーツもだめ。彼女なんてもちろんいない!
エリート男子高の中で落ちこぼれてしまった生徒たちが、青春をかけて起死回生のために挑んだもの…。
それが、男版タカラヅカ「ハイスクール歌劇団」だった。
仲間たちと“やり遂げることの大切さ”や“諦めないことの難しさ”、そして“深い絆”を育んでいく青春ストーリー。

ドラマ版公式サイト


おけぴ取材班・撮影:mamiko  監修:おけぴ管理人

12/08/31 OSK桜花昇ぼるさん高世麻央さんインタビュー

今年創立90周年を迎えるOSK日本歌劇団の
男役トップスター桜花昇ぼるさんと、男役スター高世麻央さんが
おけぴオフィスにいらしてくださいました!
一気に花開いたような華やかさのおけぴオフィス!

9月7日(金)より三越劇場で上演される新作レビュー「JUJU」について
お話をお伺いしました♪

おけぴ管理人)
公演タイトル「JUJU」の元となったフランス語の「JouJou」という言葉には
“大切なもの”という意味があるそうですね。

桜花さん)
一貫するテーマとして「大切なものは何か」というものを探し続けるんです。
私は旅人の役目をいただいていて、大切なものを探しながら、
お客さまも一緒に探していただくという、心の仕掛けがあります。
洋舞の方では、そのワンシーンとして、私が追われて、
(高世さんが)マスコミの記者役になったりもするんですよ。

おけぴ管理人)
“日舞”な前半と、“洋舞”な後半、レビュー二本立て公演とのことですが、
一押しの見所をこっそりと教えていただけると嬉しいです。

桜花さん)
日舞に「チョンパ」(※拍子木が鳴った後にパっと華やかに舞台が明るくなる演出)
があるのですが、チョンパの前に、JUJUの意味を表現しているような、
厳かな二人の舞があるんです。
人生は、光を当てたら絶対影ができるというようなことを表現しているのですが、
そういう人間のリアルな現実みたいなものを、
リアルに受けとめてもらいながら夢を見ていただきたいなと思っています。

高世さん)
お客さまからもう一度観たいという声がとても多かった、
“花嫁道中”という楽しいシーンも見所の一つです。
今回は、花婿さん花嫁さんを祝うのと同時に、
90周年も祝ってもらおうじゃないかみたいなことになってます!

桜花さん)
お客さまも体を使っていただきながら楽しんでいただく、
ちょっと一緒に踊っていただきながらという巻き込み形式です!

高世さん)参加型ですね!

おけぴ管理人)
なんと、客席参加型ですか!
客席降りも多そうですね。

高世さん)
結構ありますね。

桜花さん)
全員で降りることが多いので、
お客さまには身近に感じていただける場がたくさんあると思います。

おけぴ管理人)
会場の三越劇場についての印象はどうですか?

桜花さん)
三越さんも85年の歴史がある。OSKと5年違いなだけ。
建物自体が重みがあるし、さすがやっぱり歴史を積んでいらっしゃる。
あとは、劇場のデザインが素晴らしくて。
劇場の空間に浸るだけでも上質なものを感じます。
セットいらんのちゃうかというぐらい、素晴らしい空間だと思います。
(※桜花さんは奈良斑鳩のご出身です)

高世さん)
そして舞台と客席の間が近いんです。
昔からの作りで、二階席の位置が低いので、
舞台に立っていても、目線がちょっと上がるぐらいなんですよね。
そういう意味では全体が見えるし。私たちも大好きな劇場です。
あの空間でまた公演させていただけることは本当に嬉しいですし、
客席降りもあるので、もっと身近に感じるので、楽しみでもありますね。

おけぴ管理人)
ちなみに東京と大阪で、お客さんの反応は違いますか?

桜花さん)
東京は意外とクールなのかなと思っていたんですけど、
SKDさんとかのレビューとか、そういう伝統が街に残っているせいなのか、
ものすごくあたたかく迎えてくださることにびっくりしました。

高世さん)
前回は、すごく久しぶりの、8年ぶりの公演だったので、
待ってましたとばかりにっていう部分と、
すごくあたたかく見守ってくださっているような拍手をたくさんいただきました。

桜花さん)
東西関係ないあたたかみを感じて、嬉しかったです。

おけぴ管理人)
前回お話をお伺いした時、
OSKの一番の魅力は“団結力”とおっしゃっていました。
その前は“群舞力”とおっしゃっていましたが、
今回もおききします。OSKの魅力は?

桜花さん)
“団結力から生まれた個人の魅力”
100年につながっていくために、
若手が成長してきているという部分を観ていただけると思うし、
未来明るく感じていただける舞台になっています!

おけぴ管理人)
最後にお二人にとってのJouJou(大切なもの)とは?

桜花さん)
お客さん、関係者の方々、そしてメンバー、
OSKを通しての人との出会いです!

高世さん)
OSKの舞台、OSKそのものです。
今この90周年という節目を迎えることができたので、今を大事にしたい。
それで終わるのではなくもちろん次につなげていくのですが、
大きな、今までの集大成でもあるような感じがしています。
今回の公演でも、13名の出演者でも、全員でやっているぐらいの思いで、
次から次へと早変わりもあるし、パワーあふれる舞台をお届けできたらと思っています。

おけぴ管理人)
ありがとうございました!
最後にお二人から動画メッセージもいただきました!

東京公演は9月7日~9日の三日間、
大阪公演は9月14日~16日の三日間のみ!
出演者は東京公演の方が多く、ラインダンスも東京のみですが、
大阪公演ではラインダンスの部分が高世さんの見せ場になるとのこと!

OSK90周年記念公演「レビュー THE JUJU ~BLISS~」。
春には日比谷・日生劇場での公演もございます。
この機会にぜひ、臨場感抜群の三越劇場にて、
ダンスのOSKの日舞と洋舞、たっぷりとご観劇下さい!

<上演時間>
約2時間(休憩あり)

<出演>
桜花昇ぼる
高世麻央
朝香櫻子
緋波亜紀
牧名ことり
恋羽みう
楊琳
悠浦あやと
和紗くるみ
瀬乃明日華
舞美りら
妃那マリカ
遥花ここ

<スタッフ>
作・演出:北林佐和子
振付:大谷盛雄・奥山賀津子・ACCHY/伊瑳谷門取
音楽:松岳一輝

<公演HP>
http://www.osk-revue.com/category/schedule/201209


取材:おけぴ管理人

12/09/01 ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ」ゲネレポ

2012年9月1日(土)17:00
ミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ」ゲネプロレポ

なんて甘酸っぱいロマンス!
出演は井上芳雄さんと坂本真綾さんの二人だけですが
別部屋同時進行的展開で、お二人ほぼ出ずっぱりです!

孤児院育ちの少女ジルーシャは孤児院の理事の一人から
匿名で大学進学の学費・生活費援助の申し出を受けます。
その条件は、
“毎月その人物に手紙を書くこと。
そして、その人物からの返事を求めてはならない。”

匿名の支援者は、若き資産家ジャーヴィス。
物語は原作小説同様、ジルーシャが綴る手紙で紡がれていきます。

ジルーシャが手紙を書きながら、ジャーヴィスがその手紙を読みながら
それぞれの揺れ動く気持ちを表現していくのですのですが、
単に読んでるという感じではなく、
二人芝居ならではの会話のテンポ感がとっても楽しいのです!

ジャーヴィスのことをお爺ちゃんと思っているジルーシャ。
手紙だからおこるタイムラグ。
手紙だから仕掛けられるイタズラ。
一方通行。
甘酸っぱい思い。
ほんとに胸がキュンキュンしますよ!!


井上芳雄さん演じるジャーヴィスは名家の生まれでお金持ち、
でもちょっと偏屈な男性。

支援者ダディとしての客観的な顔や、ジルーシャに恋をして一喜一憂する様々な顔、
大人の男性と少年を行ったり来たりするようにどんどん変化していく表情や、
抑えきれない感情をなんとかなだめようとする動きがなんとも楽しく、
そして可愛い!!井上芳雄さん!
制作発表でご本人も仰っていた通り、シリアスでヘヴィな作品が続いた2012年、
ハッピーミュージカル!!な井上芳雄さんも素敵です♪♪


聡明で希望に溢れた少女ジルーシャを演じるのは坂本真綾さん。

声の表現力、とりわけ思春期の女の子の気持ちのアップダウンの激しさや、
プライドの奥にある孤児であることの影などとても繊細な役作り!
物語が進むにしたがって、少女から女性になりどんどん魅力的になっていきます。
思いのたけを歌うナンバーでは、よく通る切ない歌声に涙!!
手紙でダディとジャービー坊ちゃま(!!)を翻弄していくのには
笑わずにはいられないです!

お二人はほぼ出ずっぱりで、大きな場面転換はないですが、
小道具の移動や照明で時や場所の変化を見せます。
特に光の射し込み方に、ジョンケアードさんの演出の魅力を感じました。
そして箱から取り出される様々なもの、
たまにびっくりするようなところから出る手紙!
沢山の箱が宝箱で、まるで宝探しのようなワクワク感があります。

そしてやはり物語のキーは“一方通行の手紙”。
一通の手紙を交互に読み進めていくシーンなどで、
ジャーヴィスのリアクションが本当にコミカルで可愛いのです。
自分で決めたルールに縛られ、実際にジャーヴィスとして対面しても名乗ることも出来ない。
ダディにだけ打ち明ける気持ちを綴る手紙を読んでいいものか。
ダディとジャーヴィス、二つの人格を持つ葛藤。
このジャーヴィスの視点というのは二人ミュージカルならでは!!

お互いに言えない秘密を一つずつもって、
近づきたいのに、秘密のために平行線に戻ってしまうもどかしさ。
そんな恋のもどかしさも、二人のやり取りを見ていると、
キュンキュンする甘酸っぱさになり、
そんな末の文句なしのあの結末。
胸がくすぐられるような気持ちよさです♪
(管理人的にはジルーシャの大学卒業後の行動に思い切りぐっときました)

甘酸っぱい恋とともに、当時の女性の自立や権利、孤児院の環境など
時代を反映させた話題も盛り込まれており、
一人の女性の成長を描いた側面が作品をより上質なものにしています。

二人の歌声も、自分の思いを確認していくように歌われるナンバーが多く、
耳と心に気持ちよく響いてきます♪

原作ファンの皆さんには小説の中から飛び出したかのような二人に
懐かしさと初めて出会った時のトキメキを思い起こしていただき、
初めてこの物語に触れる方には上品でさわやかなラブストーリーに
胸躍らせていただきたい素敵な作品です♪オススメっ!!!

<公演情報>
2012年9月2日~9月19日 シアタークリエ
9月22日 新潟公演 りゅーとぴあ
9月26日 大分公演 iichiko総合文化センター
9月28,29日 大阪公演 森ノ宮ピロティホール
10月3日 福岡市民会館
公演HP

「ダディ・ロング・レッグズ」おけぴ制作発表レポはこちら



おけぴ取材班:chiaki、ayano、おけぴ管理人 写真提供:東宝


12/09/04 NODA MAP「エッグ」ゲネレポ@東京芸術劇場

2012年9月4日(火)19:00
NODA・MAP第17回公演「エッグ」ゲネプロレポ
@東京芸術劇場

リニューアルした東京芸術劇場プレイハウスのお披露目公演は
野田秀樹芸術監督率いるNODA・MAP「エッグ」。

"この世に存在しないスポーツ"の選手、監督、オーナー、サポーター…
登場人物たちとともに、笑いの散りばめられた熱狂に踊らされながら、
気がつくと歴史の迷路を彷徨い、そして思いもかけない場所に身を置いている。
ノンストップの2時間強。

そして、物語への導入や何度か訪れるどんでん返し、
劇場でこそ、芝居でこそ成立する演劇の楽しさを十分に
感じさせてくれるパワフルな作品です。

3人の主人公は
奔放な新人選手に妻夫木聡さん。

屈託ない青年の辿る道、置かれた立場は大きく変貌しながら
芯のキャラクターは常に一貫いているので、
"あの人がこうなった"衝撃が強調されより一層胸を打ちます。

チームのスター選手を仲村トオルさん。

ベテランの風格、オーラ、威圧感がものすごいです。
役名"粒来幸吉"の響きにハッとされる方もいらっしゃいますよね。

そして、
シンガー苺イチエには深津絵里さん。

イチエが歌うのは椎名林檎さん書き下ろしの(作詞・野田秀樹さん)
ロックナンバー。
小悪魔的な魅力炸裂のイチエの音楽もまた大衆を扇動します。

脇を彩るキャストも個性、力量ともに非常に魅力的!

野田作品に欠かせない、橋爪功さんは監督、大倉さんは仲村さん演じる
粒来を慕う選手。二人のやりとりは妙なリアリティに溢れています。

チームのオーナーには秋山菜津子さん、
傲慢と苛立ちの権力者を秋山さんが熱演。
終盤の秋山さんの台詞が頭を離れません。

イチエの振付師に藤井隆さん。

すっかりNODA・MAP芝居になじんでいる藤井さん、舞台での居方が絶妙です!

スポーツや音楽の高揚感や熱狂から戦争の狂気へ、
時間を逆回転させながら、それぞれの人生を生きるキャラクターたち。
歴史の中にいながら、とても今日的なテーマを持ち帰る、
心も頭もフル稼働な作品です。

あ、もちろん野田さんもご出演です。

芸術監督で劇作家なご本人役(?)とその愛人・野田秀子役を怪演です♪

<公演情報>全公演で当日券販売あり!
9月5日(水)から10月28日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて

<スタッフ>
作・演出:野田秀樹
音楽:椎名林檎
美術:堀尾幸男
衣裳:ひびのこづえ
振付:黒田育世

<出演>
妻夫木聡
深津絵里
仲村トオル
橋爪功
秋山菜津子
大倉孝二
藤井隆
野田秀樹
ほか


おけぴ取材班:chiaki、yoshida 撮影:yoshida 監修:おけぴ管理人

12/09/06 「コーパス・クリスティ 聖骸」ゲネレポ

2012年9月6日(木)14:00
「コーパス・クリスティ 聖骸」ゲネレポ

公演開始と同時に話題沸騰、「上演反対デモ」まで引き起こした
トニー賞作家、テレンス・マクナリーの“幻の問題作”が日本初上陸!

もしキリストが、現代アメリカでゲイの若者として育ったら・・・
ユダと愛し合い、裏切られて、受難の日を迎えたら・・・
センセーショナルなストーリーを、今もっともいきのいい13人の男たちが演じる話題の舞台!
「コーパス・クリスティ 聖骸」の公開ゲネにお邪魔してきました。


今回が舞台単独初主演となる渡部豪太さん。
ホモフォビア(同性愛嫌悪)の街、テキサス州のコーパス・クリスティに生まれた
ゲイのキリスト、ジョシュア(イエス)を演じます。
驚きや悲しみ、苦しみといった感情を“眼ヂカラ”で表現!


ジュダス(ユダ)役を演じるのは、窪塚俊介さん!(写真右)
ミステリアス&セクシーな表情で、際立つ存在感!モノ凄く妖しいっ!!


キリストの物語がベースになってはいるものの、舞台はあくまで現代アメリカ。
アメリカンカルチャーを感じさせるシーンもたっぷり。
役者全員のダンスシーンは若さ爆発です!


ニューヨークの演劇界で大論争を巻き起こした“幻の問題作”という触れ込みだけに、
放送禁止用語連発、かなり刺激的な場面も・・・(汗)


高校最後のシニア・プログラムの日。ジョシュアとジュダスは運命の出会いを果たします。
たちまち惹かれ合う二人・・濃厚で美しいラブシーンは舞台の見どころの一つ。
この愛の形、皆さんの目にはどう映るでしょうか!?


舞台に上がっていない役者さんも、客席後ろから効果音を発したり、状況説明をしたり・・
舞台の形状を目一杯活かしたこんな演出も!


ジョシュアの元に集まってきた12人の使徒たち。
おなじみの「最後の晩餐」のシーンも登場しますよ。



(近江陽一郎さん&鷲尾昇さん)


(今奈良孝行さん&藤井泰造さん&渡部豪太さん)


(米原幸佑さん)


(北川能功さん&永山たかしさん)


(松田洋治さん&赤澤燈さん&窪塚俊介さん)


自分の未来を予感しながらも、使徒たちに愛を与え続けるジョシュア。
その慈愛に満ちた表情の中には、時に孤独や寂しさも感じられて・・


そしてやってくる、運命の日。
13人の男たちは、2012年前と現代をどのように重ね合わせて、
見せてくれるのか!それはぜひ劇場にてお確かめ下さい!

「人が人を愛することの意味」「救世主は存在するか」「人の運命とは」・・
観た後にさまざまなことを考えさせられる、深い余韻のある作品です。
舞台の特性上、座席の位置によっても、きっとまったく違う作品のように感じられるはず。
夏の勢いそのままに、13人の男たちが円形のステージを縦横無尽に疾走する熱い舞台。
ぜひ2回、3回とリピートしてお楽しみください!

あ、会場入りは、ぜひお早めに!
開演前に、素顔の役者さんたちが見られるかも・・!?

<公演情報>
2012年9月6日(木)~17日(月・祝)
@青山円形劇場(表参道)

<出演>
渡部豪太/窪塚俊介
今奈良孝行/北川能功/鷲尾 昇/永山たかし/米原幸佑
近江陽一郎/赤澤 燈/藤井泰造/永嶋柊吾/安西慎太郎 
松田洋治

<ストーリー>
13人の男性らが舞台に集まって来る。1人はジョシュア役、1人はジュダス役。
他の11人の俳優たちは、いくつもの役を演じる。そして、ひとつの劇が開幕する。
テキサス州のモーテルで、メアリー(マリア)はひとりの男子を産み落とす。
その人こそ、世界が待ち望んだ子供であるとルーム・サーヴィスら(三賢者)に告げられ、
男子はジョシュア(イエス)と名付けられる。
するとジョシュアの前に“主なる神”が現れ、ジョシュアに「神の子」としての
使命があることを告げる。
ジョシュアは「神の子」として迷いを持ちながら、すくすくと成長していく。
「自分の運命は?」「人を愛するとは?」そして、彼は恋を経験していく。
いよいよ高校最後のシニア・プログラムの日。
ジョシュアはある少女にパートナーを申し込む一方で、
ひとりの少年・ジュダス(ユダ)と、運命的な出会いをする。
青年となったジョシュアは、ある日突然姿を消した。何年もの放浪の旅へと出発したのだ。
そこで、ヒッチハイクしたトラックの運転手に砂漠で置き去りにされ、
ジェイムス・ディーン(悪魔)が誘惑を仕掛けて来る。
しかし彼はそれに打ち勝ち、ついに迷いを解く。
「人の子」としての人生を歩むため、都会へと帰還する。
その後、数々の奇跡をみせるジョシュアのもとに、次々と弟子となる者たちが集まって来る。
使徒と呼ばれる12人。その中には、あのジュダスの姿もあった・・。
やがて訪れる、避けることの出来ない運命の“その日”。
ジョシュアとジュダス、そして使徒たちは-。


渡部豪太さん窪塚俊介さん松田洋治さん!ゲネ直後のスリーショット!!
「連日休みなく稽古だったので、この夏の思い出は豪太くんに取られたよう(笑)」by 窪塚さん



おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人


12/09/07 OSK日本歌劇団「JUJU」ゲネレポ@三越劇場

2012年9月7日(金)12:00
OSK日本歌劇団「JUJU」ゲネレポ@三越劇場

一部が和物レビュー、二部が洋舞レビュー、
レビューを満喫できるOSK日本歌劇団の三越劇場公演、
ゲネプロレポート速報です。

第一部冒頭は、トップスターの桜花昇ぼるさんと、
高世麻央さんのお二人の厳かな舞!

舞台がきゅっと引き締まった後の、チョンパ!!
(チョンっとなって、パッと華やかに!)
そしてお一人お一人の口上!

和物、日舞、と聞くと、ゆっくりと上品に舞うという
イメージを抱かれるかもしれませんが、
OSKの和物レビューは、心躍るビートにのった舞や、小芝居もたっぷり!
とにかくテンポ感が素晴らしいっ!

客席を巻き込んでのおめでたい花嫁道中!!
ばんばーんざーいの大繁盛!!!
はぁぁぁっ!!


この扇のスピーディな動きが妙にツボだった管理人であります。

テンポよく展開する一部レビュー、
雰囲気はがらりと変わって1000年前に!!

この衣で可憐に、舞われるのです!気持ちいいっ!和物最高~!

一部の和物レビューは約40分、
笑いや手拍子も交えてスピーディに展開、あっという間です。

そして休憩を挟んでの二部は、雰囲気180度変わってのダンス!洋舞!
二部の写真はあえて掲載しませんので、ぜひ劇場で生でご覧下さい!!
ソロダンス、デュエット、歌、ラインダンスなど見所満載、
そして客席を使った小芝居も!!

大切なもの、JUJUとは・・・・

創立90周年の今年。そして100周年に向けて輝くOSK。
テーマソング「桜咲く国」もお楽しみに!

三越劇場、客席と舞台がほんとに近いです!
この近さでレビューを味わえる貴重な機会!
来年の日比谷・日生劇場公演の前に
ぜひダンスのOSK、レビューのOSK、ご観劇下さい!

東京公演は9月7日~9日の三日間三越劇場にて、
大阪公演は9月14日~16日の三日間のみ!
春には日比谷・日生劇場での公演もございます。

レビュー好きな方、必見です!お見逃し無く!

<上演時間>
約2時間(休憩あり)

<出演>
桜花昇ぼる
高世麻央
朝香櫻子
緋波亜紀
牧名ことり
恋羽みう
楊琳
悠浦あやと
和紗くるみ
瀬乃明日華
舞美りら
妃那マリカ
遥花ここ

<スタッフ>
作・演出:北林佐和子
振付:大谷盛雄・奥山賀津子・ACCHY/伊瑳谷門取
音楽:松岳一輝

<公演HP>
http://www.osk-revue.com/category/schedule/201209


おけぴ取材班&撮影:おけぴ管理人

12/09/08 ミュージカル「走れメロス」ゲネプロレポ

2012年9月8日(土)12:00
ミュージカル「走れメロス」ゲネプロレポート


太宰治は“ふたり”いた ―!?

「一人の男」が「一人の男」の為に走りだすまでの物語、
昭和の文豪たちが紡ぎだす、
恋と友情のパラレルワールド!

「走るのだ。信じられているから走るのだ。
間に合う、間に合わぬは問題ではないのだ。
人の命も問題ではないのだ。
私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいもののために走っているのだ」
(太宰作『走れメロス』より)

友のために走り続けるメロスの物語を、
太宰治、そして彼を取り囲む実在の作家たちに置き換えた
恋と友情のオリジナルストーリー。

河村隆一さん、諸星和己さんがW主演する
ミュージカル「走れメロス」ゲネプロレポートをお届けいたします!!

この作品の為に、
約30曲のオリジナル楽曲を書き下ろしたという河村隆一さん。

死後60年以上がたった今もなお、
人々の心を惹きつけてやまない文豪・太宰治役を、
河村さん独特の甘い歌声とともに演じます。

これまでの“太宰治”のイメージをくつがえす、
ソフトで優しげな役作り。
「君となら死んでもいい」が口癖の太宰さん。
女性に目がない、少々軽薄な太宰像がなんとも魅力的♪


お茶目です♪

一方、諸星さんは、
太宰とともに創作活動をする辻島衆二(つじしま しゅうじ)役を、
男っぽさたっぷりに熱演!

高い身体能力、そして溢れ出るような“色気”。
客席の目を釘づけにするダイナミックな諸星さんの演技は、
さすが、スターの貫録!!

この二人に同時に愛されるヒロイン・あつみ役には、
鈴木亜美さん。

彼女が想いを寄せる相手は一体誰なのか・・?

“いつの時代も、男たちに小説を書かせるその原動力は女性 ”
そんな歌詞が印象的なナンバーでは、
「歌手」としての鈴木亜美さんの魅力を堪能できますよ♪


着物姿もとってもキュート♪


作・演出は、
「戦国BASARA」「銀河英雄伝説」等のヒット舞台で知られる西田大輔さん。
自らが主宰する劇団AND ENDLESSの作品でもお馴染みの、
独特の感性で展開する“西田ワールド”。

今回も、「走れメロス」の物語をそのままみせるのではなく、
昭和に生きた作家たちの生きざま、そして青春を、
ボーダーレスな音楽とダンスにのせて、鮮やかに描き出します!


大澄賢也さん振付監修のダンスシーンもたっぷり。
(写真中央は太宰の愛人・太田静子役の玉置成実さん)


さらに、太宰と親交のあった“無頼派”の作家たちも、
西田マジックにかかると、この通り・・。

ちょっぴり“おねえ”な織田作之助。 演じるのはテレビでもお馴染みのIZAMさん。



「堕落論」で知られる坂口安吾(川原一馬さん)は、若づくり(!)なイケメンに。

“さよならだけが人生だ”の、
井伏鱒二先生(佐久間裕人さん)は飄々とした存在感で舞台を盛り上げます。
(「ア・ラ・ラ・ギ・は~っ!!」必見♪)
石川淳(松田一三さん)とのやり取りもいい感じ!!



そして太宰たちの憧れの存在、
芥川龍之介役を演じるのはこの方、大澄賢也さん(上の写真右)!
“踊る芥川”シーンは大澄さんならでは。
めちゃくちゃ姿勢の良い芥川先生です!!

芥川のつかむ“一本の糸”それは・・。
(写真左は芥川の妻・文役の國元なつきさん)

全篇に渡って使用される音楽は、
河村隆一さんによるオリジナル。

Jポップからロックまで、これがミュージカル!?
という新鮮な驚きに満ちたステージで、
歌手として活躍されている出演者が多いことにも納得。
さらに宮垣佑也さん(トートダンサー♪)、
楢木和也さん、神谷直樹さん、遠山裕介さんら、
注目のアクター・ダンサーが集まったアンサンブルにもご注目ください♪

一人の女を愛した二人の男。
恋と友情、そして作家としての情熱が絡み合う独特の世界観。

ゲネプロ前に行われた囲み取材では、
「西田さんは多分この作品で芥川賞を狙っていますよ。本当に面白い!」と、
諸星さんが、その世界観を絶賛。

当の西田さんも、
「河村さん、諸星さんの二人にしか出せない関係性、その空間を楽しんでほしい。
千両役者という言葉があるように、舞台俳優に大切なものは“華”。
その意味で怪物ともいえるお二人の世界を、観る方にも堪能していただけると思う」
と、自信をのぞかせます。

約30曲ものナンバーを書き下ろした河村さんは、
「こういう曲をカー君(諸星さん)に、そして亜美ちゃんに歌ってほしかった
という音楽を作れたのではないかと思います」と笑顔を見せ、
太宰という役については、
「これまでの悲壮感溢れる太宰のイメージとは違う、
コミカルでシニカルな部分、チャーミングな可愛らしい太宰を観てほしい」とアピール。


個性と個性のぶつかり合いで魅せる、刺檄的な男の友情。
新しくも懐かしい文豪たちの恋と青春の世界。

オリジナルミュージカル「走れメロス」は、
9月8日~11日まで東京・Bunkamuraオーチャードホールにて、
9月21日~23日まで、名古屋・中日劇場にて、
9月28日~30日まで、大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演。
お見逃し無く!

<公式サイト>
http://melos-stage.com/

<出演>
河村隆一
諸星和己
鈴木亜美
玉置成実
IZAM
大澄賢也
松田一三
國元なつき
西山結花
夕貴まお
川原一馬
田中良子
佐久間祐人

岩室由実/碓井菜央/篠原沙弥/永咲友梨/沼田由花
丸山未那子/三井捺々/矢冨はるか/miotchery
伊藤航/神谷直樹/遠山裕介/楢木和也/宮垣祐也
瀬戸山清香/東郷祐佳

<スタッフ>
原作:太宰治
脚本・演出:西田大輔
音楽:河村隆一
振付監修:大澄賢也

<ストーリー>
辻島衆二は遅咲きの作家である。
才能に恵まれながらも、機会に恵まれず、いわゆる流行作家とは無縁の生活を送ってきた。
それでも「真の文学とは」の意思を貫き、ただ黙々と作品を書き続けていく。
そして衆二は遂に、芥川賞の候補に入ったのだ。
学生時代に「親友」と共に親交のあった井伏鱒二の下、一本の電話を待ち続けている衆二。
この電話の先にある未来が、信じつづけた自分の才能への賛歌になるのだ。
そして一本の電話が井伏鱒二から鳴り響く。
だが、それは朗報ではなく、悲しい呼び水を誘う電話であった。
「太宰君が亡くなった。自殺だそうだ。・・・君は親友だったね」

太宰の想いを知るように、走り出す辻島。
辻島は全てを知るために、物語を紡いでいく。
残された時間を、太宰に捧げる為に。
メロスのように。太宰の為に走り続けていく。


おけぴ取材班・撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/09/12 観る朗読劇「100歳の少年と12通の手紙」多田直人さん×柴田理恵さん ゲネプロレポート

2012年9月12 日(水)15:30
音楽×ダンス×朗読 観る朗読劇「100歳の少年と12通の手紙」
多田直人さん×柴田理恵さん ゲネプロレポート


音楽、肉体、そして声。
シンプルで、力強い表現で語られる少年オスカーの12日間の物語。

「神様へ 僕は、今日100歳になりました 」

生と死という重いテーマ。
けれども決して感傷的にならない、どこまでも光る誠実さが印象的。
観終わった後に残るのは「哀しみの涙」ではなく、
「今日からの日々を愛しんで生きて行こう」という前向きな気持ちです!





(写真上:多田直人さん 写真下:柴田理恵さん)

1日に10歳の歳をとる少年・オスカー。

“1日を10年と考える”
“神様に1日1通の手紙を書く”
病院ボランティアのローズさんの、こんな提案から始まった彼の新しい人生。

手紙を書き始めて2日目、
10代の思春期を迎えた彼が経験する初めての恋。
20代で結婚し、30代で芽生える責任感、
そしてクリスマスの日の小さな冒険・・。

病院のベッドの上で「普通」の人生を味わっていくオスカーの言葉が、
観る者の心に優しく沁み込んでいきます。


そんなオスカーの傍らにいつも寄り添っている影のような存在が、
ダンサーの中島周さん。

オスカーの喜び、哀しみ、そして確実に迫りくる“死”。
中島さんのダンスから、何を感じ取るのかは観客一人一人にゆだねられます。










(肉体の表現を追求した中島さんのパフォーマンスは必見!)

ピアノ演奏と、不思議な感触のヴォイス・パフォーマンス、
そして中島周さんのダンス(振付は平山素子さん)が、
朗読者ふたりの声を包み込む、独特の空間。

張り出した舞台を客席がぐるりと取り囲むようなグローブ座での公演、
2階、3階席も、朗読者の息づかいまで聞こえてきそうな距離感です!


またこの公演の宣伝イラストは、人気絵本作家・酒井駒子さんによるもの。
劇場ロビーでは、酒井さんのイラストが使われたキーホルダー(¥800)や、
ポストカードセット(¥500)などがチャリティーグッズとして販売されています。
グッズの売り上げの一部は、日本にこどものホスピスを作るための活動をしている
特定非営利活動法人NPO 生きるちから「VIVACE(ビバーチェ)」に寄付されるとのこと。
手紙のような作りになっている公演プログラムも素敵です♪



12組の朗読者が日替わりで出演し、
語りで「みせる」、聡明な優しさに満ちた12日間の物語。

是非、劇場の中に広がる温かい空間を体験していらして下さい!


<公演情報>
原作:エリック=エマニュエル・シュミット
訳:阪田由美子(河出書房新社)
演出:鈴木勝秀
振付:平山素子

出演:
ダンス:中島周
ヴォーカル:大嶋吾郎 久保田陽子

12組の朗読者:
9/12(水) 多田直人 柴田理恵
9/13(木) 小西遼生 杏子
9/14(金) 古川雄大 萩野志保子(TV朝日アナウンサー)
9/15(土) 成海璃子 江波杏子
9/16(日) 新納慎也 彩吹真央 ※
9/17(月) 宮野真守 萬田久子
9/18(火) 竹財輝之助 秋野暢子
9/19(水) 山崎育三郎 涼風真世
9/20(木) 川平慈英 香寿たつき
9/21(金) 松岡充(SOPHIA) 木の実ナナ
9/22(土) 安倍なつみ 木村多江
9/23(日) 池松壮亮 南 果歩 

※緊急決定! 新納慎也×彩吹真央 役替わり公演実施!
9/16
13時開演 オスカー役:新納慎也 ローズ役:彩吹真央
17時開演 オスカー役:彩吹真央 ローズ役:新納慎也

場所:グローブ座
チケット料金:S席6500円 A席5500円(全席指定席)
公演URL
問合せ先:アトリエ・ダンカン TEL:03-3475-0360(平日12:00~ 18:00)




おけぴ取材班・撮影:mamiko   監修:おけぴ管理人


12/09/13 スタジオライフ「PHANTOM 語られざりし物語 The Kiss of Christine」制作発表レポ

2012年9月13日(木)14:00
スタジオライフ「PHANTOM 語られざりし物語 The Kiss of Christine」制作発表レポ

「オペラ座の怪人」のファントム、エリックの語られなかった幼少年期を描いた
「PHANTOM THE UNTOLD STORY 語られざりし物語」の
続編ともいえる作品が満を持して日本初登場!
「オペラ座の怪人」では語られなかった“もう一つの物語”、今ここに完結!
スタジオライフ「PHANTOM 語られざりし物語 The Kiss of Christine」
制作発表レポをお届けします♪


「PHANTOM」は、歴史小説作家として有名なイギリスのスーザン・ケイが、
ガストン・ルルーの「オペラ座の怪人」にインスパイアされて描いた、
怪人ことエリックの人生をめぐる物語。

今回の公演は、スタジオライフが2011年6月に上演した、物語の前半部分にあたる
「PHANTOM THE UNTOLD STORY 語られざりし物語」
の続編、そして物語の完結編という位置づけになっています。

誰からも愛されず、神からも見放されたような男。
それでも、最後には愛ゆえの大きな犠牲で愛を勝ち得、この世に愛の種を蒔いていった男、エリック。
「PHANTOM」では、「オペラ座の怪人」では語られなかった部分も含め、彼の壮絶な生涯が描かれます。


エリック役を演じる笠原浩夫さんは、この作品のおかげで先日こわ〜い体験をしたとか。
「死神の夢を見て、叫び声をあげながら飛び起きました(笑)。
オペラ座の怪人の役ということで、とてつもないプレッシャーを感じる毎日。
でもそのぐらい、自分と向き合いながらではないと演じられない役だと思います」


(一番左が笠原さん)

「『オペラ座の怪人』は大好きで、ロンドンに行くたびに観ています。
中でもファントムが本当に大好きで、今まで演じてきた役の中にも、
勝手にファントムの要素を取り入れていたほど。
いつもと芝居のアプローチは変わりませんが、勝手に入ってくるイメージというのは
あるかもしれません」


創立以来、Wキャスト制を採用しているスタジオライフ。
前回の作品では、エリックの少年時代を演じていた山本芳樹さんが、もう一人のエリック役です。
「世界中の誰もが知っているであろう大役に挑戦できることに、震えるほどの喜びを感じています。
エリックの生涯をまっとうできるように、魂を込めて演じたいと思います」

「今回はやっとオペラ座に到着して、みなさんがよく知る怪人になっていきます。
マスクがあるので顔は口だけしか見えないのですが、その奥にある目や顔の表情、
そして気持ちが伝わるように演じたいです」


ヒロイン、クリスティーヌ役に挑戦する関戸博一さん。
「おそらく全世界の女優さんが一度は演じてみたいと思う役。
男優の僕が演じられるのは本当に光栄です。
『どうだ、羨ましいだろ〜』という気持ちでがんばります(笑)」


(左が関戸さん)

クリスティーヌは本作では、ミュージカルとは違って物語後半での登場ですが、
ストーリーのカギを握る重要な役どころ。
「(前回の作品で)エリックの誕生から始まり、今回の作品で、旅を経て最後に
クリスティーヌにたどり着く。
その役割の大切さを受け止めながら、精一杯やっていきたいと思います」


そして2人目のクリスティーヌ役は松本慎也さん。
「いわずと知れたヒロインということでプレッシャーもありますが、
揺れ動く繊細な心を表現して、最後のキスの持つ意味を皆さまにお届けできるよう、
真摯に役と向き合っていきたいです」

スタジオライフは男性だけのカンパニー。男性が美しいヒロインを演じることについては・・
「もちろんギャップはあると思います。その溝をどう埋めるか。
ビジュアルは、もちろんメイクさんや衣装さんの力を借りますが(笑)。
僕は以前にジュリエット役の経験もあるので、きっと大丈夫と言い聞かせています(笑)」


最後に登場したのは、ラウル役を演じる曽世海司さん。
「前回の公演では、俳優同士が向き合って作り上げた空気感が劇場を支配して、
お客様と共感し合うという感覚がすごく実感できた公演でした。
またあれができると思うと、今からワクワクしています」

「ミュージカルでラウルを観たときは“白馬の王子様”という印象が強かったのですが、
今回の原作からは、ちょっと違う印象を受けています。
たぶん、ラウルの心の底にミュージカル版では描かれていない心情があるはず。
はたしてミュージカル版とは違う地点にどう辿り着くのか、楽しみです」


「(エリックの顔は)人が人生でしばしば出会う『どうにもならない現実』の象徴」
と語るのは、脚本・演出の倉田淳さん。
「このドラマを見ていただいて、そんな現実と向きあうときの力になればと思います」


(前列左より:スタジオライフ代表の河内喜一朗さん、脚本・演出の倉田淳さん、
後列左より:キャストの笠原浩夫さん、関戸博一さん、松本慎也さん、山本芳樹さん、曽世海司さん)

「原作のスーザン・ケイさんとお話して、これは“成長の物語”なのだと確信しました。
どうにもならない現実の中でいろいろなことを感じ、人に出会い、成長していく物語。
私もそこに照準を合わせていたし、その道をまっとうしなければと思っています」


そして、この公演のもう一つの見どころは、舞台美術!
「オペラ座の怪人」「レ・ミゼラブル」25周年記念inロンドンの美術と映像を担当したマット・キンリーさん、
そして、「オペラ座の怪人」の続編「Love Never Dies」や「Oliver!」等を手がけた照明デザイナー、
ニック・シモンズさんが、日本初登場となった前回公演に引き続き参加!
才能あふれるお二人が創り出す、ロンドン演劇界最先端のヴィジュアルをぜひお見逃しなく!



(笠原さん、関戸さん、松本さん)

最後に、脚本の倉田さんがスーザン・ケイさんから聞いたという、こんなとっておきの話をどうぞ♪
「この作品はまだ一本も映画化されていないそうなんです。
スピルバーグからもオファーがあったけれど、シナリオがどうしても“ホラー寄り”になってしまう。
それは私の本意ではないので、お断りしました、と」

スピルバーグからのラブコールでも映画化されなかった“とっておきの物語”を、日本の小劇場で楽しめる・・
なんて贅沢なんでしょうか♪



(山本さん、曽世さん)

原作の最後に登場し、エリックの死を看取る「謎のペルシャ人」の正体、
そして、あの有名な「クリスティーヌのキス」の真の意味とは!?
新たな解釈で物語の陰の部分に光を当て、この有名な物語にさらなる深みを与える・・
「オペラ座の怪人」ファンなら見逃せない舞台になりそうです!
「エリックの回想シーンや心象風景もしっかり描きます」と倉田さん。前作を観ていない方も心配ご無用♪

どの役者さんも、作品に対する思いをじっくり披露してくれたため、
予定時間を少しオーバーしての会見となりました。
役者さんたちの熱い思いがほとばしる舞台、大いに期待しましょう!


↓公式PR動画(前回公演ダイジェスト)はコチラ!


<公演情報>
2012年10月8日(月・祝)〜24日(水)
シアターサンモール

<出演>
笠原浩夫・山本芳樹
関戸博一・松本慎也
曽世海司・岩崎大
石飛幸治・佐藤滋(客演)
及川健
林勇輔
小林浩司
牧島進一
荒木健太朗
仲原裕之
緒方和也
神野明人
原田洋二郎
堀川剛史
山崎康一
倉本徹
藤原啓児
河内喜一朗 ほか

<スタッフ>
原作:スーザン・ケイ Susan Kay
作家。小学校教師。1953年にイギリス・マンチェスターで生まれる。
1985年にエリザベス1世の障害を描いた最初の小説「Legacy」で
Georgette Heyer Historical Novel PrizeとBetty Trask Awardを受賞。
1991年に「Phantom」でRomantic Novel of the year awardを受賞。

脚本・演出:倉田淳

舞台装置・映像デザイナー:マット・キンリー Matt Kinley
ロンドン・ナショナル・シアターで40作品以上もの作品を手がけた後、商業演劇のデザインチームの一員として、『マイ・フェア・レディー』(UK、USツアー)、『レ・ミゼラブル』(ブロードウェイ、オランダ)、『エクウス』(ウエストエンド)、『メアリー・ポピンズ』(UK、US、オーストラリア、オランダツアー)に携わる。2010年、『レ・ミゼラブル』25周年記念の新演出版の舞台装置、映像デザイナーへの抜擢に続き、2011年、『オペラ座の怪人』25周年記念公演inロンドンの舞台装置、映像デザインも務めた。
2011年6月にスタジオライフ公演『PHANTOM THE UNTOLD STORY 語られざりし物語』で初来日を果たし、その舞台で舞台装置と映像を担い、才能あふれる感性と日本で初めて見せるデザインで衝撃を与えた。

照明デザイナー:ニック・シモンズ Nick Simmons
ロンドン・ナショナル・シアターの話題作であり、NYツアーも実施の『War Horse』のプログラマーとして知られる。ポール・コンステーブルとともに『Oliver!』や『オペラ座の怪人』の続編『Love Never Dies』を手がけた。
2011年6月にスタジオライフ公演『PHANTOM THE UNTOLD STORY 語られざりし物語』で初来日を果たし、その新しい技術と類まれなデザインセンスを駆使したその照明の織りなす世界は観る者に衝撃を与えた。
現在もロンドン・ミュージカル界に旋風を巻き起こしている。

<ストーリー>
世界的な奇術師としてロシアにいたエリックのところに
ペルシャの警察長官ナーディルが訪れ、エリックはナーディルと共にペルシャに赴く。
天才的な発想力と技術力で工程、そして大后をも魅了していくが、
彼らの要求と欲望は次第にエスカレートしていき、
ついにはエリックの身に危険が及ぶ事態に至る。
ナーディルの計らいでペルシャを脱出したエリックは生まれ故郷ボッシュヴィルに
立ち寄るが、既に母は他界した後だった。
母の幻影と決別したエリックは偶然古い新聞でオペラ座建築決定の報を知り、
パリのガルニエのもとに乗り込んでいく。
そして十数年に及ぶオペラ座建築に携わるようになるが、地上生活に疲れたエリックは
オペラ座の地下深くに秘密の安住の住処を作り上げる。
安住の地をさらに確固たるものにするため、科学知識を駆使して
「オペラ座の怪人」となり、人々を震え上がらせていくが……。
そして、エリックは新人歌手クリスティーヌと運命の出会いをするのだった……。


おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

12/09/16 新国立劇場「リチャード三世」稽古場レポ

新国立劇場「リチャード三世」稽古場レポ
2012年9月16日16:00

全三部9時間に及ぶ上演で2009年の演劇界の話題をさらった
「ヘンリー六世」のキャスト・スタッフが新国立劇場中劇場に再集結!
注目の稽古場の様子をレポートいたします。

赤薔薇の紋章のランカスター家と白薔薇を紋章とするヨーク家の王位をめぐる争い
“薔薇戦争”を描いた「ヘンリー六世」三部作の続編とされる「リチャード三世」は、
シェイクスピアが初めて大ヒットさせた作品であり、
世界の名優が一度は演じたいと願うのがそのタイトルロールです。

これまでも名だたる名優たちが挑んできた究極の悪党・リチャード三世に
岡本健一さん!
強烈な自己紹介(?!)に始まるこの芝居で、シェイクスピアの戯曲を“体現”している
という言葉がぴったりなその姿や振る舞いです。

台詞回しは“重厚”、“朗々と”というより、見ている側にすっと届くような、
これまでのリチャード像とは少し異なるものの、その言葉の力は決して揺るがず、
それでいて“体温を感じる”リチャードに目と心を奪われます。

中嶋朋子さん演じるヘンリー六世の妻・マーガレットが発する言葉は、
呪いのように、その後の登場人物たちの運命を操ります。
彼女の怒りと狂気の存在は、リチャードとはまた違う“悪”であり、
マーガレットが登場した時の人間関係、対立軸の鮮やかな変化が見事です。

そしてもう一人、芝居をがらりと変えるのが、リチャードの野望が渦巻く世界に
颯爽と登場する浦井健治さん演じるリッチモンド伯ヘンリー(後のヘンリー七世)です。

長きにわたった薔薇戦争を終結させるリッチモンドにふさわしい、新しい風、
希望の光のような爽やかさです。
前回、ラストでリチャードに殺された「ヘンリー六世」タイトルロールを演じた
浦井さんが、リッチモンドを演じるというキャスティングにはグッときますね。
浦井さん、きらめいています。

(浦井健治さん、浦野真介さん、立川三貴さん、関戸将志さん、勝部演之さん)

そしてリッチモンドがもたらす光はリチャードの闇や孤独をより一層際立たせます。
それぞれが率いる両陣営の決戦前夜の対比、歴史のうねりの見せ方が素晴らしい!!
鵜山仁さんの演出が冴えわたります!!これはぜひ劇場でご覧ください!

物語に話を戻すと、王位を奪うためにあらゆる策をめぐらせ、裏切り、陥れ、
優位な王位継承者を蹴落としていくリチャード。
残忍で非道な彼に向けられるのは侮蔑するような態度、冷ややかな視線。
それでも、いつの間にか言葉巧みに操られてしまう人々のドラマも
それぞれ色濃く見えてくるのは、やはり「ヘンリー六世」からのキャラクターや
世界観の共有がなされているからでしょう。

リチャード三世の長兄エドワード四世に今井朋彦さん。
その声と存在感には圧倒されます。病床にある王が激高する決して
長くないシーンですが、強烈な印象を残します。

(川辺邦弘さん、前田一世さん、吉村直さん)

ロンドン塔に幽閉されたクラレンス卿とリチャードが放った刺客のやり取りは、
まさに丁々発止。この小気味よい言葉の応酬もやはりシェイクスピアの魅力です。

この時代の諍いに翻弄されるのは男性ばかりではありません。



前王妃マーガレット(中嶋朋子さん)と現王妃エリザベス(那須佐代子さん)

リチャード三世の母ヨーク公爵夫人(倉野章子さん)

エドワード四世の妃エリザベス、
エドワード四世、リチャード三世の母ヨーク公爵夫人、
義父と夫をリチャードに殺されながら求婚に応じてしまうアン・・・
妻として、母としての女性たちの愛憎には心を締め付けられます。
この女性たちの葛藤、ドラマも大きな見所です。

リチャードに殺された夫の葬列に加わるアン(森万紀さん)

このように「ヘンリー六世」からの蓄積が見事に「リチャード三世」に結晶し、
それぞれの役者さんがその役の人生を背負っているような奥深さを感じます。

そして、ともすれば重くダークな景色に息苦しくなる印象のこの作品ですが、
劇中に流れる優しく、軽やかな音楽も手伝い、ただ“悪”を見せつけられるだけでなく、
その時代を生きた“人間ドラマ”として丁寧に作り上げられています。

ちなみに、コスチュームデザイン画も拝見しましたが、とても素敵です!
さらにある演出効果が加わるとか!

リチャード三世という男が口先で人を動かし、王座に上り詰め、
そしてクライマックスのボズワースの戦いで死を迎えるまでの生き様と死に様、
その壮大な歴史劇を言葉の力で魅せる!
「リチャード三世」本番がますます楽しみです!

続編と位置付けられますが「リチャード三世」は独立した作品ですので、
「ヘンリー六世」を見逃した方もご心配なく!

新国立劇場HP内の特設ページでも人物相関や背景など詳しい解説がありますので、
そちらで少し予習するのもおすすめです♪
新国立劇場「リチャード三世」特設ページ

2012年10月3日から@新国立劇場中劇場

おけぴ管理人の「リチャード三世」制作発表レポ


おけぴレポ隊&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/09/22 明治座十一月花形歌舞伎 市川猿之助さん共同インタビュー

2012年9月22日(土)14:30
明治座十一月花形歌舞伎 市川猿之助さん共同インタビュー


「歌舞伎?観たことがない」「興味はあるけれど難しそう」
という方も、
「歌舞伎大好き♪」「ハマってます」
という方も、
どちらの皆さんもご注目!

奇妙奇天烈摩訶不思議、
時に美しく、時に恐ろしいほどの迫力で
大衆の心をつかみ続けてきた
日本の誇るスーパーエンターテイメント・歌舞伎。

「高尚で難しいもの」と思われがちな歌舞伎が、
もともとは大衆が楽しむ最先端の娯楽作品だったことがよくわかる
スペクタクル演出が満載!

歌舞伎&演劇ファン注目の
「明治座十一月花形歌舞伎」に出演される
四代目市川猿之助さんにお話を伺って参りました!



長年、名乗っていらした“市川亀治郎”の名を改め、
今年6月に澤瀉屋の名跡「市川猿之助」を襲名。
革新の血が流れる澤瀉屋の名に「更に厚みを増していきたい」と、
決意を語っていらした猿之助さん。

今回の花形歌舞伎では、
鮮やかなスーパー早替りの六変化で、
舞台一面に蜘蛛の糸の雨を降らせる『蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)』、
そして、水中早替りに、幽霊話、スパイ問題、
さらには巨大な“蝦蟇(ガマ)”まで登場する『天竺徳兵衛新噺(てんじくとくべえいまようばなし)』と、
スペクタクル満載、初心者歓迎、マニア感激の演目を披露します。

飄々とした受け答えながら、
その奥に、歌舞伎そして演劇への熱い想いが感じられる
猿之助さんのお話をたっぷりとお楽しみください♪




──今回、東京初お目見えとなる四代目猿之助版『天竺徳兵衛~』。新しい試みはありますか?

時間短縮(笑)。
ところどころカットして、初演の時とは2時間くらい違いますね。
現代ではあまり長すぎる演目は流行らない傾向だと思いますから。

──今回のお芝居は宙乗りや早替りなどスペクタクルな仕掛けが満載で、歌舞伎初心者が観ても楽しそうだなという期待感があります。
特に今回は襲名されて間もない話題性のある公演です。
「初めて歌舞伎を観てみようか」という観客に向けて、おさえておくべきポイントなどがあれば教えていただけますか?

ふふふ。こういうことはね、あまり言わないようにしているんです。
何故かと言うと、面白いと思うポイントは人それぞれ違いますから。
例えば演劇雑誌で“ここが見所です!”と書いてあっても、
僕だったらそれを目的に観に行こうとは思わない。
「あ、これはなんだろう」と自分で調べると、「ちょっと面白そうだぞ」となるんです。
そういうものを観に行くと思うんですよね、演劇でも映画でも。
今の時代は“あれ観たい”と思えば、情報があふれていて、すぐに観に行ける。
努力がいらない世界ですよね。
でも、そういうふうにして観たものってあまり記憶に残らないかなと。
(今回の演目なら)“天竺ってなに?”
“天竺ってインドのことか。あれ、歌舞伎でインド…?”という具合に、
少し調べるとそこから興味がどんどん出てくるでしょ。
(昼の部の「傾城反魂香」では)「どもり」という言葉が出てくる。
今はあまり使ってはいけない言葉ですが、吃音のことですね。
“それが芝居になる?えっ?”って。どんな小さなことでも入口になる。


──歌舞伎を観ていると、わからないことや調べることがたくさんありますものね。

そうそう。
今なら(インターネット等で)簡単に調べることができますし、
知らないことを調べることも、演劇を観る楽しみの一つだと思います。

──たしかに、自分で調べて観ると面白いんですよね。

そう。だから、初めて歌舞伎を観るという人に言うのは、
「とにかく何かしら面白いから、おいで」と。
「歌舞伎、なんか良くね?」みたいなね。
なんだか知らないけれど、なにかしら面白いぞ!ということは言いますね。
(何が面白いかは)自分の目で見て、実際に確かめてほしいな。

──今回の演目は歌舞伎を初めて観る人でも、色々と引っかかるフックはありそうだなと思います。

うん、あると思いますよ。
もしかしたら“面白くない”っていう人もいるかもしれない。
“歌舞伎、やっぱりつまんねえ”って(笑)。
それはそれで、そういう人もいていいと思います。

──とりあえず劇場に来て、観て欲しい、と。

そう!まずは来て欲しい!
やはり演劇は、自分の目で観てみないと分からないですから。

──実際に舞台の上で演じていらして、観客の心がグッと掴まれているのがわかる瞬間ってありますか?

やはり、宙乗りはみなさん喜んで下さいますね。
襲名公演での口上も、
“何を言うのか”と期待されているなと感じました。
その期待に応えるのも、
いい意味で裏切るのも僕らの仕事。



──観る側には自由に楽しんで欲しいとのことですが、猿之助さんご自身が演じる上で楽しいと感じる部分を具体的に教えていただけますか?

早替りが多いのは、実はやっている側は楽しくない(笑)!
お客様は楽しんで下さるけれど、やる方はひたすら着替えているだけですからね(笑)。
宙乗りやらスペクタクルというのは、ある意味運動と一緒かな。
出てきた時にお客様がワーッとなる快感はありますが。
役者としては、やはり古典でドラマがこってりしている、
例えば「寺子屋」の「いろは送り」のような、そういうものが面白い。

──今回の『天竺~』でのそういう部分は?

芝居でみせるっていうのは、やっぱり二幕の女房おとわを演じているところですね。

──昼の部の『蜘蛛絲~』は、もっとお忙しい?

運動会をしているみたい(笑)。
でも1日を終えた時や千穐楽を終えた時に
“ああ、終わったな”と感じ入るものはありますね。
それで次はもっとこうしたいなとか、再演したいなという気持ちになる。

──襲名前には初の舞台写真集『亀治郎の肖像』、そして8月には市川猿之助襲名記念フォトブック『僕は、亀治郎でした。』が発売されました。顔の表情を見ているだけでも笑えてしまうような面白い写真や、楽しいインタビュー記事等が掲載されていますね。

そうそうそう。
歌舞伎っていうのは面白いんだよ!
ハマればね、きっとハマっちゃう。


──こういう面白い表情というのは、役の気持ちになれば自然にできるものなのでしょうか?

いや、他の方もこういう顔していると思いますよ(笑)。
まあ、普通あまり写真集なんかには載せないからね。

──あえて、こんなに大きくカラーで掲載されていて・・。

なんだろうね。
自分自身のセンスでこういうのが面白いと思うんだよね。
あ、この本『僕は、亀治郎でした。』に
「天竺徳兵衛新噺」のハウツー(舞台裏メイキング)が載っているから、
これを読めば舞台がもっと面白くなります!

──こういうものが面白いというセンスは、やはりご自分が観客として演劇を観るときにもありますよね?

そうですね。
でもそれは個々の好みですから。
これはもう僕の好みに共感してくださるか、くださらないかっていう世界だと思うんです。
演劇の世界、共感しないとダメ!みたいな言い方をされることもあるけれど、
良い悪いじゃないと思うな。
好き嫌いですからね。

──自分が面白いかどうかですよね。

うん、そうそう。

──さきほど運動会みたいだなんておっしゃっていましたけれど、今回の十一月花形歌舞伎はお休みなしでずっと昼夜公演ですよね。体力づくりなど、心がけていることはありますか?

もう、芝居そのものが“体力づくり”ですね。
毎日訓練。
“またか~、たまには楽をさせてくれよ~”なんて思ったりもしますよ(笑)。
やっぱり役者ってアスリートだと思いますね、ある意味。

──『天竺~』などの三代猿之助四十八撰を次々やっていきたいとのことですが。

いい作品をね、やって行きたいです。
それこそ三代猿之助四十八撰の多くは、三代目が明治座さんでやってきたものだしね。
見た目が派手なものなんかもやって行きたい。

──するとまた猿之助さんが疲れちゃう(笑)。

そこは工夫が必要(笑)。
でも本気で、今の人たちの生活に合わせていく努力も必要だと思う。
チケット価格はどれくらいがいいとか、劇場の場所はどこがいいとか。
明治座さんがそういった新しいことをやられたら、僕も頑張りますよ!

──もし休みがあったら、何をされたいですか?

公演中だったら、やっぱり身体のメンテナンス。
忙しすぎて調子を壊さないように。


──そうならないように、ご自分で気をつけていらっしゃることは?

頑張り過ぎないこと。
できるだけ長生きしたいからね(笑)。
それに、後輩たちが活躍するところを見たいですしね。
今回出演する(中村)米吉くんとか、すごくいいじゃないですか。
彼らがどうなっていくのか、楽しみですね。

──お話を聞いていると演劇界全般、興行そのもののあり方にも大変に興味を持たれていて、今にもご自身で新しい試みを始められるのではないか、という印象を受けます。

機会があれば、いくらでもやりますよ。
プロデュース業のほうにも興味あるなあ。

──では、最後に日本の「演劇」が世界と拮抗してくためにはどうすれば良いと思われますか?

卑屈な心を捨てること。
無理に「世界へ出なくては」と思わないこと。
日本も世界の一部なんだから、日本でやることが世界でやるということだと思うんです。
日本も立派な世界のうちのひとつなんだから、
日本で活躍していれば、
それは世界で活躍していることになる。
だから、もっともっと胸を張ればいいと思いますね。



                                            

時に難しい顔で、
時にいたずらっ子のような目の輝きで、
質問にこたえる猿之助さんの姿は、
まさに「役者」!

聞き手を翻弄するのを楽しんでいらっしゃるような猿之助さん。
けれども、洒脱な話しぶりのその奥には、
歌舞伎そして演劇、芸術への真摯な想いが確かに感じられました。

『明治座十一月花形歌舞伎』は、
11月3日~27日まで東京・明治座にて上演。
昼の部、夜の部ともに、
歌舞伎ならではの派手な仕掛け、見せ場が満載で、
歌舞伎ビギナーの方にもぜひぜひおすすめしたい演目です。

下町情緒あふれる人形町界隈の散策や、
明治座名物のおいしいお弁当など、
お芝居以外にも楽しみがたくさんある11月の花形歌舞伎。
芸術の秋、食欲の秋・・・、
そして「歌舞伎」でしか味わえない満足感。
全部まとめて、明治座で楽しんでしまいましょう♪

<公演概要>
11月3日(土・祝)~27日(火)
昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時30分~

<演目>
昼の部:
『傾城反魂香(けいせいはんごんこう)』

浮世又平後に土佐又平光起:市川右近
女房おとく:市川笑也
土佐将監光信:市川寿猿
狩野雅楽之助:市川猿弥
狩野四郎二郎元信:市川門之助

『蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)』
市川猿之助六変化相勤め申し候
童熨斗丸/薬売り彦作/番頭新造八重里  
座頭亀市/傾城薄雲実は女郎蜘蛛の精:市川猿之助
平井保昌:市川右近
渡辺綱:市川猿弥
卜部季武:中村米吉
坂田金時:中村亀鶴
碓井貞光:市川男女蔵
源頼光:市川門之助

夜の部
三代猿之助四十八撰の内 通し狂言『天竺徳兵衛新噺(てんじくとくべえいまようばなし)』
市川猿之助宙乗り相勤め申し候
天竺徳兵衛/小平次/女房おとわ:市川猿之助
尾形十郎:市川右近
枝折姫:市川笑也
木曽官の霊/馬士多九郎:市川猿弥
小平次妹おまき:中村米吉
百姓正作:市川寿猿
奴磯平:中村亀鶴
梅津桂之介:市川男女蔵
今川左馬次郎:市川門之助
今川奥方葛城:市村萬次郎
菊地大膳太夫貞行:市川段四郎

【明治座HP】

【明治座十一月花形歌舞伎特設サイト】

【市川猿之助さんスタイリスト】
勝見宜人


おけぴ取材班:mamiko hase 撮影:hase 監修:おけぴ管理人



12/09/28 響人第7回公演「橋からの眺め」稽古場レポ

響人第7回公演「橋からの眺め」稽古場レポ
2012年9月28日15:00

劇団四季でともに切磋琢磨してきたメンバーで立ち上げたArtist Company響人。
第7回公演では20世紀のアメリカ演劇界を代表する劇作家
アーサー・ミラーの「橋からの眺め」に挑みます!

響人4作目の演出となる小川絵梨子さん、
客演として中嶋しゅうさんや斉藤直樹さんらを迎える強力キャスト陣と
アーサー・ミラーの戯曲の融合は稽古段階からワクワクします。

1950年代のNYブルックリンに暮らす、港湾労働者エディを軸としたこの物語。
エディ役には吉原光夫さん。

妻と姪と慎ましくも幸せに暮らしていたエディが、
出稼ぎにきた密航者の従弟たちを匿いはじめることによってたどる人生を
吉原さんがタフに演じます。

エディと言う人物が“なぜ、その台詞を発し、そのように行動するのか”について、
繰り返されるディスカッションを間近で拝見し、
吉原さんの人物の掘り下げ方の深さ、緻密さをひしひしと感じました。

ちなみに拝見したのは、エディが従兄弟のロドルフォ(高橋卓爾さん)に
ボクシングを教えながら、その機に乗じて殴ってしまうというシーン。
(その裏には複雑な感情が。。。)
アクション専門の先生:後藤一機さんも参加して、
とても興味深いやりとりが繰り広げられました。

<ここだけの話>
吉原さんが稽古場に姿を現し、先生にご挨拶した瞬間の先生の一言。
「とても強そうな方ですね。。。」

先生の指導が入り
決まった!

<ここだけの話>
先生にパンチの繰り出し方を教わった高橋さん
「でも、あんまり本格的にやるとボクサーみたいに見えちゃいますかね。」
先生「大丈夫、こっから上(バスト辺りを指して)全然ボクサーじゃないから!」
高橋さん「え、顔がですか?笑」
先生「(笑!!)構えの肩の入れ方です!!」

ボクシングの意外なセンスを発揮しはしゃぐロドルフォを高橋さんが
本当に自然に演じます。パンチを受け止める吉原さんとの
「よし、いいぞ!今度はこっちだ!」というやり取りに、
思わず芝居であることを忘れてしまうほどの
“とある家庭の風景”になっています。


二人を見守るロドルフォの兄マルコ(斉藤直樹さん)と
エディの姪のキャサリン(宮菜穂子さん)。

斎藤さんの佇まいには常に緊張感が漂い、笑顔の奥にもちょっぴり影が差します。
そして、宮さんのキャサリンには溌剌とした中にある芯の強さを感じました。
こういったそれぞれ役としてのカラーをしっかりと持ってそこに居るので、
一見和やかな彼らの暮らしが実は微妙なバランスの上に
成り立っていることが伝わってくるシーンです。

それはもちろん、この方からも感じました。
エディの妻ビアトリス(末次美沙緒さん)の優しさと厳しさの両方が
感じられる声の響きが絶妙です!

そんな日常の一コマな空気を一変させるのが、こちらの瞬間です。


エスカレートした「ボクシングの練習」の中で、
エディのパンチがロドルフォに命中。
思わず?意図して?
楽しさから一転、一瞬にして緊張が走ります。
(ここでは先生から、アクションの見え方&安全性についてレクチャーが!
怪我しちゃいけませんからね!でも、本当に流れの中で、
芝居のリズムの中でのやり取りだとちょっとしたタイミングで
危険と隣り合わせなんですよね。)


心配そうにロドルフォに駆け寄るキャサリン

必死に取り繕うエディに大人の対応をするマルコですが、
この全てを見透かしたような眼差しがとても印象的でした。

こちらは、小川さんも参戦!!ではなく。。。

アクションのテンポ感やポジションの移動などは、
実際に小川さんも動いてみながら最適なものを見つけていきます。

実際にはほんの数分の出来事ですが、場の空気がガラリと変わる
とても重要なシーン。
計算され尽していながら、ナチュラルに見える。演技の醍醐味ですね!!
こうして作られたアクションシーンは、見ているだけでも
心拍数が上がりそうになる、エネルギーの凝縮したシーンです。
会話の緊張感とはまた違う緊張感が、芝居の中の良い緩急になる予感です!


レコードプレイヤー

電話

個人的に響人の稽古場にうかがうととても楽しみなのが、
こういった小道具たち。
今年も50年代のアメリカ~~ンな小道具があちらこちらに!
思わずシャッターを切ってしまいました。
テーブルや椅子もなかなかいい雰囲気です。

そして、今回の公演では写真↓のようなステージシートが用意されています!!

舞台の様子をいち早く公開!(写真後方がステージシートです)

ステージシートからは、まず、“舞台が近い!”
まるで作品の一部?になったかのような、登場人物の視点での景色が広がるお席!
そこからは通常の座席からの見え方と異なる、文字通り、
物語を多角的に見ることができそうです。
(注:開演後はステージシートへの移動不可となります。)

稽古場の壁には当時のブルックリンの街、人々の写真が貼られ、
土地や時代の持つ空気もしっかりと共有されています。
また、拝見したシーンの稽古には不参加でしたが、中嶋しゅうさんも
芝居のキーパーソンとして登場します。
そこに居るだけでじわじわと伝わる味のある、無二の存在感が
どう作品に絡むのかワクワクします。

そうそう、芝居の世界を余すところなく楽しむには遅刻厳禁ですよ!
お時間に余裕を持って劇場へ行きましょう♪

アーサー・ミラーが綴った物語を響人流の解釈と表現で
体現する「橋からの眺め」、本番がますます楽しみになりました。

実はもうワンシーン、アクションの稽古があったのですが、
そちらは見てのお楽しみ!

でも<ここだけの話>を!

響人メンバーも斉藤さんもダンスの素養のある方ばかり!
そんな中、小川さんから先生へのリクエストは
「そこのアクション、もっとカッコ悪く見えるようにお願いします。」

無意識にスッと立ち上がったり、パッと構える。
そしてそれがカッコいい!
「運動神経の良さが、出ちゃってるんだよね。。。」

出来る人ならではの悩みってやつですね。

屈んだところをバシッ!!!こんなシーンはございません(笑)

<公演概要>
作:アーサー・ミラー
演出:小川絵梨子
出演:吉原光夫 斉藤直樹
   高橋卓爾 宮菜穂子 清家とも子
   香川大輔 安田洙福 羽吹諒 
   末次美沙緒
   中嶋しゅう

2012年10月4日~10日@テアトルBONBON
作品HP


おけぴレポ隊&撮影:chiaki  監修:おけぴ管理人



12/09/28 東京セレソンデラックス「笑う巨塔」稽古場レポ

2012年9月28日(金)19:00
東京セレソンデラックス「笑う巨塔」稽古場レポ


ノンストップでジワジワ押し寄せてくる“笑いの波状攻撃”!
3分・・いや、1分に1回は笑えます!!
暗転なしでガンガン突っ走るドタバタシチュエーションコメディの決定版、
東京セレソンデラックス「笑う巨塔」の通し稽古にお邪魔してきました♪

旗揚げから15年。俳優・脚本家として活躍する宅間孝行さん主宰で、
数々の笑えて泣ける名作を上演してきた東京セレソンデラックス。
今年末をもって解散となる同劇団が解散公演としてお届けするのは、“極めつけの笑い”!
2003年に上演されたコメディ「HUNGRY」がバージョンアップして蘇ります。

都内某所のハイソな病院「四王病院」(!)のロビーを舞台に、
たまたま居合わせたアホなとび職ファミリー、ドジな代議士&おマヌケ秘書、
そしてうっかり医師&おとぼけナースらが繰り広げる大混乱に大波乱。
カン違いがカン違いを呼び、見知らぬ者同士のカン違いが交錯し、あげくの果てに・・!!



(写真左から、松本明子さん&宅間孝行さん)

脚本・演出・主演と「三足のわらじ」をこなすのは、ご存じセレソン主宰の宅間孝行さん。
テンポよく次々と飛び出すギャグの数々。どこまでが脚本で、どこからがアドリブなのか・・
普段の何気ない会話のようなやり取りからポンポン飛び出す自然な笑い。何ともいえぬ心地良さ!


物語のマドンナ・芦名星さんは、宅間さん演じる鳶の幼なじみという役どころ。
幼い頃、二人で遊んだ思い出を大切にしていて・・久々の再会に、恋心が再燃!?
写真の人形、物語のキーになりそうな予感です!



(写真左から、藤吉久美子さん&金田明夫さん)

そして物語を引っかき回す、“THE・江戸っ子”な鳶の親方・金田明夫さんと、
マシンガントーク炸裂!藤吉久美子さんのぶっとび夫婦。
なんとも味のある夫婦ですが、近所にいたらウルサいかもしれません(笑)

金田さん、登場からインパクトMAX!オヤジ度MAX!(会場にてお確かめください。笑)
顔の表情一つで笑わせたり、しんみりさせたり・・その存在感は圧巻の一言!


安定感抜群の松本明子さんは、物語の舞台・四王病院の婦長役。
カン違いの加害者なのか、被害者なのか・・・期待を上回るドタバタっぷりを見せてくれます。



(写真左から、駿河太郎さん&石井愃一さん)

石井愃一さん演じる胡散臭さ満載の代議士先生と、駿河太郎さん演じる、カタブツを絵に描いたような秘書。
石井さんの、ある“秘密”がバレてしまう後半以降のぶっとびぶり、涙が出るほど笑えます!



(写真左から、喜多陽子さん、斎藤工さん、信江勇さん、デビット伊東さん)

斎藤工さん、デビット伊東さん、喜多陽子さんは、石井さんのライバル代議士の秘書たち。
3人のボスと石井さん演じる代議士先生は党の総裁選を争っているのですが・・(タイムリー!)
真ん中の信江勇さんは・・あれ?・・鳶のお弟子さんのはずが・・


こんな感じになり・・カップル誕生?(違和感満載)。
「縁は異なもの・・」と果たして言ってしまってよいのものか。
斎藤さんと信江さん、見よこの表情の落差!!(笑)


カン違いが交錯して大騒動を巻き起こす小市民たち。
ほかにも、おもちゃ箱をひっくり返したように個性的な役者さんたちがワンサカ!


(井村空美さん&伊藤高史さん)


(まつこさん)


(越村友一さん)


(弓削智久さん)


心地良いテンポ感とハイテンションな笑いの数々に、生の舞台の面白さを堪能できる2時間でした♪
愛に夢に仕事に飢えた、おバカでおマヌケな小市民たちは
果たしてラストに笑うのか!? 彼らの元に幸せは舞い降りるのか!?

東京のほか、札幌・新潟・大阪・広島・福岡・愛知での公演もございます♪
思い切り笑ってセレソンワールドを胸に刻みつけてきてください!


↓公式予告ムービーはコチラ!


<公演情報>
2012年10月3日(水)〜28日(日) 東京サンシャイン劇場
11月1日(木)〜4日(日) 札幌・道新ホール
11月7日(水) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
11月13日(火)〜18日(日) 大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシテイ
11月22日(木) 広島アステールプラザ 大ホール
11月24日(土)、25日(日) 福岡・キャナルシティ劇場
11月28日(水)〜12月2日(日) 愛知・名鉄ホール

公式ホームページはこちら!

<出演>
宅間孝行
芦名星
斎藤工
金田明夫
松本明子
石井愃一
藤吉久美子
デビット伊東
伊藤高史
駿河太郎
越村友一
弓削智久
まつこ
井村空美
信江勇
喜多陽子

<スタッフ>
作・演出 宅間孝行

<ストーリー>
舞台は、都内某所のハイソな「四王病院」
ここにはいろんなオモロい人達が絶賛入院中。

アホなとび職の親方とそのファミリー!
ドジな代議士&おマヌケ秘書たち!
うっかり医師に、おとぼけナース!

ただでさえ問題を抱えてアップアップの奴らの元に
ハチャメチャな街の問題児が紛れ込んできた!

勘違い、行き違いのオンパレードで
事態は大爆笑の連鎖を巻き起こす!

2003年1月に上演されたコメディの決定版「HUNGRY」が
バージョンアップして蘇る!
お馬鹿な面々は、ラストに笑うのか!?
幸せは奴らの元へ舞い降りるのか!?

セレソンのラストは元気になれる!
劇場で盛り上がりを体感すべし!!


おけぴ取材班&撮影:hase 監修:おけぴ管理人

12/10/05 「ジェーン・エア」ゲネプロレポート

「ジェーン・エア」ゲネプロレポート
2012年10月5日 18:00
【舞台写真多数掲載しています、ご観劇前の方はご注意ください】

イギリス文学史上不朽の名作のミュージカル化、
絵画のように美しい舞台、印象的なミュージカルナンバー、
そして、人生の荒波にもまれながらも懸命に生きるヒロイン・ジェーン。
衝撃の日本初演から3年、「ジェーン・エア」再演のゲネプロの様子をお伝えします。

劇場に足を踏み入れるとそこには19世紀イギリス、「ジェーン・エア」の
世界が広がっています。そして静かに、ページをめくるように始まるストーリー。


松井るみさん(美術)中川隆一さん(照明)による絵画のように美しい風景

ジェーンの視点で語られるこの物語、松たかこさんはほぼ出ずっぱり!


(しかも舞台上にも客席が配されているので、全包囲状態での芝居の緊張感!)

凛とした表情や力強く伸びやかな歌声はさらに磨きがかかり、
ジェーンの人生の歩みとともに変化する松さんの芝居には
ただただ圧倒されます。


ジェーンの母(山崎直子さん)、父(小西遼生さん)

子供時代の自分を追うジェーンの辛そうな表情が胸にささります。

ジェーンは幼くして両親を亡くし、伯母の家では執拗ないじめにあい、
その後厳格な寄宿学校ローウッド学院に預けらます。

校長(壌晴彦さん)の高圧的な態度、
リード夫人(阿知波悟美さん)のどすの利いた迫力、
ジョン(吉井一肇くん)のわがままな底意地の悪さ、
スキャッチャード先生(旺なつきさん)の厳しさ、
出てくるだけで、一言発するだけで、キャラクターがにじみ出てくる迫真の演技!
そしてそれがより一層ジェーンのおかれた過酷な環境を際立たせるのです。


自分を曲げる事をしない、愛を知らない、
頑さと寂しさを持つ幼いジェーン(松田亜美さん)

その中での無二の友ヘレン・バーンズとの出会い。
♪許して~
心が洗われるような美しいナンバーです。

この柔らかさの中に芯のある、少しお姉さんなヘレンとの出会いが
ジェーンのその後の生き方を支えます。

成長したジェーンが家庭教師として赴任したソーンフィールドの館で出会うのが、


フェアファックス夫人(寿ひずるさん)と、少女アデール(笹近実佑さん)

おおらかなフェアファックス夫人とおしゃまなアデールとの穏やかなシーン、
ジェーンにようやく訪れた安らぎにほっとします。アデール可愛い!!

そして、お待たせいたしました!
ソーンフィールドの主人ロチェスターの登場です!


影のある男ロチェスター

ミステリアスで屈折したロチェスターを今回も橋本さとしさんが魅力いっぱいに演じています。
偏屈だけど、時折みせる弱さや憂いを秘めた微笑みにはジェーンならずとも。。。

互いに惹かれあいながらも、二人の間には様々な困難が立ちはだかります。


ロチェスターの元を訪れた上流社会のお仲間
写真中央はブランチ・イングラム(辛島小恵さん)

やがて戸惑いながら、くじけそうになりながらも行き違いを乗り越え、
心を通わせた一幕ラストのビッグナンバー♪秘めた力
二人の声が重なり合う力強い、心揺さぶられるナンバーになっています。

愛を誓った二人を待ち受ける運命、暴かれるロチェスターの過去、
そしてジェーンの決断は。。。
是非、劇場で信じた道を歩み続けたジェーン・エアという一人の女性の
人生を見届けてください。

そして今回もステージ上にもお席がございます
(ステージプレミアムシート、通称SP席)。

このSP席からの観劇をしたスタッフの感想をご紹介!
ちょっとマニアックなお席ながら、やはり臨場感抜群!
なにより役者さんたちが近く、表情や動きに惹き付けられます。
視線もばんばんくるので、ドキドキです。
そして、役者さんにしか見えないような視界も魅力。
遠くを見つめるジェーンを背中から見ると、
ジェーンの視線で景色が広がっていきます。

また、舞台上に映る光の演出もとても綺麗に見えます。
さらに!舞台後方に掘られたオーケストラピットの様子も覗け、
奏でる音楽が足元から響いてくるという面白さもあります。

お席はベンチ席ですがクッションが入っています。
普通席よりはちょっとお尻が痛いかなというくらいでしょうか。
そして、SP席のお客様は特に早めにお席に着くことをオススメします!
舞台からの眺めや、照明機材など舞台の細部まで観ることができますよ♪

2012年10月6日~28日@日生劇場
公演HP


カーテンコールではいつもの優しいさとしさんスマイル全開!
後ろは阿部よしつぐさん!



おけぴ取材班:chiaki、ayano 撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人


12/10/06 舞台『助太刀屋助六 外伝』市川猿之助さん合同インタビュー

2012/10/06 舞台『助太刀屋助六 外伝』市川猿之助さん合同インタビュー

2012年10月6日(土)14:00
舞台『助太刀屋助六 外伝』
市川猿之助さん合同インタビュー



“「仇討ち(あだうち)」と聞いては、居ても立ってもいられない!”
底抜けに明るくパワフルな主人公・助六が舞台狭しと走りまわる!

独特の世界観とスピード感で映画界にその名を残す岡本喜八監督の遺作、
真田広之さん&鈴木京香さん共演で話題となった映画『助太刀屋助六』。

そのアナザーストーリーを、
注目の演劇クリエイター・G2さんが書き下ろし!!

市川猿之助さん、朝海ひかるさんの共演も楽しみな舞台『助太刀屋助六 外伝』。
歌舞伎・踊り以外の舞台出演は襲名後初となる
主演の市川猿之助さんにお話をうかがって参りました。



――襲名公演、十一月花形歌舞伎と舞台が続きお忙しい中で、お仕事を選ぶにあたって重視していることを教えてください。


まず一番の大前提として、
ご依頼いただいたものは、できるだけ受けるようにしています。
それはやっぱり「僕を必要としてくれるなら」という気持ち。
あとは演出家さんなり共演者なり、
“あ、この人とやってみたいな”ということですね。
また、その出会いが次につながるかもしれないですし。


――今回の作品『助太刀屋助六 外伝』も、そのあたりに魅力を感じられたのでしょうか?


今回はそもそも「いずれこういう芝居をやりたいね」という仲間内での話が
あれよあれよという間に大きくなってこういう形になったので、また特別かもしれません。
僕と一緒に芝居をしたいという人がいて、
「やろうやろう」と言っていたらこうなっちゃったから、もう出ざるを得ない(笑)。
(今回出演する)石橋直也と市川猿三郎、この二人がもともと知りあいでして、
飲みの席で紹介されて、酔っ払ってほとんど覚えていないときに
「芝居をしよう」という話になっていて。
だからもうほとんどノリですよ。
でも蓋を開けてみたら、いろんな方が来てくださって。
「この人とこの人と、あ、朝海ひかるさんと。すごいすごい!」
という感じですね。



――朝海ひかるさんの印象は?


朝海さんの出演された『エリザベート』を拝見していて。
僕、何人かの方のエリザベート役を見ているんですけれど、
朝海さんのエリザベートは非常に女性らしくて優しい雰囲気だなと。
とても柔らかい雰囲気を持っていらして、
いい意味で宝塚出身らしくないな、素敵な人だな、と思ったことを覚えていますね。
でも宝塚時代のことは残念ながら存じ上げないんです。
宝塚を観たことがないので。
きっと朝海さんのような方が男役をやるから魅力があるんでしょうね。
あの性の倒錯した感じがね。


――歌舞伎と宝塚、全く違うものですがこの2つにしかない共通点がありますね。


そう、異性を演じるということ。
似て非なるものだけど、でも似ているところもある。
そこは色々とお話をうかがってみたいなと思っています。


――演出のG2さんの印象は?


一度お食事をさせていただいたんですけれど、
これまた、いい意味で演出家さんらしくないなと。
ほら、業界くささとかそういうものがないんですよ。
紳士というか、いいおじさまっていうか(笑)。
とても穏やかで、素敵な方ですね。


――台本を読まれた感想は?


長い (笑)。
でも短いものを伸ばすのは大変な作業なんですよ。
長いものを、面白いところを残して削るほうが楽なんです。
そこはG2さん、プロですからわざと長く書いているんだと思います。
足りない芝居を伸ばすことほど、しんどいことはないですよ。


――役どころについては?


三枚目の役ですよね。
超三枚目。


――映画では助六役の真田広之さんが、とにかく走り回っていらっしゃいました。


舞台では映像と同じことをやっても効果はないから、何か工夫しなければいけないと思って
います。


――助六は“仇討ち”と聞くと居ても立ってもいられなくなるという役どころですが、
猿之助さんご自身は「居ても立ってもいられなくなる」ようなことはおありですか?


えー、そんなことは見て見ぬふりをする(笑)。
かかわり合わないように。


――“仇討ち”というと歌舞伎でもよく取り上げられるテーマですが、なぜ仇討ちは人気があるのだと思いますか?


日本人のDNA(笑)。
弱い者いじめを許さないだとか、判官贔屓だとか。
まあ、今の若い世代にあるかどうかはわかりませんが。
だいたい“仇討ち”という言葉がメジャーじゃないと思うしね。


――確かに歌舞伎のような「和」の世界の方が、現代の日常と切り離されているような感覚があります。そんな中、今回の作品は時代劇と言えども軽いタッチのアクション・コメディとお聞きしました。


12月、年の瀬が押し迫っているときに重い芝居なんか観たくない (笑)。
「ハッピーになって帰る」。
これが芝居の醍醐味!
「この人が出てて、あの人が出てて、あれ?結局芝居は何が言いたかったんだろう」
そんな芝居でいいと思うんですよ。
「なんだか楽しい」というのが一番大事。



――歌舞伎以外のお芝居に出る時の楽しみは?


人との出会い。
歌舞伎の場合は生まれた時に出会ったら、もう一生のつき合いですから、
新たな出会いというのはなかなかないんです。
下の世代が育ってくるまではね。


――演技をする上で、歌舞伎には「型(かた)というものがあると思うのですが、
今回のように様々な出自の方が集まる舞台では演技方法に違いがありますか?


お互いそれぞれ専門用語がありますから、それをどこまで共通語に合わせられるか。
歌舞伎の場合、(舞台の)左右の端っこは死んでいる空間、主役は行かないところ。
でも「この空間はないものと思っていました」なんて言っても通じないですからね。


――歌舞伎以外の作品に出演することで発見することは?


興行システムであるとか、色々なことですね。
「中日(なかび)に弁当が出るんだ」とか(笑)。
外の舞台ではひとつの興行が特別なことじゃないですか。
まず初日の打ち上げがあって、中日があって、それで千秋楽の大打ち上げがあるって、
それだけで驚きですよ。
よく考えたら、その舞台で一緒になった人と次にいつ会うかわからないですからね。
歌舞伎だと「来月もよろしく」って感じだから(笑)。
一年間ずっと一緒という人もいるし。


――歌舞伎役者としての初お目見えから30年以上が立ちました。今後30年の演劇界はどうなっていくと思いますか?


全然わからないですね。
劇場がどんどん減っていくし、役者も減っていって・・・どうなるんだろう。


――今回の公演が行われるル・テアトル銀座も来年5月の閉館が発表されました。


この劇場は立地が非常にいいんですよ。
銀座の喧騒とはちょっと離れているんだけど、
ちょっと行けばそれこそ銀座、日本橋、東京駅だしね。
非常にいいんだよねえ…、ちょっと残念ですよね。


――厳しい風が吹く中でも、チケットを購入して劇場へ足を運ぶ観客は確実にいます。
演劇のどんなところが人を引き付けるのだと思われますか?


他では見られないものを見ることができる、ということでしょうね。
「他ではないよ」というもの。
やはり他では見られないそこだけのものをやらないと。
(歌舞伎役者としての)猿之助を見るなら、歌舞伎の襲名公演を見るのが一番いいんですもん。
それでも、なぜ(今回の作品を)みるのかという付加価値を付けないと。


――これからチケットを手に入れようか、と迷っている観客にメッセージを。


こんなインタビューなんかじっくり読んでいないで(笑)、
とにかくチケット購入ボタンをクリックしてください!
とりあえずチケットを買って、それからインタビューを読んで!



――チケットを手に入れて、劇場へ出かけなくては新しいものに出会えませんものね。


そうそう。
これ、最後まで読んじゃダメ!
「ピンときたらとりあえず購入ボタンを押してご覧」、と書いておいてください(笑)。




この作品に出演することが、楽しみでたまらないという様子の猿之助さん。
元・宝塚雪組トップスターの朝海ひかるさんをはじめ、
吉沢悠さん、忍成修吾さん、上山竜司(RUN&GUN)さん、鶴見辰吾さんら、
バラエティ豊かな共演者とともに、
“ここでしか見られない”素敵な舞台を作り上げてくれるにちがいありません!

歌舞伎の世界で見る顔とは、
ひとあじ違う市川猿之助さんが見られる予感でいっぱいの『助太刀屋助六 外伝』は、
2012年12月15日~24日まで、ル・テアトル銀座にて上演されます。

猿之助さんのお話にピンと来た方は、いますぐチケットゲット(笑)!
今年一年の締めくくりに、「なんだか楽しい」お芝居で笑い納め♪
ル・テアトル銀座で楽しんでいらしてください!



<公演概要>
2012年12月15日(土)~24日(祝・月) 
ル・テアトル銀座
原案:岡本喜八『助太刀屋助六』より
作・演出:G2
出演:市川猿之助 朝海ひかる 吉沢悠 忍成修吾 上山竜司(RUN&GUN) 細見大輔 
市川猿三郎 石橋直也 鶴見辰吾 他

<あらすじ>
「助太刀屋」の助六(市川猿之助)は流れ流れて、とある城下町にやってきた。
そこで新之介(石橋)という若い武士に出会う。身の上話を聞くうちに新之介は「兄は殺されたようなもの」と語りだす。早速助六は「助太刀」を申し出るが、新之介は「助太刀どころか仇討ちできない事情がある」という。
新之介の姉・美弥(朝海)は路之丞(吉沢)という剣の達人に気持ちを寄せていた。しかし、新之介の父と路之丞の兄が敵対する関係にあったため、美弥はその板挟みになっているという。しかも両家が敵対する背後には藩の内政の陰謀が渦巻いているのであった。
美弥にほのかな恋心を抱く助六。恋と助太刀の仕事の両方を得ようと奮闘しはじめるのであった。
果たして、助六は藩の陰謀を暴いて「助太刀」を果たし、恋を成就することができるのか?

公演HPはこちら


市川猿之助さん
スタイリスト:三島和也(Tatanca)
ヘアメイク:白石義人(ima.)


おけぴ取材班:mamiko chiaki 撮影:chiaki

12/10/08 「星めぐりのうた」稽古場レポート

「星めぐりのうた」稽古場レポート
2012年10月8日17:00


銀河鉄道の旅で出会いや別れを経験する二人
中川晃教さん、山崎育三郎さん

“ソング・ダンス・ミュージカル”「星めぐりのうた」、
宮沢賢治の名作「銀河鉄道の夜」をモチーフにした新しいタイプのミュージカル。
気になるこの作品の稽古場の様子をレポートいたします。

いくつかのシーンを拝見しましたが、作品の印象は、
中川晃教さん演じるコウイチと山崎育三郎さん演じる慧(ケイ)が
銀河鉄道に乗って時空を超えた旅をする!
ハラハラドキドキ、そしてキラキラな素敵な友情物語です!


迷いながらも一歩を踏み出そうという勇気を感じる
伸びやかな中川さんの歌声


そっと寄り添うような優しく包み込む
山崎さんの透き通る歌声


ハーモニーが気持ちいい!

見どころ、聞きどころ、まずは何と言ってもタイプの異なる魅力を持つ
お二人の歌声♪
ソロでもグッと心を掴みますが、声が重なり合ったときの相性の良さは
想像以上です!!
この場面、1+1が2以上の無限の広がりを見せる歌声が、
二人の関係、“二人だから乗り越えられる!”
という曲のメッセージにぴったりです♪

そして、旅の途中で二人が出会う人々も素敵なキャスティングです!
銀河鉄道の乗客たちに土居裕子さん、フランク莉奈さん、岡田亮輔さん。
お三方の美しいハーモニーにも癒されます♪

銀河鉄道スピードアップ!スリリングだけど楽しいシーンがあったり、
過去へ旅し、若かりし日の親たちのドラマを目撃したり・・・。


土居裕子さん、中川さん、山崎さん、フランク莉奈さん、岡田亮輔さん


この仲睦まじい男女は?(杉崎真宏さんと土居裕子さん)


スコルピオンBarで出会った男のストーリーもカッコいい!
 植木豪さん、田極翼さん、大野幸人さん、三枝宏次さん

そして、この作品のもう一つの見どころは!ダンス!


一つひとつの動きが美しい!!

あるシーンでは芝居とダンスがシンクロし、よりドラマティックに
創り上げられています。
演出の上島雪夫さんの振付、そして植木豪さんをリーダーとした
ダンスチームもとても強力なキャスティング!
それぞれが作品を創っているほどのダンサーのみなさんが表現する
銀河鉄道の世界にワクワクします。

ミュージカル界、ダンス界、それぞれのスペシャリストたちが創り上げるこの作品。


闊達な意見交換がされるクリエイティブな稽古場です!


次々に飛び出すアイデア!

とくに中川さんはこの作品のためにオリジナルナンバーを
数曲書き下ろしています。
アップテンポのもの、無限の広がりを感じるメッセージソングなど
様々な曲があり、それぞれ、山崎さんや土居さんをはじめとするキャストの
みなさんと積極的に意見交換している姿が印象的でした。
(そして、「ちょっと歌ってみるね」のそれぞれの歌声が極上!)

こちらは、そんなお二人のダンス練習シーン♪



一生懸命です!!!

原作の設定を現代に移し、ジョバンニ=コウイチ(中川さん)、
カムパネルラ=慧(山崎さん)と役名を変えての物語。
今注目の女流脚本家・KAKUTAの桑原裕子さんの手でアレンジされた
心に染みる銀河鉄道の旅をコウイチと慧とともに旅をするような
素敵な観劇体験になりそうです♪
本番ではどのような世界が目の前に広がるのかとても楽しみです!

<公演情報>
2012年10月17日~21日@天王洲銀河劇場
作品HP


山崎さんからのサービスショット!と、そこに・・・

中川さん合流!「劇場で待ってるよ♪」

おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/10/11 新国立劇場バレエ団「シルヴィア」稽古場レポ

2012年10月11日(木)15:00
新国立劇場バレエ団「シルヴィア」稽古場レポ

新国立劇場開場15周年!
2012/2013シーズンバレエオープニング公演!
新国立劇場の舞踊芸術監督デヴィッド・ビントレーさんが振り付けた
バレエ「シルヴィア」の
お稽古場におじゃましてきました!!

オリジナルは19世紀のバレエ作品なのですが、
物語の舞台を大胆に20世紀に置き換えた、
ビントレー版「シルヴィア」。

恋愛を信じられなくなった若い恋人たちと、
長い結婚生活でお互いへの情熱を失ってしまった夫婦が、
愛の神エロスに導かれて古代神話の世界に飛んでしまう
という、とってもファンタジックでロマンティックなストーリー♪

いきなり一幕最初の場面が、
お洒落に着飾った裕福な家庭のガーデンパーティ!
ハイヒール&スーツなのです!

今回はその古代ローマ神話の世界で展開する第三幕のお稽古を拝見したのですが、
三幕は、華やかに軽やかにはじまり、
次々に繰り出される華麗な舞、ダイナミックな舞、
スペクタクルなリフト、美しすぎる群舞が
途切れずに流れるように、
エンターテインメント性もたっぷりに展開!

特にグラン・パ・ド・ドゥと呼ばれる、主役二人の見せ場シーンは
瞬きする瞬間ももったいないくらい、ずっとみていたい場面の連続!
お稽古場でも拍手喝采でした!


ここで簡単に登場人物をご紹介しておきましょう。
主な登場人物は5人!
公式Webサイトの人物相関図がとてもわかりやすいです)

まずは伯爵家の召使いアミンタと、家庭教師の娘シルヴィア。
互いに想いあっているのに、愛の冷めた伯爵夫妻をみて恋愛を
信じることができなくなっている二人。


シルヴィア・小野絢子さん、アミンタ・福岡雄大さん

彼等を神話の世界に誘うのが、伯爵家の庭師=実は愛の神エロス!
コミカルな場面も多く、エロスの存在感に心躍らされました。
3幕に海賊の首領に扮して登場するエロスは
片脚が木でできているのですが、
その片脚を実にうまく使った動きや舞も見所!


エロス吉本泰久さん♪


冷え切った伯爵夫妻も、エロスにより神話の世界に導かれ、
伯爵夫人は女神ダイアナに、伯爵は森の住人オライオンに!


ダイアナ・湯川麻美子さんとシルヴィア・小野絢子さん


オライオン(古川和則さん)によって誘拐されてしまうシルヴィア

公演チラシにのっていたあの馬が登場っ!大きい!!

音楽は、ご存じ「コッペリア」の作曲家でもあるレオ・ドリーブ。
美しい音楽には流れるような踊りが、
軽快な音楽にコミカルな踊りが実にマッチ!

シルヴィアのバランス美!

シルヴィアの表情美!

群舞美!

こうして拝見しているだけでもうっとりですが、衣裳を着て、
セットや照明が入ると、このシーンどれだけ美しくなるんでしょう~

古代ローマの神話の夢の世界の中にいるような、
まさに心躍るひととき、三幕はあっという間です♪
そして、きっと笑顔になれるラストシーンもお楽しみに!!

ユーモアもたっぷりに描かれる、ロマンティックバレエ「シルヴィア」。
待望の日本初演です!
お見逃し無く!!!

公演は10/27(土)から11/3(土)までのわずか一週間。
しかも、その間、主要五役が3組の方達によって上演されるため、
例えば今回のお稽古場で拝見した小野絢子さん福岡雄大さんの上演回は
10/27(土)14時と11/1(木)14時の2回のみ!
10/28(日)14時と11/3(土)14時の回はシルヴィアが米沢唯さん、アミンタが菅野英男さん。
10/31(水)19時と11/2(金)19時の回は、
バーミンガム・ロイヤル・バレエの佐久間奈緒さんがシルヴィア、
ツァオ・チーさんがアミンタ役でご出演されます(そして本島美和さんがダイアナ)。
キャストスケジュール


本島美和さんのダイアナもみてみたい!左はエロス役の福田圭吾さん

※今回上演されるビントレー振付による「シルヴィア」は
英国バーミンガム・ロイヤルバレエで当時のプリンシパル吉田都さんがタイトルロールを踊って初演。
2009年には、現在のプリンシパル佐久間奈緒さんのために再度振付して上演!
その時のアミンタ役のツァオチーさんと共に今回日本初演にもご登場されます!
佐久間さんの公式インタビューもぜひご覧下さい。

「シルヴィア」特設サイトはこちら


さぁ、アミンタはなぜ目隠しをしているのでしょうか?それは・・・



関連:「マノン」のおけぴ稽古場レポ&小野絢子さん本島美和さんインタビューはこちら


おけぴ取材班&撮影&文:おけぴ管理人


12/10/12 「招かれざる客」公開舞台稽古レポ

「招かれざる客」公開舞台稽古レポート
2012年10月12日17:30

浅丘ルリ子さん主演、アガサ・クリスティシリーズ第三弾!
ミステリーの傑作「招かれざる客」の公開舞台稽古の様子をレポートします。

「どうしよう、どうしましょう、どうしたらいいの。」
か弱き妻が夫の殺害を自供した理由は。。。

ある邸宅の一室を舞台に繰り広げられる愛とサスペンスの物語。
ただし、アガサ・クリスティが描いた“愛”は一筋縄ではいきません。

次々に登場する何かを隠している怪しげな人々。
芸達者なみなさんが実に濃厚な人物像を見せてくれます。


見つめられると吸い込まれそう(by安奈淳さん)浅丘さんの目力!

浅丘さん演じるローラが覚悟を決めた時に見せる”強さ”は神々しいほどの美しさです。


偶然に館を訪れた“招かれざる客”

濃霧のために立ち往生し、たまたま館に立ち寄った男スタークウェッダーを演じる
古谷一行さんの深い深い声にしびれます。

そんな穏やかで落ちついた声でローラに“殺害の偽装”という救いの手を差し伸べる男。
いったい彼は敵?味方?


美しさの中に深い悲しみが見え隠れする安奈さんのウォリック夫人

館の主人の母ウォリック夫人に安奈淳さん
母としての苦悩が伝わる台詞「命を与えたものは その命を奪う権利もある」
胸に突き刺さります。


被害者の友人にして・・・謎めいたジュリアン(石井一孝さん)

館の主人の友人・ジュリアンに石井一孝さん。
かなりの野心家ジュリアンを情熱的に演じます!
身の潔白を必死に訴える姿、とても人間臭いジュリアンを好演です。

館の主人の腹違いの弟、障害を持つジャンに原田優一さん。
他の登場人物から漂う“嘘”の香りと対照的な嘘をつけないジャンの存在。
物語が進むにつれ、その存在感は増します!!


トマス警部(川崎麻世さん)と部長刑事(不破万作さん)

捜査チームの二人は何とも言えない凸凹コンビ。
緊張が続く舞台の中での二人のやり取りは笑いを誘います。


館の召使ヘンリー(斉藤暁さん)

召使のヘンリー役の斉藤暁さんの飄々とした芝居はTVでもおなじみですね!
でも。。。一見、人のよさそうなヘンリーが企んでいることは。
そう思うと、何とも不気味な存在に見えてきます。

美しき妻と館に出入りする人々、そして偶然館を訪れた男。

劇中の登場人物たちの息をのむ心理劇とキャストの皆さんによる芝居合戦が
重なり合って、劇場全体がピリッと引き締まった空気に包まれます。

果たして真犯人はだれなのか。
なぜ、それぞれが嘘をつくのか。
ミステリーの女王が描く様々な形の愛の物語を劇場でお楽しみください。


本編とは対照的に、とても和やかだったのが舞台前の囲み取材です!

浅丘さん、古谷さんのお互いの印象をご紹介いたします。

古谷さん)
「ルリ子さんからは稽古場から静かな闘志を感じています。
舞台冒頭、豹が獲物を狙うような目で見つめられ、そこから
二人のドラマが始まる。初っ端からすごくインパクトあります。
俺もでっかい目を見開かなきゃ(笑)」

浅丘さん)
「以前TVドラマで夫婦役をして以来お久しぶりですね。
この役が古谷さんでよかったと思いながらお稽古し、今では
古谷さんでなくてはダメ!と思っています。」

最後に浅丘さんからのメッセージを
「アガサ・クリスティが書いたお話が本当に面白いんです。
その面白さを表現するのは、精神的にとても疲れますけどね(笑)。
でも、その疲れがみなさんを楽しませることにつながると思っています。
みなさま、ぜひ見にいらしてくださいね!」


<STORY>
深い霧が立ち込め、霧笛が響く真夜中。
庭を見渡すフランス窓の前で、車椅子に座った館の主人が
頭を拳銃で撃ち抜かれて死んでいた―。
その傍らには、被害者の夫人が拳銃を握ったまま立ち尽くしている。

そこへ、窓から一人の男が入ってきた。
男は、濃霧のために車が溝にはまって立ち往生し、
たまたまこの館に立ち寄ったという。

そこで、夫を殺したと自供する美しい妻のために一計をめぐらすが、
事件は全く意外な方向へ・・・。
次々に登場する怪しい人物たちのミステリアスな人間ドラマが繰り広げられ、
謎が謎をよぶ・・・みんな、怪しい。

<公演情報>
2012年10月17、18日@兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
10月22日@徳島市立文化センター
10月24日@四街道市文化センター
10月26日@高知県立県民文化ホール
10月29日~11月1日@千葉市民会館
11月7、8日@北國新聞赤羽ホール
11月10日~18日@ル テアトル銀座 by PARCO

作品HP 


おけぴレポ隊&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/10/13 「RENT」稽古場イベントレポート

2012年10月13日(土)12:00

10月30日の開幕を前に行われた「RENT」公開稽古の模様を
参加されたみなさんの感想を交えながらレポートいたします!

2000名の応募の中から抽選で選ばれたラッキーなオーディエンスの
前での楽曲披露とトークセッション!若きエネルギー溢れる
稽古場の空気に触れ、帰り道はオーディエンスのみなさんは
すっかりRENTモードに。

稽古場には二階建て仮セットが組み立てられており、周囲で
お稽古着のキャストのみなさんがウォームアップ!
そして円陣を組んで気合を入れていざ公開稽古スタート!

まずは日本版リステージ担当のアンディ・セニョール・Jrと振付補の
マーカス・ポール・ジェームズの紹介から♪

10年以上に渡り世界各国のRENT公演に携わる
二人がスタッフとして加わることで新たな風を吹き込まれた
今年のRENTも期待十分です♪

続いて稽古場ならでは、ダブルキャストの様々な組合せで
人気ナンバーを披露してくれました。

まずは、♪「RENT」


賀来賢人さん、ジュリアンさん

賀来マーク、ジュリアンロジャーが中心のナンバーですが、ご存知の通り
群像劇のスタートにふさわしく、この場面はいろんなところでいろんなことが
起こっています!!


木枠のセット、大丈夫かしら?との心配をよそに飛んだり跳ねたり!!
Spiさん、セキグチタケオさん、伊藤友樹さん



エンジェル役ヨウスケ・クロフォードさんがこんなところに!

もう、あっちもこっちも見たいですね!!いきなり見所満載、これは一回じゃ
おさまらない!!

のっけから鳥肌が立ちまくり、迫り来る迫力に 息をするのを忘れるぐらい圧
倒されてしまいました。

続いて♪「Light My Candle」


石田ニコルさん、カワイイ!

アンディによる解説)この曲はジョナサンが最初に書き上げた曲です。
RENTの原案となったオペラ♪ラ・ボエムの影響が一番色濃く出ている
曲でもあります。


中村倫也さん、石田ニコルさん

中村ロジャー&石田ミミによる♪「Light My Candle」は心を閉ざした
引きこもり中のロジャーとTHE小悪魔、キュートな瞳に吸い込まれそうな
ミミの絡みにキュンキュンドキドキしてしまうシーンに!
中村さんの男前な真っ直ぐな声質にうっとり。
石田さんの長い手足に目が釘付け!

♪「Out Tonight~Another Day~Will I」
ミミに惹かれながら曲書きに没頭しようと必死のロジャー!ミミは
なんとかロジャーを外に連れ出そうと・・・。

こちらはジュリアンロジャーとJenniferミミのカップルで。
Jenniferさんのパンチの効いた♪「Out Tonight」、必見必聴ですよ。


Jenniferさん

ジュリアンさんとの♪「Another Day」はまさに魂のぶつかり合い!!
とても肉感的な二人のパフォーマンスに“生きる”というメッセージが
ギュギュッと凝縮されているようです。

ジュリアンさん、Jenniferさん

「MITSUKO」でジュリアンさんのお芝居を見た方には軽く衝撃かも!
RENTでは情熱的でセクシーなジュリアンロジャーに
心鷲づかみされますよ♪

みんなで歌いかける“NO DAY BUT TODAY”は心がヒリヒリするほど
伝わるものが大きいです。
歌声だけでなく、その表情にもググっときます。




♪「Will I」、ゴードンとしてこの曲の口火を切るのが海宝直人さん。
 


海宝直人さん

「明日、悪夢は醒めるか~~~」
伸びやかで美しいけれど、悲し気な歌声。
そして、次々に重なり合う歌声が死に直面した彼らの心の不安や
恐怖を表現しますが、
絶望の中でもなにか光を見つけようとする様子も感じられました。
 


ジョアンヌ役の西国原礼子さん




モーリーン役のソニンさん

人のもろさ、相手を求める本能など人間味溢れる表現が前面に押し出されて
解りやすく理解し易くなっていたように感じました。

ガラリと雰囲気変わって♪「Santa Fe」
落ち込んでいる賀来マーク、TAKEコリンズ、そして新しい友達
田中エンジェルによる遠く離れた世界に思いを飛ばして、
ふわふわ~とした気持ちよいナンバー♪


シルバーブーツがお似合いの田中ロウマさん!
ちょっと大人なTAKEさんの歌声が心地よい♪

知的でおしゃれなTAKEコリンズと、そこに居るだけでエンジェルオーラ
いっぱいの田中エンジェルのかわいさが最高!
「先生なの☆?」「そうだよ☆」
この会話だけでキュンキュン♪


二人っきりになりたい空気がこの辺りから確かに生まれています!!

~プレイリードッグ、YEAH~~賀来マークと三人でのハーモニーも絶妙です。
そしてここでもこの気持ちいい~感じを舞台いっぱいに広げるのが
みなさんのダンス&コーラス。

ナイスカップルをガッツリ見たいし、全体のふんわり感も感じたい!!
これはいろんな角度から見なくては!!

そして最後は♪「Seasons of Love」
これはもう説明はいりませんね。劇場で、ストーリーの中で
この感動を味わいましょう♪

♪「Seasons of Love」以外は第一幕からの楽曲披露となった
今回の稽古場イベント!人間関係がドラマティックに
展開する第二幕も楽しみですね!!

続いて行われたトークセッション、一番エキサイトした質問はこちら?笑

RENTカンパニー=RENTファミリーとも言われますが、
石田ニコルさんにとっては?という質問。

ニコル)「お父さんはTAKEさん」
TAKE)「リアル…(笑)」
ニコル)「お母さんはレイチェル(西国原さん)」
西国原)「えええっ!違うじゃん!!」
ニコル)「お姉ちゃんはジェニ(Jenniferさん)」
Jennifer)「あ、そう(笑)」
(一同笑)
ニコル)「お兄ちゃんはヨウスケ!」


  ちょっとうれしそうなヨウスケさん♪

全員「おおおお!」
アンディ)「Kento・・・Mother?!」
賀来さん「ちょっと、今、ニコルに訊いてるの!!(笑)」
爆笑!(賀来さん、お母さんキャラ?)
ニコル)「弟は・・・」
どこからともなく。。。
「隣(Spiさん)にいるじゃん!弟キャラ!」
「(隣は)ペットじゃない(笑)」
「海宝くんだよ!」
ニコル)「みんなお兄ちゃんです!(^_^)」

一言発するたびにヤンヤヤンヤ!!

キャストのみなさんの仲の良さや一体感を感じることができました。

最後に開幕がさらに楽しみになるようなコメントをご紹介♪

TAKAさん「絆は深いけれど、それぞれが役と葛藤中で
良い意味でまだ完全にはまとまっていない。
本番でひとつになるのが楽しみ!」

ソニンさん「ジョナサンに会うことができたなら、
新演出版のRENTの感想を聞きたい。
私自身、オフブロードウェイで観劇し、いろんな変化を感じ、
そして今、稽古を通じて変わった意味がわかってきたところです。」
 

賀来さん「アンディたちがジョナサン・ラーソンのことや
それぞれのRENTへの想いを語る食事会、
Peasant Feast(ペザント・フィースト)を開いてくれました。

そこで「世界中のRENTファミリーが君たちをファミリーとして受け入れるよ!」と
とても嬉しい言葉をもらいました。

そして今、RENTを上演しているのは実は日本だけです。
もっともっと良くして最高の作品にしたいです!」

RENTファミリーの温かさを感じ、初日まで約2週間、
更なる進化、成長をしてくれるのが本当に楽しみです。

色々とレポートして参りましたが、
RENTはとにかく"体感"して欲しい作品です。
ぜひ、2012年の新生RENTを劇場で感じてください。

ちなみにキャストならではの見どころは
ジュリアンさんのオススメ
「Contactでの賢人(賀来さん)のセクシーダンス」
「みなさん、気をつけてくださいよ」賀来さんより

中村さんのオススメ
「On the Street、Christmas Bellsでの高城さんのホームレスっぷり。
あの時代のNYの生活感がすごいです。」

賀来さんが感動したという
「La vie Bohemeでマークとしてテーブルの上に乗っている自分(←賀来さん)」
もしっかりと見届けましょう。

<おまけ1>
ジーンズにさりげなくRENTの文字が!愛ですね♪
 

どなたでしょう?
 

この方、ロジャーの中村さんでした!

<おまけ2>
実はアンディはエンジェル、マーカスはコリンズとして
RNETに出演されていたんですよ!


アンディ&マーカス

こちらはそんな紹介を受け、アンディが♪Live in my house♪と
「I’ll cover you」をキュートに歌い始め、マーカス大うけの一コマでした。
これで一気に稽古場の雰囲気が和らぎました!
ムード作りがお上手!!

<公演情報>
東京公演 2012年10月30日〜12月2日 シアタークリエにて
兵庫公演 2012年12月6日〜9日 兵庫県立芸術文化センターにて

作品HP


おけぴ取材班&撮影: chiaki / 監修 : おけぴ管理人

12/10/15 ミュージカル「レ・ミゼラブル」制作発表vol.1

2012年10月15日 12:00
ミュージカル「レ・ミゼラブル」制作発表vol.1

1985年のロンドン初演、1987年日本初演以来、熱狂的な支持を獲得し
世界中で愛されてきたミュージカル「レ・ミゼラブル」。
この作品から数多くのミュージカルスターが生まれた、まさに
“ここにミュージカルの歴史あり”といえる超大作が
2013年、新演出版「レ・ミゼラブル」として新たな一歩を踏み出します!

2013年4月の東京・帝国劇場を皮切りに、8月には福岡・博多座で、
9月には大阪・フェスティバルホール、10月名古屋中日劇場と、
全国四大都市公演に向けての制作発表が行われました。

既に発表されていたプリンシパルキャストに加え、この日発表になった
コゼット役追加キャスト、アンサンブルキャスト総勢68名が一堂に会すると
壮観!です。

まずはこの日のメインイベント!キャスト紹介の様子を。
出演経験に関わらず、全員がオーディションを受け、応募総数15,000人から
選ばれた精鋭たちです!

まずは、500回近くジャンバルジャンを演じているのがこの方、
山口祐一郎さん。
<大変残念ながら、この度山口さんの降板が発表されました。
2013年のレ・ミゼラブル公演に山口さんは出演されません。>


山口祐一郎さん

そんな山口さんも今回オーディションを受けたそうですが、
オーディションへ臨むときの様子など笑いを誘いながらの話しぶり、
山口節炸裂でした!
その中でも「今日も舞台袖で足が震えました。今度のレ・ミゼラブルでは
まったく新しいもの、全力で頑張ります。」
この言葉に自信と覚悟を感じますね!!

~山口祐一郎さんご紹介~
ご紹介の必要がないほどのご活躍ですが、
劇団四季時代は「JCS」にてジーザス、「オペラ座の怪人」ファントム
「WSS」トニーなど!
退団後も「エリザベート」トート、「モーツァルト!」コロレド大司教、
「ダンスオブヴァンパイア」クロロック伯爵、「レベッカ」マキシム
などそのままミュージカル史になりそうな出演記録ですね!
最近ではアース製薬のCMでお茶の間でもおなじみに!

<おけぴ de Who’s Who>
つい先日まで黄泉の帝王だった・・・その模様は
「エリザベート2012」開幕レポ 

いつも会見の場を和ませてくださる山口さん・・・
「エリザベート2012」制作発表レポ
「ミュージカル三銃士」制作発表レポ

対して初バルジャン!キム・ジュンヒョンさん。


キム・ジュンヒョンさん

「日本のレ・ミゼラブルに参加できることを非常にうれしく思っています。
難しい役だと思いますが、みなさんと力を合わせてお客様に感動を
与えられる作品を創るようにがんばっていきます。よろしくお願いします。」
ひと言ひと言、大切にしっかりと日本語でご挨拶されたキム・ジュンヒョンさん。

~キム・ジュンヒョンさんご紹介~
2005年より劇団四季で活躍(ジーザスクライストスーパースター、
ジーザス、アイーダラダメスエビータチェ役など)の後、
2010年からは母国韓国にて、「ジキル&ハイド」、「ゾロザミュージカル」で
タイトルロール、先日日本公演が行われた「ジャック・ザ・リッパー」の
アンダーソン役の経験もあるんですね。ふむふむ。
そして今年の12月からは韓国「アイーダ」にラダメス役でご出演!

続いて、ジャベール役のお二人です。

独創的なヘアスタイルでのご登壇は吉原光夫さん。
ジャンバルジャンからジャベールへ役変わりです。


吉原光夫さん

「バルジャンをずっと追い続け、恐怖を与えられ続けられたらいいなと。
稽古に入ったらまた変わるかもしれませんが。」

~吉原光夫さんご紹介~
アーティストカンパニー“響人”での活動をご紹介しましょう。
先日のアーサーミラー「橋からの眺め」(小川絵梨子演出)など
ストレートプレイにも力を注ぎ、演出家としても「La vie en Rose」などの
作品を手がけられています。
演じているというより、吉原さんを通じて役柄の生きざまを
目撃するような体当たりの芝居、バルジャンからの転身?、
どんなジャベール像を創り上げるのか、楽しみです!
<吉原さんはジャベール役に加えジャン・バルジャン役も日替わりで
務められます。>

<おけぴ de Who’s Who>
ストレートプレイでもガッツリ芝居を魅せます!
響人第5回公演「夜の来訪者」稽古場レポ
響人第7回公演「橋からの眺め」稽古場レポ

演出家吉原光夫さんはこちら
響人第6回公演「La vie en Rose」稽古場レポ
穏やかな朗読劇にもご出演!
「モリー先生との火曜日」稽古場レポ

もうお一方、川口竜也さんは「レ・ミゼラブル」初登場です。


川口竜也さん

「この場に立てていることをすごく夢のようです。
ずっと思い続けていた念願の役ですので全身全霊を込めて
やらせて頂きたいと思います。」

~川口竜也さんご紹介~
川口さんといえば、やはり「ミス・サイゴン」のクラブオーナー!
特に橋本さとしエンジニアとのやり取りは笑いの中に即興芝居、
どう切り返すかの緊張感がありましたね。
そして、ハムレットでの墓堀りでの道化芝居も印象深かったですね。
1月には「シラノ」ご出演です!!

<おけぴ de Who’s Who>
墓堀りシーンにご注目!
ミュージカル「ハムレット」稽古場レポ
ミュージカル「ハムレット」ゲネレポ

続いて、ファンテーヌはこちらのお三方!
コゼット、エポニーヌ、ファンテーヌと女性プリンシパル
3つ目の役に挑戦するのが知念里奈さん。


知念里奈さん

プリンシパル3役目については
「とても光栄に思っております。目指すはマダム・テナルディエでしょうか(笑)」

~知念里奈さんご紹介~
実はこの日もわずか数時間後にシアタークリエでの
「DRAMATICA/ROMANTICA」出演を控えていた知念さん。
会見などで魅せる可憐さと、SHOWの時のカッコよさの
変貌ぶりが素敵です。
現在ツアー公演中のミス・サイゴンでも母を演じている知念さんの
さらに深まったファンテーヌに期待です。
12月には「ルルドの奇跡」ご出演です!

<おけぴ de Who’s Who>
ミュージカル座「ひめゆり」稽古場レポ

前回公演からレ・ミゼラブルに参加されている和音美桜さん。


和音美桜さん

「新演出でもまたファンテーヌという役に挑戦できることを光栄に思っています。
新しいカンパニー、新しいメンバーと作る「レ・ミゼラブル」を
心から楽しめるように頑張りたいと思います」。

~和音美桜さんご紹介~
和音さんもこの日はまさに「デュエット」大阪公演中、
会見後新幹線で大阪に移動というタイトなスケジュール!
宝塚歌劇団退団後も「三銃士」「ルドルフ」など数々のミュージカルでご活躍!
「ルドルフ」マリーの芯の強さからの「デュエット」での
コメディエンヌっぷり、この方の幅の広さに拍手拍手!
新たにどんなファンテーヌを見せてくれるか、楽しみですね。

<おけぴ de Who’s Who>
「和音美桜2010ファーストセレクション」稽古場レポ
響人第6回公演「La vie en Rose」稽古場レポ

そしてはじめまして!なのが里アンナさん。ミュージカル初挑戦です!


里アンナさん

「初ミュージカルが「レ・ミゼラブル」という歴史のある作品で、
そしてファンテーヌという役をさせて頂くことを本当に光栄に思っています。
期待を裏切らないように頑張ります。よろしくお願い致します。」

~里アンナさんご紹介~
里さんは奄美の歌姫とご紹介されていたように、ご出身の奄美大島の島唄、
特にゆったりとした荘厳さが特徴の笠利節を歌われます。
その中で2005年には山本寛斎さんのプロデュースイベントに参加、
2010年には「シルクドゥソレイユ」のオーディション(ヴォーカル部門)に
合格し登録メンバーとなるなどその歌声で次々に活躍の場を広げています。
ミュージカルの世界に精霊やどる歌声を響かせてほしいですね♪

そしてエポニーヌも個性豊かな面々が揃いました!
まずは、来年で「レ・ミゼラブル」参加10年となる笹本玲奈さん。


笹本玲奈さん

「今出演中の「ミス・サイゴン」も新しく生まれ変わりました。
そのサイゴンの演出家が「レ・ミゼラブル」も担当されるということで、
また新しいエポニーヌに出会えことを期待しています」。

~笹本玲奈さんご紹介~
「ピーターパン」でのデビュー以来、ミュージカル女優として
確かなキャリアを積み重ねてきた笹本さん。
ミュージカルだけでなく、こまつ座「日本人のへそ」や
11月の「こどもの一生」などストレートプレイでも着実に演技力を磨いています。
2003年からエポニーヌ役を務めてこられた笹本さんと
新演出の出会いから生まれる2013年版のエポニーヌ、楽しみです!!

<おけぴ de Who’s Who>
エレガントな笹本さんをご堪能ください!
ミュージカル「ジキル&ハイド」ゲネレポ
ミュージカル「ジキル&ハイド」稽古場レポ
この方の原点はココ!
ミュージカル「ピーターパン」制作発表レポ
ストレートプレイでも肝の座った素晴らしい女優さん!
こまつ座「日本人のへそ」稽古場レポ

そして昆夏美さん!


昆夏美さん

「レ・ミゼラブル」は小さい頃からずっと夢見ていた作品です。
そしてエポニーヌというのは本当にやりたかった役で、
この2つの夢を同時に叶えることが出来て光栄です。
精一杯頑張りたいと思いますので宜しくお願い致します。」

~昆夏美さんご紹介~
2011年「ロミオ&ジュリエット」のジュリエット役で
鮮烈なデビューを飾って以来、「有毒少年」、「ハムレット」、
「songs for a new world」と挑戦する作品ごとに新しい顔を見せてくれる昆さん。
エポニーヌも新しい挑戦ですね。可憐な印象の昆さん、
コゼットっぽいなぁと思われていた方も多いかと思いますが、
演出家が見抜いた昆さんの中のエポニーヌ要素を開花させてほしいですね!!

<おけぴ de Who’s Who>
彗星のごとくデビューしたのはこの作品!
ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」ゲネレポ
ピュア度120%!
ミュージカル「ハムレット」稽古場レポ
ミュージカル「ハムレット」ゲネプロレポ 

人気声優として活躍し、近年は舞台でも積極的に活躍している平野綾さん!
帝国劇場初登場です。


平野綾さん

「この場に立てる喜びと緊張で泣いてしまいそうです。
私はまだミュージカル2作品目で圧倒的に経験が少ないので、
周りのみなさんにくらいついてゆきたいなと思っております!」

~平野綾さんご紹介~
ミュージカル「嵐が丘」キャサリン役で彗星のごとくミュージカル界に
登場した平野さん。先日の「ウサニ」でも可愛さ炸裂でしたね。
声の表現力はお墨付きですからね、どんなエポニーヌになるのか
どんな歌声が聴けるのか楽しみです!!

<おけぴ de Who’s Who>
「ウサニ」制作発表レポ

まだまだ個性的なキャスト紹介が続きますが、今日はこの辺で!
キャスト紹介は次回へ!
最後にこの日に行われた歌唱披露の様子を。

昆夏美さんによる「オン・マイ・オウン」

ご存知、エポニーヌのビッグナンバー!


可愛らしいイメージの役柄が多かった昆さんですが、地声での力強い歌声、
そしてあふれる涙をこらえるようにしながらの「愛してる」は切ないです。

続いて、キム・ジュンヒョンさんによる「独白」



この一曲の中に、バルジャンの荒んだ心、戸惑い、怒り、希望、
決意といった様々な感情が表現されるこのナンバーを激しく、
かつとても丁寧に歌い上げました!
会場中の空気をピリッと引き締め、心をとらえたジュンヒョンさんの
歌唱披露には、歌い終わってから一瞬静けさが訪れ、
そののち割れんばかりの拍手でした。

そして、会見の最後を飾るのはオールキャストによる「民衆の歌」!!
「レ・ミゼラブル」開幕が早くも待ちきれない!!

<おけぴ de Who’s Who>はこれまでにおけぴ管理人レポにご登場いただいた
中からご紹介させていただいております。
今回はじめまして!のキャストのみなさんにも今後、取材させていただく日が
来ることを楽しみにしています!

<全国四大都市一挙上演ミュージカル『レ・ミゼラブル』公演情報>

【東京公演】
2013年5月3日(金・祝)~7月10日(水)@帝国劇場
プレビュー公演2013年4月23日(火)~5月2日(木)@帝国劇場

【福岡公演】
2013年8月3日(土)~8月31日(土)@博多座

【大阪公演】
2013年9月7日(土)~9月23日(月・祝)@フェスティバルホール

【名古屋公演】
2013年10月1日(火)~10月20日(日)@中日劇場

作品公式サイト


おけぴ取材班、撮影:おけぴ管理人、chiaki

12/10/18 舞台「ディートリッヒ」稽古場レポ&鈴木綜馬さん 今井清隆さん 広瀬彰勇さん 栗原英雄さん 座談会

2012年10月18日 11:30
舞台「ディートリッヒ」稽古場レポ&
鈴木綜馬さん 今井清隆さん 広瀬彰勇さん 栗原英雄さん 座談会


(和央ようかさんが伝説の女優マレーネ・ディートリッヒの生涯に再び挑む!)

世界中を魅了した脚線美と退廃的な眼差し……。
映画『嘆きの天使』『モロッコ』等で知られる伝説の女優、マレーネ・ディートリッヒ。

和央ようかさん主演で、
マレーネ・ディートリヒの生涯を描いた舞台『ディートリッヒ』が、
新たな脚本、演出、音楽、そしてキャストを得て、生まれ変わります!

“ほぼ新作”とも言える今回の舞台。
新たに演出を手がける吉川徹さんが全面的に脚本を改訂し、
セット、音楽にいたるまでも刷新された、
まさに“ブランニュー・ディートリッヒ”です♪

さらに『リリー・マルレーン』『花はどこへ行った』など、
マレーネの歌った代表曲の他、オリジナルナンバーも盛り込まれ、
実力派キャストの彩り豊かな歌声も聴き所たっぷり!
お稽古場に入った瞬間、その重なり合う歌声の美しさに
ビリビリと心が震えました!

初演から引き続きマレーネ・ディートリッヒを演じる和央ようかさん、
彼女を支え続けたデザイナーであり後見人のトラヴィス・バントン役の鈴木綜馬さん、
そしてマレーネの母親を演じる今陽子さんのほか、
今回から新たに参加となるキャストの面々も、なんとも魅力的。



マレーネと生涯の親友になるエディット・ピアフ役に荻野目慶子さん


ピアフになりきって歌う“愛の讃歌”は必聴!
(写真左はバート・バカラック役の小野田龍之介さん♪)



マレーネの娘・マリア役に元モーニング娘。の新垣里沙さん



恋人ジャン・ギャバン役に姜暢雄さん



今陽子さんが演じるのは離れていてもマレーネを愛し続けた母・ヨゼフィーネ。
慈愛に満ちた歌声が胸にしみます。

このほか、狂言回し役も務める文豪・ヘミングウェイを今井清隆さん、
マレーネを見出した映画監督スタンバーグ役を広瀬彰勇さん、
そしてナチスの宣伝大臣として活躍したゲッベルス役を栗原英雄さんが演じます!
(おけぴ主宰“おコンサート”でもお馴染みの武井基治さん、中西勝之さんもご出演です♪)


このスペシャルな出演者の中から、
ダンディな魅力あふれる、こちらの4人の皆さまにお話をうかがってきました!!!


(写真左から栗原英雄さん、今井清隆さん、鈴木綜馬さん、広瀬彰勇さん)


ジャジャーン!!
こちらの素敵な4人の皆さま、
共通点といえば・・・おわかりですね?
劇団四季時代から“同じ釜の飯を食った”戦友とも言える、実力派4人組!
舞台『ディートリッヒ』への想い、
そしてお互いの印象などたっぷりと語っていただきました!



【お互いの今回の役柄について】

~鈴木綜馬さん~
(マレーネの後見人であり、ゲイのデザイナー・トラヴィス役)

広瀬)
ではまず僕から綜馬くんの紹介を。
彼とは劇団時代から「李香蘭」「美女と野獣」「ハムレット」など、
一緒の舞台に立つことが多かった。
正統派の二枚目だったのが、今回はなんというか・・・新しい世界に羽ばたいていて(笑)、
脱皮したといいますか、彼本来の魅力があふれる役柄で羨ましいなと思っています。

今井)
綜馬くんは、今回とにかく舞台を盛り上げる役。
戦時中の話なので、重くなりがちなテーマではあるのですが、
彼が出てくるシーンは明るくなるので、お客様もほっとするんじゃないかな。
役柄は破天荒です(笑)。
もちろん無理をされているんでしょうけれど、素晴らしい演技力ですよね!
僕にはとてもできないなあ。

鈴木)
できると思うよ。


今井)
何をみてあの演技を作り上げているの?

鈴木)
今井さんをみて勉強しているんです!
ヘミングウェイも「ヘミちゃんよ~♪」ってやってみれば?

今井)
それは、キャラクターが変わっちゃうでしょ(笑)。



(マレーネを支え続けたトラちゃんことトラヴィス。綜馬さんの“はじけた”演技をお楽しみに♪)


~今井清隆さん~
(マレーネの友人、文豪アーネスト・ヘミングウェイ役)

栗原)
誰もが知っている文豪・ヘミングウェイ!
風貌からなにから今井さんにぴったりですよね。
ディートリッヒが自分の“素”を出せる相手。
作家ですから世情も冷静に捉えている。
なんといっても今井さんにしかできない“おおらかさ”が魅力ですよね。
芝居しているのかしていないのか、わからないというところが(笑)。
これ褒めているんですよ。
役者ってつい芝居しちゃうから。

鈴木)
役作りがいらないってこと?

今井)
いやいや、俺すごく(役を)作っているんだぜ!
ディートリッヒから、恋人じゃなくてお父さんのように慕われたという事実があるでしょ。
会った途端にいきなり「パパ」と呼ばれていますからね。
恋人とは思われないタイプの人だったんだろうなと解釈していますけれど。
ヘミングウェイ自身は4回も結婚しているので、
かなりの女好きだったのではないかと思うんですけどね。
はじめは下心があっても、「パパ」って呼ばれて、
「あ、こりゃ駄目だ」となったのかな、とか考えている

広瀬)
やっぱり役作りいらないんじゃない?

栗原)
実生活でもよくそういう展開が・・・。

今井)
ああ・・・はい、残念でした!という展開(笑)。
もういいよ!

鈴木)
今井さんはまるで彗星のように劇団四季に現れたんです。
しかもけっこう重い彗星(笑)。
バズーカ砲のような声で仮設劇場がひび割れちゃうんじゃないかって心配したなあ。
歌えて踊れてギャグもできて、すごい役者さん。
特にガストン役(『美女と野獣』)は忘れられないですね!
野獣よりも野獣的なガストン(笑)。
それからオペラ座の怪人も・・・こんなに仮面が小さく見える怪人も珍しいなって。

今井)
ひどいな(笑)!

鈴木)
(笑)。でも本当に、その凄まじい存在感に刺激を受けていました。
ジャン・バルジャンを演じられた時には共演もしましたし。
年齢とともに重厚感が更に増していって、今回はヘミングウェイでしょう。
世界の文豪まで演じるようになったんだなと思うと感慨深い(笑)。
目指せ!ミュージカル界の三國連太郎さんですよ。

今井)
・・・自分としては演劇界の笠智衆を目指しているんだけどな(笑)。

~広瀬彰勇さん~
(マレーネを見出した映画監督スタンバーグ役)

鈴木)
広瀬さんの演じるスタンバーグは、女優・マレーネの誕生秘話に大きく関わっている人。
マレーネの演技指導をするシーンでは、
演出の吉川さんから「もっとアグレッシブに!もっとラジカルに!」という指示があって。
(広瀬さんが)演技であんまり怒鳴るから、
声を潰すんじゃないかって心配しながら見ていたんですけれど、
なんだか吹っ切れちゃったみたい(笑)。
とてもリアルに厳しい演技指導をしていますね。
そのうち灰皿を投げたりするんじゃないかな(笑)。
スタンバーグの演技のボリュームに対してマレーネがどう呼応していくか。
それがとてもクリアなコントラストで見えてくる、
とてもいいシーンになっていますよね。

広瀬)
ずいぶん真面目に語るね。

鈴木)
真面目ですよ!
彼(広瀬さん)のことは20歳の頃から知っているんですけれど、
いつも稽古場の隅っこのほうで、ダークな色のコートなんか着ていてね(笑)。
「なんだろう、この渋いスモーキーな雰囲気を、みずから演出している若者は」
と思っていました。

今井)
ははは、若い時からそうだったんだ。

鈴木)
僕はといえば「わー、元気―?なにしてるのー?」なんて感じで(笑)。
このチャラチャラした奴はなんだって思われていたんだろうなあ。

広瀬)
思ってた(笑)。
その頃、サーファー・ファッションが流行っていてさ
この人は、おしゃれなトレーナーかなんか着ちゃって、
その下から白い襟なんか出していてさ。

鈴木)
それ、サーファーじゃないよ(笑)。

広瀬)
ま、なんか違う世界の人がいるなと思っていたね。
しかし演劇界に足を踏み入れたその時に出会っているんだよな・・・。

鈴木)
本当に。
一緒に舞台に立っているとそんなことが頭をよぎって感慨深いですね。



(渋い若者だった広瀬さん。さらに渋くスモーキーに天才映画監督役を演じます!)


~栗原英雄さん~
(ナチス党宣伝大臣・ゲッベルス役)

広瀬)
彼の演じるゲッベルスは有名ですよね。
演出の吉川さんは、
マレーネ・ディートリッヒという人間を
一番愛し、同時に憎んだ人がゲッベルスであるという描き方をしています。
ナチスっていうと、どうしても単なる悪者として描かれがちなんだけれども、
彼もまたマレーネに大きな影響を受けた人であるということが
よく理解できる台本になっている。
それによってマレーネの人物像もまた重層的に見えてくるんじゃないかな。

栗原)
演出の吉川さんがこの役を好きなんだろうなと感じますね。

広瀬)
そうそう。このシーンになると吉川さんの目の色がちょっと違う。

今井)
かなりしつこく演出しているよね(笑)。

栗原)
確かにゲッベルスというのは興味深い人物なんです。
もともと反ユダヤ主義だったわけではなく、
成長してから社会の貧困を経験して反資本主義の思想を持ち、
経済を牛耳る「国際金融ユダヤ人」なる敵を仮想して、
ユダヤ人を憎んでいくんですよね。
さらに身体にハンディキャップがあったことも関係して、
芸術・文化に傾倒していき、文化的プロパガンダで民衆を扇動していった人。
今回の作品ではディートリッヒとゲッベルスは舞台上で一度も出会わないんですよ。
みなさんが舞台上でディートリッヒと話しているのを見ると、ちょっぴりうらやましい(笑)。

鈴木)
いいよ、参加しても(笑)。


(愛憎まじる想いでマレーネを見つめるゲッベルス。
栗原さん、それ以外の役でもご活躍です!!)


【マレーネ・ディートリッヒを演じる和央ようかさん、そして女優マレーネへの想い】

今井)
和央さんは、ヘミングウェイを演じる僕から見たらとにかくチャーミング。
恋人と言うよりも、かわいい娘というかんじかな。
役柄に深く入り込むタイプの方ですけれど、
僕とのシーンは優しいシーンですから、
心を開いてみせてくれているような気がしますね。


(マレーネとヘミングウェイのシーンは暖かい優しさに満ちています♪)

鈴木)
フラットな感覚で、率直に話してくれる方。
「ここ、こう思うんだけど。あなたはどう思う?」「やっぱりそうだよね!」
というやり取りができる人ですね。
マレーネがスタンバーグに見出されるシーンで、
僕が演じるトラヴィスが「心なぜ騒ぐ 誰だこれは 新しい女優を見つけた!」と、
心情を吐露するセンテンスがあるのですが、
稽古をしながら「あ、俺いま本気で言っているな」と思えたことがあるんです。
「宝物を見つけた!」そう素直に思える瞬間があって、
その時に涙が止まらなくなってしまいました。
無理矢理に心情を作って演技するのではなくて、
素直にそう思える相手に恵まれたことが、とても幸せで・・・。
マレーネがジャン・ギャバンと別れたあとに歌い出すシーンでは、
和央さんの歌い方が「歌ってるの?しゃべってるの?どっち?」という感じなんですよね。
そこがもう本当にいい!
段取りで歌い出すのではなく、心からすーっと入っていく感じ。
ミュージカルってどうしてもほら(手を広げてポーズ)、
こういう感じから入りがちでしょう(笑)。
彼女は「私は何もできないから、こうなっちゃうの」なんて言うんですけれど、
それって誰にでもできることじゃないんですよね。


(ジャン・ギャバン役の姜暢雄さんと。長身のおふたり、絵になります!)

広瀬)
マレーネを撮影所に連れてきてカメラテストをするシーン、
スタンバーグが心底彼女の可能性と才能に惚れ込んだように、
演じる自分としてもリアリティを探しながら彼女を見ています。
まず、とにかく立ち姿が美しい!
八頭身ってこういう人のことをいうんだな、と(笑)。
銀河鉄道999のメーテルみたいなんですよ。
スタンバーグが発見しなくても、
きっと誰かが発見しただろうなと思わせるような容姿、
あのオーラというものはすごいですね。
同じ舞台の上に立ちながら、ずいぶん自分とは差があるなと思っております(笑)。

鈴木)
ははは、そこは比べちゃいけないんじゃない?

栗原)
しっかりと“自分”を持っている人なんだろうなと感じますね。
役作りにも真摯に向かっていて。
言葉を発するとき、そこに「嘘」がないか注意深く探っている。
僕、そういう人が大好きなんです。
僕が出る場面にディートリッヒはいないんですけれど、
彼女に対する愛や怒り、憎しみをあらわすときに、
稽古場で和央さんに向かって演技をしてみたんです。
そうすると彼女はそれを受けて立ってくれる。
別に、こうしてくださいって段取りしてお願いしているわけじゃないんですよ(笑)。
稽古場でアドリブ的にぱっとやると、受けてくれる人。
彼女の表情、髪とか顔とか眼差しとか、そういうものから“役の想い”を感じ取れるんですよ。
稽古場ですからメイクなんかしてないんですけれど、
それでも何かを与えてくれる女優さんっていうのかな。
神秘的というか・・・。
だから普段はあまり近づけない。
でも僕の役柄としては、そういう間柄でいいかなと思います。
自分にとってミューズ的な存在であるという。


鈴木)
なんかストーカーっぽいよ。

今井)
ゲッベルスとしての役作りだよね、それは。

栗原)
うん。
でも本当はすごく接したくて(笑)。
それでベルリンの壁を持っていったんだけどね。

今井)
ああ、あれ!

栗原)
東西ドイツの壁が崩壊した時に現地にいた友人がいて、壁の破片をくれたんです。
でも僕が持っていても飾っているだけだったから、
和央さんが持っている方がいいんじゃないかな、と思って・・・。

今井)
あげたんですよ!
「僕が持っているより、君が持っている方がいいから」って。
かっこいいよねー!ずるいよねー!

鈴木)
あ、あれ貸し出しじゃなかったんだ。

栗原)
うん、あげた。
めぐり合わせかなと思って。
この作品に僕が出会えて、収まるところに収まったかなって。

今井)
和央さんの稽古場の机の上にいつも置いてあるんですよ。
・・・実際にあのベルリンの壁の破片を見たときは感動したよね。

鈴木)
みんなでいろんな話をしましたね。

今井)
若い人たちは知らない人もいるけれど、
僕たちは、実際にベルリンの壁が崩壊したのをニュースで見ているからなあ。

栗原)
今回の作品でも描かれているけれど、
その時、ディートリッヒも生きていたんだよね。
実在していた。

今井)
戦後、日本に来てショーをやったりしているし。
我々と同時代を生きた人でもあるんです。
親の世代なんかだと、とにかく足の綺麗な人だったという印象みたいね。

鈴木)
足に保険をかけていたとか。
(今井さんに)お腹に保険かけてる?

今井)
うるさいな(笑)!

広瀬)
いろいろな意味で先駆者だった人ですよね。
シルクハットに燕尾服なんて、宝塚レビューの原型なんじゃないかなと思うし。
戦場慰問のショーだって、あの後ベトナム戦争でもプレイメイトが戦場に行ったりしている。


時代の先駆者、伝説の女優が舞台に蘇ります!(写真右は演出の吉川徹さん)

【ほぼ新作といえる再演への思い】

鈴木)
初演を観た方が驚くくらい、がらりと変わっています。
“昔は人間にもしっぽがあったのだな”というくらい違うんじゃないかな(笑)。
尾てい骨くらいは残っているけど。
マレーネ・ディートリッヒという人物像の背骨の部分が揺らぐことはないのですが、
今回はさらに群像劇というか、
マレーネを取り巻く人物たちの描き方がより立体的になっていますね。
劇中で歌われる『花はどこへ行った』は反戦歌として知られています。
でもそれをシュプレヒコールのように歌うのではなく、
そこに行き着くまでの人間ドラマをより深く描くことで、
観てくださるお客様それぞれの人生とリンクして、
何かを受け取っていただけるのではないかと期待しています。
そこがうまく行けば、今回の再演の意味がより深まるのではないでしょうか。
個人的には『ウィー・アー・ザ・ワールド』のようになるといいなあ、と思っているんです。

今井)
稽古場で僕ら自身が、何度も泣いてしまうようなシーンがあるんですよ。
昨日も一幕の終わりでジャン・ギャバン(姜暢雄さん)がぼろぼろ涙をこぼしていて(笑)。
泣いたの?って聞いたら、これを観て泣かないんですか!?って言われちゃった。
舞台を観てくださる方にもきっと何かを感じていただけるはずという期待を持ちつつ、
さらにもっと良くしていこうと、日々稽古に励んでおります!

広瀬)
『リリー・マルレーン』や『花はどこへ行った』という、
誰もが一度は耳にしたことのある曲が、
なぜ今まで歌い継がれてきているのかということが、
深く理解できる作品になると思いますね。

今井)
そうそう。
この曲ってこんなにいい曲なんだって思っていただけるんじゃないかな。


      

全く新しい作品として生まれ変わった舞台『ディートリッヒ』。
より深く描かれる人物像の魅力、
みなさんのおはなしからも感じ取っていただけたでしょうか?

美しいハーモニーが期待できる実力派の新キャスト、
そして刷新された音楽・脚本はもちろん、
丸山敬太さんが手がけるディートリッヒの衣裳の数々にも期待が高まります!

和央ようかさん主演、舞台『ディートリッヒ』は、
2012年10月29日(月)~11月4日(日) 東京・青山劇場にて、
11月16日(金)~11月18日(日) 大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。

稽古場ブログ、スペシャル読み物など内容充実の公演ホームページはこちら

なぜ、マレーネ・ディートリッヒは
祖国ドイツから非国民とそしられても、自分の信念を曲げなかったのか。
彼女の愛、そして彼女の歌声・・・、
是非劇場でその圧倒的に美しい“生きざま”をご覧ください!!



(それぞれの個性が爆発!ダンディなみなさんの活躍にも乞うご期待♪)


オケピ取材班:おけぴ管理人、chiaki、mamiko
文:mamiko
撮影:mamiko、おけぴ管理人

                                           


12/10/22 新国立劇場「るつぼ」稽古場レポート

2012年10月22日(月)15:00
新国立劇場「るつぼ」稽古場レポート


アーサー・ミラー戯曲独特の“圧迫感”を200%堪能!
その圧迫感が“演劇的快感”に変化する瞬間・・・「やっぱり演劇っていいっ!」
そう叫びたくなりました!

新国立劇場に初登場する、
現代アメリカ演劇界の巨人、アーサー・ミラー作の「るつぼ」。
通し稽古レポートをお届けいたします!!!



明治以降の日本演劇に海外の戯曲が与えた影響を検証していくシリーズ
新国立劇場[JAPAN MEETS・・・-現代劇の系譜をひもとく-]の第7弾。
17世紀末にアメリカのある町で実際に起きた魔女裁判を題材に、
アーサー・ミラーならではの冷徹な眼差しで人間の本質をえぐりだす
緊迫のストーリーが圧倒的なボリュームで展開します。
(ダニエル・デイ・ルイス&ウィノナ・ライダー共演の映画「クルーシブル」の原作です!)


良心と信念に従い、破滅に向かっていく“アーサー・ミラー的”主人公を演じるのは、
この作品が初の主演舞台となる池内博之さん。

舞台上で苦悩しまくる池内さん、
こんなにも端正なビジュアルからは想像できない激しさで熱演です!


そして、彼を翻弄し追い詰める美少女を演じるのは鈴木杏さん。

この美少女が・・・なんとも・・・怖い!怖いんです!!
池内さん演じる農夫と不倫関係にあり、その妻の座につけると信じきっている少女。
彼女が森の中で仲間たちと全裸で踊っているのを発見されるところから物語は始まります。


少女たちが悪魔を呼び出す儀式を行なっていたのではないかという疑いから、
町は疑惑が疑惑を呼ぶパニック状態に。
(このくだり、ちょっぴり映画「エクソシスト」風でおもしろい♪)


悪魔祓いに駆けつけたヘイル牧師を演じるのは文学座の浅野雅博さん。
(こまつ座「闇に咲く花」の好演も記憶に新しいですね)


もちろん物語は単なるエクソシスト・ストーリーでは終わりません。
悪魔を呼び出していたと告発された黒人女性(田中利花さん:上の写真中央)を皮切りに、
少女たちによって次々に名指しにされていく住人たち。
(写真後列左から 檀臣幸さん、木村靖司さん、松熊つる松さん)


これまで町の人々から篤い信頼を得ていた善良な婦人(佐々木愛さん)も、


街の有力者と所有地をめぐって争っていた老人(関時男さん:写真左)も、
次々と逮捕されていく中、
ついに少女たちの告発の手は池内さん演じる農夫の妻にまで及びます・・・。


神を信じ、夫を信じ続ける妻役は栗田桃子さん(写真右)。
「父と暮らせば」で彼女のファンになった方も多いはず。
今回も清楚な佇まいの中に強さを感じさせる演技が素晴らしい!


法と、保身のために人々の訴えに耳を貸さない判事(磯部勉さん)の登場により、
町の人々の運命はどうなるのか・・・!?


人間の愚かしさ、弱さ、そしてそれによって引き起こされる悲劇。
この物語が、実際におこった事件を元に書かれているという事実を、
観客である私たちはどのように受け止めたらいいのでしょうか。

戯曲が発表された1950年代、
アメリカに巻き起こった「赤狩り」の嵐を痛烈に批判したというこの作品。
2001年に起こった9.11同時多発テロを機にアメリカで再演、
そしていま、日本で上演されるその意味は舞台をご覧になればきっと納得されるはずです。

上演時間は3時間45分(休憩込み)、
圧倒的なボリュームで迫り来るアーサー・ミラーの世界。
観劇後にはぐったりと力が抜けてしまうかもしれませんが(笑)、
それこそがこの作品を観る醍醐味といえるでしょう!

演出は新国立劇場演劇芸術監督の宮田慶子さん。
丁寧に、繊細に人物の心理を描写しつつも、ダイナミックに物語をみせていきます。
新国立劇場ならではの衣裳やセットのクオリティもお楽しみに!


人間の持つ信仰心とは、権力とは、罪、許しとは何なのか。
そして人が人を裁くということとは・・・。
息づまる展開に舞台から一瞬も目を離すことができない“演劇的快感”。
頭も心も忙しく働かせながら、その快感をお楽しみくださいね!!!


【公演情報】
2012年10月29日(月)~11月18日(日)
新国立劇場 小劇場

【出演】
池内博之 鈴木杏
田中利花 関時男 木村靖司 檀臣幸 浅野雅博
松熊つる松 栗田桃子 佐川和正 亀田佳明 深谷美歩
武田桂 日沼さくら チョウ・ヨンホ 梨里杏 奥泉まきは
磯部勉 戸井田稔 佐々木愛

【スタッフ】
作:アーサー・ミラー
翻訳:水谷八也
演出:宮田慶子

新国立劇場HPはこちら

新訳を手がけた水谷八也さんによる作品解説も充実、
読み応えあり!の公演ブログはこちら♪


おけぴ取材班・撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/10/23 劇団青年座「タカラレ六郎の仇討ち」稽古場レポ

2012年10月23日(火)13:00
劇団青年座 第205回公演「タカラレ六郎の仇討ち」
稽古場レポート

1954年の創立以来、
新作オリジナル戯曲にこだわって上演を続けてきた劇団青年座。
第205回公演となる今回は、
劇作家・中島淳彦さんによる青年座への書き下ろし第3弾!

これまで「夫婦レコード」(2004年)、「あおげばとうとし」(2007年)でタッグを組んできた
両者が今回挑むテーマはずばり“大人が楽しめる痛快娯楽作品”♪

“映画を死ぬほど愛する”仲間たちによるあっと驚く仇討ち物語が、
中島作品ならではのユーモア、そして疾走感で展開!!

劇場入り直前、通し稽古レポをお届けいたします!


物語の舞台は1971年。
三流シナリオライターの六郎が自殺をしたという知らせに集まる映画会社の仲間たち。


こちらは“万年助監督”の黒田を演じる小林正寛さん。
映画が好きで、仲間が好きで、そしてあの娘が好きで・・・。
小林さん、まっすぐな演技で舞台を引っ張ります!
(昨年の「欲望という名の電車」ミッチ役とはまた違う魅力です♪)

なぜ、六郎は自殺したのか!?
集まってきた仲間たちが頭をひねる中、
六郎の遺体の胸の上から、書き残された“筋書き”が発見され・・・。

「六郎は奴らに殺されたんだ!」

!!!


カタギに見えない顔の(!)映画監督・織田(山本龍二さん:写真上)をはじめ、
照明、美術、スクリプター、音響係・・・と、
生前の六郎と一緒に映画を作っていた仲間たちが“仇討ち”に立ち上がったその相手とは?


こちらスーツでビシッと決めているのは、
ライバル映画会社の御曹司・添田(石母田史朗さん)。
こまつ座「闇に咲く花」では、神主の息子役を大好演されていた石母田さん。
今回は全く別のイメージで、
いや~な敵役をいや~な感じに(笑) 熱演でございます!!

机に足をのせる仕草も憎々しい(笑)!
石母田さんの敵役っぷり、ぜひ舞台でご堪能ください♪
(写真左は添田の部下・吉野役の石井淳さん。彼の抱える葛藤も物語のアクセントに!)


単純明快に展開するライバル映画会社同士の仁義なき争いかとおもいきや、
謎の老婦人とその秘書の登場で物語は思わぬ方向に・・・。
(写真左:佐藤祐四さん 写真右:藤夏子さん)

自殺した六郎のことをよく知るこの老婦人は何者なのか?
ベテラン藤夏子さんの女優っぷり、
そして飄々とした存在感の佐藤祐四さん、
このおふたりのチャーミングな存在感はさすが名門劇団・青年座の底力!


万年大部屋俳優の鶴田(井上智之さん)と、
ピンク映画女優のルミ(小林さやかさん)も巻き込んではじまるのは、
映画を愛する人々たちによる、一世一代の大芝居!


「バカヤロー!この世の中はすべて映画だ!」

・・・と、写真でご紹介できるのは物語の冒頭とも言えるここまでですが、
とにかく最初から最後まで気持よく進んでいくストーリー展開!
休憩なし2時間10分があっという間。
全く肩に力を入れずに楽しめる娯楽作品ですが、
各キャラクターの個性の立ち方は、さすが中島淳彦作品。
「宝塚BOYS」や「リタルダンド」など、
個性あふれる登場人物ひとりひとりに温かい眼差しが注がれる作品が印象的な中島ワールド。
今回の舞台ではさらに、
まるで1本の映画を撮るように進行していく奇想天外な“仇討ち作戦”、
そして物語に隠されたある秘密をめぐるサスペンス要素にハラハラする一面も!

「夫婦レコード」「あおげばとうとし」に続いて演出を手がけるのは、
書き下ろし作品演出に定評のある黒岩亮さん。
その手腕で、流れるように進んでいくノンストップ喜劇をまとめあげます♪

青年座=真面目な新劇劇団。
というイメージを鮮やかに裏切っていく痛快娯楽喜劇『タカラレ六郎』。

「本番!・・・ヨーイ、スターーーートッ!!!」

青年座が“真面目に”取り組むエンターテイメント作品、
ぜひ劇場でお楽しみください!!

【公演情報】
『タカラレ六郎の仇討ち』
2012年10月27日(土)~11月4日(日) 紀伊国屋ホール

【出演】
小林正寛
小暮智美
山本龍二
山﨑秀樹
平尾仁
桜木信介
小林さやか
井上智之
藤夏子
佐藤祐四
石母田史朗
石井淳
高松潤

【スタッフ】
作:中島淳彦
演出:黒岩亮
装置:柴田秀子
照明:中川隆一
音響:城戸智行
衣裳:三大寺志保美
舞台監督:尾花真
製作:紫雲幸一

【あらすじ】
シナリオ作家の六郎は、書き上げたばかりのシナリオを遺して自殺した。
映画仲間は、ヤクザまがいの組織に殺されたのだという。
娯楽が映画からテレビへと移り変わる時代。
夢を失い、行き場を失った映画人たちの「仇討ち」が始まった。
六郎のシナリオに沿って作戦は進み、
まるで一本の映画を撮るように男たちは戦うのだが…
夢と挫折、だましたりだまされたり、
ハチャメチャに生きてきた男たちが、小さな正義のために大きな悪に立ち向かう。

中島淳彦が青年座に書き下ろす新作第3弾。
可笑しくも哀しい大人のエンターテインメント。

青年座HP
公演ブログ


おけぴ取材班・撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/10/24 TSミュージカル「客家~千古光芒の民~」稽古場レポ

2012年10月24日(水)13:00
TSミュージカルファンデーション「客家~千古光芒の民~」稽古場レポ

熱い芝居、多彩なナンバー、華麗なダンス、迫力の殺陣!
TSミュージカルファンデーションオリジナル作品第13弾!

戦乱の世に信念を持って生きる人々を
温かい眼差しで描く骨太なミュージカル「客家」。
活気溢れるお稽古場の様子をお伝えします!

モンゴル帝国が勢力を増す南宋時代末期、
戦を好まず中原から南へと移動、定住を
繰り返していった漢民族のひとつの支流である客家(はっか)人と、
時の政権南宋、勢いを増すモンゴル勢。
それぞれの立場で生きる道を選択しなければならなかった人々の想いが、
史実を取り入れながら、よりドラマ性を高め、
謝珠栄さんらしく、温かい眼差しで描かれた作品です。

キャストも演出・振付の謝珠栄さんが信頼を置く個性豊かな面々が勢ぞろい!
配役もワクワクのツボを心地よく刺激します!

亡国の一途をたどる宗国に現れた救世主・文天祥(ブンテンショウ)を吉野圭吾さん、
その妹・文空祥(ブンクウショウ)に水夏希さん!


文天祥役・吉野圭吾さん

文天祥は、50年勉強しても合格は難しいと言われている科挙(官僚登用試験)に
トップで合格した客家一の博学で、
国に対する忠節と情愛に熱く、家族や仲間など人間愛に溢れた人物です。
(ダンス、アクションでも魅せます!!)



文空祥役・水夏希さん

“客家の女性は働き者で強くて優しい”
その象徴とも言える文空祥を軽やかに、カッコよく魅せます!

華麗に舞い、アクションはコミカルもシリアスも何でも来いっ!なスーパー兄妹!
天祥の知性、空祥の朗らかさ、そして互いを思いやる温かさも素敵です♪


南宋皇帝・理宗(リソウ)には坂元健児さん。
理宗の人間性に触れたことで文天祥(吉野圭吾さん)は“何か”を感じます。
そこに説得力を持たせる、坂元さんならではの皇帝です!

威厳とともに温かさも持ち合わせる皇帝・理宗

坂元さんは、現代のシーンでは
台湾を訪れた中国系アメリカ人デイビットとして登場します。
この物語を通じて自分自身も変化するデイビット。
壁を感じさせず、真っすぐに心に届く坂元さんの歌声で
物語と客席がしっかりと繋がる瞬間をぜひ劇場で味わって下さい!

そのデイビットを導く謎の老婆・未沙のえるさんとの出会いの場面がこちら。


未沙のえるさん、坂元健児さん

実はこのシーン、ミュージカルの楽しさがギュギュッと凝縮されています。
台湾を訪れたアメリカ人デイビットが持つアメリカ的な時間の流れと
謎の老婆の太極拳のようなゆったりとした流れの対比が
芝居、歌、動きの中で綿密に組み立てられ、
そこから鮮やかに南宋末期への旅が始まるのです!
そっと身を委ねたくなる、なんて素敵なプロローグ!!


南宋の宰相・賈似道(カジドウ)役には今拓哉さん。


今拓哉さん

心の内を明かさず常に何かを企んでいそうな、大物ぶり!
圧のある歌声も相まって、今さんからは心地よい威圧感が漂います。

お稽古場でとても印象的だったのが、
文天祥(吉野圭吾さん)と賈似道(今拓哉さん)の問答シーン。
受けて立つ今さんの余裕のあしらいや腹の内をさぐられまいとする芝居も見事!
この二人のやり取りには確固たる自信、知性そして秘めた情熱を感じました!


ここからは客家民族の仲間たちをご紹介しましょう。
ここのキャスティングもうなります。
詳しくは本番をご覧になってのお楽しみですが、
文天祥の友で、剣よりペン・書物、学び舎に未来への可能性を信じる旻(ミン)に畠中洋さん。

畠中洋さん


ちょっと血の気が多いけれど情に厚く、ちょっと面白いところもある爽(シュアン)に平澤智さん。

平澤智さん

文天祥(吉野さん)、旻(畠中さん)、爽(平澤さん)、
この三人、考え方はそれぞれなれど、国や民のことを
守りたいという気持ちは通じ合い、深い友情を感じます。


動乱の世を描いた作品ながら、人々の日々の営み、自然と調和して
静かに暮していた様子も丁寧に描かれています。

純(チュン)・上口耕平さん、羅(ルオウ)・渡辺大輔さん。
↓この三人のシーンも、客家の暮らしが温かく描かれていてとっても楽しいです!

上口耕平さん、水夏希さん、渡辺大輔さん

未沙のえるさん演じる天祥&空祥の母・曽徳慈(ソウトクジ)を交えた
こちらの場面もコミカル!(「客家哺娘(はっかプーニョン)」というシーンです)!

水夏希さん、未沙のえるさん、上口耕平さん


こちらは、文天祥とともに科挙に合格し、客家の村を訪れ、
彼らの知恵と生き方に感銘を受け
多くを学ぶ医者の卵・才(サイ)。
この誠実なまっすぐな青年を演じるのは吉田朋弘さん。

吉田朋弘さん


皇帝・理宗の側近として皇帝を支える塑(スー)に照井裕隆さん。

照井裕隆さん
アクションシーンでも参加している照井さんは、 動きの記憶力が超人的!!注目です!!


そして負傷したモンゴル兵バヤンに伊礼彼方さん。

伊礼彼方さん演じるバヤンの存在が物語をより一層ドラマティックに

南宋の捕虜となっていたところを逃げ出し、客家人によって助けられた青年。
物事、事の成り行きを常に冷静に見つめている“目”が印象的なバヤンです。


こうした南宋、客家、モンゴルの人々が一人の人間同士として出会い、
国対国としての道を歩み出します。
戦を好まず、故郷を捨て静かな山間に暮らしてきた客家人たち、
この兄妹もその渦に巻き込まれていき。。。

時代の激流に巻き込まれる彼らの運命とは・・・


今の時代にも通じる“国のあり方”というシリアスな問題を題材にしていますが、
コミカルな舞踊や伸びやかな歌声、キレのあるアクションなど
エンターテイメント性にも富んだミュージカル「客家」。

登場人物たちと同じように、見ている私たちも様々な出会い、
想いに触れ、作品からの大きなメッセージが受け取れるような
TS作品らしい温かさのあるミュージカルです。

華麗に舞い、熱く戦うカッコいい男たち、
そして女たち(水さんも男性陣に負けず劣らずカッコいい!)が
繰り広げるドラマに手に汗握り、涙しましょう!

<公演情報>

~東京公演
2012年11月9日-18日@天王洲 銀河劇場
~兵庫公演
2012年11月23,24日@兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール

~あらすじ
「守るべきもの それは人の心」
貿易取引きの為、台湾を訪れたデイビットは「客家」に
伝わる史話を聞かされる。
時はモンゴル帝国が席巻する南宋時代末期。
亡国の一途を辿る宋国を立て直さんと救世主・文天祥(ぶんてんしょう)が現れる。
だが、その妹・空(くう)は兄の進む道を憂わしく感じていた。
彼らは古より戦を好まず、故郷を捨て静かな山間に暮らしてきた客家人。

そんな先祖の訓を守る妹と、国を守る兄の想いは次第にすれ違い始める事に……。
時代と共に動乱の世に巻き込まれてゆく客家の運命は?
そしてそんな伝説との不思議な縁を感じたデイビットとは……。

~キャスト
水 夏希 吉野圭吾 坂元健児 伊礼彼方
未沙のえる 平澤 智 今 拓哉 畠中 洋
照井裕隆 渡辺大輔 小林遼介 吉田朋弘
上口耕平 千田真司 松岡雅祥 脇田伸悟

~スタッフ
演出・振付・作詞/謝 珠栄
脚本/斎藤栄作
音楽/玉麻尚一
アクション/渥美 博
歌唱指導/満田恵子

~ホームページ
公式ホームページはこちら
公式ブログはこちら

<ここからは稽古場の雰囲気をおすそ分け>

稽古場ではオリジナルミュージカル創作の現場らしく、
そこかしこでキャストスタッフがディスカッションを重ねています。

多くの作品を共に創り上げてきた、謝さんと坂元さん

自主的に動きを合わせたり、登場人物として動きにひとつひとつ
動機づけ(なぜその一歩を踏み出すのか、なぜ剣を抜くのかなど)の
確認などが行われていました。

謝さんから平澤さん、吉野さんへ、信頼関係に基づく様々な要求が!

おけぴレポ隊 :chiaki / 監修:おけぴ管理人

12/10/26 舞台版「サクラ大戦 奏組~雅なるハーモニー~」稽古場レポ

2012年10月26日(金)
舞台版「サクラ大戦奏組~雅なるハーモニー~」稽古場レポ


架空の時代・太正の世を舞台に
華やかなレビューで人気をあつめる「帝國歌劇団・花組」。
しかしその本当の姿は、
帝都に巣食う“魔”と戦う秘密部隊「帝國華撃団」だった!


ゲーム、アニメ、コミック、ステージと、
メディアミックスな人気を集めてきた『サクラ大戦』シリーズ。
あらたにその世界へ加わった新ストーリー「サクラ大戦 奏組」(「花とゆめ(白泉社刊)」にて好評連載中♪)が早くも舞台化です!

帝都・東京を魔の手から守るために、
帝國歌劇団・花組の専属オーケストラ「奏組(かなでぐみ)」のメンバーが大活躍!

サクラ大戦シリーズならではの楽曲の美しさ、
そしてコミックからそのまま抜け出してきたようなキャラクタービジュアル、
大正ロマンなお衣裳などなど、みどころもいっぱいの舞台版「サクラ大戦 奏組」。
公演直前・通し稽古の様子をお届けいたします!



(写真左から宮垣裕也さん、渡辺和貴さん、倉本発さん、塩澤英真さん、小野健斗さん)



憧れの花組へ入団するため、
出雲から上京してきた少女・雅 音子(みやび ねこ)を演じるのは田上真里奈さん。
少女マンガの世界から抜けだしてきたようなフレッシュな魅力がまぶしい♪
けれども彼女が配属されたのは「花組」ではなく「奏組」・・・。
そこには個性的そしてビジュアル抜群の団員たちが待っていたのです!



花組のスタァたちをオーケストラピットから支える奏組(かなでぐみ)は、
霊力の込められた“音”を武器に、
帝都各所に出現する“魔”による被害を最小限におさえ沈静化する使命を持った、
男性のみのオーケストラ。
総楽団長のヨハン・シベリウス(望月柊成さん 写真右)から
「あること」を告げられ、団員たちに衝撃が走ります。



アルト・サックス担当、寡黙なヒューゴ・ジュリアード役の渡辺和貴さん。
彼の心にある想いと過去の記憶とは・・・?
繊細な心情を丁寧に表現するソロナンバーにうっとり♪



バリトン・サックス担当、貴族出身のG.O.バッハ(ジオ)役は宮垣祐也さん。
口癖は「ノブレス・オブリージュ(高貴なる者の務め)」。
さすが貴族です(笑)。



もちろん「エリザベート(トートダンサー)」や「ロミオ&ジュリエット」でみせてくれた
宮垣さんのダンス力も堪能!



こちらはトランペットとフリューゲルホルン担当の桐朋兄弟。
兄・源ニ役の倉本発さんは元気いっぱい、
弟・源三郎役の塩澤英真さん、斜に構えた態度がチャーミング。
自分より背の高い弟に言い負かされる兄。
「バカはきらい!」・・・源三郎くん、きびしいです(笑)。



小野健斗さんが演じるのはトロンボーン担当のフランシスコ・ルイス・アストルガ。
誰にでも優しくまるで“母”のような雰囲気を持つルイス。
得意技は「おいしい紅茶をいれること」。



ルイスの入れた紅茶を飲んで、奏組ストリングス隊のメンバーもにっこり。
(写真左から山沖勇輝さん、高橋里央さん、五十嵐啓輔さん)



舞台版オリジナルキャラクター、
帝都・東京で女スリとして生きる秋奈役には元「宝塚歌劇団 花組」の月野姫花さん!
(「小さな花がひらいた」のあっちゃん役、最高でしたよね♪)




しなやかなダンスが美しい!!!



「事件解決はプレリュード(前奏曲)のうちに!」
はたして音子と奏組メンバーは、帝都を襲う危機を救うことができるのか!?

連載中のコミックへと繋がる、
音子と奏組メンバーとの出会いが描かれるストーリー。
それぞれのキャラクターのソロナンバーやダンスなど、見どころ聴きどころもいっぱいです。
舞台ならではのライブ感を楽しんでいらしてくださいね♪


【公演情報】
「サクラ大戦 奏組~雅なるハーモニー~」
11月1日(木)~11月11日(日) 全労済ホール/スペース・ゼロ

【あらすじ】
時は太正(たいしょう)。帝都・東京――。
「雅音子(みやび ねこ)、ついに女優デビューしちゃいます!」
憧れの帝國歌劇団・花組に入れると信じ、夢と希望に胸を膨らませて帝都へと上京してきた音子。しかし駅について早々、荷物を盗まれてしまう。田舎とは違い誰も手助けなどしてくれない大都市で、音子はひとり、失くした荷物を探し歩く。
一方、大帝國劇場では、男性のみで編成されたオーケストラ「奏組(かなでぐみ)」のメンバーたちが、新たに下りた辞令にさまざまな思いを巡らせていた。
「加入者の名は雅音子。いずれは彼女がこの奏組の指揮を務めることとなる」
16歳の少女が指揮者(マエストロ)に?
動揺と疑問が湧き上がる中、ある事件が起こる。
それは奏組に、そしてそれぞれのメンバーにやがて訪れる転機への前奏曲(プレリュード)だった――。
「花とゆめ」で連載中の漫画をベースに、音子とヒューゴたちとの出会いから奏組加入までを、 新たなストーリーで描く、舞台「サクラ大戦奏組」。
主題歌「円舞曲えんぶきょく、君に」「プレリュード 前奏曲」をはじめ、 各キャラクターのソロ曲も交えながら、皆様を「奏組」の世界へと誘います。

【出演】
田上真里奈(雅音子役)
渡辺和貴(ヒューゴ・ジュリアード役)/宮垣祐也(G.O.バッハ役)/倉本発(桐朋源二役)
塩澤英真(桐朋源三郎役)/小野健斗(フランシスコ・ルイス・アストルガ役)
望月柊成(ヨハン・シベリウス役)
高橋里央(暮鏡一役)/五十嵐啓輔(加集丈治役)/山沖勇輝(襟戸勇役)
月野姫花(秋奈役)

【スタッフ】
プロデューサー:中山雅弘/伊東愛
音楽監督:田中公平
ストーリープロット:文月紫織(チームかなで)
脚本:安藤三久
演出:斎藤栄作
構成監修:広井王子

サクラ大戦奏組公式HPはこちら♪


オケピ取材班 文・撮影:mamiko
監修:おけぴ管理人

                                           


12/10/29 ミュージカル「RENT」ゲネプロレポート

ミュージカル「RENT」ゲネプロレポート
2012年10月29日 18:00

"NO DAY BUT TODAY"(今日という日を精一杯生きよう)
人生賛歌のメッセージの詰まった伝説のミュージカルが開幕しました!
オリジナルの演出家マイケル・グライフによる新演出でも
話題の舞台の様子をレポートいたします♪

マーク役:賀来賢人さん、ロジャー役:ジュリアンさん

オープニングをド派手に飾るナンバー「RENT」
マークはカメラ、ロジャーはギターを片手にエネルギー爆発!
ジュリアンさんはセクシーでワイルドな影のある新しいロジャー像。
Wキャストの中村倫也さんのナイーブさと好対照!

「RENT」一曲の中、様々な場所でそれぞれのドラマが始まっています♪
ワクワクしながらも、目を凝らしましょう!!

そして、物語の“肝”になるのがエンジェルというキャラクター。
この日お披露目となったヨウスケ・クロフォードさんのエンジェル、
声、歌、ダンス、雰囲気、確かにエンジェルです。
田中ロウマさんもまた違ったタイプのキュートなエンジェルで、
Wキャスト万歳!

エンジェルと言えば・・・「Today 4 You」!ド迫力!

エンジェル役:ヨウスケ・クロフォードさん

続いて!

ミミ役:Jenniferさん!

圧巻のパフォーマンスの中に見せる幼さ、魅力炸裂です!
舞台の中でミミとしてもがきながら、懸命に生きています。
フレッシュな石田ニコルさんのミミも要チェックですよ♪

NO DAY BUT TODAY!ミミの呼びかけが熱い!
マーク、コリンズ(TAKEさん)、エンジェルの微笑ましいシーン
  キラキラしてとても夢見心地の素敵なシーンになっています♪
モーリーン役:上木彩矢さんとエルシィ???

こちらはモーリーンのパフォーマンスシーン!
上木彩矢さんは初ミュージカルということですが、
会場の空気をしっかり支配します!
Wキャストのソニンさんは役への入り方が半端ないです。
髪型もガッツリ気合入ってます。

若きアーティストたちの敵?ベニー役Spiさん

結婚でお金持ちになったビルオーナーのベニーにSpiさん。
悪気はないけど癇に障る(笑)、絶妙のキャラクターです。

La Vie Boheme メチャクチャ楽しいシーンに!!
弾けます!!

第二幕、より熱く、より切なく展開していきます。

楽しいナンバーはこれでもか!というほど弾け、ロマンティックなシーンは
とろけるような甘さに、シリアスなシーンはググッときて、
作品のパワーとそこに生きる人の情熱を感じられるRENT

今日を生きる若者たちの姿を是非劇場でご覧ください。

帰り道、思わず「NO DAY BUT TODAY!」と口ずさんでしまう、
やっぱりRENT最高です!

<公演情報>
東京公演 2012年10月30日〜12月2日 シアタークリエにて
兵庫公演 2012年12月6日〜9日 兵庫県立芸術文化センターにて

作品HP

何もかもRENT!新セットカッコイイ!!

おけぴ取材班&撮影: chiaki / 監修 : おけぴ管理人

12/11/02 舞台「戦国BASARA3-瀬戸内響嵐-」ゲネプロレポート

2012年11月2日(金)13:00
舞台「戦国BASARA3-瀬戸内響嵐-」ゲネプロレポート



戦国の世を舞台に、
スタイリッシュかつ個性的な武将たちが縦横無尽に駆け抜ける!!

カプコンから発売されている人気ゲーム「戦国BASARA」を舞台化した
人気シリーズ最新作、
「戦国BASARA3 –瀬戸内響嵐-」ゲネプロレポートをお届けします!

あっと驚く荒唐無稽なキャラクター設定が魅力の戦国BASARAシリーズ。
今回のストーリーの中心人物となるのは・・・

土佐の海を暴れまわるパイレーツ(海賊団!)
長宗我部軍総大将の長曾我部元親(浜尾京介さん)と、

勝利のために手段を選ばない策略家・毛利元就(小谷嘉一さん 写真左)。
(写真右は大谷吉継役の新田健太さん)


このふたりの対立を主軸に描かれるオリジナルストーリーは、
“ギネスに申請したい!(by猿飛佐助役・村田洋二郎さん)”というほどの
ボリュームで迫り来る、殺陣アクションの連続!

もちろんBASARAシリーズならではのお約束ギャグシーンも満載です♪

それぞれの想いを胸に、戦国の世を生き抜く武将たち。
その作りこんだビジュアルはまさに2.5次元!

主君・秀吉を倒された「恨み」に支配された、凶王・石田三成(中村誠治郎さん)。

切れ味のいいアクションがさすがです!

素手で戦う (めっちゃ強いです!) 人格者・徳川家康役は広瀬友祐さん。

BASARAといえば、の「六刀流」を鮮やかに魅せるのは伊達政宗役・久保田悠来さん。
“レッツ・パーーリーーー♪”!!

独眼竜政宗の片腕・片倉小十郎役、吉田友一さんもはじける
伊達軍恒例ゲームタイムもお楽しみに♪

熱い (熱すぎる?) 男・真田幸村役には細貝圭さん。

頼りになる部下・猿飛佐助(村田洋二郎さん)とのコンビネーションも健在です。

さらに、 鉄砲を使う傭兵集団・雑賀衆を率いる“男前”な孫一姐さん (八代みなせさん) 、

天然系・お姫様の鶴姫 (川村ゆきえさん 写真左)、
ザビー教の布教に熱心な主君に振りまわされる立花宗茂 (加藤靖久さん 写真右)、

振りまわす主君・大友宗麟 (浅倉祐太さん 写真左)、
鍋料理大好きな小早川秀秋 (宮下雄也さん 写真右)、

決してマスクをはずさない天海 (谷口賢志さん)などなど・・・、
超・個性的なキャラクターたちが勢ぞろいです。

友情、奸計、誤解、そして裏切り・・・。
様々な思いが渦巻く中ではじまる男たちの戦い。

魅力的なキャラクターを演じるキャストたちが
舞台上を駆けまわるノンストップアクション、
客席までズシーンと響く爆音ミュージック・・・etc、
みどころいっぱいの舞台「戦国BASARA3 –瀬戸内響嵐-」は、
ゲームとのクロスオーバーを楽しむ新感覚ステージです♪

お気に入りの武将を見つけたり、
自分だけのオリジナルストーリーを重ねあわせたり、
出演者たちの限界アクションに夢中になったり、と
それぞれの楽しみかたを見つけて
「戦国BASARA」の世界を200%楽しんでいらしてくださいね!!


【公演情報】
舞台「戦国BASARA3 –瀬戸内響嵐-」
2012年11月2日~11日 東京公演 東京ドームシティホール
11月16日~18日 大阪公演 イオン化粧品シアターBRAVA!

【出演】
浜尾京介(長曾我部元親)
小谷嘉一(毛利元就)
広瀬友祐(徳川家康)
中村誠治郎(石田三成)
久保田悠来(伊達政宗)
細貝圭(真田幸村)
吉田友一(片倉小十郎)
村田洋二郎(猿飛佐助)
八代みなせ(雑賀孫市)
川村ゆきえ(鶴姫)
谷口賢志(天海)
宮下雄也(小早川秀秋)
新田健太(大谷吉継)
加藤靖久(立花宗茂)
浅倉祐太(大友宗麟)
今井靖彦/高橋光/翁長卓/金田進一
佐久間祐人/竹内諒太/一内侑/平野雅史/石井寛人
梅澤良太/為房大輔/桑田裕介/澤田拓郎/本間健大
高島洋樹/佐久間雄生/椎野健人/西田直樹/大舌恭平/書川勇輝

【スタッフ】
構成・演出・振付:西田大輔
原作:CAPCOM(「戦国BASARA」シリーズ)
原作監修:小林裕幸(CAPCOM) 山本真(CAPCOM)
シナリオ協力:松野出
プロデューサー:三角大 下浦貴敬
協力:山宝産業
制作:ダイス Office ENDLESS
共催:JTB法人東京
主催:ダイス

公演HPはこちら

「戦国BASARA」シリーズHPはこちら

~「戦国BASARA」関連ニュース~
ゲネプロ前に開催された、戦国BASARAプロジェクト発表会にて、
来年、宝塚歌劇団花組がミュージカル「戦国BASARA」を上演することが発表されました!
主演は蘭寿とむさん&蘭乃はなさんの花組トップスターコンビ。
脚本・演出は同じくカプコンのゲームから生まれた「逆転裁判」シリーズ舞台化も手がけた
鈴木圭先生。
宝塚ならではのロマンス要素も取り入れた、
戦国BASARAシリーズ初のミュージカル作品とのこと。
配役などなど、続報が楽しみですね♪

【公演情報】
宝塚歌劇 花組公演『戦国BASARA』
主演:蘭寿とむ、蘭乃はな
原作・監修・制作協力:カプコン
脚本・演出:鈴木圭
会場:東急シアターオーブ
公演日程:2013年6月15日(土)~7月1日(月)

宝塚歌劇 公演詳細はこちら♪


おけぴ取材班・撮影:mamiko

12/11/05 「エリザベート スペシャル ガラ・コンサート」公開舞台稽古レポ

2012年11月5日(月) 12:00
三井住友VISAカードpresents
TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY vol.4
『エリザベート スペシャル ガラ・コンサート』公開舞台稽古レポート


美しい..


とても美しい..

1996年に世界各地での海外上演に先駆けて、
宝塚歌劇団による日本版が初演されたミュージカル「エリザベート」。

一路真輝さん・花總まりさん主演の雪組公演に続き、宝塚の全組で上演、
圧倒的な人気を博してきたこの大ヒット舞台を
当時の興奮そのままによみがえらえる宝塚版フルコンサートバージョン!

エリザベートウィーン初演から20年。
節目の年を締めくくるにふさわしいガラコンサート!
これはまさに祭りです!

歴代のトート、そしてエリザベート役の出演者が集まった
魅惑のキャスティングの中から、
「伝説」とまで謳われた雪組初演キャストを中心とする
公開舞台稽古の様子をレポートいたします!

スターオーラ全開!
圧倒的な存在感のトート役・一路真輝さん。
衣装、ウィッグもこのとおり!!

日本初演時、一路トートのためにつくられたナンバー“愛と死の輪舞(ロンド)”、
そして人気ナンバー“最後のダンス”など、
大人の色気があふれる歌声から感じられるのは、
今の一路さんだからこそ醸し出すことのできる「進化」したトート像。
オープニングの黒羽根マントを着こなす姿がカッコよすぎます!!


そして少女からひとりの自立した女性への成長を美しく魅せるのが、
花總まりさんのエリザベート。


麗しき少女時代♪


ドクトルゼーブルガー!

美しさ、孤独、自立・・・。
エリザベートを飾る様々な言葉を
すべて背負って舞台上に存在する花總エリザベート。
そして黄泉の帝王という、
それまでの宝塚ではありえなかった役柄に息を吹き込んだ一路トート。
このお2人なくして
日本における「エリザベート」の成功はなかったのではないか、
そう改めて感じさせる圧倒的な存在感です!

さらに!
物語をぐいぐい引っ張るのがこちら!

轟悠さんのルキーニ!
宝塚男役のダンディズム全開です!!
男っぷりが半端ないですっ!


客席降りもお楽しみに!


フランツ・ヨーゼフ役は高嶺ふぶきさん。
温かい高嶺フランツの存在が、
3人のラブ・トライアングルをより際立たせます!


舞台の上にはオーケストラと3つの階段。
燭台の火が揺れるシンプルなセットと、美しい照明によって、
さらにくっきりとそれぞれの人物像が浮き上がります。


でました!
“闇広”でおなじみ、今やミュージカルコンサートの
定番ナンバーとなった「闇が広がる」。
ルドルフ役・香寿たつきさんの軍服姿!
(ミュージカルM!ファンの方には、香寿さん一路さんという
Wヴァルトシュテッテン男爵夫人の興奮!これって凄すぎる!!)


宮廷を彩る面々もこのとおり。

妖艶!

革命のシーンの描かれ方も宝塚版ならでは。


日本版「エリザベート」の生みの親・小池修一郎氏の演出、
16年ぶりに一堂に会する雪組初演キャスト。
「はじめて出会ったあの衝撃が蘇る」その言葉のとおりに、
目の前に立ち現れたのは、伝説の舞台、そのさらに進化した姿でした。

「エリザベート」という作品がなぜここまで愛され支持され続けてきたのか、
その理由が心にはっきりと伝わり、
これから先もこの物語が愛され続けていくであろうという思いが確信に変わります。

東京公演会場のシアターオーブでは、
開演1時間前から当日・立見券を販売とのこと!
新たな伝説になるであろうこの稀有なステージ、ぜひお見逃しなく!!!

<公演情報>
~東京公演
2012/11/6(火) ~ 2012/11/21(水) 東急シアターオーブ
~大阪公演
2012/11/25(日) ~ 2012/12/3(月) 梅田芸術劇場メインホール

<スタッフ>
脚本/歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽:シルヴェスター・リーヴァイ
構成/演出/訳詞:小池修一郎

<キャスト​>
トート:一路真輝 姿月あさと 彩輝なお 春野寿美礼 紫苑ゆう<特別出演>
エリザベート:花總まり 大鳥れい 白羽ゆり
フランツ・ヨーゼフ:高嶺ふぶき 初風緑 涼紫央(東京のみ)
ルイジ・ルキーニ:轟悠(宝塚歌劇団) 湖月わたる
ルドルフ:香寿たつき 朝海ひかる 涼紫央
ゾフィー:出雲綾 朱未知留(東京のみ) 初風諄<特別出演>
マックス:立ともみ 大峯麻友

少年ルドルフ:初嶺麿代 望月理世
マダム・ヴォルフ:嘉月絵理 彩星りおん
リヒテンシュタイン:秋園美緒 絵莉千晶
ルドヴィカ:絵莉千晶 美鳳あや
ヴィンディッシュ:秋園美緒 南海まり
スターレイ:美鳳あや 南海まり
ヘレネ:大月さゆ
シュヴァルツェンベルク:葛城七穂
ラウシャー:風莉じん
ヒューブナー:夏空李光
グリュンネ:扇けい
ケンペン:祐澄しゅん
エルマー:夢輝のあ
シュテファン:彩海早矢
ジュラ:大凪真生
ツェップス:美郷真也
死刑囚の母:嘉月絵理 彩星りおん
女官ほか:彩橋みゆ 羽咲まな

詳細なキャストスケジュール等は
公演HPでご確認ください。


美学!!

おけぴ取材班:chiaki、mamiko、おけぴ管理人 撮影:chiaki、おけぴ管理人

12/11/05 「11人いる!」「続・11人いる!-東の地平 西の永遠-」制作発表レポ

2012年11月5日(月)13:30
「11人いる!」「続・11人いる!-東の地平 西の永遠-」制作発表レポ

宇宙船という密室の中で行われる宇宙大学の入学試験。
そこにいるはずのない11人目……。
それぞれに生まれる、葛藤、疑惑、対立、友情、
そして未来への希望!

昨年頭に上演され、好評を博した
イケメン劇団・スタジオライフの「11人いる!」が、2年ぶりに待望の再演!
そしてこの作品の続編、「続・11人いる!-東の地平 西の永遠-」が、
いよいよ今回、初・舞台化されます!
今回は、この2本の制作発表記者会見にお邪魔してきました♪

「11人いる!」といえば、
SFやファンタジーから、ミステリー、ラブコメディーまで、
幅広いジャンルの作品を発表し続け、
“少女漫画の神様”とも評される漫画家、「あの」萩尾望都さんの代表作!

会見冒頭には、スタジオライフの倉田淳さんと萩尾さんに加え、
「銀河英雄伝説」で知られる作家の田中芳樹さんがゲストとしてご登場!
まさに「ビッグ」で「スペシャル」な座談会が行われました。

お二人の作品に相通ずる魅力を、倉田さんは
「『銀河英雄伝説』の世界は“超未来”ですけど、
彼らは非常にクラシカルな言葉で生きていて、不思議だなと。
かたや『続11人』では、パセスカの王様の星がクラシカルな状況にあって、
未来なのにクラシカルな匂いがします」
と語ります。

これに対し、宝塚宙組『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』も好評上演中の田中さんは、
「技術と人間の日常性の乖離がわりと自然にやってきて、
言葉だってそんなに変わらないと思うし、
むしろ、たとえば貧しい人のほうがロボットを使って、
身分の高い人やお金持ちは、生身の人間を使役することで、
かえってその地位を見せびらかすんじゃないか
というようなことをいろいろ生意気に考えましてね。
一見最先端の技術と古臭い身分制社会のギャップみたいなものが
描ければなあと思っていたはずなんですけどね」
とSF作品への思いを語ります。


(田中芳樹さん)

そして萩尾さんは、
「王室とか貴族とかいう前世紀の遺物みたいなものとSFを合わせると、
ミスマッチが逆に魅力的な設定になるっていう感じで。
私もそういう設定のものを読んでいて面白かったんですね。
王宮があって、ロケットに乗っててというものがいくつかあったものですから。
それもすごくロマンチックでいいなぁと。
マントを翻らせて宇宙船に乗るというのが。
それで、ビジュアルから入りました」
と、作品づくりのきっかけを明かしてくれました。

倉田さんが「作品を舞台化されることへの感想」を恐るおそる尋ねると……

「舞台としてお任せする以上は、
小説として表現できなかったところを見せていただきたいと思って口は挟みませんでした。
実際に見ましたら、役者さんの運動量のものすごさに圧倒されまして。
宝塚になるといったとたんに親戚も増えたし(笑)。
この年になって、おかげさまでお知り合いになった方も増えましたし、
いろんな体験やら新しいものの見方が
少しはできるようになったかなと思って喜んでおります」(田中さん)


(萩尾望都さん)

「スタジオライフの役者さんと、倉田さんの演出の雰囲気が非常に好きです。
作品の真髄、芯になっているものを絶対壊さないで構成してくださるので、
全面的に信用して、お任せしているんです。
倉田さんの持っている柔らかいものが舞台全体に
ある種のトーンのように流れているので、それが非常によくて。
あとやっぱり、立ち上がって声を発したときの迫力ですね。
あれが非常に好きです。
ですからお任せして、なるべく好きにやっていただきたいなと思っています」(萩尾さん)

作り手にとってはなんともうれしい回答が !!

萩尾作品は過去にもいくつか、スタジオライフによって舞台化されていますが、
今回の2作品は、倉田さんらしいスパイスが加わってどんな舞台になるのか、
非常に楽しみなところです!


そして、満を持してキャストの皆さんご登場!!
今回は「新進演劇人育成公演」ということもあり、
フレッシュな顔ぶれもたくさん揃いました。
キャストを代表して、6人のベテランキャストのみなさんが抱負を語ってくれました。

松本慎也さん(タダトス・レーン役):
「初演時もタダトス役を演じましたが、
今回は相手役のフロルが客演の内藤くん。
二人でどんな関係性をつくっていけるのか楽しみです。
きっと、いや絶対、僕たちにはたくさんの困難が待ち受けていると思います。
深夜稽古とか、深夜稽古とか、正月返上とか……(笑)。
困難を乗り越えて、作品の“人とのつながりの感動を”お客様と共有できるように、
真摯に稽古に取り組んでいきたいと思います」

山本芳樹さん(タダトス・レーン役):
「今回の目標は“どれだけ若返るか”ということ。
若さはとにかく必要だと思うので。
初演から2歳年をとっていますが、若返らせるようにがんばりたいです。
この作品は劇団にとって、もってこいの作品というか、すごくチャンスの作品。
新人から先輩方まで、一緒になって同じ役の分量で作っていけます。
劇団としても仲間としても、一回りも二回りも成長できる作品なので楽しみにしています。

荒木健太朗さん(タダトス・レーン役):
「今回あらためて原作を読んで、すごく好きなシーンがあります。
みんながそれぞれの都市の異文化を話し合うというシーンです。
僕たちは、ただ演劇をやりたい者が集まってできた集団。
今回は若手育成公演ということで、
新人や先輩方、同期が久しぶりに集まって
演劇ができることがとても楽しみです。一生懸命がんばります」

内藤大希さん(フロルベリチェリ・フロル役、客演):
「4年ぐらい前にスタジオライフさんの公演を
初めて観させていただいて、すごく衝撃を受け、
出てみたい出てみたいと思っていました。
このあいだ天守物語を観て、
さらに出たいと思っていたところにこの話が決まって、
『ヨッシャ!』とガッツポーツをしたぐらいうれしくて。
来年年明けから楽しみで仕方ないです。
情熱を遊ばせて楽しみたいと思います」

及川健さん(フロルベリチェリ・フロル役):
「キャスティングを聞かされる前に、制作から
『今回の公演は若手中心なので、
及川さんのキャストはないです』と言われていたのですが、
その後、どういうキャスティング会議が行われたのか分かりませんが、
『及川さん、また魔法を見せてください』と言われました。
ここでいう魔法というのは、
「歳の割に若く見える魔法」だと思うんですけれども(笑)。
若く、若く、大学を受験して再度宇宙まで旅立っていこうと思います」

曽世海司さん(バセスカ役):
「ご覧の通り男性だけの劇団ですので、
パワーと情熱は非常に溢れていると思います。
それを投入するのに、非常にいい作品だなと、
去年やらせていただいて実感しました。
先ほどから『ベテラン』という言葉が飛び交っていますが、萩尾先生から
『続編はベテランのお前らががんばれよ』
とハッパをかけられたんだと思っています(笑)。
ベテランにしか出せない若々しい演技というのが絶対あると思うので、
それを僕らはやらなきゃいけないんですよね。全うしたいです」


再演となる「11人いる!」は若手中心、
そして「続・11人いる!」は
ベテラン勢中心のキャスティングとなる今回の2公演。
若手キャストのフレッシュな演技と
ベテランの「若手以上に若々しい」演技が掛け合わさり、
どんな相乗効果が生まれるのか!
2013年のスタートを飾る、要注目の舞台です!


<公演情報>
「11人いる!」
2013年1月10日(木)~20日(日)
新宿・紀伊國屋ホール

「続・11人いる!-東の地平 西の永遠-」
2013年2月25日(月)~3月17日(日)
新宿・紀伊國屋ホール

<出演>
「11人いる!」
松本慎也
荒木健太朗
関戸博一
大沼亮吉
仲原裕之
内藤大希
緒方和也 ほか

「続・11人いる!-東の地平 西の永遠-」
松本慎也
山本芳樹
内藤大希
及川健
堀川剛史
曽世海司
仲原裕之 ほか

<スタッフ>
原作:萩尾望都
脚本・演出:倉田淳

<ストーリー>
「11人いる!」
宇宙大学の入学試験の最終テスト?
外部との接触を断たれた宇宙船で、
10人1組が53日間の宇宙飛行を成し遂げるというものだった。
非常信号の発信ボタンを押して外部と接触を取れば、生命は保障されるが、
連帯責任で全員が不合格となる。
しかし、宇宙船・白号には10人のはずが、なぜか11人いた。
スタートから謎を抱え、
閉塞された宇宙船で次々起こる不可解な出来事。
それぞれに生まれる葛藤、疑惑、対立、反目、友情・・・
受験生たちの試される時が始まった?。

「続・11人いる!-東の地平 西の永遠-」
アリトス母星を挟んで存在する兄弟星、
アリトスカ・レとアリトスカ・ラ。
アリトスカ・レのバセスカ王から誘いの手紙が届き、
タダとフロルは早速旅立つが、
待っていたのは2つの星をめぐるアクシデントだった。


12/11/06 ファンタスティックスゲネレポ@博品館劇場

2012年11月6日(火)
ファンタスティックス ゲネレポ@博品館劇場

世界最長ロングラン(52年!)の不滅の名作ミュージカル「ファンタスティックス」。
昭和46年のファンタスティックスご出演以降エルガヨ役を300回以上演じ、
この作品を知り尽くしている宝田明さんによる製作&演出版での上演です!

セット、照明、音楽、どれもシンプル!
それゆえに想像力のツボをぐいぐい刺激されるのです!
例えば場面の変化も、ミュート(本間ひとしさん)が差し出す小物類だけで
表現されるのですが、景色がふわっと頭の中に浮かんでくるのです!

登場人物に絡めてキャストとあらすじをご紹介していきますね。
まずはお隣同士に住む青年マットと少女ルイザ。
マット役は、「タイタニック」で船長・宝田明さんと共演されたSOPHIAの松岡充さん、
ルイザ役は、キュートな瞳と確かな歌声・元宝塚月組娘役トップの彩乃かなみさん♪
ザ・純粋と表現したいなくらいに、キラキラ輝いてます!


マット・松岡充さん


ルイザ・彩乃かなみさん

この両思いの二人の間には、
仲の悪いオヤジ達が建てたたか~い壁が存在するのです。

そのオヤジ達がこちら!

沢木順さんと青山明さんの息ぴったりのコンビっぷり!
(お歌も動きも楽しいっ!)

実はこのオヤジ達、仲が悪いようにみえて実は大の仲良し。
お互いの息子、娘を結婚させたいと思ってるのです!

マットとルイザに、“親同士が仲直りした”とみせつけるために
このオヤジ達が考えたのが、なんと“狂言誘拐”!

その狂言誘拐を依頼した相手が、どこからどうみても怪しいエル・ガヨ!

今年78歳の宝田明さん、大人の色気むんむんです。

そのエル・ガヨが狂言誘拐のために雇ったのが、
役者ヘンリー(光枝明彦さん)と殺され役専門のモーティマー(島崎俊郎さん)。
この二人の登場シーンが、間が抜けすぎていてめちゃめちゃツボ!!

キラキラ輝いて、想いが溢れんばかりの恋からはじまる一幕は、
二幕で意外な展開を迎えます。
邪魔されて、乗り越えて、騙されて、喧嘩して、傷ついて、成長するマットとルイザ、
そして彼らに関わる大人たちの、
甘いだけじゃない、ほろ苦さも混ざった人生の教訓が散りばめられていて、
それらが、すっと優しく、心に響いてくるような素敵なミュージカルです。

それにしてもこの舞台、キャストさんの芸達者っぷりが凄まじいです!
(各々のバックグラウンドをご存じなくても、その魅力が滲み出てます!)
観劇後は、出演者8名全員が印象に残ると思います♪


ミュート役の本間ひとしさんのタップやしなやかな動きにもご注目!(振付は弟の本間憲一さん)

演奏もピアノ(桑原まこさん)とハープ(田中淳子さん)が舞台上手で生演奏♪
さらに客席降りや、客席配り(!?)もございます!


沢木順さんが降りてきて!


いただいたのがこちら!

きっと帰り道には“トライ・トゥ・リメンバー”のメロディを口ずさんでいると思いますよ♪
秋深まるこの時期にもピッタリ!ぜひお見逃し無く!

公演は銀座博品館劇場(11/6-12)を皮切りに、
沼津(11/20)、京都(11/23)、兵庫(11/25)、福岡(11/30)、宮崎(12/2)、中津川(12/11)と
全国をまわって、12/6-9に再び東京・草月ホールに帰ってきます!
詳細は公式ホームページにてご確認下さいませ




おけぴ取材班&撮影:おけぴ管理人


12/11/08 TSミュージカル「客家~千古光芒の民~」GPレポート

2012年11月8日(木)18:30
TSミュージカル「客家~千古光芒の民~」GPレポート
【舞台写真多数掲載につき、ご観劇前の方はご注意ください!】

まずは最初に「客家(はっか)」という言葉のご紹介を(公式HPより)。
古代中国の王族の末裔であると言われている。
戦乱から逃れるため中原から南へと移動、定住を繰り返していった。
先住先では原住民から見て“よそ者”であるため、客家と呼ばれ、
原住民との軋轢も多かった。山間部に好んで住居することが多く、
独自の言語・文化を持っていて、教育熱心であることでも知られており、
教職や政治家、軍人など指導者となる多くの人材を輩出している。

亡国の一途をたどる南宋に現れた文天祥(ブンテンショウ)=吉野圭吾さん。


天祥は客家一の博学にして義に厚い男・官僚として都へ上がり
皇帝・理宗と出会い、国を守ることを誓います。

一方、客家に伝わる先祖からの教えを守ろうとする妹・空祥(クウショウ)=水夏希さん。

時代の渦に巻き込まれるこの兄妹を中心に、
南宋末期の歴史絵巻をドラマティックに彩るミュージカル作品「客家(はっか)」!
その熱いゲネプロの様子をレポートいたします!


このお二人のシーンは実に軽妙!(左・坂元健児さん、右・未沙のえるさん)

物語の始まりはちょっとした風のいたずら。

舞台は現代の台湾、事業に行き詰ったデイビット(坂元健児さん)が
街角で謎の老婆(未沙のえるさん)と出会うことで何かが動きはじめます。
「奮起せよ!」
老婆が差し出した書物を開くと・・・


客家の男達(平澤智さん,渡辺大輔さん,吉野圭吾さん,畠中洋さん,上口耕平さん)と王建軍さん

南宋末期への旅のはじまりです!!
そこは古代中国の王族の末裔であると言われ、戦乱から逃れるため
中原から南へと移動、定住を繰り返していった漢民族の支流・客家人が暮らす村。

舞やアクション、マイムなどで当時の客家の村の生活、
そこを訪れた人々との“交流”が温かく描かれています。

天祥と空祥の母・曽徳慈(ソウトクジ)の未沙さんはこれぞ
客家の女性!強く逞しく明るくそして働き者!


(左・伊礼彼方さん!!、右・水夏希さん)

南宋に捕えられていたモンゴル兵バヤンに伊礼彼方さん。
(言われないと、伊礼彼方さんって気付かないくらいのメイク&衣裳!)
敵である自分をかくまい、
世話する空祥や客家の人々に戸惑いが隠せないバヤンは・・・(続きは劇場で)


こちらは都・臨安(リンアン)宮中の人々。

理宗に坂元健児さん、国や民の未来を見つめる坂元さんらしい皇帝です。


今拓哉さん演じる宰相・賈似道(カジドウ)は強くしたたか。
歌声にキャラクターがしっかり乗って威圧感たっぷり!


側で皇帝を支える塑(スー)に照井裕隆さん。歌声も素晴らしい!
モンゴルが勢いを増す中、南宋がとった行動とは・・・(続きは劇場で)

再び客家、モンゴル兵に両親を殺された爽(シュアン)・平澤智さんと
学び舎に未来を夢見る旻(ミン)・畠中洋さん、天祥・吉野さんの熱い友情!

兄天祥と仲間たち、コミカルなシーンもアクションも息ぴったり!


己の中の敵と戦う男・爽(シュアン)=平澤智さん



誰もが平等に学べる世を願う旻(ミン)=畠中洋さん



(左から渡辺大輔さん、上口耕平さん、水夏希さん)

妹・空祥とその幼馴染たち、羅(ルオウ)の渡辺大輔さん、
純(チュン)の上口(うえぐち)耕平さんとのシーンはほのぼの~♪

そんな若者たちにも徐々に時代のうねりが押し寄せ・・・(続きは劇場で)


時代の目撃者ともいえる、天祥とともに官僚登用試験に合格し、
客家の村を訪れた医学の道を志す才(サイ)・吉田朋弘さん。


手にしているのは・・・

モンゴル勢の衣装も凝っています!


モンゴル兵アントン役・小林遼介さん


お?! (伊礼彼方さんです)

客家、南宋、モンゴルそれぞれの立場、
医学、学問、官僚、武術それぞれの道、
一人一人が迷い、葛藤する中で見つけた答えとは・・・

TS作品の中でも骨太度最強ではないかと思えるほどの物語が
中国舞踊、殺陣、アクロバットを織り交ぜた躍動感あふれるステージワークと
玉麻尚一さんによるミュージカルナンバーで彩られたエンターテイメント作品に!

熱い芝居、多彩な楽曲、華麗なダンス、迫力の殺陣、驚きのアクロバット!
なんとっ!!!という展開の骨太な二幕!
終演後もいろいろと語り合いたくなる「客家」です!
照明や舞台装置も美しく幻想的ですので、2階3階席から観ても素敵と思います!
お見逃し無く!!

<公演情報>
~東京公演
2012年11月9日-18日@天王洲 銀河劇場
~兵庫公演
2012年11月23,24日@兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール

~あらすじ
「守るべきもの それは人の心」
貿易取引きの為、台湾を訪れたデイビットは「客家」に
伝わる史話を聞かされる。
時はモンゴル帝国が席巻する南宋時代末期。
亡国の一途を辿る宋国を立て直さんと救世主・文天祥(ぶんてんしょう)が現れる。
だが、その妹・空(くう)は兄の進む道を憂わしく感じていた。
彼らは古より戦を好まず、故郷を捨て静かな山間に暮らしてきた客家人。

そんな先祖の訓を守る妹と、国を守る兄の想いは次第にすれ違い始める事に……。
時代と共に動乱の世に巻き込まれてゆく客家の運命は?
そしてそんな伝説との不思議な縁を感じたデイビットとは……。

~キャスト
水 夏希 吉野圭吾 坂元健児 伊礼彼方
未沙のえる 平澤 智 今 拓哉 畠中 洋
照井裕隆 渡辺大輔 小林遼介 吉田朋弘
上口耕平 千田真司 松岡雅祥 脇田伸悟

~スタッフ
演出・振付・作詞/謝 珠栄
脚本/斎藤栄作
音楽/玉麻尚一
アクション/渥美 博
歌唱指導/満田恵子

~ホームページ
公式ホームページはこちら
公式ブログはこちら


華麗に舞います♪

おけぴ取材班、撮影:chiaki、おけぴ管理人

12/11/16 「Chanson de 越路吹雪 ラストダンス」プレビュー公演観劇レポ

2012年11月16日(金) 14:00
「Chanson de 越路吹雪 ラストダンス」プレビュー公演観劇レポ

瀬奈じゅんさん 斉藤由貴さん

宝塚歌劇団出身、東宝ミュージカル、翻訳ミュージカルの黎明期を語るに
欠かせないエンターテイナー越路吹雪さん。
舞台女優、シャンソン歌手として、そして一人の女性としての越路吹雪を
描いたミュージカル「Chanson de 越路吹雪 ラストダンス」。
「愛の讃歌」、「サン・トワ・マミー」、「ろくでなし」、「ラストダンスは私に」
など越路さんのヒット曲で綴るミュージカル作品です。
本公演に先立ち上演されたプレビュー公演の模様をレポートいたします♪

あの人があの人物を!あの歌をこの人が!な驚きも心地よい心温まるミュージカル!

というのも、この作品、越路さんと彼女を愛し支えた周囲の人々をなんと
わずか6人の俳優さんが演じるのです。
それぞれが強烈な個性を持った登場人物の中には・・・
宝塚歌劇団の創始者小林一三さん、帝劇社長秦豊吉さん、劇作家菊田一夫さん、
シャンソン歌手石井好子さんなどなど。
先生!と呼ばれるほどのビッグネームが濃~いキャラで、時にコミカルに
描かれます。(混同する心配はご無用でございます!)

舞台上に映し出される越路さんの在りし日のお姿。
始まりは岩谷さんの思い出話の世界を劇中劇で見せるような演出。
(演出は山田和也さん)
いつしか物語の世界に引きこまれます。

宝塚歌劇団の生徒と編集部員としての出会い、
在籍しながらの外部公演出演!
“芸人”としての目覚め、挫折、シャンソン歌いの誕生、
リサイタル開催…彼女が目指したのは真の芸人、エンターテイナー!

迷いながらもしっかりと前を向いて、
あっけらかんとした快活さで生きた女性、越路吹雪。

そんな、越路吹雪さんを演じるのは瀬奈じゅんさん。
越路さんと同じく宝塚歌劇団出身、現在は東宝ミュージカルでも活躍中!
ちょっと驚くような台詞も(笑)、カラッと快活に言ってしまいながら、
自分のキャリアへの迷い、エディット・ピアフのステージを見た時の
挫折など舞台裏の繊細な部分も丁寧に演じています。

そして、越路さんと言えば!
マネージャーとして、友人として惜しみないサポートをし続けたのが
岩谷時子さんです。
ミュージカルファンの中では「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」の
訳詞を手がけられたことでもおなじみですね。

その岩谷さんを演じるのが斉藤由貴さん。
穏やかに優しく見守りながら、越路さんが決して道を誤らないように
強い信念を持って側にいた女性。
ふんわりした斉藤さんの上品さがピッタリです。
二人の「イケズ」「スカタン」のやり取りは心がホッと温かくなります。
歌声も懐かし~♪

そして、八面六臂の大活躍なのが男性陣!

別所哲也さんは越路さんの甘いロマンスのお相手、ダンディな衣装デザイナー
真木小太郎さん、かと思えば、まさかの風貌の強烈キャラ。
あんな別所さん見たことございません!!

大澄賢也さんは越路さんの夫・内藤法美さんとして優しく寄り添い、
そしてあのビッグネームも渋く魅せます。
慈しみ合う夫婦にじーん。。。涙

落語家の柳家花緑さんはこの作品がミュージカル初挑戦!
(シアタークリエには「宝塚BOYS」で出演経験ありますけどね♪)
越路さんの良き理解者・音楽プロデューサー渋谷森久さんなど七役に挑戦!
コミカルな役作り、客席の空気を沸かせるのはさすがです!

宇野まり絵さんは観客目線に近いポジションで作品の世界を
より身近に感じさせてくれます。

戦後日本のエンタメ界が復興の道を歩んだ原動力、バイタリティと情熱に溢れ、
日本のショービジネスを築き上げた人々への愛と尊敬に溢れたミュージカル♪
笑いあり、涙あり、元気をもらって、温かい気持ちになれる素敵な作品です。

公式ホームページはこちら

<公演情報>
2012年11月16日 東京 かめありリリオホール※プレビュー公演
2012年11月20日 長野 ホクト文化ホール 中ホール
2012年11月23日 山梨 東京エレクトロン韮崎文化ホールBREEZE
2012年11月27日 金沢 北國新聞赤羽ホール
2012年12月4日~19日 東京 日比谷シアタークリエ
2012年12月22日 名古屋 中日劇場
2012年12月29日30日  大阪 梅田芸術劇場 シアタードラマシティ

<出演>
瀬奈じゅん / 斉藤由貴 / 宇野まり絵
柳家花緑 / 大澄賢也 / 別所哲也

<スタッフ>
原作・岩谷時子
脚本・髙平哲郎
演出・山田和也


おけぴ取材班:chiaki / 監修:おけぴ管理人 写真提供:東宝演劇部

12/11/17 E-Quest Company「ハイ・ライフ」稽古場レポ

2012年11月17日(土)14:00
E-Quest Company「ハイ・ライフ」稽古場レポート



俳優・谷口浩久さんが主宰する演劇ユニット“E-Quest Company(イークエストカンパニー)”
第2回公演は
4人のダメ男たちが銀行強盗に挑む破天荒な物語「ハイ・ライフ」!

登場人物は、破天荒な4人の男たち。しかも、全員ジャンキーども。
そんな奴らが、ハッピーな生活を夢見て企む一大計画。
それは……“銀行強盗”!! 果たしてその結末はいかに?
新進気鋭の劇作家、リー・マクドゥーガルによる処女作。
その過激で破壊的な内容をよそに、本国カナダでの初演は大盛況。
その年のトロント国際演劇祭で最優秀新作戯曲賞を獲得。
ニューヨーク、ロンドンでも上演されました。
日本でも、この戯曲の翻訳は、第九回湯浅芳子賞を受賞しています。
そして今回、E-Quest Company が、この破天荒な男たちに挑みます!!
(公演ブログより)

演劇への想い、そして俳優としての譲れないこだわり。
4人の男たちの熱い情熱をビシビシと感じる
お稽古場へおじゃまして参りました!!



(金もない、クスリもない、仕事もない!ないないづくしの男たちに奇跡は訪れるのか!?)



主宰・そして演出も兼ねながら、
クスリを買う金欲しさに銀行強盗を企てるダメ男・バグ役を演じるのは
「レ・ミゼラブル」「エリザベート」など数々の大作舞台で活躍されている谷口浩久さん。
(先日のエリザベートでの革命家シュテファン役も記憶に新しいですよね!)
できるだけ「ふり」をせずにナチュラルな演技をしていくという
目的を持って結成されたE-Quest Company。
谷口さんの“嘘のない演技”を追求していきたいという想いに共感し
集まった出演者のみなさまはこちら♪


「レ・ミゼラブル」クールフェラック役の他、「ルドルフ」「ミー&マイガール」など
数多くのミュージカルにご出演されている横田大明(ひろあき)さん(写真右)。
やはり麻薬中毒で血の気の多いディック役を兄貴的存在感で演じます。



そして!
同じく「レ・ミゼラブル」クールフェラック役をはじめ、先日の「ルドルフ」や
「ミー&マイガール」「モーツァルト」など数々のミュージカルにご出演で、
おけぴ主宰「おコンサート」でもお馴染みの杉山有大(ありひろ)さん。
役どころは4人の中でただひとりだけ刑務所に入ったことのないという色男・ビリー役です!


↑稽古中に居眠りをしてお休み中・・・ではなく!
役に入り込む前に
その人物の持つ“前提”を心の中で作りこむため集中をされているのです。



前回の公演ではスタッフだったという小林充さん(写真中央)。
舞台に出演するのはまだ3回目という小林さんが演じるのは
仲間たちと同じく麻薬中毒で体中にガタのきているドニー役。
経験豊富な先輩たちに囲まれながら、
その独特の存在感で舞台の空気をふっとやわらげます。



ダメダメな男たちが、
ハイ(高級)な生活を目指して、ハイ(高揚)な状態でいどむ銀行強盗!
休憩挟んでの全2幕、1幕ごとにワンシチュエーションで展開していく男4人の腹の探り合い。
ブラックな笑いと、リアルな会話がみどころです!



お稽古終了後に、この作品への意気込みを語っていただきました!



谷口)
この作品で描かれているのは、底辺でもがきながら生きる登場人物の姿。
スタインベックの「二十日鼠と人間」に通じるところがあり、そのあたりをフックに作り上げています。
前回の公演ではひたすらナチュラルな演技を追求していきましたが、
今回はエンターテイメントとしての劇空間と
“嘘のない演技”とのバランスをとることに挑戦しているんです。
でも嘘だけは絶対にやりません。
演じている人物が何をみてどんなことを考えているのか、
それを僕自身が感じることが目標ですね。



横田)
とにかくセリフの量がハンパじゃない(笑)!
ディックという役が本当はどんな人間なのか、
そこをもっと掘り下げていきたいですね。
その姿を意識的に表現するのではなく、
最終的にお客様に少しでも自然に感じ取っていただければ。


小林)
僕は舞台に出演すること自体がまだ3回目ですし、
自分なんかでいいのかなと思いながら、みなさんについていくのがやっとという状態です。

谷口)
役者ってどうしても舞台上で嘘をつくのが癖になっちゃうんですけど、
この人にはそういうところが全然ない。
その面はほんとうに素晴らしいんですよ。



小林)
そう言っていただくのはありがたいんですが・・(恐縮される小林さん)。
ドニーという役は麻薬中毒で体もイカれていて、どうしようもないダメな人なんです。
でもその中にある純粋さや優しさ、
その複雑な感じを少しでも出してあげられればいいなと思っています。



杉山)
僕は「ルドルフ」や「ミー&マイ・ガール」でも谷口さんと共演しているのですが、
「レ・ミゼラブル」で再会した時に、
とてもおもしろいアプローチで役作りをされていたんです。
その演技方法をもっと知りたいなというのが(今回の舞台に)参加するひとつのきっかけですね。
例えば日常生活で誰かに怒りを持っていたとしても
わかりやすく態度に出して「このやろー!」とはならないですよね(笑)。
普通の顔で「へー、そうなんだ」と言いながらもはらわた煮えくり返っているなんてことがある。
それを舞台上でやるって意外に難しい。
いま僕が話しているようなことを
舞台上でセリフ劇としてみていたら退屈して爆睡しちゃうかもしれないですよね(笑)。
でもいまこの場で僕が話しているとみなさんずっと聞いていられる。
それを舞台上でやりたいんですよ!
ストーリーがおもしろいとか、ギャグがおもしろいとかではなくて、
「なにがおもしろいかわからないけれど、ずっと見ていられたね」と思っていただけるような。
何が面白かったのか、それを確かめにまた劇場へ足を運んでいただければ最高ですね。

横田)
うまい!
うまくまとめるね(笑)!


杉山)
(笑)。
台本にある“ト書き”も塗りつぶして見ないようにしています。
ト書きで動きを指定されていると、そこにむかって演技をしてしまう。
相手役を見て、うまれる感情を大事にしていれば、
自然にト書きどおりの動きになるんです。
指定された動きを目指して作るものと、
役同士の間で沸き上がって出てきたものとはちがう、と僕らは信じて今回の舞台を作っています。

横田)
本当にうまいね!
そのとおりだよ!

谷口)
この“関係性”が舞台の上でも見られます(笑)。
ご期待ください!



(“悪”な表情の中から4人の関係性が浮かび上がる!?)

会場となる上野小劇場は、
手を伸ばせば舞台に届きそうな劇場です(客席数は50席未満!)。
最前列は今回取材させていただいた位置よりさらに前方とのこと。
ほんとに近いっ!
お稽古場でも
その息づかい、腹の探り合い、一瞬で変わる場の空気感、
いまにも本当に殴り合ってしまうのではないかという
リアルな緊迫感にドキドキしました。

演劇とは、演技とは・・?
「E-Quest Company」という名前に込められた“探求していく”という意味。
役柄へのリアルなアプローチによる
新しい演技の実験の場でもありながら、
エンターテイメントの精神も忘れずにいきたいと語るみなさんの、
意気込み120%のステージです。

最後に出演者4人からの動画メッセージをどうぞ♪



果たして銀行強盗の結末はいかに!

<公演情報>
E-Quest Company 第2回公演
「ハイ・ライフ」

12月6日(木) 19:00
7日(金) 19:00
8日(土) 13:00/17:00
9日(日) 13:00/17:00
@ART THEATER 上野小劇場

☆12/8(土)夜と9(日)夜の公演では、
ジャンキー達からのクリスマスプレゼントつき!!

作:リー・マクドゥーガル
訳:吉原豊司
演出:谷口浩久
出演:横田大明/谷口浩久/小林充/杉山有大
照明:落合利充
宣伝美術:井上文
企画・制作 E-Quest Company

詳細は公式ブログにて!


おけぴ取材班・撮影:おけぴ管理人 mamiko

12/11/21 「マグダラなマリア」ゲネプロレポート

2012年11月21日(水)14:00
マリア・マグダレーナ来日公演「マグダラなマリア」
~ワインとタンゴと男と女とワイン~ゲネプロレポート

左より カミーナ(岡幸二郎さん)、マリアさんの夢のような競演!


「マグダラなマリア」とは(HPより)
歌手であり、女優であり、ついでに高級娼婦でもある華麗な美女、
マリア・マグダレーナが繰り広げる芝居・歌・トークなどなど、
大人なお嬢様限定(!?)のエロティシズムと耽美にあふれたステージ。


マリアさんの美声が響く〜♪

これぞエンタメ!
美しく、可笑しく、魅せる、聴かせる大人気シリーズ「マグダラなマリア」
~ワインとタンゴと男と女とワイン~、ゲネプロの様子をレポートいたします。

マリアさん以外キャストは男性のみ、すべてのキャラクターを男性が演じます。
シリーズ5作目はマリアさん一行がウィーンからはるばる
アルゼンチンを訪れる。。。というお話!
アルゼンチンでの楽しいひとときと身の毛もよだつような事件のお話は
劇場でお楽しみいただくとして!
まずは、濃~~い、キャストの皆様をご紹介いたします♪

アルゼンチンに居るのは、マリアの旧友カミーナ・ボルヘス、
かつてはマリアも憧れるスター!今は引退しワイナリーのおカミ♪
マダムでなく、おカミなんです!


カミーナ(岡幸二郎さん)、う、う、美しい。。。

カミーナを岡幸二郎さんがド迫力の美しさで魅せます。
姿も歌声ももはや規格外です!!

こちらはご存知!マリアさんご一行(魔愚堕裸屋の人々)♪


グレース(津田健次郎さん)、カミーナの娘マルタ(赤沢燈さん)

マリアの親友グレース(津田健次郎さん)はゴージャスな衣装で動きまくります!
芝居でもいい感じに引っ掻き回すグレースから目が離せませんっ!

登場からしてこんな感じですから♪


左より映画スターのペーター(豊永利行さん)、グレース(津田健次郎さん)、
執事のコバーケン(小林健一さん)
 

こちらは


演歌歌手黒海ピロシ(別紙慶一さん)と妻で社長の黒海なぎさ(鯨井康介さん)

アルゼンチン公演に参加の黒海夫妻のドタバタ漫才のような弾けっぷり!
アクションも激しく、客席を笑いの渦に!

鯨井さんの和装の女装(?!)がとってもお似合いで、「いるいる、こういう女性」
って思ってしまいました。セクシーな衣装でも登場されますよ♪

こちらはワイナリーボルヘス家の食卓。

カミーナのタンゴの指導者フレディに進藤学さん、
ある意味キーパーソン、ソムリエのロドリゴに藤田玲さん(なぜかソムリエの名札つき)
カミーナの夫ペドロに高木稟さん。岡さん、高木さんの凸凹夫婦、
これがなんとも味があっていいんですよ♪

もちろん、タンゴシーンも


濃厚♪



カミーナの娘、マルタに赤澤燈さん

マルタの大切に育てられたお嬢な台詞回しが微妙に空回って笑いが!!
太郎○○なくだりは爆笑です!
難しい年頃の乙女を可愛く可憐に熱演です♪

憂いを秘めたソムリエ(藤田玲さん)。。。

ホテルのルームサービス係にして、実は。。。なのが
太田基裕さん演じるこちらの美女。

太田基裕さん、キュートです。

パッチリした瞳が本当に美しい!

この濃厚なキャラクターが入り乱れて巻き起こす、サスペンスの中に
ふんだんに笑いが取り入れられた”湯澤幸一郎ワールド”!

さらに、何といっても湯澤ワールドの魅力は、音楽!
湯澤幸一郎さんは原作・脚本・演出・音楽を担当されています。

幕開きはアルゼンチンを思わせる物悲しいアコーディオン。。。からの
ド演歌で心をつかまれます。
さらに、クラシックからオリジナルまで、音楽性の高い楽曲とマリア&カミーナの
抜群の歌唱力。

特に終盤のカミーナの絶唱は劇場が震えんばかりのスケール感です!

そして、最後は・・・
マリアさんのエネルギー炸裂の見事なショータイム♪
It’s Entertainment!

百聞は一見にしかず!
このエンタメ、お見逃しなく!

公式ホームページはこちら

It’s Entertainment!

おけぴ取材班・撮影:chiaki / 監修:おけぴ管理人

12/11/23 舞台「一騎当千」稽古場レポ

2012年11月23日(金)
舞台「一騎当千」稽古場レポート


中国大陸統一を夢見て散った三国志の英雄たち。
その魂がいま現代日本の高校生たちに受け継がれる・・!

美少女たちのキュートでセクシーなギリギリ限界アクションで
コミック、アニメ、ゲーム・・とメディアミックスな展開をみせる
人気コンテンツ「一騎当千」が舞台化!

こだわりのビジュアルと、
迫力の殺陣アクションで魅せるガールズ三国志。
稽古場レポートをお届けいたします!





塩崎雄二さんによる原作漫画は「月刊COMIC GUM」(ワニブックス)に連載、
コミックス発行部数は400万部超えという人気作品「一騎当千」。

三国志の英雄たちのパワーが込められた“勾玉(まがたま)”を持つ
現代日本の高校生たちが、
覇権を争いバトルを繰り広げるというストーリーと、
多彩なキャラクターで人気を博すガールズ三国志の先駆け的作品です。

今回ご紹介する舞台版の魅力は
なんといっても忠実に再現されたキャラクタービジュアルと
出演者たちが本気でみせる殺陣アクション!

この日拝見したのは
メインキャストのみ衣装とウィッグをつけてのお稽古。
メイクをしていない状態だったにもかかわらず、
みなさんの「なりきり」ぶりがすばらしい♪



物語のヒロイン・孫策伯符役を演じるのは中村静香さん。
ちょっぴりお馬鹿で底知れぬパワーを秘めた闘士・孫策。
天真爛漫、太陽のような明るさで舞台をひっぱります!



こちらは孫策の好敵手・眼帯姿がクールな呂蒙子明役の沢井美優さん。
どこか影を感じさせる演技がかっこいいっ!
アクションもキレキレです!!

おふたりとも制服のスカートをひるがえして
飛ぶ!斬る!まわし蹴るっ!!
アクションが決まった時の爽快感は格別ですっ!!



長い槍でたたかう関羽雲長(池田夏希さん)は妖しい魅力の美麗女子高生♪



同じく槍アクションで魅せる呂布奉先(折井あゆみさん)。
ツインテールも完全再現!



魅力的な男性キャストもご紹介♪
孫策の幼馴染であり彼女を守るために戦う周瑜公瑾役・米原幸佑さん。

天真爛漫な彼女に翻弄されっぱなし・・?



高木俊さんが演じるのは女たらしな左慈元放。
はたして彼の真の目的は・・?



制服姿が超お似合いな高崎翔太さんは曹操孟徳役!



劉備玄徳(駒谷仁美さん)&曹操そろいぶみ♪



仲良し女子高生な関羽&劉備の並びも気になります。



黒幕な雰囲気をただよわせる董卓仲頴(岡山智樹さん なんと若干15歳!)。
彼に常につき従う賈詡文和(川上ジュリアさん)はメガネ女子♪



圧倒的な強さで孫策の前に立ちはだかる太史慈子義(吉田友一さん)。
彼をのみこむ運命とともに
ヒロイン・孫策にも大きな転機が訪れる・・・。



悠久の時を生きる張昭子布(片岡花絵さん)が見つめるものとは・・?

西田作品ならではの殺陣アクション満載で、
制服の破れまで忠実に再現するガールズバトル三国志。

写真ではお伝えしきれないアクションのスピード感、
その動きが巻き起こす風まで感じることができそうな博品館劇場で、
2.5次元な美麗高校生たちの超バトル&青春を楽しんでいらしてください!



<公演情報>
舞台「一騎当千」
2012年11月30日(金)~12月9日(日)
銀座 博品館劇場

<ストーリー>
三国時代、中華統一を夢見て散っていった英雄達。
そして時代は流れ、大陸を渡り、その魂が封じ込められた勾玉は
日本に流れ着き、受け継がれていた。
勾玉を持つ者は「闘士」と呼ばれ、
関東は数多の高校生たちが戦いに明け暮れる戦乱の地と化していた。
26歳で天逝した江東の小覇王・孫策の魂を受け継ぐ
爆乳女子高生のヒロイン、孫策伯符の転校によって
歯車はゆっくりと動き始める。
謎の勅命により次々と襲いかかる強敵、
それを振り払いながらも次第に実力をつけていく孫策だが、
宿命の好敵手ー呂蒙子明と出会い、拳を交えることになる。
孫策の幼馴染、周瑜公瑾は史実では果たせなかった想い、孫策を守ろうと堅く誓う。
蠢く史実の運命に立ち向かう孫策達、
その裏には覇権を狙った陰謀が渦巻いていた。

<出演>
孫策伯符:中村静香
呂蒙子明:沢井美優

周瑜公瑾:米原幸佑
左慈元放:高木俊
董卓仲頴:岡山智樹
呂布奉先:折井あゆみ
劉備玄徳:駒谷仁美
賈詡文和:川上ジュリア
夏侯惇元譲:村田洋二郎
太史慈子義:吉田友一
張昭子布:片岡花絵
呉栄:田中良子
曹操孟徳:高崎翔太

関羽雲長:池田夏希

<スタッフ>
原作:塩崎雄二(「一騎当千」ワニブックス刊)
脚本・演出・振付:西田大輔
プロデューサー:三角大、下浦貴敬
制作:株式会社ダイス、株式会社Office ENDLESS
主催:株式会社ダイス
公演HPはこちら!

おけぴレポ割でチケットを申し込むおけぴ会員限定)



おけぴ取材班・撮影: mamiko  監修:おけぴ管理人


12/11/26 「テイキングサイド」制作発表レポート

2012年11月26日13:00
「テイキングサイド~ヒトラーに翻弄された指揮者が裁かれる日~」制作発表

政治に翻弄されたドイツ最高の指揮者フルトヴェングラーの苦悩を
描いたロナルド・ハーウッド(「戦場のピアニスト」「ドレッサー」)の
傑作戯曲を筧利夫さん、平幹二朗さんの初顔合わせで魅せる舞台
「テイキングサイド」制作発表の模様をレポートいたします。

まずはこの作品の時代背景を

  1940年代のドイツ音楽界で台頭していた2人の指揮者。
  ひとりは“奇跡のカラヤン”30歳そこそこの若き青年指揮者カラヤン。
  そしてもうひとりはヒトラーの寵愛を受け、天下の
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を手中に収めていた
  60歳を目前に控えたフルトヴェングラー。

  しかし戦後、フルトヴェングラーの立場は一変、音楽界の英雄から
  戦犯扱い、ナチス党員として裁判にかけられるのです。

フルトヴェングラーを様々な角度から追いつめる連合軍米国の
少佐アーノルドに筧利夫さん。

筧利夫さん!

マイクいらずの張りのある大きな声(笑)、選挙演説さながらの
熱弁です!
「(平さん演じる)フルトヴェングラーを徹底的に追求する
血も涙もない男を演じます!2時間強の芝居、出ずっぱりです。
これまで70ページの台本の中で68ページ出ていたことはありますが
ずっと出ているというのは初めてです!!
テイキングサイドはみなさんを裏切りません!
どうぞよろしくお願いいたします。」

続いて、世紀の芸術家フルトヴェングラーを演じる平幹二朗さん。


平幹二朗さんは指揮棒を持ってのご登壇です

「独裁者が国を支配しているとき、表現することを生業とする人たちは
様々な物に抵抗していかなくてはならない運命にありました。
私は音楽的な知識はないのですが、同じ表現者としてフルトヴェングラーの
生き方を突き詰めて演じられたらと思います。

また、作者のロナルド・ハーウッドは人生のある一瞬を
鋭く切りとる深い目を持っていながら、
演劇としても面白く作るのがうまい作家です。
テイキングサイド、あなたはどちら側?
とてもスリリングに描いているので、
みなさんには陪審員のような気持ちでお楽しみいただきたいです。」

共演キャストもとても華やかです!
アーノルドの秘書に福田沙紀さん。
客席目線に近い立ち位置の芯の強い若き女性を演じます。


福田沙紀さん

「4度目の舞台、緊張と期待で胸がいっぱいです。
一生懸命やれることをやるだけです!!」

ユダヤ人ピアニストの夫を持っていた未亡人タマーラ役に小島聖さん。


小島聖さん

「台本に浮浪者のような身なりで座っている。というト書き、私の役の
説明がありました。そう見えるようにお稽古していきたいですね。」
この美しい小島さんとのギャップが楽しみですね♪

フルトヴェングラーが芸術監督を務めていたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の
第2ヴァイオリニストヘルムートに小林隆さん。
フルトヴェングラー尋問のキーパーソンです!


小林隆さん

「第2ヴァイオリニスト、第1でないところがミソなんだろうと思います(笑)」
小林さんらしい、セカンドな男を見せてくれることでしょう。
冒頭の長台詞にもご注目ください!

こちらはアーノルドの元に派遣された中尉をディヴィッドを演じる
鈴木亮平さん。正義感溢れる青年を演じます!!


鈴木亮平さん

「僕の役は両親をナチに殺されたユダヤ人の若者です。
ナチへの恨みはありつつ、生活の中心が音楽!というほどの音楽好き、
ヴェングラーが好き・・・テイキングサイド、どちらに付くのかを
背負う役です。」
劇中で劇的に成長する青年をどう見せてくれるか楽しみです!

そしてこの作品の演出は行定勲さん。
映画監督として邦画界を牽引してきた行定監督が翻訳劇演出第3弾に
選んだのがこの「テイキングサイド」。


行定 勲さん

「素晴らしい脚本、そして名優揃い、面白くないわけがない!
あとは私の演出にかかってる?(笑)
自由に楽しみながら演出したいと思います。
神格化されたような巨匠の人間像に迫る作品をお楽しみに!」

舞台上で、ものすごく寒い冬、ものすごく暑い夏、という二つの場面があり、
その時の経過を行定さんがどう表現するか楽しみです。

偉大なる音楽家、過酷な戦時下でも使命感を持って指揮活動を続けてきた
フルトヴェングラー、ナチの非人間性を憎み厳しく追及する米軍のアーノルド、
迫真の展開で繰り広げられるウェルメイド芝居。
あなたはどちら側?
クラシックファン、演劇ファンだけでなく、広く“芸術”とは何かを
問う2013年期待の作品です!

<公演情報>
「テイキングサイド~ヒトラーに翻弄された指揮者が裁かれる日~
原作:ロナルド・ハーウッド
演出:行定 勲
出演:筧 利夫 福田沙紀 小島 聖 小林 隆 鈴木亮平 平幹二朗

【東京公演】2013年2月1日~11日 @天王洲 銀河劇場
【名古屋公演】2013年2月16日 @名鉄ホール
【静岡公演】2013年2月19日 @浜松市教育文化会館(はまホール)
【大阪公演】2013年2月23日、24日 @梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【広島公演】2012年2月16日 @広島アステールプラザ 大ホール

<公式HP>
テイキングサイド公式HP

劇中では決してお目にかかれないお二人の抱擁?!

おけぴ取材班・撮影: chiaki 監修:おけぴ管理人

12/11/28 映画「レ・ミゼラブル」イベント&試写会レポ

2012年11月28日19:00
映画「レ・ミゼラブル」キャスト来日イベント&試写会レポ
(イベントレポ舞台キャスト編はこちらから!)


いよいよ公開です!

「『レ・ミゼラブル』を支えてくださった世界中のファンが
いてくださったからこそ、この映画が出来ました。
本当にありがとう!」(キャメロン・マッキントッシュ(プロデューサー))

世界43カ国、21ヶ国語で上演され、27年間という驚異的ロングランと
6千万人を超える動員数を達成したミュージカルの金字塔!
「レ・ミゼラブル」映画版がいよいよ公開になります!
全編にわたりライブ録音(これ、すごいことなんです!!)という
画期的な撮影で舞台ファンとしても期待のこの作品!

公開に先駆けて行われた豪華キャストの来日イベントの模様と
試写会の様子をレポートいたします。


写真左より:キャメロン・マッキントッシュ、アマンダ・セイフライド、
ヒュー・ジャックマン、アン・ハサウェイ、トム・フーパー監督

ご登壇のみなさんをトム・フーパー監督のキャスティング理由を交えてご紹介!

ジャン・バルジャンを演じるのはヒュー・ジャックマン

(監督より)
「私のジャン・バルジャンの候補リストはとても短くて、一人しか名前が
挙がっていませんでした。
それはヒュー・ジャックマンでした。
(会場より大拍手)
もしヒューがいなかったら、今この時期にこの映画を作らなかったと思います。
(さらに大拍手)
映画スターで歌えて演技がきちんと出来る人、ジャン・バルジャンの思いやり、
精神性を持っていて人格者で…
この人を置いてバルジャンは考えられないと思います。」


ヒュー・ジャックマン(ジャン・バルジャン役)

(ヒュー・ジャックマン)
「文学的にも舞台としても優れている作品に参加することができて
監督、キャメロン、そしてヴィクトル・ユゴーなど、
すべての方に感謝をしています。
今の映像(ダイジェスト映像「バルジャンの独白」)は自分で観るには
辛いものがあるのですが、撮影したあとにこのシーンを観た私の妻が、
私だと気づいてくれないぐらいでした(笑)。
私にとってジャン・バルジャンという役は本当にまれな役だと思っています。
マッキントッシュが27年かけて映画化してくださったことに感謝しています。
なぜなら、この作品が生まれたとき、私はまだ3歳だった…
いや、サバ読みすぎましたね(笑)。
実際は18歳ぐらいでした。」

続いてファンテーヌ役のアン・ハサウェイ

(監督より)
「ファンテーヌはありとあらゆる映画スターが欲していた役です。
(オーディションでアンが)“I Dreamed a Dream”を歌ったとき、
吹っ飛びました!
この役は彼女しかいないと思いました。彼女が見せてくれたのは、歌でファン
テーヌを表現すること。
物語を語れる女優さんです!」


アン・ハサウェイ(ファンテーヌ役)

(アン・ハサウェイ)
「ファンテーヌは本当に辛い、惨めな目にあいます。
ファンテーヌの痛みというのも娘コゼットのために強いられるものであって
そこに演じる苦労はありました。楽しかったという言葉は演じていて
合わないけれど、毎日ヒューという素晴らしい俳優と共演できて
現場はとても楽しいものでした。
(役が決まったときは)
いつもは役をいただいたときは喜びでいっぱいで駆け回りたい
ぐらいなんですが、この役は違ったんです。
自分の夢が叶ったという思いが強すぎて、そういう表現をすることも
できなかったのです。人生において本当に重要なことが起こったとき、
私は静かに心に触れる、心に染み込んでくるみたいです。
時間が流れて今日になっても役が決まったときの喜びが続いています!
本当に自分はなんて幸運なんだろう、
人生は捨てたものではないという思いです。」

そしてコゼット役のアマンダ・セイフライド

(監督より)
「コゼットには世界一美しい映画スターを探したいと思って、
ここにお座りでございます(笑)。
(ここでアンから「なんて仰いました?(笑)」とツッコミ、ヒューも加勢!!
「なんだって?(笑)」)
いや、最も美しいブロンドの映画スターでした(苦笑)。
真面目な話をすると、アマンダはコゼットに必要なものをすべて持っていました。
明確な強さを秘め、強靭な知性を持っていて、加えて母性というものがこの役
には必要でした。
そして彼女は天使の声を持っているのです!」


アマンダ・セイフライド(コゼット役)

(アマンダ・セイフライド)
「ここにいる監督、マッキントッシュに心より感謝しています。
このミュージカルは11歳のときから大好きで大ファンで、
自分が演じることは本当に夢でした。
最初に撮影したのがアンと唯一いっしょに撮ったシーンで、
そこで彼女が優しさを表現してくれて
アン演じるファンテーヌから生まれた、私が演じるコゼットという
女の子がどういう子なのかを示してくれたと思います。
そういう意味で、本当にやりやすいスタートでした。」

そして、「英国王のスピーチ」にてアカデミー賞(R)監督賞を受賞した
トム・フーパー監督


トム・フーパー監督

(トム・フーパー)
「(映画完成までの)私の旅は、本当に長い旅でした。
先週の木曜日にやっとこの映画が完成しまして、みなさんにこうして観て
いただくことができました。すべてライブで歌っているのですが、
この「ライブで歌をやりたい!」という夢を叶えてくれたのが、今ここにいる
キャストのみなさんです。
舞台体験そのままに歌で演じることを、しかもクローズアップでできる素晴ら
しい才能を持ったキャストがいなければ実現しなかったことです。
この高いレベルだからこそ、みなさんを素晴らしい旅に
連れ出せるのだと信じています。」

そして、最後は“THE PRODUCER”ことキャメロン・マッキントッシュ氏


プロデューサーのキャメロン・マッキントッシュ氏

(キャメロン・マッキントッシュ)
「(『レ・ミゼラブル』は)25年前にブロードウェイ初演があり、
その2ヶ月後に東京でも初上演いたしました。
実はそのときに映画化のプランがありました。
しかし、私が信じているのは「運命」というものが
最高のプロデューサーだということです。
当時は作ってはいけない時期だったんだと思います。
というのも、25年前にはまだ生まれていなかったキャストもいますし、
トム・フーパー監督もまだ中学生ぐらいでした。
今が作られるべき時だったんですね。このパーフェクトなキャストが観られるのも
今だからこそなんです!
40年間、ミュージカル界に身を置いておりますが、
最高に誇れる映画ができました。
ここにいるキャストも、他のアンサンブルもそうですが、
ほとんどがミュージカルの経験があり、トムが描いたビジョンを反映し、
すばらしい映画作品に作りあげてくれました。」

この大作完成までの長い長い旅路を共にした皆さんのコメントは
とても重みがあり、感動的でした!


フォトセッション最初はキャストのみと告げられ
ガッカリなプロデューサーと両手に花でご満悦なヒューがかわいい!

Beautiful!

【試写会レポ】
あの“ジャジャーン”の音が鳴った瞬間からそのスケールに圧倒されます。
映画ならではの迫力と映し出されるリアルに“ミゼラブル”な様子を
受け止めるのに数秒。あとはぐいぐい引き込まれます!

独白に震え、司教様に涙、コゼットとマリウスのきらきらにうっとり、
あぁ、ガブローシュ(涙)、そんなガブローシュにジャベールが・・・(号泣)
そして最後は「Tomorrow Comes!!」
語りだすと止まりません♪

司教様が!あのエポニーヌは!
ミュージカルファンにはおなじみの役者さんが役を変えて登場したり、
舞台ファンならでは楽しみもいっぱいです!

そして、ミュージカルファンも注目の新曲「Suddenly」も穏やかで温かいナンバー♪
そこでヒュー・ジャックマンによって情感豊かに表現される
バルジャンの心情は物語により一層説得力を持たせます。

本当に見た人の数だけ、様々な感想があるかと思いますが、
でも、間違いなく言えるのは強い強い
「明日への希望」
に溢れた作品ということです。


来年には東宝版ミュージカル「レ・ミゼラブル」の上演も決定されています。
映画を見て、あらためて舞台の素晴らしさも気づきます!
なんと言っても、オープニングのあの壮大な描写を数小節の音楽に集約している
のですから♪

ドラマを堪能する映画、音楽を堪能する「25周年記念コンサート」、
そして“生”を堪能する舞台!
年末から「レ・ミゼラブル」モード全開です!

イベント第一部、東宝版キャストのみなさんによる歌唱披露の様子は
もう少々お待ちくださいませ!

まずは、花束贈呈のお写真をどうぞ!


両バルジャンの固い握手!

<映画「レ・ミゼラブル」>
2012年12月21日より公開!
上映館、時間などは公式HPをご覧ください。

<サウンドトラック>
2012年12月26日発売
ユニバーサルミュージックHP

<新演出版ミュージカル「レ・ミゼラブル」>
2013年4月東京・帝国劇場を皮切りに上演!
公式HP


おけぴ取材班&撮影:オケピ管理人、chiaki

12/11/28 映画「レ・ミゼラブル」イベントレポ 舞台版キャスト編!

2012年11月28日19:00
映画「レ・ミゼラブル」イベントレポ 舞台版キャスト編!
(イベントレポ来日キャスト編はこちらから!)


豪華!

2012年の年末の話題をさらう映画「レ・ミゼラブル」!
キャスト来日イベントの第一部の模様をご紹介いたします。

第一部は日本版舞台キャスト総勢約60名が登場しての圧巻の歌唱披露!
2013年には新演出版での上演が決まっているこの舞台版も楽しみですね。

オーケストラの生演奏での歌唱披露ですっかり2,500名のオーディエンスも
レミゼの世界に引き込まれました♪

まずは、アンサンブルのみなさんで
「AT THE END OF THE DAY(一日の終りに)」

工場で働く貧しき人々の切迫感が凝縮された一曲です。

続いて、ジャベール役川口竜也さんによる「STARS」


川口竜也さん

ジャベールが自らの信念を語り、歌い上げる壮大なソロナンバーのひとつです!

エポニーヌ役の昆夏美さんによる「ON MY OWN」


昆夏美さん

こちらも人気のナンバーですね。
孤独と愛が隣り合わせな、少女の切ない歌声です。

そして、お待たせいたしました!1幕ラストのビッグナンバー!
「ONE DAY MORE」!!
様々な人物の人生が重なり合う名曲!

ソリストはジャン・バルジャン役山口祐一郎さん、マリウス役山崎育三郎さん、
アンジョルラス役上原理生さん、コゼット役若井久美子さん、
テナルディエ夫妻に森公美子さんと駒田一さん、
ジャベール、エポニーヌはソロナンバーに引き続き川口さんと昆さんです。


明日は~♪山口さんの歌声が会場に響き渡ります!!

甘く切ない山崎さんのマリウス♪
 

テナルディエ夫妻はさすがの貫録!熱唱を超えた熱演!

一曲の中でもしっかり役としての芝居をする舞台版キャストのみなさんの
底力を見せつけられました!
そして、舞台版キャストから映画版キャストへ花束のプレゼント!


来日キャストへの花束のプレゼント


映画版コゼットと舞台版マリウス♪

キャストのみなさんからも!
(アン・ハサウェイ)
「大変素敵なパフォーマンスを見せてくれた日本版舞台キャストの
みなさんも本当にありがとう!」

(ヒュー・ジャックマン)
「日本舞台版キャストも素晴らしい!
(日本語で)アリガトウゴザイマシタ!」

(キャメロン・マッキントッシュ(プロデューサー))
「25年前にブロードウェイ初演があり、その2ヶ月後に東京
でも初上演いたしました。
この作品が日本でこんなに受け入れてもらえるとは
夢にも思っていませんでした!
みなさんもそうですが、『レ・ミゼラブル』を支えてくださった
世界中のファンがいてくださったからこそこの映画が出来ました。
本当にありがとう!」

<新演出版ミュージカル「レ・ミゼラブル」>
2013年4月東京・帝国劇場を皮切りに上演!
公式HP

<映画「レ・ミゼラブル」>
2012年12月21日より公開!
上映館、時間などは公式HPをご覧ください。
イベントレポ来日キャスト編はこちらから!

<サウンドトラック>
2012年12月26日発売
ユニバーサルミュージックHP


おけぴ取材班&撮影:オケピ管理人、chiaki

12/12/02 「ポリグラフ ~嘘発見器~」 稽古場レポート

2012年12月2日
東京芸術劇場リニューアル記念「ポリグラフ ~嘘発見器~」
稽古場レポート



これは夢か?
それとも現実なのか・・?

俳優の身体、そして視覚のトリックが交錯するフィジカル・シアター。
吹越満さん、森山開次さん、太田緑ロランスさんの3人が
詩的でミステリアスな表現に挑戦する「ポリグラフ ~嘘発見器~」
稽古場レポートをお届けいたします!


世界的演出家・パフォーマーで、
“映像の魔術師”とも称されるロベール・ルパージュさんの初期作品に
俳優・吹越満さんが演出家として挑む本作。

物語の舞台はカナダ・ケベック。
ある殺人事件に関わりを持つ3人の男女の
危ういバランスの上に成り立つ関係性が
俳優の身体と、光や映像などを使用した視覚的効果
そして音響・音楽とともに、
詩的に展開をしていきます。

稽古の様子を拝見してまず感じたのは
その「和やかな静かさ」。
ノリで突っ走るのでも、演出家が“指導”するのでもなく
その場にいる全員が、台詞・動きについて考え
率直に意見を出し合います。

“演出家”吹越満さんと出演者そしてスタッフのみなさんが
それぞれにアイディアを出し
ひとつひとつ試していく創作スタイルは
まるで“演劇の実験室”のよう!


こちら、迫真の演技中の吹越さん。
・・ではなく!
真剣な眼差しで演技スペースを見つめながら<演出中>の吹越さん。
ある「仕掛け」の見え方をいろいろな角度から確認しています。




(写真左:森山開次さん 右:太田緑ロランスさん)




まるで映画撮影のような雰囲気ですが、
こちらも“演劇的実験中”のひとコマ。



吹越さんのソロプロジェクト「フキコシ・ソロ・アクト・ライブ」で
長年、共同作業をしてきているクリエイション・スタッフが集まり、
ルパージュ×フキコシワールドを舞台上に表現するため
試行錯誤を重ねます。



世界で活躍するダンサーでもある森山開次さん。
舞台上での動きや台詞について吹越さんと意見を交わします。



見る者をはっとさせるような
硬質な美しさが目を引く太田緑ロランスさん。



ハムレットの言葉を引用したセリフ、動きについてディスカッション中。



すぐには答えを出さない吹越さん。
出てきたアイディア、試した結果などをじっくりと確認します。



休憩中にも台本をみながら何かを熟考中のご様子・・。


ポリグラフ(=嘘発見器)にかけられた男と、かけた男。
そして殺された女を演じる女優。
奇妙な偶然から出会った3人がむかう先には、
いったい何が待ち受けるのか?


「それではこれから“魔法”をほどこします」
吹越さんのこんな言葉が印象的だったお稽古場。

詩的な台詞と、能弁な身体、そしてマジカルな視覚効果。
まるで夢をみているようなこの不思議な世界が、
客席からどのようにみえるのか。
劇場でしか味わうことのできない不思議な体験となりそうです!


ぜひ劇場で、
奇妙でクールな“演劇の魔法”にかけられてきてください♪



<公演情報>
東京芸術劇場リニューアル記念 3×3-①
「ポリグラフ 嘘発見器」

ここはカナダですか?
今は夏ですか?
マリ=クロード・レガレを殺したのはあなたですか?
舞台はカナダ・ケベック。
ある殺人事件に、それぞれ関わりを持ってしまった3人の男女の奇妙な出逢い。
記憶と現在、フィクションと現実が錯綜する中、互いが親密になるにつれ、3人の関係はミステリアスに展開して行く…。
カナダ、ロンドン、日本でも人気を博したロベール・ルパージュのフィジカル・シアターの傑作を、
3人芝居を3本上演する東京芸術劇場 3×3 企画の第1弾として上演。
戯曲初演出に挑む吹越満のもとには「フキコシ・ソロ・アクト・ライブ」のクリエイション・スタッフが集結。
吹越と共演するのは、森山開次、太田緑ロランス。
自在に駆使される視覚と身体のトリックが、観客を迷宮へといざなう。

【日程】
2012年12月12日 (水) ~2012年12月28日 (金)
東京芸術劇場シアターイースト

【作/演出】
脚本/構想:マリー・ブラッサール/ロベール・ルパージュ
演出:吹越 満
訳:松岡 和子

【出演】
森山 開次/太田 緑 ロランス/吹越 満

お問い合わせ先:東京芸術劇場ボックスオフィス 03‐5391‐3010(休館日を除く10時~19時)

東京芸術劇場HPはこちら!




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12/12/03 ミュージカル「光化門恋歌」製作発表レポ

2012年12月3日14:00
ミュージカル「光化門恋歌」製作発表レポ

ユン・ヒョンリョルさん、リサさん、ソンジェさん

明治座創業140周年記念として2013年の幕開けを飾るミュージカル
「光化門恋歌(こうかもんこいうた)」の製作発表の様子をレポートいたします。

愛するがゆえに身を引く男・サンフン
サンフンを兄のように慕いながら、愛する人だけは譲れない男・ヒョヌ
二人の男性の愛に悩むヒロイン・ヨジュ

過去と現在のクロスオーバーという構成もドラマティックな
切なく美しい愛のトライアングルがついに東京初上陸!
1月の上演に先立ち、楽曲披露とキャストによる挨拶&質疑が行われました。

この日登壇されたキャストのお三方を役柄の紹介と
互いの印象を交えながらご紹介!

まずは、数々のミュージカルで主演を果たすユン・ヒョンリョルさん。

「私が演じるのは、現在のサンフンが過去の自分を思い出す、
思い出の中のサンフンです。
ヨジュ、ヒョヌの両方とも好きだったから、広い心でふたりを包み込んだ
愛の深い人物です。
そして彼はその愛を音楽で表現したのです。」

若き日のサンフン役:ユン・ヒョンリョルさん

この夏はミュージカル「モーツァルト!」にて抜群の存在感でとってもセクシーな
コロレド大司教を演じられていました。
その後、ミュージカル「二都物語」ではシドニー・カールトン役で主演など
まさに第一線で活躍中のミュージカル俳優さんです。

歌唱披露では、歌唱力の高さは言うまでもなく、
サンフンというキャラクターの温かさが伝わる誠実な歌声にキュン♪

「少女」という美しいナンバーをご披露いただきました。

韓国語での歌唱ですので意味は分からないのですが
(上演時は日本語字幕がつきます!)、
包み込むような大きな愛の中にある切なさがしっかりと
伝わる情感豊かな歌声でした!

<ヒョンリョルさんの印象>
リサさん「自分の出番でない時、舞台袖からヒョンリョルさんの
歌声を聞いていると感動して涙が出てくる。それくらい素晴らしい歌声です。」

ソンジェさん「音楽的にも尊敬していますし、実の兄のようにリードし、
芝居をしやすくしてくれる先輩です。お酒が好きなところが一緒で、
大好きです。」

そしてヒョンリョルさん、会見でのお話しされる声もしっかりと響く低音で
とても魅力的なのです!!芝居部分もますます楽しみになりました。

こちらは二人の男性に愛されるヨジュ役のリサさん。韓国初演からこの役を
演じています。

「私が演じるヨジュはふたりに思いを寄せられる天真爛漫な女性です。
深く悩み、後になってその思いを伝えるシーンは悲しいけれどとても感動的です。
ヨジュを何百回も演じてきましたが、今でもいやになることはない、
愛らしい女性です。」

初演からヨジュ役を演じているリサさん

歌手活動からミュージカル界にも活動の場を広げ、「エビータ」
タイトルロールなども演じる実力派ミュージカル女優さんです!

歌唱披露では、ヨジュが歌手デビューを果たす日に愛するヒョヌが
政治犯として逮捕されてしまうという場面で歌う、愛の激しさと運命の
大きな力を感じさせるビッグナンバーで会場を圧倒!

情熱的なナンバー「彼女の笑い声だけ」

終盤のハイトーンは絶品!この激しさ、たまりませんっ!
是非、劇場で体感したいと思わせるリサさんの歌声です。

<リサさんの印象>
ヒョンリョルさん「これまで(リサさん出演の)他のミュージカル作品を
拝見し、ファンでした(笑)
また、歌手としても先輩なので、共演できて光栄です。」

ソンジェさん「それぞれ忙しい中、揃って稽古する機会は多くなかったのですが、
わずかな稽古の中で呼吸をぴったり合わせることができました。
それは、リサさんが合わせてくださっていたからです。
素晴らしい女優さんとご一緒できて光栄です。」

こちらはヒョヌ役のソンジェさん。
大人気K-POPグループ超新星のメンバーでもあり、
ミュージカル「美女はつらいよ」日本公演にも出演されましたね!

人気K-POPグループ超新星のソジェさん

「ヒョヌは『先輩のためなら僕がもっているもの全部譲れるけれど、
愛する女性だけは譲れない』この台詞のとおり、
愛に積極的な男らしいキャラクターです。」

吸い込まれそうな瞳が印象的なソンジェさん。
役作りの難しさ、先輩にアドバイスをもらって乗り越えたことなど
大阪公演を経てのコメントに初々しさも感じられましたが、
日本での活動というとソンジェさんがちょっと先輩ですよね。
日本語での流暢な「おはようございます!」など、雰囲気を
和やかにしてくれる気遣いも素敵です!
優しそうな素顔のソンジェさんが強引なヒョヌですよ!
どう演じ、どんなヒョヌを見せてくれるか楽しみですね。

<ソンジェさんの印象>
ヒョンリョルさん「純粋でとても性格が良いんです。人気アイドルなので
忙しいスケジュールの中で一生懸命に稽古に励む姿を見て、頼もしい
後輩だと思いました。」

リサさん「韓国でも日本でも人気者、どんな方かなぁと思っていましたが、
純粋で優しい良い子です。またご一緒できてうれしいです。」

魅力的なキャストはもちろん、この作品は韓国の国民的歌手イ・ムンセさんの
ヒット曲で綴られているのも人気の秘密です。
作曲者の故イ・ヨンフンさんの遺志を継ぐ形で実現したこのミュージカル。

楽曲については

その言葉にうっとりしてしまいました

ヒョンリョルさん
「いい音楽は世代を問わず共感されます。僕自身、(年代的に)彼の曲にとても
親しみを持っていたわけではないのですが、公演を通じて曲に接している中で
ストレートでない詩的な歌詞の美しさを感じています。
例えば、ある曲の中で手紙にしたためた思いを歌います。
『思い出は本当の愛より悲しい。
今、涙が流れるのは、今この時間にあなたが僕の事を考えるから』
日本のみなさんもこの美しさに共感していただけると思います。」

切ないラブストーリーが胸を打つ美しいメロディ、歌詞に乗り
豪華キャストによる情感あふれる熱唱で綴られる作品。
韓国ドラマ好きにも韓国ミュージカル好きにもたまらない舞台になりそうです。
お三方のほかにも実力派ミュージカル俳優さん、人気K-POPアイドルの
みなさんと多彩な顔ぶれでお届けする韓国オリジナルミュージカル
「光化門恋歌」お見逃しなく!

<おまけ>

リサさんへの質問「実際どちらがタイプ?」に両サイドから思わず笑みが。

お答えは「プライベートではお二人とも純粋で真面目で真心こめて
接してくれますので、選べません(笑)
劇中の二人については、若い頃だったら積極的なヒョヌに惹かれたと
思いますが、結婚をする年頃となった今は、優しいサンフンが理想的な男性です。」

なんだか満足気なお二人の男性が微笑ましいシーンでした!


あらすじ紹介
作曲家として大成功したサンフンのもとを一人の青年ジヨンが訪ねてくる。
彼はサンフンのヒット曲を使ったコンサートを開きたいという。
ジヨンが語るコンサートの構想には、サンフンだけが知っている
悲しい愛の物語が描かれていた。

20数年前の光化門。人気作曲家のサンフンはライブハウスで出会った
美しい歌声の書店店員ヨジュに心惹かれ、自分の曲を歌ってほしいと依頼する。
だが肝心の自分の気持ちだけは伝えられないままだった。
そんな中、サンフンの後輩で学生運動のリーダー・ヒョヌもまた
ヨジュに心を寄せていた。やがてヨジュは強引だが心優しいヒョヌと恋に落ちてしまう。
その後、ヨジュは歌手としてデビューする。
しかしまさにデビューのその日、ヒョヌが政治犯として逮捕されてしまうのだった。。。

明治座創業140周年記念 ミュージカル「光化門恋歌」(こうかもんこいうた)

<公演日程>2013年1月1日~26日

<キャスト>
現在のサンフン役/パク・ホサン、コ・ヨンビン
過去のサンフン役/イ・チャンヒ、ユン・ヒョンリョル、ユンホ(東方神起)
ヨジュ役/リサ、チャン・ウナ
ヒョヌ役/ジオ(MBLAQ)、スンホ(MBLAQ)、ソンジェ(超新星)、キム・テフン
ジングク役/キム・テハン
ジョンスク役/キム・ヨンジュ、ヤン・コンニム
ジヨン役/キム・テフン、パク・ヒョンシク(ZE:A)、
チェ・ミンファン(FTISLAND)、ソンギュ(INFINITE)、ウヒョン(INFINITE)

※配役はステージによって異なります。
※韓国語上演・日本語字幕あり

明治座HP内 公演特設ページ

光化門恋歌公式HP

大阪公演をチームワークに磨きがかかったカンパニーに乞うご期待!

おけぴ取材班・撮影:chiaki / 監修:おけぴ管理人

12/12/04 東京バレエ団 ベジャールの「くるみ割り人形」稽古場レポ

2012年12月4日(火)13:30
東京バレエ団 ベジャールの「くるみ割り人形」稽古場レポート

“日本の生んだ世界のバレエ団”として国内外で高く評価されている
東京バレエ団 ベジャールの「くるみ割り人形」の稽古場に
お邪魔してまいりました。
この日は若手を中心としたキャストの一幕のお稽古真っ最中!

まず、こちらの写真をご覧ください。

ビム少年(岡崎隼也さん)と母(渡辺理恵さん)

主人公である子供時代のベジャール氏・ビム少年と亡き母のシーンです。
少年の母親への思慕がとても伝わってくるとても素敵な表情、母親の
伸ばしかけたその手の指先からは包み込むような愛情が溢れます。

“バレエ”というと、どうしてもジャンプやリフト、回転などの印象が
強いですよね。もちろん、その美しさも魅力のひとつなのですが!
まずお伝えしたいのは、それと同時に “演劇的”魅力も十分に
兼ね備えているということです。
感情があって、表情、視線があって、そしてそれを表す
身体表現、振り(動き)があるんですよね。

“M…”役の木村和夫さんを覗き込むビム

バレエに出会ったビム少年は興味津々で先生を見つめます。
ビムのワクワクがこちらにも伝わってきて、
まるで自分も子供になったような気すらしてきました。
バレエ鑑賞経験が乏しい取材班ですが、思った以上にわかる!
といううれしい驚きがありました。
ナレーションで説明もありますしね!

芝居なら台詞、ミュージカルなら歌声で劇場全体へ感情を伝える、
それがバレエは“振り”なんですよね。
当たり前のような、そんなことを改めて強く感じる稽古場でした。
ふだん使わない感性が刺激されまくりです!

なにはともあれ!「百聞は一見にしかず」です。
あまり構えずに、是非劇場で体感していただきたいですね♪

ここからは公演をより楽しむアレコレをご紹介!

母(渡辺理恵さん)とM…(木村和夫さん)

クリスマスプレゼントが運ばれ、夢の一夜のはじまりはじまり!

-作品について-

12月になると世界中数多くの劇場で上演される「くるみ割り人形」。
少女クララがクリスマスの夜に見た夢のお話が一般的ですが、
こちらの公演は“ベジャール版”!
舞踊の世界だけでなく、音楽界、演劇界など幅広いジャンルに影響を
与え続けた20世紀の巨匠・振付家のモーリス・ベジャール氏。
そのベジャール氏の少年時代の分身・ビム少年を主人公に、
子供時代や、青春時代、仕事への目覚め、振付家の仕事がどんなもので
あるかを語る自伝的作品です。
ベジャール氏、ダンサーさんによるナレーションもあって分かりやすい♪

-魅力的なキャラクターがいっぱい-

M…役の木村和夫さん

“M…”というちょっとなぞめいた役名なのが、木村和夫さん。
長い手足で伸びやかにビムを導きます。
父親、尊敬する振付家マリウス・プティパ、大好きなお芝居
「ファウスト」のメフィストと姿を変えビムの成長を見守り、
導くのが“M…”です。
登場場面ごとに様々な雰囲気をかもし出す、七変化!お楽しみに。

小林十市さん(振付指導)と猫のフェリックス役梅澤紘貴さん

ビム少年の飼い猫のフェリックス!
M…とともに物語を引っ張るのですが、動き、仕草、居方が“猫”です。
そして、振付指導の小林十市さんはモーリス・ベジャールバレエ団在籍中、
この作品の初演でフェリックスを演じていたのです!
戯曲を読み解くように、振りを読み解く。
小林さんの指導を見ていても、演劇の演出家のようだなぁと強く感じました。

ビムとM…の間にススッと入って
 
僕のもの!?

とっても愛らしい猫ちゃんだけど、実は子供より、人間より色んなことを
知っている、見ている!そんなフェリックスからも目が離せません。

お母さん役の渡辺理恵さんとビム少年の岡崎さん

ベジャール氏の母親への思いが美しく描かれた、その母役の渡辺理恵さん。
すらりとした美しいラインで記憶の中の美しい思い出から
飛び出してきた!まさにそんな母です。

奥のピンクのTシャツをお召しの方と手前の男性が光の天使を演じる

森川茉央さんと柄本弾さんです。
女性は妖精役の奈良春夏さんです。
子供の頃ベジャール氏がみたショーのキャラクターを反映した光の
天使ですが、本番では厚底の靴で巨大化するとか?!
お稽古場でもすでに大柄なお二人が・・・是非劇場で目撃してください!

柄本弾(つかもとだん)さん

柄本さんは東京バレエ団のパリ・オペラ座公演「ザ・カブキ」で
由良之助を演じるなど今後も注目の若手さんです!
こちらのレポもどうぞ!
『パリ・オペラ座の「ザ・カブキ」ベジャールの残したもの』試写会レポ

他にもマジック・キューピーや妹のクロードなどもお楽しみに!

そして!にぎやかなシーン、ユニークなシーンもたくさんあります。


こちらはボーイスカウトのシーン。

なんと、寝袋に入ってぴょんぴょん動くところも!

あ!フェリックスだ!
まるで森が動いているようなクリスマスツリーの場面!

また、この日は拝見できませんでしたが、第二幕ではパリ、中国やアラブなど
各国のダンスのシーンなどもあり、最後のグラン・パ・ド・ドゥは
古典へのオマージュというべきクラシカルなスタイル!
バレエのいろんな面白さが盛り込まれています!

クリスマスの夜に少年が体験した夢のような世界、たくさんの
喜びと、そしてちょっぴり切なさも混ざったような素敵な作品です。

最近は「CHESS in concert」“チェスの精”や「ロミオ&ジュリエット」の“死”など
ミュージカル界でも言葉、音楽に加え身体表現(ダンス、舞踊)が
抽象的なものの表現をより深めるツールとして用いられることが増えています。
言ってみればエリザベートにおけるトートダンサーなどもそうかもしれませんね。

興味はあるけど・・・
「難しそう、わかるかな?」とバレエ未体験の方も思い切って
扉を開けてみませんか?

ビム役に挑む岡崎隼也さんより
「通常の『くるみ割り人形』と比べていただいても、
また違ったものだと思って見ていただいても、
とにかく楽しんでもらえる作品なので是非起こし下さい!!」

<公演情報>
2012年12月15日、16日@東京文化会館

<予定される主な配役>
【15日15時】
ビム:氷室友
母:高木綾
猫のフェリックス:小笠原亮
M...:木村和夫 
妹のクロード、プチ・ファウスト:古閑彩都貴
光の天使:柄本弾、森川茉央 
妖精:奈良春夏、田中結子
マジック・キューピー:飯田宗孝 
グラン・パ・ド・ドゥ:上野水香 後藤晴雄
【16日15時】
ビム:岡崎隼也
母:渡辺理恵
猫のフェリックス:梅澤紘貴
M...:木村和夫 
妹のクロード、プチ・ファウスト:古閑彩都貴
光の天使:柄本弾、森川茉央 
妖精:西村真由美、矢島まい
マジック・キューピー:飯田宗孝 
グラン・パ・ド・ドゥ:上野水香 後藤晴雄

<公式HP(NBS内)>
東京バレエ団 ベジャールの「くるみ割り人形」公式HP

<岡崎さんミニインタビューもどうぞ!>
東京バレエ団ブログダンサーミニインタビュー【第1回】岡崎隼也


おけぴ取材班・撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人

12/12/05 大竹しのぶ主演「ピアフ」制作発表レポ

2012年12月5日(水)12:00
大竹しのぶ主演「ピアフ」制作発表レポ

「ピアフが大竹しのぶに舞い降りた!」
鬼気迫る熱演に誰もがそう思った、あの“伝説の初演”から1年あまり───
早くも再演が決定した、
大竹しのぶ主演『ピアフ』の制作発表レポートをお届けします♪


フランスが最も愛した国民的歌手「エディット・ピアフ」。
愛と歌で彩られたそのドラマチックな人生は、数々の物語によって綴られ、
日本においても、越路吹雪、美輪明宏ら、名だたる表現者たちによって演じられてきました。


2011年、秋───
現代日本で最高の輝きを放つ女優の一人、大竹しのぶさんが挑戦したのは、
ブロードウェイ、ウェストエンドで歴代の名女優たちによって演じ継がれてきた
パム・ジェムス作の傑作戯曲『ピアフ』。

この作品では、ピアフが疾走するように駆け抜けた47年の人生が、
数々の短いシーンで表現されます。
各年代のピアフを的確に演じ、16曲の名曲を“魂の熱唱”で歌い上げた大竹さん。
その熱演が高く評価され、彼女はこの作品で、【読売演劇大賞最優秀女優賞】を受賞!
そしてこのたび、初演からわずか1年あまりでの再演となりました!


「愛の讃歌」「水に流して」「雀のように」「鐘よ、鳴れ」
「知らない街」「私の回転木馬」「帰れソレントへ」───
音楽史に燦然と輝く、ピアフの名曲の数々。
アコーディオン・ピアノ・チェロ・ベースからなるカルテットの生演奏をバックに、
大竹さんが万感の思いを込めて歌い上げます。
(演出・脚本改訂の都合で、ナンバーは変更される可能性があります)


フランスが最も愛した歌手、エディット・ピアフ役の大竹しのぶさん。
「またピアフに会えると思うと幸せです。
こんなに早い時間で再演ができるなんて思っていませんでした。
ピアフ自身からいろんなことを教えてもらって、
それを、前よりもっといい形にして、
いい芝居を作っていけたらと心から思っています」


少女時代からピアフと行動を共にするピアフの友人、トワーヌ役の梅沢昌代さん。
「今回の目標は、ピアフがどんな状況でも、
まるごと、しっかりいつも受け留められるトワーヌであること。
メンバーが何人か代わりましたので、また新たにパワフルなチームを作って、
お客さまに、泣きながらでも、
帰りには元気になって帰っていただけるような芝居を作っていきたいと思います」


路上で歌っていたピアフの才能を見出し、庇護者となったルイ・ルプレ役の辻萬長さん。
「50年間、芝居を観たりやったりしてきた中で、この作品は最高峰ですね。
素晴らしい作品はたくさんあったけど、「すごい」と表現できる作品はそんなになかった。
それはひとえに大竹しのぶさんの力だと思う。
見ていて、「ピアフってなんでこんなに大竹しのぶに似ているんだろう」と思うくらい。逆じゃないですよ。
初演以上にいい作品になるようにがんばりたいと思います」


ピアフを支えるマネージャー、ルイ・バリエの畠中洋さん。
「今回、初参加ですが、とても素晴らしい作品で、身の引き締まる思いです。
普段は圧倒的にミュージカルの舞台が多いのですが、
今回、この台本を読んで非常に奥の深い作品だなと思いました。
みなさんに食らいついてがんばっていきます」


ステージでピアフの登場を告げる、司会者ブルーノ役の谷田歩さん。
「ほとんどミュージカルの経験がなく、今回なぜキャスティングされたのか、
不安で不安で、ド緊張しています。
今回新しくチャレンジするこの分野で自分の可能性を広げるつもりで、
力強い主役と、力強い作品に少しでも貢献できればと思います」


初演時には美輪明宏さんが観劇して大絶賛したというこの舞台。

「美輪さんがいらっしゃると聞いたときはすごく緊張して、
客席のそこだけが違う感じに見えるぐらいでした。
20歳のときに美輪さんの『愛の讃歌』を聴いて、
『なんて素敵な歌なんだろう』と思っていたので、
終わったあとに褒めていただいて、うれしかったですね」
(大竹さん)


そしてもう一人、大竹さんとピアフを結び付けたのは、
昨年12月に亡くなった中村勘三郎さん。
奇しくもこの制作発表が行なわれた12月5日は、
勘三郎さんが亡くなった日でもありました。
未明に病院で勘三郎さんを看取ったという大竹さん。

「(勘三郎さんとは)20歳のときに出会って、それ以来のお友達なんですけど
当時『これ読んでみて、すごく面白い本だから』と手渡されたのがピアフの評伝。
たぶん貸してくれたんだと思うんですけど、返せないまま、“借りパク”してしまいました…。
今ここにいないということは、現実として実感がないんですけど、
とにかくいい芝居をしていくということだけですね」


「あたしが歌うときは、
 あたしを出すんだ。
 全部まるごと。」

ポスターやチラシに印刷されているこのキャッチフレーズは、
「歌う」を「演じる」に置き換えれば、
そのまま大竹さんの女優人生にも通ずるような気がします。

「ピアフは、お客さまに向かって歌うというより、
もっと大きな力に向かって歌っている。その凄さ感じます。
私も芝居をしているときにも、お客さまに対してというより、
もっと大きなものに動かされているように感じる瞬間はあります」
(大竹さん)

彼女が全身全霊で取り組む“歴史的な挑戦”の続きを、
ぜひ劇場でご覧くださいませ!


【初演時の制作発表レポ】
http://okepi.jp/kangeki/2011/09/20110913.html

【初演時の囲み取材&観劇レポ】
http://okepi.jp/kangeki/2011/10/20111015.html

<公演情報>
2013年1月16日(水)〜2月13日(水)
シアタークリエ
2月16日(土)・17日(日)
福岡・キャナルシティ劇場
2月22日(金)〜24日(日)
大阪・森ノ宮ピロティホール

<公式サイト>
http://www.tohostage.com/piaf/index.html

<出演>
大竹しのぶ(エディット・ピアフ)
梅沢昌代(トワーヌ)
彩輝なお(マレーネ・ディートリッヒ)
藤岡正明(イブ・モンタン)
小西遼生(シャルル・アズナブール)
碓井将大(テオ・サラポ)
谷田歩(ブルーノ)
横田栄司(マルセル・セルダン)
畠中洋(ルイ・バリエ)
辻萬長(ルイ・ルプレ)ほか

<スタッフ>
作:パム・ジェムス
演出:栗山民也

<ストーリー>
エディット・ピアフ──本名エディット・ガシオンはフランスの貧民街で生まれ、
路上で歌いながら命をつないでいた。
ある日、ナイトクラブのオーナーがエディットに声をかける。
「そのでかい声、どこで手に入れた」
「騒がしい通りで歌っても、歌をきいてもらうためよ!」
“ピアフ”ー“小さな雀”の愛称がついたエディットの愛の歌はたちまち評判となる。
華やかで順風満帆な人生にも見えたピアフだが、私生活では切実に愛を求めていた。
ピアフが見出し、愛を注ぎ、国民的歌手へと育てあげたイブ・モンタン、シャルル・アズナブール。
ボクシング・チャンプのマルセル・セルダン、生涯最後の恋人となる若きテオ……。
最愛の恋人を失った時も、仲間が去った時も、病が身体と心を蝕んだ時も、
エディット・ピアフは愛を求めて、マイクに向かい続けるのだった。


12/12/06 「助太刀屋助六 外伝」吉沢悠さん・忍成修吾さんインタビュー&囲み取材レポ


2012年12月6日
「助太刀屋助六 外伝」
吉沢悠さん・忍成修吾さんインタビュー
&初日囲み取材レポート


“仇討ち”と聞いては、いても立ってもいられない!
いよいよ12月15日に初日の幕をあける
市川猿之助さん主演の痛快娯楽人情時代劇「助太刀屋助六 外伝」。
市川猿之助さん、朝海ひかるさん、鶴見辰吾さんら多彩な出演者が集まるカンパニーの中から、
主役の助六役を演じる市川猿之助さんインタビューに引き続き、
剣の達人・堀口路之丞役を演じる吉沢悠さんと、
町を守る番太・虎松を演じる忍成修吾さんにお話をうかがってまいりました♪



――日本映画界の鬼才・岡本喜八監督の遺作となったアクション時代劇「助太刀屋助六」の
アナザーストーリーとなる本作。おふたりの役どころは?

吉沢)
僕は堀口路之丞という剣の達人役を演じます。
本読みの時に
演出のG2さんから「(この役は)何歳だと思う?」と質問されて
役の設定を考えたのですが、
最終的に“20代の後半”という設定になりました(笑)。
当時の20代後半といえばもう結婚している年齢だと思うのですが、まだ独身で・・。
普段は道場で何をしているのだろうとか、ちょっとフラフラした感じなのかな、とか(笑)、
でも家のことはきちんと考えていて・・と、細かい設定をG2さんと考えました。
ただ剣が強くて凛としていて・・というだけではなく、
人間としての余裕があるというところを感じながらも、
“ちょっと空気が読めない”というような、そんなキャラクターになっております。


忍成)
僕は虎松という番太(ばんた)の役をやらせていただきます。
番太というのは
当時、身分的には低い位置にいたのですが、
町に雇われて夜警や門番という形で町を守っていた人たちのことなんです。
虎松という役は、自分の世界を持っていて明るい感じですね。
身分が低いことで、ひねくれているのではなく、
「この町は俺が守っているんだ!」という感じでやってほしいと言われました。
虎松は武士や強い者の前では弱いけれど、
自分より弱いものには威張っている(笑)。
でも仲良くなると色々と話したりして・・人のことが好きなのかな。
なにか聞かれたら「おう、教えてやるよ!」と情報をあげるんですよ。


――猿之助さんとの共演はいかがですか?

忍成)
とにかく安心感があります!
猿之助さんのお芝居は“助六”というキャラクターが芯にありつつ
そこからの振り幅が本当に大きいんです。
僕が路線を少しはずれたとしても、
(猿之助さん演じる)助六がそこにいれば、ぜったいにぶれないので、
いっしょに演じていて安心感があるんです。

吉沢)
猿之助さんには
「本番中、うしろを向いている時に絶対に笑わせる!」と脅されています(笑)。
ユーモアがあるんですよね。
台詞にないこととかがポンポン出てきますし、
ライブ感が強いですね。



――まさにそのライブ感が命となる演劇・舞台作品。映像のお仕事との違いはありますか?

吉沢)
稽古する期間が長く、いろいろと学べるところですね。
今回の作品ですと、殺陣師の方から“いかに剣豪らしくみせるか”というところを
細かく指導していただいています。
もちろん舞台全体のクオリティを上げるためにしていることなのですが、
結果として、ひとりの役者としても得るものが大きい場になっていると感じています。

――お互いの役柄への印象は?

忍成)
吉沢さん、大変そうだなって・・(笑)。
とにかく殺陣のシーンが多いんですよ。
ちょっと間違えば怪我をするような。
見ていて息を飲んでしまいますね。
躍動感があって緊迫感があって・・本当にかっこいい。
ちなみに、僕の役は殺陣がないんですよ(笑)。


吉沢)
武士の役柄が多い中で、
他の役が出せない空気感を忍成くん演じる虎松が出していますね。
番太のキャラクターと忍成くんの人柄がうまい具合にマッチしていて、
彼が出ているところは他の場面とは少し違う空気が出るんです。
虎松がかわいく見えてほんわかする部分もありますし。
そこは忍成くんの持つ魅力なのかな。
またそこにG2さんによる脚本の狙いもあるのかなと思います。

――吉沢さんの役は朝海さん演じる美祢との恋の場面があるとか。

吉沢)
ふたりの心が通じ合っているところを
「一瞬で表現してくれ!」とG2さんに言われていまして・・(笑)。
恋愛的な部分を脚本の段階でカットしているらしいんですよね。
たとえば“手をつなぐ”とか、そういうあからさまなことって
当時、結婚前の男女がすることはなかったとお聞きして・・。
そこは現代と全然違いますからね、むずかしい部分です。
朝海さんはとてもかわいらしくてフランクな方。
・・見とれちゃいますね(笑)。

――歌舞伎、宝塚、映像・・と様々なバックグラウンドを持つ出演者が集まりました。

忍成)
稽古はとてもやりやすいです。
みなさんそれぞれやり方があると思うのですが、
それがぶつかり合って(演技が)ケンカするわけでもなくて。

吉沢)
それぞれの得意分野、良いところを積み重ねていく作業をしている。
違うジャンルの方がいることを楽しめる雰囲気ですね。
たとえば、(市川)猿三郎さんは本当に色々なことをご存知なので、
僕もよく教えていただいていますね。


――演出のG2さんの印象は?

吉沢)
まず役者に考えさせて決めさせてくれる。
そしてそれをさらに面白くするために、
僕らが気付かなかった角度から提案をしてくださるんです。
だから納得して楽しんで演じることができます。

忍成)
G2さんはすごく優しいですね。
とても柔軟で、繊細。
細かい部分まで見てくださっているので、
稽古のたびに「あ、なるほど!」と思わされます。
役柄の設定なども、余裕がある状態で役者に渡してくれるので、
自分でもキャラクターを考えるのがとても楽しいです。


――この舞台を見に来る方にメッセージをお願いします。

忍成)
僕自身、脚本を読んだ時点ですごく面白そうだなと思っていたのですが、
お稽古が始まってみて、
脚本から読み取れなかったものがさらに出てきています。
良い意味で、未知数の状態。
お客様に見ていただくことで、さらにまた変わってくると思いますので、
自分自身もとても楽しみにしています。
お客様と一緒に良い舞台にしていきたいです。

吉沢)
時代劇ですが、まったく難しい話ではなく、
いいやつと悪いやつがいて、どんちゃんしてすっきり終わる!という作品(笑)。
気楽にみていただきたいと思います。
色々なジャンルから、お客様を楽しませるプロが集まっています。
2012年の最後をスカッとした気持ちで終わらせることができるように、
出演者一同がんばりますので、ぜひ劇場へ足をお運びください!





~初日囲み取材の様子が届きました!~



(写真左から石橋直也さん 忍成修吾さん 鶴見辰吾さん 市川猿之助さん 朝海ひかるさん 吉沢悠さん)


■市川猿之助(助太刀屋助六 役)
今回は石橋(直也)という無名の新人が立案者でして。
その無名の新人の舞台にこれだけの豪華キャストが出るっていうのはたいしたものだよね。
彼は亡くなった(中村)勘三郎さんに非常に可愛がられていて、
実はこの舞台を観にきてくれることになってたんですよね。
昔、直也くんに「一緒に舞台をやろうね」と言ったのは社交辞令だったんですけどね(笑)
今回はそれが実現したのですが、名作はそういうところから生まれるもの。
この作品を名作にして、いつかパリなんかで上演できれば(笑)
普段、宝塚の方とご一緒することなんてないですし、
豪華な共演者はこのお芝居ならではの顔ぶれです。
11 月は歌舞伎があったので、お稽古に途中からしか入れず
皆さんにご迷惑をかけたのですが、無事、台本通りしゃべって幕が閉じればいいですけど、
あらぬ方向に行ってしまうかもしれないです(笑)
(中村勘三郎さんがなくなったことについて)
悲しいけれど事実だから。
輪廻転生ってあるから、今度生まれ変わってくるときに歌舞伎がなかったら大変。
今の若い人たちの子供の世代に歌舞伎を残すのが僕らの務め。
また、ひたすらやるしかないですね。

■朝海ひかる(竹村美祢 役)
稽古に入る前から楽しみにしていました。
忙しい 12 月ではありますが、是非皆さんに観に来て頂ければと思います。
女役で時代劇は初めて。
板についていないところもあるかもしれませんが、そこは大目に見ていただいて、
頑張っていきたいなと思います。

■吉沢悠(堀口路之丞 役)
いろんなジャンルの俳優さんが集まっています。
お互いが高め合おうという意識を持った仲間。
12 月、良い舞台を皆さんにお届けできるのではないかと思っています。

■忍成修吾(虎松 役)
素晴らしい方々とご一緒させてもらえるので、緊張しますが、
最後まで楽しみぬきたいと思います。
稽古の時から音楽も生音でやってきたので、観客のように楽しんでいました。
本当に面白いのでお楽しみに。

■石橋直也(竹村新之助 役)
この舞台は猿之助さんと 12 年くらい前からお約束していたもの。
無名の自分が頑張ってなんとか形にすることができたのは、全部猿之助さんのおかげ。
その猿之助さんの胸をお借りしてお芝居ができることを嬉しく思っています。G2さんの演出も素晴らしい。
皆さんの期待を裏切らないように頑張りたいです。
(中村)勘三郎さんには舞台の共演がきっかけで可愛がって頂いて、
コクーン歌舞伎にも何度か出させて頂きました。
今年 1 月にご挨拶に伺わせて頂いた際に「助太刀屋助 外伝」が実現できますとご報告しました。
「おめでとう。元気になって必ず観に行くからね」とおっしゃってくださいました。
猿之助さんのご襲名の後ということもございますので、楽しみにしてくださっていました。

■鶴見辰吾(竹村源左衛門 役)
映画の「助太刀屋助六」は岡本喜八監督の遺作。
今から 10 年前に完成したその映画に奇遇にも出演しております。
時代劇映画に出演するのはそれが初めてでした。
そして、今回は舞台で初の時代劇となりますが、また偶然にもこの作品となりました。
映画の中では仲代達也さんがやるような(笑)、非常にいい役を与えて頂いたので
毎日頑張っています。
観て損はないとても面白い舞台ですので、皆さんにご覧頂きたいと思います。
とても洗練された舞台で、音楽と時代劇のマッチングが面白いですよ。
できたらニューヨークに持っていきたい!それぐらいの出来です。
猿之助さんの助六は痛快、流石!
舞台を所狭しと飛び回っています。非常に魅力的で色っぽいですよ。



バラエティ豊かな出演者と、
G2さん書きおろしのオリジナルストーリー、圧巻の殺陣
ピアノ&パーカッション生演奏もとっても洒落てます!!
猿之助さん、めちゃめちゃ軽やかです!
そして朝海ひかるさんがとっても美しい!
市川猿之助さん主演「助太刀屋助六 外伝」。
ぜひルテ銀で、助六と仲間たちの活躍に胸をおどらせていらしてください♪

<公演概要>
舞台「助太刀屋助六 外伝」
2012年12月15日(土)~24日(祝・月) 
ル・テアトル銀座
原案:岡本喜八『助太刀屋助六』より
作・演出:G2
出演:市川猿之助 朝海ひかる 吉沢悠 忍成修吾 上山竜司 細見大輔 
市川猿三郎 石橋直也 鶴見辰吾 他

<あらすじ>
「助太刀屋」の助六(市川猿之助)は流れ流れて、とある城下町にやってきた。
そこで出会った若い武士、竹村新之介(石橋直也)の身の上話を聞くうち、彼の兄が無念の死を遂げたことを知る。
早速助太刀を申し出る助六だが、新之介は、仇討ちできない事情があるのだという。
一方、新之介の姉・美祢(朝海ひかる)は堀口路之丞(吉沢悠)という剣の達人に気持ちを寄せていた。
しかし、新之介の父、源左衛門(鶴見辰吾)と路之丞の兄が敵対する関係にあるため、美祢はその板挟みになっている。
竹村家と堀口家の対立の背後には、藩の内政に関わる陰謀が渦巻いていることを、助六は番太の虎松(忍成修吾)からの情報で知るのであった。
美祢にほのかな恋心を抱く助六。恋と助太刀の仕事の両方を得ようと奮闘しはじめるのであるが…

公演HPはこちら!


オケピ取材班:mamiko 撮影:hase 監修:おけぴ管理人
囲み写真・コメント/舞台写真提供:梅田芸術劇場

12/12/07 「詭弁・走れメロス」武田航平さん・市川しんぺーさん・松村武さんインタビュー

2012年12月7日(金)
青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」稽古場レポ&
武田航平さん・市川しんぺーさん・松村武さんインタビュー



(京都の町を疾走する阿呆学生・芽野を演じる武田航平さん)


大の大人たちが、くだらなさに命をかける!


その独特の文体と、ぶっ飛んだ世界観で
各方面から注目を集める
新進気鋭の小説家・森見登美彦さん。
昭和文学史上に残る名作「走れメロス」を
大胆すぎるくらい大胆に生まれ変わらせた
「新釈 走れメロス」が舞台化されます!

「芽野史郎は激怒した。必ずかの邪知暴虐の長官を凹ませねばならぬと決意した。
芽野はいわゆる阿呆学生である。汚い下宿で惰眠をむさぼり、落第を重ねて暮らしてきた。
しかし厄介なことに、邪悪に対しては人一倍敏感であった。」
(公演HPより)

武田航平さん、山下翔央さん、新垣里沙さんら若手キャストと、
小劇場界の重鎮(!)市川しんぺーさんが、
青春と妄想の間を、力技で駆け抜ける
青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」。



(京都の町を舞台に、青年たちが歌う!踊る!ハモる!!)



(そして、肉体の極限に挑戦・・!?)


“なんだかわからないけれど面白そう!”
そんな期待でいっぱいの稽古場より
主人公・芽野史郎を演じる武田航平さん、
芽野の前に立ちはだかる図書館警察長官役・市川しんぺーさん、
そして演出を手がける松村武さんのインタビューをお届けいたします!!


――タイトルから作品の中身を想像するのが難しいのですが(笑)、どんな作品になりそうなのでしょうか?

松村)
森見登美彦先生による「走れメロス」のパロディ小説が原作なのですが、
とにかく物語がとても面白いんです!
その面白さを舞台で出そうとすると難しい部分もあるのですが、
作品の持つ独特の“森見節”を消さないように、
“小説の持つ面白さ”を
“芝居の面白さ”にうまくはめていければと思っています。



(演出を手がけるのは劇団カムカムミニキーナの松村武さん)

松村)
たとえば原作にはあまり“会話”が出てこないのですが
台詞になおす段階で会話にしてしまうと
いわゆる“森見節”が消えてしまうので、
地の文、ト書きの部分を台詞にしてしまいました。
役者がいろいろな視点に飛んで、
その場の状況説明だとかナレーションをするんです。
あとは森見先生の作品が持つ“移動する”というイメージをどうあらわすか。
“走れ”メロスっていうくらいですから(笑)、
物語がひとつのところにとどまっていない。
少ない人数の役者たちで、様々な役・場所を表現しなければならないんですね。
その結果、役者たちは急に男になったり女になったり・・棒になったりと(笑)、
ぐるぐると激しく変化を繰り返す・・そんな内容になっております。

――それを聞いて激しく笑っておられる武田さんですが・・?

武田)
いやあ・・本当にそのとおりなんです(笑)!
普通、舞台の上で“京都中を走り回る”なんて無理でしょ、と思いますよね。
僕も「セットがガラっと変わるのかな」なんて思っていたのですが、これが違うんです!
実際に劇場に来ていただけたら
「あ、舞台の上に京都があるぞ」と納得していただけると思います。
いつも僕を応援してくださる方、
なかなかこういう演劇に出会う機会がない方も、
衝撃を受けるような内容・展開になっていますので
楽しみにしていただきたいですね。


(詭弁をふるう芽野。メガネ姿がお似合いです♪


市川)
演劇慣れしていないお客様だけではなく、
演劇をよくみている人でもびっくりするんじゃないかな(笑)。
僕も稽古場でみていて、
あまりにもめまぐるしくて笑ってしまいます。
「すごすぎて、くだらない!」という褒め言葉が自然と出てくる。
演劇を知らない方はもちろん、
演劇を知っている方には「そこまでやるか!」という衝撃があると思いますね。


(市川しんぺーさんが演じるのは学生たちの上に君臨する“図書館警察長官”! )


――肉体的にもかなりハードだとか?

松村)
一部の出演者による、体の酷使っぷりはすごいですよ(笑)!
約1時間30分の上演時間中、休みなく走り続けていますね。
その中で小野寺修二さんのステージングによる独特の動きあり、
普通のダンスあり、歌あり、“セット移動”あり・・。
あ、セットで使うブロックをどんどん動かしていくんですけど、
人が乗っかれる強度がありますから頑丈で重いんですよ。



(時には象に、時には電車に、そして時にはスタッフ(?)も兼ねる詭弁論部員たち!)
(写真左から武田さん、西村直人さん、小林至さん、小手伸也さん)


武田)
(詭弁論部員役を演じる)小林至さんが「おれ、役者じゃなくて作業員だよ」って言っていました(笑)。
“作業員役”じゃなくて、本当の作業員(笑)。
至さん、小手(伸也)さん、(西村)直人さんの3人は、ほぼずっと舞台の上にいるんですよ。
ほんの数十秒でも、やることがなくなっちゃうと気持ちがソワソワしてくるみたいで、
「ここ、手が空いているので何かできます!」って自己申告している(笑)。
あー、これ以上言っちゃうともったいない!
それぐらい面白いです!

市川)
彼らは1秒で3つくらいのことは同時にやる、そんなスピード感ですね(笑)。
セットを運びながらもハモっているとかね。

松村)
あの3人は1時間30分のなか1時間25分は走っていますね。



(フライパン振りも、お手のもの♪)
(写真中央は紅一点のヒロイン“須磨さん”役の新垣里沙さん)


市川)
原作から脚本に立ち上げたのは松村さんなんですが、
その松村さん自身が脚本を読みながら
「あ、ここにこう書いてあるから、これやらなきゃ」とか言うんですよ。

松村)
(笑)。
脚本を書くときはあまり考えずに台詞を割っていったんです。
現場で有機体にしていきたいなと思いまして。
で、いざ現場で
「ここ“後ろから、ひとり追いかける”って書いてあるな・・誰かいる?」って(笑)。

市川)
“誰か”もなにも3、4人くらいしかいないんですけどね。

松村)
“門”作れる?とかね。

武田)
“橋”作らなきゃ、とか(笑)。

松村)
なるべく原作にある京都の光景を観客の脳裏に写したくて。
そこを削ってしまうと、どんどんフラットな舞台になってしまいますから、
どこかで錯覚をおこさせて、
本当に京都の町を走り回っているような感覚を成立させていきたいと思っています。

――それぞれの役柄については?武田さんの役はお馬鹿なかんじなのでしょうか?

武田)
いえ、お馬鹿ではない!・・と信じてやっています。
彼はまっすぐで情熱があって・・えー・・。

松村)
・・説明ベタなので補足します。

武田)
お願いします!

松村)
彼が演じる芽野が所属している“詭弁論部”というクラブがありまして。
そこに所属しているのは、一筋縄でいくことを恥としているといいますか、
あえて逆になることをとる!という人たちなんです(笑)。


(きべん、きべん~♪ 謎のテーマソングと共に、詭弁論部・見参!)

松村)
芽野はメロスに相当する役柄で、
まあ同じような設定になるわけですよ、
「友情を守るために何時までに帰って来い」とね。
でも詭弁論部ですから「逆に絶対に帰らねえ!」となり、逃げ続ける(笑)。
友情を成立させたい人たちが追いかけてくるなか、逃げまくるという
“逆・走れメロス”になっているんです。
彼が演じるのはその逃げるメロス役ですね。

武田)
・・です!
稽古中いつも思っているのですが、
松村さんの発想って良い意味でぶっ飛んでいるんですよ。
松村さんは本当に頭がイイんです!
なんか僕、言い方が偉そうですけど(笑)。
その松村さんが思い描く高いところまで表現できれば本当に面白いと思うんです。
でも今はまだそれができなくて、プレッシャーになっていて・・。
自分の不甲斐なさに悶々としています。

松村)
インタビューで弱音をはかないの(笑)!

市川)
役柄の説明を求められて、取材陣の前で弱音をはいている(笑)。

松村)
でも実際、大変なハードルだと思いますね。
ハイレベル・・というわけじゃないけれど(笑)、
どこにもお手本がないような舞台ですし、
取り組み方としても、どうしたら良いかわからないようなものを要求していますから。
でも彼ならできると信じています!
彼はね下町のワルなんですよ(笑)。
生粋の下町っ子。平成の寅さん的なね。
だから線の太さがあるといいますか、揺るがないものが芯にある。
こういう現場で、こういう作り方をしていくと
主役の存在感がどんどん死んでいくことがあるんですが、彼は死なない(笑)。
すごく将来有望な人だと思いますよ。

武田)
なんだか三者面談みたくなってきた・・。

――市川さんの役柄は?

市川)
“図書館警察長官”、
あまり聞いたことのない役職ですよね(笑)。
大学で図書を返さない学生たちを取り締まる役職で、
その権力を利用してこの大学を牛耳っている人らしいです。
過去に、とあるトラウマがあって、
愛だの恋だの友情だのというものをなにひとつ信用していない人。
でも、もしかしたら芽野が友情を信じさせてくれるかもしれないと思っている。
実はかなり素直な人間ですよね(笑)。
けれどその気持ちはことごとく裏切られるという構造になっています。
悪役のように描かれていますが、
実は誰よりも純粋で切ない人間ですね。

武田)
図書館警察長官、ピュアな方ですよね。



(誰よりも純粋な図書館警察長官のキュートな魅力をお見逃しなく!)

市川)
オファーをいただいた時に、役の説明を読んだら
「肌がつやつやしている」と書いてあって。
あ、俺のことだなと思いました(笑)。
美肌の秘訣?
あまり手入れをしないことです。
あとは、人生の苦労を自分で背負わないで周りの人に渡すことですね。

武田)
苦労を人に・・すごい・・!



(演劇界の、そして人生の先輩でもある市川しんぺーさん♪)

松村)
しんぺーさんは、年齢的には先輩ですが
同じ時代に劇団をやってきた仲間といいますか、ノリがわかってくださる人。
僕が言わなくても次々に面白いアイディアが出てくるし、
技術的にもなんの心配もなくお任せできる。
こういう方がいてくださるのは非常に良いですね。

武田)
しんぺーさん、松村さんから何もダメ出しされなくて不安だって言ってましたよ。

市川)
何も言われないけど、OKも出ていないから(笑)、
また次は違うことしなくちゃいけないのかなって・・。

松村)
いろいろ出来る人達だから、新たな化学反応がほしくて
今はまだ泳がせています(笑)。


――では最後に、このインタビューを読む方へメッセージをお願いします。

武田)
僕、松村さんの後に「その通りです!」って言いますね。

――あ、では先に発言をお願いいたします。

武田)
(笑)。
今はまだ、みなさんについていくことに必死です。
毎日、家に帰ってから「まずいぞ・・」と思っています(笑)。
こんなふうに感じるのは、11年間仕事をしてきて初めてのこと。
それくらいに「必ず何かを届けたい!」と、
情熱と愛情を持って取り組んでいます!
そういう作品に出会えたことは本当に幸せですし、
26歳のガキが思うちっぽけなことかもしれないですけど・・
全身全霊でこの舞台にかけています!
すごくふざけていて、思い切り笑える話ですが、
なぜか心にぐっとくる感じがあるんです。
芽野の必死さと、僕の必死さがうまくリンクして、
観る方をこの世界に引き込めたら最高ですね。
ぜひ劇場で観ていただいて、日常を少しでも幸せに感じてもらえたら嬉しいです!

市川)
・・大きい話になっているなー(笑)。
タイトルのとおり“青春音楽活劇”ですから、
ぼくらの内なる青春と、音楽と、活劇を出していきたいですね。
まあ、中心にいるのが“詭弁論部”という一筋縄ではいかない人たちなので、
なにが青春なのか、なにが活劇なのか、
よくわからない感じで進んでいくとは思いますが(笑)、
なぜか観終わった後に、
「あれ?確かに青春音楽活劇だったな」
と思っていただければ。
“そうではないもの”が展開しているはずなのに、
“そう思ってしまった!”と感じていただけるような、
演劇好きの方も、演劇初心者の方もびっくりするような芝居になっていますので、
ぜひ劇場へ足を運んでいただければと思います。

松村)
誰もが知っている太宰治の「走れメロス」のいいところを取り入れつつ、
お馬鹿な話になっているんですけれど、
最後には非常に爽やかな友情が残る、それが見どころのひとつです。
そして演劇的には・・かなりアングラな感じになっております(笑)。
芝居の技術的にはトップレベルで、知る人ぞ知る脂の乗った演劇人たちと、
イキが良くて、これから大物になるであろう若者たちとが集まって、
とんでもなく広い層のお客様に受け入れられる作品になると思いますので、
ぜひ観にいらしてください。
1時間半でサクッと終わりますし(笑)。
そのうち1時間以上は走っていますけど。
あ、作業員たちは1時間25分くらい走っています(笑)。

市川)
情報量は3時間の芝居くらい。
ちっちゃーい話が壮大に見える。
すごい事言ってるな!という台詞も、
よーく聞いてみると大したこと言ってなかったり(笑)。
でも、そうだとしたらね
どうでもいいことで人生は楽しめる、ということですよね。


――楽しいお話をありがとうございました!


このあと拝見した稽古の様子も少しだけ、写真でお届けしますね。
とにかく出演者全員が、
真面目な顔をしながらとんでもないことをやってのける様子に、
撮影しながらも笑いが止まらないほど!




こちら写真中央は、大学のマドンナ・須磨さんを演じる新垣里沙さん。
小悪魔パワー全開です♪


生湯葉とコーラをこよなく愛する彼女が、
図書館警察長官に与えた心の傷とは・・!?




“自転車にこやか整理軍”を演じる
高木俊さん(写真上)、上田悠介さん(写真下)の屈強ぶり(!)にもご注目ください。



そしてこちらは芽野の身代わりとなる親友・芹名役の山下翔央さん。
コーヒーカップ片手にめちゃくちゃクールに決めてらっしゃいますが・・


くるまっているのは下宿の毛布です!



眉ひとつ動かさずに、歌うおふたり。
ど阿呆で、どシリアスな歌声と演技は必見必聴ですよ!

京都の町を舞台に、妄想青春ワールドが炸裂する
全力疾走の青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」は、
12月27日・28日のプレビュー公演 KAAT神奈川芸術劇場大ホールを皮切りに、
1月4日から銀座博品館劇場にて、また2月2日にはサンケイホールブリーゼにて上演されます。

選りすぐりのキャストが全力で迷走する森見ワールド。
その阿呆らしくもピュアな青春を、劇場で体験するのが待ち遠しい!
きべん、きべん~♪
みなさんもぜひ劇場で、詭弁のテーマを歌ってきてくださいね♪

<公演情報>
アトリエダンカンプロデュース 青春音楽活劇
「詭弁・走れメロス」
2012/12/27(木)~12/28(金) KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ (神奈川県)
2013/1/4(金)~1/17(木) 博品館劇場 (東京都)
2013/2/2(土) サンケイホールブリーゼ (大阪府)

<キャスト&スタッフ>
原作:森見登美彦(祥伝社文庫「新釈 走れメロス」より)
脚本・演出:松村武
音楽:土屋玲子
ステージング:小野寺修二
出演:武田航平/山下翔央/新垣里沙/西村直人/小手伸也/小林至/高木俊/上田悠介/市川しんぺー

<あらすじ>
「詭弁論部」に籍を置く阿呆学生・芽野史郎。汚い下宿で惰眠をむさぼり、落第を重ねてきた芽野は、ある日の午後、一大決心をする。「たまには講義に出てみるか」
彼が大学構内へ入っていくと、辺りはお祭り騒ぎであった。今日から学園祭が開幕していたのだ。
芽野が部室の方へ歩いてゆくと、その扉は閉ざされ、路上に置かれた炬燵にあたっている詭弁論部部員たちが見えた。訊けば先日、図書館警察の長官が率いる「自転車にこやか整理軍」なる屈強な男たちが乗り込んできて、部室が閉鎖され、代わって「生湯葉研究会」の看板が掲げられたというのだ。
怒った芽野は「生湯葉研究会」の看板を引きはがしにかかるが、「自転車にこやか整理軍」の手によってその身を捕えられ、図書館警察長官の前に引き出されてしまう。
誰も信頼しないという長官は、芽野にある約束を持ちかけた。部室を返してほしければ、グラウンドに設営してあるステージで、楽団の演奏する「美しき青きドナウ」に合わせてブリーフ一丁で踊り、今宵のフィナーレを飾って見せろというのだ。
芽野はもちろん踊ってみせると約束するが、これから姉の結婚式に出なければならないため、一日だけの猶予を乞う。明日までに必ず戻ってくるという芽野を全く信じない長官に、芽野は自分の身代わりとして、詭弁論部の無二の親友・芹名を人質として置いてゆくことを約束してしまう。
連れてこられた芹名は、無言で頷き、芽野と固い握手を交わした。
校舎から外へ駆けだす芽野。
「まあ友情とやらを信じることだね」長官は、芹名に言う。
「あいつは戻らんぜ。あいつに姉はいないよ」芹名は、傲然と言い放った。
「俺の親友が、そう簡単に約束を守ると思うなよ。」
かくして、芽野の逃走劇がはじまる。
三条河原のマンガ喫茶から、河原町の路地裏を駆け、烏丸の地下道を逃走、嵐山で倒れ、北野天満宮、乙女に誘われ鴨川デルタへ――
果たして、芽野は逃げ切れるのか!?
阿呆学生が桃色ブリーフと友情(?)を賭け、古都を疾走する!


公演HPはこちら!




オケピ取材班・撮影:mamiko  監修:おけぴ管理人


12/12/10 「ハーベスト」ゲネプロレポート

2012年12月10日(月)
「ハーベスト」ゲネプロレポート
@世田谷パブリックシアター



(写真左より:渡辺徹さん 七瀬なつみさん  撮影:谷古宇正彦)

イギリス演劇界注目の劇作家
リチャード・ビーン作品が日本初上陸!

渡辺徹さんが
ひとりの男の100年に渡る生涯を演じきる舞台「ハーベスト」
ゲネプロの様子をお伝えいたします!

<ものがたり>
イギリス、ヨークシャー州のキラムで農場を経営するハリソン家。長男ウィリアムの祖父が素っ頓狂な賭けに勝ち、大地主から土地を手に入れたというハリソン家は、ふたつの大戦をくぐり抜けるなかで、長年の夢だった養豚業に着手し、成功をおさめる。だがやがて政府の無策を背景に法律や外国の養豚業に圧迫され、厳しい苦境に陥っていく。
その一方で、地主の末裔エイガーは、祖父の時代にとられた土地を奪還すべく様々な策を弄しては執拗にハリソン家に迫ってくる。ウィリアムはエイガーに対峙するためにも後継者の確保を望むのだが、自身は第一次世界大戦で両足を失い独り身のまま。ウィリアムの弟アルバートと妻モーディーの間にも子供がいない。そんな中、第二次世界大戦中の1944年、ドイツ人捕虜ステファンがハリソン家で働くようになり、モーディーの姪ローラと惹かれあう仲になった・・・。
1914年から現代まで、土地を守り通し、養豚業にこだわり続けたウィリアムがの人生のハーベスト(収獲)とは。



(写真左より:田根楽子さん 石橋徹郎さん 平岳大さん 渡辺徹さん 撮影:谷古宇正彦)


物語のはじまりは
第一次世界大戦が勃発した1914年。

イギリス・ヨークシャー地方でほそぼそと農場を営む
ハリソン家の長男・ウィリアム役を演じる渡辺徹さん。
初登場シーンではなんと19歳の設定です!


( 写真左より:平岳大さん 七瀬なつみさん 渡辺徹さん  撮影:谷古宇正彦)

時代の先を見据える賢さを持つ兄・ウィリアムに対して、
ある“思い”を持つ弟・アルバート役を演じるのは平岳大さん。

対照的な兄弟の微妙な関係、
その発端となる女性モーディ役には七瀬なつみさん。

それぞれの役柄が徹底的に作りこまれているというリチャード・ビーンの戯曲。
台詞で語られていなくても
舞台の外に広がる、その役の人生が目に浮かぶようです。

当時の生活風俗に思いを馳せることができる舞台美術にもご注目を。
そう、この作品のもうひとりの主人公はこの“家”。
100年の間にこの家でおこるさまざまな出来事、
そこに生きる人々の様々な思いが
台詞のひとつひとつのなかから浮かび上がり、
大きな流れを作っていきます。



(写真左より:渡辺徹さん 七瀬なつみさん 平岳大さん 吉見一豊さん 石橋徹郎さん 小島聖さん
撮影:谷古宇正彦)

「壮大な大河ドラマ」というと
少しとっつきにくいと思われる方もご安心ください。
この作品の大きな見どころのひとつは
英国ならではの
どこか飄々とした独特のユーモア。

なんといっても登場する人物たち全員が
どこか奇妙でおもしろい!
本人たちはいたって真面目に人生を生きているのですが、
その姿にどうしてもにじみ出る“おかしみ”、そして人生の皮肉・・。
英国ユーモアが
そこかしこに散りばめられています!


100年の間にはウィリアムの次の世代の若者たちも登場し、
それぞれの人生が始まります。

佐藤アツヒロさん演じるドイツ人捕虜・ステファンと
小島聖さん演じるウィリアムの姪・ローラの青春がまぶしい!
もちろんおふたりもそれぞれの役の晩年までを演じます。

10年、20年と時がたつごとに微妙に変わっていくそれぞれの関係性をどうみせるのか。
さらに9人のキャストのうち5人が時代とともに複数の役を演じわけるという趣向もあり、
役者としての見せどころもたっぷりです。



( 写真左より:小島聖さん 渡辺徹さん  撮影:谷古宇正彦)

「豚というのは数学だ。システムさえあればそれでいい」という信念のもと
養豚業にうちこむハリソン家の人々。
次々に繁殖する豚たちとは対照的に、一家は子宝に恵まれず
時代の流れとともに農地を守ることが次第に困難になっていきます。

2度の大きな戦争、零細農家に対する政策、農地を取り戻そうとする地主との長年に渡る確執・・。
第1場から100年後のラストシーン(2005年)、
はたしてハリソン家の豚小屋は守られるのか?
あっと驚く展開に乞うご期待!

ひとりの男、そしてその一族が生き抜く100年の物語。
舞台の上でそれぞれの人生を
いきいきと演じる出演者たちの熱演、
そして奇をてらわずに深く繊細に登場人物たちにスポットをあてる
森新太郎さんによる演出など
見どころいっぱいの作品です。

ぜひ劇場で
演劇ならではの“100年の物語”を堪能していらしてください!


<公演情報>
「ハーベスト」―神が田園を創り、ひとが町をつくった―ハリソン家、百年の物語
2012年12月11日~12月24日 世田谷パブリックシアター

[作] リチャード・ビーン 
[翻訳] 平川大作/小田島恒志
[演出] 森新太郎
[美術] 堀尾幸男 [照明] 小笠原純 [音響] 藤田赤目 [衣裳] 半田悦子
[ヘアメイク] 川端富生 [身体表現] 田井中智子 [演出助手] 内藤裕子
[舞台監督] 藤崎遊

[出演] 渡辺徹/佐藤アツヒロ/平岳大/石橋徹郎/吉見一豊/有薗芳記/
     小島聖/田根楽子/七瀬なつみ

[上演時間] 約3時間(休憩あり)



世田谷パブリックシアターHPはこちら!


オケピ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人

12/12/10 新国立劇場「音のいない世界で」稽古場レポ

2012年12月10日 
新国立劇場「音のいない世界で」稽古場レポート


2012年のクリスマスシーズンから新年にかけて
新国立劇場で上演されるのは
“子どもに開かれた大人の演劇”と銘打った舞台「音のいない世界で」。


作・演出は長塚圭史さん(出演も)。
出演はダンス集団コンドルズを率いる近藤良平さん(振付も担当)、
近年はバレエの枠をこえ、色々な表現の可能性を追求している首藤康之さん、
そして映画、ドラマ、演劇、ミュージカル・・と幅広く存在感をみせる松たか子さん。


この4人のお名前を見るだけでワクワクしてしまう注目の舞台。
いったいどんな不思議な世界が劇場にひろがるのでしょうか。
笑顔あふれる稽古場レポートをお届けいたします!



(写真左から長塚圭史さん 首藤康之さん 松たか子さん 近藤良平さん)


新国立劇場がはじめて取り組む
“子どもに開かれた演劇”。

と言っても、
子どものためだけに作られた演劇というわけではなく、
子どもたちにとっては
「大人の世界を覗き見するようなドキドキ感」を、
そして大人たちには
「子どもの頃のワクワク感を思い出すような」体験をさせてくれる
不思議な作品になりそうだとのこと。


稽古場に集合したら、
まずはストレッチからスタートです。


キャストだけではなくスタッフの皆さんも一緒に、
全員で“のびのび~”。
「おけぴさんもご一緒にどうぞ」と言われてドギマギしながらも
シャッターを切り続ける取材班。


大切なカバンを盗まれてしまったために
「音」を失ってしまったセイ(松たか子さん)と、
カバンを取り戻すために旅へ出たセイを追う旦那さん(首藤康之さん)。
ふたりが季節をめぐって不思議な旅をする一夜の物語。


セイと旦那さんが旅の途中で出会う人々を
4人のキャストが交互に演じていくのですが、
これがなんともおかしな人(?)たちばかり!


不安定なテーブルで
とっても嬉しそうな表情をしてお酒を呑む羊さん。



同じく呑んだくれの羊飼いのおじさん(!)。



“パンとスープ”で何かを思い出す、旦那さん。



キャストとスタッフが一緒になり、
何度も動きを確かめながら、
ひとつの場面を作り上げていきます。



羊さんもスタッフの顔になって何やら相談中です。



その場にいる誰もがアイディアを出し合い、少しずつ物語が動きはじめます。


じっくりと話し合い、
体を動かしながら
作り出す不思議な演劇世界。

一流の表現者たちが集まる創作現場は
意外なほどリラックスした笑顔があふれていました!


テレビやゲームでは体験できない
演劇ならではの興奮。
はじめて劇場へと出かける子どもたちの心には
いったいどんな“思い出”が残るのでしょうか?


新国立劇場ではすべての主催公演で
劇場ボックスオフィス窓口にて
公演当日の朝10時から1500円のZ席を販売しています(1人1枚、電話予約は不可)。
特に公演期間前半や2回公演の日は狙い目とのこと!
詳細は劇場HPでご確認ください


子どもたち (大人たちも?) の “劇場デビュー” を応援するために
開演時間に幅を持たせるなど
様々な試みがなされている公演です。
上演時間も約80分とコンパクト♪


子どもも楽しめる大人の演劇。
大人も楽しめる子どもの演劇。
どちらでもいいけれど、なんだかすごい!
そんな体験を劇場で味わっていらしてくださいね。


<公演情報>
「音のいない世界で」
2012年12月23日~2013年1月20日 新国立劇場小劇場

<スタッフ>
作・演出:長塚圭史
振付:近藤良平

<出演>
近藤良平 首藤康之 長塚圭史 松たか子

<全国公演>
2013年1月22日(火)18:30 山形 シベールアリーナ
2013年1月24日(木)・25日(金)19:00 仙台市宮城野区文化センター
2013年1月27日(日)15:00/18:30 北上市文化交流センター さくらホール

<ものがたり>
ある冬の日、大切なカバンを盗まれてしまったために「音」を失った貧しいセイ。カバンを取り戻そうと、ひとり旅に出る。カバンを盗んだ男の足跡を追って季節をまわるセイ。セイがいなくなってしまったことで、夫もまた「音」を失ってしまう。夫はセイを追って旅に出る。セイの歩いた季節をたどる夫。果たして2人は再びめぐり会えるのか。また失われた「音」は取り戻すことができるのか。そして盗まれたカバンの中身とはいったい? 季節をもめぐる不思議な一夜のものがたり。

新国立劇場HPはこちら!




オケピ取材班&撮影:mamiko   監修:おけぴ管理人


12/12/12 音楽劇「蒼穹のファフナー」稽古場レポート

2012年12月12日18:00
音楽劇「蒼穹のファフナー」稽古場レポート


写真左より:磯村洋祐さん、松本まりかさん、桜田航成さん

未来を見つめる彼らから前向きな力がもらえます!

2004年TVアニメ放映開始、2010年劇場版公開&舞台版初演、
2011年舞台版再公演と多くのファンの心を掴んできた
大人気アニメ「蒼穹のファフナー」!

2012年冬にスケールアップして新作が上演される音楽劇「蒼穹のファフナー」
お稽古場の様子をレポートいたします。

2146年・・・未知の生命フェストゥムから大切なものを守るために、
孤島”竜宮島”を舞台に少年少女が命をかけて巨大人型ロボット
「ファフナー」に搭乗し島を守る。

ロボットアニメながら、細かな人物描写や人間相関、友情、家族、
未来、生きるということ、そして成長!
たくさんのメッセージに心打たれる作品が作り上げられる現場は
ドラマ性と作品が持つファンタジックな世界観の再現が両輪となって
突き進む熱気にあふれていました。
その点でも音楽・歌が加わるというのは非常に効果的だと感じられる
お稽古場でした。


子供たちとフェストゥム(敵)一騎にいったい何が?!



磯村洋祐さん

主人公である真壁一騎に磯村洋祐さん。
ナイーブで純粋な一騎のキャラクターにピッタリな優しい表情が印象的です。


松本まりかさん

一騎の幼馴染で、彼に密かに想いを寄せている遠見真矢役に松本まりかさん。
松本さんはアニメでも声優として真矢を演じていますので、台詞が
キャラクターイメージにぴったりなのはもちろん、とても表情豊かで
目が離せません♪可愛い!



桜田航成さん

一騎の幼馴染にして親友、戦闘の指揮管理・皆城総士役には桜田航成さん。
どこか達観したようなところのあるクールな総士です!



彩星りおんさん

口数が少なく、表情も乏しいカノン・メンフィスというちょっと無機質な
キャラクターを魅力的に演じているのが彩星りおんさん。


彩星りおんさんと冴月里実さん

溌剌とした姉御的存在の要咲良(冴月里実さん)とのやりとり。
クールビューティーなカノンがみせるちょっとオチャメなシーンに
思わず頬が緩みます!そのギャップにキュン♪



浦壁多恵さん

総士の妹、物語のキーパーソンでもある皆城乙姫には浦壁多恵さん!
透き通る歌声に乙姫の美しさ、強さが込められています。
過酷な宿命を背負う乙姫を可憐に熱演です!


浦壁多恵さん、渚あきさん

乙姫と真矢の母親・遠見千鶴(渚あきさん)の切ないシーン。
涙なしには見られませんっ!千鶴さん、母性溢れます!


松本まりかさん、渚あきさん

こちらは実の母娘のシーン!


石川由依さん

乙姫と仲良しな立上芹役には石川由依さん。
この視線の先には・・・。


松永一哉さん

自称二枚目のお調子者の元気キャラ・近藤剣司には松永一哉さん。
シリアスなシーンでもパッと明るくなる、特殊な環境の物語の中で
ホッとさせる存在です。



大音智海さん

一騎の同級生・春日井甲洋には大音智海さん。
俯瞰したような登場シーンで、ナレーションのように“語る”ところが
あるのですが、伸びやかでしっかりとした声が言葉の説得力を増します!



丸山隼人さん、磯村洋祐さん

ロボット漫画『機動侍ゴウバイン』の愛読者、ちょっと可愛らしい
小楯衛役に丸山隼人さん。無垢な愛らしいキャラクターです!

そして、戦いに身を投じていく子供たちに平和を託す大人たちに
ミュージカル界の豪華キャストが!


岡まゆみさんと安崎求さん
 

一騎の両親、真壁紅音に岡まゆみさん、史彦に安崎求さん。
二人の葛藤、子供たちへの想いなど感情の機微が丁寧に表現されます。
お二人の歌声の重なり合いも美しい!

そしてそして、今回の舞台では敵のフェストゥムをダンスで表現する
というのも見どころのひとつです。


田極翼さんを中心としたフェストゥム

謎の生命体をどう表現するか、作品の世界観を表現するうえでもカギになります。
本作の中でフェストゥムのリーダーともいうべき、イドゥンを演じるのは
田極翼さん。
実はフェストゥムのみなさん、衣装もすごいんです!
そちらは劇場でのお楽しみということで。

最後にオフショットを交えながらお稽古場の雰囲気を!


演出の寺崎秀臣さんと役柄の性格についてディスカッションする松永さん。



久々の親子の対面シーンで「どう接しようか」という相談中♪



疑問が生まれ、大音さん突然の挙手!「はい!質問ですっ!」

このように様々なシーンで、ディスカッションを重ねながら芝居作り、
そして効果音も含めた音作りで「蒼穹のファフナー」の世界を作りあげる
熱い現場でした!
美術・照明、そして衣装、音響と様々な舞台の仕掛けが加わった本番が
とても楽しみになりました!

<公演情報>
音楽劇「蒼穹のファフナー」
2012年12月20日(木)~30日(日)
銀座・博品館劇場
公式HPはこちらから!

<ストーリー>
2146年。
未知の生命体「フェストゥム」から
大切なものを守るため、
子供たちは自らの命をかけて
「ファフナー」に搭乗し戦いに身を投じていく。

平和を託す大人達の葛藤、失われていく子供たちの命。
「たとえ姿が消えても誰かが覚えている限り、その存在は消えない。」

それぞれの想いを胸に子供たちは戦う。

<キャスト>
真壁一騎:磯村洋祐
皆城総士:桜田航成
遠見真矢:松本まりか
カノン・メンフィス:彩星りおん
皆城乙姫:浦壁多恵
要咲良:冴月里実
春日井甲洋:大音智海
近藤剣司:松永一哉
小楯衛:丸山隼人
遠見千鶴:渚あき
真壁紅音:岡まゆみ
真壁史彦:安崎求

<スタッフ>
原作:XEBEC
オリジナルストーリー:冲方丁
演出:寺崎秀臣
振付:佐々木信彦 美術:升平香織 TVシリーズ音楽:斉藤恒芳
オリジナル主題歌:angela


磯村さんの笑顔いただきました!

<おけぴ会員限定チケット>
48時間以内のレポート報告を条件にお得に観劇できるおけぴレポ割チケット


12/12/14 ミュージカル「プロミセス・プロミセス」ゲネプロレポート

2012年12月14日18:00
ミュージカル「プロミセス・プロミセス」ゲネプロレポート


写真左より:中川晃教さん、大和悠河さん

大人のラブコメディミュージカル「プロミセス・プロミセス」、
中川チャックVer.公開ゲネプロの様子をお伝えします。

原作は映画「アパートの鍵貸します」、
平凡なサラリーマンが上司の不倫用に自分のアパートの鍵を貸すことで
始まる恋と出世のちょっぴり切なく、とっても温かい物語。
もう恋なんてしない♪など、売れっ子作曲家バート・バカラックの
耳馴染みがよいナンバーで綴るポップでキュートなミュージカルです!

ブロードウェイミュージカルのカラフルで激しいダンスとウェルメイドな
喜劇一粒で二度おいしいですよ♪


華やか~♪


チャックをのびのびと演じる中川晃教さん

保険会社の平社員、ちょっとイケてない?!でも、とーっても優しいチャックに
中川晃教さん(藤岡正明さんとダブルキャストです)。
可愛くて憎めない愛すべきチャックです!!
まぁ、よくしゃべるんですこのチャックが(笑)、時折心の声を客席にも
届けてくれたりもする!これって舞台ならではのお楽しみですよね。
いつのまにかチャックの恋の応援団になってしまいました。


美しい!大和悠河さん

チャックの恋のお相手は同じ社内で働くフラン。
美しく清純(byチャック)な社内のマドンナを大和悠河さんが華やかに演じます!


岡田浩暉さん

やり手の人事部長シェルドレイクには岡田浩暉さん。
ずるい男、女性の敵!なのだけれど、悔しいくらいスーツ姿が素敵♪


部長にもアパートの鍵を貸すかわりに・・・“約束”!

チャックは、時折、妄想しながらフランへの想いを募らせ、
遂に!バスケットボール観戦デートの“約束”をするのですが・・・


あれ?



あれれ?



あれれれ?

恋は思わぬ展開!!!
バーで出会う超肉食系女子マージには樹里咲穂さん。


樹里咲穂さんと中川晃教さんの弾けたシーン!

いい感じにセクシーでワイルド!で、かなりコミカル(笑)
出演場面は決して多くないのですが、インパクト特大!


中川晃教さん、大和悠河さん、浜畑賢吉さん

こちらは傷心のフランを励ますチャックと隣に住むドレイファス医師の
とっても素敵なシーン。
若者たちを温かい視線で見守り、ユーモアのセンスも抜群な
人生の先輩、演じる浜畑賢吉さんの言葉をお借りすると“粋”な
ドレイファス医師です。


ようやくフランも笑顔に!

フランの笑顔を見つめるチャックの目が優しいのです!!
(切ないくらい・・・)

フランは献身的なチャックへの愛に目覚めていくのですが・・・
さぁ、チャックの恋と出世の行方を見届けに劇場へ参りましょう♪


藤浦功一さん、KENTAROさん、田村雄一さん、安福毅さん

こちらは保険会社のお偉いさんたち、まったく男って・・・笑


浜畑賢吉さん,岡田浩暉さん,中川晃教さん,大和悠河さん,藤岡正明さん,樹里咲穂さん

そして、ゲネプロ前に囲み取材も行われました。
こちらにはチャック役ダブルキャストの藤岡正明さんも参加!
「二人のチャック、全く違う優しさを持っているんです!」(大和さん)
歌声もタイプの違うお二人ですからね、どんなチャックになるか
期待に胸がふくらみます!!

組み合わせの妙を感じに、両方見たくなりますね!
こちらのカップルは公演後半から登場です! 


大和悠河さん、藤岡正明さん

<公演情報>
ミュージカル「プロミセス・プロミセス」
2012年12月15日(土)~23日(日)
新国立劇場 中劇場

<キャスト>
中川晃教(12/15-17)/藤岡正明(12/21-23)
大和悠河
岡田浩暉
樹里咲穂
浜畑賢吉
紫城るい
徳垣友子
KENTARO
桐生園加
伊東弘美

田村雄一/藤浦功一/安福毅
石井雅登/上野聖太/遠藤瑠美子/白木原しのぶ
仙名立宗/高橋卓/伯鞘麗名/深野琴美/本田育代
宮垣祐也/森実友紀/やまぐちあきこ/横沢健司

<スタッフ>
脚本:ニール・サイモン
音楽:バート・バカラック
上演台本・演出:田尾下哲
振付・ステージング:本間憲一
音楽監督:宮﨑誠

<あらすじ>
保険会社のしがない平社員チャックは、
上司の不倫用に自分のアパートの部屋を貸していた。
チャックがひそかに想いを寄せているのは、同じ社内で働くフランである。
実は、フランこそ、その上司の不倫相手であった。
フランは自分が単なる遊び相手だったと知ると、
チャックの部屋で自殺を図る。
運よく、チャックがいち早く発見し、フランは一命を取りとめる。
チャックによる献身的な看病に、
次第にチャックへの愛情に目覚めていくフランだが・・・。

公式HPはこちらから!


おけぴ取材班&撮影:chiaki / 監修:おけぴ管理人

12/12/19 「スペーストラベラーズ side;Winter」ゲネレポ


2012年12月19日(水)
「スペーストラベラーズ side;Winter」ゲネプロレポート



(写真左から:夙川アトムさん 和田琢磨さん)


次から次へと襲ってくる
“笑い”の波状攻撃!!

小芝居満載、
笑い100パーセント
そしてなぜか最後には少しの涙!

師走の下北沢をノンストップで駆け抜ける
ワンシチュエーションコメディ「スペーストラベラーズside;Winter」
ゲネプロレポートをお届けいたします!!!



(写真左から:永山たかしさん 顔田顔彦さん 夙川アトムさん)


今年7月に本多劇場で上演された
「スペーストラベラーズ side;Summer」と
同じ劇場、同じタイトル、そして同じ演出家で
キャストと季節だけがガラリと入れ替わった
もう一つの「スペーストラベラーズ」。


原作はお笑いユニット・ジョビジョバの大出世作「ジョビジョバ大ピンチ」。
金城武さん&深津絵里さん出演の映画版(本広克行監督)で
大笑いした方も多いと思います♪


とある田舎の地方銀行に押し入った2人の強盗と、4人の人質。
ちょっぴりお間抜けな強盗を演じるのは
和田琢磨さんと永山たかしさんのおふたり。



いつも爽やかでかっこいいイメージのおふたりですが・・、
今回演じてらっしゃる強盗コンビは
かなりの“愛すべきおバカキャラ”♪
キレキレの身のこなしと
テンポのいい会話で客席の笑いをさらいます。



そしてこちらは
それを上回る強烈な個性を持つ人質4人組。


(写真左から:顔田顔彦さん 夙川アトムさん 川本成さん 大堀こういちさん)

妙にちゃっかりしている銀行員コンビと
突き抜けたボケを見せてくれるお父さん
そして見るからに怪しい謎の男。
こんなメンバーが揃って、銀行強盗がうまくいくはずもなく・・。



強盗初心者のふたりが、あっという間にボロを出して、
警察に包囲されるなか
リーダー(和田さん)が思いついたアイディア。
それは・・6人組の最強テロリストを名乗ること!


それぞれに事情を抱えた人質たち。
テロリスト風のコードネームまで考えて
なぜか全員ノリノリです!!


(このコードネームが・・めちゃくちゃ面白い♪ ぜひ劇場でお確かめください!)


クリスマスの夜。
密室の中で繰り広げられる“強盗なう&人質なう”。
ネタバレになってしまうので、多くをお伝えできないのがもどかしい!


キャストは全員ほぼ出ずっぱり。
演出を手がけるのは細川徹さん(「男子はだまってなさいよ!」)。


聖なる夜に、なぜか芽生える強盗と人質との奇妙な友情。
タイトルの「スペーストラベラーズ」が意味するものとは・・?
逆転につぐ逆転で
笑いっぱなしドキドキしっぱなしのノンストップ120分(休憩なし)!


劇場で思い切り笑って、ちょっぴりジンとして・・。
なにも考えずに小芝居の波に身を任せ、今年1年の笑い納め♪
きっと素敵なクリスマス&年の瀬になることと思います。


「“底知れぬ場所から” 宇宙を目指す “透明な男たち”」
ぜひ、この謎を劇場で解き明かしていらしてください!!



<公演情報>
「スペーストラベラーズside;Winter」
2012年12月19日(水)~30日(日)下北沢 本多劇場

<スタッフ>
原作:『ジョビジョバ大ピンチ』
原作脚本:マギー
脚色・演出:細川徹(男子はだまってなさいよ!)

<出演>
和田琢磨
川本 成
永山たかし
夙川アトム
顔田顔彦
大堀こういち


公演HPはこちら!




オケピ取材班&撮影:mamiko   監修:おけぴ管理人


12/12/20 ミュージカル『テニスの王子様』青学vs比嘉 ゲネプロレポ


2012年12月20日
ミュージカル『テニスの王子様』青学vs比嘉 ゲネプロレポート



青学キャストに新メンバーを迎える
ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン 青学vs比嘉 
初日開演前に行われたゲネプロの様子を取材してまいりました!!


 
シリーズ累計発行部数5100万部を超える
人気コミック「テニスの王子様」を完全舞台化した
大ヒットミュージカル、通称“テニミュ”もいよいよ10周年!


テニスの名門校・青春学園中等部(青学:せいがく)に転校してきた
天才テニスプレイヤー・越前リョーマを中心に、
全国中学校の頂点を目指して、切磋琢磨する多彩なキャラクターたちを
オール男性キャストで描くミュージカル『テニスの王子様』。




“ミュージカル”ですから、もちろん歌、ダンスは満載。
さらに舞台化不可能とも言われていた試合シーンも
キャストたちのアクロバティックな動き
そして照明、音効、映像による巧みな演出で臨場感抜群です。

まるで実際のテニスの試合を見ているような興奮、
本当にボールの行方が見えるような不思議な感覚は、
舞台で楽しむライブなパフォーマンスならでは!
(写真ではなかなかお伝えできないのが、もどかしい!!)



主人公の越前リョーマ役を演じる小越勇輝さん以外の
青学メンバー11人が、初お目見えとなる今回の公演。
初々しくもパワフルな新生・青学メンバーはこちらのみなさま♪



故障していた肩の治療を終え、
ついにチームに復帰したクールな部長・手塚国光役を演じる多和田秀弥さん。



チームを思う副部長、ダブルスを得意とする大石秀一郎役・山本一慶さん。



復帰した手塚の状態に疑念を抱く大石。
彼が取った行動とは・・?



柔らかな物腰で、天才的な強さをみせる不二周助役は矢田悠祐さん。



大石とともに青学ゴールデン・ペアを組む・菊丸英二役を演じる黒羽麻璃央さん。

今回は菊丸印のステップで、シングル戦でも実力発揮です!



対戦相手のデータを詳細に集めて分析する乾 貞治役・稲垣成弥さん。



パワープレイヤー・河村隆役の章平さん。
美しい筋肉にご注目!



2年生レギュラーの桃城武役・石渡真修さん(写真上)&海堂薫役・木村達成さん(写真下)。


「原作キャラクターのイメージに近いかどうか」にこだわって
選ばれるテニミュキャストたち。
舞台経験を重ねて成長していくキャストの姿も、
ファンの皆さんの楽しみのひとつですよね。



青学1年トリオもはじけます♪
(写真左から:加藤勝郎役・三井理陽さん 堀尾聡史役・岩義人さん 水野カツオ役・小林瑞紀さん)

フルメンバーが揃った万全の状態で
全国大会に挑む青学の前に立ちはだかるのは、
今大会“ダークホース”とも噂される武闘派集団、
九州地区代表・沖縄比嘉中。


“殺し屋”の異名を取る部長・木手永四郎役・土井一海さん( 写真左)と、
思わぬ変身をお楽しみに♪な甲斐裕次郎役・荒牧慶彦さん(写真右)。



ハブのように変化するボールを操る平古場凛役・染谷俊之さん。



知念寛役・吉岡佑さん。すごい迫力です!



巨体の田仁志慧役・友常勇気さんの豪快なジャンプ!

難病を克服した部長・幸村精市率いる
王者・立海メンバーも見守る中、
絆で結ばれた青学メンバーと
奇策で攻めるダークホース・比嘉中の戦いが始まります・・!!

(写真上:幸村精市役・神永圭佑さん 写真下:真田弦一郎役・小笠原健さん)


ラケットを片手にひたすら高みを目指す彼らの青春、
役柄とキャストの成長がリンクして、
ついつい客席から応援したくなってしまいます。

もちろんテニミュ独特の“癖になる”ナンバーも健在♪
三ツ矢雄二さんによる歌詞が覚えやすくて、
帰り道にはついつい口ずさんでしまいそうに。
ファン歴の長い方には懐かしいナンバーも登場して客席は盛り上がリます!
“テニス最高!”なコール&レスポンスもお楽しみに!!



観客を楽しませたい!
その思いがいっぱいにつまった
サービス精神と若さあふれるエンターテイメント・ステージ。

初演時からのファンの方はもちろん、
今回が初見という方も、
テニスの王子様たちの世界を思い切り楽しんできてください!!




ゲネプロ終了後に、
越前リョーマ役・小越勇輝さん、
手塚国光役・多和田秀弥さん、
真田弦一郎役・小笠原健さんが登場して囲み取材が行われました。



【小越勇輝さんコメント】
新・青学として初めての公演。不安とワクワクがありましたが、とても楽しくゲネプロを終えることができました。この後51回の公演も楽しみながら全力で頑張っていきます。
(青学メンバーの)代替わりを聞いてはじめは不安もありましたが、稽古をしていくうちにワクワクする気持ちが大きくなっていきました。このメンバーで全国優勝まで全力で戦っていこうと思います。
僕は2ndシーズンの最初から出演していたので公演ごとに役の気持ちをつなぐことができたのですが、新メンバーたちは物語の途中から入ってくるというところに難しさを感じました。壁にぶち当たりながらも、みんなに気持ちを伝えて相談しながら作って来ましたので、僕たちならではの“青学のカラー”を感じていただければと思います。

【多和田秀弥さんコメント】
このようなロングラン公演は初めてなのですが、51回公演の1回1回を大切に「昨日より今日、今日より明日」という気持ちを切らさずに演じていきたいです。
ゲネプロが始まるまでは緊張していたのですが、舞台袖でもみんなで声をかけあって楽しく演じることができました。
いまは勇輝(小越さん)がメンバーを引っぱってくれています。僕も目の前のことに全力で取り組み、勇輝が背負っている荷物を少しでも軽くしてあげられればと思っています。いずれは部長として一緒に青学を引っ張っていける存在になりたいですね。
手塚役としては故障から復帰して力強いところを見せなければならない。特に最後の試合をしっかりとしめなければならないので、そこに注目をしていただきたいです。

【小笠原健さんコメント】
僕達、立海メンバーは前回の公演でたくさんのことを学び経験しましたので、それを生かして新しい青学メンバーが最後まで走りぬくことができるよう全力でサポートしていきたいと思っています。
勇輝(小越さん)も今までとは違うオーラ、たくましい存在感が出てきました。
多和田くんもとてもしっかりとした考えを持っている。青学メンバーがこれからもどんどん成長していくことを確信しています。
この青学のパワーに負けないように、立海も頂点を目指して再出発するという気持ちで取り組んでいます。
(部長の)幸村も帰って来ましたし、比嘉のメンバーもいいものを作ろうという気持ちが高まってきていますし、みんなで青学を倒しにかかろうと思っております(笑)!


いよいよ幕を開ける全国大会!熱い戦いをお見逃しなく!


<公演情報>
ミュージカル『テニスの王子様』青学vs比嘉
©許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト
©許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会

東京公演:日本青年館 大ホール 2012年12月20日(木)~25日(火)
大阪公演:大阪メルパルクホール 2012年12月28日(金)~2013年1月6日(日)
名古屋公演:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール 2013年1月9日(水)~13日(日)
仙台公演:東京エレクトロンホール宮城 2013年1月19日(土)~1月20日(日)
福岡公演:キャナルシティ劇場 2013年1月25日(金)~1月27日(日)
東京凱旋公演:TOKYO DOME CITY HALL 2013年2月8日(金)~2月17日(日)

<出演>
【青学(せいがく)】
越前リョーマ役/小越勇輝  手塚国光役/多和田秀弥
大石秀一郎役/山本一慶  不二周助役/矢田悠祐
菊丸英二役/黒羽麻璃央  乾 貞治役/稲垣成弥
河村 隆役/章平    桃城 武役/石渡真修
海堂 薫役/木村達成  堀尾聡史役/岩 義人
加藤勝郎役/三井理陽  水野カツオ役/小林瑞紀
【比嘉】
木手永四郎役/土井一海  甲斐裕次郎役/荒牧慶彦
平古場 凛役/染谷俊之  知念 寛役/吉岡 佑
田仁志 慧役/友常勇気
※田仁志の「慧」は、旧字体
【立海】
真田弦一郎役/小笠原 健  幸村精市役/神永圭佑
柳 蓮二役/水石亜飛夢  柳生比呂士役/味方良介
仁王雅治役/久保田秀敏  丸井ブン太役/安川純平
ジャッカル桑原役/塩田康平  切原赤也役/原嶋元久
【六角】
佐伯虎次郎役/内海大輔


<スタッフ>
原作:許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ・コミックス刊)
オリジナル演出・脚色:上島雪夫
音楽:佐橋俊彦
作詞:三ツ矢雄二
振付:本山新之助/上島雪夫

<ストーリー>
テニスの名門校・青春学園中等部(青学(せいがく))に入学してきた越前リョーマは、
アメリカのJr.大会4連続優勝の経歴を持つ、テニスの天才少年。
強豪揃いのテニス部で、その圧倒的な強さとテニスセンスを武器に、異例の1年生レギュラーとして活躍していた。
部長・手塚の不在という窮地に立たされながらも、激戦の末、青学(せいがく)は王者・立海大附属中を降し関東大会優勝を果たす。
その後、肩の治療を終えた手塚が九州から帰還し、万全の体制で挑む全国大会。
1回戦をシードで進んだ青学の緒戦の相手は、九州地区を制した武闘派集団・沖縄比嘉中。
個々の身体能力も高く、レギュラー全員が沖縄武術を体得している比嘉は、今大会ダークホースとの呼び声も高い。
一撃必殺サーブ・ビッグバンを打つ田仁志、裏手の左利き(レフティ)甲斐、そして「殺し屋」と呼ばれる木手など、新たな強敵が青学(せいがく)の前に立ちはだかる。


公式HP

テニミュ・モバイル




オケピ取材班 文・撮影:mamiko   監修:おけぴ管理人


12/12/03 「ESCOLTA(エスコルタ)」インタビュー

2012年12月3日10:00
「ESCOLTA」インタビュー


田代万里生さん、結城安浩さん、吉武大地さん

デビュー5周年を迎え、初のコンサートDVD発売、オーチャードホールでの
本公演とますます活動の場を広げている
ソリスト/ヴォーカルグループESCOLTA(エスコルタ)のみなさん。
「ESCOLTA Singing Drama 2013~Symphony~」に向けた
意気込みを伺ってまいりました。

と、その前に!
まずはこちら12月12日に発売となる前回のSinging Drama~愛のうた~
コンサートDVDについて振り返っていただきました。

コンサートDVDのプロモーション映像の副音声的に語っていただきましたので、
↓こちらの映像を再生させて「START」が表示されたら
もひとつ下の映像の再生ボタンを押して下さい♪


さすが、ESCOLTAのみなさんです!
これ、打ち合わせなしの一発撮り!
なんでしょう、このクオリティ♪

まだまだ話し足りない様子のお三方!
では、もうちょっと掘り下げてお話を伺ってみましょう。

―まず、オープニングです。紗幕が上がった瞬間のお気持ちは?

田代)
実はですね、DVD映像では綺麗に映っていますが・・・
舞台の上では、ある音が12分間鳴り続けるという音響トラブルがありまして。
ハーモニーと違う音がずっと聞こえる中で、すごく集中力がUPしました。

吉武)
コンサートのド頭で、けっこう大きな事故でね。

結城)
技術上、もう、しょうがなかったんですけど。
そのとき、万里生と大地を見たんです。そうすると全然ひるんでいなかったんです。

田代)
結城君、足ブルブルしてたよね
「どうすんの?どうすんの?」って(笑)

結城)
そうそう、もう足がガクガク。
生まれたての小鹿みたいに(笑)
いやいや、そんなことないですけどね、一応乗っかるタイプなんで(笑)

(一同爆笑)

結城)
なんか、ステージ上の二人から“しっかりお客様に向けてアピールしよう!”
というのがビンビン感じられて、僕も膝がパッと止まったんです(笑)
すみません、割と乗っかるタイプなんですよ。

(結城さん、サービス精神旺盛!!ありがとうございます。)

結城)
結果的に、お客さんにしっかりアピールできたかなと。
やっぱり一曲目、「GLORIA SIRENA 」の12分間はすごく大切だったと思うので!

吉武)
本当にみんな集中していましたね。

―そんなことが起きていたとは!客席からは全くわかりませんでした!
そして、この大曲を一曲目に持ってきたのはどうしてですか?

田代)
お客さんがびっくりするくらいのことをしようと一曲目に持ってきました。

気持ちとしては2時間なんとなくうまくやろうじゃなくて、
最初12分間で燃え尽きてやる!くらいの気持ちで行けたので、
それをDVDに残せたのはうれしいですね。


―続いて、楽器の演奏。田代万里生さんのピアノとっても素敵でした!

田代)
ありがとうございます(笑)
エスコルタのコンサートではいつもピアノ弾いていますね。

大学卒業してからは弾く機会は減りましたけどね、
大学卒業まではずっとピアノやっていたので、
歌よりはずっとキャリアは長いですね。
ただ、クラシックの曲しか弾いていなかったので、
弾き語りや即興演奏、コード譜だけで自分で
アレンジしていくというのはエスコルタで初めてやったことです。

吉武)
エスコルタのリハのときから万里生のピアノ、
結城君のギターとかでも合わせたりするんですよ。

―吉武さんはアコーディオンですね。

吉武)
エスコルタのステージで僕も何か弾けるようになりたいなと
アコーディオンチャレンジして、今ではソロのコンサートでも弾いていますね。

―結城さんはギター!

結城)
クラシカルなイメージのエスコルタでギター持てて良かったなと思っています。
なんか、ギターを持ってるだけで親しみやすい感じがしますよね。
クラシックだけどフォークのお兄ちゃんもいるんだってなるとね(笑)

田代)
そうそう、結城君、髪長かったしね(笑)

(一同笑)

―そして、コンサートでは客席下りも盛り上がりましたね!

田代)
いつもはアンコールなんかで客席登場していたので、今回は思い切って
本編の真ん中でやってみました(笑)
お客さんもまさかここでくるとは思っていなかったようで、
とてもビックリされていましたね。

結城)
出来れば2階3階席まで行きたかったんですけどね。

田代)
そういえば、結城君、ハイタッチばっかりしていて歌詞忘れたんだよね(笑)

吉武)
DVDにばっちり映ってますよね。
CD音楽とはまた違う感じになってます。

(ぜひ、DVDでご確認くださいませ~)

結城)
本当はね全員とハイタッチしたかったんです!

―これからも客席下りはありですか?

吉武)
もちろん、機会があればやりたいですね。
会場の作りにもよりますが、その気持ちはいつでもあります!!

―では、最後、コンサートが終わった瞬間はどんなことが浮かびましたか?

田代)
よくこれだけの曲を歌い切ったなというのが率直な気持ちです。
お客さんがとても充実した拍手を送ってくださったので、良かったなというのも
ありました。

吉武)
いつまでもこの時間が続けばいいのにって思いましたね。
2時間以上やってたと思うんですけどね。
もっともっと歌っていたいなって思いました。

結城)
実は、最後大地が足を引っ掛けてこけたんです。
もちろん、それも映ってるんですよ。
奇跡のテイクが撮れました。

でも、それがけっこう重症(捻挫)だったりして。
大地の足心配だし、終わった感があるし、お世話になった方に
ご挨拶しなきゃいけないしで、なんかわかんなくなっちゃった(笑)

三人)
最初と最後、足ブルブル。

(一同爆笑)

―いろいろ乗り越え、支え合って。愛が深まりましたね!

結城)
年に何回かしか大地と万里生とハグしませんけど(笑)
ああいうときは、グッとしたいなという感じになりますね!

―そして、次回!場所をオーチャードホールに移し、サブタイトルはSymphony(シンフォニー)ということですが!

吉武)
次回はホールがクラシックの殿堂とも言われているオーチャードホール!
エスコルタのクラシカルな楽曲がさらに活きるようなコンサートになります。

田代)
編成もクラシカルなメンバーをそろえて、サウンド的にも
今までのSinging Dramaとは違う音でお届けしようと思っています。

結城)
まだお話しできないこともありますが、とにかく
“シンフォニックな感じ”です!
編成も大きくて、Singing Drama史上では最大です!

吉武)
それに伴って楽曲についてもね、今までやってきていないスタイルにしたいですね。

田代)
とにかく、Singing Dramaも30回目なので、一番豪華なコンサートになります!
毎回歌う曲も全然違う形でお聞きいただけると思うんです。
本当に楽しみにしていただきたいです。
と言いながら、実は僕らが一番楽しみだったりします。
頑張ります!

吉武)
そうだね、僕たちもそれに合わせて歌い方など、いろいろなものが
変わってくると思うので、その中で新しいエスコルタを見つけていきたいです。

結城)
節目のコンサートなので、エスコルタの三人の声の響き方、リハーサルから
もう一度しっかり作り上げていきたいなと思ってます。お楽しみに!

―はい、楽しみです!
今回も素敵なお話ありがとうございました!

では、最後に動画コメントをいただきました!!!!

そして、この公演の一般発売に先駆けて、
1階席保証でのおけぴ先行枠をご用意!
送料おけぴ負担!お申込お待ちしております。

お申込はこちらから

<公演情報>
「ESCOLTA Singing Drama 2013~Symphony~」
2013年2月24日(日)開演16:30 @Bunkamuraオーチャードホール
ESCOLTA公式HP

<DVD情報>
「ESCOLTA Singing Drama 2012~愛のうた~」DVD
2012年12月12日(水)発売
【価格】6,090円(税込) 
【発売元】キョードー東京/ホリプロ
ESCOLTAはじめてのコンサートDVD。
2012年9月16日、東京国際フォーラム ホールC
での全曲+にっぽん丸&屋久島特典映像を収録!


おけぴ取材班:おけぴ管理人、chiaki / 撮影:おけぴ管理人

12/12/27 ダブルブッキング!ダブル稽古場レポ

2012年12月27日(木)12:30
「ダブルブッキング!」ダブル稽古場レポ


柏木幸太郎=中村誠治郎さん=星川光?!

「本多劇場」、「劇」小劇場、小劇場「楽園」
下北沢にあるこの3つの劇場で、
同じ時刻に開演し、同じ役柄、同じ時間軸で進行!

この楽しさ、凄さをぜひ一人でも多くの方に知って欲しいと思い、
今回、おけぴ“ダブルブッキング!”ダイジェスト映像を作ってみました!
(移動中やアナウンス含め全て“上演中”の映像です。天空旅団ダダンダダン!!)

出演者は役のまま各劇場を行き来!

下北沢という街全体を舞台にした、
演劇好きにはたまらない試みでも話題の
「ダブルブッキング!」のお稽古場に潜入してきました♪

香磐表(出演者の出番表)をちらっとみせていただいたのですが、
本多劇場、「劇」小劇場、楽園への出演予定時刻が分単位で、色分け表示!!
(同時進行なので、ちょっとでもずれると大変なわけです!)

お話を簡単にご紹介しますと、
「劇」小劇場で初日を迎える“デニスホッパーズ”座長の柏木幸太郎(中村誠治郎さん)と
本多劇場で初日を迎える“天空旅団”出演の星川光が
同一人物ではないかという情報がネットに流れ、
それが事実だとわかったことからはじまる大騒動!!

まずこちら「本多劇場」では
老舗絶叫劇団“天空旅団”の初日公演の熱いゲネプロの真っ最中。
冒頭から天空旅団の熱さ(暑さ)全開です!
(abc★シリーズで有名な利根川渡(柏進さん)のあの劇団天空旅団です!)


中央は水谷あつしさん、その左が柏進さん=利根川渡!ダンダダン!


その頃「劇」小劇場では、若手劇団“デニスホッパーズ”が初日公演直前。
本番まで2時間だというのに、座長・柏木幸太郎の企みがばれて
劇団員がボイコット!という状況。
裏方スタッフ二人による、さぁどうしようねぇという、
ゆるゆるな感じではじまります(このゆるさがまた楽しい!)


照明助手と制作アルバイトの演劇トークも楽しい♪(林修司さんと秋元麻衣さん)

この上の二つの写真が、同じ時刻に二つの劇場で上演されているのです!
二個前の写真の右上にいるのが柏木幸太郎で、彼はこのゲネ終了直後に、
劇小劇場にダッシュします!(実際に劇場の外を走って劇小劇場に移動!)
そして一個前の写真の「劇」小劇場に実際に飛び込んでくるのです!

このように、本多劇場と、「劇」小劇場という二つの劇場の間を、
実際の劇中の設定と同じように、役者さんが行き来!
お芝居も全てつながっているんですね。

さて、ではもう一つの劇場「楽園」はどうなってるのか。
「楽園」には、モニターが設置され、本多劇場と「劇」小劇場の様子が
リアルタイムで表示されますので(音声は出ないですが)、
本多劇場と「劇」小劇場が今どのように進行しているのかを同時にお楽しみいただけます!
もちろん役者さんも楽園を“通ります”し、
楽園で”作業”したりもしますので、お芝居もたっぷり味わえます♪

出演者は総勢25名!
ストーリー上の設定は同じなのですが、
本多劇場は、天空旅団の劇団内事情を中心に、
「劇」小劇場ではデニスホッパーズの劇団内事情を中心に描かれます。
一つの劇場でもストーリーは完結しているので、
両方を観ないとわからないことはありません。
でも、両方を観ると、
「あそこの台詞の意味はこうだったのか!」
「あの時、裏でそんなことが起こっていたのかー!」
「そんなキャラだったのかー!」
「そこがそうつながっていたのかー!」
「えぇぇぇーー!それはありなのかー!」
といったことがわかってしまったりします!
これがわかった時のまぁなんと面白いこと!


「劇」小劇場冒頭で登場していた秋元さん、本多劇場で大活躍!

どちらのストーリーも演劇への情熱溢れるがゆえの
葛藤あり、トラブルあり、アクロバットあり、劇中劇あり、劇団内恋愛あり!


天空旅団主演男優と主演女優(折井あゆみさんと鈴木勝吾さん)

両劇団の役者さんはもちろん、
舞台監督、照明、照明助手、音響、制作、制作アルバイト、
折込みにきた劇団員、演劇誌ライター、幼なじみ、元劇団員のスター俳優など、
裏方の方達も含めて、いろーんなキャラクターが登場します!
伏線、いい話もてんこ盛り!
一人一人に優しくSPOTがあたるのもいい♪


結構物語の鍵的な3人(左から奈木野美幸さん、奥田努さん、花屋(!!)の福井啓太さん)



いい味すぎる愛されキャラな3人(左から本川翔太さん、松岡卓弥さん、山森信太郎さん)



本多劇場制作部・韮崎洋二郎(平山佳延さん)の発言にもご注目♪



「劇」小劇場に乗り込んだ天空旅団の面々は!
左からマッチョさん、福井啓太さん、郡司みわさん、中村誠治郎さん、三枝翠さん、柏進さん、水谷あつしさん



つっこみが絶妙な川本裕之さん、動きにもご注目の知念紗耶さん



幸太郎の幼なじみ(中澤丈さん。左から二人目)の凄いキャリアとは!

天空旅団出身の売れっ子スター俳優・藤崎(藤田玲さん)の絡みも見所!


藤田玲さん

劇小で二人が対面!中央は演劇誌ライター役の山咲広美さん

「ナチュラルに、リアルにって・・・演劇は虚構だろ!」
「どうしてお客さんが入らないんですか、古臭いんですよ!」
まったくタイプの違う両劇団の“思い”がぶつかり合います。


チャーリー若松(水谷あつしさん)の言葉が熱い!その隣はヒルタ街さん、折井あゆみさん

さぁ、このダブルブッキングをどうする幸太郎!
天空旅団の初日はどうなるのか!
デニスホッパーの舞台はどうなってしまうのか!

数多くの演劇人の思いが染み付いた街、下北沢。
芝居愛に溢れ、笑いに溢れた、楽しく熱いバックステージドラマ。
表も裏も、そのまた裏まで楽しめそうな仕掛けがいっぱいです!

天空旅団的な視点の「本多劇場」でがっつり観て、
デニスホッパー的な視点の「劇」小劇場で裏的に楽しんで、
「楽園」でリアルに同時進行な両方を観て、
その後は道路やみん亭(!!)で観て・・・と
楽しみ方が何通りもある舞台です!
休憩なしの1時間40分。
2013年、初観劇にもオススメの1本(3本)です!!

<余談>
ちなみに、お稽古も、3つのお稽古場をかりて
その間を実際に行き来されてます!
(しかもお稽古場は階段での移動!大変そう!)

<公演情報>
「ダブルブッキング!」
2013年1月9日(水)~20日(日)
本多劇場/「劇」小劇場/小劇場「楽園」

<出演者>
中村誠治郎
鈴木勝吾
松岡卓弥 (サーターアンダギー)
福井啓太
本川翔太
林 修司 (ルドビコ★)
奥田 努(Studio Life)
平山佳延
松井基展
川本裕之
マッチョ (PADMA)
山森信太郎 (髭亀鶴)
中澤 丈
富田麻帆
折井あゆみ
秋元麻衣
知念紗耶 (G-Rockets)
奈木野美幸
ヒルタ街 (散歩道楽)
三枝 翠
郡司みわ (はちみつシアター)
山咲広美 (チェリーブロッサムハイスクール)
藤田 玲
柏  進
水谷あつし


中村誠治郎さんのこの表情は!?(隣は富田麻帆さん)

おけぴ取材班:おけぴ管理人、chiaki 撮影:おけぴ管理人

12/12/27 「詭弁・走れメロス」ゲネプロレポート

2012年12月27日(木)
青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」ゲネプロレポ


今年一番の“くだらなさ”(←褒めています!)に、
シャッターを切る手の震えがとまらないっ!!


武田航平さん扮する“阿呆学生”が
京都の街を疾走する
青春音楽活劇「詭弁・走れメロス」ゲネプロの模様をお届けいたします!


京都の学び舎にそびえ立つ“阿呆の双璧”
詭弁論部員・芽野史郎(武田航平さん:写真上)&芹名雄一(山下翔央さん:写真下)。


「詭弁論部に芽野と芹名あり」と謳われたふたりの
“異様にめんどくさい”友情物語が
京都の街を舞台に迷走気味に展開、
観客の心を弄びます!

お稽古場レポでもお伝えしたとおり、
大の大人たちがひたすら走り、歌い、ハモリ、意地をはる様子に
お腹の皮がよじれそうに・・♪



武田航平さん演じる主人公・芽野の身代わりとして
人質になる親友・芹名。
真顔のままで・・・歌います!



紅葉が美しい嵐山で叫ぶ、ふたりの阿呆青年。



マドンナ・須磨さん(新垣里沙さん)の“やさしさのチラリズム”も絶妙です!



この、お肌の“ツヤツヤ感”、伝わりますでしょうか?
市川しんぺーさん演じる、恐怖の図書館警察長官。
はたして彼の純情は報われるのか!?


ここまでお読みになって
「なんのこっちゃ??」な方、
ぜひこちらの 稽古場レポ をご参照ください!
(演出の松村武さん、武田航平さん、市川しんぺーさんが、
作品の内容を語るインタビューあり♪



森見登美彦さんによる原作小説の世界観を大切に、
めくるめくようなスピードで進んでいく、芽野の逃走劇。



この3人の存在が“京都の街”そのもの、といった感がある
小林至さん、西村直人さん、小手伸也さん。
そのあまりにもナチュラル(笑)な変身ぶりが素晴らしい!



屈強な“自転車にこやか整理軍(写真左下:上田悠介さん 右上:高木俊さん)”による
執拗な追跡をかわし、



生湯葉を愛する須磨さんのお手製猫炒飯の誘惑をも断ち切って、
“月並な友情”に背を向けるべく逃げ続ける芽野。

ものすごくクールな顔をして、ものすごく阿呆な親友・芹名の期待に
応えることはできるのか!?

個性的なのにも程がある!と説教をしたくなってしまうほどの
強烈キャラクターを嬉々として演じる武田航平さん、山下翔央さん、そして新垣里沙さん。
あっぱれ!な3人の熱演に大拍手!



あらゆる学生の秘密を掌握している恐怖の図書館長官を
純情可憐に演じる市川しんぺーさんも最高です♪


観劇前に京都の街(出町柳に百万遍etc・・主に京○大学周辺)の位置関係を
ざっくりと頭に入れておくと、より楽しめること間違いなし!

どシリアスな顔で、ど阿呆な台詞ばかりを滔々と語る
芽野と芹名の、ど阿呆な青春。
阿呆、阿呆言ってすみません!でも本当に阿呆の極み!
気持ちのいいほどに阿呆に徹する、愛情いっぱいの舞台です♪



芽野の逃走劇、その先にあるものとは・・・!?

このレポートを読んでも、まったくどんな舞台か想像がつかない、という皆様!
大丈夫です!
すべて台詞が教えてくれます(笑)!


ぜひ劇場で、この阿呆らしくも壮大な友情物語に身を任せて、
思い切り笑って、
最後にほんのすこしの涙(?)を流していらしてくださいませ♪


<公演情報>
アトリエダンカンプロデュース 青春音楽活劇
「詭弁・走れメロス」
2012/12/27(木)~12/28(金) KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ (神奈川県)
2013/1/4(金)~1/17(木) 博品館劇場 (東京都)
2013/2/2(土) サンケイホールブリーゼ (大阪府)
<キャスト&スタッフ>
原作:森見登美彦(祥伝社文庫「新釈 走れメロス」より)
脚本・演出:松村武
音楽:土屋玲子
ステージング:小野寺修二
出演:武田航平/山下翔央/新垣里沙/西村直人/小手伸也/小林至/高木俊/上田悠介/市川しんぺー


<あらすじ>
「詭弁論部」に籍を置く阿呆学生・芽野史郎。汚い下宿で惰眠をむさぼり、落第を重ねてきた芽野は、ある日の午後、一大決心をする。「たまには講義に出てみるか」
彼が大学構内へ入っていくと、辺りはお祭り騒ぎであった。今日から学園祭が開幕していたのだ。
芽野が部室の方へ歩いてゆくと、その扉は閉ざされ、路上に置かれた炬燵にあたっている詭弁論部部員たちが見えた。訊けば先日、図書館警察の長官が率いる「自転車にこやか整理軍」なる屈強な男たちが乗り込んできて、部室が閉鎖され、代わって「生湯葉研究会」の看板が掲げられたというのだ。
怒った芽野は「生湯葉研究会」の看板を引きはがしにかかるが、「自転車にこやか整理軍」の手によってその身を捕えられ、図書館警察長官の前に引き出されてしまう。
誰も信頼しないという長官は、芽野にある約束を持ちかけた。部室を返してほしければ、グラウンドに設営してあるステージで、楽団の演奏する「美しき青きドナウ」に合わせてブリーフ一丁で踊り、今宵のフィナーレを飾って見せろというのだ。
芽野はもちろん踊ってみせると約束するが、これから姉の結婚式に出なければならないため、一日だけの猶予を乞う。明日までに必ず戻ってくるという芽野を全く信じない長官に、芽野は自分の身代わりとして、詭弁論部の無二の親友・芹名を人質として置いてゆくことを約束してしまう。
連れてこられた芹名は、無言で頷き、芽野と固い握手を交わした。
校舎から外へ駆けだす芽野。
「まあ友情とやらを信じることだね」長官は、芹名に言う。
「あいつは戻らんぜ。あいつに姉はいないよ」芹名は、傲然と言い放った。
「俺の親友が、そう簡単に約束を守ると思うなよ。」
かくして、芽野の逃走劇がはじまる。
三条河原のマンガ喫茶から、河原町の路地裏を駆け、烏丸の地下道を逃走、嵐山で倒れ、北野天満宮、乙女に誘われ鴨川デルタへ――
果たして、芽野は逃げ切れるのか!?
阿呆学生が桃色ブリーフと友情(?)を賭け、古都を疾走する!


公演HPはこちら!



オイシイところをかっさらっていくマドンナ須磨さん。
これまでのイメージを覆す小悪魔(大悪魔?)な新垣里沙さん、キュートです♪




オケピ取材班 文・撮影:mamiko   監修:おけぴ管理人


13/01/03 ミュージカル「光化門恋歌」舞台公開レポ

2013年1月3日13:00
ミュージカル「光化門恋歌」レポ

明治座創業140周年記念として2013年元旦に開幕!
ミュージカル「光化門恋歌(こうかもんこいうた)」のレポートをお届けします。

ひとつひとつの言葉が、目の前に広がる景色が、優しい歌声が・・・
全てが美しい舞台です。
そんな印象を抱く韓国オリジナルミュージカル「光化門恋歌」。
一人の女性を深く深く愛した男・サンフン、愛と痛みを与えた男・ヒョヌ、
そして二人の男に愛された女・ヨジュ。
三人の切ないラブストーリーが今は亡き韓国ポップ・バラードの父
イ・ヨンフン氏の珠玉のナンバーによるミュージカルに!

今回舞台の様子を少しでもお伝えできればと思い
おけぴ映像レポを作ってみました!

中央に逆三角形の八百屋舞台、両サイドに2台の真っ白なピアノ、
シンプルな舞台は小道具や照明などで現在と30年前、「民主化の春」と呼ばれた
学生運動の盛んだったころの光化門の街を行き来します。

それをとってもわかりやすく、しかも効果的に見せてくれるのが、
過去のサンフンと現在のサンフン、一人の登場人物を二人の役者が
演じるというアイデア!!


こちらの写真中央で二人の役者さんが重なり合っていますよね!
それが(手前)現在のサンフンと(奥)過去のサンフンです。

物語は大成功をおさめた作曲家サンフンのもとを一人の青年が訪ねるところ
から始まります。

青年とサンフンの会話はやがて思い出の中の若き日のサンフンの物語へと
シフトしていきます。流れが美しい!
物語の簡単解説は公式サイトさんにわかりやすく紹介されています!
(若干ネタバレあり)
光化門恋歌簡単あらすじ(公式HP )


ヒョヌ役ソンジェさんと若き日のサンフン役イ・チャンヒさん

それぞれの役の印象は
サンフンは想いを打ち明けず、言葉ではなく音楽で伝えようとする
恋に臆病な男性。そしてヒョヌを弟のように可愛がるサンフン。
不思議ともどかしさは感じないのです。。。彼の中でしっかりと納得して
彼の道を歩んでいるから?
それとも、音楽を作り出すことで、彼の想いは昇華されていたのでしょうか。
ただそれだけに、そんなサンフンが葛藤し感情を露わにする
シーンは彼の痛みが自分のことのように胸に突き刺さります。

ヒョヌはちょっといたずらっ子、典型的年下ボーイ!
と見せかけて、男らしいところもあったりして、ドキッとしてしまうのは
ヨジュ姉さんだけでないはず!
なんかわかるーー、そのギャップに弱いのよねぇ!
という方も多いのでは?
同朋との絆は強く、決して仲間を裏切らない、そして民衆のために戦う。
なかなかどうして魅力的な男性です。

ヒロイン、歌姫ヨジュはキラキラした笑顔の可愛らしい女性。
歌手になることを夢見ていた彼女は憧れの作曲家サンフンに
見いだされ、その才能を開花させ・・・物語の中で一番“変化する”のが
彼女かもしれません。
少女から女性にそして・・・ヨジュの決断に涙です。

他にも彼らの周囲の音楽プロデューサーやマネージャーのシーンは
もう一つの恋物語。
芝居はポップでキュートでコミカル路線ですが、歌の迫力やうまさは
半端ないです!!

他にもサンフンを訪ねたジヨン青年の若さあふれるステージ、学生運動の
仲間たちの激しさ、闘争をダンスで表現するアンサンブルのみなさん。
見どころ聞きどころ満載の舞台です!
歌い上げの印象の強い韓国ミュージカルですが、こちらはバラードの
名曲ぞろい。穏やかなナンバーでの豊かな歌の表現力も
お楽しみいただけます。じわじわきます!


舞台も客席も一緒になって盛り上がるカーテンコールも大好き!

そして!冒頭でもご紹介したカーテンコールではキャストのみなさんは
ノリノリで歌&ダンスを披露してくださいます。
いつも一歩引いて遠くで見守っていたサンフン役から離れ、
ダンスダンスな姿にも癒されました♪
カーテンコールは全公演撮影OK!
マナーを守って楽しい思い出にしましょう。
拍手とカメラ、両立させる技を磨きたい・・・笑

公演後にはハイタッチ会が開催される日もございます。
こちらは1月3日に開催された、東京にいらっしゃる
東日本大震災で被災した方々を招いての観劇会&ハイタッチ会の様子です。


国、言葉を越えて人を笑顔にする、舞台の素敵な力ですね。

最後に2008年に49歳という若さで亡くなった、この作品の楽曲を
生み出したイ・ヨンフン氏の言葉を一つご紹介。

「何かを手に入れるためでなく、作り出す喜びを持って
音楽を続けられますように。」

どこか劇中のサンフンと重なるような、美しく崇高な言葉です。

明治座創業140周年記念 ミュージカル「光化門恋歌」(こうかもんこいうた)

<公演日程>
2013年1月1日~26日

<キャスト>
現在のサンフン役/パク・ホサン、コ・ヨンビン
過去のサンフン役/イ・チャンヒ、ユン・ヒョンリョル、ユンホ(東方神起)
ヨジュ役/リサ、チャン・ウナ
ヒョヌ役/ジオ(MBLAQ)、スンホ(MBLAQ)、ソンジェ(超新星)、キム・テフン
ジングク役/キム・テハン
ジョンスク役/キム・ヨンジュ、ヤン・コンニム
ジヨン役/キム・テフン、パク・ヒョンシク(ZE:A)、
チェ・ミンファン(FTISLAND)、ソンギュ(INFINITE)、ウヒョン(INFINITE)

※配役はステージによって異なります。
※韓国語上演・日本語字幕あり

明治座HP内 公演特設ページ

光化門恋歌公式HP


コ・ヨンビンさん、イ・チャンヒさん、リサさん、ソンジェさん(超新星) 劇場でお待ちしています!

おけぴ取材班:chiaki 動画撮影&編集:yoshida 監修:おけぴ管理人

13/01/08 『教授 ~流行歌の時代とある教授の人生~』制作発表会

2013年1月8日
『教授 ~流行歌の時代とある教授の人生~』制作発表会

時代に寄り添う歌謡曲と、風変わりなある学者の人生。
五木寛之さん原作、鈴木勝秀さん演出、
椎名桔平さん主演の舞台『教授』の制作発表会が行われました。


(写真左から
佐々木喜英さん 高橋一生さん 椎名桔平さん 田中麗奈さん 岡田浩暉さん 中村中さん)


五木寛之さんのエッセイ『わが人生の歌がたり』をもとに、
昭和の時代を彩った名曲と、
風変わりな生き方を貫く免疫学教授、
そしてその助手との奇妙な純愛が描かれる舞台『教授』。

これまでにも『ベント』『レインマン』『異人たちとの夏』など
数々の舞台でタッグを組んできた椎名桔平さんと鈴木勝秀さん。
今回の舞台は、おふたりが“いつか芝居にしたい”と話し合っていた世界観と
五木寛之さんのエッセイが融合した
初のオリジナル作品とのこと。

正式タイトルは
『教授~流行歌の時代を、独自の価値観で生きた歌好きの免疫学者、そして、観念的な恋愛に己を捧げた助手~』
と、内容の説明がバッチリ入った驚きの長さです!

長い、と言えば椎名桔平さん演じる教授は、
実際にお腹の中に長―い寄生虫を飼っている設定ということで・・。
なにやら色々と謎が深まる世界観に期待が高まりますね。

さらに!
全公演後に豪華ゲストを迎えた「昭和クロニクル」アフターライブ付きという
ゴージャスな試みも楽しみなこちらの舞台。
一体どんな作品となるのか、
出演者の皆さんと演出の鈴木勝秀さんのコメントから、
そのヒントが見つかるかもしれません。



【演出・鈴木勝秀さんコメント】
1960年代の安保闘争、70年代の大阪万博など
日本が経済成長を遂げた時代を
3つのパートに区切って取り上げています。
日本全体が浮かれてどんどん成長をしていく中で、
ひとりそれとは関係なく“寄生虫学”を研究していた教授に焦点を当てまして、
社会の動きとは関係なく、
経済が全ての人間活動の中心ではない、というところで生きている人間の姿を通して、
今の日本社会の問題点を浮き彫りに出来ればなと思っています。

<椎名さんの役柄について>
椎名さんには寄生虫の研究をずっと続けている男を演じてもらいます。
彼と社会との繋がりは“流行歌が好き”ということ。
当時は老若男女、国民誰もが同じ歌を同じように歌えたという時代であります。
また彼の背景には謎めいた部分もありまして、
その謎は芝居の最後の部分で明らかにされますのでお楽しみにしていただきたいですね。

<田中麗奈さんの役柄について>
彼女は学生運動に参加していて、そこで教授と出会うんですね。
そしてなぜか、なぜだかはわからないけれども(笑)、
教授に惹かれていき、その後12年間にわたって教授の助手として仕えていきます。
“プラトニックを全うしたふたり”というのがこの芝居の大きなテーマ。
とにかく何もしないんです!
何もしないんだけれども恋愛感情を持ち続けて
最後まで貫くというのがこの芝居の縦軸ですね。

<高橋一生さんの役柄について>
彼が演じるのは全学連の活動家でありながらも、
すぐに体制側に転向して厚生省の役人になった男です。
体制側に身をおいて時代の動きの中で自分になにができるのだろうかとずっと考えている男。
そのことを“臆病者のとる手段だ”なんて言ったりもするのですが、
日本の経済、国が大きくなっていくのにあわせて育っていった青年を演じてもらいます。

<佐々木喜英さんの役柄について>
彼が演じるのは・・若い男です(笑)。
役柄はいまはまだ謎のまま明かせませんが・・最後に大暴れしてもらいます!

<中村中さんの役柄について>
昭和の歌謡曲の中から“名曲”といわれるものを7~9曲ピックアップして
生でピアノの弾き語りをしてもらいます。
楽曲も当時のまま再現するのではなく、ジャジーにしたりロックにしたりと相談中です。
五木寛之さんに1曲、詩を書いていただきたいなと思いお願いしたところ、
あっという間に9曲も書いていただきまして。
「1曲でいいんだけどな・・」と嬉しくも困りながら、涙をのんで1曲に絞らせていただきました。
これに中村中さんが曲をつけまして、
懐かしく感じのよい流行歌の雰囲気を持つ曲が出来上がりました。
もちろんこの曲は劇中で使っていきます。
もしかしたら出演者の中でも歌う人が出てくるかもしれません。
そのあたりはこれから稽古をしながら作っていこうと思っております。



五木寛之さん作詞の劇中歌『グッバイ・Love Song』を取材陣に披露する中村中さん
(どこかレトロな感じの歌詞と、甘さとほろ苦さのバランスが絶妙なメロディ。
深くて、暖かくて、ふっと力が抜けるような、
独特の艶のある歌声に聴き惚れてしまいました♪)




【椎名桔平さんコメント】
3年くらい前から、またスズカツさん(演出の鈴木さん)と一緒になにかやりたいね、と言っていたんです。
ある映画に非常に触発されまして
“こんな世界を表現したい、こんな人物が出てきて、
舞台構成はこんな感じで・・”と話し合っていたのですが、
なかなか実現せずに半ば諦めかけていたところ、
五木寛之先生のエッセイをベースに
僕達が話し合っていた世界観を融合させた舞台を上演できる運びとなり、
本当に嬉しく思っています。
(ある映画とは?)
『リービング・ラスベガス』という映画です。
ニコラス・ケイジが主演でアカデミー賞をとった作品ですね。
(教授の役について)
1960年代、戦争の名残があったり学生運動があったりという時代に、
なぜ寄生虫学だったんだろうというところが興味深いですよね。
彼は自分の体に寄生虫を入れていて、
自分の寿命を少しずつ寄生虫に分け与えながら人生を与えていくことを選んだ人間です。
その生き方、生き様をこれから稽古場で戦いながら表現していきたいと思っています。
ノーベル賞の山中教授に負けないような教授像を作って行きたいと思います!



【田中麗奈さんコメント】
学生運動の最中に教授に出会い、魅了され、
とことんプラトニックに教授を愛する女性の役です。
教授の中に寄生虫が棲んでいて、命が短くなっていくことを知りながらも
全てを受け止めて教授を愛し抜くという女性。
暖かくて優しいところもあるのですが、
大きなエネルギーを持っていてどんな男性にも負けないような心の強さのある女性ですね。
今はまだ稽古場でついて行くのに必死ですが、
これからどんどん役を体になじませて、本番では舞台上で心を解放して表現できれば。
舞台出演が久しぶりで、(舞台作品への)出演自体がまだ3回目なので緊張しています。
椎名さんと鈴木さんがこれまで何度も組んでいらっしゃるとのことなので、
まずはそこについていこう!と作戦を練っています(笑)。




【高橋一生さんコメント】
行政側から改革をしようとする青年の役です。
時代背景などいろいろありますが、
台本を読んで感じた“若者”というものを、
そのままやって欲しいと鈴木さんから言われました。
普遍的な「若者」「青年」というものを表現したいです。




【岡田浩暉さんコメント】
助教授役を演じます。
この役は高度成長期における「平均的な日本人」という立ち位置かなと思っています。
僕も昭和の生まれなので、高度成長期に向かっていた自営業の両親の背中など
その頃のことを思い出しつつ作品に投影して行きたいですね。



【佐々木喜英さんコメント】
教授に関係する若い男を演じます。
物語の最後の最後に出てきて、大暴れをして帰っていく役です(笑)。
ちょっとでも話すとネタバレになってしまうので、あまり多くを語れないんです。
椎名さんと絡むことが多い役で、プレッシャーも感じていますが、
稽古や本番を通して出演者の皆さんのお芝居を近くで見て、感じて、
僕自身も成長して行きたいと思っています。




【中村中(あたる)さんコメント】
シンガー役を演じます。
“中村中”と書いて、上から読んでも下から読んでも“なかむらあたる”でございます。
・・・記者の皆さん、お静かですね(笑)。
みなさんにとって「歌」ってどんな時に聴きたいものですか?
私は「歌」というのは、病めるときも健やかなる時もいつでもそばにいて、
必要なときに力を貸してくれるものだと思っています。
今回私が演じるシンガー役は「歌」と同じようにみんなのことを見守っています。
加えてお芝居の後にはアフターライブがありまして、こちらも大きな見どころだと思います。
ゲストの方もとても豪華です。
そして何よりも!今回、原作の五木寛之さんとの共作でテーマ曲を書き下ろさせていただきました。
今、音楽を作る現場ではデジタルなデータのやり取りであったり、メールで要件を済ませたりと、
共同作業者の顔も見られず相手の温度も感じられないという場合があったりもします。
でも五木さんとは何度も何度もお会いして、
会えないときにはお手紙でやりとりさせていただき、
心をこめて曲を作りました。
この曲にもぜひ注目をしていただきたいです。




助手の女性から見た、奇妙な教授との12年間の中から、
“昭和35年(1960年)”“昭和41年(1966年)”“昭和47年(1972年)”をピックアップして、
三部作形式で描かれるという舞台『教授』。

公演の終了後には毎回、昭和歌謡の名曲を1曲取り上げ、
日替わりの豪華ゲストと中村中さんが曲にまつわるエピソードをレクチャー、
最後に演奏を披露するというアフターライブ「昭和クロニクル」が開催されます。

こちらの日替わりゲスト、本当に豪華です!
山崎育三郎さん、石井一孝さんといったミュージカルファンにお馴染みの方から、
独自の世界観を持つ歌姫・一青窈さん、元ちとせさん、そして山崎ハコさん!
さらに中尾ミエさん、由紀さおりさん、木の実ナナさんら大御所の皆様の出演回もあり♪
さらにさらに鈴木雅之さん、加藤登紀子さん、クミコさん、ジェロさん・・etc、etc・・と、
時代を駆け抜けた著名なシンガーのみなさんの顔ぶれに圧倒されます!
お芝居&アフターライブで、ゴージャスな昭和にひたることができそうですね。


最後に、「思い出に残っている昭和歌謡は?」という質問への
出演者のみなさんの答えをご紹介。
みなさん、けっこうキャラクターが出ているような気もします。
ぜひ観劇前に曲のチェックを♪

【椎名桔平さん】
母親が大好きでよく口ずさんでいた「ブルー・ライト・ヨコハマ」。
当時はあまり意味も考えずに大声で歌っていましたね。

【田中麗奈さん】
中島みゆきさんの「時代」が好きです。大変なことがあっても、
時が流れてきっと過去になるからというメッセージにとても励まされたことがありました。

【高橋一生さん】
「グッド・ナイト・ベイビー」ですね。
祖母がよく口ずさんでいました。

【岡田浩暉さん】
山口百恵さんの「ひと夏の経験」。
“♪あなたに~女の子のいちばん大切な~ものをあげるわ”ですね。
小学校1年生くらいの時に聴いていて、
内容はわからなくてもなんだかすごい曲だなあと思っていました(笑)。

【佐々木喜英さん】
僕は昭和生まれといっても、昭和の時代を1年しか生きていないので・・(笑)。
父が山口百恵さんが好きで「赤いスイートピー」などを聴いていた記憶があります。
(それは松田聖子さん!と周りの皆さんからツッコミがありました(笑))

【中村中さん】
初めて買ったCDが研ナオコさんの「泣かせて」という小椋佳さんが書いた曲でした。
研ナオコさんが歌われると本当にモテなさそうといいますか(笑)、
本当に悲しい曲に感じられて、歌い手と曲がマッチした時に曲が化ける、
名曲が生まれるということを初めて知った曲でした。


劇中で歌われる曲については秘密とのことでしたが、
1曲だけ「アカシアの雨」というキーワードだけが明かされました。
西田佐和子さんが歌い、
数々の歌手にカバーされている名曲「アカシアの雨がやむとき」のことと思われます!
鈴木さんによれば“かなり大きくテーマに絡んでくる”とのこと。
いったいどのように劇中に登場するのか、
教授と助手の“プラトニックな純愛”にどのような彩りを与えてくれるのか・・?

是非劇場で、目、そして耳でクールな“昭和”を感じていらしてください!

<公演情報>
2013年2月7日(木)~2月24日(日)  Bunkamura シアターコクーン

スタッフ
Based on:五木寛之作 「わが人生の歌がたり」角川書店刊より
構成・演出:鈴木勝秀
音楽監督・弾き語り:中村 中

キャスト
椎名桔平/田中麗奈/高橋一生 /
岡田浩暉 坂田 聡 伊達 暁 佐々木喜英 上條恒彦 /中村 中

「昭和歌謡クロニクル」Special Guest
2月7日(木)19:00 中尾ミエ
8日(金)19:00 山崎育三郎
9日(土)14:00 佐々木喜英/19:00 鈴木雅之
10日(日)13:00/18:00 山崎ハコ
11日(月)14:00 元ちとせ
13日(水)14:00 園まり/19:00 坂井邦先
14日(木)19:00 由紀さおり
15日(金)19:00 松原健之
16日(土)14:00/19:00 クミコ
17日(日)14:00 加藤登紀子
18日(月)19:00 五木寛之(スペシャルアフタートーク)
20日(水)14:00 石井一孝/19:00 木の実ナナ
21日(木)19:00 一青窈
22日(金)19:00 ジェロ
23日(土)14:00 尾藤イサオ/19:00 岡田浩暉
24日(日)14:00 上條恒彦

アトリエ・ダンカン プロデュース『教授』公式サイトはこちら!


おけぴ取材班 文・撮影:mamiko  監修:おけぴ管理人

13/01/11 「4Stars」制作発表レポ

「4Stars One World of Broadway Musicals」制作発表レポ
2013年1月11日13:00


(写真左より)ジェイソン・ロバート・ブラウン、ラミン・カリムルー、
レア・サロンガ、城田優、ダニエル・カトナー

これはスゴイことになりそうです!!
世界のミュージカルファン垂涎のワールドプレミアムショー♪
「4Stars」製作発表の様子をお伝えいたします。

まずはスターのみなさんをコメント共にご紹介!


☆レア・サロンガさん☆

17歳で「ミス・サイゴン」初代キムに抜擢!
「レ・ミゼラブル」10周年記念コンサートでエポニーヌ、
25周年記念コンサートでファンティーヌを演じているので
CDやDVDでその歌声に親しんでいる方も多いのでは!

「コンニチハ!日本に来ることができ、嬉しいです。
今回は幅広い楽曲を歌います。
キャリアを積んでも、2時間の中でこれだけいろいろな作曲家の歌うチャンスは
なかなかありません。
日本のオーディエンスのみなさんは素敵な時間を過ごしていただけると思いますよ!
楽しみという言葉では表しきれないくらい楽しみです!
早く6月になって欲しいくらい!ぜひ、6月にお目にかかりましょう。」


☆ラミン・カリムルーさん☆

「オペラ座の怪人」25周年記念公演でのファントム♪
「レ・ミゼラブル」25周年記念コンサートでの凛々しいアンジョルラス!
さらに2011年にロンドン・ウェストエンドでジャン・バルジャン役も
演じました。アンドリュー・ロイド=ウェーバーと
クロード=ミッシェル・シェーンベルグ、
ミュージカル界の二大巨匠の音楽を今、最も観客にアピールできる俳優さんです!

「コンニチハ!手短に言いますね(笑)
こうしてここにいることが出来、光栄です。
日本滞在と偉大な音楽をみなさんとシェアできることを楽しみにしています。」


☆城田優さん☆

日本からも!「エリザベート」トート役、「ロミオ&ジュリエット」
ロミオ役で一躍ミュージカル界のスターに!

「この奇跡のようなショーに出演できることを幸せに感じています。
お客様にこの幸せな気持ちを歌として、音楽としてお届けできるように、
素晴らしいステージにしたいと思います。楽しみにしていてください。」

☆シエラ・ボーゲスさん☆
「オペラ座の怪人25周年記念公演」「ラブ・ネバー・ダイズ」で
クリスティーン役をつとめた魅惑のソプラノ・ヴォイスの持ち主!
シエラさんは現在ブロードウェイで上演中の「オペラ座の怪人25周年記念公演」に
クリスティーンとして出演中のため欠席でした。

レアさんによるシエラさんの印象は
「本当にラブリーレイディ、素敵な方で、夢のような歌声をお持ちです。
「リトルマーメイド」のアリエル役から「オペラ座の怪人」の
クリスティーン役まで幅広いご活躍をされています。
その多彩な才能には驚かされました。」

まさにミュージカルスターたちの夢の競演です!

お互いの印象については、
それぞれに「最高!」とのこと、レアさんと城田さんは1年半ほど前から
ツイッター仲間で楽しいやり取りをされているそうです。
城田優さんツイッターアカウント

ダニエルさん、ジェイソンさん含め、みなさん気さくでとても良い関係が
築けている様子が会見の最中も垣間見られました!
城田さんからは「YouTubeで見ていたスターがこんなに気さくだとは!」
とのコメントも!
 


コミュニケーションもばっちり!

そんな才能豊かなキャストを導くのは、こちらも旬な才能!


構成・演出:ダニエル・カトナーさん

ブロードウェイの巨匠ハロルド・プリンス(「オペラ座の怪人」演出など)の
一番弟子!一昨年の「All My Sons」演出で日本デビュー。

「スターがスターたるゆえん、ミュージカルの世界ではその方が
これまで演じてきた役とは切っても切り離せないものです。
(レアやラミンなら)「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」「オペラ座の怪人」、
その部分はしっかりとお見せしようと思っています。
さらに、この4人ならではの構成、たとえば4人がブロードウェイミュージカル黄金期、
1950年代に生きていたなら。
きっとロジャースアンドハマースタインの作品に出演し、同様にスターだったでしょう。
そのようにブロードウェイの歴史をなぞるような形でいろんな楽曲をお届けします。
ソンドハイムやロイドウェバー、そしてジェイソンの楽曲まで多彩なナンバーをお届けいたします。」


音楽監督・アレンジ:ジェイソン・ロバート・ブラウンさん

ソンドハイム以来の才能と言われる作曲家ジェイソン・ロバート・ブラウン氏。
「13」「ラスト・ファイブ・イヤーズ」「ソングス・フォー・ア・ニューワールド」の作曲家です。

「私はミュージカルが大好きです。
なぜかというとミュージカルにはいろんなジャンルの音楽があるからです。
そんな多岐にわたるミュージカル音楽を一緒に分かち合いましょう。
私は911の直後に初来日し、日本のみなさんから癒しと温かい励ましをいただきました。
また、その時、音楽はなんて素敵な対話の方法なんだろうと感じました。
その後311の東日本大震災が起きましたが、私の心はみなさんとともにありました。
こうして再び音楽を介して気持ちを分かち合えることは何よりの幸せです。」

この日はラミンさんによる楽曲披露もありました!
なんとピアノはジェイソンさん♪

「オペラ座の怪人」よりMusic of the night♪
しなやかで張りのある歌声にゾクゾクしました!
「レ・ミゼラブル」よりBring Him Home♪
祈りの崇高さ、決意の力強さが感じられる歌声に涙。

どちらも一気に作品の世界へ誘ってくれるような、様々な表情を持った
歌声をご披露いただきました。

最後にちょっとオチャメな見どころ紹介(レアさん)
「女性のみなさんは来ていただければ入場料以上のものが
お持ち帰りになれると思います。
男性お二人、歌が上手なだけではございません。
見た目もカッコいいでしょ(笑)
真面目な話をすると!
いろんな年代のいろんなジャンルのミュージカル楽曲を旅するような、
一つの旅路と思っていただけるとうれしいです。」

【ダニエル・カトナーさん、ジェイソン・ロバート・ブラウンさんの
合同取材会の模様は後日UPいたします!
そちらもワクワクが倍増するような素敵なお話満載ですよ♪】


笑いの絶えない会見でした!

<公演情報>
「4Stars One World of Broadway Musicals」
2013年6月15日~23日 青山劇場
2013年6月27日~30日 梅田芸術劇場
公演公式HP
<キャスト>
レア・サロンガ、ラミン・カリムルー、城田優 / シエラ・ボーゲス ほか
<スタッフ>
演出:ダニエル・カトナー
音楽監督・アレンジ:ジェイソン・ロバート・ブラウン


おけぴ取材班:chiaki / 監修:おけぴ管理人


13/01/11 「4Stars」合同取材会レポート

「4Stars」合同取材会レポート
2013年1月11日16:00

「4Stars」のクリエイターに聞くプレミアムショーの魅力!
演出ダニエル・カトナーさん、音楽監督・アレンジ ジェイソン・ロバート・ブラウンさん
合同取材会レポートをお届けします。
制作発表の模様はこちらです。


ジェイソン・ロバート・ブラウンさん、ダニエル・カトナーさん

ミュージカルファン注目のプレミアムショー「4Stars」にて4人のスター、
素晴らしいナンバーをどう束ね、そしてどう“魅せて”くれるのか。
誰よりもその魅力を知るお二人、演出のダニエル・カトナーさん、
音楽監督・アレンジのジェイソン・ロバート・ブラウンさんに
お話を伺いました!

――まだ構想段階かと思いますが、どんなショーになりそうですか?

ダニエル)
日本のお客様にとってスペシャルなことをやりたいと思っています。
日本人のミュージシャンにもそして城田優さんにも参加していただき、
ジェイソンと僕とそして日本の観客のみなさんと
ご一緒するのを楽しみにしています。

ジェイソン)
構成なども徐々に決まり、これなら世界のどこへでも持っていけると
手ごたえを感じるほどエキサイティングなショーになりそうです。
それを日本のお客様が世界で初めて見ることが出来るんですよ!
※ジェイソンさんによると14,5名のオーケストラとジェイソンさん
ご自身もピアノ&指揮&場合によっては歌♪で参加されるとのことです。

――日本のファンはとてもラッキーですね。

ジェイソン)
我々もラッキーだと思っています!
みなさんチャンスは15回ですよ(笑)!

――さらにお話しできる範囲で、もうちょっと具体的に 内容を聞かせていただけますか。。。(笑)

ダニエル)
では、内部情報を(笑)
とはいえ、最終調整前なのであまりはっきりしたことは
言えないのですが。。。
レアなら「レ・ミゼラブル」、「ミス・サイゴン」、
ラミンなら「オペラ座の怪人」などの代表作にはもちろん触れますし、
その点でがっかりはさせません。
さらにきらりと光る素晴らしいサプライズもいつくかご用意します。

カンパニーナンバーとして4人で歌う歌もありますし、
デュエットのコンビネーションも様々なパターンで、
そして素晴らしいソロもね!
場合によっては5人歌っちゃったりね。
(といってジェイソンさんをちらりと見るダニエルさん)

ジェイソン)
この4人が「レ・ミゼラブル」のどこかしらのパートを歌うんですよ。
「レ・ミゼラブル」一曲一曲がそれぞれあり得ないくらい素晴らしいものに
感じられるドリームキャストです。
それだけでもすごいのに、それってこのショーの中のたった15分程度。

想像してみて、そんなことが「ミス・サイゴン」、「オペラ座の怪人」、
「ウィキッド」、「リトルマーメイド」そして僕の作品などでも
繰り広げられるんです。

何でもできるパフォーマーっているんだな、
それを感じるだけでもすごいことなんです。
ただ、それを「どう?すごいでしょ!」と届けるのではなく、
「この音楽素敵だな。一緒にシェアしましょう♪」
そんな自分たちの中から自然に出てくる気持ちを一緒に分かち合う、
そんなショーにします。

ダニエル)
加えて、ショーですから、ミュージカルのように台本があって
ストーリーが進んで…という舞台ではありません。

でも、全体を通してのストーリーというか感情の旅路は
味わっていただきたいですね。
みなさんをいろんな音楽でいろんな場所へお連れする。
そこまでの作業は大変と言えば大変ですが、
ジェイソンはアレンジやカットの才能に長けています。
グレイトにやり遂げてくれるでしょう!

ジェイソン)
ワクワクする挑戦だね!

――ちなみに言語については、全編英語詞になるのでしょうか?

ダニエル&ジェイソン)
No!!

ジェイソン)
ミュージシャンとして全員が自分たちの母語にこだわらず、
観客の言語に寄り添いたいと思っています。
日本語で歌う場面もお見せします。
なにより彼らは流暢に音楽という言葉を操りますからね♪

――(この取材会の前に行われた)制作発表会見では城田さんが
「緊張する」とおっしゃっていましたが。

ダニエル)
城田さんに関しては音源を聴いたり映像を見たりはしていましたが、
実際彼がどこまで出来るかというのは未知でした。
そして公式には今日、初めてお会いしたのですが、
ご挨拶をした後でジェイソンがピアノを弾き彼に歌ってもらうという
セッションをしました。
すぐにホッとしましたよ、全然問題ないです!

ジェイソン)
はい、彼なら大丈夫です!!
体格もたいへん大きな方ですが(笑)、
それに見合った大きな才能を持った方です。

――では最後に、楽しみにしている日本のミュージカルファンにメッセージを!

ジェイソン)
我々が日本に来たのは、日本のみなさんがミュージカルを愛してくれているからです。
これから先、何年も語り継がれるようなショーにしたいと思います!
待ちきれない思いです!!

ダニエル)
ミュージカルの世界は一つ!
どんな文化の違いも乗り越え普遍的に届くと信じています。
それをみなさん一緒に祝いましょう!
多少でもミュージカルがお好きでしたら(笑)、
是非劇場へいらしてください!

――ありがとうございました!

<公演情報>
「4Stars One World of Broadway Musicals」
2013年6月15日~23日 青山劇場
2013年6月27日~30日 梅田芸術劇場
公演公式HP
<キャスト>
レア・サロンガ、ラミン・カリムルー、城田優 / シエラ・ボーゲス ほか
<スタッフ>
演出:ダニエル・カトナー
音楽監督・アレンジ:ジェイソン・ロバート・ブラウン


構想を話し出すととまらないお二人!頭の中はアイデアでいっぱい?笑

おけぴ取材班:chiaki / 監修:おけぴ管理人

13/01/11 「ウェルテルの恋」初日前囲み取材レポ

「ウェルテルの恋」初日前囲み取材レポ
2013年1月11日17:30


キム・ダヒョンさん、キム・ジウさん、チョン・ドンソクさん

「後悔なんてしない。ただ心が命ずるままに恋をしたのだから。。。」
美しく狂おしいまでの愛の物語が繰り広げられる韓国ミュージカル
「ウェルテルの恋」初日前の囲み取材が行われました。

原作はドイツが世界に誇る文豪ゲーテの名をヨーロッパ中に轟かせた
「若きウェルテルの悩み」。
ゲーテ自身の青春時代の恋をモチーフにしたこの物語を
美しくドラマティックなミュージカル作品にしたのが
この「ウェルテルの恋」なのです。

会見にはダブルキャストでウェルテルを演じるキム・ダヒョンさんと
チョン・ドンソクさん、そしてウェルテルが恋に落ちるロッテ役のキム・ジウさん
(キム・アソンさんとのダブルキャスト)が登場!

作品の中から飛び出してきたような、麗しきウェルテルズです♪
それぞれのウェルテル像、ロッテ役のジウさんのコメントを添えてご紹介!


キム・ダヒョンさん

韓国では花のウェルテルと呼ばれるキム・ダヒョンさん
「優しさの中にある強さを繊細なお芝居でみせてくれます。
守ってあげたくなるウェルテルです。」(ジウさん)
 


チョン・ドンソクさん

韓国ミュージカル界のブライテスト・ホープ チョン・ドンソクさん
「“そのまま”ウェルテル!フレッシュなウェルテルです。
ドンソクさんご自身はお若いのですが、彼のウェルテルに
慰められているような感覚です。」(ジウさん)

まったくタイプの違うお二人とのこと、それぞれの魅力を見てみたくなりますね!

ちょうど初日前のドレスリハーサルを終えられたばかりのダヒョンさん、
今のお気持ちは?

「とてもときめいています。
日本のお客様にどう伝わるか少し心配ですが、同時に期待もしています。
字幕を通じて届けられる台詞に不安を感じますが、ポイントはしっかりと
伝わるように配慮して演技しますので、内容が少しでもわかるようでしたら、
字幕をあきらめて目線や息づかい、演技に集中してください。」

おおおお!確かな自信の表れですね!
実際、初日を拝見しましたが、おっしゃる通り。
こ、これが噂のディテール・キムか!(←芝居の繊細さからこのような名も)
表情や動き、意味は分からなくとも台詞の抑揚、そしてもちろん
情感豊かな歌声でウェルテルの心情はしっかりと伝わりました!
そして、観ている私たちが・・・ウェルテルにときめきました。
(細かな展開、エピソードはやはり字幕を追いましたが・・・)

続いて、後半日程で登場されるドンソクさん。

年末年始のシアタークリエでのコンサートで一足早く日本の舞台に
立ったドンソクさんからは。
「まず、日本の劇場施設は音響など素晴らしいので音楽的な面でも
心配していませんし、原作はご存知の方も多いかと思いますので、
しっかりと伝わると信じています。
そして、恋をする気持ちは国境を越え共感していただけると思いますので、
難しく気構えず、気楽にいらしてください。」

お話しされる声も甘美なドンソクさん。クラシック仕込みの歌唱力と
身長186cmの華やかなルックス、後半日程のウェルテルにも期待が膨らみます。
ドンソクさんからはウェルテルを演じていると初恋の苦い思い出が
蘇るのが辛い(笑)
というお話も飛び出しました!!

こちらはロッテ役のキム・ジウさん。
ちなみに「お口の恋人・ロッテ」のキャッチコピーでおなじみのロッテの
社名の由来も「若きウェルテルの悩み」のこの“シャルロッテ”なんですよ!

というまさに愛される女性を演じていて・・・

「みんなに愛されるとても幸せな役です。まるでお姫様みたい。
明るくて純粋なロッテを演じるのはとても楽しいです。
ただ、幸せから絶望まで感情の振れ幅が大きいのでその点は演じていて
苦労します。ダブルキャストの方ともそう話しているんですよ。」

フォトセッションの間もとても和やかで素敵なカンパニーなんだなと
感じました。
冒頭の決めショットまでのキュートな展開をどうぞ!


ダブルウェルテルがハートポーズに挑むも・・・

ウェルテルとロッテのハートちょっと離れすぎでは?笑

そして冒頭ショットの完成と相成りました!!

また、韓国では作品によってカーテンコール撮影OK!ということが
あります。そして、「ウェルテルの恋」もなんと全公演
カーテンコール撮影OKという大盤振る舞い。
というわけで、カーテンコールの様子をどうぞ!

<公演概要>
ミュージカル「ウェルテルの恋 ~原作:ゲーテ 若きウェルテルの悩み~」
※韓国語上演。日本語字幕付き。 
※オーケストラは入りません。
2013年1月11日〜1月26日@赤坂ACTシアター
公演公式HP

<イベント>詳細は公式HPをご覧ください。
【アフタートークショー】
1月13日(日)18:00の終演後はキム・ダヒョン
1月25日(金)19:00の終演後はチョン・ドンソク
【サイン会】
1月14日(月・祝)、16日(水)、17日(木)、
21日(月)、23日(水)、24日(木)の終演後サイン会開催!

<キャスト>キャストスケジュールはこちら
キム・ダヒョン(18日まで)/チョン・ドンソク(19日より)(ウェルテルダブルキャスト)
キム・ジウ/キム・アソン(ロッテダブルキャスト)
イ・サンヒョン/ホン・ギョンス(アルベルトダブルキャスト)
ソ・ジュヒ
オ・スンジュン

<スタッフ>
原作:J.W.Goethe
演出:キム・ミンジョン
音楽監督:イ・ソンジュン

<あらすじ>
中世ヨーロッパ。ある舞踏会でウェルテルは美しき女性、
ロッテに出会う。
彼女の黒い瞳に運命的な愛を感じたウェルテルは、
一晩をかけて彼女の絵を描き、ロッテに婚約者がいる事を知っていながらも、
その絵を渡す。
ロッテはウェルテルに友情の印として本とリボンをプレゼントするが、
純情なウェルテルはそれを愛の印だと信じ込んでしまい。。。
そこからウェルテルの苦悩と深い哀しみが始まる。


おけぴ取材班:chiaki / 監修:おけぴ管理人

13/01/15 東京バレエ団「ベジャール・ガラ」稽古場レポート

2013年1月15日(火)16:30
東京バレエ団「ベジャール・ガラ」稽古場レポート

20世紀後半のバレエに革命的変革をもたらしたモーリス・ベジャールの
没後5年記念シリーズ第二弾<ベジャール・ガラ>!


不思議な物語の不思議な空気を作り出すアンサンブルのみなさん
いったいどうなっているのでしょうか?

今回、注目の競演となるのが「中国の不思議な役人」。
初日19日には元ベジャール・バレエ団の小林十市さん(現在は役者さんとしてもご活躍中)が
十八番と言われた“中国の役人”で1日限りベジャール・ダンサーとして復活!
(春から生活拠点をヨーロッパに移される小林さんの貴重なステージです!)

そして二日目に同役を演じるのは東京バレエ団の木村和夫さん
(12月の「くるみ割り人形」でのM役も印象的でした!語る肉体です!!)。
本役最後の演技となる木村さんバージョンにも期待が高まります!

今回、その「中国の不思議な役人」19日キャストの
リハーサルの様子をお伝えします。


小林十市さん

30分ほどの小作品ですが、不可思議さとえもいわれぬ高揚感、
作品から発せられる“気”に圧倒されました!!

あらすじは

無頼漢の首領と“娘”、仲間たちが次々と人を襲い、
身ぐるみ剥がしていく。
だが、3番目に現れた“中国の役人”だけは、何をしても息の根を
止めることができず、無頼漢たちに恐怖が走る。
ついに娘がとったある行動によって、役人は自らの熱い思いを
遂げることができ、ようやく瞑目する。

まず、作品の面白さ、異次元な感覚を感じさせる仕掛けは・・・
無頼漢の娘を男性ダンサー(小笠原亮さん)が、
娘が襲う“若い男”を女性ダンサー(西村真由美さん)が演じるというところ!!


娘(小笠原亮さん)、獲物を狙う目?!

リハーサルではお稽古着ですので、そこにいらっしゃるのは
そのまま小笠原さんですが!
始まると・・・そこにいるのは怪しく男を誘う“娘”そのものです。


娘(小笠原亮さん)に最初に襲われるジークフリート(柄本弾さん)

もちろんバレエなのですが、登場人物の間での駆け引きなどはまさに芝居!
大柄な柄本さんに怪しく近づき誘惑していき・・・
ドキドキしてしまいます。


続いては若い男(西村真由美さん)が引き入れられます

そして3番目にやってくるのが中国の役人、


十八番!中国の役人、小林十市さん

登場シーン冒頭はやや無機質な印象の役人。
それが、何をしても決して息絶えず、起き上がる様子に無頼漢たちは
戸惑い、恐れる。役人も次第に気持ちを高ぶらせ、頬を高潮させてゆきます。


濃厚です!

麗しい女性たちが登場するも・・・

終盤の後藤晴雄さん演じる無頼漢の首領と役人の戦いもものすごい
迫力です!観ているだけで心臓バクバク、息切れしそうでした。


写真中央、娘を肩に乗せているのが無頼漢の首領役 後藤晴雄さんです。

緊張感、高揚感、恐怖感・・・その果てにあるもの。
登場人物のダンス=演技とアンサンブルのみなさんが生み出す
不思議な動きで、観る人によってどう見えるか、何を感じるかが変わってくる
奥行きのある作品です。

さらに、本番では衣装、照明、セットなど様々な効果が加わります。

例えば、このお稽古場での印象が実際の舞台ではこのようになります!
最後に、舞台写真と合わせてご紹介いたします♪


稽古場でのこのシーンが!

舞台では!コスチュームも女性そのもの。
美しさと筋肉質な肉体のミスマッチでくらくらしそう!

今回ご紹介した「中国の不思議な役人」に加えて、
両日上演される「ドン・ジョヴァンニ」もベジャールさんらしい作品です!
オペラでも有名な名うてのプレイボーイ“ドン・ジョヴァンニ”が
あるときは照明で、あるときは椅子を置くことで表現され、
女性ダンサーたちは、そんな見えざる“憧れの君”のために
愛と情熱を注ぐという、とってもチャーミングな作品です。

加えて19日のみの演目はベジャール3大傑作のひとつ、ドラマティックな「火の鳥」、
20日は力強い生命力を感じる「ギリシャの踊り」と本当に多彩なプログラム構成♪

それぞれの作品に共通しているのは物語としてのエネルギー!
「言葉のない演劇」ともいえるバレエ。
ベジャール氏の遺した作品の魅力、
そしてそれを表現する東京バレエ団の卓越した表現力に触れて、
新しい感性の扉を開けてみてください!

東京バレエ団「ベジャール・ガラ」公演概要
2013年1月19日(土)、20日(日)15時@上野・東京文化会館

【19日】
「中国の不思議な役人」
「火の鳥」
「ドン・ジョヴァンニ」

【20日】
「中国の不思議な役人」
「ギリシャの踊り」
「ドン・ジョヴァンニ」
キャストはこちらでご確認ください。

公演公式HP


引き込まれます!

おけぴ取材班・撮影:chiaki / 監修:おけぴ管理人  舞台写真撮影:長谷川清徳

13/01/26 ミュージカル「ZANNA ザナ」公開稽古レポ

ミュージカル「ZANNA ザナ」公開稽古レポ
2013年1月26日13:00

ミュージカル「ZANNA ザナ」のお稽古場にお伺いしてきました!

同性同士のカップルがあたりまえ!
異性間の恋愛はタブー!
そんな街で、
女の子同士、男の子同士のカップル作りに余念がない
魔法の力を持つ高校生ザナ(田中ロウマさん)。

という最初のイントロダクションを読んだだけでも、
とってもおとぎ話のようなストーリーなのですが、
演出の小林香さんは、2002年にオフオフブロードウェイでこの作品を観て
これを日本で上演したい!と強く思われたのだそう。

というのも、「ZANNA」は、セクシャルマイノリティについて描き、
全ての少数派の人達がより住み良い世界をつくろうよと強く訴えている作品なのですが、
そのメッセージを“ミュージカルとして”伝えることで、
世界を変えることが出来るのではないかと信じさせてくれた作品なのだそうです!
そういうパワーがあるミュージカルと聞いただけでもワクワクしますよね♪

さらに!じゃぁどのようにして、そういう世界を作るのかという方法も
作品の最後で鮮やかに提案しているのだそう!(これはとても気になります!)

“愛したい人を愛せる世界にしようぜ!ベイベー!”

小林香さん、お稽古がはじまり、キャストの皆さんの台本にこう書かれたそうです。
この“ベイベーッ!”という言葉がなんとも自然と出てきそうなキャストの皆さんがこちら!


上段左より東山光明さん、Spiさん、岡田亮輔さん、千葉直生さん
下段左より渡部豪太さん、高垣彩陽さん、田中ロウマさん、上木彩矢さん

“世界のどのプロダクションにも引けをとらない素晴らしいキャスト”
と小林さんも太鼓判を押す8人のメンバー!
お稽古場も、まるでアメリカのハイスクールのような雰囲気のテンションではじけてました!
(皆さん高校生役なので役年齢は17歳♪)

今回、ミュージカルの冒頭シーンをはじめ、いくつかの場面を
拝見させていただいたのですが、公式HPにもその様子が掲載
されていましたので、まずはこちらをご覧下さい!

オープニングナンバー「Extra Love」は、
ハイスクールに通う個性溢れる仲間達が次々に登場するナンバー!
映像ではちょっと音が聞き取りにくいですが、
小鳥のさえずりを聴いてるうちに、どんどん気分が盛り上がっていく感じで、
音楽のノリ、テンポ感がめちゃめちゃ楽しくて心躍るんです!
きっと自然と身体が揺れてしまうと思いますよ♪

ミュージカルはオープニングの印象がかなり
ワクワク度を高めるのに重要と思うのですが、
この作品、このオープニングを聞いただけで、
「あ、これ、あたりだ!」
と思える、そんなクオリティです!!(楽しい!)

自分のことを“少数派である”、“マイノリティである”、
“私は世間から肯定されてない”と感じてる人に対して、
あなたはあなたのままでいいよと強く伝えます。

あべこべの世界を舞台にしたおとぎ話で、
痛烈な風刺、パロディでもあり、
とても漫画ちっくな笑いの連続もあり、
そして恋愛に限らず、
ありとあらゆる“愛”“LOVE”についての物語です。
後半におこる展開は必見とのこと!
それは!ぜひ劇場でご覧ください!!

上演は、2月18日から23日まで、シアタークリエにて!
(クリエのハコにもぴったりと思います)
公式ホームページはこちら
公式の公開稽古レポはこちら(キャストコメントも♪)

学校一の人気者マイク(東山光明さん)が、
ザナ(田中ロウマさん)の魔法にけしかけられて、
転校生のスティーブ(渡部豪太さん)に告白を・・・


取材・撮影:おけぴ管理人 集合写真提供:東宝演劇部

13/02/04 ミュージカル「アンナ・カレーニナ」囲み&公開リハーサルレポ

「アンナ・カレーニナ」囲み取材&公開リハーサルレポート
2013年2月4日18:00


アンナ(一路真輝さん)と最愛の息子セリョージャ(大東リッキーくん)

一路真輝さん主演ミュージカル「アンナ・カレーニナ」ファイナル公演開幕に
先立って行われた囲み取材&公開リハーサルの様子をお伝えします。

原作は言わずと知れたロシアの文豪トルストイの長編作品。
19世紀ロシアの貴族社会での不倫。。。そして。。。
となると、重々しくとってもシリアスなイメージが強いかと思います。
実際、胸が締め付けられるような場面もありますが、でも、
それだけでないのがこの作品の魅力です。

2006年の初演から同役を演じてこられた一路さんの言葉をお借りすると
「今回は演出の鈴木裕美さんとも話したのですが、
これまで原作に忠実にやってきたものを少し“女性目線”を強く
しています。」
とのこと、どのように創り上げられているのか、少しだけ舞台の様子を
ご紹介いたします。

人が出会い、別れ、旅立ち、そして戻ってくる駅、列車を舞台にした幕開け。
先を急ぐ人々の気忙しさ、ちょっと不穏な空気、
そんな人間模様が重なり合うとても印象的なシーンです。


美しい舞台美術は松井るみさん

この美しい景色が音楽に乗って回り出すと、いよいよ物語の始まりです。
少し不安をかき立てるように畳み掛ける旋律と回り続ける盆。
運命の大きな流れに翻弄される人々のドラマの世界に引き込まれます♪


厳格な夫カレーニン(山路和弘さん)と貞淑な妻アンナ

厳格で人からどう見られるか、体裁を重んじるロシア高官カレーニンとの
結婚生活にむなしさを感じていたアンナは若き陸軍士官ヴロンスキーと
運命的に出会い“恋”を知るのです。


恋のきらめき♪アンナとヴロンスキー(伊礼彼方さん)

イタリアへ駆け落ちするヴロンスキーとアンナ、恋の喜び溢れる
自然と笑顔になってしまうシーンです。初恋のトキメキです!
極寒のロシアと色調の違うイタリアンな空気も【光】を感じさせます。
このシーンを見ていると、ロシア、貴族、不倫・・・といえども
アンナもヴロンスキーもただ恋に落ちただけだったのかな。
そんなことも感じます。(もちろん子供がいたりと確かに道ならぬものでは
あったでしょうが。)

その一方で、夫のもとに残した最愛の息子セリョージャへの思い、
罪の意識はアンナの【闇】となり彼女は徐々に精神のバランスを失っていく。。。
という展開です。

アンナやヴロンスキーだけでなく、ファイナル公演、全体を見て強く感じたのは
彼らを取り巻く人々ひとりひとりがより人間味豊かな血の通ったキャラクターとして
舞台上を生きていることです。


描かれているのは人間模様!
葛山信吾さん、一路真輝さん、井之上隆志さん、遠野あすかさん、伊礼彼方さん

本当に妹アンナ思いの陽気な兄・スティーバ(井之上隆志さん)の
自由な恋愛論と生き方には思わず笑ってしまい、
アンナとヴロンスキーカップルと対照的に描かれるカップル、
恋に恋するキュートなキティ(遠野あすかさん)の朗らかさに救われ、
そんなキティに思いを寄せる青年レイヴィン(葛山信吾さん)は
ネガティブだけど愛すべき存在。
そしてアンナを好奇の目で見るロシア社交界の象徴ともいえる
ベッツイ(春風ひとみさん)たちも、もしかしたら近くにいそうな人々だったりして。

そして、カレーニン(山路和弘さん)だって朝から晩まで眉間にしわを寄せて
暮らしていたわけではなく、彼なりの思いを持っていたのだろうなと思わせます。

それぞれのキャラクターの人生もより深く創り上げられていて、
より見ごたえのあるミュージカルドラマになっています。

初めての方はもちろん、初演、再演をご覧になった方も、
“アンナの世界が帰ってきた”の懐かしさと同時にファイナルにして
“新生”な「アンナ・カレーニナ」をご覧いただきたいですね。

【囲み取材より】

作品の重厚感とはうらはらに(笑)終始和やかな囲み会見より、

--前回はダブルキャストでしたがとの質問に

「アンナカレーニナという作品を客観的に見ることができすごく
良い経験でした。」と答える一路さんに、すかさず・・・


「客観的に見て、僕は大丈夫だったでしょうか・・・。」

「そういうネガティブな感じ、役にピッタリですよね(笑)」

「ネガティブっていうか。考えちゃうんですよね(笑)」(葛山さん)

--アンナとヴロンスキーについては

「今回はディスカッションを重ね、アンナとヴロンスキーの関係も
密度が濃くなっています。」(一路さん)


「はい、今回濃いめです(笑)」

確かに!!出会い、惹かれあい、結ばれて・・・倦怠・・・丁寧かつ
情熱的に描かれています。←こうご期待ですよ♪

--最後に、一路さんより

「全身全霊で素敵な作品を作り、お客様にご満足いただけるような
舞台にしたいと思っております。是非見にいらしてください!」

ファイナル公演、お見逃しなく!

<公演情報>
東京公演:2013年2月5日~17日 ルテアトル銀座 by PARCO
大阪公演:2013年3月2日、3日 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
名古屋公演:2013年3月16日、17日 名鉄ホール

<スタッフ>
原作:レフ・ニコライビッチ・トルストイ
脚本・作詞:ピーター・ケロッグ
音楽:ダン・レヴィーン
修辞・訳詞:小池修一郎
演出:鈴木裕美
音楽監督:塩田明弘
振付:前田清実
美術:松井るみ
照明:中川隆一
音響:本間俊哉
衣装:有村淳
ヘアメイク:宮内宏明
オーケストレーション:ダン・レヴィーン
音楽アレンジ:沢田完

<キャスト>
一路真輝
伊礼彼方
葛山信吾
遠野あすか
春風ひとみ
井之上隆志
山路和弘

清水詩音
大東リッキー

乾あきお、ひのあらた、高橋広司、岡田誠、石井一彰
福麻むつ美、伽藍琳、木村晶子、宮 菜穂子、七瀬りりこ

公演公式HP


おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人

13/02/07 新国立劇場バレエ団「ジゼル」稽古場レポート

2013年2月7日11:30
新国立劇場バレエ団「ジゼル」稽古場レポート

19世紀ロマンティック・バレエの不朽の名作と謳われる「ジゼル」。
7年ぶりの上演を控えた新国立劇場バレエ団の稽古場の様子をレポートいたします。


ジゼル(米沢唯さん)に魅了されました!

この日は一幕の稽古が行われていましたが、ダンスのワクワク感と
芝居の濃さがとても印象的でした。
(この日はジゼル:米沢唯さん、アルベルト:厚地康雄さん)

可憐なジゼルと貴族のアルベルトの恋・・・思わぬ展開の先にある
“愛の奇跡”を描くこの作品はダンスも音楽も本当にロマンティック♪

ただ、実際にはとてもハードなダンスの連続。
みなさんの息づかいの激しさと作品の優雅さのギャップに驚きの
連続でもありました!

でも、やっぱりキラキラの恋心や思わぬ展開への突っ込みなど、
気がつくとジゼルに感情移入し、作品の世界に引き込まれてしまいます。
(みなさんお稽古着なのに不思議なくらい!!)

~物語~
舞台は中世ドイツの農村。
美しい村娘ジゼルに恋する二人の若者、アルベルトとハンス。
貴族の身分を隠し農夫ロイスとして逢いにくるアルベルトとジゼルは
互いに惹かれあうようになります。

こちらはジゼルがカミツレの花占いをする場面です。
芳しくない結果に落ち込むジゼルを励ますアルベルト。


ジゼル(米沢唯さん)とアルベルト(厚地康雄さん)

米沢さんのジゼルの魅力は透明感!
軽やかで可憐なジゼルにはアルベルトならずとも惹かれてしまいます。
厚地さんのアルベルトはお写真をご覧いただくと一目瞭然、素敵です(笑)。
本番では身分を隠すために農夫の服をまとっての登場なので見た目のイメージは
変わるかと思いますが、その身体からは溢れ出す“貴族オーラ”!!

そんなアルベルトの励ましで、この通り!
幸せな愛の語らいの始まりです♪


恋のキラキラ感溢れるシーンです。

そうなると心穏やかでないのがもう一人の若者、森番のハンス。
アルベルトの秘密を告げ、二人に割って入ります。


ジゼル(米沢さん)、ハンス(輪島拓也さん)、アルベルト(厚地さん)

「目を覚ますんだ、ジゼル」と、言葉が“見えて”きそうなくらいの熱演です!
先ほどの花占いのシーンでも「どうしたんだい?」というキャプションを
つけたくなるほど、言葉なしで豊かな感情表現がされています。


厚地さんとデズモンド・ケリー先生

そんな作品創りのご指導をされているのがこちらのデズモンド・ケリー先生。
この表情、心臓が弱いジゼルを心配した母親がジゼルを連れて帰ろうと
する場面で、引き離されるアルベルトの「なぜ?」の表情です。
先生はこの後もジゼルになったり、アルベルトの従者になったり、実際に
動きながら伝えていくのですが、その瞬間ごとに役が乗り移るかのような
演技力に思わず唸ってしまいました。
そしてしっかりとその要求に応えていくダンサーのみなさん。
その過程で、物語がより一層いきいきと見えてきます。

さて、物語に話を戻すと!
ジゼルが住む村に立ち寄ったバチルド姫との場面。
バチルド姫の美しい衣装に見とれ思わず触れてしまうジゼル。
その姿に親しみを覚えたバチルドは、婚約者がいるというジゼルに
宝石の首飾りをプレゼント!


「私にも婚約者がいるのよ!」バチルド姫(湯川麻美子さん)

美しい首飾り!もちろんジゼルは喜ぶのですが。。。実はこのバチルド姫は。。。
見ていてまさに「え?」な展開!!
バチルドの婚約者こそ、アルベルトだったのです!!

恋人の裏切り、その衝撃で錯乱状態になるジゼル、ここからのダンスは
まるで楽しかった夢の中をさまよっているように始まり、次第に激しさを増します。
ジゼルの絶望と狂気を目の当たりにして、あまりの迫力に
思わず息をするのを忘れてしまうほどでした!


楽しかった思い出の世界へ

制止する母親ベルタ(西川貴子さん)、ハンスの手をすり抜け

ジゼルは息絶えてしまうのです。
というところで、一幕終了。


狂気のジゼルを切ない表情で見つめるアルベルト

この日は一幕のみを見せていただいた取材班ですが、
「アルベルト、切ない表情をされていますが・・・そもそも婚約者たなんて。
あなたのジゼルへの愛って貴族のお戯れだったの?!?!」
そんな心の声が幕間に劇場に溢れそうな展開です。
が!そこからは二幕のお楽しみ♪

二幕は打って変わって、とても幻想的な精霊ウィリたちの世界が描かれるのです。
そんな二幕の舞台写真をご紹介いたします!イメージ、膨らみましたか?


夜の森は精霊ウィリたちの世界!

アルベルトに迫る危機、そのときジゼルが取った行動は。
テクニック、スタミナともに一流が求められるダンスで綴られる
素敵な愛の奇跡が描かれ、また一幕とは違った美しさ満載とのこと!
かなり楽しみです!

さて、ここまでドラマチックなストーリー展開をご紹介してまいりましたが、
バレエ的見どころもたっぷりございますよ!


ブドウの収穫を祝う村人たちの祭りでの村人のパ・ド・ドゥ(竹田仁美さんと八幡顕光さん)
 

本当に一つひとつの場面が美しい!!

美しいダンスに真実の愛の物語、美術・衣装・照明、そして東京交響楽団による生演奏が加わっての「ジゼル」。
是非、劇場で愛の奇跡を見届けましょう。

<公演情報>
2013年2月17日~24日@新国立劇場オペラパレス

<キャスト>
【2/17(日)2:00・24(日)2:00】
ジゼル:長田佳世 / アルベルト:菅野英男
【2/20(水)7:00・22日(金)7:00】
ジゼル:ダリア・クリメントヴァ(イングリッシュ・ナショナル・バレエ)
アルベルト:ワディム・ムンタギロフ(イングリッシュ・ナショナル・バレエ)
【2/23(土)2:00】
ジゼル:米沢 唯 / アルベルト:厚地康雄

その他キャストはこちらからご確認ください!

<スタッフ>
芸術監督:デヴィッド・ビントレー
音楽:アドルフ・アダン
振付:ジャン・コラリ/ジュール・ペロー/マリウス・プティパ
改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ
指揮:井田勝大
管弦楽:東京交響楽団

公演HP


おけぴ取材班&撮影:chiaki 監修:おけぴ管理人 舞台写真撮影:瀬戸秀美 

13/02/08 ミュージカル「オリバー」ゲネレポ@渋谷大和田伝承ホール

2013年2月8日(金)14:00
ミュージカル「オリバー」ゲネレポ
@渋谷区文化総合センター・大和田伝承ホール

“ミュージカルを通して自分にしかない、光るものを見つけてほしい”
という想いで設立された “JOY Kids' Theater” PRESENTS の
ミュージカル「オリバー」。

イギリスの大作家・チャールズ・ディケンズの長編小説
「オリバー・ツイスト」のミュージカル版で、初演はなんと1960年!
(マークレスターがオリバーを演じた1968年の映画版をご覧になった方も多いのでは!)
DULL-COLORED POP主宰の若手演出家・谷賢一さんの翻訳&演出での上演です♪

舞台は19世紀のイギリス・ロンドン。
孤児院で、粗末な食事にお腹をすかせている孤児の一人・オリバー。
一方でロンドンの裏社会に生きる窃盗団の一人・ドジャー。

このオリバー役とドジャー役はWキャストで、
拝見した回はGREEN CASTで、
オリバーは の風間美海さん(小5)、ドジャーはShunさん(中3)。
もう一方の YELLOW CAST はオリバーを黒岩花蓮さん(小2!)、
ドジャーを影山実奈さん(小6)が演じます。
このオリバーとドジャーが出会う場面も見所です!
その二人で探しているものはなんと・・・・


左はGREEN CASTのドジャー役・Shunさん、右はオリバー役・風間美海さん


オリバーとドジャーとアンサンブルは子供達が演じますが、
子供ミュージカルというわけではないんです。
大人役には経験豊富な実力派キャストが集結していて見応え十分!

まずは孤児院を運営する、このワケありな二人♪
オープニングナンバーから伝承ホールに歌い上げ系の声が響き渡ります!
(レミゼやサイゴン等多くのミュージカルでご活躍の梶雅人さんと
劇団四季出身でカルロッタやポット夫人を演じられていた岩本潤子さん!)


この二人に、たった一杯のお粥のおかわりを求めたばっかりに、
身売り(!!)に出されてしまうオリバー!!(かわいそすぎる!!)


身売りに出された先は、なんと棺桶屋!
この棺桶屋のサワベリー夫婦が港幸樹さん(歌唱指導も港さん♪)と蔵重美恵さん♪
これまた歌ウマな二人!!!


そこから巡り巡って出会うってしまうのがこちら!
怪しいオーラ全開の“フェイギン”!
フェイギン役は鹿志村篤臣さん!
すってこ~~~い~と、
厚く太いビブラートで、歌い上げるフェイギン!


さらに!いかにもな悪い奴登場!
見た目も名前も怖い、ビルサイクス。
演じるのは萬浪大輔さん。
裏社会の仕事請負人みたいな風貌で、雰囲気満点!


二幕、予想外の事態が巡り起こり・・・・


真ん中はオリバー風間美海さん。右は心温まるブラウンロー・荒井志郎さん


運命的な展開を迎えます。


(ナンシー役・武田優子さん、後半のキーパーソン!)


この実力派の大人達に支えられて、
のびのびと演じている子供達のかわいいこと!
思い切り転ぶ様や、満面の笑顔、
そしてどきりとする切ない歌声にキュンとしたりも!


赤いバラをどうぞ~♪(全部買ってあげたい・・)

“Consider Yourself(気楽にやれよ)”や
“Oom-Pah-Pha(ウンパッパ♪)”をはじめ
楽曲数は序曲入れると23曲!

“オリバー”という名前だけは聞いたことがあるけど、
実は観たことがないというミュージカルファンの方も多いのでは!
(実は私管理人もそうでした)

公演は渋谷の大和田伝承ホールで2/11(月)まで!
ぜひこの機会にご観劇下さいませ!

<上演時間>
約2時間半(休憩15分含)

<出演>
~Greenチーム&Yellowチーム両方出演
鹿志村篤臣/岩本潤子/萬浪大輔/武田優子
蔵重美恵/梶雅人/荒井志郎/港幸樹/尾崎宇内/井上みなみ

~Greenチーム
オリバー:風間美海(小5)
ドジャー:Shun(中3)
友納麻鈴(中1)/ほか

~Yellowチーム
オリバー:黒岩花蓮(小2)
ドジャー:影山実奈(小6)
松本琉花(小4)/ほか

<スタッフ>
脚本・作詞・作曲:ライオネル・バート
翻訳・演出:谷賢一
歌唱指導:港幸樹

<公演HP>
ミュージカル「オリバー」公式HP


かわいぃ~っ

※一部キャストさんはお稽古着です。本番衣裳をお楽しみに!



おけぴ取材班&撮影:おけぴ管理人


13/02/10 「3150万秒と、少し」稽古場レポ

2013年2月10日 13:30
「3150万秒と、少し」稽古場レポート

イギリスの小説「New Year's Day」に着想を得た”生きる”ことを
ストレートに問う舞台「3150万秒と、少し」の熱気あふれるお稽古場へ
お邪魔してまいりました。
 


悠也(相葉裕樹さん)と直人(小澤亮太さん)が駆け抜ける”3150万秒と、少し”

クラスの仲間とのスキー旅行で雪崩に巻き込まれ、たった二人生き残った
悠也と直人。
なぜ生き残ったのか、それを問い続ける1年=3150万秒と少し。
大人と子供のちょうどその間にいる17歳の少年二人がその時間を駆け抜けます!

死を決意し岬へ向かう直人へ悠也がある提案をします。
「やることやって、一年後、岬で一緒に死のう」
悠也のリストにある突拍子もないこと、たとえば“派手な格好をして大声で歌う”、
“新聞の一面に載る”など!!を実行していきます。

悠也のリストにあることを実行しながら、彼らは一歩ずつ一年後のゴールに
向かっていきます。
やりたい放題にみえる悠也のその行動に秘められた意味が明かされたとき、
それまでの景色、出来事の見え方がガラリと変わります。


このシーンの意味は是非劇場で!

17歳の二人がゴール=死を定めて進む姿というと重~い舞台と思われる
かもしれませんが、一歩ずつ進む彼らの姿は不思議なくらい美しく、
力強く映ります。


仲間たちや先生との当たり前の日常、青春です!

当たり前が当たり前でなくなったことの大きさ、二人の揺れ動く感情で
丁寧に描かれています。

さらに物語のメッセージ性だけでなく、エンタテイメントとしても魅力いっぱい!
クラスメイトや周囲の人々と大活躍する共演者のみなさんも、
スキー旅行の滑走シーンでのアクロバットやダンスなど大活躍!
迫力満点です♪
冒頭の楽しくキャッキャした感じ、躍動感あふれるシーンからの
落差など演劇的な効果もばっちり!

二人を支えようとする大人たちもたくさん登場します。
学校関係者やカウンセラー、そして彼らの家族。
様々な問題を含みながらも時は進み続けます。
(たくさんのキャラクターが登場するのですが、
ほぼ4人の役者さんが演じ分けているというのも見どころ!)


八十田勇一さんと津田健次郎さん

こちらは劇中で心身ともにタフさが求められる相葉さんと小澤さんのオフ(?)ショット。
役を離れていますが、それでも真剣そのもの!


小澤さんと相葉さん

悠也は資産家の息子で問題児、直人は母親と妹とつましく暮らす優等生、
それぞれの役の掘り下げはもちろんですが、
事故の前はほとんど話したこともなかった二人の関係の変化というのも
非常に大きなテーマです。

“3150万秒と、少し”経ったときの彼らの決断は。。。
是非、劇場で見届けていただきたいのです!
そして、ラストシーンの演出も乞うご期待です!

相葉さんの張りのある声と悠也のちょっと尖がったキャラクター、
小澤さんのソフトな声と直人の優しいキャラクター
それぞれぴったりで、タイプの違う二人の声の相性も抜群です!

悠也と直人が問い続ける「生きる」ということ、もし自分だったらと
考えてしまうこともありますが、気付くと二人のちっちゃな笑顔や大きな笑顔に
力をもらっている自分がいました。
二人と一緒に“3150万秒と、少し”の時間を駆け抜けましょう!


こ、これは一体?!?!

<公演情報>
2013年2月15日~24日@天王洲・銀河劇場

<出演>
相葉裕樹/小澤亮太/美山加恋

青柳塁斗/タモト清嵐/佐藤永典/小原春香/酒井瞳(アイドリング!!!)/池田光咲/秋元龍太朗
柳原聖(カルマライン)/西原亜希

津田健次郎/斉藤レイ/小林美江/八十田勇一

<スタッフ>
原作:ラルフ・ブラウン
脚本・演出:藤井清美
美術:升平香織
振付:山中陽子 ( G-Rockets )

<あらすじ>
高校2年の春休み。クラスの仲間とのスキー旅行。
見渡す限りの雪景色。
はしゃぐクラスメイトたちの嬉しそうな顔、顔、顔。
だが、その幸せを突然の雪崩が一瞬にして、奪ってしまった。
先生、生徒10人が命を落とし、生き残ったのはたった2人。
偶然にも生きていたのは、普段は口をきいたこともない、
資産家の息子で問題児・悠也と、
母や妹と共につましく暮らす優等生・直人だった。

「良かった」という言葉は空しく、
2人には"生き残ってしまった"という想いしかない。
この想いは誰にも理解されない・・・岬へ行く、と言い出す直人。
そこから落ちたら、生きて帰れない。
そこへ悠也はある提案をする。

<公演HP>
「3150万秒と、少し」公演HPはこちら


おけぴレポ隊:chiaki 監修:おけぴ管理人 写真:宮川舞子

13/02/10 DIAMOND☆DOGS「MOON LIGHT」@博品館劇場

2013年2月10日(日)14:00
DIAMOND☆DOGS
「MOON LIGHT」ゲネプロレポ@博品館劇場

2003年4月、博品館劇場にて鮮烈なデビューを飾って以来、
ダンス公演のみならず、ミュージカル、ライブ、そして2011年はメジャーデビューと、
さまざまなステージを展開し輝き続ける DIAMOND☆DOGS(D☆D)。

そのD☆DのValentine Show が2年ぶりに博品館劇場に帰ってきます!!

今回のテーマは、“月”、そして“街”。

タイトルは“MOON LIGHT”(月光)!

優しい光、幻想的な光、ポップな光、ドラマチックな光・・・
世界の街を背景に、いろんな月光に照らされて浮かび上がるD☆Dの歌とダンス。

音楽は、ベートーベンの「月光」(ミ#ソ#ド #ソ#ドミ #ソ#ドミ #ソ#ドミ....♪)の曲を
モチーフとして、音楽監督のTAKAさんが独自のサウンドで生みだしたオリジナル楽曲♪
(月光の二楽章のポップな展開もお楽しみに!)

構成&演出&振付はD☆Dメンバー自身!
まるでメンバーそれぞれが光の粒子のように、
歌い、舞い、跳び、絡み、交差し、
色とりどりの色彩で光輝き、客席を優しく包み込みます!!!
撮影しながらゲネを拝見していてめっちゃ美しい~っ!と叫びたくなりました。


そして!
第二部は一転!ライブ!!生バンドです!!


歌!


ダンス!


そして!!!
一幕とは180度真逆のイメージな魅力も炸裂する
↓↓楽しすぎるダンスバトル↓↓

あれ、写真がちっちゃい?
このシーンはぜひ劇場で思い切り楽しんでください!
(しかもこの場面かーなーりーたっぷり!楽しすぎます!)

客席降りあり、日替わり場面あり、そしてトークタイムも!!
(トークタイムの後のナンバー大好き!!)


トークタイムときたところで、本レポでも
DIAMOND☆DOGSの各メンバーをご紹介しておきますね!


東山義久さん(美しきリーダー!)

森新吾さん(躍動美!)

小寺利光さん(TAP美!)

中塚皓平さん(美舞!)

和田泰右さん(俊敏美!)

TAKAさん[左]、咲山類さん[右](W美声!)

公演は2月10日~2月17日まで、博品館劇場にて。
12日は終演後アフタートークが、
そして14日は昼夜ともにヴァレンタインデースペシャルカーテンコール!
上演時間は約2時間(休憩もあります)、あっという間です!
DIAMOND☆DOGSが放つ MOON LIGHT を浴びてきてくださいませ!!

公演詳細はこちら


おけぴ取材班&撮影:おけぴ管理人

13/02/10 ミュージカル「ZANNAザナ~a musical fairy tale~」稽古場レポート

2013年2月10日18:00
ミュージカル「ZANNAザナ~a musical fairy tale~」稽古場レポート

大変!観劇後も「ZANNA」の魔法が解けません!


メチャメチャ楽しい!!!

ポップでキュート、とってもカラフルなミュージカル「ZANNAザナ~a musical fairy tale~」!
ZANNA旋風の巻き起こりそうな予感大のお稽古場の様子をお伝えいたします!

「glee」や「ハイスクールミュージカル」などティーンが主役のポップな
海外ドラマやミュージカル好きに超オススメの作品です♪

先日の稽古場公開(おけぴレポはこちら)に続き、
初の衣裳付通し稽古が行われました!

同性同士のカップルが当然というハーツビルの街、
魔法の力を持つ高校生ザナは今日も朝から恋のおせっかい?!
いえいえ失礼(笑)、恋のキューピッドに大忙し!

そんな幕開きのナンバー♪EXTRA LOVEから、作品の魅力炸裂です♪
まず目に飛び込んできた衣装やウィッグを身につけたキャストの
みなさんのカラフルな姿にワクワクがいきなり最高潮!
(と思いきや、そこからさらにぐんぐんUPしちゃうんですけどね・笑)

キャラクターのひとりひとりが本当にキュートでチャーミング!
思いっきりアメリカンで17歳なキャラクターたちなのですが、不思議なくらい
違和感なしっ!


写真左より田中 ロウマさん、上木彩矢さん、高垣彩陽さん、Spiさん
千葉直生さん、岡田亮輔さん、東山光明さん、渡部豪太さん

それはきっと・・・キャストのみなさんがキャラの濃さに“負けてない”から!

それともそれも全部ザナの魔法?!

そんな風に感じさせるのは、ザナ役の田中 ロウマさんがこの方をおいて
他に思いつかないくらいこの役にぴったりだからです!
仲よしの小鳥のシンディとの会話も可愛い!Fly Fly Fly~!!
for Love, Love, Love~


ザナのキラキラ感!そしてフォーマルなみなさんも素敵♪

転校生スティーブ役の渡部豪太さんはキラッキラの瞳と表情豊かなお芝居で
目が離せません。初恋の瑞々しさに思わずニヤニヤしてしまいます。

学校一の人気者、チェス部のエース・マイク役の東山光明さんは優しい歌声が
とっても印象的。まっすぐな眼差し、説得力十分の学校のスーパースター!


ロバータ(上木さん)とケイト(高垣さん)と・・・

優等生で"女子メカ牛チーム"のキャプテンケイト役の高垣彩陽さんは
初ミュージカルというのが信じられないくらいの堂々の存在感です。
高音が気持ちよ~く伸びやかです!!

恋に悩むロバータには上木彩矢さん!パンチのきいたカッコよさ、
恋に夢中なコミカルさが魅力のロバータです。

マイペースなアーヴィンにはSpiさん。
もう、このアーヴィンがたまりませんっ!
対談の動画中でも話題になっていますが(笑)、アーヴィンが一言発するたびに
腹筋鍛えられます!!
そしてアーヴィンといえば、凸凹名コンビ、いつも見事なカットインをみせる
千葉直生さん演じるキャンディ♪
プロム委員などを務めるなかなかの野心家!このアーヴィンとキャンディ、
めちゃめちゃいそうな二人なんですよね。

そして、校内ラジオDJタンク役には岡田亮輔さん!軽やかでオチャメさんです!
もう、こんな岡田さん見たことないです!
幕開きの第一声からお聴き逃しなくっ。

ここまでご紹介したのはみなさんのメインの役柄!
ナント、ロウマさん以外のほとんどのみなさんはあんな役からこんな役まで、
休む間もなく入れ代わり立ち代わり登場!
そんなジェットコースターのような勢いも作品の魅力です。
(舞台上もかなりの勢いですが、裏もそりゃスゴイことに!!)

みなさんのツボキャラクター、一人や二人じゃないはずっ!
あそこのあのキャラが~なんて、観劇後も話題は尽きることないでしょう♪


キュン!

気になるミュージカルナンバーもまさに捨て曲なしの名曲ぞろい!
歌いまくり&踊りまくりの楽しさに包まれ、
そして、最高に素敵なメッセージが届けられるミュージカル「ZANNA」!
公演はなんと6日間10公演!!!!!
みなさん、乗り遅れないでくださいね~♪

帰り道ミュージカルナンバーが頭を巡り、イントロダクションにある
「そして、真実の愛は、解けない魔法だということに!」
この言葉を思い出して、思わず笑顔になってしまう。
ザナの魔法は、ミュージカルの魔法でもあるんだな♪
そんな幸せな気持ちにさせてくれる作品です。
そしてその楽しさの中でふと、既成概念や枠に一人一人を押し込めることに
窮屈さを感じて“枠取っ払ってみようかな”そんなことを感じました♪

“世界のどのプロダクションにも引けをとらない素晴らしいキャスト”という
演出の小林香さんの言葉に完全同意!の稽古場取材でした!
初の衣裳付通し稽古を経て、ここから一週間いい感じに加速して
シアタークリエに「ZANNA」初お目見えとなりそうです!

みなさん一緒に日比谷の街に「ZANNA」旋風を巻き起こしましょう♪

<公演情報>
2013年2月18日~23日@シアタークリエ
公式ホームページはこちら


ちょっとハードな場面もいかが?笑


おけぴ取材班:chiaki 監修:おけぴ管理人 写真提供:東宝演劇部

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